説明

置換インダニルスルホンアミド化合物、それらの調製、および薬剤としての使用

本発明は、一般式(I)を有する新規なインダニルスルホンアミド化合物、並びにそれらの調製方法、薬剤としてのそれらの応用、およびそれらを含む医薬組成物に関する。新規な式(I)の化合物は5-HT6受容体に親和性を示し、従ってこれらの受容体によって伝達される疾患の治療に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般式(I)
【化1】

を有する新規なインダニルスルホンアミド化合物、並びにそれらの調製方法、薬剤としてのそれらの応用、およびそれらを含んでなる医薬組成物に関する。
【0002】
式Iの新規な化合物は5-HT6受容体に対する親和性を示し、従って、これらの受容体によって伝達される疾患の治療に有効である。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
5-HTセロトニン受容体のスーパーファミリーとしては、14のサブクラスを包含する7つのクラス(5-HT1-5-HT7)が挙げられる[D. Hoyer, et al., Neuropharmacology, 1997, 36, 419]。5-HT6受容体は、ラット[F.J. Monsma, et al., Mol. Pharmacol., 1993, 43, 320; M. Ruat, et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 1993, 193, 268]およびヒト[R. Kohen, et al., J. Neurochem., 1996, 66, 47]の両方で分子クローニングによって同定された最新のセロトニン受容体である。5-HT6受容体に親和性を示す化合物は、中枢神経系および消化管のいくつかの障害、例えば過敏腸管症候群の治療に適している。5-HT6受容体に親和性を有する化合物は、不安、鬱病および認識記憶障害の治療にも適している[M. Yoshioka, et al., Ann. NY Acad. Sci., 1998, 861, 244; A. Bourson, et al., Br. J. Pharmacol., 1998, 125, 1562; D.C. Rogers, et al., Br. J. Pharmacol. Suppl., 1999, 127, 22P; A. Bourson, et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1995, 274, 173; A.J. Sleight, et al., Behav. Brain Res., 1996, 73, 245; T.A. Branchek, et al., Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol., 2000, 40, 319; C. Routledge, et al., Br. J. Pharmacol., 2000, 130, 1606]。統合失調症の治療に用いられる定型および非定型抗精神病薬は、5-HT6受容体に高い親和性を有することが示されている[B.L. Roth, et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1994, 268, 1403; C.E. Glatt, et al., Mol. Med., 1995, 1, 398; F.J. Mosma, et al., Mol. Pharmacol., 1993, 43, 320; T. Shinkai, et al., Am. J. Med. Genet., 1999, 88, 120]。5-HT6受容体に親和性を有する化合物は、幼児期多動(ADHD; 注意欠陥/過活動性障害)の治療にも適している[W.D. Hirst, et al., Br. J. Pharmacol., 2000, 130, 1597; C. Gerard, et al., Brain Research, 1997, 746, 207; M. R. Pranzatelli, Drugs of Today, 1997, 33, 379]。5-HT6受容体は、栄養分の摂取にも役割を果たしていることも示されている[Neuropharmacology, 2001, 41, 210-219]。摂食障害、特に肥満は糖尿病または冠状動脈性心疾患のような患者の生命を危険に曝す他の一層重篤な疾患を発病する危険性を増すので、総ての年齢層の公衆衛生にとって重大で増大する脅威である。
【0004】
いくつかの特許文書は、5-HTスーパーファミリーの受容体に親和性を有する化合物に関するものである。WO 96/23783号明細書、WO 96/02537号明細書、WO 96/11929号明細書およびWO 97/08167号明細書には、5-HT2b/2c受容体の拮抗薬としての複素環式化合物が記載されている。
【0005】
もう一方には、治療活性を有するインダニルスルホンアミド化合物および他のインダニル誘導体が記載されている他の特許文書がある。欧州特許第0747374号明細書には、とりわけ循環器薬として有用にするカリウムチャンネル活性化活性を有するインダニルスルホンアミド化合物が記載されている。欧州特許第538193号明細書および欧州特許第456133号明細書には、S-アデノシル-メチオニン-デスカルボキシラーゼ阻害活性を有するいくつかのインダニル誘導体も記載されている。
【0006】
驚くべきことには、本発明の著者らは、一般式(I)を有するインダニルスルホンアミド化合物が良好な-優れた5-HT6受容体に対する親和性を示すことを観察した。従って、これらの化合物は、5-HT6受容体に関連した障害または疾患の予防および/または治療用の薬剤における薬理活性薬として特に適している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の目的
第一に、本発明の目的は、一般式(I)
【化2】

のインダン誘導体である。
【0008】
一般式(I)を有する化合物は5HT6受容体に高い親和性を示し、従って上記受容体によって伝達される障害の治療を目的とする良好な代替治療法を提供する。
【0009】
本発明のもう一つの目的は、一般式(I)のインダニルスルホンアミド化合物の調製方法である。下記の説明から分かるように、本出願明細書には、一般式Iの化合物の具体的態様である化合物(Ia)および(Ib)を得る方法が記載されている。
【0010】
本発明のもう一つの目的は、式(I)の化合物を得るための一般式(II)
【化3】

