炭化ケイ素パワーデバイスを有する半導体ウェハを処理する方法
炭化ケイ素半導体デバイスを形成するいくつかの方法が開示される。これらの方法は、第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、炭化ケイ素基板に機械的支持を提供する。これらの方法はさらに、炭化ケイ素基板を、第1の厚さ未満の厚さまで薄くするステップ、炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成するステップ、および炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールするステップを含む。炭化ケイ素基板は、個片化された半導体デバイスを提供するために、個片化される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスデバイスに関し、より具体的には、炭化ケイ素パワーデバイスの作製に関する。
【背景技術】
【0002】
SiCベースのパワー半導体デバイスの炭化ケイ素(SiC)基板の厚さが、所与の電流レベルでデバイスを動作させるために必要な順方向電圧に影響を及ぼすことがある。具体的には、SiCショットキーダイオード、MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび/または縦型JFETなどのSiCデバイスの性能および/または動作が、厚いSiC基板の比較的に高い抵抗の影響を受けることがある。例えば、n型4H−SiC基板は、様々なデバイスの比オン抵抗(specific on−resistance)のうちの約1ミリオーム−cm2を占めることができる。これは、600V SiCショットキーダイオードのオン抵抗の約50%、および/または300V SiCショットキーダイオードのオン抵抗の約90%を構成する。p型4H−SiC基板は、デバイスのオン抵抗を約50〜100ミリオーム−cm2増大させる場合がある。このため、p型SiC基板上にGTO、nチャネルIGBT等の縦型デバイスを構築することは実際的でなかった。
【0003】
現在のSiCデバイス作製技術は一般に、比較的に厚い基板(300〜400ミクロン)を使用する。裏面オーミックコンタクトアニール(backside ohmic contact anneal)を含む作製プロセスは、基板上に成長させたエピ層上で実行することができる。オーミックコンタクトの形成後に後続の処理ステップがあることがあるため、基板は一般に、エピ層に十分な機械的支持を与える十分な厚さを有する。しかしながら、機械的支持のために使用される厚い基板は、デバイスの電気抵抗および/または熱抵抗を増大させることがある。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第09/787189号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0179910号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/987135号明細書
【特許文献4】米国特許出願第11/064798号明細書
【特許文献5】米国特許出願第10/951042号明細書
【特許文献6】米国特許出願第11/037965号明細書
【特許文献7】米国特許出願第10/916113号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オーミックコンタクトは、例えばコンタクトを形成しようとするSiCウェハの表面にイオンを注入することによって、低温/室温でSiC基板上に形成することができる。従来のいくつかの方法では、SiCウェハの裏面にドーパントを注入することによって、オーミックコンタクトが形成される。しかしながら、ドーパントが注入されたSiC基板がオーミックコンタクトの形成前に薄くされる場合には、この薄くする処理の間にドープされた領域が除去され、これにより注入が余分なものになる可能性がある。したがって、注入が後のステップで実行される場合があるため、オーミックコンタクトを最終的に形成するために堆積された金属は、基板上に堆積されたときにオーム特性を持たないことがある。オーミックコンタクトを形成するためのイオン注入は、例えば特許文献1および2に論じられており、これらの文献の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、炭化ケイ素基板に機械的支持を提供する。これらの方法はさらに、炭化ケイ素基板を第1の厚さ未満の厚さまで薄くするステップ、薄くされた炭化ケイ素基板の炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の表面に金属層を形成するステップ、および薄くされた炭化ケイ素基板の炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールするステップを含む。炭化ケイ素基板は、個片化された(singulated)半導体デバイスを提供するために、個片化される。
【0007】
炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングすることを含むことができる。具体的には、炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、炭化ケイ素基板を研削することを含むことができる。いくつかの実施形態では、炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板をエッチングすることを含むことができる。
【0008】
電子デバイスを形成することは、炭化ケイ素基板の第1の表面にパッシベーション層を形成することを含むことができ、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けることは、パッシベーション層にキャリア基板を貼り付けることを含むことができる。
【0009】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板が炭化ケイ素基板から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。具体的には、堆積させた金属層を局所的に加熱することは、堆積させた金属層をレーザアニールすること、および/または堆積させた金属層を電子ビームアニールすることを含むことができる。レーザアニールすることは、SiC基板のバンドギャップよりも大きな光子エネルギーを有するレーザ光を衝突させることを含むことができ、レーザアニールすることは、パルスレーザ光または連続波レーザ光を衝突させることを含むことができる。
【0010】
SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含むことができ、レーザアニールすることは、堆積させた金属層にレーザ光を衝突させることを含むことができる。レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することができる。
【0011】
SiC基板は6H SiCを含むことができ、レーザ光は、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして与えることができる。レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えることができる。
【0012】
SiC基板は4H SiCを含むことができ、レーザ光は複数のパルスとして与えることができる。例えば、レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができ、レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えることができる。
【0013】
これらの方法はさらに、オーミックコンタクト上に金属オーバレイヤを形成することを含むことができる。金属オーバレイヤは、Tiを含む接着層、Niおよび/またはTi/Wを含む障壁層、ならびにAgおよび/またはAuを含むボンディング層を含むことができる。
【0014】
基板を薄くすることは、基板を、厚さ約120ミクロン以下まで薄くすることを含むことができる。いくつかの実施形態では、基板を薄くすることは、基板を、厚さを約80ミクロンから約100ミクロンまで薄くすることを含むことができる。
【0015】
本発明のさらなる実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、炭化ケイ素基板の表面にエピタキシャル層を形成するステップと、炭化ケイ素基板と反対側のエピタキシャル層の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、エピタキシャル層の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、エピタキシャル層に機械的支持を提供することができる。これらの方法はさらに、第1の表面とは反対側のエピタキシャル層の第2の表面を露出させるために、炭化ケイ素基板を除去するステップ、エピタキシャル層の第2の表面に金属層を形成するステップ、エピタキシャル層の第2の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールするステップ、およびキャリア基板からエピタキシャル層を分離するステップを含む。
【0016】
炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングすることを含むことができる。具体的には、炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、炭化ケイ素基板を研削することを含むことができる。いくつかの実施形態では、炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板をエッチングすることを含むことができる。
【0017】
電子デバイスを形成することは、エピタキシャル層の第1の表面にパッシベーション層を形成することを含むことができ、エピタキシャル層の第1の表面にキャリア基板を取り付けることは、パッシベーション層にキャリア基板を貼り付けることを含むことができる。
【0018】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板がエピタキシャル層から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。
【0019】
本発明のさらなる実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、約300ミクロンを超える第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、炭化ケイ素基板に機械的支持を提供する。これらの方法はさらに、炭化ケイ素基板を約150ミクロン未満の厚さまで薄くするステップ、および薄くされた炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するステップを含む。
【0020】
オーミックコンタクトを形成することは、炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成すること、および炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールすることを含むことができる。
【0021】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板が炭化ケイ素基板から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。
【0022】
堆積させた金属層を局所的に加熱することは、堆積させた金属層をレーザアニールすること、および/または金属層に電子ビームを誘導することを含むことができる。
【0023】
添付図面は、本発明の特定の実施形態を示している。添付図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含められたものであり、本出願に組み込まれ、かつ本出願の一部分を構成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本出願は、2005年9月16日に出願された「METHODS OF PROCESSING SEMICONDUCTOR WAFERS HAVING SILICON CARBIDE POWER DEVICES THEREON AND SILICON CARBIDE POWER DEVICES SO FORMED」という名称の米国特許仮出願第60/718140号の恩典および優先権を主張するものである。当該出願の開示は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのように参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
