説明

車載デジタル放送受信機制御装置および車載デジタル放送受信機制御装置用のプログラム

【課題】車載デジタル放送受信機が、走行時間が長くなる機会に合わせて付加データを受信・蓄積できるようにする。
【解決手段】車載デジタル放送受信機制御装置は、目的地までの案内ルート上に、地上デジタルTV放送電波の受信環境が良好なルートが十分な距離だけ続いている場合に、ユーザの許可を受けた上で、そのルートの走行中に、車載デジタル放送受信機を制御して、新バージョンプログラム等の付加データを、地上デジタルTV放送電波からダウンロードさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送受信機に付加データを受信・蓄積させるための制御を行う車載デジタル放送受信機制御装置、および車載デジタル放送受信機制御装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地上デジタル放送等のデジタル放送を受信する装置においては、新バージョンプログラムや番組表データ等の、番組コンテンツとは異なる付加データの受信および蓄積を、番組コンテンツの視聴の邪魔にならないよう、待機電源供給状態において行う技術があった。
【0003】
また、デジタル放送の受信機が車両に搭載される場合を想定した技術として、車両の主電源オフ時においても、2次電池から待機電力供給を受けることで、付加データをダウンロードすることのできる車載デジタル放送受信機の技術が、特許文献1および特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開2002―369099号公報
【特許文献2】特開2004−336633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1、2のような技術では、車両の主電源のオフ中にしかダウンロードを行わないことによる不都合が発生する場合がある。例えば、車両主電源オフ時における電源を確保する必要がある。また、車両の主電源がオフになった位置が駐車場内等の放送電波受信不能域である場合、受信機は長時間付加データを受信できない。また、デジタル放送受信機が車両に搭載される場合は、車両の移動による受信エリアの変更に伴い、現在の受信エリアにおける受信可能チャネルの情報を、付加データとしてダウンロードしたいという場面も想定される。
【0005】
このようなことから、車載デジタル放送受信機は、車両の走行中においても、付加データを受信できるようになっていることが望ましい。更に、新バージョンプログラム等、データサイズの大きい付加データは、その全データの受信に時間がかかるので、走行時間が長くなる機会を見計らって受信・蓄積できるようになっていれば便利である。
【0006】
本発明は上記点に鑑み、車載デジタル放送受信機が、走行時間が長くなる機会に合わせて付加データを受信・蓄積できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、現在位置を特定する現在位置特定手段と、目的地の入力を受け付ける目的地受付手段と、前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの距離が基準距離より長いことを判定する判定手段と、前記判定手段の判定に基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、車両に搭載されたデジタル放送受信機に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行う制御手段と、を備えた車載デジタル放送受信機制御装置である。
【0008】
このようになっているので、車載デジタル放送受信機制御装置は、特定した現在位置から受け付けた目的地までの距離が長いことに基づいて、当該現在位置から当該目的地に至るまでの間に、車両に搭載されたデジタル放送受信機に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行うので、車載デジタル放送受信機は、走行時間が長くなる機会に合わせて付加データを受信・蓄積できるようになる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載デジタル放送受信機制御装置において、前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの案内ルートを特定する案内ルート特定手段を備え、前記判定手段は、前記現在位置から前記目的地までの、前記経路特定手段が特定した前記案内ルートの長さが、基準距離より長いことを判定することを特徴とする。
【0010】
このようになっていることで、車載デジタル放送受信機制御装置は、特定した現在位置から受け付けた目的地までの距離として、当該現在位置から目的地までの案内ルートの長さを用いるので、車載デジタル放送受信機は、走行時間が長くなる機会をより精度よく捕まえて付加データを受信・蓄積できるようになる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車載デジタル放送受信機制御装置において、前記基準距離は、前記案内ルート上の道路に割り当てられた走行速度に依存する量であることを特徴とする。
【0012】
