説明

((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールのエステルを含む組成物、特に化粧品組成物

本発明は、生理学的に許容可能な媒体中に、特定の式の少なくとも一つの((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールエステルを含む組成物のシワを有する皮膚への局所適用を含む、シワを有する皮膚の美容処理方法に関する。本発明はまた、そのような化合物の新規なファミリー、及びそれらを含む化粧品組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理学的に許容可能な媒体中に、特定の式の少なくとも一つの((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールエステルを含む組成物のシワを有する皮膚への局所適用を含む、シワを有する皮膚の美容処理方法に関する。本発明はまた、そのような化合物の新規なファミリー、及びそれらを含む化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
女性及び男性でさえも、現代ではできる限り若く見せようと望む傾向にあり、したがって特にシワと小ジワにより反映される皮膚の老化の兆候を和らげようと望んでいる。この点に関し、広告やファッションは、できる限り長い間、若い皮膚の兆候である輝いたシワのない皮膚を維持することを企図した製品の例を与えており、これらの兆候は、物理的外観が精神及び/または士気により多く影響するのである。
【0003】
今日まで、シワや小ジワは、例えば皮膚を保湿することにより、または皮膚の細胞の置換を改良することにより、またはその合成を促進することにより、またはその分解を防止することにより、皮膚に作用する活性成分を含む化粧品製品を使用して処理されており、シワの弾性線維が皮膚組織を構成しているのである。
【0004】
これらの処理は、年齢的なまたは基礎的な老化によるシワ及び小ジワに対して、及び光老化によるシワ及び小ジワに対して作用することが可能であるが、表情のシワに対する効果を有さず、そのことは皮膚に存在するシワの筋肉性収縮成分を手術することを必要とする。
【0005】
今日まで、表情のシワに作用するために一般的に使用されている唯一の手段はボツリヌス毒素であり、それは特に眉毛の間のシワである眉間のシワに注射されている(J.D. Carruters等, J. Dermatol. Surg. Oncol., 1992, 18, pp. 17-21参照)。
【0006】
更に本出願人は、皮膚に局所的に適用された際に筋弛緩効果を与え、かくして表情のシワに別のルートで作用することができる各種の化合物を提供している。これらの化合物の中では特に、カルシウムチャンネル関連レセプターアンタゴニスト(FR-2 793 681)、特にマンガン及びその塩(FR-2 809 005)及びアルベリン(FR-2 798 590);並びにグリシン(EP-0 704 210)及び特定のIris pallida抽出物(FR-2 746 641)を含むクロリドチャンネル関連レセプターアンタゴニストが挙げられる。
【非特許文献1】J.D. Carruters等, J. Dermatol. Surg. Oncol., 1992, 18, pp. 17-21
【特許文献1】FR-2 793 681)
【特許文献2】FR-2 809 005
【特許文献3】FR-2 798 590
【特許文献4】EP-0 704 210
【特許文献5】FR-2 746 641
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、表情のシワを平滑化または軟化するのに有効な利用可能な化合物を有する必要性が存在している。
【0008】
実際に本出願人は、驚くべきことに、特定の((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールエステルが、この必要性を満たすことができることを発見した。
【0009】
本発明によって使用される特定の化合物は主に、ココナッツ脂肪酸と(ジエチルアミノ)エタノールエトキシレートとのエステルであり、すでに毛髪衛生製品において使用されている。しかしながら、本出願人の知見では、特に表情のシワを減少する目的で、それを顔の皮膚に使用することは示唆されていない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かくして本発明の主題は、生理学的に許容可能な媒体中に、式(I):
【化1】

[式中、
及びRは独立に、5から7の炭素原子を含む飽和または不飽和の炭素環によって任意に置換された直鎖状または分枝状C−C10アルキルまたはアルケニル基;あるいは5から7の炭素原子を含む飽和または不飽和炭素環を表し;あるいはR及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、アリール基、またはアリール基によって任意に置換されたC−C18アルキル基によって任意に置換された5から6の原子を含む飽和または不飽和複素環を形成する;
