説明

ナビゲーション装置、コンピュータプログラム、画面制御方法及び測定間隔制御方法

【課題】ユーザに対して適切に情報を画面に表示させつつ、画面表示による消費電力を低減することができるナビゲーション装置、コンピュータプログラム及び画面制御方法を提供する。
【解決手段】ユーザに伝達させたい情報を表示部112の画面に表示する場合において、GPS受信部101、センサ102〜104により検出された、車速、進行方向、ハンドル操作角等の車両の移動状況、または地図データに基づいて、システム制御部120が、表示部112の画面を運転手が見ても良い状況であるか否かを判定し、画面を見るべき状況でないと判定した場合には、表示制御部114が、表示部112の画面の輝度を下げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置、コンピュータプログラム、画面制御方法及び測定間隔制御方法の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話機が広範に普及していることから、近年においては、GPS(Global Positioning System)等のセンサを搭載させ、携帯型のナビゲーション装置として機能するような携帯電話機や、自動車に設置することによりカーナビゲーション装置として機能するような携帯電話機の開発が行われている。
【0003】
その際、携帯電話機の駆動電力は、自動車のカーバッテリーから得ることもできるが、携帯使用される場合の駆動電力は、リチウムイオン電池等の内蔵バッテリーから得るため、長時間の携帯使用に耐えるためには、携帯電話機が、ナビゲーション装置として機能する際の消費電力を、如何にして低減するかが最重要となる。
【0004】
一方、通常の車載用のナビゲーション装置であっても、比較的長時間使用される場合もあるため、車載用バッテリーのバッテリー残量によっては、その消費電力は無視できるものではない。
【0005】
そこで、消費電力を低減する一手法としては、画面表示による消費電力を下げることが考えられる。
【0006】
例えば、一定時間経過後にスクリーンセーバーを起動し、または画面表示をオフにし、あるいは画面を暗くする等の方法が、従来から一般的に用いられている。
【0007】
また、特許文献1に記載の携帯通信端末においては、現在地点から目標地点までの距離が、所定距離以下であれば必要な地図情報を表示し、所定距離を越える場合には、非表示にすることにより、常時地図情報を表示する場合に比べて、消費電力を低減している。
【0008】
一方で、ナビゲーション処理においては、自車位置を取得する(測位する)ために、各センサからの出力信号に基づく演算処理が行われるが、その精度を高めるために、ある程度以下の間隔で測位が行われ、かつ、その間隔は固定されているのが一般的であり(例えば、1秒ごと)、その際の演算処理による消費電力及び各センサの消費電力は、全体の消費電力の中でも大きな比重を占めている。
【0009】
そこで、例えば、特許文献2に記載の携帯ナビゲーション装置においては、目的地までの経路上に存在する目標物に到着するまでの予測時間を算出し、この予測時間が経過する前は歩行者と目標物に重なりが生じたか否かの比較をせず、予測時間が経過した後は、所定時間間隔で比較をさせることにより、常時、所定時間間隔で比較を行う場合に比べて消費電力を低減している。
【0010】
【特許文献1】特開2004−101366号公報
【特許文献2】特開2002−81957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述したスクリーンセーバーを起動する等の従来の方法は、ユーザの意思にかかわりなく実行されてしまうものであるため、ユーザが情報を見たい場合においても、画面に必要な情報が表示されなくなり、使い勝手が悪くなる。また、その反対に、ユーザが画面を見る必要が無い場合であっても、一定時間が経過するまでは画面表示を維持するため、無駄な電力を消費する場合がある。
【0012】
また、特許文献1に記載の技術も、ユーザの意思にかかわりなく、目標地点までの距離や所要時間により画面表示と非表示が行われるため、上記と同様の問題が存在する。
【0013】
また、特許文献2に記載の技術では、目標物に到着するまでの予測時間が経過するまでは比較処理を行わないため、例えば、予測時間より早く目標物を通過した場合や、経路を外れたような場合には、予測時間経過後の再比較処理に要する消費電力が高くなるとともに、事前に行われた比較処理が無駄となる。
【0014】
本願は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、ユーザに対して適切に情報を画面に表示させつつ、画面表示による消費電力を低減することができるナビゲーション装置、コンピュータプログラム及び画面制御方法を提供することにある。
【0015】
また、本願の課題の他の例は、移動体の移動状況に応じて現在位置等の測定を適切に行いつつ、測定処理による消費電力を低減することができるナビゲーション装置、コンピュータプログラム及び測定間隔制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置において、前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う画面制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する判定手段、前記判定手段により、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う画面制御手段、として機能させることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の発明は、移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置における画面制御方法であって、前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する工程と、前記判定工程において、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う工程と、を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項9に記載の発明は、移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置において、前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する測定間隔制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0020】
請求項12に記載の発明は、移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する測定間隔制御手段として機能させることを特徴とする。
【0021】
請求項13に記載の発明は、移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置における測定間隔制御方法であって、前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する工程を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本願の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、車載用のナビゲーション装置に対して本願を適用した場合の実施形態である。
