説明

表示装置

【課題】複雑な構成にすることなく、消費電力を低下させ、また駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極の間に挟まれた有機化合物を含む積層体を有し、有機化合物を含む積層体には発光層とバッファ層が設けられており、前記バッファ層は有機化合物と無機化合物の混合層でなる。このバッファ層は第1の電極と第2の電極とのショートを防ぐ機能を有している。また上記の有機化合物を含む積層体は有機発光層及び液晶機能を有する層を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一対の電極の間に有機化合物と無機化合物とを含む層を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス発光装置は、透明基板上に透明電極(陽極又は陰極),キャリア輸送層、有機発光層、背面電極(陰極又は陽極)を順次積層した構造をもっている。陽極側からのホールと陰極側からの電子が有機発光層で再結合し、有機発光体分子が励起され面状に発光し、その発光を透明電極及び透明基板を通して外部に取り出すものである。
【0003】
有機エレクトロルミネッセンス発光装置は、有機発光層自体が発光するため、液晶ディスプレイに比較して鮮明な映像が得られる。しかし外光の反射を利用する反射型の液晶ディスプレイに比較すると、消費電力が大きなことが欠点である。他方、反射型の液晶ディスプレイでは、明るい条件下ではコントラストがよいため見やすい映像が得られるものの、暗所での見難さを解消するため照度不足をバックライトで補っている。そのためバックライト点灯のための消費電力が大きくなりがちである。
【0004】
そこで特許文献1では、エレクトロルミネッセンス素子を液晶表示素子に積層した液晶表示装置を開示している。この液晶表示装置は、エレクトロルミネッセンス素子の面発光を利用しているため、暗所でも表示が視認できる。また、エレクトロルミネッセンス素子に液晶表示素子を積層しているので、液晶表示器の裏面にエレクトロルミネッセンス素子を配置したものに比較して薄型化できる。
【0005】
また有機エレクトロルミネッセンス発光装置は電極上の異物に対して非常に敏感である。ナノスケールの凹凸や異物の付着は電極間ショート(短絡)を引き起こし、素子の発光を阻害する。その結果、発光しない素子は画面上で黒い点(暗点欠陥、あるいは黒点欠陥と呼ばれることがある。以下、暗点、あるいは暗点欠陥と記す)として認識されることになる。一つのディスプレイ上には何千〜何万もの画素が形成されるが、その中にたった一つの暗点が認識されるだけで、商品価値は大きく低減してしまう。
【0006】
そこで例えば特許文献2では、暗点原因の一つである画素上の異物によるショートを、正孔輸送層を厚膜化して画素上の異物を覆ってしまうことにより防ぐ構成が開示されている。
【特許文献1】実開昭59−181422号公報
【特許文献2】特開2003−257675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で紹介されている液晶表示装置は、透明電極、配向膜、偏光板、スペーサ、液晶層からなる液晶表示器を一対のガラス基板の間に挟んだ後、一方のガラス基板にエレクトロルミネッセンス素子を形成している。液晶表示素子及びエレクトロルミネッセンス素子を積層した構成であることから、積層数が増加し、素子構成が複雑化するという問題がある。
【0008】
また特許文献2に記載の発明は正孔輸送層を厚膜化することで暗点の発生を抑制している。正孔輸送層に用いられる材料はある程度の導電性を有しているとはいえその抵抗は低いとは言い難く、厚膜化することによる消費電力の上昇を避けることは出来ないという問題がある。
【0009】
そこで本発明は上記2つの課題、すなわち複雑な素子構成にすることなく、消費電力を低下させ、また駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する為の本発明の表示装置は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極の間に挟まれた有機化合物を含む積層体を有し、有機化合物を含む積層体には発光層とバッファ層が設けられており、前記バッファ層は有機化合物と無機化合物の混合層でなる。このバッファ層は第1の電極と第2の電極とのショートを防ぐ機能を有している。また上記の有機化合物を含む積層体は有機発光層及び液晶機能を有する層を有している。
【0011】
本発明の表示装置は有機発光層及び液晶機能を有する層を有し、印加電圧に応じて液晶ディスプレイ又はエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動させるものである。
【0012】
本発明の一は第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の液晶層と、前記液晶層上の発光層と、前記発光層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動する表示装置である。
【0013】
また本発明の一は第1の基板上の第1の電極と、第1の電極上の発光層と、前記発光層上の液晶層と、前記液晶層上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の第2の電極、を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動する表示装置である。
【0014】
また前記液晶層には正孔輸送性材料が添加されていてもよい。また前記混合層及び前記発光層は配向層となる。
【0015】
また液晶層上に発光層を有し、発光層上に第2の電極を有するときは、前記発光層上に電子輸送層又は電子注入層を有し、前記電子輸送層又は電子注入層上に前記第2の電極を有してもよい。
【0016】
また前記電子輸送層又は電子注入層上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、前記第2の混合層上に前記第2の電極を有してもよい。
【0017】
また第1の電極上に発光層を有し、発光層上に液晶層を有するときは、第1の電極上に電子輸送層又は電子注入層を有し、前記電子輸送層又は電子注入層上に前記発光層を有してもよい。また第1の電極上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、前記第2の混合層上に前記電子輸送層又は電子注入層を有してもよい。
【0018】
また本発明の一は第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の正孔輸送層と、前記正孔輸送層上の発光層と、前記発光層上の液晶層と、前記液晶層上の電子輸送層と、前記電子輸送層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動する表示装置である。
【0019】
また本発明の一は第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の電子輸送層と、前記電子輸送層上の液晶層と、前記液晶層上の発光層と、前記発光層上の正孔輸送層と、前記正孔輸送層上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動する表示装置である。
