説明

トランジスタ

【課題】耐圧特性に優れた高電子移動度トランジスタ(HEMT)を提供する。
【解決手段】基板12上に形成された複数の活性半導体層16、18を含むHEMT10。ソース電極20、ドレイン電極22、およびゲート24は、複数の活性層16、18と電気的に接触して形成される。スペーサ層26は、複数の活性層16、18の表面の少なくとも一部の上に形成され、ゲート24を覆っている。フィールドプレート30が、スペーサ層26上に形成されて、ソース電極22に電気的に接続され、このフィールドプレート30はHEMT10内の最高動作電界を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトランジスタに関し、特にフィールドプレートを使用するトランジスタに関す
る。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2004年5月11日出願の、Wuらに対する米国特許仮出願番号第60/
570,519号の利益を主張するものである。
【0003】
本発明は、ONR/DARPA政府契約No.N00014−02−0306の下に政
府援助によって行われた。政府は、この発明において特定の権利を有する。
【0004】
AlGaN/GaN半導体材料の製造における改善によって、高周波、高温度および高
電力用途の、高電子移動度トランジスタ(HEMT)などのAlGaN/GaNトランジ
スタの開発が促進された。AlGaN/GaNは、大きなバンドギャップ、高いピークお
よび飽和電子速度値を有する(非特許文献1)。AlGaN/GaN HEMTはまた、
1013cm−2を超える2DEGシート密度、および比較的高い電子移動度(最高20
19cm/Vs)を有することができる(非特許文献2)。これらの特徴によって、A
lGaN/GaN HEMTは、RF、マイクロ波、ミリ波の周波数における超高電圧か
つ高電力の動作が可能となる。
【0005】
AlGaN/GaN HEMTはサファイヤ基板上に成長させられて、電力密度4.6
W/mmおよび総電力7.6Wを示している(非特許文献3)。さらに最近では、SiC
上に成長させたAlGaN/GaN HEMTは、8GHzにおいて9.8W/mmの電
力密度(非特許文献4)、および9GHzにおいて22.9Wの総出力電力を示している
(非特許文献5)。
【0006】
Khanらに対する特許は、バッファおよび基板上に成長させたGaN/AlGaNベ
ースHEMTを開示している(特許文献1)。その他のAlGaN/GaN HEMTお
よびフィールド効果トランジスタ(FET)が、Gaskaら(非特許文献6)およびP
ingら(非特許文献7)によって記載されている。これらのデバイスの内のあるものは
、最高67ギガヘルツまでの利得帯域幅積(f)(非特許文献8)および10GHzで
最高2.84W/mmまでの高い電力密度を示した(非特許文献9、10)。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,192,987号明細書
【特許文献2】米国特許第6,586,781号明細書
【特許文献3】米国特許第5,290,393号明細書
【特許文献4】米国特許第5,686,738号明細書
【特許文献5】米国特許第5,393,993号明細書
【特許文献6】米国特許第5,523,589号明細書
【特許文献7】米国特許第5,739,554号明細書
【特許文献8】米国特許第6,316,793号明細書
【特許文献9】米国特許第6,548,333号明細書
【特許文献10】米国特許出願第2002/0167023号明細書
【特許文献11】米国特許出願第2003/00020092号明細書
【特許文献12】米国特許第5,296,395号明細書
【非特許文献1】B. Gelmont, K. Kim and M. Shur, Monte Carlo Simulation of Electron Transport in Gallium Nitride, J. Appl. Phys. 74, (1993), pp. 1818-1821.
【非特許文献2】R. Gaskaら、Electron Transport in AIGaN-GaN Heterostructures Grown on 6H-SiC Substrates, Appl. Phys. Lett. 72, (1998), pp. 707-709.
【非特許文献3】Y. F. Wuら、GaN-Based FETs for Microwave Power Amplification, IEICE Trans. Electron. E-82-C, (1999). pp. 1895-1905.
【非特許文献4】Y. F. Wuら、Very-High Power Density AlGaN/GaN HEMTs, IEEE Trans. Electron. Dev. 48, (2001), pp. 586-590.
【非特許文献5】M. Micovicら、AlGaN/GaN Heterojunction Field Effect Transistors Grown by Nitrogen Plasma Assisted Molecular Beam Epitaxy, IEEE Trans. Electron. Dev. 48, (2001), pp. 591-596.
【非特許文献6】Gaskaら、High-Temperature Performance of AlGaN/GaN HFET’s on SiC Substrates, IEEE Electron Device Letters, 18, (1997), pp. 492-494.
【非特許文献7】Pingら、DC and Microwave Performance of High Current AIGaN Heterostructure Field Effect Transistors Grown on P-type SiC Substrates, IEEE Electron Devices Letters 19, (1998), pp. 54-56.