【0023】
[1.第1実施形態
[1.1 ナビゲーション装置100の構成及び機能
先ず、第1実施形態に係るナビゲーション装置100の構成及び機能について、図1を用いて説明する。
【0024】
なお、図1は、第1実施形態に係るナビゲーション装置100の概要構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
本実施形態に係るナビゲーション装置100は、運転手(操縦者の一例)や同乗者等(以下、ユーザと称する。)により設定された目的地までの経路誘導のための情報を画面に表示するとともに、状況に応じて画面の輝度を下げることにより、画面表示による消費電力を低減させる。
【0026】
図1に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置100は、GPSデータを受信するGPS受信部101と、車両の走行速度を示す車速データを検出する車速センサ102と、車両の進行方向を示す方位角データを検出するジャイロセンサ103と、ハンドルの操作角を示す操作角データを検出するハンドル操作センサ104と、GPSデータ、車速データ及び方位角データに基づいて自車位置を算出するインターフェース部105と、VICS(Vehicle Information Communication System)データを受信するVICSデータ受信部106と、地図データ等の各種データが格納されたHD(Hard Disk)に対してデータの書き込み及び読み出しを行うHDドライブ107と、DVDディスク(Digital Versatile Disk)からデータを読み出すDVDドライブ108と、ユーザがシステムに対する命令を入力する際に用いられる操作部109と、ユーザの音声を集音するマイクロホン110と、マイクロホン110により集音された音声からシステムに対する命令を認識する音声認識回路111と、地図データおよび車両の位置等を表示する表示部112と、バッファメモリ113を用いて表示部110を制御する表示制御部114と、経路誘導等の音声を生成する音声処理回路115と、可聴周波数の音波を出力するスピーカ116と、運転手の映像を撮影するカメラ117と、カメラ117により撮影された映像から運転手が向いている方向を認識する映像認識回路118と、自車位置及び地図データから自車が危険地帯に位置しているか否かを判定する危険地帯判定部119と、システム全体を制御するシステム制御部120と、RAM(Random Access Memory)/ROM(Read Only Memory)121と、により構成され、システム制御部120と各部はシステムバス122により接続されている。
【0027】
また、車速センサ102は、本願に係る速度検出手段の一例を構成し、ジャイロセンサ103は、本願に係る方向検出手段の一例を構成し、ハンドル操作センサ104は、本願に係る操作量検出手段の一例を構成し、インターフェース部105は、本願に係る測定手段の一例を構成し、危険地帯判定部119は、本願に係る地点データ取得手段の一例を構成し、システム制御部120は、本願に係る画面制御手段の一例を構成する。
【0028】
更に、GPS受信部101、車速センサ102、ジャイロセンサ103及びハンドル操作センサ104は、本願に係る検出手段の一例を構成し、危険地帯判定部及びシステム制御部120は、本願に係る判定手段の一例を構成する。
【0029】
GPS受信部101は、GPS衛星から発信された衛星軌道及び時刻データを含む電波を受信するとともに、この受信した電波に基づいて移動体の現在位置を算出してGPSデータとしてインターフェース部105に出力するようになっている。
【0030】
車速センサ102は、車両の走行速度を検出するとともに、この検出した速度に応じた電圧等に変換し、車速データ(本願に係る速度データの一例)としてインターフェース部105に出力するようになっている。
【0031】
ジャイロセンサ103は、車両の方位角を検出するとともに、この検出した方位角に応じた電圧等に変換し、方位角データ(本願に係る方向データの一例)としてインターフェース部105に出力するようになっている。
【0032】
ハンドル操作センサ104は、ハンドルの切れ角を検出するとともに、この検出した切れ角に応じた電圧等に変換し、操作角データ(本願に係る操作量データの一例)としてインターフェース部105に出力するようになっている。
【0033】
インターフェース部105は、GPS受信部101、車速センサ102、ジャイロセンサ103及びハンドル操作センサ104とシステム制御部120との間のインターフェース処理を行うようになっており、所定の間隔でGPSデータ、車速データ及び方位角データを入力しつつ、これらのデータに基づいて自車位置を算出し、自車位置データとしてシステム制御部120に出力するようになっている。
【0034】
VICSデータ受信部106は、FM多重放送等の電波を受信することにより、渋滞、所要時間、事故、速度規制等の道路交通情報であるVICSデータを取得し、この取得したVICSデータをシステム制御部120に出力するようになっている。
【0035】
HDドライブ107は、HD及びこのHDに対する記録、再生を行うドライブ等により構成され、HDに格納されている地図データ等を読み出し、システム制御部120に出力するとともに、システム制御部120から出力された各種データをHDに書き込むようになっている。
【0036】
この地図データは、ナビゲーション動作に必要な道路形状データの他、関連する施設データ、名称データ等の各種関連データが道路形状データに対応付けられて記憶されている。
【0037】
DVDドライブ108は、DVDディスクを着脱可能に格納する格納部及びDVDの再生を行うドライブ等により構成され、DVDディスクから更新用の地図データを読み出し、この読み出した地図データをシステム制御部120に出力するようになっている。
【0038】
また、DVDドライブ108は、音声や映像等のコンテンツデータ等が記録されているDVDディスクを再生するようになっており、再生したコンテンツデータ等を、システム制御部120を介して、表示制御部113及び音声処理回路115に出力するようになっている。
【0039】
操作部109は、設定ボタン、数字キー、カーソルキー等の各種キーを有するリモートコントロール装置等により構成されており、ユーザの入力操作に対応した制御信号をシステム制御部120に出力するようになっている。
【0040】
音声認識回路111は、マイクロホン110より入力されたユーザから発生された発話音音声を解析して、ユーザの操作コマンドを認識し、この認識された操作に対応する制御信号をシステム制御部120に出力するようになっている。
【0041】
表示部112は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネル等により構成され、表示制御部114の制御により地図データ等を画面に表示するとともに、これに重畳して自車位置等の経路案内に必要な各種情報を表示するようになっている。
【0042】
表示制御部114は、システム制御部120を介して入力された地図データやコンテンツデータ等を、システム制御部120の制御に基づいて入力されたデータに対応する画像データをバッファメモリ113に生成するとともに、所定のタイミングでバッファメモリ113から画像データを読み出して表示部112に出力するようになっている。
【0043】
