説明

内燃機関の排気浄化装置

【課題】排気再循環ガス中の粒子状物質を確実に酸化除去する。
【解決手段】スロットル弁7下流の吸気枝管2と排気管11とをEGR通路16により互いに接続し、EGRガス量を制御するEGR制御弁17をEGR通路16内に配置し、EGR制御弁17下流のEGR通路16内にEGR触媒18を配置する。粒子状物質を酸化除去するためにオゾンを供給するオゾン供給装置20を設け、オゾン供給装置20のオゾン供給端21eをEGR触媒18上流のEGR通路16に接続する。EGRガス供給作用時であってかつEGR触媒温度があらかじめ定められた設定温度範囲内にあるときにオゾン供給作用を行い、EGRガス供給作用停止時又はEGR触媒温度が設定温度範囲外にあるときにオゾン供給作用を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スロットル弁下流の吸気通路と排気通路とを排気再循環通路により互いに接続し、吸気通路内に排気再循環ガスを供給するようにした内燃機関が知られている。
【0003】
ところが、この排気再循環ガス中には例えば固体炭素からなる粒子状物質が含まれており、この粒子状物質が排気再循環通路及び吸気通路の内壁面や吸気弁に付着し堆積し、その結果排気再循環ガス又は新気の量が正規の量から逸脱するおそれがある。
【0004】
そこで、排気再循環通路内にオゾンを供給し、このオゾンでもって粒子状物質を酸化除去するようにした内燃機関が公知である(特許文献1参照)。この内燃機関では、排気再循環通路内に配置された例えば排気再循環制御弁に堆積した粒子状物質の量が許容量を越えた後の内燃機関の停止直後又はアイドリング時にオゾン供給作用が行われる。
【0005】
【特許文献1】特開2007−120397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
内燃機関の停止直後又はアイドリング時には排気再循環ガスを供給しないのが一般的である。そうすると上述の内燃機関では、排気再循環ガス供給作用の停止時にオゾン供給作用が行われるということになる。しかしながら、排気再循環ガス供給作用停止時にオゾンを排気再循環通路内又は吸気通路内に広く供給するのは困難であり、したがって粒子状物質を確実に酸化除去するのは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために本発明によれば、スロットル弁下流の吸気通路と排気通路とを互いに接続する排気再循環通路と、該排気再循環通路内に配置されて該排気再循環通路内を流通する排気再循環ガス量を制御する排気再循環制御弁と、を具備した内燃機関において、粒子状物質を酸化除去するために排気再循環通路内にオゾンを供給するオゾン供給手段と、該オゾン供給手段のオゾン供給作用を制御するオゾン供給制御手段と、を具備し、該オゾン供給制御手段は該オゾン供給手段を制御して、排気再循環ガス供給作用時であってかつ該オゾン供給手段のオゾン供給先の温度があらかじめ定められた設定温度範囲内にあるときにオゾン供給作用を行い、排気再循環ガス供給作用停止時又は該オゾン供給手段のオゾン供給先の温度が該設定温度範囲外にあるときにオゾン供給作用を停止する、排気浄化装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
排気再循環ガス中の粒子状物質を確実に酸化除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら、火花着火式内燃機関に本発明を適用することもできる。
【0010】
図1を参照すると、機関本体1は例えば4つの気筒1aを具備する。各気筒1aは対応する吸気枝管2を介してサージタンク3に連結され、サージタンク3は吸気ダクト4を介してエアクリーナ5に連結される。吸気ダクト4内には、吸入空気量に比例した出力電圧を発生するエアフローメータ6と、ステップモータ(図示しない)により駆動されるスロットル弁7とが配置される。各気筒1aはまた、排気マニホルド8及び排気管9を介して酸化機能を有する補助触媒10に連結され、補助触媒10は排気管11を介して主触媒12に連結され、主触媒12は排気管13に連結される。補助触媒10は小容量であって機関本体1に隣接配置され、主触媒12は大容量であって車両床下に配置される。
【0011】
機関本体1の例えばクランクケース内にはブローバイガス換気通路14が接続されており、このブローバイガス換気通路14の流出端14eは4つに分岐されてそれぞれ対応する吸気枝管2に接続される。ブローバイガス換気通路14内には、ブローバイガスが機関本体1から吸気枝管2に向けてのみ流通可能な逆止弁15が配置される。
【0012】