【非特許文献8】K. Chuら、WOCSEMMAD, Monterey, CA (February 1998)
【非特許文献9】G. Sullivanら、High Power 10-GHz Operation of AlGaN HFET’s in Insulating SiC, IEEE Electron Device Letters 19, (1998), pp. 198-200.
【非特許文献10】Wuら、High Al-Content AlGaN/GaN MODFETs for Ultrahigh Performance, IEEE Electron Device Letters 19, (1998), pp. 50-53.
【非特許文献11】See S Kamalkar and U. K. Mishra, Very High Voltage AlGaN/GaN High Electron Mobility Transistors Using a Field Plate Deposited on a Stepped Insulator, Solid State Electronics 45, (2001), pp. 1645-1662.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電子トラッピング、およびその結果として生ずるDC特性とRF特性との間の差異は、
これらのデバイスの性能における制限要因であった。窒化ケイ素(SiN)パシベーショ
ンは、電力密度が10Ghzで10W/mmを超える高性能デバイスにおいて生じる、こ
のトラッピング問題を緩和するのに有効に使用されてきた。例えば、参照により本明細書
にその全文を組み入れてある、特許文献2は、GaNベーストランジスタにおけるトラッ
ピング効果を低減するための方法および構造を開示している。しかしながら、これらの構
造中に存在する高電界のために、電荷トラッピングはいまだに問題である。
【0009】
マイクロ波周波数におけるGaNベースHEMTの性能を向上させるために、フィール
ドプレートが使用されている(非特許文献11)。しかしながら、これらの技法は、フィ
ールドプレートをチャネルのドレイン側の上に置いた状態で、トランジスタのゲートに接
続されたフィールドプレートを必要とした。このことは、重大なFP・ドレイン間キャパ
シタンスを生じる可能性があるとともに、ゲートに接続されたフィールドプレートはデバ
イスに対して追加のゲート・ドレイン間キャパシタンス(Cgd)を追加する。このこと
によって、利得が低下するだけでなく、低い入出力絶縁のために、不安定性を生じる可能
性もある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、フィールドプレートをソース電極に接続したトランジスタを提供し、本発明
を使用する典型的なトランジスタはHEMTである。
【0011】
本発明によるHEMTの一実施形態は、基板上に形成された複数の活性半導体層を含み
、前記複数の活性層の2つの間のヘテロ界面に2次元電子ガス(2DEG)を含む。2D
EGと接触してソース電極およびドレイン電極が形成され、このソース電極とドレイン電
極との間で、かつ複数の活性層の上に、ゲートが形成される。このゲートとドレイン電極
との間の、複数の活性層の表面の少なくとも一部の上に、スペーサ層が形成される。この
スペーサ層上にフィールドプレートが形成され、少なくとも1つの導電性経路がフィール
ドプレートをソース電極に電気的に接続し、この少なくとも1つの導電性経路は、ゲート
とソース電極との間の最上面の全部よりも少ない部分を覆う。
【0012】
本発明によるHEMTの別の実施形態は、基板上に連続して形成されるバッファ層およ
びバリヤ層と、バッファ層とバリヤ層との間のヘテロ界面における2次元電子ガス(2D
EG)とを含む。ソース電極およびドレイン電極が、両方とも2DEGとオーム接触して
含まれており、ソース電極とドレイン電極との間のバリヤ層上に、ゲートが含まれる。ス
ペーサ層が、ゲートとドレイン電極との間のバリヤ層の少なくとも一部分を覆う。バリヤ
層から絶縁されて、ゲートからドレイン電極の方向に距離Lだけ延びるスペーサ層上に
、フィールドプレートが含まれる。フィールドプレートは、ゲートとソース電極との間の
最上層の全部よりも少ない部分を覆う、少なくとも1つの導電性経路によって、ソース電
極に電気的に接続されている。
【0013】
本発明によるHEMTのさらに別の実施形態は、基板上に形成された複数の活性半導体
層と、複数の活性層の2つの間のヘテロ界面における2次元電子ガス(2DEG)とを含
む。ソース電極およびドレイン電極が、2DEGと接触して含まれる。ソース電極とドレ
イン電極との間で、かつ複数の活性層上に、ゲートが含まれる。フィールドプレートが、
ゲートの縁端からドレイン電極の方向に距離Lだけ延びて、このフィールドプレートは
ゲート電極および活性層から絶縁されている。少なくとも1つの導電性経路がフィールド
プレートをソース電極に電気的に接続し、その少なくとも1つの導電性経路は、ゲートと
ソース電極との間の最上層の全部よりも少ない部分を覆う。
【0014】
本発明のこれらおよびその他の特徴および利点は、当業者には以下の詳細な説明と、添
