説明

車載通信システム及び車載無線通信装置

【課題】測位開始のトリガが発生したときに車載緊急通報装置がGPS測位を速やかに開始できるようにする。
【解決手段】車載ナビゲーション装置2は、ACCスイッチがオン状態であるときにはGPS同期を実施して取得したアシスト情報を車載緊急通報装置3に出力する。車載緊急通報装置3は、ACCスイッチがオフ状態からオン状態に切替わった後に例えば振動センサやドア開閉センサが検知して車両に異常が発生した旨を検出すると、車載ナビゲーション装置2から入力した最新のアシスト情報が有効であるか否かを判定し、最新のアシスト情報が有効であれば、その有効なアシスト情報を利用してGPS測位を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともGPS同期を実施するGPS同期手段を備えた車載ナビゲーション装置とGPS測位を実施するGPS測位手段を備えた車載無線通信装置とを具備してなる車載通信システム及び前記車載通信システム内で用いられる車載無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載ナビゲーション装置とは別に、GPS受信機を備えた車載無線通信装置が供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−180218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、車載ナビゲーション装置では、ACCスイッチがオン状態であるときにGPS受信機がGPS同期を常時実施するように構成されているが、車載無線通信装置が例えば緊急通報を実施する車載緊急通報装置である場合、車載緊急通報装置では、ACCスイッチがオフ状態であるときに例えば振動センサやドア開閉センサが検知して車両に異常(不審者による悪戯や盗難など)が発生したときにのみGPS受信機がGPS測位を実施するように構成されている。
【0004】
しかしながら、このように車両に異常が発生したときにのみGPS受信機がGPS測位を実施する構成では、GPS測位を開始する時点で有効なアシスト情報(アルマナックデータやエフェメリスデータや前回測位結果など)を保持していないので、有効なアシスト情報を自らで取得した後にGPS測位を開始せざるを得ず(コールドスタートせざるを得ず)、車両位置情報を通知すべく測位結果をサービスセンターに速やかに送信する必要があるにも拘らず、通常数十秒から数分の測位時間が必要になるという問題がある。
【0005】
この問題を解決すべくACCスイッチがオフ状態であるときにもGPS受信機にGPS同期を常時実施させておく構成が考えられるが、これでは、消費電力が増大し、バッテリ容量が枯渇してしまう(いわゆるバッテリがあがってしまう)という問題がある。また、ネットワークアシスト測位システムを利用すれば、サーバからアシスト情報を取得することが可能となるが、これでは、インフラを整備する必要がある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力が増大することなく、また、インフラを整備する必要もなく、測位開始のトリガが発生したときに車載無線通信装置がGPS測位を速やかに開始することができ、測位結果をサービスセンターに速やかに送信することができる車載通信システム及び車載無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した車載通信システムによれば、車載ナビゲーション装置において、第1の制御手段は、所定スイッチがオン状態であるときにGPS同期手段が少なくともGPS同期を実施して取得したアシスト情報をアシスト情報出力手段から車載無線通信装置に出力させる。また、車載無線通信装置において、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に測位開始のトリガが発生した旨が測位開始トリガ発生検出手段により検出されると、第2の制御手段は、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前にアシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用してGPS測位手段にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させる。
【0008】