また、排気再循環(以下、EGRとも言う。)通路16が設けられ、このEGR通路16の流入端16iは排気管11に接続され、流出端16eは4つに分岐されてそれぞれ対応する吸気枝管2に接続される。この場合、EGR通路16の流出端16eはブローバイガス換気通路14の流出端14e上流の吸気枝管2に接続される。EGR通路16内には電磁駆動式のEGR制御弁17が配置され、EGR制御弁17下流のEGR通路16内には酸化機能を有するEGR触媒18が配置される。更に、EGR触媒18下流のEGR通路16内にはEGR触媒18から流出するEGRガスの温度を検出するための温度センサ19が配置される。EGR触媒18から流出するEGRガスの温度はEGR触媒18の温度を表している。
【0013】
本発明による実施例では更に、オゾンを供給するためのオゾン供給装置20が設けられる。オゾン供給装置20は空気源に接続された空気通路21を具備し、空気通路21内には放電式のオゾン生成器22及び電磁駆動式の空気制御弁23が配置される。空気通路21の流入端21iはスロットル弁7上流の吸気ダクト4に接続され、したがって図1に示される例では空気源がスロットル弁7上流の吸気ダクト4から構成される。一方、空気通路21ないしオゾン供給装置20の供給端21eはEGR制御弁17とEGR触媒18間のEGR通路16に接続される。オゾン生成器22は空気通路21内の空気中で放電することによりこの空気中の酸素からオゾンを生成する。また、空気制御弁23は空気通路21内を流通する空気の量を制御する。なお、オゾン生成器22を流出端21e下流のEGR通路16内に配置し、空気通路21から空気をEGR通路16内に供給しつつオゾン生成器22でオゾンを発生するようにしてもよい。しかしながら、EGR通路16内は空気だけでなくEGRガスも流通するのに対し空気通路21内は空気のみが流通するので、ガス中の酸素濃度が高くなっている。したがって、オゾン生成器22を空気通路21内に配置することによってオゾンを容易に発生することができる。
【0014】
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。機関本体1には機関温度を表す機関冷却水温THWに比例した出力電圧を発生する水温センサ29が取り付けられる。エアフローメータ6、温度センサ19、及び水温センサ29の出力電圧はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ40が接続され、負荷センサ40の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。さらに、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ41が接続される。CPU34ではクランク角センサ41からの出力パルスに基づいて機関回転数Neが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介してスロットル弁7の駆動用ステップモータ、EGR制御弁17、オゾン生成器22及び空気制御弁23に接続される。
【0015】
本発明による実施例では、EGRガス供給作用が機関運転状態例えば機関負荷率KL及び機関回転数Neに基づいて制御される。すなわち、機関運転状態が例えば図2に破線で囲まれた領域SP内にあるときにはEGRガス供給作用が実行され、機関運転状態が領域SP外の領域ST内にあるときにはEGRガス供給作用が停止される。なお、機関負荷率KLは全負荷に対する機関負荷の割合をいう。
【0016】
EGRガス供給作用が実行されると、EGRガスがEGR通路16を介し吸気枝管2内に流入し、次いで新気と共に気筒1a内に送り込まれる。この場合、EGRガス中に含まれている粒子状物質は未燃HC,COと共にEGR触媒18において酸化除去される。
【0017】
ところが、例えばEGR触媒18の温度が低いときにはEGR触媒18において粒子状物質を酸化除去することが困難となる。
【0018】
そこで本発明による実施例では、EGRガス供給作用時にオゾン供給装置20からEGR通路16内にオゾンを供給し、このオゾンでもって粒子状物質を酸化除去するようにしている。すなわち、EGR通路16内に供給されたオゾンはEGRガス流れによってEGR通路16内に広く運ばれ、このとき粒子状物質をEGRガス中又はEGR触媒18内において酸化除去する。
【0019】
しかしながら、EGR触媒温度がオゾン存在下におけるEGR触媒18の活性温度(100から200℃程度)よりも低いときには、EGR触媒18において粒子状物質を十分に酸化除去できないので、このときオゾン供給作用を行ってもオゾンを粒子状物質の酸化除去のために有効利用することができない。また、EGR触媒温度がオゾン不存在下におけるEGR触媒18の活性温度(250から300℃程度)よりも高いときには、オゾン供給作用を行わなくてもEGR触媒18において粒子状物質を良好に酸化除去することができる。
【0020】
