説明

半導体記憶装置およびその製造方法

【課題】微細化されたSRAMのロードトランジスタを構成するMOSトランジスタにおいて、ビアコンタクトがずれてもソース抵抗の増大を回避できる構成を提供する。
【解決手段】二組のCMOSインバータと、一対のトランスファトランジスタと、ポリシリコン抵抗素子よりなり、前記CMOSインバータの各々の第1と第3のMOSトランジスタは素子分離領域211により画成された第1導電型の素子領域21A1に形成され、ポリシリコンゲート電極G1の第1の側に一端が前記ゲート電極G1直下に侵入する第2導電型ソース領域21aと、第2の側に第2導電型ドレインエクステンション領域21bと、それよりも深い第2導電型ドレイン領域よりなり、前記ソース領域21aは前記エクステンション領域21bよりも深く、前記ゲート電極G1は前記ポリシリコン抵抗素子Rと同一の膜厚で、同じ元素により、ドーピングされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に半導体装置に係り、特にスタティックランダムアクセスメモリを含む半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スタティックランダムアクセスメモリ(以下SRAMと記す)は、ワード線により選択されるトランスファトランジスタと、かかるトランスファトランジスタを介してビット線に接続される、フリップフロップ接続された二つのCMOSインバータとよりなる高速半導体記憶素子であり、高速論理回路素子においてCMOS回路など高速論理素子と共に広く使われている。
【0003】
図1は、典型的なSRAM10の等価回路図を示す。
【0004】
図1を参照するに、前記SRAM10は第1のロードトランジスタLT1と第1のドライバトランジスタDT1を直列接続した第1のCMOSインバータI1と、第2のロードトランジスタLT2と第2のドライバトランジスタLD2を直列接続した第2のCMOSインバータI2とよりなるフリップフロップ回路FFを含み、前記第1のロードトランジスタLT1と第1のドライバトランジスタDT1を接続する接続ノードN1は、ワードラインWLにより制御される第1のトランスファトランジスタTF1を介して第1のビットラインBLに接続される。同様に、前記第2のロードトランジスタLT2と第1のドライバトランジスタDT2を接続する接続ノードN2は、ワードラインWLにより制御される第2のトランスファトランジスタTF2を介して第1のビットライン/BLに接続される。
【0005】
かかる構成のSRAMでは、特にドライバトランジスタDT1,DT2を駆動するロードトランジスタLT1,LT2の電流駆動能力が、SRAMの高速動作において非常に重要である。
【特許文献1】特開2006−41035号公報
【特許文献2】特開平7−131003号公報
【特許文献3】特開平7−169858号公報
【特許文献4】特開2002−329798号公報
【特許文献5】特開2002−190534号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図2(A)は、このような等価回路に対応する本発明の関連技術によるSRAMレイアウトを示す。また図2(B)は図2(A)中、線A−A'に沿った断面図を示す。
【0007】
図2(A),(B)を参照するに、シリコン基板11の表面にはn型ウェル11Nとp型ウェル11Pがイオン注入により形成されており、前記n型ウェル11N中には素子分離領域11Iによりn型素子領域11A1,11A2が、対称な関係で形成されている。また前記p型ウェル11P中には前記素子分離領域11Iにより、p型素子領11B,11Cが形成されている。
【0008】
前記n型素子領域11A1,11A2には図1のpチャネルMOSトランジスタよりなるロードトランジスタLTとLTがそれぞれ形成され、前記ロードトランジスタLTは、前記素子領域11A1を横断するp型ポリシリコンゲート電極G1を、前記ロートトランジスタLTは、前記素子領域11A2を横断するp型ポリシリコンゲート電極G2を有する。
【0009】
前記n型素子領域11A1のうち、前記ゲート電極G1の一方には電源コンタクトVDDが形成され、他方には、前記ポリシリコンゲート電極G2を前記素子領域11A1に接続するビアプラグV2が形成されている。
【0010】
同様に前記n型素子領域11A2のうち、前記ゲート電極Gの一方には電源コンタクトVDDが形成され、他方には、前記ポリシリコンゲート電極G1を前記素子領域11A2に接続するビアプラグV4が形成されている。
【0011】
さらに前記n型ウェル11Nの左側のp型ウェル11Pでは、前記素子分離領域11Iが前記p型素子領域11Bを画成しており、前記p型素子領域11Bのうち幅広部分には、n型ポリシリコンゲート電極G3を有するnチャネルMOSトランジスタが、前記ドライバトランジスタDTとして、また前記p型素子領域11Bのうち幅狭部分にはn型ポリシリコンゲート電極G4を有するnチャネルMOSトランジスタが、前記トランスファトランジスタTF1として形成されている。
【0012】
同様に前記n型ウェル11Nの右側のp型ウェル11Pでは、前記素子分離領域11Iが前記p型素子領域11Cを画成しており、前記p型素子領域11Cのうち幅広部分には、n型ポリシリコンゲート電極Gを有するnチャネルMOSトランジスタが、前記ドライバトランジスタDTとして、また前記p型素子領域11Cのうち幅狭部分にはn型ポリシリコンゲート電極Gを有するnチャネルMOSトランジスタが、前記トランスファトランジスタTFとして形成されている。
【0013】
前記素子領域11Bのうち、前記ゲート電極G3とG4の間にはビアコンタクトV1が形成され、前記ビアコンタクトV1は前記ビアコンタクトV2に、局所配線パターン(図示せず)により接続されている。同様に前記素子領域11Cのうち、前記ゲート電極G5とG6の間にはビアコンタクトV3が形成され、前記ビアコンタクトV3は前記ビアコンタクトV4に、局所配線パターン(図示せず)により接続されている。ここで前記ビアコンタクトV1およびV2は図1のノードN1を構成し、ビアコンタクトV3およびV4はノードN2を構成する。
【0014】
さらに前記p型素子領域11B中、前記ゲート電極G3に対して前記ビアコンタクトV1の反対側には接地コンタクトVSSが形成され、また前記ゲート電極G4に対して前記ビアコンタクトV1の反対側には、ビットラインBLに接続されるビアコンタクトV5が形成されている。同様に、前記p型素子領域11C中、前記ゲート電極G5に対して前記ビアコンタクトV3の反対側には接地コンタクトVSSが形成され、また前記ゲート電極G6に対して前記ビアコンタクトV3の反対側には、ビットライン/BLに接続されるビアコンタクトV6が形成されている。
【0015】
さらに図2のレイアウトでは、前記n型素子領域11A1を横切って、別のメモリセルのゲート電極G7が形成されている。
【0016】
ところで、このような構成のSRAMの単ビット不良部のロードトランジスタについてその特性を解析したところ、図3に示す興味深い結果が得られた。
【0017】
図3を参照するに、横軸はゲート電圧、縦軸はドレイン電流を示すが、符号2で示した実験では大きなドレイン電流が得られているのに対し、符号1で示した実験では、同じゲート電圧に対して得られるドレイン電流が減少しているのがわかる。
【0018】
ここで前記符号1の実験は、図4(A)に示すようにロードトランジスタを構成するpチャネルMOSトランジスタのソース側に電源電圧VDDを印加しドレイン側を接地した場合を、また前記符号2の実験は図4(B)に示すように同じpチャネルMOSトランジスタのドレイン側に電源電圧VDDを印加しソース側を接地した場合を示しているが、図3の実験(1)でドレイン電流が小さく、実験(2)でドレイン電流が大きく事実は、図4(A),(B)に示すようにロードトランジスタのソース側に抵抗Rが入っていることを示している。すなわち、図4(A)の場合には電源電圧が印加されるソース側に抵抗Rが入っているために実効的にソース−ゲート間に印加される電圧VGSの大きさが減少してしまい、トランジスタが十分にオンしないのに対し、図4(B)の場合にはソース側にこのような抵抗が入っていないため、ソース−ゲート間電圧に抵抗Rによる電圧降下の効果が生じない。
【0019】
図1の等価回路図では、かかる抵抗Rは、図中破線で囲んだ部分に生じるものと考えられる。
【0020】