の中間体である。
【0011】
同様に、5HT6受容体によって伝達される障害または疾患を治療するための薬剤の製造における一般式(I)のインダニルスルホンアミド化合物の使用が、本発明の目的である。一般式Iのインダニルスルホンアミド化合物が有用である5HT6受容体によって伝達される疾患または障害には、食物摂取に関連した障害または疾患、好ましくは食欲調節に関連したもの、体重の維持、増加または減少、肥満、過食症、食欲不振、悪液質またはII型糖尿病、または過敏腸管症候群、中枢神経系の障害、不安、パニック発作、鬱病、双極性障害、認識障害、記憶障害、老人性痴呆、精神病、統合失調症、神経変性障害、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンティングトン病および多発性硬化症、または多動障害、好ましくは注意欠陥/多動障害、または認識能力を向上させるためのものがある。
【0012】
本発明の最後の目的は、一般式Iのインダニルスルホンアミド化合物と少なくとも1種類の薬学上許容可能な添加剤を含んでなる医薬組成物である。本発明による医薬組成物は、肺、鼻、直腸および/または静脈内など経口または非経口に関係なく任意の投与経路によって投与するために改良することができる。従って、本発明による処方物は、局所または全身投与、特に皮膚、皮下、筋肉内、関節内、腹腔内、肺、経口、舌下、鼻腔、経皮、膣、経口または非経口投与用に改良することができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の具体的説明
本発明の第一の態様は、一般式I
【化4】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は、互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R5、R6、R7およびR8は、互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20; F; Cl; Br; I;線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでおり、
但し、置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個は-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、
Aは
【化5】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化6】

(上記式中、
nは1、2、3または4であり、
XはNH、OまたはSであり、
R23はNH2またはNH-NH2であるか、あるいはR23はXと共に飽和、不飽和または芳香族性の3-9員の複素環であってN、OまたはSから選択される3個までのヘテロ原子を有するものを形成し、
R24水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R9およびR9aは互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であるか、または
R9およびR9aは、橋かけ窒素原子と共に、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいることがある飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成し、
R9bは水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基である)
を意味し、
R10-R22は互いに独立して、それぞれが水素原子、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基、飽和または不飽和の3-8員のシクロ脂肪族基であって、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ (=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ場合によっては環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むことがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3, C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
但し、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R6は- S(=O)2-N(R14)R15ではない)
のインダニルスルホンアミド化合物、または
その薬学上許容可能な塩、異性体、プロドラッグまたは溶媒和物
であって、
場合によりその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオ異性体、ラセミ化合物の1つの形態またはその立体異性体、好ましくは鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の少なくとも2つの混合物の形態で任意の混合比でのもの、またはその生理学的に許容可能な塩またはその対応する溶媒和物に関する。
【0014】
好ましい態様では、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R5、R6、R7またはR8は-S(=O)2-N(R14)R15とはならない。
【0015】
「塩」という用語は、本発明によって用いられる活性化合物の任意の形態であって、上記化合物がイオン形態であるか、または帯電して対イオン(カチオンまたはアニオン)に結合しているか、または溶液であるものと理解されなければならない。この定義は、第四アンモニウム塩および活性分子と他の分子およびイオンとの複合体、特にイオン相互作用によって形成される複合体も包含する。この定義は生理学的に許容可能な塩を包含し、この用語は「薬学上許容可能な塩」と同等であると理解されなければならない。
【0016】
本発明に関する「生理学的に許容可能な」という用語は、治療に適当な方法で用いるとき、特にヒトおよび/または哺乳類に投与または用いるときに、生理学的に許容される任意の塩を意味する(通常は、それが特に対イオンの結果として毒性がないことを意味する)。
【0017】
これらの生理学的に許容可能な塩はカチオンまたは塩基を用いて形成させることができ、本発明に関しては、本発明に準じて用いられる少なくとも1種類の化合物(通常は(脱プロトン化された)酸)、例えばアニオンと、少なくとも1種類の生理学的に許容可能なカチオン、特にヒトおよび/または哺乳類に用いるときには、好ましくは無機カチオンとによって形成される塩であると理解される。アルカリおよびアルカリ土類金属との塩、並びにアンモニウムカチオン(NH4+)との塩が特に好ましい。好ましい塩は、(一)または(二)ナトリウム、(一)または(二)カリウム、マグネシウムまたはカルシウムを用いて形成されるものである。
【0018】
これらの生理学的に許容可能な塩はアニオンまたは酸を用いて形成させることができ、本発明に関しては、本発明に準じて用いられる少なくとも1種類の化合物(通常は、窒素などにおいてプロトン化されている)、例えば、特にヒトおよび/または哺乳類に用いるときには、カチオンと、少なくとも1種類の生理学的に許容可能なアニオンとによって形成される塩であると理解される。この定義は、具体的には本発明に関しては生理学的に許容可能な酸によって形成される塩、すなわち、特にヒトおよび/または哺乳類に用いるときには、特異活性化合物と生理学的に許容可能な有機または無機酸との塩を包含する。この種の塩の例は、塩酸、臭化水素酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸またはクエン酸で形成されるものである。
【0019】
本発明による「溶媒和物」という用語は、本発明による活性化合物の任意の形態であって、上記化合物が共有結合によって別の分子(通常は、極性溶媒)に結合しているもの、特に水和物およびアルコレート、例えばメタノレートを意味するものと理解すべきである。
【0020】
本発明のもう一つの態様では、Aは
【化7】

