説明

半導体装置の製造方法

【課題】配線を設計通りの形状に形成することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板の第1の面に位置する電極と、前記第1の面に設けられ、前記電極とオーバーラップする位置に開口部を有する絶縁膜と、を有する構造体を用意する工程と、前記絶縁膜の前記第1の面側の面とは反対側の第2の面に、樹脂突起を形成する工程と、前記電極および前記樹脂突起を覆う第1導電膜を前記第2の面に形成する工程と、前記第1導電膜の前記第2の面側の面とは反対側の第3の面に、前記第1導電膜の前記第3の面より反射率の低い第2導電膜を形成する工程と、前記第2導電膜の前記第3の面側の面とは反対側の第4の面に、フォトレジスト層を形成する工程と、前記フォトレジスト層の一部をマスク層で覆った状態で、前記フォトレジスト層を露光する工程と、前記フォトレジスト層を現像し、フォトレジストパターンを形成する工程と、前記フォトレジストパターンをマスクとして前記第1導電膜および前記第2導電膜をエッチングすることにより、前記第1導電膜から形成された配線であって、前記樹脂突起の少なくとも一部を覆い、かつ、前記電極と接続する前記配線を形成する工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶表示装置等のガラス基板へのCOG実装用半導体装置またはプラスチック等からなるフィルム基板へのCOF実装用半導体装置として、樹脂突起と、その上に形成された複数の配線から構成された外部端子を有する半導体装置が知られている(特許文献1)。このような半導体装置を用いることで、外部端子を配線基板に押し当てて電気的に接続する際、外部端子の樹脂突起の弾性力でもって物理的ダメージを回避しながら導通性を確保することができる。近年は、このような半導体装置において、集積回路の高集積化が進み、これに伴って、外部端子の数が高密度化した形態が提案されている(特許文献1)。
【0003】
このような半導体装置を製造する場合、樹脂突起を形成した後、導電膜をスパッタ法などによって成膜し、該導電膜を所望の形状にパターニングすることで、配線を形成することが知られている(特許文献2)。導電膜をパターニングする工程は、例えば、該導電膜の上に感光性レジスト膜を成膜し、マスクを用いて露光処理した後、現像処理を行って、導電層をエッチング等の技術によりパターニングを行う。
【0004】
外部端子の数が高密度化した半導体装置を製造する場合や、T字形状の配線を有した半導体装置を製造する場合、感光性レジスト膜を露光する際、樹脂突起の上に形成された導電層からの反射光のために、配線が所望の形状にパターニングされず、配線の形状欠陥が発生することがある。以下に図面を参照してその詳細を説明する。
【0005】
図7(A)及び図7(B)は、前述された半導体装置の例である半導体装置1000及び半導体装置2000を説明する平面図である。図8(A)は、図7(A)及び図7(B)のVIIIA−VIIIA線における断面図である。図8(B)は、図7(A)のVIIIB−VIIIB線における断面図である。図8(C)は、図7(B)のVIIIC−VIIIC線における断面図である。
【0006】
図7(A)〜図8(C)に示すように、半導体装置1000、2000は、電極1014、2014が形成される半導体基板1010と、半導体基板1010の電極1014、2014が形成された面の上方に設けられた樹脂突起1020と、電極1014と接続し、樹脂突起1020の少なくとも一部を覆う配線1070、2070と、を含む。ここで、配線1070、2070の樹脂突起1020を覆う部分が外部端子(コンプライアンスバンプ)となる。
【0007】
半導体装置1000では、図7(A)に示すように、電極1014は、半導体基板1010の周縁部に沿って延びた形状(例えば、長方形形状)を有し、配線1070は、電極1014に沿って延びる部分と、樹脂突起1020側へ延びる部分と、を有し、T字形状である。
【0008】
また、半導体装置2000では、図7(B)に示すように、電極2014は、半導体装置1000と同様に半導体基板2010の周縁部に沿って延びた形状を有するものと、より正方形に近い形状を有するものと、から構成される。したがって、配線2070は、T字形状を有するものと、電極2014から樹脂突起1020側へ延びる部分のみからなる形状を有するものと、から構成される。
【0009】
半導体装置1000、2000に形成される樹脂突起1020、2020は、電極1014、2014に沿って延びるように形成される。図8(A)〜図8(C)に示すように、樹脂突起1020、2020が延びる方向と垂直な面における、樹脂突起1020、2020の断面形状は、略半円形状である。
【0010】
また、このような半導体装置1000、2000では、図7(A)及び図7(B)に示すように、電極1014、2014、樹脂突起1020、2020及び配線1070、2070が複数形成されて、外部端子の高密度化が図られている。したがって、図8(B)に示すように、電極1014を覆う配線1070に、配線が形成されない樹脂突起1020が隣接して配置される部分や、図8(C)に示すように、樹脂突起2020を覆う配線2070に、配線が形成されない樹脂突起2020が隣接して配置される部分が形成される。
【0011】
