説明

不可視署名を格納するスマートカード

取引において使用するためのトランザクション・カード10が、メモリ15と圧力センサ群20とを含む。認証されるユーザが、カードが最初に使用される際に、メモリ(15)の中に格納するために、ポインタを使用して圧力センサ群(20)の上で署名することにより、署名などの、バイオメトリック・データを提供する。署名は、さらなるセキュリティのために、カード上で目に見えない。販売場所などの、トランザクション・カード(10)の使用場所において、ユーザは、デジタル・タブレット、圧力センサ群を有するタブレット、または紙片などの入力デバイス(50)上で署名する。この新たに獲得された署名(55)が、ユーザの見えない所で、格納された署名を表示し、表示された署名を獲得された署名(55)と比較することなどにより、トランザクション・カード(10)上に格納された署名と比較される。比較は、サービスを提供するスタッフによって、または入力デバイス(50)に結合されたプロセッサによって実行されても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ・カードおよびセキュリティ方法に関し、より詳細には、認証済みユーザの不可視署名を格納する方法およびスマートカードに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、新たなクレジット・カードが郵便で受け取られると、提供者は、カードの裏に署名するよう、認証済みユーザに求めて、認証済みユーザが商品を購入したときに、販売スタッフが、カード上の署名を、販売/使用場所でユーザによって署名された獲得署名と比較することにより、取引の認証を容易にする。クレジット・カード、あるいは他の任意のタイプのカード、またはセキュリティで保護された取引のためのデバイスを扱っている企業などの、多くの企業は、さらなるセキュリティを導入している。例えば、売買業者が、取引をよりよく検証するのを支援するために、或るカード提供者は、カード自体の上に、カード上で示される署名に加えて、認証済みユーザの写真を含める。しかし、一部の認証済みユーザは、プライバシー、およびその他の理由で、この特徴を心地よく思わない。さらに、認証済みユーザの身元は、そのカードを紛失した場合、より容易に盗まれる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、より強力なセキュリティで保護され、よりユーザフレンドリな取引方法およびカードの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態によれば、トランザクション・カードは、圧力センサおよびメモリを含む。認証済みユーザは、カードが最初に使用された際に、メモリの中に格納するための圧力センサを介して、署名などのバイオメトリック・データを提供する。署名は、例えば、ユーザが、ポインタを使用して圧力センサの領域上で署名をしたとき、さらなるセキュリティのために、カード上では目に見えない。販売場所などの、トランザクション・カードの使用場所で、ユーザは、売上げ伝票、デジタル・タブレット、または圧力センサを備えたタブレットなどの、入力デバイス上で署名する。この新たに獲得された署名は、格納された署名を表示してその署名を獲得された署名と比較することなどにより、トランザクション・カード上に格納された署名と比較される。比較は、店員によって、または入力デバイスに結合されたプロセッサによって実行されても良い。格納された署名は、例えば、カード・ユーザの視界の外で、店員またはサービス・プロバイダへ表示される。
【0005】
本発明のさらなる特徴および利点は、本発明に係る好適な実施形態を特定し示す添付図面を参照して説明される以下の詳細な説明を考慮することによって、より容易に明白となろう。同様の要素は、図面を通して同一の符号で示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
例えば、認証済みユーザの署名および/または写真を含むバイオメトリック・データがカード上に格納されるが、カード上で目に見えないトランザクション・カードおよび取引方法が記載されている。これは、セキュリティを高め、人の身元を盗むことをより困難にする。使用の際、トランザクション・カードは、現在のカード保持者/ユーザの見えない所でサービス・プロバイダのスタッフ(associate)または係員(clerk)だけにその格納されたバイオメトリック・データ、例えば、格納された署名および/または写真を表示するカードリーダによって読み取られる。サービスを提供するスタッフは、その格納されたバイオメトリック・データを、カードの現在の保持者から獲得されたバイオメトリック情報、例えば、外見および/または獲得された署名と比較し、格納された写真および/または署名が、獲得された外見および/または署名と一致する場合、取引を進める。トランザクション・カードは、認証済みユーザ(ら)の目に見えるバイオメトリック・データを含まず、認証済みユーザ(ら)の(複数の)名前を含め、認証済みユーザ(ら)の目に見える身分証明を全く含まなくてもよい。ユーザ(ら)の(複数の)口座番号、(複数の)名前、バイオメトリック・データなどの、目に見える情報を有する代わりに、そのような情報は、使用/販売の場所におけるサービスを提供するスタッフへの表示に対するセキュリティ強化のため、トランザクション・カードのメモリの中に格納される。
