説明

フェニル置換カルボン酸

表示の化学式(A)の化合物および製薬基準を満たした塩はインスリン耐性、レプチン耐性および高血糖(症)に関連する代謝異常の治療に効果的である。本発明の化合物には、タンパク質チロシンホスファターゼ抑制剤、特に糖尿病やその他のPTPを媒体とする癌や神経変性疾患などの疾病の治療に有用なタンパク質チロシンホスファターゼ-1B(PTP-1B)が含有されている。以下にはまた、本発明の化合物から構成される薬品化合物とそのような化合物を利用した上記の疾患の治療方法も明示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年4月30日に申請された米国仮出願番号60/466,868への優先を請求するものであり、同出願内容はそのすべてにおいて本発明に含有されている。
【0002】
発明の分野
本発明はフェニル置換カルボン酸に関するものであり、より詳細にはシンドロームX(肥満性、異常脂質血症、過剰凝固症、高血圧症、インスリン耐性のような心疾患や糖尿病を引き起こす異常)、肥満症、糖尿病、免疫疾患、出血性疾患、そして癌の治療に効果的な化合物に関する。さらに詳細には、本発明はタンパク質チロシンホスファターゼ(PTP)、特にインスリンとレプチン情報伝達系の負の調節をするタンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP-1B)を抑制し、インスリン感受性を向上する化合物に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
本発明は、各種のPTP、特にPTP-1Bの抑制剤である複素環置換カルボン酸類に関連する発明である。
【0004】
タンパク質チロシンホスファターゼは、膜貫通型酵素または細胞間酵素を含む一群の物質であり、脱リン酸基質により各種の抑制プロセスを受けている(Fischer et al., 1991, Science 253: 401-406)。タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP-1B)は約50kd細胞間タンパク質で、人体の各種の細胞組織に豊富に存在する(Charbonneau et al., 1989, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:5252-5256; Goldstein, 1993, Receptor 3:1-15)。
【0005】
PTP-B1の基質はどのタンパク質かは、長い間研究されてきた。特に関心が持たれている基質がインスリン受容体である。インスリンと受容体の結合はドメインの自己リン酸化を引き起こす。これによりインスリン受容体であるチロシン・キナーゼが活性化され、各種のインスリン受容体基質(IRS)タンパク質の自己リン酸化が誘発され、インスリン信号伝達が下部組織へと伝播されると共に各種の生物学的作用が引き起こされる。
【0006】
PTP-1Bとインスリン受容体のインビトロにおける関係は、Seely et al., 1996, Diabetes 45:1379-1385(以下「Seely」)に議論されている。SeelyではPTP-1B触媒ドメイン中で点変異を起こしたPTP-1Bのグルタチオン S-トランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質が組成された。この融合タンパク質は触媒能がないにもかかわらず、純粋受容体調合液とインスリン受容を示す細胞から抽出された全細胞溶解液からインスリン受容体を沈殿させる効果があることから、インスリン受容体と接合する能力があることが示された。
【0007】
Ahmad et al., 1995, J.Biol. Chem. 270:20503-20508では、PTP-1Bを中和する抗体を、浸透圧負荷を利用してラットのKRC-7ヘパトーマ細胞に注入している。同細胞内の抗体の存在により、インスリン刺激性DNA統合が42パーセント、ホスファチジル・イノシトール3’キナーゼ活性が38パーセント増進された。また、抗体が注入された細胞内では、インスリン受容体自己リン酸化が2.2倍、インスリン受容体基質-1チロシンリン酸化が2.2倍それぞれ増加した。さらに、抗体が注入された細胞内では、インスリン刺激性のインスリン受容体キナーゼ活性の外因性ペプチド基質転化が57パーセント増加している。
【0008】
Kennedy et al., 1999, Science 283:1544-1548は、タンパク質チロシンホスファターゼPTP-1がインスリン情報伝達系の負の調節役を果たしていることを示し、この酵素の抑制剤が、インスリン受容体自体の構造上欠陥でなく、インスリンシグナル変換の初期プロセスにおける欠陥により生じると考えられる2型糖尿病の治療に効果的であることを暗示している(J.M.Olefsky, W.T.Garvey, R.R. Henry, D. Brillon, S. Matthai and G.R. Freidenberg, G.R. (1988))。非インスリン依存性(2型)糖尿病におけるインスリン耐性の細胞構造も解明されている(Am. J. Med. 85:Suppl.5A, 86-105)。インスリン感受性を向上させた薬物は、従来の、インスリン耐性を緩和する代わりにインスリン分泌の増加によってそれを補完するスルホニル尿素を使用したNIDDM療法に比べていくつか優れた点がある。
【0009】
Ragabその他(2003, J. Biol. Chem 278(42), 40923-32)は、PTP 1Bが血小板凝集の統制に関与していることを示している。したがって、PTP 1Bの抑制は出血性疾患や循環器疾患に効果をもたらすと予測される。
【0010】
また、Romsickiその他(2003, Arch Biochem. Biophys 414(1), 40-50)はPTP 1BとTC PTPの構造と機能が酷似していることを説明している。PTP 1B抑制剤がTC PTPも抑制することは非常にありえることである。TC PTP遺伝子のノックアウトは免疫機能障害がある表現型を産出する(You-Ten et al., 1997, J.Exp. Med. 186(5), 683-93)。これにより、PTP 1Bの抑制剤はTC PTPを抑制し、免疫反応を調節することが予測される。
【0011】
PTP-1Bがレプチン情報伝達において負の調節をすることも発見されている(Kaszua et al. MolCell..Endocrinology, 195:109-118, 2002)。PTP-1B が不十分なハツカネズミは食糧摂取量を抑制する外因性のレプチンを産出する可能性が強い(Cheng, et al., Developmental Cell 2:497-503, 2002)。このように、PTP-1Bの抑制剤は、健常者やレプチン耐性を有する人の食物摂取、体重調整、新陳代謝におけるレプチンの有益な効果を増進する。
【0012】
したがって、PTPの抑制剤、特にPTP-1の抑制剤が肥満症、シンドロームX、2型糖尿病の抑制や治療に効果的であり、そのような疾病がある人の耐糖能とインスリン感受性を改善する。また、このような化合物はその他にも癌、神経変性疾患、免疫疾患、出血性疾患や循環器疾患のようなPTPを媒体とした疾病の治療にも有用である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の要約
広範囲には、本発明は以下の化学式(A)による化合物、同化合物を含む医薬品および糖尿病および/または癌の治療への同化合物の利用方法が含まれる。
【0014】
発明は、化学式Aの化合物
【化1】


および製薬上受容できる塩を規定する。そこでは、
R1はH、C1-C6アルキル、フェニル(C1-C6)アルキルまたはC2-C6アルケニルであり、
L2は化学結合または-C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4)アルキル-、N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6)アルキル-O- であり、
L3は不在、化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル-、-アルケニル-、-フェニル- であり、
L5は化学結合または-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アル キル- であり、そこでは、-(C1-C6)-アルキルはフェニル、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、SO2N(R9)-、SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル-と交換可能であり、そこでは
R9とR10は独立してH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシカルボニル、-SO2-アリル、ヘテロアリルアルキル、アリルアルキルであり、そこではアリル基またはヘテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキル又はハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
R20、R21、R22およびR23は独立してH、アリルアルコキシ、アリルアルキル、ハロゲン、アルキル、OH、アルコキシ、NO2、NH2、CN、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、NH-アリル、NHC(O)-(C1-C4 )アルキル-アリル、N(C1-C4)アルキル)C(O)-(C1-C4)アルキル-アリル、N(C1-C4)アルキル-アリル、-BNHSO2-アリル、-N(C1-C4アルキル)SO2アリルであり、そこではアリル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、ハロアルキルまたはハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
A環はアリル、ヘテロアリル、ヘテロシクロアルキルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6 アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。
QはH、アリル、-アリルカルボニル-アリル、-アリルO-アリル、-アリルアルキル-アリル、-アリルヘテロアリル、-アリルヘテロシクロアルキル、-ヘテロアリル、-ヘテロアリルアルキル-アリル、または -ヘテロシクロアルキルであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニル、フェニル-(C1-C6)アルキル-またはフェニロキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
R6とR7は独立してH、(C1-C6)アルキル、アリル(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、アリルC2-C6アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、アリルC1-C6アルコキシカルボニル、へテロアリルカルボニル、へテロアリル、へテロシクロアルキルカルボニル、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-C6)アルキル、-C(O)N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、またはSO2アリルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキルまたはハロアルコキシである1、2または3基と交換可能である。
そして
Zは不在、H、-NHC(O)アリル、-N(C1-C4アルキル)C(O)アリルまたはアリル(フェニル)であり、そこではアリル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。あるいは
Zは -NHC(O)-(C1-C4)アルキル-(C3-C7)シクロアルキル、-N(C1-C4)アルキルC(O)-(C1-C4)アルキル-(C3-C7)シクロアルキルである。
【0015】
化学式Aの化合物はPTP、特にPTP-1Bと結合する。望ましくは酵素、特にPTP-1Bとの相互作用が酵素の抑制をもたらす。
【0016】
本発明には、発明の化合物の生成に有用な媒介物も含まれる。
【0017】
本発明にはまた、化学式Aの化合物または塩から構成される医薬品、および少なくとも製薬上適当な基剤、溶媒、アジュバントまたは希釈剤が一つ含まれる。
【0018】
本発明はさらに、糖尿病、シンドロームX、癌、免疫機能障害、出血性疾患または循環器疾患などの疾病を患い治療が必要な患者に対して、化合物、化学式Aに基づく製薬上適当な塩、または化学式Aの化合物または塩から構成される薬剤の投与による治療を提供する。
【0019】
別の面において、本発明は治療に効果的な量の化学式Aの化合物投与を通じてタンパク質チロシンホスファターゼを抑制する方法−できればPTP-1Bを抑制する方法−を提供する。
【0020】
別の面において、本発明はインスリン耐性または高血糖に関連した代謝異常を患い、治療を必要とする患者に対して効果的な量の化学式Aの化合物投与を通じて治療する方法を提供する。
【0021】
本発明はまた、糖尿病、癌または他のPTPに関連した疾病の治療に使用される薬品の製造のため、化学式Aに基づく化合物または塩を利用する方法を提供する。
【0022】
本発明はまた、発明の化合物を準備する方法およびそれらの方法に使用される媒体を提供する。
【0023】
本発明は、1型糖尿病と2型糖尿病の併用療法のための方法と化合物を提供する。これらの実施態様において、本発明は下記に詳細されるように、1型糖尿病と2型糖尿病を化学式A、追加化合物および薬剤の複合物により治療する方法に加え、その製剤と製薬化合物を規定する。これらの実施態様では本発明による方法において化学式A の化合物を治療に効果的な量の上記化合物と薬剤と共に処方することにより、1型糖尿病と2型糖尿病の治療方法を提供することができる。これに代わる実施態様では、本発明を通じた1型糖尿病と2型糖尿病の治療は、ここに開示された化学式A の発明的な化合物と、治療に効果的な量の上記の追加化合物および薬剤を付随的に、同時に、または一緒に投与する方法を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
発明の詳細な説明
化学式Aの好ましい化合物は化学式Iである。
【化2】

【0025】
化学式Iの好ましい化合物は化学式I-aの化合物であり、そこでは、
QはH、フェニル、-フェニル-O-フェニル、-フェニル-カルボニル-フェニル、-フェニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-フェニル-フェニル、-フェニル-ピリジル、-フェニル-ピリミジル、-フェニル-ベンゾフラニル、-フェニル-インドリル、-フェニル-ピペリジニル、-フェニル-プロリジニル、-フェニル-ピペラジニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、またはイミダーゾ[2、1-b] チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニル、またはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能であり、そこでは
R6およびR7は独立してH、C1-C6アルキル、フェニル-(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、フェニル(C2-C6)アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、フェニル(C1-C6)アルコキシカルボニル、へテロアリルカルボニル、へテロアリル、へテロシクロアルキルカルボニル、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-C6)アルキル、-C(O)N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、またはSO2アリルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキ ル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。さらに
Zは不在、Hまたはフェニルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0026】
化学式I-aの好ましい化合物は化学式I-bの化合物であり、そこでは、
A環はフェニル、ピリド[1、2-a] インドリル、フラニル、チエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インドリル、チアゾリル、チアゾリジニルであり、いずれも独立してハロゲ ン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、またはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。また
R20、R21、R22およびR23は独立してH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、フェニル-(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、アルコキシ、CN、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、NH-フェニル、NHC(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4アルキル)C(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4)アルキル-フェニル、-NHSO2-フェニル、-N(C1-C4アルキル)SO2フェニルから選択され、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C4ハロアルキル、およびC1-C4ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0027】
化学式I-bの好ましい化合物は化学式I-cの化合物であり、そこでは、
R1はH、C1-C6アルキル、ベンジルまたはアリルであり、
L2は化学結合または-C(O)NR10-、-N(R10)C(O)、-C(C1-C4)アルキル-N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6 )アルキル-、または -(C1-C6 )アルキル-O- であり、
L3は不在、化学結合、-(C1-C4 )アルキル-O-、-O-(C1-C4 )アルキル、-(C1-C4 )アルキル-、-アルケニル- または -フェニル- である。
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル- であり、そこでは(C1-C6)アルキル- はフェニル、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)アルキル-および-N(R9)-(C1-C6)アルキル-と交換可能であり、そこでは(C1-C6)アルキル- はフェニル、-N(R9)C(O)、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル-と交換可能である。そこでは
R9とR10は独立してH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシカルボニル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フェニル、C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルから選択され、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキル、およびC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【0028】
化学式I-cの好ましい化合物は化学式I-dの化合物であり、そこでは、
L2は化学結合または-C(O)NR10-、N(R10)-C(O)-、-C(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6 )アルキル-O- である。
A環はフェニル、ピリド[1、2-a] インドリル、フラニル、チエニル、インドリル、チアゾリルまたはチアゾリジニルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C2ハロアルキル、 C1-C2ハロアルコキシ、 NO2、 NH2、 NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。
Zはフェニルであり、独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、 C1-C4ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0029】
化学式I-cとI-dの好ましい化合物は化学式I-d化合物であり、そこでは、
R22とR23は共にHであり、
L5は化学結合、-SO2N(R9)-、-SO2 N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-または -N(R9)SO2- であり、そして
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキルフェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニルまたはベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、NR6 R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0030】
化学式I-eの好ましい化合物は化学式I-fの化合物であり、そこでは、
R9はH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシカルボニル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フラニル、-C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6-アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリルとへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C2ハロアルキル(できればCF3)またはC1-C4ハロアルコキシ(できればOCF3)である1、2、3または4基と交換可能である。そして
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル-、-アルキル-または -フェニル- である。
【0031】
化学式I-fの好ましい化合物は化学式I-gの化合物であり、そこでは、
L2は化学結合または-C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-O-(C1-C6)アルキルまたは -(C1-C6)アルキル-O-であり、
A環はフェニル、フラニル、インドリルおよびチアゾリルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C2ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニルまたはベンゾフラニル-CH2-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してC1-C6アルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能であり、そこでは
R6およびR7は独立してH、C1-C6アルキル、ベンジル、C2-C6アルカノイル、フェニル(C1-C6)アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニルまたは -SO2-フェニルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
Zはフェニルであり、独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3またはNO2である1、2または3基と交換可能である。
【0032】
化学式I-eの好ましい化合物は化学式I-hの化合物であり、そこでは、
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル- であり、
L5は化学結合、-SO2N(R9)-、-SO2 N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-または -N(R9)SO2- であり、
R1はHまたはC1-C6アルキルであり、
R21はHであり、
R22はH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、CF3 またはOCF3である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0033】
化学式I-hの好ましい化合物は化学式I-iの化合物であり、そこでは、
A環はフェニル、インドリルまたはチアゾリルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、CF3、OCF3、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1または2基と交換可能である。
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニルまたはベンゾフラニル-CH2-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してC1-C6アルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3、NH2、NH(C1-C6)アルキル、またはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。
【0034】
化学式I-cの好ましい化合物は化学式IIの化合物であり、
【化3】


