説明

トンネルトランジスタ、トランジスタを含む論理ゲート、論理ゲートを使用するスタティックランダムアクセスメモリ、およびトンネルトランジスタの製造方法

【課題】第1、第2ゲートを有するトンネルトランジスタで、第1、第2のゲート間の電圧の差がより小さい場合にしようできるトンネルトランジスタを提供する。
【解決手段】ドレイン2、ソース4およびドレイン2とソース4との間で電流を制御するための少なくとも第1ゲート6とを含み、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13が、それぞれ第1および第2の半導体部分14、15に実質的に沿って、実質的に接続して配置されたトンネルトランジスタ1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は第1請求項のプレアンブルにかかるトンネルトランジスタに関する。
【0002】
本発明はまた、このトランジスタを含む論理ゲート、およびこの論理ゲートを使用するスタティックランダムアクセスメモリに関する。
【背景技術】
【0003】
トンネルトランジスタはすでに当業者に知られている。例えば米国特許5365083はトンネルトランジスタを記載する。トンネルトランジスタは、ドレイン、ソース、およびドレインとソースとの間の電流を制御する少なくとも第1ゲートを含む。ドレインは、ドレイン電極と電気的に接続する、n型ドーパントでドープされた第1半導体部分を含む。ソースは、ソース電極と電気的に接続する、p型ドーパントでドープされた第2半導体部分を含む。第1ゲートは、トンネルトランジスタの第1側で第1ゲート誘電体材料の第1側に沿って、第1半導体部分をこれと接続させる第1半導体部分と隣り合う、第1ゲート誘電体材料を含む。第1ゲートは、また、第1ゲート誘電体に沿って、第1ゲート誘電体材料の第1側に対向する第1ゲート電極を含む。ドレインとソースは、トンネルトランジスタのpn接合に沿って互いに隣り合って配置される。pn接合は、延長方向(extending direction)に沿って長手方向に延びる。トンネルトランジスタは、第1ゲートから分離した第2ゲートを含む。第2ゲートは、第2ゲート誘電体材料の第1側に沿って、トンネルトランジスタの第2側で第2半導体部分を第2ゲート誘電体材料の第1側に接続させる、第2半導体部分と隣り合う第2ゲート誘電体材料を含む。第2ゲートは、また、第2ゲート誘電体材料に沿って、第2ゲート誘電体材料の第1側に対向する第2ゲート電極を含む。トンネルトランジスタの第2側は、トンネルトランジスタの第1側に対向する。第1および第2のゲートは、第1と第2のゲートの間に電界を形成する第1と第2のゲートの間の異なる電位により、ドレインとソースとの間で、実質的に導電性状態と実質的に分離状態との間で電流を制御するために形成される。
【0004】
しかしながら、第1および第2のゲート電極の実質的な部分はまた、それぞれ第2および第1の半導体部分に沿って配置される。そのような形状で、形成された電界の電界線(electric field line)は、pn接合に平行で、所定のバンドの曲がりを許容しても、ゲートに平行なバンドの曲がりを形成するために、ゲートの間の半導体領域のキャリアの蓄積を枯渇または形成するために、一般的に大きな電位差が電極間に必要となる。このため、特に論理ゲートの分野において使用が制限される。理論に縛られることを望むわけではないが、これは、pn接合がゲートに垂直なバンドの曲がりを形成し、このバンドの曲がりが、ゲート誘起バンド曲がりに対して無視されなければならないためと発明者は信じる。
【0005】
US2009/0101975A1は、また、トンネルトランジスタを開示する。トンネルトランジスタは、ドレイン、ソース、およびドレインとソースとの間で電流を制御するための少なくとも第1および第2のゲートを含む。異なるゲートが形成されるが、形成された電界の電界線は、再び延長方向に実質的に平行および/または第1および第2のゲート電極は第1および第2の半導体部分にそれぞれ沿って配置されるのではなく、ゲート電極の間で比較的大きな電界差を形成するために、本質的な導電性や弱いドープのチャネル形成領域に沿って配置される。
【発明の概要】
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、第1と第2のゲート間の電圧の差がより小さい場合にしようできるトンネルトランジスタを形成することである。
【0007】
これは、第1請求項の特徴部分によるトンネルトランジスタで達成される。
【0008】
その上に、第1および第2のゲート電極は、それぞれ第1および第2の半導体部分に実質的に沿って配置される。例えばそのような形状では、第1ゲート電極の面積の、実質的に半分以上、好適には少なくとも70%、より好適には少なくとも80%、または90%や実質的に全てが、第1半導体部分に沿って配置され、第2ゲート電極の面積の、半分以上、好適には少なくとも70%、より好適には少なくとも80%、または90%や実質的に全ては、第2半導体部分に沿って配置される。
【0009】
第1および第2のゲートのそのような形状では、互いに対しておよび第1および第2の半導体部分に対して、第1および第2のゲートの間の電位差により誘起された電界は、コンタクト領域を通って形成され、電界線はもはやコンタクト領域に対して実質的に平行ではなく、例えばゲートの一方をグラウンドにし、他方に異なる電圧を与えることにより、代わりにコンタクト領域を横切り、電界の電界線は延長方向を横切る。互いに接続するドープされた半導体材料により、ゲート電極が存在しない場合に、そのような双方のゲートに異なるバイアスを与えた場合のゲート誘起電界は、実質的に電界線に平行になる。そのような形状は、ソースとドレインとの間の電流を制御する第1および第2のゲートに与えられる電位差をより低くできることが見出された。
【0010】
US5021841Aは、制御された負の微分抵抗特性を有するトンネルトランジスタを開示し、本発明にかかるトンネルトランジスタとは完全に異なる技術分野である。
【0011】
好適な具体例では、トンネルトランジスタの第2側はトンネルトランジスタの第1側に対向し、そのような具体例では、例えばゲートの一方が接地され他方に異なる電圧が印加されることにより、電界線とコンタクト領域との起こりそうな交差が更に改良される。
【0012】
好適な具体例では、第1および第2の半導体部分はドーパントでドープされ、第1および第2のゲートの間に電位差が無いバイアス電圧を印加した場合に、ベースとソースとの間のコンタクト領域を横切ってトンネル電流が得られる。そのような具体例では、フェルミエネルギレベルは、例えば価電子帯中のような、第2半導体部分の価電子帯の近傍に位置し、例えば伝導帯中のような第1半導体部分の伝導帯の端の近傍に位置する。そのような場合、電位差を第1および第2のゲートの上に与えることができ、トンネルトランジスタ、特にコンタクト領域を切り替えるドレインとソースとの間のトンネル電流を実質的に停止し、分離状態にすることができる。第1および第2のゲートの上に異なる電位差を供給した場合、トンネルトランジスタ、特にコンタクト領域は導電性状態に切り替えられ、ドレインとソースとの間に十分に電流が許容される。
【0013】
例えば、トンネルトランジスタ、特にコンタクト領域は、第2ゲートに十分な正電圧を印加し、第1ゲートにより低い電圧を印加した場合に、分離状態にすることができる。より高い電圧を「1」と定義し、より低い電圧を「0」と定義した場合、以下の表が得られる。
【0014】

【0015】
代わりの具体例では、第1および第2の半導体部分がドーパントでドープされて、バイアスが印加された場合に、ソースとドレインとの間のコンタクト領域を横切って実質的にトンネル電流が得られない。そのような具体例では、フェルミエネルギレベルは、好適には価電子帯中のような、第2半導体部分の価電子帯の近傍に位置し、例えば伝導帯と価電子帯との間のような第1半導体部分の伝導帯の端の近傍に位置し、半導体部分の少なくとも一方に対して、フェルミレベルはバンド端または禁制帯の内側に配置される。そのような場合、第1および第2のゲートの上に電位差が与えられ、ドレインとソースの間に、トンネルトランジスタ、特にコンタクト領域を導電性状態に切り替えるトンネル電流が実質的に流される。第1および第2のゲートの上に異なる電位差が与えられた場合、トンネルトランジスタ、特にコンタクト領域が分離状態に切り替えられて、ドレインとソースとの間にそれ以上実質的な電流は流れない。
【0016】
例えばトンネルトランジスタ、特にコンタクト領域は、十分な正電圧が第1ゲートに印加され、より低い電圧が第2ゲートに印加された場合に、導電性状態になる。より高い電圧を「1」と定義し、より低い電圧を「0」と定義した場合、以下の表が得られる。
【0017】

【0018】