これにより、車載ナビゲーション装置が少なくともGPS同期を実施して取得したアシスト情報(アルマナックデータやエフェメリスデータや前回測位結果など)を車載無線通信装置に出力し、測位開始のトリガが発生すると、車載無線通信装置が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用してGPS測位を開始するので、車載無線通信装置が有効なアシスト情報を自らで取得した後にGPS測位を開始せざる(コールドスタートせざる)を得ない事態を回避し、車載無線通信装置がGPS測位を速やかに開始する(ウォームスタートまたはホットスタートする)ことができ、測位結果をサービスセンターに速やかに送信することができる。このとき、所定スイッチがオフ状態であるときにもGPS同期を常時実施させておく必要がないので、消費電力が増大することはなく、また、ネットワークアシスト測位システムを利用する必要もないので、インフラを整備する必要もない。
【0009】
請求項2に記載した車載通信システムによれば、車載無線通信装置において、測位開始トリガ発生検出手段が車両に異常が発生したか否かを検出する異常発生検出手段から構成され、第2の制御手段は、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に車両に異常が発生した旨が異常発生検出手段により検出されると、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前にアシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用してGPS測位手段にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させる。これにより、振動センサやドア開閉センサが検知して車両に異常が発生すると、車載無線通信装置がGPS測位を速やかに開始して測位結果をサービスセンターに速やかに送信することができ、緊急通報を速やかに実施することができる。
【0010】
請求項3に記載した車載無線通信装置によれば、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に測位開始のトリガが発生した旨が測位開始トリガ発生検出手段により検出されると、制御手段は、所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前にアシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用してGPS測位手段にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させる。これにより、上記した請求項1に記載した車載ナビゲーション装置と共に使用されることにより、有効なアシスト情報を自らで取得した後にGPS測位を開始せざるを得ない事態を回避し、車載無線通信装置がGPS測位を速やかに開始することができ、測位結果をサービスセンターに速やかに送信することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態として、車載無線通信装置が緊急通報を実施する車載緊急通報装置から構成されている場合について、図面を参照して説明する。図1は、車載通信システム1の構成を機能ブロック図として示している。車載通信システム1は、車載ナビゲーション装置2と車載緊急通報装置3(本発明でいう車載無線通信装置)とを備えて構成されている。
【0012】
車載ナビゲーション装置2は、制御回路4(本発明でいう第1の制御手段)、位置検出器5、地図データ記憶装置6、操作スイッチ群7、車両信号入出力器8、装置インタフェース部9(本発明でいうアシスト情報出力手段)、VICS受信機10、スピーカ11、表示装置12、メモリ13、音声認識ユニット14、リモコンセンサ15及び操作リモコン16を備えて構成されている。
【0013】
制御回路4は、CPU、ROM、RAM、I/Oインタフェース、これらを接続するバスなど(いずれも図示せず)を備えて構成されており、車載ナビゲーション装置1の動作全般を制御する。位置検出器5は、Gセンサ5a、ジャイロスコープ5b、距離センサ5c及びGPS受信機5d(本発明でいうGPS同期手段)から構成されており、これら位置検出器5の各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。この場合、制御回路4は、位置検出器5の各構成要素から検出信号を入力すると、それら入力した検出信号を互いに補完し、車両の現在位置、進行方向、車速、走行距離などを検出(特定)する。尚、位置検出器5は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、また、ステアリングホイールの回転センサや各タイヤの回転を検出する車輪センサなどが組合わされて構成されていても良い。
【0014】