そこでは
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、
R1はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、-フェニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-フェニル-ピリジル、-フェニル-ピリミジル、-フェニル-ベンゾフラニル、-フェニル-インドリル、-フェニル-ピペリジニル、-フェニル-ピロリジニル、-フェニル-ピペラジニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニルまたはイミダーゾ[2、1-b] チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキルである1、2、3、4または5基と交換可能である。
L2は化学結合または-C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4 )アルキル-N(R10)-C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6)アルキル-O- である。
R9とR 10はそれぞれ独立してH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-CH2フラニル、-CH2テトラゾリルおよびベンジルであり、そこではアリルとへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【0035】
化学式IIの好ましい化合物には化学式II-aの化合物が含まれ、そこでは
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、または -(C1-C4)アルキル- である。
R20およびR21は独立してH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、フェニル(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルから独立して選択され、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキルまたはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0036】
化学式II-aの好ましい化合物には化学式II-bの化合物が含まれ、そこでは
R1はHまたはC1-C6アルキルであり、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニルまたはイミダーゾ[2、1-b]チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0037】
化学式II-bの好ましい化合物には化学式IIIの化合物が含まれ、
【化4】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、またはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【0038】
化学式IIIの好ましい化合物には化学式III-aの化合物が含まれ、そこでは
L3は化学結合または -C1-C4アルキル- であり、
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- である。
【0039】
化学式III-aの好ましい化合物には化学式III-bの化合物が含まれ、そこでは
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-(C1-C4)アルキル-、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- である。
【0040】
化学式III-bの好ましい化合物には化学式III-cの化合物が含まれ、そこでは
R1 およびR21は共にHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキル、またはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4 または5基と交換可能である。
【0041】
化学式III-cの好ましい化合物には化学式III-dの化合物が含まれ、そこでは
L5 は -O-(C1-C6)アルキル- または -(C1-C6)アルキル-O- である。
【0042】
化学式III-cの好ましい化合物には化学式III-eの化合物が含まれ、そこでは
L5 は -(C1-C4)アルキル- または -C(O)-(C1-C4)アルキル- である。別のアスペクトではL5 は -CH2- である。
【0043】
化学式III-cの好ましい化合物には化学式III-fの化合物が含まれ、そこでは
L5 は -S-(C1-C4 )アルキル- または -(C1-C4 )アルキル-S-(C1-C4 )アルキル- である。別のアスペクトではL5 は -S-(C1-C2 )アルキル- である。
【0044】
化学式III-aの好ましい化合物には化学式III-gの化合物が含まれ、そこでは
L5は -C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2- および -N(R9)C(O) であり、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フラニル、C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【0045】
化学式III-gの好ましい化合物には化学式III-hの化合物が含まれ、そこでは
R1 およびR21は共にHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキル、またはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0046】
化学式III-hの好ましい化合物には化学式III-iの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリル、-C1-C4-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0047】
化学式III-iの好ましい化合物には化学式III-jの化合物が含まれ、そこでは
L5は -C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、または -N(R9)C(O)-である。
【0048】
化学式III-jの好ましい化合物には化学式III-kの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0049】
化学式III-jの好ましい化合物には化学式III-lの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、-C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび -C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0050】
化学式III-iの好ましい化合物には化学式III-mの化合物が含まれ、そこでは
L5は -N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9) または -(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル- である。
【0051】
化学式III-mの好ましい化合物には化学式III-nの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、フェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0052】
化学式III-mの好ましい化合物には化学式III-oの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フェニル、-C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび-C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0053】
化学式III-iの好ましい化合物には化学式III-pの化合物が含まれ、そこでは
L5は -SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル- および -N(R9)SO2-である。
【0054】
化学式III-pの好ましい化合物には化学式III-qの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、-C1-C6アルキルまたはベンジルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0055】
化学式III-pの好ましい化合物には化学式III-rの化合物が含まれ、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フェニル、-C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび -C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【0056】
化学式III-aの好ましい化合物には化学式III-sの化合物が含まれ、そこでは
R1とR21はともにHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、CF3またはOCF3である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0057】
化学式III-sの好ましい化合物には化学式IVの化合物が含まれ、
【化5】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【0058】
化学式III-sの好ましい化合物には化学式Vの化合物が含まれ、
【化6】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【0059】
化学式III-sの好ましい化合物には化学式VIの化合物が含まれ、
【化7】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
R5はアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルおよびフェニルである。
【0060】
化学式III-sの好ましい化合物には化学式VIIの化合物が含まれ、
【化8】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【0061】
化学式III-sの好ましい化合物には化学式VIIIの化合物が含まれ、
【化9】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【0062】
化学式Aの好ましい化合物類には化学式Xの化合物が含まれ、
【化10】


