説明

地図表示装置及びプログラム

【課題】スキャナ等の読取装置を別途用いることなく目標地図データをより確実に取得し、この取得した目標地図データが示す地域の地図を地図データベースから検索して表示するための技術を提供する。
【解決手段】ランドマーク等サンプルデータ集であるテンプレートを表示し、これを基に目標地図を作成するための操作指示を受け付け目標地図データを入力する(S10)。この目標地図データからシンボルの情報を収集し(S30)、収集したシンボルの情報に基づいて目標地図と適合する候補地域を地図データベースから検索する(S40)。検出された各候補地域の名称等の一覧表である候補地域リストを表示し(S60)、この候補地域リストからユーザが指定した候補地域の地図を表示する(S70)。ユーザの意思と合致する候補地域があると判定した場合(S80:YES)、表示中の候補地域の地図を目的地周辺の地図として確定する(S90)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが入力した目標地図データに基づいて、この目標地図データが示す地域を地図データベースから検索し、検索された地域の地図を表示手段に表示させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図データベースを検索して地図及び地図上のランドマーク等を表示する装置において、入力された検索目標の地図データ(以下、目標地図データと称する。)上の文字や図形からなるランドマークに基づいて、この目標地図データが示す地域を地図データベースから検索し、検索された地域に地図を表示手段に表示させる地図表示装置が案出されている。また、入力される目標地図データとしては、例えば紙に印刷されている地図をスキャナによって読み込んだデータ等がある。
【0003】
この種の地図表示装置として、スキャナから入力された目標地図データから、複数の図形ランドマーク(以下、ロゴマークと称する。)と、これらのロゴマークの目標地図データ上の位置情報とを認識し、この認識した位置情報と、この認識したロゴマークの地図データベース上の位置情報とを比較した結果に基づき、位置関係がこの目標地図データと一致する地図データベース上のロゴマークを目標地図データの示す地域の候補として表示させるというものがある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−77929号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような地図表示装置においては、スキャナ等のハードウェアで地図を読み込むという作業が必要となる。しかしながら、例えば紙に印刷されている地図をスキャナで光学的に読み込んだ場合、読み込み元となる地図の画質やスキャナの解像度等の条件によっては、地図表示装置側で地図上のロゴマークを必ずしも正確に認識できるとは限らず、認識誤りが起きる可能性がある。このような認識誤りは、スキャナによって読み込んだ地図データに限らず、デジタルカメラによって撮影された地図等の外部データからロゴマークを認識する場合も同様に発生する。
【0005】
また、地図を読み込むにはそれなりの大きさのスキャナを用いる必要があるが、設置スペースが限られる車両等に地図表示装置を搭載する場合、このスキャナの設置スペースの確保が問題となる。また、可搬式の地図表示装置においては、スキャナ装置がかさ張るため、持ち運びに不便である。また、スキャナ装置を別途用意するような構成であれば、地図表示装置本体とは別にスキャナの購入費用がかかりユーザの負担が大きくなる。
【0006】
本発明は、上述のような問題を解決するためになされており、スキャナ等の読取装置を別途用いることなく目標地図データをより確実に取得し、この取得した目標地図データが示す地域の地図を地図データベースから検索して表示するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の地図表示装置は、ランドマークや道のシンボルのサンプルデータ集をテンプレートとして用意しておき、表示画面上でこのテンプレートからユーザがシンボルを選択して配置するための操作を受け付けることで目標地図データを作成し、この作成された目標地図データと適合する地域の地図を地図データベースから検索して表示することを特徴とする。
【0008】
具体的には、請求項1に記載の地図表装置は、地図データベースが有するランドマークに対応するシンボル及び道を示すシンボルのサンプルデータ集であるテンプレートと、操作受付手段を介して表示手段上でテンプレートから複数のシンボルを選択及び配置する操作を受け付け、この受け付けた操作に基づいて目標地図データを作成する目標地図作成手段とを備えている。そして、作成された目標地図データから、この目標地図データに配置されている複数のシンボル及び複数のシンボルの位置情報を認識する(認識手段)。そして、認識された複数のシンボル及び複数シンボルの位置情報に基づいて、目標地図データと適合する地図データベース上の地域を所定の地理範囲内から検索し(検索手段)、この検索された地図データベース上の地域を表示手段に表示する(表示制御手段)。
【0009】
なお、ここでいう「ランドマーク」という用語は、地図上の目印となるようなビル、店舗、駅、公園等の建造物や、山、湖沼等の自然物等を示す。このランドマークを示すシンボルは図形又は文字列の何れであってもよい。また、道を示すシンボルとしては、直線道路や交差点の形状を模した図形等を用いることが考えられる。
【0010】
