説明

遅延固定ループ回路

【課題】遅延ラインを変更してDLLの出力クロックよりも速い位相を有するクロックを生成することで、DLLをPVT条件に合せて制御できる。
【解決手段】外部からクロックを受信して、複数のマルチクロックとマルチ位相信号とを出力するクロック遅延補償手段と、前記複数のマルチクロックと前記マルチ位相信号との位相を比較して、シフト動作を制御するための複数の位相制御信号を出力する位相制御部と、前記複数の位相制御信号の状態に応じてシフト動作を行って、前記クロック遅延補償手段を制御するマルチ位相遅延制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遅延固定ループ回路に関し、特に、DDR(Double Data Rate) SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)において、DLLの出力をPVT条件に合せて制御できる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、遅延固定ループ回路(Delay Locked Loop;DLL)は、DRAMの外部から入力される外部クロック信号を利用して、DRAM内部から外部に出力されるデータのタイミングを制御する回路である。データをエラーなくチップセットに伝送するためには、DRAMとチップセットがクロック信号に同期化されなければならない。
【0003】
すなわち、外部から入力されたクロック信号がDRAM内部に入力される時、クロック入力バッファ、ライン負荷、データ出力バッファなどのロジック回路により位相が遅延されて、外部クロック信号の位相と内部クロック信号の位相とが異なってくるため、遅延による位相差を補償するためにDLLが用いられる。
【0004】
このように、DLLは、DRAMの内部回路により遅延された位相スキューを補償して、すなわち内部から外部に出力されるデータの位相がクロック信号の位相と差が生じないように、外部クロック信号を基準としてDRAMコアでセンシングされたデータが、データ出力バッファを介して出力される時点と外部から入力されたクロック信号の時点とを同じくする。
【0005】
このようなDLLは、その方式に応じて、アナログDLLとデジタルDLLとに大別し、デジタルDLLはレジスタ制御DLL、ハイブリッドDLLや、同期型ミラーDLL、測定制御DLLなど様々な形態がある。
【0006】
図1は、従来のレジスタ制御遅延固定ループ回路に関する構成図である。
【0007】
従来の遅延固定ループ回路は、クロックバッファ10、11、20、位相比較器30、遅延ライン40、ダミー遅延ライン50、遅延制御部60、レプリカモデル部70、クロック信号ライン80、及び出力バッファ90を備える。
【0008】
ここで、クロックバッファ10、11、20は、外部から入力されたクロックclk、clkbをバッファリングして、内部の立ち上がり/立下りクロックrclk、fclkとして出力する。DDR SDRAMに用いられるDLLの場合、それぞれのクロックバッファ10、11、20は、外部から入力されたクロックclkの立ち上がりエッジに同期されて発生する立ち上がりクロックrclkを生成する立ち上がりエッジクロックバッファ10と、外部から入力された反転クロックclkbを利用して外部から入力されたクロック信号の立下りエッジに同期されて発生する立下りクロックfclkを生成する立下りエッジクロックバッファ11とを備える。
【0009】
そして、位相比較器30は、立ち上がりクロックrclkとレプリカモデル部70からフィードバックされたフィードバッククロックfbclkとの位相を比較して、2つのクロックの位相差を検出する。位相比較器30は、省電力のためにクロック分周器(図示せず)を通過しながら、周波数が低くなった入力クロックをフィードバッククロックと比較する。位相比較器30は、その比較結果を基に遅延制御部60を制御するが、位相比較器30の出力信号は遅相、進相、同相の三つの状態を示す。
【0010】
また、遅延ライン40は、内部の立ち上がり/立下りクロックrclk、fclkの位相を遅延する。ダミー遅延ライン50は、フィードバッククロックfbclkを生成するために、クロックバッファ20の出力クロックを遅延して、レプリカモデル部70に出力する。ここで、ダミー遅延ライン50の構成は、遅延ライン40と同様であるが、ただし、分周されるクロックが入力されて電力の消費が少ない。遅延制御部60は、シフトレジスタから構成され、位相比較器30から出力された信号を利用して遅延ライン40及びダミー遅延ライン50の遅延率を制御する。
【0011】
また、レプリカモデル部70は、ダミー遅延ライン50の出力に応じて、外部から入力されたクロック信号が遅延ライン40まで、及び遅延ライン40から出力された信号がチップ外部に出力されるまでの遅延要素をモデリングして、フィードバッククロックfbclkを出力する。これにより、遅延要素はDLLの有する性能中のスキュー値を決定する。そして、レプリカモデル部は、ダミークロックバッファ、分周器、出力バッファなどの基本回路を縮小するか、または単純化するか、またはそのまま利用する方法などを利用して構成する。
【0012】
クロック信号ライン80は、遅延ライン40の出力信号POUTを利用して、データ出力装置の駆動信号を生成するクロックドライバ装置としての機能を果たす。出力バッファ90は、データバスを介してコアから受信したデータをクロック信号ライン80のクロックに同期して出力端子に出力する。
【0013】
図2は、上述した遅延ライン40の詳細回路図である。
【0014】
