説明

車両用モータ駆動装置

【課題】電気自動車のモータ部に形成する潤滑油冷却用水路の加工を複雑にすることなく、部品点数を削減し、ユニット製造コストを低減する。
【解決手段】モータケース22を、ステータ23とロータ24を収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジング22aと、このモータハウジング22aの筒状部の内側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバー22bとによって形成し、上記リヤカバーの筒状部の外周面に水路溝61aを形成し、モータハウジング22aの筒状部とリヤカバー22bの嵌め合せることにより、冷却用水路61を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気自動車もしくはハイブリッド電気自動車のモータ駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車のモータ駆動装置101として、例えば、特開2009−174593号公報(特許文献1)に記載されたものがある。
【0003】
このモータ駆動装置101は、インホイールモータ駆動装置であり、図10に示すように、車体に取り付けられるモータケース102の内部に駆動力を発生させるモータ部103と、車輪に接続される車輪ハブ軸受部104と、モータ部103の回転を減速して車輪ハブ軸受部104に伝達する減速部105とを備える。
【0004】
上記のようなモータ駆動装置101においては、モータケース102の外周に、潤滑油冷却用水路106を設け、冷却性能を向上させている。
【0005】
上記モータケース102は、モータ部103のステータ107とロータ108を収容する有底円筒形状のモータハウジング102aと、モータ出力軸109の支持部を有するリヤカバー102bと、モータハウジング102aの外周に嵌められる円筒部材102cとからなる。
【0006】
円筒部材102cは、モータハウジング102aの外周に形成した螺旋状水路溝の蓋であり、潤滑油冷却用水路106を形成するために必要な部材である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−174593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、モータケース102に潤滑油冷却用水路106を形成するためには、上記のように、モータケース102を、モータハウジング102a、リヤカバー102b、円筒部材102cという3部材に分割して製作する必要があり、部品点数、アッセンブリ工程が増えるという課題があった。
【0009】
そこで、この発明は、潤滑油冷却用水路の加工を複雑にすることなく、部品点数を削減し、ユニット製造コストを低減することができるモータケースの構造を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、この発明は、冷却用水路を外周部に有するモータケースを、ステータとロータを収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジングと、このモータハウジングの筒状部の内側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバーとによって形成し、上記リヤカバーの筒状部の外周面に水路溝を形成したことを特徴とする。
【0011】
また、冷却用水路を外周部に有するモータケースを、ステータとロータを収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジングと、このモータハウジングの筒状部の外側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバーとによって形成し、上記モータハウジングの筒状部の外周面に水路溝を形成してもよい。
【0012】
上記有底円筒形状のモータハウジングとリヤカバーとには、潤滑油の油路を形成することができる。
【0013】
上記有底円筒形状のモータハウジングとリヤカバーは、ダイカスト製法又は鋳造によって成形することができる。
【0014】
この発明のモータケースは、インホイールモータ駆動装置のモータ部に使用することができる。
【0015】
この発明のモータケースを用いたモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速部と、減速部からの出力を左右の車輪駆動軸に伝えるデファレンシャルとによって、1モータ構造のモータ駆動装置を構成することができる。
【0016】
この発明のモータケースを用いたモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速部と、減速部からの出力を、左右の等速ジョイントに伝えるデファレンシャルとによって1モータ構造のモータ駆動装置を構成することができる。
【0017】
上記減速部は、サイクロイド減速機又は遊星歯車減速機によって構成することができる。
【0018】
上記モータ部は、ラジアルギャップモータ又はアキシアルギャップモータによって構成することができる。
【0019】
上記減速部のハウジングの下部に、潤滑油貯留部を設けてもよい。
【発明の効果】
【0020】
この発明に係るモータケースは、内部に冷却水路を備える構造であるため、水冷方式の冷却システムを、省スペースに配置することができ、且つ効率の良い冷却性能を得ることができる。
【0021】
この発明に係るモータケースは、2つの有底円筒形状の部材によって構成することができるので、ダイカストや鋳物等、無駄の少ない加工方法により、内部に水路を形成することが可能である。
【0022】
