説明

光導波路構造を有する信号伝送モジュール

【課題】本発明は、光導波路構造の全反射信号の伝送技術を利用し、より簡単な半導体製造工程により送信端モジュールまたは受信端モジュールを製造することができる。
【解決手段】本発明は、電気信号または光信号に対する変換および伝送に応用する、光導波路構造を有する信号伝送モジュールであって、半導体基板と、第1膜層と、電気信号伝送デバイスと、光電気信号変換デバイスと、第2膜層と、光導波路構造と、を含む信号伝送モジュールである。その中、光電気信号変換デバイスは、電気信号または光信号を対応光信号または対応電気信号に変換する。光導波路構造のリフレクタの位置は、光電気信号変換デバイスに対応する。また、対応光信号は、第1膜層と、半導体基板と、第2膜層とを通り抜け、光導波路構造に入って伝送され、または光信号は逆方向で伝送されて光電気信号変換デバイスにより受信され対応電気信号に変換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路構造を有する信号伝送モジュールに関し、特に光導波路構造を用いて全反射信号伝送を行い、光/電気信号の変換や伝送に応用する送信端モジュール、受信端モジュールまたは送受信モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気信号を伝送するまたは電子装置を接続する場合は一般的に便利かつ安価な銅質材料の電線またはケーブルが用いられる。また、デジタル通信に用いられる高性能電子システムにおいて、プロセッサの数が多くなるだけでなく、信号の処理速度も速くなるため、信号または情報の伝送品質と速度もより重要になる。しかし、金属線によりシステム内のプロセッサやチップを接続することは、伝送、発送および受信の速度を制限する。
【0003】
一方、光学接続は、伝送線路の材料性質による影響を受けにくく、高い帯域幅容量と高速な伝送効果が得られるため、電子接続の代わりに光接続を利用する技術が重要になっている。発光ダイオード(LED)と半導体レーザーの技術が発展する中、光を媒介として信号を伝送する方式が開発された。主に電気−光カプラにより、電気−光信号または光-電気信号の変換、送信および受信を完成する。電気−光カプラは、主に光信号を提供する送信器または光源デバイスと、光信号を受信する受信器または光検出デバイスと、送信または受信した信号を増幅する信号増幅器とを含む。送信器および受信器は、通常一つのパッケージに統合される。パッケージの内部には、光ビーム以外、電気または実体接続のいずれも存在しない。したがって、電気−光カプラは信号の入力および出力において有効な隔離作用を持ち、かつ良い電気絶縁能力および干渉防止能力を有する。
【0004】
特許文献1には、電気−光カプラが開示されている。図1aは、結合装置101を示す断面概略図である。図1aに示すように、半導体基板103内でトレンチ構造105が形成され、トレンチ構造105の一端部には、斜めのリフレクタ107が定義される。光ファイバー109は、トレンチ構造105のもう一端部に配置されまたは取り付けられる。また、光デバイス111は、リフレクタ107に対応するように、半導体基板103上に配置される。図1aに示す構造において、上記光デバイス111は、光信号を発する光源や光信号を受信する受信器であり、光デバイス111と光ファイバー109とが結合するよう、光線がリフレクタ107により反射される。
以上のように、信号伝送の部分について、半導体基板103は、バンプ123を用いてプリント基板115上に配置されると共に、引き続きコンタクト117に電気的に接続される。また、回路125は、半導体基板127に含まれ、コンタクト131により半導体基板103上に配置されている。上記回路125は、電気的に接続されている場合、上記光デバイス111を駆動または制御することができる。コンタクト117から入った電気信号119は、上記光デバイス111により光信号113に変換され、上記リフレクタ107により反射されると、上記光ファイバー109から出力される。または、上記光ファイバー109から受信した光信号113は、上記リフレクタ107により反射され、また上記光デバイス111で受信されると、電気信号119に変換され、上記コンタクト117において出力される。電気絶縁性や干渉防止を実現するために、関連デバイスをリッド133で囲む。
【0005】
さらに、結合装置101は、複数の光ファイバー109や、トレンチ構造105、リフレクタ107、光デバイス111等の結合構造を含むことができる。図1bに示すように、構造が類似または同様の結合装置101a、101bは、複数の上記結合構造を含み、2本の光ファイバー109a、109bを介して、実体接続および信号伝送接続を完成する。
【0006】
しかし、上記光学的結合構造の設計において、トレンチ構造は、製造工程が複雑であるため、半導体基板内に形成することが困難である。また、関連デバイスのサイズが比較的に小さいという条件下では、光ファイバーを取り付けるかまたはトレンチ構造内に埋め込むことがさらに難しく、誤差が生じやすいため、光信号が光ファイバーまたは光デバイスに正確に反射されず、光学的信号の伝送に対して影響を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】美国特許第7306378号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、光導波路構造を有する信号伝送モジュールを提供することにある。光導波路構造の全反射信号の伝送技術を利用し、より簡単な半導体製造工程により送信端モジュールまたは受信端モジュールを製造することができると共に、従来技術において光ファイバーを精密に取り付ける時の困難と不便を防止し、取り付け誤差による光信号伝送の正確性の問題を減らすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、少なくとも1つの電気信号または光信号に対する変換および伝送に応用する信号伝送モジュールであって、半導体基板と、半導体基板の両側にある第1膜層と第2膜層と、電気信号伝送デバイスと、光電気信号変換デバイスと、第1光導波路構造と、を含む信号伝送モジュールである。その中、光電気信号変換デバイスは、電気信号または光信号を対応光信号または対応電気信号に変換し、また光導波路構造は、光電気信号変換デバイスの位置に対応するリフレクタを含み、対応光信号は、第1膜層と、半導体基板と、第2膜層とを通り抜け、リフレクタにより反射されて光導波路構造本体に入って伝送され、または光信号は逆方向で伝送されて光電気信号変換デバイスにより受信され対応電気信号に変換される。
