説明

IκBキナーゼβ阻害活性を有する新規インドール誘導体

【課題】新規インドール誘導体の合成研究及びその誘導体の薬理作用を見出すこと。
【解決手段】一般式(1)で表される化合物又はその塩はIKKβ阻害活性を有し、IKKβが関与するとされる疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。式中、R1は水素原子、低級アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基等;R2はハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基等;mはO、1、2等をそれぞれ示す。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬として有用なIκBキナーゼβ(以下、「IKKβ」とする)阻害活性を有する新規インドール誘導体又はその塩に関する。当該誘導体又はその塩はIKKβ阻害活性を有し、IKKβが関与するとされる疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。
【背景技術】
【0002】
細胞外から核内へのシグナル伝達に関与するニュークレオファクターκB(以下、「NF−κB」とする)は、免疫・炎症反応において誘導される多くの遺伝子の発現に関わる転写因子である。この転写因子であるNF−κBは、通常、IκBと呼ばれる制御タンパク質と複合体を形成し、不活性型で細胞質に局在している。この複合体のIκBがIKKβと呼ばれるリン酸化酵素によりリン酸化されると、IκBの分解が進行する。IκBの分解に伴って遊離したNF−κBは活性型となり、細胞質内から核内へ移行して標的遺伝子の転写を活性化し、腫瘍壊死因子(以下、「TNF」とする)、インターロイキン−1(以下、「IL−1」とする)、インターロイキン−6(以下、「IL−6」とする)等のサイトカイン産生や細胞増殖が亢進される。
【0003】
よって、IKKβを制御できれば、NF−κBの活性化を阻害することができ、TNF、IL−1、IL−6等のサイトカイン産生や細胞増殖が抑制されて、これらの因子が関与するとされる疾患の予防及び/又は治療が可能となる。
【0004】
IKKβが関与するとされる疾患として、関節リウマチ、喘息、糖尿病、癌等の種々の疾患が知られている(非特許文献1、特許文献1)。
【0005】
IKKβの阻害活性を有する化合物としては、特許文献1に記載されている縮合フラン誘導体、特許文献2に記載されている芳香族複素5員環カルボキサミド誘導体、特許文献3に記載されている置換チオフェンカルボキサミド誘導体等が知られている。
【0006】
一方、インドール環の2位にウレア構造を有する化合物が非特許文献2に、また、インドール環の3位にアミド構造を有する化合物が特許文献4に開示されている。しかしながら、これらの文献には、インドール環の2位にウレア構造を有し、かつ、3位にアミド構造を有する化合物に係る具体的な開示も示唆もなく、さらに、それらの化合物のIKKβ阻害効果については全く触れられていない。

【非特許文献1】Journal of Molecular Medicine,82,434-448(2004)
【非特許文献2】Gazzete Chimica Italiana 48,II,151-182(1918)
【特許文献1】国際公開第06/036031号パンフレット
【特許文献2】国際公開第01/58890号パンフレット
【特許文献3】国際公開第04/009582号パンフレット
【特許文献4】国際公開第96/020196号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
新規インドール誘導体の合成研究及びその誘導体の薬理作用を見出すことは非常に興味深い課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は新たな化学構造を有する新規インドール誘導体の合成研究を行い、数多くの新規化合物を創製することに成功した。
【0009】
さらに、当該誘導体又はその塩の薬理作用について研究した結果、本発明者等は、当該誘導体又はその塩がIKKβ阻害活性を有し、医薬として有用であることを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は下記一般式(1)で表される化合物又はその塩(以下、「本発明化合物」とする)及びそれらを含む医薬組成物に関する。また、その医薬用途における好ましい発明はIKKβ阻害剤に関するものであり、その対象疾患としては、IKKβが関与するとされる疾患、例えば、炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患、臓器移植後の拒絶反応等が挙げられ、より具体的には、角膜炎、結膜炎、ブドウ膜炎、変形性関節症、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺炎、肝炎、膵炎、腎炎、敗血症、全身性炎症反応症候群、関節リウマチ、乾癬、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、加齢黄斑変性、未熟児網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症、網膜静脈閉塞症、糖尿病およびその合併症(糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症)、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、固形癌、悪液質、アルツハイマー病、パーキンソン症候群、脳梗塞、脳卒中、緑内障、後天性免疫不全症候群、骨粗鬆症、肥満症、線維症、通風、発熱、頭痛、急性・慢性疼痛、高血圧、高脂血症、動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、筋ジストロフィー、急性呼吸促拍症候群等が挙げられる。
【0011】

特に好ましい医薬用途発明は、本発明化合物を有効成分として含有するこれらの疾患の予防又は治療剤に関する。
【化1】

【0012】

[R1は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、ヒドロキシ基又は置換基を有してもよい低級アルコキシ基を示し;
2はハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級アルケニル基、置換基を有してもよい低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;
【化2】

【0013】

1は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基又は置換基を有してもよい低級アルキニレン基を示し;
3は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基又は置換基を有してもよい低級アルケニル基を示し;
a又はRbは同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級アルケニル基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基、置換基を有してもよい低級アルキルスルホニル基又は置換基を有してもよいアリールスルホニル基を示し;
2は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基、置換基を有してもよい低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH- を示し;
3は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基又は置換基を有してもよい低級アルキニレン基を示し;
環Aは炭化水素環又は複素環を示し;
4はハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SR5、-X4-SOR5、-X4-SONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;
4は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基又は置換基を有してもよい低級シクロアルキレン基を示し;
5は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し;
c又はRdは同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;
cとRdが一緒になって、置換基を有してもよい単環式飽和複素環を形成してもよく;
mは0、1、2、3又は4を示し、mが2、3又は4の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;
nはO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい。以下、同じ。]
【発明の効果】
【0014】
本発明は新規インドール誘導体又はその塩を提供する。本発明化合物は優れたIKKβ阻害活性を有し、IKKβ阻害剤として有用である。特にIKKβが関与するとされる疾患、例えば、炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患、臓器移植後の拒絶反応等の予防又は治療剤として、より具体的には、角膜炎、結膜炎、ブドウ膜炎、変形性関節症、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺炎、肝炎、膵炎、腎炎、敗血症、全身性炎症反応症候群、関節リウマチ、乾癬、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、加齢黄斑変性、未熟児網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症、網膜静脈閉塞症、糖尿病およびその合併症(糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症)、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、固形癌、悪液質、アルツハイマー病、パーキンソン症候群、脳梗塞、脳卒中、緑内障、後天性免疫不全症候群、骨粗鬆症、肥満症、線維症、通風、発熱、頭痛、急性・慢性疼痛、高血圧、高脂血症、動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、筋ジストロフィー、急性呼吸促拍症候群等の疾患の予防又は治療剤として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書中で使用される文言(原子、基、環等)の定義について以下に詳しく説明する。また、以下の文言の定義が別の文言の定義を準用する場合、各定義の好ましい範囲も準用できる。
【0016】

「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を示す。
【0017】

「低級アルキル基」とは、炭素原子数が1〜8個、好ましくは1〜6個の直鎖又は分枝のアルキル基を示す。
【0018】
具体例として、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル基等が挙げられる。
【0019】

「低級アルケニル基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルケニル基を示す。具体例として、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−ブテニル基等が挙げられる。
【0020】

「低級アルキニル基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルキニル基を示す。具体例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、イソブチニル、イソペンチニル基等が挙げられる。
【0021】

「低級シクロアルキル基」とは、炭素原子数が3〜8個、好ましくは3〜6個のシクロアルキル基を示す。具体例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル基が挙げられる。
【0022】

「アリール基」とは、炭素原子数が6〜14個の単環式芳香族炭化水素基又は2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族炭化水素から水素1原子を除いた残基を示す。具体例として、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル基等が挙げられる。
【0023】

「低級アルコキシ基」とは、ヒドロキシ基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ基等が挙げられる。
【0024】

「低級シクロアルキルオキシ基」とは、ヒドロキシ基の水素原子が低級シクロアルキル基で置換された基を示す。具体例として、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ基等が挙げられる。
【0025】

「アリールオキシ基」とは、ヒドロキシ基の水素原子がアリール基で置換された基を示す。具体例として、フェノキシ、ナフトキシ、アントリルオキシ、フェナントリルオキシ基等が挙げられる。
【0026】

「低級アルキルカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例としてメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル、n−オクチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソペンチルカルボニル基等が挙げられる。
【0027】

「低級シクロアルキルカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級シクロアルキル基で置換された基を示す。具体例として、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル又はシクロオクチルカルボニル基が挙げられる。
【0028】

「アリールカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子がアリール基で置換された基を示す。具体例として、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、アントリルカルボニル、フェナントリルカルボニル基等が挙げられる。
【0029】

「低級アルコキシカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級アルコキシ基で置換された基を示す。具体例として、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、n−ヘプチルオキシカルボニル、n−オクチルオキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソペントキシカルボニル基等が挙げられる。
【0030】

「低級シクロアルキルオキシカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級シクロアルキルオキシ基で置換された基を示す。具体例として、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロブチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロヘプチルオキシカルボニル、シクロオクチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0031】

「アリールオキシカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子がアリールオキシ基で置換された基を示す。具体例として、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニル、アントリルオキシカルボニル、フェナントリルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0032】

「低級アルキルチオ基」とは、メルカプト基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、イソペンチルチオ基等が挙げられる。
【0033】

「低級シクロアルキルチオ基」とは、メルカプト基の水素原子が低級シクロアルキル基で置換された基を示す。具体例として、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ、シクロオクチルチオ基等が挙げられる。
【0034】

「アリールチオ基」とは、メルカプト基の水素原子がアリール基で置換された基を示す。具体例として、フェニルチオ、ナフチルチオ、アントリルチオ、フェナントリルチオ基等が挙げられる。
【0035】

「低級アルキルスルフィニル基」とは、スルフィン酸基のヒドロキシが低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、n−ブチルスルフィニル、n−ペンチルスルフィニル、n−ヘキシルスルフィニル、n−ヘプチルスルフィニル、n−オクチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル基等が挙げられる。
【0036】

「アリールスルフィニル基」とは、スルフィン酸基のヒドロキシがアリール基で置換された基を示す。具体例として、フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル、アントリルスルフィニル、フェナントリルスルフィニル基等が挙げられる。
【0037】

「低級アルキルスルホニル基」とは、スルホン酸基のヒドロキシが低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、n−ヘプチルスルホニル、n−オクチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソペンチルスルホニル基等が挙げられる。
【0038】

「アリールスルホニル基」とは、スルホン酸基のヒドロキシがアリール基で置換された基を示す。具体例として、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、アントリルスルホニル、フェナントリルスルホニル基等が挙げられる。
【0039】

「炭化水素環」とは、炭素原子数が3〜10個の飽和又は不飽和単環式炭化水素、二環式炭化水素若しくは三環式炭化水素を示す。
【0040】

飽和単環式炭化水素の具体例として、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等が挙げられる。
【0041】

飽和二環式炭化水素の具体例として、オクタヒドロペンタレン、オクタヒドロインデン、デカヒドロナフタレン等が挙げられる。
【0042】

飽和三環式炭化水素の具体例として、アダマンタン等が挙げられる。
【0043】


不飽和単環式炭化水素の具体例として、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン等が挙げられる。
【0044】

不飽和二環式炭化水素の具体例として、インダン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、ナフタレン等が挙げられる。
【0045】