付の図面とから明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明によるフィールドプレート配設は、多くの異なるトランジスタ構造とともに使用
することができる。ワイドバンドギャップトランジスタ構造は、一般的に、それと電気接
触して金属製のソース電極およびドレイン電極が形成されている活性領域、および活性領
域内部の電界を調整するための、ソース電極とドレイン電極との間に形成されるゲート電
極を含む。活性層の上方にスペーサ層が形成される。スペーサ層には、誘電体層、または
複数の誘電体層の組合せを含めることができる。スペーサ層の上方に導電性フィールドプ
レートが形成され、ゲート電極の縁端からドレイン電極の方向に距離Lだけ延びている

【0016】
フィールドプレートはソース電極に電気的に接続することができる。このフィールドプ
レート配設は、デバイス内の最高電界を低減し、その結果として降伏電圧(breakd
own voltage)を増大させるとともにトラッピング(trapping)を低
減することができる。この電界の低減によって、漏洩電流の低減や信頼性の向上などのそ
の他の便益ももたらすこともできる。フィールプレートをソース電極に電気的に接続する
ことによって、ゲート接続フィールドプレートから生じる利得の低下および不安定性が低
下する。本発明によって配設される場合には、ソース接続フィールドプレートのシールド
効果によって、入出力絶縁を向上させるCgdを低減することができる。
【0017】
本発明によるフィールドプレート配設を使用することのできるトランジスタの1種とし
ては、高電子移動度トランジスタ(HEMT)があり、このトランジスタは、通常、バッ
ファ層と、このバッファ層上のバリヤ層とを含む。バッファ層とバリヤ層の接合部におい
て、2次元電子ガス(2DEG)層/チャネルが形成される。ソース電極とドレイン電極
との間のバリヤ層上に、ゲート電極が形成される。
【0018】
本発明によれば、バリヤ層上にスペーサ層が形成されて、ゲートとドレイン電極との間
でバリヤ層の少なくとも一部分を覆い、それによってバリヤ層から電気的に絶縁されたス
ペーサ層上にフィールドプレートを形成することができる。別の実施形態においては、ス
ペーサ層はまた、ゲートの全部または一部を覆い、それによってフィールドプレートがゲ
ートと重なり、同時にゲートおよびバリヤ層から電気的に絶縁されたままとなるようにす
ることができる。好ましい実施形態においては、スペーサ層は、ゲートと、ゲートとソー
ス電極およびドレイン電極との間のバリヤ層の表面とを覆う。スペーサ層には、誘電体層
、または複数の誘電体層の組合せを含めることができる。SiN、SiO、Si、Ge
、MgOx、MgNx、ZnO、SiNx、SiOx、の合金もしくはそれらの層配列、
または以下に記述するエピタキシャル材料などの、異なる誘電体材料を使用することがで
きる。
【0019】
導電性フィールドプレートは、スペーサ層上に形成されて、ゲートの縁端からドレイン
電極に向かって距離Lだけ延びており、フィールドプレートおよびゲート電極は、通常
、別個の堆積ステップ中に形成される。フィールドプレートはまた、ソース電極に電気的
に接続される。
【0020】
要素または層が、別の要素または層「の上に」、「に接続されて」、「に結合されて」
または「と接触して」いると言及される場合には、それが直接的に、その他の要素または
層の上にあるか、それに接続または結合されているか、またはそれと接触しているか、あ
るいは介入要素または層が存在してもよいことが理解されるであろう。対照的に、要素が
、別の要素または層「の直上に」、「に直接、接続されて」、「に直接、結合されて」、
または「に直接、接触して」いると言及される場合には、介入要素または層は存在しない
。同様に、第1の要素または層が第2の要素または層「と電気的に接触して」、または「
電気的に結合されて」いると言及される場合には、第1の要素または層と、第2の要素ま
たは層との間の電流の流れを可能にする電気経路が存在する。この電気経路には、導電性
要素間に直接接触がない場合でも電流の流れを可能にする、キャパシタ類、結合インダク
タ、および/またはその他の要素を含めてもよい。
【0021】
図1および図2は、本発明による窒化物ベースHEMT10の一実施形態を示し、これ
は、炭化ケイ素、サファイヤ、スピネット、ZnO、ケイ素、窒化ガリウム、窒化アルミ
ニウム、またはIII族窒化物材料の成長を支援することのできるその他任意の材料の基
板12を含む。いくつかの実施形態においては、基板12には、米国ノースカロライナ州
ダーハム(Durham)のCree,Inc.が市販する、半絶縁4H−SiCを含め
ることができる。
【0022】
核生成層14を基板12上に形成して、HEMT10内の基板12と次の層との間の格
子不一致を低減することができる。核生成層14は、厚さを約1000オングストローム
(Å)とすべきであるが、その他の厚さも使用することができる。核生成層14には、多
くの異なる材料を含めてもよく、好適な材料の1つはAlGa1−zN(0≦z≦1)
である。核生成層14は、金属酸化物化学蒸着(MOCVD)、水素化物気相エピタキシ