本発明に係る信号伝送モジュールは、少なくとも送信端モジュールまたは受信端モジュールを含む。
【0010】
また、本発明は、少なくとも1つの電気信号または光信号に対する伝送および変換に応用する信号伝送モジュールであって、半導体基板と、半導体基板の両側にある第1膜層と第2膜層と、制御回路と、少なくとも1つの光電気信号変換デバイスと、光導波路構造と、を含む信号伝送モジュールである。光電気信号変換デバイスは、第1膜層に対応するように制御回路に配置され、電気信号を受信して対応光信号に変換し、または該光信号を受信して対応電気信号に変換する。制御回路は、第1膜層に隣接するように半導体基板の第1表面に配置される。制御回路は駆動回路であって良く、光電気信号変換デバイスが電気信号を対応光信号に変換するよう駆動する。また、制御回路は、トランスインピーダンス増幅回路であっても良く、光電気信号変換デバイスからの対応電気信号を増幅して出力する。光導波路構造は、該第2膜層上に形成され、リフレクタと光導波路構造本体と含み、リフレクタは、光導波路構造の第1端部に位置され、かつその位置は光電気信号変換デバイスに対応する。該制御回路は、演算機能を持ち、また対応光信号は、第1膜層と、半導体基板と、第2膜層とを通り抜け、光導波路構造の第1端部に入り、リフレクタにより反射され光導波路構造本体に入って伝送され、または光信号は、逆方向で伝送されて光電気信号変換デバイスにより受信され対応電気信号に変換される。
本発明をより深く理解してもらうため、以下の図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1a】図1aは、結合装置101を示す断面概略図である。
【図1b】図1bは、結合装置101a、101bが光ファイバー109a、109bを介して、実体接続および信号伝送接続を完成する構造を示す概略図である。
【図2a】図2aは、本発明の送信端モジュール2を示す断面概略図である。
【図2b】図2bは、光信号28の反射および伝送を示す概略図である。
【図3a】図3aは、光導波路構造26の第2端部262を示す断面概略図である。
【図3b】図3bは、光導波路構造26が第2膜層22上に配置される構造を示す立体概略図である。
【図4】図4は、本発明の送信端モジュールを示す立体概略図である。
【図5】図5は、本発明の受信端モジュール3を示す断面概略図である。
【図6】図6は、送信端モジュール2と受信端モジュール3とが接続される応用を示す概略図である。
【図7a】図7aは、送信端モジュール2aを示す断面概略図である。
【図7b】図7bは、送信端モジュール2bを示す断面概略図である。
【図7c】図7cは、送信端モジュール2cがプリント基板40上に配置される構造を示す概略図である。
【図7d】図7dは、送信端モジュール2cがプリント基板40上に配置される構造を示す概略図である。
【図8a】図8aは、送信端モジュール2dを示す断面概略図である。
【図8b】図8bは、光ファイバー63のもう一端部とアダプター70とが結合する構造を示す概略図である。
【図8c】図8cは、アダプター70を対応する伝送インターフェース71に接続する構造を示す概略図である。
【図9】図9は、送信端モジュール2と光ファイバー66とを接続する応用を示す概略図である。
【図10a】図10aは、送信端モジュール2と受信端モジュール3とを接続する応用を示す概略図である。
【図10b】図10bは、送信端モジュール2とチップ91との信号伝送を実現する応用を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明が提供する電気−光カプラまたは伝送構造は、電気−光信号変換が可能な送信端モジュール、光-電気信号変換が可能な受信端モジュール、または上記両機能を持つ送受信モジュールに関し、主に光を媒介として信号伝送を完成することを目的とする。本発明の概念は、主に半導体製造工程および光導波路の信号伝送技術を利用し、信号伝送品質を確保した上で、光-電気信号または電気−光信号の変換および伝送を完成することであり、ハードウェアまたは構造の製造または取り付けをしやすくすることを目的とする。
【0013】
以下に、好適な実施例により本発明を説明する。図2aは、本発明が提供する送信端モジュール2を示す断面概略図である。図2aに示すように、上記送信端モジュール2は、主に半導体基板20と、光源デバイス24と、光導波路構造26とを含み、上記半導体基板20上に上記光源デバイス24が配置される。この実施例では、上記半導体基板20として、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウエハーを両面研磨して(double sides polished)得た単結晶シリコン基板を用いる。このため、半導体製造工程により上記半導体基板20の上下両表面上に関連の膜層を容易に形成できる上、基板のシリコン材料の特性により、光信号が通過可能である。
【0014】