本願の文脈において、コンタクト領域は、ソースとドレインとの間に電位のバリアを形成し、例えばバンド間のトンネルによる電流を除いて、ソースとドレインとの間にバイアス電圧を印加した場合に実質的に電流は流れず、第1と第2の半導体部分の間に形成された、互いにまたは他の層に第1および第2の半導体部分が接触することにより形成される接合として定義され、この他の層は、第1または第2の半導体部分から分離された第3のドープされた第3の半導体部分または絶縁層である。
【0019】
好適な具体例では、第1および第2のゲートは、コンタクト領域の対向する側に配置され、延長方向に垂直な方向に沿った分離距離で、延長方向に互いに分離される。そのような形状に第1および第2のゲートを配置することにより、第1および第2のゲートは、第1および第2のゲートにより与えられた電圧により第1および第2のゲート間に形成された電界の電界線が、拡大された角度でコンタクト領域の延長方向を横切り、コンタクト領域を横切る電流への電界の影響を改良する。
【0020】
好適な具体例では、第1および第2の半導体部分は、コンタクト領域を形成する接合に沿って互いに接続する。
【0021】
好適な具体例では、コンタクト領域は、第1および第2の半導体部分の間に提供された他の層である。
【0022】
更に好適な具体例では、更なる層は、第3半導体ドープ部分である。
【0023】
第3の半導体部分は、好適にはイントリンシック半導体または1cmあたり1018原子(atom)より少ない、好適には1cmあたり1017原子より少ないドーピング率でドープされる。
【0024】
好適な具体例では、更なる層は絶縁層であり、例えば酸化層のような絶縁層、窒化層、または他の非常に広いバンドギャップの材料であり、例えばシリコン二酸化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、high−k酸化物、例えばHf、Ta、Ti、Nb、V、Y、Zrのような遷移金属の酸化物、窒化酸化物、シリケイト、および窒化シリケイトである。そのような絶縁層では、特に、小さなバンドギャップの材料が、第1および第2の半導体部分のためにドープされる材料に使用されるトランジスタで、例えばドリフト拡散のようなp−n拡散、リーク電流を減らすことが見出された。
【0025】
好適な具体例では、第1および第2の誘電体材料の第1側は、コンタクト領域の対向側に沿って互いに対向する。
【0026】
好適な具体例では、第1および第2のゲート誘電体材料の第1側は、延長方向に実質的に平行である。
【0027】
好適な具体例では、延長方向は、第1および第2のゲート誘電体材料の第1側に対して実質的に垂直である。
【0028】
更に好適な具体例では、ゲートの少なくとも1つが、そのそれぞれの隣接する半導体部分を覆い、それぞれの半導体材料の少なくとも1つの対向する側の組がゲートを有する。
【0029】
本発明は、また、第1の反転入力を有するNANDゲートを形成する論理ゲートに関し、第1および第2のトンネルトランジスタを含む。
【0030】
好適には、第1および第2のトンネルトランジスタは、本発明にかかるトランジスタである。そのような好適な具体例では、第1トランジスタにおいて、第1および第2の半導体部分はドーパントでドープされ、第1および第2のゲートの間に電位差の無いバイアス電圧が与えられた場合、既にコンタクト領域を横切ってトンネル電流が得られる。第2トランジスタにおいて、第1および第2の半導体部分はドーパントでドープされ、バイアス電圧が与えられた場合、コンタクト領域を横切るトンネル電流は得られない。第1トンネルトランジスタの第1ゲートおよび第2トンネルトランジスタの第2ゲートは、論理ゲートの第1反転入力に接続され、第1トンネルトランジスタの第1ゲートおよび第2トンネルトランジスタの第2ゲートに、実質的に同じ電圧の電位が与えられる。第1トンネルトランジスタの第2ゲートおよび第2トンネルトランジスタの第1ゲートは、論理ゲートの第2入力に接続され、第1トンネルトランジスタの第2ゲートおよび第2トンネルトランジスタの第1ゲートに、実質的に同じ電圧の電位が与えられる。第1トランジスタのソースおよび第2トランジスタのドレインは論理ゲートの出力に接続され、第1トランジスタのドレインは供給電圧Vddに接続されるように設けられ、第2トランジスタのソースはグラウンドに接続されるように設けられる。
【0031】
第1および第2のトンネルトランジスタのそのような形状は、以下の表に示すような真偽表(truth table)を可能にする。
【0032】

【0033】
そのような真偽表は、実に、反転した1つの入力を有する論理NANDゲートに対応し、この場合は第1入力である。本発明の論理NANDゲートは、従来技術に記載されたNANDゲートにより要求されるような例えば4つのトランジスタのような2より多くのトランジスタの代わりに、2つのトランジスタのみを必要とする。本発明にかかる論理ゲートは、同じ機能に対して少ないトランジスタが必要であるので、本発明にかかる論理ゲートは、従来技術にかかる論理ゲートより小さな空間を有し、それゆえに、例えばチップのような所定の空間により多くの論理ゲートを配置できる。
【0034】
本発明は、また、本発明にかかる2つの論理ゲートを含むスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)に関する。そのようなSRAMは4つのトランジスタのみを必要とし、より少ない空間がSRAMに必要となり、より多くのSRAMが所定の大きさの空間に配置できる。更に、より少ないトランジスタがSRAMのために必要となるため、SRAMは熱量を減らしながら同じメモリ容量を維持するか、または所定の電力消費に対してより多くのメモリを有することができる。
【0035】
そのようなスタティックランダムアクセスメモリの好適な具体例では、論理ゲートの第2入力と出力が接続される。この方法で形成されたラッチまたはフリップフロップは、比率がない(ratioless)ことがわかった。比率のないラッチが使用されるという事実により、技術の変動性(変動性の例:閾値電圧Vtの変動性、ラインエッジ粗さ(LER)等)に対するメモリ部品の感度を大きく低減できる。
【0036】
本発明は、また、本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明は、更に、以下の記載および添付図面の手段により更に明確になる。
【0038】
【図1】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例の上面図である。
【図2】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例のバンドダイアグラムを示す。
【図3】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例のバンドダイアグラムを示す。
【図4】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例のバンドダイアグラムを示す。
【図5】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例のバンドダイアグラムを示す。
【図6】本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例のバンドダイアグラムを示す。
【図7】図1にかかるトンネルトランジスタの異なる具体例の上面図を示す。
【図8】図1〜7にかかるトンネルトランジスタの異なる具体例の上面図を示す。
【図9】図8にかかるトンネルトランジスタの異なる具体例の断面図を示す。
【図10】本発明にかかる論理ゲートの具体例を示す。
【図11】図10に示す論理ゲートの記号表記を示す。
【図12】本発明にかかるSRAMの具体例のダイヤグラムを示す。