(HVPE)、または分子線エピタキシ(MBE)などの、既知の半導体成長技法を使用
して、基板12上に形成することができる。
【0023】
核生成層14の形成は、基板12に使用される材料に左右される可能性がある。例えば
、核生成層14を様々な基板上に形成する方法が、特許文献3、4に教示されており、そ
れぞれを参照によりその全文を記載するかのように本明細書に組み入れてある。炭化ケイ
素基板上に核生成層を形成する方法が、特許文献5、6、7に開示されており、それぞれ
を参照により、その全文を記載するかのように本明細書に組み入れてある。
【0024】
HEMT10は、核生成層14上に形成された高抵抗バッファ層16をさらに含み、好
適なバッファ層16は、AlGaIn(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、
x+y≦1)などのIII族窒化材料からなる。本発明による別の実施形態においては、
バッファ層16は厚さが約2μであるGaN層を含み、その層の一部はFeでドーピング
されている。
【0025】
バッファ層16上にバリヤ層18が形成され、それによってバッファ層16はバリヤ層
18と核生成層14との間に挟まれる。バッファ層16およびバリヤ層18のそれぞれに
は、III族窒化材料のドーピングされた、またはドーピング無しの層を含めることがで
きる。バリヤ層18には、InGaN、AlGaN、AlNまたはその組合せなどの、1
つまたは複数の異なる材料の層を含めることができる。一実施形態において、バリヤ層1
8は、0.8nmのAlNおよび22.5nmのAlGa1−xN(フォトルミネセン
スによって計測して、x≒0.195)を含む。例証的な構造が、特許文献8、2、9、
10、11に示されており、それぞれを参照により、その全文を記載するように本明細書
に組み入れる。その他の窒化物ベースHEMT構造は、特許文献1、12に示されており
、それぞれを参照により、その全文を記載するように本明細書に組み入れる。バッファ層
16およびバリヤ層18は、核生成層14を成長させるのに使用されるのと同じ方法で製
作することができる。2次元電子ガス(2DEG)層/チャネル17は、バッファ層16
とバリヤ層18との間のヘテロ界面において形成される。デバイス間の電気的絶縁は、H
EMTの活性領域外部のメサエッチ(mesa etch)またはイオン導入によって達
成される。
【0026】
バリヤ層18を介してオーム接触をさせて、金属のソース電極20およびドレイン電極
22が形成され、ソース電極20とドレイン電極22との間のバリヤ層18上に、ゲート
24が形成される。ゲート電極24が適当なレベルでバイアスされるときに、バッファ層
16とバリヤ層18との間のヘテロ界面において誘起される2次元電子ガス(2DEG)
を介して、ソース電極20とドレイン電極22との間で、電流を流すことができる。ソー
スおよびドレインのオーム接点20、22の形成は、上記に参照した特許および出願公開
に詳細に記載されている。
【0027】
ソース電極20およびドレイン電極22は、それに限定はされないが、チタン、アルミ
ニウム、金またはニッケルの合金を含む、異なる材料で製作することができる。ゲート2
4も同様に、それに限定はされないが、ニッケル、金、白金、チタン、クロム、チタンお
よびタングステンの合金、またはケイ化白金を含む、異なる材料で製作することができる
。ゲート24は多数の異なる長さを有することが可能であるが、好ましいゲート長(L
)は約0.5ミクロンである。図1に最もよく示されるように、ゲート24はゲート電極
28に接続され、かつそれと接触している。以下に記述するように、本発明によるその他
のトランジスタ実施形態においては、ゲート24はバリヤ層18中に少なくとも部分的に
埋め込むことができる。
【0028】
上述のように、スペーサ層はより少ない部分を覆うことができるが、非導電性スペーサ
層26は、ゲート24とソース電極20およびドレイン電極22との間で、ゲート24お
よびバリヤ層表面18の上に形成することができる。スペーサ層26には、誘電体などの
非導電性材料の層を含めることができる。代替的に、それには、誘電体のある数の異なる
層または誘電体層の組合せを含めることができる。スペーサ層は、多数の異なる厚さとす
ることができ、好適な厚さは約0.05から2ミクロンの範囲である。
【0029】
デバイスメタライゼーション(metallization)の前にスペーサ層26が
形成される場合には、スペーサ層26には、Al、Ga、またはInなどの異なるIII
族元素を有するIII族窒化材料などの、エピタキシャル材料を含めることができ、好適
なスペーサ層材料はAlGa1−xN(0≦x≦1)である。バリヤ層18のエピタキ
シャル成長の後に、同じエピタキシャル成長法を用いて、スペーサ層26を成長させるこ
とができる。次いで、ゲート24、ソース電極20およびドレイン電極22がバッファ層
18および2DEG17と接触して適切に形成されるように、スペーサ層26がエッチン
グされる。次いで、ゲート24とドレイン電極22との間のスペーサ層上に、フィールド
プレートを堆積させることができる。フィールドプレートがゲートと重なるような実施形
態においては、ゲートをフィールドプレートから絶縁するために、少なくとも部分的にゲ