そこで本発明による実施例では、オゾン存在下におけるEGR触媒18の活性温度を下限閾値としオゾン不存在下におけるEGR触媒18の活性温度を上限閾値とした設定温度範囲をあらかじめ設定しておき、EGRガス供給作用時であってかつEGR触媒温度がこの設定温度範囲内にあるときにオゾン供給作用を実行し、EGRガス供給作用の停止時又はEGR触媒温度が設定温度範囲外にあるときにオゾン供給作用を停止するようにしている。このようにすると、オゾンを粒子状物質の酸化除去のために有効利用しつつ粒子状物質を確実に酸化除去することができる。
【0021】
すなわち、図3にAで示されるように、EGRガス供給作用が行われておらずEGR触媒温度TECが設定温度範囲TRよりも低いときには、オゾン供給作用は停止される。次いで、図3のBで示されるようにEGRガス供給作用が開始されても、EGR触媒温度TECが設定温度範囲TR外である限りオゾン供給作用は停止され続け、一方このときEGR触媒温度TECが上昇し始める。次いで、図3にCで示されるようにEGR触媒温度TECが設定温度範囲TRの下限閾値TRLを越えて設定温度範囲TR内になると、オゾン供給作用が開始される。次いで、図3にDで示されるようにEGR触媒温度TECが設定温度範囲TR内にあってもEGRガス供給作用が一時的に停止されるとオゾン供給作用も一時的に停止される。次いで、図3にEで示されるようにEGR触媒温度TECが設定温度範囲TRを越えて設定温度範囲TR外になると、EGRガス供給作用が行われていてもオゾン供給作用が停止される。
【0022】
したがって、本発明による実施例では、EGRガス供給作用時であってかつEGR触媒温度TECが設定温度範囲TR内にあるときにオゾン供給作用が実行され、EGRガス供給作用停止時又はEGR触媒温度TECが設定温度範囲TR外にあるときにオゾン供給作用が停止されるということになる。
【0023】
ここで、オゾン供給作用を行うべきときには、空気制御弁23が開弁されつつオゾン発生器22が作動される。その結果、EGR通路16内に作用する吸気負圧によって空気通路21内を空気が流通し、このとき空気通路21内を流通する空気中の酸素からオゾン発生器22によってオゾンが生成され、斯くしてオゾン又はオゾンを含む空気が空気通路21からEGR通路16内に供給される。このようにすると、オゾンをEGR通路16内に送り込むためにポンプ等を必要としない。一方、オゾン供給作用を停止すべきときには空気制御弁23が閉弁される。
【0024】
EGR通路16内に供給されたオゾンは上述したようにEGR通路16内又はEGR触媒18において粒子状物質を酸化除去する。あるいは、オゾンはEGR通路16の流出端16eを介し吸気枝管2内に流入し、吸気枝管2内においても粒子状物質を酸化除去する。ところで、ブローバイガス換気通路14から吸気枝管2内に流入するブローバイガス中には潤滑油等が含まれており、オゾンは潤滑油等を酸化することもできる。このため、EGR通路16の流出端16eをブローバイガス換気通路14の流出端14e下流の吸気枝管2内に配置すると、吸気枝管2内に流入したオゾンが粒子状物質よりも潤滑油等の酸化除去に消費されるおそれがある。
【0025】
そこで本発明による実施例では、EGR通路16の流出端16eをブローバイガス換気通路14の流出端14e上流の吸気枝管2内に配置し、それによってオゾンが粒子状物質の酸化除去のために有効利用されるようにしている。
【0026】
また、本発明による実施例では、EGR通路16の流入端16iを補助触媒10下流の排気管10に接続し、それによってEGR通路16内に流入するEGRガス中に含まれる粒子状物質等の量を低減するようにしている。
【0027】
なお、設定温度範囲TRの上限閾値TRUをオゾンの熱分解温度(250から300℃程度)に設定することもできる。このようにすると、EGR触媒温度TECがオゾンの熱分解温度よりも高いときにオゾン供給作用が停止され、したがってオゾンを粒子状物質の酸化除去のために有効利用することができる。
【0028】
図4は本発明による実施例のオゾン供給制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
【0029】
図4を参照すると、まずステップ100ではEGRガス供給作用が実行されているか否かが判別される。EGRガス供給作用が実行されているときには次いでステップ101に進み、EGR触媒温度TECが設定温度範囲TR内であるか否かが判別される。EGR触媒温度TECが設定温度範囲TR内のときには次いでステップ102に進み、オゾン供給作用が実行される。これに対し、EGRガス供給作用が停止されているとき又はEGR触媒温度TECが設定温度範囲TR外のときにはステップ103に進み、オゾン供給作用が停止される。
【0030】
図5及び図6は上述した本発明による実施例を排気過給機24を備えた内燃機関に適用した場合を示している。これらの例において、吸気ダクト4は排気過給機24のコンプレッサ24cの出口に連結され、コンプレッサ24cの入口は吸気管4aを介しエアクリーナ5に連結される。一方、排気管9は排気過給機24のタービン24tの入口に連結され、タービン24tの出口は排気管9aを介し補助触媒10に連結される。