【0020】
また前記液晶層には電子輸送性材料が添加されていてもよい。また前記発光層及び前記電子輸送層は配向層となる。
【0021】
また発光層上に液晶層を有するときは、前記電子輸送層上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、前記第2の混合層上に前記第2の電極を有してもよい。
【0022】
また第1の電極上に電子輸送層を有するときは、前記第1の電極上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、前記第2の混合層上に前記電子輸送層を有してもよい。
【0023】
また前記第2の混合層と前記電子輸送層の間には電子注入層が設けられていてもよい。
【0024】
また前記混合層の膜厚は60nm以上であればよい。
【0025】
また前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧が前記発光層の発光開始電圧よりも低い電圧のときは液晶ディスプレイとして駆動し、発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動する。
【0026】
その他上記の表示装置を有するモニター、コンピュータ、テレビ、携帯電話、ゲーム機、ペーパーディスプレイ又はIDカードも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0027】
従来の有機エレクトロルミネッセンス表示装置では駆動電圧が高い。しかし本発明では複雑な素子構成にすることなく、発光層の発光開始電圧より低い電圧ではコントラストが変化する液晶ディスプレイとして、発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動させることにより消費電力の節減が図られる。また本発明の表示装置は駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0029】
(実施の形態1)
本発明の表示装置の一態様を図1に示す。図1(A)において、101、107は支持基板、102は電極(陽極)、103は有機化合物と無機化合物の混合層(配向層)、104は液晶層、105は発光層(配向層)、106は電極(陰極)を示している。また108、109は偏光板を示している。
【0030】
基板101、107の材料としては、例えば石英、ガラス、またはプラスチックなどを用いることができる。なお表示装置を作製工程において支持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。
【0031】
第1の電極102は液晶に電圧を印加する電極として機能するとともに発光層へ正孔を注入する陽極の機能を有する。第1の電極102はさまざまな金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物金属、化合物、合金を用いることができる。例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)などの導電性を有する金属、又はアルミニウム−シリコン(Al−Si)、アルミニウム−チタン(Al−Ti)、アルミニウム−シリコン−銅(Al−Si−Cu)等それらの合金、または窒化チタン(TiN)等の金属材料の窒化物、ITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)等の金属化合物などを用いることができる。
【0032】
通常、陽極は、正孔を注入できるように仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上など)もので形成されていることが好ましい。しかし本発明では第1の電極102を混合層103に接して形成するため、第1の電極102は仕事関数の大きい材料に限定されず、仕事関数の小さい材料も用いることができるという利点がある。
【0033】
有機化合物と無機化合物の混合層103は、第1の電極102と発光層105との間に形成する。これによって第1の電極の表面に形成された凹凸や電極表面に残った異物の影響で第1の電極102と第2の電極106がショート(短絡)することを防ぐことができる。混合層103の膜厚は60nm以上あることが望ましい。また、120nm以上であるとなお良い。厚膜化しても発光素子の駆動電圧の上昇を招かないため、凹凸や異物を充分にカバーできる膜厚を選ぶことができる。したがって本発明の構成を有する表示装置は暗点の発生を駆動電圧や消費電力の増加を招くことなく抑制することが可能となる。
【0034】
無機化合物としては、遷移金属の酸化物や窒化物が望ましく、具体的には、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化マンガン、酸化レニウムが好適である。
【0035】
有機化合物としては正孔輸送性物質である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス{N−[4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル]−N−フェニルアミノ}ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N,N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)等のアリールアミノ基を有する有機材料や、フタロシアニン(略称:HPc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略称:VOPc)等も用いることができる。
【0036】
また、下記一般式(1)で表されるような有機材料も好適に用いることができ、その具体例としては3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)等を挙げることができる。この構造を有する有機化合物を用いた第1の複合材料は熱的安定性に優れ、信頼性が良い。
【0037】
【化1】

(式中、RおよびRは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数5〜9のヘテロアリール基、アリールアルキル基、炭素数1〜7のアシル基のいずれかを表し、Arは、炭素数6〜25のアリール基、炭素数5〜9のヘテロアリール基のいずれかを表し、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基のいずれかを表し、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、下記一般式(2)で示される置換基のいずれかを表し、一般式(2)で示される置換基において、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数5〜9のヘテロアリール基、アリールアルキル基、炭素数1〜7のアシル基のいずれかを表し、Arは、炭素数6〜25のアリール基、炭素数5〜9のヘテロアリール基のいずれかを表し、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基のいずれかを表す。)
