遊星ギアを用いた動力伝達装置
本発明は、遊星キャリアの一側を延ばしてギア歯を形成した遊星ギアセットと、駆動動力源から入力される回転速度を減速した後、上記遊星ギアセットの1つの作動手段に入力し、変速動力源の回転速度を上記遊星ギアセットの他の作動手段に入力することで、複数個の変速段を具現することができ、出力軸で発電動力源を得て、電気を蓄電し、その蓄電された電気エネルギーで変速動力源の制御エネルギーに活用して変速入力軸を容易に制御できるようにした動力伝達装置に関するものである。本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、一端が駆動動力源に常時連結されて動力の伝達を受けて、駆動ギアが固定的に取り付けられた入力軸と、上記駆動ギアに結合し、上記入力軸の回転速度を減速する減速ユニットと、上記減速ユニットに結合して減速ユニットの回転速度の伝達を受ける第1作動手段、変速のための動力の伝達を受ける第2作動手段、及び出力速度が生成される第3作動手段を含む遊星ギアセットと、変速動力源に常時連結されて変速のための動力の伝達を受けて、上記変速のための動力を上記第2作動手段に伝達するように上記第2作動手段と結合する変速ユニットと、上記遊星ギアセットの第3作動手段に固定されて出力速度を伝達する出力軸とを含み、かつ、上記第2作動手段の回転軸と上記変速ユニットの回転軸とは互いに垂直であり、上記第2作動手段には動力伝達手段を通じて第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸が連結され、上記トルク制御軸には電気を発生させる発電機が設置され、上記発電機には上記変速動力源に電源を供給する蓄電池が連結されたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、船舶、風車、そしてコンバータモータなどに使われる動力伝達装置に関し、特に遊星キャリアの一側を延ばしてギア歯を形成した遊星ギアセットと、駆動動力源から入力される回転速度を減速した後、上記遊星ギアセットの1つの作動手段に入力し、変速動力源の回転速度を上記遊星ギアセットの他の作動手段に入力することで、複数個の変速段を具現することができ、出力軸で発電動力源を得て、電気を蓄電し、その蓄電された電気エネルギーを変速動力源の制御エネルギーに活用して変速入力軸を容易に制御できるようにした遊星ギアを用いた動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、変速機は駆動動力源から動力の伝達を受けて運転条件に合致する回転速度に変化させて、これを出力軸に伝達する装置である。このような変速機には変速レバーの操作によって運転者が所望の変速段を具現する手動変速機と、車両速度とスロットル弁の開閉程度に基づいて変速段を自動に具現する自動変速機がある。手動変速機は燃費が良いという長所があるが、操作が難しいという短所があり、自動変速機は操作が便利であるが、具現される燃費が低いという短所がある。
【0003】
変速機が具現する変速段の数が増えるほど、車両の燃費が高まる。しかしながら、自動変速機は複数個の遊星ギアセットと上記複数個の遊星ギアセットの各作動手段の作動を操作する摩擦要素を含んでおり、具現される変速段の数が増えるほど、自動変速機で使われる遊星ギアセットと摩擦要素の個数が増えるようになる。また、遊星ギアセットと摩擦要素の個数が増えるほど、自動変速機の重さが増加するようになり、これは燃費の低下をもたらす。したがって、自動変速機の場合、具現される変速段の数は、通常手動変速機より少ない。
【0004】
一方、車両などに使われる付加装置は車両が止めた状態でも作動しなければならず、これによって駆動動力源に直結されている。しかしながら、駆動動力源と入力軸との間にはダンパークラッチが取り付けられているので、付加装置は入力軸に連結して使用できなかった。したがって、付加装置が取り付けられる空間が足りなかった。
【0005】
上記のような問題点を解決するために、遊星ギアセットの作動手段のうちの1つには駆動動力源の回転速度を入力し、遊星ギアセットの作動手段のうちのもう1つには変速動力源から変速のための回転速度を入力して複数個の変速段を具現する方法が提案されたことがある。
【0006】
しかしながら、このような方法によれば、駆動動力源のトルクが上記変速動力源に加えられるようになって、トルクの損失が深刻に発生し、駆動動力源の回転速度が減速されていないままに遊星ギアセットに入力されるようになって、強いトルクが提供できる変速動力源でなければ変速が困難な問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような問題点を解決するために案出したものであって、本発明の目的は遊星ギアセットの遊星キャリアから変速入力軸の制御に必要とされる変速動力源の電気エネルギーが得られるようにした遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することをその目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、上記遊星ギアセットと変速動力源とを用いて多様な前進変速段と後進変速段とを具現する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0009】
本発明の更なる他の目的は、入力軸を駆動動力源に直結させて付加装置を入力軸に連結して、上記遊星ギアセットを使用する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる他の目的は、上記遊星ギアセットの変速過程でトルクの損失を最小化し、相対的に弱いトルクを提供する変速動力源を用いて多様な変速が可能であるように遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更なる他の目的は、変速動力源と上記遊星ギアセットの作動手段を連結する部位で発生できるスリップを最小化する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる他の目的は、アクセルペダルとブレーキペダルとを用いて出力軸の回転数が制御できるように遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するための本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一端が駆動動力源に常時連結されて動力の伝達を受けて、駆動ギアが固定的に取り付けられた入力軸と、上記駆動ギアに結合し、上記入力軸の回転速度を減速する減速ユニットと、上記減速ユニットに結合して減速ユニットの回転速度の伝達を受ける第1作動手段、変速のための動力の伝達を受ける第2作動手段、及び出力速度が生成される第3作動手段を含む遊星ギアセットと、変速動力源に常時連結されて変速のための動力の伝達を受けて、上記変速のための動力を上記第2作動手段に伝達するように上記第2作動手段と結合する変速ユニット、及び上記遊星ギアセットの第3作動手段に固定されて出力速度を伝達する出力軸を含み、かつ上記第2作動手段の回転軸と上記変速ユニットの回転軸とは互いに垂直であり、上記第2作動手段には動力伝達手段を通じて第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸が連結され、上記トルク制御軸には電気を発生させる発電機が設置され、上記発電機には上記変速動力源に電源を供給する蓄電池が連結されたことを特徴とする。
【0014】
上記遊星ギアセットは、サンギア、遊星キャリア、及びリングギアをその作動手段として含むシングルピニオン遊星ギアセットで、かつ上記リングギアは上記第1作動手段として作用し、上記遊星キャリアは上記第2作動手段として作用し、上記サンギアは上記第3作動手段として作用することができる。
【0015】
上記遊星ギアを用いた動力伝達装置は制御部をさらに含み、かつ上記制御部は出力軸の速度とブレーキの作動程度によって変速動力源の作動を制御することができる。
【0016】
上記制御部は変速動力源の回転速度を変化させることで、出力軸の回転速度を制御し、制動を遂行することができる。
【0017】
上記変速動力源はモータでありうる。
【0018】
本発明の第1実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置であって、上記減速ユニットは入力軸と平行に配置されている減速軸と、上記減速軸に固定付着されており、上記駆動ギアにギア結合する減速ギアと、上記減速軸を基準に回転可能に取り付けられている前進ギア及び後進ギアと、上記前進ギアと後進ギアとを上記減速軸に選択的に固定させて一体回転するようにするシンクロナイザーを含み、かつ上記前進ギアは常時上記第1作動手段にギア結合することを特徴とする。
【0019】
上記減速ユニットは、上記後進ギアの回転速度の伝達を受けて回転するアイドル軸と、上記アイドル軸に固定取付けされ、上記第1作動手段にギア結合する第1媒介ギアと、上記アイドル軸に固定取付けされ、上記後進ギアにギア結合する第2媒介ギアと、を更に含むことができる。
【0020】
上記シンクロナイザーは、作動レバーの位置によって動作できる。
【0021】
上記入力軸の他端と上記減速ユニットのうち、少なくとも1個所には付加装置が連結される。
【0022】
上記変速ユニットは、一端が上記変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受ける変速入力軸と、上記変速入力軸の他端に形成されており、上記第2作動手段とギア結合するウォームギアと、を含むことができる。
【0023】
本発明の第2実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置であって、上記減速ユニットは上記入力軸と平行に配置されている複数個の軸と上記複数個の軸に取り付けられている複数個のギアを含み、かつ上記複数個の軸1つ当たりギア歯の個数が互いに異なる2つのギアが取り付けられており、1つの軸に形成された2つのギアのうちの1つは、他の軸に形成された2つのギアのうちの1つにギア結合することによって、動力が入力軸から遊星ギアセットまで伝えられるようになっており、上記複数個のギアのうちの1つは上記駆動ギアにギア結合し、上記複数個のギアのうちのもう1つは上記第1作動手段にギア結合することを特徴とする。
【0024】
上記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合することができる。
【0025】
上記変速ユニットは互いに各々直角に配置されており、上記出力軸にも直角に配置された複数個の変速入力軸と、上記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転し、上記第2作動手段とギア結合する第2ギアと、上記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転する第2ギアと、を含み、かつ1つの変速入力軸に取り付けられた第2ギアは他の変速入力軸に取り付けられた第2ギアとギア結合し、上記変速入力軸のうちの1つは変速入力軸に連結されて変速のための動力の伝達を受けることができる。
【0026】
上記第1ギアはウォームギアであり、上記第2ギアはヘリカルギアでありうる。
【0027】
本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、外周面にギア歯が形成されており、回転軸に付着されて回転軸から動力の伝達を受けたり、回転軸に動力を伝達するサンギアと、上記サンギアを囲んでサンギアと相対回転し、その内周面にギア歯が形成されているリングギアと、上記サンギアの外周面のギア歯と上記リングギアの内周面のギア歯にギア結合する複数個のピニオンギアと、上記複数個のピニオンギアが回転可能に取り付けられて上記ピニオンギアの回転に従って回転する遊星キャリアとを含み、かつ上記遊星キャリアの一側部には回転軸方向に延びた延長部が備えられており、上記延長部の外周面にはウォームギアまたはヘリカルギアが結合されるように上記回転軸に対して斜めにギア歯が形成され、付加的に遊星キャリアの回転力の一部を取り出すために上記延長部に第2ヘリカルギアまたは第2ベベルギアが噛合い結合されるように第2ギア歯がさらに形成されたことを特徴とする。
【0028】
上記リングギアの外周面にもギア歯が形成されていることができる。
【0029】
本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸を含む減速ユニットと、上記減速ギアと外接するように外周面にギアが形成されたリングギアと、上記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、上記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられる出力軸と、上記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ上記ピニオンギアの回転に従って上記出力軸を中心として回転する遊星キャリアと、上記遊星キャリアから上記出力軸の軸方向に延びる延長部と、上記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ヘリカルギアと、上記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、上記出力軸と垂直に配置されて変速動力源によって回転する変速入力軸と、上記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、上記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、上記トルク制御軸に駆動される発電機、減速装置、油圧ポンプのうち、1つ以上選択されたトルク減速手段と、を含む。
【0030】
上記減速ユニットは、上記減速軸に形成される第1減速ギアと、上記第1減速ギアと離隔して上記減速軸に形成される第2減速ギアと、を含むことができる。
【0031】
上記第1減速ギアは上記駆動ギアと連結され、上記第2減速ギアは上記リングギアの外周面に形成されたギアと連結できる。
【0032】
本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸と、上記減速軸の一端部に形成された駆動ベベルギアと、一側に上記駆動ベベルギアとギア結合される被動ベベルギアが形成されたリングギアと、上記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、上記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられて共に回転する出力軸と、上記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ上記ピニオンギアの回転に従って上記出力軸を中心として回転する遊星キャリアと、上記遊星キャリアから上記出力軸の軸方向に延びる延長部と、上記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ベベルギアと、上記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、上記出力軸と垂直に配置されて動力源によって回転する変速入力軸と、上記出力軸の回転速度とブレーキの作動によって上記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、上記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、上記トルク制御軸に連結されて電気を発生させる発電機と、上記発電機に電気的に連結されて上記変速動力源に電源を供給する蓄電池と、を含む。
