説明

関節を伸ばしたり曲げたりするためのマルチモータアッセンブリを備えたアクチュエータシステム

関節を伸ばしたり曲げたりするアクチュエータシステムは、回転出力を与えるマルチモータアッセンブリと、該マルチモータアッセンブリからの回転出力を関節の伸長及び屈曲へと変換する回転/直線メカニズムと、アクチュエータシステムを複数の動作モードで動作するコントローラと、を備えている。マルチモータアッセンブリは、強い力を低い速度で(ローギア)及び弱い力を高い速度で(ハイギア)供給できるように2つの異なる動力源からの動力を合成する。アクチュエータは、人間の関節110(例えば、足首、膝、肘又は肩)を伸ばしたり曲げたりするように特別に設計される。しかし、このアクチュエータシステムは、適当な動き(直線、回転、等)を通して適当な対象物を動かすように使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、アクチュエータの分野に係り、より詳細には、アクチュエータの分野におけるマルチモータアッセンブリを備えた新規な有用なアクチュエータシステムに係る。
【背景技術】
【0002】
モータ及びアクチュエータは、種々様々な用途に使用されている。ロボット及び能動的矯正器具を含む多くの用途では、人間の筋肉と同様の特性が必要とされる。これらの特性は、強い力を比較的ゆっくりした速度で与え、そして電力を取り去ると、自由に動くことができ、運動サイクルの各部分中に手足を自由に振れるようにする能力を含む。これは、強い力を低い速度で及び弱い力を高い速度で与えると共に、一次駆動入力と出力との間に可変比伝達(VRT)を与えることのできるアクチュエータを必要とする。
【0003】
VRTは、慣習的に連続可変伝達(CVT)として具現化されている。従来のほとんどのCVTの基礎的な原理は、ギアの直径を変えるか、ベルトが円錐プーリーに載る場所を変えるか、又は交点の半径を希望の比に基づいて変えて回転円板間の結合力によって1つ以上のギアの比を変えることである。従来のCVTは、効率及び機械的複雑さに欠点がある。
【0004】
モータは、種々の用途に使用されているが、典型的に、出力方向ごとに動きを与えるために単一のモータが直接的又は間接的に結合される。単一のモータの使用は、速度/トルクの範囲を制限するか、或いはモータと出力との間に余計なコスト及び複雑さの伝達機構を必要とする。従って、アクチュエータの分野では、強い力を低い速度で及び弱い力を高い速度で供給するが、従来のCVTの欠点を最小限にし又は回避することのできる新規な有用なアクチュエータシステムを提供することが要望される。本発明は、このような新規な有用なアクチュエータシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】ユーザの関節を伸ばしたり曲げたりする矯正器具において好ましい実施形態のアクチュエータシステムを示す。
【図2】好ましい実施形態のアクチュエータシステムにおいて、マルチモータアッセンブリの第1の態様と、力位置での回転/直線メカニズムの伸長ストップ及び屈曲ストップの両方を示す。
【図3】好ましい実施形態のアクチュエータシステムにおいて、マルチモータアッセンブリの第2の態様を示す。
【図4a】好ましい実施形態のアクチュエータシステムにおいてパス位置での伸長ストップ及びパス位置での屈曲ストップを示す。
【図4b】好ましい実施形態のアクチュエータシステムにおいてパス位置での伸長ストップ及びパス位置での屈曲ストップを示す。
【図4c】好ましい実施形態のアクチュエータシステムにおいてパス位置での伸長ストップ及びパス位置での屈曲ストップを示す。
【図5】好ましい実施形態のアクチュエータシステムのコントローラに対する動作モードのフローチャートである。
【図6】好ましい実施形態のアクチュエータシステムのコントローラに対する規範的な電流傾斜スキームを示す。
【図7】第1のモータサブシステム、第2のモータサブシステム、並びに第1及び第2のモータサブシステムの組み合わせの速度/力プロフィールを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、本発明をそれらの好ましい実施形態に限定するものではなく、アクチュエータシステムの当業者が本発明を利用できるようにするためのものである。
【0007】
図1及び2に示すように、ユーザの関節110を伸ばしたり曲げたりするための好ましい実施形態のアクチュエータシステム100は、回転出力を与えるマルチモータアッセンブリ120と、このマルチモータアッセンブリ120からの回転出力を、最終的に関節を伸ばしたり曲げたりする直線運動へと変換する回転/直線メカニズム150と、アクチュエータシステム100を複数の動作モードで動作するコントローラとを備えている。マルチモータアッセンブリ120は、大きな力を低速で(ローギア)及び小さな力を高速で(ハイギア)供給できるように2つの異なる動力源からの動力を合成するのが好ましい。アクチュエータは、人間又はロボットの関節110(例えば、足首、膝、肘又は肩)を伸ばしたり曲げたりするように特別に設計されている。しかしながら、アクチュエータシステム100は、適当な動き(直線、回転、等)を通して適当な対象物を動かすように使用できる。
