説明

MCH拮抗作用を有するβ−ケトアミド化合物及びこれを含む医薬

本発明は一般式(I)
【化1】


(式中、基A、B、b、X、Y、Z、R1、R2、R3、R5a及びR5bは請求項1に記載された意味を有する)
のβ-ケトアミド化合物に関する。また、本発明は少なくとも一種の本発明のアミドを含む薬物に関する。本発明の薬物は、そのMCH受容体拮抗活性の結果として、代謝障害及び/又は食事障害、特に肥満、多食症、拒食症、過食症及び糖尿病の治療に適している。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

のβ-ケトアミド化合物、これらの互変異性体、ジアステレオマー、鏡像体、これらの混合物及びこれらの塩。
〔式中、
R1、R2は互に独立にH、必要により基R11により一置換又は多置換されていてもよいC1-8-アルキル基又はC3-7-シクロアルキル基(5員、6員又は7員シクロアルキル基の3位又は4位の-CH2基は-O-、-S-、-NR13-により置換されていてもよい)、或いは必要により基R20により一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又はニトロにより置換されていてもよいフェニル基又はピリジニル基を表し、又は
R1及びR2はC2-8-アルキレンブリッジを形成し、
−1個又は2個の-CH2-基は互いに独立に-CH=N-又は-CH=CH-により置換されていてもよく、かつ/又は
−1個又は2個の-CH2-基は互に独立にヘテロ原子が一緒に直接結合されず、かつ基-CO-が基R1R2N-に直接結合されないような方法で-O-、-S-、-SO-、-(SO2)-、-C(=CH2)-又は-NR13-により置換されていてもよく、
先に定義されたアルキレンブリッジ中で、1個以上のH原子がR14により置換されていてもよく、かつ
先に定義されたアルキレンブリッジが1個又は2個の同じ又は異なる炭素環基又は複素環基Cyにより置換されていてもよく、その結果、アルキレンブリッジと基Cyの間の結合が
−単結合又は二重結合を介して、
−スピロ環式環系を形成する共通のC原子を介して、
−縮合二環式環系を形成する2個の共通の隣接C原子及び/又はN原子を介して、又は
−ブリッジされた環系を形成する3個以上のC原子及び/又はN原子を介して
つくられ、
R3はH、C1-6-アルキル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル又はフェニル-C1-3-アルキルを表し、
XはC1-8-アルキレンブリッジを表し、
−基R1R2N-に直接結合されない-CH2-基は-CH=CH-又は-C=C-により置換されていてもよく、かつ/又は
−1個又は2個の非隣接-CH2-基(これらは基R1R2N-に直接結合されない)は互いに独立に夫々の場合に2個のO原子、S原子もしくはN原子又はO原子とS原子が一緒に直接結合されないような方法で-O-、-S-、-(SO)-、-(SO2)-、-CO-又は-NR4-により置換されていてもよく、
ブリッジXはR1及びXに結合されたN原子を含むR1に連結されて複素環基を形成してもよく、更にブリッジXはまたR2及びXに連結されたN原子を含むR2に連結されて複素環基を形成してもよく、かつ
アルキレンブリッジの2個のC原子又はC原子とN原子は付加的なC1-4-アルキレンブリッジにより一緒に結合されてもよく、かつ
ヘテロ原子に直接結合されないC原子はR10により置換されていてもよく、かつ/又は1個もしくは2個のC原子は夫々の場合にC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C4-7-シクロアルケニル及びC4-7-シクロアルケニル-C1-3-アルキルから選ばれた1個又は2個の同じ又は異なる置換基により置換されていてもよく、2個のアルキル置換基及び/又はアルケニル置換基は一緒に結合されて、炭素環式環系を形成してもよく、かつ
Zは単結合又は-CR7aR7b-CR7cR7d-を表し、
YはCyについて示された意味の一つを有し、
R1は基X及びR1とXに結合されたN原子を含むYに連結されて、Yに縮合された複素環基を形成してもよく、かつ/又は
XはYに連結されてYに縮合された炭素環基又は複素環基を形成してもよく、かつ
AはCyについて示された意味の一つを有し、
BはCyについて示された意味の一つを有し、
bは値0又は1を有し、
Cyは下記の意味
−飽和3〜7員炭素環基、
−不飽和4〜7員炭素環基、
−フェニル基、
−ヘテロ原子としてN、O又はS原子を有する飽和4〜7員又は不飽和5〜7員複素環基、
−ヘテロ原子として2個以上のN原子又は1個もしくは2個のN原子と1個のO又はS原子を有する飽和又は不飽和5〜7員複素環基、
−N、O及び/又はSから選ばれた1個以上の同じ又は異なるヘテロ原子を有する芳香族複素環5員又は6員基
の一つから選ばれた炭素環基又は複素環基を表し、
上記4員、5員、6員又は7員基は2個の共通の隣接C原子を介してフェニル環又はピリジン環に縮合されてもよく、かつ
上記5員、6員又は7員基中で、1個又は2個の非隣接-CH2基は互いに独立に-CO-基、-C(=CH2)-基、-(SO)-基又は-(SO2)-基により置換されていてもよく、かつ
上記飽和6員又は7員基はまたイミノブリッジ、N-(C1-4-アルキル)-イミノブリッジ、メチレンブリッジ、C1-4-アルキル-メチレンブリッジ又はジ-(C1-4-アルキル)-メチレンブリッジでブリッジされた環系として存在してもよく、かつ
上記環式基は1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル基の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ/又は1個以上のNH基がR21により置換されていてもよく、
R4はR17について示された意味の一つを有し、又はC3-6-アルケニルもしくはC3-6-アルキニルを表し、
R5a、R5bは互に独立にH、C1-3-アルキル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、CF3、F又はClを表し、アルキルを表すR5a及びR5bはR5a及びR5bが結合されているC原子と一緒になってC3-7-シクロアルキル基を形成するように一緒に結合されてもよく、
R7a、R7cは互に独立にH、F、Cl、C1-4-アルキル又はCF3を表し、
