説明

プラズマ処理装置

【課題】電極の絶縁を良くする。
【解決手段】プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極40と、この電極の表面に接着して設けられた静電チャック50と、この静電チャックの周囲に設けられた絶縁部材44と、電極導体41及び絶縁部材44の周囲に設けられた絶縁性覆部42とを具備したプラズマ処理装置において、静電チャック50の辺縁部が絶縁部材44に接着される(57)。また、電極導体41の外側面および絶縁部材44の外側面を覆う絶縁性シート部材45が設けられる。これにより、僅かな隙間までも絶縁される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラズマ成膜装置やプラズマエッチング装置などのプラズマ処理装置(プラズマリアクタ)に関し、IC(半導体デバイス)やLCD(液晶表示パネル)あるいはPDP(プラズマディスプレイパネル)など高精度の製造工程においてウエハやパネル等を処理対象としてプラズマ処理すなわちプラズマ反応に基づく処理を行わせるのに好適なプラズマ処理装置に関する。
【0002】
真空チャンバ内でプラズマ雰囲気に被処理物を曝して行われるプラズマ処理として、エッチングや,アッシング,プラズマCVDなどが挙げられる。そして、これらの処理に用いられるプラズマ処理装置の典型例としては、対向電極となる一対の平行平板を設けておいてこれらの平行平板間にプラズマ処理空間を形成してシリコンウエハ等の被処理物にエッチング処理を行ういわゆる平行平板形エッチャー(RIE)や成膜処理を行う平行平板形PCVD等が知られている。
【背景技術】
【0003】
図5(a)に装置全体の概要構成についての縦断模式図を示したが、平行平板形のプラズマ処理装置は、一対の平行平板が真空チャンバ内に設けられていて、両平板間に形成されたプラズマ処理空間にプラズマを発生させ又は導入するとともにそのプラズマ処理空間内に所定の処理ガス等も導入する。そして、プラズマ処理空間にてプラズマ反応を行わせ、これによってプラズマ処理空間内の被処理物表面に対してエッチング処理等を施すようになっている。
【0004】
エッチャーを例に詳述すると、この装置は、真空チャンバ本体部2の上に真空チャンバ蓋部3が開閉可能に取着された真空チャンバを備えており、プラズマ処理の対象物であるウエハ1が平板状をしていることから、水平に置かれたカソード部40が真空チャンバ本体部2内のほぼ中央に設けられ、このカソード部40の上面が平坦に形成されていて、ウエハ1を乗載しておくことが可能なようになっている。真空チャンバ本体部2の内底中央には筒状のローアーサポート40aが貫通して立設されており、カソード部40はこのローアーサポート40aの上端に固着して支持されており、これらによって構成された被処理物支持体は、真空チャンバ内に植設され上面が処理対象板状体を乗載可能に形成されたものとなっている。
【0005】
真空チャンバ蓋部3内のほぼ中央であってカソード部40の上方にはアノード部11が筒状のアッパーサポート11aによって真空チャンバ蓋部3に垂設されており、アノード部11とカソード部40とを互いに対向した電極としてRF電源31によって400kHz〜13.56MHz程度の高周波が印加されると所定の真空圧の下でアノード部11とカソード部40との間にプラズマが発生する。そこに、所定の処理ガスAがアノード部11等を介して供給されるとカソード部40上面に載置されたウエハ1にガス状態等に応じたプラズマ処理がなされる。これにより、アノード部11の下面とカソード部40の上面との間にプラズマ処理空間13が形成され、そこに置かれたウエハ1の表面に対してプラズマ処理が施されるようになっている。
【0006】
真空チャンバ本体部2には真空チャンバ内ガスを吸い出して適度な真空度を保つために内外貫通した吸引口2aが加工形成され、この吸引口2aに対し順にゲートバルブ4a、可変バルブ4、真空ポンプ5が連結されている。ゲートバルブ4aは保守時等に仕切るための手動弁であり通常動作時には開状態にされる。これとターボポンプ等の真空ポンプ5とに介挿された可変バルブ4は、バルブ開度を可変駆動するモータ等が付設されていてこれを電気信号で制御することで遠隔制御可能な通過流体の可変絞りとして機能する。そして、図示しない適宜のPID制御回路等の制御に従って可変バルブ4による絞り量が可変駆動されることで、真空チャンバ内の真空圧がプラズマ処理に適した設定圧力になるように自動制御される。
【0007】
このような処理に際しては、均一な処理結果を得るために、プラズマ処理空間13の真空圧だけでなく、ウエハ1の温度や電位なども適宜の設定値に維持する必要がある。そこで、真空チャンバ内のプラズマ処理空間等に設置される電極の表面のうち被処理物が乗載されるところに、すなわち図5の例で言えばカソード部40の上面に、ウエハ1をカソード部40側へ静電引力によって引きつける静電チャック50が、薄く広がった膜状に設けられる(図5(b)参照)。