ートの上に、誘電体材料の追加のスペーサ層を含める必要がある。
【0030】
ゲート24とドレイン電極22との間のスペーサ層26上にフィールドプレート30が
形成され、このフィールドプレート30はゲート24の至近距離にあるが、それに重なら
ない。ゲート24とフィールドプレートとの間のスペース(Lgf)は、フィールドプレ
ート30から絶縁するのに十分なほど幅が広いままとなり、かつそうでなくてはならない
が、同時にフィールドプレート30によってもたらされるフィールド効果を最大化するの
に十分なほど小さくなくてはならない。Lgfが広すぎる場合には、フィールド効果を低
下させることができる。本発明の一実施形態においては、Lgfは約0.4ミクロン以下
でなくてはならないが、それよりも大きい、またはより小さいスペースも使用することが
できる。
【0031】
フィールドプレート30は、ゲート24の縁端から、異なる距離Lだけ延ばすことが
可能であり、Lの好適な距離範囲は約0.1から2ミクロンである。フィールドプレー
ト30には、多くの異なる導電性材料を含めることができるが、好適な材料は、標準的メ
タライゼーション法を用いて堆積される、金属、または金属の組合せである。本発明の一
実施形態においては、フィールドプレート30は、チタン/金またはニッケル/金を含む

【0032】
フィールドプレート30はソース電極20に電気的に接続されており、図1は、本発明
に従って使用することのできる、2つの接続構造を示しているが、その他の接続構造も使
用することもできる。導電性バス32は、スペーサ層26上に形成して、フィールドプレ
ート30とソース電極20との間に延ばすことができる。異なる数のバス32を使用する
ことができるが、バスの数が大きいほど、バスによって導入される可能性のある不要キャ
パシタンスも大きくなり、またバス32は、ゲート24とソース電極20との間の最上面
の全部より少ない部分を覆わなければならない。バスの数は、ソース電極20からフィー
ルドプレート30中に電流が有効に広がるのに十分でありながら、同時にHEMTの活性
領域を覆いすぎないことが必要であり、好適なバス32の数は2である。
【0033】
代替的に、フィールドプレート30は、HEMT10の活性領域の外側を延びる導電性
経路34、フィールドプレートおよびソース電極20を介して、ソース電極20に電気的
に接続することができる。図1に示すように、経路34は、ゲート電極28の反対側にお
けるHEMTの活性領域の外側を延びている。本発明の代替実施形態においては、導電性
経路は、ゲート電極28側のHEMT10の活性領域の外側を延びるか、またはHEMT
10は、HEMT10の同じ側または反対側の外に延びる2つ以上の導電性経路を含んで
もよい。
【0034】
フィールドプレート30の堆積およびソース電極20へのそれの接続の後に、窒化ケイ
素などの誘電体パシベーション層(図示せず)によって活性構造を覆うことができる。誘
電体パシベーション層を形成する方法は、上記で参照した特許および公開に詳細に記載さ
れている。
【0035】
図3および図4は、図1、2のHEMT10における特徴と類似の多くの特徴を有する
、本発明によるHEMT40の別の実施形態を示す。同様の特徴に対して、同じ参照番号
を使用し、上記の特徴の記述はHEMT40にも同等に適用されるとの理解から、これら
の特徴は完全な説明無しに導入する。
【0036】
HEMT40は、基板12、核生成層14、バッファ層16、2DEG17、バリヤ層
18、ソース電極20、ドレイン電極22、ゲート24、スペース層26およびゲート電
極28を含む。HEMT40はまた、基本的にゲート24とドレイン電極22との間であ
るが、ゲート24の一部分にも重なる、スペーサ層26上に形成されるフィールドプレー
ト42を含む。図1、2におけるHEMT10に対しては、Lgfは小さく、これによっ
て製造中の多少の困難を生じる可能性がある。フィールドプレート42をゲート24と重
ねることによって、HEMT40は、Lgfの許容範囲を満足する必要なく製造すること
ができる。しかしながら、フィールプレート42の重畳区間は、追加の不要なキャパシタ
ンスを導入する可能性がある。フィールドプレート30または42を使用するかどうかの
判定においては、フィールドプレート42を使用する製造の容易さを、フィールドプレー
ト30によってもたらされる低いキャパシタンスとバランスさせなければならない。
【0037】
HEMT40はまた、フィールドプレート42をソース電極20に電気的に接続する、
バス44または導電性経路46を含む。フィールドプレート42を堆積し、それをソース
電極20に接続した後に、活性構造はまた、窒化ケイ素などの誘電体パシベーション層(
図示せず)によって覆うこともできる。
【0038】
図5は、フィールドプレート無しのGaNベースHEMTの動作特徴を、ゲートに接続
されたフィールドプレートを有し、このフィールドプレートはソースに接続されている、
HEMTと比較する、表50を示す。試験は、ゲート長(L)=0.5ミクロン、フィ
ールドプレート長(L)=1.1ミクロン、デバイス幅(w)=500ミクロンのHE
MT上で実施した。ソース接続フィールプレートを備えるHEMTは、向上した最大安定