【0008】
1.マルチモータアッセンブリ
図2に示すように、好ましい実施形態のマルチモータアッセンブリ120は、回転/直線メカニズム150に回転出力を与えるように機能する。マルチモータアッセンブリ120は、駆動シャフト122と、第1のモータサブシステム124と、第2のモータサブシステム126とを備えている。駆動シャフト122は、マルチモータアッセンブリ120からの回転出力を与えるように機能する。第1のモータサブシステム124は、マルチモータアッセンブリ120の回転出力の成分を与えるように機能する。第1のモータサブシステム124は、第1モータ128、第1出力シャフト130、及び第1伝達機構132を含む。第2のモータサブシステム126は、マルチモータアッセンブリ120の回転出力の別の成分を与えるように機能する。第2のモータサブシステム126は、第1モータ134、第2出力シャフト136、及び第2伝達機構138を含む。
【0009】
第1のモータサブシステム124の第1モータ128は、第1動力源をなすように機能し、そして第1出力シャフト130は、この動力を第1のモータサブシステム124の他の要素へ与えるように機能する。第1モータ128は、外部回転子及び7つの極対を伴う三相ブラシレス電気モータであるのが好ましい。好ましくは、ハイペリオン社によりモデル番号G2220‐14のもとに供給される第1モータ128は、ピーク電流が35Aで、ピーク電力が388Wである。もちろん、第1モータ128は、アクチュエータシステム100の設計によっては異なる仕様及びパラメータをもつ異なる形式のものでもよい。
【0010】
第1のモータサブシステム124の第1伝達機構132は、第1出力シャフト130からの動力を駆動シャフト122へ伝達するように機能する。第1伝達機構132は、2つのプーリー(その1つは、第1出力シャフト130に装着され、そしてもう1つは、駆動シャフト122に装着される)と、これら2つのプーリーを接続するベルト又はチェーンとを含むのが好ましい。或いは又、第1伝達機構132は、第1出力シャフト130からの動力を駆動シャフト122へ伝達するギア或いは他の適当な装置又は方法を含んでもよい。又、第1伝達機構132は、駆動シャフト122の回転と第1出力シャフト130の回転との第1ギア比を定義するように機能するのが好ましい。好ましい実施形態では、第1出力シャフト130に装着されるプーリー(又はギア)が、駆動シャフト122に装着されるプーリー(又はギア)より小さく、第1ギア比が1:1未満(例えば、1:4)となるようにしている。別の実施形態では、アクチュエータシステム100の設計により、第1ギア比が1:1でもよいし、又は1:1より大きく(例えば、4:1)でもよい。
【0011】
第2のモータサブシステム126の第2モータ134は、第2の動力源をなすよう機能し、そして第2出力シャフト136は、この動力を第2のモータサブシステム126の他の要素へ与えるように機能する。第2モータ134は、第1モータ128と同様に、外部回転子及び7つの極対を伴う三相ブラシレス電気モータであるのが好ましい。好ましくは、ハイペリオン社によりモデル番号G2220‐14のもとに供給される第2モータ134は、ピーク電流が35Aで、ピーク電力が388Wである。第2モータ134は、部品数及び製造上の複雑さを低減する設計及び性能特性が第1モータ128と同様であるのが好ましい。しかしながら、第2モータ134は、アクチュエータシステム100の設計によっては異なる仕様及びパラメータをもつ異なる形式のものでもよい。第2出力シャフト136は、第2モータ134の動力を第2のモータサブシステム126の他の要素に与えるように機能する。
【0012】
第2のモータサブシステム126の第2伝達機構138は、第2出力シャフト136からの動力を駆動シャフト122へ伝達するように機能する。第2伝達機構138は、2つのプーリー(その1つは、第2出力シャフト136に装着され、そしてもう1つは、駆動シャフト122に装着される)と、これら2つのプーリーを接続するベルト又はチェーンとを含むのが好ましい。或いは又、第2伝達機構138は、第2出力シャフト136からの動力を駆動シャフト122へ伝達するギア或いは他の適当な装置又は方法を含んでもよい。又、第2伝達機構138は、駆動シャフト122の回転と第2出力シャフト136の回転との第2ギア比を少なくとも一部分定義するように機能するのが好ましい。好ましい実施形態では、第2出力シャフト136に装着されるプーリー(又はギア)が、駆動シャフト122に装着されるプーリー(又はギア)より小さく、第2ギア比が1:1未満(例えば、1:4)となるようにしている。別の実施形態では、アクチュエータシステム100の設計により、第2ギア比が1:1でもよいし、又は1:1より大きく(例えば、4:1)でもよい。