【0008】
また、カソード部40の主体はアルミニウム等で形成された電極導体41であるが、これは良導体であるうえ高周波が印加されているのでプラズマに直接曝されると異常放電が発生することから、電極導体41の底面および側面は石英等の絶縁カバー部42で囲われ、その絶縁カバー部42の外面はアルミニウム等のシールドカバー43で覆われる(図5(b)参照)。さらに、電極導体41の上面のうち静電チャック50からはみ出たところ、即ち静電チャック50の周りを囲むところにも、石英等の絶縁リング44(絶縁部材)が設けられる。
【0009】
そして、ウエハ1が図示しないゲート等を介してカソード部40の上に搬入され、また真空引きがなされるとともに、静電チャック50が、絶縁性給電孔51bにて絶縁されて電極導体41を貫通する給電線51aを介して外部のバイアス電源51から、静電引力の源となる直流高電圧を印加される。そうすると、ウエハ1はカソード部40に密着して保持される。さらに、プラズマ処理空間13にプラズマが形成されるとともに、シールドカバー43が接地され、電極導体41が給電線31aを介してRF電源31から高周波を印加されると、ウエハ1にプラズマが作用する際に、ウエハ1の上面に対してほぼ一様に作用する。
【0010】
このようなプラズマ処理装置、すなわち、プラズマ空間13を囲う真空チャンバ2,3と、この真空チャンバ内に設置された電極40と、この電極の表面に設けられた静電チャック50と、この静電チャックの周囲に設けられた絶縁部材44と、電極40の導体41および絶縁部材44の周囲に設けられた絶縁性覆部42とを具備したプラズマ処理装置については、カソード部40における静電チャック50の設け方に着目すると、静電チャック50を接着剤で電極導体41に接着するもの(以下、接着式と呼ぶ)や、電極導体(41)に静電チャック(50)を溶射してから研磨して形成するもの(以下、非接着式と呼ぶ)などが挙げられる。
【0011】
これらのうち非接着式のものは、静電チャック(50)が、研磨可能な絶縁物だけでできていて、バイアス電源(51)からの高電圧の印加される電極導体(41)と一体になってウエハ1の保持力を発揮するようになっていることから、静電チャック(50)と絶縁リング(44)とを同時に研磨して両者の上面を揃えることが可能である。そして、これを利用して、ウエハ1の辺縁部分を絶縁リング(44)の表面に直接密着させた状態で静電吸着することで、静電チャック(50)がプラズマに曝されないようにすることも提案されている。(下記特許文献1参照)
【特許文献1】特開平8−293539号公報
【0012】
これに対し、接着式のものは、静電チャック50が、バイアス電源51からの高電圧を直接印加されるようになっており(図5(b)参照)、高周波を印加される電極導体41を介さないで良いことから、分離性・制御性等が高いと言えるが、ウエハ1を静電チャック50で保持したときにそのウエハ1の辺縁部分が絶縁リング44の表面に直接密着するようにはなっていない。すなわち、接着式の従来構造は、カソード部40のうち辺縁部分(図5(b)におけるX部分)の縦断面模式図を図6に示したが、次のようになっている。なお、図示に際し、電極導体41や絶縁リング44の表面を指す符号41b〜41d,44a〜44dは、それぞれの断面内に記入した。また、薄い静電チャック50は、層構造を明示するために、特に厚みを持たせて図示した。
【0013】
この静電チャック50は(図6参照)、銅箔等の良電導体膜からなる導電層53を、ポリイミドフィルム等の絶縁性樹脂シートからなる上部絶縁層52および下部絶縁層54で上下から挟み、中間接着層55で張り合わせたものである。その厚さは数十μm〜150μm〜数百μmであるが、その広がりは、直径が数十mm〜300mm〜数百mmの円形や、対角が数十cmの長方形などに及ぶものである。具体的には、処理対象のウエハ1より直径が2〜4mm程度小さくなるよう、即ち広さが狭くて外周面が1〜2mm内寄りになるように作られる。しかも、導電層53は、外周面が露出しないよう、絶縁層52,54より更に1〜2mm小さくなっている。そして、この静電チャック50は、エポキシ樹脂等の接着剤からなる下部接着層56を介在させて電極導体41の上面41bに接着されるとともに、導電層53に給電線51aが接続されることで、カソード部40に組み込まれる。
【0014】
また、電極導体41には、静電チャック50を囲む角部のところに絶縁リング44を装着しうるように、上面の辺縁部分が削り落とされて、上面41bと直交する側面に当たる小径外周面41cと、絶縁カバー部42の内面に対向する大径外周面41dとが形成され、電極導体41は外周部分に段の付いた形状のものとなる。そして、小径外周面41cの径は、静電チャック50の径と一致させられ、大径外周面41dの径は、熱膨張率の差や組立時の挿抜などを考慮して、絶縁カバー部42の径より僅かに小さくされる。
【0015】