【0033】
上記リングギアの一側面に上記被動ベベルギアが形成され、反対側面に上記延長部が延びて形成されることが好ましい。
【0034】
また、本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアに外周面の歯形と噛合したリングギアと、上記リングギアの内周面の歯形と噛合した多数のピニオンギアを円周上に備え、一側端にウォームホイールと他側端にベベル歯形を有する第2ギア歯が形成されている遊星キャリアと、上記多数のピニオンギアと歯形に外接されて噛合したサンギアと、上記遊星キャリアに挿入されると共に、上記サンギアに軸設されてサンギアと一体回転されるアイドル軸と、上記ウォームホイールに噛合したウォームギアを有する変速入力軸と、上記第2ギア歯と噛合して回転するベベル歯形を有するトルク制御軸と、を含む。
【0035】
また、本発明の遊星ギアを用いた動力伝達装置は、上記入力軸を回転させるメインモータと、上記変速入力軸の回転駆動を制御するためのサブモータを更に含む。
【0036】
また、本発明の遊星ギアを用いた動力伝達装置は、上記メインモータと上記サブモータの駆動を制御するためのモータ制御部と、上記制御部に電気的に連結されたアクセルペダル及びブレーキペダルがさらに含まれ、上記モータ制御部は、アクセルペダルを踏む場合、メインモータの回転数を増加させると共に、サブモータの回転数を減少させて出力軸の回転速度を増加させ、ブレーキペダルを踏む場合、サブモータの回転数を増加させて出力軸の回転数を減少させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
前述したように、本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置によれば、遊星ギアセットと変速動力源を用いて多様な前進変速段と後進変速段を具現することができる。特に、後進変速段を具現するためにアイドラ軸に取り付けられた第1及び第2媒介ギアを使用するので、前進変速段と同一な方法により後進変速段を具現することができる。
【0038】
入力軸だけでなく、減速軸にも付加装置を連結して使用するので、各付加装置に必要とする多様な回転速度が制動できる。
【0039】
また、別途の制動システム無しで変速のための変速動力源を用いて制動するので、その構成が単純になり、製作コストを減らすことができる。
【0040】
また、変速動力源から入力される変速のための動力がウォームギアを介して遊星ギアセットに入力されるので、変速動力源へのトルクの損失が減る。
【0041】
また、駆動動力源の回転速度が減速された後、遊星ギアセットに入力されるので、回転速度の低い変速動力源を使用しても変速が可能である。
【0042】
また、複数個のウォームギアを用いて変速動力源の動力を遊星ギアセットに入力させるので、変速動力源と遊星ギアセットとの結合部位で発生できるスリップが最小化する。
【0043】
また、遊星ギアセットの遊星キャリアに発生した回転力の一部を取り出して発電機を通じて発電がなされるようにすることで、遊星キャリアのトルクが小さくなって出力軸の回転制御を容易にすることができる。
【0044】
また、遊星キャリアに連結された発電機から発電された電気エネルギーで蓄電器に蓄電し、その蓄電された電気エネルギーを変速動力源に供給することで、変速入力軸を制御するために必要な電源供給が自ら解決される利点を提供する。
【0045】
また、アクセルペダルとブレーキペダルに連動して出力端の回転及びトルクを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本明細書に添付する図面は本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明と共に本発明の技術事象をより理解させる役割をするものであるので、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定して解析されてはならない。
【0047】
【図1】本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1の動力伝達装置からアイドル軸を除去した状態を示す概略図である。
【図3】図2の動力伝達装置から変速入力軸を除去した状態を示す概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置で前進変速段が形成されることを示す速度線図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す後面図である。
【図7】本発明の実施形態に使われる遊星ギアセットの分解組立図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の全体的な斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図14】図12及び図13に適用された遊星キャリアの部分切欠斜視図である。
【図15】本発明の第7実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図16】本発明の第8実施形態に係る動力伝達装置の部分切欠斜視図である。
【図17】本発明に係る動力伝達装置における出力端の変速を制御するためのブロック図である。
【図18】本発明に係る動力伝達装置における加速時、アクセルペダル出力電圧に従うメインモータとコントロールモータの回転速度グラフである。
【図19】本発明に係る動力伝達装置における制動時、ブレーキペダル出力電圧に従うメインモータとコントロールモータの回転速度グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0049】
図1は本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す概略図であり、図2は図1の動力伝達装置からアイドル軸を除去した状態を示す概略図であり、図3は図2の動力伝達装置から変速入力軸を除去した状態を示す概略図である。
【0050】
図1乃至図3に示すように、本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置は、入力軸20、減速ユニット190、遊星ギアセットPG1、出力軸120、変速ユニット200、及び制御部160を含む。
【0051】
入力軸20はその一端が駆動動力源10に直結されて駆動動力源10の回転速度の伝達を受ける。上記入力軸20には駆動ギア30が固定的に取り付けられて上記入力軸20と駆動ギア30とは同一な回転速度で回転する。上記駆動動力源10には、ガソリン、ディーゼル、LPG、水素エンジン、電気、及び油圧・空圧モータ、風力または潮力を受けて回転するタービンなどでありうる。
【0052】
減速ユニット190は、減速軸40、減速ギア50、前進ギア60、後進ギア80、シンクロナイザー70、アイドル軸90、及び第1及び第2媒介ギア100、110を含む。
【0053】
上記減速軸40には、減速ギア50、前進ギア60、後進ギア80、及びシンクロナイザー70が取り付けられている。
【0054】
減速ギア50は上記減速軸40に固定的に取り付けられており、上記駆動ギア30に歯形結合される。上記減速ギア50のギア歯の個数は上記駆動ギア30のギア歯の個数より多くて入力軸20の回転速度は減速されて上記減速軸40に伝達される。
【0055】
前進ギア60及び後進ギア80は、上記減速軸40を基準に回転可能に取り付けられている。
【0056】
シンクロナイザー70は図面の左側または右側に動き、上記前進ギア60または後進ギア80を上記減速軸40に選択的に固定させる。即ち、上記シンクロナイザー70が図面の左側に動けば、上記前進ギア60が上記減速軸40に固定されて共に回転し、上記シンクロナイザー70が図面の右側に動けば、上記後進ギア80が上記減速軸40に固定されて共に回転する。万一、シンクロナイザー70が中心位置にあれば、アイドル状態となる。上記シンクロナイザー70は、電子式または機械式が使用できる。機械式シンクロナイザー70の場合は、作動レバー(図示せず)にケーブルにより連結されたフォーク(図示せず)によりその作動が調節されるが、電子式シンクロナイザー70の場合は、上記制御部160の信号に従ってその作動が制御される。このようなシンクロナイザー70は手動変速機に広く使われており、当業者によく知られているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0057】
アイドル軸90には第1及び第2媒介ギア100、110が固定的に取り付けられている。上記第2媒介ギア110は上記後進ギア80にギア結合する。
【0058】
上記遊星ギアセットPG1は、図7に示すように、サンギアS1、遊星キャリアPC1、及びリングギアR1をその作動手段に含む。上記遊星キャリアPC1には、上記リングギアR1とサンギアS1に歯形結合するピニオンギアP1がピニオンシャフト325によって回転可能に取り付けられている。上記各作動手段S1、PC1、R1は互いに相対回転する。
【0059】
また、上記遊星ギアセットPG1の両側には遊星ギアセットPG1の組立のための組立ディスク340及びハブ345、350が各々取り付けられている。
【0060】
上記リングギアR1はその内周面と外周面にギア歯が形成されており、上記内周面のギア歯には上記ピニオンギアP1とスリーブ335がギア結合する。また、上記リングギアR1は第1作動手段として作用して上記リングギアR1の外周面のギア歯には上記前進ギア60と第1媒介ギア100が噛合い結合される。したがって、上記シンクロナイザー70が上記前進ギア60と減速軸40を固定すれば、駆動動力源100の動力は上記前進ギア60を介して上記リングギアR1に入力され、上記シンクロナイザー70が上記後進ギア80と減速軸40を固定して駆動動力源10の動力は上記後進ギア80、第2媒介ギア110、及び第1媒介ギア100を順次に介して上記リングギアR1に入力される。
【0061】
上記遊星キャリアPC1は互いに固定的に付着されたキャリアカップ320とキャリアカバー315とを含む。上記キャリアカップ320とキャリアカバー315との間にはピニオンギアP1が回転可能に取り付けられているので、上記ピニオンギアP1の回転に従って遊星キャリアPC1が回転する。また、上記キャリアカバー315とスリーブ335との間には回転時に発生する摩擦を減らすためにベアリング330が介される。上記キャリアカップ320は上記キャリアカバー315の反対側の回転軸310方向に延びた延長部が備えられており、上記延長部の外周面にはギア歯が形成されている。上記延長部の外周面のギア歯はウォームギアまたはヘリカルギアと歯形結合して逆転を防止するよう回転軸に対して斜めに形成されている。したがって、上記遊星キャリアPC1は第2作動手段として作用して上記変速入力軸130から変速のための動力の伝達を受ける。上記変速のための動力はウォームギアまたはヘリカルギアによって上記延長部の外周面のウォームホイール302に伝達される。
【0062】
上記サンギアS1は外周面にギア歯が形成されており、第3作動手段として作用して上記出力軸120(ここでは、回転軸310)に固定的に取り付けられている。したがって、上記サンギアS1は回転軸310から動力の伝達を受けたり、回転軸310に動力を伝達することができる。
【0063】
上記のような遊星ギアセットPG1は、減速軸40の回転速度と変速入力軸130の回転速度を用いて出力軸の回転速度を変化させる。
【0064】
上記出力軸120はディファレンシャル(図示せず)に連結されて輪(図示せず)を回転させる。
【0065】
変速ユニット200は、変速入力軸130及びウォームギア140を含む。
【0066】
変速入力軸130は、その一端が変速動力源150に連結されて変速のための動力の伝達を受けて、その中間部にウォームギア140が固定的に取り付けられている。上記ウォームギア140は、上記遊星キャリアPC1にギア結合して動力を伝達するので、変速入力軸130を通じた駆動動力源10のトルクの損失が減るようになる。また、駆動動力源10の回転速度が減速ギア50を通じて減速された後、遊星ギアセットPG1に入力されるので、目標にする出力軸120の回転速度を得るために変速入力軸130の回転速度を無理に上げる必要がない。上記ウォームギア140を使用する代わり、遊星キャリアPC1のギア歯をヘリカル形態に形成してヘリカルギア(図示せず)を使用することもできる。
【0067】
また、上記遊星キャリアPC1の上下に一対の変速入力軸130が取り付けられていることができ、上記一対の変速入力軸130のベルトまたはチェーンなどの動力伝達手段により連結が可能である。
【0068】
上記変速動力源150には、DCモータ、油圧モータなど、多様な種類の回転速度生成手段が連結されていることができ、制御部160の制御によって回転速度を容易に調節できる回転速度生成手段が有利である。
【0069】
制御部160は、上記変速動力源150の作動を制御する目標変速段への変速を制御する。上記制御部160は、ブレーキ位置センサー170、出力軸速度センサー180、及び作動レバー位置センサー181を含み、設定されたプログラムにより動作する1つ以上のプロセッサで具現できる。
【0070】
ブレーキ位置センサー170はブレーキペダルの作動程度を検出し、出力軸速度センサー180は出力軸120の回転速度を検出し、作動レバー位置センサー181は作動レバー(図示せず)の位置を検出する。
【0071】
したがって、上記制御部160は、ブレーキの位置、出力軸120の速度、及び作動レバーの位置から目標変速段または目標制動制動力を計算し、これによって上記変速動力源150の回転速度を調節する。
【0072】
図4は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置における前進変速段が形成されることを示す速度線図である。図4で、サンギアS1の回転速度は水平軸の下が陽であり、水平軸の上が陰であるとする。
【0073】
シンクロナイザー70が減速軸40と前進ギア60を固定結合する前進変速段の場合は、入力軸20の回転速度が減速ギア50によって減速されてリングギアR1に入力される回転速度を1とし、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を第1回転速度(X1)とすれば、サンギアS1を介して出力軸120に伝達される回転速度は第1出力速度(Y1)となる。このような状態で、制御部150が第2出力速度(Y2)の回転速度が出力されなければならないと判断すれば、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を第2回転速度(X2)に制御する。したがって、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を変化させることで、目標変速段を具現することができる。