このように構成された地図表示装置によれば、地図データベースと対応するランドマークや道のシンボルのサンプルデータ集がテンプレートとして用意されており、このテンプレートからユーザが複数のシンボルを選択及び配置することで、スキャナ等の読取装置を別途用いることなく地図検索に必要な目標地図データを入力することができる。さらに、入力される目標地図データは、外部からのデータではなく地図表示装置が有する地図データベースと対応するシンボルから構成されているので、地図表示装置が確実に目標地図データを認識することができる。
【0011】
ところで、ユーザが自身の知識や記憶を頼りに目標地図データを作成した場合、ユーザの記憶や知識が曖昧であれば、作成された目標地図データの正確さが低くなると考えられる。しかし、ユーザが作成しようとしている目標地図データの中に有名な施設やユーザ自身がよく知っている施設等のランドマークがあれば、そのランドマーク及び近辺の他のランドマークの位置関係について他の地域よりは詳しく知っていると考えられる。つまり、ユーザにとって目印となるランドマークの周辺については他の場所よりも知識や記憶が確かであるので、ユーザが自身の知識や記憶を頼りに目標地図データを作成した場合であっても、その部分における目標地図データの正確さは比較的高いと考えられる。
【0012】
そこで、請求項2に記載の地図表示装置のように構成するとよい。具体的には、操作受付手段を介して目標地図作成手段によって作成された目標地図データ上の複数のシンボルのうち目印となるランドマークのシンボルである目印シンボルを設定するための操作を受け付け、この受け付けた操作に基づいて目印シンボルを設定する目印設定手段を備える。そして、認識手段は、目印設定手段によって設定された目印シンボルを基点として他のシンボルの位置情報を認識する。検索手段は、地図データベースから目印設定手段によって設定された目印シンボルに対応するランドマーク及び当該ランドマークの位置情報を取得し、さらに、当該ランドマークを基点として所定の範囲内における他のランドマーク及び道とこれらの位置情報とを取得する。そして、取得したランドマーク、道、及びこれらの位置情報と、認識手段によって認識された前複数のシンボル及び複数シンボルの位置情報とを比較し、この比較の結果に基づいて、目標地図データと適合する地図データベース上の地域を検索する。
【0013】
このように構成された地図表示装置によれば、ユーザ指定した目印シンボル、即ち、ユーザが最もよく知っていると考えられるランドマークのシンボルを基準として目標地図データの認識及び適合する地域の検索を行うことで、より正確な検索結果を得ることができる。
【0014】
具体的には、まず目標地図データから目印シンボルを読み出し、この読み出した目印シンボルを座標上の基点(例えば、座標の原点)として他のシンボル(ランドマークや道)の相対位置の座標を位置情報として取得する。一方、地図データベースから、まず目印シンボルに対応するランドマークを検索し、検索したランドマークを基点に所定範囲内の他のランドマーク及び道を読み出し、目印シンボルに対応するランドマークを座標上の基点(例えば、座標の原点)として他のランドマーク及び道の相対位置の座標を位置情報として取得する。そして、両者の位置情報を比較して、その一致度合に応じて両者が適合するか否かを判断すればよい。
【0015】
ところで、ユーザから入力された目標地図データに基づいて地図データベースから適合する地域を検索した場合、適合する地域が複数検出される場合が考えられる。このような場合、複数の検索結果からユーザの意図と合致する地図を選択する必要がある。
【0016】
そこで、請求項3に記載の地図表示装置のように構成するとよい。具体的には、検索手段によって検索された目標地図データと適合する地図データベース上の地域のリストを表示手段に表示し、この表示したリストから表示手段に表示する地域を選択するための操作を操作受付手段を介して受け付け、この受け付けた操作に基づいて、選択された地域を表示手段に表示する。
【0017】
このように構成された地図表示装置によれば、検索結果が複数ある場合でも、表示手段に表示されたリストからユーザが所望する項目を選択することで対応する地図が表示されるので、ユーザにとって使い勝手がよく、ユーザの意図と合致する地図を選択するのに便利である。
【0018】
また、請求項4に記載の地図表示装置のように、検索された地域の地図を表示する際に、目標地図作成手段によって作成された目標地図データと同じ縮尺で表示するように構成するとよい。なお、検索された地域の地図を目標地図データと同じ縮尺で表示するには、例えば、検索された地図上のランドマーク間の表示画面上における相対距離を、目標地図データのシンボル間の表示画面上における相対距離と等しくなるように表示すればよい。
【0019】
このように構成されることで、検索された地域の地図が、ユーザ自身が表示画面上で作成した目標地図データと近い状態で表示されるので、この検索された地域の地図が自分の意図に合致するものかどうかを視覚的に判断し易くなるので便利である。
【0020】
以上で説明したような地図表示装置における目標地図作成手段、認識手段、検索手段、表示制御手段の各手段の機能をコンピュータシステムにて実現するには、請求項5に記載のようにコンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えればよい。このようなプログラムは、例えば光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、ROM、RAM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードすることにより、上述の各手段としての機能を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[車載用ナビゲーション装置1の構成の説明]