図9(A)及び図9(B)は、半導体装置1000及び半導体装置2000の製造方法の露光工程を説明する断面図である。図9(A)は、図7(A)のVIIIB−VIIIB線における断面図に対応し、図9(B)は、図7(B)のVIIIC−VIIIC線における断面図に対応する。
【0012】
図9(A)及び図9(B)に示すように、感光性レジスト1050、2050が、パターニング前の導電膜1031、2031の上に形成され、所望の形状のマスク1060、2060によって覆われている。露光工程においては、マスク1060、2060の上方の図示されない光源から例えば紫外線などの光線L1が照射され、例えば、光線L1に露光された感光性レジスト1050、2050は改質され、次の現像工程において除去される。
【0013】
しかしながら、図9(A)に示すように、樹脂突起1020の上方から入射した光線L1は、樹脂突起1020の上に形成された導電膜1031において反射する。これにより反射光L2が形成され、マスク1060で覆われた感光性レジスト1050の一部を間接的に露光してしまう。
【0014】
また、図9(B)に示すように、隣接する2つ樹脂突起2020において、一方の樹脂突起2020の上方から入射した光線L1は、同様に導電膜2031において反射し、反射光L2が形成される。これにより、マスク2060で覆われた感光性レジスト2050の一部を間接的に露光してしまう。
【0015】
以上のように、上述された半導体装置の製造方法において、樹脂突起の上方において反射光が発生し、感光性レジストのマスクにより遮光された部分が発生し、配線が所望の形状にパターニングされず、配線の形状欠陥が発生する。したがって、上述の半導体装置の製造方法であって、配線を設計通りの形状に形成することができる半導体装置の製造方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2007−48812号公報
【特許文献2】特開2007−12813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、配線を設計通りの形状に形成することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(1)本形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板の第1の面に位置する電極と、前記第1の面に設けられ、前記電極とオーバーラップする位置に開口部を有する絶縁膜と、を有する構造体を用意する工程と、前記絶縁膜の前記第1の面側の面とは反対側の第2の面に、樹脂突起を形成する工程と、前記電極および前記樹脂突起を覆う第1導電膜を前記第2の面に形成する工程と、前記第1導電膜の前記第2の面側の面とは反対側の第3の面に、前記第1導電膜の前記第3の面より反射率の低い第2導電膜を形成する工程と、前記第2導電膜の前記第3の面側の面とは反対側の第4の面に、フォトレジスト層を形成する工程と、前記フォトレジスト層の一部をマスク層で覆った状態で、前記フォトレジスト層を露光する工程と、前記フォトレジスト層を現像し、フォトレジストパターンを形成する工程と、前記フォトレジストパターンをマスクとして前記第1導電膜および前記第2導電膜をエッチングすることにより、前記第1導電膜から形成された配線であって、前記樹脂突起の少なくとも一部を覆い、かつ、前記電極と接続する前記配線を形成する工程と、を有する。
【0019】
本発明によれば、第1導電膜を第1導電膜の第3の面より反射率の低い第2導電膜で覆った状態でフォトレジスト層を露光するので、露光する工程での反射光を第1導電膜よりも抑えることができ、第2導電幕を設けない場合よりも、配線をより設計通りに形成することができる。
【0020】
(2)本形態に係る半導体装置の製造方法において前記配線を形成する工程の後、前記配線の上の前記第2導電膜を除去する工程を有していてもよい。
【0021】
(3)本形態に係る半導体装置の製造方法において、前記配線は、前記電極を覆う第1の部分と、前記第1の部分と連続し、前記樹脂突起を覆う第2の部分と、を有し、前記配線は、前記第1の部分および前記第2の部分とでT字形状をなしてもよい。
【0022】
(4)本形態に係る半導体装置の製造方法において、前記第1導電膜は複数の導電層の積層体であって、前記第1導電膜を形成する工程は、第1の導電層と第2の導電層を積層して形成する工程を含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。
【図2A】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す平面図及び断面図。
【図2B】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す平面図及び断面図。
【図3】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す平面図及び断面図。
【図4A】本実施形態に係る半導体装置の製造方法の変形例を模式的に示す平面図及び断面図。
【図4B】本実施形態に係る半導体装置の製造方法の変形例を模式的に示す平面図及び断面図。
【図5】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用した半導体装置を用いた電子部品の製造方法を模式的に示す断面図。
【図6】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用した半導体装置を有する電子部品の一例を模式的に示す斜視図。