このように、案内ルート上の道路に割り当てられた車速を、基準距離に加味することで、走行時間が長くなる機会をより精度よく捕まえて付加データを受信・蓄積できるようになる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車載デジタル放送受信機制御装置において、前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの案内ルートを特定する案内ルート特定手段と、前記デジタル放送電波の受信強度が良好な地域(以下、良好受信地域という)を特定する良好受信地域特定手段と、を備え、前記判定手段は、前記現在位置から前記目的地までの、前記経路特定手段が特定した前記案内ルートのうち、前記良好受信地域特定手段が特定した前記良好受信地域に該当する部分の距離が、基準距離より長いことを判定し、前記制御手段は、前記判定手段の判定に基づいて、当該部分において、前記デジタル放送受信機に前記付加データを受信および蓄積させるための処理を行うことを特徴とする。
【0014】
このようになっていることで、車載デジタル放送受信機制御装置は、特定した現在位置から受け付けた目的地までの距離として、当該現在位置から目的地までの案内ルート上の良好受信地域に該当する部分の長さを用いるので、車載デジタル放送受信機は、走行時間が長くなる機会をより精度よく捕まえて付加データを受信・蓄積できるようになる。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車載デジタル放送受信機制御装置において、前記基準距離は、前記案内ルートの当該部分上の道路に割り当てられた走行速度に依存する量であることを特徴とする。
【0016】
このように、案内ルートの当該部分上の道路に割り当てられた車速を、基準距離に加味することで、走行時間が長くなる機会をより精度よく捕まえて付加データを受信・蓄積できるようになる。
【0017】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車載デジタル放送受信機制御装置において、前記判定手段の判定に基づいて、ユーザに付加データの受信および蓄積の可否を問い合わせると共にその問い合わせに対するユーザの返答入力を受け付ける問い合わせ手段を備え、前記制御手段は、前記問い合わせ手段が受け付けた返答入力が、付加データの受信および蓄積可である旨のものであることに基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、前記デジタル放送受信機に前記番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行うことを特徴とする。
【0018】
このようになっているので、車載デジタル放送受信機制御装置は、ユーザの意図に反して走行中に付加データをダウンロードしてしまうことがなくなる。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、現在位置を特定する現在位置特定手段、目的地の入力を受け付ける目的地受付手段、前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの距離が基準距離より長いことを判定する判定手段、および、前記判定手段の判定に基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、車両に搭載されたデジタル放送受信機に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行う制御手段として、コンピュータを機能させるプログラムである。
【0020】
このように、請求項1に記載の発明は、プログラムの発明としても捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車載複合システム1ならびに車載複合システム1と接続される操作部2、ディスプレイ3、およびスピーカ4を示す。以下詳述する通り、車載複合システム1は、目的地までの案内ルート上に、地上デジタルTV放送電波の受信環境が良好なルートが十分な距離だけ続いている場合に、ユーザの許可を受けた上で、そのルートの走行中に、新バージョンプログラム等の付加データを、地上デジタルTV放送電波からダウンロード(受信および蓄積に相当する)するようになっている。
【0022】
操作部2は、タッチパネルやメカニカルスイッチ等から成り、ユーザの操作を受けることで、その操作内容に応じた信号を車載複合システム1に出力する。ディスプレイ3は、車載複合システム1から受けた映像信号に基づく映像を表示する。スピーカ4は、車載複合システム1から受けた音声信号に基づく音声を出力する。
【0023】
車載複合システム1は、システムコントロール部11、デジタルTV受信部12、オーディオヘッドユニット部13、カーナビゲーション部14、およびアンテナ15を有している。この車載複合システム1は、車両のACCがオンである間、車両の図示しないメインバッテリから電力供給を受けて作動するようになっている。
【0024】
