説明

向き計測装置、向き計測システム、向き計測方法、及び向き計測プログラム

【課題】移動装置が、自装置の方向を正確に測定できること。
【解決手段】位置積分部1162は、位置の変化量を積分して移動ロボット1の位置を示す推定位置情報を推定する。方向積分部1161は、方向の変化量を積分して移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する。位置補正部1163は、絶対位置測定装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動ロボット1の位置を示す絶対位置情報と、時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する。方向補正部1164は、方向補正値を用いて、推定方向情報が示す方向を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、向き計測装置、向き計測システム、向き計測方法、及び向き計測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人の活動するエリアで人にサービスを行うロボットに関する技術が知られてきている。特許文献1には、パーティクルフィルタを用いて、人の位置および移動速度を推定し、胴体および両腕を3つの円で組み合わせた人形状モデルを用いて、人の身体の方向と腕の動きとを推定する計測装置が記載されている。
【0003】
一方、移動ロボットの技術分野において、移動ロボットが自らの位置を検出する技術が知られている。例えば、特許文献2には、移動ロボットの運動によって変化する状態量を感知し、移動ロボットと固定位置との距離をセンシングして移動ロボットの絶対位置を計算し、変化する状態量及び計算された絶対位置をカルマンフィルタの入力として、現在移動ロボットの最適位置を推定する移動ロボットが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−168578号公報
【特許文献2】特開2007−149088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、引用文献1記載の技術では、人を真上から撮像できない場合や、人が遠い場所に位置して十分な画質の画像を得ることができない場合に、人形状モデルを適用することができず、人の身体の方向を測定できないという欠点があった。また、引用文献1記載の技術では、上半身の方向を測定するものであり、例えば身体を腰部分で捻っている場合には、下半身、つまり、足の進行方向を測定できないという欠点があった。
また、引用文献2記載の技術では、移動ロボット各々が、距離をセンシングする機能や最適位置を推定する機能を備えなければ、位置を正確に測定できず、また、方向を正確に測定できないという欠点があった。
以上のように、従来技術では、移動装置の向きを正確に測定できない場合があるという欠点があった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、移動装置の向きを正確に測定できる向き計測装置、向き計測システム、向き計測方法、及び向き計測プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明は、自装置の位置の変化量(例えば、実施形態における相対位置情報)と方向の変化量(例えば、実施形態における相対方向情報)とを検出する移動装置(例えば、実施形態における移動ロボット1)に搭載される向き計測装置(例えば、実施形態における位置方向補正部116)において、前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置積分部(例えば、実施形態における位置積分部1162)と、前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報(例えば、実施形態における推定正面方向情報)を推定する方向積分部(例えば、実施形態における方向積分部1161)と、移動装置外の装置(例えば、実施形態における絶対位置測定装置c1)から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出部(例えば、実施形態における位置補正部1163)と、前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正部(例えば、実施形態における方向補正部1164)と、を備えることを特徴とする向き計測装置である。
【0008】