【図7】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用していない半導体装置を模式的に示す平面図。
【図8】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用していない半導体装置を模式的に示す断面図。
【図9】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用していない半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明を適用した実施形態の一例について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。本発明は、以下の実施形態及びその変形例を自由に組み合わせたものを含むものとする。
【0025】
1. 半導体装置の製造方法
以下、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。なお、以下に説明する本実施形態に係る半導体装置の製造方法を適用することで、前述された、図7(A)〜図8(C)に示される半導体装置と同様の形態を備えた半導体装置が製造される。
【0026】
図1(A)〜図1(E)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する平面図及び断面図である。図2A(A)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する平面図であり、図2A(B)は、図2A(A)のIIAB−IIAB線における断面図であり、図2A(C)は、図2A(A)のIIAC−IIAC線における断面図である。図2B(A)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する平面図であり、図2B(B)は、図2B(A)のIIBB−IIBB線における断面図であり、図2B(C)は、図2B(A)のIIBC−IIBC線における断面図である。図3(A)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する平面図であり、図3(B)は、図3(A)のIIIB−IIIB線における断面図であり、図3(C)は、図3(A)のIIIC−IIIC線における断面図である。
【0027】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、構造体を用意する工程(S1)と、樹脂突起を形成する工程(S2)と、第1導電膜を形成する工程(S3)と、第2導電膜を形成する工程(S4)と、フォトレジスト層を形成する工程(S5)と、マスク層を形成する工程(S6)と、フォトレジスト層を露光する工程(S7)と、フォトレジストパターンを形成する工程(S8)と、配線を形成する工程(S9)と、を有する。
【0028】
1.1 構造体を用意する工程(S1)
本工程においては、図1(A)に示すように、半導体基板10と、半導体基板10の第1の面11に位置する電極14と、第1の面11に設けられ、電極14とオーバーラップする位置に開口部16aを有する絶縁膜16と、を有する構造体を用意する。
【0029】
半導体基板10は、チップ状をなしていてもよい。半導体基板10は、例えば、長手方向の2つの辺と短手方向の2つの辺(長手方向の辺よりも短い辺)とを有する半導体チップであってもよい。あるいは、半導体基板10は、複数の半導体基板10からなる半導体ウエハであってもよい。例えば、半導体基板10は、シリコン基板であってもよい。図1(A)に示すように、半導体基板10には、集積回路1が形成される。集積回路1の構成は特に限定されないが、例えば、トランジスタ等の能動素子や、抵抗、コイル、コンデンサ等の受動素子を含んでいてもよい。
【0030】
図1(A)に示すように、半導体基板10は、第1の面11を有する。第1の面11は、後述される電極14等が形成される面である。
【0031】
図1(A)に示すように、半導体基板10は、第1の面11上に電極14が形成される。電極14は、半導体基板10の内部に形成された集積回路1と内部配線(図示せず)によって電気的に接続されてもよい。電極14は、半導体基板10の内部配線の一部であってもよい。電極14は複数形成されてもよい。例えば、複数の電極14は、半導体基板10の周縁部に沿って形成されてもよい(図7(A)及び図7(B)参照)。電極14の材質は、導電性を有する限り、特に限定されない。例えば、電極14は、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)等の金属で形成されてもよい。電極14は、単層の導電層であってもよいし、アルミニウム等の金属拡散を防止するバリア層を含む、複数の導電層の積層体であってもよい。
【0032】
また、電極14の形状は、略正方形(四辺の長さが実質的に等しい)であってもよいし、略長方形(長手方向の二辺と短手方向の二辺とを有する)であってもよい。言い換えれば、電極14は、半導体基板10の周縁部を構成する1辺に沿って延びるような形状を有していてもよい(図7(A)及び図7(B)参照)。
【0033】
図1(B)に示すように、半導体基板10は、第1の面11の上に形成された絶縁膜16を有する。絶縁膜16はパッシベーション膜であってもよい。絶縁膜16は、半導体基板10の第1の面11側の面とは反対側の第2の面16bを有する。
