説明

ナビゲーション装置

【課題】インターネットやデジタルカメラなどを用いて収集した施設情報をナビゲーション装置に取込み個人の好みにあった施設情報データを構築し利用できるようにする。
【解決手段】外部記憶媒体21から施設情報を記載した施設データファイルを読み込み、施設データファイル記憶手段15に記憶する。その際、文字列検出手段14は施設データファイルから特定の文字列を検出し、位置情報抽出手段13は文字列検出手段14が検出した文字列に基づいて施設位置情報データベース12を参照して施設とその位置を特定し、その位置情報を施設データファイルと関連付けて施設データファイル記憶手段15に記憶する。表示手段17に地図画像を表示する際、施設データファイル記憶手段15に記憶された位置情報と関連付けられた施設を示すアイコンを表示し、アイコンが指定された場合、対応する施設データを施設データファイル記憶手段15から読み出して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図画像と、地図画像上に所在する施設に関する情報を表示する通信型あるいは車載型のナビゲーション装置に関するものであり、特に、インターネット経由で参照したウェブページに掲載された施設紹介や施設案内、あるいは、デジタルカメラを用いて撮像した施設の案内看板や広告看板などの施設紹介情報をSDカードなどの記憶媒体に記憶し、該記憶媒体から施設紹介情報をナビゲーション装置に取込んでその位置情報を検索し、それらの施設紹介情報と位置情報とを対応付けてナビゲーション装置に記憶し、現在位置に応じて周辺の施設案内情報を検出して該当するアイコンを表示するとともに、特定のアイコンが選択された場合、対応する施設案内情報を表示するようにしたナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、PHS等の携帯通信端末機器の性能は飛躍的に向上し、また、多機能化が進んでいる。特に通話機能の他にデータ通信機能が強化され、ユーザに対してインターネットを介した種々のデータ通信サービスが提供されている。ナビゲーションサービスもその1つであり、最近では自動車の運転者のみならず携帯電話ユーザに対しても現在位置から目的地までの経路案内をリアルタイムに提供するナビゲーションサービスが実現されている。
【0003】
これらのナビゲーションシステムやナビゲーション装置にあっては、表示手段に表示した地図画像上に、レストラン、各種ショップ、ファーストフード店、スーパーマーケットなどの施設の種類を示すアイコン画像を該当施設の所在位置に表示し、さらにその施設に関する詳細情報を表示することが行われている。一般的にこれらの施設情報は予めナビゲーションシステムのサービス提供者やナビゲーション装置のメーカが収集した施設データベースとして固定的にナビゲーションシステムやナビゲーション装置に備えられている。
【0004】
利用者は、現在位置あるいは所望の地点を指定して、勤務先や交通機関の駅など、特定の地点の周辺に所在する所望の施設(興味対象場所:POI)を検索し、所望の施設の詳細情報を知ることができる。このようなナビゲーションシステムは、例えば、下記の特許文献1(特開平9−264750号公報)に、ナビゲーション装置の発明として開示されている。
【0005】
このナビゲーション装置は、以下のような処理を行う。すなわち、検索地点周辺の施設がジャンル指定により選別される。選別された各施設と、予め探索された経路との最短直線距離が算出される。算出された最短直線距離が150m以内に存する施設のみが抽出される。この抽出された各施設の、経路進行方向に対する左右位置が検出される。案内経路に沿った目的地までの距離が各施設において求められる。求められた目的地までの距離に従い各施設データが並び換えられる。
【0006】
ところで、現在ではインターネットを用いて種々の情報配信サーバや検索サイトから、多種多様な施設の情報を入手することができる。例えば、レストランやショップに関する施設紹介情報を取得することができる。また、施設紹介情報に地図上の位置を示すデータが存在すれば地図画像を表示してその施設の位置を確認することもできる。個人がこのようにして収集した施設情報を、自身が保有するナビゲーション装置に取込み、好みにあった施設情報データを構築し、ナビゲーション装置の地図表示機能や経路案内機能を用いて位置表示や経路案内に利用できると便利である。
【0007】
インターネットを通じて取得した施設情報からその位置を特定してナビゲーション装置に地図情報とともに施設位置を表示できるようにしたシステムは、例えば、下記の特許文献2(特開2000−337911号公報)にナビゲーション装置の発明として開示されている。
【0008】
このナビゲーション装置は、ブラウザ部によりインターネットのウェブページを閲覧する。抽出部により、インターネットのウェブページで送られてくる情報の中から、住所や電話番号等、場所を特定するための文字情報を抽出するように構成されている。そして、抽出された文字情報を、住所や電話番号から位置情報を検索するサーバに渡す。サーバは、この住所や電話番号から位置情報を検索し、この位置情報を端末に返し、検索された位置情報が返されたら、この位置情報をブラウザ部からナビゲーション制御部に渡し、目的地として設定する。これにより、ウェブページで紹介されている観光地や、レストラン情報、ホテル情報等ある場所を地図上に表示させたり、そこまでの経路を案内させたりすることができるようになる。
【0009】
