説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】同一配線層の配線間における実効誘電率の増大及び配線幅のばらつきの増加を解消しつつ、ナノホールパターンの形成時における反射率差に起因する課題と、エッチングによる配線信頼性低下の課題とを同時に解決できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部である第1のナノコラム型ホール11bを有する第1の層間絶縁膜11と、該第1の層間絶縁膜11に選択的に形成された下層配線12とを有している。下層配線12の上部には、金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜12cが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、エアギャップを用いた配線構造を含む半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の製造において、素子の高速化を図るため、エアギャップ配線が検討されている。通常、配線のRC遅延(抵抗成分と容量成分とによる遅延)のうち、容量成分に基づく遅延は、配線の周囲の絶縁膜の比誘電率によって決定される。エアギャップ配線が検討されている背景として、素子の微細化に伴って絶縁膜の比誘電率による遅延の要素がトランジスタの動作速度と同等以上の影響を与えるようになってきたことが挙げられる。
【0003】
これに対し、絶縁膜の比誘電率の更なる低減を図ることも検討されている。層間絶縁膜に主として用いられる酸化シリコンの比誘電率は4.1であり、最近では比誘電率が2.0程度の低誘電率膜(porous low−k膜)も開発されている。しかし、低誘電率膜の比誘電率の低減にも限界がある。上述のエアギャップ配線では、配線の周囲に空間領域を形成しているため、比誘電率を1にまで低減させることができるので、半導体素子の一層の高速化が図れる。従って、エアギャップ配線は、特に配線幅が32nm世代以降における実用化が期待されている。
【0004】
第1の従来例に係るエアギャップ形成方法として、特許文献1には以下のような方法が記載されている。まず、絶縁膜の上に炭素(カーボン)層を形成する。続いて、形成した炭素層中に配線溝を形成し、その後、配線溝に金属膜を埋め込んで配線を形成する。次に、炭素層の上に配線を含む全面にわたってシリコン酸化膜を堆積する。続いて、熱処理により、炭素層を灰化して配線同士の間に空洞部を形成する。その後、配線層の形成を繰り返して、多層配線を形成する。以上のような形成方法は、特許文献2にも記載されている。
【0005】
しかしながら、第1の従来例に係るエアギャップ配線の形成方法は、シリコン酸化膜を支持するのが配線のみであるため、半導体素子の機械的強度が低下してしまうという問題がある。また、多層配線を形成する際に、下層配線と上層配線とを接続する接続孔との合わせずれが許容範囲を超えると、下層配線同士の間に形成されたエアギャップを接続孔が貫通するという問題も発生する。これらの解決策の1つとして、ナノコラム状のエアギャップを有する配線構造が提案されている。この構造では、ナノスケールのコラム(柱)状エアギャップが配線間に形成されるため、配線間の絶縁膜占有率が高いので、機械的強度が確保される。また、接続孔と下層配線との合わせずれが生じたとしても、下層配線同士の間に形成されているエアギャップの線幅がナノスケールのため問題とはならない。
【0006】
以下、第2の従来例に係るナノコラム状のエアギャップを用いた半導体装置の製造方法について図6を参照しながら説明する。
【0007】
図6は第2の従来例に係るナノコラム型エアギャップを有する銅配線の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0008】
まず、図6(a)に示すように、機能素子等が形成された半導体基板(図示せず)の上に層間絶縁膜111を形成する。続いて、リソグラフィ法により、層間絶縁膜111の上に、下層配線溝111aを形成し、形成した下層配線溝111aの内部に、タンタル(Ta)及び窒化タンタル(TaN)の積層膜よりなるバリアメタル膜112aと銅膜112bとからなる下層配線112を形成する。
【0009】
次に、図6(b)に示すように、下層配線112を含む層間絶縁膜111の上に、リソグラフィ法により、数十ナノメートル寸法の径を持つホールレジストパターン113を形成する。
【0010】
次に、ホールレジストパターン113をマスクとして、層間絶縁膜111に対してドライエッチングを行うことにより、層間絶縁膜111にナノコラム型の複数のホールを形成する。
【0011】
しかしながら、第2の従来例に係る製造方法には、以下に示す3つの課題がある。第1に、図6(b)において、現状のリソグラフィ技術では50nm以下のパターン形成が困難である。そのため、50nm以下の径のナノホールを形成する場合には、他の手法を用いる必要がある。
【0012】
第2に、ホールレジストパターン113は、例えば反射率が異なる材料からなる下層配線(金属)112と層間絶縁膜111との上に形成されるため、リソグラフィ時の露光量が金属上と絶縁膜上とで異なる。その結果、均一なホールレジストパターン113を形成することが困難となるので、形成されるナノホールも不均一な形状となる。
