説明

半導体装置及び半導体装置の動作方法

【課題】電源電圧を変更することなく、広い温度範囲でリーク電流を抑えて動作する半導体装置を提供する。
【解決手段】しきい値電圧が第1電圧である第1トランジスタを含む高VT部7と、しきい値電圧が第1電圧よりも低い第2電圧である第2トランジスタを含む低VT部8と、温度を測定し、温度が所定の温度より高い高温状態であるか、温度が所定の温度よりも低い低温状態であるかを判定し、高温状態を示す信号又は低温状態を示す信号を出力する温度検知部6と、高温状態を示す信号、又は低温状態を示す信号を受信し、高温状態を示す信号に基づいて高VT部7を動作させ、低温状態を示す信号に基づいて低VT部8を動作させる制御を行う制御部9とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置及び半導体装置の動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路を備える半導体装置は、0℃〜70℃を通常の動作温度範囲とし、この温度範囲で動作するための電源電圧が決められている。たとえば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成された半導体装置の電源電圧は、0.15μmプロセスで1.5V±0.15Vであり、90nmプロセスで1.0V±0.1V、または1.2V±0.12Vであることが通例である。近年、半導体装置はAV機器や自動車などに搭載されることが増えており、屋外あるいは車内での使用など、半導体装置が使用される動作環境は様々である。そこで、半導体装置は、従来の0℃〜70℃の動作温度範囲ではなく、−40℃〜110℃という広範囲の動作保障が必要になってきている。
【0003】
低温状態での半導体装置の動作を改善する技術が、特許文献1から特許文献3に開示されている。特許文献1には、広い温度範囲で安定動作させることを可能とした半導体装置が開示されている。図1は、特許文献1に記載された、CMOS構成の差動増幅器101を含む半導体集積回路を示す図である。図1を参照すると、差動増幅器101は、カレントミラー負荷を構成するPMOSトランジスタQP1及びQP2と、差動NMOSトランジスタQN1及びQN2と、電流源NMOSトランジスタQN3とにより構成される。差動増幅器101の近傍には、抵抗R1からなるヒータ102と、抵抗R2からなるヒータ103とが配置される。抵抗R1及びR2に電流を流すことにより発生する熱は、差動増幅器101に伝えられる。このような半導体集積回路は、−50℃の低温環境下においても、ヒータ102及びヒータ103とが差動増幅器101を温めることにより、安定動作が可能になるというものである。
【0004】
特許文献2には、低温環境下での動作が保障できる半導体集積回路が開示されている。図2は、特許文献2に記載の半導体集積回路のブロック図である。図2を参照すると、半導体集積回路110は、機能を実現する機能回路111と、機能回路111の温度を検出する温度検知素子112と、機能回路111の動作および出力を制御する制御回路113とを含む。制御回路113は、温度検知素子112からの信号により、機能回路111の機能を保証する最低温度よりも低温か否かを判定する。制御回路113は、最低温度よりも低温である場合、機能回路111の温度が最低温度よりも高温になるまで、機能回路111の出力信号線114に現れる信号が、半導体集積回路110の出力として、出力信号線115から外部に出力されないように制御を行う。また、制御回路113は、機能回路111の一部又は全部の回路を動作させることで、機能回路111の温度を上昇させる。機能回路111の温度が最低温度よりも高温に達した後、機能回路111の出力信号線114に現れる信号は、制御回路113の制御によって外部に出力されるようになる。このような半導体集積回路は、機能回路111の動作が保証されていない低温環境下でも、その機能回路111を正常に動作させることが可能となるというものである。
【0005】
特許文献3には、電源投入時などであっても、LSI(Large Scale Integrated Circuit)等の回路が正常動作する温度領域で、当該回路を動作させることができる温度適応回路が開示されている。この温度適応回路は、正常に動作できる温度領域の動作である通常動作と、温度を上昇させる動作である温度上昇動作との、何れかの動作指示を出力する動作制御部と、動作制御部の動作指示に基づいて選択的に動作を行う回路とを備える。このような温度適応回路は、LSIを所定の温度に上昇させてから通常動作を行うことができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−345420号公報
