説明

IgEを調節し、細胞増殖を阻害するためのフェニル−インドール化合物

本発明は、アレルゲンに対するIgE応答小分子阻害剤を対象とし、この阻害剤は、アレルギーおよび/または喘息、あるいはIgEが病原であるどの病気の治療にも有用である。本発明はまた、細胞増殖阻害剤であり、したがって抗癌剤として有用であるフェニル−インドール分子に関する。本発明は、さらに、サイトカインおよび白血球を抑制する小分子にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アレルギーおよび/または喘息、あるいはIgEが病原である病気いずれの治療にも有用である、IgEのアレルゲンに対する反応の小分子阻害剤に関する。また、本発明は、増殖阻害剤であり、したがって抗癌剤として有用な小分子に関する。本発明は、さらに、サイトカインおよび白血球を抑制する小分子に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギーおよび喘息
米国では、人口の約5%、推定1000万人が喘息を持っている。米国における喘息の推定費用は60億ドルを上回る。救急医療を求める喘息患者の約25%は入院が必要であり、喘息についての最大の個々の直接医療費は、入院医療サービス(救急医療)であり、16億ドルを上回る費用である。処方薬の費用は、1985年から1990年の間に54%増加し、11億ドルに迫った(Kelly、Pharmacotherapy、第12巻、第13S〜21S頁(1997年))。
【0003】
全米外来診療調査によれば、喘息は全外来診療の1%を占め、この疾患は児童の学校欠席の重大な原因であり続けている。この疾患プロセスの理解の向上および薬物の向上にもかかわらず、喘息の罹患率および死亡率は、この国および世界中で、増加し続けている(米国保健社会福祉省、1991年、広報、第91−3042号)。したがって、喘息は重大な国民全体の健康問題となっている。
【0004】
喘息症状の発症に伴う病態生理学的プロセスは、共に、喘鳴、胸部圧迫感、および呼吸困難を引き起こす気管支収縮によって特徴付けられる2相に分類することができる。第1の初期相喘息反応は、アレルゲン、刺激物、または運動によって誘発される。アレルゲンは、肥満細胞上の受容体に結合した免疫グロブリンE(IgE)分子を架橋させ、これらにヒスタミンを含む多くの前炎症性メディエータを放出させる。付加的な誘因としては、運動、または低温乾燥空気の吸入に続く気道組織での浸透圧変化が挙げられる。続く第2の後期相反応は、活性化した好酸球や他の炎症性細胞の気道組織への浸潤、上皮細胞剥離、および気道内における高粘性の粘液の存在を特徴とする。この炎症反応によって生じた損傷によって気道は「刺激され」または感作された状態になり、小さな誘因があれば続いて喘息症状が引き出される。
【0005】
喘息の待期療法には、多くの薬物を利用することができるが、その効力は著しく異なる。短時間作用型β−アドレナリンアゴニストであるテルブタリンおよびアルブテロールは、長く喘息治療の主要薬剤であり、気管支拡張薬として主として初期相中に作用する。新たな長時間作用型β−アゴニストであるサルメテロールおよびフォルモテロールは、後期反応の気管支収縮成分を減少させることができる。しかしながら、このβ−アゴニストは顕著な抗炎症活性を持たないので、これらは気管支過敏性に対して効果がない。
【0006】
多数の他の薬物は、初期または後期喘息反応の特定の態様をターゲットとする。たとえば、ロラタジンと同様に抗ヒスタミン薬は、初期のヒスタミンを介した炎症反応を阻害する。アゼラスチンやケトチフェンなどの新しい抗ヒスタミン薬のいくつかは、抗炎症性作用および弱い気管支拡張性作用の両方を有しているが、現在これらは喘息治療においてどんな効力も確認されていない。テオフィリン/キサンチンのようなホスホジエステラーゼ阻害剤は、後期炎症反応を弱めることができるが、これらの化合物が気管支過敏性を低減させる証拠は全くない。重い気管支収縮を抑えるために急性喘息の場合に使用される臭化イプラトピウムのような抗コリン作用薬は、初期または後期相炎症に対して効果がなく、気管支過敏性に対しても効果がなく、したがって、長期療法には本質的にまったく役に立たない。
【0007】
ブデソニドのようなコルチコステロイド薬は、最も強力な抗炎症剤である。クロモリンやネドクロミルのような炎症性メディエータ遊離抑制剤は、肥満細胞を安定させ、それによってアレルゲンに対する後期相炎症反応を阻害することによって作用する。したがって、クロモリン、ネドクロミル、およびコルチコステロイドは全て、気道に対する炎症性損傷の感作効果を最小限度に抑えることによって気管支過敏性を低減させる。遺憾ながら、これらの抗炎症剤は気管支を拡張しない。
【0008】
喘息性炎症の特定の態様を阻害するいくつかの新しい薬剤が開発されている。たとえば、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト(ICI−204,219、アコレート)は、ロイコトリエンを介する作用を特に阻害する。ロイコトリエンは、気道の炎症および気管支収縮の両方の発生に関係している。
【0009】
このように、現在、多数の薬物を喘息の治療に利用することができるが、これらの化合物は、主として一時的な緩和剤である、および/または、重大な副作用を有する。したがって、症状のカスケードよりはむしろ、根本的な原因をターゲットとする新規な治療手法が非常に望まれている。喘息およびアレルギーは、IgEを介する事象に対する共通の依存性を共に有している。実際、過剰なIgE生成が、アレルギー一般、特にアレルギー性喘息の根本原因であることは知られている(DuplantierおよびCheng、Ann.Rep.Med.Chem.、第29巻、第73〜81頁(1994年))。したがって、IgE濃度を減少させる化合物は、喘息およびアレルギーの根本原因を治療するのに有効であり得る。
現在の治療のどれも過剰な循環IgEを除去しない。血漿IgEを低下させることによってアレルギー反応を低減できるという仮説は、キメラ抗IgE抗体CGP−51901、および組換えヒト化単クローン抗体rhuMAB−E25を用いた最近の臨床結果によって確認された。実際、Tanox Biosystems、Inc.、Genentech Inc.、およびNovartis AGの3社は、ヒト化抗IgE抗体の開発において共同研究を行っており(BioWorld(登録商標)Today、1997年2月26日,第2頁)、この抗体は過剰なIgEを無力化することによってアレルギーおよび喘息を治療する。既に、Tanox社は、抗IgE抗体CGP−51901を好結果で試験し、この抗体は、155人の患者で、第II相試験においてアレルギー性鼻炎の鼻の症状の重症度および持続時間を低減させた(Scrip #2080、1995年11月24日,第26頁)。最近では、Genentech社が、その組換えヒト化単クローン抗体rhuMAB−E25の536人の患者での第II/III相試験から肯定的な結果を示した(BioWorld(登録商標)Today、1998年11月10日,第1頁)。注射によって投与した(必要に応じて2〜4週間毎に最高用量300mg)抗体rhuMAB−E25によって、患者が追加の「救済」薬(抗ヒスチミン剤および鬱血除去剤)を必要とした日数はプラシーボと比べて50%減少した。より最近では、米国コロラド州デンバーにある国立ユダヤ医学研究センター(National Jewish Medical and Research Center)のHenry Milgrom博士らが、中程度から重度の喘息患者でのrhuMAB−25の臨床試験結果(317人の患者に12週間、2週間毎に静脈注射(iv注射)した)を発表し、この薬物が「突破口になる」と結論付けた(New England Journal of Medicine、1999年12月23日)。この製品の生物製剤承認申請(Biologics
License Application;BLA)は、2000年6月にNovartis Pharmaceuticals Corporation、Tanox Inc.、およびGenentech、Inc.により共同でFDAに提出されている。抗IgE抗体試験の肯定的な結果によって、IgEのダウンレギュレーションを狙った治療戦略が有効であることが示唆されている。
【0010】
癌および過剰増殖疾患
細胞増殖は、ほとんどの生物学的プロセスの正常な機能に欠かせない、正常なプロセスである。細胞増殖は、生物全てにおいて起こり、2つの主要なプロセス:核分裂(有糸分裂)および細胞質分裂を伴う。生物は絶えず成長し、細胞を交換しているので、細胞増殖は健康な細胞の活力に不可欠である。正常な細胞増殖の崩壊は、様々な疾患を引き起こす結果になり得る。たとえば、細胞の過剰増殖は、乾癬、血栓症、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心臓病、心筋梗塞、脳卒中、平滑筋新生物(腫瘍)、子宮筋腫または線維腫、ならびに人工血管および移植臓器の閉塞性疾患を引き起こすことがある。異常細胞増殖は、最も一般的には、腫瘍形成および癌に関連付けられる。
【0011】
癌は、深刻な病気であり、米国において、および世界で主要な死亡原因の1つである。実際、癌は、米国では第2位の死亡原因である。国立医療研究所(National Institute of Health)によれば、癌についての年間費用は全体で約1070億ドルであり、この費用には直接医療費370億ドル、病気のために失われた生産性に関しての間接的費用110億ドル、および早すぎる死のために失われた生産性に関しての間接的費用590億ドルが含まれる。驚くことではないが、この甚大な被害をもたらす病気に対処するための新規な治療法および予防方法を開発するために相当な努力が行われている。
【0012】
現在、癌は、主として手術、放射線療法、および化学療法の組合せを使用して治療される。化学療法は、癌細胞の複製および代謝を撹乱するための化学薬品の使用を伴う。現在、癌を治療するのに使用されている化学療法薬は、5つの主要なグループ:天然物およびその誘導体;アンタサイクリン(anthacycline);アルキル化剤;抗増殖剤;およびホルモン剤に分類することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明のいくつかの実施形態の一目的は、IgEを調節するためのフェニル−インドール化合物およびその方法を提供することである。別の目的は、細胞増殖を阻害するためのフェニル−インドール組成物およびその方法を提供することである。本発明のいくつかの実施形態のさらに別の目的は、IL−4、IL−5、好酸球、およびリンパ球を含むが、これらに限定されないサイトカインおよび白血球を阻害することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のいくつかの実施形態の小分子の一群(family)は、次の属(Genus I)で規定される。
【0015】
【化1】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0016】
好ましい実施形態としては、式S−1〜S−123で示されるような属(Genus)Iの種が挙げられる。
【0017】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus II)で規定される。
【0018】
【化2】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0019】
好ましい実施形態としては、式T−1〜T−102で示されるような属(Genus)IIの種が挙げられる。
【0020】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus III)で規定される。
【0021】
【化3】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0022】
好ましい実施形態としては、式U−1〜U−18で示されるような属(Genus)IIIの種が挙げられる。
【0023】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus IV)で規定される。
【0024】
【化4】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0025】
好ましい実施形態としては、式V−1〜V−28で示されるような属(Genus)IVの種が挙げられる。
【0026】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus V)で規定される。
【0027】
【化5】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0028】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VI)で規定される。
【0029】
【化6】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0030】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VII)で規定される。
【0031】
【化7】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0032】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VIII)で規定される。
【0033】
【化8】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0034】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) Iaとして、次の式で規定される。