次に、本発明の実施形態が示された添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈してはならない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が網羅的かつ完全なものとなり、本発明の範囲が当業者に完全に伝わるように提供される。分かりやすくするために、図面では、層および領域の厚さが誇張されている。全体を通じて同様の符号は同様の要素を指す。本明細書で使用されるとき、用語「および/または」は、記載された関連項目のうちの1つまたは複数の項目の任意のすべての組合せを含む。
【0026】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的としており、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書で使用されるとき、単数形(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうではないと明確に指示していない限り、複数形も含むことが意図されている。また、本明細書で使用されるとき、用語「含む」、「備える」(comprises、comprising)は、明示された形体、整数(integer)、ステップ、動作、要素および/または構成要素の存在を示すが、1つまたは複数の他の形体、整数、ステップ、動作、要素、構成要素および/またはこれらのグループの存在または追加を妨げないことを理解されたい。
【0027】
層、領域、基板などの要素が、別の要素の「上に」存在する、または別の要素の「上に」延在すると記載されたとき、その要素は、その別の要素の上に直接に存在する、またはその別の要素の上に直接に延在することができ、あるいは介在要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、別の要素の「上に直接に」存在する、または別の要素の「上に直接に」延在すると記載されたとき、介在要素は存在しない。また、ある要素が、別の要素に「接続されている」または「結合されている」と記載されたとき、その要素は、その別の要素に直接に接続または結合されており、あるいは介在要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、別の要素に「直接に接続されている」、または「直接に結合されている」と記載されたとき、介在要素は存在しない。本明細書の全体を通じて同様の符号は同様の要素を指す。
【0028】
本明細書では、本発明の理想化された実施形態の概略図である断面図(および/または平面図)を参照して、本発明の実施形態が説明される。そのため、例えば製造技法および/または許容範囲の結果として、図の形状からの変異が予想される。したがって、本発明の実施形態を、本明細書に示された領域の特定の形状に限定されると解釈してはならず、本発明の実施形態は、例えば製造に起因する形状の偏差を含む。例えば、長方形として示され、または記載されたエッチングされた領域は一般に、円形または湾曲した形体を有するであろう。したがって、図に示された領域は事実上、概略的なものであり、それらの形状は、デバイスの領域の正確な形状を示すようには意図されておらず、また、本発明の範囲を限定するようにも意図されていない。
【0029】
別段の定めがない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって共通に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致した意味を有するものと解釈されなければならず、本明細書においてそのように明示されない限り、理想化された意味またはあまりに形式的な意味に解釈されないことを理解されたい。さらに、ある構造または形体が他の形体に「隣接して」配置されていると記載されている場合、その構造または形体は、その隣接する形体の上または下にある部分を有することができることを当業者は理解されたい。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態は、n型、p型などの導電型を有することを特徴とする半導体層および/または領域に関して説明され、導電型は、それらの層および/または領域中の多数キャリア濃度を指す。したがって、n型材料は、負に帯電した電子の多数キャリア平衡濃度を有し、p型材料は、正に帯電した正孔の多数キャリア平衡濃度を有する。他の層または領域と比較して相対的に高い(「+」)または低い(「−」)多数キャリア濃度を指示するために、いくつかの材料は、(n+、n−、p+、p−、n++、n−−、p++、p−−などのように)「+」または「−」を付けて示されることがある。しかし、このような表記法は、層または領域中の特定の多数または少数キャリア濃度の存在を含意しない。
【0031】
本明細書で使用されるとき、用語「オーミックコンタクト」は、予想される実質的にすべての動作周波数においてインピーダンス=V/I(Vはコンタクトの両端間の電圧、Iは電流)という関係式によって実質的に与えられるインピーダンスを有するコンタクトを指す(すなわち、オーミックコンタクトに関連したインピーダンスは、すべての動作周波数において実質的に同じである)。例えば、本発明に基づくいくつかの実施形態では、オーミックコンタクトを、約10−3オーム−cm2未満の比接触抵抗率(specific contact resistivity)を有するコンタクトとすることができ、いくつかの実施形態では、約10−4オーム−cm2未満の比接触抵抗率を有するコンタクトとすることができる。
【0032】
本明細書の中でより詳細に説明されるとおり、本発明に基づく実施形態は、例えば炭化ケイ素半導体デバイスがその上に形成された炭化ケイ素ウェハの厚さを、裏面からウェハを処理することによって薄くすることにより、半導体デバイスの半導体ウェハを処理する方法を提供することができる。半導体ウェハは一般に、2つの平行な主表面を有する。本明細書で使用されるとき、ウェハの「裏面」という用語は、1つまたは複数の半導体デバイスが形成されたウェハの表面とは反対側のウェハの主表面を指す。
【0033】
図1Aに示されているように、ウェハ(すなわち基板)100は一般に、約300ミクロンから約400ミクロンの厚さ(t1)を有することができる。ウェハ100の裏面103とは反対側のウェハ100の前面102には、複数の半導体デバイス110が形成されている。これらの複数の半導体デバイス110は、PINダイオード、MOSFET、IGBTなどの炭化ケイ素パワー半導体デバイスとすることができることを理解されたい。半導体デバイス110は、ウェハ100の前面102に形成された1つまたは複数の炭化ケイ素エピタキシャル層/領域を備えることができる。これらの層/領域は例えば、エピタキシャル成長および/またはイオン注入によって形成することができる。デバイス110は、バイポーラ動作のためのpn接合を有する活性領域を備えることができる。本発明のいくつかの実施形態では、デバイス110が、ショットキーダイオードなどのpn接合を含まない多数キャリアデバイスを含むことができる。
【0034】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハおよび/または関連するエピタキシャル層は、4H、6H、15Rまたは3Cポリタイプ(polytype)の炭化ケイ素を含み、あるいは、当業者に知られている他のタイプの材料、例えばシリコン、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化アルミニウムガリウム、酸化マグネシウム(MgO)、アルミン酸マグネシウム(MgAl2O4)、リチウムガラート(lithium gallate)(LiGaO2)、アルミン酸リチウム(LiAlO2)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミン酸ニッケル(NiAl2O4)および/またはサファイアなどを含む。図1Aではデバイス110が、メサ(mesa)を備えるように示されているが、デバイスはメサを備えなくてもよく、デバイスの分離が必要な場合には、他の方法、例えば接合分離、トレンチ分離および/または注入分離などによって、この分離を達成することができることを理解されたい。
【0035】
デバイス110には例えば、SiCショットキーダイオード、MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび/または縦型JFETなどの炭化ケイ素ベースのパワー半導体デバイスを含めることができる。デバイス110はさらに、p型基板上の炭化ケイ素ベースのGTOおよびnチャネルIGBTを含むことができる。デバイス110は他のタイプのデバイスを含むことができ、したがって、上記のデバイスのリストは限定を意図したものではない。
【0036】
図1Aにはさらに、その上に接着面120が設けられたキャリア基板(carrier substrate)105が示されている。接着面120は例えば、ワックス(wax)および/または接着テープを含むことができる。図1Aの矢印は、(デバイス110を含む)ウェハ100の前面102が、キャリア基板105上の接着面120と接触することを示す。キャリア基板105は、後続の処理ステップの間、その上にデバイス110を備えるウェハ100に機械的支持を提供することができる適当な材料を含むことができる。キャリア基板105は例えば、サファイア、シリコン、アルミニウム、アルミナおよび/または他の適当な材料を含むことができる。
【0037】
図1Bに示されているように、本発明に基づくいくつかの実施形態では、(複数の半導体デバイス110を備える)ウェハ100とキャリア基板105とが、複数の半導体デバイス110に接触させた接着層120を介して、一体に結合され、その結果、例えば、ウェハ100の裏面103にアクセスすることができるようにキャリア基板105を研削盤(grinder)(図示せず)に取り付けることによって、このウェハ100とキャリア基板105の組立品を処理することができる。その上に複数の半導体デバイス110を備えるウェハ100は、ワックスなどの当業者に知られている任意の技法を使用してキャリア基板105に結合することができること、および接着層120は、複数の半導体デバイス110に付着させても、またはキャリア基板105に付着させてもよいことを理解されたい。さらに、用語「接触」は、直接接触および間接接触を含み、間接接触では例えば、ウェハ100とキャリア基板105との間に、これらの2つの要素を一体に結合することができ、ウェハ100がキャリア基板105によって支持されている間にウェハ100の裏面103を処理することができるように、(前述の接着層などの)1つまたは複数の介在要素が存在することを理解されたい。
【0038】
図1Cの実施形態を参照すると、本発明に基づくいくつかの実施形態では、薄くされたウェハ100’を形成するために、ウェハ100がt1よりも薄い厚さt2まで薄くなるように、ウェハ100の裏面103が処理される。
【0039】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、インフィード研削盤(in−feed grinder)、クリープフィード研削盤(creep feed grinder)などの研削盤を使用して、ウェハ100の厚さが低減される。本発明に基づく他の実施形態では、研削に加えて、または研削の代わりに、ラッピング(lapping)、化学エッチングまたは反応性イオンエッチング、あるいはこれらの方法の組合せを使用して、ウェハ100の厚さが低減される。本発明に基づく他の実施形態では、薄くする操作によって生じる可能性があるウェハの損傷を低減させるために、エッチングを使用して、薄くされたウェハの裏面を処理することができる。ウェハを薄くする方法は例えば、共通の譲受人に譲渡された特許文献3〜6に記載されており、これらの文献の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0040】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハ100が、厚さ約150ミクロン未満まで薄くされる。本発明に基づく他の実施形態では、ウェハ100が、厚さ約120ミクロン未満まで薄くされる。本発明に基づく他の実施形態では、ウェハ100が、厚さ約80ミクロンないし約100ミクロン、あるいはそれよりも薄い厚さまで薄くされる。本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハ100が、インフィード研削盤またはクリープフィード研削盤を使用して薄くされる。
【0041】