R7b、R7dは互に独立にH、F、C1-4-アルキル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル又はCF3を表し、
アルキルを表すR7a及びR7bはR7a及びR7bが結合されているC原子と一緒になってC3-7-シクロアルキル基を形成するように一緒に結合されてもよく、かつ/又は
アルキルを表すR7c及びR7dはR7c及びR7dが結合されているC原子と一緒になってC3-7-シクロアルキル基を形成するように一緒に結合されてもよく、又は
アルキルを表すR7b及びR7dはR7b及びR7dが結合されている2個のC原子と一緒になってC3-7-シクロアルキル基を形成するように一緒に結合されてもよく、
R10はヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-3-アルキル、C1-4-アルコキシ、(C1-4-アルコキシ)-C1-3-アルキル、カルボキシ、C1-4-アルコキシカルボニル、アミノ、C1-4-アルキル-アミノ、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ、アミノ-C1-3-アルキル、C1-4-アルキル-アミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルコキシ、C1-4-アルキル-アミノ-C1-3-アルコキシ、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ-C1-3-アルコキシ、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C1-3-アルコキシ、アミノカルボニル、C1-4-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノカルボニル又はシクロ-C3-6-アルキレンイミノ-カルボニルを表し、
R11はC1-3-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、R15-O-、R15-O-C1-3-アルキル、R15-O-CO-、R15-CO-O、シアノ、R16R17N-、R18R19N-CO-又はCyを表し、
R13はR17について示された意味の一つを有し、
R14はハロゲン、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、R15-O-、R15-O-CO-、R15-CO、R15-CO-O-、R16R17N-、R18R19N-CO-、R15-O-C1-3-アルキル、R15-O-CO-C1-3-アルキル、R15-O-CO-NH-、R15-SO2-NH-、R15-O-CO-NH-C1-3-アルキル、R15-SO2-NH-C1-3-アルキル、R15-CO-C1-3-アルキル、R15-CO-O-C1-3-アルキル、R16R17N-C1-3-アルキル、R18R19N-CO-C1-3-アルキル又はCy-C1-3-アルキルを表し、
R15はH、C1-4-アルキル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、ピリジニル又はピリジニル-C1-3-アルキルを表し、
R16はH、C1-6-アルキル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C4-7-シクロアルケニル、C4-7-シクロアルケニル-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C2-3-アルキル、C1-4-アルコキシ-C2-3-アルキル、アミノ-C2-6-アルキル、C1-4-アルキル-アミノ-C2-6-アルキル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ-C2-6-アルキル又はシクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C2-6-アルキルを表し、
R17はR16について示された意味の一つを有し、又は
フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、ピリジニル、ジオキソラン-2-イル、C1-4-アルキルカルボニル、ヒドロキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、C1-4-アルコキシカルボニル、C1-4-アルコキシカルボニル-C1-3-アルキル、C1-4-アルキルカルボニルアミノ-C2-3-アルキル、N-(C1-4-アルキルカルボニル)-N-(C1-4-アルキル)-アミノ-C2-3-アルキル、C1-4-アルキルスルホニル、C1-4-アルキルスルホニルアミノ-C2-3-アルキルもしくはN-(C1-4-アルキルスルホニル)-N-(C1-4-アルキル)-アミノ-C2-3-アルキルを表し、
R18、R19は互に独立にH又はC1-6-アルキルを表し、
R20はハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C1-4-アルキル、R22-C1-3-アルキルを表し、又はR22について示された意味の一つを有し、
R21はC1-4-アルキル、ヒドロキシ-C2-3-アルキル、C1-4-アルコキシ-C2-6-アルキル、C1-4-アルキル-アミノ-C2-6-アルキル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ-C2-6-アルキル、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C2-6-アルキル、フェニル-C1-3-アルキル、C1-4-アルキル-カルボニル、C1-4-アルコキシ-カルボニル又はC1-4-アルキルスルホニルを表し、