また、本発明は、上記の向き計測装置において、前記方向補正値算出部は、複数の時刻の絶対位置情報と推定位置情報とを用いて方向補正値を算出することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記の向き計測装置において、前記移動装置が移動した距離に基づいて、前記方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する補正開始命令部(例えば、実施形態における補正開始命令部119)を備え、前記方向補正値算出部は、前記補正開始命令部が決定したタイミングで、方向補正値を算出することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置と、時々刻々の前期移動装置の位置を示す絶対位置情報を測定して前記向き計測装置に送信する位置測定装置と、を具備する向き計測システム(例えば、実施形態における向き計測システムS1)において、前記向き計測装置は、前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置推定部と、前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する方向推定部と、前記位置測定装置から受信した絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出部と、前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正部と、を備えることを特徴とする向き計測システムである。
【0011】
また、本発明は、自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置における向き計測方法おいて、位置積分部が、前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する過程と、方向積分部が、前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する過程と、方向補正値算出部が、移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する過程と、方向補正部が、前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する過程と、を有することを特徴とする向き計測方法である。
【0012】
また、本発明は、自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置のコンピュータを、前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置推定手段、前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する方向推定手段、移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出手段、前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正手段、
として機能させる向き計測プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載した発明によれば、向き計測装置は、位置の変化量を積分して移動装置の位置を示す推定位置情報を推定し、方向の変化量を積分して移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する。また、向き計測装置は移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出し、方向補正値を用いて推定方向情報が示す方向を補正する。これにより、向き計測装置は、移動装置の向きを正確に測定できる。
【0014】
また、請求項2に記載した発明によれば、向き計測装置は、複数の時刻の絶対位置情報と推定位置情報とを用いて方向補正値を算出する。これにより、向き計測装置は、1個の絶対位置情報と推定位置情報とを用いる場合と比較して、精度よく移動装置の向きを測定できる。
【0015】
また、請求項3に記載した発明によれば、向き計測装置は、移動装置が移動した距離に基づいて、方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する。これにより、向き計測装置は、移動装置が移動した距離に応じて移動局装置の向きを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る向き計測システムS1を示す概略図である。
【図2】本実施形態に係る移動ロボットの構成を示す概略ブロック図である。
【図3】本実施形態に係る推定位置、絶対位置、及び推定正面方向の関係を示す概略図である。
【図4】本実施形態に係る補正値算出処理の一例を表わす概略図である。
【図5】本実施形態に係る位置方向補正処理を行うタイミングの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る向き計測システムS1を示す概略図である。向き計測システムS1は、移動ロボット1(移動装置)及び絶対位置測定装置c1を具備する。