また、表示制御部114は、システム制御部120の制御に基づいて、表示部112の画面をON/OFF制御する(画面の輝度を上げたり、下げたりする)。
【0044】
具体的には、例えば、表示部112に液晶パネルが使用されている場合には、そのバックライトに電力を供給して点灯させることにより画面をON制御し、また、バックライトに対する電力供給を停止して消灯させることにより画面をOFF制御する。なお、バックライトに対する供給電力の電圧を上げることにより画面をON制御し、電圧を下げることにより画面をOFF制御するようにしても良い。
【0045】
また、例えば、表示部112に有機ELパネルが使用されている場合には、その発光体に供給する電圧を全体的に上げることにより画面をON制御し、また、この発光素子に供給する電圧を全体的に下げることにより画面をOFF制御する。
【0046】
なお、表示部112に対する電力供給を停止させて、画面表示を消去させることによりOFF制御するようにしても良い。
【0047】
音声処理回路115は、システム制御部120の制御に基づいて音声信号を生成、増幅するとともに、この音声信号をスピーカ116に出力するようになっており、例えば、次の交差点における車両の進行方向や、渋滞、通行止め等の交通情報等を含む経路誘導に関する情報を音声信号として出力するようになっている。
【0048】
カメラ117は、例えば、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)等により構成され、外部からの光をCCDにより受光し、この受光量に応じた電圧信号に基づいて映像データを生成するとともに、この生成した映像データを映像認識回路118に出力するようになっている。なお、カメラ117は、運転手が表示部112の画面を見ているか否かの判定に用いられる運転手の顔の映像を撮影するために用いられるため、表示部112の上部または下部の中心付近に、レンズを運転手の顔に向けて設置するのが望ましい。
【0049】
映像認識回路118は、カメラ117から出力された映像データを解析することにより、運転手の顔及び眼を認識し、カメラ117に対する運転手の視線の方向角(表示部112の画面に対する方向角でもある)に応じた視線データをシステム制御部120に出力する。
【0050】
具体的に、映像認識回路118は、例えば、運転手の顔が向いている方向を算出し、更に、運転手の眼の白目部分に対する瞳部分の位置から顔の正面方向からの視線方向を算出する。なお、単純に運転手の顔が向いている方向を視線方向としても良い。
【0051】
危険地帯判定部119は、システム制御部120を介して自車位置データ及び地図データを入力し、これらのデータに基づいて、車両が現在危険地帯に位置しているか否かを判定し、その判断結果を制御信号としてシステム制御部120に出力するようになっている。
【0052】
具体的に、危険地帯判定部119は、地図データから、車両が現在位置する道路等に対応付けられた関連データ(本願に係る地点データの一例)を取得する。そして、この取得された関連データが、例えば、通学路や過去に事故が多発している場所等の情報を含む場合には、安全に運転を行うために、表示部112の画面を運転手が見るべきではない危険地帯であると判定する。
【0053】
また、危険地帯判定部119は、車両の移動経路上における、例えば、100m先の地点の関連データを取得し、この取得された関連データに基づいて、100m先の地点が危険地帯であるか否かを判定し、その結果を制御信号としてシステム制御部120に出力するようになっている。
【0054】
システム制御部120は、主としてCPU(Central Processing Unit)により構成されるとともに、GPS受信ポート、キー入力ポート等の各種入出力ポートを含んで構成されている。
【0055】
このシステム制御部120は、ナビゲーション装置100全体を制御するようになっており、RAM/ROM121に格納された制御プログラムを読み出して各種処理を実行するとともに、このRAM/ROM121に処理中のデータを一時的に保存するようになっている。
【0056】
例えば、システム制御部120は、経路誘導を行う際に、インターフェース部105から出力された自車位置データと、HDドライブ107を制御してHDから読み出した地図データに基づいてマップマッチング等の補正処理を行うとともに、表示部112において車両の現在位置を含む周辺地域を示す地図上に経路誘導情報が表示されるように制御し、音声処理回路から経路誘導情報が音声として出力されるように制御するようになっている。
【0057】
また、システム制御部120は、車速データ、操作角データ、GPSデータ、地図データ及び危険地帯判定部119から出力された制御信号に基づいて、表示部112の画面を表示制御部114によりON制御させるか、OFF制御させるかの判定を行うようになっている。
【0058】
この判定基準としては、例えば、表示部112の画面を運転手が見ても良い状況である場合にはON制御、車両の運転に集中すべき状況であるため画面を見るべきではない場合にはOFF制御とするが、具体的な判定処理については後述する。
【0059】
更に、システム制御部120は、危険地帯判定部119から出力された制御信号に基づいて、移動経路上における100m先の地点が危険地帯である場合には、その地点に到達する前に、危険地帯に入ることを予告する情報を表示部112において表示されるように制御する。
【0060】
[1.2 ナビゲーション装置100の動作
次に、以上の構成を有するナビゲーション装置100において、表示部112の画面をON/OFF制御する場合の動作について、図2乃至図4を用いて説明する。
【0061】
なお、図2は、第1実施形態に係るナビゲーション装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
図2に示すように、システム制御部120は、先ず、インターフェース部105から出力された位置データ、当該位置データが示す車両の現在位置を含む周辺の地図データ、VICS受信部から出力されたデータ受信部106に基づいて、例えば、交差点における車両の進行方向の誘導や、渋滞情報の更新等、表示部112の画面に表示してユーザに伝達したい情報があるか否かを判定し(ステップS11)、伝達したい情報がある場合は(ステップS11:YES)、ステップS13に移行し、伝達したい情報が無い場合は(ステップS11:NO)、ステップS12に移行する。
【0063】
ステップS12において、システム制御部120は、操作部109及び音声認識回路111を介して、ユーザによる操作入力及び音声操作コマンドの入力があるか否かを判定し、入力がある場合は(ステップS12:YES)、ステップS13に移行し、入力が無い場合は(ステップS12:NO)、ステップS16に移行する。
【0064】
ステップS13において、システム制御部120は、運転手が表示部112の画面を見ても安全な状況か否かを判定する。
【0065】
具体的にシステム制御部120は、インターフェース部105から出力された車速データに基づいて、車両の移動速度が、例えば、60km/h未満である場合には、画面を見ても良いと判定し、移動速度が60km/h以上である場合には、画面を見るべきではないと判定する。なお、インターフェース部105から出力されたGPSデータの時間的変化に基づいて車両の移動速度を算出しても良い。
【0066】