【図13a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図13b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図14a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図14b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図15a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図15b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図16a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図16b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図17a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図17b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図18a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図18b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図19a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図19b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図19c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図20a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図20b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図20c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図21a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図21b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図21c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図22a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図22b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図22c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図23a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図23b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図23c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図24a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図24b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図24c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図25a】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図25b】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【図25c】本発明にかかるトンネルトランジスタの作製方法の具体例を示す。
【0039】
以下の詳細な説明では、特定の具体例においていかに実施されるかを全体的に理解するために、多くの特別な細部が述べられる。しかしながら、本発明は、それらの特別な細部無しにも実施できることが理解できる。他の場合、本発明を不明確にしないために、公知の方法、手続き、および技術は詳細に記載されない。本発明は、特定に具体例について、所定の図面を参照しながら記載されるが、本発明はこれに限定されない。ここに含まれる図面は模式的で本発明の範囲を限定するものではない。また、図面において、図示目的のために、いくつかの要素の大きさは誇張されて縮尺どおりではない。
【詳細な説明】
【0040】
本発明は、特定の具体例と所定の図面について記載するが、本発明はこれに限定されるものではなく、請求の範囲によってのみ限定される。記載された図面は、単に模式的であり、限定的ではない。図面において、図示目的のために、要素のいくつかの大きさは拡大され、縮尺どおりではない。寸法と相対寸法は、本発明の実施の実際の縮小には対応していない。
【0041】
更に、明細書や請求の範囲中の、第1、第2、第3等の用語は、類似の要素の間で区別するために使用され、連続的、時間的順序を表す必要はない。用語は、適当な状況下で入替え可能であり、本発明の具体例は、ここに記載や図示された以外の順序によっても操作できる。
【0042】
また、記載や請求の範囲中の、上、下、上に、下に等の用語は、記載目的のために使用され、相対的な位置を示すものではない。そのように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された本発明の具体例は、ここに記載や図示された以外の位置でも操作できる。
【0043】
請求の範囲で使用される「含む(comprising)」の用語は、それ以降に示される要素に限定して解釈されるべきではなく、他の要素や工程を排除しない。言及された特徴、数字、工程、または成分は、その通りに解釈され、1またはそれ以上の他の特徴、数字、工程、または成分、またはこれらの組み合わせの存在または追加を排除してはならない。このように、「手段AおよびBを含むデバイス」の表現の範囲は、構成要素AとBのみを含むデバイスに限定されるべきではない。本発明では、単にデバイスに関連した構成要素がAとBであることを意味する。
【0044】
1.トンネルトランジスタ
2.ドレイン
3.ドレイン電極
4.ソース
5.ソース電極
6.第1ゲート
7.第1ゲート誘電体材料
8.第1ゲート電極
9.第1側第1ゲート誘電体材料
10.第2ゲート
11.第2ゲート誘電体材料
12.第2ゲート電極
13.第1側第2ゲート誘電体材料
14.第1半導体部分
15.第2半導体部分
16.コンタクト領域
17.接合
18.更なる層
19.延長方向
20.第1側トンネルトランジスタ
21.第2側トンネルトランジスタ
22.分離距離
23.論理ゲート
24.論理ゲートの第1トンネルトランジスタ
25.論理ゲートの第2トンネルトランジスタ
26.第1反転入力
27.第2入力
28.第1ゲート第1トランジスタ
29.第2ゲート第1トランジスタ
30.ソース第1トランジスタ
31.ドレイン第1トランジスタ
32.第1ゲート第2トランジスタ
33.第2ゲート第2トランジスタ
34.ソース第2トランジスタ
35.ドレイン第2トランジスタ
36.出力
37.SRAM
38.第1論理ゲート
39.第2論理ゲート
40.第1入力第1論理ゲート
41.第2入力第1論理ゲート
42.出力第1論理ゲート
43.第1入力第2論理ゲート
44.第2入力第2論理ゲート
45.出力第2論理ゲート
46.第2側第1ゲート誘電体材料
47.第2側第2ゲート誘電体材料
48.伝導帯
49.価電子帯
50.フェルミエネルギホール
51.フェルミエネルギ電子
52.フィン
53.ハードマスク
54.上面フィン
55.酸化物
56.開口部
57.第1ドープ半導体材料
58.第2ドープ半導体材料
59.レジスト
60.露出部分
61.被覆部分
62.ゲート誘電体材料
63.ゲート電極
64.第1部分
65.第2部分
66.第2フィン
【0045】
図1は、本発明にかかるトンネルトランジスタの具体例を示す。
【0046】
図1に示すトンネルトランジスタ1はドレイン2を含む。ドレインは、n型ドーパントでドープされた第1半導体部分14を含む。ドープされた第1半導体部分14の材料は、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムアーセナイド(GaAs)、インジウムアーセナイド(InAs)、カーボンナノチューブ(CNT)、Si、Ge、Cおよびその2元化合物のようなIV族材料、またはIn、Ga、As、Sb、Al、P、B、Nおよびその2元、3元および4元化合物のようなIII/V族材料、またはCd、Zn、S、Se、Te、Oおよびその2元、3元および4元化合物のようなII/VI族材料、またはカーボンチューブ等の少なくとも1つである。好適には、今日現存するCMOSの殆どのCMOSトランジスタがシリコンからなり、シリコン技術の多くの再利用が可能であるため、第1半導体材料はシリコンである。IV族半導体のn型ドーパントは、例えばLi、Sb、P、As、Bi、Te、Ti、C、Mg、Se、Cr、Ta、Cs、Ba、S、Mn、Ag、Cd、Ptのいずれかでも良い。好適には、n型ドーパントの濃度は、1021atom/cm≧n型ドーパントの濃度≧1018atom/cmのように選択され、より好適には2×1020atom/cm≧n型ドーパントの濃度≧1019atom/cmのように選択される。ドーパントは均一に、即ち一定ドーピングまたは段階的なドーピングプロファイルで供給される。第1半導体部分14は、ドレイン電極3と電気的に接続されている。