地図データ記憶装置6は、例えばDVD−ROMなどの記録媒体17から転送された地図データを記憶する。この場合、記録媒体17は、例えばHDDやメモリカードなどであっても良い。操作スイッチ群7は、表示装置12の周辺に配置されたメカニカルスイッチや表示装置12の例えばカラー液晶ディスプレイ上に形成されたタッチスイッチなどから構成されている。車両信号入出力器8は、車両に搭載されている各種のECUやセンサとの間で各種信号を入出力し、その1つとしてACCスイッチ(本発明でいう所定スイッチ)からACC信号を入力する。装置インタフェース部9は、車載緊急通報装置3とのインタフェース機能を有し、制御回路4は、GPS受信機5dがGPS同期を実施して取得したアシスト情報を装置インタフェース部9から車載緊急通報装置3に出力させる。ここでいうアシスト情報とは、アルマナックデータやエフェメリスデータや前回測位結果などである。
【0015】
VICS受信機10は、外部からVICS情報を受信する。スピーカ11は、例えば現在位置から目的地までの経路案内を行うための音声などを出力する。表示装置12は、例えばカラー液晶ディスプレイから構成されており、車両の現在位置を表す現在位置マークを地図データに対応する地図上に重ねて表示すると共に、車両の走行軌跡をも地図データに対応する地図上に重ねて表示する。尚、表示装置12は、有機ELやプラズマディスプレイなどから構成されていても良い。
【0016】
メモリ13は、例えば着脱可能なフラッシュメモリカードなどにより構成されている。音声認識ユニット14は、ユーザが音声を発したことに応じてマイクロホンから入力した音声を音声認識アルゴリズムに基づいて解析する。リモコンセンサ15は、操作リモコン16からの操作信号を電波により受信して制御回路2に出力する。
【0017】
車載緊急通報装置3は、制御回路18(本発明でいう第2の制御手段)、GPS受信機19(本発明でいうGPS測位手段)、車両信号入出力器20、装置インタフェース部21(本発明でいうアシスト情報入力手段)、無線通信部22(測位結果送信手段)及び異常発生検出部23(本発明でいう測位開始トリガ発生検出手段、異常発生検出手段)を備えて構成されている。
【0018】
制御回路18は、CPU、ROM、RAM、I/Oインタフェース、これらを接続するバスなど(いずれも図示せず)を備えて構成されており、車載緊急通報装置3の動作全般を制御する。GPS受信機19は、制御回路18からの測位指示にしたがってGPS測位を実施し、その測位結果を制御回路18に出力する。車両信号入出力器20は、ACCスイッチからACC信号を入力する。装置インタフェース部21は、車載ナビゲーション装置2とのインタフェース機能を有し、車載ナビゲーション装置2からアシスト情報を入力する。
【0019】
無線通信部22は、制御回路18からの接続指示・切断指示にしたがってサービスセンター(サーバ)24との間での通信回線の接続・切断する。異常発生検出部22は、例えばボデーECU25を介して振動センサやドア開閉センサと接続されており、振動センサやドア開閉センサが検知すると、ボデーECU25から異常発生検出信号を入力し、その入力した異常発生検出信号を制御回路18に出力する。
【0020】
次に、上記した構成の作用について、図2を参照して説明する。
車載ナビゲーション装置2において、制御回路4は、ACCスイッチから車両信号入出力器8を介して入力したACC信号に基づいてACCスイッチがオン状態であるか否かを判定し(ステップS1)、ACCスイッチがオン状態である旨を判定すると(ステップS1にて「YES」)、GPS同期を実施し(ステップS2)、アシスト情報が変化したか否かを判定する(ステップS3)。ここでいうGPS同期とは、GPS衛星から送信されたGPS電波を受信し、その受信したGPS電波を復調してGPS電波からアシスト情報を抽出している状態を言うものであり、つまり、パラメータを演算して測位を実施する前の段階を言うものである。そして、制御回路4は、車両位置が変化したことに伴ってアシスト情報が変化した旨を判定すると(ステップS3にて「YES」)、アシスト情報を装置インタフェース部9から車載緊急通報装置3に出力させる。すなわち、車載ナビゲーション装置2は、ACCスイッチがオン状態である限りは、車両位置が変化したことに伴ってアシスト情報が変化する毎に、その変化した最新のアシスト情報を車載緊急通報装置3に出力する。
【0021】
車載緊急通報装置3において、制御回路18は、装置インタフェース部21が車載ナビゲーション装置2からアシスト情報を入力したか否かを判定しており(ステップS11)、装置インタフェース部21が車載ナビゲーション装置2からアシスト情報を入力した旨を判定すると(ステップS11にて「YES」)、その入力したアシスト情報を記憶領域に記憶(更新)し、ACCスイッチから車両信号入出力器20を介して入力したACC信号に基づいてACCスイッチがオフ状態であるか否かを判定する(ステップS12)。そして、制御回路18は、ACCスイッチがオフ状態である旨を判定すると(ステップS12にて「YES」)、ボデーECU25から異常発生検出信号を入力したか否かに基づいて車両に異常が発生したか否かを判定する(ステップS13)。
【0022】