【0034】
絶縁膜16は、電極14の少なくとも一部を、それぞれ露出させるように形成される。つまりは、絶縁膜16は、電極14とオーバーラップする位置に開口部16aを有する。絶縁膜16は、電気的絶縁性を有する膜であれば、特に限定されない。例えば、絶縁膜16は、SiOやSiN等の無機絶縁膜であってもよい。あるいは、絶縁膜16は、ポリイミド樹脂等の有機絶縁膜であってもよい。
【0035】
1.2 樹脂突起を形成する工程(S2)
本工程においては、図1(B)〜図1(D)に示すように、絶縁膜16の第1の面11側の面とは反対側の第2の面16bに、樹脂突起20を形成する。
【0036】
本工程は、図1(B)〜図1(D)に示すように、電極14が露出した絶縁膜16の第2の面16bに、樹脂前駆体組成物からなる樹脂材料膜26を形成する工程と、樹脂材料膜26をパターニングする工程と、パターニング後、熱処理する工程と、を含む。
【0037】
図1(B)に示すように、電極14および絶縁膜16の上に、樹脂前駆体組成物からなる樹脂材料膜26が形成する。樹脂材料膜26は、熱硬化性を有した熱硬化性樹脂組成物であってもよいし、感光性を有した感光性樹脂組成物であってもよい。以下の本実施形態では、感光性を有した樹脂材料膜26を用いた場合の製造方法の一例について説明する。
【0038】
樹脂材料膜26は、半導体装置10の第1の面11の上方において全面的に塗布されて形成されてもよい。また、樹脂材料膜26は、塗布された後、プリベークされてもよい。また、樹脂材料膜26は、例えばシート状物であってもよい。樹脂材料膜26は、ポリイミド樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB;benzocyclobutene)、ポリベンゾオキサゾール(PBO;polybenzoxazole)、フェノール樹脂、アクリル樹脂等の樹脂であってもよい。
【0039】
次に、パターニング工程においては、図1(C)に示すように、樹脂材料膜26の樹脂突起を形成する領域の上に所望の形状を有したマスク層を形成し、図示しない露光装置によって露光した後、現像液によって現像し、パターニングを行って、樹脂層27を形成する。樹脂層27は、キュアリングの後に樹脂突起20となる樹脂層である。図示はされないが、樹脂層27は、例えば、第1の面11の長辺に沿って延びるように形成されてもよい(図7(A)および図7(B)参照)。
【0040】
本工程における露光現像処理は、公知のフォトリソグラフィー技術を用いることができる。例えば、樹脂材料膜26がポジ型のレジストである場合、マスク層(図示せず)は、樹脂突起20が形成される領域において、樹脂材料膜26が露光処理されないように配置される。また、樹脂材料膜26がネガ型のレジストである場合は、樹脂突起20が形成される領域においてマスク層は配置されない。マスク層は、遮光性を有していればよく、例えば、クロム等の遮光膜が形成されたガラス板であってもよい。マスクが所定配置に配置された後、図示しない光源ランプから例えば紫外線の照射が行われて、露光処理が行われる。現像処理に用いられる現像液は、不要な樹脂層を除去できる公知の現像液であればよく、例えば、有機アルカリ現像液であってもよい。
【0041】
次に、熱処理する工程においては、図1(D)に示すように、樹脂層27を熱処理(キュアリング)することによって、樹脂層27を変形させる工程をさらに含む。樹脂層27を加熱する手段は特に限定されず、図示しない熱源から赤外線を照射することによって加熱してもよい。樹脂層27が加熱されることによって粘性が低下し、樹脂層27の自重と表面張力の作用によって、樹脂層27は形状を変形することができる。その結果、図1(D)に示すように、上面形状が滑らかな曲線を有し、その断面が略半円形状である樹脂突起20が形成される。
【0042】
1.3 第1導電膜を形成する工程(S3)
本工程においては、図1(E)に示すように、絶縁膜16の第2の面16bに、電極14および樹脂突起20を覆う第1導電膜30を形成する。
【0043】
ここで、図1(E)に示すように、第1導電膜30は、複数の導電層の積層体であって、第1導電膜30を形成する工程は、第1の導電層31と第2の導電層32を積層して形成する工程を含んでいてもよい。また、図示はされないが、第1導電膜30は単層であってもよいし、図示されない第3の導電層を含んでいてもよい。以下の本実施形態では、第1導電膜30が2つの導電層の積層体である場合の製造方法の一例について説明する。
【0044】
図1(E)に示すように、第1の導電層31および第2の導電層32を積層して形成する。具体的には、第2の面16bに第1の導電層31を形成した後、連続して、第2の導電層32を形成すればよい。第1の導電層31および第2の導電層32の成膜方法は特に限定されず、公知の成膜方法を用いることができる。例えば、第1の導電層31および第2の導電層32は、スパッタリングにて形成してもよい。
【0045】
第1の導電層31の材質は、例えば、絶縁膜16の材質と密着性の高い材質から選択され、第2の導電層32の材質は、第1の導電層31よりも良好な導電性を有する材質から選択されてもよい。具体的には、第1の導電層31は、チタンタングステン(TiW)、チタン(Ti)及びニッケルクロム合金(Ni−Cr)などの少なくとも1つを含む層であってもよい。第2の導電層32は、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)及び銅(Cu)などの少なくとも1つを含む層であってもよい。