以上のように、この実施例において、上記半導体基板20の第1表面201および第2表面202に、それぞれ第1膜層21および第2膜層22が形成される。本発明の電気−光信号または光-電気信号の変換および伝送において、光信号が電磁気または電気に干渉されるのを防止することが必要であるため、第1膜層21により電気絶縁機能を提供し、また電気信号または光信号の漏れを阻止することができる。また、光信号の伝送は、上記第1膜層21および上記第2膜層22を通る必要があるため、第1膜層21および第2膜層22も高い光透過率を持つ必要がある。この実施例において、第1膜層21および第2膜層22としては、二酸化ケイ素のような誘電体の単層の膜層を用いることができる。また、他の実施例において、第1膜層21および第2膜層22としては、多層の膜層や、反射防止塗料(AR coating)を有する膜層を用いることもできる。これにより、光透過率を向上すると共に、波長、入射角度または低偏光依存性(low polarization dependence)に対する公差許容値を向上することができる。他に、第2膜層22は、電気絶縁機能および信号漏れ防止を提供することもできるが、必須ではない。
【0015】
上記光源デバイス24は、従来の発光ダイオード、半導体レーザー、または縦型空洞表面放出レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting Laser、VCSELと略称する)であり、主な機能は、関連する電気信号に基づいて、変換した光ビームまたは光信号を発生または送信する。また、この実施例において、上記送信端モジュール2は、上記第1膜層21上に形成される電気信号伝送デバイス23をさらに含む。上記光源デバイス24は、上記電気信号伝送デバイス23上に配置されると共に、上記電気信号伝送デバイス23に電気的に接続される。詳しくは、この実施例において、上記送信端モジュール2は、プリント基板上に配置される(以下の図面に示す)。上記プリント基板は、上記送信端モジュール2と電気的に接続され、電気信号27を提供または発生し、上記送信端モジュール2により受信、変換および伝送する。
【0016】
さらに、図2aに示すように、上記送信端モジュール2は、上記第1膜層21上に配置されると共に、上記電気信号伝送デバイス23に電気的に接続される駆動回路25を含む。この実施例において、上記駆動回路25は、上記電気信号27を受信し、上記電気信号伝送デバイス23を介して上記光源デバイス24を駆動することができる。光源デバイス24は、上記電気信号27を受信した後、対応光信号28に変換する。また、上記光源デバイス24と上記電気信号伝送デバイス23とは、一部の面積で電気的な接続が完成される。
【0017】
一方、上記送信端モジュール2をシステムオンチップ(SoC)方式で設計すれば、同時に駆動機能および演算機能を持たせるように、演算の部分を駆動回路25中に統合することもできる。
【0018】
この実施例において、上記電気信号伝送デバイス23は、金属材料からなり、中に電気信号27を伝送するための伝送線路が形成される(以下の図4の説明を参照)。上記伝送線路は、金属材料の特性より放熱機能をも持つ。上記光源デバイス24が電気−光信号を変換する時に発熱するため、上記光源デバイス24自体の温度も相対的に上昇する。これに対して、上記光源デバイス24と上記第1膜層21との間に位置される上記電気信号伝送デバイス23は、熱伝導または熱輻射方式で効率的に放熱することができる。
【0019】
光信号は上記電気信号伝送デバイス23を通ることができないため、好適な実施例では、光経路に貫通孔230(破線領域)を形成する。これにより、光信号28は、貫通孔230を通り抜け、上記第1膜層21、半導体基板20等を通る。この実施例において、貫通孔230の配置位置は、電気信号27の伝送に影響せず、また、貫通孔の面積が小さい設計においても電気信号伝送デバイス23の全体的な放熱効果を減少することはない。
【0020】
この実施例において、上記光導波路構造26は、上記半導体基板20と同様のシリコン材質を用いることができる。また、上記光導波路構造26の配置位置は、上記光源デバイス24に対応する。図2aに示すように、上記光導波路構造26は、リフレクタ263と光導波路構造本体260とを含み、光信号28は、上記光導波路構造本体260内で伝送され、また上記リフレクタ263により、光信号28の方向(三次元方向)が変えられる。この実施例において、発生した光信号28が上記リフレクタ263に照射されるように、上記リフレクタ263は、光源デバイス24に対応するように上記光導波路構造26の第1端部261に位置する。
【0021】
この実施例において、上記リフレクタ263は、上記第2膜層22と45度の夾角をなすように設計される。この設計では、一番高い伝送効果が得られる。詳しくは、本発明の半導体基板20、膜層21、22および光導波路構造26は、1つの半導体製造工程により一体化して形成することができる。すなわち、第2表面202に上記第2膜層22を形成した後、さらに第2膜層22上にシリコン基材を形成し、45度の斜面を形成するようにエッチングを行い、またその外層に関連の反射材料を塗布することにより、光導波路構造26および上記リフレクタ263の全体を完成することができる。一方、光源デバイス24、電気信号伝送デバイス23および駆動回路25等は、ウエハー接合(bonding)により上記第1膜層21上に配置させ接合させる。
【0022】
送信端モジュール2において、上記光源デバイス24が送信する光信号28は、順番に上記第1膜層21と、半導体基板20と、第2膜層22とを通り抜け、上記光導波路構造26の第1端部261に入り、45度の角度のリフレクタ263により反射され、転向して光導波路構造本体260中に入り、伝送される。
【0023】
図2bは、上記光信号28の反射および伝送を示す概略図である。図2bに示すように、光信号28の経路は、上記光導波路構造26の第1端部261に垂直に入り、上記リフレクタ263に照射された後、反射され、進行方向が90度変更されて上記光導波路構造本体260に入る。このため、光経路は、上記光導波路構造本体260の導波方向に平行する。ただし、上記光源デバイス24が送信する光信号は、光導波路構造26に完璧な垂直角度で入るとは限らないので、ある角度範囲内で微小に散乱する。