【0013】
第3に、層間絶縁膜111にナノホールを形成する際に、下層配線112も同時にドライエッチングによる過酷な反応性イオンエッチングプロセスにさらされる。このため、信頼性が高い配線の形成が困難となる。
【0014】
上記の課題を解決するために、第3の従来例として、特許文献3においては、以下のような構成を採る。図7は特許文献3に記載されているナノコラム状のエアギャップを適用した半導体装置の断面構成を示している。まず、第2の課題を解決するため、半導体基板120の上に形成された層間絶縁膜121に下層配線溝121aを形成し、その後、下層配線溝121aが形成された層間絶縁膜の上に他の絶縁膜を平坦に形成する。その結果、均一なホールパターンを形成することができる。
【0015】
また、第3の課題を解決するために、図7に示すように、例えば、層間絶縁膜121における下層配線溝121aの間の領域に他の絶縁膜と共にホール121bを形成し、続いて、他の絶縁膜を除去した後、下層配線溝121a及び層間絶縁膜121を保護する保護膜である酸化膜サイドウォール123を形成する。最後に、下層配線溝121aにバリア膜122a及び金属膜122bを埋め込むことにより、下層配線122を形成している。その結果、下層配線122はイオンエッチングプロセスにさらされることがなくなる。
【特許文献1】特開平09−237831号公報
【特許文献2】特開2003−115534号公報
【特許文献3】特開2005−268783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、前記第3の従来例に係る半導体装置の製造方法は、現状のリソグラフィ技術では50nm以下のレジストパターンの形成が困難であるという第1の課題が解決していないのみならず、新たな問題が発生する。すなわち、層間絶縁膜121及び下層配線122等の各側壁に酸化膜サイドウォール123を形成するため、下層配線122同士の間の実効誘電率が増大すると共に配線幅のばらつきが増加するという問題である。
【0017】
本発明は、前記従来の問題を解決し、同一配線層の配線間における実効誘電率の増大及び配線幅のばらつきの増加を解消しつつ、ナノホールパターンの形成時における反射率差に起因する課題と、エッチングによる配線信頼性低下の課題とを同時に解決できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体装置及びその製造方法を、ナノホールが形成される層間絶縁膜の上に、配線を覆う金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜を形成する構成とする。
【0019】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、半導体基板の上に形成された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜に選択的に形成された複数の第1の配線とを備え、第1の絶縁膜における互いに隣り合う第1の配線同士の間の領域には、半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部が形成され、第1の配線の上部に、金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜が形成されていることを特徴とする。
【0020】
本発明の半導体装置によると、第1の配線の上部に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜が形成されているため、第1の配線が形成される第1の絶縁膜に基板面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部を形成する際に、第1の配線にエッチングダメージを被ることがないので、配線の信頼性が低下することがない。
【0021】
本発明の半導体装置において、複数の空間部は、第1の絶縁膜に配列パターンとして形成されていることが好ましい。
【0022】
本発明の半導体装置において、空間部の底部の直は、2nm以上で且つ50nmよりも小さいことが好ましい。
【0023】
本発明の半導体装置は、第1の絶縁膜の下側に形成され、空間部の底部と接する第2の絶縁膜をさらに備えていることが好ましい。
【0024】
本発明の半導体装置は、第1の配線と接する第2の絶縁膜をさらに備えている場合に、空間部は第1の絶縁膜を貫通していることが好ましい。
【0025】
また、第1の絶縁膜の誘電率は、第2の絶縁膜の誘電率よりも小さいことが好ましい。
【0026】
本発明の半導体装置は、第1の絶縁膜の上に形成され、第1の配線と接する第3の絶縁膜と、第3の絶縁膜に形成された第2の配線とをさらに備えていることが好ましい。
【0027】
本発明の半導体装置において、キャップ膜は、Co、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属から選択された1種類以上の金属を含む合金、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属の酸化物、又はCuSiNであり、キャップ膜は導電性を有していることが好ましい。