であって、(Ib)
【化8】

(上記式中、
XはNHであり、R23はNH2である)
の型の化合物を意味する。
【0021】
本発明のもう一つの態様では、 Aは
【化9】

であって、(Ib)
【化10】

(上記式中、
R23はXと共に3個までの窒素を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成する)
の型の化合物を意味する。
【0022】
本発明の更に好ましい態様では、R23はXと共に4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾールを形成する。
【0023】
本発明のもう一つの態様では、Aは
【化11】

であって、(Ia)
【化12】

(上記式中、
R24は水素原子であり、R9bは水素原子または飽和のC1-5脂肪族基であり、R9はR9aと共に飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成する)
の型の化合物を意味する。
【0024】
本発明のもう一つの態様は、式Iの化合物であって、少なくとも1種類のR5、R6、R7およびR8が-N(R16)-S(=O)2-R17基であって、R16およびR17が上記の意味を有するものを定義する。
【0025】
もう一つの好ましい態様は、式Iの化合物であって、R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個が-S(=O)2-N(R14)R15基であってR14およびR15の少なくとも1個が置換されていることがある5-14員のアリールまたはヘテロアリール基でありかつヘテロアリール基が環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むものである。この態様では、5-14員のアリールまたはヘテロアリール基はClによって置換されているのが好ましい。
【0026】
もう一つの好ましい態様は、式I
(上記式中、
R1、R2、R3およびR4が水素原子または/およびC1-5脂肪族基であり、
R5、R6、R7およびR8が-S(=O)2-N(R14)R15基または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、R14、R15、R16およびR17が場合によってはClによって置換されている5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、ヘテロアリール基が環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
Aが
【化13】

(上記式中、
XはNHであり、R23はNH2であり、R24は水素原子であり、R9bは水素原子または線形の飽和したC1-5脂肪族基であり、R9はR9aと共に飽和または芳香族性の3-9員複素環である)
である)
の化合物である。
【0027】
一般式Iで表される総ての化合物の中で、特に好ましいものは、
[1] N-[2-メチル-3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]ナフタレン-2-スルホンアミド
[2] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]ナフタレン-2-スルホンアミド
[3] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド
[4] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[5] N-[3-(ピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1- b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[6] N-[1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[7] N-[5-メトキシ-1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド
[8] 2-{6-[(2-ナフチルスルホニル)アミノ]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン}ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[9] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド
[10] 2-(4-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド [11] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド
[12] (+)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[13] (-)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[14] 6-クロロ-N-[1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1 b][1,3]チアゾール- 5-スルホンアミド
[15] 6-クロロ-N-[1,1-ジメチル-3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[16] 6-クロロ-N-メチル-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[17] 6-クロロ-N-(3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[18] 6-クロロ-N-(3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[19] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-スルホンアミド
[20] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[21] 2-(5-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[22] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル](メチル)アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[23] 2-(6-{[(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[24] 6-クロロ-N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド塩酸塩
[25] 6-クロロ-N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド塩酸塩
[26] N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-スルホンアミド塩酸塩
から選択されるもののいずれかである。
【0028】
本発明の特定態様は、本発明のインダニルスルホンアミド化合物が、一般式(Ia)
【化14】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R9a、R9b、R24は上記意味を有し、n=1、2、3または4である)
の化合物であるものである。
【0029】
また、特定態様は、本発明のインダニルスルホンアミド化合物が、一般式(Ib)
【化15】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R23およびXは上記意味を有する)
によって表されるものである。
【0030】
異なる態様では、本発明は、一般式Iのインダニルスルホンアミド化合物の調製方法に関する。本発明のインダニルスルホンアミド化合物を得る目的で、2つの方法を開発した。これらの手順のそれぞれを、以下に説明する。
【0031】
方法A
最初に、一般式(Ia)
【化16】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R9a、R9b、R24は上記意味を有し、n=1、2、3または4である)
を有し、下記の段階を含んでなるインダニルスルホンアミド化合物の製造方法について説明する。
a) 一般式(II)
【化17】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は上記意味を有する)
のインダノンを、式(III)
【化18】

