説明

レジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法

【課題】レジストパターン及び乾式及び湿式エッチング残渣除去能力に優れ、アルミニウム及び/または銅を含む金属配線の腐食防止力に優れるだけでなく、基板の処理枚数が増えて経済性に優れたレジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法を提供する。
【解決手段】本発明はレジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法に関する。前記レジスト剥離液組成物はレジストパターン及び乾式及び湿式エッチング残渣除去力に優れ、特定のポリオール化合物を含むので、アルミニウム及び/または銅を含む金属配線の腐食防止力に優れる。また、特定のアミド化合物を含むので、多数の基板を処理することができ、原価節減に大きく寄与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法に関し、より詳しくはフラットパネルディスプレイの製造工程中、レジストパターン及びエッチング残渣を効果的に除去することができるとともに、アルミニウム及び/または銅配線などに損傷を与えないレジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、フラットパネルディスプレイの高解像度の具現に対する要求が高くなるにつれて単位面積当たりの画素数を増加させるための努力が続いている。このような趨勢に合わせて配線幅の減少も要求されており、それに対応するために乾式エッチング工程が導入されるなど工程条件もますます苛酷になっている。また、フラットパネルディスプレイの大型化によって配線での信号速度向上も要求されており、それによりアルミニウムに比べて比抵抗の低い銅が配線材料として実用化されている。これにあわせてレジスト除去工程である剥離工程に使われる剥離液に対する要求性能も高くなっている。具体的に、乾式エッチング工程の後に発生するエッチング残渣に対する除去力及び金属配線に対する腐食抑制力などに対して相当な水準の剥離特性が要求されている。特に、アルミニウムだけではなく銅に対する腐食抑制力も要求されており、価格競争力確保のために、基板の処理枚数の増大のような経済性も要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、レジストパターン及び乾式及び湿式エッチング残渣除去能力に優れ、アルミニウム及び/または銅を含む金属配線の腐食防止力に優れるだけでなく、基板の処理枚数が増えて経済性に優れたレジスト剥離液組成物及びこれを用いたレジストの剥離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、(a)下記化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物、(b)下記化学式4で表示されるアミド化合物、(c)極性溶媒、及び(d)下記化学式5で表示されるポリオール化合物を含むレジスト剥離液組成物を提供する:
【0005】
【化1】

【0006】
【化2】

【0007】
【化3】

【0008】
前記式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素、アミノ基で置換または非置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基で置換または非置換された炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基、フェニル基、またはベンジル基である。
【0009】
【化4】

【0010】
式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基であり、前記R7及びR8は一緒に環を形成していてもよい。
【0011】
【化5】

【0012】
式中、R10及びR11はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルケニレン基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキレン基、カーボニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキレン基、または結合を示す。
【0013】
また、本発明は
(I)フラットパネルディスプレイ基板上に導電性金属膜を蒸着する工程、
(II)前記導電性金属膜上にレジスト膜を形成する工程;
(III)前記レジスト膜を選択的に露光する工程;
(IV)前記露光後のレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程;
(V)前記レジストパターンをマスクとして前記導電性金属膜をエッチングする工程;及び
(VI)前記エッチング工程の後、前記レジストパターン形成及びエッチングによって変性及び硬化したレジストを本発明のレジスト剥離液組成物を使って基板から剥離する工程を含むレジストの剥離方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のレジスト剥離液組成物は、レジストパターン及び乾式及び湿式エッチング残渣除去力に優れ、アルミニウム及び/または銅を含む金属配線の腐食防止力に優れるので、高解像度を具現するために微細パターンが適用されたフラットパネルディスプレイ装置の製造工程及び銅配線が使用されたフラットパネルディスプレイ装置の製造工程に有用に使用できる。また、多数の基板を処理することができるので、原価節減に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の試験例3において処理枚数評価のために使用した基準を示す電子走査顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、(a)下記化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物、(b)下記化学式4で表示されるアミド化合物、(c)極性溶媒、及び(d)下記化学式5で表示されるポリオール化合物を含むレジスト剥離液組成物に関する:
【0017】
【化6】

【0018】
【化7】

【0019】
【化8】

【0020】
前記式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素、アミノ基で置換または非置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ置換または非置換の炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基、フェニル基、またはベンジル基である。
【0021】
【化9】