【0013】
第1のモータサブシステム124からの動力及び第2のモータサブシステム126からの動力は、異なる特性を有していて、マルチモータアッセンブリ120が、大きな力を低い速度で(ローギア)及び小さな力を高い速度で(ハイギア)供給できるようにするのが好ましい。これは、第1のモータサブシステム124及び第2のモータサブシステム126に異なるモータを使用することで達成される。しかしながら、好ましい実施形態では、これは、同じモータを使用するが、第1のモータサブシステム124及び第2のモータサブシステム126に対して伝達機構が異なるギア比を定義するようにして、達成される。第2のギア比が第1のギア比より低いのが好ましい、アクチュエータシステム100は、第2のギア比が第1のギア比より高くなるように構成し直すことができる。
【0014】
第2のモータサブシステム126の第2伝達機構138は、第2出力シャフト136を第1出力シャフト130に接続するのが好ましい。この構成では、第2モータ134からの動力が、駆動シャフト122に到達する前に、第2伝達機構138及び第1伝達機構132を通して伝達される。従って、第2伝達機構138及び第1伝達機構132は、第2ギア比を定義するように協働する。モータ134から駆動シャフト122への有効ギア比は、第1伝達機構132と第2伝達機構138との積となる。例えば、第1伝達機構132及び第2伝達機構138の両方のギア比が1:3である場合に、モータ134から駆動シャフト122への有効ギア比は1:9となる。第1伝達機構132をレバレッジすることにより、この変形例は、コンパクトなフォームファクタを与える。この例を使用すると、システムは、大きなプーリー又はギアシステムを必要とせずに、1:9の有効ギア比を与えることができる。
【0015】
図3に示したように、第2のモータサブシステム226の変形例の第2伝達機構238は、第2出力シャフト236を駆動シャフト122へ接続する。この変形例では、第2モータ234からの動力は、駆動シャフト122に到達する前に第2伝達機構238のみを通して伝達される(従って、第2伝達機構238が第2ギア比を定義する)。第1モータ128及び第2モータ238を駆動シャフト122に別々に接続することによって、第1ギア比及び第2ギア比をアクチュエータシステム100に対して特別に調整することができる。
【0016】
図2に示すように、好ましい実施形態のマルチモータアッセンブリ120は、第2モータ134と駆動シャフト122との間に位置された一方向クラッチ140も備えている。この一方向クラッチ140は、次のモータモードを促進するように機能する。
・ハイギアモータモード:第1のモータサブシステム124が第1方向に動力を与え、第2出力シャフト136をスピンしたり第2のモータサブシステム126からの抗力を与えたりしない。
・ローギアモータモード:第2のモータサブシステム126が第1方向に動力を与える(第1のモータサブシステム124からの抗力と共に)。
・合成モータモード:第1のモータサブシステム124及び第2のモータサブシステム126が第1方向に動力を与える。
・ハイギアモータモード:第1のモータサブシステム124が逆方向に動力を与える(第2のモータサブシステム126からの抗力と共に)。
上述したマルチモータアッセンブリ120の第1の変形例において、一方向クラッチ140は、好ましくは、第2伝達機構138内に位置され、より詳細には、第1出力シャフト130に装着されたプーリーに位置される。他の変形例では、一方向クラッチ140は、第2モータ134と駆動シャフト122との間の適当な位置に装着される。
【0017】
又、好ましい実施形態のマルチモータアッセンブリ120は、電源(図示せず)も備えている。電源は、エマージングパワー社によりモデル番号603462H1のもとで供給される6本のリチウムポリマーバッテリセルであるのが好ましい。このバッテリセルは、11.1V(公称)の電圧及び2640maHの容量を与えるために直並列(3S2P)に配列されるのが好ましい。しかしながら、電源は、アクチュエータシステム100の設計によって、送電網により供給される電力及び他のポータブル電源(例えば、燃料セル)の両方を含む適当な形式のものでよい。
【0018】
2.回転/直線メカニズム
好ましい実施形態の回転/直線メカニズム150は、マルチモータアッセンブリ120からの回転出力を、最終的にユーザの関節を伸ばしたり曲げたりする直線運動へと変換するように機能する。好ましい実施形態では、回転/直線メカニズム150は、マルチモータアッセンブリ120の回転出力を受け容れるボールスクリュー152と、このボールスクリュー152に接続されてこのボールスクリュー152と協働し、ボールスクリュー152の回転運動を直線運動へ変換するボールナット154とを備えている。マルチモータアッセンブリ120の駆動シャフト122及び回転/直線メカニズム150のボールスクリュー152は、同じシャフトの異なる区分であるのが好ましい。一方の区分は、第1伝達機構132からのプーリー(又はギア)を含み、他方の区分は、ボールスクリュー152の半円形螺旋溝を含む。しかしながら、駆動シャフト122及びボールスクリュー152は、プーリー又はギア構成体のような適当な仕方で接続された個別のシャフトでもよい。別の実施形態では、回転/直線メカニズム150は、マルチモータアッセンブリ120からの回転出力を関節の屈曲及び伸長へと変換する適当な装置又は方法を含んでもよい。