遅延ライン40は、直列に接続されている複数の単位遅延セルUDC1〜UDC5と、複数のNANDゲートND11〜ND15とを備える。ここで、複数の単位遅延セルUDC1〜UDC5を制御する信号は、遅延制御部60のシフトレジスタから出力されるレジスタ信号Reg_n〜Reg_0と一対一に対応される。そして、それぞれの単位遅延セルUDC1〜UDC5は、複数のNANDゲートND1〜ND10を備える。
【0015】
複数のNANDゲートND11〜ND15のそれぞれは、立ち上がりクロックrclk(または立下りクロックfclk)と遅延制御部60の出力であるレジスタ信号Reg_n〜Reg_0をそれぞれNAND演算する。これにより、レジスタ信号Reg_n〜Reg_0がハイレバルになる単位遅延セルUDCに基準クロック信号が印加されて遅延経路が形成される。
【0016】
そして、単位遅延セルUDC1は、NANDゲートND1、ND2を備える。ここで、NANDゲートND1は、電源電圧VDDとNANDゲートND11とをNAND演算する。NANDゲートND2は、電源電圧VDDとNANDゲートND1の出力をNAND演算して単位遅延セルUDC2に出力する。残りの複数の単位遅延セルUDC2〜UDC5の構成は、単位遅延セルUDC1と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0017】
このような遅延ライン40は、立ち上がりクロックrclkのための遅延ラインと立下りクロックfclkのための遅延ラインが存在する。これにより、クロックの立ち上がりエッジと立下りエッジとを同じく処理して、デューティ比の歪みを最大限に抑制できるようにする。
【0018】
ところが、このような従来の遅延固定ループ回路は、1つの位相を有する出力クロックを生成する。そして、この出力クロックを基にDRAMの出力とこの出力を制御する制御ブロックが動作する。これにより、高周波の動作時、あるいは外部環境の変化(PVT条件)によって遅延固定ループ回路の出力クロックの動作マージンが減少すれば、1つの出力クロックにより複数の制御ブロックが動作する場合は複数の制御ブロックの動作上の問題点が生じてしまう。
【特許文献1】特開2004−328721
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、上記した従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、遅延ラインを変更してDLLの出力クロックよりも速い位相を有するクロックを生成することで、DLLをPVT条件に合せて制御することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するために、第一発明に係る位相同期ループ回路では、外部からクロックを受信して、複数のマルチクロックとマルチ位相信号とを出力するクロック遅延補償手段と、前記複数のマルチクロックと前記マルチ位相信号との位相を比較して、シフト動作を制御するための複数の位相制御信号を出力する位相制御部と、前記複数の位相制御信号の状態に応じてシフト動作を行って前記クロック遅延補償手段を制御するマルチ位相遅延制御部とを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0021】
第二発明では、第一発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記クロック遅延補償手段が、外部クロックをバッファリングして、立ち上がり/立下りクロックを生成するクロックバッファと、バッファリングされている立ち上がり/立下りクロックと、フィードバックされている内部クロックとの位相を比較して出力する位相比較器と、前記位相比較器の比較結果に応じてシフト動作を行い、位相遅延量を制御するためのレジスタ信号を出力する遅延制御部と、前記レジスタ信号に応じて前記立ち上がり/立下りクロックの遅延を制御してマルチ位相信号を出力し、前記マルチ位相遅延制御部から出力された遅延制御信号の状態に応じて前記マルチ位相信号の位相と互いに異なる位相を有する複数のマルチクロックを生成するマルチ位相遅延ラインと、前記クロックバッファの出力クロックを遅延して出力するダミー遅延ラインと、前記ダミー遅延ラインの出力に応じて遅延要素をモデリングして、前記フィードバックされている内部クロックを生成するレプリカモデル部と、データバスを介して印加されたデータを前記マルチ位相信号のクロックに同期して出力する出力バッファとをさらに備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0022】
第三発明では、第二発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記マルチ位相遅延ラインが、前記立ち上がり/立下りクロックと前記レジスタ信号とを論理演算して、出力する第1論理組み合わせ部と、前記第1論理組み合わせ部の出力に応じて選択の個数が調節され、前記マルチ位相信号の遅延量を調節する直列に接続されている複数の単位遅延セルと、前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンされ、前記複数の単位遅延セルの各接続ノードの信号を前記複数のマルチクロックにそれぞれ出力する出力制御部とを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0023】
