説明

電源装置

【課題】電力貯蔵装置や発電設備等に使用される電源装置において、系統の電圧上昇を抑制すると同時に、過剰電力の再利用や発電設備による発電電力を有効利用することを目的とする。
【解決手段】発電手段1により得られた発電電力を交流電源2へ出力する、スイッチング素子3と逆並列したダイオード4を上下に直列接続した2つのアーム5により構成したフルブリッジインバータ6と、前記2つのアーム5に並列に接続したコンデンサ7と、フルブリッジインバータ7を制御する主回路制御部8を備えた系統連系インバータ9において、前記コンデンサ7に並列接続し、かつ交流電源2の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段10を備えることで、交流電源2の電圧が設定電圧より高い場合、蓄電手段10へ過剰電力を充電することができる効果が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータ技術を利用した電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭の負荷の増加による化石燃料の枯渇、地球温暖化問題などが生じており、太陽光発電システムや節電装置、あるいは系統電圧の安定化装置などによる、クリーンエネルギーの利用や省エネルギー装置が求められている。
【0003】
従来、この種の電源装置は、発電装置の発電電力を系統側に連系する系統連系電力変換装置として、進相無効成分を含む電流を出力し、需要家負荷の消費電力を低減可能とするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、その電源装置について図16及び図17を参照しながら説明する。
【0005】
図16に示すように、系統連系インバータ101から配電系統102へ進相無効成分を含む電流Iinvを出力すると、需要家一般負荷103への供給電圧Vline=Vinvは、系統電圧Vgに系統インピーダンス104(R+j×L)における電圧降下分Vdifを加えた値となる。図17の(a)は太陽光の照射があり直流電源が配電系統102に有効電力を供給している有効電力調整モードで、系統連系インバータ101は直流電源からの直流電力を交流電力に変換し、配電系統102および需要家一般負荷103に電力供給した場合のベクトル図を示す。この運転モードでは、通常負荷電圧Vlineは系統電圧Vgより高くなる。次に図17の(b)では、系統連系インバータ101の制御を変えて同時に無効電力を配電系統102および需要家一般負荷103に供給している場合のベクトル図を示す。この場合、図に示すように、負荷電圧Vlineが系統電圧Vgより低くなり、系統インピーダンス104の定数を加味して有効電力および無効電力を適切に制御することにより、需要家一般負荷103に供給する負荷電圧Vlineをその運転可能下限電圧以上の範囲で定格電圧より低い電圧値に制御することができることとなる。よって、需要家一般負荷103への供給電圧をその定格電圧未満に制御することができ、需要家一般負荷103の消費電力を低減可能としている。
【特許文献1】特開2003−153444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の電源装置では、発電装置による発電電力が増加し、進相無効成分を含む電流出力のみでは不十分となり、系統電圧の上昇を抑制することができないという課題があり、確実に系統電圧の上昇を抑制し、かつ発電装置により発電した電力を有効に利用することが要求されている。
【0007】
また通常時、力率1制御を基本としており、系統電圧が上昇したことを検出し、フィードバック制御により系統電圧を下げるように制御しているため、制御応答性や必要以上に抑制することで、発電電力の有効利用率が低下するという課題があり、系統の保護協調と発電電力の有効利用を両立させることが要求されている。
【0008】
さらに、負荷に供給する電源電圧、及び交流電源側の電源電圧を同時に規定範囲に自動で制御することができず、負荷に供給する電源電圧が上昇し、負荷の消費電力が増加するという課題があり、系統の保護協調と同時に負荷で消費する電力量を同時に削減する電源装置が要求されている。
【0009】
また、系統電圧が規定値以上になった結果によるフィードバック制御のため、系統電圧に対する応答性に起因して発生する過渡的な電圧上昇が発生するという課題があり、規定値に到達する前に系統電圧を制御できるフィードフォワード制御が要求されている。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、発電装置に相当する節電装置、あるいは電圧安定化装置による節約した過剰電力が増加した際であっても、過剰電力を蓄電池に充電を実施し、かつ負荷への供給電圧を最適な電圧に制御することができる電源装置を提供することを目的としている。
【0011】
また、本発明は、負荷に供給する電源電圧、及び交流電源側の電源電圧を同時に規定範囲に自動で制御することができる電源装置を提供することを目的としている。
【0012】
さらに、本発明は、系統のインピーダンスを自動で検出し、検出したインピーダンスと系統電圧から系統電圧を規定値以上に上昇させることない出力電力を判定し、系統側の電圧上昇を発生させること無く、かつ節電装置あるいは電圧安定化装置により節約した過剰電力を有効に利用することができる電源装置を提供することを目的としている。
【0013】