【特許文献2】特開2004−6473号公報
【特許文献3】特開2005−340486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明者は、特許文献1から3に以下の問題点を見出した。特許文献1に記載の技術は、アナログ回路やメモリ回路という特定の回路ブロックの低温動作を補助するために、半導体チップ内に専用のヒータを設けることが必要である。従って、特許文献1に記載の技術は、半導体チップのレイアウトに制約事項が生じ、半導体チップのレイアウトの融通性が失われてしまう問題を有している。また、特許文献2に記載の技術は、半導体チップの温度が決められた温度に上昇するまで、半導体チップからデータが出力されることを禁止している。従って、特許文献2に記載の半導体チップは、低温時の動作においてリアルタイム性が失われてしまう問題を有している。また、特許文献3に記載の技術は、半導体チップの温度を上昇させることを目的として、専用に温度上昇を制御する機能部を設けることが必要である。従って、特許文献3の技術は、本来の半導体チップが必要とする機能とは全く関係のない回路を、半導体チップ内にインプリメントしなくてはならない問題を有している。
【0008】
0℃〜70℃の動作温度範囲のCMOSで構成された半導体装置は、−40℃〜110℃で動作させた場合、高温状態(ここでは70℃〜110℃とする)でリーク電流が増大してしまう。そこで、半導体装置は、高温状態の動作を考慮して、しきい値電圧が高くリーク電流の少ない高VTトランジスタで構成されることが求められる。しかし、高VTトランジスタを用いて構成された半導体装置は、低温状態(ここでは−40℃〜0℃とする)で動作させた場合、高VTトランジスタの電源電圧の1.5V±0.15Vや1.0V±0.1Vのままでは動作できない。そこで、高VTトランジスタを用いて構成された半導体装置は、低温状態で動作する電源電圧に変更しなくてはならない。例えば、高VTトランジスタを用いて構成された半導体装置は、電源電圧が1.0V±0.1Vの90nmプロセスでは、電源電圧を1.2V±0.12Vとした動作保障とすることが必要になる。
【0009】
低温状態の動作を考慮して半導体装置の動作電圧を決めた場合、半導体装置は、低温状態の動作を満足させる高い電源電圧を印加する必要がある。しかし、高い電源電圧を印加し、高温状態で半導体装置を動作させると、半導体装置に流れるリーク電流は結果的に多くなってしまう。リーク電流が多いということは、半導体装置の消費電力の上昇に繋がる。近年の半導体装置は、搭載される機器の省エネ対応のため、待機時のリーク電力の削減が必須となっている。従って、高温状態でリーク電力が増大することは、これらのニーズへの対応が困難になるため好ましくない。つまり、広い温度範囲で動作する、リーク電流の少ない半導体装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下に、発明を実施するための形態で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0011】
本発明の半導体装置(1)は、しきい値電圧が第1電圧である第1トランジスタを含む高VT部(7)と、しきい値電圧が第1電圧よりも低い第2電圧である第2トランジスタを含む低VT部(8)と、温度を測定し、温度が所定の温度より高い高温状態であるか、温度が所定の温度よりも低い低温状態であるかを判定し、高温状態を示す信号又は低温状態を示す信号を出力する温度検知部(6)と、高温状態を示す信号、又は低温状態を示す信号を受信し、高温状態を示す信号に基づいて高VT部(7)を動作させ、低温状態を示す信号に基づいて低VT部(8)を動作させる制御を行う制御部(9)とを具備する。このような半導体装置(1)は、高温状態の場合にしきい値電圧の高い第1トランジスタを含む高VT部(7)を動作させ、低温状態の場合にしきい値電圧の低い第2トランジスタを含む低VT部(8)を動作させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の半導体装置は、電源電圧を変更することなく、広い温度範囲でリーク電流を抑えて動作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、特許文献1に記載された、CMOS構成の差動増幅器101を含む半導体集積回路を示す図である。