【0007】
以下の記述では、トランザクション・カードの特定のタイプ、トランザクション・カードに接続されるデバイス群、およびバイオメトリック・データなどの、多数の特定の詳細が説明される。しかし、本発明は、それらの特定の詳細なしに、あるいは、他の同様の要素(item)を用いて実施しても良いことは当業者には明白であろう。その他、本発明を不必要に分かりにくくしないように、良く知られたシステムは、詳細に説明されていない。
【0008】
ここで説明する例示的な諸実施形態は、トランザクション・カード、コンピュータ、サーバおよび/またはネットワーク上に格納された個人情報および/または口座情報などのセキュリティで保護されたデータにアクセスすることを含む、広範なセキュリティ上安全かつ個人的な取引を実行することに本発明が適用されるケースの実施形態である。セキュリティで保護された取引には、販売または購入、銀行業務、クレジット・カードまたは他の金融取引、保険、医療関係、あるいは後述するようにバイオメトリック情報55を獲得するデバイスを備えた現金自動預払機にアクセスすることなどの他のセキュリティ上保護する取引が含まれる。このため、トランザクション・カードは、複数のセキュリティ上保護するデータおよび取引にアクセスすることに対する複数の用途のために使用されても良い。さらに、トランザクション・カードは、認証済み複数のユーザによって使用されても良い。また、セキュリティのレベルも、異なるタイプおよび量の獲得バイオメトリック情報を要求して、可変であってもよい。例えば、低いセキュリティの取引には、署名で十分であるのに対して、より高いセキュリティの取引には、他のバイオメトリック・データが要求されることがあり、そこでのバイオメトリックは、認証済みユーザ(ら)の声紋、目(眼球虹彩)または網膜のスキャン、掌紋、指紋、および/または指の長さ、あるいは認証済みユーザ(ら)を識別する他の任意のデータで良い。
【0009】
図1に示す一実施形態では、取引において使用するためのトランザクション・カード10が、メモリ構造15と、多数の圧力センサ20を有する領域とを含む。例示として、メモリ構造15は、データの書き込みだけが可能であり、消去または更新されることのないEPROM部分と、データを消去および更新することが可能なEEPROM部分とを含む。いずれかの、または両方のメモリ部分は、トランザクション・カード10の認証済みユーザ(ら)のバイオメトリック・データ、ならびに、認証済みユーザまたは認証済みユーザらの個人情報および/または口座情報を含むセキュリティ上保護するデータなどの他の情報を格納するように構成されても良い。このため、複数の認証済みユーザのバイオメトリック・データ、および、その他のセキュリティ上保護するデータがメモリ15中に格納されてもよく、それにより、認証済み複数のユーザによる複数の用途のために使用される多機能トランザクション・カード10を提供する。例えば、トランザクション・カード10は、認証済み所定数のユーザのバイオメトリック・データを受け入れかつ格納し、その所定の数を超える追加として認証済みユーザのさらなるバイオメトリック情報をメモリ15の中に格納するのを阻止するように、提供者によって構成されても良い。
【0010】
また、メモリ15は、メモリ15と圧力センサ20との両方に結合されたプロセッサまたはコントローラ25のためのオペレーティング・システムおよび命令をも含む。例えば、これらの圧力センサ20は、プロセッサまたはコントローラ25を介してメモリ15に結合され、カードが、認証済み各ユーザによって最初に使用された際、例えば、認証済みユーザが、圧力センサ20の上で最初に署名した際に、認証済みユーザ(ら)のバイオメトリック・データを獲得し、そのバイオメトリック・データをメモリ15の中に格納するように構成される。特定の認証済みユーザの署名がメモリ15の中に格納されると、圧力センサ20の上における同じ特定の認証済みユーザによる後の署名は、その後の署名がメモリ15の中に格納される結果をもたらさない。
【0011】