【0024】
図2bに示すように、2本の光経路28a、28bは、第1端部261に垂直に入るのではないため、リフレクタ263に反射された後、光導波路構造本体260において平行に伝送されない。しかし、このような状況でも、光経路28a、28bは、光導波路構造本体260の中に到達する時に入射角度が十分に大きい、つまり上の第2膜層22または下の空気に対して、全反射条件の臨界角を達したまたは超えているため、全反射方式によって光導波路構造本体260内で伝送される。これより分かるように、本発明は、全反射の効果が得られるように、第2膜層22に用いる材料について、屈折率も考慮する必要がある。すなわち、第2膜層22に用いる材料の屈折率は、光導波路構造26に用いるシリコン材料の屈折率より小さく、または、第2膜層22は、導波路コア(core)に比べて、屈折率が低い。
【0025】
上記光導波路構造26の形状設計について、図3aは、上記光導波路構造26のもう一端部の第2端部262を示す断面概略図である。図3aに示すように、光導波路構造26の両側面は、相対する斜面であるため、上記光信号がその内部に制限され伝送される。また、図3bは、上記光導波路構造26を第2膜層22上に配置する構造を示す立体概略図である。一般的な実施効果で言えば、上記光信号28は、リフレクタ263に集中され、かつ光導波路構造本体260の上部および下部での全反射を利用して伝送されるため、上記光導波路構造26の全体の形状または外観設計は、特に条件を制限されず、45度のリフレクタ263の面積を保ち、かつ光信号がその中で全反射されれば良い。
【0026】
さらに、図3bは、第2膜層22上に他に複数の光導波路構造26a、26bが配置される構造をも示す。上述した好適な実施例において、送信端モジュール2は、光源デバイス24が発生させる光信号28を受信する光導波路構造26を含む。しかし、同じ送信端モジュールにおいて、上述した概念に基づいて、複数の互いに対応する光源デバイスと光導波路構造を設計することも可能である。第2膜層22上のそれぞれの光導波路構造の位置は、上部にある光源デバイスに対応する。
【0027】
図4は、複数の光導波路構造を持つ送信端モジュール2を示す。図4に示すように、例えば、4つの光源デバイス24、24a〜24cは、4つの対応光信号(未図示)を発生させ、それぞれ下部にある4つの光導波路構造26、26a〜26cにより受信される。言い換えれば、電気信号伝送デバイス23は、駆動回路25に電気的に接続されるための同じ数量の伝送線路を持つ。これにより、4つの電気信号(未図示)を受信して、4つの光源デバイス24、24a〜24cが電気−光信号変換して送信するように駆動することができる。これで、それぞれの光信号は、下部にある対応する4つの光導波路構造26、26a〜26cにより伝送される。
【0028】
上述した好適な実施例に係る送信端モジュール2は、電気−光信号変換を行い、光信号を伝送するため光導波路構造26に導入する。この構造を同様に受信端モジュールに応用することができる。それを用いて、光信号を受信して電気信号に変換し、それを後段の電子装置に伝送する。
【0029】
図5は、本発明に係る受信端モジュール3を示す断面概略図である。図5に示すように、上記受信端モジュール3は、半導体基板30と、光検出デバイス34と、光導波路構造36と、電気信号伝送デバイス33と、トランスインピーダンス増幅回路35と、それぞれ上記半導体基板30の第1表面301と第2表面302に形成される第1膜層31と第2膜層32とを含む。上記受信端モジュール3について、詳細な構造や、部品の材料、機能、電気的接続関係、配置位置などは、上述した送信端モジュール2に類似しており、両者は信号伝送と変換における進行方向と順番のみに差異がある。すなわち、上記送信端モジュール2における上記光源デバイス24を上記受信端モジュール3における上記光検出デバイス34、かつ上記駆動回路25を上記トランスインピーダンス増幅回路35に置き換える。
【0030】
その中、光検出デバイス34は、従来の光受信ダイオードまたは光受信器であって良く、主な機能は、伝送されてきた光信号38を受信して対応電気信号37に変換し、それを伝送する。そこで、上記光導波路構造36の第2端部362から伝送されてきた光信号38は、全反射方式で光導波路構造本体360中で伝送され、また45度夾角をなすリフレクタ363に照射され、反射される。そして、上記光導波路構造36の第1端部361から、第2膜層32と、半導体基板30と、第1膜層31とを通り抜け、貫通孔330から上記光検出デバイス34に到達する。そこで電気信号37に変換された後、上記電気信号伝送デバイス33により伝送される。
【0031】
同様に、上記受信端モジュール3はプリント基板上に配置される(以下の図面に示す)。トランスインピーダンス増幅回路35は、光検出デバイス34が変換した電気信号37を増幅してから出力する。また、受信端モジュール3に電気的に接続されるプリント基板は、増幅された電気信号37を受信して出力する。また、光検出デバイス34に接触している電気信号伝送デバイス33は、その金属材料により、光検出デバイス34が対応光信号38を受信する時に放熱を手助けする。
【0032】
類似するように、上記受信端モジュール3をシステムオンチップ(SoC)方式で設計すれば、同時にトランスインピーダンス増幅機能および演算機能を持たせるように、演算の部分をトランスインピーダンス増幅回路35中に統合することもできる。
【0033】
本発明の受信端モジュール3は、複数組の光検出デバイス34と対応光導波路構造36を含むことができる。その構造は、図4に示す構造に類似し、同時に複数の光-電気信号の変換および受信を行うことができる。