この発明に係るモータケースは、水路外周を覆う円筒部材を、モータハウジング又はリヤカバーのケースに一体化することができるので、部品点数の削減と、製造・アッセンブリコストの削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の第1の実施形態のモータケースを使用したインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図2】図1のモータケースを分離した状態を示す概略断面図である。
【図3】図1のIII−III線の拡大断面図である。
【図4】図1の回転ポンプを軸方向から見た図である。
【図5】この発明の第2の実施形態のモータケースを使用したインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図6】図5のモータケースを分離した状態を示す概略断面図である。
【図7】1モータ構造のモータ駆動装置の実施形態を示す概略断面図である。
【図8】図7の実施形態のモータ部の背面図である。
【図9】図7のモータケースを分離した状態を示す概略断面図である。
【図10】従来のインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
インホイールモータ駆動装置のモータ部に使用するこの発明の第1の実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0025】
インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。
【0026】
モータ部Aのモータケース22は、外周部に冷却用水路61を設けている。
【0027】
このモータケース22は、ステータ23とロータ24を収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジング22aと、このモータハウジング22aの筒状部の内側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバー22bとによって形成されている。
【0028】
上記リヤカバー22bの筒状部の外周面には、水路溝61aが形成され、モータハウジング22aの筒状部と、リヤカバー22bの筒状部とを嵌め合わせることにより、水路溝61aの部分に冷却用水路61が形成される。
【0029】
有底円筒形状のモータハウジング22aの底部分は、ポンプハウジングとして機能し、内部に潤滑油流路22cを形成している。
【0030】
リヤカバー22bの筒状部に形成した水路溝61aを囲う位置には、シール溝62a、62bが設けてあり、モータハウジング22aとリヤカバー22bを嵌め合わせて冷却用水路61を形成した際に、冷却水の漏れを防止している。
【0031】
モータハウジング22aの円筒部には、リヤカバー22bの外周面に形成した水路溝61aの始点・終点にあたる位置に、冷却水入口63と冷却水出口64を設けている。この冷却水入口63と冷却水出口64から冷却水を、駆動ユニットとは別に設けたポンプにより循環させ、この水冷システムにより、モータ部Aの発熱部(コイル)を冷却している。
【0032】
また、リヤカバー22bには、冷却用水路61の円周方向内側に潤滑油流路22dが形成され、冷却用水路61によって潤滑油流路22dを循環する油が冷却される構造にしている。
【0033】
減速部Bに供給される潤滑油は、減速部Bの下部に設けた油溜り22eから、モータハウジング22aの底部のポンプハウジングに形成した潤滑油流路22c、潤滑油流路22d、モータ側回転部材24bの中空路、減速機入力軸25の中空路を通り、減速部Bに循環され、減速部Bが冷却される。
【0034】
モータ部Aは、リヤカバー22bの円筒部に固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ側回転部材24bとを備えるラジアルギャップモータである。モータ側回転部材24bは、中空路を有し、転がり軸受36a、36bによってリヤカバー22bに対して回転自在に支持されている。
【0035】
モータ側回転部材24bには、減速部B内に偏心部25a、25bを有する減速機入力軸25が接続されている。
【0036】
2つの偏心部25a、25bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
【0037】
減速部Bは、偏心部25a、25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a、26bと、減速部Bのハウジングに固定された外ピンハウジング45に保持され、曲線板26a、26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a、26bの自転運動を車輪側回転部材28に伝達する運動変換機構とを備える。
【0038】
車輪側回転部材28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aの端面には、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する穴が形成されている。また、軸部28bは車輪ハブ32に嵌合固定され、減速部Bの出力を車輪に伝達する。車輪側回転部材28のフランジ部28aと減速機入力軸25とは、転がり軸受36cによって回転自在に支持されている。
【0039】
曲線板26a、26bは、図3に示すように、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30aを有する。貫通孔30aは、曲線板26a、26bの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26a、26bの中心に設けられており、偏心部25a、25bに嵌合する。
【0040】
曲線板26a、26bは、転がり軸受41によって偏心部25a、25bに対して回転自在に支持されている。図3に示すように、この転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、その外径面に内側軌道面を有する内輪部材42と、曲線板26aの貫通孔30bの内径面に直接形成された外側軌道面と、内側軌道面および外側軌道面の間に配置される複数の円筒ころ44と、隣接する円筒ころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。