例示として、バイオメトリック・データには、例えば、ポインタを使用して圧力センサ20の領域の上で署名をする認証済みユーザ(ら)の(複数の)署名が含まれる。このため、署名は、カード10上では目に見えず、ユーザが最初に署名した際に、メモリ15の中に格納される。したがって、プロセッサ25は、認証済みユーザが、最初にバイオメトリック・データを入力した際、例えば、最初に圧力センサ20の上で署名した際に、認証済みユーザのバイオメトリック・データを読み取り、そのバイオメトリック・データをメモリ15の中に格納するように構成される。このため、プロセッサ25は、一度、バイオメトリック・データがメモリ15の中に格納されると、圧力センサ20から受け取るいずれのさらなるデータもメモリ15の中に格納することを阻止するように構成される。また、追加のバイオメトリック・データが、例えば、そのような追加のバイオメトリック・データを提供するようにユーザに求めるカード提供者によって、メモリ15の中に格納されても良い。追加のバイオメトリック・データは、例えば、ユーザの写真、認証済みユーザ(ら)の声紋、目または網膜のスキャン、掌紋、指紋、皮膚の化学的性質(skin chemistry)、および/または(複数の)指の長さ、あるいは認証済みユーザ(ら)を識別する他の任意のデータで良い。
【0012】
要するに、メモリ15は、カード提供者によってカードに格納されるバイオメトリック・データまたはその他のセキュリティ上保護するデータを含むとともに、バイオメトリック・データおよびその他のセキュリティ上保護するデータは、特定の認証済みユーザのバイオメトリック・データ、またはその他のセキュリティ上保護するデータが、トランザクション・カード10のメモリ15の中にまだ格納されていない場合に、その認証済み各ユーザによって、トランザクション・カード10が最初に使用されたときにだけ、メモリ15の中に格納される。この目的で、プロセッサ25は、バイオメトリックがメモリ15の中に既に格納されているかどうかをまず調べることにより、既に格納されているバイオメトリックをメモリ15の中に格納することを阻止するように構成される。
【0013】
別の実施形態では、プロセッサ25は、認証済みユーザがバイオメトリック・データの格納を承認した後、バイオメトリックデータをメモリ15の中に格納するように構成される。例えば、ユーザは、圧力センサ20の特定の領域に圧力を印加することにより、格納を許可しても良い。代替的に、追加の圧力センサ30の別個の領域が、カード10上に提供されても良く、ここで、バイオメトリック・データは、その特定のユーザに関して既に格納されているデータが存在せず、かつ、ユーザが追加の圧力センサ30の上を押すことによって格納を許可した場合にだけ格納される。また、さらに、プロセッサ25も、バイオメトリック・データをメモリ15の中に格納するのに先立って、バイオメトリック・データのそのような格納承認または格納確認を与えるよう、認証済みユーザに促すように構成されても良い。そのような催促として、例えば、追加の圧力センサ30の近くまたは周囲にある、あるいは、「承認(accept)」または「格納(store)」などの適切な表示でマーキングされた圧力センサを有する他の領域の近くにある、発光ダイオードなどの光源に電圧を印加することが含まれても良い。
【0014】
さらなるセキュリティのために、バイオメトリック・データ、およびその他のセキュリティ上保護するデータは、参照により全体が本明細書に組み込まれている、米国特許出願公開番号US2002/0124176および米国特許出願公開番号US2002/0196963、ならびに米国特許第6011858号および米国特許第5355411号で開示するとおり、DES、トリプルDESなどのような周知の暗号化アルゴリズム用のバイオメトリック・キーを生成するために用いられる乱数、公開キーと秘密キー、ハッシュ関数を使用する周知の暗号化技術を使用して暗号化された形態でメモリ15の中に格納されても良い。米国特許出願公開番号US2002/0124176および米国特許出願公開番号US2002/0196963、ならびに米国特許第6011858号および米国特許第5355411号は、参照により全体が本明細書に組み込まれている。簡明にするために、異なる複数の暗号化技術のような本発明に直接に関係しない様々な詳細は、本明細書に含まれていないが、当技術分野では周知である。
【0015】
一実施形態では、圧力センサ20は、デジタイザを含み、即ち、静的な署名を獲得するだけでなく、メモリ15の中に格納するためおよび販売/使用場所における署名と後に比較するために異なる圧力変化レベルを有する筆記スタイルおよび動作をも獲得するデジタイザに結合される。SOFTROによるSign Smart(商標)などのそのような圧力センサを備えたモジュールが、Fidelica Microsystems社による圧力センサを備えた他のモジュールとともに市販されている。
【0016】