不飽和三環式炭化水素の具体例として、アダマンテン等が挙げられる。
【0046】

「複素環」とは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びホウ素原子から選択される1又は複数個のヘテロ原子を環内に有する飽和或いは不飽和単環式複素環又は2環式若しくは3環式の縮合多環式複素環を示す。
【0047】

飽和単環式複素環の具体例として、窒素原子を環内に有するアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、ピペリジン、ヘキサヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペラジン等が、酸素原子を環内に有するテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、[1,4]ジオキサン、[1,2]ジオキシラン等が、硫黄原子を環内に有するテトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、ジチオラン等が、窒素原子と酸素原子を環内に有するオキサゾリジン、イソオキサゾリジン、モルホリン等が、窒素原子と硫黄原子を環内に有するチアゾリジン、イソチアゾリジン、チオモルホリン等が、酸素原子とホウ素原子を環内に有するジオキサボラン等挙げられる。
【0048】
また、それらの飽和単環式複素環はベンゼン環等と縮合してジヒドロインドール、ジヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、クロマン、イソクロマン、ベンゾ[1,3]ジオキソール、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、チオクロマン、イソチオクロマン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾイソオキサゾール、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロベンゾチアジン、キサンテン、4a−カルバゾール、ペリミジン等の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0049】

不飽和単環式複素環の具体例として、窒素原子を環内に有するジヒドロピロール、ピロール、ジヒドロピラゾール、ピラゾール、ジヒドロイミダゾール、イミダゾール、ジヒドロトリアゾール、トリアゾール、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ピリジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピリダジン、ピリダジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロピリミジン、ピリミジン、テトラヒドロピラジン、ジヒドロピラジン、ピラジン等が、酸素原子を環内に有するジヒドロフラン、フラン、ジヒドロピラン、ピラン等が、硫黄原子を環内に有するジヒドロチオフェン、チオフェン、ジヒドロチオピラン、チオピラン等が、窒素原子と酸素原子を環内に有するジヒドロオキサゾール、オキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、イソオキサゾール、ジヒドロオキサジン、オキサジン等が、窒素原子と硫黄原子を環内に有するジヒドロチアゾール、チアゾール、ジヒドロイソチアゾール、イソチアゾール、ジヒドロチアジン、チアジン等が挙げられる。
【0050】
また、それらの不飽和単環式複素環はベンゼン環等と縮合してインドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ジヒドロキノリン、キノリン、ジヒドロイソキノリン、イソキノリン、フェナントリジン、ジヒドロシンノリン、シンノリン、ジヒドロフタラジン、フタラジン、ジヒドロキナゾリン、キナゾリン、ジヒドロキノキサリン、キノキサリン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、クロメン、イソクロメン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、チオクロメン、イソチオクロメン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジン、ベンゾチアゾール、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアジン、フェノキサンチン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン等の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0051】

さらにこれらの複素環において、同一の炭素原子上に2つの水素原子を有する複素環の場合、それらの水素原子がオキソ基と置換して、2−ピロリドン、4−ピペリドン、4−チアゾリドン、ピラン−4−(4H)−オン、ピラジン−2−(3H)−オン等の複素環式ケトンを形成してもよく、この複素環式ケトンも本発明の複素環の範囲に包含される。
【0052】

「複素環基」とは、複素環から水素1原子を除いた残基を示す。
【0053】

「低級アルキレン基」とは、炭素原子数が1〜8個、好ましくは1〜6個の直鎖又は分枝のアルキレン基を示す。具体例として、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、エチルメチレン、エチルエチレン、1−エチルトリメチレン、2−エチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン等が挙げられる。
【0054】

「低級アルケニレン基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルケニレン基を示す。具体例として、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、メチルメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、エチルメチレン、エチルエチレン、1−エチルトリメチレン、2−エチルトリメチレン等中に1又は複数個の二重結合を含んだものが挙げられる。
【0055】

「低級アルキニレン基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルキニレン基を示す。具体例として、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、1−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、エチルメチレン、エチルエチレン、1−エチルトリメチレン、2−エチルトリメチレン等中に1又は複数個の三重結合を含んだものが挙げられる。
【0056】

「低級シクロアルキレン基」とは、低級シクロアルキル基から水素1原子を除いた残基を示す。具体例として、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン又はシクロオクチレン基が挙げられる。
【0057】

尚、前記、「低級アルキレン基」、「低級アルケニレン基」、「低級アルキニレン基」及び「低級シクロアルキレン基」は、同一又は異なる炭化原子上の2個の水素原子が除かれた2価基を意味する。
【0058】

「低級アルキルシリル基」とは、シリル基の水素原子が1又は複数個の低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、モノメチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル等が挙げられる。
【0059】

「ハロゲノ低級アルキル基」、「ハロゲノ低級アルケニル基」、「ハロゲノ低級アルキニル基」及び/又は「ハロゲノ低級アルコキシ基」とは、1又は複数個のハロゲン原子を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0060】

「低級シクロアルキル低級アルキル基」、「低級シクロアルキル低級アルケニル基」、「低級シクロアルキル低級アルキニル基」及び/又は「低級シクロアルキル低級アルコキシ基」とは、1又は複数個の低級シクロアルキル基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0061】

「アリール低級アルキル基」、「アリール低級アルケニル基」、「アリール低級アルキニル基」及び/又は「アリール低級アルコキシ基」とは、1又は複数個のアリール基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0062】

「複素環低級アルキル基」、「複素環低級アルケニル基」、「複素環低級アルキニル基」及び/又は「複素環低級アルコキシ基」とは、1又は複数個の複素環基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0063】

「ヒドロキシ低級アルキル基」、「ヒドロキシ低級アルケニル基」、「ヒドロキシ低級アルキニル基」及び/又は「ヒドロキシ低級アルコキシ基」とは、1又は複数個のヒドロキシ基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0064】

「低級アルコキシ低級アルキル基」、「低級アルコキシ低級アルケニル基」、「低級アルコキシ低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ低級アルコキシ基」とは、1又は複数個の低級アルコキシ基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0065】

「シアノ低級アルキル基」、「シアノ低級アルケニル基」、「シアノ低級アルキニル基」及び/又は「シアノ低級アルコキシ基」とは、1又は複数個のシアノ基を置換基として有している「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」及び/又は「低級アルコキシ基」を示す。
【0066】

「ニトロ低級シクロアルキル基」、「ニトロアリール基」及び/又は「ニトロ複素環基」とは、1又は複数個のニトロ基を置換基として有している「低級シクロアルキル基」、「アリール基」及び/又は「複素環基」を示す。
【0067】

「低級アルキル低級シクロアルキル基」、「低級アルキルアリール基」及び/又は「低級アルキル複素環基」とは、1又は複数個の低級アルキル基を置換基として有している「低級シクロアルキル基」、「アリール基」及び/又は「複素環基」を示す。
【0068】

「置換基を有してもよい低級アルキル基」、「置換基を有してもよい低級アルケニル基」、「置換基を有してもよい低級アルキニル基」、「置換基を有してもよい低級アルコキシ基」、「置換基を有してもよい低級アルキルスルホニル基」、「置換基を有してもよい低級アルキレン基」、「置換基を有してもよい低級アルケニレン基」及び/又は「置換基を有してもよい低級アルキニレン基」とは、ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、複素環基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、低級アルキルシリル基、‐ORP、-CORq、-COORr、-CONRst 及び-NRuv からなる群より選択される1又は複数個の置換基を有してもよい「低級アルキル基」、「低級アルケニル基」、「低級アルキニル基」、「低級アルコキシ基」、「低級アルキルスルホニル基」、「低級アルキレン基」、「低級アルケニレン基」及び/又は「低級アルキニレン基」を示す。
【0069】

「置換基を有してもよい低級シクロアルキル基」、「置換基を有してもよいアリール基」、「置換基を有してもよい複素環基」、「置換基を有してもよい単環式飽和複素環」、「置換基を有してもよいアリールスルホニル基」及び/又は「置換基を有してもよい低級シクロアルキレン基」とは、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級シクロアルキル基、アリール基、複素環基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、低級アルキルシリル基、‐ORP、-CORq、-COORr、-CONRst 及び-NRuvからなる群より選択される1又は複数個の置換基を有してもよい「低級シクロアルキル基」、「アリール基」、「複素環基」、「単環式飽和複素環」、「アリールスルホニル基」及び/又は「低級シクロアルキレン基」を示す。
【0070】

ここで、Rp、Rq、Rr、Rs、Rt、Ru及びRvは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級シクロアルキル基、アリール基、複素環基及び低級アルコキシカルボニル基からなる群より選択される基を示す。
【0071】

本発明でいう「複数個の基」とは、夫々の基が同一であっても異なるものであってもよく、その個数は2又は3個の場合が好ましく、特に2個の場合が好ましい。また、水素原子、ハロゲン原子及び環も「基」の概念に含まれる。
【0072】

本発明において「m」及び「n」が2、3又は4を示す場合、複数存在する各R2及びR4は同一又は異なっていてもよい。
【0073】
また、「m」及び/又は「n」が0を示す場合とは、各R2及び/又はR4が存在しない、すなわち、それらの置換基を有さない場合を示す。
【0074】

本発明でいう「IKKβ阻害剤」とは、IKKβを阻害することにより、医薬的作用を発現させるものをいう。例えば、IKKβが関与するとされる疾患として、炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患、臓器移植後の拒絶反応等の予防及び/又は治療剤が挙げられ、より具体的には、角膜炎、結膜炎、ブドウ膜炎、変形性関節症、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺炎、肝炎、膵炎、腎炎、敗血症、全身性炎症反応症候群、関節リウマチ、乾癬、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、加齢黄斑変性、未熟児網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症、網膜静脈閉塞症、糖尿病およびその合併症(糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症)、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、固形癌、悪液質、アルツハイマー病、パーキンソン症候群、脳梗塞、脳卒中、緑内障、後天性免疫不全症候群、骨粗鬆症、肥満症、線維症、通風、発熱、頭痛、急性・慢性疼痛、高血圧、高脂血症、動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、筋ジストロフィー、急性呼吸促拍症候群等が挙げられる。
【0075】
尚、前記した具体的な疾患は、本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、IKKβが関与するとされる疾患であれば、特に制限はない。また、IKKβは転写因子であるNF−κBやサイトカイン産生(TNF、IL−1、IL−6等)とも深く関わっており、これらの因子が関与するとされる疾患も本発明のIKKβが関与するとされる疾患の範囲に入る。
【0076】

本発明化合物における「塩」とは、医薬として許容される塩であれば、特に制限はなく、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2−エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸等の有機酸との塩、臭化メチル、ヨウ化メチル等との四級アンモニウム塩、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオンとの塩、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、鉄、亜鉛等との金属塩、アンモニアとの塩、トリエチレンジアミン、2−アミノエタノール、2,2−イミノビス(エタノール)、1−デオキシ−1−メチルアミノ−2−D−ソルビトール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、プロカイン、N,N−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン等の有機アミンとの塩等が挙げられる。
【0077】

本発明化合物に幾何異性体及び/又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。
【0078】

また、本発明化合物は水和物及び/又は溶媒和物が存在する場合は、それらの水和物及び/又は溶媒和物も本発明の範囲に含まれる。
【0079】

本発明化合物にプロトン互変異性が存在する場合は、それらの互変異性体も本発明に含まれる。
【0080】

本発明化合物に結晶多形及び/又は結晶多形群(結晶多形システム)が存在する場合は、それらの結晶多形及び/又は結晶多形群(結晶多形システム)も本発明に含まれる。ここで、結晶多形群(結晶多形システム)とは、それら結晶の製造、晶出、保存等の条件及び/又は状態(尚、本状態には製剤化した状態も含む)により、結晶形が変化する場合の各段階における個々の結晶形及び/又はその過程全体を意味する。
【0081】

