説明

ショットキーダイオードを備える相変化メモリ素子

【課題】相変化メモリ素子を提供する。
【解決手段】基板上に一方向に延伸しているワードラインと、ワードライン上に位置する第1半導体パターンと、第1半導体パターン上に位置するノード電極と、第1半導体パターンとノード電極との間に形成されたショットキーダイオードと、ノード電極上に位置する相変化抵抗体と、を備える半導体メモリ素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ素子に係り、特にダイオードを備える相変化メモリ素子に関する。
【背景技術】
【0002】
相変化メモリ素子は、相変化物質の相変化による抵抗差を利用したメモリ素子であり、不揮発性メモリ素子である。かかる相変化メモリ素子の単位セルは、1つのスイッチング素子と、前記スイッチング素子に電気的に接続された相変化抵抗体とを備える。
【0003】
前記スイッチング素子は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタでありうる。この場合に、前記相変化メモリ素子の単位セルをプログラムさせるために、少なくとも数mAの大きいプログラム電流が要求され、前記プログラム電流は前記MOSトランジスタを通じて流れねばならない。したがって、前記MOSトランジスタが占める面積を縮めるのに限界がある。言い換えれば、前記スイッチング素子としてMOSトランジスタを採択する場合には、前記相変化メモリ素子の集積度を向上させるのに限界がありうる。
【0004】
かかる問題点を解決するために、前記MOSトランジスタの代りに、垂直PNダイオードをセルスイッチング素子として採択できる。しかし、前記PNダイオードは、そのしきい電圧が0.7ないし0.8Vとかなり高くて動作電圧を減少させ難く、正孔により電流が流れるため、オン電流が低くてプログラム効率が低いという短所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、動作電圧が低くてプログラム効率が向上した相変化メモリ素子及びその製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面は、相変化メモリ素子を提供する。前記相変化メモリ素子は、基板上に一方向に延伸しているワードラインと、前記ワードライン上に位置する第1半導体パターンと、前記第1半導体パターン上に位置するノード電極と、前記第1半導体パターンと前記ノード電極との間に形成されたショットキーダイオードと、前記ノード電極上に位置する相変化抵抗体と、を備える。
【0007】
一実施形態で、前記ワードラインは金属を含有する導電膜である。この場合、前記低濃度半導体パターンと前記ワードラインとの間に高濃度半導体パターンが位置できる。前記高濃度半導体パターン及び前記低濃度半導体パターンは、前記ワードラインに沿って延伸しうる。
【0008】
他の実施形態で、前記ワードラインは高濃度半導体パターンでありうる。この場合、前記低濃度半導体パターンは、前記高濃度半導体パターンに沿って延伸しうる。
【0009】
いくつかの実施形態で、前記ワードラインの下部の前記基板上に、第1層間絶縁膜が位置できる。
【0010】
いくつかの実施形態で、前記ノード電極の幅は、前記低濃度半導体パターンの幅に比べて狭い。
【0011】
いくつかの実施形態で、前記低濃度半導体パターン上に、前記低濃度半導体パターンを覆い、前記低濃度半導体パターンの上部一部を露出させるノードコンタクトホールを備える第2層間絶縁膜が位置できる。前記ノード電極は、前記ノードコンタクトホール内に位置できる。前記ノードコンタクトホールの側壁上に、前記ノード電極を取り囲む絶縁スペーサが位置できる。
【0012】
本発明の他の一側面は、相変化メモリ素子の製造方法を提供する。前記製造方法は、基板上に順次に積層されたワードライン及び低濃度半導体パターンを形成するステップを含む。前記低濃度半導体パターン上にノード電極を形成して、前記低濃度半導体パターンと前記ノード電極との間にショットキーダイオードを形成する。前記ノード電極上に相変化抵抗体を形成する。
【0013】
一実施形態で、前記ワードラインは、金属を含有する導電膜で形成し、前記低濃度半導体パターンと前記ワードラインとの間に位置する高濃度半導体パターンを形成するステップをさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態で、前記基板上にワードライン導電膜、高濃度半導体層及び低濃度半導体層を順次に形成し、前記低濃度半導体層、前記高濃度半導体層及び前記ワードライン導電膜を順次にパターニングして、前記ワードライン、前記高濃度半導体パターン及び前記低濃度半導体パターンを形成するが、前記高濃度半導体パターン及び前記低濃度半導体パターンは、前記ワードラインに沿って延伸するように形成できる。
【0015】
一実施形態で、前記ワードラインは高濃度半導体パターンでありうる。
【0016】