(上記式中、
R9、R9aおよびR9bは上記意味を有する)の化合物とルイス酸の存在下にて50℃-70℃の温度で反応させ、
b) 段階a)から生じる材料を、還流温度の適当な溶媒中で還元剤により還元する。
【0032】
第一段階では、一般式(II)の適当に置換された1-インダンを、一般式(III)の適当に置換された化合物と反応させる。反応は、ルイス酸、好ましくはチタン(IV)イソプロポキシドの存在下にて50-70℃で適当な時間行う。生成する材料を、水素化ホウ素ナトリウムのエタノール溶液で還流温度で適当な時間還元する。一般式(Ia)の化合物は、炭酸ナトリウムの水溶液を加えて、濾過し、濾液を減圧濃縮することによって単離することができる。次に、回収した生成物を、必要ならば、クロマトグラフィーによって精製する。
【0033】
方法B
方法Bは、一般式(Ib)
【化19】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R23およびXは、上記意味を有する)
のインダニルスルホンアミド化合物の製造方法であって、一般式(II)
【化20】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、上記意味を有する)
のインダノンを式(IV)
【化21】

(上記式中、
R23およびXは、上記意味を有する)
の化合物と酸性媒質中適当な溶媒の存在下にて還流温度で反応させることを含んでなる、方法である。
【0034】
一般式(Ib)の化合物は、一般式(II)の適当に置換された1-インダノンを一般式(IV)の化合物と反応させることによって調製することができる。反応は、有機溶媒、特にメタノールまたはアセトニトリルの存在下にて行われる。反応は、酸性媒質、好ましくは塩酸中で還流温度で適当な時間行う。一般式(Ib)の生成する化合物は、溶媒を蒸発させ、必要ならば適当な溶媒から再結晶することによって精製することができる。
【0035】
方法AおよびBは、下記スキームで表される。
【化22】

【0036】
本発明のもう一つの本質的態様は、一般式(II)
【化23】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあり、線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいる)
の中間体化合物である。
【0037】
これらの化合物は、一般式(I)の化合物を得るのに有用であり、US 60/735042号明細書に記載の方法に準じて調製することができる。
【0038】
本発明のもう一つの態様は、一般式(I)の化合物の治療での使用に関する。上記のように、一般式(I)のインダニルスルホンアミド化合物は5-HT6受容体に強い親和性を有し、その作動薬、拮抗薬、逆作動薬、部分的拮抗薬または部分的作動薬として作用することができる。このため、それらは5HT6受容体によって伝達される障害および疾患の治療および予防に適当である。この意味において、一般式Iのインデン誘導体は、食物摂取に関連した障害または疾患、好ましくは食欲調節に関連したもの、体重の維持、増加または減少、肥満、過食症、食欲不振、悪液質またはII型糖尿病、または過敏腸管症候群、中枢神経系の障害、不安、パニック発作、鬱病、双極性障害、認識障害、記憶障害、老人性痴呆、精神病、統合失調症、神経変性障害、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンティングトン病および多発性硬化症、または多動障害、好ましくは注意欠陥/多動障害、または認識能力の向上に特に有用である。
【0039】
本発明のもう一つの本質的態様は、一般式(I)の化合物と少なくとも1種類の添加剤および/または薬学上許容可能な補助材料を含んでなる医薬組成物である。
【0040】
補助材料および/または添加剤は、キャリヤー、賦形剤、支持材料、滑沢剤、増量剤、溶媒、希釈剤、着色料、砂糖などの香味コンディショナー、酸化防止剤および/または凝集剤から選択することができる。座薬の場合には、これはワックスまたは脂肪酸エステルまたは防腐剤、乳化剤および/または非経口投与用キャリヤーを包含することがある。これらの補助材料および/または添加剤の選択および使用量は、医薬組成物の投与形態によって変化する。
【0041】
本発明による医薬組成物は、経口または非経口に関わりなく、肺、鼻、直腸および/または静脈内など任意の投与形態に適合させることができる。従って、本発明による処方物は、局所または全身投与、特に皮膚、皮下、筋肉内、関節内、腹腔内、肺、経口、舌下、鼻腔、経皮、膣、経口または非経口投与に適合させることができる。
【0042】
経口投与に適する製剤は、丸薬、チューインガム、カプセル、顆粒剤、点滴剤またはシロップである。
【0043】
非経口投与に適する製剤は、溶液、懸濁液、再構成可能な乾燥製剤またはスプレーである。
【0044】
場合によっては皮膚透過を促進する薬剤を含む溶解形態またはパッチでの付着層としての本発明の化合物は、経皮投与の手段の例である。
【0045】
皮膚投与剤としては、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、懸濁液または乳化剤が挙げられる。
【0046】
直腸投与の好ましい形態は、座薬によるものである。
【0047】
場合によっては、本発明による組成物は、上記投与剤では、特に経口、直腸および経皮投与には、放出速度を遅くすることができる。
【0048】
患者に投与しなければならない活性成分の量は、患者の体重、投与の種類、疾患の状態および重篤さによって変化する。通常は、ヒトでは、1-500mgの活性化合物が1日1回または数回に分けて投与される。
【0049】
下記に、本発明の例示としてのいくつかの実施例を説明する。
【実施例1】
【0050】
実施例1: 方法AによるN-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-S-クロロ-S-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド(化合物3)の合成
N-(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)- 5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド(100mg, 0.26ミリモル)、1-メチルピペラジン(0.28ml, 2.6ミリモル)およびチタン(IV)イソプロポキシド(0.1ml, 0.33ミリモル)の混合物を、50℃で30分間加熱した。この材料をエタノールに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(11mg, 0.29ミリモル)を加えた。還流温度で3時間攪拌した後、2N炭酸ナトリウムを加えた。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。生成する粗生成物をシリカゲル上でクロマトグラフィーによって溶離剤として塩化メチレン/メタノール/アンモニアの混合物を用いて精製し、80mg(65%)のN-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミドを固形生成物として得た。
【実施例2】
【0051】
実施例2: 方法Bによる2-{6-[(2-ナフチルスルホニル)アミノ]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン}ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩(化合物8)の合成
アミノグアニジン炭酸水素塩(45mg, 0.33ミリモル)を1N HCl 2mlに溶解した。N-(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)ナフタレン-2-スルホンアミド(100mg, 0.30ミリモル)のメタノール(2ml)溶液を加え、混合物を還流温度に1時間加熱した。次いで、混合物を真空濃縮し、沈澱した塩をアセトニトリルから結晶させ、48mg(36%)の2-{6-[(2- ナフチルスルホニル)アミノ]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン}ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩を得た。
【実施例3】
【0052】
実施例3: HPLC分割による(+)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド(化合物12)および(-)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド (化合物13)の調製
鏡像異性体12(+)および13(-)を、ラセミ体N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール- 5-スルホンアミド(化合物4)から半調製用HPLC(Chiralpak AD-H, 5μ, 2x25cmカラム; ヘプタン/エタノール0.1% Et2NH, 85/15(v/v) 移動相; 流速 13ml/分; λ=220nm; 0.5ml注入容積, 溶液 20mg/ml)によって分離した。溶出液を蒸発させた。化合物12: Rt = 25分, [α]D25℃ = +55.2。化合物13: Rt = 20分, [α]D25℃ = -57.8。
【0053】
化合物番号4、5、6、7、14、15、16、17、18および19を、方法Aに準じて調製した。
【0054】
化合物番号8、9、10、11、20、21、22および23を、方法Bに準じて調製した。
【0055】
実施例に準じて調製した一般式Iの化合物のいくつかから得た融点および分光データーを、下表に示す。
【0056】
【表1】






