ナビゲーション装置、車両、及びナビゲーションプログラム
【課題】利便性と走行の安全を両立するボタン操作の規制を実施する。
【解決手段】規制対象のボタンの内、停車中に表示していた時間に応じた個数のボタンの規制を解除する。表示していた時間が長ければ、それだけユーザがボタンの内容を認識し、後はボタンを選択するだけという状態にあると考えられる。そこで、ナビゲーション装置は、画面上の規制対象となっているボタンに対して規制を解除する優先順位を設定しておく。次に、ナビゲーション装置は、停車中にボタンを表示している時間を計測し、車両が走行を開始すると、この表示時間に応じて規制を解除するボタンの個数を決定する。そして、ナビゲーション装置は、規制対象となっているボタンの選択操作を規制すると共に、規制解除の優先順位の高いボタンから、当該個数分のボタンを規制の対象から除外して規制を解除し、走行開始後もユーザが選択できるようにする。
【解決手段】規制対象のボタンの内、停車中に表示していた時間に応じた個数のボタンの規制を解除する。表示していた時間が長ければ、それだけユーザがボタンの内容を認識し、後はボタンを選択するだけという状態にあると考えられる。そこで、ナビゲーション装置は、画面上の規制対象となっているボタンに対して規制を解除する優先順位を設定しておく。次に、ナビゲーション装置は、停車中にボタンを表示している時間を計測し、車両が走行を開始すると、この表示時間に応じて規制を解除するボタンの個数を決定する。そして、ナビゲーション装置は、規制対象となっているボタンの選択操作を規制すると共に、規制解除の優先順位の高いボタンから、当該個数分のボタンを規制の対象から除外して規制を解除し、走行開始後もユーザが選択できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、車両、及びナビゲーションプログラムに関し、例えば、情報を選択するボタンの選択を規制するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置によって車両を誘導することが盛んに行われている。
ナビゲーション装置は、出発地から目的地までの経路を探索する機能、GPS(Global Positioning System)衛星やジャイロなどのセンサを用いて自車両の位置を検出する機能、及び目的地までの経路と自車両の現在位置を地図上に表示する機能などを備えている。
【0003】
ナビゲーション装置は、タッチパネルが形成されたディスプレイを備えており、ディスプレイに各種操作ボタン(釦)を表示してユーザからの入力を受け付け、検索語の設定や経路探索などの各種の情報処理を行う。
そして、ナビゲーション装置には、運転者が画像を注視せず運転に集中できるようにするため、車両が走行中であるか否かを判断し、走行中であると判断した場合には、運転者がボタンを操作できないようにボタンの選択を規制する(操作不可能とする)ものがある。
【0004】
例えば、次の特許文献1の「ナビゲーション装置及びプログラム」は、車両の走行中は文字入力を禁止して他の画面に遷移し、車両が停止した場合には、初期画面に戻らず、先に文字入力していた画面に戻るものである。
これによって、ユーザは、最初から文字入力をする必要がなく、走行開始前の画面から続きを入力することができる。
【特許文献1】特開2002−250636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両が走行を開始すると同時にボタンに規制をかけると、ユーザが押すボタンを決定して車両を進行させ、その直後にボタンを押そうとした場合に、運転操作に支障がないにも拘わらず、当該ボタンを押すことができないという問題があった。
そのため、ある条件下では、ボタンの規制を行わないほうが、ユーザにとって利便性が高まる。
そこで、ボタンの規制に関して、如何にして、ユーザの利便性と走行の安全の調和をとるかが課題となっていた。
【0006】
そこで、本発明は、利便性と走行の安全を両立するボタン操作の規制を実施することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、前記判断手段が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制手段と、前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、前記決定したボタンに対する前記規制手段による選択操作の規制を解除する解除手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記判断手段は、前記車両の車速を用いて前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記決定手段は、前記ボタンに表示した文字数に応じた時間と前記計測した時間を用いて、前記規制の対象から除外するボタンを決定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記車両が所定の除外解除条件を満たした場合に、前記所定のボタンの選択を規制する除外解除手段を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記所定の除外解除条件は、前記車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下になった場合であることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記所定の除外解除条件は、前記車両の前方の所定距離内に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示機能と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断機能と、前記判断機能が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制機能と、前記判断機能が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測機能と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定機能と、前記決定したボタンに対する前記規制機能による選択操作の規制を解除する解除機能と、をコンピュータで実現するナビゲーションプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、停車中に表示したボタンの表示時間に応じて、選択的に規制対象のボタンの規制を解除することにより、利便性と走行の安全を両立するボタン操作の規制を実施することができる。
請求項2に記載の発明によれば、車速を用いて車両の走行状態を判断することができる。
請求項3に記載の発明では、ボタンに表示した文字数に応じて規制を行う時間を規定することができる。
請求項4に記載の発明では、車両が除外解除条件を満たす場合に、規制解除対象となっているボタンを規制することができる。
請求項5に記載の発明では、前方の車両との車間距離が所定距離以下の場合に、ボタンを全規制することができる。
請求項6に記載の発明では、車両の前方に交差点やカーブが存在する場合に、ボタンを全規制することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供することができる。
請求項8に記載の発明では、停車中に表示したボタンの表示時間に応じて、選択的に規制対象のボタンの規制を解除することにより、利便性と走行の安全を両立する機能をコンピュータで実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)実施の形態の概要
規制対象のボタンのうち、停車中に表示していた時間に応じた個数のボタンの規制を解除する。
表示していた時間が長ければ、それだけユーザがボタンの内容を認識し、後はボタンを選択するだけという状態にあると考えられる。このような場合、ユーザはボタンを直視することなく操作することができるため、ボタンの規制を部分的に解除しても安全に運転操作を行うことかでき、また、ナビゲーション装置の操作性を向上させることができる。
【0010】
ナビゲーション装置は、画面上の規制対象となっているボタンに対して規制を解除する優先順位を設定しておく。この優先順位は、例えば、左のボタンから右のボタンに優先順位を設定するなど、ユーザがボタンの表記を読んで認識していくと考えられる順になっている。
次に、ナビゲーション装置は、停車中にボタンを表示している時間を計測し、車両が走行を開始すると、この表示時間に応じて規制を解除するボタンの個数を決定する。
【0011】
そして、ナビゲーション装置は、規制対象となっているボタンの選択操作を規制すると共に、規制解除の優先順位の高いボタンから、当該個数分のボタンを規制の対象から除外して規制を解除し、走行開始後もユーザが選択できるようにする。
また、規制解除後、車両が一定の条件を満たすと(例えば、走行開始後10秒経過)、規制解除したボタンに対しても規制を実施し、運転者が運転操作に集中できるようにすることもできる。
このように、本実施の形態では、停車中に表示していた時間により走行中に操作可能となるボタンの数が変化する。
【0012】
(2)実施の形態の詳細
まず、図1を用いてナビゲーション装置が目的地候補の絞り込みを支援する仕組みについて説明する。
ナビゲーション装置は、学習キーワードデータファイル60や通常キーワードデータファイル58などを用いて検索語入力画面100を構成して検索語の設定を支援し、目的地データファイル56を用いて検索結果画面200を構成して検索語にヒットする目的地をユーザに選択させる。
この支援処理は、図中に括弧で示した英小文字の順に従って行われる。
【0013】
まず、ナビゲーション装置は、検索語入力画面100を表示し、ユーザから文字ボタン群やキーワードボタンからの入力を受け付け、検索語を検索語設定欄101に設定する。
文字ボタン群では、「あ」「い」、・・・など、個別の1文字を入力できるようになっており、キーワードボタンでは、「えき」、「りぞーと」、・・・などと、ユーザが入力すると思われる一連の文字列を入力できるようになっている。
【0014】
(a)ナビゲーション装置は、検索語設定欄101に入力された文字を用いてキーワードボタンに表示するキーワードを学習キーワードデータファイル60で検索してキーワードボタンに表示する。
(b)次いで、ナビゲーション装置は、同様に通常キーワードデータファイル58でキーワードを検索してキーワードボタンに表示する。
【0015】
学習キーワードデータファイル60は、ユーザが過去に入力した検索語をキーワード化して記憶しており、通常キーワードデータファイル58は、予め用意されたキーワードを記憶している。
そして、ナビゲーション装置は、キーワードボタンを表示するに際して、上記(a)、(b)のように、学習キーワードデータファイル60を通常キーワードデータファイル58に優先して使用する。
【0016】
(c)ナビゲーション装置は、完了ボタン107が選択されるか監視しており、ユーザが完了ボタン107をタッチするとこれを認識する。
(d)完了ボタン107が選択されると、ナビゲーション装置は、検索語設定欄101に入力された検索語を確定し、これを学習キーワードデータファイル60に格納して、新たな学習キーワードとする。
なお、キーワードボタンの表示が7文字単位であるため、ナビゲーション装置は、確定した検索語を7文字単位に区分してから学習キーワードデータファイル60に格納する。
【0017】
(e)ナビゲーション装置は、検索語を学習キーワードデータファイル60に格納すると共に、検索語を目的地データファイル56で検索して、検索語にヒットする地点情報の地点名称を検索結果画面200の検索結果表示欄201に表示する。目的地データファイル56には、検索語に対応させて地点情報が記憶されている。
次いで、ナビゲーション装置は、ユーザが検索結果表示欄201に表示された地点名称を選択すると、当該地点を目的地に設定する。
【0018】
なお、上の例では、ユーザが完了ボタン107を選択した後に目的地データファイル56での地点情報の絞り込みを開始したが、ナビゲーション装置は、ユーザが検索語設定欄101に検索語を入力する過程で、これと並行して地点情報を絞り込むことにより、絞り込み処理を高速化することもできる。
【0019】
このように、ナビゲーション装置は、学習キーワードデータファイル60と通常キーワードデータファイル58を用いてユーザの検索語入力を支援しながら、地点情報を検索するようになっており、ユーザが入力した検索語を学習キーワードデータファイル60に追加することにより、ユーザが入力した検索語を学習するようになっている。
【0020】
図2は、本実施形態が適用されるナビゲーション装置1のシステム構成図である。
このナビゲーション装置1は、車両に搭載され、この図2に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
まず、現在位置検出装置10は、以下のような構成を有している。絶対方位センサ11は、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両が何れの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であればよい。
【0021】
相対方位センサ12は、例えば交差点を曲がったか否かを検出するものであり、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム或いは車輪部に取り付ける角度センサでもよい。
また、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを用いてもよい。つまり、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出することができる手段であればよい。
距離センサ13は、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものでもよい。つまり、車両の移動距離を計測できる手段であればよい。
【0022】
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信装置14は、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、受信装置の位置情報、受信装置の移動速度、受信装置の進行方向など様々な情報を得ることができる。
ビーコン受信装置15は、特定の地点に設置された送信装置より発信された信号を受信する装置である。特に、VICS情報を入手することができ、渋滞情報、現在位置情報、駐車場情報等車両の走行に関する情報を入手することができる。
【0023】
データ送受信装置16は、電話回線や電波を利用して車両外部と通信をし、情報の交換を行うための装置である。
例えば、自動車電話、ATIS、VICS、GPS補正、車両間通信など様々な利用方法があり、走行に関する情報を入出力することが可能である。
【0024】
また、図示しないが、車両は、車速を計測する車速センサ、加速度を計測する加速度センサ、アクセルの踏み量を計測するアクセルセンサ、ブレーキの踏量を計測するブレーキセンサなどを備えている。
【0025】
次に、情報処理制御装置20は、現在位置検出装置10、入出力装置40から入力される情報及び情報記憶装置50に格納された情報に基づいて演算及び制御を行うとともに、演算結果をディスプレイ42、プリンタ43またはスピーカ44等の出力手段に出力するように制御する手段である。
【0026】
この情報処理制御装置20は、以下のような構成を有している。
中央処理装置(CPU)21は、ナビゲーション装置1全体の総括的な演算及び制御を行う。
本実施の形態では、各種画面を形成してユーザに提供すると共に、走行状態に応じて画面に表示されているボタンの選択操作の規制を行う。
第1ROM22はナビゲーションに関するプログラム、特に、現在位置の検出、経路の探索、表示案内などに関するナビゲーションプログラムを格納している。
CPU21は、ナビゲーションに関するプログラムに従って動作することにより、画面の形成を行ったりボタンの選択操作を規制したりすることができる。
【0027】
入力インターフェイス23は、現在位置検出装置10からの情報を受け取る手段である。
ボタンの操作規制に関しては、入力インターフェイス23は、例えば、車速センサ、加速度センサ、アクセルセンサ、ブレーキセンサの出力値を受け取り、CPU21に車両が走行状態にあるか否かを判断するための情報を提供する。
【0028】
RAM24は、CPU21が情報処理を行うためのワーキングメモリを提供し、例えば、CPU21が各種画面を表示するためのデータや各種センサの出力値やユーザが入力した情報などを記憶する。
より詳細には、後述する入力装置41により入力された目的地の情報、通過地点の情報等の利用者が入力した情報を記憶すると共に、利用者の入力情報に基づいてCPU21により演算された結果や、経路探索された結果、または情報記憶装置50から読み込まれた地図情報を格納するための記憶手段である。
通信インターフェイス25は、現在位置検出装置10からの情報、特に外部から得られる情報を入出力するための手段である。
【0029】
第2ROM26は、ナビゲーションに関するプログラム、特に、音声案内に関するナビゲーションプログラムを格納している。なお、第1ROM22と第2ROM26を共通する1のROMで構成するようにしてもよい。
画像プロセッサ27は、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための処理手段である。
【0030】
時計28は、時刻を刻む。本実施の形態では、CPU21が停車中にボタンを画面表示している時間tを計測するのに用いられる。
画像メモリ29は、画像プロセッサ27により処理された画像情報を格納する手段である。
音声プロセッサ30は、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理し、スピーカ44に出力する。
【0031】
入出力装置40は、利用者により目的地、通過地点、探索条件等のデータを入力する入力装置41、画像を表示するディスプレイ42、情報を印刷するプリンタ43、音声を出力するスピーカ44より構成される。入力装置41は、例えば、タッチパネル、タッチスイッチ、ジョイスティック、キースイッチ等で構成される。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、目的地までの走行経路が表示される。
