説明

ハイブリッド車の制御装置

【課題】蓄電装置のSOCを更に高精度に制御して燃費の向上を図ることができるハイブリッド車の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンと、力行および発電が可能な少なくとも一つの回転電機と、回転電機と電力の授受を行う蓄電装置と、を備えたハイブリッド車の制御装置において、自車1の走行予定経路を決定する自車走行予定経路決定手段と、自車の走行予定経路を通った先行車1Aの最高車速情報および関連情報を、外部情報収集端末70から受信する先行車情報取得手段と、先行車の最高車速情報および関連情報に基づいて回生予測量を算出する回生予測量算出手段と、回生予測量に基づいて前記蓄電装置の目標SOCを変更する目標値変更手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車輪をエンジンおよび/またはモータ(電動機)により駆動して走行するハイブリッド車両が開発されている。このハイブリッド車両では、加速時においてはモータによってエンジンを補助し、減速時においては減速回生によってバッテリなどへの充電を行って、バッテリの残容量(State Of Charge;SOC)を確保している。
そして、このバッテリのSOCを好適に制御することにより燃費を向上する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のハイブリッド車両制御方法は、エネルギ貯蔵量(バッテリのSOC)の上下限を、現在および将来の走行環境に基づき変更するエネルギ貯蔵計画を行うようにして、ハイブリッド車両を制御するものであり、エネルギ貯蔵量が適正上下限範囲にある限り、時々刻々のエンジンとモータの駆動力配分は燃費を最適にするように制御を行うように構成されたものである。
【特許文献1】特開2001−69605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した特許文献1の技術では、走行予定経路や走行環境に基づいてバッテリのSOCの上下限を設定するスケジューリングを行うことが記載されているが、カーナビゲーションシステムに記憶されている情報などの車載情報に基づいて行っているため、その情報はリアルタイムの情報ではなく、それらの情報から算出する予測値の精度には限界があった。また、走行予定経路の車速などを予測し、それに基づいてスケジューリングをしていることからも、予測値の精度に限界があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、蓄電装置のSOCを更に高精度に制御して燃費の向上を図ることができるハイブリッド車の制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、エンジン(例えば、実施形態におけるエンジン2)と、力行および発電が可能な少なくとも一つの回転電機(例えば、実施形態におけるモータ3)と、該回転電機と電力の授受を行う蓄電装置(例えば、実施形態におけるバッテリ12)と、を備えたハイブリッド車(例えば、実施形態におけるハイブリッド車両1)の制御装置において、自車の走行予定経路を決定する自車走行予定経路決定手段と、自車の走行予定経路を通った先行車(例えば、実施形態における先行車1A)の最高車速情報および関連情報を、外部情報収集端末(例えば、実施形態におけるインターナビ情報センタ70)から受信する先行車情報取得手段と、前記先行車の最高車速情報および関連情報に基づいて回生予測量を算出する回生予測量算出手段と、該回生予測量に基づいて前記蓄電装置の目標SOCを変更する目標値変更手段と、を備えていることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載した発明は、エンジンと、力行および発電が可能な少なくとも一つの回転電機と、該回転電機と電力の授受を行う蓄電装置と、を備えたハイブリッド車の制御装置において、自車の走行予定経路を決定する自車走行予定経路決定手段と、前記自車の走行予定経路を走行した先行車の最高車速情報および関連情報を、車車間通信によって取得する先行車情報取得手段と、前記先行車の最高車速情報および関連情報に基づいて回生予測量を算出する回生予測量算出手段と、該回生予測量に基づいて前記蓄電装置の目標SOCを変更する目標値変更手段と、を備えていることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載した発明は、前記関連情報は、少なくとも勾配情報を含んでいることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載した発明は、前記目標値変更手段は、前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値が前記蓄電装置の下限SOCより大きいときには、前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値を前記目標SOCとして設定し、前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値が前記蓄電装置の下限SOC以下であるときには、該下限SOCを前記目標SOCに設定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本願の発明者は、走行予定経路内での回生量が、同経路内での最高車速と密接に関連することを見出した。