【0047】
トンネルトランジスタ1は、更にソース4を含む。ソース4はp型ドーパントでドープされた第2半導体部分15を含む。
【0048】
第1の具体例では、ドープされた第1および第2の半導体部分14、15の材料は同じである。しかしながら、これは本発明にとって重大ではなく、第2半導体部分15にドープされる材料は、第1半導体部分14にドープされる材料と異なっても良い。例えば、第1半導体部分14としてInAsを、第2半導体部分15としてGaSbを有するヘテロ構造、Ge−SiまたはInAs−Siヘテロ構造、または他のIII−V、またはIV系へテロ構造である。
【0049】
例えばIV族半導体のためのp型ドーパントは、B、Al、Ga、In、Tl、Pd、Na、Be、Zn、Au、Co、V、Ni、Mo、Hg、Sr、Ge、Cu、K、Sn、W、Pb、O、Feのいずれかでもよい。好適には、p型ドーパントの濃度は、1021atom/cm≧p型ドーパントの濃度≧1018atom/cmのように選択され、より好適には2×1020atom/cm≧n型ドーパントの濃度≧1019atom/cmのように選択される。ドーパントは均一に、即ち一定ドーピングまたは段階的なドーピングプロファイルで供給される。第2半導体部分15は、ソース電極5と電気的に接続されている。
【0050】
図1に示される第1および第2の半導体部分14、15は長く、特に矩形の形状を有する。しかしながら、本発明にとってこれは重大ではなく、第1および第2の半導体部分14、15は、当業者が適切と考える例えば三角形、平行四辺形等のような異なった形状を有しても良い。
【0051】
トンネルトランジスタ1は、更に、ドレイン2とソース4との間で電流を制御する第1ゲート6および第2ゲート10を含む。
【0052】
第1ゲート6は、第1半導体部分14に隣接して、トンネルトランジスタ1の第1側20で半導体部分14に沿って、第1ゲート誘電体材料7の第1側9でこれと接続する第1ゲート誘電体材料7を含む。ゲート誘電体材料7は、当業者が適切と考えるいずれの材料でもよいが、酸化層、窒化層、または例えばシリコン二酸化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物のような他の非常に広いバンドギャップの材料、Hf、Ta、Ti、Nb、V、Y、Zrのような遷移金属の酸化物、酸窒化物、シリケート、および窒化シリケートのようなhigh−k酸化物の1つであることが好ましい。
【0053】
第1ゲート電極8は、第1ゲート誘電体材料7に沿って配置される。第1ゲート電極8は、第1ゲート誘電体材料7の第2側46に沿って、第1ゲート誘電体材料7の第1側9と対向するように配置される。第1ゲート電極8は導電性材料から形成され、例えば多結晶シリコン、多結晶ゲルマニウム、Al、W、Ta、Ti、Ru、Pd、Rh、Re、Pt、およびそれらの合金、TaNおよびTiNのような金属窒化物、TaSiNのような金属シリコン窒化物、RuOおよびReOのような導電性酸化物、CoSi、NiSiおよびTiSiのようなフリーシリサイド金属(FUSI)、フリーゲルマナイド金属(FUGE)の少なくとも1つから選択される。ゲート電極8の材料は、特定のゲート仕事関数が得られるように選択される。
【0054】
トンネルトランジスタ1は、更に、第1ゲート6から分離された第2ゲート10を含む。第2ゲート10は、第2半導体部分15に隣接して、トンネルトランジスタ1の第2側21で半導体部分15に沿って、第2ゲート誘電体材料12の第1側13でこれと接続する第2ゲート誘電体材料10を含む。第2ゲート誘電体材料11は、当業者が適切と考えるいずれの材料でもよいが、酸化層、窒化層、または例えばシリコン二酸化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物のような他の非常に広いバンドギャップの材料、Hf、Ta、Ti、Nb、V、Y、Zrのような遷移金属の酸化物、酸窒化物、シリケートの1つであることが好ましい。第2ゲート電極12は、第2ゲート誘電体材料11の第2側47に沿って、第2ゲート誘電体材料11の第1側13と対向するように配置される。第2ゲート電極12は導電性材料から形成され、例えば多結晶シリコン、多結晶ゲルマニウム、Al、W、Ta、Ti、Ru、Pd、Rh、Re、Pt、およびそれらの合金、TaNおよびTiNのような金属窒化物、TaSiNのような金属シリコン窒化物、RuOおよびReOのような導電性酸化物、CoSi、NiSiおよびTiSiのようなフリーシリサイド金属(FUSI)、フリーゲルマナイド金属(FUGE)の少なくとも1つから選択される。ゲート電極12の材料は、特定のゲート仕事関数が得られるように選択される。
【0055】
図1は、ドレイン2とソース4が、トンネルトランジスタ1のコンタクト領域16に沿って互いに隣り合って配置されることを示す。コンタクト領域16は、延長方向19に沿って長手方向に延びる。コンタクト領域16は、好適には制限された厚さを有するインターフェイスの形態である。
【0056】
図1において、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13がコンタクト領域16の対向する側に沿って互いに対向する。それに対して、長手方向に延びる第1および第2の半導体部分14、15は、互いに隣り合うそれらのそれぞれの長手方向に延びた側の1つの部分を有するように配置され、延長方向19は、第1および第2の半導体部分14、15により定義される長手方向に沿って延びる。
【0057】
しかしながら、そのような形状は、本発明にとって重大ではない。例えば図8は、長手方向に延びる第1および第2の半導体部分14、15が実質的に直線状に配置される。本発明にかかるトンネルトランジスタ1の異なる具体例を示す。そのような形状では、延長方向19は、第1および第2の半導体部分14、15で規定された長手方向と交差する。図8では、特に、延長方向19は、第1および第2の半導体部分14、15により規定された長手方向と実質的に直交する。
【0058】
図1と図8では、第1および第2の半導体部分14、15が、コンタクト領域16を形成する接合17に沿って互いに接続する。
【0059】
しかしながら、これは、本発明では重大ではなく、図7や図9に示すように、コンタクト領域16は、また、第1および第2の半導体領域14、15の間に提供される更なる層18でも良い。図7および図9の残りは、図1および図8のそれぞれと実質的に同じである。
【0060】
更なる層18は、例えばイントリンシック半導体や1018atom/cmより少ない、好適には1017atom/cmより少ないドーピング比でドープされた半導体の形態の第3の半導体ドープ部分でも良い。
【0061】
更なる層18は、また、酸化物、窒化物、または例えばシリコン二酸化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物のような他の非常に広いバンドギャップの材料、Hf、Ta、Ti、Nb、V、Y、Zrのような遷移金属の酸化物、酸窒化物、シリケートおよび窒化シリケートのようなhigh−k酸化物でも良い。
【0062】
更なる層18は、好適には、コンタクト領域16の延長方向19に垂直な方向に沿って測定した厚さが多くとも10nm、好適には5nmより小さい。更なる層18が誘電体層の場合、厚さは2nmより少ないことが好ましい。
【0063】
本発明にかかるトンネルトランジスタ1の第1側20および第2側21は、互いに対向する。図面によれば、トンネルトランジスタ1の第1側20は、第1半導体部分14の第1の長い側、好適には長手側で形成され、トンネルトランジスタ1の第2側21は、第2半導体部分15の第2の長い側、好適には長手側で形成される。図1と図7の具体例では、第1および第2の半導体部分14、15の第1側にそれぞれ対向する第1および第2の半導体部分14、15の第2側は、コンタクト領域16に沿って配置される。しかしながら、図8および図9に示される具体例では、これは本発明にとって重大ではなく、第1および第2の半導体部分14、15の第1側にそれぞれ対向する第1および第2の半導体部分14、15の第2側はまた、トンネルトランジスタ1の反対側に配置されて、トンネルトランジスタ1の第1側20が第1半導体部分14の第1側と第2半導体部分15の第2側により形成され、一方トンネルトランジスタ1の第2側21が第1半導体部分14の第2側と第2半導体部分15の第1側により形成されても良い。
【0064】
第1ゲート6と第2ゲート10は、第1および第2のゲート6、10の間にゲート誘起電界を形成する第1および第2のゲート6、10の間の電位差により、ドレイン2とソース4との間で、実質的に導電状態と実質的に絶縁状態との間で電流を制御するために形成される。
【0065】