図1は、実施形態の車載用ナビゲーション装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、車載用ナビゲーション装置1は、車両の現在位置を検出する位置検出器21と、利用者からの各種指示を入力するための操作スイッチ群22と、操作スイッチ群22と同様に各種指示を入力可能なリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す)23aと、リモコン23aからの信号を入力するリモコンセンサ23bと、各種情報を記憶する外部メモリ24と、地図データデータベース及び各種の情報を記録した外部記録媒体から地図データ等の各種データを入力するデータ入力器25と、地図表示画面やTV画面等の各種表示を行うための表示装置26と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力装置27と、制御装置29とを備えている。
【0023】
位置検出器21は、GPS用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテナを介して受信し、車両の位置等を検出するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ21bと、車両の走行した距離を検出するための距離センサ21cとを備えている。そして、これら各センサ等21a〜21cは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては、上述したうちの一部のセンサで構成してもよく、またステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ等を用いてもよい。
【0024】
操作スイッチ群22は、表示装置26と一体に構成され表示面上に設置されるタッチパネル及び表示装置26の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等が用いられる。
データ入力器25は、制御装置29からの制御に基づいて、不揮発性の記憶媒体からデータを読み出し、これを制御装置29へ入力する。この不揮発性の記憶媒体が記憶しているデータは、上述の位置検出精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データベースや経路案内用データ等を含む各種データ、目標地図作成用のテンプレートデータ、車載用ナビゲーション装置1の作動のためのプログラム等である。これらのデータの記憶媒体としては、ハードディスク、DVD、CD−ROM、メモリ、メモリカード等を用いることができる。
【0025】
地図データベースは、複数の縮尺の地図、その地図上の地点の位置(例えば緯度、経度)を特定するための情報、及び地図上の目印となるようなビル、店舗、駅、公園、山、湖沼等のランドマーク、道路等の情報を有するデータベースである。
【0026】
また、テンプレートデータは、ユーザが作成する目標地図の構成部品であるシンボルのサンプルデータ集である。このテンプレートデータには、地図データベースが有するランドマークに対応するシンボル、及び道路や線路等の道を示すシンボルを目標地図作成画面上で表示するための画像又は文字データや、目標地図に配置するシンボルをGUI上でユーザが選択するためのアイコンの画像データ等が含まれる。
【0027】
表示装置26は、液晶ディスプレイ等の表示面を有するカラー表示装置である。表示装置26は、制御装置29からの映像信号の入力に応じて、表示面に位置検出器21にて検出した車両の現在位置とデータ入力器25より入力された地図データとから特定した現在地を示すマーク、目的地までの誘導経路、名称、目印、各種ランドマークのシンボル等の付加データとを重ねて表示することができる。
【0028】
音声出力装置27は、各種情報を音声にてユーザに報知できるように構成されている。これによって、表示装置26による表示と音声出力装置27からの音声出力との両方でユーザに対してルート案内等の各種案内をすることができる。
【0029】
制御装置29は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、上述した各部構成を制御する。この制御装置29は、ROMやデータ入力器25等から読み込んだプログラムに従って、各種処理を実行する。
【0030】
例えば、ナビゲーション関係の処理としては、地図表示処理や経路案内処理等が挙げられる。地図表示処理は、位置検出器21からの各検出信号に基づいて座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、データ入力器25を介して読み込んだ現在位置付近の地図等を表示装置26に表示する処理である。また、経路案内処理は、データ入力器25に格納された地点データと、操作スイッチ群22やリモコン23a等の操作に従って設定された目的地とに基づいて、現在位置から目的地までの最適な経路を算出し、その算出した経路に対する走行案内を行う処理である。このように自動的に最適な経路を設定する手法として、ダイクストラ法によるコスト計算等の手法が知られている。
【0031】
また、本実施形態において、制御装置29は、上述の経路案内処理等における目的地決定のためのプロセスとして、「目標地図入力・検索処理」も行う。この「目標地図入力・検索処理」の詳細な説明については後述する。
【0032】
以上、車載用ナビゲーション装置1の概略構成について説明したが、本実施形態における車載用ナビゲーション装置1の構成と特許請求の範囲に記載した構成との対応は次のとおりである。本実施形態における制御装置29が、特許請求の範囲における目標地図作成手段、認識手段、検索手段、及び表示制御手段に相当する。また、操作スイッチ群22及びリモコン23a、リモコンセンサ23bが操作受付手段に相当する。また、表示装置26が表示手段に相当する。