請求項1に記載した発明によれば、走行予定経路の先行車の実際の最高車速に基づいて回生予測量を算出し、その回生予測量に基づいて目標SOCを設定するため、今後取得することができると予測される回生予測量を見越して蓄電装置の電力を使用する方向へ制御できる。また、最高車速を用いて目標SOCを設定するため、平均速度などを使用する場合より蓄電装置の電力を使用する方向へ制御することができる。つまり、蓄電装置の過充電や回生取りこぼしを防止することができる。
また、請求項1に記載した発明では、先行車の最高車速を外部情報収集端末から受信する構成とした。外部情報収集端末から統計処理されたリアルタイムの先行車情報を得ることができるため、自車の車載情報を利用する場合と比べて回生予測量を正確に予測することができる。さらに、先行車の最高車速のみを自車に受信するため、車速パターンを受信して統計処理する場合に比べ自車での統計処理負荷を軽減させることができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、走行予定経路の先行車の実際の最高車速に基づいて回生予測量を算出し、その回生予測量に基づいて目標SOCを設定するため、今後取得することができると予測される回生予測量を見越して蓄電装置の電力を使用する方向へ制御できる。また、最高車速を用いて目標SOCを設定するため、平均速度などを使用する場合より蓄電装置の電力を使用する方向へ制御することができる。つまり、蓄電装置の過充電や回生取りこぼしを防止することができる。
また、請求項2に記載した発明では、先行車の最高車速を車車間通信により受信する構成とした。車車間通信によりリアルタイムの先行車情報を得ることができるため、自車の車載情報を利用する場合と比べて回生予測量を正確に予測することができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、勾配情報を参酌することで回生予測量をより精度よく算出することができる。したがって、その回生予測量に基づいて目標SOCを設定することにより、さらに適切なエネマネ制御をすることができる。
【0012】
請求項4に記載した発明によれば、今後取得することができると予測される回生予測量を見越して蓄電装置の電力を使用する方向へ制御できる。また、蓄電装置に充電可能な電力に対して回生予測量が多い場合にも、できる限り蓄電装置に充電できるように目標SOCを変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1はハイブリッド車両の駆動系の概略構成図である。ハイブリッド車両1は、エンジン2と、このエンジン2の出力軸上に配設され、エンジン2に直結された発電可能な前輪用モータ(モータ)3と、エンジン2の出力軸に連結された変速機5と、変速機5の出力軸に図示しないクラッチなどを介して連結されたディファレンシャル機構8と、ディファレンシャル機構8に連結された左右のアクスルシャフト9a,9bと、アクスルシャフト9a,9bに連結された左右の前輪10a,10bとを備えている。なお、変速機5としては、有段変速機またはプーリ・ベルト式無段変速機のいずれも採用可能であり、さらに自動変速機または手動変速機のいずれも採用可能である。
【0014】
モータ3は、その動作を制御するパワードライブユニット(以下、PDUという。)13に接続されている。PDU13は、モータ3へ電力を供給またはモータ3からの電力を回生充電するバッテリ12に接続されている。バッテリ12には、その残容量(以下、バッテリSOCまたはSOCという。)を検出するSOC検出手段11が接続されている。モータ3は、バッテリ12からPDU13を介して供給された電力によって駆動される。また、モータ3は、減速走行時における前輪10a,10bの回転やエンジン2の動力により回生発電を行って、バッテリ12の充電(エネルギー回収)を行うことが可能である。さらに、PDU13は、電気制御ユニット(以下、ECUという。)50に接続されている。ECU50は、車両全体の各種制御をするための制御装置である。また、ハイブリッド車両1には、車速を検出するメータ42(図2参照)が備えられている。
【0015】
