説明

DC−DCコンバータ及び電源供給システム

【課題】効率の低下を抑えつつ、輻射ノイズの低下をすることができるDC−DCコンバータ及びシステム電源を提供すること。
【解決手段】第1DC−DCコンバータ20aは、ワンセグ受信機、無線通信機に第4、第5電源電圧を供給する第4、第5DC−DCコンバータが動作する場合、第1DC−DCコンバータ20aは、スイッチング回路38を駆動するドライバ部37の駆動能力を小さくている。また、第1DC−DCコンバータ20aは、この駆動能力を3段階で大きくしている。これにより、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
DC−DCコンバータ及び電源供給システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器は、それぞれ特定の処理機能を有する複数の回路及び半導体デバイスから構成されている。電子機器中の各回路及び各半導体デバイスは、それぞれ電源電圧が異なる場合がある。
【0003】
このため、この種の電子機器には、各回路及び半導体デバイス(以下、負荷という)に対してそれぞれ異なる電源電圧を供給する電源供給システムが備えられている。電源供給システムは、複数のDC−DCコンバータから構成される。各DC−DCコンバータは、対応する負荷に供給するそれぞれ異なる電源電圧を生成し、この電源電圧が一定となるように制御している。
【0004】
近年、電子機器は、ワンセグ受信機や無線通信機を搭載する場合がある。この場合、ワンセグ受信機や無線通信機は、電子機器に搭載されているDC−DCコンバータが発生するスイッチングノイズなどの輻射ノイズにより悪影響を及ぼされ、精度良く受信することができないという問題があった。
【0005】
輻射ノイズは、一般に、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間が短いほど、周波数帯域においてノイズレベルが高いことを知られている。また、DC−DCコンバータの変換効率は、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間が短いほど効率が良くなる。
【0006】
従って、DC−DCコンバータの変換効率を良くしようとすると、ワンセグ受信機や無線通信機が受信する高周波数の周波数帯域にてノイズレベルが高くなり、ワンセグ受信機や無線通信機は精度良く受信できなくなる。
【0007】
従来、輻射ノイズ対策として、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くし、ワンセグ受信機や無線通信機が受信する信号の周波数帯域のノイズレベルを低下させていた(例えば、特許文献1参照)。これにより、ワンセグ受信機や無線通信機の受信を精度良く行っていた。
【特許文献1】特開2006−129593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年、電子機器では、環境問題の点から無駄な電力を使用しないため、また、携帯機器の場合、1回の充電で長時間使用できるようにするために、低消費電力化を要求されている。
【0009】
しかしながら、従来の輻射ノイズ対策の場合、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を遅くするため、変換効率を悪くしていた。
このDC−DCコンバータ及び電源供給システムは、変換効率の低下を抑えつつ、輻射ノイズの低下を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このDC−DCコンバータは、第1トランジスタと第2トランジスタを備えたスイッチング回路と、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動するドライバ部とを有し、前記ドライバ部にて前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを相補的にオンオフして、入力電圧を電圧変換した出力電圧を負荷回路に供給するDC−DCコンバータであって、前記ドライバ部は、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動する駆動能力を、前記負荷回路の動作状態に基づいて異なる複数の駆動能力から選択するようにした。
【0011】
このDC−DCコンバータによれば、ノイズの影響を受け易い装置に電源電圧を供給するDC−DCコンバータが動作する場合、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くしている。また、DC−DCコンバータは、スイッチング回路を駆動する駆動能力を3段階で大きくしている。
【0012】
このため、ノイズの影響を受け易い装置へのDC−DCコンバータからの輻射ノイズレベルが低下し、ノイズの影響を受け易い装置は、正常に動作することができる。さらに、DC−DCコンバータのスイッチングの立ち上がり及び立ち下がりが直線的になり、DC−DCコンバータは、立ち上がり及び立ち下がりの後半部分での変換効率の低下を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0013】
開示されたDC−DCコンバータ及び電源供給システムによれば、効率の低下を抑えつつ、輻射ノイズの低下をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、一実施形態を図1〜4に従って説明する。
図1に示すように、電源供給システム10は、システム電源11、システムコントローラ12、負荷として、内部回路13、メモリ14、I/O部15、ワンセグ受信機16、無線通信機17を備えている。
【0015】
電源供給システム10は、システムコントローラ12の制御に基づいてシステム電源11から第1〜第5電源電圧VoA〜VoEを生成し、これら生成した第1〜第5電源電圧VoA〜VoEをそれぞれ対応する内部回路13、メモリ14、I/O部15、ワンセグ受信機16、無線通信機17に供給している。
【0016】
システム電源11は、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20e、コントロール部21、状態判定回路22を備えている。
コントロール部21は、システムコントローラ12からの外部信号S1に基づいて、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eを制御するための第1〜第5制御信号SS1〜SS5を生成する。生成した第1〜第5制御信号SS1〜SS5は、それぞれ対応する第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eに出力される。
【0017】
詳述すると、第1制御信号SS1は、第1DC−DCコンバータ20aに出力され、第1DC−DCコンバータ20aの動作・停止や出力電圧などをそれぞれ制御する信号である。第1DC−DCコンバータ20aは、第1制御信号SS1に対応して、第1電源電圧VoAを生成し、内部回路13に出力する。
【0018】
第2制御信号SS2は、第2DC−DCコンバータ20bに出力され第2DC−DCコンバータ20bの動作・停止や出力電圧などを制御する信号である。第2DC−DCコンバータ20bは、第2制御信号SS2に応答して、第2電源電圧VoBを生成し、メモリ14に出力する。
【0019】
第3制御信号SS3は、第3DC−DCコンバータ20cに出力され第3DC−DCコンバータ20cの動作・停止や出力電圧などを制御する信号である。第3DC−DCコンバータ20cは、第3制御信号SS3に応答して、第3電源電圧VoCを生成し、I/O部15に出力する。
【0020】
第4制御信号SS4は、第4DC−DCコンバータ20dに出力され第4DC−DCコンバータ20dの動作・停止や出力電圧などを制御する信号である。第4DC−DCコンバータ20dは、第4制御信号SS4に応答して、第4電源電圧VoDを生成し、ワンセグ受信機16に出力する。
【0021】