【0033】
以下、制御装置29が実行する「目標地図入力・検索処理」について、図2〜図4のフローチャート及び図5、図6の説明図に基づいて説明する。
[目標地図入力・検索処理の説明]
図2は、車載用ナビゲーション装置1の制御装置29が実行する「目標地図入力・検索処理」におけるメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【0034】
この処理は、目的地決定の際に、操作スイッチ群22等を介してユーザによって目標地図を作成する旨の指示が入力されることで開始する。
まず、データ入力器25を介して読み出したテンプレートデータに基づいてテンプレートを表示装置26に表示し、これを基に目標地図を作成するためのユーザからの操作指示を受け付けることで、目標地図データの入力を行う(ステップ10。以下、ステップを単に記号Sで表記する。)。そして、ユーザからの指示に基づいて、目標地図上において、目印となるランドマークのシンボルである目印シンボルを設定する(S20)。
【0035】
具体的には、図5に示すように、表示装置26の表示面の右側部分に、目標地図に配置するシンボルをGUI上でユーザが選択するためのテンプレート30を表示する。一方、表示装置26の表示面の左側部分には、作成された目標地図を表示する目標地図表示領域40が設けられている。
【0036】
テンプレート30には、目標地図の構成部品となるランドマークや道等のシンボルを選択するためのシンボルアイコン31が複数表示されている。ユーザは、このテンプレートからシンボルアイコン31を表示面上で直接押下したり、リモコン23aのキーを操作したりすることで所望のシンボルを選択する。選択されたシンボルアイコン31上には、選択中のシンボルを示すカーソル32が重ねて表示され、そのシンボルの名称(例えば「線路」等)がテンプレート30の上部に表示される。ユーザがテンプレート30からシンボルを選択した後、目標地図表示領域40上の所望の位置をタッチパネル等で指定することで、目標地図表示領域40上にシンボルが配置される。
【0037】
また、テンプレート30には、選択したシンボルを所定角度だけ回転させるための「左回転」、「右回転」といった回転アイコン33が設けられており、ユーザはこの回転アイコン33を押下することで目標地図に配置するシンボルを回転させることができる。
【0038】
なお、各シンボルは、例えば「道」、「施設」、「その他」といった複数のカテゴリに分類されており、テンプレート30には、選択中のカテゴリに分類されているシンボルに対応するシンボルアイコン31のみが表示されている。表示するカテゴリの切り替えは、テンプレート30に設けられたカテゴリ選択タブ34の中から、所望のカテゴリに対応するカテゴリ選択タブ34を押下することで行う。
【0039】
このようにして、ユーザがテンプレート30からランドマークや道のシンボルを選択して目標地図領域40上に配置する作業を繰り返し行うことで、目標地図データが入力される。例えば、直線道路やカーブ、十字路、三差路等の道路のシンボルを組み合わせて配置することで道路地図を作成し、その道路に沿って病院、郵便局等といったランドマークのシンボルを配置するといった手順でユーザは目標地図を作成すればよい。そして、この作成した目標地図上のランドマークのシンボルの中から、ユーザが目印となるランドマークのシンボルを操作スイッチ群22を介して指定することで目印シンボルが設定される(S20)。さらに、この目標地図上において、経路案内を行うための目的地となるランドマークのシンボルを操作スイッチ群22を介して指定することができる。
【0040】
この図5では、ユーザによって作成された目標地図の一例として、目標地図表示領域40上に複数のランドマークシンボル41、目印シンボル41a、目的地シンボル41b、道シンボル群42からなる目標地図が表示されている様子を示している。
【0041】
図2のフローチャートの説明に戻る。S30では、入力した目標地図データを解析することで、目標地図上のシンボル及びこれらのシンボルの位置情報を収集する「目標地図情報収集処理」を実行する。なお、この「目標地図情報収集処理」の詳細な説明については後述する。
【0042】
つぎに、S30の「目標地図情報収集処理」で収集したシンボル及びシンボルの位置情報に基づいて、目標地図と適合する地域の候補を地図データベースから検索する「地図データベース検索処理」を実行する(S40)。なお、この「地図データベース検索処理」の詳細な説明については、後述する。
【0043】
つづいて、S40の「地図データベース検索処理」において目標地図に該当する地域が地図データベースから検出されたか否かを判定する(S50)。ここで、目標地図に該当する候補地域が地図データベースから検出されたと判定した場合(S50:YES)、検出された各候補地域の名称等の一覧表である候補地域リストを表示装置26の表示面に表示する(S60)。一方、目標地図に該当する候補地域が地図データベースから検出されなかったと判定した場合(S50:NO)、S10の処理へ戻る。
【0044】
つぎに、S70では、S60で表示した候補地域リストからユーザが操作スイッチ群22等を介して指定した候補地域に対応する地図を表示装置26の表示面に表示する。そして、ユーザからの指示に基づいて候補地域の中にユーザの意思と合致するものがあるか否かを判定する(S80)。具体的には、S70で表示した候補地域の地図がユーザの意思と合致するか否かの指示を操作スイッチ群22等を介して受け付ける。ここで、ユーザの意思と合致する候補地域がないと判定した場合(S80:NO)、つまり、ユーザの意思と合致する候補地域がないという指示がユーザから入力された場合、S10の処理へ戻る。