はシクロアルキル、フェニル、−OR’、−COOR’、及び-NR’R”基{式中、R’及びR”は独立に、水素原子または直鎖状若しくは分枝状のC−Cアルキル若しくはアルケニル基を表す}から選択される少なくとも一つの基によって任意に置換された、アリール基または直鎖状、分枝状、若しくは環状C−C25アルキル若しくはアルケニル基を表す;
nは1から10の範囲である]
の((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールのエステル、及びそれらの酸または塩基との付加塩から選択される少なくとも一つの化合物を含む組成物の、シワの有する皮膚、特に顔及び/または額の皮膚への局所適用を含む、前記皮膚の美容処理方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
式(I)では、アルキル基は特にこの場合であれば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ミリスチル、パルミチル、及びステアリル基から選択できる。
【0012】
更に本願の内容では、用語「アルケニル」は、一つ以上の共役または非共役二重結合を含むことができる基を意味するように解される。それらは特にこの場合であれば、ビニル、アリル、ブテニル、またはペンテニル基から選択できる。
【0013】
炭素環は特に、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル基から選択でき、シクロペンチル及びシクロヘキシル基が好ましい。
【0014】
窒素性複素環は特に、ピペリジン、ピロリジン、ピペラジン、ピリミジン、及びモルホリノから選択できる。かくしてそれらは窒素原子に加えて、もう一つの窒素原子及び/または酸素原子を含むことができる。
【0015】
アリール基として、フェニル基の使用が挙げられる。
【0016】
式(I)のエステルの塩として、式(I)のエステルと、特に塩酸、硫酸、及びリン酸から選択される無機酸、または特にコハク酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、及びプロピオン酸から選択される有機酸との付加によって得られる塩が挙げられる。式(I)の化合物と、無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、または炭酸水素カルシウム、あるいは有機塩基、例えばトリエチルアミンまたはトリエタノールアミンとの付加によって得られる塩が挙げられる。
【0017】
本発明によって使用される組成物は、上述のいくつかの化合物、特に各種の値のn及び/またはRについての可変的なアルキル鎖の長さを有するいくつかの化合物のランダムな混合物を含むことができる。これは特に、式(I)のエステルが植物由来の開始材料から合成される場合に当てはまる。
【0018】
式(I)のエステルは、特に対応するアミノ(ポリ)エトキシエタノール及び対応する酸または酸塩化物から、当業者に周知の従来法の一つによって調製できる。
【0019】
かくして、アミノ(ポリ)エトキシエタノールを、酸塩化物(経路A)、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)またはカルボニルジイミダゾール(CDI)のような試薬によって活性化された酸(経路B)、または直接カルボン酸(経路C)と反応させることが可能である。
【0020】
経路Aによってエステルを調製するために、非プロトン性有機溶媒、例えばジクロロメタン、DMF、ジオキサン、またはTHF中にアミノ(ポリ)エトキシエタノールを溶解し、例えば1から10当量(好ましくは2当量)の有機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、またはエチルジイソプロピルアミン、あるいは有機塩基、例えば二炭酸ナトリウムをこの溶液に添加し、次いで1から10当量の酸塩化物(好ましくは1.2当量)をゆっくりと添加することが可能である。媒体を10℃から70℃の温度で1時間から48時間攪拌を維持し、反応時間と温度は媒体と使用される酸塩化物の反応性に依存する。反応の最後で、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、沈降、または再結晶化により、得られた生成物を精製できる。
【0021】
経路Bによってエステルを調製するために、例えばWiley-Interscience, 1992によって出版されたJerry Marchによる"Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanisms and Structure", 第4版のpp. 393-396に記載されたように、当業者に周知の試薬でin situで酸官能基を活性化することが可能である。
【0022】
経路Cによってエステルを調製するために、溶媒の存在下または不存在下で、カルボン酸の存在下でアミノ(ポリ)エトキシエタノールを直接加熱することが可能である。形成された水は、溶媒の不存在下での反応の場合は直接蒸留し、トルエンのような溶媒の存在下では共沸混合物の形態で蒸留し、または実際には、分子ふるいまたはいずれかの他の脱水剤のような、反応媒体中に導入される乾燥剤によってトラップする
【0023】
