説明

画像形成装置

【課題】感光体ドラム側に発生する傷と搬送ベルト側に発生する傷とをお互いに最小化する。
【解決手段】駆動開始前に各入力カップリング21A〜21Dと各出力カップリング22A〜22Dの回転方向の位置を検出し、位置データに基づき、最初に駆動する感光体ドラム5A〜5Dの駆動開始時と最後に駆動する感光体ドラム5A〜5Dの駆動開始時を算出し、最初に駆動する感光体ドラム5A〜5Dの駆動開始時から最後に駆動する感光体ドラム5A〜5Dの駆動開始時までの間に搬送ベルト12を駆動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するもので、画像形成のための無端ベルトおよび感光体ドラムの駆動に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を採用した画像形成装置において、感光体ドラムや感光体ドラムと対向して配置される無端ベルトの駆動方式をギア駆動ではなく、カップリング駆動としているものがある。
この場合、感光体ドラムのカップリングが係合して感光体ドラムが駆動するまでの時間と、無端ベルトのカップリングが係合して無端ベルトが駆動するまでの時間との間に差が生じる場合があり、この時間差による画像不良などの問題に対して種々の画像形成装置が提供されている。
【0003】
例えば、特開2004−117644号公報(特許文献1)の電子写真画像形成装置では、中間転写ベルトの駆動開始タイミングを、感光体ドラムの駆動開始タイミングよりも前に設定し、感光体ドラムの負荷変動に起因する画像不良の発生を回避している。
【特許文献1】特開2004−117644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置では、回転の始まっていない感光体ドラムに対し中間転写ベルトの駆動を開始すると、停止している感光体ドラムに対して擦れることとなり、感光体ドラムに軸方向の傷がつき印字不良の原因となる。
また、電子写真方式のカラープリンタの各感光体ドラムと無端ベルトの駆動の場合にあてはめると、各感光体ドラムのカップリングが係合するまでの時間が各色により異なるため、無端ベルトを駆動してから最後に係合する感光体ドラムが駆動するまでにはさらに時間を要し、感光体ドラムがさらに傷いてしまう恐れがある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、感光体ドラム側に発生する傷と無端ベルト側に発生する傷とをお互いに最小化することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に収容され、複数の感光体ドラムを有するドラム保持体と、
前記複数の感光体ドラムに対向配置される無端ベルトと、
前記画像形成装置本体に設けられ、駆動部からの駆動力を前記ドラム保持体側に伝達する複数の入力カップリングと、
前記ドラム保持体の一端に設けられ、前記ドラム保持体を前記画像形成装置本体に取り付けたときに前記各入力カップリングに係合し、前記入力カップリングからの前記駆動力を前記ドラム保持体の前記各感光体ドラムに伝達する複数の出力カップリングと、
駆動開始前の前記各入力カップリングの回転方向の位置を検出する入力側位置検出手段と、
駆動開始前の前記各出力カップリングの回転方向の位置を検出する出力側位置検出手段と、
前記入力側位置検出手段と前記出力側位置検出手段とが検出した位置データに基づき前記無端ベルトの駆動開始を制御する制御部と、を備えており、
前記制御部は、前記位置データに基づき、最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時と最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時とを算出し、前記最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時から前記最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時までの間に前記無端ベルトを駆動させることを特徴している。
【0006】
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1において、前記入力カップリングと前記出力カップリングとのいずれか一方のカップリングには、嵌合部が形成され、他方のカップリングには前記嵌合部と嵌合する被嵌合部とが形成され、