システムコントロール部11は、CPU、RAM、ROM等を有する通常のマイコンから成り、ROMに記録された作動用のプログラムをCPUが実行することで、種々の機能を実現する。具体的には、システムコントロール部11は、操作部2からのシステムモードの切り替えのための信号等に基づいて、デジタルTV受信部12、オーディオヘッドユニット部13、カーナビゲーション部14のうち1つを選び、その選んだ対象から受けた映像信号および音声信号を、それぞれディスプレイ3およびスピーカ4に出力する。またシステムコントロール部11は、操作部2から受けた信号に基づくデータを、デジタルTV受信部12、オーディオヘッドユニット部13、およびカーナビゲーション部14に出力する。またシステムコントロール部11は、デジタルTV受信部12、オーディオヘッドユニット部13、カーナビゲーション部14間のデータの受け渡しを媒介する。例えば、カーナビゲーション部14からデジタルTV受信部12宛のデータを受けると、そのデータをデジタルTV受信部12に出力する。システムコントロール部11が実現する他の機能については後述する。なお、システムコントロール部11は、その機能を実現する回路構成を有するハードウェア(例えばFPGA等の回路構成がプログラム可能な回路)として実現されていてもよい。
【0025】
デジタルTV受信部12は、チューナ部21、TS(Transport Stream)復調部22、映像/音声出力部23、デジタルTV受信制御部24、およびメモリ部25を有している。
【0026】
チューナ部21は、図示しない入力装置に対するユーザのチャネル選択操作等に基づいて、地上デジタルTV方向の受信チャネルを1つ選択し、その選択したチャネルのデータを、アンテナ15が受けた放送電波の信号から取り出し、その取り出したデータをTS復調部22に出力する。
【0027】
TS復調部22は、チューナ部21から受けた特定のチャネルのデータから、通常の番組の視聴においてディスプレイ3やスピーカ4に出力される映像や音声のためのMPEGデータ(番組コンテンツに相当する)および付加データのうちいずれか一方または両方を取り出す。そして、取り出したMPEGデータは映像/音声出力部23に出力し、取り出した付加データはデジタルTV受信制御部24に出力する。
【0028】
なお、付加データには、番組コンテンツと共に取り出すことができるものと、できないものがある。例えば、後述するダウンロード可能な付加データを特定するダウンロード告知情報は、できるだけ多くのチャネルに含まれるように運用されているため、番組コンテンツと共に取り出すことができる可能性が高い。しかし、新たなプログラムのデータや、視聴中でないチャネルの番組表などは、告知情報のように各チャネルに含まれているわけではなく、視聴中のチャネルに含まれていなかった場合には、コンテンツを取り出すことができない。このような付加データは、現在放送されている番組の視聴に影響を及ぼすことなく受信・蓄積ができない可能性の高い付加データである。
【0029】
映像/音声出力部23は、TS復調部22から受けたMPEGデータに必要なデコード処理を行い、その結果得た映像信号および音声信号をシステムコントロール部11に出力する。
【0030】
デジタルTV受信制御部24は、CPU、RAM、ROM等を有する通常のマイコンから成り、ROMに記録された作動用のプログラムをCPUが実行することで、種々の機能を実現する。具体的には、デジタルTV受信制御部24は、TS復調部22から受けた付加データを、メモリ部25に蓄積する等の機能を実現する。なお、システムコントロール部11は、その機能を実現する回路構成を有するハードウェア(例えばFPGA等の回路構成がプログラム可能な回路)として実現されていてもよい。
【0031】
このような構成を有することで、デジタルTV受信部12は、アンテナ15が受けた地上デジタルTV放送の電波から、番組コンテンツの映像データおよび音声データを取り出し、その映像データに基づく音声信号および音声データに基づく音声信号をシステムコントロール部11に出力する。またデジタルTV受信部12は、アンテナ15が受けた地上デジタルTV放送の電波から、番組表データ、最新バージョンプログラム、放送局ロゴマーク等の付加データをダウンロードする。
【0032】
オーディオヘッドユニット部13は、システムコントロール部11から、操作部2の操作によってオーディオヘッドユニット部13が選択されている旨の情報を受けると、CDプレーヤやMDプレーヤ等のオーディオ機器による音楽の再生を制御し、そのオーディオ機器の出力した音声信号をシステムコントロール部11に出力する。またオーディオヘッドユニット部13は、システムコントロール部11から、操作部2の操作によってオーディオヘッドユニット部13が選択されていない旨の情報を受けると、再生を停止する。
【0033】
カーナビゲーション部14は、カーナビゲーション制御部41、GPS受信機等から成る自車位置検出部42、地図情報記憶部43を有している。
【0034】
カーナビゲーション制御部41は、CPU、RAM、ROM等を有する通常のマイコンから成り、ROMに記録された作動用のプログラムをCPUが実行することで、種々の機能を実現する。例えば、カーナビゲーション制御部41は、目的地までの案内ルートを算出し、その算出した案内ルートに沿ったルート案内のための地図画像および右左折案内音声を、それぞれディスプレイ3およびスピーカ4に表示させるためにシステムコントロール部11に出力する。なお、カーナビゲーション制御部41は、必要な機能を実現する回路構成を有するハードウェア(例えばFPGA等の回路構成がプログラム可能な回路)として実現されていてもよい。
【0035】
地図情報記憶部43は、リンクおよびノードの位置、種別、ノードとリンクとの接続関係情報等を含む道路データ、施設の位置、名称、種別等を含む施設データ、および地域別に、各放送局の電界強度データを有している。地域別電界強度データは、地上デジタルTV放送電波の、地域毎の、強度に関するデータ(受信状態の良、不良、受信強度値等)を含むデータである。なお、この強度は、地上デジタルTV放送電波のうち、付加データを主に放送する放送局からの電波の電界強度であってもよい。