【0038】
【化2】

【0039】
本発明に用いるカルバゾール誘導体の合成方法としては、種々の反応の適用が可能である。例えば、下記の反応スキーム(A−1)や反応スキーム(A―2)に示す方法が挙げられる。ただし、本発明に用いるカルバゾール誘導体の合成方法は、これに限定されることはない。
【化3】

【0040】
【化4】

【0041】
また、下記一般式(3)乃至(6)のいずれかで示されるような有機材料も好適に用いることができる。下記一般式(3)乃至(6)のいずれかで表される有機化合物の具体例としては、N−(2−ナフチル)カルバゾール(略称:NCz)、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、9,10−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]アントラセン(略称:BCPA)、3,5−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ビフェニル(略称:BCPBi)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)等を挙げることができる。
【0042】
【化5】

式中Arは炭素数6〜42の芳香族炭化水素基を表し、nは1〜3の自然数を表し、R11、R12は水素、または炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を表す。
【0043】
【化6】

ただし、式中Arは炭素数6〜42の1価の芳香族炭化水素基を表し、R21、R22は水素、または炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を表す。
【0044】
【化7】

ただし、式中Arは炭素数6〜42の2価の芳香族炭化水素基を表し、R31〜R34は水素、または炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を表す。
【0045】
【化8】

ただし、式中Arは炭素数6〜42の3価の芳香族炭化水素基を表し、R41〜R46は水素、または炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を表す。
【0046】
さらに、アントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、テトラセン、ルブレン、ペンタセン等の芳香族炭化水素も用いることができる。
【0047】
混合層103は上述した無機化合物と有機化合物との共蒸着法によって作製することができるが、湿式法やその他の公知のどの方法によって形成されていても良い。なお、混合層103において有機化合物と無機化合物とは重量比で95:5〜20:80、より好ましくは90:10〜50:50であることが望ましい。
【0048】
混合層103は配向層も兼ねており、ラビング等の手段により一方向への配向性を与えられている。配向方法はラビング法、光配向等を用いることができる。
【0049】
液晶層104に用いることができる液晶としてはネマチック、スメクチック液晶などが挙げられる。例えば単数又は複数の長鎖アルキル基をもつ有機物である4−シアノ−4’−ペンチルビフェニル(略称:5CB)、2−フェニルナフタレン系(例えば略称8−PNP−O12等)等の液晶材料を単独又は2種以上をブレンドしたものを用いることができる。5CBを構造式(7)、8−PNP−O12を構造式(8)に示す。また液晶層104は真空注入、液滴吐出法、蒸着法により形成できる。
【0050】
【化9】

【0051】
【化10】

【0052】
また液晶材料にキャリア輸送材料や発光材料を添加してもよい。例えば上述した正孔輸送性物質を添加することができる。
【0053】
発光層105は発光性の電子輸送材料、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等からなる層である。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。
【0054】
またポリパラフェニレンビレン(略称:PPV)、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン(略称:MEH−PPV)などのポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを用いることができる。ここに述べた物質は、主に1×10−6〜10cm/Vsの電子移動度を有する物質である。
【0055】
また上記に記載の発光材料をホスト材料とし、燐光材料などをドープして発光層105としてもよい。
【0056】
発光層105は蒸着法、液滴吐出法、スピンコート法などで形成できる。また発光層105は液晶層104の配向層の役割も担っている。そのためラビング等の方法により配向性を与えられていることが必要である。
【0057】
発光層105と電極106との間に上述した1×10−6〜10cm/Vsの電子移動度を有する電子輸送層、電子注入層を設けてもよい。
【0058】
第2の電極106は陰極として機能するため、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の1族または2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)が挙げられる。
【0059】
しかしながら、第2の電極106と発光層105との間に、電子を注入する機能に優れた層を、当該第2の電極と積層して設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、ケイ素を含むITO等の第1の電極102の材料として挙げた材料も含め、様々な導電性材料を第2の電極106として用いることができる。
【0060】
なお、電子を注入する機能に優れた層としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物を用いることができる。また、この他、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有させたもの、例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いることができる。
【0061】
また第2の電極106は蒸着法で形成することができる。また、それ以外の方法としては液滴吐出法、スピンコート法などの湿式法によっても形成することができる。
【0062】
また第2の電極106と発光層105の間に混合層103と同様に混合層を設けてもよい。この場合は電子輸送層を別途設けてもよい。また電子注入層を設けてもよい。素子構成は、第1の電極102、混合層103、液晶層104、発光層105、電子輸送層、(電子注入層)、混合層、第2の電極106となる。
【0063】