続く使用期間において、ユーザは、例えば、販売/使用場所に位置するカードリーダ40の中にトランザクション・カード10を結合する、例えば、トランザクション・カード10を通す、スライドさせる、あるいは、挿入する。カードリーダ40は、トランザクション・カード10のメモリ15の中に格納されたバイオメトリック・データを読み取るために、プロセッサ25および/またはメモリ15にアクセスする。販売/使用場所にやはり位置している入力デバイス50は、メモリ15の中に格納され、カードリーダ40によってメモリ15から取り出されるバイオメトリック・データと比較するために、認証済みユーザからバイオメトリック情報55を獲得するように構成される。入力デバイス50は、認証済みユーザ(ら)のバイオメトリック・データ55として写真、声紋、目または網膜のスキャン、掌紋、指紋、皮膚の化学的性質、および/または(複数の)指の長さ、あるいは、認証済みユーザ(ら)を識別する他の任意のデータを獲得するために、スキャナ、レコーダ、デジタル・タブレット、またはカメラなどのメモリ15の中に格納されたバイオメトリック・データに関係するバイオメトリック情報55を獲得するように構成された任意の適切なデバイスであっても良い。メモリの中に格納されたバイオメトリック・データ55は、獲得されるバイオメトリック・データ55と少なくとも同一のタイプである。
【0017】
入力デバイス50は、カードリーダ40と組み合わせられても良く、またはリーダ40に結合されても良い。代替として、入力デバイス50は、カードリーダ40には結合されず、むしろ、入力デバイス50およびカードリーダ40はともに、ディスプレイ60、即ち、ディスプレイを有するデバイスに結合される。代替として、ディスプレイ60は、入力デバイス50および/またはカードリーダ40に組み込まれても良い。メモリ15の中に格納されたバイオメトリック・データは、販売/使用場所においてデバイスまたは店員/スタッフによって獲得されたバイオメトリック情報55と比較され、格納されたバイオメトリックと獲得されたバイオメトリック55との間で合致する場合には、取引が続行され完了されることが許可される。
【0018】
図2は、トランザクション・カード10のユーザが、セキュリティ上保護する取引、個人向けまたは機密の取引を行うことの認証を検証する方法を含む別の実施形態のフロー図200を示す。ブロック210で、認証済みユーザが、例えば、ポインタを使用してトランザクション・カード10の圧力センサ20の上で署名することなどにより、バイオメトリック・データを提供する。代替的に、あるいは、付加的に、ユーザは、バイオメトリック・データが転送されトランザクション・カード10のメモリ15に格納されることを許可し、最初にカードを使用する際に、販売/使用場所においてバイオメトリック・データを入力デバイス50に与えてもよく、あるいは、ユーザは、例えば、バイオメトリック・データをカード提供者に与え、カード提供者が、そのバイオメトリック・データをメモリ15の中に格納して、その後、トランザクション・カード10をユーザに提供してもよい。
【0019】
ブロック220で、プロセッサ25が、提供されたデータをメモリ15に格納されたデータと比較する。提供されたデータまたはその特定のユーザに関する類似のデータがメモリ15に既に格納されていることを示す合致(マッチング)がある場合、次に、プロセス200はブロック230に進み、プロセス200は終了しあるいは停止され、それにより、提供されたデータは、ブロック210であり、メモリ15の中に格納されない。つまり、プロセッサ25は、提供されたデータがメモリ15に格納されることを阻止する。
【0020】
ブロック220の比較で合致せず、従って、その特定のユーザの特定のバイオメトリック・データが初めて提供されたことを示す場合、次に、プロセス200は、ブロック240に進み、提供されたデータがメモリ15に格納されることをプロセッサ25が許可する。
【0021】
ブロック250で、格納されたバイオメトリック・データが、販売/使用場所における適切なカードリーダ40によって読み取られる。ブロック260で、新たなバイオメトリック情報が、販売/使用場所において適切な入力デバイス50によって、ユーザから獲得されまたは受け取られる。ブロック270で、格納されたバイオメトリック・データと獲得されたバイオメトリック・データは、例えば、サービス・プロバイダ係員、または例えば、入力デバイスのプロセッサによって比較される。例示として、署名、写真、および/またはその他のデータなどの、メモリ15から取り出されたバイオメトリック・データは、例えば、販売/使用場所においてサービスを提供するスタッフによって、獲得されたデータとの比較のためにディスプレイ60上に表示される。
【0022】
ブロック270の比較で、格納され/取り出されたデータと獲得されたデータとの間が一致する場合、取引は、ブロック280で示されるように続行される。それ以外の場合、プロセス200は、ブロック290で示されるとおり、停止され、終了する。
【0023】