また、上記と同様のナビゲーションシステムの発明が下記の特許文献3(特開2001−141501号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムにおける車載ユニット側のCPUは、車両外部より受信したインターネットホームページ等の文字データの中に、特定の施設等の電話番号、郵便番号、住所あるいは施設名称等であると推定される文字列または数字列が含まれていると判定したときに、当該文字列または数字列をユーザが識別可能な表現形態で表示するように受信文字データをデータ変更し、これを表示装置に表示するように構成されている。ユーザがいずれかの文字列または数字列を入力手段により指定したとき、情報センター側のCPUはこれを検索キーとして目的地データを参照して、当該文字列または数字列に対応する地点の位置データを検索する。検索結果を受けたCPUは、これをナビゲーション装置の案内目的地として設定し、センサ手段により検出された現在地から当該目的地に至る経路を自動探索するようにされている。
【0010】
更に、下記の特許文献4(特開平10−89976号公報)には、ユーザの望むさまざまな情報を、車載端末に送信する情報の量を多くすることなく、かつわかりやすく提供するナビゲーションシステムの発明が開示されている。
【0011】
このナビゲーションシステムは、ナビゲーションシステムを情報提供装置と情報表示装置で構成し、情報提供装置はネットワークを介して個別情報を入手する個別情報受信手段と、受信した情報を情報表示装置に送信するデータ送信手段とを持ち、情報表示装置は情報提供装置からのデータを受信するデータ受信手段と、地図描画手段と、地図上に受信データを表示するアイコン描画手段と、アイコン選択手段と、選択されたアイコンの詳細情報を表示する詳細情報描画手段とを有する。これにより、外部より取り込んだ位置情報をアイコン表示し、アイコンを選択することによりその詳細情報を表示することができるようになる。
【0012】
種々の方法によりナビゲーション装置に設定した目的地や施設の情報を蓄積し、再度同じ目的地や施設を設定する場合の手順を容易にしたナビゲーション装置も提供されており、例えば、下記の特許文献5(特開平7−28813号公報)に文書作成装置の発明として開示されている。
【0013】
この文書作成装置は、入力部で入力された文章を、住所抽出部が地図記憶部を用いて住所情報を抽出し、住所情報に該当する地図を地図抽出部が地図記憶部から得て、目的地印付け部が該当する位置に目的地を示し印付けするように構成されている。そして、修正指定部で指定された編集方法に従い、地図修正部が目的地を印付けされた地図から最適な領域を切り出し、入力された文章と、切り出された地図を文書編集部が合成し、出力部が合成された文書を出力するようにされている。
【特許文献1】特開平9−264750号公報
【特許文献2】特開2000−337911号公報
【特許文献3】特開2001−141501号公報
【特許文献4】特開平10−89976号公報
【特許文献5】特開平7−28813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述したように、個人がインターネットを経由して検索サイトや各種の情報配信サーバから収集した施設情報を、自身が保有するナビゲーション装置に取込み、好みにあった施設情報データを構築し、ナビゲーション装置の地図表示機能や経路案内機能を用いて位置表示や経路案内に利用できると便利である。
【0015】
上記特許文献2〜5に開示された技術を用いれば、利用者がインターネットを経由して検索サイトなどから得た施設情報や自身で設定した目的地や施設のデータをナビゲーション装置に取込み、地図表示や経路案内に利用することができる。
【0016】
しかしながら、上記特許文献2〜5に開示された技術においては、ナビゲーション装置からインターネットを経由して施設情報を収集し、あるいは、入力した目的地や施設情報を用いるものであり、個人が保有するパーソナルコンピュータを用いて取得した施設情報を用いることができないという問題点がある。また、デジタルカメラを用いて撮像した施設の案内看板や広告看板などの施設紹介情報を用いることができないという問題点もあった。
【0017】
更に、インターネットを経由して取得する施設情報が複数にわたる場合には、複数の施設情報の各々を個別に管理する必要があるが、上記特許文献2〜5に開示された発明ではこのような点が考慮されておらず、これらの技術を適用することができないという問題点がある。
【0018】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、インターネット経由で参照したウェブページに掲載された施設紹介や施設案内、あるいは、デジタルカメラを用いて撮像した施設の案内看板や広告看板などの施設紹介情報をSDカードなどの記憶媒体に記憶し、該記憶媒体から施設紹介情報をナビゲーション装置に取込んでその位置情報を検索し、それらの施設紹介情報と位置情報とを対応付けてナビゲーション装置に記憶し、現在位置に応じて周辺の施設案内情報を検出して該当するアイコンを表示するとともに、特定のアイコンが選択された場合、対応する施設案内情報を表示するようになせば上記の問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0019】
すなわち、本発明は、上記の問題点を解消することを課題とし、個人がインターネットやデジタルカメラなどを用いて収集した施設情報を、自身が保有するナビゲーション装置に取込み、好みにあった施設情報データを構築し、ナビゲーション装置の地図表示機能や経路案内機能を用いて位置表示や経路案内に利用できるようにしたナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