【0036】
図2に、本実施形態の機能を実現するために、上述のシステムコントロール部11、デジタルTV受信制御部24、カーナビゲーション制御部41が実行する処理を、ブロック図として示す。この図に示す通り、システムコントロール部11は、上述の機能に加え、自身のROM中のプログラムを実行することで、問い合わせ処理111および受信機制御処理112を実現する。また、デジタルTV受信制御部24は、上述の機能に加え、自身のROM中のプログラムを実行することで、ダウンロード告知情報記憶処理241およびダウンロード処理242を実現する。また、カーナビゲーション制御部41は、自身のROM中のプログラムを実行することで、案内ルート計算処理411、自車位置特定処理412、電界強度読み出し処理413、およびダウンロード判断処理414を実現する。また、図3に示す車載デジタル放送受信機制御プログラム500は、ダウンロード判断処理414の実行のためにカーナビゲーション制御部41のCPUが実行するプログラムのフローチャートであり、図4に示す問い合わせプログラム600は、問い合わせ処理111の実行のためにシステムコントロール部11のCPUが実行するプログラムのフローチャートである。
【0037】
以下、車載複合システム1の作動に沿って、これら図示した処理の具体的内容について説明する。なお、以下の説明においては、それら処理を実行する各CPUの作動を、その処理自体の作動とみなして説明する。また、同じCPUで実行される複数の処理間のデータの受け渡しは、RAMへのデータの書き込みおよび読み出しを介して実現されるようになっている。
【0038】
まず、車両の乗員が操作部2を操作して、目的地の名称や位置座標等を入力すると、矢印Aに示すように、案内ルート計算処理411は、その目的地の情報を、システムコントロール部11を介して受け付け、さらに、自車位置検出部42からの信号に基づいて自車位置を繰り返し算出する自車位置特定処理412から、矢印Bに示すように、現在地の座標情報を受け取る。そして案内ルート計算処理411は、地図情報記憶部43の道路データ、施設データを読み出し、この現在地から目的地までの最適な(例えば最短の)案内ルートを算出し、その算出した案内ルートを、矢印Cに示す通り、ダウンロード判断処理414に渡す。図5に、このようにして算出された案内ルート60の一例を示す。この例の案内ルート60は、現在地61から目的地62まで、A市63、B市64、C市65、D市66、およびE市67を通るようになっている。
【0039】
ダウンロード判断処理414は、案内ルート計算処理411から案内ルートのデータを渡される、作動を開始し、車載デジタル放送受信機制御プログラム500の実行におけるステップ510で、その案内ルートを受け付け、続いてステップ515で、その案内ルートに沿った、現在位置から目的地までの総行程の距離が、基準距離以上であるか否かを判定し、基準距離(例えば一定値150キロメートル)以上であれば、続いてステップ520を実行し、基準距離未満であれば、作動を終了する。
【0040】
ステップ520では、ダウンロード対象となる付加データがあるか否かを判定する。具体的には、矢印Dに示す通り、システムコントロール部11を介してデジタルTV受信制御部24のダウンロード告知情報記憶処理241宛に、ダウンロード対象付加データの有無を問い合わせるデータを出力し、その応答を待つ。
【0041】
この問い合わせデータを受信するダウンロード告知情報記憶処理241は、TS復調部22から送られてくる付加データのうち、ダウンロード可能な付加データを特定するダウンロード告知情報に基づき、取得予定付加データリストを常時繰り返し作成・更新している。例えば、ダウンロード告知情報に、デジタルTV受信制御部24のための新しいプログラムや放送局のロゴデータが記録されているときは、それを取得予定付加データリストに追加する。このとき、特定の付加データについてのダウンロード可能時刻やダウンロード可能チャネルが指定されている場合は、その指定も当該付加データと対応づけて取得予定付加データリストに記録する。なお、この取得予定付加データリストの記録先は、メモリ部25である。そしてダウンロード告知情報記憶処理241は、ダウンロード判断処理414からの問い合わせデータを受けると、現在の取得予定付加データリストの内容を応答データとして、矢印Eに示す通り、システムコントロール部11を介して案内ルート計算処理411宛に出力する。
【0042】
ステップ520において応答を待っていたダウンロード判断処理414は、このような応答データをダウンロード告知情報記憶処理241から受けると、その応答データ中に、所定のデータ(例えば番組表データ、新バージョンプログラムデータ)があるか否かを判定し、あれば、ダウンロード対象となる付加データがあるとして、続いてステップ525を実行し、なければ作動を終了する。なお、所定のデータとは、データサイズが大きいことがわかっている種類のデータであってもよいし、データサイズが所定量より大きいデータであってもよいし、番組コンテンツと共に取り出すことができない種類のデータであってもよい。
【0043】
ステップ525では、ステップ510で受け付けた案内ルートを、そのルート上の電界強度の情報と比較する。具体的には、矢印Fに示す通り、電界強度読み出し処理413に対して、当該案内ルート上の電界強度情報を要求するデータを渡し、その応答を待つ。
【0044】