【0035】
【化9】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0036】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) IIaとして、次の式で規定される。
【0037】
【化10】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0038】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) IIbとして、次の式で規定される。
【0039】
【化11】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0040】
本明細書で開示した各化学構造について、明確にするために、ヘテロ原子上の水素原子は省略している。ヘテロ原子上に結合していない原子価が示されている場合、これらの原子価は水素原子が結合しているとみなされる。
【0041】
哺乳動物における過剰なIgEおよび/または異常細胞増殖(たとえば癌)に関係する病状を治療する方法も開示する。一態様では、この方法は、先に開示した小分子の群(family)の少なくとも1種のフェニル−インドール化合物を含む製剤(調合薬)を、IgEを抑制する量または細胞増殖を妨げる量で、哺乳動物に投与する工程を含む。
【0042】
治療方法の変更形態によれば、小分子IgE抑制化合物は、アレルギー反応に伴う症状の低減に活性である追加薬剤少なくとも1種と併せて投与することができる。一実施形態では、小分子阻害剤は少なくとも1種の追加活性成分と混合して、薬剤組成物を形成することができる。あるいは、小分子阻害剤は、少なくとも1種の追加活性剤と同時に、または異なる治療法に従って共に投与することができる。
【0043】
少なくとも1種の追加活性成分は、テルブタリンおよびアルブテロールからなる群より選択される短時間作用型β−アドレナリンアゴニスト;サルメテロールおよびフォルモテロールからなる群より選択される長時間作用型β−アドレナリンアゴニスト;ロラタジン、アゼラスチン、およびケトチフェンからなる群より選択される抗ヒスタミン薬;ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、炎症性メディエータ遊離抑制剤、または、ロイコトリエン受容体アンタゴニストであってよい。
【0044】
別の実施形態では、フェニル−インドール化合物を少なくとも1種の追加活性剤と併せて投与することができる。これらの活性剤としては、抗真菌薬、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、および抗癌剤が挙げられる。抗癌剤としては、それだけに限定されないが、アルキル化剤[ロムスチン、カルムスチン、ストレプトゾシン、メクロレタミン、メルファラン、ウラシルナイトロジェンマスタード、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、マイトマイシン、チオテパ、ダカーバジン、プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、トリエチレンメラミン、ブスルファン、ピポブロマン、およびミトーテン]、代謝拮抗物質[メトトレキサート、トリメトレキサート、ペントスタチン、シタラビン、アラ−CMP、リン酸フルダラビン、ヒドロキシ尿素、フルオロウラシル、フロクスウリジン、クロロデオキシアデノシン、ゲムシタビン、チオグアニン、および6−メルカプトプリン]、DNA切断剤[ブレオマイシン]、トポイソメラーゼI阻害剤[トポテカン、イリノテカンおよびカンプトセシン]、トポイソメラーゼII阻害剤[ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、テニポシド、およびエトポシド]、DNA結合剤[ダクチノマイシンおよびミトラマイシン]、および紡錘体毒[ビンブラスチン、ビンクリスチン、ナベルビン、パクリタキセル、およびドセタキセル]が挙げられる。
【0045】
別の実施形態では、1種以上の他の治療と併せて、好ましい実施形態のフェニル−インドール化合物を投与する。この治療としては、それだけに限定されないが、放射線療法、免疫療法、遺伝子治療、および手術が挙げられる。これらの併用療法は、同時にまたは連続的に施してよい。たとえば、放射線療法をフェニル−インドール化合物の投与と共に施すことができるし、また、放射線療法をフェニル−インドール化合物の投与の前あるいは後のいつでも施すことができる。
【0046】
1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜約100mgの用量の小分子IgE阻害化合物を毎日、分割用量で投与することが好ましい。
【0047】
属(Genus)I、属II、属III、属IV、属V、属VI、属VII、または属VIIIから選択される少なくとも1種の化合物を含む製剤を、治療量で、哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における過剰なIgEまたは異常細胞増殖に関係する病状を治療する方法も開示する。別の好ましい実施形態では、亜属(Subgenus)Ia、IIa、またはIIbから選択される少なくとも1種の化合物を含む製剤を、治療量で、哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における過剰なIgEまたは異常細胞増殖に関係する病状を治療する方法も開示する。
【発明の効果】
【0048】
本明細書で規定される、癌などの望ましくない、無制御または異常な細胞増殖が介在する病気およびプロセスを治療する方法は、細胞増殖を阻害するために、哺乳動物に、本明細書で開示したフェニル−インドール化合物の組成物を投与することを伴う。この方法は、腫瘍の形成および進行を予防または治療するのに特に有用である。好ましい実施形態では、開示した化合物および方法は、エストロゲン受容体陽性乳癌およびエストロゲン受容体陰性乳癌を治療するのに特に有用である。
【0049】
本発明の範囲内の他の変形形態は、以下の詳細な説明を参照することによって、より十分に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
好ましい実施形態は、アレルギーおよび/または喘息、あるいはIgEが病原である病気いずれの治療にも有用である小分子IgE阻害剤を対象とする。阻害剤は、IgEの合成、活性、放出、代謝、分解、除去および/または薬物動態学に影響を及ぼすことができる。本明細書で開示した特定の化合物は、ex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方においてIgE濃度を抑制する能力で確認した。好ましい実施形態で開示した化合物は、腫瘍の発生および癌などの他の増殖性疾患、炎症性疾患、循環器系疾患を含むが、それだけには限られない異常細胞増殖に関係する病気の治療にも有用である。臨床治療法の開発および最適化は、以下に記載したex vivoアッセイおよびin vivoアッセイを参照することによって当業者はモニターすることができる。さらに、本発明のいくつかの実施形態は、IL−4、IL−5、好酸球、およびリンパ球を含むが、それだけには限られないサイトカインおよび白血球を阻害するフェニル−インドール化合物を対象とする。
【0051】
Ex Vivoアッセイ
この系は、in vivoでの抗原のプライミングから始まり、in vitroでの2次抗体反応を測定する。以下のものを含むパラメータの範囲について基本プロトコルを記録し、最適化した:プライミングのための抗原の用量およびプライミング後のタイムスパン、in vitroで培養する細胞の数、in vitroで2次IgE(および他のIgの)応答を引き出すための抗原の濃度、in vitroで最適なIgE応答を可能にするウシ胎仔血清(FBS)バッチ、プライミングしたCD4+T細胞およびハプテン特異的B細胞の重要性、およびIgEについてのELISAアッセイの特異性(MarcellettiおよびKatz、Cellular Immunology、第135巻、第471〜489頁(1991年)、参照により本明細書に含まれる)。
【0052】
このプロジェクトのために使用した実際のプロトコルは、よりハイスループット分析に適合させた。BALB/cByjマウスは、ミョウバン4mgに吸着させたDNP−KLH10μgの腹腔内投与で免疫化し、15日後に屠殺した。脾臓を切り取り、組織グラインダーで均質化し、2度洗浄し、10%FBS、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、および0.0005%の2−メルカプトエタノールを加えたDMEM中で保存した。脾臓細胞培養はDNP−KLH(10ng/ml)の存在下または非存在下で確立させた(96ウェルプレート4個1組で200万〜300万細胞/ml、0.2ml/ウェル)。抗原を含む脾臓細胞培養物に試験化合物(2μg/mlおよび50ng/ml)を加え、10%CO雰囲気下、37℃で8日間培養した。
【0053】
8日後に培養上清を集め、MarcellettiおよびKatz(上記)が記載した特異的アイソタイプ選択性ELISAアッセイを変更したものによってIgを測定した。ハイスループットを促進するために、このアッセイに変更を加えた。DNP−KLHまたはDNP−OVAを一晩中コーティングすることによってELISAプレートを調製した。ウシ血清アルブミン(BSA)でブロッキングした後、各培養上清のアリコートは希釈し(BSA、アジ化ナトリウム、およびTween20を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で1:4)、ELISAプレートに加え、4℃の加湿容器内で終夜培養した。ビオチン化ヤギ抗マウスIgE(b−GAME)、AP−ストレプトアビジン、および基質で連続して培養した後、IgE濃度を定量した。
【0054】
培養上清を200倍に希釈し、ビオチン化ヤギ抗マウスIgG1(b−GAMG1)をb−GAMEの代わりに用いたことを除き、同様にして、抗原特異的IgG1を測定した。培養上清を1:20で希釈し、ビオチン化ヤギ抗マウスIgG2a(b−GAMG2a)で培養した後、DNP−KLHでコーティングしたELISAプレートでIgG2aを測定した。各アイソタイプの定量は、検量線との比較によって決定した。全抗体の検出レベルは約200〜400pg/mlであり、IgE用ELISA中の他のどんなIgアイソタイプとの交差反応性も0.001%未満であった。
【0055】
In Vivoアッセイ
ex vivoアッセイ(上記)において活性であることが判明した化合物は、さらに、in vivoでIgE応答を抑制する活性について試験した。保菌者で免疫化する前に低線量の放射線照射を受けたマウスは、7日後に抗原による攻撃に対して高いIgE応答を示した。抗原感作の直前および直後に試験化合物を投与することによって、その薬物のIgE応答抑制能力を測定した。血清中の抗原特異的IgE、IgG1、およびIgG2aの濃度を比較した。
【0056】
雌のBALB/cByjマウスを、毎日の光サイクル開始後、250ラドで7時間照射した。2時間後に、ミョウバン4mg中のKLH2μgの腹腔内投与でマウスを免疫化した。6日後に、2日から7日連続して薬物注射を1日1回または2回のどちらかすることを開始した。典型的には、腹腔内注射および経口投入は、10%エタノールおよび0.25%メチルセルロースを含む生理食塩水の懸濁液(150μl/注射)として施した。各治療グループは、5〜6匹のマウスから構成した。薬物投与2日目、朝の薬物注射の直後に、ミョウバン4mg中のDNP−KLH2μgを腹腔内投与した。DNP−KLHの攻撃後、マウスを7〜21日間飼育した。
【0057】
抗原特異的IgE、IgG1、およびIgG2a抗体をELISAによって測定した。眼窩周囲出血を14,000rpmで10分間遠心分離し、上清を生理食塩水で5倍に希釈し、再度遠心分離した。各血液の抗体濃度は4種の希釈液(3通り)のELISAによって測定し、検量線:抗DNP IgE(1:100〜1:800)、抗DNP IgG2a(1:100〜1:800)、および抗DNP IgG1(1:1600〜1:12800)と比較した。
【0058】
好ましい実施形態の活性化合物
副題、属(Genus)I、属II、属III、属IV、属V、属VI、属VII、および属VIIIにおいて特定した以下の一連の化合物は、ex vivoモデルおよびin vivoモデルにおいて強力なIgE阻害剤であることが見出された。これらの化合物は抗増殖作用も示し、そのようなものとして、癌を含む過剰増殖疾患を治療する薬剤として使用することができる。
【0059】
属(Genus)Iの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus I)で規定される。
【0060】
【化12】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0061】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) Iaとして、次の式で規定される。
【0062】
【化13】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0063】
次の具体的な化合物は、以下に記載するように合成され、ex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方において活性であることが見出だされた。それらは、属(Genus)Iの定義内に包含される。
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
【表3】