前記入力側位置検出手段と前記出力側位置検出手段とは、前記嵌合部と前記被嵌合部との回転方向の位置を検出するように構成されていることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2において、前記制御部は、前記嵌合部と前記被嵌合部とが嵌まり合った状態で前記駆動部により、前記嵌合部もしくは前記被嵌合部が駆動されてから、前記感光体ドラムが駆動されるまでの時間を前記各感光体ドラム毎に算出し、前記無端ベルトの駆動開始時を、前記最初に駆動する感光体ドラムの駆動時から前記最後に駆動する感光体ドラムの駆動時までの時間の1/2に設定していることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項2または請求項3において、前記嵌合部は、前記カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記カップリングの回転中心と交点とを一致させた十字形状の溝部であることを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項2または請求項3において、前記嵌合部は、前記カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記カップリングの回転中心を中心点として周方向に90度間隔に配置された4つの凹部であることを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項2または請求項3において、前記嵌合部は、前記カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記カップリングの回転中心を通って直線状に延在する溝部であることを特徴としている。
【0011】
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項2または請求項3において、前記嵌合部は、前記カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの凹部であることを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記出力側位置検出手段は、前記各感光体ドラムの端部に回転方向に沿って軸方向の幅を変化させて形成したマーク部と、前記マーク部の軸方向の幅を読み取り、前記マーク部の軸方向の幅によって前記出力カップリングの回転方向の位置を検出する位置検出センサとを備えていることを特徴としている
【0013】
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、前記画像形成装置本体には、前記駆動部からの駆動力を前記出力カップリングに伝達する駆動伝達部が設けられ、前記駆動伝達部は、前記入力カップリングと、前記入力カップリングの外周に配置されたギア部と、前記入力カップリングと前記ギア部との間に形成された連結部とを備えており、
前記入力側位置検出手段は、発光部と、前記連結部に形成され、前記発光部の光を通過させる貫通孔と、前記発光部とは前記貫通孔を挟んで前記連結部の反対側に配置され、前記貫通孔を通過した光を検出する受光センサとを備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、前記ドラム保持体は、複数のプロセスカートリッジを備え、
前記各プロセスカートリッジは、前記画像形成装置本体に対して着脱自在に取り付けられており、前記画像形成装置本体には、前記プロセスカートリッジを着脱するための開閉可能なカバーが設けられ、
前記制御部は、前記カバーの開閉があったときに前記無端ベルトの駆動制御を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したことから明らかなように、請求項1記載の画像形成装置によると、最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時から最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時までの間に無端ベルトを駆動させることで、感光体ドラムが無端ベルトから受ける傷と無端ベルトが感光体ドラムから受ける傷とを全体として最小化することができ、印字不良などの不具合を防止することができる。
【0016】
また、請求項2記載の画像形成装置によると、一方のカップリングの嵌合部と他方のカップリングの被嵌合部とが係合することで、一方のカップリングの回転を確実に他方のカップリングに伝達することができる。
【0017】
また、請求項3記載の画像形成装置によると、無端ベルトから受ける感光体ドラムの傷と、感光体ドラムから受ける無端ベルトの傷とを最小化することができ、印字不良などの不具合を防止することができる。
【0018】
また、請求項4および請求項5に記載の画像形成装置によると、入力カップリングと出力カップリングとが外れていても、嵌合するまでの時間が短くてすむため、感光体ドラムと無端ベルトに付く傷を最小化することができる。
【0019】
また、請求項6および請求項7記載の画像形成装置によると、入力カップリングと出力カップリングとが嵌め合わされるのが180度に1回であるため、嵌合部や被嵌合部の成型精度が各カップリング間の嵌め合わせのタイミングに与える影響が少なく、複数の感光体ドラムの間で回転がずれにくいため、色ずれを抑制することができる。
【0020】
また、請求項8および請求項9記載の画像形成装置によると、簡単な構成で入力カップリングおよび出力カップリングの位置を正確検出することができる。