第5制御信号SS5は、第5DC−DCコンバータ20eに出力され第5DC−DCコンバータ20eの動作・停止や出力電圧などを制御する信号である。第5DC−DCコンバータ20eは、第5制御信号SS5に応答して、第5電源電圧VoEを生成し、無線通信機17に出力する。
【0022】
また、コントロール部21が生成した第1〜第5制御信号SS1〜SS5は、状態判定回路22に出力される。
状態判定回路22は、コントロール部21から第4DC−DCコンバータ20dのための第4制御信号SS4又は第5DC−DCコンバータ20eのための第5制御信号SS5に基づいて、状態判定信号A1を出力する。
【0023】
詳述すると、状態判定回路22は、第4制御信号SS4及び第5制御信号SS5の少なくともいずれか一方が対応する第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eを動作させるための内容の信号であるとき、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eに対してHレベルの状態判定信号A1を出力する。つまり、ワンセグ受信機16及び無線通信機17の少なくともいずれか一方が動作する場合、状態判定回路22は、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eに対してHレベルの状態判定信号A1を出力する。
【0024】
反対に、状態判定回路22は、第4制御信号SS4及び第5制御信号SS5が共に、対応する第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eを動作させない内容の信号であるとき、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eに対してLレベルの状態判定信号A1を出力する。つまり、ワンセグ受信機16及び無線通信機17が共に停止している場合、状態判定回路22は、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eに対してLレベルの状態判定信号A1を出力する。
【0025】
なお、以下、説明の便宜上、このHレベルの状態判定信号A1を、アクティブモード信号A1a、Lレベルの状態判定信号A1をエコモード信号A1bという。
そして、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eは、状態判定回路22からアクティブモード信号A1aを入力すると、変換効率優先モードとなり、反対に、エコモード信号A1bを入力すると、ノイズ低減モードとなる。
【0026】
次に、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eについて説明する。
なお、第1〜第5DC−DCコンバータ20a〜20eは、それぞれ電圧値が異なる第1〜第5電源電圧VoA〜VoEを出力する点が相違するだけで基本的に構成は同じである。そこで、本実施形態では、説明の便宜上、第1DC−DCコンバータ20aの構成について説明し、他の第2〜第5DC−DCコンバータ20b〜20eは説明の便宜上省略する。
【0027】
図2は、第1DC−DCコンバータ20aの電気ブロック回路を示す。
第1DC−DCコンバータ20aは、入力電圧PVCCを降圧変換し、第1電源電圧VoAを生成して内部回路13に出力する。第1DC−DCコンバータ20aは電流制御型DC−DCコンバータであって、電流制御動作により、第1電源電圧VoAを安定化させて内部回路13に出力する。第1DC−DCコンバータ20aは、制御回路30と平滑回路31を備えている。
【0028】
制御回路30は、内部回路13の負荷状態に応じてデューティー制御して電源電圧(第1電源電圧VoA)を生成する。そして、デューティー制御にて出力された電源電圧を、チョークコイルL1と平滑用コンデンサC1からなる平滑回路31にて平滑にし、その平滑された電源電圧を第1電源電圧VoAとして内部回路13に出力する。
【0029】
制御回路30は、電流検出部32、分圧回路33、誤差増幅器34、電流比較器35、PWMパルス生成部36、ドライバ部37、スイッチング回路38を備えている。
電流検出部32は、平滑回路31のチョークコイルL1に流れる電流(出力電流IoA)を検出し、その出力電流IoAに相対した負荷検出電圧Vr2を出力する。電流検出部32は、検出した負荷検出電圧Vr2を電流比較器35に出力する。
【0030】
分圧回路33は、抵抗R1,R2の直列回路よりなり、その直列回路に内部回路13に供給する第1電源電圧VoAが帰還信号として印加される。そして、分圧回路33は、抵抗R1,R2の接続点の電圧を第1分圧電圧Ve1として誤差増幅回路としての誤差増幅器34の反転入力端子に出力する。
【0031】
誤差増幅器34は、反転入力端子に第1分圧電圧Ve1が入力されるとともに、非反転入力端子には予め設定された基準電圧Vr1が入力される。誤差増幅器34は、第1分圧電圧Ve1、即ち、そのときの第1電源電圧VoAに比例した電圧と基準電圧Vr1との差電圧を増幅した誤差信号SGを、電流比較器35に出力する。
【0032】
電流比較器35は、非反転入力端子に誤差増幅器34からの誤差信号SGが入力されるともに、反転入力端子に電流検出部32からの負荷検出電圧Vr2が入力される。そして、電流比較器35は、負荷検出電圧Vr2が誤差信号SG以上になったとき、Hレベルの第1判定信号J1を、反対に、負荷検出電圧Vr2が誤差信号SGより小さくなったとき、Lレベルの第1判定信号J1をPWMパルス生成部36に出力する。
【0033】
PWMパルス生成部36は、電流比較器35から第1判定信号J1が入力される。また、PWMパルス生成部36は、発振器を備えている。発振器は、所定周波数であり、かつ所定期間Hレベルとなるクロック信号を生成する。PWMパルス生成部36は、入力されるHレベルの第1判定信号J1に応答してHレベルの第2判定信号J2を出力し、発振器のHレベルのクロック信号に応答して第2判定信号J2をリセット、つまりLレベルの第2判定信号J2を出力する。
【0034】
即ち、PWMパルス生成部36は、クロック信号の1周期中において第1判定信号J1のLレベルとHレベルの切替えを検出し、第1判定信号J1に相対したデューティー比の第2判定信号J2を出力する。
【0035】
ドライバ部37は、PWMパルス生成部36から第2判定信号J2と状態判定回路22から状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力する。ドライバ部37は、入力した第2判定信号J2と状態判定信号A1に基づいて、スイッチング回路38を構成するメインスイッチングトランジスタとしての第1トランジスタT1と同期用トランジスタとしての第2トランジスタT2のゲートにそれぞれ第1及び第2駆動信号DH,DLを出力する。
【0036】
ドライバ部37は、PWMパルス生成部36からLレベルの第2判定信号J2を入力したとき、第1及び第2トランジスタT1,T2のゲートに、Lレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力する。反対に、ドライバ部37は、PWMパルス生成部36からHレベルの第2判定信号J2を入力したとき、第1及び第2トランジスタT1,T2のゲートに、Hレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力する。
【0037】
図3は、ドライバ部37の電気ブロック回路図を示す。ドライバ部37は、オア回路40、アンド回路41、第1及び第2貫通防止回路42a,42b、立ち上がり制御部43、立ち下がり制御部44を備えている。
【0038】
オア回路40は、PWMパルス生成部36から第2判定信号J2と立ち下がり制御部44から第2駆動信号DLを入力する。オア回路40は、入力した第2判定信号J2及び第2駆動信号DLが共にLレベルのとき、第1トランジスタT1をオンさせるためのLレベルの第1論理信号SR1を第1貫通防止回路42aに出力する。
【0039】
第1貫通防止回路42aは遅延回路であって、第1トランジスタT1をオンさせるための第1論理信号SR1を遅延させて立ち上がり制御部43に出力する。第1貫通防止回路42aは、スイッチング回路38が貫通しないタイミングにて第1トランジスタT1をオンさせるためにLレベルの第1論理信号SR1を遅延させて立ち上がり制御部43に出力する。