開始アミノ(ポリ)エトキシエタノールは、R=R=エチルまたはメチル、かつn=1として市販されている。R及びRがメチルまたはエチル基以外である場合、アミノ(ポリ)エトキシエタノールは、対応する第二級アミンを、一晩還流してメタノールまたはアセトニトリル中の市販の2−(2−クロロエチル)エタノールと反応させることによって調製できる。次いでかくして得られた生成物をシリカカラムで処理して精製できる。他の値のnについては、アミノ(ポリ)エトキシエタノールを、特許出願EP-0 300 323に記載されたプロトコールによって、対応するポリオールエーテルと対応するジアルキルアミンから特に合成できる。
【0024】
当業者に周知の工程が含まれる。
【0025】
第一の好ましい実施態様によれば、本発明に係る化合物は、以下の条件の少なくとも一つ、好ましくはこれらの条件の全てを満たすものである:
・R及びRは、メチルまたはエチル基から独立に選択され;
・Rは非置換の直鎖状C−C19アルキルまたはアルケニル基であり;
・nは1から9の範囲であり;好ましくはnは1、2、5、または6に等しい。
【0026】
この実施態様の第一の変形例によれば、この実施態様に係る化合物は以下のものである:
・R及びRはそれぞれエチル基であり;
・Rは非置換の直鎖状C−C17アルキルまたはアルケニル基であり;及び
・nは1に等しい。
【0027】
第二の変形例によれば、本発明によって使用される化合物は以下のものである:
・R及びRはそれぞれエチル基であり;
・Rは非置換の直鎖状C−C20アルキルまたはアルケニル基であり;及び
・nは統計的に4と5の間である。
【0028】
本発明の第二の実施態様によれば、式(I)の化合物は以下のものである:
・R及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、または3−フェニルプロピル基によって置換されたピペリジンまたはピロリジン環を形成し;
・Rは非置換の直鎖状C−C17アルキル基、好ましくはウンデシル基であり;及び
・nは1に等しい。
【0029】
この実施態様に係る化合物は、以下の工程を含む二工程法によって調製できる:
(a)ピペリジンまたはピロリジン(RNH)を、例えば一晩還流下でメタノールまたはアセトニトリル中の2−(2−クロロエチル)エタノールと反応させる工程;及び
(b)工程(a)で得られた生成物を、上述のように(経路A)、環境温度でジクロロメタン中のトリエチルアミンの存在下でアシルクロリドR−CO−Clと反応させる工程。
【0030】
以下の実施例に示されているように、本出願人は、とりわけ表情のシワの平滑化における使用を考慮することが可能な、本発明に係る組成物の皮膚脱収縮効果及び筋弛緩効果を示した。
【0031】
したがって、かくして本発明の主題は、シワ、特に表情のシワを平滑化することを企図した試薬としての、皮膚に対する局所適用に適した組成物における、上述の少なくとも一つの化合物の美容的使用である。
【0032】
更に本出願人は、本発明によって使用される化合物のあるものが新規であり、有利な皮膚脱収縮活性または筋弛緩活性を示すことを示した。
【0033】
かくして本発明の別の主題は、以下の式(II):
【化2】

[式中、Rは非置換の直鎖状C−C17アルキルまたはアルケニル基を表す]
に対応するエステルから選択される((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールから由来する化合物、及びそれらの酸または塩基との付加塩のサブファミリーである。
【0034】
これらの化合物は、上述のように使用できる。
【0035】
式(II)のエステルの例は、Rがn−ペンチル、n−ヘプチル、n−ノニル、n−ウンデシル、n−トリデシル、n−ペンタデシル、またはn−ヘプタデシル基、および8,11−ヘプタデカジエニル基(リノレエートに対応)から選択されるものである。好ましい化合物は、Rがn−ノニル基を表すものである。
【0036】
本発明の別の主題は、以下の式(III):
【化3】

[式中、
は、シクロアルキル基;OR’、COOR’、直鎖状若しくは分枝状C−Cアルキル、及びCF基から選択される一つ以上の基によって任意に置換されたフェニル基;−OR’基;−COOR’基;及び−NR’R”基から選択される少なくとも一つの基によって置換できる、直鎖状、分枝状、または環状C−C21アルキルまたはアルケニル基またはアリール基を表し{式中、R’及びR”は独立に、水素原子、または直鎖状若しくは分枝状C−Cアルキル若しくはアルケニル基を表す};
はフェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、または3−フェニルプロピル基を表し;
mは1または2に等しい]
に対応するエステルから選択される((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールから由来する化合物、及びそれらの酸または塩基との塩の別のサブファミリーである。
【0037】
式(II)及び(III)を満たすために使用される酸または塩基は、上述のようないずれかの生理学的に許容可能な酸または塩基であることができる。
【0038】
したがって本発明の主題は、生理学的に許容可能な媒体中に、式(II)または(III)に対応するエステル、及びそれらの酸または塩基との付加塩から選択される少なくとも一つの化合物を含む、特に皮膚に対する局所適用に適した組成物である。