【0045】
一方、ユーザの意思と合致する候補地域があると判定した場合(S80:YES)、つまり、表示中の候補地域の地図について、ユーザの意思と合致する旨の指示がユーザから入力された場合、この表示中の候補地域の地図を目的地周辺の地図として確定し(S90)、「目標地図入力・検索処理」を終了する。
【0046】
図6に、上述のS60〜S80の処理に伴う表示装置26での表示画面の一例を示す。
図6に示すように、表示装置26の表示面の右側部分に、S40の「地図データベース検索処理」において検出された目標地図に適合する地域の一覧表である候補地域リスト50が表示されている。この候補地域リスト50には、候補地域の一覧として、各候補地域の名称ごとに候補地域選択アイコン51が設けられている。この候補地域選択アイコン51は、表示装置26の表示面の左側部分に設けられた候補地域表示領域60に表示する地域をユーザが選択するためのアイコンである。ユーザが表示したい候補地域に対応する候補地域選択アイコン51をタッチパネルを介して押下することで、押下された候補地域選択アイコン51に対応する候補地域の地図が候補地域表示領域60に表示される。このとき、候補地域リスト50の上部には、候補地域表示領域60に表示中の候補地域の地域名が表示される。
【0047】
この図6では、候補地域表示領域60に表示される候補地域の地図の一例として、複数のランドマーク61や道路、及び目標地図上で指定した目的地シンボル41b(図5参照)に該当するランドマーク上に表示される目的地マーク62からなる地図が表示されている様子を示している。
【0048】
なお、本実施形態では、ユーザによって選択された候補地域の地図を候補地域表示領域60に表示する際、ユーザによって目標地図表示領域40上で作成された目標地図(図5参照)と同じ縮尺で表示するように構成されている。具体的には、選択された候補地域の地図に含まれるランドマーク間や交差点間の候補地域表示領域60上における相対距離を、それぞれのランドマーク又は交差点等に対応する目標地図のシンボル間の目標地図表示領域40上における相対距離と等しくなるように表示すればよい。
【0049】
上述のように、ユーザが候補地域選択アイコン51を介して候補地域表示領域60に候補地域の地図を順次表示させることで、ユーザの意思に合致する候補地域が見つかった場合、候補地域リスト50の下部に「決定」と表示されている決定アイコン52をユーザがタッチパネル等を介して押下することで、表示中の候補地域が目的地周辺の地図として確定し、この候補地域上の目的地マーク62に対応するランドマークが目的地として登録される。以降、上述の経路案内処理において現在位置からこの登録された目的地までの経路を算出し、この設定した経路に基づいて走行案内等を実行する。
【0050】
一方、ユーザが候補地域選択アイコン51を介して候補地域表示領域60に候補地域の地図を順次表示させた結果、ユーザの意思に合致する候補地域が見つからなかった場合、候補地域リスト50の下部に「戻る」と表示されている取消アイコン53をユーザがタッチパネル等を介して押下することで、再び目標地図を入力する処理(S10、図2参照)へ戻ることができる。
【0051】
[目標地図情報収集処理の説明]
図3は、「目標地図入力・検索処理」(図2参照)におけるS30の「目標地図情報収集処理」の手順を示すフローチャートである。
【0052】
まず、上記「目標地図入力・検索処理」(図2参照)のS10及びS20において、ユーザの操作に基づいて目標地図データ及び目印シンボル等が入力された後、入力された目標地図データから目印シンボルを検出する(S301)。そして、この検出した目印シンボルに沿っている道を1つ検出し、その検出した道の位置情報を取得する(S302)。ここで、見印シンボルに沿っている道が複数存在する場合は、例えば、その道沿いにランドマークのシンボルが多数存在する方の道を優先して選択したり、目標地図上で最も左側あるいは上側に存在する道を優先して選択したりすることが考えられる。
【0053】
つぎに、現在検出中の道沿いに存在するランドマークのシンボルを検出し、これらのシンボルマークの種類及び位置情報を取得する(S303)。
なお、位置情報を取得する際には、例えば、検出した目印シンボルの位置を目標地図上におけるxy座標の原点(0,0)として、目印シンボルに対する他のシンボル(ランドマークや道)の相対位置を座標で示した値を算出し、これを位置情報として取得する。また、道のシンボルについては、直線道路の位置を上記座標上における方向で示した値(例えば、x=a方向)を位置情報として取得したり、交差点の相対位置を座標で示した値を位置情報として取得する。
【0054】
そして、目標地図データ上の全てのランドマークのシンボルを検出したか否かを判定する(S304)。ここで、全てのシンボルマークを検出していないと判定した場合(S304:NO)、現在検出中の道にある交差点シンボルの情報等に基づいて、この道と交差する未検出の道があるか否かを判定する(S305)。
【0055】
ここで、現在検出中の道と交差する未検出の道が存在すると判定した場合(S305:YES)、現在検出中の道と交差する未検出の道を1つ検出し、その検出した道の位置情報を取得(S306)する。なお、交差する未検出の道が複数存在する場合は、例えば、その道沿いにランドマークのシンボルが多数存在する方の道を優先して選択したり、目標地図上で最も左側あるいは上側に存在する道を優先して選択したりすることが考えられる。
【0056】
つぎに、S303の処理へ戻り、この検出した道沿いに存在するランドマークのシンボルを検出し、これらのシンボルマークの種類及び位置情報を取得する。