一方、絶縁リング44は、外周面44dの径が電極導体41の大径外周面41dに一致させられるとともに、小径内周面44cの径が小径外周面41cに対応してそれより僅かに大きめにされて、環状に形成されるが、内周面上部の角部分が削り落とされて、内周部分に段の付いた形状のものとなる。そして、この段差部における大径内周面44aは、ウエハ1の位置ずれ規制等を考慮してウエハ1の径よりも大きな径に形成され、その段差部における中段上向面44bは、静電チャック50の最上面より低く且つ電極導体41の上面41bより高くなるように形成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、このような従来の静電チャック接着式のプラズマ処理装置では、被処理物1とその下に潜り込んだ絶縁部材44の内口面44a,44bとの間に僅かな隙間が残ることから、その隙間にプラズマやそのラジカル成分が多少なりとも侵入するので、静電チャック50の外側面、特に導電層53周りの中間接着層55が浸食される。導電層53が露出するとそこに異常放電が発生するので、これを阻止するためには、静電チャック50の広さを被処理物1より狭くし尚かつ導電層53の広さを静電チャック50全体より狭くしなければならない。
【0017】
また、電極導体41の外側面41cと絶縁部材44の内口側面44cとの間や、電極導体41及び絶縁部材44の最外側面41d,44dと絶縁性覆部42の内側面との間にも、僅かな隙間が残ることから、やはりプラズマ等が侵入することもあるので、電極導体41の外側面41dに至る異常放電を完全に防止するのは困難である。そして、これらはプラズマ処理の均一性を損なわせる要因となる。
【0018】
そこで、電極40における電極導体41や導電層53に関し、如何にしてその絶縁性能を強化するかが、技術的な課題となる。しかも、静電チャック接着式の場合、接着層56の存在や絶縁層52の薄さなどの諸事情により、特開平8−293539号公報記載の発明の如く被処理物1が絶縁部材44の表面に直接密着するよう静電チャック50及び絶縁部材44の同時研磨を行うことは、困難である。このため、静電チャック50の最上面と絶縁部材44の内口上面44bとの高さが一致しなくても良い別の手段を案出する必要がある。
【0019】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、電極の絶縁が良いプラズマ処理装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第5の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0021】
[第1の解決手段]
第1の解決手段のプラズマ処理装置は、プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極と、この電極の表面に接着して設けられた静電チャックと、この静電チャックの周囲に設けられ(前記電極のうちの導体部分すなわち電極導体に対してもその外側面を部分的に囲むようになっ)た絶縁部材とを具備したプラズマ処理装置において、前記静電チャックの辺縁部が前記絶縁部材に接着されていることを特徴とする。
【0022】
ここで、上記の「静電チャック」は、薄く形成された絶縁層等からなる物であり、それが「電極の表面に接着して」とは、接着剤を介在させて取り付けられ、という意味であり、鍍金や溶射は該当しない。
【0023】
このような第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、電極導体の外側面と絶縁部材の内口面との隙間が静電チャック又は接着剤によって完全に覆われプラズマ空間から確実に遮断される。また、静電チャックの辺縁部が接着剤によって補強されるのでその外側面の絶縁能力やプラズマ耐性も強化される。特に、その部分の接着剤にプラズマ耐性のあるものを用いた場合、さらなる強化を図ることができる。
【0024】
これにより、電極における静電チャック周囲についての絶縁性が向上することとなる。なお、静電チャックを絶縁部材に接着するという手段は、静電チャックを電極導体に接着するという手段と同類の技術であり、静電チャックと絶縁部材とを同時研磨するといった異質の困難性を伴わない。したがって、この発明によれば、電極の絶縁が良いプラズマ処理装置を実現することができる。
【0025】
[第2の解決手段]
第2の解決手段のプラズマ処理装置は、上記の第1の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記静電チャックの辺縁部が前記絶縁部材の表面上に達していることを特徴とする。
【0026】
このような第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、辺縁部が絶縁部材の表面上に達した静電チャックは、面積が拡大していて、被処理物との接触面積が増えているので、逆に言えば被処理物のうち電極と接触しない状態で浮いている部分が少なくなっているので、電極と被処理物との熱伝達が辺縁部まで一様に行われる。これにより、プラズマ処理の均一性に大きな影響を与える被処理物の熱分布一様性も高まることとなる。したがって、この発明によれば、電極の絶縁が良いうえに熱分布も一様なプラズマ処理装置を実現することができる。