化学式Xの好ましい化合物には化学式X-aの化合物が含まれ、そこでは
QはH、フェニル、-フェニル-O-フェニル、-フェニル-カルボニル-フェニル、-フェニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-フェニル-ピリジル、-フェニル-ピリミジル、-フェニル-ベンゾフラニル、-フェニル-インドリル、-フェニル-ピペラジニル、-フェニル-ピペリジニル、-フェニル-ピロリジニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニルまたはイミダーゾ[2、1-b] チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能であり、そこでは、
R6およびR7は独立してH、C1-C6アルキル、フェニル-(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、フェニル(C2-C6)アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、フェニル(C1-C6)アルコキシカルボニル、へテロアリルカルボニル、へテロアリル、へテロシクロアルキルカルボニル、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-C6)アルキル、-C(O)N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、または -SO2-アリルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能であり、
Zは不在、Hまたはフェニルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0063】
化学式X-aの好ましい化合物は化学式X-bの化合物であり、そこでは
A環はフェニル、-フェニル-O-フェニル、ピリド(1、2-a)インドリル、フラニル、チエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インドリル、チアゾリルまたはチアゾリジニルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4 ハロアルキル、 C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能であり、
R20、R21、R22、およびR23は独立してH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、フェニル(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、アルコキシ、CN、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、NH-フェニル、NHC(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4アルキル)C(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4)アルキル-フェニル、-NHSO2-フェニルおよび-N(C1-C4アルキル)SO2フェニルから独立して選択され、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0064】
化学式X-bの好ましい化合物は化学式X-cの化合物であり、そこでは
R1はH、C1-C6アルキル、ベンジルまたはアリルであり、
L2は化学結合または-C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4)アルキル-、N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6)アルキル-O- である。
Lは不在、化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル-、-アルケニル- または -フェニル- である。
L5は化学結合または-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)-アルキル- および -N(R9)-(C1-C6)アルキル- であり、そこでは、-(C1-C6)アルキルはフェニル、-N(R9)C(O)-、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル- または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- と交換可能であり、そこでは、
R9とR10は独立してH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フラニル、-C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6アルキルチエニル、-C1-C6アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリル基またはヘテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【0065】
化学式X-cの好ましい化合物類は化学式X-dの化合物であり、そこでは
L2は化学結合であり、
Lは化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキルまたは -(C1-C4)アルキル- であり、
A環はフェニルであり、
Zは不在である。
【0066】
化学式X-cまたはX-dの好ましい化合物類は化学式X-eの化合物であり、そこでは
R21とR23はともにHであり、
R22はOHまたはフェニル(C1-C6)アルコキシであり、
L5は -N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル- または -N(R9)-C(O)-であり、そして
Qはフェニル、ベンゾフラニル、インドリルまたはジベンゾフラニルであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニル、またはフェニルである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【0067】
化学式X-eの好ましい化合物類は化学式I-fの化合物であり、そこではR9はHである。
【0068】
化学式X-eの好ましい化合物は化学式X-fの化合物であり、そこではQはベンゾフランであるが、任意にC1-C6アルキルと変換できる。
【0069】
別の点において、本発明は製薬上適当な量の化合式Aの複合物を治療が必要とされる患者に投与することにより、糖尿病の治療方法を提供する。
【0070】
別の点において、本発明は化学式Aの化合物と製薬上適当な少なくとも一つの基剤、溶媒、アジュバントまたは希釈剤から構成される医薬品を提供する。
【0071】
別の点において、本発明は治療が必要とされる患者に製薬上適当な量の化合式Aの複合物を投与することにより、糖尿病の治療方法を提供する。
【0072】
別の点において、本発明は、製薬上適当な量の化合式Aに基づく化合物や塩または化合式Aに基づく化合物や塩から構成される医薬品を治療が必要とされる患者に投与することにより、糖尿病の治療方法を包含する。
【0073】
別の点において、本発明は、製薬上適当な量の化合式Aに基づく化合物や塩または化合式Aに基づく化合物や塩から構成される医薬品を治療が必要とされる患者に投与し、TPT-1Bを抑制する方法を包含する。
【0074】
別の点において、本発明は、製薬上適当な量の化合式Aに基づく化合物や塩または化合式Aに基づく化合物や塩から構成される医薬品を治療が必要とされる患者に投与し、癌または神経変性疾患を治療する方法を包含する。
【0075】
別の点において、本発明は、製薬上適当な量の化合式Aに基づく化合物を治療が必要とされる患者に投与し、シンドロームX(肥満、異常脂質血症、過剰凝固症、高血圧症、インスリン耐性のような異常から成り、心疾患や糖尿病を引き起こす)、肥満症、糖尿病、免疫疾患、出血性疾患、そして癌を治療する方法を提供する。
【0076】
上述のように、本発明の化合物はPTP-1Bに結合し、PTP-1Bを抑制しうる。この結果として、本発明の化合物は第2型糖尿病の抑制と治療、そのような疾病がある人の耐糖能とインスリン感受性を向上するなど各種の疾病の治療に有効である。また、このような化合物はその他にも癌、神経変性疾患のようなPTPを媒体とした疾病の治療にも有効である。
【0077】
「アルコキシ」という用語は、特定の炭素原子が酸素橋を通じて親分子部分に付着したアルキル類を意味する。アルコキシ類の例としては、メトキシ基、エトキシル基、プロポキシ、およびイソプロポキシが挙げられる。
【0078】
本文献に使用されるように、「アルキル」という用語は、特定の数の炭素分子により構成されるアルキル類を含んでいる。アルキル類は直鎖でも分鎖でもよい。「アルキル」の例としては、メチル、エチル、プロピル基、イソプロピル基、ブチル、iso-、sec-、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル基、ヘプチル、3−エチルブチルなどが含まれる。
【0079】
「アリル」という用語は、少なくとも一つの芳香環を含有する芳香炭化水素環を指す。芳香環は他の芳香炭化水素環または非芳香炭化水素環任意に融合させるか癒着させる。アリル類の例としては、フェニル、ナフチル、1、2、3、4-テトラヒドロナフタリンおよびビフェニルなどが挙げられる。より望ましいアリル類としてはフェニル基、ナフチルおよびアントラセニルがある。最も望ましいのはフェニルである。
【0080】
「シクロアルキル」という用語は、C3-C8環状炭化水素を指す。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルやシクロオクチルが挙げられる。
【0081】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。
【0082】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、窒素、酸素または硫黄から選ばれたヘテロ原子を少なくとも一つ含有する環または環系を指し、そこではヘテロ原子は非芳香環である。ヘテロシクロアルキル環は任意に他のヘテロシクロアルキル環または/および非芳香炭化水素環そして/またはフェニル環と融合または付着できる。好ましいヘテロシクロアルキル基は3〜7の員環を持つ。ヘテロシクロアルキル類の例としては、l,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピリジノニルおよびピラゾリジニルが挙げられる。好ましいヘテロシクロアルキル基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピリジノニル、ジヒドロピロリジニル、ピロリジノニルが挙げられる。
【0083】
「へテロアリル」という用語は、窒素、酸素または硫黄から選ばれたヘテロ原子を少なくとも一つ含有する芳香環系を指す。へテロアリル環は他の一つ以上のへテロアリル環、芳香炭化水素環または非芳香炭化水素環、またはヘテロシクロアルキル環と融合または付着できる。へテロアリル類の例としては、ピリジン、フラン、チエニル、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンおよびピリミジンが挙げられる。望ましいヘテロアリル類はチエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、キノリル、ピラゾリル、ピリミジル、イミダゾリル、ベンジイミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、ベンジソチアゾリル、トリアゾリル、ピロリル、インドリル、ピラゾリルおよびベンゾピラゾリルなどである。
【0084】
本発明の化合物は化合物が異なる立体異性形態で存在できるように、一つ以上の非対称炭素分子が含有されていることもある。これらの化合物の例としてはラセミ化合物、キラル、非ラセミ化合物やジアステレオマーが挙げられる。これらの状況下では、光学活性形態のような単一の光学異性体が不斉合成またはラセミ化合物の分解を通じて抽出できる。たとえば、ラセミ化合物の分解は、分割剤の存在下における結晶化、キラルHPLC柱などを使用したクロマトグラフィー、またはジアステレオマーを産出するために分割剤を使ってラセミ混合物を誘導体化し、クロマトグラフィーを通じてジアステレオマーを分離し、化合物の原型を鏡像異性的に豊富な状態で抽出するために分割剤を除去するなど、通常の手段により達成できる。上記の方法はいずれも反復することにより、化合物の鏡像異性純度を高めることができる。
【0085】
ここに説明された化合物にオレフィンの二重結合、または幾何学的非対称の他の中心が含まれている場合、別途特定されていない場合は、化合物にシス、トランス、Z-およびE-構造が含まれるよう意図されている。同様に、全ての互変異性型形態も含まれるよう意図されている。
【0086】
一般化学式Aの化合物は、通常の非毒性の製薬上適当な基剤、アジュバントおよび賦形剤を含む投与剤形により、経口、局所的、非経口、吸入、噴霧または経直腸的のいずれの方法でも投与できる。ここで言う非経口には、経皮的、皮下、血管内(静脈内など)、筋肉内、髄膜注射、または注入などが含まれる。さらに、化学式Aの化合物を構成する製薬剤形と製薬上適当な基剤も提供されている。一つまたはそれ以上の化学式Aの化合物も一つまたはそれ以上の非毒性の製薬上適当な基剤そして/または希釈剤そして/またはアジュバントに関連して含有されている場合もあり、また適当な場合にはその他の活性成分も含まれていることもある。一般化学式Aの化合物を含有する医薬品は、たとえば錠剤、トローチ、薬用ドロップ、水性または油性懸濁液、分散性粉剤または顆粒剤、乳剤、軟カプセル剤、硬カプセル剤、シロップまたはエリキシル剤のような経口用に適当な形態としてもよい。
【0087】
経口用に使用される化合物は、医薬品会社により製造され、医薬品として口当たりがよく経口投与しやすいように甘味剤、香料添加剤、着色剤、防腐剤などを混合できる。錠剤には錠剤の製造に適した、製薬上受容できる非毒性の適正な賦形剤に加え、活性成分が含まれる。これらの賦形剤には炭酸カルシウム、炭酸ソーダ、乳糖、リン酸カルシウムおよびリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、コーンスターチやアルギン酸などの造粒剤や崩壊剤、それにでんぷん、ゼラチンやアカシアなどの結合剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸やタルクなどの平滑剤などがある。錠剤は素錠でも、また既存の方法により有核錠としてもよい。適当な場合には、有核錠は分解や胃腸管による吸収を遅らせ、長時間の持続作用を維持するために既存の方法により既存の方法を通じて製造される。たとえば、時間遅延物質としてアセチンやグリセルジステアリン酸などが使用される場合がある。
【0088】
経口投与用の剤形は、硬ゼラチンカプセルや軟ゼラチンカプセルでもよい。硬ゼラチンカプセルの場合、活性剤は炭酸カルシウム、リン酸カルシウムやカオリンなどの不活性固形希釈剤と混合され、軟ゼラチンカプセルの場合、活性剤はピーナッツ油や流動パラフィンなどの水や油性物質と混合される。
【0089】
また、薬用ドロップが経口投与用の剤形として利用されることもある。
【0090】
水性懸濁液には、反応化合物水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合された反応化合物が含まれている。このような賦形剤は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムやアカシアガムなどのような懸濁化剤である。分散剤または湿潤剤は、レシチンなどのような自然に発生するリン脂質や、ステアリン酸ポリオキシエチレンなどの脂肪酸を含むアルキレン・オキシドの縮合生成物や、ヘプタデカエチレンオキシセタノールのような長連鎖脂肪族アルコールを含むエチレンオキシドの縮合生成物や、脂肪酸やポリオキシエチレン・ソルビトール・モノオレエートのようなヘキシトールから抽出されたエステル部分を含有したエチレンオキシドの縮合生成物や、脂肪酸や無水物から抽出されたエステル部分を含有したエチレンオキシドの縮合生成物である場合もある。水性懸濁液には、一つまたは二つ以上のエチルなどの防腐剤またはn-プロピル・パラオキシ安息香酸、一つまたは二つ以上の着色剤、一つまたは二つ以上の香料添加剤、一つまたは二つ以上のサッカロースやサッカリンなどの甘味剤が含まれる場合もある。
【0091】
油状物質は活性剤を落花生油、オリーブ油、ゴマ油やココナッツ油のような植物油、または流動パラフィンのような鉱油内で懸濁化することにより形成される。油状物質は蜜ろうのような増粘剤、固形パラフィンやセチルアルコールを含有してもよい。経口投与しやすいように甘味剤や香料添加剤が加えられることもある。また、これらの化合物はアスコルビン酸のような酸化防止剤を加えることにより保存することができる。
【0092】
また、水を加えて水性懸濁液を調合するのに適当な粉状または顆粒の水和剤が、分散剤や湿潤剤、懸濁化物質そして一つまたは二つ以上の防腐剤と混和して反応化合物有効成分を提供する。好ましい分散剤や湿潤剤、懸濁化物質は上記の例の通りであるが、そのほかにも甘味剤、香料添加剤や着色剤などの賦形剤を追加することもできる。
【0093】
本発明による医薬品は水中油型乳剤の形態をとることもある。油は植物油、鉱物油または両者の混合であることがある。好ましい乳化剤としてはアカシアゴムやトラガカントゴムなどの天然由来のゴム、天然由来のリン脂質である大豆、レシチン、脂肪酸やヘキシトールから抽出されたエステルや部分的エステル、ソルビタン・モノオレエートのような無水物、ポリオキシエチレン・ソルビタン・モノオレエートのような上記の部分的エステルとエチレンオキシドの抽出物質が挙げられる。乳剤にも甘味剤や香料添加剤を含めてもよい。
【0094】
シロップやエリキシル剤は、プロピレン・グリコール、ソルビトール、ブドウ糖やサッカロースのような甘味剤により剤形されることがある。そのような剤形物には、同様に緩和薬、防腐剤、香料添加剤や着色剤を含めてもよい。医薬品は注入可能な無菌水性物質や油状の形状をとることもある。これらの物質は、適正な分散剤や湿潤剤、そして上記の懸濁化剤を使用し、既存の製薬技術を使って形成できる。注入可能な無菌物質は、1,3-ブタンジオールなどの非毒性の希釈剤または溶媒中の注入可能な無菌溶液または懸濁化剤である場合がある。適正な賦形剤または溶媒としては、水、リンガー溶液や生理食塩液などが挙げられる。また、無菌の不揮発性油も溶媒や懸濁化剤として一般に利用されている。この目的上、合成モノ-またはジグリセリドを含めて、どの商標の不揮発性油でも使用できる。さらに、オレイン酸のような脂肪酸も注入可能物質の調合に使用されることがある。
【0095】
一般化学式Aの化合物はまた、経直腸投与のような坐薬の形状でも投与できる。このような化合物は、薬品を通常の室温で固体、直腸内温度で液体状となり薬物を解放するような適正な非刺激性賦形剤と混合されることがある。このような物質には、カカオ脂やポリエチレン・グリコールがある。
【0096】
一般化学式Aの化合物はまた、無菌の媒体を通じて非経口でも投与できる。使用される賦形剤や濃度に従って、薬物は賦形剤に懸濁化されるか溶解される。便利なことには、局所麻酔、防腐剤や緩衝剤などのアジュバントをこのような賦形剤に溶解させることができる。
【0097】
目の疾患やその他口や皮膚などの外部細胞組織に対しては、本薬品は局所用ゲル、噴霧、軟膏、クリーム、または坐薬として投与されることが推薦される。この場合、全体の量における活性成分の割合は、たとえば0.075〜30%w/w、より好ましくは0.2〜20%w/w、最も好ましいのは0.4〜15%w/wである。軟膏の場合、反応化合物はパラフィン系または水混和性の軟膏基剤として投与することができる。
【0098】
代わりに、反応化合物を水中油型クリーム基剤として形成することもできる。必要であれば、クリーム基剤の水相には、たとえばプロピレン・グリコール、ブタン-1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ポリエチレン・グリセロールやそれらの混合物のような、少なくとも30%w/wの多価アルコールを含めることができる。局所投与には、皮膚やその他の疾患部において活性成分の浸透や吸収を促進する化合物が含まれるのが望ましい。皮膚透過を促進するエンハンサーとしてはジメチルスルホキシドやその類似物が挙げられる。さらに、本発明の化合物は、経皮的方法により投与することもできる。局所的投与には、固体マトリクス種のリザバーまたは多孔質膜を使用することが推奨される。どちらの場合にも、反応化合物はリザバーまたはマイクロカプセルから膜を通じて、患者の皮膚または粘膜と密着し、活性剤が浸透する絆創膏を通じて継続投与される。こうして、一定の、所定量の活性剤が患者の皮膚を通じて吸収される。マイクロカプセルの場合、封緘物質は膜としても機能する。経皮貼布には、化合物がアクリル乳剤やポリエステル・パッチなどの粘着システムを含む適切な溶媒の形で含まれていることもある。本発明による乳剤の油形態においては、既知の物質が既知の方法で利用される。この形態において構成物質は乳化剤のみの場合もあるが、少なくとも一つの乳化剤が脂肪や油またはその両方と混合されることもある。できれば、親水性の乳化剤が、安定剤として機能する脂溶性乳化剤とともに混合されているのが好ましい。また、油と脂肪の両方が含有されていることも推奨される。これにより、安定剤を含むまたは含まない乳化剤がいわゆる乳化ろうを形成し、ろうは油と脂肪と共に、クリームの油性の分散形態であるいわゆる乳化軟膏基剤を形成する。本発明の剤形に適した乳化剤と乳化安定剤にはトゥイーン(Tween)60、スパン(Span)80、セトステアリル・アルコール、ミリスチル・アルコール、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル・ナトリウムなどがある。製薬上の乳剤形成で使用できるほとんどの油内での活性剤の溶解度が非常に低いため、剤形に適した油や脂肪は好ましい体裁上の特質に基づいて選ばれる。このように、クリームはチューブや他の容器からの漏出を防ぐために適度な濃度を持つ、油っぽくない、非染色性で水性の製品であるべきである。ジ-イソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ココナッツ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、デシルオレアート、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、2-エチルヘクシル パルミテート、または連分岐鎖エステルなどの、直鎖もしくは分鎖、1塩基または2塩基のアルキルエステルを使用してもよい。以上の物質は特性に従って、単独で、または一緒に使用されることもある。代わりに、白パラフィンおよび/または流動パラフィンや他の鉱物油のような高融点脂質が使用されることもある。
【0099】
目の局所投与に適した剤形には、活性成分が適正な基剤に溶解または懸濁化された、特に活性成分の水性溶媒による目薬が含まれる。そのような剤形には、抗炎症性活性成分の濃度が0.5〜20%、効果的には0.5〜10%、最も効果的には1.5%w/w含まれていることが推薦される。治療用としては、この発明の活性化合物は通常、各投与方法に適した一つまたはそれ以上のアジュバントと結合される。経口投与される場合、化合物は乳糖、サッカロース、でんぷん粉末、アルカン酸 の繊維素エステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、 リン酸と硫酸のナトリウムとカルシウム塩、ゼラチン、アカシアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、 そして/またはポリビニル・アルコールと混合され、そして投与しやすいように錠剤化またはカプセル化される。そのようなカプセルまたは錠剤にはヒドロキシプロピルメチルセルロースにおける活性化合物の分散時に抽出されることがある放出制御製剤が含まれることがある。非経口投与の剤形は、水性または非水性アイソトニック無菌注射液または懸濁液などがある。これらの溶液や懸濁液は、基剤経口投与用調剤で使用でされるべく言及された、一つまたはそれ以上の担体や希釈剤を有する無菌粉末または顆粒剤から調合することができる。化合物は水、ポリエチレン・グリコール、エタノール、コーンオイル、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、ベンジル・アルコール、塩化ナトリウム、そして/または各種の緩衝剤 に溶解することができる。その他の アジュバントと投与方法は製薬上既知の通りである。
【0100】
前述の病症の治療においては、一日に体重1キロ当たり約0.1ミリグラムから140ミリグラムの投与量が有効である(患者あたり一日約0.5ミリグラムから7ミリグラム)。単一の投与剤形を形成するために基剤と結合させる活性成分の量は、治療を受ける患者と投与方法により異なる。投与剤形には通常、約1ミリグラムから500ミリグラムの活性成分が含まれる。日用量は一日1回から4回の服用により投与できる。皮膚症の場合、一日に2回から4回、本発明による化合物を患部に塗布することが推奨される。
【0101】
ただし、各患者の投与量は使用される化合物の活性、患者の年齢、体重、健康、性別、食習慣、投与時間帯、投与方法、排出量、薬品の併用や治療中の疾病の重篤度などの各種の要素により変わってくる。
【0102】
人間以外の動物に関しては、化合物は食物や水に混ぜて投与することができる。飼料や水に混合する量を計算し、動物の治療に適当な化合物の量を飼料とともに摂取させるようにすれば便利であるし、あらかじめ飼料や水に混合しておくことも考えられる。人間以外の動物には家畜が含まれる。
【0103】
前述の通り、本発明は1型糖尿病と2型糖尿病の併用療法の方法と組成を提供する。その例として、本発明は、シンドロームXや2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)、特にヒト2型糖尿病を罹患している、あるいは罹患しやすい患者の循環器系リスク因子を改善するための一つまたはそれ以上のアンギテオンシン変換酵素(ACE)阻害剤と化合式Aの化合物との混合による使用方法を提供する。これらの方法はまた、2型糖尿病における心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を軽減する効能があると見ることができる。
【0104】
これらの方法には、シンドロームXや2型糖尿病を患っている、または罹りやすい患者の高脂質血の削減が含まれる。またこれらの方法には、低比重リポタンパク(LDL)血中濃度を引き下げ、高比重リポタンパク(HDL)血中濃度を引き上げる方法が含まれる。これらの方法は、2型糖尿病におけるアテローム性動脈硬化を軽減、防止または抑制し、またそれらのリスク因子を軽減するのに有効であると見なすことができる。
【0105】
これらの方法にはさらに、2型糖尿病における遊離脂肪酸血中濃度とトリグルセリド濃度の低下が含まれる。
【0106】
本文献に詳細される本発明と共に利用されうるACE抑制剤には、キナプリル、 ラミプリル、ベラパミル、カプトプリル、ジルチアゼム、クロニジン、 ヒドロクロルチアジド、
ベナゼプリル、プラゾシン、 フォシノプリル、リシノプリル、アテノロール、エナラプリル、 ペリンドロプリル、ペリンドロプリル第三ブチルアミン、トランドラプリルおよびモノエキシプリル、または一つまたはそれ以上のこれら化合物の製薬上受容できる塩系がある。
【0107】
本発明はさらに、2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)、特にヒト2型糖尿病またはシンドロームXを罹患している、あるいは罹患しやすい患者の循環器系または脳血管リスク因子を改善するための化学式AのPTPase抑制剤を使用する方法を提供する。これらの方法はまた、2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、または罹患しやすい患者における心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を軽減することを特徴とする。
【0108】
本発明はまた、2型糖尿病またはシンドロームX患者の治療のために一つまたはそれ以上のPTPase抑制剤の薬理合成、一つまたはそれ以上のビグアニド剤、また任意に一つまたはそれ以上のスルホニルウレア剤を利用する方法を提供する。また、これらの媒介物を通じて、インスリン耐性または高血糖を介した代謝異常の治療または抑制を患者に提供する。さらに、本発明には患者の血糖値を調節する方法が含まれる。
【0109】
上記のいずれの方法においても、治療が必要な患者に対して、製薬上効果的な量の以下の媒体が投与される。
a) 化学式IのPTPase抑制剤
b) ビグアニド剤
c) 任意にスルホニル剤
【0110】
本発明にとって有用なビグアニド剤には、メトホルミンとその製薬上適正な塩類が含まれる。本発明の利用方法と合成に有用なスルホニル剤は、グリブライド、グリピザイド、 グリメピライド、クロルプロパミド、トルブタミドおよびトラザミド類、または製薬上適正なこれらの媒体の塩類から選択される。
【0111】
本発明はまた、2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)、特にヒト2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、または罹患しやすい患者の循環器系リスク因子を改善するためのミグリトールやアカルボセのような一つまたはそれ以上のアルファ・グルコシダーゼと化学式AによるPTPase抑制剤の調合組成とその使用方法を提供する。これらの方法はまた、患者の心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を軽減すると特徴づけられる。
【0112】
これらの方法には、2型糖尿病における低比重リポタンパク(LDL)血中濃度を引き下げ、高比重リポタンパク(HDL)血中濃度を引き上げる方法を含め、2型糖尿病における高脂質血の低減が含まれる。これらの方法は、2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、または罹患しやすい患者のアテローム性動脈硬化を軽減、防止または抑制し、またそれらのリスク因子の低減に有効であることを特徴とする。
【0113】
これらの方法にはさらに、2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、あるいは罹患しやすい患者における遊離脂肪酸血中濃度とトリグルセリド濃度の低下が含まれる。
【0114】
ここに記述された本発明と共に使用できるアルファ・グルコシダーゼ抑制剤には、ミグリトール、アカルボーゼまたは製薬上受容できるこれらの化合物の一つまたはそれ以上の塩形態がある。
【0115】
本発明はさらに、シンドロームX または2型糖尿病の管理のために本発明のPTPase抑制剤およびスルホニル尿素剤を使用する方法と、これらの疾病に罹患している、または罹患しやすい患者の循環器系リスク因子を改善するための方法を提供する。これらの方法はまた、心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を軽減することを特徴とする。これらの方法には、2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、あるいは罹患しやすい患者の高脂質血の削減が含まれ、そして低比重リポタンパク(LDL)血中濃度、高比重リポタンパク(HDL)血中濃度、そしてリポタンパク血中濃度全体を引き下げる方法が含まれる。これらの方法はさらに、シンドロームX または2型糖尿病患者のアテローム性動脈硬化を低下、防止または抑制し、またそれらのリスク因子を軽減するものと特徴づけられる。これらの方法にはさらに、そのような患者における遊離脂肪酸血中濃度とトリグルセリド濃度の低下が含まれる。
【0116】
代表的なスルホニル尿素剤としては、グリピジド、グリブリド(グリベンクラミド)、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミドおよびグリムプリリド、 または製薬上受容できる塩類が含まれる。
【0117】
さらに、本発明は、本発明によるPTPase抑制剤と少なくとも一つのチアゾリジンジオン剤との結合を提供する。そのような結合は、かかる治療が必要なシンドロームX または2型糖尿病患者の治療、抑制または管理に有効である。従って、そのような合成を使用する方法も本発明により提供されている。このように、本発明はインスリン耐性または高血糖を介した代謝性疾患を治療もしくは抑制するためにこれらの媒体を使用する方法を提供する。さらに、本発明には、患者の血糖値を調節する方法も含まれる。
【0118】
以上のいずれの方法も、以下を患者に製薬上効果的な量投与することにより達成される。
a) ピオグリチゾンやロシグリタゾン類、またはこれらの媒体の製薬上受容できる塩類から選択されたチアゾリジンジオン剤
b) 化学式Aの化合物
【0119】
本発明はまた、一つまたはそれ以上の抗高脂血剤と結合させたPTPase抑制剤の調剤構成と使用方法を規定する。このような方法および構成は、2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)、特に2型糖尿病またはシンドロームXに罹患している、または罹患しやすい患者の循環器系リスク因子を改善する上で効果的である。これらの方法はまた、2型糖尿病またはシンドロームXを患っている患者の心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を軽減する。このような方法には、さらに低比重リポタンパク(LDL)血中濃度を低下させ、高比重リポタンパク(HDL)血中濃度を増加させる方法などを含め、2型糖尿病における高脂質血を低下させる方法が含まれる。これらの化合物と方法は、2型糖尿病患者またはシンドロームXに罹患している、もしくは罹患しやすい患者のアテローム性動脈硬化を軽減、防止または抑制し、またそれらのリスク因子を軽減するのに有効である。この点において、この化合物と関連方法は、2型糖尿病患者またはシンドロームXに罹患している、もしくは罹患しやすい患者の遊離脂肪酸血中濃度とトリグルセリド濃度の低下に効果的である。
【0120】
本発明での使用に好適な代表的抗高脂血剤は、別名抗高脂血症薬としても知られ、胆汁酸隔離剤、フィブリン酸誘導剤、 HMG-CoA還元酵素阻害剤およびニコチン酸化合物などがある。本発明に有用な胆汁酸隔離剤にはコレスチポールとコレセベラム、およびその製薬上適正な塩類が含まれる。本発明と共に使用できるフィブリン酸誘導剤には、クリフォフィブラート、ゲンフィブロジールやフェノフィブラートが含まれる。本発明に有用であるHMG-CoA還元抑制剤はスタチンとしても知られ、セリバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチンおよびシムバスタチン、または製薬上適正なこれらの塩類などが含まれる。ナイアシンはニコチン酸の化合物の一つであり、本発明の方法に使用することができる。また、オリスタットのようなリパーゼ抑制剤も有用である。
【0121】
本発明はまた、化学式Aとアルドース還元酵素阻害薬(ARI) の合成物の調剤構成も提供する。そのような合成物は、2型糖尿病の治療や抑制、防止、またはそれに関連する症状や異常、疾病を治療する方法に有用である。これらの方法では、治療を必要とする患者に、薬品上効果的な量の化学式AとARIの化合物が投与される。これらの構成物と関連方法は糖尿病性神経障害、糖尿病性ネフロパシー、網膜症、角膜症、糖尿病ブドウ膜炎、 白内障の治療、予防または抑制に有用である。
【0122】
代表的な適合ARIは米国特許番号6420426と6214991に記載されている。
【0123】
化学式AとARIの化合物の組み合わせは、2型糖尿病における心臓病、脳卒中または心臓発作のリスク因子の抑制または削減に有用である。従って、この点本発明は2型糖尿病における高脂質血および/または低比重リポタンパク(LDL)血中濃度を低下させるのに有用である。また、この面において本発明には、2型糖尿病におけるアテローム性動脈硬化および関連リスク要因の治療、防止または抑制する方法も含まれる。また、遊離脂肪酸血中濃度とトリグリセリ血中濃度の低下も含まれる。
【0124】
この発明はまた、1型糖尿病または2型糖尿病を管理するために化学式Aの化合物とインスリンを使用する方法も提供する。従って、本発明は、化学式Aの化合物をインスリンと併せて投与する併用療法が提供される。このような併用療法は、化学式Aの化合物とインスリンの同時投与や連続投与を含む。この方法に有用なインスリンには自然発生インスリンまたは合成インスリンがある。
【0125】
この方法、および本発明との併用に有用なインスリンには、即効型インスリン、中時間作用型インスリン、長時間作用型インスリン、および中時間作用型インスリンと即効型インスリンの組み合わせがある。
【0126】
市販の即効型インスリン商品には、HUMALOG(登録商標) 商標 Lispro Injection(rDNA 源)、HUMULIN(登録商標) Regular Human Injection, USP(rDNA源)、HUMULIG(登録商標)Regular U-500 Concentrated Human Injection, USP(rDNA源)、 Eli Lilly and Co.より販売されているREGULAR ILETIN(登録商標) II(インスリン注射、USP、生成ポーク)、およびNovo Nordisk Pharmaceuticals より販売されているNOVALIN(登録商標) Human Insulin InjectionとVENOSULIN(登録商標) BR Buffered Regular Human Injectionがある。
【0127】
本発明に有用な市販の中時間作用型インスリン商品の例としては以下が挙げられるが、これらに限定されない。HUMULIN(登録商標) L商標LENTE(登録商標) ヒト・インスリン(rDNA源)亜鉛懸濁液、HUMULIN(登録商標) N NPH ヒト・インスリン(rDNA 源)イソフェン懸濁液、LENTE(登録商標) ILETIN.RTM. IIインスリン亜鉛懸濁液、USP、精製ポーク、およびEli Lilly and Company により販売されているNPH ILETIN(登録商標) IIイソフェンインスリン懸濁液、USP、精製ポーク、Aventis Pharmaceuticalsより販売されているLANTUS(登録商標)インスリングラルギン(rDNA 源)注射液、およびニュージャーシー州プリンストン市のNovo Nordisk Pharmaceuticals Incより販売されているNOVOLIN L Lente(登録商標) ヒト・インスリン亜鉛懸濁液(組み換え型DNA 源)およびNOVOLIN(登録商標) N NPH ヒト・インスリンイソフェン懸濁液(組み換え型DNA 源)商品。
【0128】
本発明の方法と形成に有用な中時間作用型インスリンと即効型インスリンの組み合わせとしては、Eli Lilly and Company により販売されているHUMALON(登録商標) Mix 75/25(75% インスリンリスプロプロタミン懸濁液および25% インスリンリスプロ注射液)、HUMULIN(登録商標) 50/50 (50% ヒト・インスリンイソフェン懸濁液および50% ヒト・インスリン注射液)そしてHUMULIN(登録商標) 70/30(70% ヒト・インスリンイソフェン懸濁液および30% ヒト・インスリン注射液)が挙げられる。同様に有用なのは、Novo Nordisk Pharmaceuticals により販売されているNOVOLIN (登録商標)70/30(70% NPH、ヒト・インスリンイソフェン懸濁液および30% 標準ヒト・インスリン注射液)などの一連の合成商品である。
【0129】
本発明とともに使用できる市販の長時間作用型インスリン商品としては、Eli Lilly and Companyが販売しているHUMULIN(登録商標) U Ultralente(登録商標)ヒト・インスリン(rDNA 源)拡張亜鉛懸濁液がある。
【0130】
また、Pfizer Inc. やAventis SA.が開発したEXUBERA吸入式インスリン製品のような吸入式インスリン商品も本発明の方法に有用である。前述のいずれのインスリン商品も、ニュージャーシー州モンテヴェール市所在のMedical Economics Company, Inc から刊行のPhysicians’ Desk Reference (米国医薬品便覧)第55版2001年のような既知の投与方法、投与量および生活規制を通じて、医療専門家の指示の下に投与することができる。関連記述は参考としてここに添付されている。この点、本発明には、たとえば1型糖尿病と2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)、特にヒト2型糖尿病に罹患している、もしくは罹患しやすい患者の循環器系と脳血管リスク因子を改善するための方法が含まれる。これらの方法はまた、2型糖尿病における心臓病、脳卒中および心臓発作のリスク因子を抑制または軽減する効果があることを特徴とする。
【0131】
本発明の化合物は、既知の化学反応と手段を使用して製造することができる。本発明による化合物の代表的な合成方法は以下に示されている。望ましい合成方法は、しばしば生成化合物に必要な置換基の特性により決定されるものと理解される。これらの方法における全ての可変基は、以下に特に定義されない場合は一般説明に記述のとおりである。
【0132】
調合方法
【化11】

