説明

限定受信機構の制御

加入者テレビのような情報サービスへの加入者によるアクセスを可能にする方法である。テレビ又はラジオ伝送のような情報サービスは、衛星、地上波又はケーブル放送ネットワークのような第1の通信チャネルで受信装置に提供される。受信装置と1つ以上の移動体通信装置との間の通信は、第2の通信チャネルを定めるローカルの短距離の一時的な無線ネットワークを使用して確立される。受信装置は、ローカル無線ネットワーク内の1つ以上の移動体通信装置に格納された制御データにアクセスし、そのアクセス制御データは、第1の通信チャネルで受信した1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してメディア受信装置によるデータ放送へのアクセス、例えばセットトップボックス(STB:set top box)又は統合デジタルテレビ(IDTV:integrated digital television)によるデジタルテレビサービスへのアクセスを提供する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
限定受信とは、放送ネットワークで提供される情報サービスへのアクセスに対する制御である。典型的な例は、個々の加入者が放送ネットワークで提供される特定の放送メディアチャネルを受信する一式の権利を有するデジタルテレビネットワークである。放送及び適切なメディア受信装置が所要のデータを解読する鍵を備えている場合、一般的にメディアは暗号化される。従来では、メディア受信装置(例えば、STB又はIDTV)は解読ユニットを有しており、個々の加入者は、何らかの適切な機構を使用した必要な解読鍵を備えている。既知の機構には、STBのカードリーダに挿入される必要のあるスマートカードの使用、固定電話回線による配信、又は放送ネットワーク自体の使用が含まれる。
【0003】
US6,172,673B1は、暗号化伝送を解読するために必要な鍵が移動体電話ネットワークのような双方向通信システムを経由してユーザに配信され得るマルチメディア受信を実現するマルチメディア端末及び方法について記載している。ユーザの移動体電話は、有線、赤外線又は低出力無線リンクのような適切なローカル通信リンクを使用して、マルチメディア受信機に解読鍵を配信する。
【0004】
WO02/21835A1は、サービス終端装置(STB等)がサービスソース(例えばデジタルマルチメディア放送局)から一方向放送を受信し、ユーザ認証のような目的で、移動体電話通信ネットワークがユーザとサービスソースとの間のフィードバック経路としての役目をするために使用されるシステムについて記載している。移動体電話は、Bluetooth又はIEEE802.11b標準に従った無線方式を使用して、サービス終端装置と通信してもよい。
【0005】
一般的に、従来技術は、一方向の比較的高帯域の放送ネットワークと共に、比較的低帯域の双方向の通信ネットワーク(移動体電話ネットワーク等)を使用し、データ伝送が一方向の放送ネットワークにより達成されないデータストリームについて、加入者と放送局との間のデータ伝送を提供する有用性を認識している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の放送ネットワークのサービス限定受信機構に対して向上した機能を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様によると、本発明は、加入者による情報サービスへのアクセスを可能にする方法を提供し、
第1の通信チャネルで受信装置に情報サービスを配信するステップと、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワーク内で、受信装置と1つ以上の移動体通信装置との間の通信を確立するステップと、
ローカルネットワーク内のその1つ以上の移動体通信装置に格納されたアクセス制御データを受信装置により取り出し、そのアクセス制御データは、第1の通信チャネルで受信した1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと
を有する。
【0008】
他の態様によると、本発明は、
第1の通信チャネルでサービスプロバイダから情報サービスを受信する受信機と、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワーク内で、移動体通信装置と通信する送受信ユニットと、
ローカル無線ネットワーク内の1つ以上の移動体通信装置に格納されたアクセス制御データを取り出し、第1の通信チャネルで受信した情報サービスへのアクセスを可能にするためにアクセス制御データを使用する手段と
を有するサービスアクセス制御装置を提供する。
【0009】
他の態様によると、本発明は、受信装置に対して第1の通信チャネルで配信された情報サービスへのアクセスを可能にするように移動体電話を動作する方法を提供し、
移動体電話にアクセス制御データを格納し、そのアクセス制御データは、第1の通信チャネルで受信装置により受信される1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワークで、受信装置と移動体電話との間の通信を確立するステップと、
ローカル無線ネットワークを介して受信装置にアクセス制御データを送信し、その1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと
を有する。
【0010】