【0027】
[第3の解決手段]
第3の解決手段のプラズマ処理装置は、上記の第2の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは、(導電層とこれを挟む絶縁層などからなり、前記)絶縁層に挟まれた(前記)導電層が前記電極の静電チャック接着面と同じ又はそれを越えた広さを有しているものであることを特徴とする。
【0028】
このような第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、静電気の貯められる導電層が広くなっているので、被処理物に対する吸引力が強化される。また、静電気の作用する範囲である導電層によって高周波の作用する範囲である電極の静電チャック接着面が完全にカバーされる。これにより、静電気の電界による高周波の電界への影響も広い範囲で一様になる。したがって、この発明によれば、電極の絶縁および熱分布の一様性が良いことに加えて、プラズマ処理の均一性に大きな影響を与える電界分布の一様性も良いプラズマ処理装置を実現することができる。
【0029】
[第4の解決手段]第4の解決手段のプラズマ処理装置は、上記の第1〜第3の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記絶縁部材は、内口が前記静電チャックより広い第1部材と、内口が前記静電チャックより狭く且つ(外側面の一部又は全部が)前記第1部材(の内口)と嵌合可能に形成された第2部材とを具えたものであることを特徴とする。
【0030】
ここで、絶縁部材は打ち抜きや穿孔等によって中央部分に貫通開口が形成され環状や四角枠状の辺縁部分だけが残されるが、上記の「内口」とは、その貫通開口を意味する。
【0031】
このような第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、静電チャックより狭い第2部材がその下に潜り込んで接着される。そして、これによって電極導体の外側面と絶縁部材の内口面との隙間が封印される。また、静電チャックより広い第1部材は、第2部材に嵌合されてその露出面の大部分を覆う一方、静電チャックを損傷すること無く着脱される。これにより、静電チャックと共に電極に固定される第2部材に生じるプラズマ損傷を最小限に抑えるとともに、大きなプラズマ損傷を受ける第1部材を簡単に取り替えることが可能となる。したがって、この発明によれば、電極の絶縁が良いうえに絶縁部材の保守も容易なプラズマ処理装置を実現することができる。
【0032】
[第5の解決手段]
第5の解決手段のプラズマ処理装置は、プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極と、この電極の(うち特に導体部の)表面に接着して設けられた静電チャックと、この静電チャックの周囲に設けられた絶縁部材と、前記電極の導体部および前記絶縁部材の周囲に設けられた絶縁性覆部とを具備したプラズマ処理装置において、前記電極の導体部の外側面および前記絶縁部材の外側面(の一部又は全部)を覆う絶縁性シート部材が設けられていることを特徴とする。
【0033】
ここで、上記の「シート部材」は、薄板状や,箔状,布状,紙状,フィルム状などの薄物に形成されたものをいい、絶縁部材の外側面に良く適合するよう絶縁部材より柔らかいのが望ましい。
【0034】
このような第5の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、絶縁部材と絶縁性覆部との隙間から侵入したプラズマが電極導体と絶縁性覆部との隙間に至ったときでも、電極導体の外側面が絶縁性シート部材によって覆われており更に電極導体と絶縁部材との隣接部も絶縁性シート部材によって覆われているので、電極導体の外側面についても異常放電の発生が防止される。なお、強いプラズマは絶縁性覆部によって電極導体の外側面から遠ざけられるので、絶縁性シート部材は、薄くても、電極導体の外側面までやっと到達したような弱いプラズマには充分耐えられる。
【0035】
これにより、絶縁部材や電極導体を絶縁性覆部に圧入等しないでも、それらの隙間に異常放電が生じることは無くなるので、電極における導体の外側面についての絶縁性が向上することとなる。したがって、この発明によれば、電極の絶縁が良いプラズマ処理装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、電極導体の外側面と絶縁部材の内口面との隙間が完全に覆われるようにしたことにより、電極における静電チャック周囲についての絶縁性が向上して、電極の絶縁が良いプラズマ処理装置を実現することができたという有利な効果が有る。
【0037】