【0032】
情報記憶装置50は、伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
情報記憶装置50は、地図データファイル51、交差点データファイル52、ノードデータファイル53、道路データファイル54、写真データファイル55、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、通常キーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59、学習キーワードデータファイル60、及び図示しないその他のデータファイルを格納している。
【0033】
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、各種半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
なお、書き換えが必要な情報については、書き換え可能なハードディスク、フラッシュメモリなどで構成し、その他の固定的な情報についてはCD−ROM、DVD−ROMなどのROMを使用するようにしてもよい。
【0034】
地図データファイル51には、全国道路地図、各地域の道路地図または住宅地図等の地図データが記憶されている。道路地図は、主要幹線道路、高速道路、細街路等の各道路と地上目標物(施設等)から構成される。住宅地図は、地上建造物等の外形を表す図形及び、道路名称等が表示される市街図である。細街路とは、例えば、国道、県道以下の道幅が所定値以下の比較的狭い道路で、「一方通行」等の交通規制情報が付加されていない道路である。
【0035】
交差点データファイル52には交差点の地理的位置座標や名称等の交差点に関するデータが、ノードデータファイル53には地図上において経路探索に利用される各ノードの地理座標データ等が、道路データファイル54には道路の位置と種類及び車線数及び各道路間の接続関係等の道路に関するデータが、写真データファイル55には各種施設や観光地、または主要な交差点等の視覚的表示が要求される場所を写した写真の画像データが、それぞれ記憶されている。
【0036】
目的地データファイル56には、主要観光地や建物、電話帳に記載されている企業・事業所等の目的地になる可能性の高い場所や施設等の位置と名称等のデータが記憶されている。
案内地点データファイル57には、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データが記憶されている。
【0037】
通常キーワードデータファイル58には、キーワードボタンに表示するキーワードが記憶されている。
オフセットデータファイル59には、通常キーワードデータファイル58のキーワードが選択された場合に、更に、それに続くキーワードをキーワードボタンに表示するためのオフセットキーワードが記憶されている。
学習キーワードデータファイル60には、ユーザが確定した検索語を学習した学習キーワードが記憶されている。
また、情報記憶装置50には、図示しないその他のデータファイルも記憶されている。
【0038】
このように構成されたナビゲーション装置1では、次のようにして経路案内が行われる。
ナビゲーション装置1は、現在位置検出装置10で現在位置を検出し、情報記憶装置50の地図データファイル51から現在位置周辺の地図情報を読み込みディスプレイ42に表示する。
そして、ナビゲーション装置1は、ディスプレイ42に検索語入力画面100や検索結果画面200などを表示し、入力装置41から目的地の入力を受け付ける。
入力装置41は、ディスプレイ42上に配置されたタッチパネルを備えており、ユーザがディスプレイ42に表示された操作ボタンをタッチすると、当該操作ボタンの選択を検出し、ユーザから目的地の設定を受け付けるようになっている。
【0039】
そして、入力装置41から目的地が入力されると、情報処理制御装置20は、現在位置から目的地に至る走行経路の候補を複数探索(演算)し、ディスプレイ42に表示した地図上に表示し、運転者が何れかの走行経路を選択すると、選択した走行経路をRAM24に格納することで、走行経路を取得する(走行経路取得手段)。
【0040】
なお、情報処理制御装置20は、情報処理センタに車両現在位置(又は入力された出発地)と目的地を送信し、情報処理センタで探索された目的地までの走行経路を受信することにより走行経路を取得するようにしてもよい。この場合、目的地や走行経路の通信は通信インターフェイス25を介して、無線通信により行う。
また、自宅等のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して、出発地から目的地までの走行経路を探索し、USBメモリ等の記憶媒体に格納し、該記憶媒体読取り装置を介して取得するようにしてもよい。この場合の記憶媒体読み取り装置は伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
【0041】
車両が走行すると、現在位置検出装置10によって検出された現在位置を追跡することにより、経路案内を行う。
経路案内は、探索した走行経路に対応する道路データと現在位置検出装置10で検出される現在位置とのマップマッチングにより、地図上の車両位置を特定し、車両現在位置周辺の地図をディスプレイ42に表示すると共に、探索した走行経路と現在位置とを地図上に表示する。
また、探索した走行経路と現在位置との関係から、案内の必要性、即ち直進が所定距離以上続く場合、所定の進路変更地点等の走行経路の案内、及び方面案内が必要か否か等について判断し、必要である場合にはディスプレイ42の表示及び音声による案内を実行する。
【0042】
図3は、目的地データファイル56の論理的な構成の一例を示した図である。
目的地データファイル56は、経路案内対象である地点に関する地点情報を記憶したデータベースであり、「検索キー」、「地点名称」、「座標」、「電話番号」などの項目から構成されている。
【0043】
項目「検索キー」は、地点名称を仮名表記した検索キーが格納されており、例えば、「せぎわーるど/おかざきてん」などと意味単位で区分されている。なお、意味単位の区分は、一例として「/」で表してある。
検索キーは、ユーザが検索語入力画面100で入力した検索語を検索するキーとして使用され、例えば、意味単位による一致により検索語をヒットさせることができる。
例えば、検索語が「せぎわーるど」の場合、最初の意味単位の一致による「せぎわーるど/おかざきてん」のほか、2番目の意味単位の一致による「ゆのまち/せぎわーるど」をヒットさせることができる。
ナビゲーション装置1は、検索語によって検索キーがヒットすることにより、検索語に対応する地点情報を特定することができる。
【0044】
なお、検索語の「せぎわ」に対して、意味単位における前方一致により、「せぎわーるど/おかざきてん」や「ゆのまち/せぎわーるど」などをヒットさせるように構成することもできる。
また、意味単位ではなく、検索語に該当する文字列を含む検索キーがヒットするように構成することもできる。この場合、例えば、検索語が「せぎわ」の場合、「いせぎわかやま」は文字列「せぎわ」を含むため、これをヒットさせることができる。
【0045】
項目「座標」は、地点情報に係る施設が所在する地点の緯度経度である。なお、地点を特定できる情報であれば、緯度経度以外の情報を用いてもよい。
項目「電話番号」は、地点情報に係る施設の電話番号である。
この他、目的地データファイル56は、地点情報に係る施設の住所や、例えば、「関東地方」といったエリア情報や「レストラン」といったジャンル情報などを格納するように構成することができる。
【0046】
図4(a)は、通常キーワードデータファイル58の論理的な構成の一例を示した図である。
通常キーワードは、意味単位で7文字以下(キーワードボタンの最大文字数が7文字であるため)の文字列に区分されており、ここでは、最初の区分を前方キーワードと呼び、これに続く区分をオフセットキーワードと呼んでいる。
【0047】
通常キーワードデータファイル58は、「前方キーワード」、「関連項目数」、「関連項目」などの各項目から構成されている。
項目「前方キーワード」は、通常キーワードの最初の区分に該当する文字列である。
項目「関連項目数」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードの個数である。
例えば、前方キーワード「みえれいんぼー」に対して、オフセットキーワードは、「らんど」、「しー」、「すとあ」の3つがあり、前方キーワード「みえれいんぼー」の関連項目数は3となっている。
【0048】
項目「関連項目」は、後続するオフセットキーワードのオフセット番号であり、オフセットキーワードに対応して「オフセット1」、「オフセット2」、・・・なるサブ項目が形成されている。
そして、オフセットデータファイル59でのオフセットキーワードのアドレスとして機能している。
【0049】
例えば、前方キーワード「みえれいんぼー」に対しては、「オフセット1」〜「オフセット3」が存在し、それぞれ、オフセット番号が「25」〜「27」となっている。
次に説明する、オフセットデータファイル59で、オフセット番号「25」〜「27」のオフセットキーワードは、それぞれ「らんど」、「しー」、「すとあ」となっており、前方キーワードとオフセットキーワードを結合して、「みえれいんぼーらんど」、「みえれいんぼーしー」、「みえれいんぼーすとあ」なるキーワードが形成される。
【0050】
このように、項目「関連項目」によって前方キーワードとオフセットキーワードが関連づけられているため、例えば、ユーザがキーワードボタンで「みえれいんぼー」を選択した場合、引き続きキーワードボタンに「らんど」、「しー」、「すとあ」と表示することができる。
【0051】
図4(b)は、オフセットデータファイル59の論理的な構成の一例を示した図である。
オフセットデータファイル59には、前方キーワードに後続する文字列が格納されている。
項目「オフセット番号」は、オフセットキーワードのオフセット番号である。
項目「オフセットキーワード」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードであり、7文字以内の文字列となっている。
【0052】
項目「構成レベル」は、前方キーワードから数えて何番目のオフセットキーワードであるかを示している。
例えば、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」は、前方キーワードが「いせゆにばーさ」であり、オフセットキーワードは、意味の区切りが分かり易い「る」、「すたじお」、「とうきょう」に設定されており、「る」は前方キーワードから数えて2番目、「すたじお」は3番目となる。
【0053】
項目「関連項目数」は、オフセットキーワードに更に後続するオフセットキーワードの数である。
例えば、キーワード「みえれいんぼーらんど」のオフセットキーワード「らんど」には、後続するオフセットキーワードがないため0となり、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」のオフセットキーワード「る」には、後続するオフセットキーワードである「すたじお」が存在するため1となっている。
【0054】
項目「関連項目」は、オフセットキーワードに後続するオフセットキーワードが存在する場合に、当該後続するオフセットキーワードのオフセット番号を記録したものである。 例えば、オフセット番号「156」の「る」には、オフセット番号「157」の「すたじお」が後続し、「すたじお」には、更にオフセット番号「158」の「とうきょう」が後続する。
このため、前記キーワードで「いせゆにばーさ」を選択すると、オフセットキーワード「る」、「すたじお」、「とうきょう」が得られ、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」が形成される。
【0055】
図5は、学習キーワードデータファイル60の論理的な構成の一例を示した図である。
学習キーワードデータファイル60は、ユーザが検索語入力画面100で新たな検索語を入力した場合に、ナビゲーション装置1がこれを学習キーワードとして格納したものである。
学習キーワードデータファイル60には、例えば、300件の学習キーワードを格納することができ、入力数が300件を越えた場合、ナビゲーション装置1は、最も古い学習キーワードを上書きすることにより新たな学習キーワードを格納する。または、最も使用頻度が低いものを上書きしてもよい。
【0056】
ナビゲーション装置1は、学習キーワードを学習キーワードデータファイル60に格納する際に、キーワードボタンの最大文字数に合わせて、これを前方から7文字単位に区分する。
例えば、学習キーワードが「すきやばしこうさてんしょうてんかい」の場合、ナビゲーション装置1は、これを「すきやばしこう/さてんしょう/てんかい」に区分する。
このようにして、ナビゲーション装置1は、キーワードボタンに「すきやばしこう」を表示し、ユーザがこれを選択した場合に、引き続きキーワードボタンに「さてんしょう」を表示することができる。
【0057】
なお、単純に7文字単位で区分すると分かりにくくなる場合があるため、例えば、区分後の文字列の先頭文字が「ん」である場合、「っ」といった小文字である場合、「ー」といった長音記号である場合には、6文字で区分して、これらの文字が先頭に位置しないようにする。
この場合、「あさくさにしに/っぽり」の場合には、2番目の区分の先頭の文字が「っ」と小文字になるため、「あさくさにし/にっぽり」と前方の文字列を6文字で区分する。
【0058】
次に、検索語入力画面100について説明する。
図6(a)は、ディスプレイ42に表示された検索語入力画面100の態様の一例を示した図である。
ディスプレイ42の表面には、入力装置41(図2)を構成するタッチパネルが形成されており、ユーザがディスプレイ42に表示されたボタンなどをタッチして選択すると、当該ボタンに対応する情報をナビゲーション装置1に入力することができるようになっている。
【0059】
検索語入力画面100は、検索語設定欄101、修正ボタン102、戻るボタン103、文字ボタン108、キーワードボタン104〜106、及び完了ボタン107などから構成されている。
検索語設定欄101は、ユーザが入力した検索語を表示する欄であり、入力済みの文字(仮名)の後に入力を催促するアンダースコアが表示される。
【0060】
修正ボタン102は、検索語設定欄101の入力を修正するボタンであり、例えば、検索語設定欄101が選択されると、ナビゲーション装置1は、検索語設定欄101に表示されている検索語を消去する。
戻るボタン103は、検索語入力画面100に遷移する前の画面に戻るボタンである。
文字ボタン108は、50音文字や記号、濁音文字を入力するためのボタンであり、ナビゲーション装置1は、ユーザが選択した文字を検索語設定欄101に表示する。
【0061】
キーワードボタン104〜106は、通常キーワードや学習キーワードを検索語設定欄101に入力するためのボタンである。
キーワードボタン104〜106は、最大7文字表示することができる。
ナビゲーション装置1は、検索語設定欄101に文字が入力されると、これに対応するキーワードを表示する。
【0062】
例えば、ユーザが検索語設定欄101に「せ」と入力すると、ナビゲーション装置1は、先頭の文字が「せ」であるキーワードを学習キーワードデータファイル60と通常キーワードデータファイル58から検索し、キーワードボタン104〜106に表示する。
この際、ナビゲーション装置1は、学習キーワードデータファイル60を通常キーワードデータファイル58に優先して検索し、優先して検索された順にキーワードボタン104〜106に表示する。
【0063】
図6(a)の例では、ユーザが検索語設定欄101に入力した文字「せ」に対して、ナビゲーション装置1は、まず、学習キーワードデータファイル60で学習キーワード「せそみすとりー」を検索し、次いで、通常キーワードデータファイル58で通常キーワード「せぎわーるど」、「せちがらいよ」を検索し、これらをキーワードボタン104〜106に表示している。
【0064】
完了ボタン107は、検索語設定欄101に入力した検索語を確定するためのボタンである。
ナビゲーション装置1は、完了ボタン107が選択されると、検索語設定欄101に入力された検索語を目的地データファイル56で検索すると共に、当該検索語を7文字単位に区分して学習キーワードデータファイル60に格納する。
なお、目的地データファイル56の検索は、完了ボタン107が選択される前であっても、検索語設定欄101で検索語の文字が入力されるたびに、これと並行して目的地データファイル56の地点情報を絞り込むように構成してもよい。
【0065】
図6(b)は、図6(a)の検索語入力画面100でユーザがキーワードボタン105の「せぎわーるど」を選択した場合に表示される検索語入力画面100である。
検索語設定欄101に入力された文字「せ」に対して、ユーザがキーワードボタン105の「せぎわーるど」を選択すると、ナビゲーション装置1は、文字「せ」をキーワードの「せぎわーるど」に置換する。
このため、ユーザは、1回の選択操作で「せぎわーるど」なる文字列を入力することができる。
【0066】
また、ナビゲーション装置1は、ユーザがキーワードボタン105を選択すると、「せぎわーるど」に続くオフセットキーワード「ほんてん」、「おかざきてん」、「ききんぞく」をキーワードボタン104〜106に表示する。
なお、例えば、学習キーワード「せそみすとりー」が選択されると、ナビゲーション装置1は、これに続く「と」をキーワードボタンに表示する。
【0067】
このように、ナビゲーション装置1は、キーワードボタンで通常キーワードが選択された場合には、これに続くオフセットキーワードを引き続いてキーワードボタンに表示し、学習キーワードが選択された場合には、これに続く次の区分の文字列を引き続いてキーワードボタンに表示する。
【0068】
図7は、図6(b)の検索語入力画面100でユーザがキーワードボタン104の「ほんてん」を選択した場合に表示される検索語入力画面100である。
検索語設定欄101には、先に入力されていた「せぎわーるど」に続いて「ほんてん」がキーワード入力され、「せぎわーるどほんてん」が入力される。