【0034】
本発明は、送信機能と受信機能が統合された送受信モジュールに応用することができる。例えば、図4に示すような光源デバイスの一部を光検出デバイスに変えることにより、光源デバイスと光検出デバイスはそれぞれ対応光導波路構造を有するようになる。すなわち、図2aに示す送信端モジュール2と図5に示す受信端モジュール3とを統合するため、この送受信モジュールは、同時に光信号を送信および受信する機能を持つ。上述した送信端モジュール、受信端モジュールおよび送受信モジュールをまとめて信号伝送モジュールと称する。以下の送信端モジュールまたは受信端モジュールについての応用は、他の2種類の信号伝送モジュールにも応用することができる。需要により、光電気信号変換デバイスとして、光源デバイスまたは光検出デバイスを選択し、また制御回路として、駆動回路25またはトランスインピーダンス増幅回路35を選択するのみに差異がある。
【0035】
上記送信端モジュール2または受信端モジュール3は、伝送部品(例えば、光ファイバー)に接続されると、光信号を送信端モジュール2から出力し、または受信端モジュール3から外部の光信号を受信することができる。図6は、光導波路構造を持ち信号伝送を行う送信端モジュール2と受信端モジュール3とが接続される応用を示す概略図である。図6に示すように、送信端モジュール2と受信端モジュール3は、それぞれプリント基板40、50上に配置されており、またプリント基板40、50のそれぞれは送信端モジュール2と受信端モジュール3に電気的に接続される。これにより、変換される電気信号を提供し、または変換された電気信号を受信して、そして出力する。また、送信端モジュール2または受信端モジュール3がプリント基板40、50上に配置される時、その底部には各光導波路構造を収容する空間が存在する。プリント基板40、50上にはそれぞれ複数のガイド41、42、51、52が配置される。
【0036】
また、送信端モジュール2と受信端モジュール3との間での光信号伝送には、光ファイバー60を利用する。従来の高速、高い帯域幅容量の光ファイバー部品を用いれば良い。図6に示すように、この実施例において、上記光ファイバー60は、両端にある取り付け端部61、62には取り付け用リード611、612、621、622が設計されており、その位置およびサイズは、上記ガイド41、42、51、52に対応する。取り付け用リード611、612、621、622がガイド41、42、51、52に挿入される時、取り付け端部61、62にある伝送インターフェース610、620は、送信端モジュール2または受信端モジュール3の光導波路構造の第2端部262、362にそれぞれ付着することができる。これにより、送信端モジュール2と、光ファイバー60と、受信端モジュール3との間の取り付けおよび接続が完成されるため、対応光信号を伝送するための導入および導出を行うことができる。
【0037】
本発明の送信端モジュール2は、必ずしも本発明の受信端モジュール3と組み合わせて使用するとは限らない。すなわち、本発明の送信端モジュール2を従来の受信端モジュールと組み合わせて使用し、または本発明の受信モジュール3を従来の送信端モジュールと組み合わせて使用し、または本発明の送受信モジュールを従来の送受信モジュールと組み合わせて使用することも可能である。したがって、光ファイバー60の一端部(すなわち、取り付け端部61または62)を本発明のように設計して本発明のモジュールと接続すると共に、もう一端部を従来の光ファイバーの接続方式を利用して対応装置に取り付ける(例えば従来の結合装置のトレンチ構造に取り付ける)こともできる。
【0038】
本発明の概念は、上述した好適な実施例に基づいて変更設計を行うことも可能である。例えば、本発明の各モジュールに含まれる光導波路構造は、光源デバイスまたは光検出デバイスとの間に、半導体基板の存在により隔たっているため、送信端モジュールにおける駆動回路および受信端モジュールにおけるトランスインピーダンス増幅回路の配置は、さらに様々な変更を行うことが可能である。
【0039】
図7aは、送信端モジュール2aを示す断面概略図である。この変更設計において、関連デバイスは、上述した好適な実施例のものと同様であり、ただし半導体基板20の第1表面201上に形成された第1膜層21aを少し変更して、第1表面201を全部覆わないように光経路上にのみ形成する。上記第1膜層21aも、光に対する高透過性および反射防止性を持つ。また、駆動回路25aは、第1膜層21aに隣接するように第1表面201上に配置され、電気的に接続される上の光源デバイス24を制御または駆動することができる。より詳しく説明すると、上記第1膜層21aは、以下のように形成される。すなわち、駆動回路25aの特定の範囲で貫通孔をつくり、次に上記特定の範囲内にある第1表面201の上に第1模層21aを形成する。この変更設計において、上述した好適な実施例での電気信号伝送デバイスは、上記駆動回路25aの一部(例えば、光源デバイス24と駆動回路25aとの間で接続および支持を行う部分)に統合されるため、上記駆動回路25aは、そのまま第1表面201上の回路層になる。回路駆動を行うための構造は、比較的に狭い線幅の製造工程で製造することができる一方、光路通過のための下層は、比較的に広い線幅の製造工程を必要とする。したがって、本発明は、異なる線幅または製造工程の回路、光路構造を同じシリコン基板に完成することができる。また、モノリシックの(monolithic)光電素子に統合し、駆動機能と演算機能とを持たせることにより、高効率の光学伝送を提供することができる。
【0040】
図7bは、送信端モジュール2bを示す断面概略図である。この変更設計において、電気信号伝送デバイス23bは、駆動回路25bの下部まで延伸されると共に、電気的に接続される。すなわち、駆動回路25bは、フリップチップ(Flip‐Chip)の混成集積(hybrid integration)方式により、駆動回路25bと半導体基板20との間に電気信号伝送デバイス23bがあるように、その上に配置される。なお、好適な配置では、駆動回路25bと光源デバイス24とを電気信号伝送デバイス23b上に同じ高さで形成させる。