図5Aは、図2のSRAM中、破線で囲んだ部分の平面図を、図5Bは図5A中、線A−A'に沿った断面図を、さらに図5Cは図5A中、線B−B'に沿った断面図を示す。さらに図6は、図5B中、破線で囲んだ部分を拡大して示す図である。
【0021】
図5Aを参照するに、前記シリコン基板11上に素子分離領域11Iにより画成されたn型素子領域11A1が形成され、これを横切ってゲート電極GおよびGが延在し、その間に電源コンタクトVDDが形成されているのがわかる。またゲート電極G2と前記n型チャネル領域11A1を接続して、ビアコンタクトV2が形成されている。
【0022】
図5Bの断面図に示すようにゲート電極G1,G2,G7は、それぞれn型にドープされたポリシリコンパターン13A,13B,13Cよりなり、各々両側に、典型的にはシリコン酸化膜よりなる側壁絶縁膜SWを担持している。
【0023】
図5Bの断面では前記ポリシリコンパタ―ン13Aおよび13Cは、前記n型素子領域11A1上にゲート絶縁膜12Aおよび12Cを介して形成されているのに対し、前記ポリシリコンパターン13Bは前記素子分離絶縁膜11I上に形成されている。
【0024】
前記素子領域11A1中、前記ゲート電極パターン13Aの一方の側にはp型ソースエクステンション拡散領域11aが、他方の側にはp型ドレインエクステンション拡散領域11bが形成され、同様に前記素子領域11A1中、前記ゲート電極パターン13Cの一方の側にはp型拡散ドレインエクステンション領域11cが、他方の側にはp型ソースエクステンション領域11dが形成される。
【0025】
さらに前記n型素子領域11A1中、前記ゲート電極パターン13Aと13Cの間には、それぞれの側壁絶縁膜SWの外側に、p+型拡散領域11eが、前記ゲート電極G1およびG7を有するそれぞれのロードトランジスタのソース領域として形成されている。
【0026】
また前記n型素子領域11A1中、前記ゲート電極パターン13Aに対し前記ソース領域11eの反対側には、前記側壁絶縁膜SWと素子分離絶縁膜11Iとの間に、同様なp+型拡散領域よりなるドレイン領域11が形成されている。
【0027】
前記ポリシリコンゲート電極パターン13A〜13Cの表面にはシリサイド層14A〜14Cがそれぞれ形成されており、また前記ソース領域11eおよびドレイン領域11fの表面にはシリサイド層14eおよび14fが形成されている。
【0028】
さらに前記ポリシリコンゲート電極パターン13A〜13Cは、前記シリサイド層14A〜14Cおよび側壁絶縁膜SWを含めて、前記シリコン基板11上に形成された層間絶縁膜15により覆われ、前記ソース領域11eには前記ビアコンタクトVDDを構成するビアプラグ15Aが、前記シリサイド層14eを介してコンタクトする。また前記ドレイン領域11fには前記ビアコンタクトV2を構成するビアプラグ15Bが、前記シリサイド層14fを介してコンタクトする。その際、前記ポリシリコンゲート電極13B両側の側壁絶縁膜SWのうち前記ポリシリコンゲート電極パターン13Aの側の側壁絶縁膜は除去されており、このため前記ビアプラグ15Bは前記ポリシリコンゲート電極パターン14Bを前記ドレイン領域11fに電気的に接続する機能を果たす。
【0029】
さらに図5Cを参照するに、本発明が対象とするSRAMは非常に微細化されており、このため図5Aの断面B−B'で見た場合、前記ビアプラグ15Aの径が素子領域11A1の幅よりも大きくなっていることに注意すべきである。
【0030】
さて、前記ビアプラグ15A,15Bが正規の位置に形成されている場合には、図5A,図5B中に破線で示すようにビアプラグ15A,15Bはそれぞれ前記ソース領域11e,11fと、前記シリサイド層14e,14fを介して電気的にコンタクトし、その結果、ソース電流はビアプラグ15Aからソース領域11eへと前記シリサイド層11eを介して効率的に注入されるが、図15B中実線で示すようにビアプラグ15A,15Bがポリシリコンゲート電極パターン13Aの側に位置ずれを生じた場合には、図5B中、破線で示す小さな円で囲んで示すように、ビアプラグ15Aがp-型拡散領域11aと直接に接する状態が生じる恐れがある。
【0031】
図6は、前記図5b中、前記ビアプラグ15A近傍を拡大して示す図である。
【0032】
図6を参照するに、前記ビアプラグ15Aはその先端部がp-型拡散領域11a中に侵入しており、その結果、図6中、破線で囲んだ部分において前記p+型ソース領域11eからp型ソースエクステンション領域11a、およびポリシリコンゲート電極パターン13A直下のチャネル領域へのキャリアの経路が圧迫されているのがわかる。前記ビアプラグ15Aは一般にWなどの金属よりなるが、表面がTaやTiなどの金属、あるいはTiNなどの導電性化合物により覆われており、ビアプラグ15Aの界面から前記p-型ソース領域11a内部に延在する空乏層が、前記キャリア経路をさらに圧迫する。これが、前記図3および図4(A),(B)で説明したソース抵抗の原因と考えられる。
【0033】
このようなソース抵抗がSRAMを構成するロードトランジスタの一方に、例えば前記図1中、破線で示した位置に発生すると、SRAMの動作が不安定になり、不良を引き起こす。
【0034】
このようなビアプラグ15Aの位置ずれの問題は、前記側壁絶縁膜SWを、前記ビアプラグ15Aに対応したビアホールの形成に使われるドライエッチングに対して耐性を有する材料で形成する、いわゆる自己整合コンタクトの技術を使えば回避できると考えられるかも知れないが、図2のレイアウトを有するSRAMの場合には、図5Bに示すようにポリシリコンゲート電極G2の一方の側壁絶縁膜を除去する必要があるので、側壁絶縁膜SWを、エッチング耐性を有する材料により構成するのは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0035】
一の側面によれば本発明は、半導体基板と、前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる、第1のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する、第2のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、よりなる半導体記憶装置であって、前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、前記半導体基板中に前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域に形成されており、前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成され、両側にゲート側壁絶縁膜を担持するポリシリコンゲート電極と、前記半導体基板中、前記ポリシリコンゲート電極の第1の側に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ソース領域と、前記半導体基板中、前記第1の側とは反対の第2の側の表面部分に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ドレインエクステンション領域と、前記半導体基板中、前記第2の側のゲート側壁絶縁膜の外側に、前記ドレインエクステンション領域に重畳して、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成された第2導電型ドレイン領域と、よりなり、前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成されており、前記ポリシリコンゲート電極は、前記ポリシリコン抵抗素子と同一の膜厚を有し、前記ソース領域と前記ポリシリコン抵抗素子とは、同じドーパント元素により、ドーピングされていることを特徴とする半導体記憶装置を提供する。
【0036】