キーワードボタン104〜106には、「ほんてん」に続くオフセットキーワード「えき」、「まえ」、「みなみ」が表示される。
【0069】
この状態で、ユーザが完了ボタン107を選択すると、ナビゲーション装置1は、「せぎわーるどほんてん」を検索語として確定し、これを地点情報の検索を行うと共に、「せぎわーるどほんてん」なる文字列を7文字単位で区分して「せぎわーるどほ/んてん」とするが、第2区分が「ん」で始まるため、「せぎわーるど/ほんてん」とし、これを学習キーワードデータファイル60に格納する。
このようにして、ナビゲーション装置1は、ユーザが入力した検索語を学習することができる。
【0070】
次に、ナビゲーション装置1が画面に表示したボタンについての選択操作の規制について説明する。
ナビゲーション装置1が表示するボタンには、車両が走行を開始しても規制を行わない規制対象外ボタンと、規制対象であるが、表示時間によって規制を解除される規制解除対象ボタンと、表示時間の如何に関わらず規制を行う規制対象ボタンがある。
このように規制解除対象ボタンは、表示時間によって操作可能な範囲となる。
【0071】
このように表示時間よって規制を行ったり規制を解除する規制解除対象ボタンを設けたのは以下の理由による。
即ち、従来のナビゲーション装置には、車両が走行を開始するとボタンの選択操作を規制するものが存在するが、その場合、規制対象となっているボタンの選択操作を一律に規制していた。
【0072】
しかし、ユーザがボタンの表示内容を停車中に認識し、走行開始直後にあとはボタンを選択するだけといったように、必ずしも選択操作を規制する必要のない場合もある。
そのため、ナビゲーション装置1は、停車中に規制対象のボタンを表示していた時間を計測し、ユーザが既に認識したと思われるボタンに関しては、規制を解除し、車両が走行していてもユーザが選択できるようにしたのである。
【0073】
規制を解除するボタンを選択するアルゴリズムは各種考えられるが、例えば、次のように、ボタンに表示する文字数に応じた直視時間を考慮することができる。
即ち、ユーザが1文字を読み取る時間を例えば1秒とし、停車中に画面に規制対象のボタンを表示していた秒数を計測する。
そして、画面上のボタンに優先順位を設定し、順序が上位のボタンから1文字につき計測した秒数を1秒ずつを割り当て、全文字に秒数が割り当てられたボタンの規制を解除する。
このように、ナビゲーション装置1は、ボタンに表示した文字数に応じた時間と計測したボタンの表示時間を用いて、規制の対象から除外するボタンを決定することができる。
【0074】
例えば、7文字表示された規制対象のボタンが横に4つ並んでおり、左から右に優先順位が設定されているものとする。
停車中にこれらのボタンを15秒表示した後、車両が発車したとする。この場合、左側2つのボタン(合計文字数が14文字)が解除対象となり、右側2つのボタンの選択操作が規制される。
【0075】
または、ボタン1つあたりに所定秒を割り当て、停車中に規制対象のボタンを表示していた時間を所定秒で除し、余りを除いた数分のボタンを優先順位に従って表示するように構成することもできる。
例えば、ボタン1つにつき10秒を割り当てるとし、停車中にこれらボタンを35秒表示していたとする。この場合、35を10で除すと、3余り5となり、余りを除いた数、即ち3個のボタンを優先順位に従って規制を解除することになる。
【0076】
図8(a)は、検索語入力画面100における規制解除例を説明するための図である。
検索語入力画面100に表示されたボタンのうち、戻るボタン103と完了ボタン107は、操作しても注視を必要とする画面が表示されないため規制対象外ボタンに設定されており、修正ボタン102と文字ボタン108は、操作すると注視を必要とする画面が表示されるため規制対象ボタンに設定されており、キーワードボタン104〜106は、認識後は注視を必要とせず選択できるため規制解除対象ボタンに設定されている。
【0077】
図中、規制が実施されているボタンは破線にて示してある。以下の図でも同様に規制が実施されているボタンは破線で示す。
なお、実際の画面では、規制が実施されているボタンはトーンダウンするなど、表示状態を変化させてユーザが認識できるようにする。
【0078】
通常ユーザはボタンを左側から見ていくと考えられるため、キーワードボタン104〜106は、この順に規制解除の優先順位が設定されている。
図では、表示時間から認識済みと推定されるキーワードボタン104の規制が解除されており、認識済みと推定されないキーワードボタン105、106のボタン操作が規制されている。
このため、ユーザは、キーワードボタン104を選択することはできるが、キーワードボタン105、106を選択することはできない。
【0079】
図8(b)は、検索語入力画面100で規制解除の他の態様の一例を示した図である。
この図では、図8(a)の場合よりも停車中の表示時間が長かったため、キーワードボタン104〜106の全てが規制解除されている。
一方、修正ボタン102や文字ボタン108は、規制対象ボタンであるため選択操作が規制されており、戻るボタン103と完了ボタン107は規制対象外ボタンであるため選択可能となっている。
【0080】
以上、検索語入力画面100についてのボタン規制の例について説明したが、続いて、ナビゲーション装置1が提供する各種画面について、ボタン選択操作の規制について説明する。
【0081】
図9(a)は、検索結果画面200の一例を示した図であり、検索語入力画面100で入力された「せぎわーるど」を検索した結果を示している。
検索結果表示欄201は、検索された地点名称を地点名称ボタンで一覧表示するための欄である。
図の例では、一度に5件まで表示することができ、「瀬木ワールド岡崎店」、「瀬木ワールド新宿店」など、検索上位5件の地点名称ボタンが検索順位順に表示される。各地点名称ボタンには、施設の内容が直感的に分かるようにアイコンが設定されている。
【0082】
ここで、ユーザが「瀬木ワールド岡崎店」を選択すると、ナビゲーション装置1は、「瀬木ワールド岡崎店」に関する座標値などの情報を情報記憶装置50で検索して目的地に設定し、現在位置検出装置10などを用いて車両を目的地「瀬木ワールド岡崎店」に案内する。
【0083】
エリアボタン204は、検索結果表示欄201に表示される地点名称ボタンをエリアで絞り込むためのボタンである。この図では、全エリアに設定されている。
ジャンルボタン203は、検索結果表示欄201に表示される地点名称ボタンをジャンルで絞り込むためのボタンである。この図では、全ジャンルに設定されている。
【0084】
詳細ボタン202は、地点名称ごとに表示され、ユーザが所望の地点名称の詳細ボタン202をタッチすると、ナビゲーション装置1は、当該地点名称に対応する地点情報を検索してディスプレイ42に表示する。
前ボタン210、次ボタン214は、それぞれ、検索結果表示欄201の地点名称を1件ずつスクロールダウン、スクロールアップするためのボタンである。
【0085】
前ページボタン211、次ページボタン213は、それぞれ、検索結果表示欄201の地点名称をページ単位でスクロールアップ、スクロールダウンするためのボタンである。
スクロールバー217は、全検索結果のうち、現在表示している結果の位置を表すと共に、スクロールバー217をタッチしてドラッグすることにより、スクロールアップやスクロールダウンを行うことができる。
【0086】
検索結果画面200では、検索結果表示欄201の各地点名称ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、他のボタン及びスクロールバー217は、規制対象ボタンとなっている。
これは、ユーザが地点名称ボタンを認識した後は、これを選択するだけであるため、地点名称ボタンを規制解除対象とし、一方、他のボタンやスクロールバー217は、操作することで新たに注視を必要とする画面が表示されるため、規制対象ボタンとしたものである。
【0087】
なお、地点名称ボタンは、アイコンにより直感的に判断可能であるが、同じアイコンが表示されることもあるために文字列を見る必要がある。そこで、規制を解除するボタン数を計算するにあたり、文字数に応じた直視時間を考慮するのが望ましい。
【0088】
図9(b)は、検索結果画面200に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
検索結果表示欄201の地点名称ボタンは、上から下に規制解除の優先順位が設定されており、この図の例では、上から3つ(「瀬木ワールド岡崎店」〜「瀬木ワールド本店」)の地点名称ボタンの規制が解除され、下の2つ(「千木ワールド貴金属」、「湯の町瀬木ワールド」)の地点名称ボタンが規制されている。
【0089】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも上から3つの地点名称ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった下の2つの地点名称ボタン、及び、エリアボタン204、ジャンルボタン203、詳細ボタン202、前ボタン210、次ボタン214、前ページボタン211、次ページボタン213、及びスクロールバー217の選択操作は規制されている。
【0090】
図10(a)は、ナビゲーション装置1の表示画面を設定するためのナビ詳細設定画面300の一例を示した図である。
初期状態ボタン302は、表示画面の設定を初期状態にリセットするためのボタンである。
ヘルプボタン303は、ユーザが操作方法などに疑問点がある場合、これをナビゲーション装置1に問い合わせるためのボタンである。
【0091】
戻るボタン304は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。
選択ボタン群301は、選択ボタン群301の左に表示された選択項目(例えば、「右画面の地図で表示」など)について選択を設定するか否かを設定するためのボタンである。設定する場合には「する」ボタンを選択し、設定しない場合には「しない」ボタンを選択する。
【0092】
変更ボタン305は、選択ボタン群301で選択した設定を確定するためのボタンである。
前ボタン310、次ボタン314、前ページボタン311、次ページボタン313、及びスクロールバー317の機能は、それぞれ前ボタン210、次ボタン214、前ページボタン211、次ページボタン213、及びスクロールバー217と同様である。
【0093】
ナビ詳細設定画面300では、初期状態ボタン302、選択ボタン群301の各ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、図10(a)では、これらのボタンを破線で囲んで示してある。
これは、初期状態ボタン302、選択ボタン群301の各ボタンは、ユーザが認識した後は選択するだけで直視せずに設定できるからである。他のボタンは、操作することで直視する必要のある画面が表示されるため規制対象とした。
【0094】
図10(b)は、ナビ詳細設定画面300に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
ナビ詳細設定画面300の初期状態ボタン302、選択ボタン群301は、上から下に規制解除の優先順位が設定されている。これは、一般的にユーザは上から下にボタンを認識していくと考えられるからである。
この図の例では、初期状態ボタン302、及び選択ボタン群301の上から2番目の選択ボタンが規制解除され、選択ボタン群301の上から3〜5番目の選択ボタンが規制されている。
【0095】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも初期状態ボタン302、及び上から1、2番目の選択ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった下の3〜5番目の選択ボタンの操作は規制される。
なお、ヘルプボタン303、戻るボタン304、変更ボタン305、前ボタン310、次ボタン314、前ページボタン311、次ページボタン313、及びスクロールバー317は規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0096】
図11(a)は、ナビゲーション装置1が検索した全ルートを一覧表示する全行程一覧表画面400の一例を示した図である。
戻るボタン402は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。
探索条件ボタン群401は、推奨ボタン、有料優先ボタン、一般優先ボタン、距離優先ボタン、別ルートボタンから構成されている。
【0097】
探索条件ボタン群401の各ボタンの右側には、各ボタンに対応する経路の全行程の距離、有料道路の距離、料金、所要時間が表示されており、ユーザはこれらボタンを選択することにより、所望の案内経路を設定することができる。
全行程一覧表画面400では、探索条件ボタン群401の各ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、図11(a)では、これらのボタンを破線で囲って示してある。これらのボタンは、ユーザが認識した後は直視せずに選択するだけで設定できるからである。
なお、戻るボタン402は、規制対象ボタンに設定されている。
【0098】
図11(b)は、全行程一覧表画面400に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
探索条件ボタン群401の各ボタンは、上から下に規制解除の優先順位が設定されている。これは、一般的にユーザは上から下にボタンを認識していくと考えられるからである。
この図の例では、探索条件ボタン群401のうち、推奨ボタン、有料優先ボタン、及び一般優先ボタンが規制解除され、距離優先ボタンと別ルートボタンが規制されている。
【0099】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも推奨ボタン、有料優先ボタン、及び一般優先ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった距離優先ボタンと別ルートボタンの操作は規制される。
なお、戻るボタン402は規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0100】
図12(a)は、メディアを選択するメディア選択画面500の一例を示した図である。
メディア選択画面500は、選局ボタン群501とメディア選択ボタン群503を備えている。
メディア選択ボタン群503は、AM放送を選択するAMボタン、FM放送を選択するFMボタンなど、メディアを選択するためのボタンから構成されている。
【0101】
選局ボタン群501は、選択されたメディアで選局などを行うためのボタンから構成されている。
この図の例は、AM放送ボタンが選択されている場合であり、各AM放送局を選択するためのボタンや、交通情報ボタン、音量ボタンなどが表示されている。
【0102】
選局ボタン群501の各ボタンは、規制解除対象ボタンに設定されており、図12(a)では、これらのボタンを破線で囲って示してある。これらのボタンは、ユーザが認識した後は直視せずに選択するだけで設定できるからである。
【0103】
なお、メディア選択ボタン群503の各ボタンは、選択すると直視する必要がある画面が表示されるため、規制対象ボタンに設定されている。
また、規制を解除するボタン数を、選局ボタン群501の文字数に応じた直視時間を用いて決定する場合、表示されている周波数は文字数から除いてもよい。
【0104】
図12(b)は、メディア選択画面500に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
選局ボタン群501では、所定の順序で規制解除の優先順位が設定されている。この図の例では、交通情報ボタン、音量ボタンの順に優先順位が設定され、他のボタンに関しては上から下にかけて優先順位が設定されている。
この図の例では、選局ボタン群501のうち、交通情報ボタン、音量ボタン、及び上の2つの選局ボタンの規制が解除され、他のボタンが規制されている。
また、メディア選択ボタン群503の各ボタンは規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0105】
次に、ナビゲーション装置1が行うボタン規制処理について、検索語入力画面100のボタンを規制する場合を例に採り説明する。
以下の処理は、ナビゲーション装置1が備えるCPU21(図2)が所定のナビゲーションプログラムに従って行うものである。
【0106】
図13は、ナビゲーション装置1が目的地候補を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU21は、検索語入力画面100(図6)を表示するための画面データを作成してRAM24(他のメモリでもよい)に格納し、これを用いてディスプレイ42に検索語入力画面100を表示する(ステップ3)。
【0107】
次に、CPU21は、入力装置41(タッチパネル)でユーザがタッチした箇所を検知することにより、文字ボタン108でユーザが選択した文字を特定し、当該文字の入力を検索語として受け付けてRAM24に格納する(ステップ5)。
そして、CPU21は、RAM24に格納した当該文字を検索語設定欄101に表示する(ステップ10)。
【0108】
次に、CPU21は、ユーザが選択した文字に対応する学習キーワードを学習キーワードデータファイル60で検索し、また、当該文字に対応する通常キーワードを通常キーワードデータファイル58で検索する。
そして、CPU21は、検索にヒットしたキーワードをRAM24に格納する。
【0109】
そして、CPU21は、RAM24に格納したキーワードを学習キーワードが通常キーワードより上位になるように所定のアルゴリズムにより順位づけし、最上位のキーワードをキーワードボタン104に表示し、次いで、第2位、第3位のキーワードをキーワードボタン105、キーワードボタン106に表示する(ステップ15)。
このように、ナビゲーション装置1は、車両に搭載された表示装置(ディスプレイ42)に情報を選択するためのボタン(キーワードボタン104〜106、その他のボタン)を表示するボタン表示手段を備えている。
【0110】