一実施形態で、前記基板上に高濃度半導体層及び低濃度半導体層を順次に形成し、前記低濃度半導体層及び前記高濃度半導体層を順次にパターニングして、前記高濃度半導体パターン上に前記低濃度半導体パターンを形成するが、前記低濃度半導体パターンは、前記高濃度半導体パターンに沿って延伸するように形成できる。
【0017】
一実施形態で、前記ワードラインを形成する前に、前記基板上に第1層間絶縁膜を形成するステップをさらに含むことができる。
【0018】
一実施形態で、前記相変化抵抗体を形成する前に、前記低濃度半導体パターン上に前記低濃度半導体パターンを覆う第2層間絶縁膜を形成するステップと、前記第2層間絶縁膜内に前記低濃度半導体パターンの上部の一部を露出させるノードコンタクトホールを形成するステップと、をさらに含み、前記ノード電極は、前記ノードコンタクトホール内に位置するように形成できる。
【0019】
一実施形態で、前記ノード電極を形成する前に、前記ノードコンタクトホールの側壁上に絶縁スペーサを形成するステップをさらに含むことができる。
【0020】
一実施形態で、前記相変化抵抗体を形成する前に、前記ノード電極が形成された基板を熱処理して、前記ノード電極が接する前記低濃度半導体パターン内に、シリサイド層を形成するステップをさらに含むことができる。
【0021】
本発明のさらに他の一側面は、セルアレイ領域及び周辺回路領域を備える半導体基板と、前記周辺回路領域内に位置するトランジスタと、前記セルアレイ領域内に位置するワードラインと、前記周辺回路領域内に位置し、前記トランジスタに電気的に連結された第1コンタクトプラグと、複数の第1半導体パターンと、前記セルアレイ領域内で、前記複数の第1半導体パターンのうちの1つに位置するノード電極と、前記複数の第1半導体パターンのうちの1つと前記ノード電極との間に形成されるショットキーダイオードと、前記セルアレイ領域内で前記ノード電極に位置する相変化抵抗体と、を備え、前記複数の第1半導体パターンのうちの1つは前記ワードライン上に位置し、前記複数の第1半導体パターンのうちの他の一つは、前記第1コンタクトプラグ上に位置する半導体素子を提供する。
【0022】
一実施形態で、前記ワードライン及び前記第1コンタクトプラグは金属を含み、前記半導体素子は、前記複数の第1半導体パターンと、前記ワードライン及び前記コンタクトプラグのうちの対応するものとの間に位置する複数の第2半導体パターンをさらに備える。
【0023】
一実施形態で、前記複数の第1半導体パターンは第1不純物濃度を持ち、前記複数の第2半導体パターンは、前記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度を持つ。
【0024】
一実施形態で、前記ワードラインと前記コンタクトプラグとは、それぞれ第2半導体パターンである。
【0025】
一実施形態で、前記半導体基板上に位置する第1層間絶縁膜をさらに備え、前記第1層間絶縁膜は前記ワードラインの下部に位置し、前記コンタクトプラグは、前記第1層間絶縁膜を通じて延伸する。
【0026】
一実施形態で、前記複数の第1半導体パターンの上部の第2層間絶縁膜をさらに備え、前記ノード電極は、前記第2層間絶縁膜を通じて延伸する。
【0027】
一実施形態で、前記相変化抵抗体及び前記第2層間絶縁膜の上部の第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第3層間絶縁膜を通じて前記相変化抵抗体に電気的に連結されるビットラインと、前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第2及び第3層間絶縁膜を通じて前記ワードラインに電気的に連結される信号コンタクトプラグと、前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第1ないし第3層間絶縁膜を通じて前記トランジスタと電気的に連結される第2コンタクトプラグと、をさらに備える。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、低濃度半導体パターン上にノード電極を形成して、低濃度半導体パターンとノード電極との界面にショットキーダイオードを形成することによって、相変化メモリ素子の動作電圧を減少させることができ、プログラム効率を向上させることができる。また、前記ノード電極を形成する過程で、前記低濃度半導体パターン上の自然酸化膜をインサイチュで除去できて、自然酸化膜を除去するための追加的な工程を必要としない。
【0029】
また、前記低濃度半導体パターン下部のワードラインは第1層間絶縁膜上に形成される。したがって、ワードラインを前記基板内の不純物領域で形成した場合に比べて、基板と不純物領域との間の接合漏れ電流及び接合キャパシタンスを除去できる。
【0030】