R22はフェニル-C1-3-アルコキシ、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C2-4-アルコキシ、C1-4-アルコキシ、C1-4-アルキルチオ、カルボキシ、C1-4-アルキルカルボニル、C1-4-アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-4-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノカルボニル、シクロ-C3-6-アルキル-アミノカルボニル、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-カルボニル、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C2-4-アルキル-アミノカルボニル、フェニル-アミノ-カルボニル、C1-4-アルキル-スルホニル、C1-4-アルキル-スルフィニル、C1-4-アルキル-スルホニルアミノ、アミノ、C1-4-アルキルアミノ、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ、C1-4-アルキル-カルボニル-アミノ、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ、フェニル-C1-3-アルキルアミノ、N-(C1-4-アルキル)-フェニル-C1-3-アルキルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルメチルアミノ、ヒドロキシ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、(4-モルホリニル)-カルボニル、(1-ピロリジニル)-カルボニル、(1-ピペリジニル)-カルボニル、(ヘキサヒドロ-1-アゼピニル)-カルボニル、(4-メチル-1-ピペラジニル)-カルボニル、アミノカルボニルアミノ又はC1-4-アルキルアミノ-カルボニル-アミノを表し、
上記基、特にX、R1〜R4、R10〜R22中で、夫々の場合に1個以上のC原子が更にFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個又は2個のC原子が互に独立に更にCl又はBrにより一置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個以上のフェニル環が互に独立に更に基F、Cl、Br、I、C1-4-アルキル、C1-4-アルコキシ、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、アセチルアミノ、アミノカルボニル、シアノ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル及びジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルから選ばれた1個、2個又は3個の置換基を含んでもよく、かつ/又はニトロにより一置換されていてもよく、かつ
存在するカルボキシ基のH原子又はN原子に結合されたH原子が夫々の場合に生体内で開裂し得る基により置換されていてもよい〕
【請求項2】
R1、R2が互に独立にH、C1-6-アルキル、C3-5-アルケニル、C3-5-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、ヒドロキシ-C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、(ヒドロキシ-C3-7-シクロアルキル)-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C2-4-アルキル、NC-C2-3-アルキル、C1-4-アルコキシ-C2-4-アルキル、ヒドロキシ-C1-4-アルコキシ-C2-4-アルキル、C1-4-アルコキシ-カルボニル-C1-4-アルキル、カルボキシル-C1-4-アルキル、アミノ-C2-4-アルキル、C1-4-アルキル-アミノ-C2-4-アルキル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ-C2-4-アルキル、シクロ-C3-6-アルキレンイミノ-C2-4-アルキル、ピロリジン-3-イル、N-(C1-4-アルキル)-ピロリジニル、ピロリジニル-C1-3-アルキル、N-(C1-4-アルキル)-ピロリジニル-C1-3-アルキル、ピペリジン-3-イルもしくは-4-イル、N-(C1-4-アルキル)-ピペリジン-3-イルもしくは-4-イル、ピペリジニル-C1-3-アルキル、N-(C1-4-アルキル)-ピペリジニル-C1-3-アルキル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロピラニル-C1-3-アルキル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロフラニル-C1-3-アルキル、フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、ピリジル又はピリジル-C1-3-アルキルを表し、上記基及び残基中、1個以上のC原子がFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は1個もしくは2個の炭素原子、特に1個の炭素原子が互に独立にClもしくはBrで一置換されていてもよく、かつフェニル基又はピリジル基が請求項1に定義された基R20により一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又はニトロにより一置換されていてもよいことを特徴とする、請求項1記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項3】
R1及びR2が請求項1記載のアルキレンブリッジを形成し、その結果、R1R2N-がアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン、2,3,4,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン、ピペラジン(その遊離イミン官能基がR13により置換されている)、ピペリジン-4-オン、モルホリン及びチオモルホリンの中から選ばれた基を形成し、
請求項1記載の1個以上のH原子がR14により置換されていてもよく、かつ/又はアルキレンブリッジが請求項1記載の様式で1個又は2個の同じ又は異なる炭素環基又は複素環基Cyで置換されていてもよく、
R13、R14及びCyが請求項1に記載のように定義されることを特徴とする、請求項1記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項4】