【0040】
即ち、ドライバ部37は、スイッチング回路38に貫通電流を流さないため、第1及び第2駆動信号DH,DLのHレベルとLレベルの切替わり期間において、第1及び第2トランジスタT1,T2が共にオフするように制御している。詳しくは、ドライバ部37は、第1及び第2駆動信号DH,DLのHレベルとLレベルの切替わりをずらすことで、一方のオンしていた第1または第2トランジスタT1,T2が完全にオフしてから他方の第1または第2トランジスタT1,T2をオンさせている。
【0041】
立ち上がり制御部43は、第1及び第2遅延回路45a,45b、第1及び第2遅延設定回路46a,46b、第1〜第3バッファ回路51〜53、第1及び第2スイッチ57a,57bを備えている。本実施形態では、第1〜第3バッファ回路51〜53の第1トランジスタT1を駆動する駆動能力は同じである。
【0042】
第1バッファ回路51は、第1貫通防止回路42aから第1論理信号SR1を入力する。第1バッファ回路51は、入力した第1論理信号SR1を同相で駆動能力を上げて第1駆動信号DHとして第1トランジスタT1のゲートに出力して第1トランジスタT1を駆動する。即ち、第1バッファ回路51は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eの動作・停止に関係なく、第1論理信号SR1を入力すると、直ちに第1トランジスタT1を駆動する。
【0043】
第1遅延設定回路46aは、状態判定回路22から状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力する。第1遅延設定回路46aは、入力した状態判定信号A1(A1a又はA1b)に応じて、第1設定信号ST1を第1遅延回路45aと第1スイッチ57aに出力する。
【0044】
第1遅延設定回路46aは、状態判定回路22からHレベルの状態判定信号A1(アクティブモード信号A1a)を入力するとき、Hレベルの第1設定信号ST1を出力する。反対に、第1遅延設定回路46aは、状態判定回路22からLレベルの状態判定信号A1(エコモード信号A1b)を入力するとき、Lレベルの第1設定信号ST1を出力する。
【0045】
第1遅延回路45aは、第1貫通防止回路42aから第1論理信号SR1と第1遅延設定回路46aから第1設定信号ST1を入力する。第1遅延回路45aは、Hレベルの第1設定信号ST1を入力するとき、入力した第1論理信号SR1を予め設定された時間tk1遅延させて第2バッファ回路52に出力する。反対に、第1遅延回路45aは、Lレベルの第1設定信号ST1を入力するとき、入力した第1論理信号SR1を直ちに第2バッファ回路52に出力する。
【0046】
第2バッファ回路52は、第1遅延回路45aから第1論理信号SR1を入力する。第2バッファ回路52は、入力した第1論理信号SR1を同相で駆動能力を上げて第1駆動信号DHとして第1スイッチ57aを介して第1トランジスタT1のゲートに出力する。
【0047】
このとき、第1スイッチ57aは、入力した第1設定信号ST1に応じて開放・短絡する。第1スイッチ57aは、Hレベルの第1設定信号ST1を入力すると、予め設定された時間tk1経過後に短絡する。また、第1スイッチ57aは、Lレベルの第1設定信号ST1を入力すると、直ちに短絡する。つまり、第2バッファ回路52は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第1バッファ回路51が第1トランジスタT1を駆動開始してから予め設定された時間tk1経過後に第1トランジスタT1を駆動開始する。反対に、第2バッファ回路52は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、第1バッファ回路51が第1トランジスタT1を駆動開始すると、略同時に第1トランジスタT1を駆動する。
【0048】
第2遅延設定回路46bは、状態判定回路22から状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力する。第2遅延設定回路46bは、入力した状態判定信号A1(A1a又はA1b)に応じて、第2設定信号ST2を第2遅延回路45bと第2スイッチ57bに出力する。第2遅延設定回路46bは、状態判定回路22からHレベルの状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力するとき、Hレベルの第2設定信号ST2を出力する。反対に、第2遅延設定回路46bは、状態判定回路22からLレベルの状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力するとき、Lレベルの第2設定信号ST2を出力する。
【0049】
第2遅延回路45bは、第1貫通防止回路42aから第1論理信号SR1と第2遅延設定回路46bから第2設定信号ST2を入力する。第2遅延回路45bは、Hレベルの第2設定信号ST2を入力するとき、入力した第1論理信号SR1を予め設定された時間tk2(>tk1)遅延させて第3バッファ回路53に出力する。反対に、第2遅延回路45bは、Lレベルの第2設定信号ST2を入力するとき、入力した第1論理信号SR1を直ちに第3バッファ回路53に出力する。
【0050】
第3バッファ回路53は、第2遅延回路45bから第1論理信号SR1を入力する。第3バッファ回路53は、入力した第1論理信号SR1を同相で駆動能力を上げて第1駆動信号DHとして第2スイッチ57bを介して第1トランジスタT1のゲートに出力する。
【0051】
このとき、第2スイッチ57bは、入力した第2設定信号ST2に応じて開放・短絡する。第2スイッチ57bは、Hレベルの第2設定信号ST2を入力すると、予め設定された時間tk2(>tk1)経過後に短絡する。また、第2スイッチ57bは、Lレベルの第2設定信号ST2を入力すると、直ちに短絡する。つまり、第3バッファ回路53は、第4,第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第1バッファ回路51が第1トランジスタT1を駆動開始してから予め設定された時間tk2(>tk1)経過後に第1トランジスタT1を駆動開始する。反対に、第3バッファ回路53は、第4,第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、第1バッファ回路51が第1トランジスタT1を駆動開始すると、略同時に第1トランジスタT1を駆動する。
【0052】
従って、立ち上がり制御部43は、第4,第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、スイッチング回路38を駆動する駆動能力を、始めに第1〜第3バッファ回路51〜53が1つ分の駆動能力にする。そして、予め設定された時間tk1経過後に第1〜第3バッファ回路51〜53が2つ分の駆動能力にし、予め設定された時間tk2(>tk1)経過後に、第1〜第3バッファ回路51〜53が3つ分の駆動能力にする。つまり、立ち上がり制御部43は、小さい駆動能力から大きい駆動能力に3段階で切替えて第1トランジスタT1を駆動している。
【0053】
アンド回路41は、PWMパルス生成部36から第2判定信号J2と立ち上がり制御部43から第1駆動信号DHを入力する。アンド回路41は、入力した第2判定信号J2及び第1駆動信号DHが共にHレベルのとき、Hレベルの第2論理信号SR2を第2貫通防止回路42bに出力する。
【0054】
第2貫通防止回路42bは、遅延回路であって、第2トランジスタT2をオンさせるためのHレベルの第2論理信号SR2を遅延させて立ち上がり制御部43に出力する。第2貫通防止回路42bは、スイッチング回路38が貫通しないタイミングで第2トランジスタT2をオンさせるためにHレベルの第2論理信号SR2を遅延させて立ち下がり制御部44に出力する。
【0055】
立ち下がり制御部44は、第3及び第4遅延回路45c,45d、第3及び第4遅延設定回路46c,46d、第4〜第6バッファ回路54〜56、第3及び第4スイッチ57c,57dを備えている。本実施形態では、第4〜第6バッファ回路54〜56の第2トランジスタT2を駆動する駆動能力は同じである。