さらに、前記半導体パターンは前記ワードラインに沿って延伸しうるが、この場合、前記ワードラインを通じる電圧降下を低減できる。その結果、1つのワードラインにさらに多くのセルを接続させることができるので、集積度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明される実施形態に限定されずに、他の形態に具体化されることもできる。ここで紹介される実施形態は、開示された内容を徹底的かつ完全なものにし、そして当業者に本発明の思想を十分に伝えるために提供されるものである。図面において、層及び領域の厚さは明確性を期するために誇張されたものである。明細書全体にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による相変化メモリ素子のセルアレイ領域の一部を示す等価回路図である。
【0033】
図1を参照すれば、相変化メモリ素子のセルアレイCAは、複数のワードラインWL及び前記ワードラインWLと交差する複数のビットラインBLを備えることができる。前記ビットラインBL及び前記ワードラインWLの交差点に複数の相変化メモリセルCがそれぞれ配置されうる。前記各相変化メモリセルCは、相変化抵抗体(Phase change Resistor;VR)とショットキーダイオード(Schottky Diode;SD)とを備えることができる。前記相変化抵抗体VRの一端は、前記ビットラインBLのうち、いずれか1つに電気的に接続され、他端は前記ショットキーダイオードSDの正極(anode)に接続される。前記ショットキーダイオードSDの負極(cathode)は、前記ワードラインWLのうち、いずれか1つに電気的に接続される。前記相変移抵抗体VRと前記ショットキーダイオードSDとの間のノードであるノード電極NEは、前記ショットキーダイオードSDの正極だけでなく、前記相変移抵抗体VRの下部電極としての役割を行える。
【0034】
図2は、図1の等価回路図に相応し、本発明の一実施形態による相変化メモリ素子のセルアレイ領域の一部を示すレイアウトである。図3Aないし図3Fは、本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。前記セルアレイ領域に対する断面は、図2の切断線I−I’及びII−II’に沿って工程ステップ別に切り取ったものである。
【0035】
図3Aを参照すれば、セルアレイ領域及び周辺回路領域を持つ半導体基板100を提供し、前記周辺回路領域内に素子分離膜100aを形成して活性領域を限定できる。前記活性領域上にゲートパターン110を形成し、前記ゲートパターン110をマスクとして前記活性領域内にソース/ドレイン領域101を形成できる。前記ゲートパターン110の側壁上に絶縁スペーサ115を形成できる。前記絶縁スペーサ115はシリコン窒化膜でありうる。前記ゲートパターン110、前記絶縁スペーサ115及び前記基板100上に下部エッチング阻止膜117を形成できる。前記下部エッチング阻止膜117はシリコン膜でありうる。
【0036】
前記下部エッチング阻止膜117上に第1層間絶縁膜119を形成し、前記第1層間絶縁膜119を平坦化エッチングできる。前記平坦化エッチングされた第1層間絶縁膜119上に上部エッチング阻止膜120を積層できる。前記下部エッチング阻止膜117をエッチング終了点として使用して、前記上部エッチング阻止膜120及び前記第1層間絶縁膜119内に下部エッチング阻止膜117を露出させる第1回路コンタクトホール119aを形成できる。前記第1回路コンタクトホール119a内に露出された前記下部エッチング阻止膜117をエッチングして、前記ソース/ドレイン領域101のうち、いずれか1つの領域を露出させることができる。これとは異なって、前記第1回路コンタクトホール119aは、前記ゲートパターン110を露出させるように形成されうる。
【0037】
図3Bを参照すれば、前記上部エッチング阻止膜120上にワードライン導電膜130を形成する。前記ワードライン導電膜130は、金属を含有する導電膜であり、例えば、金属膜、金属シリサイド膜または金属窒化膜でありうる。具体的に、前記ワードライン導電膜130は、チタン膜、コバルト膜、タングステン膜、モリブデン膜、タンタル膜、チタンシリサイド膜、コバルトシリサイド膜、タングステンシリサイド膜、モリブデンシリサイド膜、タンタルシリサイド膜、チタン窒化膜、コバルト窒化膜、タングステン窒化膜、モリブデン窒化膜またはタンタル窒化膜でありうる。前記ワードライン導電膜130を形成する前に、前記上部エッチング阻止膜120上にバリア導電膜(図示せず)を形成できる。前記ワードライン導電膜130は、前記第1回路コンタクトホール119aを充填することができる。
【0038】
前記ワードライン導電膜130上に、高濃度半導体層133及び低濃度半導体層135を順次に形成できる。
【0039】