【0022】
式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基であり、前記R7及びR8は一緒に環を形成していてもよい。
【0023】
【化10】

【0024】
式中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルケニレン基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキレン基、カーボニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキレン基、または結合を示す。
【0025】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0026】
本発明のレジスト剥離液組成物に含まれる(a)化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物は乾式または湿式エッチング、アッシング(ashing)またはイオン注入工程(ion implant processing)などの多くの工程条件の下で変質されるか架橋されたレジスト(resist)の高分子マトリックスに強力に浸透して分子内または分子間に存在する結合を破る役目をする。このような塩基性化合物の作用は、基板に残留するレジスト内の構造的に脆弱な部分に空間を形成させてレジストを無晶形の高分子ゲル(gel)塊状態に変形させることで、基板上に付着されたレジストが容易に除去できるようにする。
【0027】
前記化学式1で表示される塩基性化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、モノイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルイソプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルイソブチルアミンなどの2級アミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン及びメチルジプロピルアミンなどの3級アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、2−アミノエタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、2−(メチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−1−エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、ジブタノールアミンなどのアルカノールアミン;(ブトキシメチル)ジエチルアミン、(メトキシメチル)ジエチルアミン、(メトキシメチル)ジメチルアミン、(ブトキシメチル)ジメチルアミン、(イソブトキシメチル)ジメチルアミン、(メトキシメチル)ジエタノールアミン、(ヒドロキシエチルオキシメチル)ジエチルアミン、メチル(メトキシメチル)アミノエタン、メチル(メトキシメチル)アミノエタノール、メチル(ブトキシメチル)アミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノールなどのアルコキシアミンなどが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、特にモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−1−エタノールが好ましい。
【0028】
前記化学式2で表示される塩基性化合物としては、モルホリン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、N−(メトキシメチル)モルホリン、N−(ブトキシメチル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンなどがあり、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。特に、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンが好ましい。
【0029】
前記化学式3で表示される塩基性化合物としては、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジエチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−ベンジルピペラジン、1−フェニルピペラジン、N,N’−ジ(メトキシメチル)ピペラジン、N,N’−ジ(ブトキシメチル)ピペラジン、ジ(ブトキシメチル)ピペラジンなどがあり、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。特に、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンが好ましく使用できる。
【0030】
前記(a)化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物は組成物の総重量に対して5〜30重量%で含まれることが好ましい。前記のような含量で含まれる場合、本発明のレジスト剥離液組成物のレジスト剥離効果が十分でない問題、あるいはアルミニウム及び銅配線に対する腐食速度の急激な増加の問題なしに好ましい剥離特性を発揮する。
【0031】
本発明のレジスト剥離液組成物に含まれる(b)化学式4で表示されるアミド化合物は強アルカリ性の非量子性極性溶媒で、乾式エッチングなどによって変質されるか架橋されたレジスト高分子の分解及び溶解に非常に効果的であり、レジストの主原料であるレジンの溶解容量の面で他の極性溶媒に比べて卓越した効果を発揮する。
【0032】
前記(b)化学式4で表示されるアミド化合物の具体的な例としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−(2−エチルヘキシルオキシ)−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどをあげることができ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。特に、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが好ましく使用できる。
【0033】
前記(b)化学式4で表示されるアミド化合物の含量は組成物総量に対して20〜80重量%であることが好ましい。前記のような含量範囲で含まれる場合、エッチングなどによって変質されるか架橋されたレジスト高分子の除去性能の発現にも有利であり、同時に処理枚数増加効果の発現にも有利である。
【0034】
本発明のレジスト剥離液組成物に含まれる前記(c)極性溶媒は前記(b)アミド化合物を補助し、(a)塩基性化合物によってゲル化されたレジスト高分子を溶解させる役目をし、またレジスト剥離の後、DIリンス過程で水による剥離液の除去を容易にして剥離液内に溶解されたレジストの再析出を最小化する。そして、前記(a)塩基性化合物の性能を向上させる役目をして、変質されるか架橋されたレジストに浸透して分子内または分子間に存在する結合を破る役目をする。
【0035】
前記(c)極性溶媒としては量子性極性溶媒と非量子性極性溶媒を挙げることができ、これらはそれぞれ単独でまたは混合して使用できる。前記量子性極性溶媒の具体的な例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、環状エーテル結合を持つアルコール類などをあげることができ、これらは1種単独でまたは2種以上が一緒に使用できる。前記環状エーテル結合を持つアルコール類の例としては、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどをあげることができる。
【0036】
前記非量子性極性溶媒の具体的な例としては、N−メチルピロリドン(NMP)、N−エチルピロリドンなどのピロリドン化合物;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジプロピル−2−イミダゾリジノンなどのイミダゾリジノン化合物;γ―ブチロラクトンなどのラクトン化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホランなどのスルホキシド化合物;トリエチルフォスフェイト、トリブチルフォスフェイトなどのフォスフェイト化合物;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネートなどのカーボネート化合物などをあげることができ、これらは単独でまたは2種以上を混合して使うことができる。
【0037】