(a)本発明化合物における好ましい例として、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0082】

(a1)R1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、アリール基、ニトロアリール基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基又はアリール低級アルコキシ基を示し;及び/又は
(a2)R2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲノ低級アルケニル基、低級アルキニル基、ハロゲノ低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;及び/又は
【化3】

【0083】

(a3)X1が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;及び/又は
(a4)R3が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲノ低級アルケニル基、アリール低級アルケニル基、複素環低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルケニル基、低級アルコキシ低級アルケニル基又はシアノ低級アルケニル基を示し;及び/又は
(a5)Ra又はRbが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、アリール低級アルケニル基、複素環低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルケニル基、低級アルコキシ低級アルケニル基、シアノ低級アルケニル基、低級アルコキシ基、アリール低級アルコキシ基、複素環低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し;及び/又は
(a6)X2が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH- を示し;及び/又は
(a7)X3が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;及び/又は
(a8)環Aが炭化水素環又は複素環を示し;及び/又は
(a9)R4がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SR5、-X4-SOR5、-X4-SONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;及び/又は
(a10)X4が単結合、低級アルキレン基又は低級シクロアルキレン基を示し;及び/又は
(a11)R5が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、アリール低級アルキル基、低級シクロアルキル基又はアリール基を示し;及び/又は
(a12)Rc又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルキル低級シクロアルキル基、アリール基、低級アルキルアリール基、複素環基又は低級アルキル複素環基を示し;
cとRdが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;及び/又は
(a13)Re又はRfが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し;
eとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;及び/又は
(a14)mが0、1、2、3又は4を示し、mが2、3又は4の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;及び/又は
(a15)nがO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい。
【0084】


すなわち、一般式(1)で示される化合物において、上記(a1)、(a2)、(a3)、(a4)、(a5)、(a6)、(a7)、(a8)、(a9)、(a10)、(a11)、(a12)、(a13)、(a14)及び(a15)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩が挙げられる。
【0085】

(b)本発明化合物におけるより好ましい例として、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0086】

(b1)R1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、ニトロアリール基又はヒドロキシ基を示し;及び/又は
(b2)R2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;及び/又は
【化4】

【0087】

(b3)X1が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;及び/又は
(b4)R3が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基又は低級アルケニル基を示し;及び/又は
(b5)Ra又はRbが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基又はアリールスルホニル基を示し;及び/又は
(b6)X2が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH- を示し;及び/又は
(b7)X3が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;及び/又は
(b8)環Aが炭化水素環又は複素環を示し;及び/又は
(b9)R4がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;及び/又は
(b10)X4が単結合、低級アルキレン基又は低級シクロアルキレン基を示し;及び/又は
(b11)R5が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基又はアリール基を示し;及び/又は
(b12)Rc又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基、低級シクロアルキル基、複素環基又は低級アルキル複素環基を示し;
cとRdが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;及び/又は
(b13)Re又はRfが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し;
eとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;及び/又は
(b14)mが0、1又は2を示し、mが2の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;及び/又は
(b15)nがO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい。
【0088】

すなわち、一般式(1)で示される化合物において、上記(b1)、(b2)、(b3)、(b4)、(b5)、(b6)、(b7)、(b8)、(b9)、(b10)、(b11)、(b12)、(b13)、(b14)及び(b15)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩が挙げられる。
【0089】

(c)本発明化合物における特に好ましい例として、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0090】

(c1)R1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、ニトロアリール基又はヒドロキシ基を示し;及び/又は
(c2)R2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、-X1-COOR3、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3又は下記一般式(2)で示される基を示し;及び/又は
【化5】

【0091】

(c3)X1が単結合、低級アルキレン又は低級アルキニレン基を示し;及び/又は
(c4)R3が水素原子、低級アルキル基又はアリール低級アルキル基を示し;及び/又は
(c5)Ra又はRbが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し;及び/又は
(c6)X2が単結合、低級アルキレン基、低級アルキニレン基、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH-を示し;及び/又は
(c7)X3が単結合を示し;及び/又は
(c8)環Aが炭化水素環又は複素環を示し;及び/又は
(c9)R4がハロゲン原子、低級アルキル基、-X4-OR5、‐X4-NRcd、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;及び/又は
(c10)X4が単結合又は低級アルキレン基を示し;及び/又は
(c11)R5が水素原子又は低級アルキル基を示し;及び/又は
(c12)Rc又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基又は低級シクロアルキル基を示し;及び/又は
(c13)ReとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;及び/又は
(c14)mが0、1又は2を示し、mが2の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;及び/又は
(c15)nがO、1又は2を示し、nが2の場合、R4は同一又は異なっていてもよい。
【0092】

すなわち、一般式(1)で示される化合物において、上記(c1)、(c2)、(c3)、(c4)、(c5)、(c6)、(c7)、(c8)、(c9)、(c10)、(c11)、(c12)、(c13)、(c14)及び(c15)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩が挙げられる。
【0093】

(d)一般式(1)における環Aの好ましい例として、下記の環が挙げられる。
【0094】

環Aが炭化水素環であり、より好ましくは、該炭化水素環がシクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、アダマンタン、ベンゼン及びナフタレンからなる群より選択される炭化水素環であり、特に好ましくは、該炭化水素環がシクロヘキサン及びベンゼンからなる群より選択される炭化水素環が挙げられる。
【0095】

また、その環Aを有し、上記(a)、(b)及び/又は (c)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0096】

(e)一般式(1)における環Aの別の好ましい例として、下記の環が挙げられる。
【0097】

環Aが複素環であり、より好ましくは、該複素環がピロリジン、ピロリドン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソオキサゾール、チアゾール、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサボラン及びジチオランからなる群より選択される複素環であり、特に好ましくは、該複素環がピロリジン、ピロール、インドール、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン及びジチオランからなる群より選択される複素環が挙げられる。
【0098】

また、その環Aを有し、上記(a)、(b)及び/又は (c)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0099】

(f)本発明化合物における特に好ましい具体例として下記の化合物又はその塩が挙げられる。
【0100】

・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモ−1−ヒドロキシインドール−3−カルボキサミド。
【0101】
・2−アミノカルボニルアミノ−5−メチルインドール−3−カルボキサミド。
【0102】
・6−アセチルアミノ−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド。
【0103】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ベンゾイルアミノインドール−3−カルボキサミド。
【0104】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−フェニルウレイド)インドール−3−カルボキサミド。
【0105】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ジメチルアミノインドール−3−カルボキサミド。
【0106】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0107】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロール−1−イル)インドール-3−カルボキサミド。
【0108】
・2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド。
【0109】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモ−7−メチルインドール−3−カルボキサミド。
【0110】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−トリフルオロメチルインドール−3−カルボキサミド。
【0111】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−メトキシカルボニルインドール−3−カルボキサミド。
【0112】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド。
【0113】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0114】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−フェニルインドール−3−カルボキサミド。
【0115】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0116】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(チオフェン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0117】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピリジン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0118】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0119】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0120】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−シアノフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0121】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0122】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0123】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(チオフェン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0124】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0125】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0126】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−クロロチオフェン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0127】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(キノリン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0128】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ビニルインドール−3−カルボキサミド。
【0129】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(E)−3−メトキシ−1−プロペニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0130】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(インドール−5−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0131】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(E)−1−ペンテニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0132】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ジメチルアミノフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0133】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−3−イル)−7−メチルインドール−3−カルボキサミド。
【0134】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロール−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0135】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0136】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピリジン−4−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0137】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0138】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−クロロピリジン−4−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0139】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(1R)−3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0140】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(1S)−3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0141】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−アミノメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0142】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[4−(1−アミノエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0143】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[4−(1−アミノ−1−メチルエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0144】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−フェニルエチニルインドール−3−カルボキサミド。
【0145】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシ−1−プロピニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0146】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ジメチルアミノ−1−プロピニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0147】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチニルインドール−3−カルボキサミド。
【0148】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチルインドール−3−カルボキサミド。
【0149】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−シクロヘキシルインドール−3−カルボキサミド。
【0150】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ヒドロキシブチル)インドール−3−カルボキサミド。
【0151】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ジメチルアミノプロピル)インドール−3−カルボキサミド。
【0152】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メトキシプロピル)インドール−3−カルボキサミド。
【0153】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0154】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−ヒドロキシメチルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0155】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−イソプロピルアミノメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0156】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[3−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド。
【0157】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−シクロプロピルアミノメチルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0158】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−メチルアミノメチルチオフェン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0159】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ヒドロキシメチルインドール−3−カルボキサミド。
【0160】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(1,3−ジチオラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド。
【0161】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イルカルボニル)インドール−3−カルボキサミド。
【0162】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ベンジルアミノカルボニルインドール−3−カルボキサミド。
【0163】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)インドール−3−カルボキサミド。
【0164】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチルチオメチルインドール−3−カルボキサミド。
【0165】

本発明化合物は、以下の方法により製造することができる。尚、個々の具体的な製造方法については、後述の実施例[製造例の項]で詳細に説明する。また、下記の合成経路中で使用されているHalはハロゲン原子、Bocはtert−ブトキシカルボニル基を示す。また、(R)i及び(R)jはそれぞれR及び/又はRで示される任意の置換基を意味し、i及び/又はjはそれぞれ0、1、2又は3を示す。
【0166】

本発明化合物の製造方法は、以下に示す方法に大別することができ、置換基の種類に応じて、適宜その方法を選択することができる。
【0167】


本発明化合物(I)は、合成経路1に従い製造することができる。すなわち、化合物(II)とイソシアン酸トリクロロアセチルをテトラヒドロフラン(以下、「THF」とする)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」とする)等の有機溶媒中、−80℃から室温で1時間から3時間反応させた後、さらにアンモニア−メタノール溶液を加えて、0℃から室温で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)を得ることができる。
【化6】

【0168】

化合物(II)−(a)及び化合物(II)−(b)は、合成経路2に従い製造することができる。すなわち、化合物(III)とシアノアセトアミド(IV)をTHF、DMF等の有機溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基存在下、0℃から80℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(V)を得ることができる。得られる化合物(V)をトルエン等の有機溶媒中、鉄、亜鉛等の金属粉末と酢酸を加えて、室温から100℃で30分間から3時間反応させることにより化合物(II)−(a)及び化合物(II)−(b)を得ることができる。
【0169】
または、化合物(V)をメタノール、DMF等の有機溶媒中、パラジウム炭素存在下、水素雰囲気下で室温から60℃で1時間から24時間反応させるか、もしくは化合物(V)をアンモニア水中、亜二チオン酸ナトリウムを加えて、0℃から室温で30分間から24時間反応させることにより化合物(VI)を得ることができる。得られる化合物(VI)を1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒中、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(II)−(a)を得ることができる。
【化7】

【0170】

また化合物(II)−(a)は、Journal of Heterocyclic Chemistry,44,419−424(2007)記載の方法に準じて合成経路3に従い製造することができる。すなわち、ヒドロキシルアミン(VII)(Yはアセチル基又はベンゾイル基)とマロノニトリル(VIII)をクロロホルム、THF等の有機溶媒中、トリエチルアミン等の塩基存在下、0℃から80℃で1時間から6時間反応させることにより化合物(IX)を得ることができる。得られる化合物(IX)をメタノール等の有機溶媒中、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から80℃で30分間から3時間反応させることにより化合物(II)−(a)を得ることができる。
【化8】