【0067】
【表4】

【0068】
【表5】

【0069】
【表6】

【0070】
【表7】

【0071】
【表8】

【0072】
【表9】

【0073】
【表10】

属(Genus)Iの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)Iと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0074】
【化14】

属(Genus)Iの化合物の合成
合成スキームIは、属(Genus)Iの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)Iの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0075】
化合物Eは、属(Genus)Iに含まれる化合物の代表である。
【0076】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物A〜Eを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0077】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物A〜Eを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0078】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0079】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0080】
上記の化合物A〜Eの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物A〜Eとを反応させることによって調製される。
【0081】
属(Genus)IIの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus II)で規定される。
【0082】
【化15】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0083】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) IIaとして、次の式で規定される。
【0084】
【化16】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0085】
好ましい実施形態の小分子IgE抑制剤の一つの亜属は、亜属(Subgenus) IIbとして、次の式で規定される。
【0086】
【化17】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0087】
次の具体的な化合物は、以下に記載するように合成され、ex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方において活性であることが見出だされた。それらは、属(Genus)IIの定義内に包含される。
【0088】
【表11】

【0089】
【表12】

【0090】
【表13】

【0091】
【表14】

【0092】
【表15】

【0093】
【表16】

【0094】
【表17】

【0095】
【表18】

【0096】
【表19】

属(Genus)IIの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)IIと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0097】
【化18】

【0098】
【化19】

属(Genus)IIの化合物の合成
合成スキームIIは、属(Genus)IIの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。合成スキームIIaは、属(Genus)IIの化合物を調製するために使用できる一方法の一実施形態を示す。属(Genus)IIの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0099】
化合物Kは、属(Genus)IIに含まれる化合物の代表である。
【0100】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物F〜Kを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0101】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物F〜Kを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0102】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0103】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0104】
上記の化合物F〜Kの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物F〜Kとを反応させることによって調製される。
【0105】
属(Genus)IIの化合物の例を配列で以下に示す。好ましい化合物は上記の方法によって合成することができる。
【0106】
【化20】

企画(Project)Iで示される式で化合物の一群(family)が作られる。置換基RおよびRは、以下に示す置換基1〜20より選択される。
【0107】
【化21】

属(Genus)IIIの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus III)で規定される。
【0108】
【化22】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0109】
次の具体的な化合物は、以下に記載するように合成され、ex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方において活性であることが見出だされた。それらは、属(Genus)IIIの定義内に包含される。
【0110】
【表20】

【0111】
【表21】

属(Genus)IIIの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)IIIと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0112】
【化23】

属(Genus)IIIの化合物の合成
合成スキームIIIは、属(Genus)IIIの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)IIIの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0113】
化合物Qは、属(Genus)IIIに含まれる化合物の代表である。
【0114】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物L〜Qを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0115】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物L〜Qを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0116】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0117】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0118】
上記の化合物L〜Qの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物L〜Qとを反応させることによって調製される。
【0119】
属(Genus)IVの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus IV)で規定される。
【0120】
【化24】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0121】
次の具体的な化合物は、以下に記載するように合成され、ex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方において活性であることが見出だされた。それらは、属(Genus)IVの定義内に包含される。
【0122】
【表22】

【0123】
【表23】

【0124】
【表24】

属(Genus)IVの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)IVと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0125】
【化25】

属(Genus)IVの化合物の合成
合成スキームIVは、属(Genus)IVの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)IVの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0126】
化合物Vは、属(Genus)IVに含まれる化合物の代表である。
【0127】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物R〜Vを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0128】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物R〜Vを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0129】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0130】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0131】
上記の化合物R〜Vの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物R〜Vとを反応させることによって調製される。
【0132】
属(Genus)Vの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus V)で規定される。
【0133】
【化26】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0134】
属(Genus)Vの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)Vと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0135】
【化27】

属(Genus)Vの化合物の合成
合成スキームVは、属(Genus)Vの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)Vの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0136】
化合物BBは、属(Genus)Vに含まれる化合物の代表である。
【0137】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物W〜BBを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0138】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物W〜BBを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0139】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0140】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0141】
上記の化合物W〜BBの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物W〜BBとを反応させることによって調製される。
【0142】
属(Genus)VIの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VI)で規定される。
【0143】
【化28】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0144】
属(Genus)VIの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)VIと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0145】
【化29】

属(Genus)VIの化合物の合成
合成スキームVIは、属(Genus)VIの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)VIの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0146】
化合物HHは、属(Genus)VIに含まれる化合物の代表である。
【0147】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物CC〜HHを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0148】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物CC〜HHを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0149】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0150】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0151】
上記の化合物CC〜HHの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物CC〜HHとを反応させることによって調製される。
【0152】
属(Genus)VIIの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VII)で規定される。
【0153】
【化30】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0154】
属(Genus)VIIの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)VIIと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0155】
【化31】

属(Genus)VIIの化合物の合成
合成スキームVIIは、属(Genus)VIIの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)VIIの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0156】
化合物NNは、属(Genus)VIIに含まれる化合物の代表である。
【0157】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物II〜NNを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0158】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物II〜NNを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0159】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0160】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0161】
上記の化合物II〜NNの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物II〜NNとを反応させることによって調製される。
【0162】
属(Genus)VIIIの化合物
小分子IgE抑制剤の一群(family)は、次の属(Genus VIII)で規定される。
【0163】
【化32】

LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。
【0164】
属(Genus)VIIIの化合物は、当技術分野において知られている従来のどんな反応によっても合成することができる。合成例としては、合成スキーム(Synthetic
Scheme)VIIIと呼ぶ以下の反応が挙げられる。
【0165】
【化33】