最後に、以上の説明は、本発明を単に例示することを意図しており、いずれかの特定の実施形態、またはいずれかの実施形態グループに、添付の特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。例えば、プロセッサ25は、本発明に従って動作するための専用プロセッサであっても良く、または本発明に従って実行するために、多くの機能の1つだけが動作する汎用プロセッサであっても良い。プロセッサは、あるプログラム部分、複数のプログラム・セグメントを利用して動作しても良く、あるいは、専用または多目的の集積回路を利用するハードウェア・デバイスであっても良い。ユーザの存在(presence)および身元を識別するために利用される上記システムの各々は、さらなるシステムと連携して利用されても良い。従って、本発明を、本発明の特定の例示的な諸実施形態を参照して特に詳述したが、添付の特許請求の範囲に記載する本発明のより広いかつ意図された趣旨および範囲を逸脱することなく、それらの実施形態に多数の変形および変更を行っても良いこともまた、理解されたい。したがって、本明細書および図面は、例示的としてみなすべきであり、添付の特許請求の範囲を限定するようには意図されていない。
【0024】
添付の特許請求の範囲を解釈する際、以下のことを理解されたい。すなわち、
a)「含む、備える(comprising)」という語は、所与の請求項で挙げられた要素または動作以外の要素または動作の存在を除外せず、
b)要素の前に付く「ある(a)」または「ある(an)」という語は、複数の要素の存在を除外せず、
c)特許請求の範囲におけるいずれの符号も、特許請求の範囲を限定せず、
d)いくつかの「手段」が、構造または機能によって実施される同一のアイテムあるいは同一のハードウェアまたはソフトウェアによって表現されることがあり、
e)開示された諸要素の各々は、ハードウェア部分(例えば、別個の電子回路)、ソフトウェア部分(例えば、コンピュータ・プログラミング)、またはハードウェア部分とソフトウェア部分との任意の組み合わせから構成されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による例示的なトランザクション・カードを示す図である。
【図2】本発明によるトランザクション・カードのユーザの認証を検証するための例示的な方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引において使用するためのトランザクション・カードであって、
前記トランザクション・カードの認証済みユーザのバイオメトリック・データを格納するように構成されたメモリと、
前記メモリに結合され、前記認証済みユーザの前記バイオメトリック・データを獲得し、前記バイオメトリック・データを前記メモリに格納するように構成された複数の圧力センサと、
を含むトランザクション・カード。
【請求項2】
前記バイオメトリック・データは、前記トランザクション・カード上で目に見えない、請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項3】
前記認証済みユーザの前記バイオメトリック・データを読み取り、前記認証済みユーザが前記バイオメトリック・データを最初に入力したときに、前記バイオメトリック・データを前記メモリ15に格納するように構成されたプロセッサをさらに含む、請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項4】
前記バイオメトリック・データが前記メモリに格納されると、前記プロセッサは、前記圧力センサから受け取ったデータを前記メモリに格納することを阻止するように構成された、請求項3に記載のトランザクション・カード。
【請求項5】
前記認証済みユーザが前記バイオメトリック・データの格納を承認した後に、前記プロセッサは、前記バイオメトリック・データを格納するように構成された、請求項3に記載のトランザクション・カード。
【請求項6】
前記バイオメトリック・データを前記メモリに格納することに先立って、前記プロセッサは、前記バイオメトリック・データの格納確認を与えるよう、前記認証済みユーザに促すように構成された、請求項3に記載のトランザクション・カード。
【請求項7】
前記格納確認を受け取った後、前記プロセッサは、前記バイオメトリック情報を格納するように構成された、請求項6に記載のトランザクション・カード。
【請求項8】
前記格納確認は、前記複数の圧力センサのうち少なくとも1つの圧力センサを介して与えられる、請求項6に記載のトランザクション・カード。
【請求項9】
前記プロセッサは、少なくとも1つのさらなる圧力センサを介して前記格納確認を受け取った後、前記バイオメトリック・データを格納するように構成された、請求項6に記載のトランザクション・カード。
【請求項10】