【0021】
また、請求項10に記載の画像形成装置によると、入力カップリングと出力カップリングの位置がずれている場合は、プロセスカートリッジの感光体ドラムを交換するなどプロセスカートリッジをユーザーが触っている場合が多く、この場合、ユーザーは装置本体のトップカバーを開閉する動作をしている。そのため、トップカバーをあける動作をした場合に、無端ベルトの駆動制御を行うことで、入力カップリングと出力カップリングの位置がずれている可能性がある場合に、確実に無端ベルトの制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を画像形成装置としてのプリンタについて具体化した第1および第2実施形態に基づいて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
[第1実施形態]
図1乃至図14に本発明の第1実施形態を示す。
まず、プリンタの全体構成について説明する。
図1は、プリンタを示す側断面図を示す。
【0024】
プリンタ1は、タンデム型のカラープリンタである。装置本体の一例としての本体ケーシング2は、側面視略矩形状のボックス状に形成されており、本体ケーシング2内部に、ドラム保持体10を収容する収容空間Sが形成されている。
ドラム保持体10は、4つのプロセスカートリッジ3からなり、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色に対応して、第1〜第4プロセスカートリッジ3A〜3Dが並列に配置されている。各プロセスカートリッジ3A〜3Dは、本体ケーシング2の上面のカバーとしてのトップカバー4が開放された状態で、本体ケーシング2内に対して装着および離脱可能である。
【0025】
各プロセスカートリッジ3A〜3Dは、第1〜第4感光体ドラム5A〜5Dおよびスコロトロン型帯電器6を保持する第1〜第4ドラムカートリッジ7A〜7Dと、現像ローラ8を保持し、各ドラムカートリッジ7A〜7Dに着脱可能に装着される第1〜第4現像カートリッジ9A〜9Dとを備えている。なお、ドラム保持体10は、4つの感光体ドラムを有する単一のドラムユニットと、4つの現像カートリッジとから構成されてもよい。
各感光ドラム5A〜5Dの表面は、スコロトロン型帯電器6によって一様に帯電された後、LEDユニット60に設けられたLEDによって選択的に露光される。これにより、各感光体ドラム5A〜5Dの表面に、画像データに基づく静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像ローラ8に担持されるトナーによって可視像化され、各感光体ドラム5A〜5Dの表面上に、トナー像が形成される。
【0026】
記録シートの一例としての用紙Pは、本体ケーシング2の底部に配置された給紙カセット11に収容されている。給紙カセット11に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、無端ベルトとしての搬送ベルト12上に1枚ずつ搬送(給紙)される。搬送ベルト12は、4つの感光体ドラム5A〜5Dに下方から対向して配置されている。搬送ベルト12上に搬送された用紙Pは、搬送ベルト12の走行により、搬送ベルト12と各感光ドラム5A〜5Dとの間を順次に通過する。そして、各感光ドラム5A〜5Dの表面上のトナー像は、用紙Pと対向したときに、転写ローラ13に印加された転写バイアスによって、用紙P上に転写される。転写ローラ13は、各感光体ドラム5A〜5Dに対して搬送ベルト12を挟んで対向配置されている。
【0027】
なお、搬送ベルト12による用紙Pの搬送方向における上流側をプリンタ1における前側として、プリンタ1を前側から見たときをプリンタ1における左右の基準とする。
用紙Pは、定着部14に搬送される。定着部14において、加熱および加圧により、トナー像が用紙Pに定着される。具体的には、定着部14は、被検知部である加熱部材の一例としての加熱ローラ15と、加熱ローラ15に下方から圧接される加圧ローラ16とを備えている。加熱ローラ15は、表面がフッ素樹脂によってコーティングされている金属管と、その金属管内に挿入されている加熱のためのハロゲンランプ(図示せず)とを備えている。加圧ローラ16は、金属製のローラ軸をゴム材料で被覆した構成を有している。用紙Pが加熱ローラ15と加圧ローラ16との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって、トナー像が用紙Pに定着する。
【0028】
用紙Pは、トップカバー4の上面に形成された排紙トレイ18上に排紙されるか、または、本体ケーシング2の後面(背面)に取り付けられた案内部材である変更部材の一例としてのリヤカバートレイ19上に排紙される。リヤカバートレイ19は、本体ケーシング2の後側に傾倒して、本体ケーシング2の後面に開口20を形成する状態と、本体ケーシング2の後面に沿って延び、開口20を閉じる状態とに開閉自在に設けられている。リヤカバートレイ19の内面は、リヤカバートレイ19が閉じられた状態で、排紙トレイ18に向かう用紙Pの排紙パスの一部をなす。したがって、リヤカバートレイ19が閉じられた状態では、定着部14から搬送される用紙Pは、排紙トレイ18上に排紙される。一方、リヤカバートレイ19が開かれた状態では、定着部14から搬送される用紙Pは、リヤカバートレイ19上に排紙される。