【0028】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板の上に第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、工程(a)よりも後に、第1の絶縁膜に複数の第1の配線を選択的に形成する工程(b)と、工程(b)よりも後に、複数の第1の配線の上部に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、第1の絶縁膜における互いに隣り合う第1の配線同士の間の領域に、半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部を形成する工程(d)とを備えていることを特徴とする。
【0029】
本発明の半導体装置の製造方法によると、第1の配線の上部に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜を形成し、その後、第1の絶縁膜に、半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部を形成する。これにより、キャップ膜に覆われた第1の配線はエッチングダメージを被ることがないので、配線の信頼性が低下することがない。
【0030】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)において、複数の空間部は、第1の絶縁膜に配列パターンとして形成することが好ましい。
【0031】
本発明の半導体装置の製造方法において、空間部の底部の径は、2nm以上且つ50nmよりも小さくなるように形成することが好ましい。
【0032】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)よりも前に、半導体基板と第1の絶縁膜との間に、空間部の底部と接する第2の絶縁膜を形成する工程(e)をさらに備えていることが好ましい。
【0033】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(e)において、第1の絶縁膜と第2の絶縁膜とが接触する界面が第1の配線の下部よりも下側に位置するように、第2の絶縁膜を形成することが好ましい。
【0034】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)において、空間部は第1の絶縁膜を貫通するように形成することが好ましい。
【0035】
本発明の半導体装置の製造方法において、第1の絶縁膜の誘電率は第2の絶縁膜の誘電率よりも小さいことが好ましい。
【0036】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)よりも後に、第1の絶縁膜の上に、第1の配線と接するように第3の絶縁膜を形成する工程(f)と、工程(f)よりも後に、第3の絶縁膜に第2の配線を形成する工程(g)とをさらに備えていることが好ましい。
【0037】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)において、空間部はガスクラスタイオンビーム法により形成することが好ましい。
【0038】
この場合に、ガスクラスタイオンビーム法において、ガスクラスタイオンの生成には、Ar、C、SiH、NH、CH及びCFのうちから選択される少なくとも1つを用いることが好ましい。
【0039】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(c)において、キャップ膜は、選択めっき法により、CoWP、 CoWB、 NiMoP及びNiMoBのうちから選択される少なくとも1つから形成することが好ましい。
【0040】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、工程(c)において、キャップ膜は、ガスクラスタイオンビーム法により、Ta、Ru、Co、Mn、W、SiH及びNHのうちから選択される少なくとも1つから形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0041】
本発明に係る半導体装置によると、配線の上に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜を形成するため、隣り合う配線同士の間の実効誘電率の増大及び配線幅のばらつきの増加を防止することができる。
【0042】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法によると、ナノホール(空間部)の形成にガスクラスタイオンビーム法を用いるため、ナノホールを確実に形成できると共に、光の反射率差によるパターンの形成不良及びエッチングによる配線の信頼性低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0044】
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の要部(配線部)の断面構成を示している。図1に示すように、第1の層間絶縁膜11に複数の下層配線12が選択的に形成されている。