配向層103と105の配向方向を直交させるようにする。これにより液晶は配向層103から配向層105に向かって捩れるように配向する。基板101、107上に偏光面が互いに平行(パラニコル)になるように偏光板108、109を設置する。電極102と106に電圧無印加時では光が透過しない暗状態、電圧を印加すると液晶が反応して明状態となり、さらに高電圧を印加すると発光層105から発光する。このように上記の表示装置では低電圧では液晶モード、高電圧ではELモードで表示することが可能である。すなわち発光開始電圧より低い電圧では液晶ディスプレイとして、発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動させることができ、消費電力の節減が図られる。また混合層103が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0064】
次に図1(B)に本発明の別の態様の表示装置を示す。201は基板、202は第1の電極、203は有機化合物と無機化合物の混合層、204は液晶層、205は電子輸送層(配向層)、206は第2の電極、207は基板、208は発光層(配向層)、209は正孔輸送層である。また210、211は偏光板を示している。
【0065】
基板201、207、第1の電極202、有機化合物と無機化合物の混合層203、液晶層204は上記記載のものを用いることができる。液晶層204には上述した電子輸送性の材料を添加してもよい。
【0066】
電子輸送層205は、上述した主に1×10−6〜10cm/Vsの電子移動度を有する物質を用いる。電子輸送層205と電極206との間に電子注入層があってもよい。
【0067】
発光層208は上述した正孔輸送性材料のうち、発光性のものを用いることができる。例えばNPB、TCTA、TPDなどを用いることができる。また上記記載の発光材料をホスト材料とし、燐光材料などをドープして発光層208としてもよい。
【0068】
発光層208は配向膜としての機能も有するため、ラビング法等の方法により一方向への配向性を与えられていることが必要である。
【0069】
正孔輸送層209は上述した物質を用いる。主に1×10−6〜10cm/Vsの正孔移動度を有する物質を用いるとよい。例えばNPB、TDATA、MTDATA、DNTPDなどの芳香族アミン(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物などを用いることができる。
【0070】
また第2の電極206と電子輸送層205の間に混合層203と同様に混合層を設けてもよい。さらに電子注入層を設けてもよい。このとき素子構成は、第1の電極202、混合層203、正孔輸送層209、発光層208、液晶層204、電子輸送層205、(電子注入層)、混合層、第2の電極206となる。
【0071】
配向層203と205の配向方向を直交させるようにする。これにより液晶は配向203から配向層205に向かって捩れるように配向する。基板201、207上に偏光面が互いに平行(パラニコル)になるように偏光板210、211を設置する。電極202と206に電圧無印加時では光が透過しない暗状態、電圧を印加すると液晶が反応して明状態となり、さらに高電圧を印加すると発光層208から発光する。このように上記の表示装置では低電圧では液晶モード、高電圧ではELモードで表示することが可能である。すなわち発光開始電圧より低い電圧では液晶ディスプレイとして、発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動させることができ、消費電力の節減が図られる。また混合層203が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0072】
また基板上に陰極を形成し、最後に陽極を形成する表示装置であってもよいことはいうまでもない。図1(A)に対応するものとして基板、陰極、(電子注入層)、(電子輸送層)、発光層、液晶層、混合層、陽極、基板という素子構成が挙げられる。また陰極と、電子注入層、電子輸送層又は発光層との間に混合層を形成してもよい。
【0073】
また図1(B)に対応するものとして基板、陰極、(電子注入層)、電子輸送層、液晶層、発光層、正孔輸送層、混合層、陽極、基板という素子構成が挙げられる。また陰極と、電子注入層、電子輸送層又は発光層との間に混合層を形成してもよい。
【0074】
(実施の形態2)
本発明の表示装置の構成例、作製方法について図1(A)を用いて説明する。また用いる材料は下記のものに限定されることはなく、上記実施の形態に記載したものを用いることができる。図中、101が基板、102が電極(陽極)、103が有機化合物と無機化合物の混合層(配向層)、104が液晶層、105が発光層(配向層)、106が電極(陰極)を示している。
【0075】
ITO電極(透明電極)102を設けたガラス基板101に膜厚60nm以上のNPBと酸化モリブデンの混合層103を成膜する。ここではNPBと酸化モリブデンを共蒸着して成膜する。その後ラビングをして一方向への配向性を与える。
【0076】
また他方の基板107にはAl電極106を成膜し、その後膜厚10〜200nmのMEH−PPV(発光層)105をスピンコート法により成膜する。その後ラビングをして一方向への配向性を与える。なお、ここではラビング法により配向性を与えたがその他の方法により配向性を与えてもよい。またガラス基板には必要に応じて周辺部に封止材を設ける。封止材中にガラスビーズ等のスペーサを添加させてもよい。
【0077】
液晶層104は、キャリア(ホール)輸送性液晶材料として5CBにTPDを5〜10質量%分散させたものを使用する。また発光層105上に滴下法によって形成する。もちろん混合層103の上に滴下しても構わない。
【0078】
その後、双方の配向方向が直交するように基板101と基板107とを対向させ、2枚のガラス基板を重ね合わせる。これにより前記液晶材料は基板101から基板107に向かってねじれて配向する。液晶層104の厚みは100nm〜2μmでよい。
【0079】
液晶滴下法を用いずに液晶注入法を用いてもよい。この場合、液晶封入口を除いてエポキシ樹脂でガラス基板101、107を接着する。
【0080】
その後、接着したガラス基板(ガラスセル)を室温で1時間乾燥した後、液晶を収容している容器にガラスセルを入れて真空容器に納める。真空ポンプを駆動させて真空状態に減圧し、容器中の液晶にガラスセルの液晶封入口を漬け、真空容器から液晶を少量ずつリークさせてガラスセルに封入する。液晶が完全にセル内に封入された後、液晶封入口を接着剤(エポキシ樹脂)で接着し、1時間の乾燥でセルを作製する。
【0081】
次に偏光面が平行になるように偏光板108、109を基板101と基板107の外側に貼り合わせる。
【0082】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の表示装置について図2、図3を参照し、作製方法を示しながら説明する。この本実施の形態ではアクティブマトリクス型の表示装置を作成する例を示す。ただし本発明はアクティブマトリクス型に限られず、パッシブマトリクス型の表示装置にも用いることができることはいうまでもない。
【0083】
まず、基板250上に第1の下地絶縁層251a、第2の下地絶縁層251bを形成した後、さらに半導体層を第2の下地絶縁層251b上に形成する。(図2(A))
【0084】