第四発明では、第三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記第1論理組み合わせ部が、前記立ち上がり/立下りクロックと前記レジスタ信号をそれぞれNAND演算する複数のNANDゲートを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0024】
第五発明では、第三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記複数の単位遅延セルが、前記レジスタ信号がハイレバルになる場合、前記第1論理組み合わせ部の出力に応じて単位遅延セルに基準クロック信号が印加されて遅延経路が形成されることを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0025】
第六発明では、第三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記出力制御部が、前記複数の単位遅延セルの各接続ノードと前記複数のマルチクロックの出力端との間にそれぞれ接続されて、前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンする複数の伝送ゲートを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0026】
第七発明では、第六発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記複数の伝送ゲートは、1つのみがターンオフ状態を維持し、残りの伝送ゲートがターンオン状態を維持することを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0027】
第八発明では、第七発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記複数の伝送ゲートのターンオンの数が、モードレジスタセットにより制御されることを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0028】
第九発明では、第七発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記複数の伝送ゲートのターンオンの数が、フューズのカッティング状態に応じて制御されることを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0029】
第十発明では、第三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記出力制御部が、 前記複数の単位遅延セルの何れかの単位遅延セルと前記複数のマルチクロックの出力端との間にそれぞれ接続されて、前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンする複数の伝送ゲートを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0030】
第十一発明では、第一発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記マルチ位相遅延制御部が、双方向シフトレジスタを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0031】
第十二発明では、第十一発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記マルチ位相遅延制御部が、前記複数の位相制御信号の状態に応じて選択的にスイッチングされて、シフトレフト、シフトライト動作を制御するスイチング部と、該スイチング部の出力をラッチするラッチ部と、該ラッチ部の出力を論理演算して、前記遅延制御信号を出力する第2論理組み合わせ部とを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0032】
第十三発明では、第一発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記位相制御部が、前記複数のマルチクロックと前記マルチ位相信号との位相を比較する位相比較部と、前記マルチクロックをフリップフロップさせて出力する第1フリップフロップ部と、前記位相比較器の出力と前記第1フリップフロップ部の出力とを論理演算して、前記複数の位相制御信号を出力する第3論理組み合わせ部とを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0033】
第十四発明では、第十三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記位相比較部が、前記フィードバックされた内部信号及び立ち上がりクロックあるいは立下りクロックを一定時間遅延する遅延セルと、前記フィードバックされた内部信号、立ち上がりクロックあるいは立下りクロック、遅延セルから出力された遅延されたフィードバックされた内部信号及び立ち上がりクロックあるいは立下りクロックを比較して、比較結果を出力する論理部と前記マルチ位相信号を受信して、信号遅延加速化モードを制御する加速制御部とを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0034】
第十五発明では、第十四発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記遅延セルの遅延時間が、モードレジスタセットにより制御されたることを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0035】