前記高濃度半導体層133は、n型不純物がドーピングされた半導体層であり、前記ワードライン導電膜130とオーミックコンタクトを形成できるほどの不純物濃度を持つことができる。具体的に、前記高濃度半導体層133内の不純物濃度は、1×1019cm−3ないし1×1021cm−3でありうる。望ましくは、前記高濃度半導体層133内の不純物濃度は、5×1019cm−3ないし1×1021cm−3でありうる。前記高濃度半導体層133内に不純物をドーピングするときに、インサイチュ(in−situ)ドーピング法を使用できる。前記高濃度半導体層133の厚さは、500Åないし2000Åでありうる。前記高濃度半導体層133は多結晶層であり、シリコン(Si)層、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)層またはシリコン・カーバイド(SiC)層でありうる。
【0040】
前記低濃度半導体層135は、前記高濃度半導体層133のようなn型不純物がインサイチュでドーピングされるが、前記高濃度半導体層133内のn型不純物濃度に比べて低い不純物濃度を持つ半導体層であるか、ドーピングされていない(undoped)半導体層でありうる。前記低濃度半導体層135をドーピングされていない半導体層で形成した場合、前記低濃度半導体層135内にn型不純物をイオン注入できる。前記低濃度半導体層135内のn型不純物濃度は、前記低濃度半導体層135が後述するノード電極と接触する時、それら間の界面にショットキーダイオードが生成されうるほどに低くなければならない。具体的に、前記低濃度半導体層135内のn型不純物濃度は、1×1010cm−3以上1×1019cm−3未満でありうる。望ましくは、前記低濃度半導体層135内のn型不純物濃度は、1×1017cm−3ないし1×1018cm−3でありうる。前記低濃度半導体層135の厚さは、300Åないし5000Åでありうる。前記低濃度半導体層135は多結晶層であり、シリコン(Si)層、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)層またはシリコン・カーバイド(SiC)層でありうる。
【0041】
前記低濃度半導体層135上にハードマスク膜137を積層できる。前記ハードマスク膜137はシリコン窒化膜でありうる。
【0042】
次いで、前記基板を活性化アニールして、前記半導体層133、135内にドーピングされた不純物を活性化させる。前記活性化アニールは950℃ないし1100℃で行え、ファーネスアニール、RTA(Rapid Thermal Anneal)、スパイクアニール、レーザーアニールまたはフラッシュアニールを使用して行える。
【0043】
図2及び図3Cを参照すれば、前記ハードマスク膜137上にフォトレジストパターン(図示せず)を形成し、前記フォトレジストパターンをマスクとして、前記ハードマスク膜137をエッチングしてハードマスクパターン137aを形成する。次いで、前記ハードマスクパターン137aをエッチングマスクとして、前記低濃度半導体層135、前記高濃度半導体層133及び前記ワードライン導電膜130を順次にエッチングするが、前記上部エッチング阻止膜120が露出されるまでエッチングする。その結果、前記セルアレイ領域上の前記上部エッチング阻止膜120上に一方向に延伸しているワードライン130a、WLが形成され、前記周辺回路領域上には、前記第1回路コンタクトホール119aを充填する第1コンタクトプラグ130bが形成される。また、前記ワードライン130a、WLと前記コンタクトプラグ130bとの上に、順次に積層された高濃度半導体パターン133a及び低濃度半導体パターン135aが形成されうる。
【0044】
前記ワードライン130aは、前記第1層間絶縁膜119の上部に形成されるので、ワードラインを基板内の不純物領域で形成した場合と比較する時、基板と不純物領域との間の接合漏れ電流及び接合キャパシタンスを除去できる。
【0045】
前記セルアレイ領域上に形成された前記半導体パターン133a、135aは、前記ワードライン130a、WLに沿って延伸しうる。この場合、前記ワードライン130a、WLに沿って流れる電流は、前記半導体パターン133a、135a、特に、前記高濃度半導体パターン133a内にも流れることができて、前記ワードライン130a、WLを通じた電圧降下を低減させうる。その結果、1つのワードライン130a、WLにさらに多くのセルを接続させることができるので、集積度を向上させることができる。
【0046】
前記周辺回路領域上に順次に積層された前記コンタクトプラグ130b、前記高濃度半導体パターン133a及び前記低濃度半導体パターン135aは、局部的配線(Local Interconnection;LI)としての役割を行える。
【0047】
図3Dを参照すれば、前記低濃度半導体パターン135a上に、第2層間絶縁膜140を形成できる。前記第2層間絶縁膜140は、シリコン酸化膜でありうる。前記第2層間絶縁膜140内に、ノードコンタクトホール140aを形成できる。前記ノードコンタクトホール140aは、前記ハードマスクパターン137aを貫通して前記低濃度半導体パターン135aの上部一部を露出させることができる。
【0048】