【0031】
図5に示される例では、EGR通路16の流入端16iがタービン24t上流の排気管9に接続される。このようにすると、高い排気圧力でもって多量のEGRガスを供給することが可能となる。
【0032】
これに対し、図6に示される例では、EGR通路16の流入端16iがタービン24t下流の排気管9に接続される。このようにすると、EGRガス温度を低くすることができる。
【0033】
一方、空気通路21の流入端21iはいずれの例でも吸気管4aに接続される。しかしながら、流入端21iを吸気ダクト4に接続するようにしてもよい。
【0034】
図7は本発明による別の実施例を示している。
【0035】
本発明による別の実施例では、EGR制御弁17したがってオゾン供給装置20のオゾン供給端21e上流のEGR通路16内にEGRクーラ25が配置される。EGRクーラ25内には例えば機関冷却水が導かれ、この機関冷却水によってEGR通路16内を流通するEGRガスが冷却される。なお、図7に示される例では、EGR触媒18及び温度センサ19が省略されている。
【0036】
このようにEGRクーラ25を設けると、EGRクーラ25下流のEGR通路16内の温度は上述した設定温度範囲TRの上限閾値TRUを越えることがない。また、例えば機関暖気運転中のように排気ガスないしEGRガスの温度が極めて低い場合は別として、EGRクーラ25下流のEGR通路16内の温度が設定温度範囲TRの下限閾値TRLを下回ることもない。すなわち、EGRクーラ25下流のEGR通路16内の温度は設定温度範囲TR内に維持されるのである。このことは、オゾンが供給されるEGR通路16内の温度を監視する必要がないことを意味しており、したがって温度センサ19を設ける必要がなくなる。
【0037】
そこで本発明による別の実施例では、EGRガス供給作用時にオゾン供給作用を行い、EGRガス供給作用の停止時にオゾン供給作用を停止するようにしている。
【0038】
図8は本発明による別の実施例のオゾン供給制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
【0039】
図8を参照すると、まずステップ100ではEGRガス供給作用が実行されているか否かが判別される。EGRガス供給作用が実行されているときには次いでステップ102に進み、オゾン供給作用が実行される。これに対し、EGRガス供給作用が停止されているときにはステップ103に進み、オゾン供給作用が停止される。
【0040】
ここで、図1,5,6に示される例のEGR触媒18及び図7に示されるEGRクーラ25下流のEGR通路16はオゾン供給装置20からのオゾン供給先と考えることができる。したがって、一般化して言うと、EGRガス供給作用時であってかつオゾン供給装置20のオゾン供給先の温度があらかじめ定められた設定温度範囲TR内にあるときにオゾン供給作用を行い、EGRガス供給作用停止時又はオゾン供給装置20のオゾン供給先の温度が設定温度範囲TR外にあるときにオゾン供給作用を停止しているということになる。
【0041】
なお、図1,5,6の例においてEGRクーラ25を設けてもよいし、図7の例においてEGR触媒18を設けてもよい。
【0042】
次に、本発明による更に別の実施例を説明する。
【0043】
本発明による更に別の実施例では、機関本体1に可変動弁機構が設けられている点で、図1,5,6,7に示される実施例と構成を異にしている。この可変動弁機構は吸気弁及び排気弁両方が開弁しているバルブオーバラップの量を例えば機関運転状態に応じて変更する。以下では、図7に示される実施例に可変動弁機構を設けた場合を例にとって説明する。
【0044】
ところが、バルブオーバラップ量が大きくなると、気筒1a内から吸気枝管2内に逆流する既燃ガスの量が多くなる。この既燃ガス中には粒子状物質が含まれており、したがってバルブオーバラップ量が多くなると吸気枝管2内に逆流する粒子状物質の量が多くなる。吸気枝管2内に逆流した粒子状物質の量が多くなると、粒子状物質が吸気枝管2内壁面や吸気弁周面に付着堆積するおそれがある。このことはEGRガス供給作用の停止時にも生じ得る。
【0045】
そこで本発明による更に別の実施例では、バルブオーバラップ量があらかじめ定められた許容上限よりも大きいときには、EGRガス供給作用の停止時であっても、オゾン供給作用を行うようにしている。
【0046】
すなわち、図9にAで示されるようにEGRガス供給作用が停止されておりかつバルブオーバラップ量OLが許容上限OLUよりも小さいときには、オゾン供給作用は停止される。次いで、図9にBで示されるようにバルブオーバラップ量OLが許容上限OLUを越えると、EGRガス供給作用の停止時であっても、オゾン供給作用が行われる。この場合、オゾンはEGR通路16を介し吸気枝管2内に流出し、吸気枝管2内において粒子状物質を酸化除去する。次いで、図9にCで示されるようにバルブオーバラップ量OLが許容上限OLUよりも小さくなってもこのときEGRガス供給作用が行われているので、オゾン供給作用が継続される。