【0039】
本発明によって使用できる式(I)、及びかくして式(II)または(III)のエステル、及び/またはそれらの塩の量は、もちろん所望される効果に依存し、かくして広い制限内で変化できる。
【0040】
次数のオーダーを与えるために、これらの化合物は、組成物の全重量の0.01から10%を占める量、好ましくは組成物の全重量の0.05から5%を占める量、より好ましくは組成物の全重量の0.1から2%を占める量で使用できる。
【0041】
本発明に係る組成物は、皮膚に対する局所適用に適しており、それ故生理学的に許容可能な媒体、つまり皮膚と、及び任意に表面身体成長部(睫毛、爪、毛髪)及び/または粘膜と適合可能な媒体を含む。この媒体は有利には化粧品的に許容可能、つまり組成物のユーザーに避けられる傾向にある痒感、痛感、または赤みを生じず、好ましい外観、好ましい臭気、及び好ましい感触を示すものである。
【0042】
この組成物は、化粧品分野で通常使用されるあらゆる製薬形態で提供でき、特に任意にゲル化した溶液の形態、ローションタイプの任意に二相の分散物、水性相中の脂肪相の分散によって得られるエマルション(O/W)またはその逆のエマルション(W/O)または三重エマルション(W/O/WまたはO/W/O)、あるいはイオン性及び/または非イオン性タイプのベシクル分散物であることができる。これらの組成物は、常法によって調製される。本発明によれば、水中油型のエマルションの形態の組成物を使用することが好ましい。
【0043】
この組成物は多かれ少なかれ流体であることができ、白色または着色されたクリーム、軟膏、乳液、ローション、漿液、ペースト、またはフォームの外観を有することができる。それは任意にエアゾール形態で提供できる。それはまた固体形態、特にスティックの形態で提供できる。それは皮膚のためのケア製品及び/またはメイクアップ製品として使用できる。
【0044】
既知の方法で、本発明に係る組成物は、化粧品分野で通常のアジュバント、例えば親水性または親油性ゲル化剤、親水性または親油性活性成分、防腐剤、抗酸化剤、溶媒、香料、フィラー、スクリーニング剤、顔料、脱臭剤、及び着色物質を含むこともできる。これらの各種のアジュバントの量は、考慮される分野で通常使用される量であり、例えば組成物の全重量の0.01から20%である。これらのアジュバントは、その性質に依存して、脂肪相、水性相、または液体ベシクルに導入できる。いずれの場合でも、これらのアジュバント及びそれらの割合は、本発明に係る化合物に所望される特性を損なわないように選択されるであろう。
【0045】
本発明に係る組成物がエマルションである場合、脂肪相の割合は、組成物の全重量に対して5から80重量%、好ましくは5から50重量%の範囲であることができる。エマルション形態の組成物で使用されるオイル、乳化剤、及び共乳化剤は、考慮される分野で通常使用されるものから選択される。乳化剤及び共乳化剤は、組成物の全重量に対して0.3から30重量%、好ましくは0.5から20重量%の範囲の割合で組成物中に存在する。
【0046】
本発明で使用できるオイルとして、鉱物オイル(流動ワセリン)、植物起源のオイル(アボカドオイル、ダイズオイル)、動物起源のオイル(ラノリン)、合成オイル(パーヒドロスクアレン)、シリコーンオイル(シクロメチコーン)、及びフッ素化オイル(パーフルオロポリエーテル)が挙げられる。脂肪物質として、脂肪アルコール(セチルアルコール)、脂肪酸、またはワックス(カルナウバワックス、オゾケライト)も使用できる。
【0047】
本発明で使用できる乳化剤及び共乳化剤として、例えば脂肪酸とポリエチレングリコールとのエステル、例えばPEG−100ステアレート、及び脂肪酸とグリセロールとのエステル、例えばグリセリルステアレートが挙げられる。
【0048】
親水性ゲル化剤/増粘剤として、カルボキシビニルポリマー(カーボマー)、アクリルコポリマー、例えばアクリレート/アルキルアクリレートコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリサッカリド、天然ゴム、及びクレーが挙げられ、親油性ゲル化剤/増粘剤として、変性クレー、例えばベントン、脂肪酸の金属塩、及び疎水性シリカが挙げられる。
【0049】
活性成分として、本発明によって使用できる組成物中に、角質溶解剤;保湿剤;脱色剤または色素沈着剤;抗グリケーション剤;NOシンターゼインヒビター;真皮または表皮巨大分子の合成を刺激する薬剤、及び/またはそれらの分解を防止する薬剤;線維芽細胞及び/またはケラチノサイトの増殖を刺激する薬剤、またはケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;他の筋弛緩剤及び/または皮膚脱収縮剤;引き締め剤;汚染またはフリーラジカルを打ち消すための薬剤;毛細血管に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化合物を導入することが有利であろう。
【0050】