また、系統電圧が規定値以上になった結果によるフィードバック制御でなく、規定値に到達する前のフィードフォワード制御を行なうことができる電源装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の電源装置は上記目的を達成するために、発電手段と、前記発電手段により得られた発電電力を交流電源へ出力する、スイッチング素子と逆並列したダイオードを上下に直列接続した2つのアームにより構成したフルブリッジインバータと、前記2つのアームに並列に接続したコンデンサと、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部を備えた系統連系インバータにおいて、前記コンデンサに並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段を備える構成としたものである。
【0015】
この手段により、フルブリッジインバータからの過剰電力を蓄電手段に蓄電することができ、交流電源の電圧が低下した時に負荷側へ供給、あるいは交流電源側に逆潮流することができる電源装置が得られる。
【0016】
また、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部、及び蓄電手段の充放電制御部は、相異なるコンデンサ電圧に制御する構成としたものである。
【0017】
この手段により、コンデンサ電圧の上昇、あるいは低下による制御時定数を設けることができ、蓄電手段の充放電制御とフルブリッジインバータの電流制御を円滑に行ない、コンデンサの過電圧、過小電圧を発生させることを無くすることができる。
【0018】
さらに、蓄電手段の充電時におけるコンデンサ制御電圧は、放電時におけるコンデンサ制御電圧と相異なる電圧にする構成としたものである。
【0019】
この手段により、蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができる。
【0020】
また、フルブリッジインバータのコンデンサ制御電圧は、発電手段の発電電力の過不足によってコンデンサ制御電圧を変更する構成したものである。
【0021】
この手段により、発電電力が不足した場合に蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができる。
【0022】
さらに、交流電源のインピーダンスを判定するインピーダンス判定手段と、インピーダンス判定手段により判定したインピーダンスからフルブリッジインバータの出力を制限するインバータ出力制限手段を備える構成としたものである。
【0023】
この手段により、予め交流電源のインピーダンスが既知であるため、過剰な逆潮流を避けることができ、交流電源の電圧上昇を発生することを無くすることができる。
【0024】
また、インピーダンス判定手段は、交流電源の電圧上昇とインバータ出力の相関から判定するように構成したものである。
【0025】
この手段により、交流電源のインピーダンスは内部演算で判定することができるため、回路構成を簡略化することができる。
【0026】
さらに、交流電源のインダクタンスを判定するインダクタンス判定手段と、インダクタンス判定手段により判定したインダクタンスで、フルブリッジインバータから無効電力を出力する無効電力制御手段を備える構成としたものである。
【0027】
この手段により、交流電源のインピーダンスは内部演算で自動判定することができ、無効電力の出力を必要最小限でかつ、優れた応答性を確保することができる。
【0028】
また、交流電源の電源電圧を常時監視する電圧監視手段と、前記電圧監視手段により検出した電源電圧が上昇した時にフルブリッジインバータから無効電力を出力する第二無効電力制御手段を備える構成としたものである。
【0029】
この手段により、交流電源のインピーダンスの自動判定による、無効電力出力で交流電源の電圧上昇抑制のフィードフォワード制御と、電圧監視手段により検出した電源電圧上昇からフィードバック制御とにより構成されるため、よりきめ細かで必要最小限かつ、より優れた応答性を確保することができる。
【0030】
さらに、フルブリッジインバータの出力制限により生じた余剰電力を、蓄電手段に蓄電する余剰電力制御手段を備える構成としたものである。
【0031】
この手段により、フルブリッジインバータの出力制限が生じた際であっても、蓄電手段に一時的に余剰電力を蓄電でき、かつ出力制限解除あるいは出力制限値を下回った場合に蓄電してある過去の節約した過剰電力を出力することができ、発電手段により得られた発電電力の有効利用をすることができる。
【0032】
また、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電手段に蓄電する余剰電力制御の限界時に、発電手段の発電電力を制限する発電電力制限手段を備える構成としたものである。
【0033】
この手段により、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電池が満充電に近い状態となった場合であっても発電電力を制限することで、コンデンサを規定の電圧範囲で運用することができる。
【0034】
さらに、蓄電池への回復充電は、発電電力が不足した時に交流電源側から供給するように制御する系統回復充電手段を備える構成としたものである。
【0035】