【0057】
5-HT6受容体への結合試験
Membranes of 5HT6ヒト組換え受容体を発現するHEK-293細胞の膜は、Receptor Biologyによって供給された。これらの膜において、受容体濃度は2.18ピコモル/mgタンパク質であり、タンパク質濃度は9.17mg/mlである。実験プロトコルは、若干修飾を加えたB.L. Roth et al.の方法[B.L. Roth, S. C. Craigo, M. S. Choudhary, A. Uluer, F.J. Monsma, Y. Shen, H. Y. Meltzer, D. R. Sibley: 「5-ヒドロキシトリプタミン-6およびヒドロキシトリプタミン-7受容体への定型および非定型抗精神病薬の結合」. The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 1994, 268, 1403]に従っている。市販の膜を、結合緩衝液(50mM Tris-HCl, 10mM MgCl2, 0.5mM EDTA (pH 7.4))で希釈する(希釈倍率 1:40)。用いた放射性リガンドは[3H]-LSDであり、濃度は2.7nMであり、最終容積は200μlである。インキュベーションは、膜懸濁液(約22.9μg膜タンパク質)100μlを加えて開始し、37℃の温度で60分間継続する。インキュベーションは、0.5%ポリエチレンイミン溶液で前処理したSchleicher & Schuell製ガラス繊維フィルターGF 3362を介するHarvester Brandel Cellでの迅速濾過によって終了する。フィルターを、Tris-HCI 50mM pH 7.4緩衝液3mlで3回洗浄する。フィルターをバイアル瓶に移し、それぞれのバイアル瓶に液体シンチレーションカクテルEcoscint H 5mlを加える。バイアル瓶を数時間平衡に到達させて置いた後、Wallac Winspectral 1414シンチレーションカウンターで計測した。非特異的結合は、100μMセロトニンの存在下にて決定される。試験は3回行う。阻害定数(Ki, nM)を、プログラムEBDA/LIGANDを用いる非線形回帰分析によって計算する[Munson and Rodbard, Analytical Biochemistry, 1980, 107, 220]。下表は、本発明の目的化合物のいくつかについての結合結果を示している。
【0058】
【表2】