【0133】
図式1は本発明の化合物を生成する方法を示している。図式1に示されているように、本発明の特定の化合物は、置換4-ブロモベンゼンスルホニルクロライドまたは4-ブロモベンゼン酸塩化物から調合されている。
【0134】
希望するアミノ酸エステルをピリジンまたはトリエチルアミンのような塩基に混合すると、スルホンアミドやアミドが形成される。臭化アリルをビス(ピナコラート)ジボロンおよびパラジウム触媒と混合し、活性化するとボロン酸エステルが形成され、ボロン酸エステルはパラジウム触媒を使用して各種の臭化アリル、臭化ヘテロアリルやヨウ化物と結合される。いくつかの例では、希望するアリルやヘテロアリルは別々に生成される必要がある。通常、これらの中間物質の生成は、既知の方法を通じて生成することができる。
【0135】
L3-Q基が所定位置に準備されると、スルホンアミドまたはアミン窒素は任意の側鎖ハロゲン化アルキルによりアルキル化される。これは通常、炭酸セシウムや水素化ナトリウムのような塩基により生成される。最後に、エステル中間体が加水分解され、希望の化合物が生成される。
【0136】
当技術を熟知した専門家は、以下の例により立証されるように、出発物質と反応条件は多様であり、反応の順序は変更でき、本発明に含まれる化合物の生成に追加的手順を取れることを認識するだろう。いくつかの例では、以上の変成を達成するために、特定の反応機能の保護が必要かもしれない。通常、かかる保護基の必要性をはじめ、そのような基を結びつけたり、切り離したりする上での必要条件は、有機合成の専門家には自明のことである。
【0137】
特許を含め、本出願書に記載されている論文や参照文献の開示は、その全てがここに完全に組み込まれている。
【0138】
構造体の名称は、 Advanced Chemical Development Inc.(所在地:90 Adelaide Street West, Tronto, Ontario, M5H 3V9, カナダ)によるName Pro IUPAC Naming Software第5.09版、またはマサチューセッツ州ケンブリッジに所在するCambridgesoft.comによるChemDraw 第 6.02版を使用して命名された。
【0139】
化学反応例
本発明の中間物質および化合物の調合がさらに以下に例示されるが、本発明の範囲や意図は以下に紹介される特定の手順や化合物に限定されるべきではない。全ての例において、別途特定されない限り、カラムクロマトグラフィーにはシリカゲル固相が使用される。
【実施例】
【0140】
例1. 4-ジベンゾフラン4-イル-フェニルボロン酸の生成
【0141】
ステップ1:(4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル)-トリメチル-シラン
【化12】


ジベンゾフラン4-イル-ボロン酸 (20.0g、94.3mmol)、(4-ブロモ-フェニル)-トリメチル-シラン(21.62g、94.3mmol)、K2CO3(39.1g、3相当、283mmol) /トルエン(100 mL)、エタノール (60 mL)および水 (30mL)の混合溶液が5分間窒素により精製され(溶液内に気泡)、Pd(PPh3) 4 (3.59g, 2.9mmol)により処理された。80°Cで4時間加熱された後、溶液は常温まで冷やされ、水 (300mL)中に注がれ、酢酸エチル(300mL)で抽出された。有機層はNaCl飽和水溶液 により洗浄され、無水MgSO4上で乾燥、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(5〜20%酢酸エチル/ヘプタン)した後、(4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル)-トリメチル-シランが無色油として生成された (28.9g,、96%)。
【0142】
【化13】


ステップ2: 4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル-ボロン酸
(4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル) -トリメチル-シラン (286g、90.2mmol)/ジクロロメタン (350mL、0.26M) 溶液が-78°Cに冷やされ、三臭化ホウ素 (135mL、1.5相当、135mmol) で徐々に処理された。添加が終了した後、溶液は室温まで温められ、3時間攪拌攪拌された。次に、反応化合物は再度 -78°Cに冷やされ、乾燥メタノール (30ml) により処理され、ゆっくりと室温まで暖められ、1時間半攪拌された。次に、溶液は再度 -78°Cに冷やされ、丁寧に10% HC1 水溶液 (50mL) により急冷後、室温に戻し、1時間攪拌された(個体相)。その後、溶液は水 (500mL) 中に注がれ、酢酸エチル (3X 700mL) で抽出された。混合有機層は飽和水溶液 NaClで洗浄され、無水MgSO4上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。粗生成物は10%酢酸エチル/ヘプタンで懸濁化され、ろ過後、同溶液 (5 x60 mL) で洗浄され、白色固形の4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニルボロン酸が生成された (20.2g、77%)。
【0143】
例2:5-ベンジル-5-{2-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-イル]-2-オキソエチル}-2,2-ジメチル-[1,3]-ジオキサン-4,6-ジオン
【化14】


室温で、5-{2-[4' -(2-ベンジルベンゾフラン -3-イル) -ビフェン-4-イル]2-オキシエチル}-2,2-ジメチル-[1,3] ジオキサン-4,6-ジオン (200mg、0.37mmol)/THF (5 mL) を、一滴ずつ混合された水素化ナトリウム(95%、10.2mg、0.40mmol)/無水THF(5 mL) の攪拌懸濁液に加えた。透明の溶液を室温で30分間攪拌し、それに臭化ベンジル (76mg、0.44mmol)/THF (5 mL) 溶液を一滴ずつ加え、次に固形のテトラ-n-ブチルアンモニウムヨウ化物 (5mg) を加えた。反応化合物を60°Cで4時間加熱(TLC制御)後、常温に戻してから徐々に水 (10mL) を加えた。反応化合物はジエチルエーテル (3x 15 mL) で抽出された。抽出混合物は水 (2x 10 mL) と塩水 (3x 10mL) で洗浄され、無水MgSO4 上で乾燥、ろ過された後、真空で濃縮された。MeOHからの粉砕とろ過による精製を通じて、表題化合物が黄色固形物 (210mg) として生成された。1H-NMR(CDC13、300MHz) : δ8.12(2H、d、J = 8 Hz、Ar-H)、7.88(4H、d、J = 6 Hz、Ar-H)、7.53-7.69(4H、m、Ar-H)、7.26(1H、m、Ar-H)、7.14(11H、m、Ar-H)、4.26(2H、s、PhCH2)、4.16(2H、CH2CO)、3 .38(2H、s、PhCH2)、1.98(3H、s、Me)、0.78(3H、s、Me)。
【0144】
例3. 1-(4-ブロモフェニル)-1H-インドル
【化15】


1H-インドル (3.0g、25.6mmol)、4-フルオロブロモベンゼン (4.48g、25.6mmol)、フッ化カリウム (アルミナ40% wt; 3.0g) および 18-クラウン-6 (690mg、2.56mmol)/無水DMSO (30mL) の混合溶液を150°Cで24時間加熱、その後常温まで冷却。反応化合物を水 (50mL) に注ぎ、ジエチルエーテル (3x 50 mL) がで抽出した。合成有機抽出物は水 (2x 30mL) と塩水 (3x 30 mL) で洗浄され、無水MgSO4により乾燥、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として20%酢酸エチル/ヘキサンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製後、表題化合物が黄色固形 (5.5g、76%) として生成された。
【0145】
例4. 4'-インドル1-イル-ビフェニル-4-カルバルデヒド
臭化物(例3で生成)(7.77g, 28.6mmol) とテトラキス (トリフェニルホスフィン) パラジウム (0) (1.8g, 1.45mmol)/トルエン(100mL) の攪拌溶液に、4-フォルミルフェニルボロン酸 (5.21g, 34.5 mmol)/エタノール(20mL) と2N炭酸ナトリウム(28.6mL, 57.2mmol) 混合溶液が加えられた。結果として生じた懸濁液は90°Cで4時間攪拌された(TLC 制御)。反応物は冷やされ、水 (50mL)で希釈された後、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4により乾燥、ろ過された後真空で濃縮された。結果として生じた茶色の固体は再びテトラヒドロフラン (50mL) 中に溶解された。これに2N塩化水素酸 (10mL) が加えられ、溶液は室温で1時間攪拌され、水 (50mL) で希薄化された後、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4上で乾燥、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として20%酢酸エチル/ヘプタンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として抽出された (8.2g、94%)、lH NMR (CDC13、300MHz)δ10.1(1H、s、CHO)、8.01(2H、d、J=8 Hz、Ar-H)、7.70(5H、m、Ar-H)、7.62(2H、 d、J=8 Hz、Ar-H)、7.39(1H、a、J= 3.5 Hz、Ar-H)、7.22(3H、m、Ar-H)、6.74(1H、d、J= 3.5 Hz、Ar-H)。
【0146】
例5. (4'-インドルl-イル-ビフェニル-4-イル) メタノール
【化16】


室温で、アルデヒド溶液(例4で生成)/無水THFとエタノールの混合液 (1:1; 100mL) の攪拌混合液に、水素化ホウ素ナトリウム (783mg、20.6mmol) が分割して加えられた。反応化合物は10分間室温で攪拌され (TLC 統制)、水に注がれ (50mL)、2N塩化水素酸によりpH 4に酸性化され、ジエチルエーテル (3 x 20mL) と共に抽出された。混合抽出物は0.5 N塩化水素酸 (2 x 10mL)、水および塩水で洗浄された。エーテル液は無水MgSO4上で乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として30 %酢酸エチル/ヘキサンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として抽出された (2.80g、91%);1H NMR (CDC13、300MHz) δ7.55-7.78(7H、m、Ar-H)、7.52(2H、d、J=8 Hz、Ar-H)、7.41(1H、d、J=3.5 Hz、Ar-H)、7.22(3H、m、Ar-H)、6.72(1H、d、J=3.5 Hz、Ar-H)、4.79(2H、d、J= 5.5 Hz、CH2O)。
【0147】
例6. メタンスルホン酸 (4'-インドルl-イル-ビフェニル-4-イル)メチルエステル
アルコール (例5で生成) (620mg、1.54mmol) とトリエチルアミン (311mg、0.43mL、3.08mmol)/無水塩化メチレン(10mL)の冷却された (0°C) 溶液に、塩化メタンスルホニ (194mg, 131μL, 1.7mmol)が一滴ずつ加えられた。透明の反応化合物は、0°Cで2〜4時間攪拌され、水 (50mL) に注がれた後、ジエチルエーテル (3x20mL) で抽出された。混合抽出物は0.5 N塩化水素酸 (2x 10 mL)、水そして最後に塩水で洗浄された。エーテル溶液は無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。それ以上の精製をせずに、続くアルキル化段階で粗メシラートが使用された。
【0148】
例7. 4’-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-カルバルデヒド
【化17】


ジベンゾフラン-4-イル-ボロン酸 (1.0g、4.7mmol)/エタノール(10mL) 水溶液が、1ブロモ-4-インドベンゼン (1.33g、4.7mmol) とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (0) (271mg、5mol%)/トルエン(40mL) の攪拌溶液に加えられた。次に2N炭酸ナトリウム (4.7mL、 9.4mmol) が加えられ、反応物質は2〜3時間90°C(油浴温度)で加熱された (TLC制御)。
【0149】
反応化合物を常温まで冷まし、水とジエチルエーテル間が分割された。別々のままで、水相はジエチルエーテル (2 x 20 mL) でさらに抽出された。混合抽出物は水および塩水で洗浄された。エーテル溶液は無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮され、黄色固体の4-(4-ブロモフェニル)-ジベンゾフランが生成され、精製を施さずに即座に使用された。
【0150】
次に、4-フォルミルフェニルボロン酸 (0.9g, 5.64mmol)/エタノール(10 mL) 混合溶液が、粗4-(4-ブロモフェニル)-ジベンゾフラン(上記の反応により生成)/トルエン(40 mL) の攪拌溶液に加えられた。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (270mg, 5mol%) と2N炭酸ナトリウム(4.7mL, 9.4mmol) が加えられ、反応物が100°C (油浴温度)で2〜3時間、活性が完了するまで熱された(TLC制御)。反応化合物は室温まで冷やされ、水とジエチルエーテル間は分割された。別々のままで、水相はジエチルエーテル (2 x 20 mL) によりさらに抽出された。混合抽出物は0.5 N塩化水素酸、水および塩水で洗浄され、無水MgSO4上で乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として10-20%酢酸エチル/ヘキサン溶液を使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として抽出された (1.51g)。
【0151】
例8.(4’-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イル)メタノール
室温で、アルデヒド溶液(例7で生成)(1.48g, 4.2 mmol)/無水THFおよびエタノール (1:2; 50mL) 混合液の攪拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム (322mg、8.4mmol) が分割して加えられた。反応化合物は5〜10分間室温で攪拌され (TLC 統制)、水に注がれ (50mL)、2N塩化水素酸によりpH 4に酸性化され、ジエチルエーテル (3x30mL) で抽出された。混合抽出物は0.5 N塩化水素酸 (2x 10 mL)、水および最後に塩水で洗浄された。エーテル溶液は無水MgSO4上で乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として30 %酢酸エチル/ヘキサンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として抽出された(1.40 g)。
【0152】
例9.メタンスルホン酸、4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イル-メチルエステル
アルコール (例8で生成) (1.38g、3.9mmol)およびトリエチルアミン (800mg、1.1mL、7.9mmol)/無水塩化メチレン(50mL) の冷却された (0℃) 溶液に、塩化メタンスルホニル (490 mg, 330 μL, 4.3mmol) を一滴ずつ加えた。透明の反応化合物は、0°Cで2〜4時間攪拌され、水 (50mL) に注がれた後、ジエチルエーテル (3x20mL) で抽出された。混合抽出物は0.5 N塩化水素酸 (2x 10 mL)、水、最後に塩水で洗浄された。エーテル溶液は無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。それ以上の精製をせずに、続くアルキル化段階では粗メシラートが使用された。
【0153】
例10. トリフルオ-メタンスルホン酸4-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-フェニルエステル
既存のフェノールである4-(2ベンジルベンゾフラン -3-イル)-フェノール (7.2g、24mmol)/塩化無水メチレン (100mL) の攪拌溶液に、トリエチルアミン (4.86g、6.7mL、48mmol) そしてN-フェニルトリフルオロメタンスルホン酸(9.4g、26.4mmol)が固形で分割して加えられた。溶液は次に室温で2時間攪拌され、水で希薄化され、ジエチルエーテル(3x 100 mL)が抽出された。混合抽出物は水そして塩水で洗浄され、無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として10%酢酸エチル/ヘプタンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として抽出された (9.35g、90%)。
【0154】
例11. 4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-カルバルデヒド
【化18】