また、システム制御部120は、インターフェース部105から出力された操作角データに基づいて、ハンドルの切れ角が、例えば、45度未満である場合には、画面を見ても良いと判定し、45度以上であれば画面を見るべきではないと判定する。ハンドルの切れ角がある角度以上となっている場合には、車両が、交差点を曲がっている最中であったり、急カーブを曲がっている最中であったり、車庫入れをしている最中である等が想定される。こうしたことから、ハンドルの切れ角がある角度以上となっている場合には、画面を見るべきではないと判定するのである。なお、インターフェース部105から出力された方位角データの時間的変化に基づいて、車両が曲がる際の角速度を所定の閾値と比較することにより上記と同様の判定を行うことも可能である。
【0067】
また、システム制御部120は、危険地帯判定部119を制御することにより、車両が危険地帯に位置しているか否かを判定させ、この危険地帯判定部119から出力された制御信号に基づいて、車両が現在危険地帯に位置していない場合は、画面を見ても良いと判定し、危険地帯に位置している場合には、画面を見るべきではないと判定する。
【0068】
そして、システム制御部120は、以上の判定結果が、全て画面を見ても安全な状況である場合には(ステップS13:YES)、ステップS14に移行し、一つでも画面を見るべきではない状況である場合には(ステップS13:NO)、ステップS16に移行する。
【0069】
ステップS14において、システム制御部120は、映像認識回路118から出力された制御信号に基づいて、運転手の視線が表示部112の画面(カメラ117のレンズ)に向いているか否かを判定し(ステップS14)、視線が画面に向いている場合には(ステップS14:YES)、表示部112の画面をONするよう表示制御部114を制御し、これにより表示部112の画面が明るくなる(ステップS16)。
【0070】
その一方、視線が画面に向いていない場合(ステップS14:NO)、システム制御部120は、ステップS15に移行し、表示部112の画面をOFFするよう表示制御部114を制御することにより、表示部112の画面が暗くなる(ステップS15)。
【0071】
以上の処理について、更に詳細に説明する。なお、図3は、第1実施形態に係る画面制御の一例を示す図である。また、図4は、第1実施形態に係る画面制御の他の例を示す図である。
【0072】
ユーザに対して伝達したい情報が無い場合(ステップS11:NO)、ユーザが何らかの操作をしていなければ(ステップS12:NO)、画面を明るくしておく必要は無い。
【0073】
一方、ユーザに対して伝達したい情報がある場合(ステップS11:YES)、その情報を画面に表示し、また、何らかの操作がされれば(ステップS12:YES)、その操作内容に対応する情報を画面に表示する。このような状況では、運転手が画面を注視する蓋然性が高いため、画面を明るくすることが望ましい。
【0074】
そこで、更に、安全面から運転手が画面を見てはならない状況である場合には(ステップS13:NO)、画面を注視させるべきではないので、画面を暗くする。
【0075】
また、実際に、運転手が画面を見ていなければ(ステップS14:NO)、やはり画面を明るくしておく必要は無い。
【0076】
そして、全ての条件が揃った上で、画面を明るくするのである。
【0077】
例えば、図3に示すように、ユーザに伝達したい情報が無い場合は(操作入力も無い)、画面を暗くし、次の交差点における車両の進行方向の誘導情報を表示する場合は(安全で、かつ運転手が画面を見ている)、画面を明るくする。そして、誘導情報の表示が終了したら、画面を暗くし、また、更新された渋滞情報を画面に表示する場合には、画面を明るくする。
【0078】
また、図4(a)に示すように、車速が20km/hである場合には、(ユーザに伝達したい情報の有無、操作入力の有無に応じて(以下同様))画面を明るくし、60km/hとなった場合には、画面を暗くする。そして、30km/hに下がったら、また、画面を明るくする。
【0079】
また、図4(b)に示すように、車両が直線的に進行している場合は、画面を明るくし、交差点を曲がるためにハンドルを操作している最中は、画面を暗くする。そして、交差点を曲がりきった後は、また、画面を明るくする。
【0080】
また、図4(c)に示すように、車両が危険地帯に進入した場合は、画面を暗くし、危険地帯から脱出した場合は、画面を明るくする。
【0081】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザに伝達させたい情報を表示部112の画面に表示する場合において、GPS受信部101、センサ102〜104により検出された、車速、進行方向、ハンドル操作角等の車両の移動状況、または地図データに基づいて、システム制御部120が、表示部112の画面を運転手が見ても良い状況であるか否かを判定し、画面を見るべき状況でないと判定した場合には、表示部112の画面の輝度を下げるように表示制御部114を制御するようになっている。
【0082】
従って、ユーザに対して適切に情報を画面に表示させつつ、画面表示による消費電力を低減することができる。
【0083】
また、システム制御部120は、車速センサ102から出力された車速データに基づいて、移動速度が、例えば、60km/h以上である場合には、画面を見るべきではない状況であると判断する。
【0084】
また、システム制御部120は、ハンドル操作センサ104から出力された操作角データに基づいて、ハンドルの切れ角が、例えば、45度以上である場合には、画面を見るべきではない状況であると判断する。
【0085】
また、危険地帯判定部119は、インターフェース部105から出力された位置データと地図データとに基づいて、車両の現在危険地帯にいるか否かを判定し、この判定結果に基づいて、システム制御部120が、表示部112の画面を運転手が見ても良い状況であるか否かを判定する。
【0086】
このように、運転手が画面を見ると危険な状態である場合には、画面を注視させないよう、画面が暗くなるので、運転中における安全性も向上する。
【0087】
また、移動経路上において、例えば、100m先が危険地帯であると危険地帯判定部119が判定した場合には、その危険地帯に到達する前に、システム制御部120が、危険地帯に入ることを予告する情報を表示部112に表示させるように表示制御部114を制御するので、ユーザは、危険地帯に入って画面が暗くなる前に、その危険地帯に入ることを前もって知ることが可能となる。
【0088】
なお、本実施形態においては、車速データに基づく判定、操作角データに基づく判定及び道路等に対応付けられた関連データに基づく判定の全てを行うことにより画面をON/OFF制御していたが、その一部の判定によりON/OFF制御を行うようにしても良い。
【0089】
[1.3 変形例
次に、第1実施形態に係る変形例について、図5を用いて説明する。
【0090】
なお、図5は、第1実施形態の変形例に係るナビゲーションシステムSの概要構成の一例を示すブロック図である。
【0091】
上記説明した第1実施形態においては、本願を、車載用のナビゲーションシステムに適用した場合について説明したが、本願を、携帯電話機を利用したナビゲーションシステムに適用することも可能である。
【0092】
本変形例に係るナビゲーションシステムは、移動体通信網に属する無線基地局との間で電波の送受信を行うことにより他の携帯電話機等と通話をすることが可能な携帯電話機に各種センサを接続し、これらを車両に搭載することでカーナビゲーションとして機能する。
【0093】
図5に示すように、ナビゲーションシステムSは、携帯電話機200、車両の走行速度を示す車速データを検出する外部の車速センサ201と、ハンドルの操作角を示す操作角データを検出する外部のハンドル操作センサ202と、により構成されている。