次いで、制御回路18は、車両に異常が発生した旨を判定すると(ステップS13にて「YES」)、その時点で記憶領域に記憶させている最新のアシスト情報を読出し、アルマナックデータが有効であるか否かを判定する(ステップS14)。この場合、制御回路18は、アルマナックデータの時刻情報を判定することにより、アルマナックデータが有効であるか否かを判定し、例えばアルマナックデータの時刻情報が1月以内の時刻あれば、アルマナックデータが有効である旨を判定する。
【0023】
ここで、制御回路18は、アルマナックデータが有効でない旨を判定すると(ステップS14にて「NO」)、記憶領域に記憶させている最新のアシスト情報を利用することなくGPS受信機19にGPS測位を開始させる(コールドスタートさせる)(ステップS16)。つまり、制御回路18は、GPS受信機19にアルマナックデータ及びエフェメリスデータを取得させた後にGPS測位を開始させる。
【0024】
これに対して、制御回路18は、アルマナックデータが有効である旨を判定すると(ステップS14にて「YES」)、エフェメリスデータが有効であるか否かを判定する(ステップS15)。この場合も、制御回路18は、エフェメリスデータの時刻情報を判定することにより、エフェメリスデータが有効であるか否かを判定し、例えばエフェメリスデータの時刻情報が2時間以内の時刻あれば、エフェメリスデータが有効である旨を判定する。
【0025】
ここで、制御回路18は、エフェメリスデータが有効でない旨を判定すると(ステップS15にて「NO」)、記憶領域に記憶させている最新のアシスト情報のうちアルマナックデータを利用してGPS受信機19にGPS測位を開始させる(ウォームスタートさせる)(ステップS17)。つまり、制御回路18は、GPS受信機19にアルマナックデータを取得させないもののエフェメリスデータを取得させた後にGPS測位を開始させる。
【0026】
これに対して、制御回路18は、エフェメリスデータが有効である旨を判定すると(ステップS15にて「YES」)、記憶領域に記憶させている最新のアシスト情報のうちアルマナックデータ及びエフェメリスデータを利用してGPS受信機19にGPS測位を開始させる(ホットスタートさせる)(ステップS18)。つまり、GPS受信機19にアルマナックデータ及びエフェメリスデータを取得させることなくGPS測位を開始させる。
【0027】
次いで、制御回路18は、GPS測位を成功したか否かを判定し(ステップS19)、GPS測位を成功した旨を判定すると(ステップS19にて「YES」)、無線通信部22とサービスセンター24との間で通信回線を接続させ、その測位結果(車両位置情報)を無線通信部22からサービスセンター24に送信させる(ステップS20)。そして、制御回路18は、測位結果の送信を成功したか否かを判定し(ステップS21)、測位結果の送信を成功した旨を判定すると(ステップS21にて「YES」)、上記したステップS13に戻る。
【0028】
尚、制御回路18は、GPS測位を成功しなかった旨を判定すると(ステップS19にて「NO」)、上記したステップS14に戻ってGPS測位をリトライし、また、測位結果の送信を成功しなかった旨を判定すると(ステップS21にて「NO」)、上記したステップS20に戻って測位結果の送信をリトライする。
【0029】
すなわち、車載緊急通報装置3は、ACCスイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に例えば振動センサやドア開閉センサが検知すると、ACCスイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前に車載ナビゲーション装置から入力した最新のアシスト情報が有効であるか否かを判定し、最新のアシスト情報が有効であれば、その有効なアシスト情報を利用してGPS測位を開始する。
【0030】
以上に説明したように本実施形態によれば、車載通信システム1において、車載ナビゲーション装置2がGPS同期を実施して取得したアシスト情報を車載緊急通報装置3に出力し、例えば振動センサやドア開閉センサが検知して車両に異常が発生した旨を検出すると、車載緊急通報装置3が車載ナビゲーション装置2から入力した最新のアシスト情報が有効であるか否かを判定し、最新のアシスト情報が有効であれば、その有効なアシスト情報を利用してGPS測位を開始するように構成したので、有効なアシスト情報を自らで取得した後にGPS測位を開始せざるを得ない事態を回避し、GPS測位を速やかに開始することができ、測位結果をサービスセンター24に速やかに送信することができる。このとき、ACCスイッチがオフ状態であるときにもGPS同期を常時実施させておく必要がないので、消費電力が増大することはなく、また、ネットワークアシスト測位システムを利用する必要もないので、インフラを整備する必要もない。
【0031】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
GPS測位を成功しなかった場合に、GPS測位に失敗した旨を通知すべく失敗通知信号をサービスセンター24に送信する構成であっても良い。