基板250の材料としてはガラス、石英やプラスチック(ポリイミド、アクリル、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルスルホンなど)等を用いることができる。これら基板は必要に応じてCMP等により研磨してから使用しても良い。本実施の形態においてはガラス基板を用いる。
【0085】
第1の下地絶縁層251a、第2の下地絶縁層251bは基板250中のアルカリ金属やアルカリ土類金属など、半導体膜の特性に悪影響を及ぼすような元素が半導体層中に拡散するのを防ぐ為に設ける。材料としては酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒素を含む酸化ケイ素、酸素を含む窒化ケイ素などを用いることができる。本実施の形態では第1の下地絶縁層251aを窒化ケイ素で、第2の下地絶縁層251bを酸化ケイ素で形成する。本実施の形態では、下地絶縁層を第1の下地絶縁層251a、第2の下地絶縁層251bの2層で形成したが、単層で形成してもかまわないし、2層以上の多層であってもかまわない。また、基板からの不純物の拡散が気にならないようであれば下地絶縁層は設ける必要がない。
【0086】
続いて形成される半導体層は本実施の形態では非晶質ケイ素膜をレーザー結晶化して得る。第2の下地絶縁層251b上に非晶質ケイ素膜を25〜100nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。作製方法としては公知の方法、例えばスパッタ法、減圧CVD法またはプラズマCVD法などが使用できる。その後、500℃で1時間の加熱処理を行い、水素出しをする。
【0087】
続いてレーザー照射装置を用いて非晶質ケイ素膜を結晶化して結晶質ケイ素膜を形成する。本実施の形態のレーザー結晶化ではエキシマレーザを使用し、発振されたレーザー光を、光学系を用いて線状のビームスポットに加工し非晶質ケイ素膜に照射することで結晶質ケイ素膜とし、半導体層として用いる。
【0088】
非晶質ケイ素膜の他の結晶化の方法としては、他に、熱処理のみにより結晶化を行う方法や結晶化を促進する触媒元素を用い加熱処理を行う事によって行う方法もある。結晶化を促進する元素としてはニッケル、鉄、パラジウム、スズ、鉛、コバルト、白金、銅、金などが挙げられ、このような元素を用いることによって熱処理のみで結晶化を行った場合に比べ、低温、短時間で結晶化が行われるため、ガラス基板などへのダメージが少ない。熱処理のみにより結晶化をする場合は、基板250を熱に強い石英基板などにすればよい。
【0089】
また加熱処理により結晶化とレーザー光を照射して結晶化することを組み合わせてもよい。すなわち結晶化を促進する触媒元素を用い加熱処理して結晶化した後にレーザー光を照射して結晶化してもよい。
【0090】
続いて、必要に応じて半導体層にしきい値をコントロールする為に微量の不純物添加、いわゆるチャネルドーピングを行う。要求されるしきい値を得る為にN型もしくはP型を呈する不純物(リン、ボロンなど)をイオンドーピング法などにより添加する。
【0091】
その後、図2(A)に示すように半導体層を所定の形状に加工し、島状の半導体層252を得る。加工は半導体層にフォトレジストを塗布し、所定のマスク形状を露光し、焼成して、半導体層上にレジストマスクを形成し、このマスクを用いてエッチングをすることにより行われる。
【0092】
続いて半導体層252を覆うようにゲート絶縁層253を形成する。ゲート絶縁層253はプラズマCVD法またはスパッタ法を用いて膜厚を40〜150nmとしてケイ素を含む絶縁層で形成する。本実施の形態では酸化ケイ素を用いて形成する。
【0093】
次いで、ゲート絶縁層253上にゲート電極254を形成する。ゲート電極254はタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅、クロム、ニオブから選ばれた元素、または元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶ケイ素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
【0094】
また、本実施の形態ではゲート電極254は単層で形成されているが、下層にタングステン、上層にモリブデンなどの2層以上の積層構造でもかまわない。積層構造としてゲート電極を形成する場合であっても前段で述べた材料を使用するとよい。また、その組み合わせも適宜選択すればよい。ゲート電極254の加工はフォトレジストを用いたマスクを利用し、エッチングをして行う。
【0095】
続いて、ゲート電極254をマスクとして半導体層252に高濃度の不純物を添加する。これによって半導体層252、ゲート絶縁層253、及びゲート電極254を含む薄膜トランジスタ270が形成される。ゲート電極254にレジストマスクやサイドウォールを形成してからイオンドープを用いてソース領域255、ドレイン領域256の他にLDD領域257を設けてもよい。
【0096】
なお、薄膜トランジスタの作製工程については特に限定されず、所望の構造のトランジスタを作製できるように適宜変更すればよい。
【0097】
本実施の形態では、レーザー結晶化を使用して結晶化した結晶性シリコン膜を用いたトップゲートの薄膜トランジスタを用いたが、非晶質半導体膜を用いたボトムゲート型の薄膜トランジスタを画素部に用いることも可能である。非晶質半導体はケイ素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。
【0098】
また非晶質半導体中に0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶半導体膜(セミアモルファス半導体)を用いてもよい。また0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶はいわゆるマイクロクリスタル(μc)とも呼ばれている。
【0099】
セミアモルファス半導体であるセミアモルファスシリコン(SASとも表記する)は、シラン系ガスをグロー放電分解することにより得ることができる。代表的なシラン系ガスとしては、SiHであり、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることができる。このシラン系ガスを水素、水素とヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して用いることでSASの形成を容易なものとすることができる。希釈率は10倍〜1000倍の範囲でシラン系ガスを希釈することが好ましい。グロー放電分解による被膜の反応生成は0.1Pa〜133Paの範囲の圧力で行えば良い。グロー放電を形成するための電力は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzの高周波電力を供給すれば良い。基板加熱温度は300℃以下が好ましく、100〜250℃の基板加熱温度が好適である。
【0100】