【0094】
そして、携帯電話機200は、アンテナATを介して移動通信網の無線基地局と電波の送受信を行う送受信部203と、送受信するデータの変復調を行う通信処理部204と、GPSデータを受信するGPS受信部205と、車両の進行方向を示す方位角データを検出するジャイロセンサ206と、外部装置からのデータを入力する外部データ入力部207と、地図データを格納する地図データベース208と、ユーザがシステムに対する命令を入力する際に用いられる操作部209と、ユーザの音声を集音するマイクロホン210と、地図データおよび車両の位置等を表示する表示部211と、可聴周波数の音波を出力するスピーカ212と、運転手の映像を撮影するカメラ213と、自車位置及び地図データから自車が危険地帯に位置しているか否かを判定する危険地帯判定部214と、電源215と、システム全体を制御するシステム制御部216と、RAM、ROM等を備えるメモリ部217と、により構成され、システム制御部216と各部はシステムバスにより接続されている。
【0095】
また、車速センサ201は、本願に係る速度検出手段の一例を構成し、ハンドル操作センサ202は、本願に係る操作量検出手段の一例を構成し、ジャイロセンサ206は、本願に係る方向検出手段の一例を構成し、危険地帯判定部214は、本願に係る地点データ取得手段の一例を構成し、システム制御部216は、本願に係る判定手段、画面制御手段及び測定手段の一例を構成する。
【0096】
更に、車速センサ201、ハンドル操作センサ202及びジャイロセンサ206は、本願に係る検出手段の一例を構成する。
【0097】
送受信部203は、無線基地局から発信された通話信号、制御信号等の電波を、アンテナATを介して受信し、これを通信処理部204に出力するとともに、通信処理部から出力されたデジタル通話信号等を電波として送信するようになっている。
【0098】
また、送受信部203は、無線基地局から発信されたVICSデータ信号を受信し、この受信したVICSデータ信号を通信処理部204に出力するようになっている。
【0099】
通信処理部204は、送受信部203から出力された通話信号等を復調し、この復調された信号をシステム制御部216に出力するとともに、システム制御部216から出力された通話信号を変調して送受信部203に出力するようになっている。
【0100】
外部データ入力部207は、車速センサ201及びハンドル操作センサから出力された車速データ及び操作角データをA/D(Analog/Digital)変換し、この変換されたデータをシステム制御部216に出力するようになっている。
【0101】
電源215は、リチウムイオン電池等のバッテリー等からなり、車載用バッテリーから供給された電力を所定電圧に降圧しつつ充電するとともに、システム制御部及びその他各部に対して、この降圧された電力を供給するようになっている。
【0102】
システム制御部216は、主としてCPUにより構成されるとともに、音声認識回路、音声処理回路、表示制御回路、バッファメモリ等の各種回路及びGPS受信ポート、キー入力ポート等の各種入出力ポート等が集積されて構成されている。
【0103】
このシステム制御部216は、ナビゲーションシステムS全体を制御するようになっており、メモリ部217に格納された制御プログラムを読み出して各種処理を実行するとともに、このメモリ部217に処理中のデータを一時的に保存するようになっている。
【0104】
例えば、システム制御部216は、通信処理部204から出力された通話データをフォーマット変換、D/A変換、増幅等することにより音声信号を生成し、この音声信号をスピーカ212に出力するとともに、マイクロホン210から出力された音声信号をD/A変換、フォーマット変換等することにより通話データを生成し、この通話データを通信処理部204に出力されている。
【0105】
また、システム制御部216は、経路誘導を行う際には、経路誘導に関する情報を音声信号として出力するとともに、マイクロホン210より入力されたユーザの発話音声を解析して、ユーザの操作コマンドを認識するようになっている。
【0106】
更に、システム制御部216は、カメラ213から出力された映像データを解析することにより、運転手の視線の方向角を算出するようになっている。
【0107】
また更に、システム制御部216は、GPS受信部205から出力されたGPSデータ、ジャイロセンサ206から出力された方位角データ及び外部データ入力部207から取得された車速データに基づいて自車位置を算出し、自車位置データとして危険地帯判定部214に出力するとともに、この自車位置と地図データベースから読み出した地図データに基づいてマップマッチング等の補正処理を行い、表示部211において経路誘導情報等を表示するようになっている。
【0108】
更にまた、システム制御部216は、表示部211の画面をON/OFF制御するようになっている。
【0109】
なお、その他の構成及び機能は、上述したナビゲーション装置100の場合と同様であり、更に、ナビゲーションシステムSの動作も、ナビゲーション装置100の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0110】
[2.第2実施形態
[2.1 ナビゲーション装置100aの構成及び機能
次に、第2実施形態に係るナビゲーション装置100aの構成及び機能について、図6を用いて説明する。
【0111】
なお、図6は、第2実施形態に係るナビゲーション装置100aの概要構成の一例を示すブロック図であり、同図において、上記図1と同様の要素については同様の符号を付してある。
【0112】
本実施形態に係るナビゲーション装置100aは、ユーザにより設定された目的地までの経路誘導のため、各センサ等からの出力に基づき自車位置を算出(測位)するとともに、この測位間隔を状況に応じて長くすることにより、測位処理による消費電力を低減させる。
【0113】
図1に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置100aは、GPS受信部101と、車速センサ102と、ジャイロセンサ103と、ハンドル操作センサ104と、インターフェース部105と、VICSデータ受信部106と、HDドライブ107と、DVDドライブ108と、操作部109と、マイクロホン110と、音声認識回路111と、表示部112と、表示制御部114と、音声処理回路115と、スピーカ116と、カメラ117と、映像認識回路118と、危険地帯判定部119と、システム制御部120と、RAM/ROM121と、により構成され、システム制御部120と各部はシステムバス122により接続されている。
【0114】
また、ナビゲーション装置100aは、更に、システム制御部120その他各部に電力を供給する電力供給部123と、車速センサ102からの出力を監視する車速信号監視部124と、により構成されている。
【0115】
また、車速センサ102は、本願に係る速度検出手段の一例を構成し、GPS受信部101、ジャイロセンサ103及びハンドル操作センサ104は、本願に係る状況検出手段の一例を構成し、インターフェース部105は、本願に係る測定手段の一例を構成し、VICSデータ受信部106は、本願に係る交通情報取得手段の一例を構成し、システム制御部120は、本願に係る測定間隔制御手段及び予測手段の一例を構成する。
【0116】
更に、システム制御部120及び車速信号監視部124は、本願に係る電力制御手段の一例を構成する。
【0117】