図1は、建物の部屋の内部の図である。この図において、移動ロボット1は、部屋の中を移動する。ここで、符号11、12、13を付した移動ロボット1は、それぞれ、動作時刻Tが対象時刻tの移動ロボット1、対象時刻tの1秒前の移動ロボット1、対象時刻tのn秒前の移動ロボット1を示す。この図において、矢印を付した軌跡は、移動ロボット1が移動した軌跡を示す。
【0018】
また、図1の部屋の天井には、絶対位置測定装置c1が設置されている。絶対位置測定装置c1は、撮像機能を有し、また、撮像した画像に基づいて移動ロボット1の位置情報(絶対位置情報という)を測定する機能を有する。ここで、絶対位置測定装置c1は、測定した移動ロボット1の絶対位置情報を、重力方向に垂直(床に水平)な座標(図1のX軸、Y軸;グローバル座標という)上の値として測定する。
具体的には、絶対位置測定装置c1は、十分に高い位置に設置され、移動ロボット1をほぼ真上から撮像する。絶対位置測定装置c1は、撮像した画像の移動ロボット1部分に対して円近似を行って、その円の中心を移動ロボット1の絶対位置情報とする。絶対位置測定装置c1は、無線通信等を用いて、単位時間(本実施形態では1秒とする)毎に、測定した絶対位置情報と測定した時刻を示す絶対位置測定時刻とからなる情報を移動ロボット1に送信する。
なお、絶対位置測定装置c1のように、建物等に設置され、物体の位置情報等を測定するセンサをインフラセンサという。また、絶対位置測定装置c1は、物体の位置情報を測定できる装置であればよく、例えば、レーザ光を用いて測定する装置であってもよい。また、天井以外の場所に設置されていてもよく、異なる位置に設置された複数の装置であってもよい。
【0019】
また、図1の部屋の床には、マークM11〜M14が付されている。このマークM11〜M14各々は、グローバル座標のY軸に平行な2本の線であり、各々の線は色が異なる(例えば、X軸での値が大きい線は赤色の線、値が小さい線は青色の線)。移動ロボット1は、腰部分の側面に備え付けられたカメラで床を撮像し、画像認識によってマークM11〜M14のいずれかを検出する。移動ロボット1は、撮像する画像において正面方向(進行方向)と垂直になる線の画像を予め記憶しており、その線の画像と検出した線の画像との角度差を、グローバル座標上のX軸に対する角度(θ)として算出する。つまり、この角度は、移動ロボット1は、グローバル座標での正面方向(進行方向)を示す角度である。
なお、グローバル座標は、線に垂直で青色の線から赤色の線に向かう方向がX軸の方向であり、X軸を90度回転させた軸がY軸である。また、マークM11〜M14は、移動ロボット1が、絶対位置測定装置c1の用いるグローバル座標での方向を検出できるものであればよく、他の形状のマークであってもよい。また、移動ロボット1は、方位磁針を備え、予め定められた方位とグローバル座標の関係に基づいて正面方向を算出してもよい。
【0020】
<移動ロボット1の構成について>
図2は、本実施形態に係る移動ロボット1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、移動ロボット1は、ジャイロスコープ101、駆動部102、通信部103、方向検出部104、及び位置方向制御部11を含んで構成される。また、位置方向制御部11は、エンコーダ部111、相対方向情報記憶部112、相対位置情報記憶部113、絶対位置情報記憶部114、初期方向情報記憶部115、位置方向補正部116、位置方向情報記憶部117、駆動制御部118、及び、補正開始命令部119を含んで構成される。ここで、位置方向補正部116(向き計測装置)は、方向積分部1161、位置積分部1162、位置補正部1163、及び、方向補正部1164を含んで構成される。
【0021】
ジャイロスコープ101は、角度や角速度を検出する計測器である。ジャイロスコープ101は、単位時間毎に検出した角度及び角速度をエンコーダ部111に出力する。
駆動部102は、駆動制御部118の制御に従い、移動ロボット1の移動手段(二足歩行型ロボットの場合は両足)を動かすことで、移動ロボット1を移動させる。駆動部102は、予め定められた時間間隔(駆動検出時間という。例えば、1/200秒)毎に、動作時刻Tと動作結果情報とをエンコーダ部111に出力する。
ここで、動作結果情報とは、動作時刻Tの駆動検出時間での進行方向と進行距離とであり、例えば、移動ロボット1が二足歩行型ロボットの場合は、動作時刻Tに足をどの方向にどの距離踏み出したかを示す情報である。なお、動作時刻Tの進行方向(足を踏み出した方向)は、正面方向に対する相対的な方向である。また、例えば、移動ロボット1が車輪型移動ロボットの場合には、動作結果情報は、各車輪についての回転方向及び回転数を示す情報である。
【0022】
通信部103は、絶対位置測定装置c1と無線通信を行う。通信部103は、絶対位置情報と絶対位置測定時刻とからなる情報を、絶対位置測定装置c1から受信し、絶対位置情報記憶部114に記憶する。