【0019】
又、好ましい実施形態の回転/直線メカニズム150は、屈曲方向及び伸長方向に動く可動レール158をもつ直線スライド156も備えている。この直線スライド156は、関節を完全に曲げたときの支持構造体及び関節を完全に伸ばしたときのコンパクト構造体をなすように機能する。直線スライド156は、好ましくは、固定ホイール及び可動ホイールを含むが、可動レール158が屈曲及び伸長方向に移動できるようにする適当な装置又は方法を含んでもよい。
【0020】
図2及び4aに示すように、直線スライド156の可動レール158は、伸長方向のボールナット154の直線移動を関節の伸長へと変換するように機能する伸長ストップ160を含むのが好ましい。好ましい実施形態では、この伸長ストップ160は、ボールナット154が伸長ストップ160に力を加えることができる力位置(図2に示す)と、ボールナット154が伸長ストップ160に力を加えるのを防止するパス位置(図4aに示す)との間で動くことができる。伸長ストップ160は、好ましくは、U字型で、可動レール158に枢着されるが、力位置からパス位置へ移動できる任意の形状及び装着でよい。別の実施形態では、伸長ストップ160は、力位置に永久的に(又は半永久的に)固定され又は留められてもよい。
【0021】
図2及び4bに示す第1の変形例では、直線スライド156の可動レール158は、屈曲方向のボールナット154の直線運動を関節の屈曲へと変換するように機能する屈曲ストップ162も含む。好ましい実施形態では、この屈曲ストップ162は、ボールナット154が屈曲ストップ162に力を加えることができる力位置(図2に示す)と、ボールナット154が屈曲ストップ160に力を加えるのを防止するパス位置(図4bに示す)との間で動くことができる。屈曲ストップ162は、伸長ストップ160と同様に、好ましくは、U字型で、可動レール158に枢着されるが、力位置からパス位置へ移動できる任意の形状及び装着でよい。別の実施形態では、屈曲ストップ162は、力位置に永久的に(又は半永久的に)固定され又は留められてもよい。
【0022】
図4cに示す第2の変形例では、直線スライド156の可動レール158は、それに加えて又はそれとは別に、屈曲及び伸長の両方向におけるボールナット154の直線移動を関節の屈曲及び伸長へと変換するように機能するラッチ262を含む。好ましい実施形態では、このラッチ262は、ボールナット154がラッチ262及び可動レールを動かせるようにする係合位置(図4cに示す)と、ボールナット154がラッチ262に力を加えるのを防止する解離位置(図示せず)との間で移動することができる。伸長ストップ160とは異なり、ラッチ262は、ボールナット154とスライド係合するように装着されるのが好ましいが、係合位置から解離位置へ移動できるような任意の形状及び装着でよい。
【0023】
第3の変形では、関節を動力なしに曲げられるように、屈曲ストップ162及びラッチ262が省略されてもよい。
【0024】
伸長ストップ160及び屈曲ストップ162を互いに比較的離れて配置して、ユーザの関節が「自由な動き」を経験できるようにし、ボールナット154の移動又はマルチモータアッセンブリ120の後方駆動を必要とせずに伸長ストップ160と屈曲ストップ162との間で本質的に可動レール158を前後に移動できるようにするのが好ましい。その変形例では、伸長ストップ160及び屈曲ストップ162を互いに比較的接近して配置して、ユーザの関節が「自由な動き」をほとんど又は全く経験しないようにする。換言すれば、可動レール158の動きがボールナット154を移動させ、マルチモータアッセンブリ120を後方駆動させる。
【0025】
図1に示すように、ユーザの関節110を伸ばしたり曲げたりするための好ましい実施形態のアクチュエータシステム100は、可動レールの直線的な動きを、ユーザの関節の伸長及び屈曲(両方とも回転運動)へと変換するように働く回転/直線メカニズムを備えている。他の変形例では、アクチュエータシステム100は、ギア、プーリー、又はユーザの関節を最終的に屈伸する他の適当なメカニズムを含む。
【0026】
3.コントローラ