利得(MSG)と低下した反転電力伝達(S12)を示す。フィールドプレート無しのデ
バイスと比較すると、ゲート接続フィールドプレートを備えるHEMTのS12は、4G
Hzにおいて71%増大するのに対して、ソース接続フィールドプレートを備えるデバイ
スのそれは実際には28%減少する。フィールドプレート無しのデバイスと比較して後者
に対するS12の低下は、接地されたフィールプレートによるファラデーシールド(Fa
raday shielding)効果によるものである。その結果として、4GHzに
おいて、ソース接続フィールドプレートデバイスは、フィールドプレート無しのデバイス
よりも1.3dB高く、ゲート接続フィールドプレートデバイスよりも5.2dB高いM
SGを示す。ソース接続フィールドプレートデバイスに対するこの利点は、より高いバイ
アスにおいて維持された。大信号性能(Large signal performan
ce)は、4GHzにおけるロードプル(load−pull)電力計測によって特徴づ
けた。ゲート接続フィールドプレートデバイスおよびソース接続フィールドプレートデバ
イスの両方は、48V以上における出力電力および電力付加効率(PAE)の両方におい
てフィールドプレート無しのデバイスよりも高い性能を示したが、これに対して、ソース
接続フィールドプレートデバイスは、ゲート接続フィールドプレートデバイスのそれより
も5〜7dB高い大信号利得を一貫して記録した。
【0039】
図6は、ゲート接続フィールドプレートデバイスの性能を示すグラフ60であり、図7
はソース接続フィールドプレートデバイスの性能を示すグラフ70である。両方のフィー
ルドプレートデバイスは、118Vdcバイアスで動作することが可能であり、この場合
に、3dB圧縮(P3dB)における利得、PAEおよび出力電力の最良組合せに対して
調整を最適化した。両方のデバイスは、約20W/mmの電力密度を生成するが、ソース
接続フィールドプレートデバイスは、7dB高い関連する利得をもたらす。4GHzにお
いて21dBという達成された大信号利得および224Vの推定電圧スイング(volt
age swing)によって、電圧・周波数・利得の積は、10kV−GHzに接近す
る。
【0040】
本発明によるソース接続フィールドプレート配設は、上述の範囲を超えて、多数の異な
るHEMTにおいて使用が可能である。例えば、図8は、本発明によるHEMT80の別
の実施形態を示し、このHEMTは、基板12、核生成層14、バッファ層16、2DE
G17、バリヤ層18、ソース電極20、およびドレイン電極22を含み、HEMT10
、40におけるものと類似の特徴を多数有する。しかしながら、HEMT80は、特に高
周波動作に適合された、ガンマ(Γ)形ゲート82を有する。ゲート長(L)は、デバ
イスの速度を決定する上で、重要なデバイス寸法の1つであり、高周波のデバイスほど、
ゲート長は短くなる。ゲート長が短いと、高周波動作に悪影響を与える可能性のある高い
抵抗につながる可能性がある。Tゲートは、高周波動作において一般に使用されているが
、フィールドプレートをTゲートとよく結合して配置することは困難である可能性がある

【0041】
ガンマゲート82は、低いゲート抵抗をもたらすとともに、ゲート設置面積(foot
prnt)の制御された定義を可能にする。ガンマゲート82とソース電極およびドレイ
ン電極20、22との間でガンマゲート82およびバリヤ層18の表面を覆う、スペーサ
層84が含められる。ガンマゲート82の水平部分とスペーサ層84の上部との間に、ス
ペースが残る可能性がある。HEMT80はまた、そのガンマゲート82と重なる、スペ
ーサ層84上のフィールドプレート86も含み、フィールドプレート86は、好ましくは
、水平オーバハング部を含まないガンマゲート82の側に堆積される。この配設によって
、フィールドプレート86とその下の活性層との間の、緊密な配置と有効な結合が可能に
なる。その他のガンマゲート実施形態において、フィールドプレートは、フィールドプレ
ート86と同様に配設することができるが、ゲートに重ねる代わりに、ゲートの縁端とフ
ィールドプレートとの間に、図2に示すスペースLgfに類似するスペースが存在しても
よい。
【0042】
フィールドプレート86は、多くの異なる方法で、ソース電極20に電気的に接続する
ことができる。ゲート82の水平部の下面とスペーサ層84との間にスペースがあるため
に、フィールド86とソース電極20との間に直接的に導電性経路を設けるのが困難であ
る可能性がある。その代わりに、導電性経路は、フィールドプレート86とHEMT80
の活性領域の外側を延びるソース電極20との間に含めることができる。代替的に、ガン
マゲート82を、ゲートの水平部の下のスペースを充填した状態で、スペーサ層84で完
全に覆うことができる。次いで、スペーサ層84の上方をフィールドプレート86からソ
ース電極へと、直接、導電性経路を延ばすことができる。次いで、活性構造を、誘電体パ
シベーション層(図示せず)によって覆うことができる。
【0043】
図9は、ソース接続フィールドプレートとともに配設することができる、本発明による
さらに別のHEMT90を示す。HEMT90はまた、基板12、核生成層14、バッフ