トリフレート(例10で生成) (9.35g, 21.6mmol) とテトラキス-(トリフェニルホスフィン) パラジウム (0) (750mg, 0.65mmol)/トルエン(70mL) の攪拌溶液 に4-フォルミルフェニルボロン酸 (4.06g, 27.05 mmol)/エタノール(20mL) と2N炭酸ナトリウム(21.6mL, 43.2mmol) 溶液が加えられた。結果として生じた懸濁液は100°Cで4時間攪拌された (TLC 制御)。反応物は冷やされ、水 (50mL) で希釈された後、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。結果として生じた茶色固形物は再びテトラヒドロフラン (50mL) に溶解された。これに2N塩化水素酸 (10mL) が加えられ、溶液は室温で1時間攪拌され、水 (50mL) で希薄化された後、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された。溶離剤として20%酢酸エチル/ヘプタンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形物として生成された (7.34g、88%)。
【0155】
例12. 4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-メタノール
4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-カルバデヒド(5.0g、12.9mmol)/エタノール(100mL) とテトラヒドロフラン (25mL) の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム (980mg, 25.8mmol) の固形物が3回に分割して加えられた。反応化合物は室温で1時間攪拌され (TLC 制御)、水 (100 mL) に注がれ、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4上で乾燥、ろ過され、真空で濃縮された後、表題化合物が白色固形物として生成された (5.02g、99%)。
【0156】
例13. 2-ベンジル-3-(4’-ブロモメチルビフェン-4-イル)ベンゾフラン
【化19】


4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-メタノール(5.01g,12.7mmol)/無水アセトニトリル (75mL) の溶液に、ジブロモトリフェニルホスホラン (5.45g,12.7mmol) が15分間にわたり固形形状で分割して加えられた。反応物は2時間攪拌され (TLC 制御)、水 (100 mL) に注がれ、ジエチルエーテル (3x 100mL) で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgSO4により乾燥され、ろ過された後真空で濃縮された後、表題化合物が灰色固形物として抽出された (4.99g、87%)。1H NMR(CDC13, 300MHz) δ7.70(2H, m, Ar-H),7.63(4H, m, Ar-H),7.50(3H, m, Ar-H), 7.30(4H, m, Ar-H), 7.25(4H, m, Ar-H), 4.57(2H, s, CH2Br) ,4.26(2H, PhCH2)。
【0157】
例14. 4'-ブロモ-ビフェニル-4-カルボン酸メチルエステル
メチル4-ヨードベンゾアート9.38g (35.8mmol) と 4'-ブロモフェニルボロン酸7.18g (35.8mmol) とPd(PPh3)4, 2.07g(1.79mmol)/トルエン180mLとエタノール100mLの混合液が、透明になるまで加熱された。この溶液に30mLの4.0M Na2CO3水溶液が加えられた。反応化合物は80℃で4時間還流凝縮してから室温まで冷やされ、30mL の酢酸エチルにより希薄化された。有機層は2x300mLの水、2x300mLのNaCl飽和水溶液で洗浄後、乾燥した(MgSO4)。溶液が濃縮された後、残留物はカラムクロマトグラフィーで精製され(7% EtOAc-ヘプタンにより溶出)、白色固形の化合物が7.8g (78%)生成された。1H NMR (CDC13) 8.10(d, 2H, J= 9.0 Hz), 7.62(d, 2H, J =9.0 Hz), 7.59(d, 2H, J = 9.3 Hz), 7.48(d, 2H, J= 9.3 Hz), 3.95(s, 3H)。
【0158】
例15. (4'-ブロモ-ビフェニル-4-イル)-メタノール
4'-ブロモ-ビフェニル-4-カルボン酸メチルエステル7.8g (27.9mmol)/テトラヒドロフラン(150mL)混合溶液が氷水槽により0°Cに冷却された。水素化アルミニウムリチウム1.1g (27.9mmol) が一度に溶液に加えられた。反応化合物は0°Cで1時間攪拌された。混合物は10mLイソプロピル・アルコール、その後10mLの水でゆっくり冷却された。水性混合物は酢酸エチル3x50mLで抽出された。有機層はNaCl飽和水溶液と混合、洗浄され、乾燥された(MgSO4)。溶液が濃縮されると白色固形の希望の化合物が7.01g (100%)生成された。物質は精製されずに次のプロセスに使用された。
【0159】
例16. 4'-ブロモ-4-ブロモメチル-ビフェニル
(4'-ブロモ-ビフェニル-4-イル)-メタノール7.01g (27.9mmol)とジブロモ-トリフェニルホスホラン11.8g (27.9 mmol)/塩化メチレン(150mL)の混合溶液が室温で2時間攪拌された。溶液は100mLの水で希薄化され、ジエチルエーテル2x200mLで抽出された。有機層は混合され、NaCl飽和水溶液で洗浄され、乾燥された(MgSO4)。溶液が濃縮されると、残留物はシリカゲル(50%EtOAc-ヘプタンで溶出)のショートプラグで精製され、白色固形物の希望の化合物が9.1g (100%)生成された。物質はそれ以上精製純化されずに次のプロセスに使用された。
【0160】
例17. (4'-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル)ボロン酸
【0161】
ステップ1:(4'-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル)-トリメチル-シラン
【化20】


ジベンゾフラン4-イル-ボロン酸 (20.0g, 94.3mmol)、4-ブロモ-フェニル)-トリメチル-シラン (21.62g, 94.3mmol)、K2CO3 (39.1g,3相当、283mmol)/トルエン(100mL)、エタノール (60mL) および水 (30 mL) の混合溶液が窒素により5分間精製され(溶液中に気泡状態で注入)、Pd(PPh3) 4(3.59 g, 2.9mmol) で処理された。80°Cで4時間熱した後、溶液は室温まで冷やされ、水 (300mL) に注がれ、酢酸エチル (300mL) で抽出された。有機面は飽和水溶液 NaClにより洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(ヘプタン内に5〜20%酢酸エチル)した後、(4-ジベンゾフラン4-イル-フェニル)-トリメチル-シラン (28.9g、96%) が無色油として生成された。
【0162】
ステップ2:4-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル-ボロン酸
【化21】


(4'-ジベンゾフラン-4-イル-フェニル)-トリメチル-シラン (286g, 90.2mmol)/ジクロロメタン(350mL、0.26M) の溶液が-78°Cに冷やされ、三臭化ホウ素 (135mL, 1.5相当, 135mmol) により慎重に処理された。添加が終了した後、溶液は室温まで温められ、3時間攪拌された。次に、反応化合物は再度−78°Cに冷やされ、乾燥メタノール (30ml) により処理され、ゆっくりと室温まで暖められ、1時間半攪拌された。次に、溶液は再度−78°Cに冷やされ、10% HC1水溶液(50mL) により慎重に冷却され、常温に戻され、1時間攪拌された(固形)。その後、溶液は水中(500mL)に注がれ、酢酸エチル (3X 700mL) で抽出された。結合有機層はNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgSO4上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。粗物質は10%酢酸エチル/ヘプタン溶液で懸濁化され、ろ過され、同じ溶液 (5 X 60 mL) で洗浄された後、白色固形の4-ジベンゾフラン4-イル-フェニルボロン酸が生成された(20.2g、77%)。
【0163】
例18. [[4’-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3−イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸の生成
【0164】
ステップ1:第三ブチル-[(4-ブロモベンゼンスルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸の生成
3-トリフルオロメチルベンジルブロミド(313mg, 1.31mmol) を、第三ブチル-(4-ブロモベンゼンスルホニルアミノ) アセテート (404mg, 1.16mmol) 無水炭酸セシウム (768mg, 2.36mmol)/無水DMF (5mL) の攪拌懸濁液に 一滴ずつ加えた。結果として生じた反応化合物は室温で24時間攪拌され、酢酸エチル (20mL) で希薄化され、 LiCl飽和水溶液 (3X10mL)、NaCl飽和水溶液 により洗浄され、無水MgS04上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー精製(10%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、表題化合物が無色油として生成された (293g)。
【0165】
ステップ2:第三ブチル-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン -3-イル) ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] 酢酸の生成
2-ベンジル-3-[4'-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]-デオキサボロラン-2-イル)フェニル]-ベンゾフラン (268mg 0.653mmol)/無水無水DMSO(5mL) 溶液を、第三ブチル-[(4-ブロモベンゼンスルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)アミノ]-酢酸(296mg,0.58mmol) とリン酸三カリウムフォスフェイト(0.37g,1.76mmol) /無水DMSO(5 mL)の攪拌懸濁液に加えた。[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ) フェロセン] ジクロロパラジウム(II)-DCM複合体 (60mg,0.07mmol) が固体で加えられ、その結果得られた懸濁液を80°Cで25時間加熱した。反応化合物は室温まで冷やされ、酢酸エチルで希薄化され、セライトでろ過され、飽和水溶液 LiCl (3x10mL)、飽和水溶液NaCl (1x 10mL) により洗浄され、無水MgS04により乾燥、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(ヘプタン)した後、表題化合物が白色固形物で生成された (95mg)。
【0166】
ステップ3:[[4'(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル) ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル) -アミノ] 酢酸
第三ブチル-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル) ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸(90mg) を塩化メチレン (4 mL) に溶解し、TFA (1 mL) を加えた反応化合物を室温で16時間攪拌し、真空で濃縮した。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(5%メタノール/塩化メチレン)後、表題化合物が白色固形物で生成された (45mg)。
【0167】
例19. N-[4'-(2-ブチル -ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-3-イル]-シュウ酸の生成
【化22】

【0168】
ステップ1:(4-ブロモ-フェニル)-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イル)-メタノン
【化23】


2-n-ブチルベンゾフラン(19.8g, 114mmol)と4-ブロモベンゾイル・クロライド(25.0g, 114mmol)/乾燥塩化メチレン(300mL, 0.4M)の混合溶液を0°Cまで冷却し、3分割したAlCl3(16.6g, 1.1相当, 125.4mmol)で処理した。添加が終了した後、溶液は3時間攪拌され、氷水にゆっくりと注入された。分離後、水層はジクロロメタン(2X 200mL)で抽出され、混合有機層は水と飽和水溶液NaClで洗浄され、無水MgS04上で乾燥、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、(4-ブロモ-フェニル)-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イル)-メタノン(14.6g,36%)が生成された。
【0169】
【化24】


ステップ2:3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-ブチル-ベンゾフラン
(4-ブロモ-フェニル)-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イル)-メタノン (2.25g, 6.32mmol)/エタノール(20mL, 0.3M) の溶液が0°Cまで冷却され、NaBH4(0.263g, 1.1相当, 6.95mmol)で処理された。1時間攪拌した後、混合物は50%エーテル水溶液(200mL)に注入された。分離後、水層はエーテル (50mL) で抽出され、混合有機層は水とNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。次に結果として生じたアルコールは乾燥ジクロロメタン(50mL)に溶解され、0°Cまで冷却され、トリエチルシラン(2.0mL, 2.0相当, 12.64mmol) が注射器で一滴ずつ加えられた。さらに5分間攪拌し、トリフルオロ酢酸(2.43mL, 5.0相当, 31.6mmol)が2分間にわたり加えられ、混合物は3時間攪拌された。完了後、溶液は水と飽和水溶液NaClで洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(0〜2%酢酸エチル/ヘプタン)した後、黄白色油の3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-ブチル-ベンゾフラン(1.34g, 63%)が生成された。
【0170】
【化25】


ステップ3:2-ブチル-3-[4-(4,4,5,5,-テトラメチル-[1,3,2] ジオキサボロラン-2-イル)-ベンジル]-ベンゾフラン
3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-ブチル-ベンゾフラン(14.03g, 41.5mmol)、ビス(ピナコラート)ジボラン (11.60g, 1.1相当, 45.7mmol)および酢酸カリウム(12.2g, 3.0相当, 125mmol)/DMSO(100 mL, 0.4 M)の溶液が、PdCl2(dppf).CH2C12(4.15g, 0.1相当, 4.15mmol)で処理され、80°Cまで加熱された。TLC処理後、溶液は室温まで冷やされ、水(150mL)により希薄化され、セライト(500mLエーテルで洗浄)によりろ過された。分離後、水層はエーテル (2x 100mL) で抽出された。混合有機層は水とNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgS04上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製(2〜5%酢酸エチル/ヘプタン)した後、黄白色油の2-ブチル-3-[4-(4,4,5,5,-四メチル-[1,3,2] ジオキサボロラン-2-イル)-ベンジル]-ベンゾフランが生成された(11.2g, 69%)。
【0171】
【化26】


ステップ4:2-ブチル-3-(3'-ニトロ-4'-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-4-イルメチル]-ベンゾフラン
2-ブチル-3-[4-(4,4,5,5,-四メチル-[1,3,2] ジオキサボロラン-2-イル)-ベンジル]-ベンゾフラン(100mg, 0.256mmol)、4-ブロモ-ナイトロ-1-(3-フェニルプロピロクス)-ベンジン(95mg, 1.1相当, 0.282mmol)およびK2CO3(136mg, 3.5相当, 0.987mmol)/水(1mL)およびDMF(2mL)の混合液が、PdC12 (dppf).CH2C12(23mg, 0.1相当, 0.0282mmol)で処理され、120°Cまで加熱された。(TLCによる)完了後溶液は室温まで冷やされ、10%HCl水溶液でpH < 4まで酸性化され、水(20mL)で希薄化された。分離後、水層はエーテル(3X 200mL)で抽出され、混合有機層は水とNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgS04上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。前処理薄層クロマトグラフィーで精製し、2-ブチル-3-(3'-ニトロ-4'-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-4-イルメチル]-ベンゾフランが生成された(53mg, 41%)。
【0172】
【化27】


ステップ5:4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-3-イルアミン
2-ブチル-3-[3'-ニトロ-4'-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-4-イルメチル]-ベンゾフラン(53mg, 0.015mmol)/エタノール(1mL)および酢酸(1mL)の混合溶液を、Fe(26,4mg, 4.5相当, 0.472mmol)で処理し、120°Cで3時間加熱。室温まで戻してから、20%NaOH水溶液/氷水(Ph>8)に注入され、エーテル(3x20 mL)で抽出された。混合有機層は水とNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgS04上で乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。前処理薄層クロマトグラフィーによる純化精製(25%酢酸エチル/ヘプタン)により4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-3-イルアミンが生成された(14.5mg, 29%)。
【0173】
【化28】


ステップ6:N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニルプロポキシ)-ビフェニル-3-イル] エチルエステルシュウ酸エチルエステル
4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニル-プロポキシ)-ビフェニル-3-イルアミン(129mg, 0.246mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.115mL, 2.5相当, 0.66mmol)/ジクロロメタン(5mL)の溶液が、エチルクロロオキソアセテート(44mg, 1.2相当, 0.317mmol)/ジクロロメタン(1mL)溶液で処理された。2時間攪拌された後、溶液は水で希薄化され、ジクロロメタン(2X15mL)で抽出された。混合有機層は水とNaCl飽和水溶液で洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。前処理薄層クロマトグラフィーで精製(25%酢酸エチル/ヘプタン)した後、N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニルプロポキシ)-ビフェニル-3-イル] -シュウ酸エチルエステルが生成された(120mg, 77%)。
【0174】
【化29】