方向検出部104は、図1のマークM11〜M14に基づいて、絶対位置測定装置c1の用いるグローバル座標で、自装置の正面方向を算出する。方向検出部104は、算出した正面方向を示す初期方向情報と、初期方向情報を算出した時刻を示す初期方向算出時刻と、からなる情報を初期方向情報記憶部115に記憶する。
【0023】
エンコーダ部111は、駆動部102から入力された動作結果情報に基づいて、移動ロボット1について、前後の動作時刻Tでの方向の差を示す相対方向情報、及び、前後の動作時刻Tでの位置の差を示す相対位置情報を算出する。すなわち、エンコーダ部111は、移動ロボット1の位置の変化量と方向の変化量とを検出する。
なお、エンコーダ部111は、ジャイロスコープ101から入力された角度及び角速度を用いて、相対方向情報の精度を上げてもよい。エンコーダ部111は、動作時刻Tと算出した相対方向情報とからなる情報を相対方向情報記憶部112に記憶し、動作時刻と算出した相対位置情報とからなる情報を相対位置情報記憶部113に記憶する。
【0024】
方向積分部1161は、方向補正部1164から基準方向情報及び基準方向測定時刻を入力される。この基準方向情報とは、グローバル座標での方向を示す情報であり、基準方向測定時刻での移動ロボット1の正面方向を示す情報である。
方向積分部1161は、相対方向情報記憶部112から動作時刻Tと相対方向情報とからなる情報を読み出す。方向積分部1161は、基準方向情報を初期値として、基準方向測定時刻から動作時刻Tまでの相対方向情報を加算することで、移動ロボット1のグローバル座標における動作時刻Tでの正面方向を推定する。方向積分部1161は、駆動検出時間の動作時刻T毎に、推定した正面方向(推定正面方向という)を示す推定正面方向情報(推定方向情報)と動作時刻Tとからなる情報を方向補正部1164に出力する。
【0025】
位置積分部1162は、位置補正部1163から基準位置情報及び基準位置測定時刻を入力される。この基準位置情報とは、グローバル座標での位置情報であり、基準位置測定時刻での移動ロボット1の位置を示す情報である。
位置積分部1162は、相対位置情報記憶部113から動作時刻と相対位置情報とからなる情報を読み出す。位置積分部1162は、基準位置情報を初期値として、基準位置測定時刻から動作時刻Tまでの相対位置情報を加算することで、移動ロボット1のグローバル座標における動作時刻Tでの位置を推定する。方向積分部1161は、駆動検出時間の動作時刻T毎に、推定した位置(推定位置という)を示す推定位置情報と動作時刻Tとからなる情報を位置補正部1163及び補正開始命令部119に出力する。
【0026】
位置補正部1163(方向補正値算出部)は、位置積分部1162から入力された情報のうち、単位時間毎の推定位置情報であって動作時刻Tが対象時刻tから時刻t−nの期間の推定位置情報を抽出する。また、位置補正部1163は、絶対位置情報記憶部114が記憶する情報のうち、絶対位置測定時刻が対象時刻tから時刻t−nの期間の絶対位置情報を選択して読み出す。
位置補正部1163は、抽出した推定位置情報と読み出した絶対位置情報とを同定して、対象時刻tから時刻t−nの期間について、推定位置と絶対位置とのずれを計算する。位置補正部1163は、計算したずれに対して、推定位置のずれを補正する補正値(ΔX、ΔY)と方向のずれを補正する補正値(Δθ;方向補正値)とを算出する。なお、補正値算出処理の詳細については、後述する位置方向補正処理と併せて説明をする。位置補正部1163は、算出した方向補正値を方向補正部1164に出力する。
【0027】
また、位置補正部1163は、絶対位置測定時刻が対象時刻tの絶対位置情報及び対象時刻tを、それぞれ、基準位置情報及び基準位置測定時刻として、位置積分部1162に出力する。ここで、位置補正部1163は、位置積分部1162が初めて処理を開始する時点では、基準位置情報及び基準位置測定時刻として、それぞれ、絶対位置情報記憶部114が記憶する絶対位置情報及び絶対位置測定時刻を位置積分部1162に出力する。また、位置補正部1163は、絶対位置情報記憶部114から読み出した情報を方向補正部1164に出力する。
【0028】
方向補正部1164は、方向積分部1161から入力された情報のうち、動作時刻Tが対象時刻tから時刻t−nの期間の推定正面方向情報を抽出する。方向補正部1164は、抽出した推定正面方向情報が示す推定正面方向に、位置補正部1163から入力された方向補正値を加算する。すなわち、方向補正部1164は、方向補正値を用いて、推定正面方向情報が示す方向を補正する。以下、加算後の方向を補正方向といい、補正方向を示す情報を補正方向情報という。
方向補正部1164は、補正方向情報、動作時刻T(対象時刻tから時刻t−n)、及び、位置補正部1163から入力された動作時刻Tでの絶対位置情報を、動作時刻Tでの位置方向情報として、位置方向情報記憶部117に記憶する。つまり、位置方向情報記憶部117は、対象時刻tから時刻t−nの期間の動作時刻Tについて、それぞれ、位置と方向が補正された位置方向情報を記憶する。