好適には、第1および第2の半導体材料14、15の少なくとも1つ、例えば双方がコンタクト領域16の近傍で縮退してドープされる。
【0066】
第1および第2のゲート電極8、12は、第1および第2の半導体部分14、15のそれぞれに実質的に沿って配置される。
【0067】
第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13は、それぞれ第1および第2の半導体部分14、15にそれぞれ実質的に沿って配置され、実質的に接続される。そのような形状では、第1側9の面積の例えば実質的に半分より多くの、好適には少なくとも70%の、より好適には少なくとも80%の、または90%の、または実質的に全ての第1側9の領域が、第1半導体部分14に沿って接続して配置され、第1側13の面積の例えば実質的に半分より多くの、好適には少なくとも70%の、より好適には少なくとも80%の、または90%の、または実質的に全ての第1側13の領域が、第2半導体部分15に沿って接続して配置される。好適には、電界が、例えばゲート電極6、10の一方をグラウンドにし、他方に異なる電圧を印加することによる、第1および第2のゲート6、10の間の電位差により誘起され、ゲート誘起電界の電界線は延長方向19を横切る。
【0068】
図1および図7では、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13が、コンタクト領域16の反対側に沿って互いに対向する。図1および図7で見られるように、そのような形状では、第1および第2の半導体部分14、15は、第1および第2のゲート6、10の間に配置される。好適には、そのような形状では、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側は、図1や図7に示すように、延長方向19に対して実質的に平行である。しかしながら、これは、本発明にとって重大ではなく、ゲート誘電体材料7、11の第1側は、延長方向19に対して平行でなくても良い。
【0069】
しかしながら、そのような形状は本発明において重大ではなく、異なる形状は、例えば図8および図9に示すように、延長方向19は、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13に対して実質的に平行である。
【0070】
図7および図8は、更に、ゲート6、10の少なくとも1つ、図8および図9に示すように双方が、それぞれ隣り合う半導体部分14、15を覆い、それぞれの半導体材料の少なくとも1組の対向する側が、ゲート6、10を備える。トンネルトランジスタ1の断面の上面図である図8および図9では、トンネルトランジスタ1の第1側20からトンネルトランジスタ1の第2側21に、第1および第2の半導体部分14、15をそれぞれ超えて延びる第1および第2のゲート6、10の上部は描かれていない。
【0071】
図1、図7、図8および図9のトンネルトランジスタに示すように、第1および第2のゲート6、10は、例えばコンタクト領域16の対向する側に配置され、延長方向19に垂直な方向に沿った分離距離22で、延長方向に互いに分離される。しかしながら、これは本発明にとって重大ではなく、例えば、延長方向19が第1および第2のゲート誘電体材料7、11に第1側9、13に対して実質的に垂直な図8および図9にかかる具体例では、図には示さないが、例えば図8の接合17の重なり部分や、例えば図9の更なる層18の重なり部分のように、第1ゲート6および/または第2ゲート10は、コンタクト領域16と僅かに重なって配置されても良い。
【0072】
好適には、第1および第2のゲート誘電体材料9、13の第1側9、13とそれぞれ対向する第1および第2のゲート誘電体材料9、13のそれぞれの第2側46、47に沿った、第1および第2のゲート電極8、12の長さは、本発明にかかるトンネルトランジスタ1の具体例の延長方向19の沿ったコンタクト領域16の長さと実質的に等しく、ここでは、例えば図1および図7に示すように、第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13は、コンタクト領域18の対向する側に沿って互いに対向する。そのような具体例では、コンタクト領域16に対するゲート誘起電界の重なりが改良されると、ゲート誘起電界の効果が更に最適化されることが見出された。
【0073】
第1および第2の半導体部分14、15はドーパントでドープされて、第1および第2のゲート6、10の間に電位差が無いようなソース4−ドレイン2バイアスが印加された場合、ドレイン2とソース4の間のコンタクト領域16を横切ってトンネル電流が得られる。
【0074】
この状況は、トランジスタ、特にコンタクト領域16が接合である図1のトランジスタのバンドダイアグラムを示す図2〜図6により例示される。垂直のY軸は電子のエネルギを示し、水平X軸はコンタクト領域16を超える延長方向に対して垂直な描かれた線に沿う空間的次元を示す。図は、伝導帯48、価電子帯49、第2半導体部分15におけるホールのフェルミレベル50、および第1半導体部分14における電子のフェルミレベル51を示す。
【0075】
図2では、第1および第2のゲート6、10は、グラウンドまたは電位0が与えられる。ホールのフェルミレベル50は、第2半導体部分15の価電子帯49と、第1半導体部分14の伝導帯48に配置され、電子のフェルミレベル51は、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を表す量だけホールのフェルミレベル50より下に配置されることが観察される。第2半導体15の価電子帯の端49のエネルギは、第1半導体14の伝導帯の端48のエネルギの上であり、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を与えた場合に、ドレイン2とソース4の間に電流が流れるようになり、トンネルトランジスタ1および特にコンタクト領域16がこれにより導電状態になる。
【0076】
図3において、第1ゲート6および第2ゲート10の双方は同じ電位を有する。電子のフェルミレベル51が、第2半導体部分15では価電子帯49の中に配置され、第1半導体部分14では伝導帯48の中に配置され、ホールのフェルミレベル50は、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を表す量により電子のフェルミレベル51の上にあることが観察される。第2半導体15の価電子帯の端49のエネルギは、第1半導体15の伝導帯の端48のエネルギの上にあり、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を与えた場合に、ドレイン2とソース4との間に電流が流れるようになり、トンネルトランジスタ1および特にコンタクト領域16がこれにより導電状態になる。
【0077】
図4において、第2ゲート10にはグラウンドまたは電位0が与えられ、一方で第1ゲート6には正の0でない電位が与えられる。ホールのフェルミレベル50は、第2半導体部分15の価電子帯49と、第1半導体部分14の伝導帯48に配置され、電子のフェルミレベル51は、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を表す量だけホールのフェルミレベル50より下に配置されることが観察される。第2半導体15の価電子帯の端49のエネルギは、第1半導体14の伝導帯の端48のエネルギの上であり、ソース4−ドレイン2バイアス電圧を与えた場合に、ドレイン2とソース4の間に電流が流れるようになり、トンネルトランジスタ1および特にコンタクト領域16がこれにより導電状態になる。この形状は、第1半導体部分14を完全に枯渇させる。
【0078】
図5では、同様に状況が示される。この形状は、第1半導体部分14を完全には枯渇させず、電場誘起のバンドの曲がりはコンタクト領域のみの周囲に集中する。第1半導体部分の厚さおよびドーパント濃度により影響されるこの項目は、本発明の重大な状況ではない。本発明は第1半導体部分について示されたら、これは第2半導体部分で表れても良いものであり、図4および図5において、双方の場合において完全に枯渇しないことが示されている。
【0079】
図6において、第1ゲート6はグラウンドまたは電位0が与えられ、これに対して、第2ゲート10には正の0でない電位が与えられる。第2半導体15に価電子帯の端49のエネルギは、第1半導体14の導電帯の端48のエネルギより低く、ソース4−ドレイン2バイアスを印加しても、もはや電流はながれず、トンネルトランジスタ1および特にコンタクト領域16はそれゆえに分離状態になる。
【0080】