本発明の実施例について、一例として添付図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1を参照すると、サービスプロバイダ10は、複数の加入者(その1つを20で示す)に第1の通信チャネル11で情報サービスを提供する。情報サービスは、例えば、テレビ放送、ラジオ放送、マルチメディアデータストリーム、データベース情報サービス、インターネットサービスを含んでもよい。
【0012】
第1の通信チャネル11は、デジタル又はアナログ形式で情報を伝達する如何なる適切な媒体でもよい。第1の通信チャネル11は、例えば、無線、マイクロ波、光ファイバ又は同軸ケーブルリンクを使用した高帯域の一方向の放送チャネルであることが好ましい。しかし、低帯域及び/又は双方向の通信チャネルを含み、他の形式の通信も想定され得る。第1の通信チャネル11は、単純の連続データストリーム(例えばDVB(digital video broadcasting)標準)を含み、如何なる適切な既知のデジタルデータの配信用のデータ伝送標準を使用してもよい。
【0013】
図示の実施例では、情報サービスは加入者受信装置20に提供され、その加入者受信装置20は、衛星受信機、地上波テレビ受信機、セットトップボックス(STB)、DAB(digital audio broadcast)受信機、コンピュータ又はモデムの形式を取ってもよい。好ましい構成では、受信装置はマルチメディアホームプラットフォーム(MHP:multimedia home platform)システムでもよい。
【0014】
加入者受信機20は、適切なディスプレイ21(例えばIDTV(integrated digital television))又は適切な記録/再生装置(例えばDVD又はハードディスクドライブレコーダ)を組み込んでもよく、また、その一部を構成してもよい。代替として、加入者受信装置は、従来のテレビセット又はコンピュータモニタのような適切なディスプレイ装置への接続用のスタンドアローンユニットでもよい。
【0015】
図示の実施例では、加入者受信装置20は、既知の原理に従って第1の通信チャネル11で放送される信号からデジタル情報信号を抽出する復調器22を有する。従来通り、このようなデジタル情報信号は、それに対するアクセスがサービスプロバイダ10により制御され得るように暗号化されている。限定受信システム23は、個々の加入者が受信する権利を有するような情報信号の解読を可能にする適切な解読鍵又は一式の解読鍵を備えている。
【0016】
より一般的には、限定受信システム23は、所定のアクセスコード、加入者識別コード又は解読鍵がそれに提供された場合にのみ、ディスプレイ21又は他のメディア出力装置に(デマルチプレクサ及びデコーダを介して(図示なし))、使用可能な情報サービス信号の出力を可能にする限定受信機構を提供する。
【0017】
この明細書では、このようなコード又は鍵を一般的に‘アクセス制御データ’と呼び、その用語は、選択されたテレビ又はラジオ局のような使用可能な情報サービス信号を加入者に出力として許可するか否かを決定するために、限定受信システムにより使用され得る如何なるデータ信号を有することを意図する。アクセス制御データは、限定受信システムが放送信号を解読するために必要な解読鍵を有してもよく、また、装置内に既に格納されている鍵を使用して、限定受信システムが放送信号を解読することを可能にするパスワード又はユーザ識別の証明を有してもよいことがわかる。必要に応じて、向上したセキュリティのため、アクセス制御データは、受信装置20に提供された他の部分的な鍵と共に動作する部分解読鍵を有してもよい。
【0018】
多数の従来のシステムでは、解読鍵は、加入者に発行されたスマートカードを経由して提供され、そのスマートカードは、必要なアクセス制御データを有している。加入者受信装置を使用するため、ユーザは、所要の情報サービスへのアクセスを得るために、受信装置にスマートカードを挿入しなければならない。
【0019】
このような受信機は、一般的にリソースを共有されている(例えば、全ての居住者又は同じ家族のメンバにより家庭内で共有されている)。更に、それは一般的には携帯用装置ではなく、加入者による使用のために家から家に容易に運ぶことができない。
【0020】
本発明では、移動体電話が急速に最もパーソナライズされた装置の1つになっていることを認識した。それはめったに共有されず、家族のほとんどのメンバが自分の移動体電話を所有している。更に、移動体電話のほとんどのユーザは、ほとんどどこにでもそれを運ぶ傾向にあり、携帯電話により確立されたネットワークプロトコルは、ユーザの認証について高度の確実性を確保する。
【0021】
更に、現代の移動体電話は、低出力無線又は赤外線通信チャネルを使用した短距離無線ネットワーク機能を一般的に備えている。一般的に、このような短距離無線機能は、Bluetooth又はIEEE802.11のような標準を使用して提供されている。これらは、異種装置間で適度な高帯域のアドホックの一時的な接続を提供する。Bluetoothプロトコルスタックは、多様なプラットフォームのアプリケーションにより使用可能である。特に、Java(登録商標)アプリケーションプログラムインタフェース(JSR-82)の使用は、多数の異なる種類のJava(登録商標)可能装置がBluetooth機能にアクセスすることができることを意味する。それは、デジタルテレビ受信機のようなマルチメディア受信機と移動体電話との双方を有してもよい。
【0022】