一方、S305で現在検出中の道と交差する未検出の道が存在しないと判定した場合(S305:NO)、目印シンボルに沿っている未検出の道があるか否かを判定する(S307)。ここで、目印シンボルに沿っている未検出の道があると判定した場合(S307:YES)、S302の処理へ戻り、ここで目印シンボルに沿っている道を1つ検出し、その検出した道の位置情報を取得する。
【0057】
以上のようにして、上述のS302〜S307の処理を繰り返すことで、目標地図データからシンボルの情報を収集し、S304において目標地図データ上の全てのランドマークのシンボルを検出したと判定する(S304:YES)か、あるいはS307において目印シンボルに沿っている未検出の道がないと判定する(S307:NO)した場合、「目標地図情報収集処理」を終了する。
【0058】
[地図データベース検索処理の説明]
図4は、「目標地図入力・検索処理」(図2参照)におけるS40の「地図データベース検索処理」の手順を示すフローチャートである。
【0059】
まず、データ入力器25を介して地図データベースを参照し、目標地図データ中の目印シンボルに対応する未検出のランドマークが地図データベースの所定の地理範囲(エリア)内にあるか否かを判定する(S401)。ここでは、上述の「目標地図情報収集処理」において取得した情報に基づいて、目標地図上の目印シンボルが例えば病院を示すシンボルであれば、地図データベースの所定エリア内において病院のランドマークがあるか否かを判定する。
【0060】
なお、ランドマークの検索を行う対象となる地図データベースの所定のエリアとは、具体的には、検索中心を含む所定の地理範囲(例えば検索中心を中心とする半径○○km以内の範囲)である。また、検索中心とは、ユーザからの変更指示等がない限り、車載用ナビゲーション装置1を搭載した車両の現在位置である。現在位置の特定は、上述したとおり、位置検出器21からの入力に基づいて行う。
【0061】
S401で目標地図データ中の目印シンボルに対応する未検出のランドマーク(以下、目印ランドマークと表記する。)が地図データベースの所定のエリア内にあると判定した場合(S401:YES)、当該エリア内にある目印ランドマークを1つ検出し、その識別情報等を制御装置29内のメモリにセットする(S402)。
【0062】
つづいて、S402でセットした目印ランドマークに沿っている道を地図データベースから1つ検出し、その検出した道の位置情報を取得する(S403)。ここで、セット中の見印ランドマークに沿っている道が複数存在する場合は、例えば、その道沿いにおける所定範囲内にランドマークのシンボルが多数存在する方の道を優先して選択したり、地図上で最も左側あるいは上側に存在する道を優先して選択したりすることが考えられる。
【0063】
つぎに、現在検出中の道沿いに存在するランドマークを所定範囲(例えば、セット中の目印ランドマークを中心とする半径○km以内の範囲)内で検出し、これらのシンボルマークの種類及び位置情報を取得する(S404)。
【0064】
なお、位置情報を取得する際には、セット中の目印ランドマークの位置をxy座標の原点(0,0)として、この目印ランドマークに対する相対位置を座標で示した値を地図データベースから読み出した位置(緯度、経度等の座標)に基づいて算出し、これを位置情報として取得する。また、道路等については、直線道路の位置を上記座標上における方向で示した値(例えば、x=a方向)を位置情報として取得したり、交差点の相対位置を座標で示した値を位置情報として取得する。
【0065】
つぎに、現在検出中の道について取得したランドマークや交差点の情報及びこれらの位置情報と、上述の「目標地図情報収集処理」(図3参照)において収集したシンボルの種類及びこれらの位置情報とを比較し、現在検出中の道について取得した情報が目標地図と適合するか否かを判定する(適合判定、S405)。
【0066】
具体的には、現在検出中の道が現在セット中の目印ランドマーク沿いにある道であれば、目標地図上の目印シンボル沿いにある道に対して、例えば、それぞれの道沿いのランドマークの種類の適合度合、道に沿った配置順の適合度合、及び各ランドマークや交差点の座標の適合度合等といった判定基準に基づいて目標地図と適合するか否かを判定すればよい。あるいは、現在検出中の道沿いにある各ランドマークの、目印ランドマークを基準とする位置ベクトルと、この道に対応する目標地図上の道に沿って存在する他のランドマークシンボルの、目印シンボルを基準とする位置ベクトルとの適合度合等といった判定基準に基づいて目標地図と適合するか否かを判定してもよい。
【0067】
なお、ここでいう適合とは、各判定基準において両者が厳密に一致する必要はなく、両者の位置関係や数値等がある程度近いものであれば、適合するとみなしてよい。
また、後述するS409の処理実行後において、既に適合判定済みの道と交差する道について目標地図と適合するか否かを判定する場合は、この適合判定済みの道と対応する目標地図上の道と交差する道に対して、上記と同様に目標地図と適合するか否かを判定する。
【0068】
S405において、現在検出中の道について取得した情報が目標地図と適合しないと判定した場合(S405:NO)、S401の処理へ戻って、再び未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にあるか否かを判定する。
【0069】
一方、S405において、現在検出中の道について取得した情報が目標地図と適合すると判定した場合(S405:YES)、目標地図上の全てのランドマークシンボルに対応するランドマークを地図データベースから検出したか否かを判定する(S406)。
【0070】