裏面103を処理して、ウェハ100を十分に薄くした(薄くされたウェハ100’を形成した)後、例えば接着層120を加熱することによって、ウェハ100’とキャリア基板105の組立品から、キャリア基板105を除去することができ、その結果、図1Dに示されているように、薄くされたウェハ100’およびその上の複数の半導体デバイス110を取り外すことができる。本発明に基づく他の実施形態では、適当な溶剤を使用することによって、および/またはこの構造に紫外光を当てることによって、この組立品からキャリア基板105を除去することができる。例えば、接着層120を溶解し、かつ/または融解して、キャリア基板105をウェハ100’から分離することができる。
【0042】
図1Eの実施形態を参照すると、例えば、特許文献7に論じられている局所アニール(localized aneaing)を使用して、ウェハ100’の裏面103にオーミックコンタクト107を形成することができる。この文献の開示は参照によって本明細書に組み込まれる。オーミックコンタクトは、薄くされたウェハ100’がキャリア基板105に結合されている間に、薄くされたウェハ100’上に形成することができることを理解されたい。本発明に基づくいくつかの実施形態では、例えば図1Eに示されているように、ウェハキャリアからウェハが取り外された後に、オーミックコンタクトを薄くされたウェハ100’上に形成することができる。オーミックコンタクト107とは反対側の複数の半導体デバイス110上に、オーミックコンタクトおよび/またはボンディングパッド(図示せず)を形成することができる。
【0043】
オーミックコンタクト107を形成するため、半導体デバイス110とは反対側のSiC基板100’の裏面に、金属層が形成される。具体的には、厚さ約400オングストロームから約1100オングストロームの白金、チタンまたはニッケルの層を形成することができる。
【0044】
次いで、レーザアニール(laser annealing)などの局所アニール技法を使用して、この金属層がアニールされる。レーザアニールでは、本明細書に記載された金属−SiCオーミックコンタクトをアニールするために使用されるレーザ光を、金属層と薄くされたSiC基板100’との間の界面に金属シリサイド(metal−silicide)材料を形成する波長および十分な強度を有するレーザ光とすることができる。例えば、6H SiCを基板として使用する実施形態では、波長約248ナノメートルから約308ナノメートルのレーザ光を、1平方センチメートルあたり約2.8ジュールのエネルギーで、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして衝突させることによって、レーザアニールを実施することができる。SiC基板が例えば4H SiCである本発明に基づく他の実施形態では、レーザ光が、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長、および1平方センチメートルあたり約4.2ジュールのエネルギーを有することができ、それぞれ約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができる。本発明に基づく他の実施形態では、SiC基板のバンドギャップよりも大きい光子エネルギーを含む光の吸収によって金属層とSiC基板との間の界面位置にアニールを提供するために、他の波長およびエネルギーを使用することができる。パルスおよび/または連続ループレーザ(loop laser)を利用することもできることを理解されたい。
【0045】
レーザ光の代わりに、電子ビームアニール(electron beam annealing)を使用することもできる。したがって、電子ビームを使用して、金属層とSiC基板との間の界面位置をアニールし、そこに金属−SiC材料を形成することができる。
【0046】
図1Fの実施形態を参照すると、例えば、薄くされたウェハ100’を分割し、かつ/またはダイシングソー(dicing saw)を用いてウェハ100を部分的にまたは完全に切断することによって、複数の半導体デバイス110を互いから分離することができる。例えば、ソーブレード(saw blade)130を使用して、ウェハ100’を切断し、パッケージングのために複数の半導体デバイス110を分離することができる。ソーブレード130は、薄くされたウェハ100’上の分離された複数の半導体デバイス110間にまっすぐな縁を形成するために、ウェハ100’を完全に切断することができ、またはソーブレード30によって形成された刻み線に沿って圧力を加えることによって半導体デバイス110を互いから分離することができるように、薄くされたウェハ100’をほぼ切断することができることを理解されたい。
【0047】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、基板上に1つまたは複数の層を、これらの層全体から基板を除去することができる厚さに形成することができる。いくつかの実施形態では、これらの層が、基板上に成長させたエピタキシャル層を含むことができる。しかしながら、これらの層が注入された層を含んでもよい。例えば、図2A〜2Dの実施形態を参照すると、図2Aに示されているように、その上に1つまたは複数のエピタキシャル層140が形成された基板100を、接着層120によって、キャリア基板105に貼り付けることができる。
【0048】
図1A〜1Fの実施形態と同様に、キャリア基板105は、サファイア、シリコン、アルミナまたは他の適当な材料を含むことができ、接着層120は、ワックス、接着テープまたは他の適当な接着材を含むことができる。十分な機械的安定性を提供するため、エピタキシャル層140は、少なくとも約3ミクロンないし約10ミクロン、またはそれよりも厚い厚さに成長させることができる。
【0049】
インフィード研削盤、クリープフィード研削盤などの研削盤を使用して、エピタキシャル層140から基板100を除去することができる。本発明に基づく他の実施形態では、研削に加えて、または研削の代わりに、ラッピング、化学エッチング、反応性イオンエッチングまたはこれらの方法の組合せによって、ウェハ100を除去することができる。研削またはその他の薄くする処理の選択性により、基板100からエピタキシャル層140への遷移が薄くする処理の終わりをもたらすことが可能になる。
【0050】
例えば前述のレーザアニールを使用して、エピタキシャル層140上にオーミックコンタクト107を形成することができる。オーミックコンタクト107は、例えば図2Cに示されているように、エピタキシャル層140がキャリア基板105に結合されている間に、エピタキシャル層140上に形成することができる。しかし、本発明に基づくいくつかの実施形態では、エピタキシャル層140がキャリア基板105から除去された後に、オーミックコンタクト107をエピタキシャル層140上に形成することができる。
【0051】
次いで、キャリア基板105からエピタキシャル層140を取り外して、例えばダイシングソー130を使用してダイシングし、図2Dに示されているように、個片化されたデバイス150を形成することができる。いくつかの実施形態では、ソーイング(sawing)の代わりに、かつ/またはソーイングに加えて、スクライブ・アンド・ブレーク(scribe−and−break)処理を使用して、デバイス150を個片化する(すなわち個々のデバイスに分離する)ことができる。
【0052】
本発明に基づく他の実施形態が図3A〜3Jに示されており、これらの図には、本発明のいくつかの実施形態に基づくショットキーダイオードの形成が示されている。しかし、本発明の実施形態に基づく方法は、例えばSiC MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび縦型JFET、ならびにp型基板上のGTOおよびnチャネルIGBTを含む多くの異なるタイプのパワー半導体デバイスを作製するために使用することができることを理解されたい。
【0053】
図3Aの実施形態を参照すると、基板210上にエピタキシャル層220が形成されており、基板210は、約300ミクロンから約400ミクロンの初期厚さを有することができる。図示の実施形態では、エピタキシャル層220が、厚さ約3ミクロンから約10ミクロンのn型炭化ケイ素を含む。しかし、エピタキシャル層220は、他の厚さおよび/または導電型を有することができる。エピタキシャル層220は、結果として得られるデバイスで使用される複数のエピタキシャル層を含むことができる。基板210は、適当な任意の炭化ケイ素基板を含むことができる。いくつかの実施形態では、基板210が、(0001)面に対して8°のオフアクシス(off−axis)でカットされたn+4H炭化ケイ素基板を含むことができる。
【0054】
デバイスは、エピタキシャル層220内に次のように画定することができる。最初に、図3Bに示されているように、エピタキシャル層220内にエッジターミネーション(edge termination)領域225を注入して、ターミネーション領域225の内側に活性デバイス領域227を画定することができる。活性デバイス領域227上に、ショットキーコンタクト230を含む金属コンタクトが形成される(図3C)。この構造の表面に、フィールドパッシベーション(field passivation)層235が付着される。本発明に基づくいくつかの実施形態では、図3Dに示されているように、パッシベーション層をパターニングして、ショットキーコンタクト230を露出させることができる。しかし、本発明のいくつかの実施形態では、後続の処理ステップまで、例えばウェハキャリアが除去された後の後続の処理ステップまで、パッシベーション層235をパターニングしなくてもよいことを理解されたい。
【0055】
次に図3Eの実施形態を参照すると、基板210の前面に、接着層240によって、ウェハキャリア250が貼り付けられる。先の説明と同様に、ウェハキャリア250は、サファイア、シリコン、アルミナまたは他の適当な材料を含むことができ、接着層240は、ワックス、接着テープまたは他の適当な接着材を含むことができる。
【0056】
次いで、先の説明と同様に、研削、ラッピング、化学エッチング、反応性イオンエッチングまたはこれらの組合せによって、基板210の裏面212が薄くされ、かつ/または除去される。図3A〜3Jに示された実施形態では、基板210が初期厚さt1を有し、続いて、基板210が、図3Fに示されているように、t1よりも薄い第2の厚さt2まで薄くされる。いくつかの実施形態では、初期厚さt1が約300ミクロンから約400ミクロンであり、第2の厚さが、約80ミクロンから約100ミクロンである。いくつかの実施形態では、基板210をエピタキシャル層220から完全に除去することができる。
【0057】
図3Gを参照すると、薄くされたウェハ210’の裏面にオーミックコンタクト255を形成することができる。図3Hに示されているように、オーミックコンタクト255を、前述の方法で局所的にアニールすることができる。局所アニールは、薄くされたウェハの前面および関連するデバイス構造を実質的に加熱することなく薄くされたウェハ210’の裏面のオーミックコンタクト255をアニールするために使用することができる。例えば、ウェハキャリア250がエピタキシャル層220から分離することなく薄くされたウェハ210’の裏面のオーミックコンタクト255をアニールするために、レーザアニールを使用することができる。
【0058】
本明細書に記載された金属−SiCオーミックコンタクトをアニールするために使用されるレーザ光は、金属層とSiC基板との間の界面に金属シリサイド材料を形成するのに十分な波長および強度を有するレーザ光とすることができることを理解されたい。例えば、6H SiCを基板として使用する実施形態では、波長約248ナノメートルから約308ナノメートルのレーザ光を、1平方センチメートルあたり約2.8ジュールのエネルギーで、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして衝突させることによって、レーザアニールを実施することができる。SiC基板が例えば4H SiCである本発明に基づく他の実施形態では、レーザ光が、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長、および1平方センチメートルあたり約4.2ジュールのエネルギーを有することができ、それぞれ約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができる。本発明に基づく他の実施形態では、SiC基板のバンドギャップよりも大きい光子エネルギーを含む光の吸収によって金属層とSiC基板との間の界面位置にアニールを提供するために、他の波長およびエネルギーを使用することができる。パルスおよび/または連続ループレーザを利用することもできることを理解されたい。
【0059】
レーザ光の代わりに、電子ビームアニールを使用することもできる。したがって、電子ビームを使用して、金属層とSiC基板との間の界面位置をアニールし、そこに金属−SiC材料を形成することができる。
【0060】
図3Iに示されているように、オーミックコンタクト255に、裏面金属オーバレイヤ(overlayer)265を付着させることができる。裏面金属オーバレイヤ265は例えば、Ti/Ni/Agおよび/またはTi/TiW/Auなど、接着層、障壁層およびボンディング層のスタックを含むことができる。