【化2】

が下記の部分式
【化3】

【化4】

【化5】

の一つに従って特定され、
基R1R2N-により形成された複素環の1個以上のH原子がR14により置換されていてもよく、かつ基R1R2N-により形成された複素環に連結された環が1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、またフェニル環の場合には更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ
X'、X”が互に独立に単結合又はC1-3-アルキレンを表し、また
基YがC原子を介してX'又はX”に結合される場合には、また-C1-3-アルキレン-O-、-C1-3-アルキレン-NH-又は-C1-3-アルキレン-N(C1-3-アルキル)-を表し、かつ
X”が更にまた-O-C1-3-アルキレン、-NH-C1-3-アルキレン又は-N(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキレンを表し、かつ
基YがC原子を介してX”に結合される場合には、また-NH-、-N(C1-3-アルキル)-又は-O-を表し、
前記X'、X”について示された意味中で、夫々の場合にC原子がR10、好ましくはヒドロキシ基、ω-ヒドロキシ-C1-3-アルキル基、ω-(C1-4-アルコキシ)-C1-3-アルキル基及び/又はC1-4-アルコキシ基により置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個又は2個のC原子がC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C4-7-シクロアルケニル及びC4-7-シクロアルケニル-C1-3-アルキルから選ばれた1個又は2個の同じ又は異なる置換基により置換されていてもよく、2個のアルキル置換基及び/又はアルケニル置換基が一緒に結合されて、炭素環式環系を形成してもよく、かつ
夫々の場合に互に独立にX'、X”中で、1個以上のC原子がFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個又は2個のC原子が互いに独立にCl又はBrにより一置換されていてもよく、かつ
R2、R10、R13、R14、R20、R21及びXが請求項1に示された意味を有することを特徴とする、請求項1から3の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項5】
Xが非分岐C1-4-アルキレンブリッジを表し、かつ
基YがC原子を介してXに結合される場合には、それがまた-CH2-CH=CH-、-CH2-C=C-、C2-4-アルキレンオキシ又はC2-4-アルキレン-NR4-を表し、
そのブリッジXがR1及びXに連結されたN原子を含む、R1に連結されて、複素環基を形成してもよく、かつ
ブリッジXが更にR2及びXに連結されたN原子を含む、R2に連結されて、複素環基を形成してもよく、かつ
X中で、C原子がR10により置換されていてもよく、かつ/又は1個もしくは2個のC原子が夫々の場合にC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C4-7-シクロアルケニル及びC4-7-シクロアルケニル-C1-3-アルキルから選ばれた1個もしくは2個の同じもしくは異なる置換基により置換されていてもよく、2個のアルキル置換基及び/又はアルケニル置換基が一緒に結合されて、炭素環式環系を形成してもよく、かつ
上記基中で、1個以上のC原子がFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は1個もしくは2個のC原子が互いに独立にCl又はBrにより一置換されていてもよく、かつ
R1、R2、R4及びR10が請求項1に定義されたとおりであることを特徴とする、請求項1から4の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項6】
Xが-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-又は-CH2-CH=CH-CH2-を表し、かつ
基YがC原子を介してXに結合される場合には、Xがまた-CH2-CH=CH-、-CH2-C=C-、-CH2-CH2-O-、-CH2-CH2-CH2-O-、-CH2-CH2-NR4-又は-CH2-CH2-CH2-NR4-を表し、
ブリッジXがR1及びXに連結されたN原子を含むR1に連結されて、複素環基を形成してもよく、かつ
X中で、C原子がR10、好ましくはヒドロキシ基、ω-ヒドロキシ-C1-3-アルキル基、ω-(C1-4-アルコキシ)-C1-3-アルキル基及び/又はC1-4-アルコキシ基により置換されていてもよく、かつ/又は1個又は2個のC原子が互に独立に夫々1個又は2個の同じ又は異なるC1-4-アルキル基により置換されていてもよく、2個のアルキル基が一緒に結合されて、炭素環式環系を形成してもよく、かつ
夫々の場合に1個以上のC原子がFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個又は2個のC原子が互いに独立にCl又はBrにより一置換されていてもよく、かつ
R1、R4及びR10が請求項1に示された意味を有してもよいことを特徴とする、請求項5記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項7】
基Yが2価の環状基フェニル、ピリジニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インドリル、ジヒドロインドリル、キノリニル、ジヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロ-イソキノリニル及びベンゾオキサゾリニルの中から選ばれ、
上記環状基が1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル基の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ/又は1個以上のN原子の位置でR21により置換されていてもよく、
R1がYに連結されてもよく、かつ/又はXが請求項1に明記されたようにYに連結されてもよく、かつ
X、R1、R20及びR21が請求項1に示された意味を有することを特徴とする、請求項1から6の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項8】
基Yが2価の環状基
【化6】