前記(c)極性溶媒は組成物の総重量に対して10〜70重量%で含まれることが好ましい。前記のような含量範囲で含まれる場合、水による剥離液の洗浄力低下による処理枚数の減少のおそれがなく、相対的に塩基性化合物及びアミド化合物の含量が減少する問題を避けることができる。
【0038】
前記(c)極性溶媒は1種以上の量子性極性溶媒と1種以上の非量子性極性溶媒を含むことが好ましい。また、1種以上の環状エーテル結合を持つアルコール類を含むことが好ましい。
【0039】
本発明のレジスト剥離液組成物に含まれる(d)前記化学式5で表示されるポリオール化合物はアルミニウムまたは銅を含む金属配線の腐食を防止する役目をする。このようなポリオール化合物はレジスト下部の金属層と結合形成して、剥離液組成物から発生する水酸化基が下部金属層を腐食させることを防止する。
【0040】
前記(d)化学式5で表示されるポリオール化合物の具体的な例としては、シクロヘキサン1,4−ジオール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール及びシクロヘキサン1,4−ジエタノールなどをあげることができ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
【0041】
前記(d)ポリオール化合物は組成物の総重量に対して0.05〜20重量%で含まれることが好ましい。前記のような含量で含まれる場合、アルミニウム及び銅などの金属膜に対する好ましい腐食防止効果及びレジスト及び残渣に対する優れた除去能力が発揮される。
【0042】
また、本発明のレジスト剥離用組成物は、前記(a)塩基性化合物の剥離液内での活性度増加によってレジスト及び乾式エッチング残渣除去力を増加させるために水をさらに含むことができる。
【0043】
また、本発明のレジスト剥離用組成物は、前記成分の外に界面活性剤をさらに含むことができる。前記界面活性剤は基板に対する湿潤性を増加させて均一な洗浄がなるようにし、界面間の浸透力を増加させるため、レジスト剥離力を向上させる役目をする。
【0044】
本発明に使用可能な界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤を挙げることができるが、この中でも、特に湿潤性に優れて気泡発生がより少ない非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
【0045】
前記非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンポリオキシブチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル型、ソルビタン脂肪酸エステル型、グリセリン脂肪酸エステル型、アルキロールアミド型及びグリセリンエステル型界面活性剤を挙げることができ、これらは1種単独でまたは2種を組み合わせて使用できる。
【0046】
前記界面活性剤は組成物の総重量に対して0.001〜1.0重量%含まれることが好ましい。前記のような含量範囲で含まれる場合、基板の均一な剥離に有利であり、同時に剥離液の発泡性がひどくなって取り扱い難くなる傾向を防止するのに有利である。
【0047】
本発明のレジスト剥離用組成物は、組成物の総重量に対して、(a)前記化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物5〜30重量%、(b)前記化学式4で表示されるアミド化合物20〜80重量%、(c)極性溶媒10〜70重量%、及び(d)前記化学式5で表示されるポリオール化合物0.05〜20重量%を含むことが好ましい。
【0048】
本発明のレジスト剥離用組成物は前述した化合物を一定量で有利に混合して製造することができ、混合方法は特に制限されなく、種々の公知方法を制限なしに適用することができる。
【0049】
本発明は、前記レジスト剥離液組成物を使って製造されることを特徴とするディスプレイ装置用フラットパネル及びフラットパネルディスプレイ装置を提供する。
【0050】
また、本発明は、本発明のレジスト剥離液組成物を使うことを特徴とするレジストの剥離方法を提供する。前記のレジストの剥離方法は、
(I)フラットパネルディスプレイ基板上に導電性金属膜を蒸着する工程;
(II)前記導電性金属膜上にレジスト膜を形成する工程;
(III)前記レジスト膜を選択的に露光する工程;
(IV)前記露光後のレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程;
(V)前記レジストパターンをマスクとして前記導電性金属膜をエッチングする工程;及び
(VI)前記エッチング工程の後、前記レジストパターン形成及びエッチングによって変性及び硬化したレジストを本発明のレジスト剥離液組成物で基板から剥離する工程;を含むことを特徴とする。
【0051】
また、本発明の剥離方法は、マスクを用いたレジストパターン形成工程を進めないで、エッチバック(etchback)工程のような乾式エッチング工程またはCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を遂行した後、露出されたレジスト膜を本発明の剥離液組成物で剥離する方法を含む。
【0052】
前記剥離方法において、レジスト膜の形成、露光、現像、エッチング及びアッシング工程は当業界に通常に知られた方法で遂行することができる。
【0053】
前記レジストの種類としては、ポジティブ型及びネガティブ型のg−線、i−線及び遠紫外線(DUV)レジスト、電子ビームレジスト、X−線レジスト、イオンビームレジストなどがあり、その構成成分に制約を受けないが、本発明のレジスト剥離用組成物が特に効果的に適用されるレジストはノボラック系フェノール樹脂とジアゾナフトキノンを根幹とする光活性化合物で構成されたフォトレジスト膜であり、これらの混合物で構成されたフォトレジスト膜にも効果的である。
【0054】
本発明のレジスト剥離液組成物を用いてフラットパネルディスプレイ基板上のレジスト、変性または硬化したレジスト及び乾式エッチング残渣を除去する方法としては、剥離液内にレジストが塗布された基板を浸漬させる方式または剥離液を該当の基板にスプレーする方式などを挙げることができる。また、この場合、超音波の照射や回転または左右に揺れるブラッシュを接触させるなどの物理的な処理を併用しても良い。剥離液処理の後、基板に残留する剥離液は続く洗浄処理によって除去できる。洗浄工程は、剥離液の代わりに水やイソプロピルアルコールを採用すること以外には剥離工程と同様である。
【0055】
前記剥離方法には、浸漬法、噴霧法または浸漬及び噴霧法を用いることができる。浸漬、噴霧または浸漬及び噴霧によって剥離する場合、剥離条件として、温度はおよそ15〜100℃、好ましくは30〜70℃、浸漬、噴霧、または浸漬及び噴霧時間はおよそ30秒〜40分、好ましくは1分〜20分であるが、本発明において厳しく適用されなく、当業者によって容易でかつ適した条件に修正できる。前記レジストが塗布された基板上に適用される剥離液組成物の温度が15℃未満であれば、変性または硬化したレジスト膜を除去するのに必要な時間があまり長くなることができる。また、組成物の温度が100℃を超えれば、レジスト膜の下部膜層が損傷するおそれがあり、剥離液の取り扱いが難しくなる。
【0056】
本発明のレジスト剥離液組成物及びこれを使用する剥離方法は一般的なレジストの除去に用いられるだけでなくエッチングガス及び高温によって変性または硬化したレジスト及びエッチング残渣の除去に用いられることができる。また、前記本発明のレジスト剥離液組成物及びこれを使用する剥離方法は、フラットパネルディスプレイの製造に使うとき、アルミニウムまたは銅を含む金属配線に対する腐食防止性に優れた利点を持つ。
【0057】
また、本発明は、本発明のレジスト剥離液組成物を使ってフラットパネル用基板のレジストを剥離する工程を含むことを特徴とするディスプレイ装置用フラットパネルの製造方法を提供する。
【0058】
また、本発明は、本発明のレジスト剥離液組成物を使ってフラットパネル用基板のレジストを剥離する工程を含むことを特徴とするフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【0059】
前記の製造方法によって製造されたディスプレイ装置用フラットパネル及びフラットパネルディスプレイ装置は、製造過程でレジストが完全に除去され、アルミニウム及び/または銅を含む金属配線の腐食もほとんど発生しないので優れた品質を持つ。
【実施例】
【0060】
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてより詳細に説明する。しかし、下記実施例及び比較例は本発明を例示するためのもので、本発明は下記によって限定されず、多様に修正及び変更可能である。
【0061】
(実施例1〜6及び比較例1:レジスト剥離液組成物の製造)
下記表1に記載された成分及び含量を混合してレジスト剥離液組成物を製造した。
【0062】
【表1】