しかしながら、上で説明した形状に関して、第1および/または第2の半導体部分14、15の中のドーパント濃度を下げることにより、第1および第2の半導体部分14、15は、第1および第2のゲート6、10の間の電位差が無いようにソース4−ドレイン2バイアス電圧を印加した場合、実質的にトンネル電流がコンタクト領域16を横切って得られないように、ドーパントでドープされる。そのような形状では、フェルミレベルは、第1および第2の半導体材料の少なくとも1つの禁制帯の内側に移動し、第2の半導体15の価電子帯の縁49のエネルギは、第1の半導体の伝導帯の縁48のエネルギより低くなる。
【0081】
図10は、本発明にかかる論理ゲート23の具体例を示す。論理ゲート23は、第1半店入力26を有するNANDゲートを形成する。そのような論理ゲート23を表示する記号は例えば図11に示される。
【0082】
論理ゲート23は、好適には、本発明にかかる第1のトンネルトランジスタ24と本発明にかかる第2のトンネルトランジスタ25とを含む。
【0083】
第1のトンネルトランジスタ24では、第1および第2の半導体部分はドーパントでドープされ、第1および第2のゲート28、29の間に電位差が無いようにソース30−ドレイン31バイアス電圧を印加した場合、ドレイン31とソース30との間のコンタクト領域を横切ってトンネル電流が得られる。
【0084】
第2のトンネルトランジスタ25では、第1および第2の半導体部分はドーパントでドープされ、第1および第2のゲート32、33の間に電位差が無いようにソース34−ドレイン31バイアス電圧を印加した場合、ドレイン31とソース30との間のコンタクト領域を横切ってトンネル電流が得られる。
【0085】
第1トンネルトランジスタ24の第1ゲート28と第2トンネルトランジスタ25の第2ゲート33は、論理ゲート23の第1反転入力26に接続され、第1トンネルトランジスタ24の第1ゲート28と第2トンネルトランジスタ25の第2ゲート33とに実質的に同一の電位が印加される。第1トンネルトランジスタ24の第2ゲート29と第2トンネルトランジスタ25の第2ゲート32は、論理ゲート23の第2入力27に接続され、第1トンネルトランジスタ24の第2ゲート29と第2トンネルトランジスタ25の第1ゲート32とに実質的に同一の電位が印加される。第1トランジスタ24のソース30と第2トランジスタ25のドレイン35は論理ゲート23の出力36に接続される。第1トランジスタ24のドレイン31は、供給電圧Vddに接続するように形成され、第2トランジスタ25のソース34は、グラウンドに接続されるように形成される。
【0086】
図12は、そのような反転した第1入力40、43を有する2つの論理NANDゲート38、39がスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)37にどのように組み込まれるかを示す。
【0087】
それに対して、図12に示されるように、論理ゲート38、39の第2入力41、44と出力42、45とが接続される。
【0088】
当業者に知られたSRAMに比較した場合、そのようなSRAMの入力は反転する必要があるが、そのようなSRAMはより少ないトランジスタを用いて同様の機能性を有し、それゆえにより少ない発熱と電力消費となる。
【0089】
本発明は、また、本発明にかかるトランジスタの製造方法に関する。
【0090】
そのような方法の具体例は、例えば図13〜図25に示される。示された具体例は、特に本発明にかかるトンネルトランジスタの製造に適しており、このトンネルトランジスタでは、例えば図1に示すように、第1および第2のゲート電極材料7、11の第1側9、13はコンタクト領域16の対向する側に沿って互いに対向する。
【0091】
第1工程で、フィン52が形成される。フィン52は第1半導体材料57から形成される。図13のフィン52は、例えばp型ドーパントでドープされた半導体材料から形成され、後にトンネルトランジスタ1の第2の半導体部分15を形成する。しかしながら、これは、本発明にとって重大ではなく、第1半導体材料57はn型ドーパントでドープされ、後にトランジスタ1の第1半導体部分14を形成しても良い。
【0092】
フィン52は、その上面54にハードマスク53を含む。ハードマスク53は、トンネルトランジスタ1を形成する後の工程を考慮した当業者が適切と思うハードマスクで良い。
【0093】
図13aはフィン52の断面図であり、一方、図13bは基板(図示せず)上のフィン52の上面図を示す。フィン52は、ハードマスク53を維持しながらフィンをパターニングするような、例えば公知の技術を用いて基板上に形成される。
【0094】
次の工程では、酸化物55がフィン52の周囲と上に形成され、フィン52は酸化物55の中に埋められる。酸化物55でフィン52を埋めた後、結果の構造の上部がハードマスク53まで研磨される。ハードマスク53までの構造の研磨は、公知の研磨技術を用いて行っても良いが、好適には、ハードマスク53に対して選択的ないわゆる化学機械研磨(CMP)を用いて行われる。酸化物55は、ハードマスク53の上および隣に形成されるため、ハードマスク53は酸化物55とは異なる。結果の構造の断面が例えば図14aに示される。結果の構造の上面図は、例えば図15bに示される。
【0095】
次の工程では、フィン52に隣接する開口部56、特に第1ドープ半導体材料57に沿った開口部56が、フィン52の長さの第1部分64に沿って形成される。開口部56は、好適にはハードマスク53に対して選択的な方法を用いて形成され、フィン52の第1ドープ半導体材料57は、開口部56を形成する方法に対して保護される。好適には、開口部56はエッチングを用いて形成される。図15aは、開口部56を形成した後の断面であり、図15bは上面図である。
【0096】
開口部56は、例えばエピタキシャル成長を用いて、第2ドープ半導体材料58少なくとも部分的に充填され、第1および第2のドープ半導体材料57、58は、n型およびp型のドーパントで反対にドープされている。このように、第2ドープ半導体材料58からなる第2フィン66が形成される。例えば、第1ドープ半導体材料57はp型ドーパントでドープされ、第1ドープ半導体材料57は完成したトンネルトランジスタ1の中の第2半導体部分15を形成し、第2ドープ材料58はn型ドーパントでドープされる。しかしながら、第1ドープ半導体材料57は、n型ドーパントでドープされ、完成したトンネルトランジスタ1の中の第1半導体部分14を形成し、一方で、第2ドープ材料58はp型ドーパントでドープされ、完成したトンネルトランジスタ1の中に第2半導体部分14を形成しても良い。
【0097】
図16aは、第2ドープ半導体材料58でハードマスク53まで開口部を完全に充填した後の断面を示す。図16bは、図16aの上面図である。
【0098】
図16aは単に第2ドープ半導体材料58が開口部56を充填するために使用されることを示すが、これは本発明にとって重大ではなく、開口部56はまた材料で充填されて、第1および第2のドープ半導体材料57、58の間に更なる層18を形成しても良い。
【0099】
好適には、開口部56は選択エピタキシャル成長で充填され、結果として、半導体材料58がハードマスク53まで開口部を充填し、ハードマスク53の隣に第2ドープ半導体材料58で充填されない開口部56を残し、後の工程でハードマスク53が開口部56の隣接材料と共に除去され、これにより第2ドープ半導体材料58も除去される。更に、ハードマスク53まで充填することにより、ハードマスク53を除去した後の工程で、第1および第2のドープされた半導体材料57、58が隣り合う構造の上面を得るために、フィン52の一部を除去する必要がなくなる。
【0100】
次の好適な工程では、得られた構造の上に酸化物55が再度形成され、この工程の後に、上部が再びハードマスク53まで研磨される。図17aは、ハードマスク53まで研磨した後の構造の断面を示す。図17bは、図17aの上面図を示す。しかしながら、もし第1のフィン52とハードマスク53が、第2のフィン66に対して十分に選択的に部分的に除去できるのであれば、この工程は省略できる。
【0101】
続いて、レジスト59がパターニングされて、フィン52の第1部分の露出した部分60が露出して、フィン52の第1部分の覆われた部分61がレジスト59で覆われる。図18aは、レジスト59のパターニング語の断面を示す。図18bは図18aの上面図を示す。
【0102】
続いて、フィン52の露出した部分60がエッチバックされて、第1ドープ半導体材料57のその部分がエッチバックされた後に、ハードマスク53がエッチバックされ、好適には選択的にエッチバックされ、フィン52の露出した部分61が、第2ドープ半導体材料58の下までエッチバックされて、露出した部分60の第1ドープ半導体材料57と第2ドープ半導体材料が、もはや互いに隣り合って配置されず、特にもはや互いに電気的に接続されず、第1フィン52の露出部分60において、第1および第2のドープ半導体材料57、58の間にトンネル電流の発生が強く低減され、またはもはや不可能になる。これは、例えば、フィン52の露出部分60の断面を示す図19a、フィン52の覆われた部分61部分の断面を示す図19b、およびフィン52および図19aと図19bの上面図を示す図19cに示される。