他の側面によれば本発明は、半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、よりなる半導体記憶装置の製造方法であって、前記半導体基板上、前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域上にゲート絶縁膜を介して、前記第1のMOSトランジスタのゲート電極となる第1のポリシリコンパターンを、前記素子分離領域上のポリシリコン抵抗素子を構成する第2のポリシリコンパターンと同時に、ポリシリコン膜のパターニングにより形成する工程と、前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの第1の側、および前記第2のポリシリコンパターンに、第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側に第2導電型のソース領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンをドープする工程と、前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側、および反対側の第2の側、さらに前記第2のポリシリコンパターンに、前記第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第2の側の表面部分に、前記ソース領域よりも不純物濃度の低いドレインエクステンション領域を形成すると共に前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、前記第1および第2のポリシリコンパターンのそれぞれの側壁面に側壁絶縁膜を形成する工程と、前記素子領域中に、また前記第2のポリシリコンパターンにも、前記第2導電型の不純物元素を前記1のポリシリコンパターンおよび前記側壁絶縁膜をマスクに導入し、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1および第2の側の、前記側壁絶縁膜よりも外側の部分に前記第2導電型のドレイン領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法を提供する。
【0037】
さらに他の側面によれば本発明は、半導体基板と、前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、よりなる半導体記憶装置であって、前記第1のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に素子分離領域により画成された帯状の第1の素子領域中に形成され、前記第1の素子領域を横断する第1のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、前記第3のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に前記素子分離領域により画成された帯状の第2の素子領域中に形成され、前記第2の素子領域を横断する第2のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、前記第1のポリシリコンパターンは、前記第2の素子領域の第1の端部に、第1のビアプラグにより接続されており、前記第2のポリシリコンパターンは、前記第1の素子領域の第1の端部に、第2のビアプラグにより接続されており、前記第1の素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンに対し前記第1のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第3のビアプラグがコンタクトしており、前記第2の素子領域のうち、前記第2のポリシリコンパターンに対し前記第2のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第4のビアプラグがコンタクトしており、前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の幅よりも大きな径を有し、前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の幅よりも大きな径を有し、前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線からずれて形成されており、前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の中心線からずれて形成されていることを特徴とする半導体記憶装置を提供する。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、SRAMを構成するロードトランジスタにおいて電源コンタクトに位置ずれが生じても、ソース抵抗の増大が回避され、不良の発生を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
[第1の実施形態]
図7(A)は、本発明の第1の実施形態よるSRAM20のレイアウトを示す。また図7(B)は図7(A)中、線A−A'に沿った断面図を示す。
【0040】
図7(A),(B)を参照するに、前記SRAM20はシリコン基板21上に形成され、図1に示したのと同じ等価回路を構成する。
【0041】
より具体的には、前記シリコン基板21の表面にはn型ウェル21Nとp型ウェル21Pがイオン注入により形成されており、前記n型ウェル21N中には素子分離領域21Iによりn型素子領域21A1,21A2が、点対称な関係で形成されている。また前記p型ウェル21P中には前記素子分離領域21Iにより、p型素子領域21B,21Cが形成されている。
【0042】
前記n型素子領域21A1,21A2には図1のpチャネルMOSトランジスタよりなるロードトランジスタLTとLTがそれぞれ形成され、前記ロードトランジスタLTは、前記素子領域21A1を横断するp型ポリシリコンゲート電極G1を、前記ロートトランジスタLTは、前記素子領域21A2を横断するp型ポリシリコンゲート電極G2を有する。
【0043】
前記n型素子領域21A1のうち、前記ゲート電極G1の一方には電源コンタクトVDDが形成され、他方には、前記ポリシリコンゲート電極G2を前記素子領域21A1に接続するビアプラグV2が形成されている。
【0044】
同様に前記n型素子領域21A2のうち、前記ゲート電極Gの一方には電源コンタクトVDDが形成され、他方には、前記ポリシリコンゲート電極G1を前記素子領域21A2に接続するビアプラグV4が形成されている。
【0045】
さらに前記n型ウェル21Nの左側のp型ウェル21Pでは、前記素子分離領域21Iが前記p型素子領域21Bを画成しており、前記p型素子領域21Bのうち幅広部分には、n型ポリシリコンゲート電極G3を有するnチャネルMOSトランジスタが、前記ドライバトランジスタDTとして、また前記p型素子領域21Bのうち幅狭部分にはn型ポリシリコンゲート電極G4を有するnチャネルMOSトランジスタが、前記トランスファトランジスタTF1として形成されている。
【0046】
同様に前記n型ウェル21Nの右側のp型ウェル21Pでは、前記素子分離領域21Iがp型素子領域21Cを画成しており、前記p型素子領域21Cのうち幅広部分には、n型ポリシリコンゲート電極Gを有するnチャネルMOSトランジスタが、前記ドライバトランジスタDTとして、また前記p型素子領域21Cのうち幅狭部分にはn型ポリシリコンゲート電極Gを有するnチャネルMOSトランジスタが、前記トランスファトランジスタTFとして形成されている。
【0047】
前記素子領域21Bのうち、前記ゲート電極G3とG4の間にはビアコンタクトV1が形成され、前記ビアコンタクトV1は前記ビアコンタクトV2に、局所配線パターン(図示せず)により接続されている。同様に前記素子領域21Cのうち、前記ゲート電極G5とG6の間にはビアコンタクトV3が形成され、前記ビアコンタクトV3は前記ビアコンタクトV4に、局所配線パターン(図示せず)により接続されている。ここで前記ビアコンタクトV1およびV2は図1のノードN1を構成し、ビアコンタクトV3およびV4はノードN2を構成する。
【0048】
さらに前記p型素子領域21B中、前記ゲート電極G3に対して前記ビアコンタクトV2の反対側には接地コンタクトVSSが形成され、また前記ゲート電極G4に対して前記ビアコンタクトV1の反対側には、ビットラインBLに接続されるビアコンタクトV5が形成されている。同様に前記p型素子領域21C中、前記ゲート電極G5に対して前記ビアコンタクトV3の反対側には接地コンタクトVSSが形成され、また前記ゲート電極G6に対して前記ビアコンタクトV3の反対側には、ビットライン/BLに接続されるビアコンタクトV6が形成されている。
【0049】