ステップ7:N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニルプロポキシ)-ビフェニル-3-イル]シュウ酸
N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニルプロポキシ)-ビフェニル-3-イル] シュウ酸エチルエステル(120mg, 0.204mmol)/エタノール (3mL) 溶液が1N NaOH水溶液 (0.3mL, 1.5相当, 0.306mmol) で処理され、室温で攪拌された。1時間攪拌後、溶液は10% HCl でpH<4に酸性化され、濃縮され、前処理薄層クロマトグラフィーで精製(10%メタノール/ジクロロメタン)した後、N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニルプロポキシ)-ビフェニル-3-イル]シュウ酸が生成された(32mg, 28%)。Rf 0.39 (10%メタノール/ジクロロメタン)、1H NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ10.26(s, 1H), 8.58(d, J=2.1 Hz,1H), 7.43-7.05 (m, 16 H),4.07(t, J=6.0 Hz, 2H), 3.95(s, 2H), 2.82-2.77(m,4 H), 2.13-1.97(m,2H),1.67-1.59(m,2H),1.37-1.24(m,2 H), 0.86(t, J= 7.5 Hz, 3H)。
【0175】
例20. 4-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3 イル) ビフェン-4-y1] -4-オキソ酪酸の生成
【0176】
ステップ1:5-[2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル-2,2-ジメチル[1,3]ジオキサン-4,6-ジオン
メルドラム酸 (5.0g, 35mmol)/無水THF(25mL) 溶液が水素化ナトリウム (95%, 960mg, 38mmol)/無水THF(25mL) の攪拌懸濁液にゆっくりと加えられた。結果として生じた混合液は室温で1時間攪拌された。2,4’-ジブロモアセトフェノン (11.6g, 42mmol)/無水THF(25mL) 溶液が一滴ずつ加えられ、その後混合液は室温で16〜24時間攪拌された(TLC制御)。反応化合物は水(50mL)に注がれ、0.5N塩化水素酸でpH 2〜3に酸性化され、酢酸エチル(3x 50mL)で抽出された。混合抽出物は水と塩水で洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。MeOHによる粉砕化とろ過により、表題化合物が生成された(6.56g)。
【0177】
ステップ2: 2-ベンジル-3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル-ベンゾフラン
ビス-(ピナコラート) ジボロン(2.64.g, 10.41mmol)/無水DMSO(20mL)溶液が、既知のトリフラートであるトリフルオロメタンスルホン酸-4-(2-ベンジルベンゾフラン-3イル)フェニルエステル(4.09g, 9.47mmol) と酢酸カリウム(3.71g, 37.9mmol)/無水DMSO (20mL) の攪拌懸濁液に加えられた。固形の [1, 1' -ビス-(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロパラジウム(II)-DCM合成物(770mg, 0.95 mmol) が加えられ、結果として生じた懸濁液は80°Cで4時間加熱された。反応化合物は室温まで冷やされ、ジエチルエーテル (150mL) で希薄化され、水 (2x 50mL) と塩水 (3x 50mL) で洗浄され、無水MgS04上で乾燥、ろ過された後、真空で濃縮された。溶離剤として10%酢酸エチル/ヘプタンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が白色固形で生成された (2.96g)。
【0178】
ステップ3:5-{2-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン -3-イル)-ビフェン-4-イル]-2オキソエチル}-2,2-ジメチル-[1,3]-ジオキサン-4,6-ジオン
2-ベンジル-3-[4'-(4,4,5,5-テトラメチル [1,3,2]-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-ベンゾフラン(500mg,1.22mmol)/無水DMSO(5mL)溶液が、5-[2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル]-2,2-ジメチル[1,3]ジオキサン-4,6-ジオン (436mg,1.22mmol) とリン酸三カリウム (1.04g,4.88mmol)/無水DMSO (5mL) の攪拌懸濁液に注入された。固形の [1, 1' -ビス-(ジフェニルホスフィン)-フェロセン]ジクロパラジウム(II)-DCM合成物 (100mg, 0.12 mmol) が加えられ、中間物質は80°Cで2時間加熱された。反応化合物は室温まで冷やされ、ジエチルエーテル (150mL) で希薄化してから水 (2x 50mL) と塩水 (3x 50mL) で洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。溶離剤として50〜60%酢酸エチル/ヘプタンを使用し、フラッシュ・カラムクロマトグラフィーで精製した後、表題化合物が灰色固形で生成された (502mg)。 1H-NMR(DMSO-d6,300MHz) : δ8.12(2H, d, J = 8 Hz, Ar- H), 7.92(4H, d, J=6 Hz, Ar-H), 7.53-7.69(4H, m, Ar-H), 7.26(7H, m, Ar-H), 4.82(1H, s, CH), 4.26(2H, s, PhCH2), 3.86(2H, CH2CO), 1.84(3H, s, Me), 1.74(3H, s, Me)
【0179】
ステップ4:4-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン -3-イル)-ビフェン-4-イル]-4-オキソ酪酸
2N塩化水素酸(1mL)が5-(2-[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェン-4-イル] 2-オキソエチル}-2,2-ジメチル-[1,3]-ジオキサン-4,6-ジオン(200mg,0.36 mmol)/THF(10mL)の攪拌懸濁液に加えられ、溶液は6時間70°Cで熱され、その後室温まで下げられた後、真空で濃縮された。結果として生じた固形物はDMSO(10mL)に再溶解され、3時間150°Cで熱された後室温まで下げられ、水(20mL)で希薄化され、酢酸エチル(3x 20mL)で抽出された。混合抽出物は、水(2x 10mL)と塩水(3x 10mL)で洗浄され、無水MgS04により乾燥され、ろ過された後、真空で濃縮された。MeOHからの粉砕とろ過による精製を通じて、表題化合物が白色固形物(105mg, 62%)として抽出された。Rf: 0.20 (5% メタノール/ジクロロメタン) 1H-NMR (CDC13, 300MHz):δ8.10(2H, d, J= 8 Hz, Ar-H), 7.80(5H, m, Ar-H), 7.62(1H, d, J= 8 Hz, Ar-H), 7.48(1H, d, J= 8 Hz, Ar-H), 7.29(6H, m, Ar-H), 4.26(2H, s, PhCH2), 3.86(2H, t, J=6 Hz), 2.86(2H, t, J= 6 Hz) ; ESI-LCMS e/z C31H2O4: 460.527の算定の結果461(M+H)+
【0180】
例21. 3-(4-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4イルメチルスルファニル)-プロパン酸
【化30】

【0181】
ステップ1:3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステル
【化31】


3-チオルプロパン酸メチルエステル(1.2g, 10mmol) と4-ブロモベンジル-ブロマイド (2.5g, 10mmol)/DMF(20mL) 溶液が0°Cに冷却され、Cs2CO3 (3.9g, 12mmol) で処理された。2時間攪拌された後、反応化合物は5% HCI (25mL) で冷却され、酢酸エチル(50mL)で希薄化された。分離後、水層は酢酸エチル(3x 15mL)で抽出された。混合有機層はNaCl飽和水溶液で洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜5%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、白色固形物の3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステルが生成された(2.5g, 87%)。1H NMR(CDCl3), 7.43(d, J=8 Hz, 2 H), 7.20(d, J=8 Hz, 2 H), 3.68(s, 5H), 2.67(m, 2 H), 2.56(t, J=6 Hz, 2H)。
【0182】
ステップ2:3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル) プロパン酸メチルエステル
【化32】


3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステル (289mg,1mmol)、4-(4-ジベンゾフラニル) ベンゼンボロン酸 (302mg,1.05mmol) およびPd(PPh3) 4(52mg, 5mol%)/トルエン (10 mL) およびエタノール (3.0 mL) の溶液が2MK2CO3 (1.5mL) で処理された。反応化合物は、還流するまで2時間加熱され、室温まで冷やされ、酢酸エチル(100mL)で希薄化された。有機層は2%HCL水溶水とNaCl飽和水溶液で順次洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜10%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル) プロパン酸メチルエステル(330mg, 72%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 8.10(d, J= 8 Hz 2H), 7.94(d, J= 8 Hz 2H),7.78(d, J= 8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 3.81(s, 2H), 3.71(s, 2H), 2.76(t, J= 6 Hz, 2H) 2.56(t, J= 6 Hz, 2H)。LCMS 475(M+ +23)。
【0183】
ステップ3:3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル) プロパン酸
【化33】


3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステル (210mg,0.46mmol)/THF(2mL) およびメタノール (2mL) の溶液を0°Cに冷却し、2N KOH (1.0mL) で処理した。室温で1時間攪拌した後、溶液は10% HC1でpH 2に酸性化され、酢酸エチル(25mL)で希薄化された。分離後、水層は酢酸エチル (3x 15mL) で抽出され、混合有機層はMgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜5% メタノール/ジクロロメタン)での精製により、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル) プロパン酸(180mg, 90%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J=8 Hz, 2H), 7.94(d, J=8 Hz, 2H), 7.78(d, J=8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 3.82(s, 2H), 3.82(s, 2H), 2.76(m, 2H), 2.56(t, J=6 Hz, 2H)。LCMS 462(M++23)。
【0184】
例22. 3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4イルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸
3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸メチルエステル
3-ブロモ-2-メチルプロパン酸メチルエステル (0.366g, 2mmol) および4-ブロモベンジルチオール (0.402g, 2mmol)/DMF(5mL) の溶液を0°Cに冷却し、K2CO3(414g, 3mmol) で処理した。2時間攪拌した後、反応化合物は5% HC1(15mL)で冷却され、酢酸エチル(50mL)で希薄化された。分離後、水層は酢酸エチル(3x 15mL)で抽出された。混合有機層は飽和水溶液NaClで洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸メチルエステル(430mg, 71%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 7.43(d, J =8 Hz, 2H), 7.20(d, J= 8 Hz, 2H), 3.69(s, 3H), 3.65(s, 2H), 2.67(m, 2H), 2.45(q, J= 6 Hz, 1H), 1.21(d, J =7 Hz, 3H)。
【0185】
ステップ1:3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)2-メチルプロパン酸メチルエステル
3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸メチルエステル (0.427g, 1mmol)、4-(ジベンゾフラニル)ベンゼンボロン酸 (0.302g, 1.05mmol) およびPd(PPh3) 4 (0.052g, 5mol%)/トルエン (10 mL) およびエタノール (3.0 mL) の混合液を2 M K2CO3 (1.5mL)で処理した。反応化合物は還流するまで2時間加熱した後、室温まで冷やされ、酢酸エチル(100mL)で希薄化された。有機層は2%HCL水溶液とNaCl飽和水溶液で順次洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜10%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステルが油状態で生成された(312mg, 67%)。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J =8 Hz, 2H), 7.94(d, J =8 Hz, 2H), 7.78(d, J =8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 3.79(s, 2H), 3.71(s, 3H), 2.76(m, 2H), 2 .56(q, J =6 Hz, 1H)。LCMS 480(M++23)。
【0186】
ステップ2:3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸
2-第3-ブトキシカルボニルアミノ-3-(4' ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン -4-イル)-プロパン酸メチルエステル(0.28g, 0.6mmol)/THF(2mL) およびメタノール (2mL) 混合溶液を0°Cに冷却し、2N KOH (1.0mL) で処理した。室温で1時間攪拌した後、溶液は10% HC1でpH 2に酸性化され、酢酸エチル (25mL) で希薄化された。分離後、水性層は酢酸エチル (3x 15mL) で抽出され、混合有機層はMgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜5%メタノール/ジクロロメタン)で精製した後、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸(245mg, 91%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J=8 Hz, 2H), 7.94(d, J=8 Hz, 2H), 7.78(d, J=8 Hz, 2H), 7.66(m,4H), 7.42(m,5H), 3.81(s,2H), 2.76(m, 2H), 2.56(q, J =6 Hz, 1H)。LCMS 476 (M+ + 23)。
【0187】
例23. 3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2, 2-ジメチルプロパン酸
【化34】

【0188】
ステップ1:3-(4-ブロムフェニルメチルスルファニル) -2, 2-ジメチルプロパン酸メチルエステル
【化35】


3-ブロモ-2,2-ジメチルプロパン酸メチルエステル(0.39g, 2mmol)と4-ブロモベンジルチオール (0.402g, 2mmol)/DMF(5mL) の混合溶液を0°Cに冷却し、K2CO3(414g, 3mmol) で処理した。2時間攪拌した後、反応化合物は5% HC1(15mL) で冷却され、酢酸エチル(50mL)で希薄化された。分離後、水性層は酢酸エチル (3x 15mL) で抽出された。混合有機層はNaCl飽和水溶液で洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、3-(4-ブロムフェニルメチルスルファニル)-2, 2-ジメチルプロパン酸メチルエステル(260mg, 35%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 7.43(d, J = 8 Hz, 2H), 7.18(d, J = 8 Hz, 2H), 3.69(s, 5H), 2.63(s, 2H), 1.21(s, 6H)。
【0189】
ステップ2: 3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2-ジメチルプロパン酸メチルエステル
【化36】


3-(4-ブロモフェニルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸メチルエステル (0.260g, 0.82mmol)、4-(4-ジベンゾフラニル)ベンゼンボロン酸 (0.236g, 0.86mml)、およびPd(PPh3)4 (0.052g, 5mol%)/トルエン(10 mL) とエタノール (3.0 mL) の混合溶液を2 M K2CO3 (1.5mL) で処理した。反応化合物は還流するまで2時間熱され、室温まで冷やされ、酢酸エチル(100mL)で希薄化された。有機層は2%HCL水溶液とNaCl飽和水溶液で順次洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜10%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸メチルエステルが油状態で生成された(280mg, 67%)。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J =8 Hz, 2H), 7.94(d, J =8 Hz, 2H), 7.78(d, J = 8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 3.79(s, 2H), 3.71(s, 3H), 2.73(s, 2H), 1.27(s, 6H)。LCMS 504(M++23)。
【0190】
ステップ3:3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2-ジメチルプロパン酸
【化37】


2-第3-ブトキシカルボニルアミノ-3-(4' ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン -4-イル)-プロパン酸メチルエステル(0.125g, 0.26mmol)/THF(2mL) およびメタノール (2mL) の混合溶液を0°Cに冷却し、2N KOH (1.0mL) で処理した。室温で1時間攪拌した後、溶液は10% HC1でpH 2に酸性化され、酢酸エチル (25mL) で希薄化された。分離後、水性層は酢酸エチル (3x 15mL) で抽出され、混合有機層はMgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜5%メタノール/ジクロロメタン)で精製した後、3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸(80mg, 67%)が白色固形物として生成された。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J = 8 Hz, 2H), 7.94(d, J= 8 Hz, 2H), 7.78(d, J = 8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 3.82(s, 2H), 2.76(s, 2H), 1.32(s, 6H)。LCMS 490(M+ + 23)。
【0191】
例24. 2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸
(4-ブロモフェン-イル-4-メチルスルファニル)-3-メチルブタン酸エチルエステル
2-ブロモ-3-メチルプロパン酸エチルエステル(0.418g, 2mmol)と4-ブロモベンジルチオール (0.402g, 2mmol)/DMF(5mL) の混合液を0°Cに冷却し、K2CO3(414g, 3mmol) で処理した。2時間攪拌した後、反応化合物は5% HC1(15mL)で冷却され、酢酸エチル(50mL)で希薄化された。分離後、水性層は酢酸エチル(3x 15mL)で抽出された。混合有機層はNaCl飽和水溶液で洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、(4-ブロモフェン-イル-4-メチルスルファニル)-3-メチルブタン酸エチルエステルが白色固形物として生成された(660mg, 90%)。1H NMR (CDC13), 7.43(d, J= 8 Hz, 2H), 7.18(d, J = 8 Hz, 2H), 4.17(q, J = 6 Hz, 2H), 3.75 (s, 2H), 2.85 (d, J = 9 Hz, 1H), 2.04(m, 1H), 1.29(t, J = 6 Hz, 3H), 1.02(d, J = 6 Hz, 3H), 0.98 (d. J = 6 Hz, 3H)。
【0192】
ステップ1: 2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸メチルエステル
(4-ブロモフェン-イル-4-メチルスルファニル)-3-メチルブタン酸メチルエステル (0.331g, 1mmol)、4-(4-ジベンゾフラニル)ベンゼンボロン酸 (0.305g, 1.05 mml) とPd (PPh3)4 (0.052g, 5%mol)/トルエン (10 mL) およびエタノール (3.0 mL) の混合液を2 M K2CO3 (1.5mL) で処理した。反応化合物は還流するまで2時間熱され、室温まで冷やされ、酢酸エチル(100mL)で希薄化された。有機層は2%HCL水溶液とNaCl飽和水溶液で継続して洗浄され、MgS04により乾燥され、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜10%酢酸エチル/ヘプタン)で精製した後、2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸メチルエステルが油状で生成された(336 mg, 70%)。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J = 8 Hz, 2H), 7.94(d, J = 8 Hz, 2H), 7.78(d, J = 8 Hz, 2H), 7.66(m, 4H), 7.42(m, 5H), 4.17(q, J = 6 Hz, 2H), 3.85(s, 2H), 2.95(d, J = 9 Hz, 1H), 2.04(m, 1H), 1.29(t, J = 6 Hz, 3H), 1.05(d, J = 6 Hz, 3H), 0.99(d. J = 6 Hz, 3H)。LCMS 517 (M++ 23)。
【0193】
ステップ2:2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸
2-第3-ブトキシカルボニルアミノ-3-(4' ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン -4-イル)-プロパン酸メチルエステル(0.28g, 0.566mmol)/THF(2mL) およびメタノール (2mL) の混合溶液を0°Cに冷却し、2N KOH (1.0mL) で処理した。室温で1時間攪拌した後、溶液は10% HC1でpH 2に酸性化され、酢酸エチル (25mL) で希薄化された。分離後、水層は酢酸エチル (3x 15mL) で抽出され、混合有機層はMgS04により乾燥、濃縮された。フラッシュ・カラムクロマトグラフィー(2〜5%メタノール/ジクロロメタン)で精製した後2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸が白色固形物として生成された (195mg, 74%)。0.195g (得率73.8%)。1H NMR (CDC13), 8.01(d, J = 8 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8 Hz, 2H), 7.78(d, J = 8 Hz, 2H), 7.66 (m, 4H), 7.42 (m, 5H), 3.85(s, 2H), 2.95 (d, J = 9 Hz, 1H), 2.12 (m, 1H), 1.05(t, J = 6 Hz, 6H)。LCMS 489 (M++ 23)。
【0194】
以下の化合物は、本質的に以上に説明された図解、図表や例、調合方法に従って生成される。
【0195】
例25:N-[3-ベンジロキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3イルメチル)-ビフェニル-4-イル]-シュウ酸
Rf 0.19 (10%メタノール/ジクロロメタン), 1H NMR(DMSO-d6, 300MHz) δ9.78 (s,1H), 8.31(s, 1H), 7.48-7.08 (m, 16H), 5.25(s, 2H), 4.01(s, 2H), 2.83(t, J =7.5 Hz, 2H), 1.68-1.58(m 2H), 1.37-1.27(m, 2H), 0.87(t, J =7.2 Hz,3H); ESI-LCMS m/z C34H31NO5: 533; の算定結果532 (M-1)+
【0196】
例 26. N-[3-'ベンジルオキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-ビフェニル-4-イル]-マロン酸
Rf 0.32(10% メタノール/ジクロロメタン ), 1H NMR(CDC13, 300MHz)δ8.54(s, 1H), 8.41(s, 1H), 7.48-7.01(m, 16H), 5.16(s, 1H), 4.02(s, 1H), 3.47(s, 1H), 1.77-1.67(m, 2H), 1.45-1.33(m, 2H), 0.93(t, J = 7.2 Hz, 3H); ESI-LCMS m/z C35H33NO5: 547の算定結果548(M +1)+
【0197】
例 27. N-[4-ベンジルオキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン -3-イルメチル)-ビフェニル-3-イル]-マロン酸
Rf 0.34 (10% メタノール/ジクロロメタン), 1H NMR(CDC13, 300MHz) δ8.54(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.48-7.01(m, 16H), 5.16(s, 2H), 4.02(s,2H), 3.50(s, 2H), 2.79(t,J=7.5 Hz, 2H), 1.75-1.67(m, 2H), 1.45-1.37(m, 2H), 0.93(t, J = 6.9Hz, 3H); ESI-LCMS m/z C35H33NO5: 547の算定結果 548(M+1)+
【0198】
例. 28 N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン -3-イルメチル) -3-ヒドロキシビフェニル-4-イル]-マロン酸
Rf 0.53 (20% メタノール/ジクロロメタン), 1H NMR(CDC13 300MHz) δ9.22(br s, 1H), 7.87(br s, 1H) 7-40-6.99(m, 11H), 3.95(s, 2H), 3.56(s, 2H), 2.72(t, J = 7.5 Hz, H), 1.68-1.49(m, 2H), 1.36-1.28(m, 2H), 0.86(t, J= 6.9 Hz, 3H); ESI-LCMS m/z C28H27NO5: 457の算定結果 458(M +1)+
【0199】
例 29. N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン -3-イルメチル)-4-ヒドロキシビフェニル-3-イル]-マロン酸
【化38】