【0056】
第4バッファ回路54は、第2貫通防止回路42bから第2論理信号SR2を入力する。第4バッファ回路54は、入力した第2論理信号SR2を同相で駆動能力を上げて第2駆動信号DLとして第2トランジスタT2のゲートに出力して第2トランジスタT2を駆動する。
【0057】
即ち、第4バッファ回路54は、第4,第5DC−DCコンバータ20d,20eの動作・停止に関係なく、第2論理信号SR2を入力すると、直ちに第2トランジスタT2を駆動する。
【0058】
第3遅延設定回路46cは、状態判定回路22から状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力する。第3遅延設定回路46cは、入力した状態判定信号A1(A1a又はA1b)に応じて、第3設定信号ST3を第3遅延回路45cと第3スイッチ57cに出力する。
【0059】
第3遅延設定回路46cは、状態判定回路22からHレベルの状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力するとき、Hレベルの第3設定信号ST3を出力する。反対に、第3遅延設定回路46cは、状態判定回路22からLレベルの状態判定信号A1(エコモード信号A1b)を入力するとき、Lレベルの第3設定信号ST3を出力する。
【0060】
第3遅延回路45cは、第2貫通防止回路42bから第2論理信号SR2と第3遅延設定回路46cから第3設定信号ST3を入力する。第3遅延回路45cは、Hレベルの第3設定信号ST3を入力するとき、入力した第2論理信号SR2を予め設定された時間tk3遅延させて第5バッファ回路55に出力する。反対に、第3遅延回路45cは、Lレベルの第3設定信号ST3を入力するとき、入力した第2論理信号SR2を直ちに第5バッファ回路55に出力する。
【0061】
第5バッファ回路55は、第3遅延回路45cから第2論理信号SR2を入力する。第5バッファ回路55は、入力した第2論理信号SR2を同相で駆動能力を上げて第2駆動信号DLとして第3スイッチ57cを介して第2トランジスタT2のゲートに出力する。
【0062】
このとき、第3スイッチ57cは、入力した第3設定信号ST3に応じて開放・短絡する。第3スイッチ57cは、Hレベルの第3設定信号ST3を入力すると、予め設定された時間tk3経過後に短絡する。また、第3スイッチ57cは、Lレベルの第3設定信号ST3を入力すると、直ちに短絡する。つまり、第5バッファ回路55は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第5バッファ回路55が第2トランジスタT2を駆動開始してから予め設定された時間tk3経過後に、第2トランジスタT2を駆動開始する。反対に、第5バッファ回路55は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、第5バッファ回路55が第2トランジスタT2を駆動開始すると、略同時に第2トランジスタT2を駆動する。
【0063】
第4遅延設定回路46dは、状態判定回路22から状態判定信号A1(A1a又はA1b)を入力する。第4遅延設定回路46dは、入力した状態判定信号A1(A1a又はA1b)に応じて、第4設定信号ST4を第4遅延回路45dと第4スイッチ57dに出力する。
【0064】
第4遅延設定回路46dは、状態判定回路22からHレベルの状態判定信号A1(アクティブモード信号A1a)を入力するとき、Hレベルの第4設定信号ST4を出力する。反対に、第4遅延設定回路46dは、状態判定回路22からLレベルの状態判定信号A1(エコモード信号A1b)を入力するとき、Lレベルの第4設定信号ST4を出力する。
【0065】
第4遅延回路45dは、第2貫通防止回路42bから第2論理信号SR2と第4遅延設定回路46dから第4設定信号ST4を入力する。第4遅延回路45dは、Hレベルの第4設定信号ST4を入力するとき、入力した第2論理信号SR2を予め設定された時間tk4(>tk3)遅延させて第6バッファ回路56に出力する。反対に、第4遅延回路45dは、Lレベルの第4設定信号ST4を入力するとき、入力した第2論理信号SR2を直ちに第6バッファ回路56に出力する。
【0066】
第6バッファ回路56は、第4遅延回路45dから第2論理信号SR2を入力する。第6バッファ回路56は、入力した第2論理信号SR2を同相で駆動能力を上げて第2駆動信号DLとして第4スイッチ57dを介して第2トランジスタT2のゲートに出力する。
【0067】
このとき、第4スイッチ57dは、入力した第4設定信号ST4に応じて開放・短絡する。第4スイッチ57dは、Hレベルの第4設定信号ST4を入力すると、予め設定された時間tk4(>tk3)経過後に短絡する。また、第4スイッチ57dは、Lレベルの第4設定信号ST4を入力すると、直ちに短絡する。
【0068】
つまり、第6バッファ回路56は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第4バッファ回路54が第2トランジスタT2を駆動開始してから予め設定された時間tk4(tk3)経過後に第2トランジスタT2を駆動開始する。反対に、第6バッファ回路56は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、第4バッファ回路54が第2トランジスタT2を駆動開始すると、略同時に第2トランジスタT2を駆動する。
【0069】
従って、立ち下がり制御部44は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、スイッチング回路38を駆動する駆動能力を、始めに第4〜第6バッファ回路54〜56が1つ分の駆動能力にする。そして、予め設定された時間tk3経過後に第4〜第6バッファ回路54〜56が2つ分の駆動能力にし、予め設定された時間tk4経過後に、第4〜第6バッファ回路54〜56が3つ分の駆動能力にする。つまり、立ち下がり制御部44は、小さい駆動能力から大きい駆動能力に3段階で切替えて第2トランジスタT2を駆動している。
【0070】
このため、図4に示すように、上記の第1トランジスタT1を駆動する駆動能力を3段階で大きくする場合の第1駆動信号DH(波形V1)は、第1トランジスタT1を第1〜第3バッファ回路51〜53が1つ分の駆動能力で駆動する場合の第1駆動信号DH(波形V2)に比べて、早く立ち下げることができる。これにより、上記の第1トランジスタT1を駆動する駆動能力を3段階で大きくする場合は、第1トランジスタT1を第1〜第3バッファ回路51〜53が1つ分の駆動能力で駆動する場合に比べて、第1トランジスタT1のオン抵抗の小さい時間が長くなり、変換効率を上げることができる。つまり、ワンセグ受信機や無線通信機の受信する信号の周波数帯域のノイズレベルは低下させつつ、変換効率の低下を抑えている。
【0071】
反対に、ドライバ部37は、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、輻射ノイズよりも効率を重視し、始めからバッファ回路3つ分の駆動能力で第1トランジスタT1を駆動し、スイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を短くして変換効率を上げている。
【0072】
スイッチング回路38は、ドライバ部37から第1駆動信号DHと第2駆動信号DLをそれぞれ第1トランジスタT1と第2トランジスタT2に入力する。
第1トランジスタT1は、PチャネルMOSトランジスタであり、ゲートに第1駆動信号DHが入力され、ソースに入力電圧PVCCが供給されている。第1トランジスタT1のドレインは、第2トランジスタT2のドレインに接続されている。
【0073】
第2トランジスタT2は、NチャネルMOSトランジスタであり、ゲートに第2駆動信号DLが入力されている。第2トランジスタT2のソースは、グランドPGNDに接続されている。また、第2トランジスタT2のドレインと第1トランジスタT1のドレインの接続点(ノードLx)は、平滑回路31のチョークコイルL1を介して内部回路13に接続されている。
【0074】