の中から選ばれ、
上記環状基が1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル基の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ/又は1個以上のNH基がR21により置換されていてもよく、R20及びR21が請求項1に定義されたとおりであることを特徴とする、請求項7記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項9】
基Aがフェニル、ピリジル又はナフチルを表し、
上記環状基が1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル環の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ
R20及びR21が請求項1に示された意味を有してもよいことを特徴とする、請求項1から8の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項10】
bが値0を有することを特徴とする、請求項1から9の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項11】
bが値1を有し、かつBがフェニル、フラニル、チエニル及びピリジルの中から選ばれた意味を有し、
上記環状基が1個以上のC原子の位置でR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル環の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ
R20が請求項1に示された意味を有することを特徴とする、請求項1から10の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項12】
Zが単結合又は-CH2-CH2-を表すことを特徴とする、請求項1から11の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項13】
R3がH又はメチルを表すことを特徴とする、請求項1から12の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項14】
Yが
【化7】

Bがフェニルを表し、
Y、A及びBに関して前記された環状基が互いに独立に1個以上のC原子の位置で同じ又は異なるR20により一置換又は多置換されていてもよく、フェニル基の場合にはまた更にニトロにより一置換されていてもよく、かつ
bが値0又は1を有することを特徴とする、請求項1から13の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項15】
R1、R2が請求項2又は3に定義されたとおりであり、
Xが請求項5に定義されたとおりであることを特徴とする、請求項14記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項16】
R20がハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-4-アルキル、C2-4-アルケニル、C2-4-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C1-4-アルキル、R22-C1-3-アルキルを表し、又はR22について示された意味の一つを有し、かつ
R22がC1-4-アルコキシ、C1-4-アルキルチオ、カルボキシ、C1-4-アルキルカルボニル、C1-4-アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-4-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノカルボニル、C1-4-アルキル-スルホニル、C1-4-アルキル-スルフィニル、C1-4-アルキル-スルホニルアミノ、アミノ、C1-4-アルキルアミノ、ジ-(C1-4-アルキル)-アミノ、C1-4-アルキル-カルボニル-アミノ、ヒドロキシ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ又はC1-4-アルキルアミノカルボニル-アミノを表し、
R20及びR22について示された定義中で夫々の場合に1個以上のC原子が更にFにより一置換又は多置換されていてもよく、かつ/又は夫々の場合に1個もしくは2個のC原子が互に独立に更にCl又はBrにより一置換されていてもよいことを特徴とする、請求項1から15の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物。
【請求項17】
請求項1から16の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物の生理学上許される塩。
【請求項18】
必要により一種以上の生理学上許される賦形剤と一緒に請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩を含むことを特徴とする組成物。
【請求項19】
必要により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤と一緒に請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項20】
