説明

基板加工装置

【課題】本発明は、複数の基板に同時に薄膜を形成したり熱処理するための基板加工装置に関し、加工工程のために加工チャンバーに搬入されるボートに積載された複数の基板が均一に加熱されるようにすることによって、複数の前記基板を均一に加工することができる基板加工装置に関する。
【解決手段】本発明は、基板を支持するための基板支持台および一つまたは複数の噴射口が形成された第1ガス配管を含む基板ホルダーと、複数の基板ホルダーが積載され、前記第1ガス配管に連結される第2ガス配管を含むボートと、前記ボートに積載された複数の基板を加工するための空間を提供する加工チャンバーと、前記ボートを前記加工チャンバーの内部に搬入および搬出させるための移送部と、前記加工チャンバーの外側に位置する第1加熱手段と、前記第2ガス配管に連結される第3ガス配管を含み、前記第2ガス配管へ加熱または冷却されたガスを供給するためのガス供給部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の基板に同時に薄膜を形成または熱処理するための基板加工装置に関し、加工工程のために加工チャンバーに搬入されるボートに積載された複数の基板が均一に加熱されるようにすることによって、複数の前記基板を均一に加工することができる基板加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置(Flat Panel Display device)は、軽量および薄型などの特性によって、陰極線管表示装置(Cathode-ray Tube Display device)を代替する表示装置として使用されており、代表的な例として液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device;LCD)と有機電界発光表示装置(Organic‐Light Emitting diode Display;OLED)とがある。このうちの有機電界発光表示装置は、液晶表示装置に比べて輝度特性および視野角特性に優れており、バックライト(Backlight)を必要としないため、超薄型で実現することができるという長所がある。
【0003】
このような有機電界発光表示装置は、有機薄膜に陰極(Cathode)から注入される電子(Electron)と陽極(Anode)から注入される正孔(Hole)とが再結合して励起子を形成し、形成された励起子からのエネルギーによって特定の波長の光が発生する現象を利用した表示装置であり、駆動方法に応じて手動駆動(Passive matrix)方式と能動駆動(Active matrix)方式とに区分され、能動駆動方式は、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を使用する回路を有する。
【0004】
前記のような平板表示装置は、基板上に有機物または無機物などで電気的な特性を有する薄膜を一定のパターンで形成したり、形成された薄膜に熱処理する工程を経て製造され、前記薄膜を形成する工程は概して、ターゲットにプラズマを印加して蒸着するスパッタリング(sputtering)工程のような物理気相蒸着(Physical Vapor Deposition;PVD)方法と、ソース物質を含む反応ガスを基板上に噴射して化学的な方法で基板上に膜を形成する化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition;CVD)方法と、がある。また、化学気相蒸着方法は、蒸着方式に応じて低圧化学気相蒸着(Low Pressure Chemical Vapor Deposition;LPCVD)、プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition;PECVD)、および、ソース物質を原子層単位で形成する原子層蒸着(Atomic Layer Deposition;ALD)に区分される。このうちの原子層蒸着法は、前記物理気相蒸着法に比べて薄膜の均一度およびステップカバレージ(step coverage)が良いため、半導体工程での使用範囲がますます広がっている。
【0005】
化学的気相蒸着方法の場合、プラズマを利用しない場合には薄膜形成速度が遅いため、一度に複数の基板を蒸着チャンバーに投入して、複数の枚数の基板に同時に薄膜を形成するバッチタイプ(Batch Type)構造の設備が使用されている。
【0006】
通常、低圧化学気相蒸着や原子層蒸着法を利用して複数の基板に同時に薄膜を形成したり、熱処理工程を進行するための基板加工装置は、加工工程のための工程を提供する加工チャンバー、複数の基板が積載されたボート(boat)、前記加工チャンバーの外側に位置する加熱手段、および前記ボートを前記加工チャンバーに搬入および搬出するための移送部を含む。ここで、前記基板加工装置は、前記ボートに積載された基板が崩れるのを防止するために、前記基板を支持し、前記ボートに積載される基板ホルダーをさらに含むことができる。