【0046】
以上により、第1導電膜30が形成される。第1導電膜30は、図1(E)に示すように、絶縁膜16の第2の面16b側の面とは反対側の第3の面33を有する。
【0047】
1.4 第2導電膜を形成する工程(S4)
本工程においては、図1(E)に示すように、第1導電膜30の第3の面33に、第1導電膜30(表層である第2の導電層32)より反射率の低い第2導電膜40を形成する。第2の導電膜40は、第1導電膜30の第3の面33より反射率の低い。
【0048】
第2導電膜40の成膜方法は特に限定されず、公知の成膜方法を用いることができる。例えば、第2導電膜40は、スパッタリングにて形成してもよい。また、第2導電膜40を形成する方法は、導電膜を成膜した後、熱酸化処理や、窒化処理を行うことを含んでいてもよい。
【0049】
ここで「反射率」とは、所定の波長の光が真空中より物体表面に垂直に入射した場合、反射光のエネルギーと入射光のエネルギーとの比を百分率で表した数値とする。したがって、第1導電膜30より反射率の低い第2導電膜40とは、所定の波長λの光を第1導電膜30に垂直に入射した場合の反射光のエネルギーE1とし、所定の波長λの光を第2導電膜40に垂直に入射した場合の反射光のエネルギーE2とした場合に、E1>E2となることを意味する。
【0050】
第2導電膜40の材質は、上述のように、第1導電膜30(表層である第2の導電層32)より反射率の低い材質から選択されるため、第1導電膜30(表層である第2の導電層32)の材質により相対的に決定される。したがって、第1導電膜30の表層である第2の導電層32の材質が、金(Au)であった場合に選択される第2導電膜40の材質の例について説明する。
【0051】
第1導電膜30の表層が金(Au)である場合、第2導電膜40は、チタン(Ti)、銅(Cu)、及びチタンタングステン(TiW)の少なくとも1つを含む導電膜であってもよい。例えば、第2導電膜40は、酸化チタン(TiO)や酸化銅(CuO)などの酸化膜であってもよい。また、例えば、第2導電膜40は、窒化チタン(TiN)などの窒化膜であってもよい。第2導電膜40が酸化膜である場合の酸化処理および窒化処理の方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、酸素雰囲気または窒素雰囲気にて熱処理すればよい。具体的には、チャンバー等の中で、酸素(大気)または窒素の導入を行いながら、例えば、100℃以上、300℃以下の温度範囲で熱処理を行えばよい。
【0052】
以上により、第2導電膜40が形成される。第2導電膜40は、図1(E)に示すように、第1導電膜30の第3の面33側の面とは反対側の第4の面41を有する。
【0053】
1.5 フォトレジスト層を形成する工程(S5)
本工程においては、図2A(A)〜図2A(C)に示すように、第2導電膜40の第4の面41に、フォトレジスト層50を形成する。フォトレジスト層50は、感光性を有した感光性樹脂組成物である。
【0054】
フォトレジスト層50は、第2導電膜40の第4の面41の上方において全面的に塗布されて形成されてもよい。また、フォトレジスト層50は、塗布された後、プリベークされてもよい。また、フォトレジスト層50は、例えばシート状物であってもよい。フォトレジスト層50は、ポリイミド樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB;benzocyclobutene)、ポリベンゾオキサゾール(PBO;polybenzoxazole)、フェノール樹脂、アクリル樹脂等の樹脂であってもよい。
【0055】
以上により、フォトレジスト層50が形成される。フォトレジスト層50は、図2A(B)及び図2A(C)に示すように、第2導電膜40の第4の面41側の面とは反対側の第5の面51を有する。
【0056】
1.6 マスク層を配置する工程(S6)
本工程においては、図2A(A)〜図2A(C)に示すように、フォトレジスト層50の第5の面51に、電極14および樹脂突起20の少なくとも一部とオーバーラップするマスク層60を配置する。マスク層60は、遮光性を有していればよく、例えば、クロム等の遮光膜が形成されたガラス板であってもよい。
【0057】
フォトレジスト層50がポジ型のレジストである場合、マスク層60は、配線70が形成される領域において、フォトレジスト層50が露光処理さないように配置される。また、フォトレジスト層50がネガ型のレジストである場合は、配線70が形成される領域においてマスク層60は配置されない。以下の本実施形態では、フォトレジスト層50がポジ型の場合の製造方法の一例について説明する。
【0058】
図2A(B)に示すように、マスク層60は、電極14および樹脂突起20の少なくとも一部とオーバーラップするように形成される。また、電極14が略長方形(長手方向の二辺と短手方向の二辺とを有する)である場合、図2A(C)に示すように、マスク層60は、電極14のみとオーバーラップする部分も有する。
【0059】
1.7 フォトレジスト層を露光する工程(S7)