【0171】

化合物(II)−(c)(Rは置換基を有してもよい低級アルキル基又は置換基を有しても良いアリール基)は、合成経路4に従い製造することができる。すなわち、化合物(II)−(a)とハロゲン化合物(X)(ハロゲン化アルキル又はハロゲン化アリール)をTHF、DMF等の有機溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基存在下、0℃から100℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(II)−(c)を得ることができる。
【化9】

【0172】

本発明化合物(I)−(a)(Xは単結合を示す)は、合成経路5に従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(I)−(b)とボロン酸(XI)を1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒と水との混合溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の金属錯体触媒と炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(a)を得ることができる。
【0173】
または、本発明化合物(I)−(b)とビス(ピナコラート)ジボロン(XII)を1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド(以下、「DMSO」とする)等の有機溶媒と水との混合溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の金属錯体触媒と酢酸カリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(c)を得ることができる。得られる本発明化合物(I)−(c)とハロゲン化合物(XIII)を1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒と水との混合溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の金属錯体触媒と炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(a)を得ることができる。
【化10】

【0174】

本発明化合物(I)−(d)(Xはメチレン基を示す)は、合成経路6に従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(I)−(e)とアミン(XIV)をメタノール、THF等の有機溶媒中、室温から100℃で1時間から24時間反応させた後、さらに水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて、0℃から100℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(d)を得ることができる。
【化11】

【0175】

本発明化合物(I)−(f)、本発明化合物(I)−(g)及び本発明化合物(I)−(h)は、合成経路7に従い製造することができる(Yは置換基を有してもよい低級アルキル基を示す)。
【0176】
すなわち、本発明化合物(I)−(b)と1−アルキン(XV)を1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒と水との混合溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の金属錯体触媒と、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)等の銅塩及び炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(f)を得ることができる。
【0177】
また本発明化合物(I)−(b)とボロン酸エステル(XVI)を1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒と水との混合溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の金属錯体触媒と炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、室温から150℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(g)を得ることができる。
【0178】
また本発明化合物(I)−(f)又は本発明化合物(I)−(g)をメタノール、DMF等の有機溶媒中、パラジウム炭素存在下、水素雰囲気下で室温から100℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(h)を得ることができる。
【化12】

【0179】

本発明化合物(I)−(i)は、合成経路8に従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(I)−(j)を水又はメタノール、エタノール等の有機溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の塩基存在下、室温から100℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(k)を得ることができる。得られる化合物(I)−(k)とアミン(XVII)を塩化メチレン、DMF等の有機溶媒中、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート等の縮合剤とN,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在下、0℃から100℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(i)を得ることができる。
【化13】

【0180】

本発明化合物(I)−(l)及び本発明化合物(I)−(m)は、合成経路9に従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(I)−(j)をジエチルエーテル、THF等の有機溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤存在下、−80℃から室温で30分間から6時間反応させることにより本発明化合物(I)−(n)を得ることができる。得られる本発明化合物(I)−(n)を塩化メチレン、DMSO等の有機溶媒中、2−ヨードキシ安息香酸等の酸化剤存在下、−80℃から室温で30分間から6時間反応させることにより本発明化合物(I)−(o)を得ることができる。得られる本発明化合物(I)−(o)とアミン(XVII)をメタノール、THF等の有機溶媒中、室温から100℃で1時間から24時間反応させた後、さらに水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて、0℃から100℃で1時間から24時間反応させることにより本発明化合物(I)−(l)を得ることができる。
【0181】
また本発明化合物(I)−(o)とチオール(XVIII)を塩化メチレン等の有機溶媒中、トリフルオロ酢酸存在下、0℃から室温で5分間から1時間反応させた後、さらにピリジン-ボラン錯体を加えて、0℃から室温で5分間から1時間反応させることにより本発明化合物(I)−(m)を得ることができる。
【化14】

【0182】

化合物(II)−(d)は、合成経路10に従い製造することができる。すなわち、化合物(XIX)とハロゲン化アルキル(XX)を、THF、アセトニトリル等の有機溶媒中、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、0℃から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(XXI)を得ることができる。得られる化合物(XXI)とハロゲン化アルキル(XXII)を、上記と同様に反応させることにより化合物(XXIII)を得ることができる。得られる化合物(XXIII)を塩化メチレン、1,4−ジオキサン等の有機溶媒中、塩酸、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、0℃から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(II)−(d)を得ることができる。
【化15】

【0183】

化合物(II)−(e)は、合成経路11に従い製造することができる。すなわち、化合物(XIX)と塩化カルボニル(XXIV)を、酢酸エチル、塩化メチレン等の有機溶媒中、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、0℃から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(XXV)を得ることができる。得られる化合物(XXV)を塩化メチレン、1,4−ジオキサン等の有機溶媒中、塩酸、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、0℃から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(II)−(e)を得ることができる。
【化16】

【0184】

化合物(XIX)は、合成経路12に従い製造することができる。すなわち、化合物(XXVI)とジ−tert−ブチルジカーボネートをTHF、塩化メチレン等の有機溶媒中、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、0℃から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(XXVII)を得ることができる。得られる化合物(XXVII)をメタノール、DMF等の有機溶媒中、パラジウム炭素存在下、水素雰囲気下で室温から50℃で1時間から24時間反応させることにより化合物(XIX)を得ることができる。
【化17】

【0185】

前記の合成経路により製造した本発明化合物は、汎用されている技術を使用して、前述した塩、水和物又は溶媒和物の形態とすることもできる。
【0186】

また、この詳細については、後述の実施例「薬理試験の項」で詳細に説明するが、IMAPTM IKKβアッセイキット(モレキュラーデバイス社製、カタログ番号R8115)又はIMAPTM FP Screening Expressキット(モレキュラーデバイス社製、カタログ番号R8127)を使用した蛍光偏光法によるIKKβ阻害アッセイを実施した結果、本発明化合物は優れたIKKβ阻害活性を示した。
【0187】

尚、前述したようにIKKβは種々の疾患の発現に関与しており、優れたIKKβ阻害活性を有する本発明化合物は、IKKβが関与するとされる疾患の予防及び/又は治療剤として有用であり、特に炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患、臓器移植後の拒絶反応の予防及び/又は治療剤として有用である。より具体的には、角膜炎、結膜炎、ブドウ膜炎、変形性関節症、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺炎、肝炎、膵炎、腎炎、敗血症、全身性炎症反応症候群、関節リウマチ、乾癬、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、加齢黄斑変性、未熟児網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症、網膜静脈閉塞症、糖尿病およびその合併症(糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症)、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、固形癌、悪液質、アルツハイマー病、パーキンソン症候群、脳梗塞、脳卒中、緑内障、後天性免疫不全症候群、骨粗鬆症、肥満症、線維症、通風、発熱、頭痛、急性・慢性疼痛、高血圧、高脂血症、動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、筋ジストロフィー、急性呼吸促拍症候群等の予防及び/又は治療剤として有用である。
【0188】

本発明化合物は経口でも、非経口でも投与することができる。投与剤型として、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤、坐剤、経皮吸収製剤、軟膏剤、エアゾール剤(吸入剤含む)等が挙げられ、それらは汎用される技術を使用して製剤化することができる。
【0189】

例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤は、乳糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等の賦形剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等のコーティング剤、パラオキシ安息香酸エチル、ベンジルアルコール等の安定化剤、甘味料、酸味料、香料等の矯味矯臭剤等を必要に応じて、必要量を使用して、調製することができる。
【0190】

また、注射剤、点眼剤等の非経口剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、塩化カリウム、ソルビトール、マンニトール等の等張化剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸,氷酢酸、トロメタモール等の緩衝化剤、ポリソルベート80、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベン、塩化ベンゾトニウム、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、クロロブタノール等の防腐剤、塩酸、クエン酸、リン酸、氷酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、ベンジルアルコール等の無痛化剤等を必要に応じて、必要量を使用して、調製することができる。
【0191】

本発明化合物の投与量は、症状、年齢、剤型等により適宜選択して使用することができる。例えば、経口剤では通常1日当たり0.01〜1000mg、好ましくは1〜100mgを1回又は数回に分けて投与することができる。また、点眼剤は通常0.0001%〜10%(w/v)、好ましくは0.01%〜5%(w/v)の濃度のものを1回又は数回に分けて投与することができる。
【0192】

以下に本発明化合物の製造例、製剤例及び薬理試験の結果を示す。尚、これらの例示は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0193】



[製造例]
参考例1
2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物1−1)
氷冷下、水素化ナトリウム(純度60%、3.6g、91mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)縣濁液に、2−シアノアセトアミド(7.7g、91mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を加え、30分間撹拌した。さらに5-ブロモ−2−フルオロニトロベンゼン(10g、46mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を加え、5.5時間撹拌した。反応液を氷水(200mL)と2N塩酸(100mL)の混合溶液に注ぎ込み、析出した固体を濾取し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(11g)を淡黄色固体として得た(収率85%)。
【表1】

【0194】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物1−1の製造方法に準じて、参考化合物1−2〜1−7を得た。
【表2−1】

【表2−2】


参考例2
2−アミノ−6−ブロモ−1−ヒドロキシインドール−3−カルボキサミド(参考化合物2−1)
2−アミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド(参考化合物2−2)
2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物1−1、0.60g、2.1mmol)を酢酸(7.0mL)及びトルエン(3.5mL)に溶解し90℃で撹拌した。亜鉛粉末(0.97g、15mmol)を90℃に保ったまま少しずつ加え、その後室温で45分間撹拌した。反応液に氷水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物の混合物(0.17g)を褐色固体として得た(収率32%)。
【表3】

【0195】

以下、参考化合物1−2又は1−3を使用し、参考化合物2−1の製造方法に準じて、参考化合物2−3及び2−4を得た。
【表4】

【0196】

参考例3
2−(2−アミノ−4−ニトロフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物3−1)
氷冷下、2−シアノアセトアミド(27g、0.32mol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(700mL)溶液にカリウムtert-ブトキシド(36g、0.32mol)を加え、さらに2−フルオロ−5−ニトロアニリン(25g、0.16mol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(80mL)溶液を滴下した。5℃で18時間撹拌した後、反応液を氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液(1.0L)に注ぎ込み、酢酸エチル(1.0L)で抽出した。有機層を水(500mL)、飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣にトルエン(100mL)、塩化メチレン(100mL)を加えた。析出した固体を濾取し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(33g)を褐色固体として得た(収率94%)。
【表5】

【0197】

参考例4
2−アミノ−6−ニトロインドール−3−カルボキサミド(参考化合物4−1)
2−(2−アミノ−4−ニトロフェニル)−2−シアノアセトアミド (参考化合物3−1、33g、0.15mol)に無水N,N−ジメチルホルムアミド(1.0L)を加え、85℃で17時間撹拌した。反応液を氷水(2.0L)に注ぎ込み、析出した固体を濾取した。ジエチルエーテル(30mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(13g)を赤褐色固体として得た(収率41%)。
【表6】

【0198】

参考例5
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ニトロインドール−3−カルボキサミド(参考化合物5−1)
氷冷下、2−アミノ−6−ニトロインドール−3−カルボキサミド(参考化合物4−1、5.0g、23mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(20g、91mmol)と4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.36g、3.0mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(7.7g)を黄色固体として得た(収率65%)。
【表7】