このようにして形成されたSASはラマンスペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしており、X線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)を終端するものとして水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×10−20cm−3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019cm−3以下、好ましくは1×1019cm−3以下とする。なおSASを用いるとTFTにしたときの移動度はμ=1〜10cm/Vsecとなる。
【0101】
また、このSASにレーザー光を照射してさらに結晶化して用いても良い。
【0102】
続いて、ゲート電極254、ゲート絶縁層253を覆って絶縁膜(水素化膜)259を窒化ケイ素により形成する。絶縁膜(水素化膜)259を形成したら480℃で1時間程度加熱を行って、不純物元素の活性化及び半導体層252の水素化を行う。
【0103】
続いて、絶縁膜(水素化膜)259を覆う第1の層間絶縁層260を形成する。第1の層間絶縁層260を形成する材料としては酸化ケイ素、アクリル、ポリイミドやシロキサン、低誘電率材料等をもちいるとよい。本実施の形態では酸化ケイ素膜を第1の層間絶縁層として形成した。(図2(B))
【0104】
次に、半導体層252に至るコンタクトホールを開口する。コンタクトホールはレジストマスクを用いて、半導体層252が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって一回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。(図2(C))
【0105】
そして、当該コンタクトホールや第1の層間絶縁層260を覆う導電層を形成する。当該導電層を所望の形状に加工し、接続部261a、配線261bなどが形成される。この配線はアルミニウム、銅、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とモリブデンの合金等の単層でも良いが、基板側からモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造やチタン、アルミニウム。チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンといった構造でも良い。(図2(D))
【0106】
その後、接続部261a、配線261b、第1の層間絶縁層260を覆って第2の層間絶縁層263を形成する。第2の層間絶縁層263の材料としては自己平坦性を有するアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの有機絶縁膜が好適に利用できる。本実施の形態ではシロキサンを第2の層間絶縁層263として用いる。(図2(E))
【0107】
続いて第2の層間絶縁層263上に窒化ケイ素などで絶縁層を形成してもよい。これは後の画素電極のエッチングにおいて、第2の層間絶縁層263が必要以上にエッチングされてしまうのを防ぐ為に形成する。そのため、画素電極と第2の層間絶縁層のエッチングレートの比が大きい場合には特に設けなくとも良い。続いて、第2の層間絶縁層263を貫通して接続部261aに至るコンタクトホールを形成する。
【0108】
そして当該コンタクトホールと第2の層間絶縁層263(もしくは絶縁層)を覆って、透光性を有する導電層を形成したのち、当該透光性を有する導電層を加工して素子の第1の電極264を形成する。ここで第1の電極264は接続部261aと電気的に接触している(図3(A))。
【0109】
第1の電極264は陽極として機能する。ここでは上記実施の形態に示したものを用いる。
【0110】
次に第2の層間絶縁層263(もしくは絶縁層)及び第1の電極264を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁層を形成する。続いて当該絶縁層を第1の電極264の一部が露出するように加工し、隔壁265を形成する。隔壁265の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また隔壁265の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を、分散材などを用いて分散し、隔壁265を黒くすることでブラックマトリクス様に用いても良い。隔壁265の第1の電極に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい(図3(B))。
【0111】
次に隔壁265から露出した第1の電極(陽極)264を覆って、有機化合物と無機化合物との混合層からなるバッファ層266を形成する。上記実施形態に示したものを用いることができる。その後、混合層266にラビング処理を施して配向性を与える。
【0112】
他方の基板294には第2の電極(陰極)295を形成し、その後電子輸送性の発光層296を形成する。その後ラビングをして一方向への配向性を与える。次に液晶層297を発光層上に滴下法によって形成する。
【0113】
その後、双方の配向方向が直交するように基板と基板とを対向させ、2枚のガラス基板を重ね合わせる。これにより液晶材料は基板250から基板294に向かってねじれて配向する。液晶層297の厚みは100nm〜2μmでよい。
【0114】
ここでは絶縁性のシール材により、外部接続部が露出するように貼り合わせる。基板間の空間に乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に形成しそれにより対向基板を貼り合わせても良い。シール材には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。続いて外部接続部にフレキシブル配線基板を貼り付ける。
【0115】
次に基板250、294の外側に偏光板290を設ける。偏光板290の外側には保護フィルム291を設けてもよい(図4)。
【0116】
また画素部におけるトランジスタ等の配置について特に限定はないが、例えば図5の上面図に表すように配置することができる。図5において、第1のトランジスタ2001の第1電極はソース信号線2004に接続し、第2の電極は第2のトランジスタ2002のゲート電極に接続している。また第2のトランジスタ2002の第1電極は電流供給線2005に接続し、第2電極は表示素子の電極2006に接続している。隔壁265の開口部を2007で示す。ゲート信号線2003の一部は第1のトランジスタ2001のゲート電極として機能する。
【0117】
このような構成を有する本発明の表示装置は、発光開始電圧より低い電圧では液晶ディスプレイとして、発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動させることができ、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0118】
本実施の形態は上記の実施の形態の適当な構成と組み合わせて用いることが可能である。
【0119】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の表示装置であるパネルの外観について図6を用いて説明する。図6は基板上に形成されたトランジスタ、液晶層及び発光層を対向基板4006との間に形成したシール材によって封止したパネルの上面図であり、図6(B)は図6(A)の断面図に相応する。また、このパネルに搭載されている素子構造は、上記実施の形態に示したような構成である。