本工程においては、図2A(B)及び図2A(C)に示すように、フォトレジスト層50及びマスク層60の上方の図示しない光源ランプから光線L(例えば紫外線)の照射が行われて、露光処理が行われる。図2A(B)及び図2A(C)に示すように、マスク層60の下方のフォトレジスト層50は遮光される。また、図2A(C)に示すように、樹脂突起20の上に形成されたフォトレジスト層50であって、マスク層60が配置されていないフォトレジスト層50においては、第1導電膜30よりも反射率が低い第2導電膜40が形成されているため、光線Lは第2導電膜40の第4の面41において反射しにくい。言い換えれば、反射率が低い第2導電膜40においては、第2導電膜40が形成されず第1導電膜30に光線Lが照射される場合と比べて、反射光が形成されにくくなっている。したがって、フォトレジスト層50のマスク層60に覆われた部分は、より確実に遮光される。
【0060】
1.8 フォトレジストパターンを形成する工程(S8)
本工程においては、図2B(A)〜図2B(C)に示すように、フォトレジスト層50を現像し、フォトレジストパターン52を形成する。フォトレジストパターン52のパターンは、後述される配線70のパターンと同じである。
【0061】
現像工程は、不要なフォトレジスト層50を除去できる公知の現像液であればよく、例えば、有機アルカリ現像液であってもよい。
【0062】
1.9 配線を形成する工程(S9)
本工程においては、図3(A)〜図3(C)に示すように、フォトレジストパターン52をマスクとして第1導電膜30および第2導電膜40をエッチングすることにより、第1導電膜30から形成された配線70であって、樹脂突起20の少なくとも一部を覆い、かつ、電極14と接続する配線70を形成する。ここで、配線70の樹脂突起20を覆う部分が、半導体装置100の外部端子(コンプライアンスバンプ)でなる。
【0063】
まず、図3(A)〜図3(C)に示すように、公知のエッチング技術により、フォトレジストパターン52をマスクとして、第1導電膜30及び第2導電膜40をエッチングする。適用されるエッチングはドライエッチングであってもよいし、ウェットエッチングであってもよい。ドライエッチングを行う場合、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)のような高密度プラズマ装置を用いたドライエッチングを行ってもよい。
【0064】
本工程は、例えば、第2導電膜40をエッチングする第1エッチング工程と、第1導電膜30をエッチングする第2エッチング工程を含んでいてもよい。また、第2エッチング工程は、フォトレジストパターン52およびエッチングされた第2導電膜40を除去する工程を含んでいてもよい。
【0065】
第1エッチング工程においては、エッチングガスとして、例えば、塩素ガス(BCl、Cl)を用いて、第2導電膜40をドライエッチングしてもよい。
【0066】
第2エッチング工程は、第1導電膜30が第1の導電層31および第2の導電層32から構成されている場合、第1の導電層31および第2の導電層32を個別にエッチングする工程を含んでいてもよい。例えば、第2の導電層32を、フォトレジストパターン52をマスクとしてエッチングした後、フォトレジストパターン52を除去し、第2の導電層32の上に残留している第2導電膜40をドライエッチングにより除去してもよい。第2導電膜40を除去した後、パターニングされた第2の導電層32をマスクとして第1の導電層31をエッチングしてもよい。
【0067】
以上により、図3(A)〜図3(C)に示すように、樹脂突起20の少なくとも一部を覆い、かつ、電極14と接続する配線70が形成される。
【0068】
図3(A)〜図3(C)に示すように、配線70は、絶縁層16の開口部16a内の電極14に接続し(導通し)、開口部16aから絶縁層16の上を介して樹脂突起20の上に至るように設けられる。配線70は、樹脂突起20の頂点(最も厚みがある部分)を覆うように形成される。配線70は、電極14から樹脂突起20に延びるように形成され、樹脂突起20を覆った後、再度、絶縁層16の上に延びるように形成されてもよい。
【0069】
また、配線70のパターンは特に限定されず、図3(A)〜図3(C)に示すように、配線70は、電極14を覆う第1の部分71と、第1の部分71と連続し、樹脂突起20を覆う第2の部分72と、を有し、配線70は、第1の部分71および第2の部分72とで、T字形状を為していてもよい。また、配線70は、電極14から樹脂突起20を一定の配線幅で覆うように延びる形状であってもよい。
【0070】
以上の製造方法によって、半導体装置100の製造することができる。また、図示はされないが、半導体基板10が半導体ウエハである場合、さらに所望のサイズに切断され、半導体装置100を形成してもよい。
【0071】
本実施形態に係る半導体装置100の製造方法は、例えば、以下の特徴を有する。
【0072】
本実施形態に係る半導体装置100の製造方法によれば、第1導電膜30の第3の面33に、第1導電膜30より反射率の低い第2導電膜40を形成する工程を有する。これによれば、フォトレジスト層を露光する工程(S7)において照射される光線は、第2導電膜40の第4の面41において反射しにくい。したがって、フォトレジスト層50のマスク層60に覆われた部分は、より確実に遮光されるため、配線70を設計通りの形状に形成することができる。
【0073】
(変形例)
以下、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の変形例について説明する。
【0074】