【0074】
後進変速段は上記変速動力源150の回転速度を上げることによって具現できるが、このような場合には変速動力源150が無理な回転速度で回転することがある。したがって、本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、アイドル軸90と第1及び第2媒介ギア100、110を用いて後進変速段を具現する。即ち、シンクロナイザー70が減速軸40と後進ギア80を固定結合すれば、減速軸40の回転速度が直接リングギアR1に伝達される代わり、アイドル軸90を通じて間接的に伝えられる。この過程で、リングギアR1に伝達される回転速度はその方向が反対に逆転されるようになる。したがって、上記前進変速段を具現する場合と同様に後進変速段が具現される。
【0075】
後進変速段を具現する他の方法は、遊星キャリアPC1に入力される回転速度を増加させればよい。
【0076】
一方、本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、輪にブレーキを設置して制動することもできるが、変速動力源150の回転速度を制御することによって制動を遂行することもできる。
【0077】
例えば、万一、車両が前進変速段で運行する状態で制動が必要な場合、変速動力源150の回転速度を増加させれば、出力軸60に逆回転力が作用するようになる。したがって、制動に対する応答性が速くなる。
【0078】
以下、図5及び図6を参考に、本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置を詳細に説明する。
【0079】
図5は本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す斜視図であり、図6は本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す後面図である。
【0080】
本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置は、本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置と類似している。したがって、同一な構成要素に同一な図面符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0081】
図5及び図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置は、入力軸20、減速ユニット190、遊星ギアセットPG1、出力軸120、変速ユニット200、及び制御部160(図1及び図2参照)を含む。
【0082】
入力軸20、遊星ギアセットPG1、出力軸120、及び制御部160についての詳細な説明は省略する。
【0083】
本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置において、減速ユニット190は、入力軸20と平行に配置された4個の軸211、212、213、214と、上記各軸211、212、213、214に2つずつ取り付けられている8個のギア191、192、193、194、195、196、197、198とを含む。
【0084】
第1軸211にはギア歯の個数が互いに異なる第1及び第2ギア191、192が取り付けられており、上記第1ギア191は入力軸20の駆動ギア30とギア結合する。第1ギア191のギア歯の個数は第2ギア192のギア歯の個数より少ない。
【0085】
第2軸212にはギア歯の個数が互いに異なる第3及び第4ギア193、194が取り付けられており、上記第3ギア193は第1軸211の第2ギア192とギア結合する。第3ギア193のギア歯の個数は第4ギア194のギア歯の個数より少ない。
【0086】
第3軸213にはギア歯の個数が互いに異なる第5及び第6ギア195、196が取り付けられており、上記第5ギア195は第2軸212の第4ギア194とギア結合する。第5ギア195のギア歯の個数は第6ギア196のギア歯の個数より少ない。
【0087】
第4軸214にはギア歯の個数が互いに異なる第7及び第8ギア197、198が取り付けられており、上記第7ギア197は第3軸213の第6ギア196とギア結合し、上記第8ギア198は遊星ギアセットPG1のリングギアR1とギア結合する。第7ギア197のギア歯の個数は第8ギア198のギア歯の個数より少ない。
【0088】
また、上記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合する。例えば、第2軸212でギア歯の個数の少ない第3ギア193は、動力伝達ライン上で駆動動力源10に近い第1軸211の第2ギア192とギア結合する。したがって、入力軸20の回転速度は各々の軸を通過する度にその回転速度が減少し、最終的に減少した回転速度は遊星ギアセットPG1の第1作動手段R1に伝達される。
【0089】
本発明の第2実施形態では4個の軸と8個のギアを使用して減速することを例示したが、これに限定されず、減速のために少なくとも1つ以上の軸と少なくとも2つ以上のギアを使用すればよい。
【0090】
変速ユニット200は、変速入力軸130、第1ギア140、及び第2ギア201を含む。ここでは、4個の変速入力軸130、4個の第1ギア140、及び8個の第2ギア201を使用することを例示したが、これに限定されるものではない。
【0091】
複数個の変速入力軸130は互いに各々直角に配置されており、上記出力軸120にも直角に配置されている。
【0092】
第1ギア140は各々の変速入力軸130に取り付けられて変速入力軸130を基準に回転し、遊星ギアセットPG1の第2作動手段PC1にギア結合する。また、変速入力軸130と出力軸120が垂直に形成されているので、第1ギア140と第2作動手段PC1はその回転軸が互いに垂直である。したがって、第1ギア140にはウォームギアまたはヘリカルギアが使用できる。
【0093】
第2ギア201は、各々の変速入力軸130に取り付けられて変速入力軸130を基準に回転する。いずれか1つの変速入力軸130に取り付けられた第2ギア201は、もう1つの変速入力軸130に取り付けられた第2ギア201とギア結合することで、変速動力を伝達する。また、各々の変速入力軸130が互いに垂直であるので、第2ギア201の回転軸も互いに垂直である。したがって、第2ギア140にはウォームギアまたはヘリカルギアが使用できる。
【0094】
また、複数個の第1ギア140が第2作動手段PC1にギア結合して変速動力を伝達するので、変速動力源150と第2作動手段PC1を連結する部位で発生できるスリップを最小化することができる。
【0095】
図8は本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の全体的な斜視図であり、図9は本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【0096】
図8及び図9を参照すると、動力伝達装置は、入力軸20、駆動ギア30、減速軸40、第1減速ギア800、第2減速ギア805、リングギアR1、ウォームホイール305、出力軸310、第1出力ギア815、差動ギア820、変速入力軸130、ウォームギア140、変速入力軸ギア810、及びキャリア延長部900を含む。
【0097】
上記入力軸20は動力源10(図1)により回転し、その一側外周面には上記駆動ギア30が形成される。上記減速軸40は、上記入力軸20と距離を置いて平行に配置され、その一側には上記駆動ギア30と外接する上記第1減速ギア800が形成される。併せて、上記減速軸40には第1減速ギア800と離隔して上記第2減速ギア805が更に形成される。
【0098】
上記第1減速ギア800の半径は上記駆動ギア30のそれより大きくて、上記入力軸20の回転速度を効果的に減速させ、トルクを増加させる。併せて、上記第2減速ギア805の半径は上記第1減速ギア800の半径より小さい。
【0099】
上記出力軸310は上記減速軸40と離隔して平行に上記減速軸40の下部に配置され、上記出力軸310には、サンギアS1(図7)が取り付けられる。上記出力軸310の一側には上記サンギアS1が内部に設置される上記リングギアR1が配置され、上記リングギアR1の外周面に形成されたギアは上記第2減速ギア805と外接する。
【0100】
上記第2減速ギア805の半径は上記第1減速ギア800及び上記リングギアR1の半径より小さくて、上記入力軸20の回転速度を効果的に減速させ、トルクを増加させる。
【0101】
上記リングギアR1の内側空間に、サンギアS1(図7)と遊星ギアP1(図7)が配置されて遊星ギアセット構造を形成する。
【0102】
併せて、上記遊星ギアP1の回転軸を連結する遊星キャリアC1(図7)には上記出力軸310の長手方向に延びた延長部900(図9)が形成され、上記延長部900の外周面には上記ウォームホイール302が形成される。
【0103】
上記出力軸310とは垂直に上記変速入力軸130が配置され、上記変速入力軸130には上記ウォームホイール302に対応して上記ウォームギア140が形成される。また、上記変速入力軸130の一端には上記変速入力軸ギア810が形成される。
【0104】
上記変速入力軸ギア810は、変速動力源150(図1)から動力の伝達を受けて上記ウォームギア140、上記ウォームホイール302、及び遊星キャリアC1(図7)を回転させる。
【0105】
前述したように、上記変速入力軸130の回転速度、停止、正回転及び逆回転に従って、上記サンギアS1と連結された上記出力軸310の回転速度が調節され、併せて、ブレーキが作動するか否かによって上記変速入力軸130の回転が調節される。
【0106】
上記リングギアR1とこれと関連した遊星ギアセットの内部構造は図7を参照し、その詳細な説明は省略する。
【0107】
図10は本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図11は本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【0108】
図10及び図11を参照すると、動力伝達装置は、入力軸20、駆動ギア30、減速ギア50、駆動ベベルギア1000、被動ベベルギア1005、リングギアR1、キャリア延長部1010、ウォームホイール302、ウォームギア140、変速入力軸130、及び変速入力軸ギア810を含む。
【0109】
上記入力軸20の一端部には上記駆動ギア30が形成され、上記駆動ギア30は上記減速ギア50と外接している。
【0110】
上記減速ギア50の側面には上記駆動ベベルギア1000が形成され、上記リングギアR1の一側面には上記駆動ベベルギア1000に対応して上記被動ベベルギア1005が形成される。
【0111】
上記駆動ベベルギア1000と上記被動ベベルギア1005によって、上記入力軸20の回転が上記減速ギア50及び上記リングギアR1が回転するようになる。
【0112】
上記リングギアR1とこれと関連した遊星ギアセットの内部構造は図7を参照し、その詳細な説明は省略する。
【0113】
キャリアC1(図7)の一側面には上記キャリア延長部1010が上記出力軸310の長手方向に延びて形成され、上記延長部1010の外周面には上記ウォームホイール302が形成される。
【0114】
上記ウォームホイール302に対応して外周面に上記ウォームギア140が形成された上記変速入力軸130が配置され、上記変速入力軸130の一側には上記変速入力軸ギア140が形成される。
【0115】
本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置において、上記入力軸20と上記出力軸310とは互いに垂直に配置され、上記変速入力軸130と上記入力軸20とは互いに平行に配置される。
【0116】
上記キャリアC1から上記出力軸310の一方向に延びた上記キャリア延長部1010と上記出力軸310との間にはベアリングが介されることが好ましい。
【0117】
前述したように、上記入力軸20から上記リングギアR1に回転力を効果的に伝達するために、ベベルギア構造を用いる。
【0118】
併せて、上記キャリア延長部1010に形成された上記ウォームホイール302と上記変速入力軸130に形成された上記ウォームギア140とを用いて、上記キャリア延長部1010の回転特性(速度及び方向)を調節することで、上記出力軸310の回転速度を容易に調節することができる。
【0119】
図12は本発明の第5実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図13は本発明の第6実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図14は図12及び図13に適用された遊星キャリアの部分切欠斜視図であり、図15は本発明の第7実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【0120】
図1、図12乃至図15のように、上記遊星ギアセットPG1の第2作動手段には歯形結合により第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸2010が連結され、上記トルク制御軸2010には電気を発生させる発電機2020が設置され、上記発電機2020には上記変速動力源150に電源を供給する蓄電池2030が連結される。発電機2020は、周知したように、誘導起電力を用いたものであって、固定子、回転子、及び励磁機を含んだものとなる。蓄電池2030は、例えば、通常の車両用バッテリーでありうる。
【0121】
第2作動手段となる遊星キャリアPC1には遊星キャリアPC1の回転力の一部を取り出すために、上記延長部に第2ヘリカルギア2011が噛合うように第2ギア歯144が形成されており、第2ギア歯144は図12及び図13のように、遊星キャリアPC1のウォームホイール142と隣り合うように配置されたり、図15の実施形態のように、リングギアR1を中央に置いてウォームホイール142の反対側に配置させることができ、第2ヘリカルギア2011はトルク制御軸2010に固定取付けされている。
【0122】
この際、トルク制御軸2010は変速入力軸130と平行に配置され、図12のようにウォームギア140と第2ヘリカルギア2011は、全て上方または全て下方の同一平面上に配置されたり、図13のように、同一平面でない、上、下に各々配置できる。
【0123】
図13及び図15の実施形態において、図示してはいないが、発電機2020及び蓄電池2030が図12の実施形態のように同一に構成されることは勿論である。また、図12乃至図15において、入力軸20は上記減速軸40または出力軸120に代置されることもできる。
【0124】
このように構成された図12乃至図15の動力伝達装置の作用を図12を参考にして説明する。
【0125】
まず、前述したように、入力軸20の回転力の伝達を受ける遊星ギアセットPG1の作動により遊星キャリアPC1が回転して回転トルクが発生する。この際、遊星キャリアPC1の延長部に形成された第2ギア歯144に噛合した第2ヘリカルギア2100(図16では従動ベベルギアである)を介してトルク制御軸2010が回転する。
【0126】
したがって、トルク制御軸2010に直結された発電機2020で発電をするようになり、発電機2020で発電された電気エネルギーは蓄電池2030に供給されて蓄電が起こる。