【0007】
前記のような基板加工装置は、前記加工チャンバーの外側に位置する加熱手段によって前記加工チャンバーの内部を加熱しており、複数の基板が積載されたボートを収容するために前記加工チャンバーの大きさは大きくなり、前記加工チャンバーの外側に位置する加熱手段のみでは前記加工チャンバーの内部を均一に加熱することは容易でないので、前記ボートに積載された位置、特に基板の中心部と縁部とが互いに異なる温度に加熱されて、複数の前記基板を熱処理する所要時間が増加し、温度不均一による成膜不均一および熱処理温度偏差による素子特性不均一が発生したり、激しい場合には基板に反り(warpage)が発生して以降の工程進行が不可能となる問題点が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するためのものであって、ボートに積載された複数の基板が均一に加熱されるようにすることによって、前記ボートに積載された複数の基板が均一に加工される基板加工装置を提供することがその目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前記目的は、基板を支持するための基板支持台および一つまたは複数の噴射口が形成された第1ガス配管を含む基板ホルダーと、複数の基板ホルダーが積載され、前記第1ガス配管に連結される第2ガス配管を含むボートと、前記ボートに積載された複数の基板を加工するための空間を提供する加工チャンバーと、前記ボートを前記加工チャンバーの内部に搬入および搬出させるための移送部と、前記加工チャンバーの外側に位置する第1加熱手段と、前記第2ガス配管に連結される第3ガス配管を含み、前記第2ガス配管に加熱または冷却されたガスを供給するためのガス供給部と、を含む基板加工装置によって達成される。
【発明の効果】
【0010】
したがって、本発明による基板加工装置は、基板を保持する基板ホルダーおよびボートに、冷却または加熱されたガスが移動可能なガス配管が形成されるようにし、前記基板ホルダーに形成されるガス配管には、前記ガスを噴射可能な一つまたは複数の噴射口が形成されて、前記ボートに積載された複数の基板表面に加熱または冷却されたガスを噴射するようにすることによって、複数の前記基板を均一に加熱し、設定された温度を維持することができるようにして複数の前記基板を均一に加工することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態による基板加工装置を示す模式図である。
【図2A】図1のA領域を拡大した図面である。
【図2B】図1のA領域を拡大した図面である。
【図3】本発明の第2実施形態による基板加工装置を示す模式図である。
【図4A】図3のB領域を拡大した図面である。
【図4B】本発明の第2実施形態による基板加工装置の基板ホルダーを示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の前記目的と技術的構成およびこれによる作用効果に関する詳しい事項とは、本発明の好ましい実施形態を示している図面を参照した以下の詳細な説明によってより明確に理解されるだろう。ここで、明細書全体を通して同一の参照符号は、同一の構成要素を示し、図面における層および領域の長さ、厚さなどは便宜のために誇張して表現され得る。
[第1実施形態]
【0013】
図1は、本発明の第1実施形態による基板加工装置を示す模式図であり、図2Aは、図1のA領域を拡大した図面である。
【0014】
図1および図2Aを参照すれば、本発明の第1実施形態による基板加工装置100は、基板Sを支持し、一つまたは複数の第1噴射口123が形成された第1ガス配管122を含む第1基板ホルダー120と、複数の第1基板ホルダー120が積載され、前記第1ガス配管122に連結される第2ガス配管112を含む第1ボート110と、前記第1ボート110に積載された複数の基板Sを加工するための空間を提供する第1加工チャンバー130と、前記第1ボート110を前記第1加工チャンバー130の内部に搬入および搬出させるための第1移送部140と、前記第1加工チャンバー130の外側に位置する第1加熱手段150と、前記第2ガス配管112に連結される第3ガス配管161を含み、前記第1ガス配管122に加熱または冷却されたガスを供給するための第1ガス供給部160と、を含む。
【0015】