【0059】
医薬処方物
ヒトの薬剤における1日投薬量は、生成物1mg-500mgであり、これは1回または数回に分けて投与することができる。組成物を、丸薬、錠剤、カプセル、座薬、溶液または懸濁液などの用いられる投与様式に適合する形態に調製する。これらの組成物は、既知の方法によって調製され、活性成分(一般式Iの化合物)1-60重量%と活性成分および用いられる組成物の物理的形態と適合する薬学用ビヒクル40-99重量%を含んでなる。例として、本発明の生成物を含む丸薬について処方を示す。
【0060】
丸薬当たりの処方の例
実施例9 5mg
ラクトース 60mg
結晶セルロース 25mg
ポピドンK 90 5mg
予備ゼラチン化澱粉 3mg
コロイド状二酸化ケイ素 1mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
丸薬当たりの総重量 100mg

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、または線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるものであり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでおり、
但し、置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個は-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、
Aは
【化2】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化3】

(上記式中、
nは1、2、3または4であり、
XはNH、OまたはSであり、
R23はNH2またはNH-NH2であるか、あるいはR23はXと共に飽和、不飽和または芳香族性の3-9員の複素環であってN、OまたはSから選択される3個までのヘテロ原子を有するものを形成し、
R24水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R9およびR9aは互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であるか、または
R9およびR9aは、橋かけ窒素原子と共に、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいることがある飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成し、
R9bは水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基である)
を意味し、
R10-R22は互いに独立して、それぞれが水素原子、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基、飽和または不飽和の3-8員のシクロ脂肪族基であって、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ (=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ場合によっては環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むことがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3, C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
但し、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R5、R6、R7およびR8はいずれも- S(=O)2-N(R14)R15ではない)
の置換インダニルスルホンアミド化合物、または
その薬学上許容可能な塩、異性体、プロドラッグまたは溶媒和物
であって、
場合によりその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオ異性体、ラセミ化合物の1つの形態またはその立体異性体、好ましくは鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の少なくとも2つの混合物の形態で任意の混合比でのもの、またはその生理学的に許容可能な塩またはその対応する溶媒和物。
【請求項2】
一般式I
【化4】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、または線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるものであり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでおり、
但し、置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個は-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、
Aは
【化5】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化6】

(上記式中、
nは1、2、3または4であり、
XはNH、OまたはSであり、
R23はNH2またはNH-NH2であり、
R24水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R9およびR9aは互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であるか、または
R9およびR9aは、橋かけ窒素原子と共に、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいることがある飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成し、
R9bは水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基である)
を意味し、
R10-R22は互いに独立して、それぞれが水素原子、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基、飽和または不飽和の3-8員のシクロ脂肪族基であって、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ (=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ場合によっては環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むことがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3, C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
但し、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R5、R6、R7およびR8はいずれも- S(=O)2-N(R14)R15ではない)
の置換インダニルスルホンアミド化合物、または
その薬学上許容可能な塩、異性体、プロドラッグまたは溶媒和物
であって、
場合によりその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオ異性体、ラセミ化合物の1つの形態またはその立体異性体、好ましくは鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の少なくとも2つの混合物の形態で任意の混合比でのもの、またはその生理学的に許容可能な塩またはその対応する溶媒和物。
【請求項3】
一般式I
【化7】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、または線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるものであり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでおり、
但し、置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個は-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、
Aは
【化8】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化9】

(上記式中、
nは1、2、3または4であり、
XはNH、OまたはSであり、
R23はNH2またはNH-NH2であるか、あるいはR23はXと共に飽和、不飽和または芳香族性の3-9員の複素環であってN、OまたはSから選択される3個までのヘテロ原子を有するものを形成し、
R24水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R9およびR9aは互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であるか、または
R9およびR9aは、橋かけ窒素原子と共に、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいることがある飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成し、
R9bは水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基である)
を意味し、
R10-R22は互いに独立して、それぞれが水素原子、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基、飽和または不飽和の3-8員のシクロ脂肪族基であって、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ (=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ場合によっては環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むことがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3, C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
但し、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R5、R6、R7およびR8はいずれも- S(=O)2-N(R14)R15ではない)
の置換インダニルスルホンアミド化合物、または
その薬学上許容可能な塩、異性体、プロドラッグまたは溶媒和物
であって、
場合によってその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオ異性体、ラセミ化合物の1つの形態またはその立体異性体、好ましくは鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の少なくとも2つの混合物の形態で任意の混合比でのもの、またはその生理学的に許容可能な塩またはその対応する溶媒和物。
【請求項4】
一般式I
【化10】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、または線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるものであり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基であってF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでおり、
但し、置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個は-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、
Aは
【化11】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化12】

(上記式中、
nは1、2、3または4であり、
XはNH、OまたはSであり、
R23はNH2またはNH-NH2であり、
R24水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R9およびR9aは互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であるか、または
R9およびR9aは、橋かけ窒素原子と共に、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいることがある飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成し、
R9bは水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基である)
を意味し、
R10-R22は互いに独立して、それぞれが水素原子、F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基、飽和または不飽和の3-8員のシクロ脂肪族基であって、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、オキソ(=O)、チオキソ (=S)、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ場合によっては環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含むことがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるもの、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって、-CF3, C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、
但し、R9およびR9aが場合によっては置換基を有する飽和、不飽和または芳香族性の3-9員複素環を形成するときには、R6は-S(=O)2-N(R14)R15ではない)
の置換インダニルスルホンアミド化合物、または
その薬学上許容可能な塩、異性体、プロドラッグまたは溶媒和物
であって、
場合によりその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオ異性体、ラセミ化合物の1つの形態またはその立体異性体、好ましくは鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の少なくとも2つの混合物の形態で任意の混合比でのもの、またはその生理学的に許容可能な塩またはその対応する溶媒和物。
【請求項5】
Aが
【化13】