ここで、目標地図上の全てのランドマークシンボルに対応するランドマークを地図データベースから検出したと判定した場合(S406:YES)、検出したランドマークを含む地域を候補地域として設定し(S412)、S401の処理へ戻って、再び未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にあるか否かを判定する。
【0071】
一方、目標地図上の全てのランドマークシンボルに対応するランドマークを地図データベースから検出していないと判定した場合(S406:NO)、目標地図上において現在検出中の道に対応する道と交差する道があるか否かを判定する(S407)。ここで、目標地図上において現在検出中の道に対応する道と交差する道があると判定した場合(S407:YES)、地図データベースを参照し、現在検出中の道と所定の範囲(例えば、セット中の目印ランドマークを中心とする半径○km以内の範囲)内で交差する道があるか否かを判定する(S408)。
【0072】
ここで、現在検出中の道と交差する道がないと判定した場合(S408:NO)、S401の処理へ戻って、再び未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にあるか否かを判定する。一方、現在検出中の道と交差する道があると判定した場合(S408:YES)、交差する未検出の道を地図データベースの当該範囲内から1つ検出し、その検出した道の位置情報を取得する(S409)。
【0073】
ここで、交差する道が複数存在する場合は、例えば、その道沿いにおける所定範囲内にランドマークのシンボルが多数存在する方の道を優先して選択したり、地図上で最も左側あるいは上側に存在する道を優先して選択したりすることが考えられる。
【0074】
S409で交差する道を検出した後、S404へ移行し、この検出した道に対して上記と同様の処理を繰り返す。
一方、S407で目標地図上において現在検出中の道に対応する道と交差する道がないと判定した場合(S407:NO)、目標地図上において、適合判定済みの道の他に目印シンボル沿いの道があるか否かを判定する(S410)。ここで、適合判定済みの道の他に目印シンボル沿いの道がないと判定した場合(S410:NO)、S401の処理へ戻って、再び未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にあるか否かを判定する。
【0075】
一方、S410で適合判定済みの道の他に目印シンボル沿いの道があると判定した場合(S410:YES)、地図データベースに基づいて、現在セット中の目印ランドマークに沿っている未検出の道があるか否かを判定する(S411)。ここで、現在セット中の目印ランドマークに沿っている未検出の道があると判定した場合(S411:YES)、S403の処理へ移行し、以降の処理を繰り返す。現在セット中の目印ランドマークに沿っている未検出の道がないと判定した場合(S411:NO)、S401の処理へ戻って、再び未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にあるか否かを判定する。
【0076】
上述のようにS401〜S412の処理を繰り返すことで、目標地図に適合する地域を地図データベースから順次検索し、S401において目標地図データ中の目印シンボルに対応する未検出の目印ランドマークが地図データベースの所定のエリア内にないと判定した場合(S401:NO)、地図データベース検索処理を終了する。
【0077】
[効果]
本実施形態の車載用ナビゲーション装置1によれば、次のような効果を奏する。
実施形態の車載用ナビゲーション装置1によれば、地図データベースと対応するランドマークや道のシンボルのサンプルデータ集がテンプレートとして用意されており、表示装置26の表示画面上に表示されたテンプレート30(図5参照)からユーザが複数のシンボルを選択及び配置することで、スキャナ等の読取装置を別途用いることなく地図検索に必要な目標地図データを入力することができる。さらに、入力される目標地図データは、外部からのデータではなく車載用ナビゲーション装置1が有する地図データベースと対応するシンボルから構成されているので、車載用ナビゲーション装置1が確実に目標地図データを認識することができる。
【0078】
また、制御装置29が実行する「目標地図情報収集処理」(図3参照)及び「地図データ検索処理」(図4参照)では、ユーザ指定した目印シンボル、即ち、ユーザが最もよく知っていると考えられるランドマークのシンボルを座標上の基準として目標地図データにおける位置情報の取得及び適合する地域の検索を行うことで、より正確な検索結果を得ることができる。
【0079】
また、「地図データ検索処理」(図4参照)の結果、検索された候補地域が複数ある場合でも、表示装置26の表示面に表示された候補地域リスト50(図6参照)からユーザが所望する項目を選択することで対応する地域の地図が候補地域表示領域60に表示されるので、ユーザにとって使い勝手がよく、ユーザの意図と合致する地図を選択するのに便利である。
【0080】
また、候補地域リスト50を介してユーザから選択された候補地域の地図を表示する際に、ユーザによって目標地図表示領域40上で作成された目標地図(図5参照)と同じ縮尺で地図を表示する。これにより、選択された候補地域の地図が、ユーザ自身が表示画面上で作成した目標地図と近い状態で表示されるので、この候補地域の地図が自分の意図に合致するものかどうかを視覚的に判断し易くなるので便利である。
【0081】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り様々な態様にて実施することが可能である。
【0082】