電力供給部123は、システム制御部120及び車速信号監視部124の制御に基づいて車載用バッテリーから供給された電力を所定電圧に降圧しつつ、システム制御部120及びその他各部に供給するようになっている。
【0118】
車速信号監視部124は、車速センサ102から出力された車速データに基づいて、電力供給部123により各部に対する電力供給を開始させるか否かの制御を行うようになっている。
【0119】
具体的に車速信号監視部124は、車両が停止している状態から移動を開始したときにおける車速データの電圧変化等に対応した制御信号を電力供給部123に出力することにより、電力供給部123による電力供給を開始させるようになっている。
【0120】
なお、車速信号監視部124は、コンパレータ等の回路により構成しても良いし、また、マイクロコントローラにより構成し、所定の制御プログラムを実行することにより上記制御を行うようにしても良い。
【0121】
本実施形態に係るシステム制御部120は、インターフェース部105から出力された車速データに基づいて測位間隔を算出し、この算出した測位間隔でインターフェース部105により測位させるように制御するようになっている。
【0122】
具体的にシステム制御部120は、例えば、車両の速度が40km/h以上の場合には測位間隔を1秒(既定値)、10〜40km/hの場合には2秒、3〜10km/hの場合には30秒、1〜3km/hの場合には5分、1km/h未満の場合は10分とする。
【0123】
このように、移動速度が速い場合には、単位時間当たりの車両の移動距離が長くなるので、車両の移動状況の変化に対応するために測位間隔を早くするが、移動速度が遅い場合には、単位時間当たりの移動速度は短くなるので、測位間隔を延ばしても、車両の移動状況の変化に十分対応することができる。
【0124】
なお、測位間隔を長くした場合において、インターフェース部105が測位処理を行っていない間は、システム制御部120が、車速データにのみ基づいて車両の現在位置を更新するようになっている。
【0125】
また、システム制御部120は、車速データに基づいて、車両が停止したと判定した場合には、電力供給部123による電力供給を停止させるための制御信号を電力供給部123に出力する。
【0126】
なお、その他の構成及び機能については、上記第1実施形態とであるため、詳細な説明は省略する。
【0127】
[2.2 ナビゲーション装置100aの動作
次に、ナビゲーション装置100aの動作について、図7を用いて説明する。なお、図7は、第2実施形態に係るナビゲーション装置100aの処理の一例を示すフローチャートである。
【0128】
車両が停止している状態において、図7に示すように、車速信号監視部124は、車速センサからの車速データを監視している(ステップS21)。
【0129】
そして、車速信号監視部124は、車速を検出したか否かを判定し(ステップS22)、車速を検出しなかった(車両が停止している)場合は(ステップS22:NO)、車速データの監視を続行し(ステップS21)、車速を検出した(車両が移動を開始した)場合は(ステップS22:YES)、各部に対して電力の供給を開始させるように電力供給部123に対して制御信号を出力する(ステップS23)。
【0130】
電力供給部123からの電力の供給を受けたシステム制御部120は、電源がONとなることにより、RAM/ROM121に記憶された制御プログラムの実行を開始する(ステップS24)。
【0131】
そして、システム制御部120は、インターフェース部105から車速データを入力を開始するが、この入力は、例えば1秒間隔で行われる(ステップS25)。
【0132】
次いで、システム制御部120は、初期設定として、フラグNを0に設定した後(ステップS26)、車速データに基づいて車両の移動速度を算出し(ステップS27)、この移動速度に対応した測位間隔TをRAM/ROM121に設定する(ステップS28)。
【0133】
そして、システム制御部120は、フラグNが1であるか否かを判定し(ステップS29)、1である場合は(ステップS29:YES)、測位間隔T秒待機してから(ステップS30)、インターフェース部105によりGPSデータ、方位角データを入力させ(ステップS31)、測位演算を行わせる(ステップS32)。
【0134】
一方、フラグNが1でない場合には(ステップS29:NO)、今まで測位演算を行っていないので、T秒間の待機を省略して、インターフェース部105により測位処理を行わせる(ステップS31、S32)。
【0135】
次いで、システム制御部120は、フラグNに1を設定した後(ステップS33)、T秒後の次回測位までに誘導ポイント(例えば、左折ポイント、高速出入口等)に到達するか否かを、現在の移動速度と測位間隔Tに基づき判定し(ステップS34)、誘導ポイントに到達する場合は(ステップS34:YES)、ステップS35に移行し、到達しない場合は(ステップS34:NO)、ステップS36に移行する。
【0136】
ステップS35において、システム制御部120は、測位間隔Tを、例えば、既定値である1秒に設定変更し、1秒待機した後、引き続きインターフェース部105により測位処理を行わせる(ステップS30〜S32)。つまり、次回の測位処理を行う前に誘導ポイントを通過してしまうと、車両の進行方向の変化等により移動状況が変化したような場合には、表示部112に表示される自車位置が不正確となるため、測位間隔を短くすることで、このような状況に対応するのである。
【0137】
なお、例えば、ハンドル操作センサからの操作角データに基づいて、ハンドルを所定量以上切ったことを検出したときに測位間隔を短くしても良いし、または、設定された経路を外れたときに測位間隔を短くしても良い。
【0138】
ステップS36において、システム制御部120は、車速データを入力して、前回の入力から車速データに変更があるか否かを判定し、変更がない場合は(ステップS36:NO)、T秒間待機した後、引き続きインターフェース部105により測位処理を行わせ(ステップS30〜S32)、変更がある場合は(ステップS37:YES)、ステップS36に移行する。
【0139】
ステップS37において、システム制御部120は、入力した車速データが、車両が停止していることを示しているか否かを判定し、停止していない場合は(ステップS37:NO)、更に移動速度の算出、測位間隔設定等を行い(ステップS27〜)、停止している場合には(ステップS37:YES)、電力供給を停止させる制御信号を電力供給部123に出力する(ステップS38)。
【0140】
そして、上記制御信号を入力した電力供給部123は、各部に対する電力供給を停止する(ステップS39)。
【0141】
以上説明したように、本実施形態によれば、インターフェース部105を介して車速センサ102から出力された車速データが示す移動速度が遅くなるほど、インターフェース部105による測位間隔が延びるように測位間隔をシステム制御部120が制御するので、車両の移動状況に応じて測位処理を適切に行いつつ、インターフェース部105の測位処理による消費電力を低減することが可能となる。
【0142】
また、車速センサ102から出力された車速データが、車両が移動していないことを示す場合には、GPS受信部101、センサ102〜104、インターフェース部105等に対する電力供給を停止させるように、システム制御部120が電力供給部123を制御するので、測位処理を行う必要がないときには、GPS受信部101、センサ102〜104、インターフェース部等が停止することにより、測位処理による消費電力を更に低減することが可能となる。
【0143】