第十六発明では、第十四発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記遅延セルの遅延時間が、フューズのカッティングにより制御されることを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0036】
第十七発明では、第十四発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記遅延セルが、RC遅延セルを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0037】
第十八発明では、第十三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記第1フリップフロップ部が、T-フリップフロップを備えたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0038】
第十九発明では、第十三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記第3論理組み合わせ部が、前記位相比較器の出力と前記第1フリップフロップ部の出力とをそれぞれNAND演算して前記複数の位相制御信号を出力する複数のNANDゲートを備えるたことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【0039】
第二十発明では、第一発明又は第十三発明に記載の位相同期ループ回路であって、前記複数の位相制御信号が、偶数シフトライト信号、奇数シフトライト信号、偶数シフトレフト信号、及び奇数シフトレフト信号を含むことを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
【発明の効果】
【0040】
以上、説明したように、本発明によれば、マルチ位相を有するクロックを出力してDLLをPVT条件に合せて制御させることで、DLLの動作制御マージンを向上し得るという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図3は、本発明の遅延固定ループ回路に関する構成図である。
【0042】
本発明は、クロックバッファ100、101、110、位相比較器120、マルチ位相遅延制御部130、マルチ位相遅延ライン140、ダミー遅延ライン150、遅延制御部160、レプリカモデル部170、位相制御部180、クロック信号ライン190、及び出力バッファ200を備える。
【0043】
ここで、クロックバッファ100、101、110は、外部から入力されたクロックclk、clkbをバッファリングして、内部の立ち上がり/立下りクロックrclk、fclkとして出力する。DDR SDRAMに用いられるDLLの場合、それぞれのクロックバッファ100、101、110は、外部から入力されたクロックclkの立ち上がりエッジに同期されて発生する立ち上がりクロックrclkを生成する立ち上がりエッジクロックバッファ100と、外部から入力された反転クロックclkbを利用して外部から入力されたクロック信号の立下りエッジに同期されて発生する立下りクロックfclkを生成する立下りエッジクロックバッファ101とを備える。
【0044】
そして、位相比較器120は、立ち上がりクロックrclkと、レプリカモデル部170からフィードバックされたフィードバッククロックfbclkとの位相を比較して、2つのクロックの位相差を検出する。位相比較器120は、省電力のためにクロック分周器(図示せず)を通過しながら、周波数が低くなった入力クロックをフィードバッククロックと比較する。位相比較器120は、その比較結果を基に遅延制御部160を制御するが、位相比較器120の出力信号は、進相、遅相、及び同相の三つの状態を示す。
【0045】
また、マルチ位相遅延制御部130は、双方向シフトレジスタから構成され、位相制御信号sre、sro、slo、sleに応じてマルチ位相を遅延するための遅延制御信号OC<1:n>を出力する。ここで、位相制御信号sre、sro、slo、sleは、それぞれ偶数シフトライト信号、奇数シフトライト信号、奇数シフトレフト信号、及び偶数シフトレフト信号を示す。
【0046】
マルチ位相遅延ライン140は、遅延制御信号OC<1:n>とレジスタ信号Reg_n〜Reg_0に応じて内部の立ち上がり/立下りクロックrclk、fclkの位相を遅延して、マルチ位相信号MPOUTとマルチクロックMPCLKを出力する。ダミー遅延ライン150は、フィードバッククロックfbclkを生成するために、クロックバッファ110の出力クロックを遅延してレプリカモデル部170に出力する。
【0047】
遅延制御部160は複数のシフトレジスタから構成され、位相比較器120から出力された信号を利用して、マルチ位相遅延ライン140の遅延率を制御する。ここで、シフトレジスタにより遅延制御部の初期に最大/最小遅延時間が決定される。
【0048】
レプリカモデル部170は、ダミー遅延ライン150の出力に応じて、外部から入力されたクロック信号がマルチ位相遅延ライン140まで、及びマルチ位相遅延ライン140から出力された信号がチップ外部に出力されるまでの遅延要素をモデリングして、フィードバッククロックfbclkを出力する。これにより、正確な遅延要素はDLLの有する性能中のスキュー値を決定することになる。そして、レプリカモデル部は、ダミークロックバッファ、分周器、出力バッファの基本回路などを縮小するか、または単純化するか、またはそのまま利用する方法などを利用して構成する。
【0049】