【0029】
また、方向補正部1164は、動作時刻Tが対象時刻tの補正方向情報及び対象時刻tを、それぞれ、基準方向情報及び基準方向測定時刻として、方向積分部1161に出力する。ここで、方向補正部1164は、方向積分部1161が初めて処理を開始する時点では、基準方向情報及び基準方向測定時刻として、それぞれ、初期方向情報記憶部115が記憶する初期方向情報及び初期方向算出時刻を方向積分部1161に出力する。
なお、位置方向補正部116、つまり、方向積分部1161、位置積分部1162、位置補正部1163、及び方向補正部1164が行う上記の処理を、位置方向補正処理という。
【0030】
駆動制御部118は、位置方向情報記憶部117が記憶する位置方向情報に基づいて、駆動部の制御を行う。
補正開始命令部119は、相対位置情報記憶部113から読み出した情報に基づいて、移動ロボット1が、前回位置方向補正処理を行った時点から予め定めた距離を移動したか否かを判定する。補正開始命令部119は、予め定めた距離を移動したと判定した場合、位置方向補正処理を開始させる信号を、位置方向補正部116の位置補正部1163及び方向補正部1164に出力する。
すなわち、補正開始命令部119は、移動ロボット1が移動した距離に基づいて、方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する。ここで、この予め定めた距離は、2〜3m程度が好ましい。この距離が大きい場合には、移動ロボット1の内部オドメトリ軌跡(図3参照)の形状と移動ロボット1のインフラセンサ軌跡の形状との差が大きくなってしまい、この距離が小さい場合には、方向の誤差が大きくなってしまうからである。
【0031】
<位置方向補正処理について>
以下、位置補正部1163が行う位置方向補正処理について説明をする。
図3は、本実施形態に係る推定位置、絶対位置、及び推定正面方向の関係を示す概略図である。この図において、座標はグローバル座標であり、横軸がX軸、縦軸がY軸である。
図3において、符号L11を付した軌跡L11は、対象時刻tから時刻t−nの期間の推定位置であって単位時間毎の推定位置(白抜き矢印の始点)を示す軌跡(移動ロボット1の内部オドメトリ軌跡)である。また、各推定位置での白抜きの矢印は、各推定位置での推定正面方向を示す。一方、符号L12を付した軌跡L12は、対象時刻tから時刻t−nの期間の絶対位置(黒丸)を示す軌跡(移動ロボット1のインフラセンサ軌跡;図1に示した軌跡)である。また、この図において、点線の矢印で対応付けられた推定位置及び絶対位置は、同じ動作時刻Tのものである。
【0032】
例えば、図3において、符号P111、P121を付した位置P111、P121は、それぞれ、動作時刻T=t−nでの推定位置、絶対位置を示す。また、符号D121を付した矢印D121は、動作時刻T=t−nでの推定正面方向を示す。また、例えば、位置P112、P122、及び、符号D122を付した矢印D121は、それぞれ、動作時刻T=tでの推定位置、絶対位置、及び推定正面方向を示す。この図が示すように、推定位置は、絶対位置からずれる場合があるが、軌跡L11及びL12はほとんど同じ形の軌跡となる。
【0033】
図4は、本実施形態に係る補正値算出処理の一例を表わす概略図である。この図において、座標はグローバル座標であり、横軸がX軸、縦軸がY軸である。
符号F41を付した図F41は、図3と同じ図であり、補正値算出処理を行う前の推定位置、絶対位置、及び推定正面方向の関係を示す図である。また、図F41は、位置補正部1163がアフィン変換量(ΔX、ΔY、Δθ)を算出していることを示す。
【0034】
具体的には、位置補正部1163は、対象時刻tから時刻t−nの期間について絶対位置の平均値と相対位置の平均値とを算出し、これらの平均値の差(ΔX、ΔY;位置補正値という)を算出する。位置補正部1163は、算出した位置補正値(ΔX、ΔY)を、対象時刻tから時刻t−nの期間の相対位置に加算する。
位置補正部1163は、対象時刻tから時刻t−nの期間の絶対位置について、最小二乗法を用いて近似した一次方程式の傾きを計算する。また、位置補正部1163は、位置補正値を加算した相対位置について、最小二乗法を用いて近似した一次方程式の傾きを計算する。位置補正部1163は、計算した傾きが示す角度(X軸からの角度を変数θとする)の差を、方向補正値Δθとして算出する。ただし、本発明はこれに限らず、位置補正部1163は、矢印で対応付けられた推定位置及び絶対位置同士の距離の総和が最小となるようなΔX、ΔY、Δθを求めてもよい。
【0035】
符号42を付した図F42は、絶対位置、位置補正値を加算した推定位置、及び補正方向を示す図である。
例えば、図F42おいて、符号D221を付した白抜きの矢印D221は、対象時刻tでの補正方向を示す。この矢印D221は、図F41の矢印D121が示す方向に、方向補正値Δθを加算した方向を示す。