電界強度読み出し処理413は、ダウンロード判断処理414から要求データを受け取ると、地図情報記憶部43中の地域別電界強度データから、その案内ルート上の電界強度の情報を読み出し、その読み出した結果を応答データとして、矢印Gに示す通り、ダウンロード判断処理414に渡す。
【0045】
ステップ525において応答を待っていたダウンロード判断処理414は、このような応答データを電界強度読み出し処理413から受けると、その応答データに基づいて、当該案内ルート上の各位置について、その電界強度を特定する。例えば、応答データが、A市63内が受信不良、B市64が受信良好、C市65内が受信不良、D市66内が受信良好、E市67内が受信良好の旨を示していれば、案内ルート中、B市64に入ってから出るまでの部分区間(以下、部分区間αという)、およびD市66に入ってから目的地62に到着するまでの部分区間(以下、部分区間βという)が、受信良好な部分ということになる。
【0046】
続いてステップ530では、ステップ525で特定した受信良好な(すなわち電波状況が良好な)一続きの部分のうち、通過に基準時間以上かかるものがあるか否かを判定する。なお、この判定に用いる通過速度は、自車両の過去の平均走行速度であってもよいし、道路種別(例えば高速道路、一般道路)毎にあらかじめ定められた走行速度でもよいし、道路データに道路毎の走行速度(例えば平均速度、制限速度)が記録されていれば、その走行速度であってもよい。
【0047】
例えば、道路種別毎にあらかじめ定められた走行速度を用いる場合を考える。ここで、基準時間は1時間、一般道に対する速度は時速30キロメートル、有料道路に対する速度は時速80キロメートルとする。そして、部分区間αは、すべて一般道で総行程が15キロメートルであるとする。また、部分区間βは、一般道10キロメートル、有料道路80キロメートルから成り、総行程が90キロメートルであるとする。この場合、部分区間αの通過にかかる時間は30分であり、部分区間βの通過にかかる時間は1時間20分であるので、部分区間βが、通過に基準時間以上かかることになる。
【0048】
なお、このステップ530における、ルート上の部分区間に割り当てられた走行速度に基づいた走行時間が、基準走行時間以上であるか否かの比較は、実質的には、部分区間に割り当てられた走行速度でその部分区間を走行した場合にかかる時間が基準時間と等しくなるような距離を(ステップ515のものとは異なる値の)基準距離とし、その基準距離が、当該部分区間の総行程の距離未満であるか否かの比較と同等である。
【0049】
通過に基準時間以上かかるものがある場合、続いてステップ535を実行し、ない場合、作動を終了する。
【0050】
続いてステップ535では、ステップ530の条件に合う部分区間、すなわち、通過に基準時間以上かかる部分区間が、当該案内ルート中に複数あるか否かを判定し、複数ある場合は続いてステップ540を実行し、1つのみの場合は、それを選択部分区間とし、続いてステップ545を実行する。ステップ540では、条件に合う複数の部分区間のうち、最も通過時間が長いものを選択部分区間とし、続いてステップ545を実行する。
【0051】
ステップ545では、当該選択部分区間についての予約問い合わせ要求を行う。すなわち、当該選択部分区間について、ダウンロード予約を行ってよいかを乗員に問い合わせることを要求するデータ(以下、予約問い合わせ要求データという)を、矢印Hに示す通り、問い合わせ処理111に出力し、その応答としてのダウンロード可否のデータを受けるまで待つ。
【0052】
問い合わせ処理111は、ダウンロード判断処理414から予約問い合わせ要求データ、または、後述する直前問い合わせ要求データを受けることで作動を開始し、まず図4のステップ610で、受けたデータが予約問い合わせ要求データであるか否かを判定し、予約問い合わせデータであれば続いてステップ620で、矢印Iに示す通り、ディスプレイ3に対して予約問い合わせのための表示を行わせ、その表示への応答が操作部2に対して為されるまで待つ。
【0053】
図6に、予約問い合わせのための表示画面の一例70を示す。この表示画面70は、地図と、その地図に重ねられた問い合わせウィンドウ71を有している。この問い合わせウィンドウ71は、当該選択区間とダウンロード対象のデータを示すと共にその選択区間でダウンロードを行っても良いか否かを問うメッセージとを含む。また表示画面70は、操作部2のタッチパネルやメカニカルスイッチを介して乗員が選択可能な肯定ボタン72および否定ボタン73と、ダウンロード中にはデジタルTVの視聴ができない旨のメッセージを含む注意喚起ウィンドウ74を有している。
【0054】
操作部2を用いた肯定ボタン72または否定ボタン73の選択を受けると、問い合わせ処理111は、続いてステップ630で、その選択に応じたダウンロード可否のデータを、矢印Kに示す通り、ダウンロード判断処理414に出力し、その後作動を終了する。
【0055】
ダウンロード判断処理414は、このダウンロード可否のデータを問い合わせ処理111から受けると、続いてステップ550で、そのダウンロード可否のデータの内容に基づいて、乗員(ユーザ)がダウンロードを許可したか否かを判定し、許可したなら、続いてステップ555を実行し、許可していないなら作動を終了する。
【0056】