【0029】
以下、搬送ベルトの駆動機構について述べる。
図2は、後述する入力カップリング21の周辺を説明するための斜視図、図3は、後述するフレーム23に取り付けられている受光センサ34と第4駆動伝達部25Dとを本体ケーシング2からみた側面図である。
本体ケーシング2内の各感光体ドラム5A〜5Dの軸方向に対向配置された1対のフレーム23(左側のフレームのみ図示)の内面には、各プロセスカートリッジ3A〜3Dに対応して4つの第1〜第4駆動伝達部25A〜25Dが備えられている。
各駆動伝達部25A〜25Dは、ギア部17と、ギア部17の中央部から右方向に向けて突出する凸部24とを一体的に備えている。凸部24は、円筒状の筒部35と、筒部の右側に後述する各出力カップリング22(22A〜22D)に嵌合する第1〜第4入力カップリング21(21A〜21D)とを有している。筒部35と各入力カップリング21A〜21Dとは、ギア部17と中心軸線を共通としている。
各駆動伝達部25A〜25Dの間には、ギア部17に噛み合わされている第1〜第3駆動ギア部26A〜26Cが配置されている。第2駆動ギア部26Bをドラム駆動モータ42(図11参照)で駆動することにより、第1〜第3駆動ギア部26A〜26Cを介して各駆動伝達部25A〜25Dに回転が伝達し、各駆動伝達部25A〜25Dは第2駆動ギア部26Bと同期して回転する。
【0030】
フレーム23には、各駆動伝達部25A〜25Dに対応して、支持軸41が右方向に延びるように固定されている。この支持軸41が凸部24に挿通されることにより、駆動伝達部25A〜25Dは、支持軸41を中心に回転可能に支持されるとともに、フレーム23に対して左右方向に進退可能に設けられている。
また、各駆動伝達部25A〜25Dには、コイルばね(図示せず)の一端が固定されている。コイルばねの他端は、フレーム23に固定されており、コイルばねの付勢力により、各駆動伝達部25A〜25Dは、常に右方向に付勢されている。
各入力カップリング21A〜21Dは、後述する各出力カップリング22A〜22Dと対向する面に、各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55と嵌合する溝部44が形成されている。溝部44は、各入力カップリング21A〜21Dの回転中心と交点とを一致させた十字形状である。
【0031】
また、プリンタ1は、溝部44の回転方向の位置を検出する入力側位置検出手段39を備えている。入力側位置検出手段39は、第4駆動伝達部25Dに備えられている第4入力カップリング21Dの回転方向の位置を検出している。
入力側位置検出手段39は、第4駆動伝達部25Dのギア部17と筒部24との間に設けられた連結部31に形成される貫通孔33と、貫通孔33と対応した位置に配置され、左方向に向かって発光する発光部としての発光素子32と、貫通孔33を挟んで発光素子32と対向し、貫通孔33を通過した発光素子32からの光を検出する受光センサ34(図3参照)とを備えている。発光素子32および受光センサ34は、フレーム23に取り付けられている。
受光センサ34が貫通孔33を通過した発光素子32からの光を検出してから、次に受光センサ34が光を検出するまでの時間、即ち入力カップリング21が1回転する時間を後述する制御部28に記憶させておく。入力カップリング21が停止したときに、直前に受光センサ34が光を検出してから停止時までに経過した時間と、入力カップリング21が1回転する時間とを比較することにより、駆動停止時の溝部44の回転方向の位置が算出される。
なお、本実施形態では、第4駆動伝達部25Dに設けられている第4入力カップリング21Dの回転方向の位置のみを検出しているが、各駆動伝達部25A〜25Dの回転方向位置を検出してもよい。
【0032】
次に、ドラムカートリッジについて説明する。
図4はドラムカートリッジ7の斜視図、図5は図4の後述する出力カップリング22の一部を拡大した図、図6は後述する出力カップリング22の継ぎ手部53を示した斜視図、図7は継ぎ手部53を感光体ドラム側からみた斜視図、図8はドラムカートリッジ7A〜7Dと後述するLEDユニット60に設けられた検知センサ30とを示した平面図、図9はLEDユニット60に設けられた検知センサ30と感光体ドラム5A〜5Dとを示す平面図である。
【0033】
各ドラムカートリッジ7A〜7Dは一対の側板27を備え、各感光体ドラム5A〜5Dが回転可能に保持されている。各感光体ドラム5A〜5Dは、図5および図9に示すよう、ドラム本体49と、ドラム軸50と、ドラム本体49の両端に設けられ、側板27に支持される支持部51とを備えている。各感光体ドラム5A〜5Dの一端には、各プロセスカートリッジ3A〜3Dを本体ケーシング2に取り付けたときに各入力カップリング21A〜21Dに係合される第1〜第4出力カップリング22(22A〜22D)が設けられている。