前記ノードコンタクトホール140aの側壁上に、絶縁スペーサ145を形成できる。しかし、前記絶縁スペーサ145を形成することは省略されてもよい。前記絶縁スペーサ145は、前記第2層間絶縁膜140に対してエッチング選択比を持つ絶縁膜で形成できる。具体的に、前記第2層間絶縁膜140がシリコン酸化膜である場合、前記絶縁スペーサ145は、シリコン窒化膜またはシリコン酸窒化膜でありうる。
【0049】
図2及び図3Eを参照すれば、前記ノードコンタクトホール140aを充填するノード導電膜を形成する。前記ノード導電膜は、高融点金属を含有する導電膜、例えば、金属膜または金属シリサイド膜でありうる。具体的に、前記ノード導電膜はチタン膜、コバルト膜、タングステン膜、モリブデン膜、タンタル膜、チタンシリサイド膜、コバルトシリサイド膜、タングステンシリサイド膜、モリブデンシリサイド膜またはタンタルシリサイド膜でありうる。
【0050】
前記金属を含有するノード導電膜を形成する時、前記ノードコンタクトホール140a内に露出された前記低濃度半導体パターン135aの上部面に生成された自然酸化膜はインサイチュで除去されうる。したがって、前記自然酸化膜を除去するための追加的な工程を省略できる。このために、前記ノード導電膜はスパッタリング法を使用して形成できる。
【0051】
前記ノード導電膜を平坦化エッチングして、前記ノードコンタクトホール140a内に前記低濃度半導体パターン135aに接続するノード電極NEを形成する。前記ノード電極NEと前記低濃度半導体パターン135aとの界面にショットキーダイオードSDが形成されうる。前記ショットキーダイオードSDは、そのしきい電圧がPNダイオードに比べてかなり低くて相変化メモリ素子の動作電圧を減少させることができ、電子により電流が流れるため、PNダイオードに比べてオン電流がはるかに高くてプログラム効率を向上させることができる。
【0052】
前記ノード電極の幅W−NEは、前記低濃度半導体パターンの幅W−135aより狭い。このために、前記ノードコンタクトホール140aの幅を前記低濃度半導体パターンの幅W−135aより狭く形成できる。この場合、前記ノード電極NEと前記低濃度半導体パターン135aとの界面に形成される前記ショットキーダイオードSDの幅も、前記低濃度半導体パターンの幅W−135aより狭い。したがって、前記ショットキーダイオードSDのオフ電流を減少させることができる。この時、前記ショットキーダイオードSDのオン電流も減少できるが、元来のオン電流が非常に大きいので減少率は微小でありえる。さらに、前記絶縁スペーサ145を形成した場合、前記ノード電極の幅W−NEをさらに狭めることができて、これにより前記ショットキーダイオードSDのオフ電流をさらに減少させることができる。
【0053】
前記ノード電極NEが形成された基板をシリサイデーション熱処理して、前記低濃度半導体パターン135a内に金属シリサイド層151を形成できる。前記金属シリサイド層151は、前記ノード電極NEと前記低濃度半導体パターン135aとの界面抵抗を低減させることができる。前記シリサイデーション熱処理は350℃ないし550℃で行える。
【0054】
図2及び図3Fを参照すれば、前記ノード電極NE上に相変化物質膜及び上部電極膜を順次に形成できる。前記相変化物質膜は、Ge−Sb−Te合金膜のようなカルコゲナイド膜で形成でき、前記上部電極膜はチタン窒化膜のような導電膜で形成できる。前記上部電極膜及び前記相変化物質膜を連続的にパターニングして、前記ノード電極NEを覆う相変化抵抗体VR及び前記相変化抵抗体VR上の上部電極155を形成できる。
【0055】
前記相変化抵抗体VRの下部に接続する前記ノード電極NEは、前記相変化抵抗体VRに対して下部電極としての役割を行える。
【0056】
前記上部電極155上に第3層間絶縁膜160を形成し、前記第3層間絶縁膜160をパターニングして、前記上部電極155の一部を露出させるビアホール160a、前記ワードラインWLの一側末端部を露出させる信号コンタクトホール160b及び周辺回路領域のソース/ドレイン領域を露出させる第2回路コンタクトホール160cを形成できる。前記第3層間絶縁膜160上に、前記ビアホール160a及び前記コンタクトホール160b、160cを充填するビットライン導電膜を形成し、前記ビットライン導電膜をパターニングしてビットラインBL、信号コンタクトプラグ170b、SC及び第2回路コンタクトプラグ170cを形成できる。前記ビットラインBLは、前記ビアホール160aを充填して前記第3層間絶縁膜160上で一方向に延伸するが、前記ワードラインWLの上部を横切るように延伸しうる。前記信号コンタクトプラグ170b、SCを通じて前記ワードラインWLに電気的信号を印加できる。
【0057】
図4は、本発明の他の実施形態による相変化メモリ素子を示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。前記セルアレイ領域についての断面は、図2の切断線I−I’及びII−II’に沿って切り取ったものである。本実施形態は、後述するものを除いては図3Aないし図3Fを参照して説明した実施形態と類似している。