CPU21は、キーワードボタン104〜106を表示した後、入力装置41への入力を監視し、ユーザがタッチパネルにタッチするとこれによる入力を受け付ける(ステップ20)。
CPU21は、ユーザから入力を受け付けると、当該入力内容を判断する(ステップ25)。
【0111】
CPU21は、当該判断処理にて、文字ボタン108から文字が入力された、又は、キーワードボタン104〜106によってキーワードが入力されたと判断した場合(ステップ25;文字、キーワード)、RAM24に格納してある検索語を、入力された文字、又はキーワードによって更新し、更新された検索語を検索語設定欄101に表示する(ステップ10)。その後、CPU21は、ステップ15以下の処理を行う。
【0112】
一方、CPU21は、当該判断処理にて完了ボタン107の選択が入力されたと判断した場合(ステップ25;完了)、RAM24に格納されている検索語(検索語設定欄101にも表示されている)を用いて目的地データファイル56を検索し、検索にヒットした地点情報をRAM24に格納する(ステップ30)。
【0113】
次に、CPU21は、RAM24に格納した地点情報を用いて検索結果画面200の画面データを形成してRAM24に格納する。
そして、CPU21は、RAM24に格納した画面データを用いてディスプレイ42に検索結果画面200を表示する(ステップ35)。
【0114】
次に、図14のフローチャートを用いて、ナビゲーション装置1が検索語入力画面100でボタンの選択を規制する処理の手順について説明する。
この処理は、図13で、ステップ3(図13)からステップ25までの間に車両が走行を開始した場合に行われる。
【0115】
CPU21は、ステップ3で検索語入力画面100を表示すると(ステップ50)、車速センサ、アクセルセンサなど計測値を用いて車両が走行状態であるか非走行状態であるかを判断する。
そして、非走行状態であると判断すると、時計28(図2)を用いて表示時間tの計測を開始し、RAM24にtをリアルタイムで記録する(ステップ55)。
このように、ナビゲーション装置1は、車両が走行状態であるか、非走行状態(走行を開始していない状態)であるかを判断する判断手段と、車両が非走行状態であると判断しているときの所定のボタンの表示時間を計測する計測手段を備えている。
【0116】
CPU21は、検索語入力画面100を表示すると、車速センサ、アクセルセンサなど計測値を用いて、車両が走行を開始したか否かを判断する(ステップ60)。
車両が走行を開始していないと判断した場合(ステップ60;N)、CPU21は、引き続きステップ60にてtの計測を続行する。
【0117】
一方、CPU21は、車両が走行を開始したと判断した場合(ステップ60;Y)、tの計測を停止し、RAM24に記憶したtを取得する(ステップ65)。
規制解除対象ボタンは、検索語入力画面100と同時に表示されるため、このtが画面に規制解除対象ボタンを表示していた時間となる。
【0118】
次に、CPU21は、このtを用いて、規制解除対象とするボタンの個数を計算し、算出した個数をRAM24に格納する(ステップ70)。
この計算は、1秒あたり1文字とし、tに該当する文字数が表示されているボタンの個数を計算したり、10秒あたり1ボタンと計算したりなど各種のアルゴリズムが可能である。
【0119】
次に、CPU21は、検索語入力画面100の規制解除対象ボタンを特定し、かつ、これらのボタンの規制解除の優先順位を特定する。
これらの情報は、所定のプログラムやファイルなどに記載されており、CPU21は、これを用いてこれらの特定を行う。
検索語入力画面100の場合、規制解除対象ボタンは、キーワードボタン104〜106であり、規制解除の優先順位は、キーワードボタン104、キーワードボタン105、キーワードボタン106の順に設定されている。
【0120】
次に、CPU21は、規制解除の優先順位に従って、規制解除するボタンの個数分のボタンを特定する(ステップ75)。
このように、ナビゲーション装置1は、計測した時間を用いて、所定のボタン(規制解除対象ボタン)のうち規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段を備えている。
【0121】
そして、CPU21は、検索語入力画面100の規制対象ボタンと規制解除対象ボタンに対して規制を実施する。ただし、ステップ75で規制解除対象として特定したボタンに関しては規制を解除する(ステップ80)。
【0122】
このように、ナビゲーション装置1は、車両が走行状態であると判断した場合に、表示したボタンのうちの所定のボタン(規制解除対象ボタン)の選択操作を規制する規制手段と、規制を解除すると決定したボタン(規制解除対象ボタン)に対する選択操作の規制を解除する解除手段を備えている。
【0123】
以上の処理により、車両が走行を開始した後でもユーザは、規制解除したボタンを選択することができる。
なお、ここでは検索語入力画面100を例に採り説明したが、CPU21は、検索結果画面200、ナビ詳細設定画面300、全行程一覧表画面400、メディア選択画面500、その他ボタンを有する画面に対しても同様の処理を行う。
【0124】
次に、図15のフローチャートを用いてボタン規制処理の変形例について説明する。
図14と同じ処理には同じステップ番号を付し、説明を簡略化、又は省略する。
ステップ50〜ステップ80の各ステップは、図14と同じである。
【0125】
CPU21は、ステップ75で規制解除するボタンを特定した後、車両の状態が所定の規制条件を満たしたか否かを判断し(ステップ105)、所定の規制条件を満たしていない場合には(ステップ105;N)、ボタン操作の規制を待機し(ステップ110)、所定の規制条件を満たしている場合には(ステップ105;Y)、規制を実施する。ただし、ステップ75で規制解除対象として特定したボタンに関しては規制を解除する(ステップ80)。
このように、本変形例のナビゲーション装置1は、車両が所定の規制条件を満たしていない場合は、車両が非走行状態にあると認識し、所定の規制条件を満たしている場合には車両が走行状態にあると認識している。
【0126】
ここで、所定の条件とは、例えば、車速が所定の値に達した場合、運転者がアクセルペダルを踏んだ場合、走行開始後所定時間が経過したとき、など各種設定することができる。
当該変形例は、規制の実施に猶予を持たせるものであり、例えば、車速が5km/hで規制をかけることにすると、車両が走行を開始しても車速が5km/h以下の場合にはボタンの選択が規制されない。
【0127】
オートマチック車両では、運転者がブレーキを解除すると、クリープ現象と呼ばれる現象により車両が低速で走行を開始するが、所定車速以下では規制を実施しないことにより、低速走行中の規制を実施せず、ユーザがボタンを選択できるようにすることができる。
【0128】
また、アクセルペダルの踏み込みは、運転者の走行する意思と考えることができるため、アクセルの踏み込みを所定の条件とすることにより、運転者がブレーキペダルから足を離し、車両がクリープ現象にて低速走行を開始した場合でも、規制を実施しないようにすることができる。
更に、車両が低速走行から加速するまでには時間を要するため、例えば、走行を開始してから5秒以内は規制を実施しないこととすると、車両がクリープ現象にて低速走行を開始した場合でも、規制を実施しないようにすることができる。
【0129】
次に、図16のフローチャートを用いてボタン規制処理の他の変形例について説明する。
図14、15と同じ処理には同じステップ番号を付し、説明を簡略化、又は省略する。
ステップ50〜ステップ80、ステップ105、110の各ステップは、図15と同じである。
【0130】
CPU21は、ステップ80で、ボタン操作の規制や特定のボタンの規制の解除を行った後、車両の状態が所定の全規制条件を満たしたか否かを判断し(ステップ205)、所定の全規制条件を満たしていない場合には(ステップ205;N)、ボタン操作の全規制を待機し(ステップ210)、所定の全規制条件を満たしている場合には(ステップ205;Y)、全規制を実施する(ステップ215)。
【0131】
ここで、全規制とは、規制解除されているボタン、及び規制対象外のボタンに対しても規制を実施することである。
このように、ナビゲーション装置1は、車両が所定の除外解除条件(全規制条件)を満たした場合に、所定のボタン(規制解除対象ボタン)の選択を規制する除外解除手段を備えている。
【0132】
所定の全規制条件としては、例えば、車速が所定の値に達した場合、前方の車両との車間が所定距離以下となった場合、走行開始後に所定時間が経過した場合などがある。
また、前方に交差点が存在する場合や、車両がカーブにさしかかっている場合などを車両の現在位置から判断し、これを全規制条件として規制を実施するように構成することもできる。
加えて、データ送受信装置16(図2)を用いて、前方の交通情報を受信し、前方に渋滞が存在して車両の減速操作が必要とされることを全規制条件とすることも可能である。
【0133】
このように、ナビゲーション装置1は、自車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下(例えば、20メートル以下)になった場合を所定の除外解除条件(全規制条件)としたり、あるいは、自車両の前方の所定距離内(例えば、500メートル以内)に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することを所定の除外解除条件とすることができる。
【0134】
更には、ユーザが画面を表示してからボタンを選択するまでの時間を計測してデータベースに記録し、ユーザがボタン選択に要する平均時間を求め、当該平均時間の関数で全規制条件を設定することもできる。この場合、例えば、平均時間+10秒を全規制条件とし、車両が進行を開始してから当該時間後に全規制を実施する。
【0135】
以上に説明した例は、図15の処理に全規制処理を追加したものであるが、図14の処理にステップ205〜215の全規制条件を追加する構成も可能である。
この場合、CPU21は、車両が走行を開始した際に画面のボタンに規制解除対象ボタンなどを除いて規制をかけるが、車両が全規制条件を満たした場合、全てのボタン操作を規制する。
【0136】
また、説明した実施形態では、日本国内で使用されることを想定したナビゲーション装置1(検索装置)について説明した。即ち、文字を入力する入力装置41を日本語の入力単位である50音キーで構成し、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、などに、日本国内の目的地検索に関するデータを記憶した日本仕様のナビゲーション装置1について説明した。
しかしながら、ナビゲーション装置1が用いられる環境は、日本国内に限定されるものではない。入力装置41や各データの仕様を地域に対応させることにより、上述した画面表示を諸外国において使用することができる。
【0137】
例えば、日本国外向けのナビゲーション装置1(目的地入力装置)の一例として、英語(英字)入力に対応したアルファベットキーを備えた装置としてもよい。
更に、ドイツ語、スペイン語、フランス語、アラビア語、中国語、韓国語、ロシア語など任意の言語入力に対応した装置とするようにしてもよい。例えば、中国語入力に対応したナビゲーション装置1の場合、入力装置41は、中国語のピンイン入力に対応した入力キーボードを備える。
【0138】
入力対象となる言語は、必ずしもナビゲーション装置1の使用対象となる国(地域)に対応させる必要はない。例えば、ドイツ語入力対応のナビゲーション装置1をフランス国内で使用できるようにしてもよい。この場合、目的地データファイル56などにおける、目的地検索を行う際に検索対象となるデータ、即ち、入力文字と比較されるデータ(例えば、目的地の名称、キーワード、住所など)には、入力言語に対応したデータを記憶する。
なお、検索対象となるデータには、入力言語の他に、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶するようにしてもよい。
また、目的地検索を行う際に検索対象とならないデータ、例えば、付加情報のデータは、入力言語に対応したデータを記憶する必要はない。検索対象とならないデータには、例えば、入力言語に対応したデータを記憶しても、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶しても、また、入力言語と使用対象となる国(地域)の言語の両方の言語に対応したデータを記憶してもよい。
【0139】
また、先に説明した本実施の形態では、ボタンに表示する文字数に応じた直視時間を考慮する場合に対応して、ローマ字等の文字数に応じた直視時間を計測することになる。
これに対し、外国語の場合に、その言語の体系や特性に応じた態様とすることが可能である。例えば、英語やドイツ語などのインドヨーロッパ語族の場合、日本人が平仮名や片仮名を認識する際にその表記1文字毎に認識するのと異なり、複数文字からなる単語単位で認識していると考えられるので、1単語n秒(例えば1秒)といったように、単語数で直視時間を計測するように構成することもできる。
この場合、「NEW YORK」は、2単語なので直視時間が2n秒(=2秒)となり、「DENVER」はn秒(=1秒)となる。
また、アラビア語のように右から左方向に読む言語に対しては、ボタンの優先順位を画面右から付与するといったような形態も可能である。
但し、単語を構成する文字数に応じて直視時間を変化させるようにしてもよい。
【0140】
以上に説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)規制対象となっているボタンであっても、停車中の表示時間に応じて規制を解除することができる。
(2)表示時間を用いて、ユーザが認識すると思われる優先順位に従って規制を解除するため、ユーザが認識したと思われるボタンの規制を解除することができる。
(3)規制解除対象ボタンであっても、車両が所定の全規制条件を満たす場合、これらの選択操作を規制することができる。
(4)ボタンの選択操作の規制が緩和されるため、ユーザに対する利便性を高めることができる。
(5)ユーザが認識したと思われるボタンの規制を解除するため、ユーザの運転操作に対する集中とボタン操作を両立することができる。
【0141】
また、本実施の形態は次の構成を提供することができる。
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、前記所定のボタンのうち、前記決定したボタン以外のボタンの選択操作を規制する規制手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】目的地候補の絞り込みを支援する仕組みを説明するための図である。
【図2】ナビゲーション装置のシステム構成図である。
【図3】目的地データファイルを説明するための図である。
【図4】通常キーワードデータファイルなどを説明するための図である。
【図5】学習キーワードデータファイルを説明するための図である。
【図6】検索語入力画面の一例を示した図である。
【図7】検索語入力画面の他の例を示した図である。
【図8】検索語入力画面における規制解除例を説明するための図である。
【図9】検索結果画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図10】ナビ詳細設定画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図11】全行程一覧表画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図12】メディア選択画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図13】目的地候補を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】ボタンの選択を規制する手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】ボタンの選択を規制する手順の変形例を説明するためのフローチャートである。
【図16】ボタンの選択を規制する手順の他の変形例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1 ナビゲーション装置
10 現在位置検出装置
20 情報処理制御装置
40 入出力装置
41 入力装置
42 ディスプレイ
50 情報記憶装置
56 目的地データファイル
58 通常キーワードデータファイル
59 オフセットデータファイル
60 学習キーワードデータファイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、車両、及びナビゲーションプログラムに関し、例えば、情報を選択するボタンの選択を規制するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置によって車両を誘導することが盛んに行われている。
ナビゲーション装置は、出発地から目的地までの経路を探索する機能、GPS(Global Positioning System)衛星やジャイロなどのセンサを用いて自車両の位置を検出する機能、及び目的地までの経路と自車両の現在位置を地図上に表示する機能などを備えている。
【0003】
ナビゲーション装置は、タッチパネルが形成されたディスプレイを備えており、ディスプレイに各種操作ボタン(釦)を表示してユーザからの入力を受け付け、検索語の設定や経路探索などの各種の情報処理を行う。
そして、ナビゲーション装置には、運転者が画像を注視せず運転に集中できるようにするため、車両が走行中であるか否かを判断し、走行中であると判断した場合には、運転者がボタンを操作できないようにボタンの選択を規制する(操作不可能とする)ものがある。
【0004】
例えば、次の特許文献1の「ナビゲーション装置及びプログラム」は、車両の走行中は文字入力を禁止して他の画面に遷移し、車両が停止した場合には、初期画面に戻らず、先に文字入力していた画面に戻るものである。
これによって、ユーザは、最初から文字入力をする必要がなく、走行開始前の画面から続きを入力することができる。
【特許文献1】特開2002−250636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両が走行を開始すると同時にボタンに規制をかけると、ユーザが押すボタンを決定して車両を進行させ、その直後にボタンを押そうとした場合に、運転操作に支障がないにも拘わらず、当該ボタンを押すことができないという問題があった。