【0034】
各出力カップリング22A〜22Dは、図6および図9に示すように、支持部51から外方に突出したカップリング本体52と、カップリング本体52と係合して、各入力カップリング21A〜21Dの回転を各感光体ドラム5A〜5Dに伝達している継ぎ手部53と、継ぎ手部53をカップリング本体52に固定するストッパー部54とを備えている。
継ぎ手部53の入力カップリング21側の側面には、回転中心に対して互いに180度の角度で2つの入力側突起部55が形成されている。また、図7に示すように、継ぎ手部53のカップリング本体52側の側面には入力側突起部55を結ぶ線の方向Pと90度ずれた方向Qに、回転中心に対して互いに180度の角度で出力側突起部56が形成されている。
【0035】
一方、カップリング本体52の側面には、回転中心を挟んで点対象に形成された2つの凹部57が形成されており(図6においては1つのみ表示)、ストッパー部54で継ぎ手部53をカップリング本体52に固定した状態で継ぎ手部53の出力側突起部56が凹部57に係合される。
一方、継ぎ手部53の入力側突起部55は、各出力カップリング22A〜22Dが各入力カップリング21A〜21Dと嵌合する際に、各入力カップリング21A〜21Dの溝部44に係合される。よって、各出力カップリング22A〜22Dの継ぎ手部53の入力側突起部22dと各入力カップリング21A〜21Dの溝部44との嵌合間隔は90度となる。
また、出力側突起部56を結ぶ線の方向Qと入力側突起部55とを結ぶ線の方向Pを90度ずらして配置していることで、継ぎ手部53は、カップリング本体52(感光体ドラム)に対してQ方向の自由度が確保できると共に、入力カップリング21に対してP方向の自由度を確保できる。そのため、各感光体ドラム5A〜5Dと各入力カップリング21A〜21Dの回転軸とがずれている場合でも、各入力カップリング21A〜21Dの回転を各感光体ドラム5A〜5Dに伝達することができる。
【0036】
なお、継ぎ手部53は入力カップリング21側に配置されていてもよい。その場合、各入力カップリング21A〜21Dに継ぎ手部53の入力側突起部55が係合する凹部を設けると共に、カップリング本体52の各入力カップリング21A〜21Dとの対向面に十字形状の溝部を形成する。
このように、各感光体ドラム5A〜5Dは、各入力カップリング21A〜21Dの回転が各出力カップリング22A〜22Dに伝達されて、各出力カップリング22A〜22Dと共に回転される。
【0037】
プリンタ1は、入力側突起部55の回転方向の位置を検出する出力側位置検出手段48を備えている。
出力側位置検出手段48は、図9に示すように、各感光体ドラム5A〜5Dの一端部に周方向に沿って、軸方向の幅を変化させて形成したマーク部29と、マーク部29の軸方向の幅を検知し、マーク部29の軸方向の幅によって各感光体ドラム5A〜5Dの回転方向の位置を検出する検知センサ30とから構成される。マーク部29は、各感光体ドラム5A〜5Dの樹脂からなる支持部51に形成され、樹脂とは反射率が異なるコーティングが表面に施されている。
検知センサ30は、図8および図9には図示しないLEDユニット60に設けられ、各感光体ドラム5A〜5Dとは非接触に配置されている。検知センサ30は、マーク部29付近に光を当てて反射率の違いからマーク部29の幅を検知している。
【0038】
本体ケーシング2の上面のトップカバー4を開放すると、トップカバー4の開放と連動して、公知の構成により、各駆動伝達部25A〜25Dが左方向に移動し、各入力カップリング21A〜21Dと各出力カップリング22A〜22Dとの係合が解除される。一方、ドラムカートリッジ7や現像カートリッジ9が取り外され、交換された後、トップカバー4を閉めると、トップカバー4の閉鎖と連動して、各駆動伝達部25A〜25Dが右方向に移動し、各入力カップリング21A〜21Dと各出力カップリング22A〜22Dとが係合される。このように、トップカバー4を開閉することで、各入出力カップリングが解除、係合される。
また、トップカバー4の開閉があった場合、搬送ベルト12や各感光体ドラム5A〜5Dなどをクリーニングするためのウォーミングアップが開始され、搬送ベルト12や各感光体ドラム5A〜5Dが駆動される。
【0039】
次に、プリンタの駆動制御用の電気的構成について説明する。
駆動制御用の電気的構成は、図10に示すように、検出した位置データに基づき搬送ベルト12の駆動開始を制御している制御部28と、トップカバー4の開閉を検出するカバーセンサ58、各駆動伝達部25A〜25Dを駆動する駆動部としてのドラム駆動モータ42、搬送ベルト12を駆動するベルト駆動モータ43と、入力側位置検出手段39の受光センサ34と、出力側位置検出手段48の検知センサ30とから構成される。
制御部28は、図10に示すようなCPU36、ROM37およびRAM38を接続した周知のマイクロコンピュータとして構成されている。