【0045】
各下層配線12は、第1の層間絶縁膜11に形成された下層配線溝11aの底面及び壁面に形成されたタンタル(Ta)及び窒化タンタル(TaN)の積層膜よりなる第1のバリアメタル膜12aと、該第1のバリアメタル膜12aの内側に充填された第1の銅膜12bと、該第1の銅膜12bの上部に形成された金属又は金属を含む材料からなる第1のキャップ膜12cとにより構成されている。
【0046】
第1の層間絶縁膜11には、例えば比誘電率kが1.8〜2.2程度の炭素含有酸化シリコン(SiOC)のような機械的強度(比誘電率)が小さい絶縁性材料を用いており、該第1の層間絶縁膜11には、径の寸法がナノメートル台(いわゆるナノメートル寸法)、例えば2nm〜50nm程度の、複数の筒状の空間部(第1のナノコラム型ホール11b)が形成されている。なお、機械的強度が小さい絶縁性材料としては、SiOCの他にも、Aurora、SiLK、SLK、NCS、HSQ、MSQ又はポリイミド等を用いることもできる。
【0047】
第1の層間絶縁膜11の上には各下層配線12を含め、炭化シリコン(SiC)よりなる絶縁性バリア膜15が形成されている。絶縁性バリア膜15には、SiC他にも、SiN、SiCO、SiCN又はベンゾシクロブテン(BCB)等を用いることもできる。
【0048】
絶縁性バリア膜15の上には、第1の層間絶縁膜11と同一の材料からなる第2の層間絶縁膜16が形成されており、該第2の層間絶縁膜16には、複数の上層配線19が選択的に形成されている。
【0049】
第2の層間絶縁膜16における上層配線19同士の間には、第1のナノコラム型ホール11bと同様の第2のナノコラム型ホール16cが形成されている。
【0050】
各上層配線19は、下層配線12と同様に、上層配線溝16bとの底面及び壁面に形成されたTa及びTaNの積層膜よりなる第2のバリアメタル膜19aと、該第2のバリアメタル膜19aの内側に充填された第2の銅膜19bと、該第2の銅膜19bの上部に形成された金属又は金属を含む材料からなる第2のキャップ膜19cにより構成されている。
【0051】
ここで、第1のキャップ膜12c及び第2のキャップ膜19cには、例えば窒化シリコン含有銅(CuSiN)膜を用いている。
【0052】
また、第2の層間絶縁膜16には、接続孔16aに形成された第2のバリアメタル膜19a及び第2の銅膜19bよりなるプラグ20が設けられており、該プラグ20を介して下層配線12と上層配線19とが電気的に接続されている。ここで、第1のバリアメタル膜12a及び第2のバリアメタル膜19aは、銅の拡散防止膜として機能する。
【0053】
このように、第1の実施形態に係る半導体装置によると、下層配線12及び上層配線19の上部に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜12c、19cを形成しているため、各キャップ膜12c、19cにより、第1の銅膜12b及び第2の銅膜19bのエッチングダメージ耐性が向上して、配線の信頼性の低下を回避することができる。
【0054】
また、第3の従来例のような、例えば第1の層間絶縁膜11及び空間部11bに絶縁膜からなるサイドウォールを形成しないため、該サイドウォールを形成した場合と比較して、隣り合う配線同士の間の実効誘電率が減少し、且つ配線幅のばらつきも生じることがない。
【0055】
以下、前記のように構成された半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0056】
図2(a)〜図2(e)及び図3(a)〜図3(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0057】
まず、図2(a)に示すように、例えば、機能素子等が形成された、シリコン(Si)よりなる半導体基板(図示せず)の上に、例えば比誘電率kが1.8〜2.2程度の炭素含有シリコン酸化膜のような機械的強度(誘電率)が小さい第1の層間絶縁膜11を形成し、続いて、第1の層間絶縁膜11の上に、酸化シリコンよりなる第1の犠牲膜(図示せず)を形成する。なお、第1の犠牲膜は後述する下層配線に対するCMP(化学機械研磨)工程により除去される。続いて、リソグラフィ法により、第1の犠牲膜の上に、下層配線溝形成パターンを持つレジストパターン(図示せず)を形成し、その後、形成したレジストパターンをマスクとして、第1の犠牲膜及び第1の層間絶縁膜11に対してドライエッチングを行って、下層配線溝11aを形成する。続いて、スパッタ法により、第1の犠牲膜及び第1の層間絶縁膜11に形成された下層配線溝11aの底面上及び側面上に、Ta/TaNの積層膜よりなる第1のバリアメタル膜12a及び銅シード膜(図示せず)を順次堆積する。続いて、電解めっき法により、下層配線溝11aが埋まるように、銅シード膜の上に第1の銅膜12bを堆積する。続いて、CMP法により、第1のバリアメタル膜12a及び第1の銅膜12b(銅シード膜を含む。以下、同じ。)における下層配線溝11aの外側に堆積した部分と第1の犠牲膜とを除去して、第1のバリアメタル膜12a及び第1の銅膜12bをパターニングする。
【0058】