ステップ555では、矢印Lに示す通り、自車位置特定処理412から現在地のデータを受けながら、自車両がダウンロード開始地点(図5の例ではC市65とD市66の境界)に到達するまで待ち、到達すると、続いてステップ560で、当該選択部分区間についての直前問い合わせ要求を行う。すなわち、当該選択部分区間について、今からダウンロードを行ってよいかを乗員に問い合わせることを要求するデータ(以下、直前問い合わせ要求データという)を、矢印Mに示す通り、問い合わせ処理111に出力し、その後作動を終了する。
【0057】
問い合わせ処理111は、この直前問い合わせ要求データを受けると、先述の通り作動を開始し、まず図4のステップ610で、受けたデータが予約問い合わせ要求データでないと判定し、続いてステップ640で、矢印Nに示す通り、ディスプレイ3に対して直前問い合わせのための表示を行わせ、その表示への応答が操作部2に対して為されるまで待つ。
【0058】
図7に、直前問い合わせのための表示画面の一例80を示す。この表示画面80は、地図と、その地図に重ねられた問い合わせウィンドウ81を有している。問い合わせウィンドウ81は、ダウンロード対象を示すと共に今からダウンロードを行っても良いか否かを問うメッセージとを含む。また表示画面80は、操作部2のタッチパネルやメカニカルスイッチを介して乗員が選択可能な肯定ボタン82および否定ボタン83と、ダウンロード中にはデジタルTVの視聴ができない旨のメッセージを含む注意喚起ウィンドウ84を有している。
【0059】
操作部2を用いた肯定ボタン72または否定ボタン73の選択を受けると、問い合わせ処理111は、続いてステップ650で、その選択に基づいて、ダウンロードが許可されたか否かを判定し、許可されたなら続いてステップ660を実行し、許可されなかったなら作動を終了する。
【0060】
ステップ660では、現在ディスプレイ3にデジタルTV画像を表示させているか否か、すなわち、ディスプレイ3への表示画像のソースとしてデジタルTV受信部12を選択しているか否かを判定し、デジタルTV画像を表示させている場合、続いてステップ670を実行し、表示させていない場合続いてステップ680を実行する。ステップ670では、ディスプレイ3への表示画像のソースとしてカーナビゲーション部14を選択し、続いてステップ680を実行する。
【0061】
続いてステップ680では、矢印Pに示す通り、受信機制御処理112に、ダウンロード対象の指定を含むダウンロード要求データを渡し、その後作動を終了する。
【0062】
受信機制御処理112は、問い合わせ処理111からダウンロード要求データを受けると、その受けたデータを、矢印Qに示す通り、デジタルTV受信制御部24のダウンロード処理242に出力する。
【0063】
ダウンロード処理242は、受信機制御処理112からダウンロード要求データを受けると、そのダウンロード要求データに含まれるダウンロード対象の指定に基づいて、当該ダウンロード対象の付加データを、TS復調部22から受けてメモリ部25に蓄積する。なおダウンロード処理242は、当該付加データをダウンロードするために、受信チャネルを変更する必要がある場合は、チューナ部21を制御して受信チャネルを変更することができる。そしてダウンロード処理242は、当該付加データのダウンロードが終了すると、矢印Rに示す通り、システムコントロール部11を介して、ディスプレイ3に、例えば図8の完了通知ウィンドウ91に示すような、ダウンロード完了の旨の表示を行わせる。なお、ダウンロード完了の旨の表示については、ダウンロード処理242がダウンロード判断処理414に完了表示要求を行い、ダウンロード判断処理414が、その要求に基づいて、ディスプレイ3に、ダウンロード完了の旨の表示を行わせるようになっていてもよい。
【0064】
以上のような各部の作動により、車載複合システム1は、現在位置から目的地までの案内ルートに沿った総行程が基準距離以上であり(ステップ510、515参照)、かつ、ダウンロード対象のデータがあり(ステップ520参照)、かつ、その案内ルート中にある受信良好な一続きの部分の走行にかかる時間が基準時間以上である(または行程が基準距離以上である)場合に(ステップ525、530参照)、その一続きの部分(一続きの部分が複数あればそのうち最も長いもの)(ステップ535、540参照)についてのダウンロードの予約の可否の問い合わせをユーザに対して行い(ステップ545、620参照)、ユーザが許可すれば(ステップ630、550参照)、そのダウンロード対象の部分に自車両が到達したとき(ステップ555参照)、ダウンロード開始の可否の問い合わせをユーザに対して行い(ステップ560、640参照)、ユーザが許可すれば(ステップ650参照)、デジタルTV受信部12にダウンロードを開始させる(ステップ680、受信機制御処理112参照)。そして、デジタルTV受信部12は、その部分の走行中に、当該付加データのダウンロードを完了し、完了メッセージをディスプレイ3に表示させる(ダウンロード処理242参照)。
【0065】
このように、車載複合システム1は、現在位置から目的地までの案内ルートの距離や走行時間が長いことに基づいて、当該現在位置から当該目的地に至るまでの間に、デジタルTV受信部12に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データをダウンロードさせるための処理を行うので、車載複合システム1は、走行時間が長くなる機会を精度よく見計らって付加データをダウンロードできるようになる。
【0066】
また、車載複合システム1は、現在位置から目的地までの距離として、当該現在位置から目的地までの案内ルート上の良好受信地域に該当する部分の長さや走行時間を用いるので、走行時間が長くなる機会をより精度よく捕まえて付加データをダウンロードできるようになる。