【0040】
図11は、制御部28のCPU36がROM37に記憶されたプログラムに基づいた処理を表すフローチャートである。
本実施形態では、トップカバー4を開けて、マゼンダの色に対応した第3ドラムカートリッジ7Cをユーザーが交換し、例えば、図12に示すように第3出力カップリング22Cの入力側突起部55の位置と第3入力カップリング21Cの溝部44の位置とがずれてしまった場合について説明する。この場合、第3入力カップリング21Cの先端面に第3出力カップリング22Cの入力側突起部55が乗り上げるため、右方向へと付勢されている駆動伝達部25A〜25Dが左方向へ押圧される状態となる。
【0041】
まず、ステップ1(以下、S1と称す。他のステップも同様とする。)において、プリンタ1の駆動停止時に、制御部28が、前述した方法で入力側位置検出手段39によって検出された第4入力カップリング21Dの溝部44の位置データを記憶する。そして、S2において、トップカバー4が開閉されるまで待機し(S2:N)、トップカバー4が開閉されてウォーミングアップが行われる場合(S2:Y)、S3において、制御部28が各出力カップリング22A〜22Dの位置を検出する検知センサ30を作動させる。そして、検知センサ30が入力側突起部55の位置を検出し、制御部28が入力側突起部55の位置データを受信する。S4において、制御部28はS3で検出された各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55の位置データとS1で制御部28に記憶されていた各入力カップリング21A〜21Dの溝部44の位置データとを基に、溝部44と入力側突起部55との角度差αを算出する。
【0042】
S5では、S4で算出した角度差αに基づいて、各入力カップリング21A〜21Dの溝部44と各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55とが位置ずれしているかどうかを判断する。その結果、位置ずれが発生していたら(S5:Y)、S6において、制御部28は、入力カップリング21の回転速度と角度差とから各感光体ドラム5A〜5D(各出力カップリング22A〜22D)が駆動するまでの時間を算出する。そして、最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時から最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時までの間に搬送ベルト12の駆動開始させる。
本実施形態では、第3入力カップリング21Cの回転速度と角度差αとから第3感光体ドラム5C(第3出力カップリング21C)が駆動するまでの時間Tを算出する。そして、時間Tを算出した後、ウォーミングアップを開始し、第2中間ギア部26Bのドラム駆動モータ42で各入力カップリング21A〜21Dを駆動させる。このとき、カップリングが嵌合している第1、第2、第4出力カップリング22A、22B、22Dだけが駆動するため、第1、第2、第4感光体ドラム5A、5B、5Dだけが駆動される。
そして、制御部28は、図12に示すように、第1、第2、第4出力カップリング22A、22B、22Dが駆動を開始して前記時間Tの半分の1/2T経過してから、搬送ベルト12のベルト駆動モータ43を駆動させて搬送ベルト12を駆動させる。その後、さらに1/2T経過すると、第3入力カップリング21Cの溝部44と第3出力カップリング21Cの入力側突起部55とが嵌合して、第3出力カップリング22Cに連結している第3感光体ドラム5Cが駆動され始める。
前述したように各感光体ドラム5A〜5Dおよび搬送ベルト12が駆動され、制御部28の処理は終了する。
【0043】
S5において、位置ずれが発生していないと判断されたら(S5:N)、S7において、ドラム駆動モータ42およびベルト駆動モータ43を同時に起動して、各感光体ドラム5A〜5Dと搬送ベルト12とを同時に作動させてウォーミングアップを開始する。
また、本実施形態では、トップカバー4を開閉した場合の制御について説明したが、プリンタの電源を入れた場合も同様の制御が行われようにしてもよい。
【0044】
次に、本実施形態の効果について説明する。
前記構成とすると、最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時から最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時までの間に搬送ベルト12を駆動させることで、各感光体ドラム5A〜5Dが搬送ベルト12から受ける傷と搬送ベルト12が各感光体ドラム5A〜5Dから受ける傷とを全体として最小化することができ、印字不良などの不具合を防止することができる。
また、各入力カップリング21A〜21Dの溝部44と各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55とが嵌合することで、各入力カップリング21A〜21Dの回転を確実に各出力カップリング22A〜22Dに伝達することができる。