表示手段と、入力手段と、施設アイコン画像を含む地図画像データを記憶した地図記憶手段と、施設の位置を特定するための位置情報および施設データを蓄積した施設位置情報データベースとを備え、表示手段に地図画像とともに施設を示す施設アイコンを表示するナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション装置は、外部記憶媒体を装着する外部記憶媒体装着手段と、前記外部記憶媒体から施設情報を記載した施設データファイルを読み込み、記憶する施設データファイル記憶手段と、前記施設データファイルから特定の文字列を検出する文字列検出手段と、該文字列検出手段が検出した文字列に基づいて前記施設位置情報データベースを参照して施設と該施設の位置を特定し抽出する位置情報抽出手段と、制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記位置情報抽出手段が抽出した施設の位置情報を前記施設データファイルと関連付けて前記施設データファイル記憶手段に記憶し、前記表示手段に地図画像を表示する際、前記施設データファイル記憶手段に記憶された位置情報と関連付けられた施設を示す施設アイコンを表示し、前記入力手段を介して該施設アイコンが指定された場合、該施設アイコンに対応する施設データファイルを前記施設データファイル記憶手段から読み出して表示することを特徴とする。
【0021】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記特定文字列は、施設の住所または電話番号またはホームページのURLの何れか1つまたは複数であることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記施設データファイルは、インターネット網を介して検索サイトまたは情報配信サーバからダウンロードしたデータであることを特徴とする。
【0023】
また、本願の請求項4にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記施設データファイルは、デジタルカメラによって撮影した画像データであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
請求項1にかかる発明においては、ナビゲーション装置は、制御手段は、前記位置情報抽出手段が抽出した施設の位置情報を前記施設データファイルと関連付けて前記施設データファイル記憶手段に記憶し、前記表示手段に地図画像を表示する際、前記施設データファイル記憶手段に記憶された位置情報と関連付けられた施設を示す施設アイコンを表示し、前記入力手段を介して該施設アイコンが指定された場合、該施設アイコンに対応する施設データファイルを前記施設データファイル記憶手段から読み出して表示する。
【0025】
かかる構成によれば、利用者個人が自身の趣向で収集した施設情報のデータを蓄積し、地図表示の際に、蓄積した施設の情報を表示することができるようになる。
【0026】
また、本願の請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記特定文字列は、施設の住所または電話番号またはホームページのURLの何れか1つまたは複数である。
【0027】
かかる構成によれば、利用者個人が自身の趣向で収集した施設情報のデータから、その位置情報を特定することができるようになる。
【0028】
また、本願の請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記施設データファイルは、インターネット網を介して検索サイトまたは情報配信サーバからダウンロードしたデータである。
【0029】
かかる構成によれば、利用者個人が自身の趣向で検索サイトや情報配信サーバからダウンロードして収集した施設情報のデータを蓄積し、地図表示の際に、蓄積した施設の情報を表示することができるようになる。
【0030】
また、本願の請求項4にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記施設データファイルは、デジタルカメラによって撮影した画像データである。
【0031】
かかる構成によれば、利用者個人が自身の趣向でデジタルカメラで施設の案内や看板を撮影して収集した施設情報のデータを蓄積し、地図表示の際に、蓄積した施設の情報を表示することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーション装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0033】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、自動車等の車両のダッシュボード上に載置されることにより車載用として使用されるナビゲーション装置であってもよく、また、車両から取外されユーザが携帯し使用できるタイプのものであってもよい。以下の説明においては、これらを総称してナビゲーション装置1という。
【0034】
ナビゲーション装置1は、ROM101、RAM102を有する制御手段10、地図記憶手段11、施設位置情報DB(データベース)12、位置情報抽出手段13、文字列検出手段14、施設データファイル記憶手段15、表示制御手段16、表示手段17、操作手段18、現在位置検出手段191、経路探索手段192を有するナビゲーション手段19、外部記録媒体装着部20などを備えて構成されている。外部記録媒体装着部20には、SDカードなどの外部記録媒体21を装着してデータを読み込むことができる。また、操作手段18は、表示手段17にタッチパネルを備えることで、タッチ操作によりナビゲーション装置1の各種の操作や設定を行うようにしてもよい。
【0035】
制御手段10は、プロセッサで構成され、ROM101、RAM102を有しており、ROM101に記録された制御プログラムに従ってナビゲーション装置1の各部の動作を制御する。
【0036】
ナビゲーション手段19は、現在位置検出手段191、経路探索手段192を備え、ナビゲーション機能を実行する部分である。
【0037】