【図2】図2は、特許文献2に記載の半導体集積回路のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の半導体装置1の構成例を示したブロック図である。
【図4】図4は、本発明の半導体装置1の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態による半導体装置及び半導体装置の動作方法を説明する。
【0015】
図3は、本発明の半導体装置1の構成例を示したブロック図である。図3を参照すると、半導体装置1は、電源端子2と、内部電源配線3と、GND端子4と、内部GND配線5と、温度検知部6と、高VT部7と、低VT部8と、制御部9とを具備する。
【0016】
電源端子2は、半導体装置1の外部電源から電力が供給される端子である。内部電源配線3は、電源端子2と接続し、半導体装置1内部の各部へ電力を供給する配線である。GND端子4は半導体装置1のグランド端子である。内部GND配線5は、半導体装置1の内部の各部と接続し、GND端子4へ接続する配線である。
【0017】
温度検知部6は、半導体装置1の温度を測定し、半導体装置1の温度が高温状態であるか低温状態であるかを、温度のしきい値に基づいて判定する。温度検知部6は、サーミスタなどの温度センサに基づいて、温度を測定する方法が例示される。温度検知部6が高温状態と低温状態とを区別する温度のしきい値は0℃が例示され、その場合−40℃〜110℃の温度範囲において、温度検知部6は高温状態として0℃以上110℃以下を検知し、低温状態として−40℃以上0℃未満を検知することができる。温度検知部6は、判定した半導体装置1の温度に基づいて、高温状態を示す信号、又は低温状態を示す信号を制御部9へ出力する。
【0018】
高VT部7は、制御部9から受信した信号に基づいて動作する。特に、高VT部7は、半導体装置1の温度が高温状態(例えば0℃以上110℃以下)において動作する。高VT部7は、高VTロジック回路用電源スイッチ11と、高VTロジック回路12とを備える。
【0019】
高VTロジック回路用電源スイッチ11は、制御部9から信号を受信して、高VTロジック回路12への電力供給のON/OFFを切り替える。高VTロジック回路12は、しきい値電圧VTが高く、リーク電流の少ないトランジスタを含む回路である。高VTロジック回路12は、高VTロジック回路用電源スイッチ11が電力供給をONにしているとき、電力が供給され動作する。
【0020】
低VT部8は、高VT部7と同様に、制御部9から受信した信号に基づいて動作する。特に、低VT部8は、半導体装置1の温度が低温状態(例えば、−40℃以上0℃未満)において動作する。低VT部8は、低VTロジック回路用電源スイッチ13と、低VTロジック回路14とを備える。
【0021】
低VTロジック回路用電源スイッチ13は、制御部9からの信号を受信して、低VTロジック回路14への電力供給のON/OFFを切り替える。低VTロジック回路14は、しきい値電圧VTが高VTロジック回路12よりも低く、リーク電流の多いトランジスタを含む回路である。低VTロジック回路14は、低VTロジック回路用電源スイッチ13が電力供給をONにしているとき、電力が供給され動作する。
【0022】
制御部9は、半導体装置1の温度に基づいて、高VTロジック回路12と低VTロジック回路14とのどちらの回路を動作させるかを制御する。制御部9は、温度検知部6から半導体装置1が高温状態であるか低温状態であるかを示す信号を受信する。制御部9は、高温状態を示す信号を受信した場合、高VT部7を動作させる信号を出力する。詳細には、制御部9は、高VTロジック回路12を動作させるために、電力供給をONにするための信号を、高VTロジック回路用電源スイッチ11へ出力する。高VTロジック回路用電源スイッチ11は、電力供給をONにするための信号を受信すると、高VTロジック回路12へ電力を供給する。高VTロジック回路12は電力が供給され動作する。