また、位相制御部180は、マルチ位相遅延ライン140から印加されるマルチ位相信号MPOUTに応じて、位相を調整するための位相制御信号sre、sro、slo、sleをマルチ位相遅延制御部130に出力する。すなわち、位相制御部180はDRAMのPVT(Process、Voltage、Temperature)条件に応じて、マルチ位相遅延ライン140の出力であるマルチクロックMPCLKの位相を変更する。
【0050】
クロック信号ライン190は、マルチ位相遅延ライン140のマルチ位相信号MPOUTを利用して、データ出力装置の駆動信号を生成するクロックドライバ装置としての機能を行う。出力バッファ200は、データバスを介してコアから受信したデータをクロック信号ライン190のクロックに同期して出力端子に出力する。
【0051】
図4は、図3に示すクロックバッファ100に関する詳細回路図である。
【0052】
クロックバッファ100は差動増幅器から構成され、具体的には、PMOSトランジスタP1、P2とNMOSトランジスタN1〜N3及びインバータIV1を備える。
【0053】
ここで、差動増幅器の入力端を構成するNMOSトランジスタN1、N2のゲート端子には、外部クロックclkb、clkがそれぞれ印加される。そして、NMOSトランジスタN1、N2のソース端子と接地電圧端との間には、イネーブル信号ENによりゲートが制御されるNMOSトランジスタN3が接続される。
【0054】
そして、NMOSトランジスタN1、N2のドレイン端子と電源電圧端との間には、ゲート端子が共通に接続されているPMOSトランジスタP1、P2がそれぞれ配置され、NMOSトランジスタN2のドレイン端子から出力される信号は、インバータIV1により反転される。これにより、インバータIV1は、外部クロックclkの立ち上がりエッジに同期されて発生する立ち上がりクロックrclk(または立下りクロックfclk)を出力する。
【0055】
図5は、図3に示す位相比較器120に関する詳細回路図である。
【0056】
位相比較器120は、位相比較部121とシフトレジスタ制御部125とを備える。ここで、位相比較部121は、複数の遅延セルDC1〜DC3と、複数のNANDゲートND16〜ND43と、複数のインバータIV2〜IV7と、ORゲートOR1、NORゲートNOR1、及びANDゲートAND1とを備える。そして、シフトレジスタ制御部125は、複数のNANDゲートND45〜ND56と、インバータIV8〜IV10とを備える。
【0057】
前記位相比較部121は、立ち上がりクロックrclk、レプリカモデル部170から印加されたフィードバッククロックfbclk、及びマルチ位相信号MPOUTの位相を比較する。そして、位相比較部121は、その比較結果を基に進相、遅相、及び同相の三つの情報を遅延制御部160に出力する。すなわち、比較信号PC1、PC3によりシフトライト動作が行われるか、または比較信号PC2、PC4によりシフトレフト動作が行われる。
【0058】
また、位相比較部121は、マルチ位相信号MPOUTを利用してシフト動作を行うか否か、または立ち上がりクロックrclkとフィードバッククロックfbclkとの比較を通じて、上がりクロックrclkに対してシフト動作を行うか否かを決定する。例えば、8分周比を有する分割器を用いる場合は、8つの単位遅延セルを利用して2つのクロック間の位相を比較し、その比較値が所望の条件を満足させる場合、分周される前のクロックを利用して8回のシフト動作を行う。
【0059】
したがって、シフトレジスタ制御部125は、位相比較部121から出力された結果である3つの状態に応じて、シフトライト信号SR1、SR2及びシフトレフト信号SL1、SL2の状態組み合わせを異なるように設定して出力する。この時、固定状態ではシフト信号を発生しない。
【0060】
図6は、図3に示す遅延制御部160に関する詳細回路図である。
【0061】
遅延制御部160は複数のステージから構成され、具体的には、複数のNORゲートNOR2〜NOR7と、複数のNANDゲートND57〜ND62と、複数のNMOSトランジスタN4〜N27及び複数のインバータIV11〜IV16とを備える。
【0062】
ここで、各ステージは、NANDゲートND57とインバータIV11とから構成されている反転ラッチと、位相制御信号sre、seo、slo、sleに応じてラッチされる値を変更するためのスイチング部N4〜N7、及び前のステージのラッチの正出力と次のステージのラッチの負出力を論理組み合わせしてレジスタ信号Reg_n〜Reg_0を出力する論理組み合わせ部(NORゲートNOR2〜NOR7)を備える。
【0063】
各ステージに含まれているNANDゲートND57〜ND62は、初期化のためにリセット信号resetを受信し、該当ラッチの負出力を他の入力として受け取る。そして、それぞれのNORゲートNOR2〜NOR7は、前のステージのラッチの正出力と次のステージのラッチの負出力を受信する。
【0064】
これにより、遅延制御部160は、4つの位相制御信号sre、sro、slo、sleに応じてシフト動作を行い、初期の入力条件で最初のステージあるいは最後のステージを選択する場合は、最大/最小遅延を持てるようにする。そして、遅延制御部160は適切なシフト動作を行うために、ハイレベルの2つの位相制御信号sre、sro、slo、sleが互いに重なり合わないようにする。
【0065】
図7は、図3に示すマルチ位相遅延ライン140の詳細回路図である。
【0066】
マルチ位相遅延ライン140は、論理組み合わせ部141、直列に接続されている複数の単位遅延セルUDC6〜UDC10、及び出力制御部142を備える。