【0127】
このように、遊星ギアセットPG1では遊星キャリアPC1の回転トルクがトルク制御軸2010を駆動させることに消耗されるので、遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるようになる。
【0128】
上記制御部160の駆動制御を受ける変速動力源150は、蓄電器2030で蓄電された電気エネルギーで駆動して変速入力軸130を制御する。
【0129】
このように、変速動力源150が遊星キャリアPC1から動力を得て発生した発電エネルギーで動作するので、別途の外部電源供給を必要としない利点を有する。
【0130】
一方、図16のように、上記第2ヘリカルギア2011に代置して第2ベベルギアで構成できる。したがって、遊星キャリアPC1の延長部に形成された第2ギア歯144もベベルギア歯の形態に構成できる。
【0131】
また、トルク制御軸2010と発電機2020との間には減速装置(gear box)2015がさらに設置できる。減速装置2015は基本的に多数の軸と各軸に回転数を減速させるギアの噛合いにより減速された回転出力を得るように構成されたものである。したがって、減速装置2015は減速する過程で遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるようになる。
【0132】
また、トルク制御軸2010には油圧ポンプ(図示せず)を追加連結したり、独立的に連結して遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるように構成することもできる。この際、油圧ポンプから出る油圧は、例として、車両の操向を駆動させる油圧源として使用できる。
【0133】
また、本発明は図16及び図17のように、上記入力軸20を回転させるメインモータM1と、上記変速入力軸130の回転駆動を制御するためのコントロールモータM2を備え、上記メインモータM1と上記コントロールモータM2の駆動を制御するためのモータ制御部170が含まれることができる。上記モータ制御部170には電気的にアクセルペダル172及びブレーキペダル174が連結される。
【0134】
上記モータ制御部170は、アクセルペダル172を踏む場合、図18のようにメインモータM1の回転数を増加させると共に、コントロールモータM2の回転数を減少させて出力軸120の回転速度を増加させるようになっている。
【0135】
また、モータ制御部170は、図19のように、ブレーキペダル174を踏む場合、メインモータM1の回転数が減少すると共に、コントロールモータM2の回転数を増加させて出力軸120の回転数を減少させるようになっている。
【0136】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の実施形態から当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者による、容易に変更されて、均等であると認められる範囲の全ての変更を含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、船舶、風車、そしてコンバータモータなどに使われる動力伝達装置に関し、特に遊星キャリアの一側を延ばしてギア歯を形成した遊星ギアセットと、駆動動力源から入力される回転速度を減速した後、上記遊星ギアセットの1つの作動手段に入力し、変速動力源の回転速度を上記遊星ギアセットの他の作動手段に入力することで、複数個の変速段を具現することができ、出力軸で発電動力源を得て、電気を蓄電し、その蓄電された電気エネルギーを変速動力源の制御エネルギーに活用して変速入力軸を容易に制御できるようにした遊星ギアを用いた動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、変速機は駆動動力源から動力の伝達を受けて運転条件に合致する回転速度に変化させて、これを出力軸に伝達する装置である。このような変速機には変速レバーの操作によって運転者が所望の変速段を具現する手動変速機と、車両速度とスロットル弁の開閉程度に基づいて変速段を自動に具現する自動変速機がある。手動変速機は燃費が良いという長所があるが、操作が難しいという短所があり、自動変速機は操作が便利であるが、具現される燃費が低いという短所がある。
【0003】
変速機が具現する変速段の数が増えるほど、車両の燃費が高まる。しかしながら、自動変速機は複数個の遊星ギアセットと上記複数個の遊星ギアセットの各作動手段の作動を操作する摩擦要素を含んでおり、具現される変速段の数が増えるほど、自動変速機で使われる遊星ギアセットと摩擦要素の個数が増えるようになる。また、遊星ギアセットと摩擦要素の個数が増えるほど、自動変速機の重さが増加するようになり、これは燃費の低下をもたらす。したがって、自動変速機の場合、具現される変速段の数は、通常手動変速機より少ない。
【0004】
一方、車両などに使われる付加装置は車両が止めた状態でも作動しなければならず、これによって駆動動力源に直結されている。しかしながら、駆動動力源と入力軸との間にはダンパークラッチが取り付けられているので、付加装置は入力軸に連結して使用できなかった。したがって、付加装置が取り付けられる空間が足りなかった。
【0005】
上記のような問題点を解決するために、遊星ギアセットの作動手段のうちの1つには駆動動力源の回転速度を入力し、遊星ギアセットの作動手段のうちのもう1つには変速動力源から変速のための回転速度を入力して複数個の変速段を具現する方法が提案されたことがある。
【0006】
しかしながら、このような方法によれば、駆動動力源のトルクが上記変速動力源に加えられるようになって、トルクの損失が深刻に発生し、駆動動力源の回転速度が減速されていないままに遊星ギアセットに入力されるようになって、強いトルクが提供できる変速動力源でなければ変速が困難な問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような問題点を解決するために案出したものであって、本発明の目的は遊星ギアセットの遊星キャリアから変速入力軸の制御に必要とされる変速動力源の電気エネルギーが得られるようにした遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することをその目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、上記遊星ギアセットと変速動力源とを用いて多様な前進変速段と後進変速段とを具現する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0009】
本発明の更なる他の目的は、入力軸を駆動動力源に直結させて付加装置を入力軸に連結して、上記遊星ギアセットを使用する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる他の目的は、上記遊星ギアセットの変速過程でトルクの損失を最小化し、相対的に弱いトルクを提供する変速動力源を用いて多様な変速が可能であるように遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更なる他の目的は、変速動力源と上記遊星ギアセットの作動手段を連結する部位で発生できるスリップを最小化する遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる他の目的は、アクセルペダルとブレーキペダルとを用いて出力軸の回転数が制御できるように遊星ギアを用いた動力伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するための本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一端が駆動動力源に常時連結されて動力の伝達を受けて、駆動ギアが固定的に取り付けられた入力軸と、上記駆動ギアに結合し、上記入力軸の回転速度を減速する減速ユニットと、上記減速ユニットに結合して減速ユニットの回転速度の伝達を受ける第1作動手段、変速のための動力の伝達を受ける第2作動手段、及び出力速度が生成される第3作動手段を含む遊星ギアセットと、変速動力源に常時連結されて変速のための動力の伝達を受けて、上記変速のための動力を上記第2作動手段に伝達するように上記第2作動手段と結合する変速ユニット、及び上記遊星ギアセットの第3作動手段に固定されて出力速度を伝達する出力軸を含み、かつ上記第2作動手段の回転軸と上記変速ユニットの回転軸とは互いに垂直であり、上記第2作動手段には動力伝達手段を通じて第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸が連結され、上記トルク制御軸には電気を発生させる発電機が設置され、上記発電機には上記変速動力源に電源を供給する蓄電池が連結されたことを特徴とする。
【0014】
上記遊星ギアセットは、サンギア、遊星キャリア、及びリングギアをその作動手段として含むシングルピニオン遊星ギアセットで、かつ上記リングギアは上記第1作動手段として作用し、上記遊星キャリアは上記第2作動手段として作用し、上記サンギアは上記第3作動手段として作用することができる。
【0015】
上記遊星ギアを用いた動力伝達装置は制御部をさらに含み、かつ上記制御部は出力軸の速度とブレーキの作動程度によって変速動力源の作動を制御することができる。
【0016】
上記制御部は変速動力源の回転速度を変化させることで、出力軸の回転速度を制御し、制動を遂行することができる。
【0017】
上記変速動力源はモータでありうる。
【0018】
本発明の第1実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置であって、上記減速ユニットは入力軸と平行に配置されている減速軸と、上記減速軸に固定付着されており、上記駆動ギアにギア結合する減速ギアと、上記減速軸を基準に回転可能に取り付けられている前進ギア及び後進ギアと、上記前進ギアと後進ギアとを上記減速軸に選択的に固定させて一体回転するようにするシンクロナイザーを含み、かつ上記前進ギアは常時上記第1作動手段にギア結合することを特徴とする。
【0019】
上記減速ユニットは、上記後進ギアの回転速度の伝達を受けて回転するアイドル軸と、上記アイドル軸に固定取付けされ、上記第1作動手段にギア結合する第1媒介ギアと、上記アイドル軸に固定取付けされ、上記後進ギアにギア結合する第2媒介ギアと、を更に含むことができる。
【0020】
上記シンクロナイザーは、作動レバーの位置によって動作できる。
【0021】
上記入力軸の他端と上記減速ユニットのうち、少なくとも1個所には付加装置が連結される。
【0022】
上記変速ユニットは、一端が上記変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受ける変速入力軸と、上記変速入力軸の他端に形成されており、上記第2作動手段とギア結合するウォームギアと、を含むことができる。
【0023】
本発明の第2実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置であって、上記減速ユニットは上記入力軸と平行に配置されている複数個の軸と上記複数個の軸に取り付けられている複数個のギアを含み、かつ上記複数個の軸1つ当たりギア歯の個数が互いに異なる2つのギアが取り付けられており、1つの軸に形成された2つのギアのうちの1つは、他の軸に形成された2つのギアのうちの1つにギア結合することによって、動力が入力軸から遊星ギアセットまで伝えられるようになっており、上記複数個のギアのうちの1つは上記駆動ギアにギア結合し、上記複数個のギアのうちのもう1つは上記第1作動手段にギア結合することを特徴とする。
【0024】
上記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合することができる。
【0025】
上記変速ユニットは互いに各々直角に配置されており、上記出力軸にも直角に配置された複数個の変速入力軸と、上記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転し、上記第2作動手段とギア結合する第2ギアと、上記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転する第2ギアと、を含み、かつ1つの変速入力軸に取り付けられた第2ギアは他の変速入力軸に取り付けられた第2ギアとギア結合し、上記変速入力軸のうちの1つは変速入力軸に連結されて変速のための動力の伝達を受けることができる。
【0026】
上記第1ギアはウォームギアであり、上記第2ギアはヘリカルギアでありうる。
【0027】
本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、外周面にギア歯が形成されており、回転軸に付着されて回転軸から動力の伝達を受けたり、回転軸に動力を伝達するサンギアと、上記サンギアを囲んでサンギアと相対回転し、その内周面にギア歯が形成されているリングギアと、上記サンギアの外周面のギア歯と上記リングギアの内周面のギア歯にギア結合する複数個のピニオンギアと、上記複数個のピニオンギアが回転可能に取り付けられて上記ピニオンギアの回転に従って回転する遊星キャリアとを含み、かつ上記遊星キャリアの一側部には回転軸方向に延びた延長部が備えられており、上記延長部の外周面にはウォームギアまたはヘリカルギアが結合されるように上記回転軸に対して斜めにギア歯が形成され、付加的に遊星キャリアの回転力の一部を取り出すために上記延長部に第2ヘリカルギアまたは第2ベベルギアが噛合い結合されるように第2ギア歯がさらに形成されたことを特徴とする。
【0028】
上記リングギアの外周面にもギア歯が形成されていることができる。
【0029】
本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸を含む減速ユニットと、上記減速ギアと外接するように外周面にギアが形成されたリングギアと、上記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、上記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられる出力軸と、上記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ上記ピニオンギアの回転に従って上記出力軸を中心として回転する遊星キャリアと、上記遊星キャリアから上記出力軸の軸方向に延びる延長部と、上記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ヘリカルギアと、上記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、上記出力軸と垂直に配置されて変速動力源によって回転する変速入力軸と、上記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、上記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、上記トルク制御軸に駆動される発電機、減速装置、油圧ポンプのうち、1つ以上選択されたトルク減速手段と、を含む。
【0030】