【0063】
なお、表中の略称は以下を示す:
MEA:モノエタノールアミン
NMEA:N−メチルエタノールアミン
MDEA:N−メチルジエタノールアミン
DMEA:N,N−ジメチルエタノールアミン
HEM:N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン
HEP:1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
NMF:N−メチルホルムアミド
NMP:N−メチルピロリドン
MDG:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
CHDM:シクロヘキサン1,4−ジメタノール
【0064】
(試験例1:塩基性化合物の種類及び含有有無によるレジスト除去性能評価)
前記の実施例1〜6及び比較例1で製造したレジスト剥離用組成物の剥離効果を確認するために通常の方法によってガラス基板上に薄膜スパッタリング法でMo/Al層を形成した後、フォトレジストパターンを形成した後、湿式エッチング及び乾式エッチング方式で金属膜をエッチングすることで基板をそれぞれ準備した。実施例1〜6及び比較例1のレジスト剥離用組成物は、恒温槽で50℃に温度を一定に維持させた後、10分間対象物を浸漬してから剥離力を評価した。その後、基板上に残留する剥離液の除去のために純水で1分間洗浄を実施し、洗浄の後、基板上に残留する純水を除去するために窒素で基板をまったく乾燥させた。前記基板の変性または硬化レジスト及び乾式エッチング残渣除去性能は走査電子顕微鏡(SEM、Hitach S−4700)を用いて確認し、その結果を下記表2に示した。
【0065】
【表2】