【0061】
最後に、図3Jに示されているように、接着層240を加熱することによって、適当な溶剤を使用して接着層240を溶解することによって、かつ/または接着層240に紫外光を当てることによって、エピタキシャル層220からウェハキャリア250を除去することができる。
【0062】
本発明の実施形態に従って形成されたデバイスは、低いオン抵抗を示すことができる。具体的には、本発明のいくつかの実施形態を使用して、所与のオン抵抗に対するデバイス面積を低減させることができ、これによって、炭化ケイ素パワーデバイスのデバイス歩留りを高め、かつ/またはコストを下げることができる。
【0063】
オン抵抗のこの低減は、低電圧デバイスに関してより顕著である。例えば、図4は、本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたデバイス(曲線302)および従来のSiCショットキーダイオード(曲線300)について、300V 4H−SiCショットキーダイオードの順方向電流−電圧(I−V)特性曲線を示す。具体的には、従来のデバイスは厚さ約400ミクロンの基板を有し、本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたデバイスは、厚さ約100ミクロンの基板を有する。ダイオードの電流定格は10Aであった。電流−電圧測定は室温で実施された。図4に示されているように、従来のダイオードの順方向電圧降下は、10Aの順方向電流において約1.3Vであった。対照的に、本発明の実施形態に従って形成されたダイオードの順方向電圧降下は、10Aで約1.02Vであり、これは約23%の順方向電圧の低減を表す。ニー電圧(knee voltage)(約0.7V)から計算された抵抗低下は、約0.6Vから約0.3Vに低減され、これは50%の低減である。
【0064】
図面および明細書には、本発明の一般的な実施形態が開示されている。特定の用語が使用されるが、それらは、一般的かつ記述的な意味においてのみ使用されており、限定目的では使用されていない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1E】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1F】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3E】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3F】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3G】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3H】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3I】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3J】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図4】従来のSiCショットキーデバイスおよび本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたSiCショットキーデバイスの電圧に対する電流のグラフである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスデバイスに関し、より具体的には、炭化ケイ素パワーデバイスの作製に関する。
【背景技術】
【0002】
SiCベースのパワー半導体デバイスの炭化ケイ素(SiC)基板の厚さが、所与の電流レベルでデバイスを動作させるために必要な順方向電圧に影響を及ぼすことがある。具体的には、SiCショットキーダイオード、MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび/または縦型JFETなどのSiCデバイスの性能および/または動作が、厚いSiC基板の比較的に高い抵抗の影響を受けることがある。例えば、n型4H−SiC基板は、様々なデバイスの比オン抵抗(specific on−resistance)のうちの約1ミリオーム−cm2を占めることができる。これは、600V SiCショットキーダイオードのオン抵抗の約50%、および/または300V SiCショットキーダイオードのオン抵抗の約90%を構成する。p型4H−SiC基板は、デバイスのオン抵抗を約50〜100ミリオーム−cm2増大させる場合がある。このため、p型SiC基板上にGTO、nチャネルIGBT等の縦型デバイスを構築することは実際的でなかった。
【0003】
現在のSiCデバイス作製技術は一般に、比較的に厚い基板(300〜400ミクロン)を使用する。裏面オーミックコンタクトアニール(backside ohmic contact anneal)を含む作製プロセスは、基板上に成長させたエピ層上で実行することができる。オーミックコンタクトの形成後に後続の処理ステップがあることがあるため、基板は一般に、エピ層に十分な機械的支持を与える十分な厚さを有する。しかしながら、機械的支持のために使用される厚い基板は、デバイスの電気抵抗および/または熱抵抗を増大させることがある。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第09/787189号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0179910号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/987135号明細書
【特許文献4】米国特許出願第11/064798号明細書
【特許文献5】米国特許出願第10/951042号明細書
【特許文献6】米国特許出願第11/037965号明細書
【特許文献7】米国特許出願第10/916113号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オーミックコンタクトは、例えばコンタクトを形成しようとするSiCウェハの表面にイオンを注入することによって、低温/室温でSiC基板上に形成することができる。従来のいくつかの方法では、SiCウェハの裏面にドーパントを注入することによって、オーミックコンタクトが形成される。しかしながら、ドーパントが注入されたSiC基板がオーミックコンタクトの形成前に薄くされる場合には、この薄くする処理の間にドープされた領域が除去され、これにより注入が余分なものになる可能性がある。したがって、注入が後のステップで実行される場合があるため、オーミックコンタクトを最終的に形成するために堆積された金属は、基板上に堆積されたときにオーム特性を持たないことがある。オーミックコンタクトを形成するためのイオン注入は、例えば特許文献1および2に論じられており、これらの文献の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、炭化ケイ素基板に機械的支持を提供する。これらの方法はさらに、炭化ケイ素基板を第1の厚さ未満の厚さまで薄くするステップ、薄くされた炭化ケイ素基板の炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の表面に金属層を形成するステップ、および薄くされた炭化ケイ素基板の炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールするステップを含む。炭化ケイ素基板は、個片化された(singulated)半導体デバイスを提供するために、個片化される。
【0007】
炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングすることを含むことができる。具体的には、炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、炭化ケイ素基板を研削することを含むことができる。いくつかの実施形態では、炭化ケイ素基板を薄くするステップは、キャリア基板が炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板をエッチングすることを含むことができる。
【0008】
電子デバイスを形成することは、炭化ケイ素基板の第1の表面にパッシベーション層を形成することを含むことができ、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けることは、パッシベーション層にキャリア基板を貼り付けることを含むことができる。
【0009】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板が炭化ケイ素基板から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。具体的には、堆積させた金属層を局所的に加熱することは、堆積させた金属層をレーザアニールすること、および/または堆積させた金属層を電子ビームアニールすることを含むことができる。レーザアニールすることは、SiC基板のバンドギャップよりも大きな光子エネルギーを有するレーザ光を衝突させることを含むことができ、レーザアニールすることは、パルスレーザ光または連続波レーザ光を衝突させることを含むことができる。
【0010】
SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含むことができ、レーザアニールすることは、堆積させた金属層にレーザ光を衝突させることを含むことができる。レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することができる。
【0011】
SiC基板は6H SiCを含むことができ、レーザ光は、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして与えることができる。レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えることができる。
【0012】
SiC基板は4H SiCを含むことができ、レーザ光は複数のパルスとして与えることができる。例えば、レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができ、レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えることができる。
【0013】
これらの方法はさらに、オーミックコンタクト上に金属オーバレイヤを形成することを含むことができる。金属オーバレイヤは、Tiを含む接着層、Niおよび/またはTi/Wを含む障壁層、ならびにAgおよび/またはAuを含むボンディング層を含むことができる。
【0014】
基板を薄くすることは、基板を、厚さ約120ミクロン以下まで薄くすることを含むことができる。いくつかの実施形態では、基板を薄くすることは、基板を、厚さを約80ミクロンから約100ミクロンまで薄くすることを含むことができる。
【0015】
本発明のさらなる実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、炭化ケイ素基板の表面にエピタキシャル層を形成するステップと、炭化ケイ素基板と反対側のエピタキシャル層の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、エピタキシャル層の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、エピタキシャル層に機械的支持を提供することができる。これらの方法はさらに、第1の表面とは反対側のエピタキシャル層の第2の表面を露出させるために、炭化ケイ素基板を除去するステップ、エピタキシャル層の第2の表面に金属層を形成するステップ、エピタキシャル層の第2の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールするステップ、およびキャリア基板からエピタキシャル層を分離するステップを含む。
【0016】
炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングすることを含むことができる。具体的には、炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、炭化ケイ素基板を研削することを含むことができる。いくつかの実施形態では、炭化ケイ素基板を除去することは、キャリア基板がエピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、炭化ケイ素基板をエッチングすることを含むことができる。
【0017】