上記減速ユニットは、上記減速軸に形成される第1減速ギアと、上記第1減速ギアと離隔して上記減速軸に形成される第2減速ギアと、を含むことができる。
【0031】
上記第1減速ギアは上記駆動ギアと連結され、上記第2減速ギアは上記リングギアの外周面に形成されたギアと連結できる。
【0032】
本発明の実施形態に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸と、上記減速軸の一端部に形成された駆動ベベルギアと、一側に上記駆動ベベルギアとギア結合される被動ベベルギアが形成されたリングギアと、上記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、上記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられて共に回転する出力軸と、上記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ上記ピニオンギアの回転に従って上記出力軸を中心として回転する遊星キャリアと、上記遊星キャリアから上記出力軸の軸方向に延びる延長部と、上記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ベベルギアと、上記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、上記出力軸と垂直に配置されて動力源によって回転する変速入力軸と、上記出力軸の回転速度とブレーキの作動によって上記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、上記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、上記トルク制御軸に連結されて電気を発生させる発電機と、上記発電機に電気的に連結されて上記変速動力源に電源を供給する蓄電池と、を含む。
【0033】
上記リングギアの一側面に上記被動ベベルギアが形成され、反対側面に上記延長部が延びて形成されることが好ましい。
【0034】
また、本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置は、一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、上記駆動ギアに外周面の歯形と噛合したリングギアと、上記リングギアの内周面の歯形と噛合した多数のピニオンギアを円周上に備え、一側端にウォームホイールと他側端にベベル歯形を有する第2ギア歯が形成されている遊星キャリアと、上記多数のピニオンギアと歯形に外接されて噛合したサンギアと、上記遊星キャリアに挿入されると共に、上記サンギアに軸設されてサンギアと一体回転されるアイドル軸と、上記ウォームホイールに噛合したウォームギアを有する変速入力軸と、上記第2ギア歯と噛合して回転するベベル歯形を有するトルク制御軸と、を含む。
【0035】
また、本発明の遊星ギアを用いた動力伝達装置は、上記入力軸を回転させるメインモータと、上記変速入力軸の回転駆動を制御するためのサブモータを更に含む。
【0036】
また、本発明の遊星ギアを用いた動力伝達装置は、上記メインモータと上記サブモータの駆動を制御するためのモータ制御部と、上記制御部に電気的に連結されたアクセルペダル及びブレーキペダルがさらに含まれ、上記モータ制御部は、アクセルペダルを踏む場合、メインモータの回転数を増加させると共に、サブモータの回転数を減少させて出力軸の回転速度を増加させ、ブレーキペダルを踏む場合、サブモータの回転数を増加させて出力軸の回転数を減少させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
前述したように、本発明に係る遊星ギアを用いた動力伝達装置によれば、遊星ギアセットと変速動力源を用いて多様な前進変速段と後進変速段を具現することができる。特に、後進変速段を具現するためにアイドラ軸に取り付けられた第1及び第2媒介ギアを使用するので、前進変速段と同一な方法により後進変速段を具現することができる。
【0038】
入力軸だけでなく、減速軸にも付加装置を連結して使用するので、各付加装置に必要とする多様な回転速度が制動できる。
【0039】
また、別途の制動システム無しで変速のための変速動力源を用いて制動するので、その構成が単純になり、製作コストを減らすことができる。
【0040】
また、変速動力源から入力される変速のための動力がウォームギアを介して遊星ギアセットに入力されるので、変速動力源へのトルクの損失が減る。
【0041】
また、駆動動力源の回転速度が減速された後、遊星ギアセットに入力されるので、回転速度の低い変速動力源を使用しても変速が可能である。
【0042】
また、複数個のウォームギアを用いて変速動力源の動力を遊星ギアセットに入力させるので、変速動力源と遊星ギアセットとの結合部位で発生できるスリップが最小化する。
【0043】
また、遊星ギアセットの遊星キャリアに発生した回転力の一部を取り出して発電機を通じて発電がなされるようにすることで、遊星キャリアのトルクが小さくなって出力軸の回転制御を容易にすることができる。
【0044】
また、遊星キャリアに連結された発電機から発電された電気エネルギーで蓄電器に蓄電し、その蓄電された電気エネルギーを変速動力源に供給することで、変速入力軸を制御するために必要な電源供給が自ら解決される利点を提供する。
【0045】
また、アクセルペダルとブレーキペダルに連動して出力端の回転及びトルクを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本明細書に添付する図面は本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明と共に本発明の技術事象をより理解させる役割をするものであるので、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定して解析されてはならない。
【0047】
【図1】本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1の動力伝達装置からアイドル軸を除去した状態を示す概略図である。
【図3】図2の動力伝達装置から変速入力軸を除去した状態を示す概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置で前進変速段が形成されることを示す速度線図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す後面図である。
【図7】本発明の実施形態に使われる遊星ギアセットの分解組立図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の全体的な斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図14】図12及び図13に適用された遊星キャリアの部分切欠斜視図である。
【図15】本発明の第7実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【図16】本発明の第8実施形態に係る動力伝達装置の部分切欠斜視図である。
【図17】本発明に係る動力伝達装置における出力端の変速を制御するためのブロック図である。
【図18】本発明に係る動力伝達装置における加速時、アクセルペダル出力電圧に従うメインモータとコントロールモータの回転速度グラフである。
【図19】本発明に係る動力伝達装置における制動時、ブレーキペダル出力電圧に従うメインモータとコントロールモータの回転速度グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0049】
図1は本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す概略図であり、図2は図1の動力伝達装置からアイドル軸を除去した状態を示す概略図であり、図3は図2の動力伝達装置から変速入力軸を除去した状態を示す概略図である。
【0050】
図1乃至図3に示すように、本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置は、入力軸20、減速ユニット190、遊星ギアセットPG1、出力軸120、変速ユニット200、及び制御部160を含む。
【0051】
入力軸20はその一端が駆動動力源10に直結されて駆動動力源10の回転速度の伝達を受ける。上記入力軸20には駆動ギア30が固定的に取り付けられて上記入力軸20と駆動ギア30とは同一な回転速度で回転する。上記駆動動力源10には、ガソリン、ディーゼル、LPG、水素エンジン、電気、及び油圧・空圧モータ、風力または潮力を受けて回転するタービンなどでありうる。
【0052】
減速ユニット190は、減速軸40、減速ギア50、前進ギア60、後進ギア80、シンクロナイザー70、アイドル軸90、及び第1及び第2媒介ギア100、110を含む。
【0053】
上記減速軸40には、減速ギア50、前進ギア60、後進ギア80、及びシンクロナイザー70が取り付けられている。
【0054】
減速ギア50は上記減速軸40に固定的に取り付けられており、上記駆動ギア30に歯形結合される。上記減速ギア50のギア歯の個数は上記駆動ギア30のギア歯の個数より多くて入力軸20の回転速度は減速されて上記減速軸40に伝達される。
【0055】
前進ギア60及び後進ギア80は、上記減速軸40を基準に回転可能に取り付けられている。
【0056】
シンクロナイザー70は図面の左側または右側に動き、上記前進ギア60または後進ギア80を上記減速軸40に選択的に固定させる。即ち、上記シンクロナイザー70が図面の左側に動けば、上記前進ギア60が上記減速軸40に固定されて共に回転し、上記シンクロナイザー70が図面の右側に動けば、上記後進ギア80が上記減速軸40に固定されて共に回転する。万一、シンクロナイザー70が中心位置にあれば、アイドル状態となる。上記シンクロナイザー70は、電子式または機械式が使用できる。機械式シンクロナイザー70の場合は、作動レバー(図示せず)にケーブルにより連結されたフォーク(図示せず)によりその作動が調節されるが、電子式シンクロナイザー70の場合は、上記制御部160の信号に従ってその作動が制御される。このようなシンクロナイザー70は手動変速機に広く使われており、当業者によく知られているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0057】
アイドル軸90には第1及び第2媒介ギア100、110が固定的に取り付けられている。上記第2媒介ギア110は上記後進ギア80にギア結合する。
【0058】
上記遊星ギアセットPG1は、図7に示すように、サンギアS1、遊星キャリアPC1、及びリングギアR1をその作動手段に含む。上記遊星キャリアPC1には、上記リングギアR1とサンギアS1に歯形結合するピニオンギアP1がピニオンシャフト325によって回転可能に取り付けられている。上記各作動手段S1、PC1、R1は互いに相対回転する。
【0059】
また、上記遊星ギアセットPG1の両側には遊星ギアセットPG1の組立のための組立ディスク340及びハブ345、350が各々取り付けられている。
【0060】
上記リングギアR1はその内周面と外周面にギア歯が形成されており、上記内周面のギア歯には上記ピニオンギアP1とスリーブ335がギア結合する。また、上記リングギアR1は第1作動手段として作用して上記リングギアR1の外周面のギア歯には上記前進ギア60と第1媒介ギア100が噛合い結合される。したがって、上記シンクロナイザー70が上記前進ギア60と減速軸40を固定すれば、駆動動力源100の動力は上記前進ギア60を介して上記リングギアR1に入力され、上記シンクロナイザー70が上記後進ギア80と減速軸40を固定して駆動動力源10の動力は上記後進ギア80、第2媒介ギア110、及び第1媒介ギア100を順次に介して上記リングギアR1に入力される。
【0061】
上記遊星キャリアPC1は互いに固定的に付着されたキャリアカップ320とキャリアカバー315とを含む。上記キャリアカップ320とキャリアカバー315との間にはピニオンギアP1が回転可能に取り付けられているので、上記ピニオンギアP1の回転に従って遊星キャリアPC1が回転する。また、上記キャリアカバー315とスリーブ335との間には回転時に発生する摩擦を減らすためにベアリング330が介される。上記キャリアカップ320は上記キャリアカバー315の反対側の回転軸310方向に延びた延長部が備えられており、上記延長部の外周面にはギア歯が形成されている。上記延長部の外周面のギア歯はウォームギアまたはヘリカルギアと歯形結合して逆転を防止するよう回転軸に対して斜めに形成されている。したがって、上記遊星キャリアPC1は第2作動手段として作用して上記変速入力軸130から変速のための動力の伝達を受ける。上記変速のための動力はウォームギアまたはヘリカルギアによって上記延長部の外周面のウォームホイール302に伝達される。
【0062】
上記サンギアS1は外周面にギア歯が形成されており、第3作動手段として作用して上記出力軸120(ここでは、回転軸310)に固定的に取り付けられている。したがって、上記サンギアS1は回転軸310から動力の伝達を受けたり、回転軸310に動力を伝達することができる。
【0063】
上記のような遊星ギアセットPG1は、減速軸40の回転速度と変速入力軸130の回転速度を用いて出力軸の回転速度を変化させる。
【0064】
上記出力軸120はディファレンシャル(図示せず)に連結されて輪(図示せず)を回転させる。
【0065】
変速ユニット200は、変速入力軸130及びウォームギア140を含む。
【0066】
変速入力軸130は、その一端が変速動力源150に連結されて変速のための動力の伝達を受けて、その中間部にウォームギア140が固定的に取り付けられている。上記ウォームギア140は、上記遊星キャリアPC1にギア結合して動力を伝達するので、変速入力軸130を通じた駆動動力源10のトルクの損失が減るようになる。また、駆動動力源10の回転速度が減速ギア50を通じて減速された後、遊星ギアセットPG1に入力されるので、目標にする出力軸120の回転速度を得るために変速入力軸130の回転速度を無理に上げる必要がない。上記ウォームギア140を使用する代わり、遊星キャリアPC1のギア歯をヘリカル形態に形成してヘリカルギア(図示せず)を使用することもできる。
【0067】
また、上記遊星キャリアPC1の上下に一対の変速入力軸130が取り付けられていることができ、上記一対の変速入力軸130のベルトまたはチェーンなどの動力伝達手段により連結が可能である。
【0068】
上記変速動力源150には、DCモータ、油圧モータなど、多様な種類の回転速度生成手段が連結されていることができ、制御部160の制御によって回転速度を容易に調節できる回転速度生成手段が有利である。
【0069】
制御部160は、上記変速動力源150の作動を制御する目標変速段への変速を制御する。上記制御部160は、ブレーキ位置センサー170、出力軸速度センサー180、及び作動レバー位置センサー181を含み、設定されたプログラムにより動作する1つ以上のプロセッサで具現できる。
【0070】
ブレーキ位置センサー170はブレーキペダルの作動程度を検出し、出力軸速度センサー180は出力軸120の回転速度を検出し、作動レバー位置センサー181は作動レバー(図示せず)の位置を検出する。