属(Genus)VIIIの化合物の合成
合成スキームVIIIは、属(Genus)VIIIの化合物を調製するために使用できる一方法を示す。属(Genus)VIIIの化合物を合成するために、多くの異なる合成反応スキームを使用できることは当業者には理解されよう。さらに、同等の結果を得るために、合成反応において多くの異なる溶媒、カップリング剤、および反応条件を使用できることは当業者には理解されよう。
【0166】
化合物TTは、属(Genus)VIIIに含まれる化合物の代表である。
【0167】
当業者は、シーケンスの変動を理解し、さらに、化合物OO〜TTを製造するためには、上記のプロセスで適当に使用できることが示されている、あるいは、知られている類似の反応から適当な反応条件の変化を認識されよう。
【0168】
本明細書に記載した、好ましい実施形態の化合物OO〜TTを調製する方法においては、保護基の要件は、一般に、有機化学の当業者によって十分に認識され、したがって、そのような基は特に例示しないかもしれないが、適当な保護基の使用は本明細書のスキームの方法によって必然的に含意されている。そのような適当な保護基の導入および除去は、有機化学の当技術分野においてよく知られており、たとえば、T.W.Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”、Wiley(ニューヨーク)、1981年を参照されたい。
【0169】
本明細書に記載の反応生成物は、抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって単離する。
【0170】
本明細書に記載されていない出発物質は、市販されているか、公知であるか、または当技術分野において公知の方法によって調製することができる。
【0171】
上記の化合物OO〜TTの塩は、適当な塩基または酸と化学量論当量の化合物OO〜TTとを反応させることによって調製される。
【0172】
属(Genera)I〜VIIIにおいて、好ましいRおよびRの置換基は、それぞれ独立に、次のものより選択される。
【0173】
【化34】

より好ましくは、RおよびRの置換基は、置換基1〜5および13より選択される。
【0174】
属(Genera)IおよびIIに包含される次の具体的な化合物が特に好ましい。
【0175】
【化35】

【0176】
【化36】

【実施例】
【0177】
〔実施例1〕
好ましい化合物の合成
【0178】
【化37】

ヒドラゾン
p−ブロモフェニルヒドラジンヒドロクロリド(250.0g、1.12mol)およびp−ニトロ−アセトフェノン(166.5g、1.00mol)を10Lの丸底フラスコ中の酢酸(1.95L)に懸濁させた。エタノール(1.45L)を室温で攪拌しながらフラスコ中に加えた。ゆっくりと反応混合物を還流するまで加熱し、5時間還流した。次いで、15℃で水(3.5L)を加え、1時間攪拌した。ろ過し、その後、冷水200mlで洗浄し、真空乾燥を行って、暗赤色の純粋な生成物246.8g(66%)を得た。
【0179】
工程2
82〜85℃のポリリン酸1.0Lに、ヒドラゾン(100g、0.299mol)を加え、1時間攪拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、次いで3.0Lの冷水、続いて1.0LのEtOAcで希釈した。反応混合物を1時間攪拌し、ろ過した。得られた淡黄色の粉末を4.0LのEtOAcに溶解し、ろ過した。ろ液をシリカゲル吸着床に通した。ろ液を減圧濃縮し、黄色の粗生成物を得た。それをメタノール中で再結晶させ、橙色の固形物として目的化合物を得た(35g、収率36%)。この化合物はH−NMRおよびTLC(薄層クロマトグラフィー)によって純粋であることが示された。注意!本反応は発熱反応である。反応温度を維持するために、ヒドラゾンはゆっくりと加えるべきである。
【0180】
5−ブロモ−2−[4−ニトロフェニル]インドールの2段階合成
工程1:3の合成:
1ヒドロクロリド(5.0g、22.4mmol、1.1当量)および2(3.3g、20.1mmol、1.0当量)の混合物を含む酢酸50mLを還流下で5時間加熱し、次いで室温で終夜攪拌した。反応混合物を氷水浴中で冷却し、水100mLを加えた。30分間攪拌した後、赤色の沈殿物をろ過し、20mLの冷水で洗浄した。H−NMRおよびTLC分析によって、ヒドラゾン3が純粋であることが示された。収量=4.9g。
【0181】
工程2:4の合成:
ヒドラゾン3(4.0g)を含むポリリン酸(PPA)25mLを85℃で1時間加熱した。反応混合物を氷水浴中で冷却し、次いで水200mLで希釈し、ろ過した。固形物を酢酸エチル200mLに溶解し、次いでヘキサン200mLで希釈し、シリカゲル5gで処理した。これを30分間攪拌し、次いでろ過した。ろ液を濃縮乾燥し、次いでメタノールから再結晶し、橙色の固形物を得た。この化合物はH−NMRおよびTLCによって純粋であることが示された。収率=26%(母液のTLC分析によって、かなりの量のインドール4の存在が示された)。
【0182】
2−(4−ニトロフェニル)−1H−インドール−5−イルアミンヒドロクロリドの合成
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ブロモインドール(100mg、0.315mmol、1.0当量)およびPd(dba)(15mg、0.016mmol、0.05当量)を入れ、次いでTHF5.0mLを入れた。トリ−t−ブチルホスフィンのヘキサン溶液(ヘキサン中10wt%)(95μL、0.031mmol、0.1当量)を加え、続いてリチウム
ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M)(0.95ml、0.95mmol、3.0当量)をゆっくり加えた。次いで、得られた暗色の混合物を還流下で1時間加熱した。次いで、反応混合物を氷水浴中で冷却し、1.0MのHCl(水溶液)7mlで処理した。15分間攪拌した後、ヘキサン10mlを加え、15分間攪拌し続けた。懸濁液をろ過し、ヘキサン:酢酸エチル=1:1の混合液10ml、次いで10mLの冷水で洗浄した。次いで、沈殿物をメタノールで洗浄した。ろ過物を濃縮し、真空乾燥して、表題の化合物を得た。この化合物は、さらに精製することなく、次の工程に使用した。
【0183】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−イルアミンヒドロクロリド
オーブン乾燥し、アルゴンで冷却した丸底フラスコに、5−ブロモ−2−(4−ニトロフェニル)−1H−インドール(2.0g、6.31mmol)およびトリスジベンジリデンアセトン二パラジウム(0.29g、0.32mmol)を入れ、次いでTHF100mLを入れた。トリ−tert−ブチルホスフィン(10wt%)のヘキサン溶液(1.93mL、0.63mmol)を加え、続いてリチウムヘキサメチルジシラザン(THF中1.0M)(18.9ml、18.9mmol)を加えた。暗色の溶液を還流下で1時間加熱し、次いで室温にまで冷却した。この混合物を氷冷1.0MのHCl(水溶液)(70mL)に注ぎ、激しく攪拌した。ヘキサンを加え、30分間攪拌し続けた。沈殿物をろ過し、20mLの冷水、および5%THF:95%ヘキサン溶液20mLで洗浄した。沈殿物をメタノール200mLで洗浄した。メタノール洗浄液を濃縮して、アミノニトロインドール1.5g(82.4%)を得た。
【0184】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボニトリル
冷却器および撹拌子を備えた丸底フラスコに、5−ブロモ−2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール(15.0g、47.3mmol)、Pd(dba)(867mg、1.8mmolPd)、Zn(CN)(10.02g、85.3%)および亜鉛粉末(372mg、0.7mmol)を入れた。系をアルゴン下で数分間パージし、DMF(225ml)を加え、続いてトリ−tブチルホスフィンのヘキサン溶液(5.8ml、10wt%、1.9mmol)を加えた。混合物を室温で15分間攪拌し、次いで120℃で3時間加熱した。混合物をセライトでろ過し、その詰物(パッド)をDMF(20ml)で洗浄した。ろ液を水(700ml)で希釈して、明るい黄色の沈殿物を生成させた。沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空乾燥した。収量(13.1g、定量)。
【0185】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボン酸アミド
撹拌子および還流凝縮器を備えた250mLの丸底フラスコに、2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボニトリル(1.53g、5.80mmol)およびLiOH・HO(1.46g、34.8mmol)を入れた。系をアルゴンでパージし、メタノール(100ml)を加えた。混合溶液を40℃のオイルバス中に入れ、次いで50%過酸化水素水(2.34ml、40.6mmol)を加えた。混合物を5時間還流させ、氷浴中で冷却し、1.0MのHCl(水溶液)30mlで希釈した。橙色の沈殿物をろ過し、水で洗浄した。生成物を真空下、110℃で乾燥した。収量(1.25g、77%)。
【0186】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
冷却器および撹拌子を備えた2Lの丸底フラスコに、2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボン酸アミド(9.95g、0.035mol)を入れた。フラスコをアルゴンでパージし、メタノール(1L)を加え、続いて濃HCl(300mL)を加えた。混合物を5日間還流させた。反応混合物を濃縮し、約0℃で冷却し、次いでろ過した。生成物を水で洗浄し、回収し、真空下、110℃で乾燥した。収量:(8.15g、79%)。
【0187】
2−(4−アミノ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
オーブン乾燥した、磁気撹拌子を備えた2Lの丸底フラスコに、アルゴン下で、2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル(9.33g、31.52mmol)、メタノール(600mL)、およびTHF(300mL)を入れた。パラジウム触媒(3.358、10wt%、3.152mmol)を分割して慎重に加え、次いで酢酸(2ml)を加えた。混合物を排気し、次いでH(g)を充填したバルーンを混合物上に設置した。反応混合物を室温で終夜攪拌した。混合物をセライトのパッドでろ過した。セライトパッドを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を約250mLに濃縮し、次いでシリカゲルの栓(プラグ)でろ過し、70%酢酸エチル:30%ヘキサン、次いで酢酸エチルで溶出させた。ろ液を濃縮し、約70mLの沸騰メタノールでスラリー化した。次いで、粗生成物を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン=7:3の溶液を使用し、シリカゲルで精製して、純粋な生成物4.5gを得た。収量(4.5g、53.7%)
【0188】
【化38】