【0045】
また、各入力カップリング21A〜21Dと各出力カップリング22A〜22Dとが外れても、入力カップリング21A〜21Dが十字形状の溝部44であるため、嵌合間隔が90度となり嵌合するまでの時間が短くてすむため、各感光体ドラム5A〜5Dと搬送ベルト12とに付く傷を最小化することができる。
【0046】
図14には、入力カップリング21の変形例を示す。
各入力カップリング21A〜21Dは、各出力カップリング22A〜22Dと対向する面に、入力カップリングの回転中心を中心点として周方向に90度間隔に配置された4つの凹部45を形成している。各入力カップリング21A〜21Dの凹部45は、各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55と嵌合する。
【0047】
[第2実施形態]
図15に本発明の第2実施形態を示す。
図15は、各入力カップリング21A〜21Dの周辺を説明するための斜視図である。
本実施形態のプリンタは、各入力カップリング21A〜21Dの溝部46が各入力カップリング21A〜21Dの回転中心を通って直線状に延在して形成されており、各出力カップリング22A〜22Dとの嵌合間隔が180度に設定されている点を第一実施形態とは相違させ、他の構成は第1実施形態と同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
なお、図15では、入力側位置検出手段39は省略している。
図16には、入力カップリングの変形例を示す。
各入力カップリング21A〜21Dは、後述する各出力カップリング22A〜22Dと対向する面に、各出力カップリング22A〜22Dの入力側突起部55と嵌合され、カップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの凹部47が形成されている。
【0048】
前記構成とすると、入力カップリング21A〜21Dと各出力カップリング22A〜22Dとが嵌め合わされるのが180度に1回であるため、溝部46や突起部55の成型精度が各カップリング間の嵌め合わせのタイミングに与える影響が少なく、各感光体ドラム5A〜5Dの間で回転がずれにくいため、色ずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】プリンタの概略側断面図である。
【図2】入力カップリングの周辺を説明するための斜視図である。
【図3】入力側位置検出手段の受光センサと第4駆動伝達部とを本体ケーシングからみた側面図である。
【図4】ドラムカートリッジの斜視図である。
【図5】図4の出力カップリングの一部を拡大した図である。
【図6】出力カップリングの継ぎ手部を示した斜視図である。
【図7】図6の継ぎ手部を感光体ドラム側からみた斜視図である。
【図8】検知センサとドラムカートリッジとの位置関係を示した平面図である。
【図9】検知センサと感光体ドラムとを示す平面図である。
【図10】プリンタの駆動制御用の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】プリンタの駆動制御のフローチャートである。
【図12】入力カップリングと出力カップリングとの角度差の説明図である。
【図13】搬送ベルトの駆動開始時の説明図である。
【図14】第1実施形態の入力カップリングの変形例を示す図である。
【図15】第2実施形態の入力カップリングを示す斜視図である。
【図16】第2実施形態の入力カップリングの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 プリンタ(画像形成装置)
2 本体ケーシング(画像形成装置本体)
3A〜3D 第1〜第4プロセスカートリッジ
4 トップカバー(カバー)
5A〜5D 第1〜第4感光体ドラム
10 ドラム保持体
12 搬送ベルト(無端ベルト)
21A〜21D 第1〜第4入力カップリング
22A〜22D 第1〜第4出力カップリング
25A〜25D 第1〜第4駆動伝達部
28 制御部
29 マーク部
30 検知センサ
31 連結部
32 発光素子
33 貫通孔
39 入力側位置検出手段
42 ドラム駆動モータ
43 ベルト駆動モータ
44、45、46、47 溝部
48 出力側位置検出手段
55 入力側突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に収容され、複数の感光体ドラムを有するドラム保持体と、
前記複数の感光体ドラムに対向配置される無端ベルトと、
前記画像形成装置本体に設けられ、駆動部からの駆動力を前記ドラム保持体側に伝達する複数の入力カップリングと、
前記ドラム保持体の一端に設けられ、前記ドラム保持体を前記画像形成装置本体に取り付けたときに前記各入力カップリングに係合し、前記入力カップリングからの前記駆動力を前記ドラム保持体の前記各感光体ドラムに伝達する複数の出力カップリングと、
駆動開始前の前記各入力カップリングの回転方向の位置を検出する入力側位置検出手段と、