前記第1ボート110には、複数の第1基板ホルダー120が積載され、複数の前記第1基板ホルダー120に保持された複数の基板Sを容易に移送可能にすることによって、前記第1加工チャンバー130によって複数の前記基板Sが同時に加工されるようにするためのもので、複数の前記第1基板ホルダー120と結合される第1ボート本体111と、前記第1ボート本体111の内側に位置し、前記第1基板ホルダー120の第1ガス配管122および前記第1ガス供給部160の第3ガス配管161を連結する第2ガス配管112と、を含む。
【0016】
ここで、前記第1ガス配管122と第2ガス配管112との間で、前記第1ガス供給部160から供給される加熱または冷却されたガスが漏出することを防止するために、前記第1ガス配管122と第2ガス配管112との間に第1連結部材113が位置してもよい。
【0017】
また、本発明の第1実施形態では、前記第1ボート110に垂直方向に複数の前記第1基板ホルダー120が積載されるものと説明されているが、前記第1ボート110は、複数の第1基板ホルダー120が水平方向に配置されるように形成されてもよい。
【0018】
前記第1基板ホルダー120は、加工工程中の前記基板Sの変形と、前記第1移送部140による前記第1ボート110の移動中に発生する前記基板Sの破損と、を防止するためのもので、前記基板Sを支持するための第1基板支持台121と、前記第1基板支持台121の内側に位置し、一つまたは複数の第1噴射口123が形成される第1ガス配管122と、を含む。
【0019】
ここで、前記一つまたは複数の第1噴射口123は、前記第1ガス供給部160から供給される加熱または冷却されたガスを、上側に基板Sを支持する前記第1基板支持台121の下側方向へ噴射し、当該第1基板ホルダー120の下に積載された第1基板ホルダー120に支持された基板Sの表面に噴射するためのもので、図2Bに示されているように、各第1噴射口123には、前記第1基板支持台121の表面を基準として一定の傾斜角を有する方向にガスを噴射するためのズル124が配置されてもよい。
【0020】
前記第1加工チャンバー130は、前記第1ボート110に積載された複数の基板Sを同時に加工するためのもので、加工工程中に複数の前記基板Sが外部空気と接触するのを遮断するための第1チューブ131と、前記第1チューブ131の下部に位置し、前記第1ボート110が搬入および搬出される第1マニホールド(manifold)132と、を含む。ここで、前記第1加工チャンバー130は、前記第1マニホールド132の下部に位置し、前記第1ボート110が前記第1加工チャンバー130内部に搬入された後、前記第1加工チャンバー130を密閉させるために水平方向に移動可能な第1シャッター133をさらに含むことができる。
【0021】
前記第1移送部140は、前記第1マニホールド132の下部を通じて前記第1ボート110を前記第1加工チャンバー130内部に搬入および搬出させるためのもので、前記第1加熱手段150によって加熱された前記第1加工チャンバー130内部の熱損失を減少させるために、一つまたは複数の第1断熱板141と、前記第1断熱板141を支持するための第1断熱ホルダー142からなる第1断熱部143と、を含むことができ、前記第1加工チャンバー130の内部をより均一に加熱することができるように、前記第1ボート110と第1断熱部143との間に位置する第2加熱手段144をさらに含むことができる。
【0022】
また、本発明の第1実施形態による基板加工装置100は、前記第1加工チャンバー130内部の熱損失を最少化するために、前記第1加工チャンバー130の第1チューブ131と第1移送部140との間に位置する第2チューブ135をさらに含むことができ、前記第2チューブ135には、前記第3ガス配管161が通過する第1ホール135aが形成されて、前記第3ガス配管161によって外部空気が前記第1チューブ131の内部に流入するのを防止することが好ましい。
【0023】
前記第1加熱手段150は、前記第1加工チャンバー130の外側に位置して複数の前記基板Sを加工する加工工程中に前記第1加工チャンバー130の内部を加熱するためのもので、前記第1加工チャンバー130の側面および上面を囲むファーネス(furnace)形状を有することができ、これとは異なり、前記第1加工チャンバー130の側面に位置する第1加熱手段150と前記第1加工チャンバー130の上面に位置する第1加熱手段150とが分離されて、個別駆動可能なように構成することもできる。
【0024】
前記第1ガス供給部160は、前記第1加工チャンバー130内部に位置する複数の前記基板Sを均一に加熱可能にするように、前記第3ガス配管161を通じて加熱されたガスを供給し、前記第1加熱手段150によって前記第1加工チャンバー130の内部が過熱される場合、複数の前記基板Sが設定された温度を維持することができるように前記第3ガス配管161を通じて冷却されたガスを供給することもできる。
【0025】