【0067】
また、ユーザへのダウンロード可否の問い合わせを、ダウンロードを行う案内ルート中の部分の決定時と、実際のダウンロード直前に行うことで、ユーザの意図に反して走行中に付加データをダウンロードしてしまうことがなくなり、かつ、ダウンロード予約から実行までの間のユーザの翻意にも対応することができる。
【0068】
なお、上記実施形態においては、システムコントロール部11およびカーナビゲーション部14が、車載デジタル放送受信機制御装置の一例に相当し、デジタルTV受信部12が、車載デジタル放送受信機の一例に相当する。また、車載デジタル放送受信機制御プログラム500等の、カーナビゲーション制御部41が実行するプログラム、および、問い合わせプログラム600等の、システムコントロール部11のCPUが実行するプログラムが、特許請求の範囲のプログラムの一例に相当する。
【0069】
また、カーナビゲーション制御部41が、自車位置特定処理412を実行することで現在位置特定手段の一例として機能し、操作部2からの目的地入力を受け付けることで目的地受付手段の一例として機能し、案内ルート計算処理411を実行することで案内ルート特定手段の一例として機能し、ダウンロード判断処理414において車載デジタル放送受信機制御プログラム500のステップ515および530を実行することで判定手段の一例として機能し、電界強度読み出し処理413を実行することで良好受信地域特定手段の一例として機能する。
【0070】
また、システムコントロール部11のCPUが、問い合わせ処理111を実行することで問い合わせ手段の一例として機能し、受信機制御処理112を実行することで制御手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0071】
例えば、車載複合システム1は、地域別電界強度データを必ずしもあらかじめ有する必要はなく、例えば、無線通信によってネットワーク上のサーバから必要な分だけ取得するようになっていてもよい。また、地域別電界強度データを用いずとも、単に案内ルートの総行程が基準距離より長いときに、そのルート上で付加データをダウンロードするようになっていてもよい。
【0072】
また、車載複合システム1は、必ずしも案内ルートを算出する必要はなく、例えば、単に現在位置から目的地までの直線距離が基準距離より長いときに、その現在位置と目的地との間の領域(例えば現在位置と目的地を焦点とする楕円領域)にいるときに、付加データをダウンロードするようになっていてもよい。
【0073】
また、基準距離は、上記実施形態のように道路毎の走行速度に基づいて変化するのみならず、例えばVICS受信機を用いて取得した道路毎の渋滞情報に基づいて変化してもよいし、ある範囲内でランダムに変化してもよい。
【0074】
また、車載複合システム1は、ダウンロード告知情報記憶処理241が記憶する受信予定の付加データのデータサイズがわかる場合、基準距離は、当該付加データのサイズが大きくなるほど大きくなるようになっていてもよい。
【0075】
また、目的地の受付は車の乗員の入力によるものに限らず、無線通信ネットワークを介して受信することによって実現されていてもよい。
【0076】
また、現在位置の特定は、自身の位置座標を無線送信する道路沿いの路上機の近くを走行しているときに、その路上機から、その位置座標を受信することで実現してもよい。
【0077】
また、本発明の車載デジタル放送受信機制御装置は、上記実施形態のようなデジタルTV受信部12、オーディオヘッドユニット部13、カーナビゲーション部14がシステムコントロール部11によって統合的に管理されるようなシステムである必要はなく、カーナビゲーション部14が車載デジタル放送受信機を備え、図2〜図4に示す処理のすべてをカーナビゲーション部14のカーナビゲーション制御部41が実行し、車載デジタル放送受信機は、単にカーナビゲーション制御部41の制御に基づいて付加データのダウンロードを行うようになっていてもよい。
【0078】
また、デジタルTV受信部12が自車位置検出部42を有し、入力された目的地から現在位置までの直線距離が基準距離以上あるときに、その現在位置と目的地との間の領域において、付加データのダウンロードを行うような構成となっていてもよい。この場合、デジタルTV受信部12の制御部分が車載デジタル放送受信機制御装置に相当し、デジタルTV受信部12の付加データをダウンロードする部分が、車載デジタル放送受信機に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】車載複合システム1の構成等を示すブロック図である。
【図2】システムコントロール部11、デジタルTV受信制御部24、およびカーナビゲーション制御部41の処理内容の構成を示すブロック図である。
【図3】カーナビゲーション制御部41がダウンロード判断処理414のために実行する車載デジタル放送受信機制御プログラム500のフローチャートである。
【図4】システムコントロール部11が問い合わせ処理111のために実行する問い合わせプログラム600のフローチャートである。
【図5】現在地62から目的地61までの案内ルートを示す地図である。
【図6】予約問い合わせのための表示画面70を示す図である。
【図7】直前問い合わせのための表示画面80を示す図である。
【図8】ダウンロード完了通知のための表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