また、本発明の第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、被処理物と電極との非接触面積が少なくなるようにしたことにより、熱分布の一様性も向上させることができたという有利な効果を奏する。
【0038】
さらに、本発明の第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、高周波の電界範囲が静電気の電界範囲でカバーされるようにしたことにより、電界分布の一様性も向上させることができたという有利な効果が有る。
【0039】
また、本発明の第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、絶縁部材を第1,第2部材に分割して、静電チャックと共に電極に固定される第2部材に生じるプラズマ損傷を最小限に抑えるとともに、大きなプラズマ損傷を受ける第1部材を簡単に取り替えられるようにしたことにより、電極の絶縁が良いうえに絶縁部材の保守も容易なプラズマ処理装置を実現することができたという有利な効果を奏する。
【0040】
また、本発明の第5の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、強いプラズマにも耐える絶縁性覆部に加えて、隙間に侵入したプラズマを遮断する絶縁性シート部材も設けたことにより、電極における導体の外側面についての絶縁性が向上して、電極の絶縁が良いプラズマ処理装置を実現することができたという有利な効果が有る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明のプラズマ処理装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1実施例〜第4実施例により説明する。第1実施例は、上記の第1,第2,第5解決手段を具現化したものであり、第2実施例は、それに加えて上記の第4解決手段も具現化したものであり、第3,第4実施例は、さらに上記の第3解決手段も具現化したものである。なお、背景の技術の欄において既述したこと及び図5は各実施例についても共通しており、各実施例に対する図1〜図4の図示に際し従来例における図6と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、その重複する再度の説明は割愛し、以下、従来例との相違点を中心に説明する。
【実施例1】
【0042】
本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図であり、従来例の図6と対比されるものである。この図1に示したプラズマ処理装置のカソード部40(電極)が図6のそれを相違するのは、静電チャック50の径が大きくなった点と、絶縁性接着剤57が付加された点と、絶縁テープ45が追加された点である。
【0043】
静電チャック50は、電極導体41の上面41bより広く形成されて、小径外周面41cから1〜2mm突き出し、小径外周面41cと絶縁リング44の小径内周面44cとの隙間を越えて中段上向面44bの上まで延びている。また、静電チャック50がその隙間のところで曲がったり段差を生じたりしないように、予め、電極導体41の上面41bと絶縁リング44の中段上向面44bとが、研磨等によって同一高さに仕上げられるが、その加工は、静電チャック50の接着前に行われるので、精度が良く作業も楽である。これにより、カソード部40は、静電チャックの辺縁部が絶縁部材の表面上に達したものとなっている。
【0044】
この静電チャック50を電極導体41の上面41bに接着する際には、下部接着層56も絶縁リング44の中段上向面44b上まで拡張して、静電チャック50を中段上向面44bにも同時に接着する。さらに、静電チャック50の外周面にはそこから中段上向面44bとの隅部にかけて絶縁性接着剤57を塗る。その際、絶縁性接着剤57が静電チャック50の最上面を越えないように留意する。この絶縁性接着剤57は、下部接着層56と同じエポキシ樹脂系の接着剤でも良いが、それよりもプラズマ耐性の優れた絶縁性接着剤たとえばシリコン系接着剤などが好ましい。これにより、カソード部40は、静電チャックの辺縁部が絶縁部材に接着されたものとなっている。
【0045】
絶縁テープ45は、厚さ50μm〜200μm程度の薄膜であり、電気絶縁性に優れたポリスチレンフイルムや、ポリイミドシート、プラズマ耐性にも優れたシリコン樹脂フィルム等が用いられる。電極導体41に絶縁リング44及び静電チャック50が装着されたものの外周面41d,44dに対し、絶縁テープ45をぴったりと巻き付けておき、それから、絶縁テープ45が絶縁カバー部42と干渉して傷つかないように留意しつつ、電極導体41等を絶縁カバー部42に挿着させる。これにより、カソード部40は、電極の導体部の外側面および絶縁部材の外側面が絶縁性シート部材で覆われるとともに、絶縁性覆部によって囲まれたものとなっている。
【0046】