【0120】
基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とを囲むようにして、封止材4005が設けられている。また、画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004の上に対向基板4006が設けられている。
【0121】
また、基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とは薄膜トランジスタを複数有しており、図6(B)では信号線駆動回路4003に含まれる薄膜トランジスタ4008と、画素部4002に含まれる薄膜トランジスタ4010とを示す。
【0122】
また、表示素子4011は、薄膜トランジスタ4010と電気的に接続されている。表示素子4011は第1の電極(陽極)4030、混合層4031、液晶層4033、発光層4032、第2の電極(陰極)4034の構成になっている。
【0123】
また、引き回し配線4014は画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とに、信号、または電源電圧を層供給する為の配線に相当する。引き回し配線4014は、引き回し配線4015を介して接続端子4016と接続されている。接続端子4016はフレキシブルプリントサーキット(FPC)4018が有する端子と異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
【0124】
本発明の表示装置を有していることにより低電圧では液晶モード、高電圧ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0125】
本実施の形態は上記実施の形態の適当な構成と組み合わせて用いることが可能である。
【0126】
(実施の形態5)
上記実施の形態にその一例を示したようなモジュールを搭載した本発明の発光装置を有する電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigitAl Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図7、図8に示す。
【0127】
図7(A)はテレビ受像器やパーソナルコンピュータのモニターなどである。筐体3001、表示部3003、スピーカー部3004等を含む。表示部3003にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3003は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0128】
図7(B)は携帯電話であり、本体3101、筐体3102、表示部3103、音声入力部3104、音声出力部3105、操作キー3106、アンテナ3108等を含む。表示部3103にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3103は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0129】
図7(C)はコンピュータであり、本体3201、筐体3202、表示部3203、キーボード3204、外部接続ポート3205、ポインティングマウス3206等を含む。表示部3203にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3203は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0130】
図7(D)はモバイルコンピュータであり、本体3301、表示部3302、スイッチ3303、操作キー3304、赤外線ポート3305等を含む。表示部3302にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3302は画素ごとに本発明の表示装置及びTFTを有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0131】
図7(E)は携帯型のゲーム機であり、筐体3401、表示部3402、スピーカー部3403、操作キー3404、記録媒体挿入部3405等を含む。表示部3402にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3402は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0132】
図8(A)はペーパーディスプレイであり、本体3110、画素部3111、ドライバIC3112、受信装置3113、フィルムバッテリー3114等を含む。受信装置では上記携帯電話の赤外線通信ポート3107からの信号を受信することができる。画素部3111にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。画素部3111は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0133】
図8(B)は、本発明を適用して作製したIDカードであり、支持体5541、表示部5542、支持体5541内に組み込まれた集積回路チップ5543等によって構成されている。
【0134】
表示部5542にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部5542にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部5542は画素ごとに本発明の表示装置を有している。本発明の表示装置を有していることにより発光開始電圧より低い電圧では液晶モード、発光開始電圧以上ではELモードで表示することが可能であり、消費電力の節減が図られる。また混合層が設けられているので駆動電圧や消費電力の上昇を招くことなく暗点の発生を抑制することが可能である。
【0135】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の表示装置を説明する図。
【図2】本発明の表示装置を作製する方法を説明する図。
【図3】本発明の表示装置を作製する方法を説明する図。
【図4】本発明の表示装置の断面を説明する図。
【図5】本発明の発光装置の画素部の上面を説明する図。
【図6】本発明の発光装置の外観を説明する図。
【図7】本発明の発光装置を用いた電子機器を説明する図。
【図8】本発明の発光装置を用いた電子機器を説明する図。
【符号の説明】
【0137】
101 基板
102 第1の電極
103 混合層(配向層)
104 液晶層
105 発光層(配向層)
106 第2の電極
107 基板
108 偏光板
109 偏光板
201 基板
202 第1の電極
203 混合層
204 液晶層
205 電子輸送層(配向層)
206 第2の電極
207 基板
208 発光層(配向層)
209 正孔輸送層
210 偏光板
211 偏光板
250 基板
251a 絶縁層
251b 絶縁層
252 半導体層
253 ゲート絶縁層
254 ゲート電極
255 ソース領域
256 ドレイン領域
257 LDD領域