【0199】

参考例6
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1)
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ニトロインドール−3−カルボキサミド(参考化合物5−1、0.34g、0.65mmol)のメタノール(7mL)溶液に5%パラジウム炭素(0.050g)を加え、水素雰囲気下室温で2.5時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過した後、濾液を減圧濃縮することにより、標記参考化合物(0.28g)を黄色固体として得た(収率87%)。
【表8】

【0200】

参考例7
6−アセチルアミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物7−1)
氷冷下、6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.29g、0.56mmol)のピリジン(3mL)溶液に、無水酢酸(0.070mL、0.67mmol)を加え、室温で3.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた固体をジエチルエーテル(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.34g)を無色固体として定量的に得た。
【表9】

【0201】

参考例8
6−ベンゾイルアミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物8−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.30g、0.61mmol)の酢酸エチル(4mL)溶液に、トリエチルアミン(0.10mL、0.73mmol)及び塩化ベンゾイル(0.090mL、0.73mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた固体を水(3mL)、ジエチルエーテル(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.34g)を無色固体として得た(収率94%)。
【表10】

【0202】

参考例9
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(3−フェニルウレイド)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物9−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.30g、0.61mmol)のアセトニトリル(4mL)溶液にイソシアン酸フェニル(0.12mL、1.0mmol)を加え、室温で6.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた固体をジエチルエーテル(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.31g)を無色固体として得た(収率86%)。
【表11】

【0203】

参考例10
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ジメチルアミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物10−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.50g、1.0mmol)のN−メチルピロリドン(5.0mL)溶液に、炭酸カリウム(0.16g、1.1mmol)及びヨードメタン(0.14mL、2.2mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を氷水(50mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(80mL)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.21g)を無色固体として得た(収率39%)。
【表12】

【0204】

参考例11
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(ピロリジン−1−イル)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物11−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.50g、1.0mmol)のN−メチルピロリドン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(0.16g、1.1mmol)及び1,4−ジブロモブタン(0.13mL、1.1mmol)を加え、100℃で5時間撹拌した。反応液を氷水(100mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.35g)を褐色固体として得た(収率63%)。
【表13】

【0205】

参考例12
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(2−オキソピロリジン−1−イル)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物12−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.50g、1.0mmol)のトルエン(5.0mL)溶液に、4−ブロモブチリルクロリド(0.13mL、1.1mmol)を加え、60℃で3時間撹拌した。反応液を水(20mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を減圧濃縮し、得られた固体にアセトニトリル(10mL)、炭酸セシウム(0.14g、0.44mmol)を加え、室温で6.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.35g)を無色固体として得た(収率63%)。
【表14】

【0206】

参考例13
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(ジフェニルスルホニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物13−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.30g、0.61mmol)のアセトニトリル(4mL)溶液に、トリエチルアミン(0.19mL、1.4mmol)及びベンゼンスルホニルクロリド(0.18mL、1.4mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.26g)を無色固体として得た(収率56%)。
【表15】

【0207】

参考例14
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(2,5―ジメチルピロール−1−イル)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物14−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.50g、1.0mmol)のトルエン(2mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.0mg、0.010mmol)及び2,5−ヘキサンジオン(0.14mL、1.2mmol)を加え、110℃で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.24g)を無色固体として得た(収率41%)。
【表16】

【0208】

参考例15
6−アセチルアミノ−2−アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物15−1)
氷冷下、6−アセチルアミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物7−1、0.32g、0.60mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.67mL、9.0mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に水(3mL)を加え、さらに氷冷下で1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加えた。析出した固体を水(0.5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.030g)を無色固体として得た(収率24%)。
【表17】

【0209】

以下、参考化合物8−1〜14−1を使用し、参考化合物15−1の製造方法に準じて、化合物15−2〜15−8を得た。
【表18−1】

【表18−2】


参考例16
2−アミノ−6−(ピロール−1−イル)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物16−1)
6−アミノ−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物6−1、0.60g、1.2mmol)の酢酸(2mL)溶液に、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(0.19mL、1.5mmol)を加え、110℃で8時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加えた。析出した固体を水(1mL)で濾取し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.11g)を無色固体として得た(収率38%)。
【表19】

【0210】

参考例17
2−(2-ベンゾイルアミノフェニル)−2-シアノアセトアミド(参考化合物17−1)
N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミン(25g、0.12mol)のクロロホルム(150mL)溶液にマロノニトリル(8.6g、0.13mol)を加えた後、トリエチルアミン(4.0mL, 0.030mol)を5分間で滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。残渣にジエチルエーテル(200mL)を加え、析出した固体を濾取し、ジエチルエーテル(100mL)で洗浄した。得られた固体を減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(30g)を褐色固体として得た(収率89%)。
【表20】

【0211】

以下、参考化合物31−1を使用し、参考化合物17−1の製造方法に準じて、参考化合物17−2を得た。
【表21】

【0212】

参考例18
2−アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物18−1)
2−(2-ベンゾイルアミノフェニル)−2-シアノアセトアミド(参考化合物17−1、30g、0.11mol)の無水メタノール(200mL)溶液に、ナトリウムメチラート−メタノール溶液(28%、96g、0.50mol)を加え、90℃で4.5時間撹拌した。反応液を約半分量まで減圧濃縮し、氷水(500mL)を加え、酢酸エチル(400mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、エタノール(400mL)を加え、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮した後、クロロホルム(80mL)を加え、析出した固体をジエチルエーテル(40mL)で洗浄した。得られた固体を減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(10g)を褐色固体として得た(収率53%)。
【表22】

【0213】

以下、参考化合物17−2を使用し、参考化合物18−1の製造方法に準じて、参考化合物18−2を得た。
【表23】

【0214】

参考例19
2−アミノ−1−エチルインドール−3−カルボキサミド(参考化合物19−1)
氷冷下、水素化ナトリウム(純度60%、0.10g、2.5mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)縣濁液に、2−アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物18−1、0.40g、2.3mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液及びヨードエタン(0.20mL、2.5mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液を順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷水(30mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.22g)を褐色固体として得た(収率49%)。
【表24】

【0215】

以下、市販化合物及び参考化合物18−1を使用し、参考化合物19−1の製造方法に準じて、参考化合物19−2を得た。
【表25】

【0216】

参考例20
2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)インドール−3−カルボキサミド(参考化合物20−1)
氷冷下、水素化ナトリウム(純度60%、0.050g、1.3mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)縣濁液に、2−アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物18−1、0.20g、1.1mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液及び4−フルオロニトロベンゼン(0.13mL、1.3mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液を順次加え、85℃で3時間撹拌した。反応液を氷水(20mL)に注ぎ込み、析出した固体を酢酸エチル(4mL)で洗浄した。得られた固体を減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.087g)を褐色固体として得た(収率26%)。
【表26】

【0217】

以下、市販化合物及び参考化合物18−1を使用し、参考化合物20−1の製造方法に準じて、参考化合物20−2を得た。
【表27】

【0218】

参考例21
2−(2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物21−1)
亜二チオン酸ナトリウム(8.0g、46mmol)の28%アンモニア水溶液(180mL)の縣濁液に氷冷下、2−シアノ−2−(2−ニトロフェニル−4−トリフルオロメチル)アセトアミド(参考化合物1−4、2.5g、9.2mmol)を加え、1時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、析出した固体をクロロホルム(15mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.98g)を褐色固体として得た(収率45%)。
【表28】

【0219】

以下、参考化合物1−6又は1−7を使用し、参考化合物21−1の製造方法に準じて、参考化合物21−2及び21−3を得た。
【表29】

【0220】

参考例22
2−(2−アミノ−4−メトキシカルボニルフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物22−1)
2−シアノ−2−(4−メトキシカルボニル−2−ニトロフェニル)アセトアミド(参考化合物1−5、1.0g、3.8mmol)のエタノール(10mL)溶液に5%パラジウム炭素(80mg)を加え、水素雰囲気下(3kgf/cm)室温で一晩撹拌した。セライトを用いて反応液をろ過し、濾液を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより標記参考化合物(0.42g)を褐色固体として得た(収率47%)。
【表30】

【0221】

参考例23
2−アミノ−6−トリフルオロメチルインドール−3−カルボキサミド(参考化合物23−1)
2−(2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノアセトアミド(参考化合物21−1、0.98g、4.0mmol)に1,4−ジオキサン(40mL)を加え、100℃で36時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.50g)を褐色固体として得た(収率51%)。
【表31】

【0222】

以下、参考化合物21−2、21−3又は22−1を使用し、参考化合物23−1の製造方法に準じて、参考化合物23−2〜23−4を得た。
【表32】

【0223】

参考例24
N−(5−ブロモ−2−フロイル)−2−ヒドロキシエチルアミン(参考化合物24−1)
5−ブロモ−2−フロ酸(0.30g、1.6mmol)の塩化メチレン(15mL)溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.66g、1.7mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.82mL、4.7mmol)及び2−アミノエタノール(0.14mL、2.4mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、水(5mL)を加え、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.18g)を無色固体として得た(収率49%)。
【表33】

【0224】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物24−1の製造方法に準じて、参考化合物24−2及び24−3を得た。
【表34】

【0225】

参考例25
1−(3−ブロモフェニル)シクロプロパンカルボニトリル(参考化合物25−1)
塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(0.30g、1.3mmol)の50%水酸化ナトリウム(20mL)溶液に3-ブロモフェニルアセトニトリル(5.0g、26mmol)、1,2−ジブロモエタン(6.6mL、77mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に氷水(70mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(5.4g)を褐色油状物として得た(収率95%)。
【表35】

【0226】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物25−1の製造方法に準じて、参考化合物25−2を得た。
【表36】

【0227】

参考例26
1−(3−ブロモフェニル)シクロプロパンカルボン酸(参考化合物26−1)
水酸化カリウム(3.7g、66mmol)の水(20mL)溶液に1−(3−ブロモフェニル)シクロプロパンカルボニトリル(参考化合物25−1、5.0g、23mmol)、エチレングリコール(20mL)を加え、140℃で4時間撹拌した。反応液を氷水(100mL)と6N塩酸(50mL)の混合溶液に注ぎ込み、析出した固体を濾取し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(4.7g)を淡褐色固体として得た(収率87%)。
【表37】

【0228】

以下、参考化合物25−2を使用し、参考化合物26−1の製造方法に準じて、参考化合物26−2を得た。
【表38】

【0229】

参考例27
tert−ブチル N−[1−(3−ブロモフェニル)シクロプロピル]カルバメート(参考化合物26−1)
1−(3−ブロモフェニル)シクロプロパンカルボン酸(参考化合物26−1、1.5g,6.2mmol)のtert−ブチルアルコール(30mL)溶液にジフェニルホスホリルアジド(1.5mL、6.8mmol)、トリエチルアミン(0.95mL、6.8mmol)を加え、95℃で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、水(25mL)を加え、酢酸エチル(25mL)で抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液(25mL)、水(25mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)、水(25mL)、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(0.95g)を淡褐色油状物として得た(収率50%)。
【表39】

【0230】

以下、参考化合物26−2を使用し、参考化合物27−1の製造方法に準じて、参考化合物27−2を得た。
【表40】

【0231】

参考例28
tert−ブチル N−[1−(3−ブロモフェニル)−1−メチルエチル]カルバメート(参考化合物28−1)
塩化セリウム(III)(13g、52mmol)に無水テトラヒドロフラン(60mL)を加え、室温で一晩撹拌した。この縣濁液に、ドライアイス/アセトンを用いて冷却しながら1Mメチルリチウム−ジエチルエーテル溶液(52mL、52mmol)を滴下して加え30分間撹拌した。次に3−ブロモベンゾニトリル(3.2g、17mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)溶液を滴下して加え、ドライアイス/アセトンを用いて冷却しながら、4時間撹拌した。反応液に28%アンモニア水溶液(50mL)を加え、室温に戻した。生じた不溶物をセライトを用いて濾去し、濾液を酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣にジ−tert−ブチルジカルボネート(4.0g、18mmol)のトルエン(15mL)溶液を加え、100℃で1.5時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(40mL)、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(4.6g)を黄色油状物として得た(収率86%)。
【表41】