そのため、ある条件下では、ボタンの規制を行わないほうが、ユーザにとって利便性が高まる。
そこで、ボタンの規制に関して、如何にして、ユーザの利便性と走行の安全の調和をとるかが課題となっていた。
【0006】
そこで、本発明は、利便性と走行の安全を両立するボタン操作の規制を実施することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、前記判断手段が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制手段と、前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、前記決定したボタンに対する前記規制手段による選択操作の規制を解除する解除手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記判断手段は、前記車両の車速を用いて前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記決定手段は、前記ボタンに表示した文字数に応じた時間と前記計測した時間を用いて、前記規制の対象から除外するボタンを決定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記車両が所定の除外解除条件を満たした場合に、前記所定のボタンの選択を規制する除外解除手段を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記所定の除外解除条件は、前記車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下になった場合であることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記所定の除外解除条件は、前記車両の前方の所定距離内に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示機能と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断機能と、前記判断機能が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制機能と、前記判断機能が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測機能と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定機能と、前記決定したボタンに対する前記規制機能による選択操作の規制を解除する解除機能と、をコンピュータで実現するナビゲーションプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、停車中に表示したボタンの表示時間に応じて、選択的に規制対象のボタンの規制を解除することにより、利便性と走行の安全を両立するボタン操作の規制を実施することができる。
請求項2に記載の発明によれば、車速を用いて車両の走行状態を判断することができる。
請求項3に記載の発明では、ボタンに表示した文字数に応じて規制を行う時間を規定することができる。
請求項4に記載の発明では、車両が除外解除条件を満たす場合に、規制解除対象となっているボタンを規制することができる。
請求項5に記載の発明では、前方の車両との車間距離が所定距離以下の場合に、ボタンを全規制することができる。
請求項6に記載の発明では、車両の前方に交差点やカーブが存在する場合に、ボタンを全規制することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供することができる。
請求項8に記載の発明では、停車中に表示したボタンの表示時間に応じて、選択的に規制対象のボタンの規制を解除することにより、利便性と走行の安全を両立する機能をコンピュータで実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)実施の形態の概要
規制対象のボタンのうち、停車中に表示していた時間に応じた個数のボタンの規制を解除する。
表示していた時間が長ければ、それだけユーザがボタンの内容を認識し、後はボタンを選択するだけという状態にあると考えられる。このような場合、ユーザはボタンを直視することなく操作することができるため、ボタンの規制を部分的に解除しても安全に運転操作を行うことかでき、また、ナビゲーション装置の操作性を向上させることができる。
【0010】
ナビゲーション装置は、画面上の規制対象となっているボタンに対して規制を解除する優先順位を設定しておく。この優先順位は、例えば、左のボタンから右のボタンに優先順位を設定するなど、ユーザがボタンの表記を読んで認識していくと考えられる順になっている。
次に、ナビゲーション装置は、停車中にボタンを表示している時間を計測し、車両が走行を開始すると、この表示時間に応じて規制を解除するボタンの個数を決定する。
【0011】
そして、ナビゲーション装置は、規制対象となっているボタンの選択操作を規制すると共に、規制解除の優先順位の高いボタンから、当該個数分のボタンを規制の対象から除外して規制を解除し、走行開始後もユーザが選択できるようにする。
また、規制解除後、車両が一定の条件を満たすと(例えば、走行開始後10秒経過)、規制解除したボタンに対しても規制を実施し、運転者が運転操作に集中できるようにすることもできる。
このように、本実施の形態では、停車中に表示していた時間により走行中に操作可能となるボタンの数が変化する。
【0012】
(2)実施の形態の詳細
まず、図1を用いてナビゲーション装置が目的地候補の絞り込みを支援する仕組みについて説明する。
ナビゲーション装置は、学習キーワードデータファイル60や通常キーワードデータファイル58などを用いて検索語入力画面100を構成して検索語の設定を支援し、目的地データファイル56を用いて検索結果画面200を構成して検索語にヒットする目的地をユーザに選択させる。
この支援処理は、図中に括弧で示した英小文字の順に従って行われる。
【0013】
まず、ナビゲーション装置は、検索語入力画面100を表示し、ユーザから文字ボタン群やキーワードボタンからの入力を受け付け、検索語を検索語設定欄101に設定する。
文字ボタン群では、「あ」「い」、・・・など、個別の1文字を入力できるようになっており、キーワードボタンでは、「えき」、「りぞーと」、・・・などと、ユーザが入力すると思われる一連の文字列を入力できるようになっている。
【0014】
(a)ナビゲーション装置は、検索語設定欄101に入力された文字を用いてキーワードボタンに表示するキーワードを学習キーワードデータファイル60で検索してキーワードボタンに表示する。
(b)次いで、ナビゲーション装置は、同様に通常キーワードデータファイル58でキーワードを検索してキーワードボタンに表示する。
【0015】
学習キーワードデータファイル60は、ユーザが過去に入力した検索語をキーワード化して記憶しており、通常キーワードデータファイル58は、予め用意されたキーワードを記憶している。
そして、ナビゲーション装置は、キーワードボタンを表示するに際して、上記(a)、(b)のように、学習キーワードデータファイル60を通常キーワードデータファイル58に優先して使用する。
【0016】
(c)ナビゲーション装置は、完了ボタン107が選択されるか監視しており、ユーザが完了ボタン107をタッチするとこれを認識する。
(d)完了ボタン107が選択されると、ナビゲーション装置は、検索語設定欄101に入力された検索語を確定し、これを学習キーワードデータファイル60に格納して、新たな学習キーワードとする。
なお、キーワードボタンの表示が7文字単位であるため、ナビゲーション装置は、確定した検索語を7文字単位に区分してから学習キーワードデータファイル60に格納する。
【0017】
(e)ナビゲーション装置は、検索語を学習キーワードデータファイル60に格納すると共に、検索語を目的地データファイル56で検索して、検索語にヒットする地点情報の地点名称を検索結果画面200の検索結果表示欄201に表示する。目的地データファイル56には、検索語に対応させて地点情報が記憶されている。
次いで、ナビゲーション装置は、ユーザが検索結果表示欄201に表示された地点名称を選択すると、当該地点を目的地に設定する。
【0018】
なお、上の例では、ユーザが完了ボタン107を選択した後に目的地データファイル56での地点情報の絞り込みを開始したが、ナビゲーション装置は、ユーザが検索語設定欄101に検索語を入力する過程で、これと並行して地点情報を絞り込むことにより、絞り込み処理を高速化することもできる。
【0019】
このように、ナビゲーション装置は、学習キーワードデータファイル60と通常キーワードデータファイル58を用いてユーザの検索語入力を支援しながら、地点情報を検索するようになっており、ユーザが入力した検索語を学習キーワードデータファイル60に追加することにより、ユーザが入力した検索語を学習するようになっている。
【0020】
図2は、本実施形態が適用されるナビゲーション装置1のシステム構成図である。
このナビゲーション装置1は、車両に搭載され、この図2に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
まず、現在位置検出装置10は、以下のような構成を有している。絶対方位センサ11は、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両が何れの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であればよい。
【0021】
相対方位センサ12は、例えば交差点を曲がったか否かを検出するものであり、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム或いは車輪部に取り付ける角度センサでもよい。
また、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを用いてもよい。つまり、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出することができる手段であればよい。
距離センサ13は、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものでもよい。つまり、車両の移動距離を計測できる手段であればよい。
【0022】
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信装置14は、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、受信装置の位置情報、受信装置の移動速度、受信装置の進行方向など様々な情報を得ることができる。
ビーコン受信装置15は、特定の地点に設置された送信装置より発信された信号を受信する装置である。特に、VICS情報を入手することができ、渋滞情報、現在位置情報、駐車場情報等車両の走行に関する情報を入手することができる。
【0023】
データ送受信装置16は、電話回線や電波を利用して車両外部と通信をし、情報の交換を行うための装置である。
例えば、自動車電話、ATIS、VICS、GPS補正、車両間通信など様々な利用方法があり、走行に関する情報を入出力することが可能である。
【0024】
また、図示しないが、車両は、車速を計測する車速センサ、加速度を計測する加速度センサ、アクセルの踏み量を計測するアクセルセンサ、ブレーキの踏量を計測するブレーキセンサなどを備えている。
【0025】
次に、情報処理制御装置20は、現在位置検出装置10、入出力装置40から入力される情報及び情報記憶装置50に格納された情報に基づいて演算及び制御を行うとともに、演算結果をディスプレイ42、プリンタ43またはスピーカ44等の出力手段に出力するように制御する手段である。
【0026】
この情報処理制御装置20は、以下のような構成を有している。
中央処理装置(CPU)21は、ナビゲーション装置1全体の総括的な演算及び制御を行う。
本実施の形態では、各種画面を形成してユーザに提供すると共に、走行状態に応じて画面に表示されているボタンの選択操作の規制を行う。
第1ROM22はナビゲーションに関するプログラム、特に、現在位置の検出、経路の探索、表示案内などに関するナビゲーションプログラムを格納している。
CPU21は、ナビゲーションに関するプログラムに従って動作することにより、画面の形成を行ったりボタンの選択操作を規制したりすることができる。
【0027】
入力インターフェイス23は、現在位置検出装置10からの情報を受け取る手段である。
ボタンの操作規制に関しては、入力インターフェイス23は、例えば、車速センサ、加速度センサ、アクセルセンサ、ブレーキセンサの出力値を受け取り、CPU21に車両が走行状態にあるか否かを判断するための情報を提供する。
【0028】
RAM24は、CPU21が情報処理を行うためのワーキングメモリを提供し、例えば、CPU21が各種画面を表示するためのデータや各種センサの出力値やユーザが入力した情報などを記憶する。
より詳細には、後述する入力装置41により入力された目的地の情報、通過地点の情報等の利用者が入力した情報を記憶すると共に、利用者の入力情報に基づいてCPU21により演算された結果や、経路探索された結果、または情報記憶装置50から読み込まれた地図情報を格納するための記憶手段である。
通信インターフェイス25は、現在位置検出装置10からの情報、特に外部から得られる情報を入出力するための手段である。
【0029】
第2ROM26は、ナビゲーションに関するプログラム、特に、音声案内に関するナビゲーションプログラムを格納している。なお、第1ROM22と第2ROM26を共通する1のROMで構成するようにしてもよい。
画像プロセッサ27は、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための処理手段である。
【0030】
時計28は、時刻を刻む。本実施の形態では、CPU21が停車中にボタンを画面表示している時間tを計測するのに用いられる。
画像メモリ29は、画像プロセッサ27により処理された画像情報を格納する手段である。
音声プロセッサ30は、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理し、スピーカ44に出力する。
【0031】
入出力装置40は、利用者により目的地、通過地点、探索条件等のデータを入力する入力装置41、画像を表示するディスプレイ42、情報を印刷するプリンタ43、音声を出力するスピーカ44より構成される。入力装置41は、例えば、タッチパネル、タッチスイッチ、ジョイスティック、キースイッチ等で構成される。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、目的地までの走行経路が表示される。
【0032】
情報記憶装置50は、伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
情報記憶装置50は、地図データファイル51、交差点データファイル52、ノードデータファイル53、道路データファイル54、写真データファイル55、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、通常キーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59、学習キーワードデータファイル60、及び図示しないその他のデータファイルを格納している。
【0033】
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、各種半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
なお、書き換えが必要な情報については、書き換え可能なハードディスク、フラッシュメモリなどで構成し、その他の固定的な情報についてはCD−ROM、DVD−ROMなどのROMを使用するようにしてもよい。
【0034】
地図データファイル51には、全国道路地図、各地域の道路地図または住宅地図等の地図データが記憶されている。道路地図は、主要幹線道路、高速道路、細街路等の各道路と地上目標物(施設等)から構成される。住宅地図は、地上建造物等の外形を表す図形及び、道路名称等が表示される市街図である。細街路とは、例えば、国道、県道以下の道幅が所定値以下の比較的狭い道路で、「一方通行」等の交通規制情報が付加されていない道路である。
【0035】
交差点データファイル52には交差点の地理的位置座標や名称等の交差点に関するデータが、ノードデータファイル53には地図上において経路探索に利用される各ノードの地理座標データ等が、道路データファイル54には道路の位置と種類及び車線数及び各道路間の接続関係等の道路に関するデータが、写真データファイル55には各種施設や観光地、または主要な交差点等の視覚的表示が要求される場所を写した写真の画像データが、それぞれ記憶されている。
【0036】
目的地データファイル56には、主要観光地や建物、電話帳に記載されている企業・事業所等の目的地になる可能性の高い場所や施設等の位置と名称等のデータが記憶されている。
案内地点データファイル57には、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データが記憶されている。
【0037】
通常キーワードデータファイル58には、キーワードボタンに表示するキーワードが記憶されている。
オフセットデータファイル59には、通常キーワードデータファイル58のキーワードが選択された場合に、更に、それに続くキーワードをキーワードボタンに表示するためのオフセットキーワードが記憶されている。
学習キーワードデータファイル60には、ユーザが確定した検索語を学習した学習キーワードが記憶されている。
また、情報記憶装置50には、図示しないその他のデータファイルも記憶されている。
【0038】
このように構成されたナビゲーション装置1では、次のようにして経路案内が行われる。
ナビゲーション装置1は、現在位置検出装置10で現在位置を検出し、情報記憶装置50の地図データファイル51から現在位置周辺の地図情報を読み込みディスプレイ42に表示する。