この手段により、発電手段による発電電力が回復充電に必要な電力に満たない場合であっても、安定した充電を可能とすることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、発電手段と、前記発電手段により得られた発電電力を交流電源へ出力する、スイッチング素子と逆並列したダイオードを上下に直列接続した2つのアームにより構成したフルブリッジインバータと、前記2つのアームに並列に接続したコンデンサと、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部を備えた系統連系インバータにおいて、前記コンデンサに並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段を備える構成とすることで、フルブリッジインバータからの過剰電力を蓄電手段に蓄電することができ、交流電源の電圧が低下した時に負荷側へ供給、あるいは交流電源側に逆潮流することができるという効果のある電源装置を提供できる。
【0037】
また、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部、及び蓄電手段の充放電制御部は、相異なるコンデンサ電圧に制御する構成とすることで、コンデンサ電圧の上昇、あるいは低下による制御時定数を設けることができ、蓄電手段の充放電制御とフルブリッジインバータの電流制御を円滑に行ない、コンデンサの過電圧、過小電圧を発生させることを無くすることができるという効果のある電源装置を提供できる。
【0038】
さらに、蓄電手段の充電時におけるコンデンサ制御電圧は、放電時におけるコンデンサ制御電圧と相異なる電圧にする構成とすることで、蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができるという効果のある電源装置を提供できる。
【0039】
また、フルブリッジインバータのコンデンサ制御電圧は、発電手段の発電電力の過不足によってコンデンサ制御電圧を変更する構成とすることで、発電電力が不足した場合に蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができるという効果のある電源装置を提供できる。
【0040】
さらに、交流電源のインピーダンスを判定するインピーダンス判定手段と、インピーダンス判定手段により判定したインピーダンスからフルブリッジインバータの出力を制限するインバータ出力制限手段を備える構成とすることで、予め交流電源のインピーダンスが既知であるため、過剰な逆潮流を避けることができ、交流電源の電圧上昇を発生することを無くすることができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0041】
また、インピーダンス判定手段は、交流電源の電圧上昇とインバータ出力の相関から判定するように構成することで、交流電源のインピーダンスは内部演算で判定することができるため、回路構成を簡略化することができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0042】
さらに、交流電源のインダクタンスを判定するインダクタンス判定手段と、インダクタンス判定手段により判定したインダクタンスで、フルブリッジインバータから無効電力を出力する無効電力制御手段を備える構成とすることで、交流電源のインピーダンスは内部演算で自動判定することができ、無効電力の出力を必要最小限でかつ、優れた応答性を確保することができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0043】
また、交流電源の電源電圧を常時監視する電圧監視手段と、前記電圧監視手段により検出した電源電圧が上昇した時にフルブリッジインバータから無効電力を出力する第二無効電力制御手段を備える構成とすることで、交流電源のインピーダンスの自動判定による、無効電力出力で交流電源の電圧上昇抑制のフィードフォワード制御と、電圧監視手段により検出した電源電圧上昇からフィードバック制御とにより構成されるため、よりきめ細かで必要最小限かつ、より優れた応答性を確保することができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0044】
さらに、フルブリッジインバータの出力制限により生じた余剰電力を、蓄電手段に蓄電する余剰電力制御手段を備える構成とすることで、フルブリッジインバータの出力制限が生じた際であっても、蓄電手段に一時的に余剰電力を蓄電でき、かつ出力制限解除あるいは出力制限値を下回った場合に蓄電してある過去の節約した過剰電力を出力することができ、発電手段により得られた発電電力の有効利用をすることができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0045】
また、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電手段に蓄電する余剰電力制御の限界時に、発電手段の発電電力を制限する発電電力制限手段を備える構成とすることで、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電池が満充電に近い状態となった場合であっても発電電力を制限することで、コンデンサを規定の電圧範囲で運用することができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0046】
さらに、蓄電池への回復充電は、発電電力が不足した時に交流電源側から供給するように制御する系統回復充電手段を備える構成とすることで、発電手段による発電電力が回復充電に必要な電力に満たない場合であっても、安定した充電を可能とすることができるという効果のある電源装置が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