次に、図2(b)に示すように、例えば、ガスクラスタイオンビーム法により、第1の銅膜12bの上部に、CuSiNよりなる第1のキャップ膜12cを形成する。これにより、第1のバリアメタル膜12a、第1の銅膜12b及び第1のキャップ膜12cよりなる下層配線12が形成される。ここでは、SiHとNHとの混合ガスをガスクラスタイオンビームとして照射することにより、第1の銅膜12bから第1のキャップ膜12cを形成している。なお、第1の実施形態においては、ガスクラスタイオンビーム種として、SiH及びNHを使用したが、これに限られず、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、タングステン(W)、シラン(SiH)及びアンモニア(NH)のうちから選択される少なくとも1つの材料を用いることができる。また、キャップ膜12cの形成法としてガスクラスタイオンビーム法を用いたが、この方法に限られず、例えば燐化コバルトタングステン(CoWP)、硼化コバルトタングステン(CoWB)、燐化ニッケルモリブデン(NiMoP)及び硼化ニッケルモリブデン(NiMoB)のうちから選択される少なくとも1つの材料を用いた、選択めっき法を使用してもよい。
【0059】
次に、図2(c)に示すように、例えば、アルゴン(Ar)イオンを用いたガスクラスタイオンビーム法により、下層配線12を含む第1の層間絶縁膜11の上面の全面にガスクラスタイオンビームを照射して、第1の層間絶縁膜11にナノメートル寸法の径を有し且つ所定の配列パターンを有する複数の第1のナノコラム型ホール11bを形成する。このとき、Arイオンを数百モル程度の分子数で且つ径が数nm程度のクラスタ状とし、約50keV〜数百keVの加速エネルギーで照射することが好ましい。第1の実施形態においては、ガスクラスタを形成する物質として、アルゴン(Ar)を用いたが、アルゴン(Ar)、炭素(C)、シラン(SiH)、アンモニア(NH)、メタン(CH)及び四フッ化炭素(CF)のうちから選択される少なくとも1つの物質を用いてもよい。また、第1の層間絶縁膜11は、比誘電率kが1.8〜2.2程度の炭素含有シリコン酸化膜のような機械的強度(誘電率)が小さい膜であり、物理エッチングが容易であるため、第1の層間絶縁膜11に空間部(第1のナノコラム型ホール11b)が形成されやすくなる。その後、第1のナノコラム型ホール11bが形成された第1の層間絶縁膜11に対して、200℃〜400℃程度の温度下でUV(紫外線)キュアを実施する。これにより、第1の層間絶縁膜11は比誘電率kが2.2〜2.6程度の高強度膜となる。
【0060】
ここで、ガスクラスタイオンビーム法をさらに詳しく説明すると以下の通りである。ガスクラスタイオンビームは、数百個から数万個よりなる分子の塊が主に1価に帯電した荷電ビームである。この荷電ビームを絶縁膜等の試料に注入することにより、試料を物理的にエッチングして、複数のナノコラム型エアギャップを形成する。この技法は、分子数を小さく調整すると、クラスタが持つエネルギーが大きくなるため、径が数nmのナノホールを容易に形成することができる。
【0061】
次に、図2(d)に示すように、下層配線12を含む第1の層間絶縁膜11の上に、厚さが50nm程度で、銅の拡散防止膜として機能する例えば炭化シリコンよりなる絶縁性バリア膜15を堆積する。続いて、絶縁性バリア膜15の上に、厚さが300nm程度で、例えば比誘電率kが1.8〜2.2程度の炭素含有シリコン酸化膜のような機械的強度(誘電率)が小さい第2の層間絶縁膜16を堆積する。その後、酸化シリコンよりなる第2の犠牲膜(図示せず)を形成する。なお、第2の犠牲膜は後述する上層配線に対するCMP工程によって除去される。
【0062】
次に、図2(e)に示すように、リソグラフィ法により、第2の犠牲膜の上に、接続孔形成パターンを持つレジストパターン(図示省略)を形成した後、形成したレジストパターンをマスクとして、第2の犠牲膜及び第2の層間絶縁膜16に対してドライエッチングを行なうことにより、第2の犠牲膜及び第2の層間絶縁膜16を貫通してそれぞれ絶縁性バリア膜15を露出する複数の接続孔16aを形成する。
【0063】
次に、図3(a)に示すように、接続孔16aと同様にして、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第2の層間絶縁膜16の上部に、第2の犠牲膜及び第2の層間絶縁膜16を開口させて各接続孔16aと連通する上層配線溝16bを形成する。
【0064】
次に、図3(b)に示すように、例えば四フッ化炭素(CF)と窒素(N)との混合ガスを用いた異方性のドライエッチングにより基板の全面に対してエッチバックを行って、各接続孔16aから露出した絶縁性バリア膜15を除去することにより、下層配線12のキャップ膜12cを露出する。
【0065】
次に、図3(c)に示すように、スパッタ法により、第2の層間絶縁膜16における接続孔16a及び上層配線溝16bの各底面上及び側面上に、Ta/TaNの積層膜よりなる第2のバリアメタル膜19aと銅シード膜(図示せず)とを順次堆積する。続いて、電解めっき法により、接続孔16a及び上層配線溝16bが埋まるように、銅シード膜の上に第2の銅膜19bを堆積する。続いて、CMP法により、第2のバリアメタル膜19a及び第2の銅膜19b(銅シード膜を含む。以下、同じ。)における上層配線溝18aの外側に堆積した部分と第2の犠牲膜とを除去して、第2のバリアメタル膜19a及び第2の銅膜19bをパターニングする。