そして、ナビゲーション装置1は、ディスプレイ42に検索語入力画面100や検索結果画面200などを表示し、入力装置41から目的地の入力を受け付ける。
入力装置41は、ディスプレイ42上に配置されたタッチパネルを備えており、ユーザがディスプレイ42に表示された操作ボタンをタッチすると、当該操作ボタンの選択を検出し、ユーザから目的地の設定を受け付けるようになっている。
【0039】
そして、入力装置41から目的地が入力されると、情報処理制御装置20は、現在位置から目的地に至る走行経路の候補を複数探索(演算)し、ディスプレイ42に表示した地図上に表示し、運転者が何れかの走行経路を選択すると、選択した走行経路をRAM24に格納することで、走行経路を取得する(走行経路取得手段)。
【0040】
なお、情報処理制御装置20は、情報処理センタに車両現在位置(又は入力された出発地)と目的地を送信し、情報処理センタで探索された目的地までの走行経路を受信することにより走行経路を取得するようにしてもよい。この場合、目的地や走行経路の通信は通信インターフェイス25を介して、無線通信により行う。
また、自宅等のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して、出発地から目的地までの走行経路を探索し、USBメモリ等の記憶媒体に格納し、該記憶媒体読取り装置を介して取得するようにしてもよい。この場合の記憶媒体読み取り装置は伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
【0041】
車両が走行すると、現在位置検出装置10によって検出された現在位置を追跡することにより、経路案内を行う。
経路案内は、探索した走行経路に対応する道路データと現在位置検出装置10で検出される現在位置とのマップマッチングにより、地図上の車両位置を特定し、車両現在位置周辺の地図をディスプレイ42に表示すると共に、探索した走行経路と現在位置とを地図上に表示する。
また、探索した走行経路と現在位置との関係から、案内の必要性、即ち直進が所定距離以上続く場合、所定の進路変更地点等の走行経路の案内、及び方面案内が必要か否か等について判断し、必要である場合にはディスプレイ42の表示及び音声による案内を実行する。
【0042】
図3は、目的地データファイル56の論理的な構成の一例を示した図である。
目的地データファイル56は、経路案内対象である地点に関する地点情報を記憶したデータベースであり、「検索キー」、「地点名称」、「座標」、「電話番号」などの項目から構成されている。
【0043】
項目「検索キー」は、地点名称を仮名表記した検索キーが格納されており、例えば、「せぎわーるど/おかざきてん」などと意味単位で区分されている。なお、意味単位の区分は、一例として「/」で表してある。
検索キーは、ユーザが検索語入力画面100で入力した検索語を検索するキーとして使用され、例えば、意味単位による一致により検索語をヒットさせることができる。
例えば、検索語が「せぎわーるど」の場合、最初の意味単位の一致による「せぎわーるど/おかざきてん」のほか、2番目の意味単位の一致による「ゆのまち/せぎわーるど」をヒットさせることができる。
ナビゲーション装置1は、検索語によって検索キーがヒットすることにより、検索語に対応する地点情報を特定することができる。
【0044】
なお、検索語の「せぎわ」に対して、意味単位における前方一致により、「せぎわーるど/おかざきてん」や「ゆのまち/せぎわーるど」などをヒットさせるように構成することもできる。
また、意味単位ではなく、検索語に該当する文字列を含む検索キーがヒットするように構成することもできる。この場合、例えば、検索語が「せぎわ」の場合、「いせぎわかやま」は文字列「せぎわ」を含むため、これをヒットさせることができる。
【0045】
項目「座標」は、地点情報に係る施設が所在する地点の緯度経度である。なお、地点を特定できる情報であれば、緯度経度以外の情報を用いてもよい。
項目「電話番号」は、地点情報に係る施設の電話番号である。
この他、目的地データファイル56は、地点情報に係る施設の住所や、例えば、「関東地方」といったエリア情報や「レストラン」といったジャンル情報などを格納するように構成することができる。
【0046】
図4(a)は、通常キーワードデータファイル58の論理的な構成の一例を示した図である。
通常キーワードは、意味単位で7文字以下(キーワードボタンの最大文字数が7文字であるため)の文字列に区分されており、ここでは、最初の区分を前方キーワードと呼び、これに続く区分をオフセットキーワードと呼んでいる。
【0047】
通常キーワードデータファイル58は、「前方キーワード」、「関連項目数」、「関連項目」などの各項目から構成されている。
項目「前方キーワード」は、通常キーワードの最初の区分に該当する文字列である。
項目「関連項目数」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードの個数である。
例えば、前方キーワード「みえれいんぼー」に対して、オフセットキーワードは、「らんど」、「しー」、「すとあ」の3つがあり、前方キーワード「みえれいんぼー」の関連項目数は3となっている。
【0048】
項目「関連項目」は、後続するオフセットキーワードのオフセット番号であり、オフセットキーワードに対応して「オフセット1」、「オフセット2」、・・・なるサブ項目が形成されている。
そして、オフセットデータファイル59でのオフセットキーワードのアドレスとして機能している。
【0049】
例えば、前方キーワード「みえれいんぼー」に対しては、「オフセット1」〜「オフセット3」が存在し、それぞれ、オフセット番号が「25」〜「27」となっている。
次に説明する、オフセットデータファイル59で、オフセット番号「25」〜「27」のオフセットキーワードは、それぞれ「らんど」、「しー」、「すとあ」となっており、前方キーワードとオフセットキーワードを結合して、「みえれいんぼーらんど」、「みえれいんぼーしー」、「みえれいんぼーすとあ」なるキーワードが形成される。
【0050】
このように、項目「関連項目」によって前方キーワードとオフセットキーワードが関連づけられているため、例えば、ユーザがキーワードボタンで「みえれいんぼー」を選択した場合、引き続きキーワードボタンに「らんど」、「しー」、「すとあ」と表示することができる。
【0051】
図4(b)は、オフセットデータファイル59の論理的な構成の一例を示した図である。
オフセットデータファイル59には、前方キーワードに後続する文字列が格納されている。
項目「オフセット番号」は、オフセットキーワードのオフセット番号である。
項目「オフセットキーワード」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードであり、7文字以内の文字列となっている。
【0052】
項目「構成レベル」は、前方キーワードから数えて何番目のオフセットキーワードであるかを示している。
例えば、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」は、前方キーワードが「いせゆにばーさ」であり、オフセットキーワードは、意味の区切りが分かり易い「る」、「すたじお」、「とうきょう」に設定されており、「る」は前方キーワードから数えて2番目、「すたじお」は3番目となる。
【0053】
項目「関連項目数」は、オフセットキーワードに更に後続するオフセットキーワードの数である。
例えば、キーワード「みえれいんぼーらんど」のオフセットキーワード「らんど」には、後続するオフセットキーワードがないため0となり、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」のオフセットキーワード「る」には、後続するオフセットキーワードである「すたじお」が存在するため1となっている。
【0054】
項目「関連項目」は、オフセットキーワードに後続するオフセットキーワードが存在する場合に、当該後続するオフセットキーワードのオフセット番号を記録したものである。 例えば、オフセット番号「156」の「る」には、オフセット番号「157」の「すたじお」が後続し、「すたじお」には、更にオフセット番号「158」の「とうきょう」が後続する。
このため、前記キーワードで「いせゆにばーさ」を選択すると、オフセットキーワード「る」、「すたじお」、「とうきょう」が得られ、キーワード「いせゆにばーさるすたじおとうきょう」が形成される。
【0055】
図5は、学習キーワードデータファイル60の論理的な構成の一例を示した図である。
学習キーワードデータファイル60は、ユーザが検索語入力画面100で新たな検索語を入力した場合に、ナビゲーション装置1がこれを学習キーワードとして格納したものである。
学習キーワードデータファイル60には、例えば、300件の学習キーワードを格納することができ、入力数が300件を越えた場合、ナビゲーション装置1は、最も古い学習キーワードを上書きすることにより新たな学習キーワードを格納する。または、最も使用頻度が低いものを上書きしてもよい。
【0056】
ナビゲーション装置1は、学習キーワードを学習キーワードデータファイル60に格納する際に、キーワードボタンの最大文字数に合わせて、これを前方から7文字単位に区分する。
例えば、学習キーワードが「すきやばしこうさてんしょうてんかい」の場合、ナビゲーション装置1は、これを「すきやばしこう/さてんしょう/てんかい」に区分する。
このようにして、ナビゲーション装置1は、キーワードボタンに「すきやばしこう」を表示し、ユーザがこれを選択した場合に、引き続きキーワードボタンに「さてんしょう」を表示することができる。
【0057】
なお、単純に7文字単位で区分すると分かりにくくなる場合があるため、例えば、区分後の文字列の先頭文字が「ん」である場合、「っ」といった小文字である場合、「ー」といった長音記号である場合には、6文字で区分して、これらの文字が先頭に位置しないようにする。
この場合、「あさくさにしに/っぽり」の場合には、2番目の区分の先頭の文字が「っ」と小文字になるため、「あさくさにし/にっぽり」と前方の文字列を6文字で区分する。
【0058】
次に、検索語入力画面100について説明する。
図6(a)は、ディスプレイ42に表示された検索語入力画面100の態様の一例を示した図である。
ディスプレイ42の表面には、入力装置41(図2)を構成するタッチパネルが形成されており、ユーザがディスプレイ42に表示されたボタンなどをタッチして選択すると、当該ボタンに対応する情報をナビゲーション装置1に入力することができるようになっている。
【0059】
検索語入力画面100は、検索語設定欄101、修正ボタン102、戻るボタン103、文字ボタン108、キーワードボタン104〜106、及び完了ボタン107などから構成されている。
検索語設定欄101は、ユーザが入力した検索語を表示する欄であり、入力済みの文字(仮名)の後に入力を催促するアンダースコアが表示される。
【0060】
修正ボタン102は、検索語設定欄101の入力を修正するボタンであり、例えば、検索語設定欄101が選択されると、ナビゲーション装置1は、検索語設定欄101に表示されている検索語を消去する。
戻るボタン103は、検索語入力画面100に遷移する前の画面に戻るボタンである。
文字ボタン108は、50音文字や記号、濁音文字を入力するためのボタンであり、ナビゲーション装置1は、ユーザが選択した文字を検索語設定欄101に表示する。
【0061】
キーワードボタン104〜106は、通常キーワードや学習キーワードを検索語設定欄101に入力するためのボタンである。
キーワードボタン104〜106は、最大7文字表示することができる。
ナビゲーション装置1は、検索語設定欄101に文字が入力されると、これに対応するキーワードを表示する。
【0062】
例えば、ユーザが検索語設定欄101に「せ」と入力すると、ナビゲーション装置1は、先頭の文字が「せ」であるキーワードを学習キーワードデータファイル60と通常キーワードデータファイル58から検索し、キーワードボタン104〜106に表示する。
この際、ナビゲーション装置1は、学習キーワードデータファイル60を通常キーワードデータファイル58に優先して検索し、優先して検索された順にキーワードボタン104〜106に表示する。
【0063】
図6(a)の例では、ユーザが検索語設定欄101に入力した文字「せ」に対して、ナビゲーション装置1は、まず、学習キーワードデータファイル60で学習キーワード「せそみすとりー」を検索し、次いで、通常キーワードデータファイル58で通常キーワード「せぎわーるど」、「せちがらいよ」を検索し、これらをキーワードボタン104〜106に表示している。
【0064】
完了ボタン107は、検索語設定欄101に入力した検索語を確定するためのボタンである。
ナビゲーション装置1は、完了ボタン107が選択されると、検索語設定欄101に入力された検索語を目的地データファイル56で検索すると共に、当該検索語を7文字単位に区分して学習キーワードデータファイル60に格納する。
なお、目的地データファイル56の検索は、完了ボタン107が選択される前であっても、検索語設定欄101で検索語の文字が入力されるたびに、これと並行して目的地データファイル56の地点情報を絞り込むように構成してもよい。
【0065】
図6(b)は、図6(a)の検索語入力画面100でユーザがキーワードボタン105の「せぎわーるど」を選択した場合に表示される検索語入力画面100である。
検索語設定欄101に入力された文字「せ」に対して、ユーザがキーワードボタン105の「せぎわーるど」を選択すると、ナビゲーション装置1は、文字「せ」をキーワードの「せぎわーるど」に置換する。
このため、ユーザは、1回の選択操作で「せぎわーるど」なる文字列を入力することができる。
【0066】
また、ナビゲーション装置1は、ユーザがキーワードボタン105を選択すると、「せぎわーるど」に続くオフセットキーワード「ほんてん」、「おかざきてん」、「ききんぞく」をキーワードボタン104〜106に表示する。
なお、例えば、学習キーワード「せそみすとりー」が選択されると、ナビゲーション装置1は、これに続く「と」をキーワードボタンに表示する。
【0067】
このように、ナビゲーション装置1は、キーワードボタンで通常キーワードが選択された場合には、これに続くオフセットキーワードを引き続いてキーワードボタンに表示し、学習キーワードが選択された場合には、これに続く次の区分の文字列を引き続いてキーワードボタンに表示する。
【0068】
図7は、図6(b)の検索語入力画面100でユーザがキーワードボタン104の「ほんてん」を選択した場合に表示される検索語入力画面100である。
検索語設定欄101には、先に入力されていた「せぎわーるど」に続いて「ほんてん」がキーワード入力され、「せぎわーるどほんてん」が入力される。
キーワードボタン104〜106には、「ほんてん」に続くオフセットキーワード「えき」、「まえ」、「みなみ」が表示される。
【0069】
この状態で、ユーザが完了ボタン107を選択すると、ナビゲーション装置1は、「せぎわーるどほんてん」を検索語として確定し、これを地点情報の検索を行うと共に、「せぎわーるどほんてん」なる文字列を7文字単位で区分して「せぎわーるどほ/んてん」とするが、第2区分が「ん」で始まるため、「せぎわーるど/ほんてん」とし、これを学習キーワードデータファイル60に格納する。
このようにして、ナビゲーション装置1は、ユーザが入力した検索語を学習することができる。
【0070】
次に、ナビゲーション装置1が画面に表示したボタンについての選択操作の規制について説明する。
ナビゲーション装置1が表示するボタンには、車両が走行を開始しても規制を行わない規制対象外ボタンと、規制対象であるが、表示時間によって規制を解除される規制解除対象ボタンと、表示時間の如何に関わらず規制を行う規制対象ボタンがある。
このように規制解除対象ボタンは、表示時間によって操作可能な範囲となる。
【0071】
このように表示時間よって規制を行ったり規制を解除する規制解除対象ボタンを設けたのは以下の理由による。
即ち、従来のナビゲーション装置には、車両が走行を開始するとボタンの選択操作を規制するものが存在するが、その場合、規制対象となっているボタンの選択操作を一律に規制していた。
【0072】
しかし、ユーザがボタンの表示内容を停車中に認識し、走行開始直後にあとはボタンを選択するだけといったように、必ずしも選択操作を規制する必要のない場合もある。
そのため、ナビゲーション装置1は、停車中に規制対象のボタンを表示していた時間を計測し、ユーザが既に認識したと思われるボタンに関しては、規制を解除し、車両が走行していてもユーザが選択できるようにしたのである。
【0073】
規制を解除するボタンを選択するアルゴリズムは各種考えられるが、例えば、次のように、ボタンに表示する文字数に応じた直視時間を考慮することができる。
即ち、ユーザが1文字を読み取る時間を例えば1秒とし、停車中に画面に規制対象のボタンを表示していた秒数を計測する。
そして、画面上のボタンに優先順位を設定し、順序が上位のボタンから1文字につき計測した秒数を1秒ずつを割り当て、全文字に秒数が割り当てられたボタンの規制を解除する。
このように、ナビゲーション装置1は、ボタンに表示した文字数に応じた時間と計測したボタンの表示時間を用いて、規制の対象から除外するボタンを決定することができる。
【0074】
例えば、7文字表示された規制対象のボタンが横に4つ並んでおり、左から右に優先順位が設定されているものとする。
停車中にこれらのボタンを15秒表示した後、車両が発車したとする。この場合、左側2つのボタン(合計文字数が14文字)が解除対象となり、右側2つのボタンの選択操作が規制される。
【0075】
または、ボタン1つあたりに所定秒を割り当て、停車中に規制対象のボタンを表示していた時間を所定秒で除し、余りを除いた数分のボタンを優先順位に従って表示するように構成することもできる。
例えば、ボタン1つにつき10秒を割り当てるとし、停車中にこれらボタンを35秒表示していたとする。この場合、35を10で除すと、3余り5となり、余りを除いた数、即ち3個のボタンを優先順位に従って規制を解除することになる。
【0076】
図8(a)は、検索語入力画面100における規制解除例を説明するための図である。