現在位置検出手段191は、例えばGPS受信機等で構成され、地球上空を周回している複数のGPS衛星からの時刻情報を含む電波を受信し、それをもとに現在位置情報を算出するものである。
【0038】
さらに、現在位置検出手段191は、舵角センサ、加速度センサ、距離センサや方位センサなどからなる自立航法手段を併用するようにしてもよい。この場合、車両の走行距離と走行方位とをそれぞれ検出し、これらの値を基準位置に対して積算することによって現在位置を求める。この現在位置検出方法は、GPS受信と組み合わせることで、GPS電波を受信できないトンネル内や、誤差が生じやすい高層ビル街において効果を発揮する。
【0039】
地図記憶手段11は、各道路の交差点や分岐点などの結節点をノードとし、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路ノードデータと道路リンクデータを含む道路データを記憶する。
【0040】
地図記憶手段11に記憶された地図データは、図示しない通信手段を用いてインターネットを介してサーバに接続し、サーバから最新の地図データをダウンロードして更新することができる。
【0041】
図2は、地図データに含まれる道路のデータのデータ構成の一例を示す図である。道路のデータは、図2に示すように、道路(道路名称や道路ID)ごとに、各道路リンクのリンクID、始点ノード、終点ノード、道路の属性情報が記憶される。属性情報には、高速道路や国道、都道府県道などの道路種別や道路の幅員などの情報が記憶される。
【0042】
地図記憶手段11は、さらに海岸線、湖沼、河川形状などの水系データ、行政境界データ、施設の位置、形状、名称を含む施設データからなる背景データを記憶している。
【0043】
また、地図記憶手段11は、道路データや背景データの他、地図画像を見やすく表示するためにベクター形式で記憶された地図画像データを含んでいてもよい。
【0044】
これらの道路データと背景データおよび地図画像データは、ナビゲーション装置1を使用する際に、ナビゲーション装置1の現在位置を含む所定範囲の地図が地図記憶手段11から抽出され、現在位置を示す現在位置マークや案内経路の画像が重ね合わせられて表示手段17に表示される。
【0045】
施設位置情報DB12は、複数のカテゴリに区分けされた施設毎の位置情報として、緯度・経度、電話番号、住所、URL等の情報が記憶されている。
【0046】
表示手段17に地図画像を表示し、利用者が操作手段18を介して地図画像上で所望の地点を指定して目的地や経由地を設定する場合、操作手段18を介して地点入力モードを選択し、設定したい地点が含まれる地図画像を表示する。所望の地点を含む地図画像を表示するには、スクロールカーソルを用いて地図をスクロールするか、あるいは近傍のランドマークになる施設を検索してその場所を含む地図画像を表示させればよい。
【0047】
同様に、表示手段17に所望の場所を含む地図画像を表示させ、施設の位置を確認する場合、操作手段18を介して地点入力モードを選択し、設定したい地点が含まれる地図画像を表示する。所望の地点を含む地図画像を表示するには、スクロールカーソルを用いて地図をスクロールするか、あるいは近傍のランドマークになる施設を検索してその場所を含む地図画像を表示させればよい。
【0048】
表示手段17に地図画像が表示されると、制御手段10は施設位置情報DB12を参照して、表示手段17に表示された地図画像の範囲に所在する施設とその位置情報を抽出して、施設を表すアイコンを地図画像上の対応した位置に表示する。ナビゲーション装置1の利用者によって施設検索が行われ、表示する施設のカテゴリ等が指定されている場合には、指定されたカテゴリに属する施設のアイコンが表示される。そして、表示されたアイコンを選択すると、該当する施設の情報、例えば、営業日や営業時間、料金などを表示したり、経路探索要求を行うと、現在位置や所望の出発地から選択した施設までの経路を探索させたりして、経路案内を受けることができる。
【0049】
また、通常、よく利用される施設、例えば、公共施設や駅、銀行、著名な施設などの位置情報および施設のアイコンの情報は、予め地図記憶手段11に記憶する地図データにデータとして記憶しておき、地図画像の表示とともに同時にそれらの施設を示すアイコンを表示するようにしてもよい。何れの場合であっても、地図画像に表示される施設のアイコンは、地図データあるいは、地図施設位置情報DB12に記憶されている情報に応じたものに限られ、ナビゲーション装置1の利用者がインターネットなどを通して収集した施設情報を加えることはできなかった。その場合、当然に該当する施設の詳細情報を表示することもできなかった。
【0050】
そこで、本発明の実施例にかかるナビゲーション装置1は、利用者がインターネットなどの通信手段を用いて各種サーバから収集した施設の情報(施設データファイル)をSDカードなどの外部記憶媒体に記憶し、これらの情報をナビゲーション装置1に取込んで施設の位置情報を調べ、位置情報と施設データファイルを関連付けて蓄積し、利用者が個人の趣向に沿って収集した施設情報を地図画像上に表示できるよう構成されている。
【0051】
外部記憶媒体装着部20は、SDカードなどの外部記憶媒体21を装着し、外部記憶媒体21に記憶されたデータ、データファイルを読取り、あるいは、所望のデータをSDカードに記憶することができる。
【0052】
利用者は、個人の趣向に従った施設に関する情報、例えば、レストランやショップに関する情報を検索サイトや情報配信サーバから取得してSDカードに施設データファイルとして記憶する。
【0053】