【0067】
ここで、論理組み合わせ部141内の複数のNANDゲートND73〜ND77のそれぞれは、立ち上がりクロックrclk(または立下りクロックfclk)と遅延制御部160の出力であるレジスタ信号Reg_n〜Reg_0をそれぞれNAND演算する。これにより、レジスタ信号Reg_n〜Reg_0がハイレバルになる単位遅延セルUDCに基準クロック信号が印加されて、遅延経路が形成される。
【0068】
そして、複数の単位遅延セルUDC6〜UDC10を制御する信号は、遅延制御部160のシフトレジスタから出力されるレジスタ信号Reg_n〜Reg_0と一対一に対応される。そして、それぞれの単位遅延セルUDC6〜UDC10は、複数のNANDゲートND63〜ND72を備える。
【0069】
また、単位遅延セルUDC6は、NANDゲートND63、ND64を備える。ここで、NANDゲートND63は、電源電圧VDDとNANDゲートND73をNAND演算する。NANDゲートND64は、電源電圧VDDとNANDゲートND63の出力をNAND演算して、単位遅延セルUDC7に出力する。最後のステージの単位遅延セルUDC10は、マルチ位相信号MPOUTをクロック信号ライン190に出力する。残りの複数の単位遅延セルUDC7〜UDC10の構成は、単位遅延セルUDC6と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0070】
また、出力制御部142は、複数の伝送ゲートT1〜T4と、複数のインバータIV17〜IV20とを備える。それぞれの伝送ゲートT1〜T4は、遅延制御信号OC<1:n>の状態に応じて選択的にスイッチングされて、複数の単位遅延セルUDC6〜UDC9の出力をマルチクロックMPCLKに出力する。
【0071】
図8は、図3に示すマルチ位相遅延制御部130に関する詳細回路図である。
【0072】
マルチ位相遅延制御部130は、複数のNORゲートNOR8〜NOR13と、複数のNANDゲートND78〜ND83と、複数のNMOSトランジスタN28〜N51及び複数のインバータIV21〜IV26とを備えて、複数のステージから構成される。
【0073】
ここで、各ステージは、NANDゲートND79とインバータIV22とから構成されている反転ラッチLと、位相制御信号sre、sro、slo、sleに応じてラッチされる値を変更するためのスイチング部S、及び前のステージのラッチの正出力と次のステージのラッチの負出力を論理組み合わせして遅延制御信号OC<1:n>を出力する論理組み合わせ部Cを備える。各ステージのラッチLは、初期化のためにリセット信号resetをNANDゲートND79の一入力として受信し、該当ラッチLの負出力を他入力として受信する。
【0074】
そして、スイチング部SのNMOSトランジスタN32は、ラッチLの正出力端に接続され、位相制御信号sreに応じてスイッチングされる。NMOSトランジスタN33は、前のステージのラッチLの負出力に応じてNMOSトランジスタN32と共にラッチLの正出力端と接地電圧端との間に選択的に経路を生成する。NMOSトランジスタN34は、ラッチLの負出力端に接続され、位相制御信号sloに応じてスイッチングされる。NMOSトランジスタN35は、次のステージのラッチLの正出力に応じてNMOSトランジスタN34と共にラッチLの負出力端と接地電圧端との間を選択的に接続する。
【0075】
また、前のステージと次のステージでは、位相制御信号sro、sleの制御を受ける。そして、それぞれの論理組み合わせ部Cは、前のステージのラッチの正出力と次のステージのラッチの負出力を入力とするそれぞれのNORゲートNOR8〜NOR13を備える。
【0076】
これにより、マルチ位相遅延制御部130は、4つの位相制御信号sre、sro、slo、sleに応じてシフト動作を行い、初期の入力条件で最初のステージあるいは最後のステージを選択する場合、最大/最小遅延を持てるようにする。そして、マルチ位相遅延制御部130は、シフト動作を行うために位相制御信号sre、sro、slo、sleのうち、ハイレベルの2つの信号が互いに重なり合わないようにする。
【0077】
図9は、図3に示す位相制御部180に関する詳細回路図である。
【0078】
位相制御部180は、位相比較部181、フリップフロップ部183及び論理組み合わせ部184を備える。
【0079】
ここで、位相比較部181は、遅延セル182と複数のNANDゲートND84〜ND90、及びインバータIV27、IV28を備える。このような位相比較部181は、マルチクロックMPCLKとマルチ位相信号MPOUTとの位相を比較して、論理組み合わせ部184に出力する。
【0080】
そして、フリップフロップ部183は、複数のNANDゲートND91〜ND98とインバータIV29〜IV31とを備えて、T-フリップフロップを形成する。このようなフリップフロップ部183は、マルチクロックMPCLKをフリップフロップさせて、論理組み合わせ部184に出力する。
【0081】
また、論理組み合わせ部184は、複数のNANDゲートND99〜ND102を備える。ここで、複数のNANDゲートND99〜ND102は、位相比較部181の出力とフリップフロップ部183の出力をそれぞれNAND演算して、位相制御信号sre、sro、slo、sleを出力する。
【0082】
図10は、図9に示す遅延セル182に関する詳細回路図である。ここで、遅延セル182は、インバータIV32、IV33、抵抗R、及びキャパシタCを含むRC遅延セルである。このような遅延セル182は、マルチ位相信号MPOUTを遅延して出力する。
【0083】