【0232】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物28−1の製造方法に準じて、参考化合物28−2を得た。
【表42】

【0233】

参考例29
tert−ブチル N−[1−(3−ブロモフェニル)エチル]−N−シクロプロピルカルバメート(参考化合物29−1)
3−ブロモアセトフェノン(2.0g、10mmol)の無水メタノール(10mL)溶液に、シクロプロピルアミン(2.9mL、42mmol)を加え、50℃で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣の無水メタノール(10mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.57g,15mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣にジ−tert−ブチルジカルボネート(2.2g、10mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、水(10mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去することにより、標記参考化合物(3.1g)を無色油状物として得た(収率92%)。
【表43】

【0234】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物29−1の製造方法に準じて、参考化合物29−2を得た。
【表44】

【0235】

参考例30
tert−ブチル N−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]カルバメート(参考化合物30−1)
4-ブロモフェネチルアミン(0.30g、1.5mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(0.36g、1.6mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた固体をヘキサン(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記参考化合物(0.23g)を無色固体として得た(収率50%)。
【表45】

【0236】

以下、市販化合物を使用し、参考化合物30−1の製造方法に準じて、参考化合物30−2〜30−5を得た。
【表46】

【0237】

参考例31
N−アセチル−N−(3−ブロモ−2−メチル)フェニルヒドロキシルアミン(参考化合物31−1)
氷冷下、2−ブロモ−6−ニトロトルエン(11g、50mmol)、10%パラジウム活性炭素(0.24g)のテトラヒドロフラン−エタノール(1:1)混合溶液(200mL)にヒドラジン一水和物(4.9mL、100mmol)を加え、室温で10時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣と炭酸水素ナトリウム(13g、150mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド縣濁液(50mL)に、氷冷下で塩化アセチル(5.4mL、76mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記参考化合物(6.5g)を橙色油状物として得た(収率53%)。
【表47】

【0238】

実施例1
2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモ−1−ヒドロキシインドール−3−カルボキサミド(化合物1−1)
2−アミノ−6−ブロモ−1−ヒドロキシインドール−3−カルボキサミド(参考化合物2−1、180mg、0.71mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に、イソシアン酸トリクロロアセチル(0.10mL、0.85mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。さらに2.0Mアンモニア−メタノール溶液(4.5mL、9.0mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に1N塩酸(6mL)、水(25mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(10mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(90mg)を淡褐色固体として得た(収率42%)。
【表48】

【0239】

以下、参考化合物2−3又は2−4を使用し、化合物1−1の製造方法に準じて、化合物1−2及び1−3を得た。
【表49】

【0240】

実施例2
6−アセチルアミノ−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物2−1)
6−アセチルアミノ−2−アミノインドール−3−カルボキサミド(参考化合物15−1、26mg、0.11mmol)の無水テトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に、イソシアン酸トリクロロアセチル(48μL、0.36mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。さらに2.0Mアンモニア−メタノール溶液(2.0mL、4.0mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。析出した固体をメタノール(0.5mL)で濾取し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(13mg)を無色固体として得た(収率43%)。
【表50】

【0241】

以下、参考化合物15−2〜15−8、16−1、18−1、18−2、19−1、19−2、20−1、20−2又は23−1〜23−4を使用し、化合物2−1の製造方法に準じて、化合物2−2〜2−19を得た。
【表51−1】

【表51−2】

【表51−3】

【表51−4】

【表51−5】


実施例3
2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド(化合物3−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物2−10、5.9g、27mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(180mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(4.8g、27mmol)を加え、50℃で6時間撹拌した。反応液を氷水(400mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL×2)、2Nチオ硫酸ナトリウム水溶液(200mL×2)及び飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をクロロホルム(40mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(5.4g)を淡褐色固体として得た(収率67%)。
【表52】

【0242】

実施例4
2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド(化合物4−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド(化合物3−1、80mg、0.27mmol)、炭酸水素ナトリウム(57mg、0.68mmol)、4−フルオロフェニルボロン酸(57mg、0.41mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(16mg、0.014mmol)の水−1,4−ジオキサン(1:3)混合溶液(15mL)を、100℃で1.5時間撹拌した。反応液に飽和食塩水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトを用いて濾過した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をメタノール−ジエチルエーテル(1:10)混合溶液(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(42mg)を淡褐色固体として得た(収率51%)。
【表53】

【0243】

以下、市販化合物及び化合物2−11又は化合物3−1を使用し、化合物4−1の製造方法に準じて、化合物4−2〜4−86を得た。
【表54−1】

【表54−2】

【表54−3】

【表54−4】

【表54−5】

【表54−6】

【表54−7】

【表54−8】

【表54−9】

【表54−10】

【表54−11】

【表54−12】

【表54−13】

【表54−14】

【表54−15】

【表54−16】

【表54−17】

【表54−18】

【表54−19】

【表54−20】

【表54−21】

【表54−22】


実施例5
2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロール−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物5−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノ−6−(1−tert−ブトキシカルボニルピロール−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物4−20、28mg、0.073mmol)の塩化メチレン(0.5mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.50mL、6.7mmol)を加え、30分間撹拌した。反応液に2N水酸化ナトリウム水溶液(3.5mL)、水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL)で抽出した。有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去することにより、標記化合物(6.0mg)を灰色固体として得た(収率29%)。
【表55】

【0244】

以下、化合物4−49を使用し、化合物5−1の製造方法に準じて、化合物5−2を得た。
【表56】

【0245】

実施例6
2−アミノカルボニルアミノ−3−カルバモイルインドール−6−ボロン酸ピナコールエステル(化合物6−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド(化合物3−1、5.3g、18mmol)、酢酸カリウム(5.3g、54mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.0g、20mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.0g、0.90mmol)の水−1,4−ジオキサン(1:3)混合溶液(300mL)を、100℃で2時間撹拌した。反応液に飽和食塩水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトを用いて濾過した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体を酢酸エチル(20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(2.6g)を淡褐色固体として得た(収率43%)。
【表57】

【0246】

実施例7
2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ヒドロキシメチルピリジン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物7−1)
2−アミノカルボニルアミノ−3−カルバモイルインドール−6−ボロン酸ピナコールエステル(化合物6−1、90mg、0.26mmol)、炭酸水素ナトリウム(55mg、0.65mmol)、2−ブロモピリジン−4−メタノール(58mg、0.31mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(15mg、0.013mmol)の水−1,4−ジオキサン(1:3)混合溶液(15mL)を、100℃で6時間撹拌した。反応液に飽和食塩水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトを用いて濾過した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をエタノール(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(20mg)を褐色固体として得た(収率23%)。
【表58】

【0247】

以下、市販化合物、参考化合物24−1〜24−3、25−1、25−2、27−1、27−2、28−1、28−2、29−1、29−2又は30−1〜30−5及び化合物6−1を使用し、化合物7−1の製造方法に準じて、化合物7−2〜7−47を得た。
【表59−1】

【表59−2】

【表59−3】

【表59−4】

【表59−5】

【表59−6】

【表59−7】

【表59−8】

【表59−9】

【表59−10】

【表59−11】

【表59−12】

【表59−13】

【表59−14】


実施例8
2−アミノカルボニルアミノ−6−[4−(2−アミノエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド 塩酸塩(化合物8−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノ−6−[4-(2−tert-ブトキシカルボニルアミノエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド(化合物7−33、65mg、0.15mmol)に、4N-塩化水素ジオキサン溶液(15mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、析出した固体を酢酸エチル(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(56mg)を淡黄色固体として定量的に得た。
【表60】

【0248】

以下、化合物7−34〜7−43を使用し、化合物8−1の製造方法に準じて、化合物8−2〜8−11を得た。
【表61−1】

【表61−2】

【表61−3】

【表61−4】


実施例9
2−アミノカルボニルアミノ−6−フェニルエチニルインドール−3−カルボキサミド(化合物9−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド(化合物3−1、50mg、0.17mmol)、炭酸カリウム(36mg、0.26mmol)、ヨウ化銅(I)(3.0mg、0.017mmol)、フェニルアセチレン(22μL、0.20mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.017mmol)の水−1,4−ジオキサン(1:3)混合溶液(5mL)を、100℃で3.5時間撹拌した。反応液に飽和食塩水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトを用いて濾過した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をエタノール−クロロホルム(1:2)混合溶液(3mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(23mg)を淡褐色固体として得た(収率43%)。
【表62】

【0249】

以下、市販化合物及び化合物3−1を使用し、化合物9−1の製造方法に準じて、化合物9−2〜9−18を得た。
【表63−1】

【表63−2】

【表63−3】

【表63−4】

【表63−5】


実施例10
2−アミノカルボニルアミノ−6−エチニルインドール−3−カルボキサミド(化合物10−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−トリイソプロピルシリルエチニルインドール−3−カルボキサミド(化合物9−15、4.0g,10mmol)の無水テトラヒドロフラン(180mL)溶液に、1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウム−テトラヒドロフラン溶液(15mL、15mmol)を加え、75℃で2.5時間撹拌した。反応液に水(180mL)加え、酢酸エチル(180mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(180mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をエタノール−クロロホルム(1:3)混合溶液(55mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(2.2g)を淡褐色固体として得た(収率90%)。
【表64】

【0250】

実施例11
2−アミノカルボニルアミノ−6−エチルインドール−3−カルボキサミド(化合物11−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ビニルインドール−3−カルボキサミド(化合物4−38、18mg、0.073mmol)のメタノール(3mL)溶液に5%パラジウム炭素(19mg)を加え、水素雰囲気下室温で4時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過した後、濾液を減圧濃縮することにより、標記化合物(9.3mg)を灰色固体として得た(収率52%)。
【表65】

【0251】


以下、化合物4−46、4−48、4−50、4-51、4−56、4−58、4−63、4−68、4−80、9−17及び9−18を使用し、化合物11−1の製造方法に準じて、化合物11−2〜11−12を得た。
【表66−1】

【表66−2】

【表66−3】


実施例12
2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド(化合物12−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ホルミルフェニル)インドール−3−カルボキサミド(化合物4−69、1.0g、3.1mmol)の無水メタノール−無水テトラヒドロフラン(1:1)混合溶液(60mL)に水素化ホウ素ナトリウム(0.23g、6.2mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、析出した固体を水(30mL)、酢酸エチル(30mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.59g)を褐色固体として得た(収率58%)。
【表67】

【0252】

以下、化合物4−74、4−75及び7−27を使用し、化合物12−1の製造方法に準じて、化合物12−2〜12−4を得た。
【表68】

【0253】

実施例13
2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−メチルアミノメチルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物13−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−ホルミルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物4−74、0.10g、0.32mmol)の無水メタノール(2mL)溶液に40%メチルアミン−メタノール溶液(49μL、0.48mmol)を加え、封管中60℃で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をメタノール−テトラヒドロフラン(1:2)混合溶液(3mL)に溶解し、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.024g、0.64mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、析出した固体を水(5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.077g)を淡褐色固体として得た(収率74%)。
【表69】