さらに図7(A)のレイアウトでは、前記n型素子領域21A1を横切って、別のメモリセルのゲート電極G7が形成されており、さらに同じシリコン基板21上の別の部分において、素子分離構造21I上にポリシリコンパターンよりなる抵抗素子Rが形成されている。前記抵抗素子Rには、ビアコンタクトVR1,VR2が形成されているのがわかる。
【0050】
図8は図7中、線B−B'に沿った断面図を示す。
【0051】
図8を参照するに、ゲート電極G1,G2,G7は、それぞれn型にドープされたポリシリコンパターン23A,23B,23Cよりなり、各々両側に、典型的にはシリコン酸化膜よりなる側壁絶縁膜SWを担持している。
【0052】
図8の断面では前記ポリシリコンパタ―ン23Aおよび23Cは、前記n型素子領域21A1上にゲート絶縁膜22Aおよび22Cを介して形成されているのに対し、前記ポリシリコンパターン23Bは前記素子分離絶縁膜21I上に形成されている。
【0053】
さて、本実施形態によるSRAM20では、前記素子領域21A1中、前記ゲート電極パターン23Aの一方の側にはp+型拡散領域21aがソース領域として形成され、他方の側にはp型拡散領域21bが、ドレインエクステンション領域として形成される。同様に前記素子領域21A1中、前記ゲート電極パターン13Cの一方の側にはp型拡散領域21cがドレインエクステンション領域として形成され、他方の側には前記p+型拡散領域21aが、ソース領域として、共通に形成される。
【0054】
さらに前記n型素子領域21A1中、前記ゲート電極パターン23Aに対し前記ソース領域21aの反対側には、前記側壁絶縁膜SWと素子分離絶縁膜21Iとの間にp+型拡散領域よりなるドレイン領域21dが形成されている。
【0055】
前記ポリシリコンゲート電極パターン23A〜23Cの表面にはシリサイド層24A〜24Cがそれぞれ形成されており、また前記ソース領域21aおよびドレイン領域21dの表面にはシリサイド層24aおよび24dが形成されている。
【0056】
前記シリコン基板21上には、前記ポリシリコンゲート電極パターン23A〜23Cを、前記シリサイド層24A〜24Cおよび側壁絶縁膜SWをも含めて覆うように層間絶縁膜25が形成されており、前記層間絶縁膜25中には前記ソース領域21aに対応して、前記ビアコンタクトVDDを構成するビアプラグ25Aが、前記シリサイド層24aを介してコンタクトするように形成されている。同様に、前記層間絶縁膜25には、前記ドレイン領域21dに対応して、前記ビアコンタクトV2を構成するビアプラグ25Bが、前記シリサイド層24dを介してコンタクトするように形成されている。前記ポリシリコンゲート電極23B両側の側壁絶縁膜SWのうち前記ポリシリコンゲート電極パターン23Aの側の側壁絶縁膜は除去されており、このため前記ビアプラグ25Bは前記ポリシリコンゲート電極パターン23Bを前記ドレイン領域21dに電気的に接続する機能を果たす。
【0057】
さらに図8のSRAM20では、同じシリコン基板21上、他の部分に形成された素子分離領域21I上に、ポリシリコンパターン23Dが、前記ポリシリコン抵抗素子Rとして形成されており、前記層間絶縁膜25中には前記ポリシリコンパターン23Dとコンタクトするビアプラグ25E,25Fが、それぞれシリサイド層24eおよび24fを介して形成されている。なお前記ポリシリコンパターン23Dは前記ポリシリコンゲートパタ―ン23A〜23Cと同時に形成され、同様に側壁絶縁膜SWを形成されている。また図示の例では、前記ポリシリコンパターン23D上には、前記シリサイド層24eおよび24fを形成する際にマスクとなる誘電体パターン25dが残っている。
【0058】
本実施形態では、前記抵抗素子Rを構成するポリシリコンパターン23Dを、前記ポリシリコンゲート電極パターン23A〜23Cと同時に、同一のポリシリコン膜のパターニングにより形成しており、このため前記ポリシリコンパターン23Dは、前記ポリシリコンゲート電極パターン23A〜23Dの各々と同一の膜厚、従って高さを有し、また同一の不純物元素により、同一の濃度にドープされている。
【0059】
以下、図8のSRAM20の製造工程を、図9(A)〜13(G)を参照しながら説明する。
【0060】
図9Aを参照するに、シリコン基板21上にはポリシリコンパターン23A〜23Dがポリシリコン膜(図示せず)のパターニングにより、前記ポリシリコンパターン23Aおよび23Cは素子領域21A1中にそれぞれゲート絶縁膜22Aおよび22Cを介して、また前記ポリシリコンパターン23Bおよび23Dは前記素子領域21A1を画成する素子分離絶縁膜21I上に形成される。なお以下の説明では、前記抵抗素子Rとなるポリシリコンパターン23Dは、前記ポリシリコンパターン23Bを担持する素子分離絶縁膜21I上に担持されている構成について説明するが、本実施形態はかかる特定の構成に限定されるものではない。
【0061】
次いで図9Bの工程において、前記素子領域21A1が、前記ポリシリコンパターン23Aとポリシリコンパターン23Bの間の部分を除いて、レジストパターンRにより覆われ、前記素子領域21A1のうち、前記レジストパターンRにより覆われていない部分にB+が、8keVの加速電圧下、4.0×1015cm-2のドーズ量でイオン注入される。その結果、前記素子領域21A1中、前記ポリシリコンパターン23Aと23Cの間に、前記p+型拡散領域21aが形成される。また同時に前記図9Bの工程では、前記ポリシリコンパターン21A〜21Cおよび前記素子分離絶縁膜21I上のポリシリコンパターン23Dが、Bにより、p+型にドープされる。
【0062】
次いで図9Cの工程において前記レジストパターンRは除去され、前記素子領域21A1に、前記ポリシリコンパターン23A,23CをマスクにB+がイオン注入され、前記素子領域21A1のうち、前記ポリシリコンパターン23Aおよび23Cの、それぞれ前記ソース領域21aとは反対の側に、p型ドレインエクステンション領域21b,21cが形成される。また同時に、前記ソース領域21aの表面部分に同様な注入領域21b'が、重畳して形成される。
【0063】
さらに図7Cのイオン注入工程では、前記ポリシリコンパターン23A〜23Cおよび23Dにも、同じBのイオン注入が、同じ条件でなされる。
【0064】
次に図9Dの工程において前記図9Dの構造上に絶縁膜(図示せず)をCVD法により堆積し、これを基板面に略垂直方向に作用する異方性エッチングによりエッチバックすることにより、前記ポリシリコンパターン23A〜23Dのそれぞれの側壁面に側壁絶縁膜SWが形成され、次に図9Eの工程において、前記素子領域21A1にB+を、前記ポリシリコンパターン21Aおよび23Cおよびそれぞれの側壁絶縁膜SWをマスクにイオン注入することにより、前記p+型ドレイン領域21dが、前記ポリシリコンパターン23Aとポリシリコンパターン23Bを担持する素子分離絶縁膜21Iの間において前記ポリシリコンパターン23Aの側壁絶縁膜SWの外側の部分に形成される。また前記p+型ソース領域21aの内部にも、同様なBのイオン注入がなされ、前記p+型ソース領域21aに重畳して、p+型注入領域21d'が形成される。
【0065】
また前記図9Eの工程では、前記ポリシリコンパターン23A〜23DにもBのイオン注入が同じ条件でなされる。
【0066】
次に図9Fの工程において前記図9Eの構造の露出シリコン面に、サリサイド法によりシリサイド層が形成され、その結果、前記ポリシリコンパターン23A〜23C上にはシリサイド層24A〜24Cが、またソース領域21a、ドレイン領域21d上にはシリサイド層24a,24dが、それぞれ形成される。また抵抗素子Rとなるポリシリコンパターン23Dでは、誘電体パターン25dにより二つのシリサイド形成領域が、互いに離間して画成され、かかるシリサイド形成領域にはシリサイド層24eおよび24fが、それぞれ形成される。
【0067】
次に図9Gの工程において、前記ポリシリコンパターン23Bの一方の側壁絶縁膜SWが除去され、さらに図9Hの工程において前記図9Gの構造上に層間絶縁膜25が、前記ポリシリコンパターン23A〜23Dを、それぞれの側壁絶縁膜SWおよびシリサイド層24A〜23C、24eおよび24fを覆うように形成される。
【0068】
さらに図9Hの工程では前記層間絶縁膜25中に前記シリサイド層24a,24dを露出するようにビアホールが形成され、かかるビアホールをそれぞれビアプラグ25Aおよび25Bで充填することにより、先に図1で説明した等価回路図に対応したSRAM20が得られる。
【0069】