【0047】
したがって、図1,5,6に示される実施例まで拡張すると、バルブオーバラップ量OLが許容上限OLUよりも大きいときには、EGRガス供給作用停止時又はオゾン供給先の温度が設定温度範囲TR外にあるときであってもオゾン供給作用を行うということになる。
【0048】
図10は本発明による更に別の実施例のオゾン供給制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
【0049】
図10を参照すると、まずステップ100ではEGRガス供給作用が実行されているか否かが判別される。EGRガス供給作用が実行されているときには次いでステップ101に進み、オゾン供給作用が実行される。これに対し、EGRガス供給作用が停止されているときには次いでステップ104に進み、バルブオーバラップ量OLが許容上限OLUを越えているか否かが判別される。OL>OLUのときには次いでステップ101に進み、オゾン供給作用が実行される。これに対し、OL≦OLUのときにはステップ103に進み、オゾン供給作用が停止される。
【0050】
ここで、本発明による各実施例のオゾン供給作用におけるオゾン供給量制御について説明する。
【0051】
EGRガス量QEGRが多いときには少ないときに比べて、EGR通路16内を流通する粒子状物質の量が多くなる。そこで図11に示されるように、EGRガス量QEGRが多いときには少ないときに比べて、オゾン供給量QOZが多くされる。
【0052】
また、機関冷却水温度THWが低いときには高いときに比べて、EGRガス中に含まれる粒子状物質の量が多くなる。そこで図12に示されるように、機関冷却水温度THWが低いときには高いときに比べて、オゾン供給量QOZが多くされる。
【0053】
更に、可変動弁機構を有する本発明による更に別の実施例では、バルブオーバラップ量OLが大きいときには小さいときに比べて、吸気枝管2内に逆流する粒子状物質の量が多くなる。そこで図13に示されるように、バルブオーバラップ量OLが大きいときには小さいときに比べて、オゾン供給量QOZが多くされる。
【0054】
この場合、オゾン供給量QOZは空気通路21内を流通する空気量(空気制御弁23の開度)及びオゾン発生器22における放電電流の一方又は両方を制御することにより制御することができる。本発明による各実施例では、空気通路21内を流通する空気中のオゾン濃度がほぼ一定になるようにオゾン発生器22における放電電流が制御され、その上で空気通路21内を流通する空気量を制御することによりオゾン供給量QOZが制御される。
【0055】
ところが、機関負荷率KLが高いときには低いときに比べて吸気負圧が小さくなる。このため、機関負荷率KLが高いときには多量の空気が空気通路21内を流通するのが困難となり、したがって多量のオゾンを供給するのが困難となる。
【0056】
そこで図14に示されるように、機関負荷率KLが高いときには低いときに比べて、空気通路21内を流通する空気中のオゾン濃度COZが高くされる。このようにすると、空気通路21からEGR通路16内に流出する空気量を増大させなくてもオゾン供給量QOZを増大させることができる。
【0057】
ところで、本発明による各実施例ではスロットル開度θthが次式に基づいて算出される。
【0058】
θth=θthb・kth
ここで、θthbは基本スロットル開度を、kthは補正係数を、それぞれ表している。
【0059】
基本スロットル開度θthbは各気筒1a内に充填される新気量を目標となる新気量に一致させるためのものであり、例えば例えば機関運転状態に応じてあらかじめ定められている。一方、補正係数kthは基本スロットル開度θthを減少補正するためのものであり(0<kth≦1)、補正する必要がないときには1とされる。
【0060】
オゾン供給作用時には、上述したように空気通路21からEGR通路16を介してオゾンを含む空気が吸気枝管2内に流入し、次いで各気筒1a内に充填される。ところが、この空気はスロットル弁7を迂回して各気筒1a内に充填されるものである。そうすると、オゾン供給作用時には、実際に各気筒1aに充填される新気ないし空気の量がスロットル開度θthに応じて定まる量よりも多くなるということになる。この場合、空気通路21を介し各気筒1a内に流入する空気量QAが多いときには少ないときに比べて、各気筒1a内に充填される新気量の増加分が多くなる。
【0061】
そこで本発明による各実施例では、オゾン供給作用時に空気通路21を介し各気筒1a内に流入する空気量QAに基づいてスロットル開度θthを制御するようにしている。具体的には、図15に示されるように空気通路21を介し各気筒1a内に流入する空気量QAが多いときには少ないときに比べて小さくなる補正係数kthを導入し、この補正係数kthでもって基本スロットル開度θthbを減少補正することにより最終的なスロットル開度θthを求めている。その結果、オゾン供給作用が行われているときにも、各気筒1a内に充填される新気量を目標量に維持することができる。