本発明の請求項1記載の発明は、発電手段と、前記発電手段により得られた発電電力を交流電源へ出力する、スイッチング素子と逆並列したダイオードを上下に直列接続した2つのアームにより構成したフルブリッジインバータと、前記2つのアームに並列に接続したコンデンサと、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部を備えた系統連系インバータにおいて、前記コンデンサに並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段を備える構成としたものであり、フルブリッジインバータからの過剰電力を蓄電手段に蓄電することができ、交流電源の電圧が低下した時に負荷側へ供給、あるいは交流電源側に逆潮流することができるという作用を有する。
【0048】
また、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部、及び蓄電手段の充放電制御部は、相異なるコンデンサ電圧に制御する構成としたものであり、コンデンサ電圧の上昇、あるいは低下による制御時定数を設けることができ、蓄電手段の充放電制御とフルブリッジインバータの電流制御を円滑に行ない、コンデンサの過電圧、過小電圧を発生させることを無くすることができるという作用を有する。
【0049】
さらに、蓄電手段の充電時におけるコンデンサ制御電圧は、放電時におけるコンデンサ制御電圧と相異なる電圧にする構成としたものであり、蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができるという作用を有する。
【0050】
また、フルブリッジインバータのコンデンサ制御電圧は、発電手段の発電電力の過不足によってコンデンサ制御電圧を変更する構成としたものであり、発電電力が不足した場合に蓄電手段の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができるという作用を有する。
【0051】
さらに、交流電源のインピーダンスを判定するインピーダンス判定手段と、インピーダンス判定手段により判定したインピーダンスからフルブリッジインバータの出力を制限するインバータ出力制限手段を備える構成としたものであり、予め交流電源のインピーダンスが既知であるため、過剰な逆潮流を避けることができ、交流電源の電圧上昇を発生することを無くすることができるという作用を有する。
【0052】
また、インピーダンス判定手段は、交流電源の電圧上昇とインバータ出力の相関から判定するように構成することで、交流電源のインピーダンスは内部演算で判定することができるため、回路構成を簡略化することができるという効果のある電源装置が提供できる。
【0053】
さらに、交流電源のインダクタンスを判定するインダクタンス判定手段と、インダクタンス判定手段により判定したインダクタンスで、フルブリッジインバータから無効電力を出力する無効電力制御手段を備える構成としたものであり、交流電源のインピーダンスは内部演算で自動判定することができ、無効電力の出力を必要最小限でかつ、優れた応答性を確保することができるという作用を有する。
【0054】
また、交流電源の電源電圧を常時監視する電圧監視手段と、前記電圧監視手段により検出した電源電圧が上昇した時にフルブリッジインバータから無効電力を出力する第二無効電力制御手段を備える構成としたものであり、交流電源のインピーダンスの自動判定による、無効電力出力で交流電源の電圧上昇抑制のフィードフォワード制御と、電圧監視手段により検出した電源電圧上昇からフィードバック制御とにより構成されるため、よりきめ細かで必要最小限かつ、より優れた応答性を確保することができるという作用を有する。
【0055】
さらに、フルブリッジインバータの出力制限により生じた余剰電力を、蓄電手段に蓄電する余剰電力制御手段を備える構成としたものであり、フルブリッジインバータの出力制限が生じた際であっても、蓄電手段に一時的に余剰電力を蓄電でき、かつ出力制限解除あるいは出力制限値を下回った場合に蓄電してある過去の節約した過剰電力を出力することができ、発電手段により得られた発電電力の有効利用をすることができるという作用を有する。
【0056】
また、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電手段に蓄電する余剰電力制御の限界時に、発電手段の発電電力を制限する発電電力制限手段を備える構成としたものであり、フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電池が満充電に近い状態となった場合であっても発電電力を制限することで、コンデンサを規定の電圧範囲で運用することができるという作用を有する。
【0057】
さらに、蓄電池への回復充電は、発電電力が不足した時に交流電源側から供給するように制御する系統回復充電手段を備える構成としたものであり、発電手段による発電電力が回復充電に必要な電力に満たない場合であっても、安定した充電を可能とすることができるという作用を有する。
【0058】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0059】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における電源装置の構成図を示す。
【0060】