電子デバイスを形成することは、エピタキシャル層の第1の表面にパッシベーション層を形成することを含むことができ、エピタキシャル層の第1の表面にキャリア基板を取り付けることは、パッシベーション層にキャリア基板を貼り付けることを含むことができる。
【0018】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板がエピタキシャル層から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。
【0019】
本発明のさらなる実施形態による炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法は、約300ミクロンを超える第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、炭化ケイ素基板の第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップとを含む。キャリア基板は、炭化ケイ素基板に機械的支持を提供する。これらの方法はさらに、炭化ケイ素基板を約150ミクロン未満の厚さまで薄くするステップ、および薄くされた炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するステップを含む。
【0020】
オーミックコンタクトを形成することは、炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成すること、および炭化ケイ素基板の第1の表面とは反対側の薄くされた炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、金属層を局所的にアニールすることを含むことができる。
【0021】
金属層を局所的にアニールすることは、金属層が第1の表面とは反対側の炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、キャリア基板が炭化ケイ素基板から剥がれる温度より低い温度まで、堆積させた金属層を局所的に加熱することを含むことができる。
【0022】
堆積させた金属層を局所的に加熱することは、堆積させた金属層をレーザアニールすること、および/または金属層に電子ビームを誘導することを含むことができる。
【0023】
添付図面は、本発明の特定の実施形態を示している。添付図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含められたものであり、本出願に組み込まれ、かつ本出願の一部分を構成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本出願は、2005年9月16日に出願された「METHODS OF PROCESSING SEMICONDUCTOR WAFERS HAVING SILICON CARBIDE POWER DEVICES THEREON AND SILICON CARBIDE POWER DEVICES SO FORMED」という名称の米国特許仮出願第60/718140号の恩典および優先権を主張するものである。当該出願の開示は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのように参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
次に、本発明の実施形態が示された添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈してはならない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が網羅的かつ完全なものとなり、本発明の範囲が当業者に完全に伝わるように提供される。分かりやすくするために、図面では、層および領域の厚さが誇張されている。全体を通じて同様の符号は同様の要素を指す。本明細書で使用されるとき、用語「および/または」は、記載された関連項目のうちの1つまたは複数の項目の任意のすべての組合せを含む。
【0026】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的としており、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書で使用されるとき、単数形(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうではないと明確に指示していない限り、複数形も含むことが意図されている。また、本明細書で使用されるとき、用語「含む」、「備える」(comprises、comprising)は、明示された形体、整数(integer)、ステップ、動作、要素および/または構成要素の存在を示すが、1つまたは複数の他の形体、整数、ステップ、動作、要素、構成要素および/またはこれらのグループの存在または追加を妨げないことを理解されたい。
【0027】
層、領域、基板などの要素が、別の要素の「上に」存在する、または別の要素の「上に」延在すると記載されたとき、その要素は、その別の要素の上に直接に存在する、またはその別の要素の上に直接に延在することができ、あるいは介在要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、別の要素の「上に直接に」存在する、または別の要素の「上に直接に」延在すると記載されたとき、介在要素は存在しない。また、ある要素が、別の要素に「接続されている」または「結合されている」と記載されたとき、その要素は、その別の要素に直接に接続または結合されており、あるいは介在要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、別の要素に「直接に接続されている」、または「直接に結合されている」と記載されたとき、介在要素は存在しない。本明細書の全体を通じて同様の符号は同様の要素を指す。
【0028】
本明細書では、本発明の理想化された実施形態の概略図である断面図(および/または平面図)を参照して、本発明の実施形態が説明される。そのため、例えば製造技法および/または許容範囲の結果として、図の形状からの変異が予想される。したがって、本発明の実施形態を、本明細書に示された領域の特定の形状に限定されると解釈してはならず、本発明の実施形態は、例えば製造に起因する形状の偏差を含む。例えば、長方形として示され、または記載されたエッチングされた領域は一般に、円形または湾曲した形体を有するであろう。したがって、図に示された領域は事実上、概略的なものであり、それらの形状は、デバイスの領域の正確な形状を示すようには意図されておらず、また、本発明の範囲を限定するようにも意図されていない。
【0029】
別段の定めがない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって共通に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致した意味を有するものと解釈されなければならず、本明細書においてそのように明示されない限り、理想化された意味またはあまりに形式的な意味に解釈されないことを理解されたい。さらに、ある構造または形体が他の形体に「隣接して」配置されていると記載されている場合、その構造または形体は、その隣接する形体の上または下にある部分を有することができることを当業者は理解されたい。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態は、n型、p型などの導電型を有することを特徴とする半導体層および/または領域に関して説明され、導電型は、それらの層および/または領域中の多数キャリア濃度を指す。したがって、n型材料は、負に帯電した電子の多数キャリア平衡濃度を有し、p型材料は、正に帯電した正孔の多数キャリア平衡濃度を有する。他の層または領域と比較して相対的に高い(「+」)または低い(「−」)多数キャリア濃度を指示するために、いくつかの材料は、(n+、n−、p+、p−、n++、n−−、p++、p−−などのように)「+」または「−」を付けて示されることがある。しかし、このような表記法は、層または領域中の特定の多数または少数キャリア濃度の存在を含意しない。
【0031】
本明細書で使用されるとき、用語「オーミックコンタクト」は、予想される実質的にすべての動作周波数においてインピーダンス=V/I(Vはコンタクトの両端間の電圧、Iは電流)という関係式によって実質的に与えられるインピーダンスを有するコンタクトを指す(すなわち、オーミックコンタクトに関連したインピーダンスは、すべての動作周波数において実質的に同じである)。例えば、本発明に基づくいくつかの実施形態では、オーミックコンタクトを、約10−3オーム−cm2未満の比接触抵抗率(specific contact resistivity)を有するコンタクトとすることができ、いくつかの実施形態では、約10−4オーム−cm2未満の比接触抵抗率を有するコンタクトとすることができる。
【0032】
本明細書の中でより詳細に説明されるとおり、本発明に基づく実施形態は、例えば炭化ケイ素半導体デバイスがその上に形成された炭化ケイ素ウェハの厚さを、裏面からウェハを処理することによって薄くすることにより、半導体デバイスの半導体ウェハを処理する方法を提供することができる。半導体ウェハは一般に、2つの平行な主表面を有する。本明細書で使用されるとき、ウェハの「裏面」という用語は、1つまたは複数の半導体デバイスが形成されたウェハの表面とは反対側のウェハの主表面を指す。
【0033】
図1Aに示されているように、ウェハ(すなわち基板)100は一般に、約300ミクロンから約400ミクロンの厚さ(t1)を有することができる。ウェハ100の裏面103とは反対側のウェハ100の前面102には、複数の半導体デバイス110が形成されている。これらの複数の半導体デバイス110は、PINダイオード、MOSFET、IGBTなどの炭化ケイ素パワー半導体デバイスとすることができることを理解されたい。半導体デバイス110は、ウェハ100の前面102に形成された1つまたは複数の炭化ケイ素エピタキシャル層/領域を備えることができる。これらの層/領域は例えば、エピタキシャル成長および/またはイオン注入によって形成することができる。デバイス110は、バイポーラ動作のためのpn接合を有する活性領域を備えることができる。本発明のいくつかの実施形態では、デバイス110が、ショットキーダイオードなどのpn接合を含まない多数キャリアデバイスを含むことができる。
【0034】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハおよび/または関連するエピタキシャル層は、4H、6H、15Rまたは3Cポリタイプ(polytype)の炭化ケイ素を含み、あるいは、当業者に知られている他のタイプの材料、例えばシリコン、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化アルミニウムガリウム、酸化マグネシウム(MgO)、アルミン酸マグネシウム(MgAl2O4)、リチウムガラート(lithium gallate)(LiGaO2)、アルミン酸リチウム(LiAlO2)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミン酸ニッケル(NiAl2O4)および/またはサファイアなどを含む。図1Aではデバイス110が、メサ(mesa)を備えるように示されているが、デバイスはメサを備えなくてもよく、デバイスの分離が必要な場合には、他の方法、例えば接合分離、トレンチ分離および/または注入分離などによって、この分離を達成することができることを理解されたい。
【0035】
デバイス110には例えば、SiCショットキーダイオード、MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび/または縦型JFETなどの炭化ケイ素ベースのパワー半導体デバイスを含めることができる。デバイス110はさらに、p型基板上の炭化ケイ素ベースのGTOおよびnチャネルIGBTを含むことができる。デバイス110は他のタイプのデバイスを含むことができ、したがって、上記のデバイスのリストは限定を意図したものではない。
【0036】
図1Aにはさらに、その上に接着面120が設けられたキャリア基板(carrier substrate)105が示されている。接着面120は例えば、ワックス(wax)および/または接着テープを含むことができる。図1Aの矢印は、(デバイス110を含む)ウェハ100の前面102が、キャリア基板105上の接着面120と接触することを示す。キャリア基板105は、後続の処理ステップの間、その上にデバイス110を備えるウェハ100に機械的支持を提供することができる適当な材料を含むことができる。キャリア基板105は例えば、サファイア、シリコン、アルミニウム、アルミナおよび/または他の適当な材料を含むことができる。
【0037】