【0254】

以下、市販化合物及び化合物4−69、4−74又は4−75を使用し、化合物13−1の製造方法に準じて、化合物13−2〜13−24を得た。
【表70−1】

【表70−2】

【表70−3】

【表70−4】

【表70−5】

【表70−6】

【表70−7】

【表70−8】


実施例14
6−アセチル−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物14−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−エチニルインドール−3−カルボキサミド(化合物10−1、20mg、0.083mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)溶液に水(6μL、0.25mmol)、トリフルオロ酢酸(150μL、2.0mmol)を加え、95℃で5時間撹拌した。反応液に氷冷下、1N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(12mg)を無色固体として得た(収率57%)。
【表71】

【0255】

実施例15
2−アミノカルボニルアミノ−6−(1−ヒドロキシエチル)インドール−3−カルボキサミド(化合物15−1)
氷冷下、6−アセチル−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物14−1、14mg、0.054mmol)の無水テトラヒドロフラン(2mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(10mg、0.26mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水(5mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(3mg)を無色固体として得た(収率22%)。
【表72】

【0256】

実施例16
2−アミノカルボニルアミノ−6−ヒドロキシメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物16−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノ−6−メトキシカルボニルインドール−3−カルボキサミド(化合物2−17、4.0g、15mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(50mL)に1.0M水素化ジイソブチルアルミニウム−ヘキサン溶液(68mL、68mmol)を加え、室温で3.5時間撹拌した。反応液に水(2mL)、メタノール(20mL)を加え、セライトを用いてメタノール(200mL)、1,4−ジオキサン(200mL)と共に濾過した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(10mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(2.3g)を黄色固体として得た(収率63%)。
【表73】

【0257】

実施例17
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ヒドロキシメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物16−1、1.4g、5.8mmol)のジメチルスルホキシド(100mL)溶液に、2−ヨードキシ安息香酸(1.8g、6.4mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。氷冷下で反応液に水(100mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を0.25N水酸化ナトリウム水溶液(5mL)、水(5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(1.1g)を褐色固体として得た(収率74%)
【表74】

【0258】

実施例18
2−アミノカルボニルアミノ−3−カルバモイルインドール−6−カルボン酸(化合物18−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−メトキシカルボニルインドール−3−カルボキサミド(化合物2−17、1.0g、3.6mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール−水(3:1:1)混合溶液(50mL)に水酸化リチウム一水和物(1.5g、36mmol)を加え、65℃で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に氷冷下で6N塩酸(4mL)を加えた。析出した固体を水(20mL)、クロロホルム(20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.94g)を無色固体として得た(収率99%)。
【表75】

【0259】

実施例19
2−アミノカルボニルアミノ−6−シアノインドール−3−カルボキサミド(化合物19−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、40mg、0.16mmol)の無水エタノール(2mL)溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(28mg、0.40mmol)を加え70℃で2.5時間撹拌した。反応液に水(5mL)を加え酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。得られた固体の無水ピリジン(1mL)溶液に無水酢酸(18μL、0.19mmol)を加え、100℃で4時間撹拌した。反応液に水(3mL)を加え酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(5.0mg)を褐色固体として得た(収率12%)
【表76】

【0260】

実施例20
2−アミノカルボニルアミノ−6−(1,3−ジチオラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物20−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、50mg、0.20mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液に1,2−エタンジチオール(100μL、1.2mmol)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(8μL、0.065mmol)を加え、50℃で3.5時間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(27mg)を赤色固体として得た(収率41%)
【表77】

【0261】

実施例21
2−アミノカルボニルアミノ−6−[(E)−2−シアノエテニル]インドール−3−カルボキサミド(化合物21−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、30mg、0.12mmol)の無水テトラヒドロフラン(2mL)縣濁液にシアノメチレントリフェニルホスホラン(62mg、0.26mmol)を加え、室温で22時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物(3.0mg)を黄色固体として得た(収率16%)
【表78】

【0262】

実施例22
2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−フェニルエチルアミノカルボニル)インドール−3−カルボキサミド(化合物22−1)
2−アミノカルボニルアミノ−3−カルバモイルインドール−6−カルボン酸(化合物18−1、0.10g、0.38mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.15g、0.38mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.14mmol)、2−フェネチルアミン(48μL、0.38mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、析出した固体を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、水(20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.11g)を淡黄色固体として得た(収率77%)。
【表79】

【0263】

以下、市販化合物及び化合物18−1を使用し、化合物22−1の製造方法に準じて、化合物22−2〜22−16を得た。
【表80−1】

【表80−2】

【表80−3】

【表80−4】


実施例23
2−アミノカルボニルアミノ−6−(N−ベンジルアミノメチル)インドール−3−カルボキサミド(化合物23−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、0.10g、0.41mmol)の無水エタノール(3mL)縣濁液に、ベンジルアミン(0.18mL、1.6mmol)を加え、80℃で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣の無水メタノール−無水テトラヒドロフラン(1:1)混合溶液(2mL)に水素化ホウ素ナトリウム(24mg、63mmol)を加え、室温で7時間撹拌した。反応液に氷冷下、水(10mL)を加え酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をクロロホルム(3mL)、ジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.072g)を黄色固体として得た(収率59%)
【表81】

【0264】

以下、市販化合物及び化合物17−1を使用し、化合物23−1の製造方法に準じて、化合物23−2〜23−6を得た。
【表82−1】

【表82−2】


実施例24
2−アミノカルボニルアミノ−6−チオモルホリノメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物24−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、0.10g、0.41mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)溶液に、酢酸(0.060mL)、チオモルホリン(0.12mL、1.2mmol)及びシアノホウ素化ナトリウム(0.077g、1.2mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)、水(20mL)を加え酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をクロロホルム(2mL)、ジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.062g)を無色固体として得た(収率45%)
【表83】

【0265】

以下、市販化合物及び化合物17−1を使用し、化合物24−1の製造方法に準じて、化合物24−2〜24−4を得た。
【表84】

【0266】

実施例25
2−アミノカルボニルアミノ−6−シクロヘキシルチオメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物25−1)
シクロヘキサンチオール(16μL、0.13mmol)の無水塩化メチレン(1mL)溶液に2−アミノカルボニルアミノ−6−ホルミルインドール−3−カルボキサミド(化合物17−1、30mg、0.12mmol)のトリフルオロ酢酸(2mL)溶液を氷冷下で加え、5分間撹拌した。さらにボラン−ピリジン錯体(14μL、0.13mmol)を加え5分間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。残渣に1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)、水(10mL)を加え酢酸エチル(15mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(15mg)を黄色固体として得た(収率36%)
【表85】

【0267】

以下、市販化合物及び化合物17−1を使用し、化合物25−1の製造方法に準じて、化合物25−2〜25−9を得た。
【表86−1】

【表86−2】


実施例26
6−[(Z)−1−(1−アセチル−2−ヒドロキシ)プロペニル]−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物26−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)インドール−3−カルボキサミド(化合物4−62、8.6mg、0.027mmol)、ヘキサカルボニルモリブデン(22mg,0.083mmol)のアセトニトリル−水(10:1)混合溶液(1.7mL)を85℃で17.5時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた固体をジエチルエーテル−ヘキサン(1:1)混合溶液(4mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(5.5mg)を黄色固体として得た(収率65%)
【表87】

【0268】

実施例27
2−アミノカルボニルアミノ−6−[3−(2,4−ジヒドロキシ)ペンチル]インドール−3−カルボキサミド(化合物27−1)
6−[(Z)−1−(1−アセチル−2−ヒドロキシ)プロペニル]−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物26−1、15mg、0.047mmol)の無水テトラヒドロフラン(3mL)溶液に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(11mg、0.29mmol)を加え室温で4.5時間撹拌した。反応液に水(1mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体をアセトン−クロロホルム(1:1)混合溶液(4mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(4.5mg)を灰色固体として得た(収率30%)
【表88】

【0269】

実施例28
2−アミノカルボニルアミノ−6−アジドメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物28−1)
氷冷下、2−アミノカルボニルアミノ−6−ヒドロキシメチルインドール−3−カルボキサミド(化合物16−1、40mg、0.16mmol)の無水テトラヒドロフラン(5mL)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(42μL、0.19mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(29μL、0.19mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物(5.0mg)を黄色固体として得た(収率11%)。
【表89】

【0270】

実施例29
6−(3−アセトキシメチルフェニル)−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド(化合物29−1)
2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド(化合物12−1、0.18g、0.55mmol)にピリジン(4mL)及び無水酢酸(61μL、0.65mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水(10mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を水(10mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標記化合物(0.17g)を淡褐色固体として得た(収率87%)
【表90】

【0271】

なお、市販化合物はシグマアルドリッチ社、和光純薬工業株式会社、関東化学株式会社、東京化成工業株式会社、ナカライテスク株式会社等の2006年から2008年度カタログに収載されている化合物である。
【0272】


[製剤例]
本発明化合物の代表的な製剤例を以下に示す。
【0273】

1)錠剤(150mg中)
本発明化合物 1mg
乳糖 100mg
トウモロコシデンプン 40mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 4.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg

上記処方の錠剤にコーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等の通常のコーティング剤)3mgを用いてコーティングを施し、目的とする錠剤を得ることができる。また、本発明化合物並びに添加物の種類及び/又は量を適宜変更することで、所望の錠剤を得ることもできる。
【0274】

2)カプセル剤(150mg中)
本発明化合物 5mg
乳糖 135mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 4.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg

本発明化合物並びに添加剤の種類及び又は量を適宜変更することで、所望のカプセル剤を得ることができる。
【0275】

3)点眼剤(100ml中)
本発明化合物 100mg
塩化ナトリウム 900mg
ポリソルベート80 500mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
滅菌精製水 適量

本発明化合物及び添加物の種類及び/又は量を適宜変更することで、所望の点眼剤を得ることができる。
【0276】

[薬理試験]
1.IKKβ阻害活性測定試験
本発明化合物のIKKβ阻害活性を評価する為、蛍光偏光法によるIKKβ阻害アッセイを実施した。アッセイには、IMAPTM IKKβアッセイキット(モレキュラーデバイス社製、カタログ番号R8115)又はIMAPTM FP Screening Expressキット(モレキュラーデバイス社製、カタログ番号R8127)を使用し、本キットに添付のプロトコールに準じて行った。以下にその具体的な方法を記載する。
【0277】

(試薬の調製)
1)完全反応緩衝液:最終組成が10mM塩酸トリス(pH 7.2)、10mM塩化マグネシウム、0.1%ウシ血清アルブミン、1mMジチオスレイトールとなるように、完全反応緩衝液を調製した。
【0278】
2)基質ワーキング溶液:蛍光標識IKKβ基質ペプチド(アミノ酸配列:GRHDSGLDSMK)を完全反応緩衝液で溶解及び希釈して、400nM基質ワーキング溶液を調製した。
【0279】
3)酵素ワーキング溶液:IKKβ溶液(アップステート・バイオテクロノジー社製、カタログ番号14-485)を完全反応緩衝液で希釈して、0.2units/mL酵素ワーキング溶液を調製した。
【0280】
4)ATPワーキング溶液:ATPを超純水に溶解後、完全反応緩衝液で希釈して、8μM ATPワーキング溶液を調製した。
【0281】
5)IMAP結合溶液:IMAP結合緩衝液を超純水にて希釈及び調製後、IMAP結合試薬をIMAP結合緩衝液で希釈してIMAP結合溶液を調製した。
【0282】

(被験化合物溶液の調製)
被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解した後、完全反応緩衝液で希釈して4μM被験化合物溶液を調製した。
【0283】