【0071】
したがって、上記制御部160は、ブレーキの位置、出力軸120の速度、及び作動レバーの位置から目標変速段または目標制動制動力を計算し、これによって上記変速動力源150の回転速度を調節する。
【0072】
図4は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置における前進変速段が形成されることを示す速度線図である。図4で、サンギアS1の回転速度は水平軸の下が陽であり、水平軸の上が陰であるとする。
【0073】
シンクロナイザー70が減速軸40と前進ギア60を固定結合する前進変速段の場合は、入力軸20の回転速度が減速ギア50によって減速されてリングギアR1に入力される回転速度を1とし、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を第1回転速度(X1)とすれば、サンギアS1を介して出力軸120に伝達される回転速度は第1出力速度(Y1)となる。このような状態で、制御部150が第2出力速度(Y2)の回転速度が出力されなければならないと判断すれば、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を第2回転速度(X2)に制御する。したがって、変速動力源150から遊星キャリアPC1に入力される回転速度を変化させることで、目標変速段を具現することができる。
【0074】
後進変速段は上記変速動力源150の回転速度を上げることによって具現できるが、このような場合には変速動力源150が無理な回転速度で回転することがある。したがって、本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、アイドル軸90と第1及び第2媒介ギア100、110を用いて後進変速段を具現する。即ち、シンクロナイザー70が減速軸40と後進ギア80を固定結合すれば、減速軸40の回転速度が直接リングギアR1に伝達される代わり、アイドル軸90を通じて間接的に伝えられる。この過程で、リングギアR1に伝達される回転速度はその方向が反対に逆転されるようになる。したがって、上記前進変速段を具現する場合と同様に後進変速段が具現される。
【0075】
後進変速段を具現する他の方法は、遊星キャリアPC1に入力される回転速度を増加させればよい。
【0076】
一方、本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、輪にブレーキを設置して制動することもできるが、変速動力源150の回転速度を制御することによって制動を遂行することもできる。
【0077】
例えば、万一、車両が前進変速段で運行する状態で制動が必要な場合、変速動力源150の回転速度を増加させれば、出力軸60に逆回転力が作用するようになる。したがって、制動に対する応答性が速くなる。
【0078】
以下、図5及び図6を参考に、本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置を詳細に説明する。
【0079】
図5は本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す斜視図であり、図6は本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の構成を示す後面図である。
【0080】
本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置は、本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置と類似している。したがって、同一な構成要素に同一な図面符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0081】
図5及び図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置は、入力軸20、減速ユニット190、遊星ギアセットPG1、出力軸120、変速ユニット200、及び制御部160(図1及び図2参照)を含む。
【0082】
入力軸20、遊星ギアセットPG1、出力軸120、及び制御部160についての詳細な説明は省略する。
【0083】
本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置において、減速ユニット190は、入力軸20と平行に配置された4個の軸211、212、213、214と、上記各軸211、212、213、214に2つずつ取り付けられている8個のギア191、192、193、194、195、196、197、198とを含む。
【0084】
第1軸211にはギア歯の個数が互いに異なる第1及び第2ギア191、192が取り付けられており、上記第1ギア191は入力軸20の駆動ギア30とギア結合する。第1ギア191のギア歯の個数は第2ギア192のギア歯の個数より少ない。
【0085】
第2軸212にはギア歯の個数が互いに異なる第3及び第4ギア193、194が取り付けられており、上記第3ギア193は第1軸211の第2ギア192とギア結合する。第3ギア193のギア歯の個数は第4ギア194のギア歯の個数より少ない。
【0086】
第3軸213にはギア歯の個数が互いに異なる第5及び第6ギア195、196が取り付けられており、上記第5ギア195は第2軸212の第4ギア194とギア結合する。第5ギア195のギア歯の個数は第6ギア196のギア歯の個数より少ない。
【0087】
第4軸214にはギア歯の個数が互いに異なる第7及び第8ギア197、198が取り付けられており、上記第7ギア197は第3軸213の第6ギア196とギア結合し、上記第8ギア198は遊星ギアセットPG1のリングギアR1とギア結合する。第7ギア197のギア歯の個数は第8ギア198のギア歯の個数より少ない。
【0088】
また、上記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合する。例えば、第2軸212でギア歯の個数の少ない第3ギア193は、動力伝達ライン上で駆動動力源10に近い第1軸211の第2ギア192とギア結合する。したがって、入力軸20の回転速度は各々の軸を通過する度にその回転速度が減少し、最終的に減少した回転速度は遊星ギアセットPG1の第1作動手段R1に伝達される。
【0089】
本発明の第2実施形態では4個の軸と8個のギアを使用して減速することを例示したが、これに限定されず、減速のために少なくとも1つ以上の軸と少なくとも2つ以上のギアを使用すればよい。
【0090】
変速ユニット200は、変速入力軸130、第1ギア140、及び第2ギア201を含む。ここでは、4個の変速入力軸130、4個の第1ギア140、及び8個の第2ギア201を使用することを例示したが、これに限定されるものではない。
【0091】
複数個の変速入力軸130は互いに各々直角に配置されており、上記出力軸120にも直角に配置されている。
【0092】
第1ギア140は各々の変速入力軸130に取り付けられて変速入力軸130を基準に回転し、遊星ギアセットPG1の第2作動手段PC1にギア結合する。また、変速入力軸130と出力軸120が垂直に形成されているので、第1ギア140と第2作動手段PC1はその回転軸が互いに垂直である。したがって、第1ギア140にはウォームギアまたはヘリカルギアが使用できる。
【0093】
第2ギア201は、各々の変速入力軸130に取り付けられて変速入力軸130を基準に回転する。いずれか1つの変速入力軸130に取り付けられた第2ギア201は、もう1つの変速入力軸130に取り付けられた第2ギア201とギア結合することで、変速動力を伝達する。また、各々の変速入力軸130が互いに垂直であるので、第2ギア201の回転軸も互いに垂直である。したがって、第2ギア140にはウォームギアまたはヘリカルギアが使用できる。
【0094】
また、複数個の第1ギア140が第2作動手段PC1にギア結合して変速動力を伝達するので、変速動力源150と第2作動手段PC1を連結する部位で発生できるスリップを最小化することができる。
【0095】
図8は本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の全体的な斜視図であり、図9は本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【0096】
図8及び図9を参照すると、動力伝達装置は、入力軸20、駆動ギア30、減速軸40、第1減速ギア800、第2減速ギア805、リングギアR1、ウォームホイール305、出力軸310、第1出力ギア815、差動ギア820、変速入力軸130、ウォームギア140、変速入力軸ギア810、及びキャリア延長部900を含む。
【0097】
上記入力軸20は動力源10(図1)により回転し、その一側外周面には上記駆動ギア30が形成される。上記減速軸40は、上記入力軸20と距離を置いて平行に配置され、その一側には上記駆動ギア30と外接する上記第1減速ギア800が形成される。併せて、上記減速軸40には第1減速ギア800と離隔して上記第2減速ギア805が更に形成される。
【0098】
上記第1減速ギア800の半径は上記駆動ギア30のそれより大きくて、上記入力軸20の回転速度を効果的に減速させ、トルクを増加させる。併せて、上記第2減速ギア805の半径は上記第1減速ギア800の半径より小さい。
【0099】
上記出力軸310は上記減速軸40と離隔して平行に上記減速軸40の下部に配置され、上記出力軸310には、サンギアS1(図7)が取り付けられる。上記出力軸310の一側には上記サンギアS1が内部に設置される上記リングギアR1が配置され、上記リングギアR1の外周面に形成されたギアは上記第2減速ギア805と外接する。
【0100】
上記第2減速ギア805の半径は上記第1減速ギア800及び上記リングギアR1の半径より小さくて、上記入力軸20の回転速度を効果的に減速させ、トルクを増加させる。
【0101】
上記リングギアR1の内側空間に、サンギアS1(図7)と遊星ギアP1(図7)が配置されて遊星ギアセット構造を形成する。
【0102】
併せて、上記遊星ギアP1の回転軸を連結する遊星キャリアC1(図7)には上記出力軸310の長手方向に延びた延長部900(図9)が形成され、上記延長部900の外周面には上記ウォームホイール302が形成される。
【0103】
上記出力軸310とは垂直に上記変速入力軸130が配置され、上記変速入力軸130には上記ウォームホイール302に対応して上記ウォームギア140が形成される。また、上記変速入力軸130の一端には上記変速入力軸ギア810が形成される。
【0104】
上記変速入力軸ギア810は、変速動力源150(図1)から動力の伝達を受けて上記ウォームギア140、上記ウォームホイール302、及び遊星キャリアC1(図7)を回転させる。
【0105】
前述したように、上記変速入力軸130の回転速度、停止、正回転及び逆回転に従って、上記サンギアS1と連結された上記出力軸310の回転速度が調節され、併せて、ブレーキが作動するか否かによって上記変速入力軸130の回転が調節される。
【0106】
上記リングギアR1とこれと関連した遊星ギアセットの内部構造は図7を参照し、その詳細な説明は省略する。
【0107】
図10は本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図11は本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置の平面図である。
【0108】
図10及び図11を参照すると、動力伝達装置は、入力軸20、駆動ギア30、減速ギア50、駆動ベベルギア1000、被動ベベルギア1005、リングギアR1、キャリア延長部1010、ウォームホイール302、ウォームギア140、変速入力軸130、及び変速入力軸ギア810を含む。
【0109】
上記入力軸20の一端部には上記駆動ギア30が形成され、上記駆動ギア30は上記減速ギア50と外接している。
【0110】
上記減速ギア50の側面には上記駆動ベベルギア1000が形成され、上記リングギアR1の一側面には上記駆動ベベルギア1000に対応して上記被動ベベルギア1005が形成される。
【0111】
上記駆動ベベルギア1000と上記被動ベベルギア1005によって、上記入力軸20の回転が上記減速ギア50及び上記リングギアR1が回転するようになる。
【0112】
上記リングギアR1とこれと関連した遊星ギアセットの内部構造は図7を参照し、その詳細な説明は省略する。
【0113】
キャリアC1(図7)の一側面には上記キャリア延長部1010が上記出力軸310の長手方向に延びて形成され、上記延長部1010の外周面には上記ウォームホイール302が形成される。
【0114】
上記ウォームホイール302に対応して外周面に上記ウォームギア140が形成された上記変速入力軸130が配置され、上記変速入力軸130の一側には上記変速入力軸ギア140が形成される。
【0115】
本発明の第4実施形態に係る動力伝達装置において、上記入力軸20と上記出力軸310とは互いに垂直に配置され、上記変速入力軸130と上記入力軸20とは互いに平行に配置される。
【0116】
上記キャリアC1から上記出力軸310の一方向に延びた上記キャリア延長部1010と上記出力軸310との間にはベアリングが介されることが好ましい。
【0117】
前述したように、上記入力軸20から上記リングギアR1に回転力を効果的に伝達するために、ベベルギア構造を用いる。
【0118】
併せて、上記キャリア延長部1010に形成された上記ウォームホイール302と上記変速入力軸130に形成された上記ウォームギア140とを用いて、上記キャリア延長部1010の回転特性(速度及び方向)を調節することで、上記出力軸310の回転速度を容易に調節することができる。
【0119】
図12は本発明の第5実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図13は本発明の第6実施形態に係る動力伝達装置の斜視図であり、図14は図12及び図13に適用された遊星キャリアの部分切欠斜視図であり、図15は本発明の第7実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。
【0120】
図1、図12乃至図15のように、上記遊星ギアセットPG1の第2作動手段には歯形結合により第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸2010が連結され、上記トルク制御軸2010には電気を発生させる発電機2020が設置され、上記発電機2020には上記変速動力源150に電源を供給する蓄電池2030が連結される。発電機2020は、周知したように、誘導起電力を用いたものであって、固定子、回転子、及び励磁機を含んだものとなる。蓄電池2030は、例えば、通常の車両用バッテリーでありうる。
【0121】
第2作動手段となる遊星キャリアPC1には遊星キャリアPC1の回転力の一部を取り出すために、上記延長部に第2ヘリカルギア2011が噛合うように第2ギア歯144が形成されており、第2ギア歯144は図12及び図13のように、遊星キャリアPC1のウォームホイール142と隣り合うように配置されたり、図15の実施形態のように、リングギアR1を中央に置いてウォームホイール142の反対側に配置させることができ、第2ヘリカルギア2011はトルク制御軸2010に固定取付けされている。