図2は、ハイブリッド車両のシステム構成図である。ハイブリッド車両1は、IMA制御系LAN20、制御系LAN30、車体系LAN40がそれぞれ構成されており、各LANで得られる情報などがECU50に集約され、ECU50において回生予測量の算出など各種制御を行うように構成されている。
【0016】
IMA(Integrated Motor Assist)制御系LAN20では、ECU50からの指示により、PDU13およびインバータ21を制御して、エンジン2を主動力とし、発進や加速など必要に応じてモータ3がアシストして、電気エネルギの回生効率を向上させて、低燃費とクリーン性能を実現できるようにシステム構成されている。
【0017】
制御系LAN30には、カーナビゲーションシステム31が接続されている。カーナビゲーションシステム31は、インターナビ情報センタ70からの情報を受信可能に構成されており、その情報をECU50に伝送可能になっている。また、制御系LAN30には、BRK−ECU32およびVSA−ECU33で構成されたブレーキ回生協調システム35が接続されており、ブレーキ36を制御することで効率良く回生エネルギを取得できるようにシステム構成されている。なお、制御系LAN30に、IHCC(Intelligent Highway Cruise Control)37を接続し、高速走行時のスロットル制御、ブレーキ制御に関して連動するように構成してもよい。
【0018】
車体系LAN40では、空調機41やメータ42が接続され、それらの情報を制御系LAN30を介してECU50に伝送できるように構成されている。そして、ECU50において、各種情報に基づいて回生予測量の算出ができるようになっている。
【0019】
図3は、ハイブリッド車両とインターナビ情報センタとの通信ネットワークの概略構成図である。ハイブリッド車両(自車)1は、インターナビ情報センタ70から情報を入手できるようになっている。インターナビ情報センタ70から入手する情報とは、ある対象区間(ハイブリッド車両1がこれから走行しようとする走行予定経路に含まれる区間)の最高車速である。
【0020】
ここで、対象区間の設定方法について述べる。例えば、交差点や料金所の手前など、車両の減速ポイントでは、バッテリ12の回生が期待できる。そこで、このような車両の減速ポイントを含むように、本実施形態のエネマネ制御の対象区間が予め設定されている。なお、この対象区間は、自車1およびインターナビ情報センタ70に登録されている。
【0021】
最高車速は、上述した対象区間を既に走行した複数台の先行車両1Aの車速パターンをインターナビ情報センタ70が入手し、それら複数の車速パターンから対象区間の時間ごとの最高車速を算出し、データベースに記録したものである。つまり、先行車両1Aは計測開始地点Sから計測終了地点Eまでの位置および車速の推移をインターナビ情報センタ70へ送信するように構成されている。なお、ハイブリッド車両1は、インターナビ情報センタ70から走行予定経路の勾配情報なども受信可能になっている。
【0022】
図4は、インターナビ情報センタにて先行車両の情報に基づいて算出した最高車速のイメージ図である。最高車速は、時刻ごとに算出される。最高車速の算出方法としては、例えば時刻t1における複数台の先行車両1Aの車速を集計する。そして、その対象区間の制限速度(法定速度)などを考慮して、異常値は削除した中での平均値を最高車速として算出する。図4においては、上下それぞれ3点ずつは異常値として削除し、残りの4点の平均を最高車速として算出している。このような統計処理を全ての時刻において実行することで図4のようなグラフが算出される。
【0023】
(目標SOC算出方法)
次に、ハイブリッド車両の目標SOCの算出方法について図5のフローチャートを用いて説明する。
S1では、ハイブリッド車両(自車)1の走行予定経路を決定し、S2へ進む。なお、走行予定経路は、先行車1Aの交差点での進入確率や通勤経路記憶手段などの学習機能に基づいて決定している。
【0024】
S2では、S1で決定した走行予定経路内にエネマネ制御の対象区間が含まれているか否かを判定し、対象区間が含まれている場合にはS3へ進み、対象区間が含まれていない場合には処理を終了する。
【0025】
S3では、ハイブリッド車両1が、インターナビ情報センタ70からこれから走行する走行予定経路(対象区間)の最高車速情報および勾配情報を受信して、S4へ進む。
【0026】
S4では、最高車速情報および勾配情報から回生予測量を算出して、S5へ進む。