ここで、前記第3ガス配管161と第2ガス配管112との間で、前記第1ガス供給部160から供給される加熱または冷却されたガスが漏出することを防止するために、前記第2ガス配管112と第3ガス配管161との間に位置する第2連結部材(図示せず)をさらに含むことができる。
【0026】
結果的に、本発明の第1実施形態による基板加工装置は、基板を支持するための第1基板ホルダーの内側に第1ガス配管が形成されるようにし、複数の前記第1基板ホルダーが積載される第1ボートの内側に前記第1ガス配管と第1ガス供給部の第3ガス配管とを連結させる第2ガス配管が形成されるようにし、前記第1ガス配管に一つまたは複数の第1噴射口が形成されるようにして、前記第1ガス供給部から供給される加熱または冷却されたガスが積載された基板の表面に噴射されるようにすることによって、第1加工チャンバーの内部に位置する前記第1ボートに積載された複数の基板が均一に加熱できるようにする。
(第2実施形態)
【0027】
図3は、本発明の第2実施形態による基板加工装置を示す模式図であり、図4Aは、図3のB領域を拡大した図面であり、図4Bは、本発明の第2実施形態による基板加工装置の基板ホルダーを示す背面図である。
【0028】
図3、図4Aおよび図4Bを参照すれば、本発明の第2実施形態による基板加工装置200は、第2加工チャンバー230と、基板Sを支持する第2基板支持台221および前記第2基板支持台221の背面に密着し、一つまたは複数の第2噴射口223が形成された第3ガス配管222を含む第2基板ホルダー220と、複数の第2基板ホルダー220が積載される第2ボート本体211および前記第2ボート本体211に密着した第4ガス配管212を含む第2ボート210と、前記第2加工チャンバー230の外側に位置する第3加熱手段250と、前記第2ボート210を前記第2加工チャンバー230の内部に搬入および搬出させるための第2移送部240と、前記第4ガス配管212に連結される第5ガス配管261を含み、前記第3ガス配管222に加熱または冷却されたガスを供給するための第2ガス供給部260と、を含む。
【0029】
前記第2ボート210は、前記第2加工チャンバー230によって複数の前記第2基板ホルダー220に保持された複数の基板Sが同時に加工可能なようにするためのもので、複数の前記第2基板ホルダー220と結合される第2ボート本体211と、前記第2ボート本体211の側面に密着して前記第2基板ホルダー220の第3ガス配管222および前記第2ガス供給部260の第5ガス配管261を連結する第4ガス配管と、を含む。
【0030】
ここで、前記第3ガス配管222と第4ガス配管212との間で、前記第2ガス供給部260から供給される加熱または冷却されたガスが漏出することを防止するために、前記第3ガス配管222と第4ガス配管212の間に位置する第3連結部材213を含むことができる。
【0031】
前記第2基板ホルダー220は、加工工程中の前記基板Sの変形、および前記第2移送部240による前記第2ボート210の移動中に発生する前記基板Sの破損を防止するためのもので、前記基板Sを支持するための第2基板支持台221と、前記第2基板支持台221の背面に位置し、一つまたは複数の第2噴射口223が形成される第3ガス配管222と、を含む。
【0032】
ここで、前記第3ガス配管222が、前記第2ボート210に前記第2基板ホルダー220を積載するロボットアーム(図示せず)によって破損されることを防止するために、前記第3ガス配管222間の距離(d)は、前記ロボットアームの幅以上であることが好ましい。
【0033】
また、前記一つまたは複数の第2噴射口223は、前記第2ガス供給部260から供給される加熱または冷却されたガスを当該第2基板ホルダー220の下に積載された第2基板ホルダー220に保持された基板Sの表面に噴射するためのもので、本発明の第1実施形態と同一に、各第2噴射口223には、前記第2基板支持台221の表面を基準として一定の傾斜角を有する方向にガスを噴射するためのズル(図示せず)が配置されてもよい。
【0034】
前記第2加工チャンバー230は、前記第2ボート210に積載された複数の基板Sを同時に加工するためのもので、加工工程中に複数の前記基板Sが外部空気と接触するのを遮断するための第3チューブ231、および前記第3チューブ231の下部に位置する第2マニホールド232を含む。ここで、前記第2加工チャンバー230は、前記第2マニホールド232の下部に位置し、前記第2ボート210が前記第2加工チャンバー230内部に搬入された後、前記第2加工チャンバー230を密閉させるために水平方向に移動可能な第2シャッター233をさらに含むことができる。
【0035】