このとき、制御部9は、低VT部8の低VTロジック回路14を動作させないように、電力供給をOFFにするための信号を、低VTロジック回路用電源スイッチ13へ出力する。一方、制御部9は、低温状態を示す信号を受信した場合、低VT部8を動作させる信号を出力する。詳細には、制御部9は、低VTロジック回路14を動作させるために、電力供給をONにするための信号を、低VTロジック回路用電源スイッチ13へ出力する。低VTロジック回路用電源スイッチ13は、電力供給をONにするための信号を受信すると、低VTロジック回路14へ電力を供給する。低VTロジック回路14は電力が供給され動作する。このとき、制御部9は、高VT部7の高VTロジック回路12を動作させないように、電力供給をOFFにするための信号を、高VTロジック回路用電源スイッチ11へ出力する。
【0023】
前述したように、温度検知部6が低温状態を検知した場合、半導体装置1は低VTロジック回路14を動作させる。低VTロジック回路14が動作すると、電力の消費に伴い半導体装置1の温度は上昇する。しかし、温度が高温状態になった後に、低VTロジック回路14を動作させ続けるとリーク電流は増加してしまう。そこで、制御部9は、温度検出回路4が半導体装置1の温度が高温状態になったことを判定した場合、低VTロジック回路用電源スイッチ13へ電力供給をOFFにするための信号を出力して、低VTロジック回路14の動作を止め、高VTロジック回路用電源スイッチ11へ電力供給をONするための信号を出力して、高VTロジック回路12を動作させる。この様にして、半導体装置1は、高VTロジック回路12と低VTロジック回路14とを温度によって切り替え、電源電圧を変更せずに広い温度範囲でリーク電流を抑えて動作することができる。
【0024】
図4は、本発明の半導体装置1の動作を示したフローチャートである。図4を参照して、本発明の半導体装置の動作方法を説明する。
【0025】
温度検知部6は、半導体装置1の温度を測定する(ステップS01)。
【0026】
温度検知部6は、半導体装置1の温度が低温状態であるか高温状態であるかを、温度のしきい値に基づいて判定する(ステップS02)。
【0027】
ステップS02において、温度検知部6は、半導体装置1の温度が低温状態であると判定した場合、低温状態を示す信号を制御部9へ出力する。制御部9は、低温状態を示す信号を受信し、低VT部8を動作させる信号を出力する。詳細には、制御部9は、低VTロジック回路14を動作させるために、電力供給をONにするための信号を、低VTロジック回路用電源スイッチ13へ出力する(ステップS03)。
【0028】
低VTロジック回路用電源スイッチ13は、電力供給をONにするための信号を受信すると、低VTロジック回路14へ電力を供給する。低VTロジック回路14は電力が供給され動作する(ステップS04)。このとき、制御部9は、高VT部7の高VTロジック回路12を動作させないように、電力供給をOFFにするための信号を、高VTロジック回路用電源スイッチ11へ出力する。半導体装置1は低VTロジック回路14が動作すると温度上昇するため、温度検出回路4が温度を測定するステップS01へ戻る。
【0029】
ステップS02において、温度検知部6は、半導体装置1の温度が高温状態であると判定した場合、高温状態を示す信号を制御部9へ出力する。制御部9は、高温状態を示す信号を受信し、高VT部7を動作させる信号を出力する。詳細には、制御部9は、高VTロジック回路12を動作させるために、電力供給をONにするための信号を、高VTロジック回路用電源スイッチ11へ出力する(ステップS05)。
【0030】
高VTロジック回路用電源スイッチ11は、電力供給をONにするための信号を受信すると、高VTロジック回路12へ電力を供給する。高VTロジック回路12は電力が供給され動作する(ステップS06)。このとき、制御部9は、低VT部8の低VTロジック回路14を動作させないように、電力供給をOFFにするための信号を、低VTロジック回路用電源スイッチ13へ出力する。尚、高VTロジック回路12が動作した後、更に、ステップS04へ戻り、半導体装置1の温度を測定するように動作してもよい。
【0031】