【0036】
図5は、本実施形態に係る位置方向補正処理を行うタイミングの一例を示す概略図である。この図において、座標はグローバル座標であり、横軸がX軸、縦軸がY軸である。この図において、位置P211、P212、P213、P214、P215を含む軌跡(破線と実線の両方)は、推定位置を示す軌跡である。また、位置P220、P221、P222、P223、P224、P225を含む軌跡は、絶対位置を示す軌跡である。例えば、位置P211、P212、P211、P222が、それぞれ、図3の位置P111、P112、P121、P122である。
図5は、P222、P223、P225の時点で、位置方向補正処理が行われたことを示す。また、この図において、符号ID1、ID2を付した白抜きの矢印ID1、ID2は、方向検出部104が検出した初期方向情報が示す方向を表わす。
【0037】
以下、図5及び図2を用いて、位置方向制御部11の動作の一例について説明をする。
位置補正部1163は、位置P220を示す絶対位置情報及び絶対位置測定時刻を、基準位置情報及び基準位置測定時刻として、位置積分部1162に出力する。また、方向補正部1164は、矢印ID1が表わす方向を示す初期方向情報及び初期方向算出時刻を、基準方向情報及び基準方向測定時刻として、方向積分部1161に出力する。
【0038】
方向積分部1161及び位置積分部1162は、それぞれ、入力された初期値に基づいて、推定正面方向及び推定位置を算出する。例えば、位置積分部1162は、推定位置として位置P211、212を算出する。また、通信部103は、絶対位置情報を受信する。この絶対位置情報は、例えば、位置P221、P222である。
補正開始命令部119は、位置P220から位置P212までの推定位置の軌跡に沿った距離が、予め定めた距離を超えたか否かを判定する。図5は、推定位置P212の時点(対象時刻t=t1とする)で予め定めた距離を超えたと判定した場合の図である。補正開始命令部119は、対象時刻t1で、位置方向補正処理を開始させる信号を、位置補正部1163及び方向補正部1164に出力する。
【0039】
位置補正部1163は、時刻t1−nから対象時刻t1まで(図5では、位置P211、P221の時点)の期間の推定位置情報及び絶対位置情報に基づいて、方向補正値を算出する。方向補正部1164は、推定方向に位置補正部1163が算出した方向補正値を加算し、補正方向を算出する。位置補正部1163は対象時刻t1での絶対位置P222を示す基準位置情報を位置積分部1162に出力する。また、方向補正部1164は対象時刻t1での補正方向を示す基準方向情報を方向積分部1161に出力する。
【0040】
方向積分部1161は入力された基準方向情報に基づいて推定正面方向を算出し、位置積分部1162は入力された基準位置情報に基づいて推定位置を算出する。同様に、補正開始命令部119は、推定位置P213の時点で、位置方向補正処理を開始させる信号を出力する。位置方向補正部116は、この信号に基づいて、位置方向補正処理を行う。
【0041】
また、図5は、位置P224の時点(推定P214の時点;時刻t2とする)で、方向検出部104が、矢印ID2が表わす方向を検出したことを示す。この場合、方向補正部1164は、この方向を示す初期方向情報及び初期方向算出時刻を、基準方向情報及び基準方向測定時刻として、方向積分部1161に出力する。
また、図5は、推定位置P213の時点(対象時刻t=t3とする)で、位置P223から位置P215までの推定位置の軌跡に沿った距離が、予め定めた距離を超えたと判定した場合の図である。ここで、図5の一例では、時刻t2は、時刻t3−nより遅い時刻である。この場合、位置補正部1163は、時刻t2から対象時刻t3までの期間の推定位置情報及び絶対位置情報に基づいて、方向補正値を算出する。つまり、位置補正部1163は、時刻t−nと、方向検出部104が方向を検出した時刻と、のいずれか遅い方の時刻から、対象時刻tまでの推定位置情報及び絶対位置情報に基づいて、方向補正値を算出する。
【0042】
このように、本実施形態によれば、移動ロボット1の位置方向制御部11は、位置の変化量を積分して移動ロボットの位置を示す推定位置情報を推定し、方向の変化量を積分して移動ロボットの正面方向を示す推定正面方向情報を推定する。また、位置方向制御部11は、絶対位置測定装置c1から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出し、方向補正値を用いて推定正面方向情報が示す正面方向を補正する。これにより、位置方向制御部11は、移動装置の向きを正確に測定できる。
また、本実施形態では、移動ロボット1以外の装置(絶対位置測定装置c1)が移動ロボット1の位置のみを測定できればよいので、絶対位置測定装置c1が方向を検出できない場合でも、位置方向制御部11は、移動装置の向きを正確に測定できる。また、位置方向制御部11は、距離をセンシングする機能や最適位置を推定する機能を備えなくても、移動装置の向きを正確に測定できる。