【0041】
また、この図面は、光導波路構造26の第2端部262に、半導体基板20の側壁まで延びる第3膜層264が形成される構造をも示す。上記第3膜層264は、反射防止塗料(AR coating)の膜層であるため、光信号がその中または接続されているデバイスで伝送される時に、光の透過率が向上する。この反射防止の設計を前述した好適な実施例および受信端モジュールに応用することもできる。同様に、第3膜層264は、単層膜または多層膜であり、光ビームの透過率を向上することにより、波長、入射角度または低偏光依存性に対する公差許容値を向上することができる。
【0042】
また、図7cおよび図7dは、送信端モジュール2cがプリント基板40上に配置される構造を示す概略図である。図7cにおいて、駆動回路25cをプリント基板40上に配置すると共に、半導体基板20に金属の貫通孔(Via)構造をつくることにより、電気信号は、プリント基板を通り抜け、半導体基板20内の金属配線を経由して上の回路層に電気的に接続される。また、図7dに示す実施変更において、駆動回路25cをプリント基板40上に配置すると共に、ワイヤーボンディングにより電気信号伝送デバイス23cと駆動回路25cとを電気的に接続する。一方、上記図7a〜図7dにおける概念、構造および変更設計は、受信端モジュールにおけるトランスインピーダンス増幅回路にも応用する。ただし、その中の電気−光信号は伝送方向が逆方向である。
【0043】
本発明の光源デバイスまたは光検出デバイスの各モジュールにおける配置は、半導体基板の隔たりにより、それぞれの光導波路構造と比較的に離れているため、光導波路構造の配置により、光信号を効果的に制限して歪みなく伝送することができる。その上、後段の光ファイバーまたは関連接続構造に接続され取り付けられる時でも、構造が比較的に精密な光源デバイスまたは光検出デバイスに対してダメージを与えにくい。したがって、本発明は接続設計に対しても様々な実施変更を行うことにより、光信号を同様に送信端モジュールと受信端モジュールとの間で伝送することができる。
【0044】
図8aは、送信端モジュール2dを示す断面概略図であり、各デバイスの設計は、上述した好適な実施例での設計と同じであり、ただし半導体基板20の光導波路構造26の第2端部に対応する部分に溝203を形成する。上記溝203の形状は、光ファイバー63の取り付け端部の形状に対応し、例えばU字形またはV字形であって良い。上記光ファイバー63を上記溝203に取り付ける時、光信号伝送のため、光導波路構造26の光導波路構造本体260に合致しなければならない。また、この図に示す設計では、光ファイバー63と上記溝203との接合が固定されているため、繰り返して着脱しまたは取り付けることができない。もし着脱可能なように設計する場合、着脱する位置を光源デバイス24から離れるほど、上記光源デバイス24にダメージを与えにくい。また、同じ概念および構造は、受信端モジュールまたは送受信モジュールに応用することができる。
【0045】
また、図8aに基づいて実施変更を行い、上記光ファイバー63の外部におけるもう一端部に対して、関連アダプターと結合し、さらに対応インターフェースと接続および伝送を行うように設計することができる。図8bおよび図8cは、それぞれ上記光ファイバー63のもう一端部とアダプター70とが結合する構造を示す概略図、および上記アダプター70を対応伝送インターフェース71に取り付ける構造を示す概略図である。上記2つ図面に示す上記アダプター70および上記伝送インターフェース71は、従来のデバイスであり、また上記伝送インターフェース71は、上記アダプター70と接続するために従来の回路基板またはマザーボードに配置される。上記アダプター70には45度のリフレクタ72が設計されるため、上記光ファイバー63の中の光信号は、リフレクタ72により反射されて伝送インターフェース71に入り、受信、光電変換および伝送される。したがって、本発明に係る送信端モジュールまたは受信端モジュールは、対応光ファイバーにより光信号を伝送する時、従来の関連デバイスと異なる結合および伝送を行うことができる。
【0046】
図9は、本発明の送信端モジュール2と光ファイバー66とが接続される応用を示す概略図である。この図において、送信端モジュール2は、取り付け用ボード43上に配置される。また、上記取り付け用ボード43には、取り付け用ボード64を挿入するための2つのガイド44、45が設けられており、それにより、取り付け用ボード64にある取り付け端部65を送信端モジュール2の光導波路構造の第2端部に付着させることができる。あるいは、さらに細かいプラグ構造または連結構造を設けることにより、両者の結合を固定させると共に、取り外しまたは着脱を提供する。これにより、光信号は、取り付け端部65を経由して光ファイバー66に導入され伝送される。同じように、同じ概念および構造は、受信端モジュールまたは送受信モジュールに応用することができる。
【0047】
図10aは、本発明の送信端モジュール2と受信端モジュール3とを接続する応用を示す概略図である。この図において、送信端モジュール2および受信端モジュール3は、それぞれカード81、82に配置される。用いられるプリント基板は、光導波路構造86と2つの対応スロット83、84とを含む。取り付ける時、カード81、82をそれぞれ対応スロット83、84に挿入し、また光導波路構造26および36の第2端部を光導波路構造86の両端部に結合する。類似的に、上記光導波路構造86は、光導波路構造本体860と、両端のそれぞれで45度のリフレクタ861、862とを含む。したがって、この設計により、信号は、光の形式で上記モジュール2、3と上記プリント基板80との間で伝送される。すなわち、対応光信号は、光導波路構造26から上記光導波路構造86中に導入され、リフレクタ861により反射されて上記光導波路構造本体860において全反射方式で伝送され、リフレクタ862により反射された後、光導波路構造36中に導入される。