N−(3−ブロモ−フェニル)−N’−[1−(4−ニトロ−フェニル)−エチリデン]−ヒドラジン(1):
オーブン乾燥し、アルゴンで冷却した、磁気攪拌子、温度計および冷却器を取り付けた1Lの3つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、3−ブロモ−フェニルヒドラジン20gおよび4−ニトロ−アセトフェノン12.31g(1当量)を加え、続いて酢酸350mlを加えた。混合物を110℃で3.5時間加熱した。混合物は室温で18時間放置した。橙色のスラリーを氷水に注ぎ、得られた沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥して、18.33gの所望のヒドラゾン1を得た。収量:63%。TLCでは実質的に1種の生成物が示された。このヒドラゾン1は次の工程に直接使用した。
【0189】
H−NMR(DMSO): δ 9.81(s,1H,NH);8.23(d,2H,J=9Hz,芳香族のH(aromatic H));8.02(d,2H,J=9Hz,aromatic H);7.46(s,1H,aromatic H);7.23(m,2H,aromatic H);6.97(m,1H,aromatic H);2.30(s,3H,CH)。
【0190】
6−ブロモ−2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール(2A):
オーブン乾燥した、機械的攪拌器および温度計を取り付けた1Lの3つ口フラスコに、1を9.4g加え、続いて連続攪拌しながらPPA250mlを加えた。激しく攪拌しながら混合物を15分間かけて80℃に加熱し、80℃で30分間保持すると、TLCに出発物質の消失と2つのスポットの出現とが示された。混合物を冷却し、激しく攪拌しながら1Lの氷水に注いだ。固形物をろ過によって回収し、水で洗浄し、次いで(フィルタ上の残渣は残して)酢酸エチルに溶解し、濃縮し、乾燥して、2種類の位置異性体2Aおよび2Bの50:50の混合物を得た。これらを、10〜15%の酢酸エチルのヘキサン溶液を使用し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって分離した。これにより、6−ブロモ異性体2Aが1.8g得られた。
【0191】
H−NMR(DMSO): δ 12.0(br s,1H,NH);8.35(d,2H,J=8.7Hz,芳香族のH(aromatic H));8.11(d,2H,J=8.7Hz,aromatic H);7.60(s,1H,aromatic H);7.58(d,1H,J=8Hz,aromatic H);7.23(s,1H,aromatic H);7.18(d,1H,J=8Hz,aromatic H)。
【0192】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−6−カルボニトリル(3):
オーブン乾燥した250mLのフラスコに、2Aを2.77g(1当量)、Zn(CN)を1.85g(1.8当量)、Zn粉末を68mg、およびPddbaを160mg(0.02当量)加え、続いて乾燥DMF75mlを加えた。磁気攪拌しながら、PtBuの10%ヘキサン溶液(0.04当量)1.07mlを加え、混合物を室温で30分間攪拌し、続いて100℃でさらに35分間加熱した。混合物を室温にまで冷却し、氷水に注いだ。固形物を回収し、水で洗浄し、乾燥した。生成物をTHFに溶解し、ろ過し、濃縮乾燥して、粗製3を製造した。これを精製することなく、次の工程で使用した。
【0193】
H−NMR(DMSO): δ 12.43(br s,1H,NH);8.37(d,2H,J=9Hz,aromatic H);8.21(d,2H,J=9Hz,aromatic H);7.92(s,1H,aromatic H);7.80(m,1H,aromatic H);7.39(m,1H,aromatic H);7.35(s,1H,aromatic H)。
【0194】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸アミド(4):
オーブン乾燥した、磁気攪拌子および冷却器を取り付けた25mLのフラスコに、3を100mg、LiOH・HOを96mg(6当量)、およびメタノールを5ml加えた。アルゴン下で攪拌しながら、50%過酸化水素水0.155ml(7.2当量)を注射器によって導入し、混合物を還流させた。2.5時間後、混合物を冷却し、冷却した1MのHClに注いで、反応を完了させた。橙赤色の沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥して、82mgの粗製アミド4を得た。このアミドは、7.5%のメタノールの塩化メチレン溶液を使用し、シリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製した。このようにして、収率50%で53mgの純粋な4が得られた。
【0195】
H−NMR(DMSO): δ 12.08(s,1H,NH);8.36(d,2H,J=9Hz,aromatic H);8.17(d,2H,J=9Hz,aromatic H);7.99(s,1H,aromatic H);7.95(s,1H,aromatic H);7.62(m,2H,aromatic H);7.24(m,2H,aromatic H)。
【0196】
MS(APCI+ve):MH,282,100%。
【0197】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸(6):
TLCで加水分解が完了するまで、15mLの濃HClを含むメタノール75mLに770mgのカルボキサミド4を溶解した溶液を還流下で64時間加熱した。混合物を冷却し、氷水に注ぎ、得られた沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥して、747mgの粗製エステル5を製造した。このエステルをさらに精製することなく、使用した。
【0198】
冷却器および磁気攪拌子を取り付けたフラスコ内の上記で得られた635mgのエステル5に、LiOH901mg、DME75mL、および水15mLを導入し、一定速度で攪拌しながら混合物を20時間還流させた。冷却した混合物をHClで酸性化してpH1にし、氷水に注いだ。得られた沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥して、628mgの所望の酸6を製造した。
【0199】
H−NMR(DMSO): δ 12.65(br s,1H,COH);12.17(s,1H,NH);8.36(d,2H,J=9Hz,aromatic H);8.20(d,2H,J=9Hz,aromatic H);8.08(s,1H,aromatic H);7.66(m,2H,aromatic H);7.29(m,2H,aromatic H)。
【0200】
MS(APCI−ve):M,281,100%。
【0201】
2−(4−ニトロ−フェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸アダマンタン−1−イルアミド(7)
オーブン乾燥し、アルゴンで冷却した100mLのフラスコに、酸6を605mg、EDCI・HClを493mg、HOBtを348mg加えた。アルゴン雰囲気下で、乾燥DMF30mlおよびEtN1.79mlを加え、混合物を室温で15分間攪拌した。その後、1−アダマンチルアミン389mgを加え、得られた混合物を連続攪拌しながら60℃で16時間加熱すると、TLCで反応が完了したことが示された。混合物を0℃に冷却し、水に注いだ。得られた黄色の固形物を回収し、ろ過して粗製アミドを得た。このアミドは、溶出剤として50〜90%の酢酸エチルのヘキサン溶液を使用し、シリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製した。溶媒を蒸発させて、600mgの純粋な7を得た。
【0202】
H−NMR(DMSO): δ 12.03(s,1H,NH);8.34(d,2H,J=9Hz,aromatic H);8.15(d,2H,J=9Hz,aromatic H);7.88(s,1H);7.61(m,1H);7.52(m,2H);7.25(m,1H);1.65−2.12(m,15H)。
【0203】
MS(APCI+ve):MH,416,100%。
【0204】
2−(4−アミノ−フェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸アダマンタン−1−イルアミド(8):
アルゴンでパージした250mLのフラスコ内の595mgの7に、メタノール40mlおよびTHF40mlを導入し、続いて152mgの10%Pd/Cを導入した。この混合物に、攪拌しながら、酢酸0.15mlを注射器によって加えた。フラスコを水素でパージし、脱気し、水素を再充填し(2度)、混合物を水素下で18時間攪拌した。混合物をセライトおよびシリカゲルでろ過した。溶媒を除去し、真空乾燥して、675mgのほぼ純粋なアミン8を得た。このアミンは、その後のカップリングに使用した。
【0205】
MS(APCI+ve):MH,386,100%。
【0206】
ニトロ基還元の一般的手順
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ニトロインドール(1.0当量)および活性炭担持パラジウム(0.1当量)を入れた。メタノール、(完全に溶解させるために)THF、および数滴の氷酢酸を加えた。系をウォーター・アスピレーターで排気し、バルーンによって系内にH(g)を入れた。反応混合物を室温で16時間(終夜)攪拌し、次いでセライト/シリカゲルのパッドでろ過した。次いで、粗製混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、アニリンを得た。
【0207】
アミド生成の一般的手順
オーブン乾燥した丸底フラスコに、酸(1.1当量)、HOBT(1.1当量)、およびEDCI(HCl)(1.1当量)を入れた。DMFおよびトリエチルアミンを加え、混合物を室温で10分間攪拌した。アミン(1.0当量)を一度に加え、次いで混合物を60℃で16時間(終夜)加熱した。混合物を氷水浴中で冷却した後、HOで処理し、15分間攪拌した。沈殿物をろ過し、冷水で洗浄した。
【0208】
〔実施例2〕
IgE反応抑制
本発明の小分子の阻害活性を上記のex vivoアッセイおよびin vivoアッセイの両方を使用して検定した。上記の化合物はすべて、IgE反応の抑制に活性であった。ex vivoアッセイにおいて、属(Genera)I〜IVの化合物は1pM〜100μMの範囲の濃度で50%阻害をもたらした。in vivoアッセイにおいて、この化合物は、少なくとも2日〜7日間連続で分割用量(たとえば、1日に2〜4回)で投与したとき、約0.01mg/kg/日未満〜約100mg/kg/日の範囲の濃度で有効であった。したがって、好ましい実施形態の小分子阻害剤は、抗原誘発IgE濃度上昇を低下させるのに有用である、その結果として、アレルギー一般、特にアレルギー性喘息などのIgE依存性プロセスの治療に有用であるとして、開示される。
【0209】
〔実施例3〕
細胞増殖に対する作用
細胞増殖に対するフェニル−インドール化合物の作用を判定する目的で、様々な実験を実施した。これらの実験では、最終的に、増殖性細胞DNAに組み込まれたH−チミジンを測定した。特定の手順は、細胞および刺激物によって変化した。マウスの脾臓に由来する細胞を1ml当たり300万個培養した。細胞株は、1ml当たり10万〜100万個播種された。脾臓B細胞をT細胞の枯渇によって単離し、ホルボールミリスチン酸アセタート(PMA)(10ng/ml)にイオノマイシン(100nM)を加えたもの、またはIL−4(10ng/ml)に抗CD40 Ab(100ng/ml)を加えたもので刺激した。まず抗Thy1腹水(10%)、抗CD4 Ab(0.5μg/ml)、および抗CD8 Ab(0.5μg/ml)の混合物(cocktail)と共に、続いてモルモット補体(吸着させた)と共に脾臓細胞を培養することにより、培養前にT細胞を枯渇させた。細胞株を刺激せず、または、ヒト上皮細胞成長因子(EGF)(100ng/ml)によって刺激した。細胞は全て、96ウェルプレートで2〜3日間培養し、3H−チミジン(50μCi/ml)50μlで6〜14時間パルスした。
【0210】
脾臓細胞では、好ましい実施形態のある種の化合物は、in vitroでのIL−4/抗CD40 Abに対するIgE応答を抑制したのとほぼ同じ効力で、PMA/イオノマイシンおよびIL−4/抗CD40 Abに対するB細胞増殖応答を抑制した(図1)。好ましい実施形態のある種の化合物について、ConA刺激T細胞増殖およびLPS刺激B細胞増殖(MDS Pharmaにより前もって形成)において、同様の阻害効力が得られ、このことは、これらの薬物の作用に特異性がないことを示唆している。一方、好ましい実施形態のある種の化合物を用いて実施した一連の免疫試験では、ConA刺激サイトカイン放出の阻害以外の他の作用は小さいことが実証された。
【0211】
腫瘍細胞では、脾臓リンパ球での結果から、これらの薬物の存在下での腫瘍細胞の増殖を測定することにより、細胞増殖をさらに分析した。初期分析は、刺激していない、またはIL−4/抗CD40 Abで刺激したマウスM12.4.1リンパ腫細胞を用いて実施した。好ましい実施形態のある種の化合物は、M12.4.1細胞の増殖を抑制したが、刺激した脾臓細胞で観察された効力よりも低い効力でであった。しかしながら、好ましい実施形態のある種の化合物の効力は、細胞をIL−4/抗CD40 Abで培養したときに、増大した。この刺激は、M12.4.1細胞におけるNF−κBの活性を誘発することが知られている。