【0041】
外ピン27は、減速機入力軸25の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。曲線板26a、26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a、26bに自転運動を生じさせる。また、曲線板26a、26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a、26bの外周面に当接する位置に針状ころ軸受27aを有する。
【0042】
一方、貫通孔30aは、複数の内ピン31それぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。
【0043】
減速部潤滑機構は、減速部Bに潤滑油を供給するものであって、潤滑油路25cと、潤滑油給油口25dと、潤滑油排出口25eと、潤滑油貯留部22eと、回転ポンプ51と、循環油路22c、22dとを備える。
【0044】
潤滑油路25cは、モータ側回転部材25の内部を軸線方向に沿って延びている。また、潤滑油供給口25dは、偏心部25a、25bに設けられている。
【0045】
また、減速部Bを保持するハウジング22fの下部の少なくとも1箇所には、減速部B内部の潤滑油を排出する潤滑油排出口25eが設けられている。また、潤滑油排出口25eは、モータ部Aを保持するハウジング22aの下部に接続され、ハウジング22fの下部に設けた潤滑油貯留部22eに連通されている。
【0046】
潤滑油貯留部22eには、潤滑油を吸い上げるパイプが設けられ、潤滑油貯留部22eの潤滑油を回転ポンプ51で吸い上げて、循環油路22cを経由して潤滑油路25cに強制的に還流させている。
【0047】
ここで、回転ポンプ51は、図4に示すように、車輪側回転部材28の回転を利用して回転するインナーロータ52と、インナーロータ52の回転に伴って従動回転するアウターロータ53と、ポンプ室54と、パイプに連通する吸入口55と、循環油路22cに連通する吐出口56とを備えるサイクロイドポンプである。
【0048】
インナーロータ52は、外径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分52aの形状がエピサイクロイド曲線、歯溝部分52bの形状がハイポサイクロイド曲線となっている。このインナーロータ52は、スタビライザの円筒部の外径面に嵌合して内ピン31(車輪側回転部材28)と一体回転する。
【0049】
アウターロータ53は、内径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分53aの形状がハイポサイクロイド曲線、歯溝部分53bの形状がエピサイクロイド曲線となっている。このアウターロータ53は、ハウジング22aに回転自在に支持されている。
【0050】
インナーロータ52は、回転中心c1を中心として回転する。一方、アウターロータ53は、インナーロータの回転中心c1と異なる回転中心c2を中心として回転する。また、インナーロータ52の歯数をnとすると、アウターロータ53の歯数は(n+1)となる。なお、この実施形態においては、n=5としている。
【0051】
インナーロータ52とアウターロータ53との間の空間には、複数のポンプ室54が設けられている。そして、インナーロータ52が車輪側回転部材28の回転を利用して回転すると、アウターロータ53は従動回転する。このとき、インナーロータ52およびアウターロータ53はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転するので、ポンプ室54の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口55から流入した潤滑油が吐出口56から循環流路22cに圧送される。
【0052】
次に、モータケース22の構成が異なるこの発明の第2の実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。
【0053】
この第2の実施形態は、モータケース22を、有底円筒形状のモータハウジング22aと、リヤカバー22bの2部材によって構成する点は同じであるが、この実施形態では、モータハウジング22aの筒状部の外周に、リヤカバー22bの筒状部が嵌まり合うようにし、冷却用水路61を形成する水路溝61aをモータハウジング22aの筒状部の外周面に形成している。
【0054】
その他、モータ部A、減速部B及び車輪ハブ軸受部Cの構成は、第1の実施形態と基本的に同じであるので、これらの構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
次に、図7〜図9は、この発明のモータケースを用いたモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を、左右の等速ジョイント71に伝えるデファレンシャルDとによって1モータ構造のモータ駆動装置の実施形態である。
【0056】
この実施形態のモータケース22は、第2の実施形態と同様に、有底円筒形状のモータハウジング22aと、リヤカバー22bの2部材によって構成し、モータハウジング22aの筒状部の外周に、リヤカバー22bの筒状部が嵌まり合うようにし、冷却用水路61を形成する水路溝61aをモータハウジング22aの筒状部の外周面に形成している。
【0057】
モータハウジング22aの水路溝61aを囲う位置にシール溝62a、62bが設けてあり、モータハウジング22aとリヤカバー22bを嵌め合わせて冷却用水路61を形成した際に、冷却水の漏れを防止している。
【0058】
モータハウジング22aの筒状部の外周面に形成された水路溝61aは、図9に示すように、らせん状溝であり、このらせん状溝の始点と終点には、図8に示すように、冷却水入口63と冷却水出口64が設けてあり、駆動ユニットとは別に設けられたポンプにより冷却水を循環させている。
