説明

基板処理装置及び基板処理方法

【課題】大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させた基板処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の基板処理装置1は、チャンバ11と、前記チャンバ内に配され、基板2が載置されるステージ12と、ガス供給ライン13aを通じて、前記チャンバ内に所定のガスを導入するガス供給手段13と、前記チャンバ内の圧力Pを検出する圧力センサ15と、前記ガスの導入圧力Pを制御する制御手段16と、を備え、前記ガス供給手段が、前記チャンバ内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記圧力センサは、チャンバ内の圧力Pを検出し、前記制御手段は、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御すること、を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置は、一般的に、半導体基板を減圧下又は真空で処理する複数の処理室を有している。半導体基板は、予め決められた製造工程に従い、それらの複数の処理室に連続して導入され、所定の処理が行われる。
また、処理室は、製造工程に従った所定の処理の開始前及び終了後において、通常、真空に保持される。従って、半導体基板を処理室に搬入又は搬出する場合、真空と大気圧との間で圧力を推移させるロードロック室が必要となる。
【0003】
このような半導体製造装置として、近年、マルチチャンバ方式の半導体製造装置が多用されている。マルチチャンバ方式の半導体製造装置は、基板搬送ロボットが内部に配置されたコア室(搬送室)の周りに、被処理基板を収容する単数又は複数のロードロック室と、被処理基板に対して成膜、エッチング等の所定の真空処理を行うための複数の処理室とが配置された構造を有している。そして、ロードロック室と処理室との間における基板の搬送、各処理室間における基板の搬送をコア室内の基板搬送ロボットを介して行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ここで、ロードロック室を用いた半導体基板の処理室への一般的な搬送工程は以下のようになる。半導体基板が大気から導入されたロードロック室が排気され真空になる。続いて、ロードロック室に隣接するコア室に設置された基板搬送ロボットによって、半導体基板は、ロードロック室からコア室を経由し処理室へ搬送される。その後、プロセスチャンバ内において、半導体基板に対して処理操作(例えば、エッチング、酸化、化学気相蒸着等)が実施される。
【0005】
処理後の半導体基板は、処理室への搬送時と同様に、基板搬送ロボットによって処理室からコア室を経由しロードロック室へ戻される。ロードロック室は、前述したロードロック室から処理室への基板搬送以降、ずっと真空に保持されている。半導体基板がロードロック室に戻った後、窒素(N)等のパージガスを供給し、ロードロック室の圧力を大気圧に戻す(大気開放)。ロードロック室の圧力が大気圧に達した後、処理済みの半導体基板を基板カセットに移し、次の処理工程に供える。
【0006】
このように真空処理装置において、基板は必ずロードロック室を介して出し入れするため、ロードロック室の大気開放の時間が長いと、ロードロック室のスループットが低下し、装置全体の処理能力が低下してしまう問題があった。
ロードロック室内に所定のガスを導入してロードロック室を真空状態から大気開放する際に、ガス導入開始後、ロードロック室内の圧力Pは少しずつ圧力上昇するため、Pが大気圧付近に近づくと、ガス供給圧力とロードロック室内の圧力差が小さくなり、ガス流量が低下してしまう。
対策としてロードロック室を大気解放するための、ガス導入圧力を上げると、ガス導入時にパーティクルが発生するため、一定圧力以上には上げられなかった。
【0007】
また、パーティクルを抑制するためのフィルターを配した装置においても、ガス導入圧をフィルターの仕様値までしか上げられず、フィルターのガスコンダクタンスによって、ガス導入時間が増加するなどの問題もあり、装置全体のスループットはロードロック律速となっていた。
ガス導入時間を短縮するためには、ガス流量を増加させるため、フィルターからパーティクルが発生しない範囲でガス導入圧力を上げているが、ガス導入の更なる時間短縮が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−206270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させた基板処理装置を提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させた基板処理方法を提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に記載の基板処理装置は、チャンバと、前記チャンバ内に配され、基板が載置されるステージと、ガス供給ラインを通じて、前記チャンバ内に所定のガスを導入するガス供給手段と、前記チャンバ内の圧力Pを検出する圧力センサと、前記ガスの導入圧力Pを制御する制御手段と、を備え、前記ガス供給手段が、前記チャンバ内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記圧力センサは、チャンバ内の圧力Pを検出し、前記制御手段は、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御すること、を特徴とする。
本発明の請求項2に記載の基板処理装置は、請求項1において、前記ガス供給手段のガス供給ラインに配され、パーティクルを抑制するフィルターを、さらに備えたこと、を特徴とする。