図4A(A)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法のフォトレジスト層を露光する工程(S7)の変形例を説明する平面図であり、図4A(B)は、図4A(A)のIVAB−IVAB線における断面図である。また、図4B(A)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法のフォトレジスト層を露光する工程(S7)の変形例を説明する平面図であり、図4B(B)は、図4B(A)のIVBB−IVBB線における断面図である。
【0075】
図4A(A)および図4A(B)に示すように、樹脂突起20の電極14が形成される側とは反対側において、もう1つの樹脂突起20(以下、「第2の樹脂突起29」とも言う)が隣り合うように形成される。この第2の樹脂突起29は、その他の外部端子を形成するための樹脂突起であってもよい。フォトレジスト層を露光する工程(S7)において、第2の樹脂突起29にはマスク層70に覆われず、露光される領域に形成される。
【0076】
このような場合であっても、図4A(B)に示すように、第2の樹脂突起29の上には、第1導電膜30よりも反射率が低い第2導電膜40が形成されているため、光線Lは第2導電膜40の第4の面41において反射しにくい。したがって、このような場合であってもフォトレジスト層50のマスク層60に覆われた部分は、より確実に遮光され、図4B(A)及び図4B(B)に示すように、配線70を設計通りの形状に形成することができる。
【0077】
2. 電子部品
以下、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置100を適用した電子部品10000、およびその製造方法について説明する。
【0078】
図5(A)および図5(B)は、電子部品10000の製造方法を説明する図である。
【0079】
電子部品10000の製造方法は、半導体装置100を用意することを含む。半導体装置100は、既に上述された、いずれかの構成をなしていればよい。
【0080】
電子部品10000の製造方法は、配線基板80を用意することを含む(図5(A)参照)。配線基板80は、図5(A)に示すように、リード部である配線パターン81とベース基板83とを含む。
【0081】
配線パターン81は、電気的接続部82を有する。電気的接続部82は、配線パターン81のうち、他の部材との電気的な接続に利用される部分である。配線パターン81は、例えば、液晶を駆動する電極(走査電極、信号電極、対向電極等)に電気的に接続されていてもよい。配線パターン81は、ITO(Indium Tin Oxide)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、チタンタングステン(Ti−W)等の金属膜、金属化合物膜、又は、それらの複合膜によって形成されていてもよい。また、配線パターン81は、その一部がベース基板83の内側を通るように形成されていてもよい。
【0082】
ベース基板83は、光透過性を有する材料であってもよい。例えば、ベース基板83の材料は、無機系の材料であることができる。このとき、ベース基板83は、ガラス基板やセラミックス基板であってもよい。ベース基板83が、ガラス基板である場合、配線基板80は、電気光学パネル(液晶パネル・エレクトロルミネッセンスパネル等)の一部であってもよい。あるいは、ベース基板83は、有機系の材料であってもよく、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基板又はフィルムであってもよい。あるいは、ベース基板83としてポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板を使用してもよい。フレキシブル基板としてFPC(Flexible Printed Circuit)や、TAB(Tape Automated Bonding)技術で使用されるテープを使用してもよい。
【0083】
電子部品10000の製造方法は、半導体装置100を配線基板80に搭載することを含む。本工程によって、外部端子と配線パターン81の電気的接続部82とを接触させて電気的に接続する。これによって、半導体装置100が、配線基板80に電気的に接続される。
【0084】
半導体装置100を配線基板80に搭載する方法は、外部端子を、配線基板80の電気的接続部82に押し当てることができる限り、特に限定されない。以下に半導体装置100を配線基板80に搭載する方法の一例を説明する。
【0085】
はじめに、図5(A)に示すように、半導体装置100を配線基板80上方に配置して、半導体装置100の樹脂突起20の上に形成された配線70と、配線基板80の配線パターン81(電気的接続部82)とが対向するように位置合わせをする。ここで、図5(A)に示すように、半導体装置100の第1の面11と、配線基板80との間に接着剤90を設ける。本工程では、予め、配線基板80側に接着剤90を設けておいてもよいが、特に限定されるものではなく、半導体装置100側に設けられていてもよい。接着剤90は、例えば、フィルム状の接着剤を利用してもよい。接着剤90は、絶縁性の接着剤であってもよい。接着剤90は、公知のNCF(Non−conductive Film)接着剤であってもよい。
【0086】