【0066】
次に、図3(d)に示すように、図2(b)と同様に、例えばガスクラスタイオンビーム法により、第2の銅膜19bの上部にCuSiNよりなる第2のキャップ膜19cを形成する。これにより、第2のバリアメタル膜19a、第2の銅膜19b及び第2のキャップ膜19cよりなる上層配線19が形成される。続いて、図2(b)と同様に、例えばArイオンを用いたガスクラスタイオンビーム法により、上層配線19を含む第2の層間絶縁膜16の上面の全面に照射して、第2の層間絶縁膜16に複数の第2のナノコラム型ホール16cを形成する。その後、第2のナノコラム型ホール16cが形成された第2の層間絶縁膜16に対して、200℃〜400℃程度の温度下でUVキュアを実施する。これにより、第2の層間絶縁膜16は比誘電率kが2.2〜2.6程度の高強度膜となる。
【0067】
以上説明した製造工程、すなわち、図2及び図3に示した製造工程を繰り返して行うことにより、多層銅配線を有する半導体装置を得ることができる。
【0068】
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の特徴は、例えば、下層配線12の上部に金属を主成分とする第1のキャップ膜12cを形成した後に、第1の層間絶縁膜11に第1のナノコラム型ホール11bを形成することにある。すなわち、第1の銅膜12b及び第2の銅膜19bの各上部に第1のキャップ膜12c及び第2のキャップ膜19cをそれぞれ設けることにより、銅配線に対するエッチングダメージ耐性を向上させ、銅配線の信頼性の低下を回避することができる。
【0069】
また、第1の実施形態に用いた第1のキャップ膜12c及び第2のキャップ膜19cは、銅の格子定数と比較的に近い金属を用いているため、銅のエレクトロマイグレーション耐性を向上させるという効果もある。
【0070】
また、第1の実施形態においては、ガスクラスタイオンビーム法を使用し、各キャップ膜12c、19cを選択的に堆積した後、それぞれリソグラフィ法によるレジストパターンを形成することなくナノコラム型ホール11b、16cを形成するため、配線金属と層間絶縁膜との露光光の反射率差によるパターン形成の問題がなくなるという利点がある。
【0071】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図4は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の要部の断面構成を示している。図4において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0073】
図4に示すように、第2の実施形態に係る半導体装置の特徴は、第1の層間絶縁膜11の上に形成する層間絶縁膜を、例えば、酸化シリコンのような相対的に機械的強度(比誘電率)が高い第2の層間絶縁膜16Aと、比誘電率kが1.8〜2.2程度の炭素含有シリコン酸化膜のような第2の層間絶縁膜16Aよりも機械的強度(比誘電率)が低い第3の層間絶縁膜18との2層構造とし、該第3の層間絶縁膜18にナノメートル寸法の径を持つ筒状の空間部(第2のナノコラム型ホール18a)を形成している点にある。
【0074】
ここで、第2の層間絶縁膜16Aには接続孔16aが形成され、第3の層間絶縁膜18には上層配線19が形成される。また、第3の層間絶縁膜18に形成される複数の第2のナノコラム型ホール18aの底部は、いずれも第2の層間絶縁膜16Aと接触するように形成されている。
【0075】
ナノメートル寸法の径を持つナノコラム型ホール11b、18aは、機械的強度が低い絶縁膜の方が形成しやすい。このため、層間絶縁膜を機械的強度が相対的に低い絶縁膜と機械的強度が相対的に高い絶縁膜との積層構造とすることにより、ナノコラム型ホールを形成する際の選択比が大きくなるため、ナノコラム型ホールの高さ寸法のばらつきが改善される。すなわち、第2の実施形態においては、第2のナノコラム型ホール18aは機械的強度が相対的に低い第3の層間絶縁膜18を貫通し、且つ、機械的強度が相対的に高い第2の層間絶縁膜16Aの上面で止まるという構造を形成可能である。言い換えれば、全ての第2のナノコラム型ホール11aの底部は、機械的強度が相対的に高い第2の層間絶縁膜16Aの上面にまで達することとなる。その結果、機械的強度の高さと比誘電率の低さとのバランスを考慮し、自由度が高く且つばらつきが少ない、信頼性が高いナノコラム型エアギャップを形成することが可能となる。
【0076】
また、図4においては、機械的強度が相対的に低い第3の層間絶縁膜18と機械的強度が相対的に高い第2の層間絶縁膜16Aとの界面の高さと、上層配線19の下面の高さとが一致しているように描かれているが、この形態に限られない。つまり、界面の高さが上層配線19の下面の高さよりも低い位置にあってもよい。こうすることにより、図4の構成の場合と比較して、さらに配線間の誘電率を下げることができるという効果がある。
【0077】
また、第2の層間絶縁膜16Aと第3の層間絶縁膜18との間に、機械的強度(比誘電率)が低い層間絶縁膜をさらに形成してもよい。
【0078】