【0059】
この水冷システムにより、モータ部Aの発熱部(コイル)を冷却している。
【0060】
1モータ構造のモータ駆動装置の実施形態において、第1の実施形態のように、上記リヤカバー22bの筒状部の外周面には、水路溝61aを形成し、モータハウジング22aの筒状部と、リヤカバー22bの筒状部とを嵌合することにより、水路溝61aの部分に冷却用水路61を形成することもできる。
【0061】
以上の実施形態において、モータケース22を構成する有底円筒形状のモータハウジング22aと、有底円筒形状のリヤカバー22bは、ダイカスト、鋳造により製作することができる。
【0062】
また、モータケース22に設ける冷却用水路61の形状は、らせん状のほか、C型断面、O型断面など、冷却水入口63から冷却水出口64に向かって循環可能な形状であれば、どのような形状でもよい。
また、以上の実施形態では、2つの有底円筒形状部材のうち、一方の外周面に彫られた水路溝と、他方の円筒部内径が勘合することで冷却用水路61が形成されるものであるが、一方の円筒部内周面に彫られた水路溝と、他方の円筒部外径が嵌合することで水路が形成されるものでも良い。
【0063】
なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
【0064】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0065】
21 インホイールモータ駆動装置
22 モータケース
22a モータハウジング
22b リヤカバー
22c、22d 潤滑油流路
23 ステータ
24 ロータ
24b モータ側回転部材
25 減速機入力軸
51 回転ポンプ
61 冷却用水路
61a 水路溝
62a、62b シール溝
63 冷却水入口
64 冷却水出口
71 等速ジョイント
A モータ部
B 減速部
C 車輪ハブ軸受部
D デファレンシャル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータとロータを収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジングと、このモータハウジングの筒状部の内側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバーとからなり、上記リヤカバーの筒状部の外周面に水路溝を形成したことを特徴とする冷却用水路を外周部に有するモータケース。
【請求項2】
ステータとロータを収容する背面側が開口する有底円筒形状のモータハウジングと、このモータハウジングの筒状部の外側に背面側から嵌合する筒状部を一体に形成した有底円筒形状のリヤカバーとからなり、上記モータハウジングの筒状部の外周面に水路溝を形成したことを特徴とする冷却用水路を外周部に有するモータケース。
【請求項3】
上記有底円筒形状のモータハウジングとリヤカバーとに、潤滑油の油路を形成している請求項1又は2記載のモータケース。
【請求項4】
上記有底円筒形状のモータハウジングとリヤカバーとを、ダイカスト製法又は鋳造によって成形したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のモータケース。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のモータケースを用いたモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速部と、減速部からの出力を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部とを備えるインホイールモータ駆動装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載のモータケースを用いたモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速部と、減速部からの出力を、デファレンシャルを介して左右の車輪駆動軸に伝える1モータ構造のモータ駆動装置。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれかに記載のモータケースを用いたモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速部と、減速部からの出力を、デファレンシャルを介して左右の等速ジョイントに伝える1モータ構造のモータ駆動装置。
【請求項8】
上記減速部が、サイクロイド減速機によって構成されている請求項5〜7のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項9】
上記減速部が、遊星歯車減速機によって構成されている請求項5〜7のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項10】
上記モータ部が、ラジアルギャップモータである請求項5〜7のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項11】
上記モータ部が、アキシアルギャップモータである請求項5〜7のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項12】
潤滑油貯留部が、減速部のハウジングの下部に設けられている請求項5〜11のいずれかに記載のモータ駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−34481(P2012−34481A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171293(P2010−171293)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】