好ましい実施形態のコントローラは、幾つかの動作モードの1つにおいてアクチュエータシステム100を動作するように機能する。コントローラは、好ましくは、可動レール158の位置を推定するためのセンサ(例えば、第1モータ128及び第2モータ134のエンコーダ)と、マルチモータアッセンブリ120により与えられるか又は外部ファクタ(例えば、ユーザの身体への重力)により関節に加えられる力を推定するためにボールナット154に設けられるセンサとを含む。又、コントローラは、関節に加えられるか又はマルチモータアッセンブリ120に必要とされる将来の力を予想又は決定するための他のセンサを含んでもよい。しかしながら、コントローラは、適当な方法又は装置を使用して、可動レール158の位置及びマルチモータアッセンブリ120に必要な力を推定してもよい。
【0027】
可動レール158の位置及びマルチモータアッセンブリ120に必要な力に基づいて、コントローラは、第1のモータサブシステム124、又は第2のモータサブシステム126、或いは第1のモータサブシステム124及び第2のモータサブシステム126の両方に電流を供給する。図5に示すように、コントローラは、アクチュエータシステム100のマルチモータアッセンブリ120を、次の動作モード、即ちハイギア屈曲モード、ハイギア伸長モード、ローギア伸長モード、及び連続的可変伝達伸長モードで動作するのが好ましい。
【0028】
ハイギア屈曲モードでは、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与えるように第1のモータサブシステム124のみに電流を供給する。ボールスクリュー152は、ボールナット154が屈曲ストップ162に力を加え(力位置に位置された場合に)そして可動レール158を屈曲方向に駆動するような方向に駆動される。ハイギア屈曲モードは、ユーザの関節を素早く曲げるために小さな力を高い速度で供給する。
【0029】
ハイギア伸長モードは、ハイギア屈曲モードに類似しているが、第1のモータサブシステム124は、逆方向に駆動される。ハイギア伸長モードでは、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与え且つボールナット154が伸長ストップ160に力を加えるように第1のモータサブシステム124のみに電流を供給する。ボールスクリュー152は、ボールナット154が伸長ストップ160に力を加え(力位置に位置された場合に)そして可動レール158を伸長方向に駆動するような方向に駆動される。ハイギア伸長モードは、ユーザの関節を素早く伸ばすために小さな力を高い速度で供給する。
【0030】
ローギア伸長モードは、ハイギア伸長モードに類似しているが、第1のモータサブシステム124ではなく、第2のモータサブシステム126が駆動される。ローギア伸長モードでは、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与え且つボールナット154が伸長ストップ160に力を加えるように第2のモータサブシステム126のみに電流を供給する。ボールスクリュー152は、ボールナット154が伸長ストップ160に力を加え(力位置に位置された場合に)そして可動レール158を伸長方向に駆動するような方向に駆動される。ローギア伸長モードは、ユーザの関節を力強く伸ばすために大きな力を低い速度で供給する。
【0031】
連続的可変伝達伸長モードでは、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与え且つボールナット154が伸長ストップ160に力を加えるように第1のモータサブシステム124及び第2のモータサブシステム126の両方に電流を供給する。このモードでは、図6に例示するように、コントローラは、第1のモータサブシステム124に与えられる電流と、第2のモータサブシステム126に与えられる電流との比を変えて、連続的可変伝達伸長モードにおいて望ましい回転出力を達成する。コントローラは、マルチモータアッセンブリ120に必要とされる強い力を感知したときに、第1のモータサブシステム124への電流を最初に上昇させ(ハイギア又は“HG”)、次いで、第1のモータサブシステム124への電流を下降させる一方、第2のモータサブシステム126への電流を上昇させる(ローギア又は“LG”)のが好ましい。連続的可変伝達伸長モードは、ユーザの関節を素早く伸ばすために小さな力を高い速度で供給する(ハイギア)と共に、ユーザの関節を力強く伸ばすために大きな力を低い速度で供給する(ローギア)ことができる。より重要なことに、図7に示すように、第1のモータサブシステム124に与えられる電流と、第2のモータサブシステム126に与えられる電流との比を変えることにより、コントローラは、第1モータ128又は第2モータ134のみにより供給される力及び速度の範囲外の望ましい力及び速度をマルチモータサブシステムから得ることができる。アクチュエータシステム100は、従来のマルチギア伝達又は従来のCTV(ギア、円錐プーリー、等を伴う)を設けることなく、これらの効果及び特徴を発揮することができる。
【0032】