車載無線通信装置は、緊急通報を実施する車載緊急通報装置に限らず、例えばネットワーク側から送信された車両位置送信要求を受信したことをトリガとして測位して測位結果を送信する車載装置であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図
【図2】フローチャート
【符号の説明】
【0033】
図面中、1は車載通信システム、2は車載ナビゲーション装置、3は車載緊急通報装置(車載無線通信装置)、4は制御回路(第1の制御手段)、5dはGPS受信機(GPS同期手段)、9は装置インタフェース部(アシスト情報出力手段)、18は制御回路(第2の制御手段)、19はGPS受信機(GPS測位手段)、21は装置インタフェース部(アシスト情報入力手段)、22は無線通信部(測位結果送信手段)、23は異常発生検出部(測位開始トリガ発生検出手段、異常発生検出手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともGPS同期を実施するGPS同期手段を備えた車載ナビゲーション装置と、GPS測位を実施するGPS測位手段を備えた車載無線通信装置とを具備してなる車載通信システムであって、
車載ナビゲーション装置は、
前記GPS同期手段がGPS同期を実施して取得したアシスト情報を車載無線通信装置に出力するアシスト情報出力手段と、
所定スイッチがオン状態であるときに前記GPS同期手段がGPS同期を実施して取得したアシスト情報を前記アシスト情報出力手段から車載無線通信装置に出力させる第1の制御手段とを備えて構成され、
車載無線通信装置は、
車載ナビゲーション装置からアシスト情報を入力するアシスト情報入力手段と、
測位開始のトリガが発生したか否かを検出する測位開始トリガ発生検出手段と、
前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に測位開始のトリガが発生した旨が前記測位開始トリガ発生検出手段により検出された場合に、前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前に前記アシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用して前記GPS測位手段にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させる第2の制御手段とを備えて構成されていることを特徴とする車載通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載した車載通信システムにおいて、
前記測位開始トリガ発生検出手段は、車両に異常が発生したか否かを検出する異常発生検出手段から構成され、
前記第2の制御手段は、前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に車両に異常が発生した旨が前記異常発生検出手段により検出された場合に、前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前に前記アシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用して前記GPS測位手段にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させることを特徴とする車載通信システム。
【請求項3】
所定スイッチがオン状態であるときに少なくともGPS同期を実施して取得したアシスト情報を車載無線通信装置に出力するように構成された車載ナビゲーション装置と共に車載通信システム内で用いられる車載無線通信装置であって、
GPS測位を実施するGPS測位手段と、
測位開始のトリガが発生したか否かを検出する測位開始トリガ発生検出手段と、
前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わった後に測位開始のトリガが発生した旨が前記測位開始トリガ発生検出手段により検出された場合に、前記所定スイッチがオン状態からオフ状態に切替わる前に前記アシスト情報入力手段が車載ナビゲーション装置から入力した有効なアシスト情報を利用して前記GPS受信機にGPS測位を開始させ、その測位結果を測位結果送信手段からサービスセンターに送信させる制御手段とを備えたことを特徴とする車載無線通信装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−3688(P2008−3688A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−170084(P2006−170084)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】