そのような付加的な化合物の例として、レチノール及びその誘導体、例えばレチニルペルミテート;アスコルビン酸及びその誘導体、例えばマグネシウムアスコルビルホスフェート及びアスコルビルグルコシド;トコフェロール及びその誘導体、例えばトコフェリルアセテート;ニコチン酸及びその前駆体、例えばニコチンアミド;ユビキノン;グルタチオン及びその前駆体、例えばL−2−オクソチオアゾリジン−4−カルボン酸;植物抽出物、特に植物タンパク質及びそれらの加水分解産物、並びに植物ホルモン;海洋抽出物、例えば藻類抽出物;細菌抽出物;サポゲニン、例えばジオスゲニン、及びジオスゲニンを含む天然ヤムイモ抽出物;セラミド;ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸及び5−(n−オクタノイル)サリチル酸;レスベラトロール;オリゴペプチド及びシュードペプチド及びそれらのアシル化誘導体;マンガン及びマグネシウム塩、特にグルコネート;並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0051】
上述のように、本発明に係る組成物はまた、有機または無機化合物の形態の、UVA及び/またはUVB領域での光保護活性剤を含むことができ、無機化合物は任意に疎水性とするために被覆される。
【0052】
有機光保護剤は特に、:アントラニレート、特にメチルアントラニレート;ベンゾフェノン、特にベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12、好ましくはベンゾフェノン−3(オキシベンゾン)またはベンゾフェノン−4(BASF社から入手可能なUvinul MS40);ベンジリデンカンファー、特に3−ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、カンファーベンザルコニウムメトスルフェート、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、テレフラリリデンジカンファースルホン酸、好ましくは4−メチルベンジリデンカンファー(Merck社から入手可能なEusolex 6300);ベンズイミダゾール、特にベンズイミダジレート(Haarmann and Reimer社から入手可能なNeo Heliopan AP)またはフェニルベンズイミダゾールスルホン酸(Merck社から入手可能なEusolex 232);ベンゾトリアゾール、特にドロメトリゾールトリシロキサンまたはメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(Ciba社から入手可能なTinosorb M);シンナメート、特にシノキセート、DEAメトキシシンナメート、ジイソプロピルメチルシンナメート、グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート、イソプロピルメトキシシンナメート、イソアミルシンナメート、好ましくはエトクリレン(BASF社から入手可能なUvinul N35)、オクチルメトキシシンナメート(Hoffmann-LaRoche社から入手可能なParsol MCX)、またはオクトクリレン(BASF社から入手可能なUvinul 539);ジベンゾイルメタン、特にブチルメトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789);イミダゾリン、特にエチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオクソイミダゾリン;PABA、特にエチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、PABA、PEG−25PABA、好ましくはジエチルヘキシルブタミドトリアゾン(3V Sigma社製のUvasorb HEB)、エチルヘキシルトリアゾン(BASF社製のUvinul T150)、またはエチルPABA(ベンゾカイン);サリチレート、特にジプロピレングリコールサリチレート、エチルヘキシルサリチレート、ホモサレートまたはTEAサリチレート;トリアジン、特にアニソトリアジン(Ciba社製のTrisorb S);またはドロメトリゾールトリシロキサンから選択できる。
【0053】
無機光保護剤は好ましくは、任意にアルミナ及び/またはステアリン酸で被覆された、好ましくはナノメーターサイズの酸化亜鉛及び/または二酸化チタンからなる。
【0054】
本発明に係る組成物は有利には、表情のシワによって刻まれた顔及び/または額の領域、及び/または表情のシワを示す人々に適用されることを企図される。
【0055】
問題となるシワは、好ましくは口及び/または目の周り、特に目じりに放射状に位置するもの、及び/または額に位置するもの、特に眉毛の間の空間の眉間に位置する眉間線、及び/または額に水平に位置するものである。
【0056】
ここで本発明は、以下の非制限的な実施例によって説明される。これらの実施例では、量は重量パーセンテージとして示されている。
【実施例】
【0057】
実施例1:((ジエチルアミノ)エトキシ)エタノールのアルキルエステルの調製
本発明に係る各種の化合物を、以下の合成スキームによって調製した:
【化4】

【0058】
この方法は、以下の工程を含む。市販の((ジエチルアミノ)エトキシ)エタノールをジクロロメタンに溶解する。その後2.1当量のトリエチルアミン、次いでゆっくりと1.05当量の酸塩化物RCOClを添加し、反応混合物を環境温度で20時間反応させる。媒体をジクロロメタンで希釈し、次いで二回の水で洗浄操作を実施する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して乾燥する。得られた残余物を、シリカカラムまたは沈降によって精製する。