駆動開始前の前記各出力カップリングの回転方向の位置を検出する出力側位置検出手段と、
前記入力側位置検出手段と前記出力側位置検出手段とが検出した位置データに基づき前記無端ベルトの駆動開始を制御する制御部と、を備えており、
前記制御部は、前記位置データに基づき、最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時と最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時とを算出し、前記最初に駆動する感光体ドラムの駆動開始時から前記最後に駆動する感光体ドラムの駆動開始時までの間に前記無端ベルトを駆動させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記入力カップリングと前記出力カップリングとのいずれか一方のカップリングには、嵌合部が形成され、他方のカップリングには前記嵌合部と嵌合する被嵌合部とが形成され、
前記入力側位置検出手段と前記出力側位置検出手段とは、前記嵌合部と前記被嵌合部の回転方向の位置を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記嵌合部と前記被嵌合部とが嵌まり合った状態で前記駆動部により、前記嵌合部もしくは前記被嵌合部が駆動されてから、前記感光体ドラムが駆動されるまでの時間を前記各感光体ドラム毎に算出し、前記無端ベルトの駆動開始時を、最初に駆動する感光体ドラムの駆動時から最後に駆動する感光体ドラムの駆動時までの時間の1/2に設定している請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記嵌合部は、前記一方のカップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記他方のカップリングの回転中心と交点とを一致させた十字形状の溝部である請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記嵌合部は、前記一方のカップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記他方のカップリングの回転中心を中心点として周方向に90度間隔に配置された4つの凹部である請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記嵌合部は、前記一方のカップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記他方のカップリングの回転中心を通って直線状に延在する溝部である請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記嵌合部は、前記一方のカップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの突起部であり、前記被嵌合部は、前記他方のカップリングの回転中心を挟んで点対象に形成された2つの凹部である請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記出力側位置検出手段は、前記各感光体ドラムの端部に回転方向に沿って軸方向の幅を変化させて形成したマーク部と、前記マーク部の軸方向の幅を読み取り、前記マーク部の軸方向の幅によって前記出力カップリングの回転方向の位置を検出する位置検出センサとを備えている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成装置本体には、前記駆動部からの駆動力を前記出力カップリングに伝達する駆動伝達部が設けられ、前記駆動伝達部は、前記入力カップリングと、前記入力カップリングの外周に配置されたギア部と、前記入力カップリングと前記ギア部との間に形成された連結部とを備えており、
前記入力側位置検出手段は、発光部と、前記連結部に形成され、前記発光部の光を通過させる貫通孔と、前記発光部とは前記貫通孔を挟んで前記連結部の反対側に配置され、前記貫通孔を通過した光を検出する受光センサとを備えている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記ドラム保持体は、複数のプロセスカートリッジを備え、
前記各プロセスカートリッジは、前記画像形成装置本体に対して着脱自在に取り付けられており、前記画像形成装置本体には、前記プロセスカートリッジを着脱するための開閉可能なカバーが設けられ、
前記制御部は、前記カバーの開閉があったときに前記無端ベルトの駆動制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−79160(P2010−79160A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249855(P2008−249855)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】