【0062】
図16は本発明による各実施例のスロットル開度θthの算出ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
【0063】
図16を参照すると、まずステップ200では基本スロットル開度θthが算出される。続くステップ201ではオゾン供給作用が実行されているか否かが判別される。オゾン供給作用が実行されているときには次いでステップ202に進み、図15のマップから補正係数kthが算出される。次いでステップ204に進む。これに対し、オゾン供給作用が停止されているときには次いでステップ203に進み、補正係数kthが1とされる。次いでステップ204に進む。ステップ204ではスロットル開度θthが算出される(θth=θthb・kth)。
【0064】
図17は本発明による変更例を図7の実施例に適用した場合を示している。しかしながら、この変更例を本発明による他の実施例に適用することもできる。
【0065】
図17を参照すると、オゾン供給装置20のオゾン供給端21e下流のEGR通路16内に通路長可変機構26が設けられる。この通路長可変機構26は、通路長が短い短通路部分27Sと、通路長が長い長通路部分27Lと、EGR通路16を短通路部分27S又は長通路部分27Lに選択的に接続する通路長制御弁28とを具備する。
【0066】
通路長制御弁28が図17に実線で示される位置に制御されると、EGR通路16が短通路部分27Sに接続され、その結果オゾン供給端21e下流のEGR通路16の通路長が短くされる。これに対し、通路長制御弁28が図17に破線で示される位置に制御されると、EGR通路16が長通路部分27Lに接続され、その結果オゾン供給端21e下流のEGR通路16の通路長が長くされる。なお、通路長制御弁28は電子制御ユニット30に接続される。
【0067】
図18に示されるように、オゾン供給停止時にはオゾン供給端21e下流のEGR通路16の通路長が短くされる。その結果、排気管11と吸気枝管2とが可能な最短距離で連結されるようになり、斯くしてEGRガスを応答性よく供給することができる。
【0068】
これに対し、オゾン供給作用時にはオゾン供給端21e下流のEGR通路16の通路長が長くされる。その結果、オゾンと粒子状物質との接触時間が長くなるので、粒子状物質の酸化除去を促進することができる。この点、上述したように吸気枝管2内においてもオゾンによる粒子状物質の酸化除去作用が期待できるので、例えばEGR通路16の流出端16eを吸気ダクト4等に接続することによってもオゾンと粒子状物質との接触時間を長くできると考えられる。しかしながら、吸気ダクト4等内にはオゾンを含む空気及び粒子状物質を含むEGRガスだけでなく新気も流通しているので、オゾンと粒子状物質との接触頻度は必ずしも高くない。これに対し、本発明による変更例のようにオゾン供給端21e下流のEGR通路16内にはオゾンを含む空気及び粒子状物質を含むEGRガスだけが流通しており、したがってオゾンと粒子状物質との接触頻度が高い状態でオゾンと粒子状物質との接触時間を長くすることができ、斯くして粒子状物質の酸化除去を確実に促進することができる。
【0069】
図19は本発明による変更例の通路長制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
【0070】
図19を参照すると、まずステップ300ではオゾン供給作用が実行されているか否かが判別される。オゾン供給作用が実行されているときには次いでステップ301に進み、EGR通路16が長通路部分27Lに接続される。これに対し、オゾン供給作用が停止されているときには次いでステップ302に進み、EGR通路16が短通路部分27Sに接続される。
【0071】
なお、長通路部分27Lを機関本体1の例えばシリンダブロック、シリンダヘッド、ヘッドカバー等と一体に設ければ、長通路部分27Lの温度を高く維持することができ、したがって粒子状物質の酸化除去を促進することができる。
【0072】
これまで述べてきた本発明による各実施例ではオゾン供給装置20のオゾン供給端21eをEGR制御弁17下流のEGR通路16に接続し、吸気負圧でもってオゾンがEGR通路16内に供給されるようにしている。しかしながら、オゾン供給端21eをEGR制御弁17上流のEGR通路16に接続してもよいし、ポンプ等によってオゾンをEGR通路16内に供給するようにしてもよい。また、オゾンをあらかじめ貯蔵しておき、このオゾンをEGR通路16内に供給するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】EGRガス供給作用の実行領域及び停止領域を示すマップである。
【図3】本発明による実施例のオゾン供給作用を説明するタイムチャートである。