さらに、位置方向制御部11は、正面方向、つまり、進行方向を正確に測定できるので、進行方向と他の部位(例えば、上半身の正面方向)の方向の相対方向を検出することにより、他の部位の方向も正確に測定することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、位置方向制御部11は、複数の時刻の絶対位置情報と推定位置情報とを用いて方向補正値を算出する。これにより、位置方向制御部11は、1個の絶対位置情報と推定位置情報とを用いる場合と比較して、精度よく移動装置の向きを測定できる。
また、本実施形態によれば、位置方向制御部11は、移動ロボット1が移動した距離に基づいて、方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する。これにより、位置方向制御部11は、移動ロボット1が移動した距離に応じて移動局ロボット1の向きを補正することができる。
【0044】
なお、上記実施形態において、位置方向制御部11を移動ロボット1が備える場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、位置方向制御部11は、車両(自動二輪車等も含む)や車椅子等の自動で移動するものに備えられてもよい。
また、上記実施形態において、移動ロボット1が部屋の中を移動する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、移動ロボット1(又は車両)の絶対位置を測定できる環境であればよい。例えば、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)で移動ロボット1の位置を測定することができる場合には、屋外であってもよい。
【0045】
また、上記実施形態において、補正開始命令部119が、移動ロボット1が移動した距離に基づいて方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、補正開始命令部119は、時刻に基づいて、タイミングを決定してもよい。例えば、補正開始命令部119は、前回位置方向補正処理を行った時刻から予め定めた時間が経過したか否かを判定し、予め定めた時間が経過したと判定した場合、位置方向補正処理を開始させる信号を、位置方向補正部116の位置補正部1163及び方向補正部1164に出力してもよい。
また、上記実施形態において、補正開始命令部119は、推定位置の軌跡に沿った距離に基づいて、方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、推定位置間の距離であってもよい。また、補正開始命令部119は、X座標又はY座標での距離のいずれかが予め定めた値を超えたと判定したときを、方向補正値を算出する処理を開始するタイミングとしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態において、位置補正部1163が単位時間毎の推定位置情報と絶対位置情報とを同定して方向補正値を算出する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、単位時間毎より小さい時間毎の情報でもよいし、大きい時間毎の情報であってもよい。例えば、位置補正部1163は、通信部103が絶対位置測定装置c1から受信した絶対位置測定時刻の時間間隔(上記実施形態では1秒)を算出し、算出した時間間隔毎の推定位置情報と絶対位置情報とを同定して方向補正値を算出してもよい。
【0047】
また、上記実施形態において、位置補正部1163は、推定位置情報又は絶対位置情報が示す数値が極端に変化する特異点(1つ前の時刻の数値との差が、予め定めた閾値より大きくなる時刻の数値)がある場合、特異点の時刻の情報を除いた推定位置情報と絶対位置情報とを同定して方向補正値を算出してもよい。これにより、位置方向制御部11は、1個の絶対位置情報と推定位置情報とを用いる場合と比較して、精度よく移動装置の向きを測定できる。
また、上記実施形態において、予め定められた方位とグローバル座標の関係に基づいて正面方向を算出しているが、この処理を省略しても良い。
【0048】
なお、上述した実施形態における移動ロボット1の一部、例えば、エンコーダ部111、方向積分部1161、位置積分部1162、位置補正部1163、方向補正部1164、駆動制御部118、及び補正開始命令部119をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、移動ロボット1に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0049】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0050】