であって、(Ib)
【化14】

の型の化合物を意味する、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項6】
XがNHであり、R23がNH2であるか、あるいはR23はXと共に飽和、不飽和または芳香族性の3-9員の複素環であってN、OまたはSから選択される3個までのヘテロ原子を有するものを形成する、請求項5に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項7】
XがNHであり、R23がNH2である、請求項5に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項8】
Aが
【化15】

であって、(Ia)
【化16】

の型の化合物を意味する、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項9】
R24が水素原子であり、R9bが飽和のC1-5脂肪族基または水素原子であり、R9がR9aと共に飽和または芳香族性3-9員複素環を表すかまたは互いに独立してそれぞれが水素原子またはC1-5脂肪族基である、請求項8に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項10】
R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個が-N(R16)-S(=O)2-R17基である、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項11】
R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個が-S(=O)2-N(R14)R15基である、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項12】
R14およびR15の少なくとも1個が置換されていることがある5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基が環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む、請求項11に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項13】
5-14員のアリールまたはヘテロアリール基がClで置換されている、請求項12に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項14】
R1、R2、R3およびR4が水素原子またはC1-5脂肪族基であり、R5、R6、R7およびR8が-S(=O)2-N(R14)R15基または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、R14、R15、R16およびR17が場合によってはClによって置換されている5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基が環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド。
Aは
【化17】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化18】

(上記式中、
XはNHであり、R23はNH2であり、R24は水素原子であり、R9bは水素原子または線形の飽和したC1-5脂肪族基であり、R9はR9aと共に飽和または芳香族性の3-9員複素環である)
である。
【請求項15】
R1、R2、R3およびR4が水素原子またはC1-5脂肪族基であり、R5、R6、R7およびR8が-S(=O)2-N(R14)R15基または-N(R16)-S(=O)2-R17基であり、R14、R15、R16およびR17が場合によってはClによって置換されている5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であり、ヘテロアリール基が環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド。
Aは
【化19】

であり、それぞれ(Ia)および(Ib)型の化合物
【化20】

(上記式中、
XはNHであり、R23はNH2であり、R24は水素原子であるか、あるいはR23はXと共にNOSから選択される3個までの飽和、不飽和または芳香族性の3-9員の複素環を形成し、R9bは水素原子または線形の飽和したC1-5脂肪族基であり、R9はR9aと共に飽和または芳香族性の3-9員複素環を表す)
である。
【請求項16】
[1] N-[2-メチル-3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]ナフタレン-2-スルホンアミド
[2] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]ナフタレン-2-スルホンアミド
[3] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド
[4] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[5] N-[3-(ピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1- b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[6] N-[1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[7] N-[5-メトキシ-1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-5-クロロ-3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-スルホンアミド
[8] 2-{6-[(2-ナフチルスルホニル)アミノ]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン}ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[9] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド
[10] 2-(4-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド
[11] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド
[12] (+)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[13] (-)-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[14] 6-クロロ-N-[1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1 b][1,3]チアゾール- 5-スルホンアミド
[15] 6-クロロ-N-[1,1-ジメチル-3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[16] 6-クロロ-N-メチル-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[17] 6-クロロ-N-(3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[18] 6-クロロ-N-(3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド
[19] N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-スルホンアミド
[20] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[21] 2-(5-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[22] 2-(6-{[(6-クロロイミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-イル)スルホニル](メチル)アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[23] 2-(6-{[(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-イル)スルホニル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イリデン)ヒドラジンカルボキシイミダミド塩酸塩
[24] 6-クロロ-N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド塩酸塩
[25] 6-クロロ-N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-5-スルホンアミド塩酸塩
[26] N-[3-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イルヒドラゾノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル]-4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンズオキサジン-7-スルホンアミド塩酸塩
から選択される、一般式Iのインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項17】
一般式(Ia):
【化21】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R9a R9b、R24は上記の意味を有し、n=1、2、3または4である)
を有する、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項18】
一般式(Ib):
【化22】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R23およびXは上記の意味を有する)
を有する、請求項1-4のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項19】
a) 一般式(II)
【化23】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は上記の意味を有する)
のインダノンを式(III)
【化24】