【0122】
この際、トルク制御軸2010は変速入力軸130と平行に配置され、図12のようにウォームギア140と第2ヘリカルギア2011は、全て上方または全て下方の同一平面上に配置されたり、図13のように、同一平面でない、上、下に各々配置できる。
【0123】
図13及び図15の実施形態において、図示してはいないが、発電機2020及び蓄電池2030が図12の実施形態のように同一に構成されることは勿論である。また、図12乃至図15において、入力軸20は上記減速軸40または出力軸120に代置されることもできる。
【0124】
このように構成された図12乃至図15の動力伝達装置の作用を図12を参考にして説明する。
【0125】
まず、前述したように、入力軸20の回転力の伝達を受ける遊星ギアセットPG1の作動により遊星キャリアPC1が回転して回転トルクが発生する。この際、遊星キャリアPC1の延長部に形成された第2ギア歯144に噛合した第2ヘリカルギア2100(図16では従動ベベルギアである)を介してトルク制御軸2010が回転する。
【0126】
したがって、トルク制御軸2010に直結された発電機2020で発電をするようになり、発電機2020で発電された電気エネルギーは蓄電池2030に供給されて蓄電が起こる。
【0127】
このように、遊星ギアセットPG1では遊星キャリアPC1の回転トルクがトルク制御軸2010を駆動させることに消耗されるので、遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるようになる。
【0128】
上記制御部160の駆動制御を受ける変速動力源150は、蓄電器2030で蓄電された電気エネルギーで駆動して変速入力軸130を制御する。
【0129】
このように、変速動力源150が遊星キャリアPC1から動力を得て発生した発電エネルギーで動作するので、別途の外部電源供給を必要としない利点を有する。
【0130】
一方、図16のように、上記第2ヘリカルギア2011に代置して第2ベベルギアで構成できる。したがって、遊星キャリアPC1の延長部に形成された第2ギア歯144もベベルギア歯の形態に構成できる。
【0131】
また、トルク制御軸2010と発電機2020との間には減速装置(gear box)2015がさらに設置できる。減速装置2015は基本的に多数の軸と各軸に回転数を減速させるギアの噛合いにより減速された回転出力を得るように構成されたものである。したがって、減速装置2015は減速する過程で遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるようになる。
【0132】
また、トルク制御軸2010には油圧ポンプ(図示せず)を追加連結したり、独立的に連結して遊星キャリアPC1の回転トルクを減少させるように構成することもできる。この際、油圧ポンプから出る油圧は、例として、車両の操向を駆動させる油圧源として使用できる。
【0133】
また、本発明は図16及び図17のように、上記入力軸20を回転させるメインモータM1と、上記変速入力軸130の回転駆動を制御するためのコントロールモータM2を備え、上記メインモータM1と上記コントロールモータM2の駆動を制御するためのモータ制御部170が含まれることができる。上記モータ制御部170には電気的にアクセルペダル172及びブレーキペダル174が連結される。
【0134】
上記モータ制御部170は、アクセルペダル172を踏む場合、図18のようにメインモータM1の回転数を増加させると共に、コントロールモータM2の回転数を減少させて出力軸120の回転速度を増加させるようになっている。
【0135】
また、モータ制御部170は、図19のように、ブレーキペダル174を踏む場合、メインモータM1の回転数が減少すると共に、コントロールモータM2の回転数を増加させて出力軸120の回転数を減少させるようになっている。
【0136】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の実施形態から当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者による、容易に変更されて、均等であると認められる範囲の全ての変更を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が駆動動力源に常時連結されて動力の伝達を受けて、駆動ギアが固定的に取り付けられた入力軸と、
前記駆動ギアに結合し、前記入力軸の回転速度を減速する減速ユニットと、
前記減速ユニットに結合して減速ユニットの回転速度の伝達を受ける第1作動手段、変速のための動力の伝達を受ける第2作動手段、及び出力速度が生成される第3作動手段を含む遊星ギアセットと、
変速動力源に常時連結されて変速のための動力の伝達を受けて、前記変速のための動力を前記第2作動手段に伝達するように前記第2作動手段と結合する変速ユニットと、
前記遊星ギアセットの第3作動手段に固定されて出力速度を伝達する出力軸とを含み、かつ、
前記第2作動手段の回転軸と前記変速ユニットの回転軸とは互いに垂直であり、
前記第2作動手段には動力伝達手段を通じて第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸が連結され、前記トルク制御軸には前記第2作動手段の回転トルクを減少させるトルク減少手段として発電機、減速装置、油圧ポンプのうちの1つ以上が設置されたことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項2】
前記遊星ギアセットは、サンギア、遊星キャリア、及びリングギアをその作動手段に含むシングルピニオン遊星ギアセットで、かつ、
前記リングギアは前記第1作動手段として作用し、前記遊星キャリアは前記第2作動手段として作用し、そして前記サンギアは前記第3作動手段として作用することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記動力伝達装置は制御部をさらに含み、かつ、
前記制御部は出力軸の速度とブレーキの作動程度によって変速動力源の作動を制御することを特徴とする、請求項2に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記制御部は、変速動力源の回転速度を変化させることによって、出力軸の回転速度を制御し、制動を遂行することを特徴とする、請求項3に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記変速動力源はモータであることを特徴とする、請求項1乃至4のうち、いずれか1項に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
前記減速ユニットは、
入力軸と平行に配置されている減速軸と、
前記減速軸に固定付着されており、前記駆動ギアにギア結合する減速ギアと、
前記減速軸を基準に回転可能に取り付けられている前進ギア及び後進ギアと、
前記前進ギア及び後進ギアを前記減速軸に選択的に固定させて一体回転するようにするシンクロナイザーとを含み、かつ、
前記前進ギアは常時前記第1作動手段にギア結合することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項7】
前記減速ユニットは、
前記後進ギアの回転速度の伝達を受けて回転するアイドル軸と、
前記アイドル軸に固定取付けされ、前記第1作動手段にギア結合する第1媒介ギアと、
前記アイドル軸に固定取付けされ、前記後進ギアにギア結合する第2媒介ギアと、
を更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項8】
前記シンクロナイザーは、作動レバーの位置によって動作することを特徴とする、請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項9】
前記入力軸の他端と前記減速ユニットのうちの少なくとも1個所には付加装置が連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項10】
前記変速ユニットは、
一端が前記変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受ける変速入力軸と、
前記変速入力軸の他端に形成されており、前記第2作動手段とギア結合するウォームギアと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項11】
前記減速ユニットは前記入力軸と平行に配置されている複数個の軸と前記複数個の軸に取り付けられている複数個のギアを含み、かつ、
前記複数個の軸1つ当たりのギア歯の個数が互いに異なる2つのギアが取り付けられており、1つの軸に形成された2つのギアのうちの1つは他の軸に形成された2つのギアのうちの1つにギア結合することによって、動力が入力軸から遊星ギアセットまで伝えられるようになっており、前記複数個のギアのうちの1つは前記駆動ギアにギア結合し、前記複数個のギアのうちのもう1つは前記第1作動手段にギア結合することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項12】
前記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合することを特徴とする、請求項11に記載の動力伝達装置。
【請求項13】
前記変速ユニットは、
互いに各々直角に配置されており、前記出力軸にも直角に配置された複数個の変速入力軸と、
前記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転し、前記第2作動手段とギア結合する第1ギアと、
前記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転する第2ギアとを含み、かつ、
1つの変速入力軸に取り付けられた第2ギアは他の変速入力軸に取り付けられた第2ギアとギア結合し、
前記変速入力軸のうちの1つは変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受けることを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項14】
前記第1ギアはウォームギアであり、前記第2ギアはヘリカルギアであることを特徴とする、請求項13に記載の動力伝達装置。
【請求項15】
外周面にギア歯が形成されており、回転軸に付着されて回転軸から動力の伝達を受けたり、回転軸に動力を伝達するサンギアと、
前記サンギアを囲んでサンギアと相対回転し、その内周面にギア歯が形成されているリングギアと、
前記サンギアの外周面のギア歯と前記リングギアの内周面のギア歯にギア結合する複数個のピニオンギアと、
前記複数個のピニオンギアが回転可能に取り付けられて前記ピニオンギアの回転によって回転する遊星キャリアとを含み、かつ、
前記遊星キャリアの一側部には回転軸方向に延びた延長部が備えられており、
前記延長部の外周面にはウォームギアまたはヘリカルギアが結合されるように前記回転軸に対して斜めにギア歯が形成され、
付加的に遊星キャリアの回転力の一部を取り出すために前記延長部に第2ヘリカルギアまたは第2ベベルギアが噛合い結合されるように第2ギア歯が更に形成されたことを特徴とする、遊星ギアセット。
【請求項16】
前記リングギアの外周面にもギア歯が形成されていることを特徴とする、請求項15に記載の遊星ギアセット。
【請求項17】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸を含む減速ユニットと、
前記減速ギアと外接するように外周面にギアが形成されたリングギアと、
前記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、
前記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられる出力軸と、
前記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ前記ピニオンギアの回転に従って前記出力軸を中心に回転する遊星キャリアと、
前記遊星キャリアから前記出力軸の軸方向に延びる延長部と、
前記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ヘリカルギアと、
前記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、前記出力軸と垂直に配置されて変速動力源によって回転する変速入力軸と、
前記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、
前記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、
前記トルク制御軸に駆動される発電機、減速装置、油圧ポンプのうち、1つ以上選択されたトルク減速手段と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項18】
前記減速ユニットは、
前記減速軸に形成される第1減速ギアと、
前記第1減速ギアと離隔して前記減速軸に形成される第2減速ギアと、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載の動力伝達装置。
【請求項19】
前記第1減速ギアは前記駆動ギアと連結され、前記第2減速ギアは前記リングギアの外周面に形成されたギアと連結されることを特徴とする、請求項18に記載の動力伝達装置。
【請求項20】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸と、
前記減速軸の一端部に形成された駆動ベベルギアと、
一側に前記駆動ベベルギアとギア結合される被動ベベルギアが形成されたリングギアと、
前記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、
前記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられて共に回転する出力軸と、
前記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ前記ピニオンギアの回転に従って前記出力軸を中心に回転する遊星キャリアと、
前記遊星キャリアから前記出力軸の軸方向に延びる延長部と、
前記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ベベルギアと、
前記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、前記出力軸と垂直に配置されて動力源によって回転する変速入力軸と、
前記出力軸の回転速度とブレーキの作動によって前記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、
前記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、
前記トルク制御軸に連結されて電気を発生させる発電機と、