以上説明したように、第2の実施形態によると、第2のナノコラム型ホール18aの底部はいずれも、機械的強度が相対的に高い第2の層間絶縁膜16の上面と接するため、ナノコラム型ホール18aの底部が、上層配線19が形成されている第3の層間絶縁膜18の途中で止まる場合と比較して、上層配線19同士の配線間容量をさらに低くすることが可能となる。
【0079】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0080】
図5は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の要部の断面構成を示している。図5において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0081】
図5は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の要部の断面構成を示している。図5に示すように、第3の実施形態に係る半導体装置の特徴は、下層配線12の上部に銅の拡散防止機能を有するキャップ膜12cを設けており、且つ、第2の層間絶縁膜16が第1の層間絶縁膜11及び下層配線12と直接に接している点である。
【0082】
すなわち、銅の拡散防止用の絶縁性バリア膜15を設けていないため、第1の層間絶縁膜11及び第2の層間絶縁膜16の実効誘電率を大幅に低減することができる。なお、銅の拡散防止機能は、絶縁性バリア膜15の代わりに、キャップ膜12cが十分に果たしていることはいうまでもない。
【0083】
このように、第3の実施形態によると、銅の拡散防止用の絶縁性バリア膜15を形成する工程がなくなるため、製造プロセスを簡略化できると共に製造コストを低減することができる。
【0084】
なお、第1〜第3の各実施形態において、銅膜12b、19bに対するエッチングダメージを防止し、且つ銅の拡散防止機能を有する第1のキャップ膜12c及び第2のキャップ膜19cには、Co、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属から選択された1種類以上の金属を含む合金、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属の酸化物、又はCuSiNを用いることができる。
【0085】
また、第1〜第3の各実施形態においては、下層配線12及び上層配線19の配線材料として銅を用いたが、配線材料は特に限定されるものではなく、例えば銅、銀若しくはアルミニウム又はこれらの合金等を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、隣り合う配線同士の間の実効誘電率の増大及び配線幅のばらつきの増加を防止できると共に、ナノホール(空間部)を確実に形成でき、特に、ダマシン法による性能及び信頼性が高い金属配線を有する半導体装置及びその製造方法等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図2】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図6】(a)及び(b)は第2の従来例に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図7】第3の従来例に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
【0088】
11 第1の層間絶縁膜
11a 下層配線溝
11b 第1のナノコラム型ホール(空間部)
12 下層配線
12a 第1のバリアメタル膜
12b 第1の銅膜
12c 第1の金属キャップ膜
15 絶縁性バリア膜
16 第2の層間絶縁膜
16A 第2の層間絶縁膜
16a 接続孔
16b 上層配線溝
16c 第2のナノコラム型ホール(空間部)
18 第3の層間絶縁膜
18a 第2のナノコラム型ホール(空間部)
19 上層配線
19a 第2のバリアメタル膜
19b 第2の銅膜
19c 第2の金属キャップ膜
20 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の上に形成された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜に選択的に形成された複数の第1の配線とを備え、
前記第1の絶縁膜における互いに隣り合う前記第1の配線同士の間の領域には、前記半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部が形成され、
前記第1の配線の上部に、金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記複数の空間部は、前記第1の絶縁膜に配列パターンとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記空間部の底部の径は、2nm以上で且つ50nmよりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の絶縁膜の下側に形成され、前記空間部の底部と接する第2の絶縁膜をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とが接触する界面は、前記第1の配線の下部よりも下側に位置することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記空間部は、前記第1の絶縁膜を貫通していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1の絶縁膜の誘電率は、前記第2の絶縁膜の誘電率よりも小さいことを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1の絶縁膜の上に形成され、前記第1の配線と接する第3の絶縁膜と、