このような構成のプラズマ処理装置を用いてウエハ1に対するプラズマ処理を行った場合、プラズマ処理空間13からウエハ1の外周面と絶縁リング44の大径内周面44aとの隙間を通ってウエハ1の裏面下へ一部のプラズマが侵入したとしても、そのプラズマはそれ以上の進行を絶縁性接着剤57によって阻止される。しかも、例え絶縁性接着剤57に損傷を与えて破ったとしても、その奥の静電チャック50の外周面や辺縁部によって阻止される。そして、絶縁性接着剤57の破れをくぐり抜けて静電チャック50に達するプラズマは、僅かな量しかないうえ、途中の衝突等で大半のエネルギーを喪失しているので、もはや静電チャック50を突き破るパワーが無い。なお、図1では、静電チャック50と中段上向面44bとの重なりしろよりも静電チャック50の厚みの方が大きく見えるが、実際には逆であり、重なりしろが約1mmであるのに対し、厚みは約150μmである。 こうして、電極導体41の小径外周面41cは、プラズマ処理空間13から確実に絶縁されるので、プラズマに曝され無いで済む。
【0047】
また、絶縁リング44の外周面44d及び電極導体41の大径外周面41dと絶縁カバー部42の内周面との隙間に、プラズマ処理空間13から、プラズマが侵入した場合、そのプラズマは、外周面44dに張り付いた絶縁テープ45と絶縁カバー部42との狭い間隙で急速にエネルギーを失い、大径外周面41dと絶縁カバー部42との隙間に達したとしても、もはや、大径外周面41dに張り付いた絶縁テープ45に損傷を与えて突き破るだけのパワーは無い。こうして、電極導体41の小径外周面41cも、プラズマ処理空間13から確実に絶縁されるので、プラズマに曝され無いで済む。
【0048】
さらに、ウエハ1の辺縁部に熱が貯まった場合、従来は静電チャック50の外周すなわち小径外周面41cの直上までウエハ1内を伝わってから静電チャック50そして電極導体41へと至る経路に熱伝達が集中していたのに対し、図1の新たな構造の下では小径外周面41cより近い中段上向面44bの上方で速やかにウエハ1から静電チャック50に移りそれから斜めに上面41bへ至る経路にも熱伝達が分散する。なお、電極導体41を介してウエハ1を加熱する場合も、熱流の向きが逆になる以外、同様である。こうして、ウエハ1における熱分布の一様性が向上し、ウエハ1は温度が一層均一となる。
【実施例2】
【0049】
本発明のプラズマ処理装置の第2実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2は、その下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図であり、上述の図1と対比されるものである。この図2に示したプラズマ処理装置のカソード部40(電極)が図1のそれと相違するのは、絶縁部材として絶縁リング44に加えて絶縁リング46も組み込まれている点である。
【0050】
絶縁リング44は、小径内周面44cが静電チャック50及び絶縁性接着剤57の外まで広げられて、静電チャック50の接着対象では無くなる。そして、小径内周面44cと電極導体41の小径外周面41cとの間には、環状の絶縁リング46が先に装着される。この絶縁リング46は、絶縁リング44同様に石英等の絶縁物からなり、下端部分が絶縁リング44の下に潜り込むよう鍔状に張り出して形成され、最上面が電極導体41の上面41bと同じ高さになるよう同時研磨される。そして、この最上面に対し静電チャック50の辺縁部が下部接着層56及び絶縁性接着剤57にて接着される。
【0051】
また、絶縁リング44と絶縁リング46は、絶縁リング46の外周面が絶縁リング44の小径内周面44cより僅かに細くなるよう形成される。これらは、いずれも絶縁材からなり、熱膨張率が同じか近似したものなので、ほとんど隙間ができない状態で嵌合する。これにより、絶縁リング44は、静電チャックの周囲に設けられた絶縁部材のうち内口が静電チャックより広い第1部材となっている。また、絶縁リング46は、内口が静電チャックより狭く且つ第1部材と嵌合可能に形成された第2部材となっている。
【0052】
このような構成のプラズマ処理装置の場合、プラズマ処理空間13からウエハ1の外周面と絶縁リング44の大径内周面44aとの隙間を通ってウエハ1の裏面下へ侵入したプラズマは、上述したように絶縁性接着剤57等によって電極導体41の小径外周面41cへの進行を阻止される。また、絶縁リング46と絶縁リング44との隙間に侵入するプラズマは、その隙間が狭いので、ほんの僅かに過ぎないうえ、小径内周面44cに沿って進むうちに速やかにエネルギーを喪失する。しかも、小径内周面44cの終端には絶縁リング46が張り出しているので、例え絶縁リング44の裏面下まで侵入したとしても、もはや異常放電を引き起こすパワーは無い。
【0053】