(試験方法及び測定方法)
1)384ウェルプレートの各ウエルに被験化合物溶液、酵素ワーキング溶液、基質ワーキング溶液及びATPワーキング溶液を1ウェルあたり各5μLずつ添加した。
【0284】
2)遮光かつ室温で60分間インキュベーションした。
【0285】
3)IMAP結合溶液を1ウェルあたり60μLずつ添加した。
【0286】
4)遮光かつ室温で30分間インキュベーションした。
【0287】
5)マルチモードプレートリーダーAnalystTM HT(モレキュラーデバイス社製)及びCriterion Hostソフトウェアv2.00(モレキュラーデバイス社製)を使用して、各ウェルの蛍光偏光値を測定した。
【0288】
6)被験化合物に代えて0.4%ジメチルスルホキシドを添加し、他は前記1〜5)と同じ操作を実施して、その結果をコントロールとした。
【0289】
7)被験化合物及び酵素ワーキング溶液に代えてそれぞれ0.4%ジメチルスルホキシド及び完全反応緩衝液を添加し、他は前記1〜5)と同じ操作を実施して、その結果をバックグラウンドとした。
【0290】

(IKKβ阻害率の計算式)
IKKβ阻害率(%)は以下の式により算出した。
【0291】
IKKβ阻害率(%) = 100×{1−(被験化合物の蛍光偏光値−バックグラウンドの蛍光偏光値)/(コントロールの蛍光偏光値−バックグラウンドの蛍光偏光値)}

(評価結果)
評価結果の一例として、被験化合物(化合物1−1、1−2、2−1、2−2、2−3、2−4、2−5、2−9、2−10、2−11、2−16、2−17、3−1、4−1、4−2、4−4、4−8、4−9、4−10、4−11、4−15、4−16、4−17、4−18、4−19、4−22、4−23、4−36、4-38、4-58、4-65、4−67、4−78、4−81、5−1、7-5、7-9、7-14、7-26、7-44、7-45、8-3、8-5、8-6、9-1、9-2、9-18、10-1、11-1、11-4、11-6、11-8、11-10、12-1、12-2、13-5、13-13、13-15、13-24、16-1、20-1、22−2、22−9、24−2及び25−3)の1μMにおけるIKKβ阻害率(%)を表Iに示す。
【表I】

【0292】

表Iに示したとおり本発明化合物は優れたIKKβ阻害活性を示した。よって、本発明化合物はIKKβ阻害剤として使用でき、IKKβが関与するとされる疾患、例えば、炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患、臓器移植後の拒絶反応等の予防又は治療剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。
【化1】


[R1は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、ヒドロキシ基又は置換基を有してもよい低級アルコキシ基を示し;
2はハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級アルケニル基、置換基を有してもよい低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;
【化2】


1は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基又は置換基を有してもよい低級アルキニレン基を示し;
3は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基又は置換基を有してもよい低級アルケニル基を示し;
a又はRbは同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級アルケニル基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基、置換基を有してもよい低級アルキルスルホニル基又は置換基を有してもよいアリールスルホニル基を示し;
2は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基、置換基を有してもよい低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH-を示し;
3は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基、置換基を有してもよい低級アルケニレン基又は置換基を有してもよい低級アルキニレン基を示し;
環Aは炭化水素環又は複素環を示し;
4はハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SR5、-X4-SOR5、-X4-SONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;
4は単結合、置換基を有してもよい低級アルキレン基又は置換基を有してもよい低級シクロアルキレン基を示し;
5は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し;
c又はRdは同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;
cとRdが一緒になって、置換基を有してもよい単環式飽和複素環を形成してもよく;
mはO、1、2、3又は4を示し、mが2、3又は4の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;
nはO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい。]
【請求項2】
一般式(1)において、
1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、アリール基、ニトロアリール基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基又はアリール低級アルコキシ基を示し;
2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲノ低級アルケニル基、低級アルキニル基、ハロゲノ低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;
【化3】


1が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;
3が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲノ低級アルケニル基、アリール低級アルケニル基、複素環低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルケニル基、低級アルコキシ低級アルケニル基又はシアノ低級アルケニル基を示し;
a又はRbが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、アリール低級アルケニル基、複素環低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルケニル基、低級アルコキシ低級アルケニル基、シアノ低級アルケニル基、低級アルコキシ基、アリール低級アルコキシ基、複素環低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示し;
2が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH- を示し;
3が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;
環Aが炭化水素環又は複素環を示し;
4がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SR5、-X4-SOR5、-X4-SONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;
4が単結合、低級アルキレン基又は低級シクロアルキレン基を示し;
5が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、アリール低級アルキル基、低級シクロアルキル基又はアリール基を示し;
c又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルキル低級シクロアルキル基、アリール基、低級アルキルアリール基、複素環基又は低級アルキル複素環基を示し;
cとRdが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;
e又はRfが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し
eとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;
mがO、1、2、3又は4を示し、mが2、3又は4の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;
nがO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項3】
一般式(1)において、
1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、ニトロアリール基又はヒドロキシ基を示し;
2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、-X1-COR3、-X1-COOR3、‐X1-CONRab、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3、‐X1-CN、‐X1-N3又は下記一般式(2)で示される基を示し;
【化4】


1が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;
3が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基又は低級アルケニル基を示し;
a又はRbが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、複素環低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基又はアリールスルホニル基を示し;
2が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基、-X3-CO-、-X3-CONH-、-X3-S-、-X3-NH-、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH- を示し;
3が単結合、低級アルキレン基、低級アルケニレン基又は低級アルキニレン基を示し;
環Aが炭化水素環又は複素環を示し;
4がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、-X4-OR5、-X4-OCOR5、-X4-COR5、-X4-COOR5、‐X4-CONRcd、-X4-SO25、-X4-SO2NRcd、‐X4-NRcd、‐X4-NHCOR5、‐X4-NHCOOR5、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;
4が単結合、低級アルキレン基又は低級シクロアルキレン基を示し;
5が水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、アリール低級アルキル基又はアリール基を示し;
c又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基、低級シクロアルキル基、複素環基又は低級アルキル複素環基
を示し;
cとRdが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;
e又はRfが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し
eとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;
mがO、1又は2を示し、mが2の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;
nがO、1、2、3又は4を示し、nが2、3又は4の場合、R4は同一又は異なっていてもよい請求項1又は2記載の化合物又はその塩。
【請求項4】
一般式(1)において、
1が水素原子、低級アルキル基、アリール低級アルキル基、ニトロアリール基又はヒドロキシ基を示し;
2がハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、-X1-COOR3、-X1-SR3、‐X1-NRab、‐X1-NHCO-R3又は下記一般式(2)で示される基を示し;
【化5】


1が単結合、低級アルキレン基又は低級アルキニレン基を示し;
3が水素原子、低級アルキル基又はアリール低級アルキル基を示し;
a又はRbが同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示し;
2が単結合、低級アルキレン基、低級アルキニレン基、-X3-NHCO-又は-X3-NHCONH-を示し;
3が単結合を示し;
環Aが炭化水素環又は複素環を示し;
4がハロゲン原子、低級アルキル基、-X4-OR5、‐X4-NRcd、‐X4-NHSO25、-X4-CN又は-X4-NO2を示し;
4が単結合又は低級アルキレン基を示し;
5が水素原子又は低級アルキル基を示し;
c又はRdが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、-NRefを置換基として有する低級アルキル基又は低級シクロアルキル基を示し;
eとRfが一緒になって、単環式飽和複素環を形成してもよく;
mがO、1又は2を示し、mが2の場合、R2は同一又は異なっていてもよく;
nがO、1又は2を示し、nが2の場合、R4は同一又は異なっていてもよい請求項1〜3のいずれか1記載の化合物又はその塩。
【請求項5】
環Aが炭化水素環である請求項1〜4のいずれか1記載の化合物又はその塩。
【請求項6】
炭化水素環がシクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、アダマンタン、ベンゼン及びナフタレンからなる群より選択される炭化水素環である請求項5記載の化合物又はその塩。
【請求項7】
炭化水素環がシクロヘキサン及びベンゼンからなる群より選択される炭化水素環である請求項5記載の化合物又はその塩。
【請求項8】
環Aが複素環である請求項1〜4のいずれか1記載の化合物又はその塩。
【請求項9】
複素環がピロリジン、ピロリドン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソオキサゾール、チアゾール、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサボラン及びジチオランからなる群より選択される複素環である請求項8記載の化合物又はその塩。
【請求項10】
複素環がピロリジン、ピロール、インドール、ピリジン、キノリン、フラン、チオフェン及びジチオランからなる群より選択される複素環である請求項8記載の化合物又はその塩。
【請求項11】
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモ−1−ヒドロキシインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−5−メチルインドール−3−カルボキサミド、
・6−アセチルアミノ−2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ベンゾイルアミノインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−フェニルウレイド)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ジメチルアミノインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロール−1−イル)インドール-3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモ−7−メチルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−トリフルオロメチルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−メトキシカルボニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ブロモインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−フェニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メトキシフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(チオフェン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピリジン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−フルオロフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−シアノフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ニトロフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(チオフェン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−クロロチオフェン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(キノリン−3−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ビニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(E)−3−メトキシ−1−プロペニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(インドール−5−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(E)−1−ペンテニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ジメチルアミノフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(フラン−3−イル)−7−メチルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロール−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピリジン−4−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(2−クロロピリジン−4−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(1R)−3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[(1S)−3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−アミノメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[4−(1−アミノエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[4−(1−アミノ−1−メチルエチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−フェニルエチニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシ−1−プロピニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ジメチルアミノ−1−プロピニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−シクロヘキシルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(4−ヒドロキシブチル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ジメチルアミノプロピル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−メトキシプロピル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−ヒドロキシメチルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(3−イソプロピルアミノメチルフェニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−[3−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)フェニル]インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−シクロプロピルアミノメチルフラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(5−メチルアミノメチルチオフェン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ヒドロキシメチルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(1,3−ジチオラン−2−イル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イルカルボニル)インドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−ベンジルアミノカルボニルインドール−3−カルボキサミド、
・2−アミノカルボニルアミノ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)インドール−3−カルボキサミド、及び
・2−アミノカルボニルアミノ−6−エチルチオメチルインドール−3−カルボキサミドから選択される化合物又はその塩。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1記載の化合物又はその塩を含有する医薬組成物。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか1記載の化合物又はその塩を有効成分とするIKKβ阻害剤。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか1記載の化合物又はその塩を有効成分とするIKKβが関与するとされる疾患の予防又は治療剤。
【請求項15】
IKKβが関与するとされる疾患が炎症性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患、感染性疾患、変性疾患、血管性疾患、神経・感覚器疾患、内分泌・代謝性疾患、腫瘍性疾患、先天性疾患、外傷性疾患又は臓器移植後の拒絶反応である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項16】
IKKβが関与するとされる疾患が加齢黄斑変性である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項17】
IKKβが関与するとされる疾患が糖尿病網膜症又は糖尿病黄斑浮腫である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項18】
IKKβが関与するとされる疾患が角膜炎、結膜炎又はブドウ膜炎である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項19】
IKKβが関与するとされる疾患が緑内障である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項20】
IKKβが関与するとされる疾患が関節リウマチである請求項14記載の予防又は治療剤。

【公開番号】特開2008−195711(P2008−195711A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5854(P2008−5854)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000177634)参天製薬株式会社 (177)
【Fターム(参考)】