検索サイトや情報配信サーバから取得する施設データは一般的にはPDFファイルとしてダウンロードし、外部記憶媒体21に記憶される。施設のデータは、店舗の営業情報であったり、いわゆる顧客の口コミ情報であったりする。これらの情報の中には、店舗の所在地(住所)や電話番号、施設名称など、施設を特定できる特定の文字列が含まれる。そこで、ナビゲーション装置1は外部記憶媒体21から読取った施設データファイルを施設データファイル記憶手段15に記憶する際に、次のような処理を行い、データ中の施設の位置情報を調べ、位置情報と関連付けて施設データファイルを記憶する。
【0054】
すなわち、先ず文字列検出手段14は、施設データファイルの記述の中から、住所や電話番号などの特定文字列を検出する。
【0055】
文字列検出手段14による特定文字列の検出について説明を行う。
【0056】
例えば、住所や電話番号、施設のURLなどの文字列は所定の形式に従っている。特に英数字などはその数や文字の並び、ハイフンの位置などが略所定の形式に従っている。文字列検出手段14はこの形式に合致する文字列、あるいは、その前後の文字列含め一定の長さの文字列を検出文字列として出力する。
【0057】
また、文字列検出手段14は、施設位置情報DB12を参照して、PDF中の文字列から位置情報と思われる文字列を特定し抽出する。なお、文字列検出手段14に文字認識機能を備える構成とし、PDF中の文字を識別して特定文字列を抽出するようにしてもよい。
【0058】
文字列検出手段14が特定文字列を検出すると、位置情報抽出手段13は、施設位置情報DB12を参照して、住所や電話番号など抽出された特定の文字列から施設を特定し該当する位置情報を抽出する。位置情報抽出手段13が施設を特定し、位置情報を取得すると、施設データファイルと位置情報を対応付けて施設データファイル記憶手段15に記憶する。
【0059】
表示手段17に地図画像が表示されると、制御手段10は施設データファイル記憶手段15を参照して、表示されている地図のエリア内の位置情報を持つ施設データファイルがあるかを判別し、該当する施設データファイルがある場合、表示制御手段16は、その施設を示す図形で構成される施設アイコンを地図画像上に表示し、利用者により施設アイコンが選択されると、該当する施設データファイルから当該施設の情報を表示する。
【0060】
このようにすれば、利用者個人が自身の趣向で収集した施設情報のデータを蓄積し、地図表示の際に、蓄積した施設の情報を表示することができるようになる。なお、施設データファイルはPDFデータに限ることなく、施設の案内看板を写真撮影した画像データのファイルであってもよい。案内看板などに映り込んだ住所や電話番号などの特定文字列を検出すれば、PDFデータファイルと同様に処理することができる。
【0061】
以下、具体的に本発明にかかるナビゲーション装置1の施設情報処理の方法について説明する。
【0062】
図3は、施設位置情報DB(データベース)12に蓄積される施設位置情報のデータ構成の一例を示す図である。
【0063】
図3は、グルメのカテゴリに属する施設(レストラン)の情報がフレンチ、イタリアン、中華などの専門別に区分され、各レストランの所在位置(緯度、経度)、住所、電話番号、ホームページのURL、営業案内、その他のデータが蓄積される。
【0064】
一方、検索サイトなどにおいては、各種レストランの口コミ情報、すなわち、不特定多数の個人が、訪れたことのあるレストランについて、評価や感想、お勧め料理など様々な情報が書き込まれ、これを検索してダウンロードすることができる。ダウンロードしたデータ中にはそのレストランの住所や電話番号などが書き込まれていたり、そのレストランのホームページへのリンク情報が掲載されていたりする。
【0065】
ダウンロードされた施設データファイルをSDカードなどの外部記憶媒体に記憶し、ナビゲーション装置1に取り込むことができる。その際、施設データファイルに記述された情報の中から、住所や電話番号、URLなど特定の文字列が抽出できれば、図3の施設位置情報DB12を参照して、施設、位置情報を特定することができる。文字列検出手段14、位置情報抽出手段13により、施設データファイルに記述された情報から、施設、位置情報が特定されると、制御手段10は施設データファイル記憶手段15に位置情報と関連付けして該施設データファイルを記憶する。
【0066】
施設データファイルは、検索サイトの情報の提供の仕方により種々のデータ構成をとり得る。
【0067】
図4は、外部記憶媒体21から取り込む施設データファイルの文書構成を示す図であり、図4(a)〜図4(c)はそれぞれの文書構成の一例を示す図である。
【0068】
図4(a)、図4(c)は、PDF文書であり、施設であるA店〜C店に関する情報が記載されている。同様に、図(b)は、PDF文書であり、施設であるA店〜C店に関する情報が記載され、施設毎にページが区分されている。図4(c)の店舗C店の情報中には店舗の電話番号の情報が記載されている。
【0069】
文字列検出手段14は、このような施設データファイルから、施設の位置を特定するための文字列、例えば、住所や電話番号あるいは施設のホームページのURLなどの特定文字列を抽出し、位置情報抽出手段13は検出された文字列に基づいて、施設位置情報DB12を参照して施設の位置情報を特定する。店舗の情報中に特定文字列が検出されなかった場合、その店舗の位置情報は特定されないものとする。
【0070】
文字列の検出、位置情報の抽出が完了すると、施設データファイルは施設データファイル記憶手段15に記憶(保存)される。この時、施設データファイルは、特定された位置情報、施設名称と対応づけられ、図5に示す施設データファイルテーブルとともに施設データファイル記憶手段15に記憶される。施設データファイルテーブルは、位置の特定された施設データファイルを施設データファイル記憶手段15から読み出すためのテーブルである。
【0071】