従って、本発明では、一般的に受信装置20に提供される情報サービスの各ユーザは、好ましくはユーザの移動体電話の周辺内の何らか適切な情報サービス受信装置により使用される適切なアクセス制御データを、その移動体電話に格納していることが提案される。
【0023】
更に図1を参照すると、各ユーザの移動体電話30、31は、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワークを使用して、受信装置20と通信するように適合されている。これは、ここでは第2の通信チャネル40として示される。第2の通信チャネル40は、前述のように、Bluetooth又はIEEE802.11標準に従って提供されてもよい。受信装置20は、この第2の通信チャネルを介して通信する送受信ユニット24を有する。
【0024】
各移動体電話30、31は、既知のプロトコルに従って、従来のセルラ電話ネットワーク50を使用して、セルラ電話サービスプロバイダ60に接続している。ここで説明するように、これは第3の通信チャネル50を作る。
【0025】
情報サービスプロバイダ10とセルラ電話サービスプロバイダ60との間の通信リンク70により、情報サービスプロバイダ10と情報サービスの個々の加入者(移動体電話30又は31で特定される)との間の双方向通信が可能になる。情報サービスプロバイダ10は、適切なアクセス制御データを各加入者に提供し、受信装置20(又は必要に応じてその他の受信装置)を介して配信される情報サービスに対して、指定の移動体電話の所有者によるアクセスを可能にする。好ましい構成では、アクセス制御データは、第3の通信チャネル50を使用して移動体電話に配信される。
【0026】
図2を参照すると、各移動体電話30、31は、ディスプレイ32と、データ入力用のユーザキーパッド33と、何らかの必要なアプリケーションプログラムインタフェース、Java(登録商標)又は加入者受信装置20の送受信ユニット24との通信用の他のプログラムと共に、アクセス制御データを格納するメモリ34とを有する。
【0027】
第1の使用モードでは、受信装置20はスレーブ装置として動作し、移動体電話30はマスター装置として動作する。加入者は、加入者受信装置20のローカル無線ネットワーク(第2の通信チャネル)の送受信機24の動作範囲内に、その移動体電話を持ってくる。受信装置20を介して加入者情報サービス(例えば有料TVチャネル)を受信するために、電話のユーザは、キーパッド33を使用して、第2の通信チャネルでの受信装置20との接続を開始し、それにより、双方の装置がローカル無線ネットワークの一部を形成する。チャネルが開放されると、受信装置20は、移動体電話からアクセス制御データを取得し、限定受信システム23で使用するために、このデータを鍵ストア26に渡す。このことにより、限定受信システム23が出力27で所望の使用可能な情報サービス信号を提供することが可能になる。
【0028】
代替実施例では、アクセス制御データは、加入者に固有の加入者識別コード又は許可コードを有する。コードを受信すると、受信装置20は、出力27での使用可能な情報サービス信号の配信についてどの情報サービスが可能であるかを決定するために、コードの権利の格納リストと、このコードとを比較する。
【0029】
受信装置20は、トランザクションを開始した移動体電話30の継続の存在を再確認するため、第2の通信チャネルを定期的に使用してもよい。受信装置20がローカル無線ネットワークからの移動体電話30の除去を検出すると、受信装置は、例えばストア26で鍵を削除することにより、又は各ユーザの許可コードの権利に対応する出力を無効にすることにより、出力27での使用可能な情報サービス信号の更なる提供を抑制する。
【0030】
継続の存在についての確認の定期的な特性は、規則的でもよく、時間ベースでもよく、不規則でもよく、例えば出力される連続的な番組アイテムの終了と一致してもよい。前者の場合、情報サービスの配信の終了は、移動体電話が受信装置20の周辺から除去されると常に生じてもよく、起動後の所定の時間に生じてもよいことがわかる。後者の場合、情報サービスの配信の終了は、放送中の移動体電話の除去にかかわらず、特定の起動している配信が完了した場合(例えば放送中のテレビ番組の終了時)にのみ生じてもよい。
【0031】
1つ以上の情報サービスの配信を起動する(例えば複数の異なるセットのTVチャネルの視聴を可能にする)ために、何らかの所定の期間中に1つより多い移動体電話が使用されてもよいことがわかる。
【0032】
第2の使用モードでは、受信装置20はマスター装置として動作し、移動体電話30はスレーブ装置として動作する。加入者は、加入者受信装置20のローカル無線ネットワーク(第2の通信チャネル)の送受信機24の動作範囲内に、その移動体電話を持ってくる。受信装置20は、その全ての装置に対して無線ネットワークを定期的又は継続的にポーリングする。新しい移動体電話が検出されるとすぐに、第2の通信チャネルでそれと接続が行われる。受信装置20は、移動体電話からアクセス制御データを取得し、限定受信システム23で使用するために、このデータを鍵ストア26に渡す。このことにより、限定受信システムが、前述のように、出力27で所望の使用可能な情報サービス信号を提供することが可能になる。
【0033】
受信装置20は、全ての以前に検出された移動体電話の継続の存在について、ローカル無線ネットワークを定期的又は継続的に検査する。受信装置20がローカル無線ネットワークからの移動体装置30の除去を検出した場合、受信装置は、その移動体電話の権利に応じて(ネットワーク内に残っている他の移動体電話がそのような権利を有していない場合に)、出力27での使用可能な情報サービス信号の更なる提供を抑制する。