【0048】
また、上記光導波路構造26、36のシリコン材質とは異なり、プリント基板80上の光導波路構造86は、高分子ポリマー材料により形成される。また、この接続構造は、光ファイバーを用いて伝送を行う必要がない以外、伝送する対象についても、2枚のカードの間を同じ回路基板または異なる回路基板上の任意の2つのデバイスまたは2つのチップに変えることができる。
【0049】
図10bは、光導波路構造を用いて送信端モジュール2とチップ91との信号伝送を行う応用を示す概略図である。この図において、送信端モジュール2は、プリント基板40上に配置されると共に、上記チップ91は、光導波路構造92を含むプリント基板90上に配置される。送信端モジュール2の光導波路構造26は、上記光導波路構造92に付着することができる。また、上記光導波路構造92は、光導波路構造本体920と45度のリフレクタ921とを含むため、対応光信号は、光導波路構造26から上記光導波路構造本体920に導入されると、全反射方式で伝送され、リフレクタ921により反射された後、上記チップ91に受信される。これにより、回路基板と回路基板、またはチップとチップとの間の光信号伝送を完成する。同じように、同じ概念および構造は、受信端モジュールまたは送受信モジュールにも応用することができる。
【0050】
上述をまとめると、本発明は、半導体製造工程の技術と全反射が可能な光導波路の信号伝送技術を利用することにより、簡単かつ便利に同じ製造工程で送信端モジュール、受信端モジュールまたは送受信モジュールを製造することができる。このため、複雑な製造工程で従来技術のトレンチ構造を形成し、または対応光ファイバーを精密に取り付けまたは埋め込む必要がない。本発明の概念を利用することにより、使用される光ファイバーを便利に送信端モジュール、受信端モジュールまたは送受信モジュールに組み合わせ、接続することができる上、光源デバイスまたは光検出デバイスにダメージを与えることを効果的に防止することができる。同時に、取り付け誤差による信号伝送への影響を避けることができる。また、本発明の概念を回路基板と回路基板との間やチップとチップとの間など、長距離または短距離の光信号伝送に柔軟に応用することが可能である。したがって、本発明の概念は、従来技術での関連問題を効果的に解決でき、本発明の主な目的を達成することができる。
【0051】
当業者は、本発明と同じ目的を前提として、本発明が開示した概念と実施例変更を利用して設計と方法改良の基礎とすることが可能である。それらの変更、組み換えとおよび改良は、特許請求の範囲が限定する保護範囲を逸脱することができない。したがって、本発明に基づいて行った様々な変更もすべて特許請求の範囲の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0052】
101、101a、101b 結合装置
103、127 半導体基板
105 トレンチ構造
107 リフレクタ
109、109a、109b 光ファイバー
111 光デバイス
113 光信号
115 プリント基板
117 コンタクト
119 電気信号
123 バンプ
125 回路
131 コンタクト
133 リッド
2、2a〜2d 送信端モジュール
20、30 半導体基板
201、301 第1表面
202、302 第2表面
203 溝
21、21a、31 第1膜層
22、32 第2膜層
23、23b〜23c、33 電気信号伝送デバイス
230、330 貫通孔
24、24a〜24c 光源デバイス
25、25a〜25c 駆動回路
26、26a〜26c、36、86、92 光導波路構造
260、360、860、920 光導波路構造本体
261、361 第1端部
262、362 第2端部
263、363、72、861、862、921 リフレクタ
264 第3膜層
27、37 電気信号
28、38 光信号
28a、28 光経路
3 受信端モジュール
34 光検出デバイス
35 トランスインピーダンス増幅回路
40、50、80、90 プリント基板
43 取り付け用ボード
41、42、44、45、51、52 ガイド
60、63、66 光ファイバー
伝送インターフェース610、620、71
61、62、65 取り付け端部
611、612、621、622 取り付け用リード
64 取り付け用ボード
70 アダプター
81、82 カード
83、84 スロット
91 チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電気信号または光信号に対する変換および伝送に応用する信号伝送モジュールであって、
半導体基板と、
該半導体基板の第1表面に形成され、電気絶縁を提供する第1膜層と、
該第1表面に形成され、対応電気信号を伝送する電気信号伝送デバイスと、
該電気信号伝送デバイス上に配置されると共に、該電気信号伝送デバイスに電気的に接続され、該電気信号を受信して対応光信号に変換し、または該光信号を受信して対応電気信号に変換する少なくとも1つの光電気信号変換デバイスと、
該半導体基板の第2表面に形成される第2膜層と、
該第2膜層上に形成される少なくとも1つの第1光導波路構造と、を含み、
該第1光導波路構造は、リフレクタと光導波路構造本体とを含み、該リフレクタは、該第1光導波路構造の第1端部に位置され、かつ該リフレクタの位置は該光電気信号変換デバイスに対応し、