すなわち、施設データファイルテーブルは図5に示すように施設データファイルのファイルIDに対して、位置情報抽出手段13が抽出した位置情報(緯度、経度)、施設名称、PDFデータ中のページ情報(施設データファイルが店舗毎にページ区分されている図4(b)の場合)、施設データファイルやページの記憶アドレス(施設データファイル記憶手段15における記憶位置)などの情報が対応付けられている。
【0072】
図5に示す例において、ファイルID***01は、図4(a)に示す施設データファイルであり、この施設データファイルからC店の情報のみ特定文字列が検出でき、位置情報が特定できたことを示しており、該当する施設データファイルが記憶アドレス##0100に記憶されていることを示している。ファイルID***03は、図4(c)に示す施設データファイルであり、この施設データファイルからC店の情報のみ特定文字列が検出でき、位置情報が特定できたことを示しており、該当する施設データファイルが記憶アドレス##0101に記憶されていることを示している。
【0073】
同様に、ファイルID***02は、図4(b)に示す施設データファイルであり、各施設の情報が、1ページ〜3ページにページ区分されていることを示している。この施設データファイルからはA店〜C店の情報のいずれからも特定文字列が検出でき、位置情報が特定できたことを示しており、該当する施設データファイルの各ページが記憶アドレス##0001〜##0003に記憶されていることを示している。
【0074】
従って、ナビゲーション装置1の利用者が現在位置を含む地図を表示手段17に表示した際に、施設データファイルテーブル(図5参照)を参照して、施設データファイル記憶手段15に記憶され、位置情報が特定された施設の中から、表示された地図のエリアに所在する施設を示すアイコンを地図画像上に表示することができる。そして、利用者により地図画像上のアイコンが選択されると、該当する施設データファイルを読み出して、その施設の詳細情報(施設データファイルに記載されている情報)を表示することができる。
【0075】
図6〜図8は、施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段に表示する際の画面遷移の一例を示す図である。
【0076】
図6は、図5のファイルID***01の施設データファイルに基づいて、地図画像上に施設アイコンおよび施設データを表示する際の画面遷移を示している。
【0077】
図6の表示画面31には、位置情報が抽出された施設(C店)を示すアイコン33が地図画像上に表示され、このアイコン33を利用者が選択すると、表示画面32に画面遷移し、選択された施設のアイコン33の位置から吹き出し表示により該当するC店の施設に関する情報(施設ファイルデータ)が表示される。なお、図6において、施設データファイルに情報があるB店、A店の情報からは特定文字列が検出できず、施設位置が特定されなかったので、表示画面31にはアイコンが表示されない、点線で示すアイコンはこのことを示している。
【0078】
検索サイトなどからダウンロードした文書データの様式は一様でなく、図4(a)、図4(c)に示すように、複数の施設に関する記載が1つのPDFデータファイルに記述されていることもあれば、図4(b)に示すように1つのPDFデータファイルがページに区分され、1ページには1つの施設に関する記載が記述されていることもある。
【0079】
位置情報が特定された施設のアイコンを地図画像上に表示し、そのアイコンが選択された時に、PDFデータファイルからその施設に関する記述の部分を表示手段17に表示する場合、PDFデータファイルのどの部分を表示するかを特定する必要がある。図4(b)のように施設毎にページが区分されている場合には、ページ単位で該当する施設に関する情報を特定することができるので、そのページを表示すればよい。
【0080】
図4(a)や図4(c)のように1つのPDFデータファイルに複数の施設に関する情報が記載されている場合には、位置情報を特定することができた施設に関する情報が記載されている部分を特定し、その部分を表示する必要がある。位置情報の特定は、前述したように文字列抽出手段がPDFデータファイルの記述から特定の文字列を検出して行うものであるから、PDFデータファイル中の位置情報として特定した文字列の部分にフラグ(図示しない)を付加しておき、フラグの付加された部分を表示すればよい。
【0081】
図4(c)に示す施設データファイルの例は、PDFデータファイル中の電話番号の情報から施設の位置、施設名称が特定されたケースを示しており、図8に示すようにフラグ(図示しない)が付加された部分(図4(c)の電話番号部分)の施設情報を表示手段17に表示する。
【0082】
また、図4(a)に示す施設データファイルの例は、PDFデータファイル中に施設名称を記述してそれぞれの施設の情報が記述されているケースを示している。そこで位置情報が特定された文字列を含む施設名称にフラグを付加しておき、フラグの付加された部分を表示すれば、図6に示すように、選択した施設アイコンに該当する施設情報を表示手段17に表示することができる。
【0083】
図7は、図5のファイルID***02の施設データファイルに基づいて、地図画像上に施設アイコンおよび施設データを表示する際の画面遷移を示している。この場合、施設データファイルは施設毎にページ区分され、各施設A店〜C店について位置情報が特定されている。図7の表示画面31には、位置情報が抽出された施設(A店〜C店)を示すアイコン33が地図画像上に表示され、このアイコン33、例えば、B店のアイコンを利用者が選択すると、表示画面32に画面遷移し、選択された施設のアイコン33の位置から吹き出し表示により該当するB店の施設に関する情報(施設ファイルデータ)が表示される。
【0084】