ァ層16、2DEG17、バリヤ層18、ソース電極20、およびドレイン電極22を含
み、図1〜4のHEMT10、40における特徴と類似する、多数の特徴を有する。しか
しながら、ゲート92は、バリヤ層18内に埋め込まれるとともに、スペーサ層94によ
って覆われている。その他の実施形態においては、ゲートの底面を、部分的にだけ埋め込
むか、またはゲートの異なる部分をバリヤ層18中に異なる深さまで埋め込むことができ
る。フィールドプレート96は、スペーサ層94上に配設されて、ソース電極20に電気
的に接続され、活性構造は、誘電体パシベーション層(図示せず)によって覆うことがで
きる。
【0044】
上記の実施形態は、マイクロ波およびミリメートル波周波数において電力を向上させた
、ワイドバンドギャップトランジスタ、特にHEMTをもたらす。HEMTは、より高い
入出力絶縁によって、同時に高利得、高電力、かつより安定な動作を発揮する。この構造
は、低周波数における高電圧用途に対して、より大きな寸法に拡張することもできる。
【0045】
本発明を、その特定の好ましい構成を参照してかなり詳細に説明したが、その他の変形
も可能である。このフィールドプレート配設は、多数の異なるデバイスに使用することが
できる。フィールドプレートもまた、多数の異なる形状を有し、多数の異なる方法でソー
ス電極に接続することができる。本発明の趣旨と範囲は、上記した本発明の好ましい変形
に限定すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるHEMTの一実施形態の平面図である。
【図2】図1におけるHEMTの断面図である。
【図3】本発明によるHEMTの別の実施形態の平面図である。
【図4】図3におけるHEMTの断面図である。
【図5】本発明によるHEMTの動作特徴と、フィールドプレート無しのHEMTおよびゲート接続フィールドプレートを有するHEMTとを比較する表である。
【図6】ゲート接続フィールドプレートを有するHEMTの動作特徴を示すチャートである。
【図7】ソース接続フィールドプレートを有するHEMTの動作特徴を示すチャートである。
【図8】ガンマ形ゲートを有する、本発明によるHEMTの断面図である。
【図9】埋め込まれたゲートを有する、本発明によるHEMTの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された複数の活性半導体層と、
前記複数の活性層の2つの間のヘテロ界面における2次元電子ガス(2DEG)と、
前記2DEGと接触して形成されるソース電極およびドレイン電極と、
前記ソース電極とドレイン電極との間に、前記複数の活性層の上に形成されるゲートと

前記ゲートと前記ドレイン電極との間の前記複数の活性層の表面の少なくとも一部の上
に形成されるスペーサ層と、
前記スペーサ層の上に形成されるフィールドプレートと、
前記フィールドプレートを前記ソース電極に電気的に接続するとともに、前記ゲートと
前記ソース電極との間の最上面の全部よりも少ない部分を覆う、少なくとも1つの導電性
経路と、
を含むことを特徴とする高電子移動度トランジスタ(HEMT)。
【請求項2】
前記フィールドプレートは、前記スペーサ層上で、前記ゲートの縁端から前記ドレイン
電極の方向に距離L延びていることを特徴とする請求項1に記載のHEMT。
【請求項3】
前記スペーサ層は前記ゲートを少なくとも部分的に覆い、前記フィールドプレートは、
前記ゲートと少なくとも部分的に重なるとともに、前記スペーサ層上で前記ゲートの縁端
から前記ドレイン電極の方向に距離Lだけ延びていることを特徴とする請求項1に記載
のHEMT。
【請求項4】
前記少なくとも1つの導電性経路は、前記フィールドプレートとソース電極との間に延
びるとともに、前記経路のそれぞれは前記スペーサ層の外側を延びて、前記フィールドプ
レートを前記ソース電極に電気的に接続していることを特徴とする請求項1に記載のHE
MT。
【請求項5】
前記スペーサ層は、前記ゲートと前記ソース電極との間の、前記複数の活性層の最上部
の表面上にさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載のHEMT。
【請求項6】
前記少なくとも1つの導電性経路は、前記スペーサ層の上を前記フィールドプレートと
ソース電源との間に延びて、前記フィールドプレートを前記ソース電極に電気的に接続す
ることを特徴とする請求項5に記載のHEMT。
【請求項7】
前記複数の活性層は、窒化ガリウムをベースとする半導体材料で形成されていることを
特徴とする請求項1に記載のHEMT。
【請求項8】
前記スペーサ層は、誘電体材料、または誘電体材料の複数の層を含むことを特徴とする
請求項1に記載のHEMT。
【請求項9】
前記ゲートはガンマ形状であることを特徴とする請求項1に記載のHEMT。
【請求項10】
前記ゲートは、前記バリヤ層の中に少なくとも部分的に埋め込まれていることを特徴と
する請求項1に記載のHEMT。
【請求項11】
前記フィールドプレートは、前記HEMTにおける最高動作電界を低減することを特徴
とする請求項1に記載のHEMT。
【請求項12】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTの降伏電圧が増大することを特