【0059】
使用される反応物(アシルクロリド)及び得られた結果は、以下の表に集積されている。
【0060】
【表1】

【0061】
実施例2:ココナッツ脂肪酸とエトキシル化(ジエチルアミノ)エタノール(n=1−9)とのエステルの調製
この化合物の混合物を、溶媒の存在下または不存在下で、ココナッツ脂肪酸の存在下でアミノエタノールエトキシレートの混合物の直接的な加熱によって調製できる。形成された水を、溶媒の不存在下での反応の場合は直接蒸留し、トルエンのような溶媒の存在下では共沸混合物の形態で蒸留し、実際には分子古いまたはいずれかの他の脱水剤のような反応媒体中に導入される乾燥剤によってトラップする。得られた化合物の混合物は、以下の構造を有する1.89(ミリ当量/g)のアミン数を有する:
【化5】

[式中、Rはココナッツ脂肪酸残基に対応し、nは統計的に4と5の間である]。
【0062】
実施例3:本発明に係る化合物のカルシウム阻害効果の指摘
物質がカルシウムチャンネルインヒビターとして認識されるためには、特にGalizzi, J.P.等., J. Biol. Chem., 1987, 262 p. 6947;Y. Okamiya等., Eur. J. Pharmacol., 1991, 205, p. 49;J.A. Wagnaer等., J. Neurosci., 1988, 8, p. 3354;H.R. Lee等., Life Sci., 1984, 35, p. 721;Schoemaker H.及びLauger S., Eur. J. Pharmacol., 1985, 111, p. 273;またはI.J. Reynolds等., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1986, 237, p. 731によって記載されているように、細胞内カルシウム濃度の減少、または例えばカルモジュリンのような細胞内タンパク質に対するカルシウムの結合の減少を可能にしなければならない。
【0063】
本出願人は、これらの文献に示されているプロトコールを使用して、本発明に係る3種の化合物のカルシウム流動の阻害についてIC50Ca2+を測定した。この結果が以下の表1に示されている。IC50Ca2+は、Ca2+の放出を50%まで阻害する濃度を表す。
【0064】
【表2】

【0065】
この表から、本発明に係る化合物が、実際にカルシウムチャンネルインヒビターであることが明らかである。
【0066】
これらの試験及び特許出願EP-1 053 745の教示から、それらがシワ、特に表情のシワに対して有益な効果を有する高い蓋然性を示すことが推定される。
【0067】
実施例4:L−タイプカルシウムチャンネルに対する阻害効果の指摘
a)プロトコール
実施例1の((ジチルアミノ)エトキシ)エチルラウレート(DMSO中に1μM)及び実施例2の化合物の混合物(DMSO中に10μM)の、L−タイプカルシウムチャンネルアゴニストの固定を競合的に阻害する能力を評価した。
【0068】
Reynolds I.J.等., 1986, J. Pharmacol. Exp. Ther., 237, p. 731によって記載された方法によって、ラット大脳皮質(その表面でL−タイプカルシウムチャンネルを示す単離膜)ホモジェネートから開始する実験を実施した。
【0069】
実験条件は以下のものである:
【0070】
【表3】

【0071】
H]−(−)−デスメトキシベラパミルであるD888は、放射性活性化特異的リガンドとして機能する。
(±)−メトキシベラパミルヒドロクロリドであるD600は、参考分子として機能する。
【0072】
レセプター(L−タイプカルシウムチャンネル、ベラパミル部位)に対するリガンド(ラベル化D888)の特異的結合は、全体の結合と、過剰なコールド(非放射性活性)の存在下で測定される非特異的な結合との間の差異として規定される。この結果は、試験化合物の存在下でのコントロールの特異的結合の阻害のパーセンテージとして表される。
【0073】
b)結果
実施例1の化合物は、31%までカルシウムチャンネルに対するコントロールの特異的結合を阻害する。実施例2の化合物の混合物は、95%までカルシウムチャンネルに対するコントロールの特異的結合を阻害する。この試験と特許出願EP-1 053 745の教示から、これらの化合物は、シワ、特に表情のシワに対する有益な効果を有する高い蓋然性を示すことが推定される。
【0074】
実施例5:本発明に係る化合物の筋弛緩効果の指摘
実施例2の化合物の混合物を、ラット胚脊髄神経節および脊髄の移植片でのヒト縞筋細胞の刺激による運動弓を再生産することが可能な、神経/筋肉共培養物のモデルで試験した。
【0075】
この試験は、ジアゼピンの場合で本出願人によって示されているように、抗シワ効果の予測を可能にし、ジアゼピンはこのモデルで筋線維の収縮を阻害し、その抗シワ活性がin vivoで示されている。
【0076】
a)プロトコール