図に示すように、発電手段1としての太陽電池1a及び昇圧チョッパ回路1bと、太陽電池1aからの電力を昇圧チョッパ回路1bにより昇電圧した発電電力を交流電源2へ出力する、スイッチング素子3a〜3dと逆並列したダイオード4a〜4dを上下に直列接続した2つのアーム5a及び5bにより構成したフルブリッジインバータ6と、前記2つのアーム5a及び5bに並列に接続したコンデンサ7と、フルブリッジインバータ6を制御する主回路制御部8を備えた系統連系インバータ9において、前記コンデンサ7に並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段10としての蓄電池10a、充放電回路10b及び充放電制御部10cにより構成している。
【0061】
次に、充放電制御部10cの制御フローチャートについて、図2を参照しながら説明する。
【0062】
図に示すように、充放電制御部10cは、系統電圧Vacを入力する。系統電圧Vacが系統上限電圧Vac_maxを超えた場合、系統連系インバータ9の出力電流指令値を△Iのみ下げるように指令する。この時の出力電流指令値を下げるのはゼロまでとし、交流電源2から受電することは行なわない。この指令により、発電電力の需給バランスが崩れるため、中間のコンデンサ7の電圧が上昇することとなる。次に、充放電制御部10cはコンデンサ7の電圧を入力する。入力したコンデンサ7の電圧Vcが充電閾値Vchより高いか否かを判定し、Vch以上であれば充電を行なう。充電電流の指令値は、コンデンサ7の電圧の目標値Vch*と実際の電圧値Vcとの偏差からPI制御器に入力し、算出する。ここで、充電電流指令値は、蓄電池10aの充電可能電流Ib_chaより大きければ、充電電流指令値はIb_chaに制限する。さらに充電電流を制限し、交流電源2への出力を絞ることにより、発電電力の需給バランスが崩れた場合には、昇圧チョッパ回路1bは太陽電池1aのMPPT制御(最大電力追従制御)を外れて定電力制御へリミット制御することとなる。逆に、系統電圧Vacが系統下限電圧Vac_minを下回った場合、系統連系インバータ9の出力電流指令値を△Iのみ上げるように指令する。この時の出力電流の指令は、系統連系インバータ9から出力可能な最大電流Iinv_maxまでとし、リミット制御を行なう。この出力電流の増加指令により、発電電力の需給バランスが崩れるため、中間のコンデンサ7の電圧は低下することとなる。次に充放電制御部10cはコンデンサ7の電圧を入力する。入力したコンデンサ7の電圧Vcが放電閾値Vclより低いか否かを判定し、Vcl以下であれば放電を行なう。また、放電電流の指令値は、充電の時と同様に、コンデンサ7の電圧の目標値Vcl*と実際の電圧値Vcとの偏差からPI制御器に入力し、算出する。さらに、放電電流指令値は、蓄電池10aの放電可能電流Ib_disより大きければ、放電電流指令値はIb_disに制限する。
【0063】
以上のように、本実施の形態1によれば、太陽電池1a及び昇圧チョッパ回路1bと、太陽電池1aからの電力を昇圧チョッパ回路1bにより昇電圧した発電電力を交流電源2へ出力する、スイッチング素子3a〜3dと逆並列したダイオード4a〜4dを上下に直列接続した2つのアーム5a及び5bにより構成したフルブリッジインバータ6と、前記2つのアーム5a及び5bに並列に接続したコンデンサ7と、フルブリッジインバータ6を制御する主回路制御部8を備えた系統連系インバータ9において、前記コンデンサ7に並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段10としての蓄電池10a、充放電回路10b及び充放電制御部10cにより構成することで、フルブリッジインバータ6からの過剰電力を蓄電池10aへ充放電回路10bを通して充電あるいは放電することができることとなる。また、充放電制御部10cの充電あるいは放電時のコンデンサ7の電圧指令値に電圧偏差を設けることで、コンデンサ7の電圧の上昇、あるいは低下による制御時定数を設けることができる。制御時定数により蓄電手段10の充放電制御とフルブリッジインバータ6の電流制御を円滑に行ない、コンデンサ7の過電圧、過小電圧を発生することを抑制している。さらに、蓄電手段10の充電時におけるコンデンサ7の制御電圧は、放電時の制御電圧に比べて高い電圧とすることで、蓄電手段10の充電、放電の切り換えを円滑に行なうことができる。
【0064】
なお、本実施例においては、蓄電手段10の蓄電媒体として蓄電池としたが、電気二重層コンデンサ、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等であってもよい。
【0065】
(実施の形態2)
図3は、本実施の形態2における電源装置の構成図を示す。
【0066】
図に示すように、交流電源2のインピーダンスを判定するインピーダンス判定手段11と、インピーダンス判定手段11により判定したインピーダンスからフルブリッジインバータの出力を制限するインバータ出力制限手段12を備えている。
【0067】
次に、インピーダンス判定手段11のフローチャートについて、図4を参照しながら説明する。
【0068】
図に示すように、インピーダンス判定手段11は、フルブリッジインバータ6からの出力電流を最大Iwとするように主回路制御部8へ出力有効電流Iwを指令する。フルブリッジインバータ6の出力有効電流Iw時の交流電源2の電源電圧V1を検出、及び記憶する。次にインピーダンス判定手段11は、主回路制御部8へ出力電流に力率を0.85まで変動させ、有効電流はIwで、かつ無効電流Iqを同時に出力するようフルブリッジインバータ6に指令を出力する。この時の変動した交流電源2の電源電圧V2を検出する。次にフルブリッジインバータ6の出力をゼロとし、その時の交流電源2の電源電圧Voを検出する。この時、Vo、V1、V2、Iw、Iqの関係は、交流電源2のインピーダンスをRs+jXsとすると、数式1にて連立方程式が成立する。数式1をRs、Xsについて解くと、数式2を導くことができる。