図8は、図5のファイルID***03の施設データファイルに基づいて、地図画像上に施設アイコンおよび施設データを表示する際の画面遷移を示している。図8の表示画面31には、位置情報が抽出された施設(C店)を示すアイコン33が地図画像上に表示され、このアイコン33を利用者が選択すると、表示画面32に画面遷移し、選択された施設のアイコン33の位置から吹き出し表示により該当するC店の施設に関する情報(施設ファイルデータ)が表示される。
【0085】
なお、以上の説明においては、位置を特定することができた施設データを含む施設データファイルと施設および施設の位置情報とを対応付ける施設データファイルテーブル(図5参照)を用いる例を説明したが、この対応付けは、別の手段で行うこともできる。例えば、各施設データファイルのヘッダ情報に位置を特定できた施設や施設の位置情報を書き込み、ヘッダ情報を検索することで表示された地図のエリア内に所在する施設の情報を有する施設データファイルを特定するように構成することができる。
【0086】
また、施設データファイルは、PDFデータに限られるものではなく、デジタルカメラで撮影した施設の案内看板などの画像データファイルであってもよい。特にデジタルカメラがジオタグ自動作成機能を有し、カメラで撮影した建物などの施設の画像情報からその建物や施設の位置情報を特定することができる場合には、その位置情報を画像データファイルとともに取り込むようにすることもできる。
【0087】
次に、本発明の実施例にかかるナビゲーション装置1の動作手順について、図9〜図11に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0088】
図9は、検索サイトなどを通じて所望の施設を検索し、そのデータファイルを外部記憶媒体21に保存する処理手順を示すフローチャートで、図10は、外部記憶媒体21から施設データファイルをナビゲーション装置1に取り込む処理手順を示すフローチャート、図11は、施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段17に表示する処理手順を示すフローチャートである。
【0089】
利用者が自身の好みに応じた施設を検索して施設データを取得する場合、利用者が所持するナビゲーション装置1、パーソナルコンピュータ、携帯電話などを利用して検索サイトや情報配信サーバに接続して施設検索を行う。図9に示すフローチャートのステップS101で検索した施設情報を端末装置に表示して確認をする。確認の結果、利用者はステップS102で所望の施設情報か否かを判断する。施設情報が所望のものでなかった場合にはステップS101に戻り、次の施設検索の結果を表示する。
【0090】
施設情報が所望の施設に関するものであった場合には、その施設情報を端末装置にダウンロードし、ステップS103の処理でダウンロードした施設情報を施設データファイルとして外部記憶媒体(SDカード等)21に保存する。
【0091】
この処理によって外部記憶媒体21に保存した施設データファイルをナビゲーション装置1に取り込む場合、図10のフローチャートに示す手順により処理される。すなわち、ステップS201で外部記憶媒体21がナビゲーション装置1の外部記憶媒体装着部20に装着されたか否かが判別される。装着されていなければステップS201の判別処理を繰り返す。
【0092】
ステップS201の判別処理で、外部記憶媒体21が外部記憶媒体装着部20に装着されたことが検出されると、ステップS202の処理で外部記憶媒体21に記憶された施設データファイルをナビゲーション装置1に読み込む(取り込む)。取り込まれた施設情報データファイルは、ステップS203でRAM102に一時記憶される。
【0093】
位置情報抽出手段13は、一時記憶された施設データファイルを識別し、ステップS204の処理で施設データファイル中に直接的に施設の位置情報が記載されているか否かを判別する。施設の位置情報が記載されていない場合にはステップS205の処理に進む。施設の位置情報が記載されている場合には、ステップS209の処理に進み、該施設データファイルと位置情報との関連付けを行い、施設データファイルテーブル(図5参照)を作成してステップS205の処理に進む。
【0094】
ステップS205の判別処理では、文字列検出手段14が施設データファイルを検索し、特定文字列(電話番号や住所)があるか否かを判別する。特定文字列が検出されると、ステップS206の処理に進み、位置情報抽出手段13は、検出された特定文字列に基づいて、施設位置情報DB12を参照して施設の名称、位置情報を抽出し、ステップS207の処理で該施設データファイルと位置情報との関連付けを行い、施設データファイルテーブル(図5参照)を作成してステップS208の処理に進む。ステップS208の処理では、施設データファイルテーブルとともに、施設データファイルを施設データファイル記憶手段15に記憶する。
【0095】
ナビゲーション装置1の利用者か現在位置を含む地図を表示手段17に表示した際に、施設データファイルテーブル(図5参照)を参照して、施設データファイル記憶手段15に記憶され、位置情報が特定された施設の中から、表示された地図のエリアに所在する施設を示すアイコンを地図画像上に表示する手順を図11のフローチャートを参照して説明する。
【0096】
ステップS301で現在位置検出手段191はナビゲーション装置1の現在位置を検出する。ステップS302では、現在位置に基づいて地図記憶手段11から該当するエリアの地図データが読み出され、表示手段17に地図画像が表示される。地図画像を表示すると、ステップS303の処理に進み、施設データファイル記憶手段15に記憶された施設データファイルテーブルを参照して、現在位置周辺、例えば、表示されか地図画像のエリア内に所在する(位置情報を有する)施設を検出する。
【0097】
施設が検出されなければステップS308の処理で地図表示が終了したかを判別し、地図表示が終了していなければステップS301の処理に戻り、地図表示の終了であれば処理を終了する。施設が検出されると、ステップS304の処理に進み、施設のアイコンを表示し(図6〜図8参照)、ステップS305の処理に進む。