本発明の半導体装置1は、高温状態でしきい値電圧の高い高VTロジック回路12を動作させ、低温状態でしきい値電圧の低い低VTロジック回路14を動作させるように切り替えられるため、高温状態のリーク電流(消費電力)を抑えつつ、電源電圧を変更せずに広い温度範囲で動作することができる。近年の半導体装置は、プロセス技術の向上により90nm、55nm、及び40nmなどの微細化が進んだことで半導体集積回路内に取り込める回路規模が増大している。しかし、半導体装置の機能を実現させるためのI/O数は、従来と同じか、または増大している。つまり、半導体装置のチップサイズの主要因は、内部の回路規模よりはI/O領域(I/O数)に依存する傾向が強い。即ち、本発明の半導体装置1は、過剰に余る内部領域を2重化した内部回路を用いて有効に活用し、広い温度範囲で動作する効果を奏している。
【符号の説明】
【0032】
1 半導体装置
2 電源端子
3 内部電源配線
4 GND端子
5 内部GND配線
6 温度検知部
7 高VT部
8 低VT部
9 制御部
11 高VTロジック用電源スイッチ
12 高VTロジック回路
13 低VTロジック用電源スイッチ
14 低VTロジック回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
しきい値電圧が第1電圧である第1トランジスタを含む高VT部と、
しきい値電圧が前記第1電圧よりも低い第2電圧である第2トランジスタを含む低VT部と、
温度を測定し、前記温度が所定の温度より高い高温状態であるか、前記温度が前記所定の温度よりも低い低温状態であるかを判定し、前記高温状態を示す信号又は前記低温状態を示す信号を出力する温度検知部と、
前記高温状態を示す信号、又は前記低温状態を示す信号を受信し、前記高温状態を示す信号に基づいて前記高VT部を動作させ、前記低温状態を示す信号に基づいて前記低VT部を動作させる制御を行う制御部と
を具備する
半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記高VT部は、
前記第1トランジスタを含む高VTロジック回路と、
前記高VTロジック回路への電力供給を切り替える第1スイッチ部と
を備え、
前記低VT部は、
前記第2トランジスタを含む低VTロジック回路と、
前記低VTロジック回路への電力供給を切り替える第2スイッチ部と
を備え、
前記制御部は、前記高温状態を示す信号に基づいて第1信号を前記第1スイッチ部へ出力し、前記低温状態を示す信号に基づいて第2信号を前記第2スイッチ部へ出力し、
前記第1スイッチ部は、前記第1信号に基づいて前記高VTロジック回路へ電力を供給し、
前記第2スイッチ部は、前記第2信号に基づいて前記低VTロジック回路へ電力を供給する
半導体装置。
【請求項3】
温度を測定するステップと、
前記温度が所定の温度より高い高温状態であるか、前記温度が前記所定の温度よりも低い低温状態であるかを判定するステップと、
前記判定に基づいて、前記高温状態を示す信号、又は前記低温状態を示す信号を出力するステップと、
前記高温状態を示す信号、又は前記低温状態を示す信号を受信するステップと、
前記高温状態を示す信号に基づいて、しきい値電圧が第1電圧である第1トランジスタを含む高VT部を動作させ、前記低温状態を示す信号に基づいて、しきい値電圧が前記第1電圧よりも低い第2電圧である第2トランジスタを含む低VT部を動作させるステップと
を具備する
半導体装置の動作方法。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体装置の動作方法であって、
前記動作させるステップは、
前記高温状態を示す信号に基づいて、第1信号を出力するステップと、
前記第1信号に基づいて、前記第1トランジスタを含む高VTロジック回路へ電力を供給するステップと
を備える
半導体装置の動作方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の半導体装置の動作方法であって、
前記動作させるステップは、
前記低温状態を示す信号に基づいて、第2信号を出力するステップと、
前記第2信号に基づいて、前記第2トランジスタを含む低VTロジック回路へ電力を供給するステップと
を備える
半導体装置の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−283117(P2010−283117A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134869(P2009−134869)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】