また、前記第2加工チャンバー230は、内部の熱損失をより最少化するために、前記第2加工チャンバー230の第3チューブ231と第2移送部240との間に位置する第4チューブ235をさらに含むことができ、前記第4チューブ235は、前記第5ガス配管161が通過する第2ホール235aが形成されて、前記第5ガス配管261によって外部空気が前記第3チューブ231の内部に流入するのを防止することが望ましい。
【0036】
本発明の第2実施形態による基板加工装置200は、前記第2マニホールド232に反応ガス供給部300から反応ガスが流入される流入配管301と、前記基板Sと反応しない反応ガスを排出するために排気ポンプ400に連結される排出配管401が位置するようにし、前記流入配管301に連結され、前記第2ボート210に積載された複数の基板Sに前記反応ガスを噴射するためのガス噴射手段280と、をさらに含み複数の、前記基板Sに均一な薄膜を形成することができる。
【0037】
ここで、前記第4チューブ235には、前記流入配管301に連結される前記ガス噴射手段280が通過するための第3ホール235bを形成することで、前記第2移送部240とマニホールド232との間の空間から外部空気が前記第3チューブ231内側に流入するのを防止することが好ましく、前記ガス噴射手段280は、前記第2ボート210に基板Sが積載された方向に、前記第2ボート210まで縦断するように延在して、前記第2ボート210に積載された複数の基板Sに反応ガスを均一に噴射するようにすることがより好ましい。
【0038】
また、本発明の第2実施形態による基板加工装置200は、前記第2加工チャンバー230の熱損失を最少化するために、前記第2移送部240とマニホールド232のと間に位置する第5チューブ270をさらに含むことができ、前記第2加工チャンバー230の熱損失をより減少させるために、前記第4チューブ235は、前記第2移送部240と第5チューブ270とが重なる領域分の長さを有するようにすることが好ましい。
【0039】
前記第2移送部240は、前記第2マニホールド232の下部を通じて前記第2ボート210を前記第2加工チャンバー230内部に搬入および搬出させるためのもので、前記第3加熱手段250によって加熱された前記第2加工チャンバー230内部の熱損失を減少させるために、一つまたは複数の第2断熱板241と、前記第2断熱板241を支持するための第2断熱ホルダー242からなる第2断熱部243と、を含むことができ、前記第2加工チャンバー230の内部をより均一に加熱することができるように、前記第2ボート210と第2断熱部243との間に位置する第4加熱手段244をさらに含むことができる。
【0040】
前記第3加熱手段250は、前記第2加工チャンバー230の外側に位置して複数の前記基板Sを加工する加工工程中に前記第2加工チャンバー230の内部を加熱するためのもので、前記第2加工チャンバー230の側面および上面を囲むファーネス(furnace)形状を有することができ、これとは異なり、前記第2加工チャンバー230の側面に位置する第3加熱手段250と前記第2加工チャンバー230の上面に位置する第2加熱手段250とが分離されて、個別駆動可能なように構成することもできる。
【0041】
前記第2ガス供給部260は、前記第2加工チャンバー230内部に位置する複数の前記基板Sを均一に加熱できるように、前記第5ガス配管261を通じて加熱されたガスを供給し、前記第3加熱手段250によって前記第2加工チャンバー230の内部が過熱される場合、複数の前記基板Sが設定された温度を維持することができるように前記第5ガス配管261を通じて冷却されたガスを供給することもできる。
【0042】
ここで、前記第5ガス配管261と第4ガス配管212との間で、前記第2ガス供給部160から供給される加熱または冷却されたガスが漏出することを防止するために、前記第4ガス配管212と第5ガス配管261との間に位置する第4連結部材(図示せず)をさらに含むことができる。
【0043】
結果的に、本発明の第2実施形態による基板加工装置には、基板を支持するための第2基板ホルダーの第2基板支持台の背面に一つまたは複数の第2噴射口が形成される第3ガス配管が形成され、複数の前記第2基板ホルダーが積載される第2ボート本体に密着して前記第3ガス配管と第2ガス供給部の第5ガス配管とを連結させる第4ガス配管が形成されることによって、本発明の第1実施形態に比べて、前記第2ボート本体および第2基板支持台の強度の劣化を防止し、前記第2ガス供給部から供給される加熱または冷却されたガスを積載された基板の表面に噴射して前記第2ボートに積載された複数の基板を均一に加熱できるようにする。
【符号の説明】
【0044】
110、210 ボート
112、212 第2ガス配管
120、220 基板ホルダー
122、222 第1ガス配管
130、230 加工チャンバー
140、240 移送部
150、250 第1加熱手段
160、260 ガス供給部