【0058】
図2及び図4を参照すれば、上部エッチング阻止膜120上に形成されるワードラインWL’は、高濃度半導体パターン133aでありうる。前記高濃度半導体パターン133aが周辺回路領域で局部配線として使われる場合、前記高濃度半導体パターン133aは、第1層間絶縁膜119内に形成された第1回路コンタクトホール119a内に位置してソース/ドレイン領域101のうちいずれか1つに接続されうる。
【0059】
前記ワードライン133a、WL’上に位置する低濃度半導体パターン135aは、前記ワードライン133a、WL’に沿って延伸しうる。
【0060】
前記低濃度半導体パターン135a及び前記ワードライン133a、WL’は、前記上部エッチング阻止膜120上に高濃度半導体層及び低濃度半導体層を順次に積層し、前記低濃度半導体層及び前記高濃度半導体層を順次にパターニングすることで形成できる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、メモリ関連の技術分野に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子のセルアレイ領域の一部を示す等価回路図である。
【図2】図1の等価回路図に相応し、本発明の一実施形態による相変化メモリ素子のセルアレイ領域の一部を示すレイアウトである。
【図3A】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図3B】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図3C】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図3D】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図3E】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図3F】本発明の一実施形態による相変化メモリ素子の製造方法を工程ステップ別に示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態による相変化メモリ素子を示す断面図であり、セルアレイ領域及び周辺回路領域についての断面図である。
【符号の説明】
【0063】
100 半導体基板
100a 素子分離膜
101 ソース/ドレイン領域
110 ゲートパターン
115 絶縁スペーサ
117 下部エッチング阻止膜
119 第1層間絶縁膜
119a 第1回路コンタクトホール
120 上部エッチング阻止膜
130a、WL ワードライン
130b コンタクトプラグ
133 高濃度半導体層
133a 高濃度半導体パターン
135 低濃度半導体層
135a 低濃度半導体パターン
137 ハードマスク膜
137a ハードマスクパターン
140 第2層間絶縁膜
140a ノードコンタクトホール
145 絶縁スペーサ
151 金属シリサイド層
155 上部電極
160 第3層間絶縁膜
160a ビアホール
160b 信号コンタクトホール
160c 第2回路コンタクトホール
170a、BL ビットライン
170b、SC 信号コンタクトプラグ
170c 第2回路コンタクトプラグ
BL ビットライン
LI 局部的配線
NE ノード電極
SD ショットキーダイオード
VR 相変化抵抗体
WL ワードライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に一方向に延伸しているワードラインと、
前記ワードライン上に位置する第1半導体パターンと、
前記第1半導体パターン上に位置するノード電極と、
前記第1半導体パターンと前記ノード電極との間に形成されたショットキーダイオードと、
前記ノード電極上に位置する相変化抵抗体と、を備えることを特徴とする半導体メモリ素子。
【請求項2】
前記ワードラインは金属を含有する導電膜であり、
前記第1半導体パターンと前記ワードラインとの間に位置する第2半導体パターンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項3】
前記第1半導体パターンは第1不純物濃度を持ち、前記第2半導体パターンは前記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度を持つことを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項4】
前記第2半導体パターン及び前記第1半導体パターンは、前記ワードラインに沿って延伸していることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項5】
前記ワードラインは、第2半導体パターンであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項6】