[2.3 変形例1
次に、第2実施形態に係る第1の変形例について、図8乃至図9を用いて説明する。
【0144】
なお、図8は、第2実施形態の第1の変形例に係るナビゲーション装置100aの処理の一例を示すフローチャートであり、同図において、上記図7と同様の要素については同様の符号を付してある。また、図9は、第2実施形態の第1の変形例における測位間隔の例を示す図である。
【0145】
上記説明した第2実施形態においては、車両の移動速度に基づいて測位間隔を決定していたが、更に道路交通情報にも基づいて測位間隔を決定しても良い。
【0146】
例えば、図8に示すように、システム制御部120は、車速信号の入力を開始した後(ステップS25)、VICSデータ受信部106からVICSデータの入力をも開始するが、この入力は、例えば、5分間隔で行われる(ステップS40)。
【0147】
システム制御部120は、その後、車両の現在の移動速度を算出した後(ステップS27)、現在の自車位置とVICSデータに基づいて、経路上における、例えば、500m先の地点の道路交通情報から、その地点における車両の移動速度を予測計算する(ステップS41)。
【0148】
例えば、その地点が大渋滞になっていれば、移動速度は数km/hと予測し、速度制限がなされていれば、移動速度も制限以下に予測される。
【0149】
次いで、システム制御部120は、現在速度(車両の現在の移動速度)及び予測速度(予測された移動速度)に基づいて測位間隔を決定する(ステップS42)。
【0150】
具体的には、予測速度が遅くなるほど測位間隔を長くし、その反対に予測速度が早くなるほど測位間隔を短くする。ただし、現在速度も考慮して、例えば、現在速度と予測速度とに所定の演算処理を施した結果を測位間隔とする。
【0151】
そして、システム制御部120は、測位処理等の後(ステップS31〜S33)、500m先の地点の交通状況に変化があるか否かを判定し(ステップS44)、変化がない場合は(ステップS44:NO)、ステップS36に移行し、変化がある場合は(ステップS44:YES)、更に移動速度の算出、移動速度の予測等を行う(ステップS27〜)。
【0152】
上記の処理について、図9の例を用いて更に詳細に説明する。
【0153】
図9に示すように、車両の移動経路を、説明の便宜上、区間A、B、Cに区分すると、区間A及びCは車両の移動速度に影響する交通情報がなく、区間Bは渋滞となっている。
【0154】
車両は、区間Aにおいて、当初は、速度30km/hで走行しており、また、500m先の予測速度も30km/hである。この場合は、測位間隔は2秒とする。
【0155】
その後、区間Bの500m手前まで進むと、現在速度は30km/hで変化はないが、区間Bが渋滞であるという交通情報に基づいて、予測速度が1km/hと算出される。この場合、測位間隔は、例えば、5分とする。
【0156】
このように、現在速度は変わらないが、近い将来、車両の移動状況があまり変化しなくなるような場合には、頻繁に測位を行う必要がない。そこで、前もってある程度測位間隔を長くすることにより、測位処理による消費電力を低減させる。
【0157】
そして、区間Bに入って、現在速度が1km/hとなり、予測速度も1km/hとなる。ここでは、速度間隔は10分とする。
【0158】
その後、区間Cの500m手前まで進むと、現在速度は1km/hで変化はないが、区間Cで渋滞は解消されているという交通情報に基づいて、予測速度が50km/hと算出される。この場合、測位間隔は、例えば、30秒とする。
【0159】
このように、現在速度は変わらないが、近い将来、車両の移動状況の変化が起こりやすくなるような場合、例えば、交差点Xで左折するような場合は、測位間隔を長く保持したままであると、次回測位する前に、車両が交差点を通過してしまう可能性がある。そこで、前もってある程度測位間隔を短くすることにより、このような状況に対応するのである。
【0160】
そして、区間Cに入って、現在速度が50km/hとなり、予測速度も50km/hとなる。ここでは、速度間隔は1秒とする。
【0161】
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態における作用による効果に加えて、VICSデータ受信部106から出力されたVICSデータから取得された、走行経路上における500m先の地点の道路交通情報に基づいて、その地点の予測速度を算出し、この予測速度が遅くなるほど測位間隔を長くするので、より適切な時間間隔で測位処理を行うことが可能となる。
【0162】
[2.4 変形例2
次に、第2実施形態に係る第2の変形例について、図10を用いて説明する。
【0163】
なお、図10は、第2実施形態の第2の変形例に係るナビゲーションシステムS1の概要構成の一例を示すブロック図であり、同図において、上記図5と同様の要素については同様の符号を付してある。
【0164】
上記説明した第2実施形態においても、上記第1実施形態の場合と同様に、本願を、携帯電話機を利用したナビゲーションシステムに適用することも可能である。
【0165】
図5に示すように、本変形例に係るナビゲーションシステムS1は、携帯電話機200aと、車速センサ201と、ハンドル操作センサ202と、電源ユニット218と、により構成されている。
【0166】
そして、携帯電話機200aは、送受信部203と、通信処理部204と、GPS受信部205と、ジャイロセンサ206と、外部データ入力部207と、地図データベース208と、操作部209と、マイクロホン210と、表示部211と、スピーカ212と、カメラ213と、システム制御部216と、メモリ部217と、により構成され、システム制御部216と各部はシステムバスにより接続されている。
【0167】
また、電源ユニット218は、電力供給部219と、車速信号監視部220と、により構成されており、これらの機能は上記第2実施形態の場合と同様である。
【0168】
また、その他の構成及び機能は、上述したナビゲーション装置100aの場合と同様であり、更に、ナビゲーションシステムS1の動作も、ナビゲーション装置100aの場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0169】
【図1】第1実施形態に係るナビゲーション装置100の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るナビゲーション装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係る画面制御の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る画面制御の他の例を示す図である。
【図5】第1実施形態の変形例に係るナビゲーションシステムSの概要構成の一例を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態に係るナビゲーション装置100aの概要構成の一例を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態に係るナビゲーション装置100aの処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態の第1の変形例に係るナビゲーション装置100aの処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、第2実施形態の第1の変形例における測位間隔の例を示す図である。