図5に示すように、好ましい実施形態のコントローラは、アクチュエータシステム100を自由運動モードでも動作する。自由運動モードの1つの変形例では、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与え且つボールナット154が伸長ストップ160から離れるように第1のモータサブシステム124に電流を供給する。自由運動モードの別の変形例では、コントローラは、マルチモータアッセンブリ120が回転/直線メカニズム150に回転出力を与え且つボールナット154が伸長ストップ160にも屈曲ストップ162にも接触せずにそれらの間の一般的な位置を維持するように第1のモータサブシステム124に電流を供給する。
【0033】
4.更に別の実施形態
アクチュエータシステム100の当業者であれば、以上の詳細な説明、添付図面、及び特許請求の範囲から、本発明の好ましい実施形態に対して本発明の範囲から逸脱せずに、変更や修正がなされ得ることが明らかであろう。第1の例として、アクチュエータシステム100は、第1モータ128及び第2モータ134を伴うマルチモータアッセンブリ120を備えるものとして説明したが、マルチモータアッセンブリ120は、付加的なモータ(付加的な一方向クラッチ140を伴ったり伴わなかったりして)含んでもよい。又、付加的な例として、アクチュエータシステム100は、回転/直線メカニズム150を含むものとして説明したが、マルチモータアッセンブリ120の回転出力は、その回転出力を直線出力へ変換するメカニズムをもたずに使用されることも考えられる。
【符号の説明】
【0034】
100:アクチュエータシステム
110:関節
120:マルチモータアッセンブリ
122:駆動シャフト
124:第1のモータサブシステム
126:第2のモータサブシステム
128:第1モータ
130:第1出力シャフト
132:第1伝達機構
134:第2モータ
136:第2出力シャフト
138:第2伝達機構
140:クラッチ
150:回転/直線メカニズム
152:ボールスクリュー
154:ボールナット
156:直線スライド
158:可動レール
160:伸長ストップ
162:屈曲ストップ
262:ラッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節を伸ばしたり曲げたりするためのアクチュエータシステムにおいて、
回転出力を与えるマルチモータアッセンブリと、
前記マルチモータアッセンブリからの回転出力を関節の伸長及び屈曲へと変換する回転/直線メカニズムと、
アクチュエータシステムを複数の動作モードで動作するコントローラと、
を備えたアクチュエータシステム。
【請求項2】
前記マルチモータアッセンブリは、
前記回転/直線メカニズムへ回転出力を与える駆動シャフトと、
第1出力シャフト、及びこの第1出力シャフトを前記駆動シャフトに接続する第1伝達機構を有する第1のモータサブシステムと、
第2出力シャフト、及びこの第2出力シャフトを前記駆動シャフトに結合する第2伝達機構を有する第2のモータサブシステムと、
を含む請求項1に記載のアクチュエータシステム。
【請求項3】
前記第1伝達機構は、前記駆動シャフトの回転と前記第1出力シャフトの回転との第1ギア比を定義し、前記第2伝達機構は、前記駆動シャフトの回転と前記第2出力シャフトの回転との第2ギア比を少なくとも一部分定義し、前記第2ギア比は、前記第1ギア比とは異なるものである、請求項2に記載のアクチュエータシステム。
【請求項4】
前記第2ギア比は、前記第1ギア比より低い、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
【請求項5】
前記第2伝達機構は、前記第2出力シャフトを前記第1出力シャフトに接続し、前記第2伝達機構及び第1伝達機構は、協働して前記第2ギア比を定義する、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
【請求項6】
前記第2のモータサブシステムは、更に、前記第2モータと第1モータとの間に配置された一方向クラッチを含む、請求項5に記載のアクチュエータシステム。
【請求項7】
前記第2伝達機構は、前記第2出力シャフトを前記駆動シャフトに接続し、そして前記第2伝達機構は、前記第2ギア比を定義する、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
【請求項8】
前記第1のモータサブシステムは、第1モータを含み、前記第2のモータサブシステムは、第2モータを含み、そして前記第1モータ及び第2モータは、実質的に同じ性能特性を有する、請求項7に記載のアクチュエータシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次のモータモード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステム及び第2のモータサブシステムの両方に電流を供給する連続的可変伝達モータモード、及び