健康なドナー由来の縞筋のサンプルから由来するヒト筋細胞を、1.8cmの断面積を有するウェルに植える(24穴培養皿)。10日間の培養後、これらの細胞は単一層の融合物を形成する。この段階で、脊髄神経節を含む13日齢のラット胚由来の脊髄移植片を培養物に配置する。
【0077】
ニューライトの成長は、一日間培養後に脊髄の外側で検出可能である。筋線維の第一の収縮を、5から6日間の共培養後に観察し、3週間後、移植片の近辺の全ての筋線維が収縮する。
【0078】
筋組織が縞を形成し、成熟分化神経金接合物を有した際に、21日後の共培養物を使用する。
【0079】
規則的な収縮(一分当たり少なくとも60の収縮)を有する筋組織をこれらの各種の培養ウェルから選択し、収縮のカズを30秒間カウントする。その後DMSOに希釈した試験化合物を、10、50、及び100μMの濃度で60秒間これらのウェルでインキュベートする。インキュベーションの最後で、収縮の数を再び30秒間カウントする。この試験を三重で実施する。
【0080】
b)結果
実施例2の化合物の混合物は、10、50、及び100μMの濃度で、参照された3種の筋線維の収縮をブロックする。
【0081】
かくしてこれらの化合物は、顔の線を弛緩し、表情シワを平滑化するために使用できる。
【0082】
実施例6:化粧品組成物
この組成物は、当業者に慣用の方法で調製される。示される量は、重量パーセンテージとしてのものである。
【0083】
((ジエチルアミノ)エトキシ)エチルデカノエート 1%
プロピレングリコールイソステアレート 13%
ポリエチレングリコール(8EO) 5%
プロピレングリコール 3%
ペンチレングリコール 3%
グリセリルステアレート及びポリエチレングリコール
(100EO)ステアレート 5%
オキシエチレン化(20EO)ソルビタンモノステアレート 0.5%
オキシエチレン化(20EO)/オキシプロピレン化(5PO)
セチルアルコール 1%
ゲル化剤 0.5%
1215アルキルベンゾエート 4%
エタノール 3%
水酸化ナトリウム 0.12%
防腐剤 0.7%
水 100%とする残部
【0084】
この流体は、表情のシワをトーンダウンするために、顔及び額に毎日一度か二度適用するために企図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理学的に許容可能な媒体中に、式(I):
【化1】

[式中、
及びRは独立に、5から7の炭素原子を含む炭素環によって任意に置換された直鎖状または分枝状C−C10アルキルまたはアルケニル基;あるいは5から7の炭素原子を含む飽和または不飽和の炭素環を表し;あるいはR及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、アリール基、またはアリール基によって任意に置換されたC−C18アルキル基、またはアリール基によって任意に置換されたC−C18アルキル基によって任意に置換された5から6の原子を含む飽和または不飽和複素環を形成する;
はシクロアルキル、フェニル、−OR’、−COOR’、及び-NR’R”基{式中、R’及びR”は独立に、水素原子または直鎖状若しくは分枝状のC−Cアルキル若しくはアルケニル基を表す}から選択される少なくとも一つの基によって任意に置換された、アリール基または直鎖状、分枝状、若しくは環状C−C25アルキル若しくはアルケニル基を表す;
nは1から10の範囲である]
の((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールのエステル、及びそれらの酸または塩基との付加塩から選択される少なくとも一つの化合物を含む組成物の、シワの有する皮膚への局所適用を含む、前記皮膚の美容処理方法。
【請求項2】
前記式(I)のエステルの塩が、塩酸、硫酸、及びリン酸から選択される無機酸との付加によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記式(I)のエステルの塩が、コハク酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、及びプロピオン酸から選択される有機酸との付加によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式(I)のエステルの塩が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、または炭酸水素カルシウムから選択される無機塩基との付加によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記式(I)のエステルの塩が、トリエチルアミン及びトリエタノールアミンから選択される有機塩基との付加によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記化合物が、以下の条件:
・R及びRは、メチルまたはエチル基から独立に選択され;
・Rは非置換の直鎖状C−C19アルキルまたはアルケニル基であり;
・nは1から5の範囲であり;好ましくはnは1、2、5、または6に等しい
の少なくとも一つ、好ましくはこれらの条件の全てを満たすものであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記化合物が:
・R及びRはそれぞれエチル基であり;
・Rは非置換の直鎖状C−C17アルキルまたはアルケニル基であり;及び