図1Bに示されているように、本発明に基づくいくつかの実施形態では、(複数の半導体デバイス110を備える)ウェハ100とキャリア基板105とが、複数の半導体デバイス110に接触させた接着層120を介して、一体に結合され、その結果、例えば、ウェハ100の裏面103にアクセスすることができるようにキャリア基板105を研削盤(grinder)(図示せず)に取り付けることによって、このウェハ100とキャリア基板105の組立品を処理することができる。その上に複数の半導体デバイス110を備えるウェハ100は、ワックスなどの当業者に知られている任意の技法を使用してキャリア基板105に結合することができること、および接着層120は、複数の半導体デバイス110に付着させても、またはキャリア基板105に付着させてもよいことを理解されたい。さらに、用語「接触」は、直接接触および間接接触を含み、間接接触では例えば、ウェハ100とキャリア基板105との間に、これらの2つの要素を一体に結合することができ、ウェハ100がキャリア基板105によって支持されている間にウェハ100の裏面103を処理することができるように、(前述の接着層などの)1つまたは複数の介在要素が存在することを理解されたい。
【0038】
図1Cの実施形態を参照すると、本発明に基づくいくつかの実施形態では、薄くされたウェハ100’を形成するために、ウェハ100がt1よりも薄い厚さt2まで薄くなるように、ウェハ100の裏面103が処理される。
【0039】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、インフィード研削盤(in−feed grinder)、クリープフィード研削盤(creep feed grinder)などの研削盤を使用して、ウェハ100の厚さが低減される。本発明に基づく他の実施形態では、研削に加えて、または研削の代わりに、ラッピング(lapping)、化学エッチングまたは反応性イオンエッチング、あるいはこれらの方法の組合せを使用して、ウェハ100の厚さが低減される。本発明に基づく他の実施形態では、薄くする操作によって生じる可能性があるウェハの損傷を低減させるために、エッチングを使用して、薄くされたウェハの裏面を処理することができる。ウェハを薄くする方法は例えば、共通の譲受人に譲渡された特許文献3〜6に記載されており、これらの文献の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0040】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハ100が、厚さ約150ミクロン未満まで薄くされる。本発明に基づく他の実施形態では、ウェハ100が、厚さ約120ミクロン未満まで薄くされる。本発明に基づく他の実施形態では、ウェハ100が、厚さ約80ミクロンないし約100ミクロン、あるいはそれよりも薄い厚さまで薄くされる。本発明に基づくいくつかの実施形態では、ウェハ100が、インフィード研削盤またはクリープフィード研削盤を使用して薄くされる。
【0041】
裏面103を処理して、ウェハ100を十分に薄くした(薄くされたウェハ100’を形成した)後、例えば接着層120を加熱することによって、ウェハ100’とキャリア基板105の組立品から、キャリア基板105を除去することができ、その結果、図1Dに示されているように、薄くされたウェハ100’およびその上の複数の半導体デバイス110を取り外すことができる。本発明に基づく他の実施形態では、適当な溶剤を使用することによって、および/またはこの構造に紫外光を当てることによって、この組立品からキャリア基板105を除去することができる。例えば、接着層120を溶解し、かつ/または融解して、キャリア基板105をウェハ100’から分離することができる。
【0042】
図1Eの実施形態を参照すると、例えば、特許文献7に論じられている局所アニール(localized aneaing)を使用して、ウェハ100’の裏面103にオーミックコンタクト107を形成することができる。この文献の開示は参照によって本明細書に組み込まれる。オーミックコンタクトは、薄くされたウェハ100’がキャリア基板105に結合されている間に、薄くされたウェハ100’上に形成することができることを理解されたい。本発明に基づくいくつかの実施形態では、例えば図1Eに示されているように、ウェハキャリアからウェハが取り外された後に、オーミックコンタクトを薄くされたウェハ100’上に形成することができる。オーミックコンタクト107とは反対側の複数の半導体デバイス110上に、オーミックコンタクトおよび/またはボンディングパッド(図示せず)を形成することができる。
【0043】
オーミックコンタクト107を形成するため、半導体デバイス110とは反対側のSiC基板100’の裏面に、金属層が形成される。具体的には、厚さ約400オングストロームから約1100オングストロームの白金、チタンまたはニッケルの層を形成することができる。
【0044】
次いで、レーザアニール(laser annealing)などの局所アニール技法を使用して、この金属層がアニールされる。レーザアニールでは、本明細書に記載された金属−SiCオーミックコンタクトをアニールするために使用されるレーザ光を、金属層と薄くされたSiC基板100’との間の界面に金属シリサイド(metal−silicide)材料を形成する波長および十分な強度を有するレーザ光とすることができる。例えば、6H SiCを基板として使用する実施形態では、波長約248ナノメートルから約308ナノメートルのレーザ光を、1平方センチメートルあたり約2.8ジュールのエネルギーで、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして衝突させることによって、レーザアニールを実施することができる。SiC基板が例えば4H SiCである本発明に基づく他の実施形態では、レーザ光が、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長、および1平方センチメートルあたり約4.2ジュールのエネルギーを有することができ、それぞれ約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができる。本発明に基づく他の実施形態では、SiC基板のバンドギャップよりも大きい光子エネルギーを含む光の吸収によって金属層とSiC基板との間の界面位置にアニールを提供するために、他の波長およびエネルギーを使用することができる。パルスおよび/または連続ループレーザ(loop laser)を利用することもできることを理解されたい。
【0045】
レーザ光の代わりに、電子ビームアニール(electron beam annealing)を使用することもできる。したがって、電子ビームを使用して、金属層とSiC基板との間の界面位置をアニールし、そこに金属−SiC材料を形成することができる。
【0046】
図1Fの実施形態を参照すると、例えば、薄くされたウェハ100’を分割し、かつ/またはダイシングソー(dicing saw)を用いてウェハ100を部分的にまたは完全に切断することによって、複数の半導体デバイス110を互いから分離することができる。例えば、ソーブレード(saw blade)130を使用して、ウェハ100’を切断し、パッケージングのために複数の半導体デバイス110を分離することができる。ソーブレード130は、薄くされたウェハ100’上の分離された複数の半導体デバイス110間にまっすぐな縁を形成するために、ウェハ100’を完全に切断することができ、またはソーブレード30によって形成された刻み線に沿って圧力を加えることによって半導体デバイス110を互いから分離することができるように、薄くされたウェハ100’をほぼ切断することができることを理解されたい。
【0047】
本発明に基づくいくつかの実施形態では、基板上に1つまたは複数の層を、これらの層全体から基板を除去することができる厚さに形成することができる。いくつかの実施形態では、これらの層が、基板上に成長させたエピタキシャル層を含むことができる。しかしながら、これらの層が注入された層を含んでもよい。例えば、図2A〜2Dの実施形態を参照すると、図2Aに示されているように、その上に1つまたは複数のエピタキシャル層140が形成された基板100を、接着層120によって、キャリア基板105に貼り付けることができる。
【0048】
図1A〜1Fの実施形態と同様に、キャリア基板105は、サファイア、シリコン、アルミナまたは他の適当な材料を含むことができ、接着層120は、ワックス、接着テープまたは他の適当な接着材を含むことができる。十分な機械的安定性を提供するため、エピタキシャル層140は、少なくとも約3ミクロンないし約10ミクロン、またはそれよりも厚い厚さに成長させることができる。
【0049】
インフィード研削盤、クリープフィード研削盤などの研削盤を使用して、エピタキシャル層140から基板100を除去することができる。本発明に基づく他の実施形態では、研削に加えて、または研削の代わりに、ラッピング、化学エッチング、反応性イオンエッチングまたはこれらの方法の組合せによって、ウェハ100を除去することができる。研削またはその他の薄くする処理の選択性により、基板100からエピタキシャル層140への遷移が薄くする処理の終わりをもたらすことが可能になる。
【0050】
例えば前述のレーザアニールを使用して、エピタキシャル層140上にオーミックコンタクト107を形成することができる。オーミックコンタクト107は、例えば図2Cに示されているように、エピタキシャル層140がキャリア基板105に結合されている間に、エピタキシャル層140上に形成することができる。しかし、本発明に基づくいくつかの実施形態では、エピタキシャル層140がキャリア基板105から除去された後に、オーミックコンタクト107をエピタキシャル層140上に形成することができる。
【0051】
次いで、キャリア基板105からエピタキシャル層140を取り外して、例えばダイシングソー130を使用してダイシングし、図2Dに示されているように、個片化されたデバイス150を形成することができる。いくつかの実施形態では、ソーイング(sawing)の代わりに、かつ/またはソーイングに加えて、スクライブ・アンド・ブレーク(scribe−and−break)処理を使用して、デバイス150を個片化する(すなわち個々のデバイスに分離する)ことができる。
【0052】
本発明に基づく他の実施形態が図3A〜3Jに示されており、これらの図には、本発明のいくつかの実施形態に基づくショットキーダイオードの形成が示されている。しかし、本発明の実施形態に基づく方法は、例えばSiC MOSFET、BJT、PiNダイオード、nチャネルIGBT、サイリスタおよび縦型JFET、ならびにp型基板上のGTOおよびnチャネルIGBTを含む多くの異なるタイプのパワー半導体デバイスを作製するために使用することができることを理解されたい。
【0053】
図3Aの実施形態を参照すると、基板210上にエピタキシャル層220が形成されており、基板210は、約300ミクロンから約400ミクロンの初期厚さを有することができる。図示の実施形態では、エピタキシャル層220が、厚さ約3ミクロンから約10ミクロンのn型炭化ケイ素を含む。しかし、エピタキシャル層220は、他の厚さおよび/または導電型を有することができる。エピタキシャル層220は、結果として得られるデバイスで使用される複数のエピタキシャル層を含むことができる。基板210は、適当な任意の炭化ケイ素基板を含むことができる。いくつかの実施形態では、基板210が、(0001)面に対して8°のオフアクシス(off−axis)でカットされたn+4H炭化ケイ素基板を含むことができる。
【0054】
デバイスは、エピタキシャル層220内に次のように画定することができる。最初に、図3Bに示されているように、エピタキシャル層220内にエッジターミネーション(edge termination)領域225を注入して、ターミネーション領域225の内側に活性デバイス領域227を画定することができる。活性デバイス領域227上に、ショットキーコンタクト230を含む金属コンタクトが形成される(図3C)。この構造の表面に、フィールドパッシベーション(field passivation)層235が付着される。本発明に基づくいくつかの実施形態では、図3Dに示されているように、パッシベーション層をパターニングして、ショットキーコンタクト230を露出させることができる。しかし、本発明のいくつかの実施形態では、後続の処理ステップまで、例えばウェハキャリアが除去された後の後続の処理ステップまで、パッシベーション層235をパターニングしなくてもよいことを理解されたい。
【0055】
次に図3Eの実施形態を参照すると、基板210の前面に、接着層240によって、ウェハキャリア250が貼り付けられる。先の説明と同様に、ウェハキャリア250は、サファイア、シリコン、アルミナまたは他の適当な材料を含むことができ、接着層240は、ワックス、接着テープまたは他の適当な接着材を含むことができる。
【0056】