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するハイギアモータモード、
において動作させる、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記連続的可変伝達モータモードにおいて希望の回転出力を得るように、前記第1のモータサブシステムに供給される電流と、前記第2のモータサブシステムに供給される電流との比を変化させる、請求項9に記載のアクチュエータシステム。
【請求項11】
前記回転/直線メカニズムは、前記マルチモータアッセンブリの回転出力を受け容れるスクリューと、このスクリューに接続されるナットとを含み、これらスクリュー及びナットは、スクリューの回転運動をナットの直線運動へと変換するように協働する、請求項1に記載のアクチュエータシステム。
【請求項12】
伸長方向における前記ナットの直線運動を伸長方向における可動レールの直線運動へと変換する伸長ストップを有する可動レールを更に備えた、請求項11に記載のアクチュエータシステム。
【請求項13】
伸長方向における前記可動レールの直線運動は、関節を伸ばすようにさせる、請求項12に記載のアクチュエータシステム。
【請求項14】
前記伸長ストップは、前記ナットがその伸長ストップに力を加えることのできる力位置と、前記ナットがその伸長ストップに力を加えるのを防止するパス位置との間で移動可能である、請求項12に記載のアクチュエータシステム。
【請求項15】
前記可動レールは、屈曲方向における前記ナットの直線運動を屈曲方向における可動レールの直線運動へと変換する屈曲ストップも有する、請求項12に記載のアクチュエータシステム。
【請求項16】
前記屈曲方向における可動レールの直線運動は、関節を曲げるようにさせる、請求項15に記載のアクチュエータシステム。
【請求項17】
前記屈曲ストップは、前記ナットがその屈曲ストップに力を加えることのできる力位置と、前記ナットがその屈曲ストップに力を加えるのを防止するパス位置との間で移動可能である、請求項15に記載のアクチュエータシステム。
【請求項18】
前記伸長ストップ及び屈曲ストップは、ボールナットを移動したりマルチモータアッセンブリを後方に駆動したりせずに、前記可動レールを前記伸長ストップと屈曲ストップとの間で前後に著しく移動できるように配置される、請求項15に記載のアクチュエータシステム。
【請求項19】
前記マルチモータアッセンブリは、
・回転出力を与える駆動シャフトと、
・第1出力シャフト、及びこの第1出力シャフトを前記駆動シャフトに接続する第1伝達機構を有する第1のモータサブシステムと、
・第2出力シャフト、及びこの第2出力シャフトを前記駆動シャフトに結合する第2伝達機構を有する第2のモータサブシステムと、
を含み、前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステム及び第2のモータサブシステムの両方に電流を供給する連続的可変伝達伸長モード、及び
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記屈曲ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するハイギア屈曲モード、
において動作させる、請求項12に記載のアクチュエータシステム。
【請求項20】
前記コントローラは、前記連続的可変伝達伸長モードにおいて希望の回転出力を得るように、前記第1のモータサブシステムに供給される電流と、前記第2のモータサブシステムに供給される電流との比を変化させる、請求項19に記載のアクチュエータシステム。
【請求項21】
前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第2のモータサブシステムのみに電流を供給するローギア伸長モード、
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するハイギア伸長モード、
において動作させる、請求項19に記載のアクチュエータシステム。
【請求項22】
前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップから離れるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムに電流を供給する自由運動モード、
において動作させる、請求項19に記載のアクチュエータシステム。
【請求項23】
関節を伸ばしたり曲げたりするためのアクチュエータシステムにおいて、
・マルチモータアッセンブリであって、回転出力を与える駆動シャフトと、第1出力シャフト、及びこの第1出力シャフトを前記駆動シャフトに接続する第1伝達機構を有する第1のモータサブシステムと、第2出力シャフト、及びこの第2出力シャフトを前記駆動シャフトに結合する第2伝達機構を有する第2のモータサブシステムと、を含み、前記第1伝達機構は、前記駆動シャフトの回転と前記第1出力シャフトの回転との第1ギア比を定義し、前記第2伝達機構は、前記駆動シャフトの回転と前記第2出力シャフトの回転との第2ギア比を少なくとも一部分定義し、前記第2ギア比は、前記第1ギア比より低いものである、マルチモータアッセンブリと;