前記第3の絶縁膜に形成された第2の配線とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記キャップ膜は、Co、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属から選択された1種類以上の金属を含む合金、又はCo、Mn、W、Ta若しくはRuからなる金属の酸化物、又はCuSiNであり、前記キャップ膜は導電性を有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
半導体基板の上に第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、
前記工程(a)よりも後に、前記第1の絶縁膜に複数の第1の配線を選択的に形成する工程(b)と、
前記工程(b)よりも後に、前記複数の第1の配線の上部に金属又は金属を含む材料からなるキャップ膜を形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記第1の絶縁膜における互いに隣り合う前記第1の配線同士の間の領域に、前記半導体基板の主面に垂直な方向に筒状に延びる複数の空間部を形成する工程(d)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記工程(d)において、前記複数の空間部は、前記第1の絶縁膜に配列パターンとして形成することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記空間部の底部の径は、2nm以上で且つ50nmよりも小さいことを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記工程(a)よりも前に、前記半導体基板と前記第1の絶縁膜との間に、前記空間部の底部と接する第2の絶縁膜を形成する工程(e)をさらに備えていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記工程(e)において、前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とが接触する界面が前記第1の配線の下部よりも下側に位置するように、前記第2の絶縁膜を形成することを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記工程(d)において、前記空間部は、前記第1の絶縁膜を貫通するように形成することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記第1の絶縁膜の誘電率は、前記第2の絶縁膜の誘電率よりも小さいことを特徴とする請求項13又は14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記工程(d)よりも後に、前記第1の絶縁膜の上に、前記第1の配線と接するように第3の絶縁膜を形成する工程(f)と、
前記工程(f)よりも後に、前記第3の絶縁膜に第2の配線を形成する工程(g)とをさらに備えていることを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記工程(d)において、前記空間部は、ガスクラスタイオンビーム法により形成することを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記ガスクラスタイオンビーム法において、ガスクラスタイオンの生成には、Ar、C、SiH、NH、CH及びCFのうちから選択される少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記工程(c)において、前記キャップ膜は、選択めっき法により、CoWP、 CoWB、 NiMoP及びNiMoBのうちから選択される少なくとも1つから形成することを特徴とする請求項10〜19のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記工程(c)において、前記キャップ膜は、ガスクラスタイオンビーム法により、Ta、Ru、Co、Mn、W、SiH及びNHのうちから選択される少なくとも1つから形成することを特徴とする請求項10〜19のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−94378(P2009−94378A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−265248(P2007−265248)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】