【0069】
【数1】

【0070】
【数2】

【0071】
さらに、求めたRs、Xsと交流電源2の許容できる最大電圧Vmaxと、フルブリッジインバータ6からの出力がゼロの時の交流電源2の電源電圧Voから、フルブリッジインバータ6から回生できる電流最大値Iw_maxは、数式3にて演算することができる。
【0072】
【数3】

【0073】
次にインバータ出力制限手段12のフローチャートについて図5を参照しながら説明する。図に示すように、インバータ出力制限手段12は、インピーダンス判定手段11により演算した回生できる電流最大値Iw_maxを入力する。入力した電流最大値Iw_maxとフルブリッジインバータ6の出力定格電流Icon_maxを比較する。何れか低い電流値を最大出力電流リミッタとして主回路制御部8に設定値を出力する。
【0074】
以上のように、本実施の形態2によれば、インピーダンス判定手段11により交流電源2のインピーダンスを検出判定することができる。また、インピーダンス判定手段11により検出判定した交流電源2のインピーダンスから、フルブリッジインバータ6から回生できる電流最大値を演算し、インバータ出力制限手段12により出力電流をリミットすることとなる。この出力電流リミットにより、過剰な逆潮流を避けることができ、交流電源2の電圧上昇の発生を未然に無くすることができる。
【0075】
(実施の形態3)
図6は、本実施の形態3における電源装置の構成図を示す。
【0076】
図に示すように、実施の形態3における電源装置は、交流電源2のインダクタンスを判定するインダクタンス判定手段13と、インダクタンス判定手段13により判定したインダクタンスで、フルブリッジインバータ6から無効電力を出力する無効電力制御手段14を備えている。
【0077】
図7にインダクタンス判定手段13のフローチャートを示す。図に示すように、インダクタンス判定手段13は、フルブリッジインバータ6からの出力電流を最大Iwとするように主回路制御部8へ出力有効電流Iwを指令する。フルブリッジインバータ6の出力有効電流Iw時の交流電源2の電源電圧V1を検出、及び記憶する。次にインダクタンス判定手段13は、主回路制御部8へ出力電流に力率を0.85まで変動させ、有効電流はIwで、かつ無効電流Iqを同時に出力するようフルブリッジインバータ6に指令を出力する。この時の変動した交流電源2の電源電圧V2を検出する。次にフルブリッジインバータ6の出力をゼロとし、その時の交流電源2の電源電圧Voを検出する。この時、Vo、V1、V2、Iw、Iqの関係は、交流電源2のインピーダンスをRs+jXsとすると、数式4にて連立方程式が成立する。数式4をXsについて解くと、数式5を導くことができる。
【0078】
【数4】

【0079】
【数5】

【0080】
さらに、求めたRs、Xsと交流電源2の許容できる最大電圧Vmaxと、フルブリッジインバータ6からの出力がゼロの時の交流電源2の電源電圧Voから、力率0.85とした場合の無効電力の最大値Iq_maxを計算する。
【0081】
次に、無効電力制御手段14のフローチャートについて、図8を参照しながら説明する。図に示すように、無効電流Iq_maxは、力率0.85のためIw_maxに定数0.62を乗じた値となる。これにより、無効電力制御手段14は、無効電力の最大値Iq_maxと有効電力の最大値Iw_maxとのベクトル和が、フルブリッジインバータ6の定格電流を超えていないか判定する。判定した結果、定格電流を超えていれば、ベクトル和を定格電流に更新し、更に定格電流に0.85を乗じた値をIw_max、更新したIw_maxに0.62を乗じた値をIq_maxに更新する。
【0082】
以上のように、本実施の形態3によれば、インダクタンス判定手段13により交流電源2のインダクタンスを検出判定することができる。また、インダクタンス判定手段13により検出判定した交流電源2のインダクタンスから、フルブリッジインバータ6から回生できる電流最大値を演算し、無効電力制御手段14により出力電流をリミットすることとなる。この出力電流リミットにより、過剰な逆潮流を避けることができると同時に、無効電力の出力を必要最小限とし、交流電源2の電圧上昇の発生を無くすることができる。
【0083】
(実施の形態4)
図9は、本実施の形態4における電源装置の構成図を示す。
【0084】
図に示すように、実施の形態4における電源装置は、交流電源2の電源電圧を常時監視する電圧監視手段15としての電圧センサ15aと電圧センサ15aによる検出信号を電圧値に変換する電圧変換部15bと、前記電圧監視手段15により検出した電源電圧が上昇した時にフルブリッジインバータ6から無効電力を出力する第二無効電力制御手段16を備える構成としている。
【0085】
次に、第二無効電力制御手段16の制御ブロックについて、図10を参照しながら説明する。図に示すように、第二無効電力制御手段16は、交流電源2のインピーダンスの自動判定による無効電力出力で交流電源2の電圧上昇抑制のフィードフォワード制御部16aと、電圧監視手段15により検出した電源電圧上昇から制御を行なうフィードバック制御部16bとにより構成している。インピーダンスの自動判定によるフィードフォワード制御により、定常出力制限を行ない、電圧監視手段15により検出した電源電圧上昇からフィードバック制御により、過渡制限を行なうこととなる。
【0086】