Rf 0. 53 (20% メタノール/ジクロロメタン), 1H NMR(CDC13, 300MHz) δ9.22(br s, 1H), 7.39-6.99(m, 11H), 3.95(s, 2H), 3.56(s, 2H), 2.72(t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.68-1.49 (m, 2H), 1.36-1.28(m, 2H), 0.86(t, J = 6.9 Hz, 3H); ESI-LCMS m/z C28H27NO5: 457の算定結果 458(M + 1)+
【0200】
例30. [4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-3-フルオロ-ビフェニル-4-スルホニルアミノ]-酢酸
白色固形物として分離。Rf 0.42 (20% メタノール-80%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 8.35(br. s, 1H), 7.95-7.54(m, 9H), 7.31-7.21(m, 6H), 4.27(s, 2H), 3.73 (s, 2H); LCMS m/z C29H22FN05 S: 515.5の算定結果 516.3(M+1)。
【0201】
例31. {[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-3-フルオロビフェニル-4-スルホニル]-メチル-アミノ}-酢酸
【化39】


色固形物として分離。Rf 0.32(10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (CDC13) 7.98-7.24(m, 15H), 4.26(s, 2H), 4.21(s, 2H), 3.04(s, 3H); LCMS m/z C30H24FNO5S: 529.57の算定結果530.3(M+1)。
【0202】
例32. [[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-ニトロ-ベンジル)-アミノ]-酢酸
ベージュ色の固形物として分離。Rf 0.50 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 8.10-7.00(m, 21H), 4.63(s, 2H), 4.27(s, 2H), 3.64(s, 2H)。
【0203】
例33. [[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸
【化40】


白色泡として分離。Rf 0.61 (50% 酢酸エチル-50%ヘプタン); 1H NMR (CDC13) 7.94(d, J=7.5 Hz, 2H), 7.75-7.02(m, 19H), 4.57(s, 2H), 4.23(s, 2H), 4.02(s, 2H)。
【0204】
例34. [[4'(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-メトキシ-ベンジル)-アミノ]-酢酸
白色泡として分離。Rf 0.62 (20% メタノール-80%酢酸エチル); 1H NMR (DMSO-d6) 8.00-7.87(m, 6H), 7.70-7.55(4H), 7.36-7.17(7H), 6.81-6.71(m, 4H), 4.53(s, 2H), 4.28(s, 2H), 3.65(s, 3H), 3.58(s, 2H)。
【0205】
例35. [[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン -3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-フルオロ-ベンジル)-アミノ]-酢酸
灰色固形物として分離。Rf 0.38 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.92-7.90(m, 6H), 7.70-7.56(m, 4H), 7.35-7.23(m, 8H), 7.07(t, J=9.0 Hz, 3H), 4.52(s, 2H), 4.29(s, 2H), 3.75(s, 2H)。
【0206】
例36. [[4'(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸
灰色固形物として分離。Rf 0.43 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.94-7.90(m, 6H), 7.71-7.57(m, 8H), 7.35-7.26(m, 7H), 4.58(s, 2H), 4.30(s, 2H), 3.88(s, 2H)。
【0207】
例37. 2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-4-メチル-ペンタン酸
【化41】


灰色泡として分離。Rf 0.31 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.96-7.88(m, 6H), 7.78 -7.57(m, 8H), 7.34-7.23(m, 7H), 4.85(d, J=17.1 Hz, 1H), 4.53 (d, J=16.8 Hz, 1H), 4.47-4.42 (m, 1H), 4.29 (s, 2H), 1.43-1.24 (m, 3H), 0.83 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.46 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
【0208】
例38. 2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] 酪酸
灰色泡として分離。Rf 0.37 (10% メタノール-90% 塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.93-7.85(m, 6H), 7.74-7.54(m, 7H), 7.34-7.23(m, 7H), 4.76(d, J=17.1 Hz, 1H), 4.53(d, J=16.8 Hz, 1H), 4.34 (m, 1H), 4.32 (s, 2H), 1.78(m, 1H), 1.47(m, 1H), 0.75(t, J=6.9 Hz, 3H)。
【0209】
例39. [(4’-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-スルホニル)-3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] 酢酸
【化42】


白色泡として分離。Rf 0.24 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 12.8(br s, 1H), 8.29(s, 1H), 8.21-7.40(m, 18H), 4.57(s, 2H), 3.99(s, 2H); LCMS m/z C34H24F3N05 S: 615.5の算定結果 616.3(M+1)。
【0210】
例40. 2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] プロピオン酸
白色泡として分離。Rf 0.24 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.01-6.91(m, 6H), 6.79-8.71(m, 8H), 6.41-6.31(m, 7H), 4.00(s, 2H), 3.94-3.83(m, 2H), 3.69(d, J=16.8 Hz, 1H), 0.46(d, J=7.5 Hz, 3H); LCMS m/z C38H30F3N05S: 669.7の算定結果 670.3(M+1)。
【0211】
例41. [(2-フェノキシ-[1, 1’; 4’, 1’’] テルフェニル-4’’-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] 酢酸
【化43】


白色泡として分離。Rf 0.22 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6およびTFA) 7.77-7.83(m, 21H), 4.43(s, 2H), 3.86 (s, 2H); LCMS m/z C34H26F3N05S: 617.6の算定結果 618.3(M+1)。
【0212】
例42. [(4-プロピル-[1, 1’; 4’, 1’’]テルフェニル-4’’-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ] 酢酸
白色泡として分離。Rf 0.30 (10% メタノール-90%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 7.93(d, J=8.1 Hz, 2H), 7.76-7.63(m, 6H), 7.55(d, J=8.4 Hz, 2H), 7.49-7.41(m, 4H), 7.28(d, J=8.1 Hz, 2H), 4.58(s, 2H), 3.98(s, 2H), 2.66(t, J=7.5 Hz, 2H), 1.70(m, 2H), 0.99(t, J=7.5 Hz, 3H) LCMS m/z C31H28F3N04S: 567.62の算定結果566.3(M+1)。
【0213】
例43. [(4’-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-スルホニル)-3-フルオロ-ベンジル)-アミノ] 酢酸
【化44】


灰色固形物として分離。Rf 0.48 (20% メタノール-80%塩化メチレン); 1H NMR (DMSO-d6) 12.8 (br s, 1H), 8.19-7.09(m, 19H), 4.49(s, 2H), 3.95(s, 2H)。
【0214】
以下の化合物は、本質的に以上に説明された図解、図表や例、調合方法に従って生成される。
【0215】
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


【表1−4】


【表1−5】


【表1−6】

【0216】
生物学的例
例1 PTP-1B活性の測定方法
本試験では、ホスホチロシル・ドデカペプチドTRDI(P)YETD(P)Y(P)YRKを含む試験化合物の組み換えヒトPTP1Bに対するインビトロ阻害活性が評価されている。これは1142−1153インスリン受容体キナーゼ調節分野に関連しており、1146,1150および1151チロシン残基のリン酸化が行われ、IR-トライホスホペプチドが基質源として使用されている。酵素の活性状況は、ホスホペプチドに対するマラカイトグリーン−モリブデン酸アンモニウム法−で検出される無機リン酸塩の放出を通じて監視される。
【0217】
本発明の好ましい化合物は10μM以下のIC50値を、より好ましい化合物は1μM以下のIC50値を、そして最も好ましい化合物は300nM以下のIC50値を示す。
【0218】
本発明とその製造過程および使用方法はここに完全に、明確に、簡潔かつ正確に記されているため、同分野の専門家は同様に製造、使用が可能である。以上は本発明の好ましい実施態様を説明したものであり、特許請求項に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく修正が可能であることが理解されるべきである。本発明の内容を特定し、明確に主張するために、特許請求項を以下に詳述し、請求仕様を完結するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
つぎの化学式の化合物
【化1】


または製薬上受容できる塩、そこでは
R1はH、C1-C6アルキル、フェニル(C1-C6)アルキルまたはC2-C6アルケニルであり、
L2は化学結合または -C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4)アルキル-、N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6)アルキル-O- であり、
L3は不在、化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル-、-アルケニル-、-フェニル- であり、
L5は化学結合または -O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル- であり、そこでは、-(C1-C6)-アルキルはフェニル、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、SO2(R9)-、SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル-と交換可能であり、そこでは
R9とR10は独立してH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシカルボニル、-SO2-アリル、ヘテロアリルアルキル、アリルアルキルであり、そこではアリル基またはヘテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキル又はハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である、
R20、R21、R22およびR23は独立してH、アリルアルコキシ、アリルアルキル、ハロゲン、アルキル、OH、アルコキシ、NO2、NH2、CN、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、NH-アリル、NHC(O)-(C1-C4 )アルキル-アリル、N(C1-C4)アルキル)C(O)-(C1-C4)アルキル-アリル、N(C1-C4)アルキル-アリル、-NHSO2-アリル、-N(C1-C4アルキル)SO2アリルであり、そこではアリル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、ハロアルキルまたはハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である、
A環はアリル、ヘテロアリル、ヘテロシクロアルキルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である、
QはH、アリル、-アリルカルボニル-アリル、-アリル-O-アリル、-アリル-アルキル-アリル、-アリル-ヘテロアリル、-アリル-ヘテロシクロアルキル、-ヘテロアリル、-ヘテロアリル-アルキル-アリル、または -ヘテロシクロアルキルであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニル、フェニル-(C1-C6)アルキル-、またはフェニロキシである1、2、3、4または5基と交換可能である、
R6とR7は独立してH、C1-C6アルキル、アリル(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、アリルC2-C6アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、アリルC1-C6アルコキシカルボニル、へテロアリルカルボニル、へテロアリル、へテロシクロアルキルカルボニル、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-C6)アルキル、-C(O)N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、または-SO2-アリルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキルまたはハロアルコキシである1、2または3基と交換可能である、
そして
Zは不在、H、-NHC(O)アリル、-N(C1-C4アルキル)C(O)アリルまたはアリル(フェニル)であり、そこではアリル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である、あるいは
Zは -NHC(O)-(C1-C4)アルキル-(C3-C7)シクロアルキル、-N(C1-C4)アルキルC(O)-(C1-C4)アルキル-(C3-C7)シクロアルキルである。
【請求項2】
請求項1に基づく化合物、そこでは
QはH、フェニル、-フェニル-O-フェニル、-フェニル-カルボニル-フェニル、-フェニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-フェニル-フェニル、-フェニル-ピリジル、-フェニル-ピリミジル、-フェニル-ベンゾフラニル、-フェニル-インドリル、-フェニル-ピペリジニル、-フェニル-プロリジニル、-フェニル-ピペラジニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、またはイミダーゾ[2、1-b] チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニル、またはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能であり、そこでは
R6およびR7は独立してH、C1-C6アルキル、フェニル(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、フェニル(C2-C6)アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、フェニル(C1-C6)アルコキシカルボニル、へテロアリルカルボニル、へテロアリル、へテロシクロアルキルカルボニル、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-C6)アルキル、-C(O)N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、または-SO2-アリルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である、さらに
Zは不在、Hまたはフェニルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項3】
請求項2に基づく化合物、そこでは
A環はフェニル、ピリド[1、2-a] インドリル、フラニル、チエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インドリル、チアゾリル、チアゾリジニルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、またはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である、また
R20、R21、R22およびR23は独立してH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、フェニル-(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、アルコキシ、CN、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、NH-フェニル、NHC(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4アルキル)C(O)-(C1-C4)アルキル-フェニル、N(C1-C4)アルキル-フェニル、-NHSO2-フェニル、-N(C1-C4アルキル)SO2フェニルから選択され、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C4ハロアルキル、およびC1-C4ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項4】
請求項3に基づく化合物、そこでは
R1はH、C1-C6アルキル、ベンジルまたはアリルであり、
L2は化学結合または -C(O)NR10-、-N(R10)C(O)、-C(C1-C4)アルキル-N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6 )アルキル-、または -(C1-C6 )アルキル-O- であり、
L3は不在、化学結合、-(C1-C4 )アルキル-O-、-O-(C1-C4 )アルキル、-(C1-C4 )アルキル-、-アルケニル- または -フェニル- である、
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9) -(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、- N(R9) SO2-(C1-C4) アルキル-、-N(R9) SO2-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または-(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル-である、そこでは
R9とR10は独立してH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フェニル、-C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルから選択され、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキル、およびC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項5】
請求項1に基づく化合物、そこでは
L2は化学結合または -C(O)NR10-、N(R10)-C(O)-、-C(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6 )アルキル-O- である、
A環はフェニル、ピリド[1、2-a] インドリル、フラニル、チエニル、インドリル、チアゾリルまたはチアゾリジニルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C2ハロアルキル、C1-C2ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である、
Zはフェニルであり、独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシまたはNO2である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項6】
請求項1に基づく化合物、そこでは
R22とR23は共にHであり、
L5は化学結合、-SO2 N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-または -N(R9)SO2- であり、そして
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニルまたはベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項7】
請求項1に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシカルボニル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フラニル、-C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6-アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリルとへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C2ハロアルキル(できればCF3)またはC1-C4ハロアルコキシ(できればOCF3)である1、2、3または4基と交換可能である、そして
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル-、-アルキル- または-フェニル- である。
【請求項8】
請求項1に基づく化合物、そこでは
L2は化学結合または -C(O)NR10-、-N(R10)-C(O)-、-O-(C1-C6)アルキル- または -(C1-C6)アルキル-O-であり、
A環はフェニル、フラニル、インドリルおよびチアゾリルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C2ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニルまたはベンゾフラニル-CH2-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してC1-C6アルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3、NR6 R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能であり、そこでは
R6およびR7は独立してH、C1-C6アルキル、ベンジル、C2-C6アルカノイル、フェニル(C1-C6)アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニルまたは -SO2-フェニルであり、そこでは環状基は独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である、
Zはフェニルであり、独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3またはNO2である1、2または3基と交換可能である。
【請求項9】
請求項1に基づく化合物、そこでは
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、-(C1-C4)アルキル- であり、
L5は化学結合、-SO2 N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル- または -N(R9)SO2- であり、
R1はHまたはC1-C6アルキルであり、
R21はHであり、
R22はH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、CF3 またはOCF3である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項10】
請求項1に基づく化合物、そこでは
A環はフェニル、インドリルまたはチアゾリルであり、いずれも独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、CF3、OCF3、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1または2基と交換可能である、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニルまたはベンゾフラニル-CH2-フェニルであり、そこでは上記の環状基は独立してC1-C6アルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、CF3、OCF3、NH2、NH(C1-C6)アルキル、またはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである1、2または3基と交換可能である。
【請求項11】
以下の化学式を持つ請求項4に基づく化合物:
【化2】


そこでは
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、
R1はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、-フェニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-フェニル-ピリジル、-フェニル-ピリミジル、-フェニル-ベンゾフラニル、-フェニル-インドリル、-フェニル-ピペリジニル、-フェニル-ピロリジニル、-フェニル-ピペラジニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニルまたはイミダーゾ[2、1-b] チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能である、
L2は化学結合または -C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4 )アルキル-N(R10)-C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4 )アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4 )アルキル-、-(C1-C4 )アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル- または -(C1-C6)アルキル-O- である、
R9とR 10はそれぞれ独立してH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-CH2フラニル、-CH2テトラゾリルおよびベンジルであり、そこではアリルとへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項12】
請求項11に基づく化合物、そこでは
L3は化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキルまたは -(C1-C4)アルキル- である、
R20およびR21は独立してH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、フェニル-(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルから独立して選択され、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキルまたはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項13】
請求項12に基づく化合物、そこでは
R1はHまたはC1-C6アルキルであり、
Qはフェニル、-フェニル-O-フェニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、ジベンゾフルニル、-ベンゾチエニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、-インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロイソキノリニルまたはイミダーゾ[2、1-b]チアゾール-3-oneであり、そこでは上記の環状基は独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7、フェニルまたはフェニル-(C1-C6)アルキル- である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項14】
以下の化学式を持つ請求項13に基づく化合物:
【化3】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【請求項15】
請求項12に基づく化合物、そこでは
L3は化学結合または -C1-C4アルキル- であり、
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- である。
【請求項16】
請求項15に基づく化合物、そこでは
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-(C1-C4)アルキル-、-C(O)-(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- である。
【請求項17】
請求項15に基づく化合物、そこでは
R1 およびR21は共にHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキル、またはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項18】
請求項17に基づく化合物、そこでは
L5は -O-(C1-C6)アルキル- または -(C1-C6)アルキル-O- である。
【請求項19】
請求項17に基づく化合物、そこでは
L5は -(C1-C6 )アルキル- または -C(O)-(C1-C4 )アルキル- である。
【請求項20】
請求項17に基づく化合物、そこでは
L5は -S-(C1-C4 )アルキル- または -(C1-C4 )アルキル-S-(C1-C4 )アルキル- である。
【請求項21】
請求項15に基づく化合物、そこでは
L5は -C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-および-N(R9)C(O)- であり、
そこではR9はH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C6アルキル-フラニル、C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6アルキルチエニル、-C1-C6-アルキルピロリル、-C1-C6-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキルまたはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項22】
請求項21に基づく化合物、そこでは
R1 およびR21は共にHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキル、またはC1-C2ハロアルコキシである1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項23】
請求項22に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリル、-C1-C4-アルキルピリジルおよびベンジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項24】
請求項23に基づく化合物、そこでは
L5は -C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル- または -N(R9)C(O)-である。
【請求項25】
請求項24に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項26】
請求項24に基づく化合物、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび -C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項27】
請求項23に基づく化合物、そこでは
L5は -N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)または -(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル- である。
【請求項28】
請求項27に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、フェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項29】
請求項27に基づく化合物、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フェニル、C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび-C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項30】
請求項23に基づく化合物、そこでは
L5は -SO2N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル- および -N(R9)SO2-である。
【請求項31】
請求項30に基づく化合物、そこでは
R9はH、-C1-C6アルキルまたはベンジルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項32】
請求項30に基づく化合物、そこでは
R9はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フェニル、C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキルチエニル、-C1-C4-アルキルピロリルおよび-C1-C4-アルキルピリジルであり、そこではアリル基とへテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と交換可能である。
【請求項33】
請求項15に基づく化合物、そこでは
R1とR21はともにHであり、
R22はH、フェニル-(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、CF3またはOCF3である1、2、3、4または5基と交換可能である。
【請求項34】
以下の化学式を持つ請求項33に基づく化合物:
【化4】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【請求項35】
以下の化学式を持つ請求項33に基づく化合物:
【化5】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【請求項36】
以下の化学式を持つ請求項33に基づく化合物:
【化6】