259 絶縁膜
260 絶縁層
261a 接続部
261b 配線
263 絶縁層
264 第1の電極
265 隔壁
266 混合層
270 薄膜トランジスタ
290 偏光板
291 保護フィルム
293 発光素子
294 対向基板
295 第2の電極
296 発光層
297 液晶層
2001 トランジスタ
2002 トランジスタ
2003 ゲート信号線
2004 ソース信号線
2005 電流供給線
2006 電極
3001 筐体
3003 表示部
3004 スピーカー部
3101 本体
3102 筐体
3103 表示部
3104 音声入力部
3105 音声出力部
3106 操作キー
3107 赤外線通信ポート
3108 アンテナ
3110 本体
3111 画素部
3112 ドライバIC
3113 受信装置
3114 フィルムバッテリー
3201 本体
3202 筐体
3203 表示部
3204 キーボード
3205 外部接続ポート
3206 ポインティングマウス
3301 本体
3302 表示部
3303 スイッチ
3304 操作キー
3305 赤外線ポート
3401 筐体
3402 表示部
3403 スピーカー部
3404 操作キー
3405 記録媒体挿入部
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 封止材
4006 対向基板
4007 充填材
4008 薄膜トランジスタ
4010 薄膜トランジスタ
4011 表示素子
4014 配線
4015 配線
4015a 配線
4015b 配線
4016 接続端子
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4030 第1の電極
4031 混合層
4032 発光層
4033 液晶層
4034 第2の電極
5541 支持体
5542 表示部
5543 集積回路チップ
5544 集積回路
5545 集積回路



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の液晶層と、前記液晶層上の発光層と、前記発光層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
第1の基板上の第1の電極と、第1の電極上の発光層と、前記発光層上の液晶層と、前記液晶層上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の第2の電極、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記液晶層には正孔輸送性材料が添加されていることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記混合層及び前記発光層は配向層であることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1において、前記発光層上に電子輸送層又は電子注入層を有し、
前記電子輸送層又は電子注入層上に前記第2の電極を有することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項2において、第1の電極上に電子輸送層又は電子注入層を有し、
前記電子輸送層又は電子注入層上に前記発光層を有することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項5において、前記電子輸送層又は電子注入層上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、
前記第2の混合層上に前記第2の電極を有することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項6において、第1の電極上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、
前記第2の混合層上に前記電子輸送層又は電子注入層を有することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の正孔輸送層と、前記正孔輸送層上の発光層と、前記発光層上の液晶層と、前記液晶層上の電子輸送層と、前記電子輸送層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
第1の基板上の第1の電極と、前記第1の電極上の電子輸送層と、前記電子輸送層上の液晶層と、前記液晶層上の発光層と、前記発光層上の正孔輸送層と、前記正孔輸送層上の有機化合物と無機化合物の混合層と、前記混合層上の第2の電極と、前記第2の電極上の第2の基板、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧に応じてエレクトロルミネッセンスディスプレイ又は液晶ディスプレイとして駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項9又は10において、前記液晶層には電子輸送性材料が添加されていることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項9又は10において、前記発光層及び前記電子輸送層は配向層であることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項9において、前記電子輸送層上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、
前記第2の混合層上に前記第2の電極を有することを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項10において、前記第1の電極上に有機化合物と無機化合物の第2の混合層とを有し、
前記第2の混合層上に前記電子輸送層を有することを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項13又は14において、前記第2の混合層と前記電子輸送層の間には電子注入層が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一において、前記混合層の膜厚は60nm以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一において、前記第1の電極及び前記第2の電極への印加電圧が前記発光層の発光開始電圧よりも低い電圧のときは液晶ディスプレイとして駆動し、
発光開始電圧以上ではエレクトロルミネッセンスディスプレイとして駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか一に記載の表示装置を有するモニター、コンピュータ、テレビ、携帯電話、ゲーム機、ペーパーディスプレイ又はIDカード。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−350312(P2006−350312A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134671(P2006−134671)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】