また図9Hの工程では同時に前記層間絶縁膜25中に前記ポリシリコンパターン23Dのシリサイド層24e,24fを露出するビアホールが形成され、かかるビアホールをビアプラグ25Dおよび25Eで充填することにより、前記ポリシリコンパターン23Dよりなる抵抗素子Rが同時に形成される。
【0070】
図9Hは、前記ビアプラグ25A,25Bに位置ずれが無い場合を示しているが、図9Iに示すようにビアプラグ25A,25Bが、それぞれポリシリコンパターン23A,23B側にずれた場合でも、前記ビアプラグ25Aは高濃度拡散領域21aにコンタクトするため、前記ポリシリコンパターン23Aをゲート電極とするロードトランジスタにおいてソース抵抗の増大が生じることはなく、先に図3で説明したトランジスタ特性の変化の問題が生じることはない。
【0071】
また本実施形態では、かかる高濃度拡散領域21aの形成をポリシリコン抵抗素子の形成と同時に行っているため、製造工程が増加したり製造費用が増大したりする問題が生じることはない。

[第2の実施形態]
ところで、図5Bで説明したような、ピアプラグ15Aの位置ずれに起因するロードトランジスタの特性変化の問題は、このように微細化されたSRAMでは図5Cで説明したように素子領域11A1の幅がビアプラグの径よりも縮小されていて、位置合わせに余裕のないところから発生しているものであり、従って、例えば図10に示すように素子領域11A1あるいは11A2の幅を、前記ビアコンタクトVDDの周辺で拡張することにより、上記の課題は解決できるとも考えられるであろう。ただし図10は前記図2のレイアウトのうち、素子領域11A1および11A2を含むn型ウェル部分を抜き出して示す図である。
【0072】
しかし、かかる構成は、図10に示すようにn型素子領域11A1が隣接するp型ウェルに近接し、特にコンタクトVDDには電源電圧が印加されることを勘案すると、耐圧が劣化し、SRAMが誤動作する恐れがあるため、採用できない。
【0073】
これに対し図11は、本発明の第2の実施形態によるSRAMのレイアウトを示す図である。ただし図11中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0074】
図11を参照するに、本実施形態では、前記図10のレイアウトのようビアコンタクトVDDに対応して素子領域11A1,11A2の幅を増大させることはせず、ビアコンタクトVDDの一を一方にずらしている。
【0075】
かかる構成では、仮りに前記ビアコンタクトVDDの位置がずれてゲート電極G1あるいはG2に近接し、ビアコンタクトVDDからロードトランジスタのチャネルに流れるキャリア流が図11中に×で示すようにブロックされても、キャリアはブロックされていない迂回路を通って流れることができ、ソース抵抗の増大によるトランジスタ特性の劣化の問題を回避することができる。またn型素子領域11A1が隣接のp型ウェルに近接することがなく、耐圧低下の問題も生じない。なお図11中、白で示した素子領域11A1,11A2の露出部分は、実際にはシリサイド膜により覆われている。
【0076】
図12は、前記図11の素子領域11A1の平面図を示す。
【0077】
図12を参照するに、前記素子領域11A1を横切って、前記ゲート電極Gに対応するポリシリコンパターン13Cと、前記ゲート電極Gに対応するポリシリコンパターン13Aと、前記ゲート電極Gに対応するポリシリコンパターン13Bとが、それぞれ側壁絶縁膜SWを担持して形成されており、前記ポリシリコンパターン13Aと13Cの間には、相対向する側壁絶縁膜SWの間に前記ビアコンタクトVDDを構成するビアプラグ15Aが形成されている。また前記ポリシリコンパターン13Bのうち、前記ポリシリコンパターン14Aに面する側では側壁絶縁膜SWが局所的に除去され、前記ビアコンタクトV2を構成するビアプラグ15Bが、前記ポリシリコンパターン13Bを前記素子領域11A1に接続している。
【0078】
図12においても、前記素子領域11A1のうち、白で示す露出部分は、CoSi2やNiSiなどのシリサイド膜により覆われている。
【0079】
図13Aは、図12中、ビアコンタクトVDD、すなわちコンタクトプラグ15A近傍を抜き取って示した平面図、図13Bは、前記図13A中、線bx−bx1'に沿った断面図、図13Cは、前記図13A中、線bx2−bx2'に沿った断面図、図13Dは、前記図13A中、線by−by'に沿った断面図を示す。
【0080】
図13A〜13Cを参照するに、前記線bx2−bx2'に沿った断面図では、前記図5Bの場合と同様な構造が生じており、ポリシリコンゲート電極13Aを有するロードトランジスタのチャネル領域を通過したキャリアは、図13C中に×印で示したようにソース領域11a中の経路がビアプラグ15Aにより圧迫されてソース抵抗が増大するのに対し、線bx−bx'に沿った断面では、ビアプラグ15Aが断面から外れており、キャリアは前記ソース領域11eからゲート電極パターン14C直下のチャネル領域へ、効率的に注入される。
【0081】
本実施形態においても、前記図13Dの断面に示すように、ビアプラグ15Aの径W1は素子領域11A1の幅W2よりも大きく(W1>W2)、例えば前記ビアプラグ15Aはその底部において100nm程度の径を有するのに対し、前記素子領域11A1は70nm程度の幅しか有さない。このような場合でも、ビアプラグ15Aの中心線cを素子領域11A1の中心線cに対して25nmずらすことにより(図12においてδ=25nm)、かかるビアプラグ15Aを迂回するキャリア経路として約10nmの幅を確保することができる。
【0082】
本実施形態においても、図11,12の構成において前記素子領域11A1,11A2のうち、前記ビアプコンタクトVDDおよびV2を構成するビアプラグ15A,15B、およびゲート電極G1,G2を構成するポリシリコンパターン13A〜13Cおよびその側壁絶縁膜SWで覆われていない部分は、シリサイド膜により覆われている。
【0083】
なお本実施形態では、前記ビアコンタクトVDDを、図11に示すようにn型ウェル11Nとp型ウェル11Pとのウェル境界WBの側にずらしていたが、逆にウェル境界WBから遠ざかるようにずらすことも可能である。
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態によるSRAMのレイアウトを示す図である。ただし図14中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0084】
図14を参照するに、本実施形態では、前記図11のレイアウトと同様に、ビアコンタクトVDDの一を一方にずらすと共に、さらに素子領域11A1の幅を、前記ビアコンタクトVDDの形成箇所において隣接するp型ウェルの方向とは反対方向に拡張する。
【0085】
かかる構成では、仮りに前記ビアコンタクトVDDの位置がずれてゲート電極G1あるいはG2に近接し、ビアコンタクトVDDからロードトランジスタのチャネルに流れるキャリア流が図11中に×で示すようにブロックされても、キャリアはブロックされていない迂回路を通って流れることができ、ソース抵抗の増大によるトランジスタ特性の劣化の問題を回避することができる。またn型素子領域11A1が隣接のp型ウェルに近接することがなく、耐圧低下の問題も生じない。その際、前記素子領域11A1の幅が、図14中に一点鎖線で示すウェル境界WBの反対方向に拡大されているため、耐圧劣化の問題が生じることもない。
【0086】
本実施形態においても、ビアプラグ15Aの径W1は、前記図13Dの断面と同様で、素子領域11A1の幅W2よりも大きいが(W1>W2)、前記素子領域11A1の幅を40nm程度拡張し、ビアプラグ15Aの中心線cを素子領域11A1の中心線cに対して25nmずらすことにより、かかるビアプラグ15Aを迂回するキャリア経路として約30nmの幅を確保することができる。
【0087】
本実施形態においても、図14の構成において前記素子領域11A1,11A2のうち、前記ビアプコンタクトVDDおよびV2を構成するビアプラグ15A,15B、およびゲート電極G1,G2を構成するポリシリコンパターン13A〜13C、さらにその側壁絶縁膜SWで覆われていない部分は、シリサイド膜により覆われている。
【0088】
このように、本発明の第2および第3の実施形態では、前記ビアコンタクトVDDの周囲にキャリアの迂回路となる領域を確保することで、コンタクトの位置ずれが生じた場合でもソース抵抗が増大するのを回避しているが、かかる迂回路は、10〜30nm程度の幅があれば十分である。