スイッチング回路38は、ドライバ部37がLレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力すると、第1トランジスタT1がオン、第2トランジスタT2がオフして、入力電圧PVCCをチョークコイルL1を介して内部回路13に供給するようになっている。
【0075】
また、反対に、スイッチング回路38は、ドライバ部37がHレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力すると、第1トランジスタT1がオフ、第2トランジスタT2がオンして、内部回路13への入力電圧PVCCの供給を遮断させるようになっている。
【0076】
即ち、実際に内部回路13に供給している実電源電圧が、予め設定された内部回路13に供給する電源電圧以下のとき、ドライバ部37は、Lレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力し、第1トランジスタT1をオン、第2トランジスタT2をオフさせて、入力電圧PVCCをチョークコイルL1を介して内部回路13に供給するようになっている。
【0077】
反対に、実際に内部回路13に出力している実電源電圧が、予め設定された内部回路13に供給する電源電圧より大きいとき、ドライバ部37は、Hレベルの第1及び第2駆動信号DH,DLを出力し、第1トランジスタT1をオフ、第2トランジスタをオンさせ、内部回路13への入力電圧PVCCの供給を遮断させるようになっている。
【0078】
つまり、電流比較器35は、実際に内部回路13に出力している実電源電圧が予め設定された内部回路13に供給する電源電圧に近づくようデューティー比を制御する第1判定信号J1を出力する。PWMパルス生成部36は、第1判定信号J1に相対したパルス信号(第2判定信号J2)を生成する。そして、ドライバ部37は、第2判定信号J2に応答して、実際に内部回路13に出力している実電源電圧が予め設定された内部回路13に供給する電源電圧に近づけるべくスイッチングトランジスタT1,T2を駆動する。
【0079】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
第1DC−DCコンバータ20aは、ワンセグ受信機16、無線通信機17に第4及び第5電源電圧VoD,VoEを供給する第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くしている。また、第1DC−DCコンバータ20aは、スイッチング回路38を駆動する駆動能力を3段階で大きくしている。
【0080】
このため、ワンセグ受信機16や無線通信機17が受信する信号の周波数帯域の輻射ノイズレベルが低下し、ワンセグ受信機16や無線通信機17は、精度良く受信することができる。さらに、第1及び第2トランジスタT1,T2のオン抵抗の小さくなる時間が長くなり、このオン抵抗が小さくなった時間だけ変換効率の低下を防ぐことができる。
【0081】
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図5に従って説明する。上記第1実施形態では、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作した場合、入力電圧PVCCに関係なく、第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を3段階で大きくしていた。
【0082】
第2実施形態では、入力電圧PVCCが大きいほどスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間が短くなるため、入力電圧PVCCが予め設定した入力電圧(基準入力電圧PVCCk)より大きい場合にはスイッチング回路38を駆動する駆動能力を小さくする点が上記第1実施形態と異なっている。そのため、その相違点のみを説明の便宜上説明する。
【0083】
図5に、本実施形態の第1DC−DCコンバータ20aの電気ブロック回路図を示す。図5に示すように、制御回路30aは、入力電圧検出部61を備えている。入力電圧検出部61は、入力電圧PVCCを監視し、予め設定された入力電圧(基準入力電圧PVCCk)に基づいて第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を切替えるための入力判定信号SN1を状態判定回路22aに出力する。
【0084】
入力電圧検出部61は、分圧回路62と入力電圧検出回路63を備えている。
分圧回路62は、抵抗R3,R4の直列回路よりなり、その直列回路にその時入力している入力電圧PVCCが印加される。そして、分圧回路62は、抵抗R3,R4の接続点の電圧を第2分圧電圧Ve2として入力電圧検出回路63の反転入力端子に出力する。
【0085】
入力電圧検出回路63は、反転入力端子に分圧回路62からの第2分圧電圧Ve2が入力されるとともに、非反転入力端子に予め設定された入力検出電圧Vr3が入力される。そして、入力電圧検出回路63は、第2分圧電圧Ve2が入力検出電圧Vr3以上になったとき、Lレベルの入力判定信号SN1を、反対に、第2分圧電圧Ve2が入力検出電圧Vr3より小さくなったとき、Hレベルの入力判定信号SN1を状態判定回路22aに出力する。
【0086】
即ち、入力電圧検出部61は、入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCk以上のとき、入力電圧検出回路63から状態判定回路22aにLレベルの入力判定信号SN1を出力する。反対に、入力電圧検出部61は、入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCk未満のとき、入力電圧検出回路63から状態判定回路22aにHレベルの入力判定信号SN1を出力する。
【0087】
状態判定回路22aは、入力電圧検出部61(入力電圧検出回路63)から入力判定信号SN1を入力するとともに、コントロール部21から第1〜第5制御信号SS1〜SS5を入力する。状態判定回路22aは、入力判定信号SN1と第1〜第5制御信号SS1〜SS5とに基づいて状態判定信号B1をドライバ部37aに出力する。
【0088】
詳述すると、状態判定回路22aは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がHレベル、入力判定信号SN1がHレベルの場合、第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を3段階で大きくするための状態判定信号B1(以下、第1エコモード信号B1a)を出力する。
【0089】
つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作し、入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCk未満の場合、駆動能力を3段階で大きくして第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を遅くする。ここで、立ち上がり制御部43及び立ち下がり制御部44中の第1〜第4遅延回路45a〜45dの遅延時間を遅延時間tk1〜tk4に設定している。
【0090】
また、状態判定回路22aは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がHレベル、入力判定信号SN1がLレベルの場合、立ち上がり制御部43及び立ち下がり制御部44中の第1〜第4遅延回路45a〜45dの遅延時間tk5〜tk8をそれぞれ遅延時間tk1〜tk4より長くする。そして、状態判定回路22aは、第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を3段階で大きくするための状態判定信号B1(以下、第2エコモード信号B1bという)を出力する。つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作し、入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCkより高い場合、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を、上記の入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCkより低い場合と比較して遅くする。