徴とする請求項11に記載のHEMT。
【請求項13】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTにおけるトラッピングが減少す
ることを特徴とする請求項11に記載のHEMT。
【請求項14】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTにおける漏洩電流が減少するこ
とを特徴とする請求項11に記載のHEMT。
【請求項15】
基板上に連続して形成されるバッファ層およびバリヤ層と、
前記バッファ層と前記バリヤ層との間のヘテロ界面における2次元電子ガス(2DEG
)と、
両方とも前記2DEGとオーム接触する、ソース電極およびドレイン電極と、
前記ソース電極とドレイン電極との間の前記バリヤ層上のゲートと、
前記ゲートとドレイン電極との間の前記バリヤ層の少なくとも一部分を覆うスペーサ層
と、
前記バリヤ層から絶縁されて、前記ゲートから前記ドレイン電極の方向に距離Lだけ
延びる前記スペーサ層上のフィールドプレートであって、前記ゲートとソース電極との間
の最上層の全部より少ない部分を覆う少なくとも1つの導電性経路によって、前記ソース
電極に電気的に接続されたフィールドプレートと、
を含むことを特徴とする高電子移動度トランジスタ(HEMT)。
【請求項16】
前記スペーサ層は、前記ゲートの少なくとも一部分をさらに覆い、前記フィールドプレ
ートは、前記ゲートと少なくとも部分的に重なることを特徴とする請求項15に記載のH
EMT。
【請求項17】
前記少なくとも1つの導電性経路のそれぞれは、前記フィールドプレートとソース電極
との間に延びており、前記経路のそれぞれは、前記バリヤ層の外側に延びて、前記フィー
ルドプレートを前記ソース電極に電気的に接続することを特徴とする請求項15に記載の
HEMT。
【請求項18】
前記スペーサ層は、前記ゲートと前記ソース電極との間の前記バリヤ層の表面上にさら
に形成されるとともに、前記少なくとも1つの導電性経路のそれぞれは、前記スペーサ層
の上を前記フィールドプレートとソース電極との間に延びて、前記フィールドプレートを
前記ソース電極に電気的に接続することを特徴とする請求項15に記載のHEMT。
【請求項19】
前記スペーサ層は誘電体材料、またはそれの複数の層を含むことを特徴とする請求項1
5に記載のHEMT。
【請求項20】
前記基板と前記バッファ層との間に核生成層をさらに含むことを特徴とする請求項15
に記載のHEMT。
【請求項21】
パシベーション層によって覆われていることを特徴とする請求項15に記載のHEMT

【請求項22】
前記フィールドプレートは、前記HEMTにおける最高動作電界を低減することを特徴
とする請求項15に記載のHEMT。
【請求項23】
基板上に形成される複数の活性半導体層と、
前記複数の活性層の2つの間のヘテロ界面における2次元電子ガス(2DEG)と、
前記2DEGと接触するソース電極およびドレイン電極と、
前記ソース電極とドレイン電極との間で、かつ前記複数の活性層の上のゲートと、
前記ゲートの縁端から前記ドレイン電極へ距離Lだけ延びるフィールドプレートであ
って、前記ゲートおよび活性層から絶縁されているフィールドプレートと、
前記フィールドプレートを前記ソース電極に電気的に接続する少なくとも1つの導電性
経路と、
を含むことを特徴とする高電子移動度トランジスタ(HEMT)。
【請求項24】
前記少なくとも1つの導電性経路は、ゲートとソース電極との間の最上面の全部よりも
少ない部分を覆うことを特徴とする請求項23に記載のHEMT。
【請求項25】
前記フィールドプレートと、前記ゲートおよびチャネル層との間にスペーサ層を含み、
前記フィールドプレートを絶縁することを特徴とする請求項23に記載のHEMT。
【請求項26】
前記フィールドプレートは、前記HEMTにおける最高動作電界を低減することを特徴
とする請求項23に記載のHEMT。
【請求項27】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTの降伏電圧が増大することを特
徴とする請求項26に記載のHEMT。
【請求項28】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTにおけるトラッピングが減少す
ることを特徴とする請求項26に記載のHEMT。
【請求項29】
前記最高動作電界における低減によって、前記HEMTにおける漏洩電流が減少するこ
とを特徴とする請求項26に記載のHEMT。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−235153(P2012−235153A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−157890(P2012−157890)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【分割の表示】特願2007−513132(P2007−513132)の分割
【原出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】