そして、プラズマ処理を繰り返すうちに、プラズマに直接曝される絶縁リング44の損傷が酷くなると、これを交換する必要が生じることもある。その場合、先ず電極導体41等を絶縁カバー部42から取り外し、次に絶縁テープ45を取り去る。それから、絶縁リング44を上方へ引き上げると、絶縁リング46や静電チャック50を電極導体41に残したままで、絶縁リング44が電極導体41から外れる。その後は、逆の手順で、新しい絶縁リング44を電極導体41に装着し、それらに絶縁テープ45を巻き付け、最後にそれらを絶縁カバー部42へ挿着する。 こうして、静電チャック50を損なうことなく、絶縁リング44を取り替えることができる。なお、絶縁リング46は、絶縁リング44と異なり、プラズマに直接曝されないので、ほとんど傷まない。
【実施例3】
【0054】
本発明のプラズマ処理装置の第3実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図3は、その下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図であり、上述の図2と対比されるものである。この図3(a)に示したプラズマ処理装置のカソード部40(電極)が図2のそれと相違するのは、静電チャック50の径が更に大きくなった点である。
【0055】
静電チャック50は、その径がウエハ1の径より大きくて、ウエハ1より広くなり、外周面が絶縁リング44の大径内周面44aに届きそうなところまで延びている。また、これに対応して、絶縁リング44の小径内周面44cも広がって大径内周面44aと同化し、絶縁リング46の小径外周面41cもほぼ同じだけ広がっている。さらに、静電チャック50内の導電層53が、小径外周面41cと同じところまで広がっている。なお、この導電層53は、それ以上に広げても良いが、ウエハ1よりは或る程度狭いところに止められる。そして、静電チャック50のうち絶縁リング46の上に延びた部分における中間接着層辺縁部55a及び下部接着層辺縁部56aには、プラズマ耐性に優れたシリコン系接着剤等の絶縁性接着剤57が用いられる。これにより、静電チャック50は、絶縁層に挟まれた導電層が電極の静電チャック接着面と同じ又はそれを越えた広さを有したものとなっている。
【0056】
このような構成のプラズマ処理装置の場合、プラズマ処理空間13からウエハ1の外周面と絶縁リング44の大径内周面44aとの隙間を通って侵入したプラズマは、静電チャック50によって電極導体41の小径外周面41cへの進行を阻止される。例え、150μm程度の薄い静電チャック50を破って、そこに欠損孔58等を開けたとしても、その奥の絶縁リング46によって阻止される(図3(b)参照)。しかも、欠損孔58から向きを変えて導電層53や電極導体41のところまで進むには、1mm以上の絶縁性接着剤57等を破らなければならないので、これも阻止される。こうして、電極導体41の小径外周面41cや静電チャック50の導電層53は、プラズマ処理空間13から確実に絶縁されるので、プラズマに曝され無いで済む。
【0057】
また、RF電源31から電極導体41に高周波が印加されると、その高周波に対応した交番電界が電極導体41の上面41bから静電チャック50及びウエハ1を経てプラズマ処理空間13のプラズマへ及ぶが、導電層53が上面41bより狭くないので、バイアス電源51から導電層53に印加された高電圧による静電界が上面41bの範囲でほぼ一様になっていることから、交番電界と静電界との重畳した電場がその広い範囲に亘って一様となる。こうして、プラズマに影響する電界の一様な範囲が広がるので、ウエハ1に対するプラズマ処理の均一性も向上する。
【実施例4】
【0058】
本発明のプラズマ処理装置の第4実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、その下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図であり、上述の図3と対比されるものである。この図4(a)に示したプラズマ処理装置のカソード部40(電極)が図3のそれと相違するのは、絶縁リング46の下端部分の鍔状張出が電極導体41の大径外周面41dと同じところまで広がっている点と、絶縁テープ45が電極導体41から絶縁リング46までに止められて絶縁リング44には掛からないようになった点である。
【0059】
このような構成のプラズマ処理装置の場合、絶縁リング44を着脱させるには、単に絶縁リング44だけを上下させれば良い(図4(b)参照)。その際に、電極導体41を挿抜したり、絶縁テープ45を張り替えたりする必要も無い。このように、静電チャック50の周囲に設けられた絶縁部材を、電極導体41の厳密な絶縁を担う絶縁リング46と、この絶縁リング46がプラズマへ露わに曝されるのを一応防止する絶縁リング44とに分割したことにより、絶縁部材の交換等の保守作業も充分に容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図2】本発明のプラズマ処理装置の第2実施例について、下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図3】本発明のプラズマ処理装置の第3実施例について、下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図4】本発明のプラズマ処理装置の第4実施例について、下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図5】静電チャックを具えたプラズマ処理装置について、その一般的な構造を示す縦断面模式図であり、(a)が真空チャンバの全体図、(b)が静電チャックを装着した下部電極である。