【図4】本発明による実施例のオゾン供給制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明による実施例の別の適用例を示す内燃機関の全体図である。
【図6】本発明による実施例の更に別の適用例を示す内燃機関の全体図である。
【図7】本発明による別の実施例を示す内燃機関の全体図である。
【図8】本発明による別の実施例のオゾン供給制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明による更に別の実施例のオゾン供給作用を説明するタイムチャートである。
【図10】本発明による更に別の実施例のオゾン供給制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】オゾン供給量QOZとEGRガス供給量QEGRとの関係を示すマップである。
【図12】オゾン供給量QOZと機関冷却水温THWとの関係を示すマップである。
【図13】オゾン供給量QOZとバルブオーバラップ量OLとの関係を示すマップである。
【図14】オゾン濃度COZと機関負荷率KLとの関係を示すマップである。
【図15】補正係数kthと空気量QAとの関係を示すマップである。
【図16】スロットル開度θthの算出ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】本発明による変更例を示す内燃機関の全体図である。
【図18】本発明による変更例の通路長制御を説明するタイムチャートである。
【図19】本発明による変更例の通路長制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0074】
1 機関本体
2 吸気枝管
7 スロットル弁
11 排気管
16 EGR通路
17 EGR制御弁
18 EGR触媒
20 オゾン供給装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットル弁下流の吸気通路と排気通路とを互いに接続する排気再循環通路と、該排気再循環通路内に配置されて該排気再循環通路内を流通する排気再循環ガス量を制御する排気再循環制御弁と、を具備した内燃機関において、粒子状物質を酸化除去するために排気再循環通路内にオゾンを供給するオゾン供給手段と、該オゾン供給手段のオゾン供給作用を制御するオゾン供給制御手段と、を具備し、該オゾン供給制御手段は該オゾン供給手段を制御して、排気再循環ガス供給作用時であってかつ該オゾン供給手段のオゾン供給先の温度があらかじめ定められた設定温度範囲内にあるときにオゾン供給作用を行い、排気再循環ガス供給作用停止時又は該オゾン供給手段のオゾン供給先の温度が該設定温度範囲外にあるときにオゾン供給作用を停止する、排気浄化装置。
【請求項2】
前記排気再循環通路内に酸化機能を有する排気再循環触媒を配置し、前記オゾン供給手段のオゾン供給端を該排気再循環触媒上流の排気再循環通路に接続し、前記オゾン供給制御手段は該オゾン供給手段を制御して、排気再循環ガス供給作用時であってかつ該排気再循環触媒の温度が前記設定温度範囲内にあるときにオゾン供給作用を行い、排気再循環ガス供給作用停止時又は該排気再循環触媒の温度が前記設定温度範囲外にあるときにオゾン供給作用を停止する請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項3】
前記設定温度範囲の下限閾値をオゾン存在下における前記排気再循環触媒の活性温度に設定し、前記設定温度範囲の上限閾値をオゾン不存在下における前記排気再循環触媒の活性温度に設定した請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項4】
前記設定温度範囲の上限閾値をオゾンの熱分解温度に設定した請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項5】
前記設定温度範囲の下限閾値を100から200℃までの間に設定し、前記設定温度範囲の上限閾値を250から300℃までの間に設定した請求項1から4までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項6】
前記排気再循環通路内に排気再循環ガスを冷却する排気再循環クーラを配置し、前記オゾン供給手段のオゾン供給端を該排気再循環クーラ下流の排気再循環通路に接続し、前記オゾン供給制御手段は前記オゾン供給手段を制御して、排気再循環ガス供給作用時にオゾン供給作用を行い、排気再循環ガス供給作用停止時にオゾン供給作用を停止する 請求項1から5までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項7】
ブローバイガス換気通路が吸気通路に接続されており、前記排気再循環通路の流出端を該ブローバイガス換気通路の流出端上流の吸気通路に接続した請求項1から6までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項8】