【0091】
さらに、状態判定回路22aは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がLレベル、入力判定信号SN1がH及びLレベルの場合、第1実施形態の第4及び第5制御信号SS4,SS5がLレベルの場合と同様に、第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を最初からバッファ回路3つ分にするための状態判定信号B1(以下、アクティブモード信号B1cという)を出力する。つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、駆動能力を3段階で大きくしないで一挙にあげて第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を短くする。
【0092】
ドライバ部37aは、状態判定回路22aから状態判定信号B1(B1a〜B1c)を入力し、状態判定信号B1(B1a〜B1c)に応じて第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する。
【0093】
詳述すると、第2エコモード信号B1bを入力したとき、ドライバ部37aは、立ち上がり制御部43及び立ち下がり制御部44中の第1〜第4遅延設定回路46a〜46dが、第1〜第4遅延回路45a〜45dの遅延時間tk5〜tk8を入力電圧PVCCが予め設定された基準入力電圧PVCCkより低い場合の遅延時間tk1〜tk4よりそれぞれ長い時間に設定する。
【0094】
そして、第1実施形態の第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合と同様に、ドライバ部37aは、駆動能力を3段階で大きくしてスイッチング回路38を駆動する。
【0095】
また、第1エコモード信号B1aを入力するとき、ドライバ部37aは、駆動能力を3段階で大きくしてスイッチング回路38を駆動する。さらに、アクティブモード信号B1cを入力するとき、ドライバ部37aは、駆動能力を最初からバッファ回路3つ分にして駆動する。
【0096】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
入力電圧PVCCが予め定めた基準入力電圧PVCCk以上大きくなった場合でも、スイッチング回路38の駆動能力を第1実施形態と比較してさらに小さくし、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くしたため、ワンセグ受信機16や無線通信機17が受信する周波数帯域の輻射ノイズレベルを低下することができる。このため、ワンセグ受信機16や無線通信機17は、入力電圧PVCCが予め定めた基準入力電圧PVCCk以上大きくなった場合でも、精度良く受信することができる。
【0097】
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図6及び図7に従って説明する。上記第1実施形態では、出力電流IoAに関係なく、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を制御していた。
【0098】
第3実施形態では、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ik以上の場合(電流連続モード)、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間を長くする。また、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ik未満の場合(電流不連続モード)、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち下げ時間を長くする点が上記第1実施形態と異なっている。そのため、その相違点のみを説明の便宜上説明する。
【0099】
ここで、電流連続モードとは、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングにおいて、第1及び第2トランジスタT1,T2が共にオフのときに出力電流IoAがゼロにならない、つまり出力電流IoAが連続的に流れるモードをいう。また、電流不連続モードとは、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングにおいて、第1及び第2トランジスタT1,T2が共にオフのときに出力電流IoAがゼロになる、つまり出力電流IoAが不連続になるモードをいう。
【0100】
本実施形態の第1DC−DCコンバータ20aの電気ブロック回路図を図6に示す。
図6に示すように、制御回路30bは、出力電流判定回路71を備えている。出力電流判定回路71は、反転入力端子に電流検出部32からの負荷検出電圧Vr2が入力されるとともに、非反転入力端子に予め設定された出力電流判定電圧Vr4が入力される。出力電流判定回路71は、負荷検出電圧Vr2が出力電流判定電圧Vr4以上になったとき、Lレベルの電流判定信号SD1を、反対に、負荷検出電圧Vr2が出力電流判定電圧Vr4より小さくなったとき、Hレベルの電流判定信号SD1を状態判定回路22bに出力する。
【0101】
即ち、出力電流判定回路71は、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ik以上のとき、状態判定回路22bにLレベルの電流判定信号SD1を出力する。反対に、出力電流判定回路71は、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ik未満のとき、状態判定回路22bにHレベルの電流判定信号SD1を出力する。
【0102】
状態判定回路22bは、出力電流判定回路71から電流判定信号SD1とコントロール部21から第1〜第5制御信号SS1〜SS5を入力する。状態判定回路22bは、入力する電流判定信号SD1と第1〜第5制御信号SS1〜SS5に基づいて第1及び第2判定信号C1,C2をドライバ部37bの立ち上がり制御部43及び立ち下がり制御部44に出力する。
【0103】
詳述すると、状態判定回路22bは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がHレベル、電流判定信号SD1がHレベルのとき、第2トランジスタT2を駆動する駆動能力を最初からバッファ回路3つ分にするためのLレベルの第1判定信号C1(以下、第1エコモード信号C1bという)を出力する。さらに、このとき状態判定回路22bは、第2トランジスタT2を駆動する駆動能力を3段階で大きくするためのHレベルの第2判定信号C2(以下、第2アクティブモード信号C2aという)を出力する。つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合であって、出力電流IoAが予め設定された電流値(基準電流値Ik)未満に小さくなると(電流不連続モード)、ドライバ部37bは第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち下げ時間のみを長くする。
【0104】
また、状態判定回路22bは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がHレベル、電流判定信号SD1がLレベルのとき、第1トランジスタT1を駆動する駆動能力を3段階で大きくするためのHレベルの第1判定信号C1(以下、第1アクティブモード信号C1aという)を出力する。さらに、このとき、状態判定回路22bは、第2トランジスタT2を駆動する駆動能力を最初からバッファ回路3つ分にするため駆動するためのLレベルの第2判定信号C2(以下、第2エコモード信号C2bという)を出力する。
【0105】
つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合であって、出力電流IoAが予め設定された電流値(基準電流値Ik)以上になると(電流連続モード)、ドライバ部37bは、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間のみを長くする。
【0106】
さらに、状態判定回路22bは、第4及び第5制御信号SS4,SS5がLレベル、電流判定信号SD1がH及びLレベルの場合、第1実施形態の第4及び第5制御信号SS4,SS5がLレベルの場合と同様に、第1及び第2トランジスタT1,T2を駆動する駆動能力を最初からバッファ回路3つ分にするためのLレベルの第1及び第2判定信号C1,C2を出力する。
【0107】
つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、ドライバ部37bは、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を短くする。
【0108】
ドライバ部37bは、状態判定回路22bから第1及び第2判定信号C1(C1a又はC1b),C2(C2a又はC2b)を入力し、第1及び第2判定信号C1(C1a又はC1b),C2(C2a又はC2b)に応じて第1、第2トランジスタT1,T2を駆動する。
【0109】
詳述すると、ドライバ部37bが、Hレベルの第1判定信号C1(第1アクティブモード信号C1a)及びLレベルの第2判定信号C2(第2エコモード信号C2b)を入力する場合には、立ち上がり制御部43の第1及び第2遅延設定回路46a,46bは、第1及び第2遅延回路45a,45bが第1論理信号SR1を直ちに出力するように設定する。また、立ち下がり制御部44の第3及び第4遅延設定回路46c,46dは、第3及び第4遅延回路45c,45dに対して第2論理信号SR2をそれぞれ遅延時間tk3,tk4(tk3<tk4)経過後に出力されるように設定する。
【0110】
つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ikより小さくなると(電流不連続モード)、ドライバ部37bは、第1トランジスタT1を最初からバッファ回路3つ分の駆動能力にて駆動し、第2トランジスタT2を3段階で駆動能力を大きくして駆動する。
【0111】
反対に、ドライバ部37bが、Lレベルの第1判定信号C1(第1エコモード信号C1b)、Hレベルの第2判定信号C2(第2アクティブモード信号C2a)を入力する場合、立ち上がり制御部43の第1及び第2遅延設定回路46a,46bは、第1及び第2遅延回路45a,45bに対して第1論理信号SR1がそれぞれ遅延時間tk1,tk2(tk1<tk2)経過後に出力されるように設定する。また、立ち下がり制御部44の第3及び第4遅延設定回路46c,46dは、第3及び第4遅延回路45c,45dに対して第2論理信号SR2を直ちに出力するように設定する。
【0112】
つまり、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、出力電流IoAが予め設定された基準電流値Ikより大きくなると(電流連続モード)、ドライバ部37bは、第1トランジスタT1を3段階で駆動能力を大きくして駆動し、第2トランジスタT2を最初からバッファ回路3つ分の駆動能力にて駆動する。
【0113】
一方、第4及び第5制御信号SS4,SS5がLレベルの場合、つまり第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが停止する場合、ドライバ部37aは、第1及び第2トランジスタT1,T2を最初からバッファ回路3つ分の駆動能力にて駆動する。
【0114】
図7(a)は、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合のノードLxにおける電圧値VLxの電圧波形図、図7(b)は、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合のノードLxにおける電圧値VLxの電圧波形図である。
【0115】
今、時間t0において、図6に示す第1トランジスタT1がオフ、第2トランジスタT2がオンすると、ノードLxが接地するため、図7(a)、(b)に示すように、ノードLxの電圧値VLxはグランドPGNDになっている。
【0116】
そして、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合、時間t1において、第2トランジスタT2がオンからオフになると、第2トランジスタT2のボディダイオードを介してコイルL1と負荷との間に電流が流れるため、ノードLxの電圧値VLxは、グランドPGNDからボディダイオードの閾値電圧VF分減算された電圧値V3(=PVCC−VF、マイナス電圧)まで下がる。
【0117】
続いて、時間t2において、第1トランジスタT1がオフからオンになると、ノードLxの電圧値VLxは、ノードLxに入力電圧PVCCを供給されるため、直ちに入力電圧PVCCまで上がる。
【0118】
次に、時間t3において、第1トランジスタT1がオンからオフすると、ノードLxの電圧値VLxは、出力電流IoAが大きい、つまり、負荷が重いため、直ちにグランドPGNDからボディダイオードの閾値電圧VF分減算された電圧値V3(=PGND−VF、マイナス電圧)まで下がる。
【0119】
一方、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合、時間t1において、第2トランジスタT2がオンからオフになると、第1トランジスタT1のボディダイオードを介してコイルL1と負荷との間に電流が流れるため、ノードLxの電圧値VLxは、直ちに入力電圧PVCCからボディダイオードの閾値電圧VF分加算された電圧値V4(=PVCC+VF)まで立ち下がる。
【0120】
そして、時間t2において、第1トランジスタT1がオフからオンになると、ノードLxの電圧値VLxは、ノードLxに入力電圧PVCCを供給されるため、入力電圧PVCCまで下がる。
【0121】
続いて、時間t3において、第1トランジスタT1がオンからオフになると、ノードLxの電圧値VLxは、出力電流IoAが小さい、つまり、負荷が軽いため、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合に比べてゆっくりとグランドPGNDまで下がる。
【0122】
即ち、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合、時間t3において第1トランジスタT1がオンからオフになると、直ちにノードLxの電圧値VLxはグランドPGNDからボディダイオードの閾値電圧VF分減算された電圧値V3(=PGND−VF、マイナス電圧)になる。つまり、ノードLxの電圧値VLxは、スイッチングの立ち下げ時間の制御に関係なく直ちに電圧値V3(=PGND−VF、マイナス電圧)まで立ち下がる。
【0123】
反対に、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合、時間t1において第2トランジスタT2がオンからオフなると、直ちにノードLxの電圧値VLxは入力電圧PVCCからボディダイオードの閾値電圧VF分加算された電圧値V4(=PVCC+VF)まで上がる。つまり、ノードLxの電圧値VLxは、スイッチングの立ち上げ時間の制御に関係なく直ちに電圧値V4(PVCC+VF)まで立ち上がる。
【0124】
従って、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合、スイッチングの立ち上げ時間のみを制御し、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合、スイッチングの立ち下げ時間のみを制御しても、ワンセグ受信機16及び無線通信機17が受信する信号の周波数帯域のノイズレベルを第1実施形態と同等に低下させることができる。
【0125】
つまり、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合のスイッチングの立ち下がりは、直ちに立ち下がり、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合のスイッチングの立ち上がりは、直ちに立ち上がる。