【0066】
表中の剥離性能は以下の通りである:
[剥離性能]◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
前記表2から確認できるように、実施例1〜実施例6のレジスト剥離液組成物は湿式エッチングによるレジスト剥離力に優れるだけでなく、乾式エッチングを経ったレジスト及びエッチング残渣の除去においても優れた性能を示した。しかし、塩基性化合物を含んでいない比較例1の場合、湿式エッチング工程を経ったフォトレジストにおいては普通の性能を示したが、乾式エッチングを経ったレジスト及びエッチング残渣の除去効果は不良であった。
【0067】
(実施例7〜9及び比較例2:レジスト剥離液組成物の製造)
下記表3に記載された成分と含量を混合してレジスト剥離液組成物を製造した。
【0068】
【表3】

【0069】
なお、表中、DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド。
【0070】
(試験例2:アミド化合物の種類及び含有有無による性能評価)
アミド化合物の含有有無及び極性溶媒の種類及び含量を異にして製造された実施例7〜9及び比較例2の剥離性能を確認した。レジスト除去性能を確認するための基板は前記試験例1と同様なものを使用し、処理条件も同様にして実験を遂行し、その結果を下記表4に示した。
【0071】
【表4】

【0072】
表中の剥離性能は以下の通りである:
[剥離性能]◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
前記表2で確認できるように、実施例7〜9のレジスト剥離液組成物は、湿式及び乾式エッチングを経ったレジストに対する優れた剥離力を示した。一方、アミド化合物を含まない比較例2の場合は、乾式エッチング基板に対するレジスト除去性能が不良であった。
【0073】
(実施例3、10〜12及び比較例3:レジスト剥離液組成物の製造)
下記表5に開示された成分と含量を混合してレジスト剥離用組成物を製造した。
【0074】
【表5】