1…車載複合システム、2…操作部、3…ディスプレイ、4…スピーカ、
11…システムコントロール部、12…デジタルTV受信部、
13…オーディオヘッドユニット部、14…カーナビゲーション部、15…アンテナ、
21…チューナ部、22…TS復調部、23…映像/音声出力部、
24…デジタルTV受信制御部、25…メモリ部、41…カーナビゲーション制御部、
42…自車位置検出部、43…地図情報記憶部、60…案内ルート、61…現在地、
62…目的地、63〜67…市区域、70、80…表示画面、
71、82…問い合わせウィンドウ、72、82…肯定ボタン、
73、83…否定ボタン、74、84…注意喚起ウィンドウ、
91…完了通知ウィンドウ、111…問い合わせ処理、112…受信機制御処理、
241…ダウンロード告知情報記憶処理、242…ダウンロード処理、
411…案内ルート計算処理、412…自車位置特定処理、
413…電界強度読み出し処理、414…ダウンロード判断処理、
500…車載デジタル放送受信機制御プログラム、600…問い合わせプログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を特定する現在位置特定手段と、
目的地の入力を受け付ける目的地受付手段と、
前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの距離が基準距離より長いことを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定に基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、車両に搭載されたデジタル放送受信機に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行う制御手段と、を備えた車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項2】
前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの案内ルートを特定する案内ルート特定手段を備え、
前記判定手段は、前記現在位置から前記目的地までの、前記経路特定手段が特定した前記案内ルートの長さが、基準距離より長いことを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項3】
前記基準距離は、前記案内ルート上の道路に割り当てられた走行速度に依存する量であることを特徴とする請求項2に記載の車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項4】
前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの案内ルートを特定する案内ルート特定手段と、
前記デジタル放送電波の受信強度が良好な地域(以下、良好受信地域という)を特定する良好受信地域特定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記現在位置から前記目的地までの、前記経路特定手段が特定した前記案内ルートのうち、前記良好受信地域特定手段が特定した前記良好受信地域に該当する部分の距離が、基準距離より長いことを判定し、
前記制御手段は、前記判定手段の判定に基づいて、当該部分において、前記デジタル放送受信機に前記付加データを受信および蓄積させるための処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項5】
前記基準距離は、前記案内ルートの当該部分上の道路に割り当てられた走行速度に依存する量であることを特徴とする請求項4に記載の車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項6】
前記判定手段の判定に基づいて、ユーザに付加データの受信および蓄積の可否を問い合わせると共にその問い合わせに対するユーザの返答入力を受け付ける問い合わせ手段を備え、
前記制御手段は、前記問い合わせ手段が受け付けた返答入力が、付加データの受信および蓄積可である旨のものであることに基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、前記デジタル放送受信機に前記番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車載デジタル放送受信機制御装置。
【請求項7】
現在位置を特定する現在位置特定手段、
目的地の入力を受け付ける目的地受付手段、
前記現在位置特定手段が特定した現在位置から前記目的地受付手段が受け付けた目的地までの距離が基準距離より長いことを判定する判定手段、および、
前記判定手段の判定に基づいて、前記現在位置から前記目的地に至るまでの間に、車両に搭載されたデジタル放送受信機に、デジタル放送電波に含まれる番組コンテンツ以外の付加データを受信および蓄積させるための処理を行う制御手段として、コンピュータを機能させるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−340292(P2006−340292A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−165599(P2005−165599)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】