以上のように、本実施の形態4によれば、電圧監視手段15と第二無効電力制御手段16とにより、交流電圧2の電源電圧上昇を抑制することができる。このフィードフォワード制御、及びフィードバック制御により、よりきめ細かで必要最小限かつ、より優れた無効電力制御の応答性を確保することができることとなる。
【0087】
(実施の形態5)
図11は、本実施の形態5における電源装置の構成図を示す。
【0088】
図に示すように、実施の形態5における電源装置は、フルブリッジインバータ6の出力制限により生じた余剰電力を、蓄電手段10に蓄電する余剰電力制御手段17と、フルブリッジインバータ6の出力制限、及び蓄電手段10に蓄電する余剰電力制御の限界時、すなわち、蓄電池10aが満充電となった場合や、充電電流が蓄電池10aの規定電流値以上となった場合に、発電手段の発電電力を制限する発電電力制限手段18を備える構成としている。
【0089】
次に、余剰電力制御手段17の制御ブロックについて、図12を参照しながら説明する。
【0090】
図に示すように、余剰電力制御手段17は、フルブリッジインバータ6の出力指令を入力する。入力した出力指令をPI制御器に入力し、蓄電手段10に蓄電する充電電流指令値のフィードフォワード項を算出する。次に、コンデンサ7の電圧情報を入力し、コンデンサ7の電圧を一定電圧Vconに保つようにPI制御器へ入力し、蓄電手段10に蓄電する充電電流指令値のフィードバック項を算出する。算出した、フィードフォワード項及びフィードバック項を加算することで最終的な充電電流指令値を算出する。また、余剰電力制御手段17により放電側に電流指令値が計算された場合は、放電指令として電流制御を行なうこととなる。
【0091】
次に、発電電力制限手段18のフローチャートについて、図13を参照しながら説明する。図に示すように、発電電力制限手段18は、コンデンサ7の電圧を入力する。入力したコンデンサ7の電圧が、制限電圧Vcpを超えた場合、通常のMPPT制御(最大電力追従制御)を外れて、コンデンサ7の電圧制御に切り換える。コンデンサ7の電圧制御の指令値Vcp*とコンデンサ7の実際の電圧値Vcとの偏差を演算し、PI制御器に入力することで、発電手段1としての太陽電池1aからの電流指令値を算出する。
【0092】
以上のように、本実施の形態5によれば、フルブリッジインバータ6の出力制限が生じ、更に蓄電手段10に蓄電する余剰電力制御の限界時、すなわち、蓄電池10aが満充電となった場合や、充電電流が蓄電池10aの規定電流値以上となった場合であっても、蓄電手段10に一時的に余剰電力を蓄電でき、かつ出力制限解除あるいは出力制限値を下回った場合に蓄電してある過去の発電電力を出力することができ、発電電力の有効利用をすることができることとなる。また、フルブリッジインバータ6の出力制限、及び蓄電池が満充電に近い状態となった場合であっても発電電力を制限することで、交流電源2の電源電圧を規定範囲内で運用することができることとなる。さらに、フルブリッジインバータ6の出力制限、及び蓄電手段10に蓄電する余剰電力制御の限界時に、発電手段1の発電電力を制限する発電電力制限手段18を備えたことで、フルブリッジインバータ6の出力制限、及び蓄電池10aが満充電に近い状態となった場合であっても発電電力を制限することで、コンデンサ7を規定の電圧範囲で運用することができる。
【0093】
(実施の形態6)
図14は、本実施の形態6における電源装置の構成図を示す。
【0094】
図に示すように、実施の形態6における電源装置は、蓄電池10aの回復充電中に発電電力が不足した時に交流電源2から電力供給を行なうように制御する系統回復充電手段19を備えている。
【0095】
次に、系統回復充電手段19のフローチャートについて、図15を参照しながら説明する。図に示すように、系統回復充電手段19は、回復充電中である回復充電フラグ信号Frcvと、回復充電に必要な発電電力があるか否かを示す回復充電可能フラグ信号Frcv_pvを入力する。入力した回復充電フラグ、回復充電可能フラグ信号から、回復充電中であり、かつ発電電力不足により回復充電が不可能である場合、フルブリッジインバータ6に交流電源2から電力を受電するようフルブリッジインバータ6に指令を送信する。指令を受けたフルブリッジインバータ6は、コンデンサ7の電圧がVc_rchaとなるように制御する。コンデンサ7の電圧は、蓄電池10aの回復充電を行なっている際に発電電力が無ければ、低下することとなるが、フルブリッジインバータ6がコンデンサ7の電圧制御を行なうことで、安定した回復充電が可能となる。
【0096】
以上のように、本実施の形態6によれば、蓄電池10aの回復充電中に発電手段1による発電電力が充分でない場合であっても、系統回復充電手段19により安定した回復充電を実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
太陽電池や燃料電池を用いた発電手段を、コンデンサに対して並列接続したシステムに対して、蓄電手段を用いて容易に発電電力のピークシフトができるため、発電電力の平準化あるいは負荷の平準化が必要となる家庭向けにも適用でき、また、交流電源側のインピーダンスを自動判定することにより、系統連系の際の出力抑制を未然に予測することができるため、系統側との調和を図る必要のある集中連系の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施例1の電源装置の構成図
【図2】同充放電制御部の制御フローチャート
【図3】本発明の実施例2の電源装置の構成図
【図4】同インピーダンス判定手段の制御フローチャート