そこでは、
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである、
R5はアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルおよびフェニルである。
【請求項37】
以下の化学式を持つ請求項33に基づく化合物:
【化7】


そこでは
nは0、1、2、3または4であり、
R10はそれぞれ独立してハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4ハロアルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルである。
【請求項38】
シンドロームX、糖尿病、肥満症、免疫疾患、出血性疾患や癌に対する、薬理上適正な量の請求項1の化合物を投与することによる治療。
【請求項39】
請求項1の化合物と、少なくとももう1つの製薬上適正な基剤、溶媒、アジュバントまたは希釈剤から構成される調剤。
【請求項40】
請求項1に基づく、以下の群から選択された化合物:
4-({[10-(エトキシカルボニル)ピリド [1, 2-a] インドル-3-イル]オキシ}メチル)安息香酸;
{[4'-(l-ブチルリンドリザン-2-イル)ビフェニル-4-イル]オキシ}酢酸;
4-{[4'-(1-ブチルインドリゼン-2-イル)ビフェニル-4-イル]オキシ}ブタン酸;
N-ベンジル-N-{[4'-(1-ブチルインドリゼン-2-イル)ビフェニル-4-イル]カルボニル}グリシン;
N-[4'-(1-ブチルインドリゼン-2-イル)-4-(2-フェニルエトキシ)ビフェニル-3-イル]グリシン;
N-ベンジル-N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]カルボニル}グリシン;
{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]オキシ}酢酸;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}グリシン;
4-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]オキシ}ブタン酸;
({ベンジル[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]アミノ}スルホニル)酢酸;
3-{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-カルボニル]-フラン-2-イルメチル-アミノ}-プロピオン酸;
3-[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]プロパン酸;
4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-カルボン酸;
3-{ベンジル-[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-カルボニル]-アミノ}-プロピオン酸;
{[4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]-4-(3-フェニルプロキシ)ビフェニル-3-イル]アミノ}(オキソ)酢酸;
3-{[4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]-4-(3-フェニルプロキシ)ビフェニル-3-イル]アミノ}-3-オキソプロパン酸;
N-ベンジル-N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]メチル}グリシン;
({3-(ベンジルオキシ)-4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)(オキソ)酢酸;
3-({3-(ベンジルオキシ)-4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)-3-オキソプロパン酸;
4-[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]-4-オキソブタン酸;
({ベンジル[4'-(1H-インドル-l-イル)ビフェニル-4-イル]アミノ}スルホニル)酢酸;
3-({[4'-(1H-インドル-1-イル)-3-ニトロビフェニル-4-イル]アミノ}スルホニル)安息香酸;
4-{[4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]-4-(3フェニルプロキシ)ビフェニル-3-イル]アミノ}-4-オキソブタン酸;
5-{[4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]-4-(3フェニルプロキシ)ビフェニル-3-イル]アミノ}-5-オキソペンタン酸;
4-({[4'-(1H-インドル-l-イル)-3-ニトロビフェニル-4-イル]アミノ}スルホニル)安息香酸;
3-({4-(ベンジルオキシ)-4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]ビフェニル-3-イル}アミノ)-3-オキソプロパン酸;
4-({3-(ベンジルオキシ)-4'-[(2-ブチル-l-ベンゾフラン-3-イル)メチル]ビフェニル- 4-イル}アミノ)-4-オキソブタン酸;
3-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)-3-ニトロビフェニル-4 イル]チオ}プロパン酸;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)-3-フルオロビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-メチルグリシン;
N-[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)-3-ニトロビフェニル-4-イル]グリシン;
2-[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-3-ニトロ-ビフェニル-4-イルアミノ]-3-フェニル-プロピオン酸 ;
4-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)-3-ニトロビフェニル-4-イル]アミノ}ブタン酸;
6-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)-3-ニトロビフェニル-4-イル]アミノ}ヘキサン酸;
[4-({ [5-(ベンジルオキシ)-1H-インドル-l-イル]アセチル}アミノ)フェニル]酢酸;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-(3-ニトロベンジル)グリシン;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-[3-(トリフルオメトキシ)ベンジル]グリシン;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-(3-メトキシベンジル)グリシン;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-(3-フルオロベンジル)グリシン;
N-{[4'-(2-ベンジル-l-ベンゾフラン-3-イル)ビフェニル-4-イル]スルホニル}-N-[3-(トリフルオロメチル)ベンジル]グリシン;
メチル N-[4'-(1H-インドル-1-イル)ビフェニル-4-イル]グリシン酸塩;
N-[4'-(1H-インドル-l-イル)ビフェニル-4-イル]-N-(フェニルスルホニル)グリシン;
N-[4'-(1H-インドル-1-イル)ビフェニル-4-イル]グリシン;
メチル {[4'-(1-ブチルインドリゼン-2-イル)ビフェニル-4-イル]オキシ}アセテート;
N-ベンジル-N-{[4'-(5-メチル-lH-インドル-l-イル)ビフェニル-4-イル]カルボニル}グリシン;
N-{[4'-(1H-インドル-l-イル)ビフェニル-4-イル]カルボニル}-L-フェニルアラミン;
N-ベンジル-N-{[4'-(1H-インドル-1-イル)ビフェニル-4-イル]カルボニル}グリシン;
({ベンジル[4-(9H-カルバゾル-9-イル)フェニル]アミノ}スルホニル)酢酸;
4-[({6[3-(4-クロロフェニル)-4-(4-イソプロピルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-lH-1,2,4-トリアゾル-1-イル]ピリミジン-3-イル}アミノ)スルホニル]安息香酸;
3-[({6[3-(4-クロロフェニル)-4-(4-イソプロピルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-lH-1,2,4-トリアゾル-1-イル]ピリミジン-3-イル} アミノ)スルホニル]安息香酸;
[(4-プロピル-[1,1' ; 4' ,1"] テルフェニル-4"-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
第3-ブチル N-{ [4-({ [4-(4-クロロフェニル)-5-(4-エチルフェニル)1,3-チアゾール-2-イル]アミノ}カルボニル)フェニル]スルホニル}-N-(2H-テトラゾール-5-イルメチル)グリシン酸塩;
N-[(4'-ジベンゾ[b、d]フラン-4-イルビフェニル-4-イル)スルホニル]-N-[3-(トリフルオロメチル)ベンジル]グリシン;
[(2-フェノキシ-[1,1' ; 4',1'']テルフェニル-4''-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
[(4-プロピル-[1,1' ; 4' ,1'']テルフェニル-4''-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
5-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イル)-5-オキソ-ペンタン酸;
[(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-スルホニル)-(3-フルオロベンジル)-アミノ]-酢酸;
2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-3-ニトロ-ビフェニル-4-イルアミノ)-3-フェニル-プロピオン酸 ;
3-(3-シアノ-4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルアミノ)-プロピオン酸 ;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルメチルスルファニル)-プロピオン酸 ;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルメチルスルファニル)-2、2diメチル-プロピオン酸 ;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルメチルスルファニル)-2-メチル-プロピオン酸 ;
2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルメチルスルファニル)-3メチル-酪酸;
[第3-ブトキシカルボニル-(4' -ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-イルメチル)-アミノ] -酢酸;
3-{[(4'-ジベンゾ[b、d]フラン-4-イルビフェニル-4-イル)メチル] チオ}プロパン酸;
4-[4'-(2-ベンジルベンゾフラン-3-イル)ビフェン-4-イル]-4-オキソ酪酸;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-プロパン酸;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2-メチルプロパン酸;
3-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-2、2-ジメチルプロパン酸;
2-(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェン-4-イルメチルスルファニル)-3-メチルブタン酸;
N-[3-ベンジルオキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-ビフェニル-4-イル]-シュウ酸;
N-[3-ベンジルオキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-ビフェニル-4-イル]-マロン酸;
N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-3-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル]-マロン酸;
[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-3-フルオロ-ビフェニル-4-スルホニルアミノ]-酢酸;
{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-3-フルオロ-ビフェニル-4-スルホニル]-メチル-アミノ}-酢酸;
{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-ニトロ-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-メトキシ-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
{[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-フルオロ-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-4-メチル-ペンタン酸;
2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酪酸
[(4’-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
2-[[4'-(2-ベンジル-ベンゾフラン-3-イル)-ビフェニル-4-スルホニル]-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-プロピオン酸;
[(2-フェノキシ-[1、1' ; 4'、1'']テルフェニル-4''-スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸;
[(4-プロピル-[1、 1' ; 4'、1'']テルフェニル -4'' -スルホニル)-(3-トリフルオロメチル-ベンジル)-アミノ]-酢酸; そして
[(4'-ジベンゾフラン-4-イル-ビフェニル-4-スルホニル)-(3-フルオロ-ベンジル)-アミノ]-酢酸。
【請求項41】
以下の化学式の化合物:
【化8】


そこでは、
各R30 は個々にヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C1 C6 アルキル、C1C6アルコキシ、CF3、アミノ、あるいはモノ- またはジ(C1 C6)アルキルアミノを示し、
L3は不在、化学結合、-(C1 C4)アルキル-O-、-O-(C1 C4)アルキル、-(C1C4)アルキル-、
-アルケニル-、または -フェニル- であり、
Lは化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R9)-(C1 C4)アルキル-、-(C1 C4)アルキル-N(R9)C(0) -(C1 C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-S02N(R9)-、-S02N(R9)-(C1 C4)アルキル-、-N(R9)S02-(C1-C4)アルキル-、-N(R9) S02-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(O)-、-C(O)(C1-C4)アルキル-、-S-(C1 C4)アルキル-、または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- であり、
R1は H、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、
QはH、 フェニル、 インドジニル、 ベンゾフラニル、 インドリル、ジベンゾフラニル、-ベンゾチニエル-(C1-C4)アルキル-フェニル、インドリル-(C1-C4)アルキル-フェニル、またはベンゾフラニル-(C1-C4)アルキル-フェニルであり、ここで各物質の環状部は、個々にアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、 NR6R7、またはフェニルである1、2、3、4または5基と任意に置換され、
R6とR7 は個々にH、C1-C6アルキル、フェニル(C1-C6)アルキル、C2-C6アルカノイル、C1-C6アルコキシカルボニル、フェニル(C1-C6)アルコキシカルボニルまたは -S02-アリルであり、ここで各フェニルは、独立してハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、NO2、OH、 NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、ハロアルキルまたはハロルコキシである1, 2,3または4基と任意に置換され、そして
L2は化学結合または -C(O)NR10-、-N(R10)C(O)-、-(C1-C4)アルキル-N(R10)C(O)-、-C(O)N(R10)-(C1-C4)アルキル-、-N(R10)C(O)-(C1-C4)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-C(O)N(R10)-、-O-(C1-C6)アルキル-、または -(C1-C6)アルキル-O- であり、
ここでR9とR10 はそれぞれ独立してH、C1-C6 アルキル、-SO2フェニル、-CH2-フラニル、-CH2-テトラゾリルおよび ベンジルであり、ここで各物質の芳香部は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキル、またはC1-C4ハロアルコキシである1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項42】
請求項41に基づく化合物、そこでは
Lは化学結合、-(C1-C4)アルキル-O-、-O-(C1-C4)アルキル、または -(C1-C4)アルキル- であり、そして
R20 とR21 は独立してH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、フェニル(C1-C6)アルキル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルおよびN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルから選択され、ここでフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキルまたはC1-C2ハロルコキシである1、2、3、4または5基と置換できる。
【請求項43】
請求項42に基づく化合物、そこでは
R1 はHまたはC1-C6アルキルであり、
QはH、フェニル、インドジニル、ベンゾフラニル、インドリルまたはジベンゾフラニルであり、各物質はそれぞれ独立してアルコキシカルボニル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR6R7またはフェニルである1、2、3、4、または5基と任意に置換できる。
【請求項44】
以下の化学式を持つ請求項43に基づく化合物:
【化9】

【請求項45】
請求項44に基づく化合物、そこでは
L30は化学結合または -C1-C4アルキル-、
L5は化学結合、-O-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C6)アルキル-O-、-C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-C(0)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)-(C1-C6)アルキル-、-(C1-C4)アルキル-N(R9)、-(C1-C4)アルキル-N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-S02N(R9)-、-SO2N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)SO2-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)S02-、-(C1-C4)アルキル-、-N(R9)C(0)-、-C(0)(C1-C4)アルキル-、-S-(C1-C4)アルキル- または -(C1-C4)アルキル-S-(C1-C4)アルキル- である。
【請求項46】
請求項45に基づく化合物、そこでは
L5 は -C(O)N(R9)-(C1-C4)アルキル-、-S02N(R9)-(C1-C4)アルキル- であり、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、-S02フェニル、C1-C6アルキル-フラニル、-C1-C6アルキル-テトラゾリル、-C1-C6-アルキル チエニル、-C1-C6アルキル ピロリルおよび -C1-C6-アルキル ピリジル、ベンジルであり、ここでアリルとヘテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、C1-C4ハロアルキル、またはC1-C4ハロルコキシである1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項47】
請求項46に基づく化合物、そこでは
R1 とR21 は共にHであり、
R22 はH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、ここでフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキルまたはC1-C2ハロルコキシである1、2、3、4または5基と任意に置換できる。
【請求項48】
請求項47に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキル、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、-C1-C4アルキル-テトラゾリル、-C1-C4-アルキル チエニル、-C1-C4アルキル ピロリル、-C1-C4-アルキル ピリジルまたはベンジルであり、ここで核物質の芳香部は、独立してC1-C4 アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項49】
請求項47に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、ここでフェニル基は独立してC1-C4ルキル、Cl-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項50】
請求項47に基づく化合物、そこでは
R9 はH、-SO2フェニル、-C1-C4アルキル-フラニル、-C1-C4アルキル テトラゾリル、-C1-C4-アルキル チエニル、-C1-C4-アルキル ピロリルおよび -C1-C4-アルキル ピリジルであり、ここでアリルとヘテロアリル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、 NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3またはOCF3である1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項51】
請求項47に基づく化合物、そこでは
R9はH、C1-C6アルキルまたはベンジルであり、ここでフェニル基は独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキル、CF3、またはOCF3である1、2、3または4基と任意に置換できる。
【請求項52】
請求項45に基づく化合物、そこでは
R1 とR21 はともにHであり、
R22はH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、N02、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、ここでフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、CF3、またはOCF3である1、2、3、4または5基と任意に置換できる。
【請求項53】
以下の化学式を持つ化合物:
【化10】


RQ はC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキルおよびハロアルコキシを表し、R1 はメチル、エチルまたは水素であり、
R22 はH、フェニル(C1-C6)アルコキシ、ベンジル、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、OH、C1-C6アルコキシ、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキルまたはN(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルであり、そこではフェニル基は独立してC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、C1-C2ハロアルキル、またはC1-C2ハロルコキシである1、2、3、4または5基と任意に置換できる、
L5 は -SO2N(R9)-(C1-C2)アルキル- であり、そこでは
R9は -C1-C6-アルキル ピリジルまたはベンジルであり、そこでは芳香部は、独立してC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、OH、NO2、NH2、NH(C1-C6)アルキル、N(C1-C6)アルキル(C1-C6)アルキルまたはC1-C4ハロアルキルである1または2基と任意に置換できる。
【請求項54】
以下の化学式を持つ請求項1に基づく化合物:
【化11】

【請求項55】
以下の基から選択された、請求項54に基づく化合物:
N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-(3-フェニル-プロキシ)-ビフェニル-3-イル]-シュウ酸、
N-[4-ベンジルオキシ-4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-ビフェニル-3-イル]-マロン酸および
N-[4'-(2-ブチル-ベンゾフラン-3-イルメチル)-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-マロン酸。
【請求項56】
薬品製造を目的とした請求項1の化合物または塩の使用法。
【請求項57】
シンドロームX、肥満症、糖尿病、免疫疾患、出血性疾患および/または癌の治療または予防用の薬品製造を目的とした請求項1の化合物または塩の使用法。

【公表番号】特表2006−525365(P2006−525365A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514244(P2006−514244)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/013701
【国際公開番号】WO2004/099170
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(504187102)ジ インスチチュート フォー ファーマシューティカル ディスカバリー、エルエルシー (10)
【Fターム(参考)】