次に、図5(B)に示すように、半導体装置100と配線基板80との間に押圧力を加えることで押圧して、樹脂突起20上の配線70と配線パターン81(電気的接続部82)とをそれぞれ接触させる。これによれば、押圧力によって、配線70と、樹脂突起20を弾性変形させることができる。このとき、樹脂突起20の弾性力によって、発生する応力を緩和しつつ、配線70と電気的接続部82(配線パターン81)とを押し付けることができるため、半導体装置の信頼性を低下させることなく、電気的な接続信頼性の高い電子部品を提供することができる。
【0087】
図5(B)に示すように、半導体装置100を配線基板80に押圧する工程によって、電子部品10000は、半導体装置100の配線70と、配線基板80の電気的接続部82との接触部分以外において、接着剤90が充填された構造となる。
【0088】
次に、半導体装置100を配線基板80に搭載する工程の後に、接着剤90を硬化させて、接着層を形成してもよい(図示せず)。接着層によって、半導体装置100と配線基板80との間隔を維持してもよい。すなわち、接着層によって、樹脂突起20が弾性変形した状態を維持してもよい。
【0089】
図示はしないが、さらに検査工程や切り出し工程等を経て、本実施の形態に係る電子部品10000を製造してもよい。
【0090】
図6には、電子部品10000の一例として、表示デバイスである場合の電子部品10000を示す。表示デバイスは、例えば液晶表示デバイスやEL(Electrical Luminescence)表示デバイスであってもよい。そして、半導体装置100は、表示デバイスである電子部品10000を制御するドライバICであってもよい。
【0091】
なお、上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態および各変形例は、複数を適宜組み合わせることが可能である。
【0092】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【符号の説明】
【0093】
10 半導体基板、11 第1の面、14 電極、16 絶縁膜、16a 開口部、
16b 第2の面、20 樹脂突起、26 樹脂材料膜、27 樹脂層、
29 第2の樹脂突起、30 第1導電膜、31 第1の導電層、32 第2の導電層、
33 第3の面、40 第2導電膜、41 第4の面、50 フォトレジスト層、
51 第5の面、52 フォトレジストパターン、60 マスク層、70 配線、
71 第1の部分、72 第2の部分、80 配線基板、81 配線パターン、
82 電気的接続部、90 接着剤、100 半導体装置、
1000、2000 半導体装置、1010、2010 半導体基板、
1014、2014 電極、1016、2016 絶縁膜、
1020、2020 樹脂突起、1050、2050 フォトレジスト層、
1060、2060マスク層、1070、2070 配線、10000 電子部品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、前記半導体基板の第1の面に位置する電極と、前記第1の面に設けられ、前記電極とオーバーラップする位置に開口部を有する絶縁膜と、を有する構造体を用意する工程と、
前記絶縁膜の前記第1の面側の面とは反対側の第2の面に、樹脂突起を形成する工程と、
前記電極および前記樹脂突起を覆う第1導電膜を前記第2の面に形成する工程と、
前記第1導電膜の前記第2の面側の面とは反対側の第3の面に、前記第1導電膜の前記第3の面より反射率の低い第2導電膜を形成する工程と、
前記第2導電膜の前記第3の面側の面とは反対側の第4の面に、フォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトレジスト層の一部をマスク層で覆った状態で、前記フォトレジスト層を露光する工程と、
前記フォトレジスト層を現像し、フォトレジストパターンを形成する工程と、
前記フォトレジストパターンをマスクとして前記第1導電膜および前記第2導電膜をエッチングすることにより、前記第1導電膜から形成された配線であって、前記樹脂突起の少なくとも一部を覆い、かつ、前記電極と接続する前記配線を形成する工程と、
を有する、半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記配線を形成する工程の後、前記配線の上の前記第2導電膜を除去する工程を有する、半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記配線は、前記電極を覆う第1の部分と、前記第1の部分と連続し、前記樹脂突起を覆う第2の部分と、を有し、
前記配線は、前記第1の部分および前記第2の部分とでT字形状をなす、半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項において、
前記第1導電膜は複数の導電層の積層体であって、
前記第1導電膜を形成する工程は、
第1の導電層と第2の導電層を積層して形成する工程を含む、半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−195360(P2012−195360A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56646(P2011−56646)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】