前記発電機に電気的に連結されて前記変速動力源に電源を供給する蓄電池と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項21】
前記リングギアの一側面に前記被動ベベルギアが形成され、反対側面に前記延長部が延びて形成されることを特徴とする、請求項20に記載の動力伝達装置。
【請求項22】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアに外周面の歯形と噛合したリングギアと、
前記リングギアの内周面の歯形と噛合した多数のピニオンギアを円周上に備え、一側端にウォームホイールと他側端にベベル歯形を有する第2ギア歯が形成されている遊星キャリアと、
前記多数のピニオンギアと歯形により外接されて噛合したサンギアと、
前記遊星キャリアに挿入されると共に、前記サンギアに軸設されてサンギアと一体回転する出力軸と、
前記ウォームホイールに噛合したウォームギアを有する変速入力軸と、
前記第2ギア歯と噛合して回転するベベル歯形を有するトルク制御軸と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項23】
前記入力軸を回転させるメインモータと、
前記変速入力軸の回転駆動を制御するためのコントロールモータをさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の動力伝達装置。
【請求項24】
前記メインモータと前記サブモータの駆動を制御するためのモータ制御部と、
前記モータ制御部に電気的に連結されたアクセルペダル及びブレーキペダルがさらに含まれ、
前記モータ制御部は、
アクセルペダルを踏む場合、メインモータの回転数を増加させると共に、コントロールモータの回転数を減少させて出力軸の回転速度を増加させ、
ブレーキペダルを踏む場合、メインモータの回転数は減少させると共に、コントロールモータの回転数を増加させて出力軸の回転数を減少させることを特徴とする、請求項23に記載の動力伝達装置。
【請求項1】
一端が駆動動力源に常時連結されて動力の伝達を受けて、駆動ギアが固定的に取り付けられた入力軸と、
前記駆動ギアに結合し、前記入力軸の回転速度を減速する減速ユニットと、
前記減速ユニットに結合して減速ユニットの回転速度の伝達を受ける第1作動手段、変速のための動力の伝達を受ける第2作動手段、及び出力速度が生成される第3作動手段を含む遊星ギアセットと、
変速動力源に常時連結されて変速のための動力の伝達を受けて、前記変速のための動力を前記第2作動手段に伝達するように前記第2作動手段と結合する変速ユニットと、
前記遊星ギアセットの第3作動手段に固定されて出力速度を伝達する出力軸とを含み、かつ、
前記第2作動手段の回転軸と前記変速ユニットの回転軸とは互いに垂直であり、
前記第2作動手段には動力伝達手段を通じて第2作動手段の回転力の伝達を受けるトルク制御軸が連結され、前記トルク制御軸には前記第2作動手段の回転トルクを減少させるトルク減少手段として発電機、減速装置、油圧ポンプのうちの1つ以上が設置されたことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項2】
前記遊星ギアセットは、サンギア、遊星キャリア、及びリングギアをその作動手段に含むシングルピニオン遊星ギアセットで、かつ、
前記リングギアは前記第1作動手段として作用し、前記遊星キャリアは前記第2作動手段として作用し、そして前記サンギアは前記第3作動手段として作用することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記動力伝達装置は制御部をさらに含み、かつ、
前記制御部は出力軸の速度とブレーキの作動程度によって変速動力源の作動を制御することを特徴とする、請求項2に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記制御部は、変速動力源の回転速度を変化させることによって、出力軸の回転速度を制御し、制動を遂行することを特徴とする、請求項3に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記変速動力源はモータであることを特徴とする、請求項1乃至4のうち、いずれか1項に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
前記減速ユニットは、
入力軸と平行に配置されている減速軸と、
前記減速軸に固定付着されており、前記駆動ギアにギア結合する減速ギアと、
前記減速軸を基準に回転可能に取り付けられている前進ギア及び後進ギアと、
前記前進ギア及び後進ギアを前記減速軸に選択的に固定させて一体回転するようにするシンクロナイザーとを含み、かつ、
前記前進ギアは常時前記第1作動手段にギア結合することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項7】
前記減速ユニットは、
前記後進ギアの回転速度の伝達を受けて回転するアイドル軸と、
前記アイドル軸に固定取付けされ、前記第1作動手段にギア結合する第1媒介ギアと、
前記アイドル軸に固定取付けされ、前記後進ギアにギア結合する第2媒介ギアと、
を更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項8】
前記シンクロナイザーは、作動レバーの位置によって動作することを特徴とする、請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項9】
前記入力軸の他端と前記減速ユニットのうちの少なくとも1個所には付加装置が連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項10】
前記変速ユニットは、
一端が前記変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受ける変速入力軸と、
前記変速入力軸の他端に形成されており、前記第2作動手段とギア結合するウォームギアと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項11】
前記減速ユニットは前記入力軸と平行に配置されている複数個の軸と前記複数個の軸に取り付けられている複数個のギアを含み、かつ、
前記複数個の軸1つ当たりのギア歯の個数が互いに異なる2つのギアが取り付けられており、1つの軸に形成された2つのギアのうちの1つは他の軸に形成された2つのギアのうちの1つにギア結合することによって、動力が入力軸から遊星ギアセットまで伝えられるようになっており、前記複数個のギアのうちの1つは前記駆動ギアにギア結合し、前記複数個のギアのうちのもう1つは前記第1作動手段にギア結合することを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項12】
前記各々の軸に形成された2つのギアのうち、ギア歯の個数の少ないギアは動力伝達ライン上で駆動動力源に近い軸のギアとギア結合し、ギア歯の個数の多いギアは動力伝達ライン上で遊星ギアセットと近い軸のギアとギア結合することを特徴とする、請求項11に記載の動力伝達装置。
【請求項13】
前記変速ユニットは、
互いに各々直角に配置されており、前記出力軸にも直角に配置された複数個の変速入力軸と、
前記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転し、前記第2作動手段とギア結合する第1ギアと、
前記各々の変速入力軸に取り付けられて変速入力軸を基準に回転する第2ギアとを含み、かつ、
1つの変速入力軸に取り付けられた第2ギアは他の変速入力軸に取り付けられた第2ギアとギア結合し、
前記変速入力軸のうちの1つは変速動力源に連結されて変速のための動力の伝達を受けることを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項14】
前記第1ギアはウォームギアであり、前記第2ギアはヘリカルギアであることを特徴とする、請求項13に記載の動力伝達装置。
【請求項15】
外周面にギア歯が形成されており、回転軸に付着されて回転軸から動力の伝達を受けたり、回転軸に動力を伝達するサンギアと、
前記サンギアを囲んでサンギアと相対回転し、その内周面にギア歯が形成されているリングギアと、
前記サンギアの外周面のギア歯と前記リングギアの内周面のギア歯にギア結合する複数個のピニオンギアと、
前記複数個のピニオンギアが回転可能に取り付けられて前記ピニオンギアの回転によって回転する遊星キャリアとを含み、かつ、
前記遊星キャリアの一側部には回転軸方向に延びた延長部が備えられており、
前記延長部の外周面にはウォームギアまたはヘリカルギアが結合されるように前記回転軸に対して斜めにギア歯が形成され、
付加的に遊星キャリアの回転力の一部を取り出すために前記延長部に第2ヘリカルギアまたは第2ベベルギアが噛合い結合されるように第2ギア歯が更に形成されたことを特徴とする、遊星ギアセット。
【請求項16】
前記リングギアの外周面にもギア歯が形成されていることを特徴とする、請求項15に記載の遊星ギアセット。
【請求項17】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸を含む減速ユニットと、
前記減速ギアと外接するように外周面にギアが形成されたリングギアと、
前記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、
前記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられる出力軸と、
前記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ前記ピニオンギアの回転に従って前記出力軸を中心に回転する遊星キャリアと、
前記遊星キャリアから前記出力軸の軸方向に延びる延長部と、
前記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ヘリカルギアと、
前記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、前記出力軸と垂直に配置されて変速動力源によって回転する変速入力軸と、
前記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、
前記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、
前記トルク制御軸に駆動される発電機、減速装置、油圧ポンプのうち、1つ以上選択されたトルク減速手段と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項18】
前記減速ユニットは、
前記減速軸に形成される第1減速ギアと、
前記第1減速ギアと離隔して前記減速軸に形成される第2減速ギアと、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載の動力伝達装置。
【請求項19】
前記第1減速ギアは前記駆動ギアと連結され、前記第2減速ギアは前記リングギアの外周面に形成されたギアと連結されることを特徴とする、請求項18に記載の動力伝達装置。
【請求項20】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアとギア結合される減速ギアが形成された減速軸と、
前記減速軸の一端部に形成された駆動ベベルギアと、
一側に前記駆動ベベルギアとギア結合される被動ベベルギアが形成されたリングギアと、
前記リングギアの内周面に形成されたギアと外接する複数個のピニオンギアと、
前記ピニオンギアと外接する1つのサンギアが取り付けられて共に回転する出力軸と、
前記ピニオンギアの中心軸と連結され、かつ前記ピニオンギアの回転に従って前記出力軸を中心に回転する遊星キャリアと、
前記遊星キャリアから前記出力軸の軸方向に延びる延長部と、
前記延長部の外周面に形成されたウォームギア及び駆動ベベルギアと、
前記ウォームギアに結合されるウォームホイールが外周面に形成され、前記出力軸と垂直に配置されて動力源によって回転する変速入力軸と、
前記出力軸の回転速度とブレーキの作動によって前記変速入力軸の回転速度を制御する制御部と、
前記延長部の駆動ヘリカルギアに外接する被動ヘリカルギアを有するトルク制御軸と、
前記トルク制御軸に連結されて電気を発生させる発電機と、
前記発電機に電気的に連結されて前記変速動力源に電源を供給する蓄電池と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項21】
前記リングギアの一側面に前記被動ベベルギアが形成され、反対側面に前記延長部が延びて形成されることを特徴とする、請求項20に記載の動力伝達装置。
【請求項22】
一側外周面に駆動ギアが形成された入力軸と、
前記駆動ギアに外周面の歯形と噛合したリングギアと、
前記リングギアの内周面の歯形と噛合した多数のピニオンギアを円周上に備え、一側端にウォームホイールと他側端にベベル歯形を有する第2ギア歯が形成されている遊星キャリアと、
前記多数のピニオンギアと歯形により外接されて噛合したサンギアと、
前記遊星キャリアに挿入されると共に、前記サンギアに軸設されてサンギアと一体回転する出力軸と、
前記ウォームホイールに噛合したウォームギアを有する変速入力軸と、
前記第2ギア歯と噛合して回転するベベル歯形を有するトルク制御軸と、
を含むことを特徴とする、動力伝達装置。
【請求項23】
前記入力軸を回転させるメインモータと、
前記変速入力軸の回転駆動を制御するためのコントロールモータをさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の動力伝達装置。
【請求項24】
前記メインモータと前記サブモータの駆動を制御するためのモータ制御部と、
前記モータ制御部に電気的に連結されたアクセルペダル及びブレーキペダルがさらに含まれ、
前記モータ制御部は、
アクセルペダルを踏む場合、メインモータの回転数を増加させると共に、コントロールモータの回転数を減少させて出力軸の回転速度を増加させ、
ブレーキペダルを踏む場合、メインモータの回転数は減少させると共に、コントロールモータの回転数を増加させて出力軸の回転数を減少させることを特徴とする、請求項23に記載の動力伝達装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2012−519820(P2012−519820A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553947(P2011−553947)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001472
【国際公開番号】WO2010/104320
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(511214026)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001472
【国際公開番号】WO2010/104320
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(511214026)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]