【図10】第2実施形態の第2の変形例に係るナビゲーションシステムS1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0170】
100、100a ナビゲーション装置
101、205 GPS受信部
102、201 車速センサ
103、206 ジャイロセンサ
104、202 ハンドル操作センサ
105 インターフェース部
106 VICSデータ受信部
107 HDドライブ
108 DVDドライブ
109、209 操作部
110、210 マイクロホン
111 音声認識回路
112、211 表示部
113 バッファメモリ
114 表示制御部
115 音声処理回路
116、212 スピーカ
117、213 カメラ
118 映像認識回路
119、214 危険地帯判定部
120、216 システム制御部
121 RAM/ROM
122 システムバス
123、219 電力供給部
124、220 車速信号監視部
200、200a 携帯電話機
203 送受信部
204 通信処理部
207 外部データ入力部
208 地図データベース
215 電源
217 メモリ部
218 電源ユニット
S、S1 ナビゲーションシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置において、
前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う画面制御手段と、
を更に備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記検出手段は、前記移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段を備え、
前記判定手段は、前記出力された速度データに基づき、前記移動速度が予め定められた閾値以上である場合には、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記検出手段は、前記移動体が方向変化する際の操作量を検出し、操作量データを出力する操作量検出手段を更に備え、
前記判定手段は、前記出力された操作量データに基づき、前記操作量が予め定められた閾値以上である場合には、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記検出手段は、前記移動体の方向または方向変化の少なくともいずれか一方を検出し、方向データを出力する方向変化検出手段を更に備え、
前記判定手段は、前記出力された方向データに基づき、前記移動体の単位時間当たりの方向変化量が予め定められた閾値以上である場合には、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記検出された移動状況に基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、
前記測定された現在位置及び前記地図データに基づき、前記移動体が現在位置する地点に関する情報を含む地点データを取得する地点データ取得手段と、を更に備え、
前記判定手段は、前記取得された地点データに基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記地点データ取得手段は、前記移動体の移動経路上に位置する地点の前記地点データを取得し、
前記判定手段により、前記移動経路上に位置する地点の地点データに基づき、前記移動体が当該地点に位置したときに前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判定した場合には、前記移動体が当該地点に到達する前に当該地点に関する情報を前記画面に表示する表示手段を更に備えること、
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、
前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する判定手段、
前記判定手段により、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う画面制御手段、
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項8】
移動体の移動状況を検出する検出手段を備え、前記検出された移動状況及び地図データに基づいて、当該移動体の経路誘導を行うための情報を画面に表示するナビゲーション装置における画面制御方法であって、
前記検出された移動状況または前記地図データの少なくともいずれか一方に基づき、前記画面を操縦者が見ても良い状況であるか否かを判定する工程と、
前記判定工程において、前記画面を操縦者が見るべき状況ではないと判断した場合には、前記画面の輝度を下げ、または前記画面表示を消去させることのいずれか一方を行う工程と、
を備えることを特徴とする画面制御方法。
【請求項9】
移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置において、
前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する測定間隔制御手段を更に備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項9に記載のナビゲーション装置において、
前記速度検出手段により出力された速度データが、前記移動体が移動していないことを示す場合には、前記状況検出手段に対する電力の供給を停止させる電力制御手段を更に備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項8または請求項9に記載のナビゲーション装置において、
前記移動体の移動経路上のある地点における交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記取得された交通情報に基づき、前記地点における前記移動体の移動速度を予測する予測手段と、を備え、
前記測定間隔制御手段は、前記予測された移動速度が遅くなるほど前記測定間隔が延びるように前記測定間隔を制御することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、
前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する測定間隔制御手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項13】
移動体の移動速度を検出し、速度データを出力する速度検出手段と、前記移動速度を除く前記移動体の移動状況を検出し、状況データを出力する状況検出手段と、前記出力された速度データ及び状況データに基づき、前記移動体の現在位置を測定する測定手段と、を備え、前記移動体の移動状況、現在位置及び地図データに基づき、当該移動体の経路誘導を行うナビゲーション装置における測定間隔制御方法であって、
前記出力された速度データが示す移動速度が遅くなるほど前記測定手段による測定間隔が延びるように当該測定間隔を制御する工程を備えることを特徴とする測定間隔制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−132870(P2007−132870A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−328138(P2005−328138)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】