【0212】
大部分がヒト起源である様々な組織に由来する一連の腫瘍系を試験することにより抗増殖活性の選択性を確認するために、同様の方法を使用した。選択した各組織から少なくとも2種の細胞系の増殖データを得ることを試みた。100nM以下の各化合物によっては少量の細胞系のみしか阻害されず、多くの細胞系では細胞のバランスに遥かに高い濃度が必要とされた。いくつかの試験した細胞系の公知の特性、および以前のこれらの化合物のウェスタンブロットの結果のために、NF−κB阻害とこれらの薬物の作用との関連を示唆する証拠が存在する。乳癌細胞は、この現象を試験するための良好なモデルを与える。なぜなら、乳癌細胞は主として2型、つまりエストロゲン受容体(ER)陽性およびER陰性があるからである。後者の細胞は、あまり分化せず、EGF受容体の発現密度がより高く、治療に対して回復がより早い傾向がある。ER陰性/EGFR陽性細胞の増殖はまたNF−κBによって駆動される傾向があり、したがってin vitroでの薬物に対する増殖応答について、これらの細胞の選択性を試験した。すべてのEGF応答細胞系の増殖は、in vitroで、好ましい実施形態のある種の化合物によって強力に阻害された。
【0213】
好ましい実施形態のある種の化合物は、in vitroで、様々な免疫原性刺激に曝露したTおよびBリンパ球に対して抗増殖活性を示す。これらの作用は非常に強力であり、そのIgE抑制活性と一致している。この作用のメカニズムは解明されていないが、IL−4/抗CD40 Ab誘発IgE生産のメカニズムについては多くが知られている。この応答の主要因子は、転写活性化剤NF−κBである。この因子は多くの腫瘍細胞の増殖に関係があり、したがって、in vitroで様々な腫瘍細胞系の増殖に対する活性について、これらの薬物を試験した。本発明者らの実験によって、多くの腫瘍細胞系は好ましい実施形態のある種の化合物の作用に対して感受性があり、多くの感受性の系の増殖はNF−κB因子によって駆動され得ることが明らかになった。しかしながら、NF−κB以外の因子によって駆動されることが知られている他の細胞系(たとえば、ER陽性HCC1500およびZR−75−1)。したがって、好ましい実施形態のある種の化合物は、ある種の腫瘍細胞に選択的に作用すると思われる。好ましい実施形態に従って開示した他の化合物、特に好ましい実施形態のある種の化合物に構造的に類似する化合物も類似の特性を示すことが予想される。
【0214】
治療レジメン
特定のアレルギーを治療するのに有効である、または抗増殖剤として使用することができるフェニル−インドール化合物の量は疾患の種類に依存し、標準的な臨床技術によって決定することができる。所定の状態で使用される正確な用量は、化合物の選択および病気の重症度にも依存し、開業医の判断および各患者の状況によって決定するべきである。
【0215】
抗アレルギー療法なので、患者のIgE濃度および肺変化と血行動態変化の標準指数の間の用量の応答関係に基づいて、開業医が適当な用量を決定し、調整することができる。さらに、ex vivoスクリーニングおよびin vivoスクリーニングのために本明細書で開示したプロトコルに従うことによって、過度の実験をすることなく、用量範囲を決定できることを当業者なら理解するであろう(たとえば、Hasegawaら、J.Med.Chem.、第40巻、第395〜407頁(1997年)およびOhmoriら、Int.J.Immunopharmacol.、第15巻、第573〜579頁(1993年)を参照のこと。これは、ナフタレン誘導体によるIgE抑制に関する用量応答関係を決定するために、同様のex vivoアッセイおよびin vivoアッセイを使用する。参照により本明細書に組み込む)。
【0216】
初めに、抗アレルギー作用または抗喘息作用を発揮するためには、これらの化合物の適当な用量は、一般に、分割用量で1日当たり体重1kgにつき約0.001mg〜約300mgの範囲であり、分割用量で1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜100mgの範囲がより好ましい。これらの化合物は、経口経路、エアロゾル経路、静脈内経路、皮下経路などの経路に適した製剤として、または活性化合物の全身投薬を行うことに有効である他のいずれの経路によって、全身に投与することが好ましい。製剤組成物は当技術分野においてよく知られている。治療レジメンは、周期投与を含むことが好ましい。さらに、アレルゲンへの連続曝露によってアレルギー反応が誘発されると思われる長期療法を示すことができる。2〜7日間連続して継続的に実施する場合、毎日1回の投与または1日2回の投与が、動物での単一抗原攻撃に対するIgE応答を抑制するのに有効であった。したがって、好ましい実施形態では、少なくとも2日間連続して一定間隔で化合物を投与する。しかしながら、投薬頻度および治療継続期間を含む治療レジメンは、アレルゲンの種類、用量、頻度、およびアレルゲンへの曝露時間、ならびに標準的な臨床指数に応じて、熟練の開業医が決定し、最適なIgEダウンレギュレーションを得るために必要に応じて変更することができる。
【0217】
好ましい実施形態では、患者のIgE応答を最適にダウンレギュレーションするために、1種以上の開示した他の小分子阻害剤と併せてIgE抑制化合物を投与することができる。さらに、1種以上の好ましい実施形態の化合物は、アレルギーまたは喘息の根本原因および急性の症状の治療を目的として、既に知られている、または後に発見される他の薬物と組み合わせて投与できることが考えられる。本発明の範囲内で想定される、このような併用療法は、1種以上の小分子IgE阻害剤と、病状の少なくとも1種の症状を緩和するのに有効であることが知られている1種以上の追加成分とを一緒に混合することを含む。変更形態では、同じ病状経過中を除いて、本明細書に開示した小分子IgE阻害剤を追加薬物とは別々に投与することができ、その際、それらの独立した有効な治療レジメンに従ってIgE阻害剤および緩和化合物の両方を投与する。
【0218】
抗増殖療法として、本明細書で開示したフェニル−インドール化合物の適当な用量は当業者が決定することができる。薬理学者および腫瘍学者なら、過度の実験をすることなく、他の抗増殖剤および化学療法薬について使用される標準的な治療技術に基づいて、個々の患者ごとに必要とされる適当な用量を容易に決定することができる。
【0219】
初めに、抗増殖フェニル−インドール化合物の適当な用量は、一般に、分割用量で1日当たり体重1kgにつき約0.001mg〜約300mgの範囲であり、分割用量で1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜100mgの範囲がより好ましい。抗癌作用を発揮するためには、用量は1日当たり体重1kgにつき約1mg〜100mgの範囲であることが最も好ましい。これらの化合物は、経口経路、エアロゾル経路、静脈内経路、皮下経路などの経路に適した製剤として、または活性化合物の全身投薬を行うことに有効である他のいずれの経路によって、全身に投与することが好ましい。
【0220】
理想的には、当業者によって決定されるように、1種以上の好ましい実施形態のフェニル−インドール化合物は、活性剤のピーク血漿濃度を達成するように投与すべきである。適切な血漿濃度を実現するためには、製剤は生理食塩水などの適当な溶液に含めて静脈内に注入することができ、または活性成分の巨丸剤として投与することができる。
【0221】
好ましい実施形態に従って使用される治療レジメンは、周期投与を含むことが好ましい。さらに、他の化学療法薬と同様に、長期療法も示すことができる。一部の患者には、1〜3年間、毎週、毎日、または1日2回の投与が必要になるかもしれない。したがって、好ましい実施形態では、少なくとも6ヵ月間一定間隔で化合物を投与する。しかしながら、投薬頻度および治療継続期間を含む治療レジメンは、病気の種類、異常細胞増殖の程度、癌のタイプ、罹患組織、および標準的な臨床指数に応じて、熟練の開業医が決定し、最適の抗増殖作用を得るために必要に応じて変更することができる。
【0222】
製剤中の抗増殖化合物の理想的な濃度は、薬物の吸収速度、不活性化速度、代謝速度、およびクリアランス速度など、いくつかの薬物動態パラメータ、ならびに他の公知の要因に依存することは当業者なら理解されよう。その濃度は治療する病気の重症度によって変化することも当業者なら理解されよう。治療用量に影響を及ぼす他の要因としては、腫瘍部位、患者の年齢および性別、他の病気、以前の他の薬物への曝露などが挙げられる。どの特定の患者についても、特定の治療レジメンは、個々の患者の必要にしたがって、および治療を施す開業医の専門家としての判断にしたがって、時間とともに評価され、調整されることになることは当業者なら理解されよう。
【0223】
好ましい一実施形態では、化合物は経口投与される。経口製剤は不活性希釈剤または食用担体を含むことが好ましい。経口投薬量は、ゼラチンカプセル中に入れてもよいし、また、錠剤に成形してもよい。顆粒、粒子あるいは粉末、シロップ、懸濁液、または溶液を使用することによって経口投与を実施することもできる。好ましい実施形態にしたがって多くの許容される経口組成物を使用できることは当業者なら理解されよう。たとえば、この活性化合物を標準的な賦形剤、アジュバント、滑剤、甘味剤、腸溶コーティング、緩衝剤、安定剤などと組み合わせることができる。
【0224】
別の実施形態では、活性部位に化合物を向かわせ、または集中させるターゲッティング部分を含むように活性化合物を変える。ターゲッティング部分としては、それだけに限定されないが、抗体、抗体フラグメントあるいは誘導体、サイトカイン、および治療する細胞で発現する受容体リガンドが挙げられる。
【0225】
好ましい実施形態では、フェニル−インドール化合物の作用を補う、あるいは促進する、または他の独立した改善効果を引き起こす他の活性剤と併せて化合物を投与する。これらの追加活性剤としては、それだけに限定されないが、抗真菌薬、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、および抗癌剤が挙げられる。急速な代謝、分解または除去から活性ベンゾイミダゾール化合物を保護する担体または薬剤を含む保護剤も使用することができる。好ましい実施形態にしたがって、放出制御製剤を使用することもできる。
【0226】
別の実施形態では、最適の抗増殖作用を得るために、1種以上の他の抗癌剤または治療と併せて1種以上の抗増殖化合物を投与することができる。抗癌剤としては、それだけに限定されないが、アルキル化剤[ロムスチン、カルムスチン、ストレプトゾシン、メクロレタミン、メルファラン、ウラシルナイトロジェンマスタード、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、マイトマイシン、チオテパ、ダカーバジン、プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、トリエチレンメラミン、ブスルファン、ピポブロマン、およびミトーテン]、代謝拮抗物質[メトトレキサート、トリメトレキサート、ペントスタチン、シタラビン、アラ−CMP、リン酸フルダラビン、ヒドロキシ尿素、フルオロウラシル、フロクスウリジン、クロロデオキシアデノシン、ゲムシタビン、チオグアニン、および6−メルカプトプリン]、DNA切断剤[ブレオマイシン]、トポイソメラーゼI阻害剤[トポテカン、イリノテカンおよびカンプトセシン]、トポイソメラーゼII阻害剤[ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、テニポシド、およびエトポシド]、DNA結合剤[ダクチノマイシンおよびミトラマイシン]、および紡錘体毒[ビンブラスチン、ビンクリスチン、ナベルビン、パクリタキセル、およびドセタキセル]が挙げられる。
【0227】
さらに、癌を含む過剰増殖疾患を治療するために、放射線療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または手術などの他の治療と組み合わせて、1種以上の好ましい実施形態の化合物を投与することができると想定される。本発明の範囲内で想定される、このような併用療法は、1種以上のフェニル−インドール化合物と、病状の少なくとも1種の症状を緩和するのに有効であることが知られている1種以上の追加成分とを一緒に混合することを含む。変更形態では、同じ病状経過中を除いて、本明細書に開示したフェニル−インドール化合物を追加薬物とは別々に投与することができ、その際、それらの独立した有効な治療レジメンに従ってフェニル−インドール化合物および緩和化合物の両方を投与する。
【0228】
多くの好ましい実施形態およびその変更形態を詳細に記載してきたが、他の変更形態および使用方法も当業者には容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨または特許請求の範囲から逸脱することなしに、様々な適用例、変更形態、および代替物が同等物であることが理解されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物において細胞増殖を阻害する、および/または、サイトカインあるいは白血球を阻害する、IgE濃度の上昇に関連するアレルギー反応を治療または予防するための薬剤組成物であって、
以下の化合物のいずれか1種以上を含む組成物。
【化1】