哺乳類の食事挙動に影響するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項21】
哺乳類の体重を減少し、かつ/又は体重の増加を防止するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項22】
MCH受容体拮抗活性を有する医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項23】
MCHにより引き起こされ、又はそれ以外でMCHと原因上関連している症候及び/又は疾患の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項24】
代謝障害及び/又は食事障害、特に肥満、多食症、神経性多食症、悪液質、拒食症、神経性食欲不振並びに過食症の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項25】
肥満と関連する疾患及び/又は障害、特に糖尿病、特にII型糖尿病、糖尿病の合併症(糖尿病性網膜症、糖尿病性ニューロパシー、糖尿病性腎症、インスリン耐性、病的グルコーストレランスを含む)、脳出血、心不全、心血管疾患、特に動脈硬化及び高血圧、関節炎並びに膝関節炎の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項26】
高脂血症、蜂巣炎、脂肪蓄積、悪性肥満細胞症、全身性肥満細胞症、情緒障害、感情障害、鬱病、不安、睡眠障害、生殖障害、性的障害、記憶障害、癲癇、痴呆の形態及びホルモン障害の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項27】
排尿障害、例えば、尿失禁、活動亢進の膀胱、切迫排尿、夜間多尿及び遺尿症の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項28】
依存症及び/又は禁断症状の予防及び/又は治療に適している医薬組成物を調製するための請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩の使用。
【請求項29】
請求項1から16の一つ以上に記載の少なくとも一種のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩を非化学的方法により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤に混入することを特徴とする、請求項18から28の一つ以上に記載の組成物又は医薬組成物の調製方法。
【請求項30】
必要により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤と一緒に、
請求項1から16の一つ以上に記載のβ-ケトアミド化合物及び/又は請求項17記載の塩から選ばれた第一活性物質及び
糖尿病の治療のための活性物質、糖尿病の合併症の治療のための活性物質、肥満の治療のための活性物質、好ましくはMCHアンタゴニスト以外、高血圧の治療のための活性物質、動脈硬化を含む、異常脂血症又は高脂血症の治療のための活性物質、関節炎の治療のための活性物質、不安状態の治療のための活性物質及び鬱病の治療のための活性物質からなる群から選ばれた第二活性物質
を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項31】
式I
【化8】

(式中、A、B、b、X、Y、Z、R1、R2、R3、R5a及びR5bは請求項1に定義されたとおりである)
のβ-ケトアミド化合物の調製方法であって、
式A1
【化9】

(式中、X、Y、Z、R1、R2及びR3は先に定義されたとおりである)
のアミン化合物を溶媒又は溶媒の混合物中で少なくとも一種の塩基の存在下で式A2
【化10】

(式中、A、B、b、R5a及びR5bは先に定義されたとおりであり、かつ
基MはOH、Cl、C1-6-アルコキシ、C1-6-アルキルチオ又はC1-6-アルキル-COO-を表す)
のカルボン酸化合物又はカルボン酸誘導体と反応させることを特徴とする、前記化合物の調製方法。
【請求項32】
式I
【化11】

(式中、A、B、b、X、Y、Z、R1、R2及びR3は請求項1に定義されたとおりである)
のβ-ケトアミド化合物の調製方法であって、
式B1
【化12】

(式中、A、B、b、X、Y、Z、R1、R2及びR3は先に定義されたとおりである)
のプロピン酸アミド化合物を溶媒又は溶媒の混合物中で必要により活性化求核試薬の存在下で酸又は塩基の添加により加水分解することを特徴とする、前記化合物の調製方法。

【公表番号】特表2007−527424(P2007−527424A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501195(P2007−501195)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2005/002132
【国際公開番号】WO2005/085221
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】