【0089】
なお、以上の各実施形態において、p型とn型の導電型を反転させても本発明が成立することは明らかである。
【0090】
本発明では、前記シリサイド層は特に限定されないが、例えばCoSi2やNiSiなどを使うことができる。
【0091】
以上、本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
【0092】
(付記1)
半導体基板と、
前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる、第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する、第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、
よりなる半導体記憶装置であって、
前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、前記半導体基板中に前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域に形成されており、
前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成され、両側にゲート側壁絶縁膜を担持するポリシリコンゲート電極と、
前記半導体基板中、前記ポリシリコンゲート電極の第1の側に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ソース領域と、
前記半導体基板中、前記第1の側とは反対の第2の側の表面部分に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ドレインエクステンション領域と、
前記半導体基板中、前記第2の側のゲート側壁絶縁膜の外側に、前記ドレインエクステンション領域に重畳して、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成された第2導電型ドレイン領域と、
よりなり、
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成されており、
前記ポリシリコンゲート電極は、前記ポリシリコン抵抗素子と同一の膜厚を有し、
前記ソース領域と前記ポリシリコン抵抗素子とは、同じドーパント元素により、ドーピングされていることを特徴とする半導体記憶装置。
【0093】
(付記2)
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域よりも高い不純物濃度を有することを特徴とする付記1記載の半導体記憶装置。
【0094】
(付記3)
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域およびドレイン領域のいずれよりも深く形成されていることを特徴とする付記1または2記載の半導体記憶装置。
【0095】
(付記4)
前記素子分離領域上には、前記ドレイン領域に近接して、前記第1および第3のMOSトランジスタのうち、他方のMOSトランジスタのゲート電極を構成するポリシリコンパターンが延在し、前記ソース領域には第1のシリサイド層を介して第1のビアプラグがコンタクトし、前記ドレイン領域には、第2のシリサイド層を介して第2のビアプラグがコンタクトし、前記ポリシリコン抵抗素子の第1の領域および第2の領域には、それぞれ第3および第4のシリサイド層を介して第3および第4のビアプラグがコンタクトし、前記第2のビアプラグは、同時に前記ポリシリコンパターンの上面に第5のシリサイド層を介してコンタクトし、また前記ポリシリコンパターンの、前記ポリシリコンゲート電極に面する側の側壁面にコンタクトすることを特徴とする付記1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体記憶装置。
【0096】
(付記5)
半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、
よりなる半導体記憶装置の製造方法であって、
前記半導体基板上、前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域上にゲート絶縁膜を介して、前記第1のMOSトランジスタのゲート電極となる第1のポリシリコンパターンを、前記素子分離領域上のポリシリコン抵抗素子を構成する第2のポリシリコンパターンと同時に、ポリシリコン膜のパターニングにより形成する工程と、
前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの第1の側、および前記第2のポリシリコンパターンに、第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側に第2導電型のソース領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンをドープする工程と、
前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側、および反対側の第2の側、さらに前記第2のポリシリコンパターンに、前記第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第2の側の表面部分に、前記ソース領域よりも不純物濃度の低いドレインエクステンション領域を形成すると共に前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、
前記第1および第2のポリシリコンパターンのそれぞれの側壁面に側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記素子領域中に、また前記第2のポリシリコンパターンにも、前記第2導電型の不純物元素を前記1のポリシリコンパターンおよび前記側壁絶縁膜をマスクに導入し、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1および第2の側の、前記側壁絶縁膜よりも外側の部分に前記第2導電型のドレイン領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、
を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
【0097】
(付記6)
前記ソース領域を形成する工程では、前記第2導電型の不純物元素を、前記ドレインエクステンション領域を形成する工程およびドレイン領域を形成する工程のいずれよりも深く導入することを特徴とする付記5記載の半導体記憶装置の製造方法。
【0098】
(付記7)
さらに前記ソース領域、ドレイン領域、および第2のポリシリコンパターンの第1および第2の部分に、それぞれ第1、第2、第3および第4のシリサイド層を形成する工程と、前記ソース領域、ドレイン、および前記第2のポリシリコンパターンの前記第1および第2の部分に、前記第1〜第4のシリサイド層を介して、第1〜第4のビアプラグをそれぞれ形成する工程を含むことを特徴とする付記5〜7のうち、いずれか一項記載の半導体記憶装置の製造方法。
【0099】
(付記8)
半導体基板と、
前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
よりなる半導体記憶装置であって、
前記第1のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に素子分離領域により画成された帯状の第1の素子領域中に形成され、前記第1の素子領域を横断する第1のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、
前記第3のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に前記素子分離領域により画成された帯状の第2の素子領域中に形成され、前記第2の素子領域を横断する第2のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、
前記第1のポリシリコンパターンは、前記第2の素子領域の第1の端部に、第1のビアプラグにより接続されており、
前記第2のポリシリコンパターンは、前記第1の素子領域の第1の端部に、第2のビアプラグにより接続されており、