(上記式中、
R9、R9aおよびR9bは上記の意味を有する)
の化合物とルイス酸の存在下にて50℃-70℃の温度で反応させ、
b) 段階a)から生じる材料を還元剤を用いて適当な溶媒中で還流温度で還元する
ことを含んでなる、
一般式(Ia)
【化25】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R9a R9b、R24は上記の意味を有し、n=1、2、3または4である)
のインダニルスルホンアミド化合物の製造方法。
【請求項20】
段階a)のルイス酸がチタン(IV)イソプロポキシドである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
還元段階b)を水素化ホウ素ナトリウムエタノール溶液を用いて行う、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
一般式(II)
【化26】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は上記の意味を有する)
のインダノンを式(IV)
【化27】

(上記式中、
R23およびXは上記の意味を有する)
の化合物と適当な溶媒の存在下にて酸性媒質中で還流温度でさせることを含んでなる、一般式(Ib)
【化28】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R23およびXは上記の意味を有する)
のインダニルスルホンアミド化合物の製造方法。
【請求項23】
反応を、溶媒としてのメタノールまたはアセトニトリル酸性媒質としての塩酸を用いて行う、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
一般式(II)
【化29】

(上記式中、
R1、R2、R3、R4は互いに独立して、それぞれが水素原子であるか、またはF、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-5脂肪族基であり、
R5、R6、R7およびR8は互いに独立して、それぞれが水素原子、-NO2、-NH2、-SH、-OH、-CN、-C(=O)-H、-C(=O)-R10、-OR11、-SR12、-S(=O)2-N(R14)R15、-N(R16)-S(=O)2-R17、-NH-R18、-NR19R20、F、Cl、Br、I、 F、Cl、Br、-OH、-NH2、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-NO2、-CN、-NH-CH3および-S-CH3からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがある線状または分岐状の飽和または不飽和C1-6脂肪族基、または5-14員のアリールまたはヘテロアリール基であって-CF3、C1-5-アルキル、-O-C1-5-アルキル、-S-C1-5-アルキル、-C(=O)-OH、-C(=O)-0-C1-5-アルキル、-O-C(=O)-C1-5-アルキル、F、Cl、Br、I、-CN、-OCF3、-SCF3、-OH、-SH、-NH2、-NH(C1-5-アルキル)、-N(C1-5-アルキル)2、-NH-C(=O)-C1-5-アルキル、-N(C1-5-アルキル)-C(=O)-C1-5-アルキル、-NO2、-CHO、-CF2H、-CFH2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-5-アルキル)、-C(=O)-N(C1-5-アルキル)2、-S(=O)2-C1-5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルからなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていることがありかつ線状または分岐状のC1-6アルキレン基を介して結合していることがあるものであり、ヘテロアリール基は環構成員としての窒素、酸素および硫黄からなる群から独立して選択される1、2または3個の置換基を含んでいる)
のインダノン。
【請求項25】
置換基R5、R6、R7およびR8の少なくとも1個が-S(=O)2-N(R14)R15または-N(R16)- S(=O)2-R17基である、請求項24に記載の一般式(II)のインダノン。
【請求項26】
薬剤として使用するための、請求項1-18のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項27】
5HT6受容体によって伝達される障害または疾患の治療に用いるための、請求項26に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項28】
請求項27に記載のインダニルスルホンアミド化合物。 for its use in the食物摂取に関連した障害または疾患の予防および/または治療、好ましくは食欲調節に関連したもの、体重の維持、増加または減少、肥満、過食症、食欲不振、悪液質またはII型糖尿病、または過敏腸管症候群、中枢神経系の障害、不安、パニック発作、鬱病、双極性障害、認識障害、記憶障害、老人性痴呆、精神病、統合失調症、神経変性障害、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンティングトン病および多発性硬化症、または多動障害、好ましくは注意欠陥/多動障害、または認識能力の向上において使用するための、請求項27に記載のインダニルスルホンアミド化合物。
【請求項29】
5HT6受容体によって伝達される障害または疾患を治療するための薬剤の製造における、請求項1-18のいずれか一項に記載のインダニルスルホンアミド化合物の使用。
【請求項30】
食物摂取に関連した障害または疾患の予防および/または治療、好ましくは食欲調節、体重の維持、増加または減少、 for the肥満、過食症、食欲不振、悪液質またはII型糖尿病の予防および/または治療、または過敏腸管症候群、中枢神経系の障害、不安、パニック発作、鬱病、双極性障害、認識障害、記憶障害、老人性痴呆、精神病、統合失調症、神経変性障害、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンティングトン病および多発性硬化症、または多動障害、好ましくは注意欠陥/多動障害の予防および/または治療、また認識能力の向上のための薬剤の製造における、請求項29に記載のインダニルスルホンアミド化合物の使用。
【請求項31】
請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物と少なくとも1種類の薬学上許容可能な添加剤を含んでなる、医薬組成物。

【公表番号】特表2009−545555(P2009−545555A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522220(P2009−522220)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057658
【国際公開番号】WO2008/015137
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(500031124)ラボラトリオス・デル・ドクトル・エステベ・ソシエダッド・アノニマ (55)
【Fターム(参考)】