・前記駆動シャフトの回転出力を受け容れるスクリューと、該スクリューと協働して、該スクリューの回転運動をナットの直線運動へと変換するナットとを含む回転/直線メカニズムと;
・伸長方向における前記ナットの直線運動を関節の伸びへと変換する伸長ストップと、屈曲方向における前記ナットの直線運動を関節の曲げへと変換する屈曲ストップとを含む可動レールと;
・前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
−前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステム及び第2のモータサブシステムの両方に電流を供給する連続的可変伝達伸長モード、及び
−前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記屈曲ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するハイギア屈曲モード、
において動作させるコントローラと;
を備えたアクチュエータシステム。
【請求項24】
前記第2伝達機構は、前記第2出力シャフトを前記第1出力シャフトに接続し、前記第2のモータサブシステムは、更に、前記第2モータと第1モータとの間に配置された一方向クラッチを含み、前記第2伝達機構及び第1伝達機構は、協働して前記第2ギア比を定義し、そして前記ドライブシャフト及びスクリューは、一体的部分として軸方向に接続される、請求項23に記載のアクチュエータシステム。
【請求項25】
前記コントローラは、前記連続的可変伝達伸長モードにおいて希望の回転出力を得るように、前記第1のモータサブシステムに供給される電流と、前記第2のモータサブシステムに供給される電流との比を変化させる、請求項23に記載のアクチュエータシステム。
【請求項26】
前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第2のモータサブシステムのみに電流を供給するローギア伸長モード、
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップに力を加えるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するハイギア伸長モード、
において動作させる、請求項23に記載のアクチュエータシステム。
【請求項27】
前記コントローラは、前記アクチュエータシステムを、次の動作モード、即ち
・前記マルチモータアッセンブリが前記回転/直線メカニズムに回転出力を与え且つ前記ナットが前記伸長ストップから離れるように、前記コントローラが、前記第1のモータサブシステムに電流を供給する自由運動モード、
において動作させる、請求項23に記載のアクチュエータシステム。
【請求項28】
関節を伸ばしたり曲げたりするアクチュエータシステムの制御方法において、
・駆動シャフトを含むマルチモータアッセンブリ、第1出力シャフトを有する第1のモータサブシステム、及び第2出力シャフトを有する第2のモータサブシステムを準備するステップと;
・前記第1出力シャフトを第1の伝達機構で前記駆動シャフトに結合するステップと;
・前記第2出力シャフトを第2の伝達機構で前記駆動シャフトに結合するステップと;
・ハイギアモードにおいて前記第1のモータサブシステムのみに電流を供給するステップと、
・連続的可変伝達モードにおいて前記第1のモータサブシステム及び第2のモータサブシステムの両方に電流を供給するステップと;
を備えた方法。
【請求項29】
第1のモータサブシステム及び第2のモータサブシステムの両方に電流を供給する前記ステップは、希望の回転出力を得るように、前記第1のモータサブシステムに供給される電流と、前記第2のモータサブシステムに供給される電流との比を変化させることを含む、請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−500062(P2012−500062A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523208(P2011−523208)
【出願日】平成21年8月14日(2009.8.14)
【国際出願番号】PCT/US2009/053939
【国際公開番号】WO2010/019917
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(511039717)ティビオン コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】