次いで、先の説明と同様に、研削、ラッピング、化学エッチング、反応性イオンエッチングまたはこれらの組合せによって、基板210の裏面212が薄くされ、かつ/または除去される。図3A〜3Jに示された実施形態では、基板210が初期厚さt1を有し、続いて、基板210が、図3Fに示されているように、t1よりも薄い第2の厚さt2まで薄くされる。いくつかの実施形態では、初期厚さt1が約300ミクロンから約400ミクロンであり、第2の厚さが、約80ミクロンから約100ミクロンである。いくつかの実施形態では、基板210をエピタキシャル層220から完全に除去することができる。
【0057】
図3Gを参照すると、薄くされたウェハ210’の裏面にオーミックコンタクト255を形成することができる。図3Hに示されているように、オーミックコンタクト255を、前述の方法で局所的にアニールすることができる。局所アニールは、薄くされたウェハの前面および関連するデバイス構造を実質的に加熱することなく薄くされたウェハ210’の裏面のオーミックコンタクト255をアニールするために使用することができる。例えば、ウェハキャリア250がエピタキシャル層220から分離することなく薄くされたウェハ210’の裏面のオーミックコンタクト255をアニールするために、レーザアニールを使用することができる。
【0058】
本明細書に記載された金属−SiCオーミックコンタクトをアニールするために使用されるレーザ光は、金属層とSiC基板との間の界面に金属シリサイド材料を形成するのに十分な波長および強度を有するレーザ光とすることができることを理解されたい。例えば、6H SiCを基板として使用する実施形態では、波長約248ナノメートルから約308ナノメートルのレーザ光を、1平方センチメートルあたり約2.8ジュールのエネルギーで、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして衝突させることによって、レーザアニールを実施することができる。SiC基板が例えば4H SiCである本発明に基づく他の実施形態では、レーザ光が、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長、および1平方センチメートルあたり約4.2ジュールのエネルギーを有することができ、それぞれ約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えることができる。本発明に基づく他の実施形態では、SiC基板のバンドギャップよりも大きい光子エネルギーを含む光の吸収によって金属層とSiC基板との間の界面位置にアニールを提供するために、他の波長およびエネルギーを使用することができる。パルスおよび/または連続ループレーザを利用することもできることを理解されたい。
【0059】
レーザ光の代わりに、電子ビームアニールを使用することもできる。したがって、電子ビームを使用して、金属層とSiC基板との間の界面位置をアニールし、そこに金属−SiC材料を形成することができる。
【0060】
図3Iに示されているように、オーミックコンタクト255に、裏面金属オーバレイヤ(overlayer)265を付着させることができる。裏面金属オーバレイヤ265は例えば、Ti/Ni/Agおよび/またはTi/TiW/Auなど、接着層、障壁層およびボンディング層のスタックを含むことができる。
【0061】
最後に、図3Jに示されているように、接着層240を加熱することによって、適当な溶剤を使用して接着層240を溶解することによって、かつ/または接着層240に紫外光を当てることによって、エピタキシャル層220からウェハキャリア250を除去することができる。
【0062】
本発明の実施形態に従って形成されたデバイスは、低いオン抵抗を示すことができる。具体的には、本発明のいくつかの実施形態を使用して、所与のオン抵抗に対するデバイス面積を低減させることができ、これによって、炭化ケイ素パワーデバイスのデバイス歩留りを高め、かつ/またはコストを下げることができる。
【0063】
オン抵抗のこの低減は、低電圧デバイスに関してより顕著である。例えば、図4は、本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたデバイス(曲線302)および従来のSiCショットキーダイオード(曲線300)について、300V 4H−SiCショットキーダイオードの順方向電流−電圧(I−V)特性曲線を示す。具体的には、従来のデバイスは厚さ約400ミクロンの基板を有し、本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたデバイスは、厚さ約100ミクロンの基板を有する。ダイオードの電流定格は10Aであった。電流−電圧測定は室温で実施された。図4に示されているように、従来のダイオードの順方向電圧降下は、10Aの順方向電流において約1.3Vであった。対照的に、本発明の実施形態に従って形成されたダイオードの順方向電圧降下は、10Aで約1.02Vであり、これは約23%の順方向電圧の低減を表す。ニー電圧(knee voltage)(約0.7V)から計算された抵抗低下は、約0.6Vから約0.3Vに低減され、これは50%の低減である。
【0064】
図面および明細書には、本発明の一般的な実施形態が開示されている。特定の用語が使用されるが、それらは、一般的かつ記述的な意味においてのみ使用されており、限定目的では使用されていない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1E】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図1F】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図2D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3A】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3B】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3C】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3D】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3E】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3F】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3G】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3H】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3I】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図3J】本発明のいくつかの実施形態による半導体ウェハを処理する方法を示す断面図である。
【図4】従来のSiCショットキーデバイスおよび本発明のいくつかの実施形態に従って形成されたSiCショットキーデバイスの電圧に対する電流のグラフである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法であって、
第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記炭化ケイ素基板を、前記第1の厚さ未満の第2の厚さまで薄くするステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと、
個片化された半導体デバイスを提供するために、前記炭化ケイ素基板を個片化するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、前記炭化ケイ素基板を研削するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板をエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
電子デバイスを形成するステップは、前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にパッシベーション層を形成するステップを含み、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面に前記キャリア基板を取り付けるステップは、前記パッシベーション層に前記キャリア基板を貼り付けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が、前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、堆積させた前記金属層をレーザアニールするステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含み、
レーザアニールするステップは、堆積させた前記金属層にレーザ光を衝突させるステップを含み、
前記レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記SiC基板は6H SiCを含み、
前記レーザ光は単一のパルスとして与えられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記単一のパルスは約30ナノ秒の持続時間を有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記SiC基板は4H SiCを含み、
前記レーザ光は複数のパルスとして与えられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
レーザアニールするステップは、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有するレーザ光を衝突させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項16】
レーザアニールするステップは、パルスレーザ光または連続波レーザ光を衝突させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項17】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、前記金属層に電子ビームを誘導するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項18】
前記オーミックコンタクト上に金属オーバレイヤを形成するステップをさらに含み、
前記金属オーバレイヤは、Tiを含む接着層、Niおよび/またはTi/Wを含む障壁層、ならびにAgおよび/またはAuを含むボンディング層を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記基板を薄くするステップは、前記基板を、厚さ約120ミクロン以下まで薄くするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記基板を薄くするステップは、前記基板を、厚さ約80ミクロンないし約100ミクロンまで薄くするステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法であって、
炭化ケイ素基板の表面にエピタキシャル層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の反対側の前記エピタキシャル層の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記第1の表面とは反対側の前記エピタキシャル層の第2の表面を露出させるために、前記炭化ケイ素基板を除去するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第2の表面に金属層を形成するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第2の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと、
前記キャリア基板から前記エピタキシャル層を分離するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングするステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、前記炭化ケイ素基板を研削するステップを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板をエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
電子デバイスを形成するステップは、前記エピタキシャル層の前記第1の表面にパッシベーション層を形成するステップを含み、