【0103】
続いて、第1部分64の残りと、フィン52の第1部分64から分離したフィン52の長さの第2部分65の少なくとも一部とを超えてハードマスク53がエッチバックされ、再度、得られた構造の上に酸化物55が形成され、第2フィン66まで研磨される。結果の構造のフィン52の露出した部分60の断面が図20aに示される。図20bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分61での断面を示す。図20cは、結果の構造の全体の上面を示す。
【0104】
続く工程で、酸化物55を窪ませて、フィン52の露出部分60が酸化物55で覆われて、第1および第2のドープ半導体材料57、58の覆われた部分61が酸化物55から突き出し、全体が、ゲート誘電体材料62とゲート電極63を含むゲートスタックで覆われる。結果の構造のフィン52の露出した部分60での断面が、図21aに示される。図21bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分61での断面を示す。図21cは、結果の構造の全体の上面図を示す。好適には、図21aおよび図21bに示すように、ゲートスタックは、ゲートスタックに厚さが、酸化物55から延びた第2のフィン66の高さと実質的に等しいように形成される。
【0105】
続いて、図22a、図22bおよび図22cに示すように、第1および第2のゲート6、10を形成するために、レジスト59がコンタクト領域16の上に形成される。結果の構造のフィン52の露出した部分60における断面が図22aに示される。図22bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分61における断面である。図22cは、結果の構造の全体に上面図を示す。
【0106】
続いて、レジスト59で覆われない上部から、ゲートスタックが除去される。結果の構造のフィン52の露出した部分での断面が、図23aに示される。図23bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分における断面を示す。図23cは、結果の構造の上面図を示す。
【0107】
続いて、酸化物55が、更に構造に形成され、続いて構造は、第2のドープされた半導体材料58まで研磨されて、ゲートスタックは、第1および第2のゲート6、10に分離される。結果の構造のフィン52の露出した部分60での断面が図24aに示される。図24bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分61における断面を示す。図24cは、結果の部分の全体の上面図を示す。好適には、化学機械研磨を用いて行われる。
【0108】
好適には、更に続く工程では、例えば金属含有酸化物のようなプレ金属誘電体材料(PMD材料)が構造に形成され、更に好適にはパターニングされて続いて好適にはその中に孔がエッチングされて、第1および第2のドープ半導体材料57、58の一部、第1ゲート6の一部、および第2ゲート10の一部のみが、例えば、巻き付きコンタクト(wrap-around contact)により例えば回路に接続するために、PMD材料により覆われない。結果の構造のフィン52の露出した部分での断面が、図25aに示される。図25bは、結果の構造のフィン52の覆われた部分61における断面を示す。図25cは、結果の構造の全体の上面図を示す。
【0109】
上述の本発明の方法は、トンネルトランジスタの製造に適用できるが、例えばわずかな変形により、コンタクト領域に対して異なる位置のゲートの配置が可能であり、延長方向19は第1および第2のゲート誘電体材料7、11の第1側9、13に対して実質的に直交し、長手方向に延びる第1および第2の半導体部分14、15が実質的に線上に配置され、そのようなトンネルトランジスタを作製する方法が単純化できる。例えばそのようなトランジスタは、フィン52の上面54に形成されたハードマスク53の層と共に、基板上に第1ドープ半導体材料57から形成されたフィン52を形成し、フィン52の周囲に酸化物を形成してハードマスク53まで研磨し、フィン52に隣り合って開口部56を形成し第1フィン52と開口部が互いに線上に配置し、コンタクト領域16を形成するために、第2ドープ半導体材料58で開口部56を部分的に充填し、第1および第2のドープ半導体材料57、58はn型およびp型のドーパントで反対にドープされ、再度得られた構造の上に酸化物55を形成し、再度ハードマスク53まで上部を研磨し、ハードマスク53をエッチバックし、第1および第2のドープされた半導体材料57、58を囲む酸化物を窪ませて2つのフィン52、66を形成し、第1および第2のフィンの上にゲートスタックを形成し、第1および第2のゲート(6、10)を形成しレジスト(59)により覆われない上部からゲートスタックを除去するために、第1および第2の半導体部分14、15のそれぞれの上にレジストマスクをそれぞれ形成する、上述の方法と類似の方法でも作製できる。可能であれば、更に続く工程で、プレ金属誘電体材料(PMD材料)が上部に形成され、開口部がエッチングされて第1および第2のドープされた半導体材料の一部、第1ゲートの一部、および第2ゲートの一部のみが、例えば回路に接続するためのPMD材料により覆われないように開口部がエッチングされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドレイン、ソース、および少なくとも第1ゲートとドレインとソースとの間で電流を制御するために第1ゲートから分離された第2ゲートとを含むトンネルトランジスタであって、
ドレインは、ドレイン電極と電気的に接続されたn型ドーパントでドープされた第1半導体部分を含み、
ソースは、ソース電極と電気的に接続されたp型ドーパントでドープされた第2半導体部分を含み、
第1ゲートは、第1ゲート誘電体材料の第1側、トンネルトランジスタの第1側の第1半導体部分、および第1ゲート誘電体材料に沿って第1ゲート誘電体材料の第1側に対向する第1ゲート電極に沿ってこれと接続する、第1半導体部分と隣り合う第1ゲート誘電体材料を含み、
ドレインおよびソースは、トンネルトランジスタのコンタクト領域に沿って互いに隣り合うように配置され、
コンタクト領域は、延長方向に沿って長手方向に延び、
第2ゲートは、第2ゲート誘電体材料の第1側、トンネルトランジスタの第2側の第2半導体部分、および第2ゲート誘電体材料に沿って第2ゲート誘電体材料の第1側に対向する第2ゲート電極に沿ってこれと接続する、第2半導体部分と隣り合う第2ゲート誘電体材料を含み、
第1および第2のゲートは、第1および第2のゲートの間にゲート誘起電位を形成する第1および第2のゲートの間の電位差により、ドレインとソースとの間で、実質的な導電状態と実質的な分離状態との間で電流を制御するように与えられ、
第1および第2のゲート電極は、第1および第2の半導体部分にそれぞれ実質的に沿うように配置され、
第1および第2のゲートは、第1および第2のゲートの間の電位差により誘起される電界が、電界の電界線が延長方向を横切るように、コンタクト領域を通って、互いに対しておよび第1および第2の半導体部分に対して電界が形成されることを特徴とするトンネルトランジスタ。
【請求項2】
トンネルトランジスタの第2側が、トンネルトランジスタの第1側と対向することを特徴とする請求項1に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項3】
第1および第2のゲートが、コンタクト領域の対向する側に配置され、延長方向に垂直な方向に沿った分離距離の延長方向により互いに分離されることを特徴とする請求項1または2に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項4】
第1および第2の半導体部分がドーパントでドープされて、第1および第2のゲートの間に電位差が無いようにソース−ドレインバイアス電圧を印加した場合に、トンネル電流が、ドレインとソースの間のコンタクト領域を横切って得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項5】
第1および第2の半導体部分がドーパントでドープされて、第1および第2のゲートの間に電位差が無いようにソース−ドレインバイアス電圧を印加した場合に、実質的にトンネル電流がコンタクト領域を横切って得られないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項6】