【0034】
除去された移動体電話に対応する情報サービスの配信の終了は、移動体電話が受信装置20の周辺から除去されるとすぐに生じてもよく、その後の所定の時間に生じてもよく、又は、特定の起動した配信が完了したとき(例えば放送中のテレビ番組の終了時)に生じてもよい。
【0035】
第3の使用モードでは、受信装置は、例えば従来のTV遠隔制御ユニット(図示なし)を経由して制御ユニット28への情報サービスの提供について、ユーザから要求を受信する。新しいサービス又はチャネルがユーザにより要求される毎に、受信装置20は、要求のサービス又はチャネルがそれに格納されたアクセス制御データにより可能になる移動体電話について、無線ネットワークを検索する。受信装置20は、アクセス制御データを取得し、限定受信システム23が要求のサービス又はチャネルに対応する使用可能な情報サービス信号を出力27で提供することを可能にする。
【0036】
従って、ローカル無線ネットワーク内の移動体電話の存在は、受信装置20に接続されたスマートカードの代わりに使用されてもよい。それはまた、許可されたユーザの継続の存在に対する保証として使用されてもよい。このことは、例えばアダルトコンテンツの映像素材が放送されているときに効果的になり得る。大人の加入者の移動体電話が受信装置20の周辺から除去されると、受信装置は、ローカル無線ネットワークに残っている何らかの移動体電話に許可されているもの以外に、又は一般の無制限の出力用のもの以外に、何らかの更なる番組コンテンツを出力することを抑制される。このように、放送フィルムの証明書の評価は、受信装置の周辺内の移動体装置のユーザを参照して実施され得る。
【0037】
移動体電話に格納されているアクセス制御データを経由して加入者サービスの限定受信機構を提供することは、個々の加入者がその家の場所以外で(例えば友人又は親戚を訪問しているときに)番組コンテンツ又は情報サービスにアクセスすることができるシステムを生じることがわかる。
【0038】
移動体電話30は、双方向(第3の)通信チャネル50、60、70を介してサービスプロバイダ10と通信することができるため、移動体電話に自発的にペイ・パー・ビュー解読鍵を配信することができ、それに従って課金が実行可能なこともわかる。電話の加入者識別モジュール(SIM:subscriber identification module)カードは、ユーザ確認のために使用され得る。
【0039】
MHP装置を使用して、家庭又はコミュニティではなく、個々のユーザに特有の完全カスタマイズ情報サービスを提供することも可能である。
【0040】
好ましい実装では、受信装置20のアプリケーションプログラムは、ローカルのBluetoothネットワーク(第2の通信チャネル40)で全ての装置を発見するために、BluetoothのAPIを利用する。移動体電話30、31は、それ自体で発見可能であり、受信装置に識別される。移動体装置の固有の識別子は、認証鍵としての役目をすることができる。例えば放送カルーセル(broadcast carousel)又は受信装置20の記憶装置からMIDPアプリケーションが抽出され、第2の通信チャネル40で移動体電話30に転送される。MIDPアプリケーションは、移動体電話30で実行し始める。それは、受信装置20とのデータ接続を開放するためにBluetoothのAPIを利用し、解読鍵又は他のアクセス制御データの配信のために、第3の通信チャネル50、70を使用してサービスプロバイダ10との接続を開放してもよい。このことは、第2の通信チャネルと第3の通信チャネルとの双方を含む認証動作を有してもよい。サービスプロバイダ10は、移動体電話30に新しい鍵又は他のアクセス制御データを定期的に送信してもよい。
【0041】
他の実施例も特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施例による限定受信制御機構を備えた放送メディアシステムの概略図
【図2】図1の限定受信制御機構の一部の詳細図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者による情報サービスへのアクセスを可能にする方法であって、
第1の通信チャネルで受信装置に情報サービスを配信するステップと、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワーク内で、受信装置と1つ以上の移動体通信装置との間の通信を確立するステップと、
前記ローカルネットワーク内の前記1つ以上の移動体通信装置に格納されたアクセス制御データを前記受信装置により取り出し、前記アクセス制御データは、前記第1の通信チャネルで受信した1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記ローカル無線ネットワーク内で新しい移動体通信装置の存在を定期的に検査するステップと、
それに格納されたアクセス制御データを取り出すステップと
を更に有する方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記ローカル無線ネットワーク内で以前に特定された移動体通信装置の不存在を定期的に検査するステップと、
それから以前に受信したアクセス制御データの使用を抑制するステップと