検索語入力画面100に表示されたボタンのうち、戻るボタン103と完了ボタン107は、操作しても注視を必要とする画面が表示されないため規制対象外ボタンに設定されており、修正ボタン102と文字ボタン108は、操作すると注視を必要とする画面が表示されるため規制対象ボタンに設定されており、キーワードボタン104〜106は、認識後は注視を必要とせず選択できるため規制解除対象ボタンに設定されている。
【0077】
図中、規制が実施されているボタンは破線にて示してある。以下の図でも同様に規制が実施されているボタンは破線で示す。
なお、実際の画面では、規制が実施されているボタンはトーンダウンするなど、表示状態を変化させてユーザが認識できるようにする。
【0078】
通常ユーザはボタンを左側から見ていくと考えられるため、キーワードボタン104〜106は、この順に規制解除の優先順位が設定されている。
図では、表示時間から認識済みと推定されるキーワードボタン104の規制が解除されており、認識済みと推定されないキーワードボタン105、106のボタン操作が規制されている。
このため、ユーザは、キーワードボタン104を選択することはできるが、キーワードボタン105、106を選択することはできない。
【0079】
図8(b)は、検索語入力画面100で規制解除の他の態様の一例を示した図である。
この図では、図8(a)の場合よりも停車中の表示時間が長かったため、キーワードボタン104〜106の全てが規制解除されている。
一方、修正ボタン102や文字ボタン108は、規制対象ボタンであるため選択操作が規制されており、戻るボタン103と完了ボタン107は規制対象外ボタンであるため選択可能となっている。
【0080】
以上、検索語入力画面100についてのボタン規制の例について説明したが、続いて、ナビゲーション装置1が提供する各種画面について、ボタン選択操作の規制について説明する。
【0081】
図9(a)は、検索結果画面200の一例を示した図であり、検索語入力画面100で入力された「せぎわーるど」を検索した結果を示している。
検索結果表示欄201は、検索された地点名称を地点名称ボタンで一覧表示するための欄である。
図の例では、一度に5件まで表示することができ、「瀬木ワールド岡崎店」、「瀬木ワールド新宿店」など、検索上位5件の地点名称ボタンが検索順位順に表示される。各地点名称ボタンには、施設の内容が直感的に分かるようにアイコンが設定されている。
【0082】
ここで、ユーザが「瀬木ワールド岡崎店」を選択すると、ナビゲーション装置1は、「瀬木ワールド岡崎店」に関する座標値などの情報を情報記憶装置50で検索して目的地に設定し、現在位置検出装置10などを用いて車両を目的地「瀬木ワールド岡崎店」に案内する。
【0083】
エリアボタン204は、検索結果表示欄201に表示される地点名称ボタンをエリアで絞り込むためのボタンである。この図では、全エリアに設定されている。
ジャンルボタン203は、検索結果表示欄201に表示される地点名称ボタンをジャンルで絞り込むためのボタンである。この図では、全ジャンルに設定されている。
【0084】
詳細ボタン202は、地点名称ごとに表示され、ユーザが所望の地点名称の詳細ボタン202をタッチすると、ナビゲーション装置1は、当該地点名称に対応する地点情報を検索してディスプレイ42に表示する。
前ボタン210、次ボタン214は、それぞれ、検索結果表示欄201の地点名称を1件ずつスクロールダウン、スクロールアップするためのボタンである。
【0085】
前ページボタン211、次ページボタン213は、それぞれ、検索結果表示欄201の地点名称をページ単位でスクロールアップ、スクロールダウンするためのボタンである。
スクロールバー217は、全検索結果のうち、現在表示している結果の位置を表すと共に、スクロールバー217をタッチしてドラッグすることにより、スクロールアップやスクロールダウンを行うことができる。
【0086】
検索結果画面200では、検索結果表示欄201の各地点名称ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、他のボタン及びスクロールバー217は、規制対象ボタンとなっている。
これは、ユーザが地点名称ボタンを認識した後は、これを選択するだけであるため、地点名称ボタンを規制解除対象とし、一方、他のボタンやスクロールバー217は、操作することで新たに注視を必要とする画面が表示されるため、規制対象ボタンとしたものである。
【0087】
なお、地点名称ボタンは、アイコンにより直感的に判断可能であるが、同じアイコンが表示されることもあるために文字列を見る必要がある。そこで、規制を解除するボタン数を計算するにあたり、文字数に応じた直視時間を考慮するのが望ましい。
【0088】
図9(b)は、検索結果画面200に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
検索結果表示欄201の地点名称ボタンは、上から下に規制解除の優先順位が設定されており、この図の例では、上から3つ(「瀬木ワールド岡崎店」〜「瀬木ワールド本店」)の地点名称ボタンの規制が解除され、下の2つ(「千木ワールド貴金属」、「湯の町瀬木ワールド」)の地点名称ボタンが規制されている。
【0089】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも上から3つの地点名称ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった下の2つの地点名称ボタン、及び、エリアボタン204、ジャンルボタン203、詳細ボタン202、前ボタン210、次ボタン214、前ページボタン211、次ページボタン213、及びスクロールバー217の選択操作は規制されている。
【0090】
図10(a)は、ナビゲーション装置1の表示画面を設定するためのナビ詳細設定画面300の一例を示した図である。
初期状態ボタン302は、表示画面の設定を初期状態にリセットするためのボタンである。
ヘルプボタン303は、ユーザが操作方法などに疑問点がある場合、これをナビゲーション装置1に問い合わせるためのボタンである。
【0091】
戻るボタン304は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。
選択ボタン群301は、選択ボタン群301の左に表示された選択項目(例えば、「右画面の地図で表示」など)について選択を設定するか否かを設定するためのボタンである。設定する場合には「する」ボタンを選択し、設定しない場合には「しない」ボタンを選択する。
【0092】
変更ボタン305は、選択ボタン群301で選択した設定を確定するためのボタンである。
前ボタン310、次ボタン314、前ページボタン311、次ページボタン313、及びスクロールバー317の機能は、それぞれ前ボタン210、次ボタン214、前ページボタン211、次ページボタン213、及びスクロールバー217と同様である。
【0093】
ナビ詳細設定画面300では、初期状態ボタン302、選択ボタン群301の各ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、図10(a)では、これらのボタンを破線で囲んで示してある。
これは、初期状態ボタン302、選択ボタン群301の各ボタンは、ユーザが認識した後は選択するだけで直視せずに設定できるからである。他のボタンは、操作することで直視する必要のある画面が表示されるため規制対象とした。
【0094】
図10(b)は、ナビ詳細設定画面300に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
ナビ詳細設定画面300の初期状態ボタン302、選択ボタン群301は、上から下に規制解除の優先順位が設定されている。これは、一般的にユーザは上から下にボタンを認識していくと考えられるからである。
この図の例では、初期状態ボタン302、及び選択ボタン群301の上から2番目の選択ボタンが規制解除され、選択ボタン群301の上から3〜5番目の選択ボタンが規制されている。
【0095】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも初期状態ボタン302、及び上から1、2番目の選択ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった下の3〜5番目の選択ボタンの操作は規制される。
なお、ヘルプボタン303、戻るボタン304、変更ボタン305、前ボタン310、次ボタン314、前ページボタン311、次ページボタン313、及びスクロールバー317は規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0096】
図11(a)は、ナビゲーション装置1が検索した全ルートを一覧表示する全行程一覧表画面400の一例を示した図である。
戻るボタン402は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。
探索条件ボタン群401は、推奨ボタン、有料優先ボタン、一般優先ボタン、距離優先ボタン、別ルートボタンから構成されている。
【0097】
探索条件ボタン群401の各ボタンの右側には、各ボタンに対応する経路の全行程の距離、有料道路の距離、料金、所要時間が表示されており、ユーザはこれらボタンを選択することにより、所望の案内経路を設定することができる。
全行程一覧表画面400では、探索条件ボタン群401の各ボタンが規制解除対象ボタンに設定されており、図11(a)では、これらのボタンを破線で囲って示してある。これらのボタンは、ユーザが認識した後は直視せずに選択するだけで設定できるからである。
なお、戻るボタン402は、規制対象ボタンに設定されている。
【0098】
図11(b)は、全行程一覧表画面400に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
探索条件ボタン群401の各ボタンは、上から下に規制解除の優先順位が設定されている。これは、一般的にユーザは上から下にボタンを認識していくと考えられるからである。
この図の例では、探索条件ボタン群401のうち、推奨ボタン、有料優先ボタン、及び一般優先ボタンが規制解除され、距離優先ボタンと別ルートボタンが規制されている。
【0099】
このため、ユーザは、車両が走行を開始した後でも推奨ボタン、有料優先ボタン、及び一般優先ボタンを選択することができる。
また、規制が解除されなかった距離優先ボタンと別ルートボタンの操作は規制される。
なお、戻るボタン402は規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0100】
図12(a)は、メディアを選択するメディア選択画面500の一例を示した図である。
メディア選択画面500は、選局ボタン群501とメディア選択ボタン群503を備えている。
メディア選択ボタン群503は、AM放送を選択するAMボタン、FM放送を選択するFMボタンなど、メディアを選択するためのボタンから構成されている。
【0101】
選局ボタン群501は、選択されたメディアで選局などを行うためのボタンから構成されている。
この図の例は、AM放送ボタンが選択されている場合であり、各AM放送局を選択するためのボタンや、交通情報ボタン、音量ボタンなどが表示されている。
【0102】
選局ボタン群501の各ボタンは、規制解除対象ボタンに設定されており、図12(a)では、これらのボタンを破線で囲って示してある。これらのボタンは、ユーザが認識した後は直視せずに選択するだけで設定できるからである。
【0103】
なお、メディア選択ボタン群503の各ボタンは、選択すると直視する必要がある画面が表示されるため、規制対象ボタンに設定されている。
また、規制を解除するボタン数を、選局ボタン群501の文字数に応じた直視時間を用いて決定する場合、表示されている周波数は文字数から除いてもよい。
【0104】
図12(b)は、メディア選択画面500に規制を実施した場合の態様の一例を示した図である。
選局ボタン群501では、所定の順序で規制解除の優先順位が設定されている。この図の例では、交通情報ボタン、音量ボタンの順に優先順位が設定され、他のボタンに関しては上から下にかけて優先順位が設定されている。
この図の例では、選局ボタン群501のうち、交通情報ボタン、音量ボタン、及び上の2つの選局ボタンの規制が解除され、他のボタンが規制されている。
また、メディア選択ボタン群503の各ボタンは規制解除対象ボタンではないため、選択操作が規制されている。
【0105】
次に、ナビゲーション装置1が行うボタン規制処理について、検索語入力画面100のボタンを規制する場合を例に採り説明する。
以下の処理は、ナビゲーション装置1が備えるCPU21(図2)が所定のナビゲーションプログラムに従って行うものである。
【0106】
図13は、ナビゲーション装置1が目的地候補を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU21は、検索語入力画面100(図6)を表示するための画面データを作成してRAM24(他のメモリでもよい)に格納し、これを用いてディスプレイ42に検索語入力画面100を表示する(ステップ3)。
【0107】
次に、CPU21は、入力装置41(タッチパネル)でユーザがタッチした箇所を検知することにより、文字ボタン108でユーザが選択した文字を特定し、当該文字の入力を検索語として受け付けてRAM24に格納する(ステップ5)。
そして、CPU21は、RAM24に格納した当該文字を検索語設定欄101に表示する(ステップ10)。
【0108】
次に、CPU21は、ユーザが選択した文字に対応する学習キーワードを学習キーワードデータファイル60で検索し、また、当該文字に対応する通常キーワードを通常キーワードデータファイル58で検索する。
そして、CPU21は、検索にヒットしたキーワードをRAM24に格納する。
【0109】
そして、CPU21は、RAM24に格納したキーワードを学習キーワードが通常キーワードより上位になるように所定のアルゴリズムにより順位づけし、最上位のキーワードをキーワードボタン104に表示し、次いで、第2位、第3位のキーワードをキーワードボタン105、キーワードボタン106に表示する(ステップ15)。
このように、ナビゲーション装置1は、車両に搭載された表示装置(ディスプレイ42)に情報を選択するためのボタン(キーワードボタン104〜106、その他のボタン)を表示するボタン表示手段を備えている。
【0110】
CPU21は、キーワードボタン104〜106を表示した後、入力装置41への入力を監視し、ユーザがタッチパネルにタッチするとこれによる入力を受け付ける(ステップ20)。
CPU21は、ユーザから入力を受け付けると、当該入力内容を判断する(ステップ25)。
【0111】
CPU21は、当該判断処理にて、文字ボタン108から文字が入力された、又は、キーワードボタン104〜106によってキーワードが入力されたと判断した場合(ステップ25;文字、キーワード)、RAM24に格納してある検索語を、入力された文字、又はキーワードによって更新し、更新された検索語を検索語設定欄101に表示する(ステップ10)。その後、CPU21は、ステップ15以下の処理を行う。
【0112】
一方、CPU21は、当該判断処理にて完了ボタン107の選択が入力されたと判断した場合(ステップ25;完了)、RAM24に格納されている検索語(検索語設定欄101にも表示されている)を用いて目的地データファイル56を検索し、検索にヒットした地点情報をRAM24に格納する(ステップ30)。
【0113】
次に、CPU21は、RAM24に格納した地点情報を用いて検索結果画面200の画面データを形成してRAM24に格納する。
そして、CPU21は、RAM24に格納した画面データを用いてディスプレイ42に検索結果画面200を表示する(ステップ35)。
【0114】
次に、図14のフローチャートを用いて、ナビゲーション装置1が検索語入力画面100でボタンの選択を規制する処理の手順について説明する。
この処理は、図13で、ステップ3(図13)からステップ25までの間に車両が走行を開始した場合に行われる。
【0115】
CPU21は、ステップ3で検索語入力画面100を表示すると(ステップ50)、車速センサ、アクセルセンサなど計測値を用いて車両が走行状態であるか非走行状態であるかを判断する。
そして、非走行状態であると判断すると、時計28(図2)を用いて表示時間tの計測を開始し、RAM24にtをリアルタイムで記録する(ステップ55)。
このように、ナビゲーション装置1は、車両が走行状態であるか、非走行状態(走行を開始していない状態)であるかを判断する判断手段と、車両が非走行状態であると判断しているときの所定のボタンの表示時間を計測する計測手段を備えている。
【0116】
CPU21は、検索語入力画面100を表示すると、車速センサ、アクセルセンサなど計測値を用いて、車両が走行を開始したか否かを判断する(ステップ60)。
車両が走行を開始していないと判断した場合(ステップ60;N)、CPU21は、引き続きステップ60にてtの計測を続行する。
【0117】
一方、CPU21は、車両が走行を開始したと判断した場合(ステップ60;Y)、tの計測を停止し、RAM24に記憶したtを取得する(ステップ65)。
規制解除対象ボタンは、検索語入力画面100と同時に表示されるため、このtが画面に規制解除対象ボタンを表示していた時間となる。
【0118】
次に、CPU21は、このtを用いて、規制解除対象とするボタンの個数を計算し、算出した個数をRAM24に格納する(ステップ70)。
この計算は、1秒あたり1文字とし、tに該当する文字数が表示されているボタンの個数を計算したり、10秒あたり1ボタンと計算したりなど各種のアルゴリズムが可能である。
【0119】
次に、CPU21は、検索語入力画面100の規制解除対象ボタンを特定し、かつ、これらのボタンの規制解除の優先順位を特定する。
これらの情報は、所定のプログラムやファイルなどに記載されており、CPU21は、これを用いてこれらの特定を行う。
検索語入力画面100の場合、規制解除対象ボタンは、キーワードボタン104〜106であり、規制解除の優先順位は、キーワードボタン104、キーワードボタン105、キーワードボタン106の順に設定されている。
【0120】
次に、CPU21は、規制解除の優先順位に従って、規制解除するボタンの個数分のボタンを特定する(ステップ75)。