【0126】
つまり、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)場合、立ち下げ時間を制御することができないため、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作するとき、立ち下げ時間を長くするための制御を行っていない。一方、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)場合、立ち上げ時間を制御することができないため、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作するとき、立ち上げ時間を長くするための制御を行っていない。
【0127】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
第1DC−DCコンバータ20aは、第4及び第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、出力電流IoAが大きい(電流連続モード)と、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間を長くする。反対に、第1DC−DCコンバータ20aは、第4及び第5DC−DCコンバータ20d〜eが動作する場合、出力電流IoAが小さい(電流不連続モード)と、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち下げ時間を長くする。
【0128】
このため、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間と立ち下げ時間の制御が可能な箇所だけ、第1実施形態と同様に立ち上げ時間と立ち下げ時間を短くすることができる。さらに、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間と立ち下げ時間の制御が不可能な箇所は、スイッチングの立ち上げ時間と立ち下げ時間を短くしているため、第1DC−DCコンバータ20aの変換効率を第1実施形態に比べて向上することができる。
【0129】
尚、上記実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態において、スイッチング回路38を駆動する駆動能力を3段階で大きくしているが、スイッチング回路38を駆動する駆動能力を4段階以上で大きくしてもよい。
【0130】
・上記実施形態において、第1〜第6バッファ回路51〜56の駆動能力を同じにしているが、第1〜第6バッファ回路51〜56の駆動能力を異なる大きさにしてもよい。
・上記実施形態において、ワンセグ受信機16、無線通信機17に第4、第5電源電圧VoD,VoEを供給する第4、第5DC−DCコンバータ20d,20eが動作する場合、第1DC−DCコンバータ20aのスイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くしていた。これに限らず、内部回路13、メモリ14、I/O部15に第1〜第3電源電圧VoA〜VoCを供給するときに、スイッチングの立ち上げ時間及び立ち下げ時間を長くしてもよい。また、ワンセグ受信機16、無線通信機17の代わりとして、輻射ノイズの影響を受けやすい電子機器ならいかなるものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】電源供給システムの概略構成図である。
【図2】第一実施形態のDC−DCコンバータの電気ブロック回路図である。
【図3】第一実施形態のドライバ部の電気ブロック回路図である。
【図4】第一実施形態のスイッチング回路の動作を説明するための波形図である。
【図5】第二実施形態のDC−DCコンバータの電気ブロック回路図である。
【図6】第三実施形態のDC−DCコンバータの電気ブロック回路図である。
【図7】(a)(b)は第三実施形態のスイッチング回路の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
【0132】
10 電源供給システム
13〜17 負荷回路
16 ワンセグ受信機
17 無線通信機
20 DC−DCコンバータ
37 ドライバ部
A1 判定信号
T1 第1トランジスタ
T2 第2トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1トランジスタと第2トランジスタを備えたスイッチング回路と、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動するドライバ部とを有し、
前記ドライバ部にて前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを相補的にオンオフして、入力電圧を電圧変換した出力電圧を負荷回路に供給するDC−DCコンバータであって、
前記ドライバ部は、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動する駆動能力を、前記負荷回路の動作状態に基づいて異なる複数の駆動能力から選択することを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項2】
請求項1に記載のDC−DCコンバータにおいて、
前記ドライバ部は、
前記異なる複数の駆動能力を段階的に大きくして前記第1トランジスタと第2トランジスタをそれぞれ駆動することを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか一項に記載のDC−DCコンバータにおいて、
前記入力電圧を予め設定された電圧と比較し、該比較結果を出力する入力電圧検出回路を備え、
前記ドライバ部は、前記入力電圧検出回路の比較結果に応じて前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動する駆動能力を切替えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項4】
請求項1又は2のいずれか一項に記載のDC−DCコンバータにおいて、
前記負荷回路の負荷状態を予め設定された負荷状態と比較し、該比較結果を出力する出力電流判定回路を備え、
前記ドライバ部は、前記出力電流判定回路の比較結果に基づいて前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動する駆動能力をスイッチングの立ち上げ時間と立ち下げ時間で切替えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のDC−DCコンバータにおいて、
前記負荷回路は、ノイズの影響を受け易い装置であることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項6】
第1トランジスタと第2トランジスタを備えたスイッチング回路と、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動するドライバ部とを有し、
前記ドライバ部にて前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを相補的にオンオフして、入力電圧を電圧変換した出力電圧を負荷回路に供給するDC−DCコンバータを備える電源供給システムであって、
前記ドライバ部は、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタを駆動する駆動能力を、前記負荷回路の動作状態に基づいて異なる複数の駆動能力から選択することを特徴とする電源供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−88177(P2010−88177A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253018(P2008−253018)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】