【化2】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項2】
前記多環式脂肪族基が、アダマンチル、ビシクロヘプチル、カンホリル、ビシクロ[2,2,2]オクタニル、およびノルボルニルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールが、ピリジン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、ピリミジン、ピラジン、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、ピロール、ピリダジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、ベンゾチオフィン、ベンゾフラン、パラチアジン、ピラン、クロメン、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、および対応する複素環からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
さらに、前記アレルギー反応に伴う症状少なくとも1種、細胞増殖を低減する、および/または、サイトカインあるいは白血球の阻害に活性である追加成分を少なくとも1種含む、請求項1に記載の薬剤組成物。
【請求項5】
およびRが、それぞれ独立に、以下のものから選択される、請求項1に記載の薬剤組成物。
【化3】

【請求項6】
化合物S1−S123、T1−T102、U1−U18、およびV1−V28からなる群より選択される化合物を含む、請求項1に記載の薬剤組成物。
【請求項7】
哺乳動物において細胞増殖を阻害する、および/または、サイトカインあるいは白血球を阻害する、IgE濃度の上昇に関連するアレルギー反応を治療または予防するための薬剤組成物であって、
以下の化合物のいずれか1種以上を含む組成物。
【化4】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項8】
化合物S−6、S−96、およびS−97からなる群より選択される化合物を含む、請求項7に記載の薬剤組成物。
【請求項9】
哺乳動物において細胞増殖を阻害する、および/または、サイトカインあるいは白血球を阻害する、IgE濃度の上昇に関連するアレルギー反応を治療または予防するための薬剤組成物であって、
以下の化合物のいずれか1種以上を含む組成物。
【化5】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項10】
化合物T−3、T−83、およびT−102からなる群より選択される化合物を含む、請求項9に記載の薬剤組成物。
【請求項11】
哺乳動物において細胞増殖を阻害する、および/または、サイトカインあるいは白血球を阻害する、IgE濃度の上昇に関連するアレルギー反応を治療または予防するための薬剤組成物であって、
以下の化合物のいずれか1種以上を含む組成物。
【化6】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項12】
化合物T−88、T−89、T−90、T−91、T−94、およびT−96からなる群より選択される化合物を含む、請求項11に記載の薬剤組成物。
【請求項13】
アレルギー反応を起こしている、または起こしやすい哺乳動物を治療するための、および/または、哺乳動物においてサイトカインまたは白血球を阻害するための薬剤を調製するための、少なくとも1種の請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項14】
さらに、前記アレルギー反応に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
前記少なくとも1種の追加成分が、短時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、長時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、炎症性メディエータ遊離抑制剤、およびロイコトリエン受容体アンタゴニストからなる群より選択される、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
前記少なくとも1種の追加成分が、薬剤として許容される希釈剤中で前記少なくとも1種の化合物と組み合わせられ、哺乳動物に同時投与される、請求項14に記載の使用。
【請求項17】
前記少なくとも1種の化合物を1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜約100mgの用量で投与する、請求項13〜16のいずれか一項に記載の使用。
【請求項18】
前記用量を一定間隔をあけて分割用量で投与する、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
前記一定間隔が一日である、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
喘息に罹患している、または罹患しやすい哺乳動物を治療するための薬剤を調製するための、少なくとも1種の請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項21】
さらに、前記喘息に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項20に記載の使用。
【請求項22】
前記追加成分が、短時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、長時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、炎症性メディエータ遊離抑制剤、およびロイコトリエン受容体アンタゴニストからなる群より選択される、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
細胞増殖による病気に罹患している、または罹患しやすい哺乳動物を治療するための薬剤を調製するための、少なくとも1種の請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項24】
さらに、前記細胞増殖に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
前記少なくとも1種の追加成分が、抗真菌薬、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、および抗癌剤からなる群より選択される、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
前記少なくとも1種の追加成分が、アルキル化剤、代謝拮抗物質、DNA切断剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、DNA結合剤、および紡錘体毒からなる群より選択される、請求項24に記載の使用。
【請求項27】
前記少なくとも1種の追加成分が、薬剤として許容される希釈剤中で前記少なくとも1種の請求項1に記載の化合物と組み合わせられ、哺乳動物に同時投与される、請求項24〜26のいずれか一項に記載の使用。
【請求項28】
前記少なくとも1種の請求項1に記載の化合物を1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜約100mgの用量で投与する、請求項23〜27のいずれか一項に記載の使用。
【請求項29】
前記用量を一定間隔をあけて分割用量で投与する、請求項28に記載の使用。
【請求項30】
前記一定間隔が一日である、請求項29に記載の使用。
【請求項31】
さらに、細胞過剰増殖に伴う症状少なくとも1種を改善するのに有効な他の療法少なくとも1種を施すことを含む、請求項23に記載の使用。
【請求項32】
前記療法が、抗癌療法である、請求項31に記載の使用。
【請求項33】
前記療法が、放射線療法、免疫療法、遺伝子治療、および手術からなる群より選択される、請求項31に記載の使用。
【請求項34】
哺乳動物においてアレルギー反応を治療または予防する、および/または、サイトカインあるいは白血球を阻害する方法であって、
以下の化合物の少なくとも1種を有効量投与することを含む方法。
【化7】