前記第1の素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンに対し前記第1のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第3のビアプラグがコンタクトしており、
前記第2の素子領域のうち、前記第2のポリシリコンパターンに対し前記第2のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第4のビアプラグがコンタクトしており、
前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の幅よりも大きな径を有し、
前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の幅よりも大きな径を有し、
前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線からずれて形成されており、
前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の中心線からずれて形成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
【0100】
(付記9)
前記第1の素子領域では、前記第3のビアプラグの片側にシリサイド層が、前記素子領域の表面を覆って、少なくとも10nm幅で露出しており、前記第2の素子領域では、前記第4のビアプラグの片側にシリサイド層が、前記素子領域の表面を覆って、少なくとも10nm幅で露出していることを特徴とする付記8記載の半導体記憶装置。
【0101】
(付記10)
前記第1および第2の素子領域の各々において前記シリサイド層は、10〜30nmの幅で露出していることを特徴とする付記8記載の半導体記憶装置。
【0102】
(付記11)
前記第1および第2の素子領域は、前記半導体基板中、第1導電型ウェルに形成され、前記半導体基板中には、前記第1導電型ウェルに隣接して、第2導電型の第1および第2のウェルが、それぞれ前記第1の素子領域および第2の素子領域の側に形成されており、前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線から前記第1の第2導電型ウェルの方向にずれて形成されており、前記第4のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線から前記第2の第2導電型ウェルの方向にずれて形成されていることを特徴とする付記8〜10のうち、いずれか一項記載の半導体記憶装置。
【0103】
(付記12)
前記帯状の第1の素子領域は、前記第3のビアプラグがコンタクトする領域において、前記基板表面上、前記第1の第2導電型ウェルから離間する方向に第1の突出部を有し、前記帯状の第2の素子領域には、前記第4のビアプラグがコンタクトする領域において、前記基板表面上、前記第2の第2導電型ウェルから離間する方向に第2の突出部を有することを特徴とする付記11記載の半導体記憶装置。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】SRAMの等価回路図を示す図である。
【図2】(A),(B)は、本発明の関連技術によるSRAMの構成を示す平面図および断面図である。
【図3】本発明の課題を説明する図である。
【図4】(A),(B)は本発明の課題を説明する別の図である。
【図5A】本発明の課題を説明する別の図である。
【図5B】本発明の課題を説明する別の図である。
【図5C】本発明の課題を説明する別の図である。
【図6】本発明の課題を説明する別の図である。
【図7】(A),(B)は、本発明の第1の実施形態によるSRAMの構成を示す平面図および断面図である。
【図8】図7(A),(B)のSRAMの構成を詳細に示す断面図である。
【図9A】図8のSRAMの製造工程を示す図(その1)である。
【図9B】図8のSRAMの製造工程を示す図(その2)である。
【図9C】図8のSRAMの製造工程を示す図(その3)である。
【図9D】図8のSRAMの製造工程を示す図(その4)である。
【図9E】図8のSRAMの製造工程を示す図(その5)である。
【図9F】図8のSRAMの製造工程を示す図(その6)である。
【図9G】図8のSRAMの製造工程を示す図(その7)である。
【図9H】図8のSRAMの製造工程を示す図(その8)である。
【図9I】図8のSRAMの製造工程を示す図(その9)である。
【図10】本発明の課題を説明する図である。
【図11】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図である。
【図13A】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図(その1)である。
【図13B】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図(その2)である。
【図13C】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図(その3)である。
【図13D】本発明の第2の実施形態によるSRAMの構成を示す図(その4)である。
【図14】本発明の第3の実施形態によるSRAMの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1,2 MOSトランジスタ
11,21 シリコン基板
11A1,11A2,11B,11C,21A1,21A2,21B,21C 素子領域
11I,21I 素子分離領域
11N n型ウェル
11P p型ウェル
11a,11c ソースエクステンション領域
11b,11d ドレインエクステンション領域
11e ソース領域
11f ドレイン領域
12A,12C ゲート絶縁膜
13A〜3C,23A〜23D ポリシリコンパターン
14A〜14C,14e,14f,24a,24d,24e,24f,24A〜24C シリサイド層
15,25 層間絶縁膜
15A,15B,25A,25B,25E,25F ビアプラグ
21b',21d' イオン注入領域
〜G ゲート電極
DD,VSS 電源コンタクト
1〜V6 ビアコンタクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる、第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続された、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する、第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、
よりなる半導体記憶装置であって、
前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、前記半導体基板中に前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域に形成されており、
前記第1および第3のMOSトランジスタの各々は、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成され、両側にゲート側壁絶縁膜を担持するポリシリコンゲート電極と、
前記半導体基板中、前記ポリシリコンゲート電極の第1の側に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ソース領域と、
前記半導体基板中、前記第1の側とは反対の第2の側の表面部分に、一端が前記ポリシリコンゲート電極直下の部分に侵入するように形成された第2導電型ドレインエクステンション領域と、
前記半導体基板中、前記第2の側のゲート側壁絶縁膜の外側に、前記ドレインエクステンション領域に重畳して、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成された第2導電型ドレイン領域と、
よりなり、
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域よりも深く形成されており、
前記ポリシリコンゲート電極は、前記ポリシリコン抵抗素子と同一の膜厚を有し、