本発明の請求項3に記載の基板処理装置は、請求項1または2において、前記ガス供給手段のガス供給ラインに配され、ガスを滞留させるバッファを、さらに備えたこと、を特徴とする。
本発明の請求項4に記載の基板処理方法は、チャンバと、前記チャンバ内に配され、基板が載置されるステージと、前記チャンバ内に所定のガスを導入するガス供給手段と、前記チャンバ内の圧力Pを検出する圧力センサと、前記ガスの導入圧力Pを制御する制御手段と、を備えた基板処理装置を用いた基板処理方法において、前記チャンバ内に所定のガスを導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記チャンバ内の圧力Pを検出し、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の基板処理装置では、前記ガス供給手段が、前記チャンバ内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、制御手段は、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、ガス導入圧力Pを制御している。前記Pと前記Pとの差を略一定とすることで常に同じガス流量を維持することができ、これにより大気解放速度の高速化を図ることができる。その結果、本発明では大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させ、ひいては装置全体の処理効率を向上させた基板処理装置を提供することができる。
本発明の基板処理方法では、前記チャンバ内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、ガス導入圧力Pを制御している。前記Pと前記Pとの差が略一定とすることで常に同じガス流量を維持することができ、これにより大気解放速度の高速化を図ることができる。その結果、本発明では大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させ、ひいては全体の処理効率を向上させた基板処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明を適用したマルチチャンバ方式の真空処理装置の概略構成図。
【図2】本発明に係る基板処理装置の一例を模式的に示す断面図。
【図3】本発明に係る基板処理装置の他の一例を模式的に示す断面図。
【図4】基板処理装置(ロードロック室)を大気開放する際に、チャンバの内部圧力P及びガス導入圧力Pと、時間との関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る基板処理装置及び基板処理方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
なお、本実施形態では、本発明をマルチチャンバ方式の真空処理装置において、ロードロック室に適用した場合を一例として挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の基板処理装置に適用することができる。なお、ここでロードロック室は、搬送室に接続され、そこから処理された基板を大気へ取り出す際に使用される装置のことである。
【0015】
図1は、本発明の実施形態によるマルチチャンバ方式の真空処理装置1の概略構成図である。この真空処理装置1は、被処理基板(以下単に「基板」ともいう。)を収容するロードロック室3A,3B(3)と、基板に対して所定の真空処理を行う処理室4A〜4D(4)と、ロードロック室3A,3Bと処理室4A〜4Dとの間における基板の受け渡しを行うためのコア室(搬送室)5とを備えている。
【0016】
ロードロック室3A,3B(3)はそれぞれ同一の構成を有しており、内部に所定枚数の基板を収容できる基板ストッカ(図示略)が設置されている。ロードロック室3A,3Bには排気システムがそれぞれ接続されており、互いに独立して真空排気可能とされている。なお、ロードロック室3A,3Bは図示の例のように複数設置される場合に限らず、単数であってもよい。
【0017】
処理室4A〜4D(4)は、エッチング室、加熱室、成膜室(スパッタ室、CVD室)等で構成され、本実施形態ではいずれも成膜室とされている。処理室4A〜4Dには排気システム(図示略)がそれぞれ接続されており、互いに独立して真空排気可能とされている。また、各処理室4A〜4Dには、プロセスに応じた所定の成膜ガス(反応ガス、原料ガス、不活性ガス等)のガス供給源(図示略)がそれぞれ接続されている。
【0018】
コア室5は、内部に基板搬送ロボット6を有しており、ロードロック室3A,3Bと処理室4A〜4Dとの間、あるいは処理室4A〜4Dの間において、基板2の受け渡しを行うように構成されている。コア室5には排気システム(図示略)が接続されており、独立して真空排気可能とされている。また、コア室5にはガス源(図示略)が接続されており、ガス源から導入される調圧ガスによって所定圧に維持可能とされている。
【0019】
そして、図2は、ロードロック室3において、本発明に係る基板処理装置の一構成例を模式的に示す断面図である。
本発明の基板処理装置10は、チャンバ11と、前記チャンバ11内に配され、基板2が載置されるステージ12と、ガス供給ライン13aを通じて、前記チャンバ11内に所定のガスを導入するガス供給手段13と、前記チャンバ11内の圧力Pを検出する圧力センサ15と、前記ガス導入圧力Pを制御する制御手段と、を備える。
【0020】
チャンバ11には排気手段14が接続されており、独立して真空排気可能とされている。また、チャンバ11にはガス供給手段13が接続されており、ガス供給手段13から導入されるガスによって所定圧に維持可能とされている。
【0021】
ステージ12は、前記チャンバ11内に配され、面12a上に基板2が載置される。