前記バイオメトリック・データは、前記認証済みユーザの署名を含む、請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項11】
前記複数の圧力センサは、前記署名の筆記スタイルおよび圧力レベルの少なくとも一方を含む前記署名のパラメータを獲得するようにさらに構成された請求項10に記載のトランザクション・カード。
【請求項12】
前記複数の圧力センサは、前記バイオメトリック・データのパラメータを獲得するようにさらに構成された請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項13】
前記圧力点は可変圧力レベルを含む、請求項12に記載のトランザクション・カード。
【請求項14】
前記メモリは、少なくとも1名の追加の認証済みユーザのさらなるバイオメトリック・データを含む、請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項15】
所定数の認証済みユーザのバイオメトリック情報を読み取り、前記認証済みユーザらが前記バイオメトリック情報を最初に提供したときに、前記バイオメトリック情報を前記メモリ15に格納するように構成されたプロセッサをさらに含む請求項1に記載のトランザクション・カード。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記所定の数を超える追加で認証済みユーザの追加バイオメトリック情報を前記メモリに格納することを阻止するように構成された請求項15に記載のトランザクション・カード。
【請求項17】
取引において使用するためのトランザクション・カードであって、
前記トランザクション・カードについて認証済みユーザのバイオメトリック・データを格納するためのメモリ手段と、
前記認証済みユーザの前記バイオメトリック・データを獲得し、前記バイオメトリック・データを前記メモリ手段に格納するための検出手段とを含むカード。
【請求項18】
メモリおよびプロセッサを有し取引において使用するためのトランザクション・カードを含む、認証済みユーザを認証するための認証システムであって、
前記メモリは、前記トランザクション・カードの前記認証済みユーザのバイオメトリック・データを格納するように構成され、
前記トランザクション・カードは、前記認証済みユーザの前記バイオメトリック・データを獲得し前記バイオメトリック・データを前記メモリに格納するように構成され前記メモリに結合された複数の圧力センサと、前記メモリから前記バイオメトリック・データを読み取るように構成されたカードリーダとを含む、認証システム。
【請求項19】
前記バイオメトリック・データとの比較、および前記取引の完了のために、前記認証済みユーザからバイオメトリック情報を獲得するように構成された入力デバイスをさらに含む、請求項18に記載の認証システム。
【請求項20】
前記メモリに格納された前記バイオメトリック・データは、前記入力デバイス上で目に見えない、請求項19に記載の認証システム。
【請求項21】
前記メモリに格納された前記バイオメトリック・データを表示するように構成されたディスプレイをさらに含む請求項18に記載の認証システム。
【請求項22】
取引を実行するトランザクション・カードのユーザの認証を検証する方法であって、
前記トランザクション・カードの圧力センサを介して、前記認証済みユーザのバイオメトリック・データを提供し、前記バイオメトリック・データを前記トランザクション・カードのメモリに格納し、
入力デバイスによって前記バイオメトリック・データを読み取り、
前記バイオメトリック・データとの比較のために、前記入力デバイスによって前記認証済みユーザのバイオメトリック情報を受け取ることを含む、ユーザの認証を検証する方法。
【請求項23】
前記格納動作は、前記トランザクション・カードが最初に使用されたときに実行される、請求項22に記載のユーザの認証を検証する方法。
【請求項24】
前記バイオメトリック・データを表示し、
前記バイオメトリック情報と前記バイオメトリック・データとが一致すると決定された場合、前記取引を許可することをさらに含む、請求項22に記載のユーザの認証を検証する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−528035(P2007−528035A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506575(P2006−506575)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001391
【国際公開番号】WO2004/100089
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】