前記ソース領域と前記ポリシリコン抵抗素子とは、同じドーパント元素により、ドーピングされていることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域よりも高い不純物濃度を有することを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記ソース領域は、前記ドレインエクステンション領域およびドレイン領域のいずれよりも深く形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上の素子分離領域上に形成されたポリシリコン抵抗素子と、
よりなる半導体記憶装置の製造方法であって、
前記半導体基板上、前記素子分離領域により画成された第1導電型の素子領域上にゲート絶縁膜を介して、前記第1のMOSトランジスタのゲート電極となる第1のポリシリコンパターンを、前記素子分離領域上のポリシリコン抵抗素子を構成する第2のポリシリコンパターンと同時に、ポリシリコン膜のパターニングにより形成する工程と、
前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの第1の側、および前記第2のポリシリコンパターンに、第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側に第2導電型のソース領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンをドープする工程と、
前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1の側、および反対側の第2の側、さらに前記第2のポリシリコンパターンに、前記第2導電型の不純物元素を導入し、前記素子領域中、前記第1のポリシリコンパターンの前記第2の側の表面部分に、前記ソース領域よりも不純物濃度の低いドレインエクステンション領域を形成すると共に前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、
前記第1および第2のポリシリコンパターンのそれぞれの側壁面に側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記素子領域中に、また前記第2のポリシリコンパターンにも、前記第2導電型の不純物元素を前記1のポリシリコンパターンおよび前記側壁絶縁膜をマスクに導入し、前記第1のポリシリコンパターンの前記第1および第2の側の、前記側壁絶縁膜よりも外側の部分に前記第2導電型のドレイン領域を形成すると共に、前記第2のポリシリコンパターンの不純物濃度を増加させる工程と、
を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
【請求項5】
前記ソース領域を形成する工程では、前記第2導電型の不純物元素を、前記ドレインエクステンション領域を形成する工程およびドレイン領域を形成する工程のいずれよりも深く導入することを特徴とする請求項4記載の半導体記憶装置の製造方法。
【請求項6】
半導体基板と、
前記半導体基板上、第1のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第1および第2のMOSトランジスタよりなる第1のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第2のノードで互いに直列接続され、互いに異なるチャネル導電型を有する第3および第4のMOSトランジスタよりなり、前記第1のCMOSインバータとともにフリップフロップ回路を形成する第2のCMOSインバータと、
前記半導体基板上、第1のビット線と前記第1のノードとの間に設けられ、ワード線に接続された第1のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第1のトランスファトランジスタと、
前記半導体基板上、第2のビット線と前記第2のノードとの間に設けられ、前記ワード線に接続された第2のゲート電極を有し、前記ワード線上の選択信号により駆動される第2のトランスファトランジスタと、
よりなる半導体記憶装置であって、
前記第1のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に素子分離領域により画成された帯状の第1の素子領域中に形成され、前記第1の素子領域を横断する第1のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、
前記第3のMOSトランジスタは、前記半導体基板上に前記素子分離領域により画成された帯状の第2の素子領域中に形成され、前記第2の素子領域を横断する第2のポリシリコンパターンよりなるゲート電極を有し、
前記第1のポリシリコンパターンは、前記第2の素子領域の第1の端部に、第1のビアプラグにより接続されており、
前記第2のポリシリコンパターンは、前記第1の素子領域の第1の端部に、第2のビアプラグにより接続されており、
前記第1の素子領域のうち、前記第1のポリシリコンパターンに対し前記第1のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第3のビアプラグがコンタクトしており、
前記第2の素子領域のうち、前記第2のポリシリコンパターンに対し前記第2のビアプラグと反対の側には、電源コンタクトを構成する第4のビアプラグがコンタクトしており、
前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の幅よりも大きな径を有し、
前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の幅よりも大きな径を有し、
前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線からずれて形成されており、
前記第4のビアプラグは、前記第2の素子領域の中心線からずれて形成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第1の素子領域では、前記第3のビアプラグの片側にシリサイド層が、前記素子領域の表面を覆って、少なくとも10nm幅で露出しており、前記第2の素子領域では、前記第4のビアプラグの片側にシリサイド層が、前記素子領域の表面を覆って、少なくとも10nm幅で露出していることを特徴とする請求項6記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記第1および第2の素子領域の各々において前記シリサイド層は、10〜30nmの幅で露出していることを特徴とする請求項7記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記第1および第2の素子領域は、前記半導体基板中、第1導電型ウェルに形成され、前記半導体基板中には、前記第1導電型ウェルに隣接して、第2導電型の第1および第2のウェルが、それぞれ前記第1の素子領域および第2の素子領域の側に形成されており、前記第3のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線から前記第1の第2導電型ウェルの方向にずれて形成されており、前記第4のビアプラグは、前記第1の素子領域の中心線から前記第2の第2導電型ウェルの方向にずれて形成されていることを特徴とする請求項6〜8のうち、いずれか一項記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記帯状の第1の素子領域は、前記第3のビアプラグがコンタクトする領域において、前記基板表面上、前記第1の第2導電型ウェルから離間する方向に第1の突出部を有し、前記帯状の第2の素子領域には、前記第4のビアプラグがコンタクトする領域において、前記基板表面上、前記第2の第2導電型ウェルから離間する方向に第2の突出部を有することを特徴とする請求項9記載の半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図9I】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−205385(P2008−205385A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−42498(P2007−42498)
【出願日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】