【0075】
なお、表中の略称は以下を示す:
BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
THFA:テトラヒドロフルフリルアルコール
【0076】
(試験例3:極性溶媒含有有無による処理枚数性能評価)
極性溶媒含有有無を異にして製造された実施例3、10〜12及び比較例3のレジスト剥離液組成物を使って剥離液の基板処理枚数性能を間接評価した。
【0077】
具体的には、実施例3、10〜12、及び比較例3のレジスト剥離液組成物の基板処理枚数を評価するために、固形化したフォトレジスト(130℃で1日間熱処理して溶媒を全て除去して固形化させたフォトレジスト)1〜5重量%を順次溶解させた剥離液組成物にMo/Al配線が露出された基板を50℃で剥離液組成物に10分間浸漬させた後、洗浄乾燥によって走査電子顕微鏡(SEM、Hitach S−4700)を用いて残渣発生時点を確認した。その結果を下記の表6に示した。
【0078】
【表6】

【0079】
表中の処理枚数評価は以下の通りである:
[処理枚数評価]◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
(基準、図1参照)
前記表6で確認できるように、実施例3、10〜12のレジスト剥離液組成物は固形化したフォトレジストが3〜4重量%溶解された時点から残渣が発生し始めた一方、極性溶媒を含まない比較例3の場合、1〜2重量%で残渣が発生し始めた。特に、極性溶媒として環状エーテル結合を持つアルコール類を使った実施例11のレジスト剥離液組成物は高濃度の固形化したフォトレジストの存在下でも非常に優れた残渣発生抑制力を示した。このような結果から、本発明のレジスト剥離液組成物は従来の剥離液組成物より多数の基板を処理することを確認することができる。
【0080】
(実施例3、11、13、14及び比較例4:レジスト剥離液組成物の製造)
下記表7に記載された成分と含量を混合してレジスト剥離液組成物を製造した。
【0081】
【表7】

【0082】
表中、CHDM:シクロヘキサン1,4−ジエタノール。
【0083】
(試験例4:ポリオール化合物の含有有無による腐食防止性能評価)
ポリオール化合物の種類及び含有有無を異にして製造された実施例3、11、13、14、及び比較例4のレジスト剥離液組成物を使って金属配線の腐食防止能力を評価した。具体的に、Mo/AlとCu/Mo−Ti配線が露出された基板を使って実施例3、11、13、14、及び比較例4のレジスト剥離液組成物の腐食防止力を評価した。金属配線の腐食評価は、60℃で剥離液組成物原液に前記基板を30分間浸漬させた後、洗浄及び乾燥を経ってから走査電子顕微鏡(SEM、Hitach S−4700)を用いて評価し、その結果を下記の表8に示した。
【0084】
【表8】

【0085】
表中の腐食防止能力は以下の通りである:
[腐食防止能力]◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
前記表8から確認できるように、実施例3、11、13及び14のレジスト剥離液組成物は金属配線に対して優れた腐食防止性能を示した一方、ポリオール化合物を含まない比較例4の場合、不良な腐食防止性能を示した。
【0086】
(実施例3、11、15及び16:レジスト剥離液組成物の製造)
下記表9に記載された成分と含量を混合してレジスト剥離液組成物を製造した。
【0087】
【表9】

【0088】
(試験例5:極性溶媒の中で環状エーテル結合を持つアルコール含有によるレジストの剥離時間評価)
極性溶媒の中で量子性極性溶媒である環状エーテル結合を持つアルコール類の含有によるレジストの剥離時間を評価するために、4インチのベアー(bare)ガラス基板にフォトレジストを2μm程度の厚さで塗布した後、170℃で10分間ハードベーク(Hard−bake)を実施して、苛酷な条件のレジストが塗布された基板を製造した。また、前記基板を1.5cm(横)×1.5cm(縦)に切った後、50℃で前記製造された実施例3、11、15及び16のレジスト剥離液組成物原液に浸漬させた後、洗浄及び乾燥を実施して、レジストがまったく剥離されて肉眼で残留レジストが観察されない時間を測定した。レジスト剥離時間の測定は、製造された剥離液組成物別に5回実施し、完全に剥離される時間の範囲を下記表10に示した。
【0089】
【表10】