161、261 第3ガス配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するための基板支持台、および一つまたは複数の噴射口が形成された第1ガス配管を含む基板ホルダー;
複数の基板ホルダーが積載され、前記第1ガス配管に連結される第2ガス配管を含むボート;
前記ボートに積載された複数の基板を加工するための空間を提供する加工チャンバー;
前記ボートを前記加工チャンバーの内部に搬入および搬出させるための移送部;
前記加工チャンバーの外側に位置する第1加熱手段;および
前記第2ガス配管に連結される第3ガス配管を含み、前記第2ガス配管に加熱または冷却されたガスを供給するためのガス供給部;
を含む基板加工装置。
【請求項2】
前記第1ガス配管は、前記基板支持台の内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項3】
前記第2ガス配管は、前記ボートの内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項4】
前記第1ガス配管と前記第2ガス配管との間に位置する第1連結部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項5】
前記第2ガス配管と第3ガス配管との間に位置する第2連結部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項6】
前記基板ホルダーは、各前記噴射口に位置し、前記基板支持台の表面を基準として一定の傾斜角を有するノズルをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項7】
前記基板ホルダーは、前記第1ガス配管を通じて供給されたガスを複数の方向に噴射するノズルを含むことを特徴とする請求項6に記載の基板加工装置。
【請求項8】
前記第1ガス配管は、互いに一定の距離で離隔して位置し、
前記一定の距離は、前記基板ホルダーを前記ボートに積載するロボットアームの幅以上であることを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項9】
前記移送部は、断熱部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項10】
前記断熱部は、一つまたは複数の断熱板、および前記断熱板を支持するための断熱ホルダーを含むことを特徴とする請求項9に記載の基板加工装置。
【請求項11】
前記移送部は、前記断熱部と前記ボートの間に位置する第2加熱手段をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の基板加工装置。
【請求項12】
前記加工チャンバーは、複数の前記基板に外部空気が流入しないようにするための第1チューブ、および前記第1チューブの下部に位置し、前記ボートが搬入および搬出されるマニホールドを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。
【請求項13】
前記マニホールドと移送部との間に位置し、前記第3ガス配管が通過する第1ホールが形成される第2チューブをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の基板加工装置。
【請求項14】
前記マニホールドを通過し、反応ガスを供給するための第4配管に連結されて複数の前記基板に反応ガスを噴射するためのガス噴射手段をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の基板加工装置。
【請求項15】
前記マニホールドを通過する排気配管に連結されて、前記加工チャンバー内部を真空状態に維持するための排気ポンプをさらに含む、請求項12に記載の基板加工装置。
【請求項16】
前記第1チューブと前記ボートとの間に位置する第2チューブをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の基板加工装置。
【請求項17】
前記加工チャンバーの下部に位置し、前記加工チャンバーを密閉するためのシャッターをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板加工装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2012−15476(P2012−15476A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251589(P2010−251589)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】