1、11、12、13・・・移動ロボット(移動装置)、c1・・・絶対位置測定装置、101・・・ジャイロスコープ、102・・・駆動部、103・・・通信部、104・・・方向検出部、11・・・位置方向制御部、111・・・エンコーダ部、112・・・相対方向情報記憶部、113・・・相対位置情報記憶部、114・・・絶対位置情報記憶部、115・・・初期方向情報記憶部、116・・・位置方向補正部(向き計測装置)、117・・・位置方向情報記憶部、118・・・駆動制御部、119・・・補正開始命令部、1161・・・方向積分部、1162・・・位置積分部、1163・・・位置補正部(方向補正値算出部)、1164・・・方向補正部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置において、
前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置積分部と、
前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する方向積分部と、
移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出部と、
前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正部と、
を備えることを特徴とする向き計測装置。
【請求項2】
前記方向補正値算出部は、複数の時刻の絶対位置情報と推定位置情報とを用いて方向補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載の向き計測装置。
【請求項3】
前記移動装置が移動した距離に基づいて、前記方向補正値を算出する処理を開始するタイミングを決定する補正開始命令部を備え、
前記方向補正値算出部は、前記補正開始命令部が決定したタイミングで、方向補正値を算出することを特徴とする請求項2に記載の向き計測装置。
【請求項4】
自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置と、時々刻々の前期移動装置の位置を示す絶対位置情報を測定して前記向き計測装置に送信する位置測定装置と、を具備する向き計測システムにおいて、
前記向き計測装置は、
前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置推定部と、
前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する方向推定部と、
前記位置測定装置から受信した絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出部と、
前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正部と、
を備えることを特徴とする向き計測システム。
【請求項5】
自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置における向き計測方法おいて、
位置積分部が、前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する過程と、
方向積分部が、前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する過程と、
方向補正値算出部が、移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する過程と、
方向補正部が、前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する過程と、
を有することを特徴とする向き計測方法。
【請求項6】
自装置の位置の変化量と方向の変化量とを検出する移動装置に搭載される向き計測装置のコンピュータを、
前記位置の変化量を積分して前記移動装置の位置を示す推定位置情報を推定する位置推定手段、
前記方向の変化量を積分して前記移動装置の方向を示す推定方向情報を推定する方向推定手段、
移動装置外の装置から受信した位置情報であって時々刻々の移動装置の位置を示す絶対位置情報と、前記時々刻々の推定位置情報と、を同定して、方向のずれを補正する方向補正値を算出する方向補正値算出手段、
前記方向補正値を用いて、前記推定方向情報が示す方向を補正する方向補正手段、
として機能させる向き計測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−134191(P2011−134191A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294347(P2009−294347)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】