・nは1に等しい
ものであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記化合物が:
・R及びRはそれぞれエチル基であり;
・Rは非置換の直鎖状C−C20アルキルまたはアルケニル基であり;及び
・nは統計的に4と5の間である
ものであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記化合物が:
・R及びRは、それらが結合している窒素原子と共に、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、または3−フェニルプロピル基によって置換されたピペリジンまたはピロリジン環を形成し;
・Rは非置換の直鎖状C−C17アルキル基、好ましくはドデシル基であり;及び
・nは1に等しい
ものであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記化合物が、組成物の全重量の0.1から2%を占めることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記組成物が、角質溶解剤;保湿剤;脱色剤または色素沈着剤;抗グリケーション剤;NOシンターゼインヒビター;真皮または表皮巨大分子の合成を刺激する薬剤、及び/またはそれらの分解を防止する薬剤;線維芽細胞及び/またはケラチノサイトの増殖を刺激する薬剤、またはケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;他の筋弛緩剤及び/または皮膚脱収縮剤;引き締め剤;汚染またはフリーラジカルを打ち消すための薬剤;毛細血管に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化合物を更に含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記組成物が、顔及び/または額の皮膚に適用されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が、表情のシワによって刻まれた顔及び/または額の領域、及び/または表情のシワを示す人々に適用されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記組成物が、口及び/または目の周りに放射状に位置するシワ、及び/または額に水平に位置するシワ、及び/または眉毛の間の空間に位置するシワに適用されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
シワを平滑化することを企図した試薬としての、皮膚への局所適用に適した組成物における、請求項1から9のいずれか一項に定義された少なくとも一つの化合物の美容的使用。
【請求項16】
前記シワが表情のシワであることを特徴とする、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
以下の式(II):
【化2】

[式中、Rは非置換の直鎖状C−C17アルキルまたはアルケニル基を表す]
に対応するエステルから選択される((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールから由来する化合物、及びそれらの酸または塩基との付加塩。
【請求項18】
Rがn−ノニル基を表すことを特徴とする、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
以下の式(III):
【化3】

[式中、
は、シクロアルキル基;OR’、COOR’、直鎖状若しくは分枝状C−Cアルキル、及びCF基から選択される一つ以上の基によって任意に置換されたフェニル基;−OR’基;−COOR’基;及び−NR’R”基から選択される少なくとも一つの基によって置換できる、直鎖状、分枝状、または環状C−C21アルキルまたはアルケニル基またはアリール基を表し{式中、R’及びR”は独立に、水素原子、または直鎖状若しくは分枝状C−Cアルキル若しくはアルケニル基を表す};
はフェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、または3−フェニルプロピル基を表し;
mは1または2に等しい]
に対応するエステルから選択される((ジアルキルアミノ)アルコキシ)エタノールから由来する化合物、及びそれらの酸または塩基との付加塩。
【請求項20】
生理学的に許容可能な媒体中に、請求項17から19のいずれか一項に記載の少なくとも一つの化合物を含む組成物。
【請求項21】
皮膚への局所適用に適していることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−536352(P2007−536352A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512246(P2007−512246)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000927
【国際公開番号】WO2005/121067
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】