また、ステージ12には、複数の貫通孔19が設けられており、この貫通孔に、基板2を昇降させるための昇降ピン20が、ステージ12の表面(上面)に対して突没可能に挿通されている。昇降ピン20はロッド21に固着され、伸縮可能なベローズ22を介して、エアシリンダ等の駆動機構23に接続されている。
【0022】
そして、エアシリンダ等の駆動機構23によりロッド21を昇降させることにより、基板2を受け渡しする場合には、昇降ピン20をステージ12の表面(上面)から突出させ、基板2をステージ12の表面12a(上面)に載置する場合には、昇降ピン20をステージ12の表面12a(上面)から陥没させる。
【0023】
ガス供給手段13は、例えば前記チャンバ11を真空状態から大気開放する際に、ガス供給ライン13aを通じて、チャンバ11内へ所定のガスを導入する。ガス供給手段13が導入するガスは、特に限定されるものではないが、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム、キセノン等、化学的に安定なガスが挙げられる。
また、ガス供給ライン13aの途中には、VENTバルブ13bが配されている。
【0024】
圧力センサ15は、チャンバ11内の圧力(P)をモニタリングする。
電子式ガス圧力制御装置(APR:オートプレッシャーレギュレータ)16は、ガス供給手段13からチャンバ11内に導入されるガスの圧力を制御する。APRは、ガス供給ライン13aにおけるガス導入圧力Pを制御し、これによりチャンバ11内に導入されるガスの圧力を制御する。
圧力センサ15と電子式ガス圧力制御装置(APR)16とは、例えばコンピュータ17を介して接続されている。
また、APRの代わりに、流体の質量流量を計測し制御を行う機器(たとえばMFC:マスフローコントローラ)を用いても良い。MFCであれば、直接流量を制御できる。
【0025】
そして、このようなマルチチャンバ方式の真空処理装置1において、ロードロック室3を用いた基板2の処理室への一般的な搬送工程は以下のようになる。
まず基板2が大気から導入されたロードロック室3が排気され真空になる。続いて、ロードロック室3に隣接するコア室5に設置された基板搬送ロボット6によって、基板2は、ロードロック室3からコア室5を経由し処理室4へ搬送される。その後、処理室4(プロセスチャンバ)内において、基板2に対して処理操作(例えば、エッチング、酸化、化学気相蒸着等)が実施される。
【0026】
処理後の基板2は、処理室4への搬送時と同様に、基板搬送ロボット6によって処理室からコア室5を経由しロードロック室3へ戻される。ロードロック室3は、前述したロードロック室3から処理室4への基板搬送以降、ずっと真空に保持されている。基板2がロードロック室3に戻った後、ガス供給手段13においてVENTバルブ13bを開いて窒素(N)等のパージガスを供給し、ロードロック室3の圧力を大気圧に戻す(大気開放)。ロードロック室3の圧力が大気圧に達した後、処理済みの基板2を基板カセットに移し、次の処理工程に供える。
【0027】
ここで、ロードロック室3を大気開放する際の一例として、例えばロードロック室3のチャンバ11内の圧力は10−2Pa程度であり、計算上はほぼ“0(ゼロ)”として無視できる。大気圧は0.1MPaとする。また、チャンバ11の容積を10Lとする。
よって、このロードロック室3を大気圧にするには10L×0.1MPaのガスを導入する必要がある。なお、上記数値は一例でありこれに限定されるものではない。
【0028】
ここで、図3は、大気開放時のチャンバ11内の圧力P及びガス導入圧力Pの変化と、時間との関係を示すグラフである。従来、ロードロック室3において、チャンバ11内に所定のガスを導入してチャンバ11を真空状態から大気開放する際に、図3に示すように、ガス導入圧力Pは一定であった。ガス導入開始後、チャンバ11内の圧力Pは少しずつ圧力上昇するため、Pが大気圧付近に近づくと、ガス導入圧力Pと間の差圧が小さくなり、ガス流量が低下してしまっていた。その結果、チャンバ内の圧力上昇速度が低下してしまい、大気解放に14秒かかってしまっている。
このように、真空処理装置において、基板は必ずロードロック室を介して出し入れするため、ロードロック室の大気開放の時間が長いと、ロードロック室3のスループットが低下し、装置全体の処理能力が低下してしまう問題があった。
【0029】
これに対し、本発明では、基板処理装置10(ロードロック室3)において、前記ガス供給手段13が、前記チャンバ11内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記圧力センサ15は、チャンバ11内の圧力Pを検出し、前記制御手段(ガス流量計16)は、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御している。
【0030】
図4に示すように、本発明では、チャンバ11内の圧力Pが上昇するにしたがって、ガス導入圧力Pも上昇させている。ここでは、Pに対し1.1(気圧)の差圧を維持するように、Pを制御している。
前記Pと前記Pとの差を略一定とすることで常に同じガス流量を維持することができ、これにより一定の圧力上昇速度を維持することができる。その結果、大気解放速度の高速化を図ることができる。図4に示した例では、本発明によって大気解放を10秒で完了することができる。その結果、本発明では、大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させ、装置全体の処理効率を向上することができる。
【0031】
装置を制御するコンピュータ(図示略)は、ロードロック室3の圧力が大気圧に達した(大気開放が終了した)情報を受けた時点で、ロードロック室3は基板搬送可能状態と判断する。VENTバルブ13bを閉じ、搬送室5の大気側搬送ロボット6にて処理済みの基板2を基板カセットに移し(アンロード)、次の処理工程に供える。