このように、ナビゲーション装置1は、計測した時間を用いて、所定のボタン(規制解除対象ボタン)のうち規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段を備えている。
【0121】
そして、CPU21は、検索語入力画面100の規制対象ボタンと規制解除対象ボタンに対して規制を実施する。ただし、ステップ75で規制解除対象として特定したボタンに関しては規制を解除する(ステップ80)。
【0122】
このように、ナビゲーション装置1は、車両が走行状態であると判断した場合に、表示したボタンのうちの所定のボタン(規制解除対象ボタン)の選択操作を規制する規制手段と、規制を解除すると決定したボタン(規制解除対象ボタン)に対する選択操作の規制を解除する解除手段を備えている。
【0123】
以上の処理により、車両が走行を開始した後でもユーザは、規制解除したボタンを選択することができる。
なお、ここでは検索語入力画面100を例に採り説明したが、CPU21は、検索結果画面200、ナビ詳細設定画面300、全行程一覧表画面400、メディア選択画面500、その他ボタンを有する画面に対しても同様の処理を行う。
【0124】
次に、図15のフローチャートを用いてボタン規制処理の変形例について説明する。
図14と同じ処理には同じステップ番号を付し、説明を簡略化、又は省略する。
ステップ50〜ステップ80の各ステップは、図14と同じである。
【0125】
CPU21は、ステップ75で規制解除するボタンを特定した後、車両の状態が所定の規制条件を満たしたか否かを判断し(ステップ105)、所定の規制条件を満たしていない場合には(ステップ105;N)、ボタン操作の規制を待機し(ステップ110)、所定の規制条件を満たしている場合には(ステップ105;Y)、規制を実施する。ただし、ステップ75で規制解除対象として特定したボタンに関しては規制を解除する(ステップ80)。
このように、本変形例のナビゲーション装置1は、車両が所定の規制条件を満たしていない場合は、車両が非走行状態にあると認識し、所定の規制条件を満たしている場合には車両が走行状態にあると認識している。
【0126】
ここで、所定の条件とは、例えば、車速が所定の値に達した場合、運転者がアクセルペダルを踏んだ場合、走行開始後所定時間が経過したとき、など各種設定することができる。
当該変形例は、規制の実施に猶予を持たせるものであり、例えば、車速が5km/hで規制をかけることにすると、車両が走行を開始しても車速が5km/h以下の場合にはボタンの選択が規制されない。
【0127】
オートマチック車両では、運転者がブレーキを解除すると、クリープ現象と呼ばれる現象により車両が低速で走行を開始するが、所定車速以下では規制を実施しないことにより、低速走行中の規制を実施せず、ユーザがボタンを選択できるようにすることができる。
【0128】
また、アクセルペダルの踏み込みは、運転者の走行する意思と考えることができるため、アクセルの踏み込みを所定の条件とすることにより、運転者がブレーキペダルから足を離し、車両がクリープ現象にて低速走行を開始した場合でも、規制を実施しないようにすることができる。
更に、車両が低速走行から加速するまでには時間を要するため、例えば、走行を開始してから5秒以内は規制を実施しないこととすると、車両がクリープ現象にて低速走行を開始した場合でも、規制を実施しないようにすることができる。
【0129】
次に、図16のフローチャートを用いてボタン規制処理の他の変形例について説明する。
図14、15と同じ処理には同じステップ番号を付し、説明を簡略化、又は省略する。
ステップ50〜ステップ80、ステップ105、110の各ステップは、図15と同じである。
【0130】
CPU21は、ステップ80で、ボタン操作の規制や特定のボタンの規制の解除を行った後、車両の状態が所定の全規制条件を満たしたか否かを判断し(ステップ205)、所定の全規制条件を満たしていない場合には(ステップ205;N)、ボタン操作の全規制を待機し(ステップ210)、所定の全規制条件を満たしている場合には(ステップ205;Y)、全規制を実施する(ステップ215)。
【0131】
ここで、全規制とは、規制解除されているボタン、及び規制対象外のボタンに対しても規制を実施することである。
このように、ナビゲーション装置1は、車両が所定の除外解除条件(全規制条件)を満たした場合に、所定のボタン(規制解除対象ボタン)の選択を規制する除外解除手段を備えている。
【0132】
所定の全規制条件としては、例えば、車速が所定の値に達した場合、前方の車両との車間が所定距離以下となった場合、走行開始後に所定時間が経過した場合などがある。
また、前方に交差点が存在する場合や、車両がカーブにさしかかっている場合などを車両の現在位置から判断し、これを全規制条件として規制を実施するように構成することもできる。
加えて、データ送受信装置16(図2)を用いて、前方の交通情報を受信し、前方に渋滞が存在して車両の減速操作が必要とされることを全規制条件とすることも可能である。
【0133】
このように、ナビゲーション装置1は、自車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下(例えば、20メートル以下)になった場合を所定の除外解除条件(全規制条件)としたり、あるいは、自車両の前方の所定距離内(例えば、500メートル以内)に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することを所定の除外解除条件とすることができる。
【0134】
更には、ユーザが画面を表示してからボタンを選択するまでの時間を計測してデータベースに記録し、ユーザがボタン選択に要する平均時間を求め、当該平均時間の関数で全規制条件を設定することもできる。この場合、例えば、平均時間+10秒を全規制条件とし、車両が進行を開始してから当該時間後に全規制を実施する。
【0135】
以上に説明した例は、図15の処理に全規制処理を追加したものであるが、図14の処理にステップ205〜215の全規制条件を追加する構成も可能である。
この場合、CPU21は、車両が走行を開始した際に画面のボタンに規制解除対象ボタンなどを除いて規制をかけるが、車両が全規制条件を満たした場合、全てのボタン操作を規制する。
【0136】
また、説明した実施形態では、日本国内で使用されることを想定したナビゲーション装置1(検索装置)について説明した。即ち、文字を入力する入力装置41を日本語の入力単位である50音キーで構成し、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、などに、日本国内の目的地検索に関するデータを記憶した日本仕様のナビゲーション装置1について説明した。
しかしながら、ナビゲーション装置1が用いられる環境は、日本国内に限定されるものではない。入力装置41や各データの仕様を地域に対応させることにより、上述した画面表示を諸外国において使用することができる。
【0137】
例えば、日本国外向けのナビゲーション装置1(目的地入力装置)の一例として、英語(英字)入力に対応したアルファベットキーを備えた装置としてもよい。
更に、ドイツ語、スペイン語、フランス語、アラビア語、中国語、韓国語、ロシア語など任意の言語入力に対応した装置とするようにしてもよい。例えば、中国語入力に対応したナビゲーション装置1の場合、入力装置41は、中国語のピンイン入力に対応した入力キーボードを備える。
【0138】
入力対象となる言語は、必ずしもナビゲーション装置1の使用対象となる国(地域)に対応させる必要はない。例えば、ドイツ語入力対応のナビゲーション装置1をフランス国内で使用できるようにしてもよい。この場合、目的地データファイル56などにおける、目的地検索を行う際に検索対象となるデータ、即ち、入力文字と比較されるデータ(例えば、目的地の名称、キーワード、住所など)には、入力言語に対応したデータを記憶する。
なお、検索対象となるデータには、入力言語の他に、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶するようにしてもよい。
また、目的地検索を行う際に検索対象とならないデータ、例えば、付加情報のデータは、入力言語に対応したデータを記憶する必要はない。検索対象とならないデータには、例えば、入力言語に対応したデータを記憶しても、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶しても、また、入力言語と使用対象となる国(地域)の言語の両方の言語に対応したデータを記憶してもよい。
【0139】
また、先に説明した本実施の形態では、ボタンに表示する文字数に応じた直視時間を考慮する場合に対応して、ローマ字等の文字数に応じた直視時間を計測することになる。
これに対し、外国語の場合に、その言語の体系や特性に応じた態様とすることが可能である。例えば、英語やドイツ語などのインドヨーロッパ語族の場合、日本人が平仮名や片仮名を認識する際にその表記1文字毎に認識するのと異なり、複数文字からなる単語単位で認識していると考えられるので、1単語n秒(例えば1秒)といったように、単語数で直視時間を計測するように構成することもできる。
この場合、「NEW YORK」は、2単語なので直視時間が2n秒(=2秒)となり、「DENVER」はn秒(=1秒)となる。
また、アラビア語のように右から左方向に読む言語に対しては、ボタンの優先順位を画面右から付与するといったような形態も可能である。
但し、単語を構成する文字数に応じて直視時間を変化させるようにしてもよい。
【0140】
以上に説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)規制対象となっているボタンであっても、停車中の表示時間に応じて規制を解除することができる。
(2)表示時間を用いて、ユーザが認識すると思われる優先順位に従って規制を解除するため、ユーザが認識したと思われるボタンの規制を解除することができる。
(3)規制解除対象ボタンであっても、車両が所定の全規制条件を満たす場合、これらの選択操作を規制することができる。
(4)ボタンの選択操作の規制が緩和されるため、ユーザに対する利便性を高めることができる。
(5)ユーザが認識したと思われるボタンの規制を解除するため、ユーザの運転操作に対する集中とボタン操作を両立することができる。
【0141】
また、本実施の形態は次の構成を提供することができる。
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、前記所定のボタンのうち、前記決定したボタン以外のボタンの選択操作を規制する規制手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】目的地候補の絞り込みを支援する仕組みを説明するための図である。
【図2】ナビゲーション装置のシステム構成図である。
【図3】目的地データファイルを説明するための図である。
【図4】通常キーワードデータファイルなどを説明するための図である。
【図5】学習キーワードデータファイルを説明するための図である。
【図6】検索語入力画面の一例を示した図である。
【図7】検索語入力画面の他の例を示した図である。
【図8】検索語入力画面における規制解除例を説明するための図である。
【図9】検索結果画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図10】ナビ詳細設定画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図11】全行程一覧表画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図12】メディア選択画面のボタン規制例を説明するための図である。
【図13】目的地候補を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】ボタンの選択を規制する手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】ボタンの選択を規制する手順の変形例を説明するためのフローチャートである。
【図16】ボタンの選択を規制する手順の他の変形例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1 ナビゲーション装置
10 現在位置検出装置
20 情報処理制御装置
40 入出力装置
41 入力装置
42 ディスプレイ
50 情報記憶装置
56 目的地データファイル
58 通常キーワードデータファイル
59 オフセットデータファイル
60 学習キーワードデータファイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、
前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制手段と、
前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、
前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、
前記決定したボタンに対する前記規制手段による選択操作の規制を解除する解除手段と、
を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記車両の車速を用いて前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記ボタンに表示した文字数に応じた時間と前記計測した時間を用いて、前記規制の対象から除外するボタンを決定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記車両が所定の除外解除条件を満たした場合に、前記所定のボタンの選択を規制する除外解除手段を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記所定の除外解除条件は、前記車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下になった場合であることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記所定の除外解除条件は、前記車両の前方の所定距離内に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両。
【請求項8】
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示機能と、
前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断機能と、
前記判断機能が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制機能と、
前記判断機能が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測機能と、
前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定機能と、
前記決定したボタンに対する前記規制機能による選択操作の規制を解除する解除機能と、
をコンピュータで実現するナビゲーションプログラム。
【請求項1】
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示手段と、
前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制手段と、
前記判断手段が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測手段と、
前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定手段と、
前記決定したボタンに対する前記規制手段による選択操作の規制を解除する解除手段と、
を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記車両の車速を用いて前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記ボタンに表示した文字数に応じた時間と前記計測した時間を用いて、前記規制の対象から除外するボタンを決定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記車両が所定の除外解除条件を満たした場合に、前記所定のボタンの選択を規制する除外解除手段を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記所定の除外解除条件は、前記車両と前方の車両との車間距離が所定距離以下になった場合であることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記所定の除外解除条件は、前記車両の前方の所定距離内に交差点、又はカーブのうちの少なくとも一方が存在することであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両。
【請求項8】
車両に搭載された表示装置に情報を選択するためのボタンを表示するボタン表示機能と、
前記車両が走行状態であるか、非走行状態であるかを判断する判断機能と、
前記判断機能が走行状態であると判断した場合に、前記表示したボタンのうちの所定のボタンの選択操作を規制する規制機能と、
前記判断機能が非走行状態であると判断しているときの前記所定のボタンの表示時間を計測する計測機能と、
前記計測した時間を用いて、前記所定のボタンのうち前記規制の対象から除外するボタンを決定する決定機能と、
前記決定したボタンに対する前記規制機能による選択操作の規制を解除する解除機能と、
をコンピュータで実現するナビゲーションプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−14523(P2010−14523A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−174354(P2008−174354)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
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