上記実施形態は、車載用ナビゲーション装置1として本発明を実施したものであるが、本発明の技術思想は、例えば、地図表示機能やナビゲーション機能等のアプリケーションを実行可能な携帯電話機やノート型のパーソナルコンピュータ等の携帯情報端末に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】車載用ナビゲーション装置1の概略構成を示すフローチャートである。
【図2】車載用ナビゲーション装置1の制御装置29が実行する「目標地図入力・検索処理」におけるメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】「目標地図入力・検索処理」におけるS30の「目標地図情報収集処理」の手順を示すフローチャートである。
【図4】「目標地図入力・検索処理」におけるS40の「地図データベース検索処理」の手順を示すフローチャートである。
【図5】目標地図作成時における表示装置26の表示画面の一例を示す説明図である。
【図6】候補地域選択時における表示装置26の表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0084】
1…車載用ナビゲーション装置、21…位置検出器、21a…GPS受信機、21b…ジャイロスコープ、21c…距離センサ、22…操作スイッチ群、23a…リモートコントロール端末(リモコン)、23b…リモコンセンサ、24…外部メモリ、25…データ入力器、26…表示装置、27…音声出力装置、29…制御装置、30…テンプレート、31…シンボルアイコン、32…カーソル、33…回転アイコン、34…カテゴリ選択タブ、40…目標地図表示領域、41…ランドマークシンボル、41a…目印シンボル、41b…目的地シンボル、42…道シンボル群、50…候補地域リスト、51…候補地域選択アイコン、52…決定アイコン、53…取消アイコン、60…候補地域表示領域、61…ランドマーク、62…目的地マーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、
ユーザからの操作を受け付けるための操作受付手段と、
記憶媒体に記憶され、地図情報、複数のランドマーク及びこれらのランドマークの位置情報を有する地図データベースと、
前記地図データベースが有するランドマークに対応するシンボル及び道を示すシンボルのサンプルデータ集であるテンプレートと、
前記操作受付手段を介して前記表示手段上で前記テンプレートから複数の前記シンボルを選択及び配置する操作を受け付け、この受け付けた操作に基づいて目標地図データを作成する目標地図作成手段と、
前記目標地図作成手段によって作成された目標地図データから、この目標地図データに配置されている複数のシンボル及び前記複数のシンボルの位置情報を認識する認識手段と、
前記認識手段によって認識された前記複数のシンボル及び前記複数シンボルの位置情報に基づいて、前記目標地図データと適合する前記地図データベース上の地域を所定の地理範囲内から検索する検索手段と、
前記検索手段によって検索された前記地図データベース上の地域を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記操作受付手段を介して前記目標地図作成手段によって作成された目標地図データ上の前記複数のシンボルのうち目印となるランドマークのシンボルである目印シンボルを設定するための操作を受け付け、この受け付けた操作に基づいて目印シンボルを設定する目印設定手段を備え、
前記認識手段は、
前記目印設定手段によって設定された目印シンボルを基点として他の前記シンボルの位置情報を認識し、
前記検索手段は、
前記地図データベースから前記目印設定手段によって設定された目印シンボルに対応するランドマーク及び当該ランドマークの位置情報を取得し、さらに、当該ランドマークを基点として所定の範囲内における他のランドマーク及び道とこれらの位置情報とを取得する取得手段を備え、
前記取得手段によって取得したランドマーク、道、及びこれらの位置情報と、前記認識手段によって認識された前複数のシンボル及び前記複数シンボルの位置情報とを比較し、この比較の結果に基づいて、前記目標地図データと適合する前記地図データベース上の地域を検索すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の地図表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記検索手段によって検索された前記目標地図データと適合する前記地図データベース上の地域のリストを前記表示手段に表示し、この表示したリストから前記表示手段に表示する地域を選択するための操作を前記操作受付手段を介して受け付け、この受け付けた操作に基づいて、選択された地域を前記表示手段に表示させること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の地図表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記目標地図作成手段によって作成された目標地図データと同じ縮尺で、前記検索手段によって検索された前記地図データベース上の地域を表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の地図表示装置における目標地図作成手段、認識手段、検索手段、表示制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−226149(P2007−226149A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50336(P2006−50336)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】