【0032】
なお、本発明の基板処理装置10において、ガス供給手段13のガス供給ライン13aに配され、パーティクルを抑制するフィルター30を、さらに備えていてもよい。ガス供給ライン13aにフィルター30を配することで、ガス導入時のパーティクルの発生を防止することができる。このようなフィルター30としては、例えばセラミック焼結体からなるフィルターを用いることができる。フィルター30を配する場合、フィルター30はガス流量計16と、VENTバルブ13bとの間に設置する。
【0033】
さらに、本発明の基板処理装置10において、前記ガス供給手段13のガス供給ライン13aに配され、ガスを滞留させるバッファ13cを、さらに備えていてもよい(図3)。ガス供給ライン13aにバッファ13cを設けることで、圧力低下を抑制することができる。また、ガス供給ライン13aの配管に、通常よりも太い配管を用いることでも、同様の効果を得ることができる。例えば通常6.35mm径(1/4inchφ)の配管を用いている場合、9.5mm径(3/8inchφ)の配管を用いる場合が挙げられる。なお、配管径の数値はこれに限定されるものではない。
【0034】
以上説明したように、本発明では、チャンバ11内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバ11を真空状態から大気開放する際に、チャンバ11内の圧力Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるようにガス導入圧力Pを制御することで、常に同じガス流量を維持することができる。これにより大気解放速度の高速化を図ることができる。その結果、本発明では大気開放の時間を短縮し、スループットを向上させ、ひいては全体の処理効率を向上することができる。
【0035】
なお、上述した実施形態では、チャンバを真空状態から大気開放する際に、圧力センサがチャンバ内の圧力Pを検出し、制御手段がPに応じてガス導入圧力Pを制御した場合を例に挙げて説明したが、本発明では、圧力Pを検出する圧力センサは必ずしも備えていなくてもよい。
すなわち、チャンバを真空状態から大気解放するに際し、単位時間あたりのガス導入量と、ガス導入開始からの経過時間との関係が予めわかっていれば、制御手段は、この関係に基づいてガス導入圧力Pを制御することも可能である。例えば、制御手段が記憶装置を備えたPCの場合、記憶装置が上記関係を情報として蓄積した状態にあり、PCがガス導入圧力Pを制御をする形態が挙げられる。
【0036】
以上、本発明の基板処理装置および基板処理方法について説明してきたが、本発明は上述した例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、実験機あるいは量産機を問わず、ロードロック室を備えてなる基板処理装置であれば、各種のドライプロセス用途の基板処理装置に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 真空処理装置、2 基板、3A,3B(3) ロードロック室、4A〜4D(4) 処理室、5 コア室(搬送室)、6 基板搬送ロボット、 10 基板処理装置、11 チャンバ、12 ステージ、13 ガス供給手段、13a ガス供給ライン、13b VENTバルブ、14 排気手段、15 圧力センサ、16 ガス流量計(制御手段)、17 コンピュータ、30 フィルター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバと、
前記チャンバ内に配され、基板が載置されるステージと、
ガス供給ラインを通じて、前記チャンバ内に所定のガスを導入するガス供給手段と、
前記チャンバ内の圧力Pを検出する圧力センサと、
前記ガスの導入圧力Pを制御する制御手段と、を備え、
前記ガス供給手段が、前記チャンバ内に所定のガスを導入圧力Pで導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、
前記圧力センサは、チャンバ内の圧力Pを検出し、
前記制御手段は、前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御すること、を特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記ガス供給手段のガス供給ラインに配され、パーティクルを抑制するフィルターを、さらに備えたこと、を特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記ガス供給手段のガス供給ラインに配され、ガスを滞留させるバッファを、さらに備えたこと、を特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
チャンバと、前記チャンバ内に配され、基板が載置されるステージと、前記チャンバ内に所定のガスを導入するガス供給手段と、前記チャンバ内の圧力Pを検出する圧力センサと、前記ガスの導入圧力Pを制御する制御手段と、を備えた基板処理装置を用いた基板処理方法において、
前記チャンバ内に所定のガスを導入して前記チャンバを真空状態から大気開放する際に、前記チャンバ内の圧力Pを検出し、
前記Pに対して、前記Pと前記Pとの差が略一定となるように、前記Pを制御すること、を特徴とする基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−195499(P2012−195499A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59346(P2011−59346)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】