を更に有する方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記受信装置と前記ローカル無線ネットワーク内の何らかの1つ以上の移動体通信装置との間の通信を確立するステップは、新しい移動体通信装置を定期的に検索する前記受信装置により開始される方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記受信装置と前記ローカル無線ネットワーク内の何らかの1つ以上の移動体通信装置との間の通信を確立するステップは、前記移動体通信装置により開始される方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の方法であって、
前記アクセス制御データは、放送情報サービスを解読する少なくとも1つの解読鍵を有し、
放送情報サービスを解読するために前記解読鍵を使用するステップを更に有する方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、
前記解読鍵を提供した前記移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワークを離れると、更なる解読を中止するステップを更に有する方法。
【請求項8】
請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の方法であって、
前記アクセス制御データは、加入者識別コードを有し、
前記受信した加入者識別コードに対応する加入者の情報サービス権利を前記受信装置により検査するステップと、
前記情報サービスに対するアクセスを可能にするステップと
を有する方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記加入者識別コードを提供した前記移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワークを離れると、前記情報サービスへのアクセスを無効にするステップを更に有する方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報サービスの1つの提供のため、ユーザからの要求を前記受信装置により受信するステップと、
前記要求のサービスに対応するアクセス制御データを格納した前記ローカル無線ネットワーク内の移動体通信装置の存在について、前記受信装置により検査するステップと、
このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内で見つかった場合に、前記要求の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと、
このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内に見つからなかった場合に、前記要求の情報サービスへのアクセスを妨げるステップと
を更に有する方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記要求のサービスに対応するアクセス制御データを格納している前記ローカル無線ネットワーク内の移動体通信装置の継続の存在について、前記受信装置により定期的に再検査するステップを更に有し、
このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内で見つかった場合に、前記要求の情報サービスへの継続のアクセスを可能にするステップと、
このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内にもはや見つからない場合に、前記要求の情報サービスへの継続のアクセスを妨げるステップと
を更に有する方法。
【請求項12】
請求項1ないし11のうちいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1の通信チャネルは、衛星放送ネットワークと、地上波TV及び/又はラジオネットワークと、ケーブルTV及び/又はラジオネットワークと、光ファイバ通信経路と、インターネットサービスネットワークと、電話又は他のケーブルベースのネットワークとのうちいずれかである方法。
【請求項13】
第1の通信チャネルでサービスプロバイダから情報サービスを受信する受信機と、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワーク内で、移動体通信装置と通信する送受信ユニットと、
前記ローカル無線ネットワーク内の1つ以上の移動体通信装置に格納されたアクセス制御データを取り出し、前記第1の通信チャネルで受信した情報サービスへのアクセスを可能にするために前記アクセス制御データを使用する手段と
を有するサービスアクセス制御装置。
【請求項14】
請求項13に記載のアクセス制御装置であって、
前記ローカル無線ネットワーク内で新しい移動体通信装置の存在を定期的に検査する手段を更に有するアクセス制御装置。
【請求項15】
請求項13に記載のアクセス制御装置であって、
前記ローカル無線ネットワーク内で以前に特定された移動体通信装置の不存在を定期的に検査し、それから以前に受信したアクセス制御データの使用を抑制する手段を更に有するアクセス制御装置。
【請求項16】
請求項13ないし15のうちいずれか1項に記載のアクセス制御装置であって、
前記アクセス制御データは、放送情報サービスを解読する少なくとも1つの解読鍵を有し、
放送情報サービスを解読するために前記解読鍵を使用する解読ユニットを更に有するアクセス制御装置。
【請求項17】
請求項16に記載のアクセス制御装置であって、