前記第1半導体パターンは、前記第2半導体パターンに沿って延伸していることを特徴とする請求項5に記載の半導体メモリ素子。
【請求項7】
前記ワードラインの下部の前記基板上に位置する第1層間絶縁膜をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項8】
前記ノード電極の幅は、前記第1半導体パターンの幅に比べて狭いことを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項9】
前記第1半導体パターン上に位置して前記第1半導体パターンを覆い、前記第1半導体パターンの上部一部を露出させるノードコンタクトホールを備える第2層間絶縁膜をさらに備え、
前記ノード電極は、前記ノードコンタクトホール内に位置することを特徴とする請求項8に記載の半導体メモリ素子。
【請求項10】
前記ノードコンタクトホールの側壁上に形成されて、前記ノード電極を取り囲む絶縁スペーサをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の半導体メモリ素子。
【請求項11】
前記第1半導体パターンと前記ノード電極との間にシリサイド膜をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項12】
セルアレイ領域及び周辺回路領域を備える半導体基板と、
前記周辺回路領域内に位置するトランジスタと、
前記セルアレイ領域内に位置するワードラインと、
前記周辺回路領域内に位置し、前記トランジスタに電気的に連結された第1コンタクトプラグと、
複数の第1半導体パターンと、
前記セルアレイ領域内で、前記複数の第1半導体パターンのうちの1つの上に位置するノード電極と、
前記複数の第1半導体パターンのうちの1つと前記ノード電極との間に形成されるショットキーダイオードと、
前記セルアレイ領域内で前記ノード電極上に位置する相変化抵抗体と、を備え、
前記複数の第1半導体パターンのうちの1つは前記ワードライン上に位置し、前記複数の第1半導体パターンのうちの他の一つは、前記第1コンタクトプラグ上に位置することを特徴とする半導体素子。
【請求項13】
前記ワードライン及び前記第1コンタクトプラグは金属を含み、
前記半導体素子は、前記複数の第1半導体パターンと、前記ワードライン及び前記第1コンタクトプラグのうちの対応するものとの間に位置する複数の第2半導体パターンをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記複数の第1半導体パターンは第1不純物濃度を持ち、前記複数の第2半導体パターンは前記第1不純物濃度よりも高い第2不純物濃度を持つことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子。
【請求項15】
前記ワードラインと前記第1コンタクトプラグとは、それぞれ第2半導体パターンであることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子。
【請求項16】
前記半導体基板上に位置する第1層間絶縁膜をさらに備え、
前記第1層間絶縁膜は前記ワードラインの下部に位置し、前記第1コンタクトプラグは前記第1層間絶縁膜を通じて延伸していることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子。
【請求項17】
前記複数の第1半導体パターンの上部の第2層間絶縁膜をさらに備え、
前記ノード電極は、前記第2層間絶縁膜を通じて延伸していることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子。
【請求項18】
前記相変化抵抗体及び前記第2層間絶縁膜の上部の第3層間絶縁膜と、
前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第3層間絶縁膜を通じて前記相変化抵抗体に電気的に連結されるビットラインと、
前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第2及び第3層間絶縁膜を通じて前記ワードラインに電気的に連結される信号コンタクトプラグと、
前記第3層間絶縁膜上に位置し、前記第1ないし第3層間絶縁膜を通じて前記トランジスタと電気的に連結される第2コンタクトプラグと、をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の半導体素子。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−38378(P2009−38378A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198204(P2008−198204)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】