【図6】従来のプラズマ処理装置における下部電極の辺縁部分についての縦断面模式図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ウエハ(処理対象板状体、試料、被処理物)
2 真空チャンバ本体部(真空チャンバ)
2a 吸引口
3 真空チャンバ蓋部(真空チャンバ)
4 可変バルブ(可変絞り、圧力制御機構、圧力制御手段)
4a ゲートバルブ(仕切弁)
5 真空ポンプ
11 アノード部(平行平板の一方、上部電極)
11a アッパーサポート
13 プラズマ処理空間
31 RF電源(高周波電源)
31a 給電線(導電線)
40 カソード部(平行平板の他方、下部電極、被処理物乗載用電極)
40a ローアーサポート
41 電極導体(板状良導体、電極の導体部)
41b 上面(上向面、表面、静電チャック接着面)
41c 小径外周面(外側面)
41d 大径外周面(外側面)
42 絶縁カバー部(電極導体周囲の絶縁性覆部)
43 シールドカバー(接地部)
44 絶縁リング(静電チャック周囲の絶縁部材、着脱部、第1部材)
44a 大径内周面(内腔面、内口側面)
44b 中段上向面(静電チャック接着面・到達面、内口上面)
44c 小径内周面(内腔面、内口側面)
44d 外周面(外側面)
45 絶縁テープ(プラズマ耐性フィルム、間隙内の絶縁性シート部材)
46 絶縁リング(静電チャック周囲の絶縁部材、固定部、第2部材)
50 静電チャック
51 バイアス電源(直流高電圧電源)
51a 給電線(導電線)
51b 給電孔(導電線絶縁部)
52 上部絶縁層(基板側絶縁層、被処理物乗載側絶縁層)
53 導電層(中間層)
54 下部絶縁層(電極側絶縁層、電極導体接着側絶縁層)
55 中間接着層(導電層と上下絶縁層との接着層)
55a 中間接着層辺縁部(静電チャック拡大部)
56 下部接着層(静電チャックと電極導体との接着層)
56a 下部接着層辺縁部(静電チャック拡大部)
57 絶縁性接着剤(プラズマ耐性接着剤、静電チャック側周面被覆部材)
58 欠損孔(欠落穴、プラズマ破損部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ空間を囲う真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設置された電極と、前記電極の上面に設けられた静電チャックと、前記電極の外周面上部を囲んで設けられた絶縁部材と、前記電極および前記絶縁部材の周囲に設けられた絶縁性覆部とを具備したプラズマ処理装置において、
前記電極の外周面および前記絶縁部材の外周面と前記絶縁性覆部との間に絶縁性シート部材が設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項2】
前記絶縁部材は前記電極と隣接し、かつ前記電極の上面と同一高さである上向面を備え、
前記静電チャックの外周面は前記上向面上に達しており、
絶縁性接着剤が前記静電チャックの外周面から前記絶縁部材の上向面にかけて塗布されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記絶縁部材は、中央開口部を有する第1部材および第2部材を備え、
前記第1部材は、内周面が前記静電チャックの外周面より広く、
前記第2部材は、内周面が前記静電チャックの外周面より狭く、且つ外周面が前記第1部材の内周面と嵌合可能に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記第2部材の下端部分が前記第1部材の下に鍔状に張り出して形成されており、
前記電極の外周面および前記第2部材の外周面と前記絶縁性覆部との間に前記絶縁性シート部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−329499(P2007−329499A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211105(P2007−211105)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【分割の表示】特願平10−212374の分割
【原出願日】平成10年7月28日(1998.7.28)
【出願人】(596064444)株式会社エフオーアイ (15)
【Fターム(参考)】