【化8】

【化9】

(式中、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項35】
さらに、前記アレルギー反応に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1種の追加成分が、短時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、長時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、炎症性メディエータ遊離抑制剤、およびロイコトリエン受容体アンタゴニストからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1種の追加成分が、薬剤として許容される希釈剤中で前記化合物と組み合わせられ、哺乳動物に同時投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物を1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜約100mgの用量で投与する、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記用量を一定間隔をあけて分割用量で投与する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記一定間隔が一日である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
哺乳動物において喘息を治療または予防する方法であって、
以下の化合物の少なくとも1種を、IgEを抑制する量、投与することを含む方法。
【化10】

【化11】

【化12】

(式中、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項42】
さらに、前記喘息に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記追加成分が、短時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、長時間作用型β−アドレナリンアゴニスト、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗コリン作用剤、コルチコステロイド、炎症性メディエータ遊離抑制剤、およびロイコトリエン受容体アンタゴニストからなる群より選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
哺乳動物において細胞増殖を阻害する方法であって、
以下の化合物の少なくとも1種をある量で投与することを含む方法。
【化13】

【化14】

(式中、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される。)
【請求項45】
さらに、前記細胞増殖に伴う症状少なくとも1種の低減に活性である追加成分を少なくとも1種投与することを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1種の追加成分が、抗真菌薬、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、および抗癌剤からなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1種の追加成分が、アルキル化剤、代謝拮抗物質、DNA切断剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、DNA結合剤、および紡錘体毒からなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1種の追加成分が、薬剤として許容される希釈剤中で前記化合物と組み合わせられ、哺乳動物に同時投与される、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記化合物を1日当たり体重1kgにつき約0.01mg〜約100mgの用量で投与する、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記用量を一定間隔をあけて分割用量で投与する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記一定間隔が一日である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
さらに、細胞過剰増殖に伴う症状少なくとも1種を改善するのに有効な他の療法少なくとも1種を施すことを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
前記療法が、抗癌療法である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記療法が、放射線療法、免疫療法、遺伝子治療、および手術からなる群より選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化15】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化16】

の化合物と式:
【化17】

の化合物とを反応させ、それによって式:
【化18】

の化合物を生成する工程;
式:
【化19】

の化合物の還元的アミノ化を行い、それによって式:
【化20】

の化合物を生成する工程;
塩化アシルと式:
【化21】

の化合物とを反応させ、それによって式:
【化22】

の化合物を生成する工程;
式:
【化23】

の化合物を還元し、それによって式:
【化24】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化25】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)Iの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項56】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化26】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化27】

の化合物と式:
【化28】

の化合物とを反応させ、それによって式:
【化29】

の化合物を生成する工程;
式:
【化30】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化31】

の化合物を生成する工程;
式:
【化32】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化33】

の化合物を生成する工程;
式:
【化34】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化35】

の化合物を生成する工程;
式:
【化36】

の化合物を還元し、それによって式:
【化37】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化38】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)IIの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項57】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化39】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化40】

の化合物と式:
【化41】

の化合物とをルイス酸の存在下で反応させ、それによって式:
【化42】

の化合物を生成する工程;
式:
【化43】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化44】

の化合物を生成する工程;
式:
【化45】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化46】

の化合物を生成する工程;
式:
【化47】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化48】

の化合物を生成する工程;
式:
【化49】

の化合物を還元し、それによって式:
【化50】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化51】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)IIIの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項58】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化52】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化53】

の化合物と式:
【化54】

の化合物とを反応させ、それによって式:
【化55】

の化合物を生成する工程;
式:
【化56】

の化合物の還元的アミノ化を行い、それによって式:
【化57】

の化合物を生成する工程;
塩化アシルと式:
【化58】

の化合物とを反応させ、それによって式:
【化59】

の化合物を生成する工程;
式:
【化60】

の化合物を還元し、それによって式:
【化61】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化62】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)IVの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項59】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化63】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化64】

の化合物と式:
【化65】

の化合物とをルイス酸の存在下で反応させ、それによって式:
【化66】

の化合物を生成する工程;
式:
【化67】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化68】

の化合物を生成する工程;
式:
【化69】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化70】

の化合物を生成する工程;
式:
【化71】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化72】

の化合物を生成する工程;
式:
【化73】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化74】

の化合物を生成する工程;
式:
【化75】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって属(Genus)Vの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項60】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化76】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化77】

の化合物と式:
【化78】

の化合物とをルイス酸の存在下で反応させ、それによって式:
【化79】

の化合物を生成する工程;
式:
【化80】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化81】

の化合物を生成する工程;
式:
【化82】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化83】

の化合物を生成する工程;
式:
【化84】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化85】

の化合物を生成する工程;
式:
【化86】

の化合物を還元し、それによって式:
【化87】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化88】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)VIの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項61】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化89】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化90】

の化合物と式:
【化91】

の化合物とをルイス酸の存在下で反応させ、それによって式:
【化92】

の化合物を生成する工程;
式:
【化93】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化94】

の化合物を生成する工程;
式:
【化95】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化96】

の化合物を生成する工程;
式:
【化97】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化98】

の化合物を生成する工程;
式:
【化99】

の化合物を還元し、それによって式:
【化100】

の化合物を生成する工程;および
塩化アシルと式:
【化101】

の化合物とを反応させ、それによって属(Genus)VIIの化合物を生成する工程を含む方法。
【請求項62】
次式で表される化合物またはその塩の調製方法であって、
【化102】

(式中、
LおよびMは、それぞれ独立に、H、アルキル、アルコキシ、アリール、置換アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、CF、OCF、CONH、CONHR、およびNHCORからなる群より選択され、
Rは、H、C〜Cアルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルからなる群より選択され、前記C〜Cアルキルは直鎖、分枝、または環状アルキルからなる群より選択され、
およびRは、それぞれ独立に、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族基、置換多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、多環式複素環、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択され、
前記置換多環式脂肪族基、置換フェニル、置換ナフチル、および置換ヘテロアリールは置換基を1〜3個含み、前記置換基は、H、ハロゲン、ポリハロゲン、アルコキシ基、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、カルボニル、OH、OCH、COOH、COOR’COR’、CN、CF、OCF、NO、NR’R’、NHCOR’、およびCONR’R’からなる群より選択され、かつ
R’は、H、アルキル、置換アルキル、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、多環式脂肪族、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールはヘテロ原子を1〜3個含み、前記ヘテロ原子は、独立に、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される)
式:
【化103】

の化合物と式:
【化104】

の化合物とをルイス酸の存在下で反応させ、それによって式:
【化105】

の化合物を生成する工程;
式:
【化106】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化107】

の化合物を生成する工程;
式:
【化108】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって式:
【化109】

の化合物を生成する工程;
式:
【化110】

の化合物とシアン化物イオンとを反応させ、それによって式:
【化111】

の化合物を生成する工程;
式:
【化112】

の化合物の加水分解を行い、それによって式:
【化113】

の化合物を生成する工程;
式:
【化114】

の化合物とアルキルアミンとを反応させ、それによって属(Genus)VIIIの化合物を生成する工程を含む方法。

【公表番号】特表2006−512293(P2006−512293A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−536642(P2004−536642)
【出願日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/030959
【国際公開番号】WO2004/024896
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(500539033)アバニール・ファーマシューティカルズ (15)
【Fターム(参考)】