【0098】
ステップS305の処理においては、表示された施設のアイコンが選択されたか否かが判別される。施設のアイコンの選択がなければステップS308の処理に進む。施設のアイコンが選択されると、ステップS306の処理に進み、選択された施設のアイコンに該当する施設データファイルに記憶されている施設の情報を読み出し、ステップS307の処理でその施設情報を吹き出し表示する(図6〜図8参照)。
【0099】
ステップS308の処理では、地図表示が終了したかを判別し、地図表示が終了していなければステップS301の処理に戻り、地図表示の終了であれば処理を終了する。
【0100】
以上、詳細に説明したように、本発明にかかるナビゲーション装置1によれば、利用者個人が自身の趣向で収集した施設情報のデータを蓄積し、地図表示の際に、蓄積した施設の情報を表示することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】地図データに含まれる道路データのデータ構成の一例を示す図である。
【図3】施設位置情報DB(データベース)に蓄積される施設位置情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図4】外部記憶媒体から取り込む施設データファイルの文書構成を示す図であり、図4(a)〜図4(c)はそれぞれ文書構成の一例を示す図である。
【図5】施設データファイルを読み出すための施設データファイルテーブルの構成を示す図である。
【図6】施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段に表示する際の画面遷移の一例を示す図である。
【図7】施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段に表示する際の画面遷移の他の例を示す図である。
【図8】施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段に表示する際の画面遷移の更に他の例を示す図である。
【図9】検索サイトなどを通じて所望の施設を検索し、そのデータファイルを外部記憶媒体に保存する処理手順を示すフローチャートである。
【図10】外部記憶媒体21から施設データファイルをナビゲーション装置1に取り込む処理手順を示すフローチャートである。
【図11】施設データファイルから特定された施設アイコンおよび施設データを表示手段に表示する処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0102】
1 : ナビゲーション装置
10 : 制御手段
101: ROM
102: RAM
11 : 地図記憶部
12 : 施設位置情報DB(施設位置情報データベース)
13 : 位置情報抽出手段
14 : 文字列検出手段
15 : 施設データファイル記憶手段
16 : 表示制御手段
17 : 表示手段
18 : 操作手段
19 : ナビゲーション手段
191: 現在位置検出手段
192: 経路探索手段
20 : 外部記憶媒体装着部
21 : 外部記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、入力手段と、施設アイコン画像を含む地図画像データを記憶した地図記憶手段と、施設の位置を特定するための位置情報および施設データを蓄積した施設位置情報データベースとを備え、表示手段に地図画像とともに施設を示す施設アイコンを表示するナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション装置は、外部記憶媒体を装着する外部記憶媒体装着手段と、前記外部記憶媒体から施設情報を記載した施設データファイルを読み込み、記憶する施設データファイル記憶手段と、前記施設データファイルから特定の文字列を検出する文字列検出手段と、該文字列検出手段が検出した文字列に基づいて前記施設位置情報データベースを参照して施設と該施設の位置を特定し抽出する位置情報抽出手段と、制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記位置情報抽出手段が抽出した施設の位置情報を前記施設データファイルと関連付けて前記施設データファイル記憶手段に記憶し、前記表示手段に地図画像を表示する際、前記施設データファイル記憶手段に記憶された位置情報と関連付けられた施設を示す施設アイコンを表示し、前記入力手段を介して該施設アイコンが指定された場合、該施設アイコンに対応する施設データファイルを前記施設データファイル記憶手段から読み出して表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記特定文字列は、施設の住所または電話番号またはホームページのURLの何れか1つまたは複数であることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記施設データファイルは、インターネット網を介して検索サイトまたは情報配信サーバからダウンロードしたデータであることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記施設データファイルは、デジタルカメラによって撮影した画像データであることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−264944(P2009−264944A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115212(P2008−115212)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】