該対応光信号は、該第1膜層と、該半導体基板と、該第2膜層とを通り抜け、該第1光導波路構造の第1端部に入り、該リフレクタにより反射され該光導波路構造本体に入って伝送され、または該光信号は、該光導波路構造の第2端部から該光導波路構造本体に入り、該リフレクタにより反射され該第1光導波路構造の第1端部から該第2膜層と、該半導体基板と、該第1膜層とを通り抜け、該光電気信号変換デバイスにより受信され、該対応電気信号に変換され、該電気信号伝送デバイスにより該電気信号が伝送されることを特徴とする信号伝送モジュール。
【請求項2】
該半導体基板は、両面研磨の単結晶シリコン基板であり、該第1膜層と該第2膜層は、誘電体膜層であることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項3】
該信号伝送モジュールは、プリント基板に電気的に接続されるように該プリント基板上に配置され、該プリント基板は該電気信号を該信号伝送モジュールへ提供し、または該信号伝送モジュールは該対応電気信号を該プリント基板へ出力することを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項4】
該電気信号伝送デバイスは、金属材料であり、
該光電気信号変換デバイスの放熱を手助けするように該電気信号伝送デバイスの一部が該光電気信号変換デバイスに接触していることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項5】
該第1光導波路構造は、シリコン材質であり、
該リフレクタと該第2膜層とは45度の夾角をなし、
該リフレクタは、半導体エッチング法により形成され、
該光信号または該対応光信号は、全反射方式で該光導波路構造本体中において伝送されることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項6】
該第1光導波路構造の第2端部は、光ファイバーまたはプリント基板の第2光導波路構造に接続されることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項7】
該第1光導波路構造の第2端部には、第3膜層が形成され、
該第1膜層、該第2膜層または該第3膜層は、単層膜または多層膜であり、反射防止かつ透過率向上を提供すると共に、波長、入射角度または低偏光依存性に対する公差許容値を向上することを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項8】
該信号伝送モジュールは、少なくとも1つの送信端モジュールを含み、
該光電気信号変換デバイスは、光源デバイスであり、該光源デバイスは、発光ダイオード、半導体レーザーまたは縦型空洞表面放出レーザーであることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項9】
該送信端モジュールは、駆動回路を含み、
該駆動回路は、該第1膜層、該電気信号伝送デバイス、またはプリント基板上に配置されると共に、該電気信号伝送デバイスに電気的に接続され、該光源デバイスを駆動し該対応光信号を発生させることを特徴とする請求項8に記載の信号伝送モジュール。
【請求項10】
該信号伝送モジュールは、少なくとも1つの受信端モジュールを含み、
該光電気信号変換デバイスは、光検出デバイスであり、該光検出デバイスは、光受信ダイオードまたは光学的受信器であることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送モジュール。
【請求項11】
該受信端モジュールは、トランスインピーダンス増幅回路を含み、該トランスインピーダンス増幅回路は、該第1膜層、該電気信号伝送デバイス、またはプリント基板上に配置されると共に、該電気信号伝送デバイスに電気的に接続され、該対応電気信号を増幅してから出力することを特徴とする請求項10に記載の信号伝送モジュール。
【請求項12】
該信号伝送モジュールは、少なくとも該送信端モジュールと該受信端モジュールとを含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の信号伝送モジュール。
【請求項13】
少なくとも1つの電気信号または光信号に対する変換および伝送に応用する信号伝送モジュールであって、
半導体基板と、
該半導体基板の第1表面に形成され、反射防止を提供する第1膜層と、
該第1膜層に隣接するように該半導体基板の第1表面に配置される制御回路と、
該第1膜層に対応するように該制御回路上に配置されると共に、該制御回路に電気的に接続され、該電気信号を受信して対応光信号に変換し、または該光信号を受信して対応電気信号に変換する少なくとも1つの光電気信号変換デバイスと、
該半導体基板の第2表面に形成される第2膜層と、
該第2膜層上に形成される少なくとも1つの光導波路構造と、を含み、
該光導波路構造は、リフレクタと光導波路構造本体とを含み、該リフレクタは、該光導波路構造の第1端部に位置され、かつ該リフレクタの位置は該光電気信号変換デバイスに対応し、
該制御回路は、演算機能を持ち、
該対応光信号は、該第1膜層と、該半導体基板と、該第2膜層とを通り抜け、該光導波路構造の第1端部に入り、該リフレクタにより反射され該光導波路構造本体に入って伝送され、または該光信号は、該光導波路構造の第2端部より該光導波路構造本体に入り、該リフレクタにより反射され該光導波路構造の第1端部より該第2膜層と、該半導体基板と、該第1膜層とを通り抜け、該光電気信号変換デバイスにより受信され、該対応電気信号に変換されることを特徴とする信号伝送モジュール。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【公開番号】特開2011−248361(P2011−248361A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115725(P2011−115725)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(504007741)國立中央大學 (28)
【Fターム(参考)】