前記オゾン供給手段のオゾン供給端を前記排気再循環制御弁下流の前記排気再循環通路に接続した請求項1から7までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項9】
前記オゾン供給手段が、前記排気再循環制御弁下流の前記排気再循環通路を空気源に接続する空気通路と、該空気通路内に配置されて該空気通路内を流通する空気量を制御する空気制御弁と、該空気通路内に配置されて該空気通路内の空気中の酸素からオゾンを生成するオゾン生成器と、を具備し、前記オゾン供給手段によるオゾン供給作用を行うべきときには該空気制御弁を開弁しつつ該オゾン生成器を作動させ、前記オゾン供給手段によるオゾン供給作用を停止すべきときには該空気制御弁を閉弁し又は該オゾン生成器を作動停止する請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項10】
前記空気通路から前記排気再循環通路内に流入する空気中のオゾン濃度を制御する手段を更に具備し、機関負荷が高いときには低いときに比べて該オゾン濃度を高めるようにした請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項11】
前記空気通路から前記排気再循環通路内に流入する空気量に基づいてスロットル開度を制御するスロットル開度制御手段を更に具備した請求項9又は10に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項12】
前記空気源をスロットル弁上流の吸気通路から構成した請求項9から11までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項13】
バルブオーバラップ量が機関運転状態に応じて変更可能になっており、前記オゾン供給制御手段は、バルブオーバラップ量があらかじめ定められた許容上限よりも大きいときには、排気再循環ガス供給作用停止時又は前記オゾン供給手段のオゾン供給先の温度が前記設定温度範囲外にあるときであっても、前記オゾン供給手段によるオゾン供給作用を行う請求項8から12までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項14】
前記オゾン供給手段から供給されるオゾンの量を制御する手段を更に具備し、バルブオーバラップ量が大きいときには小さいときに比べて該供給されるオゾンの量を多くする請求項13に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項15】
前記オゾン供給手段から供給されるオゾンの量を制御する手段を更に具備し、排気再循環ガス量が多いときには少ないときに比べて該供給されるオゾンの量を多くする請求項1から13までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項16】
前記オゾン供給手段から供給されるオゾンの量を制御する手段を更に具備し、機関温度が低いときには機関温度が高いときに比べて該供給されるオゾンの量を多くする請求項1から15までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項17】
前記オゾン供給手段のオゾン供給端下流の前記排気再循環通路の通路長を変更可能な通路長変更手段を具備し、該オゾン供給手段によるオゾン供給作用が行われているときにはオゾン供給作用が停止されているときに比べて該通路長を長くする請求項1から16までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項18】
排気通路内に触媒が配置されており、前記排気再循環通路の流入端を該触媒下流の排気通路に接続した請求項1から17までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項19】
排気通路内に排気過給機のコンプレッサが配置されており、前記排気再循環通路の流入端を該コンプレッサ上流の排気通路に接続した請求項1から18までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項20】
排気通路内に排気過給機のコンプレッサが配置されており、前記排気再循環通路の流入端を該コンプレッサ下流の排気通路に接続した請求項1から18までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−174381(P2009−174381A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−12591(P2008−12591)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】