第1及び第2の半導体部分が、コンタクト領域を形成する接合に沿って互いに接続することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項7】
コンタクト領域が、第1および第2の半導体部分の間に形成された更なる層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項8】
更なる層が、第3の半導体部分であることを特徴とする請求項7に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項9】
第3の半導体部分が、イントリンシック半導体または1018atom/cmより少ない、好適には1017atom/cmより少ないドーピング比でドープされたことを特徴とする請求項8に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項10】
第1おび第2のゲート誘電体材料が、コンタクト領域の対向する側に沿って互いに対向することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項11】
第1および第2のゲート誘電体材料の第1側は、延長方向に対して実質的に平行であることを特徴とする請求項10に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項12】
延長方向が、第1および第2のゲート誘電体材料の第1側に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のトンネルトランジスタ。
【請求項13】
ゲートの少なくとも1つが、それぞれに隣り合う半導体部分を覆い、それぞれの半導体材料の少なくとも1組の対向する側がゲートを備えることを特徴とする請求項12に記載のトンネルトランジスタ。
【請求項14】
第1反転入力を有するNANDゲートを形成する論理ゲートであって、
少なくとも請求項4と組み合わせた請求項4〜13のいずれかに1つにかかる第1トンネルトランジスタ(24)と、少なくとも請求項5と組み合わせた請求項5〜13のいずれかに1つにかかる第2トンネルトランジスタとを含み、
第1トンネルトランジスタの第1ゲートと第2トランジスタの第2ゲートが論理ゲートの第1反転入力に接続されて、第1トンネルトランジスタの第1ゲートと第2トンネルトランジスタの第2ゲートに実質的に同じ電位が供給され、
第1トンネルトランジスタの第2ゲートと第2トランジスタの第1ゲートが論理ゲートの第2入力に接続されて、第1トンネルトランジスタの第2ゲートと第2トンネルトランジスタの第1ゲートに実質的に同じ電位が供給され、
第1トランジスタのソースと第2トランジスタのドレインが論理ゲートの出力に接続され、第1トランジスタのドレインは供給電圧Vddに接続するように形成され、第2トランジスタのソースはグラウンドに接続するように形成されることを特徴とする論理ゲート。
【請求項15】
請求項14にかかる2つの論理ゲートを含むことを特徴とするスタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項16】
論理ゲートの第2の出力と入力が接続されたことを特徴とする請求項15に記載のスタティックランダムメモリ。
【請求項17】
請求項1〜13のいずれか1つにかかるトンネルトランジスタを製造する方法。
【請求項18】
フィンの上面に形成されたハードマスクの層と共に、基板上に第1ドープ半導体材料から形成されたフィンを形成する工程と、
フィンの周囲に酸化物を形成してハードマスクまで研磨する工程と、
フィンに隣り合って、その長さの第1部分に沿って開口部を形成し、コンタクト領域を形成するために開口部を第2ドープ半導体材料で少なくとも部分的に充填し、第1および第2のドープ半導体材料はn型およびp型のドーパントで対向するようにドープされる工程と、
再度得られた構造の上に酸化物を形成し、再度ハードマスクまで上部を研磨する工程と、
フィンの第1部分の露出した部分を露出させ、フィンの第1部分の覆われた部分がレジストで覆われるようにレジストをパターニングする工程と、
フィンの露出した部分をエッチバックし、第1ドープ半導体材料のその部分がエッチングされた後にハードマスクがエッチバックされ、フィンの露出した部分が第2ドープ半導体材料の下までエッチバックされ、露出部分の第1ドープ半導体材料と第2ドープ半導体材料は、もはや互いに対して隣り合って配置されない工程と、
第1部分の残部の上と、フィンの第1部分から分離されたフィンの長さの第2部分の少なくとも一部の上のハードマスクをエッチバックする工程と、
再度得られた構造の上に酸化物を形成し、第2ドープ半導体材料まで構造を研磨する工程と、
フィンの露出した部分は酸化物で覆われたままで、第2ドープ半導体材料と第1ドープ半導体材料の覆われた部分が酸化物から突出するように、酸化物を窪ませる工程と、
ゲート誘電体材料とゲート電極を含むゲートスタックで、得られた構造の上を覆う工程と、
第1および第2のゲートを形成するためにコンタクト領域の上にレジストを形成する工程と、
レジストで覆われていないゲートスタックを除去する工程と、
レジストを除去する工程と、
得られた構造の上に酸化物を形成する工程と、
第2ドープ半導体材料まで酸化物の上部を研磨する工程と、を含むことを特徴とする請求項17にかかる方法。
【請求項19】
第1および第2のゲートの間の電位差により誘起された電界が、電界の電界線が延長方向を横切るようにコンタクトを通って形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載のトンネルトランジスタの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【図20a】
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【図20b】
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【図20c】
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【図21a】
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【図21b】
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【図21c】
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【図22a】
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【図22b】
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【図22c】
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【図23a】
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【図23b】
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【図23c】
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【図24a】
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【図24b】
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【図24c】
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【図25a】
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【図25b】
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【図25c】
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【公開番号】特開2013−80906(P2013−80906A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−186608(P2012−186608)
【出願日】平成24年8月27日(2012.8.27)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【出願人】(599098493)カトリーケ・ウニフェルジテイト・ルーベン・カー・イュー・ルーベン・アール・アンド・ディ (83)
【氏名又は名称原語表記】Katholieke Universiteit Leuven,K.U.Leuven R&D
【Fターム(参考)】