ここで、回生予測量の算出方法について詳述する。まず、図7は、減速開始車速(最高車速)と回生量との関係を示したグラフである。車両が交差点の手前などで減速する場合には、減速を開始する速度(図7の減速開始車速)が最高速度となり、減速中に回生処理が行われる。本願の発明者は、様々な走行条件で実験を行うことにより、減速開始車速と回生量との関係が図7のグラフで示されることを見出した。すなわち、減速開始車速(最高車速)が速いほど、回生量は大きくなる。これは、道路状態や走行場所などに影響せず、また、特に最高車速が60km/h以上になると、最高車速と回生量とは略比例関係になっていることが分かる。さらに、走行予定経路内の最高車速が同じ場合でも、走行予定経路内の平均勾配が下り勾配(降坂)の場合には回生量が多くなり、上り勾配(登坂)の場合には回生量が少なくなると考えられる。そこで、本実施形態のECU50に設けられているRAMには、図7のグラフを勾配情報に基づいて補正した図6に示す回生予測量テーブルを備えている。この回生予測量テーブルでは、同じ最高車速の場合でも勾配により回生予測量が異なっており、降坂の場合の方が登坂の場合より回生予測量が大きくなっている。
つまり、回生予測量は、図6の回生予測量テーブルを用いて算出される。
【0027】
S5では、予め設定されているバッテリ12の上限SOCと回生予測量との差分を算出し、その結果が予め設定されているバッテリ12の下限SOCより大きいか否かを判定する。上限SOCと回生予測量との差分が下限SOCより大きい場合にはS6へ進み、上限SOCと回生予測量との差分が下限SOC以下の場合にはS7へ進む。
【0028】
S6では、上限SOCと回生予測量との差分を目標SOCとして設定し、処理を終了する。
【0029】
S7では、下限SOCを目標SOCとして設定し、処理を終了する。
【0030】
そして、対象区間の開始前までに目標SOCに到達するようにバッテリ12からの電力供給で駆動されるモータ3の利用比率を高くして、エンジン2の利用比率を低くする。このようにすることで、ハイブリッド車両1の燃費を向上させることができる。つまり、上述のように目標SOCを設定し、バッテリ12を効率的に使用することで、今後取得することができると予測される回生予測量を確実に取得することができる。
【0031】
本実施形態によれば、ハイブリッド車両1の制御装置において、走行予定経路の先行車1Aの実際の最高車速に基づいて回生予測量を算出し、その回生予測量に基づいて目標SOCを設定するため、今後取得することができると予測される回生予測量を見越してバッテリ12の電力を使用する方向へ制御できる。また、最高車速を用いて目標SOCを設定するため、平均速度などを使用する場合よりバッテリ12の電力を使用する方向へ制御することができる。つまり、バッテリ12の過充電や回生取りこぼしを防止することができる。
また、先行車1Aの最高車速情報をインターナビ情報センタ70から受信する構成としたため、インターナビ情報センタ70から統計処理されたリアルタイムの先行車情報を得ることができる。したがって、自車1の車載情報を利用する場合と比べて回生予測量を正確に予測することができる。さらに、先行車1Aの最高車速のみを自車(ハイブリッド車両1)に受信するため、車速パターンを受信して統計処理する場合に比べ自車での統計処理負荷を軽減させることができる。
【0032】
また、インターナビ情報センタ70からハイブリッド車両1に送られる情報に、勾配情報も盛り込むことで、その勾配情報を参酌することで回生予測量をより精度よく算出することができる。したがって、その回生予測量に基づいて目標SOCを設定することにより、さらに適切なエネマネ制御をすることができる。
【0033】
さらに、バッテリ12の目標SOCを設定する際に、バッテリ12の上限SOCから回生予測量を引いた値が下限SOCより大きいときは、バッテリ12の上限SOCから回生予測量を引いた値を目標SOCとして設定し、バッテリ12の上限SOCから回生予測量を引いた値が下限SOC以下であるときは、下限SOCを目標SOCに設定するようにしたため、今後取得することができると予測される回生予測量を見越してバッテリ12の電力を使用する方向へ制御でき、バッテリ12に充電可能な電力に対して回生予測量が多い場合にも、できる限りバッテリ12に充電できるように目標SOCを変更することができる。
【0034】
尚、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や数値などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態において、1モータ型のハイブリッド車を用いて説明したが、2モータ型のハイブリッド車にも適用できる。なお、2モータ型のハイブリッド車とは、エンジン始動および発電用に用いるモータと、エンジンの動力を伝達可能な走行用モータとを備えたものである。
【0035】
また、本実施形態において、先行車の最高車速情報などをインターナビ情報センタより入手する場合の説明をしたが、自車と単数または複数の先行車との間で車車間通信を行うことで、先行車の最高車速情報などを入手するようにしてもよい。
【0036】
また、本実施形態における走行予定経路は、目的地が入力された場合のみならず、通勤路などの日常走行経路学習、交差点情報、および道路情報などによる走行経路予測により設定することが可能である。