【図5】同インバータ出力制限手段のフローチャート
【図6】本発明の実施例3の電源装置の構成図
【図7】同インダクタンス判定手段のフローチャート
【図8】同無効電力制御手段のフローチャート
【図9】本発明の実施例4の電源装置の構成図
【図10】同第二無効電力制御手段の制御ブロック図
【図11】本発明の実施例5の電源装置の構成図
【図12】同余剰電力制御手段の制御ブロック図
【図13】同発電電力制限手段のフローチャート
【図14】本発明の実施例6の電源装置の構成図
【図15】同系統回復充電手段のフローチャート
【図16】従来の電源装置(系統連系インバータ)のブロック図
【図17】同供給電圧制御時のベクトル図
【符号の説明】
【0099】
1 発電手段
1a 太陽電池
1b 昇圧チョッパ回路
2 交流電源
3 スイッチング素子
4 ダイオード
5 アーム
6 フルブリッジインバータ
7 コンデンサ
8 主回路制御部
9 系統連系インバータ
10 蓄電手段
10a 蓄電池
10b 充放電回路
10c 充放電制御部
11 インピーダンス判定手段
12 インバータ出力制限手段
13 インダクタンス判定手段
14 無効電力制御手段
15 電圧監視手段
15a 電圧センサ
15b 電圧変換部
16 第二無効電力制御手段
17 余剰電力制御手段
18 発電電力制限手段
19 系統回復充電手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電手段と、前記発電手段により得られた発電電力を交流電源へ出力する、スイッチング素子と逆並列したダイオードを上下に直列接続した2つのアームにより構成したフルブリッジインバータと、前記2つのアームに並列に接続したコンデンサと、フルブリッジインバータを制御する主回路制御部を備えた系統連系インバータにおいて、前記コンデンサに並列接続し、かつ交流電源の電圧の上下変動に応じて充放電を行なう蓄電手段を備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
フルブリッジインバータを制御する主回路制御部、及び蓄電手段の充放電制御部は、相異なるコンデンサ電圧に制御することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
【請求項3】
蓄電手段の充電時におけるコンデンサ制御電圧は、放電時におけるコンデンサ制御電圧と相異なることを特徴とする請求項2記載の電源装置。
【請求項4】
フルブリッジインバータのコンデンサ制御電圧は、発電手段の発電電力の過不足によってコンデンサ制御電圧を変更することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
【請求項5】
交流電源のインピーダンスを判定するインピーダンス判定手段と、インピーダンス判定手段により判定したインピーダンスからフルブリッジインバータの出力を制限するインバータ出力制限手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、あるいは4に記載の電源装置。
【請求項6】
インピーダンス判定手段は、交流電源の電圧上昇とインバータ出力の相関から判定することを特徴とする請求項5記載の電源装置。
【請求項7】
交流電源のインダクタンスを判定するインダクタンス判定手段と、インダクタンス判定手段により判定したインダクタンスで、フルブリッジインバータから無効電力を出力する無効電力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5あるいは6に記載の電源装置。
【請求項8】
交流電源の電源電圧を常時監視する電圧監視手段と、前記電圧監視手段により検出した電源電圧が上昇した時にフルブリッジインバータから無効電力を出力する第二無効電力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6あるいは7に記載の電源装置。
【請求項9】
フルブリッジインバータの出力制限により生じた余剰電力を、蓄電手段に蓄電する余剰電力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7あるいは8に記載の電源装置。
【請求項10】
フルブリッジインバータの出力制限、及び蓄電手段に蓄電する余剰電力制御の限界時に、発電手段の発電電力を制限する発電電力制限手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8あるいは9に記載の電源装置。
【請求項11】
蓄電池への回復充電は、発電電力が不足した時に交流電源側から供給するように制御する系統回復充電手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10に記載の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−60983(P2006−60983A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−243313(P2004−243313)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成15年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「集中連係型太陽光発電システム実証研究」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006242)松下エコシステムズ株式会社 (36)
【Fターム(参考)】