前記解読鍵を提供した前記移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワークを離れると、更なる解読を妨げる手段を更に有するアクセス制御装置。
【請求項18】
請求項13ないし15のうちいずれか1項に記載のアクセス制御装置であって、
前記アクセス制御データは、加入者識別コードを有し、
前記受信した加入者識別コードに対応する加入者の情報サービス権利を検査する手段と、
前記情報サービスに対するアクセスを可能にする手段と
を有するアクセス制御装置。
【請求項19】
請求項18に記載のアクセス制御装置であって、
前記加入者識別コードを提供した前記移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワークを離れると、前記情報サービスへのアクセスを無効にする手段を更に有するアクセス制御装置。
【請求項20】
請求項1に記載のアクセス制御装置であって、
前記情報サービスの1つの提供のため、ユーザから要求を受信する手段と、
前記要求のサービスに対応するアクセス制御データを格納した前記ローカル無線ネットワーク内の移動体通信装置の存在について検査する手段と、
このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内で見つかった場合に、前記要求の情報サービスへのアクセスを可能にし、又はこのような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内に見つからなかった場合に、前記要求の情報サービスへのアクセスを妨げる手段と
を更に有するアクセス制御装置。
【請求項21】
請求項20に記載のアクセス制御装置であって、
前記要求のサービスに対応するアクセス制御データを格納している前記ローカル無線ネットワーク内の移動体通信装置の継続の存在について定期的に再検査し、このような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内で見つかった場合に、前記要求の情報サービスへの継続のアクセスを可能にし、又はこのような移動体通信装置が前記ローカル無線ネットワーク内にもはや見つからない場合に、前記要求の情報サービスへの継続のアクセスを妨げる手段を更に有するアクセス制御装置。
【請求項22】
請求項13ないし21のうちいずれか1項に記載のアクセス制御装置であって、
衛星放送受信機と、TV受信機と、セットトップボックス(STB)と、ラジオ受信機と、コンピュータ又はモデムとのうちいずれかに組み込まれたアクセス制御装置。
【請求項23】
受信装置に対して第1の通信チャネルで配信された情報サービスへのアクセスを可能にするように移動体電話を動作する方法であって、
前記移動体電話にアクセス制御データを格納し、前記アクセス制御データは、前記第1の通信チャネルで前記受信装置により受信される1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと、
第2の通信チャネルを使用して、ローカルの短距離の一時的な無線ネットワークで、前記受信装置と前記移動体電話との間の通信を確立するステップと、
前記ローカル無線ネットワークを介して前記受信装置に前記アクセス制御データを送信し、前記1つ以上の情報サービスへのアクセスを可能にするステップと
を有する方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、
第3の通信チャネルで前記移動体電話により前記アクセス制御データを受信するステップを更に有し、
前記第3の通信チャネルはセルラ電話ネットワークを有する方法。
【請求項25】
請求項23又は24に記載の方法であって、
前記アクセス制御データは、1つ以上の解読鍵を有する方法。
【請求項26】
請求項23又は24に記載の方法であって、
前記アクセス制御データは、前記第1の通信チャネルで受信される情報サービスについて一式の加入者権利を決定するために、受信機により使用可能な加入者識別コードを有する方法。
【請求項27】
請求項23に記載の方法であって、
前記アクセス制御データを送信する前に、前記ローカル無線ネットワークの何らかのアクティブな受信装置を検索するステップを更に有する方法。
【請求項28】
コンピュータプログラムがコンピュータ装置にロードされると、前記装置に請求項1ないし12及び23ないし27のうちいずれか1項に記載の手順を実行させるように適合されたコンピュータプログラムコード手段を有するコンピュータ読取可能媒体を有するコンピュータプログラム。
【請求項29】
コンピュータプログラムがコンピュータ装置にロードされると、前記装置に請求項1ないし12及び23ないし27のうちいずれか1項に記載の手順を実行させるように適合されたコンピュータプログラムコードを有する電子通信で配信可能なコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−526319(P2006−526319A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506347(P2006−506347)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/000756
【国際公開番号】WO2004/084555
【国際公開日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
Bluetooth
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】