【0037】
また、本実施形態における回生予測量は、車速と勾配を基に算出しているが、走行予定経路の車両状況、環境・路面状況などの走行状況予測により回生予測量を決定することも可能である。例えば、走行予定経路に登坂が含まれていれば登坂性能確保したり、運転者がスポーツ走行していると判断すれば動力性能確保のために回生予測量を下げたり、降坂が含まれていれば充電が見込めるため回生予測量を上げたり、気温や湿度などの情報からエアコンの放電負荷を考慮して回生予測量を算出したりしてもよい。
【0038】
さらに、下限SOCはバッテリ容量のみならず、車両・環境状況、運転者の操作・嗜好などに応じて決定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両の駆動系の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両の概略システム構成図である。
【図3】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両とインターナビ情報センタとの通信ネットワークの概略構成図である。
【図4】本発明の実施形態におけるインターナビ情報センタにて先行車両の情報に基づいて算出した最高車速のイメージ図である。
【図5】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両の目標SOCの算出方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における回生予測量テーブルのイメージ図である。
【図7】本発明の実施形態における最高車速と回生量との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
【0040】
1…ハイブリッド車両(ハイブリッド車) 1A…先行車 2…エンジン 3…モータ(回転電機) 12…バッテリ(蓄電装置) 70…インターナビ情報センタ(外部情報収集端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
力行および発電が可能な少なくとも一つの回転電機と、
該回転電機と電力の授受を行う蓄電装置と、を備えたハイブリッド車の制御装置において、
自車の走行予定経路を決定する自車走行予定経路決定手段と、
自車の走行予定経路を通った先行車の最高車速情報および関連情報を、外部情報収集端末から受信する先行車情報取得手段と、
前記先行車の最高車速情報および関連情報に基づいて回生予測量を算出する回生予測量算出手段と、
該回生予測量に基づいて前記蓄電装置の目標SOCを変更する目標値変更手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
【請求項2】
エンジンと、
力行および発電が可能な少なくとも一つの回転電機と、
該回転電機と電力の授受を行う蓄電装置と、を備えたハイブリッド車の制御装置において、
自車の走行予定経路を決定する自車走行予定経路決定手段と、
前記自車の走行予定経路を走行した先行車の最高車速情報および関連情報を、車車間通信によって取得する先行車情報取得手段と、
前記先行車の最高車速情報および関連情報に基づいて回生予測量を算出する回生予測量算出手段と、
該回生予測量に基づいて前記蓄電装置の目標SOCを変更する目標値変更手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
【請求項3】
前記関連情報は、少なくとも勾配情報を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車の制御装置。
【請求項4】
前記目標値変更手段は、前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値が前記蓄電装置の下限SOCより大きいときには、前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値を前記目標SOCとして設定し、
前記蓄電装置の上限SOCから前記回生予測量を引いた値が前記蓄電装置の下限SOC以下であるときには、該下限SOCを前記目標SOCに設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッド車の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−274610(P2009−274610A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128374(P2008−128374)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】