【0090】
前記表10から確認できるように、実施例11及び16の環状エーテル結合を持つアルコール類を極性溶媒として含むレジスト剥離液組成物は、実施例3及び15の環状エーテル結合を持つアルコール類が含有されないレジスト剥離液組成物よりレジスト剥離時間が著しく短いことが分かる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)下記化学式1〜3で表示される化合物から選ばれる1種以上を含む塩基性化合物、(b)下記化学式4で表示されるアミド化合物、(c)極性溶媒、及び(d)下記化学式5で表示されるポリオール化合物を含む、レジスト剥離液組成物:
【化1】

【化2】

【化3】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素、アミノ基で置換または非置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基で置換または非置換された炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基、フェニル基、またはベンジル基である。)
【化4】

(式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜4のアルキル基で置換または非置換されたアミノ基であり、前記R7及びR8は一緒に環を形成していてもよい。)
【化5】

(式中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルケニレン基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキレン基、カーボニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキレン基、または結合を示す。)
【請求項2】
前記(a)の塩基性化合物において、
前記化学式1で表示される化合物が、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−1−エタノールであり;
化学式2で表示される化合物がモルホリン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、N−(メトキシメチル)モルホリン、N−(ブトキシメチル)モルホリン、及びN−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンであり;並びに
前記化学式3で表示される塩基性化合物がピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジエチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−ベンジルピペラジン、1−フェニルピペラジン、N,N’−ジ(メトキシメチル)ピペラジン、及びジ(ブトキシメチル)ピペラジンであることを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項3】
前記(b)化学式4で表示されるアミド化合物が、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−(2−エチルヘキシルオキシ)−N,N−ジメチルプロピオンアミド、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドよりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項4】
前記(c)極性溶媒は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、環状エーテル結合を持つアルコール類、ピロリドン化合物、イミダゾリジノン化合物、ラクトン化合物、スルホキシド化合物、フォスフェイト化合物、及びカーボネート化合物よりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項5】
前記(c)極性溶媒は、環状エーテル結合を持つアルコール類を1種以上含むことを特徴とする、請求項4に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項6】
前記環状エーテル結合を持つアルコール類は、フルフリルアルコール及びテトラヒドロフルフリルアルコールよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項5に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項7】
前記(c)極性溶媒は、1種以上の量子性極性溶媒と1種以上の非量子性極性溶媒を含むことを特徴とする、請求項4に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項8】
前記(d)化学式5で表示されるポリオール化合物が、シクロヘキサン1,4−ジオール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール及びシクロヘキサン1,4−ジエタノールよりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項9】
前記レジスト剥離用組成物は、組成物の総重量に対して(a)化学式1〜3で表示される化合物の中で選ばれる1種以上を含む塩基性化合物5〜30重量%、(b)化学式4で表示されるアミド化合物20〜80重量%、(c)極性溶媒10〜70重量%、及び(d)化学式5で表示されるポリオール化合物0.05〜20重量%を含むことを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項10】
前記レジスト剥離液組成物は、アルミニウムまたは銅を含む金属配線が形成されているフラットパネル用基板のレジスト剥離に使われることを特徴とする、請求項1に記載のレジスト剥離液組成物。
【請求項11】
(I)フラットパネルディスプレイ基板上に導電性金属膜を蒸着する工程;
(II)前記導電性金属膜上にレジスト膜を形成する工程;
(III)前記レジスト膜を選択的に露光する工程;
(IV)前記露光後のレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程;
(V)前記レジストパターンをマスクとして前記導電性金属膜をエッチングする工程;及び
(VI)前記エッチング工程の後、前記レジストパターンの形成及びエッチングによって変性及び硬化したレジストを請求項1のレジスト剥離液組成物を使って剥離する工程を含む、レジストの剥離方法。
【請求項12】
請求項1のレジスト剥離液組成物を使ってフラットパネル用基板のレジストを剥離する工程を含むことを特徴とする、ディスプレイ装置用フラットパネルの製造方法。
【請求項13】
請求項1のレジスト剥離液組成物を使ってフラットパネル用基板のレジストを剥離する工程を含むことを特徴とする、フラットパネルディスプレイ装置の製造方法。


【図1】
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【公表番号】特表2013−501958(P2013−501958A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524640(P2012−524640)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【国際出願番号】PCT/KR2010/005238
【国際公開番号】WO2011/019189
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(511312322)ドンウ ファイン−ケム カンパニー.,リミティド. (6)
【Fターム(参考)】