前記エピタキシャル層の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップは、前記パッシベーション層に前記キャリア基板を貼り付けるステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
炭化ケイ素パワー半導体デバイスを形成する方法であって、
約300ミクロンを超える第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記炭化ケイ素基板を、約150ミクロン未満の第2の厚さまで薄くするステップと、
薄くされた前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記オーミックコンタクトを形成するステップは、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと
を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、堆積させた前記金属層をレーザアニールするステップを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含み、
レーザアニールするステップは、堆積させた前記金属層にレーザ光を衝突させるステップを含み、
前記レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記SiC基板は6H SiCを含み、
前記レーザ光は、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして与えられ、
前記レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記SiC基板は4H SiCを含み、
前記レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えられ、
前記レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項34】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、前記金属層に電子ビームを誘導するステップを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項1】
炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法であって、
第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記炭化ケイ素基板を、前記第1の厚さ未満の第2の厚さまで薄くするステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと、
個片化された半導体デバイスを提供するために、前記炭化ケイ素基板を個片化するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、前記炭化ケイ素基板を研削するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記炭化ケイ素基板を薄くするステップは、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板をエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
電子デバイスを形成するステップは、前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にパッシベーション層を形成するステップを含み、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面に前記キャリア基板を取り付けるステップは、前記パッシベーション層に前記キャリア基板を貼り付けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が、前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、堆積させた前記金属層をレーザアニールするステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含み、
レーザアニールするステップは、堆積させた前記金属層にレーザ光を衝突させるステップを含み、
前記レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記SiC基板は6H SiCを含み、
前記レーザ光は単一のパルスとして与えられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記単一のパルスは約30ナノ秒の持続時間を有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記SiC基板は4H SiCを含み、
前記レーザ光は複数のパルスとして与えられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
レーザアニールするステップは、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有するレーザ光を衝突させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項16】
レーザアニールするステップは、パルスレーザ光または連続波レーザ光を衝突させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項17】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、前記金属層に電子ビームを誘導するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項18】
前記オーミックコンタクト上に金属オーバレイヤを形成するステップをさらに含み、
前記金属オーバレイヤは、Tiを含む接着層、Niおよび/またはTi/Wを含む障壁層、ならびにAgおよび/またはAuを含むボンディング層を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記基板を薄くするステップは、前記基板を、厚さ約120ミクロン以下まで薄くするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記基板を薄くするステップは、前記基板を、厚さ約80ミクロンないし約100ミクロンまで薄くするステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
炭化ケイ素半導体デバイスを形成する方法であって、
炭化ケイ素基板の表面にエピタキシャル層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の反対側の前記エピタキシャル層の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記第1の表面とは反対側の前記エピタキシャル層の第2の表面を露出させるために、前記炭化ケイ素基板を除去するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第2の表面に金属層を形成するステップと、
前記エピタキシャル層の前記第2の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと、
前記キャリア基板から前記エピタキシャル層を分離するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板を研削し、かつ/またはラッピングするステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、インフィード研削盤および/またはクリープフィード研削盤を使用して、前記炭化ケイ素基板を研削するステップを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記炭化ケイ素基板を除去するステップは、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層に機械的支持を提供している間に、前記炭化ケイ素基板をエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
電子デバイスを形成するステップは、前記エピタキシャル層の前記第1の表面にパッシベーション層を形成するステップを含み、
前記エピタキシャル層の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップは、前記パッシベーション層に前記キャリア基板を貼り付けるステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記エピタキシャル層から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
炭化ケイ素パワー半導体デバイスを形成する方法であって、
約300ミクロンを超える第1の厚さを有する炭化ケイ素基板の第1の表面に半導体デバイスを形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面にキャリア基板を取り付けるステップと、
前記炭化ケイ素基板を、約150ミクロン未満の第2の厚さまで薄くするステップと、
薄くされた前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記オーミックコンタクトを形成するステップは、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面に金属層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素基板の前記第1の表面とは反対側の薄くされた前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するために、前記金属層を局所的にアニールするステップと
を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記金属層を局所的にアニールするステップは、
前記金属層が前記第1の表面とは反対側の前記炭化ケイ素基板の表面にオーミックコンタクトを形成するには十分だが、前記キャリア基板が前記炭化ケイ素基板から剥がれる温度未満の温度まで、堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップを含む
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、堆積させた前記金属層をレーザアニールするステップを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記SiC基板は4H SiCおよび/または6H SiCを含み、
レーザアニールするステップは、堆積させた前記金属層にレーザ光を衝突させるステップを含み、
前記レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記SiC基板は6H SiCを含み、
前記レーザ光は、約30ナノ秒の持続時間を有する単一のパルスとして与えられ、
前記レーザ光は、約2.8ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記SiC基板は4H SiCを含み、
前記レーザ光は、それぞれが約30ナノ秒の持続時間を有する約5個のパルスとして与えられ、
前記レーザ光は、約4.2ジュール/cm2のエネルギーで与えられることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項34】
堆積させた前記金属層を局所的に加熱するステップは、前記金属層に電子ビームを誘導するステップを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図4】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図4】
【公表番号】特表2009−509339(P2009−509339A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531253(P2008−531253)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/035516
【国際公開番号】WO2007/035333
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/035516
【国際公開番号】WO2007/035333
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】
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