前記のような構成を有する本発明に係るDLLの動作過程を説明すれば、以下の通りである。
【0084】
まず、位相制御部180は、マルチクロックMPCLKとマルチ位相信号MPOUTとの位相を比較して、位相制御信号sre、sro、slo、sleの状態組み合わせを異なるように設定して出力する。このような位相制御部180は、一定の遅延量を有し、位相制御部180の遅延量は、モードレジスタセットMRSにより設定されるか、フューズにより設定されることもできる。
【0085】
ここで、位相制御信号sre、sroは、ライトシフト動作のための制御信号であり、互いに交互にパルス状に出力される。そして、位相制御信号slo、sleは、レフトシフト動作のための制御信号であり、互いに交互にパルス状に出力される。
【0086】
これにより、位相制御部180は、マルチクロックMPCLKとマルチ位相信号MPOUTの遅延量を調節して、マルチ位相遅延制御部130にフィードバックして入力し、マルチクロックMPCLKとマルチ位相信号MPOUTとの位相差を決定する。
【0087】
その後、マルチ位相遅延制御部130は、位相制御信号sre、sro、slo、sleに応じてシフト動作を制御して、遅延制御信号OC<1:n>をマルチ位相遅延ライン140に出力する。
【0088】
次に、マルチ位相遅延ライン140は、遅延制御信号OC<1:n>の状態に応じて、伝送ゲートT1〜T4の何れかがターンオンする。これにより、単位遅延セルUDC10を介して出力されたマルチ位相信号MPOUTよりも位相の速いマルチクロックMPCLKが出力される。この時、初期動作時にリセット信号resetが入力される場合、遅延制御信号OC<1>がハイになり、位相制御信号sle、sloに応じてマルチクロックMPCLKの位相がマルチ位相信号MPOUTよりも速くなる。
【0089】
一方、本発明の実施形態では、マルチ位相遅延ライン140をPVT条件に応じて変更してマルチクロックMPCLKの位相を変更する方式を用いたが、他の実施形態によりフィードバックループを除去した後に、マルチ位相遅延ライン140の制御信号である遅延制御信号OC<1:n>の何れかを選択して出力することもできる。そして、モードレジスタセットやフューズを介して遅延制御信号OC<1:n>の何れかを選択することもできる。その他、フィードバックループを形成した後に、モードレジスタセットまたはフューズを介して遅延セルの遅延量を変更させる方法を用いることもできる。
【0090】
また、本発明では、1つの位相情報のみをさらに出力するが、マルチ位相遅延ライン140の伝送ゲートT1〜T4の出力を複数利用して1つ以上の出力を生成することも可能である。
【0091】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明に係る技術的思想の範囲から逸脱しない範囲内で様々な変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】従来の遅延固定ループ回路に関する構成図
【図2】図1に示す遅延ラインに関する詳細回路図
【図3】本発明に係る遅延固定ループ回路に関する構成図
【図4】図3に示すクロックバッファに関する詳細回路図
【図5】図3に示す位相比較器に関する詳細回路図
【図6】図3に示す遅延制御部に関する詳細回路図
【図7】図3に示すマルチ位相遅延ラインに関する詳細回路図
【図8】図3に示すマルチ位相遅延制御部に関する詳細回路図
【図9】図3に示す位相制御部に関する詳細回路図
【図10】図9に示す遅延セルに関する詳細回路図
【符号の説明】
【0093】
100、101、110 クロックバッファ
120 位相比較器
130 マルチ位相遅延制御部
140 マルチ位相遅延ライン
150 ダミー遅延ライン
160 遅延制御部
170 レプリカモデル部
180 位相制御部
190 クロック信号ライン
200 出力バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からクロックを受信して、複数のマルチクロックとマルチ位相信号とを出力するクロック遅延補償手段と、
前記複数のマルチクロックと前記マルチ位相信号との位相を比較して、シフト動作を制御するための複数の位相制御信号を出力する位相制御部と、
前記複数の位相制御信号の状態に応じてシフト動作を行って前記クロック遅延補償手段を制御するマルチ位相遅延制御部と
を備えたことを特徴とする位相同期ループ回路。
【請求項2】
前記クロック遅延補償手段が、
外部クロックをバッファリングして、立ち上がり/立下りクロックを生成するクロックバッファと、
バッファリングされている立ち上がり/立下りクロックと、フィードバックされている内部クロックとの位相を比較して出力する位相比較器と、
前記位相比較器の比較結果に応じてシフト動作を行い、位相遅延量を制御するためのレジスタ信号を出力する遅延制御部と、
前記レジスタ信号に応じて前記立ち上がり/立下りクロックの遅延を制御してマルチ位相信号を出力し、前記マルチ位相遅延制御部から出力された遅延制御信号の状態に応じて前記マルチ位相信号の位相と互いに異なる位相を有する複数のマルチクロックを生成するマルチ位相遅延ラインと、
前記クロックバッファの出力クロックを遅延して出力するダミー遅延ラインと、
前記ダミー遅延ラインの出力に応じて遅延要素をモデリングして、前記フィードバックされている内部クロックを生成するレプリカモデル部と、
データバスを介して印加されたデータを前記マルチ位相信号のクロックに同期して出力する出力バッファと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の位相同期ループ回路。
【請求項3】
前記マルチ位相遅延ラインが、
前記立ち上がり/立下りクロックと前記レジスタ信号とを論理演算して、出力する第1論理組み合わせ部と、
前記第1論理組み合わせ部の出力に応じて選択の個数が調節され、前記マルチ位相信号の遅延量を調節する直列に接続されている複数の単位遅延セルと、
前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンされ、前記複数の単位遅延セルの各接続ノードの信号を前記複数のマルチクロックにそれぞれ出力する出力制御部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の位相同期ループ回路。
【請求項4】
前記第1論理組み合わせ部が、前記立ち上がり/立下りクロックと前記レジスタ信号をそれぞれNAND演算する複数のNANDゲートを備えたことを特徴とする請求項3に記載の位相同期ループ回路。
【請求項5】
前記複数の単位遅延セルが、前記レジスタ信号がハイレバルになる場合、前記第1論理組み合わせ部の出力に応じて単位遅延セルに基準クロック信号が印加されて遅延経路が形成されることを特徴とする請求項3に記載の位相同期ループ回路。
【請求項6】
前記出力制御部が、前記複数の単位遅延セルの各接続ノードと前記複数のマルチクロックの出力端との間にそれぞれ接続されて、前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンする複数の伝送ゲートを備えたことを特徴とする請求項3に記載の位相同期ループ回路。
【請求項7】
前記複数の伝送ゲートは、1つのみがターンオフ状態を維持し、残りの伝送ゲートがターンオン状態を維持することを特徴とする請求項6に記載の位相同期ループ回路。
【請求項8】
前記複数の伝送ゲートのターンオンの数が、モードレジスタセットにより制御されることを特徴とする請求項7に記載の位相同期ループ回路。
【請求項9】
前記複数の伝送ゲートのターンオンの数が、フューズのカッティング状態に応じて制御されることを特徴とする請求項7に記載の位相同期ループ回路。
【請求項10】
前記出力制御部が、
前記複数の単位遅延セルの何れかの単位遅延セルと前記複数のマルチクロックの出力端との間にそれぞれ接続されて、前記遅延制御信号の活性化状態に応じて選択的にターンオンする複数の伝送ゲートを備えたことを特徴とする請求項3に記載の位相同期ループ回路。
【請求項11】
前記マルチ位相遅延制御部が、双方向シフトレジスタを備えたことを特徴とする請求項1に記載の位相同期ループ回路。
【請求項12】
前記マルチ位相遅延制御部が、
前記複数の位相制御信号の状態に応じて選択的にスイッチングされて、シフトレフト、シフトライト動作を制御するスイチング部と、
該スイチング部の出力をラッチするラッチ部と、
該ラッチ部の出力を論理演算して、前記遅延制御信号を出力する第2論理組み合わせ部と
を備えたことを特徴とする請求項11に記載の位相同期ループ回路。
【請求項13】
前記位相制御部が、
前記複数のマルチクロックと前記マルチ位相信号との位相を比較する位相比較部と、
前記マルチクロックをフリップフロップさせて出力する第1フリップフロップ部と、
前記位相比較器の出力と前記第1フリップフロップ部の出力とを論理演算して、前記複数の位相制御信号を出力する第3論理組み合わせ部と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の位相同期ループ回路。
【請求項14】
前記位相比較部が、
前記フィードバックされた内部信号及び立ち上がりクロックあるいは立下りクロックを一定時間遅延する遅延セルと、
前記フィードバックされた内部信号、立ち上がりクロックあるいは立下りクロック、遅延セルから出力された遅延されたフィードバックされた内部信号及び立ち上がりクロックあるいは立下りクロックを比較して、比較結果を出力する論理部と
前記マルチ位相信号を受信して、信号遅延加速化モードを制御する加速制御部と
を備えたことを特徴とする請求項13に記載の位相同期ループ回路。
【請求項15】
前記遅延セルの遅延時間が、モードレジスタセットにより制御されたることを特徴とする請求項14に記載の位相同期ループ回路。
【請求項16】
前記遅延セルの遅延時間が、フューズのカッティングにより制御されることを特徴とする請求項14に記載の位相同期ループ回路。
【請求項17】
前記遅延セルが、RC遅延セルを備えたことを特徴とする請求項14に記載の位相同期ループ回路。
【請求項18】
前記第1フリップフロップ部が、T-フリップフロップを備えたことを特徴とする請求項13に記載の位相同期ループ回路。
【請求項19】
前記第3論理組み合わせ部が、
前記位相比較器の出力と前記第1フリップフロップ部の出力とをそれぞれNAND演算して前記複数の位相制御信号を出力する複数のNANDゲートを備えるたことを特徴とする請求項13に記載の位相同期ループ回路。
【請求項20】
前記複数の位相制御信号が、偶数シフトライト信号、奇数シフトライト信号、偶数シフトレフト信号、及び奇数シフトレフト信号を含むことを特徴とする請求項1又は13に記載の位相同期ループ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−97133(P2007−97133A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−180494(P2006−180494)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】