説明

周辺情報表示装置および周辺情報表示システム

【課題】同乗者に合わせた周辺情報を提供する。
【解決手段】自動車両に搭載される周辺情報表示装置であって、自動車両の現在の位置を取得する現在位置取得部と、自動車両の目的地の入力を受け付ける目的地受付部と、地図を予め格納する地図格納部と、現在位置取得部により取得された現在の位置、および、目的地受付部により取得された目的地に基づいて算出される、現在の地点から目的地までの経路の少なくとも一部の地図を地図格納部から読み出して表示する地図表示部と、自動車両に同乗している同乗者を識別する同乗者識別部と、同乗者識別部により識別される同乗者の情報に基づいて、一部の地図の周辺情報を取得して地図に重ねて表示する周辺情報表示部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周辺情報表示装置および周辺情報表示システムに関する。特に、同乗者の情報に基づいて、周辺情報を表示する周辺情報表示装置および周辺情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
登録された年齢、性別、嗜好などに関する情報に基づいて、ドライブコースを設定するナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1)。また、登録された嗜好などの情報に加えて、経由地の到着時刻を考慮したドライブプランを作成するドライブプラン作成装置が知られている(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−232647号公報
【特許文献2】特開2006−058089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載のナビゲーション装置、および、特許文献2に記載のドライブプラン作成装置によれば、運転者に関する個人情報に基づいてドライブコースが設定されるので、同乗者がいる場合に、その同乗者の存在がドライブコースの設定、経由地の検索などに反映されないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、自動車両に搭載される周辺情報表示装置であって、自動車両の現在の位置を取得する現在位置取得部と、自動車両の目的地の入力を受け付ける目的地受付部と、地図を予め格納する地図格納部と、現在位置取得部により取得された現在の位置、および、目的地受付部により取得された目的地に基づいて算出される、現在の地点から目的地までの経路の少なくとも一部の地図を地図格納部から読み出して表示する地図表示部と、自動車両に同乗している同乗者を識別する同乗者識別部と、同乗者識別部により識別される同乗者の情報に基づいて、一部の地図の周辺情報を取得して地図に重ねて表示する周辺情報表示部とを備える。これにより、同乗者がいる場合に、同乗者を自動的に識別して、当該同乗者に合わせた周辺情報を提供することができる。
【0005】
周辺情報は属性に対応付けられており、同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、同乗者の属性を格納する属性格納部をさらに備え、同乗者識別部は、同乗者を識別する同乗者識別情報を周辺情報表示部に受け渡し、周辺情報表示部は、同乗者識別部から受け渡された同乗者識別情報に対応付けて属性格納部に格納されている属性を読み出し、属性に対応付けられている周辺情報を地図に重ねて表示してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、個々の同乗者に合わせた周辺情報を提供することができる。
【0006】
周辺情報は属性に対応付けられており、同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報に対応付けられた属性を格納する履歴格納部をさらに備え、同乗者識別部は、同乗者を識別する同乗者識別情報を周辺情報表示部に受け渡し、周辺情報表示部は、同乗者識別部から受け渡された同乗者識別情報に対応付けて履歴格納部に格納されている属性を読み出し、属性に対応付けられている周辺情報を地図に重ねて表示してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、その同乗者の嗜好に合わせた周辺情報を提供することができる。
【0007】
過去の所定の時間における当該自動車両の平均速度を算出する速度算出部と、前記速度算出部により算出された前記平均速度および前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に前記自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する予定エリア算出部とを更に備え、前記周辺情報表示部は、前記予定エリアに含まれる前記周辺情報のみを前記地図に重ねて表示してもよい。これにより、所定時間後に休息を取る可能性が高いエリアの周辺情報のみを提供することができる。
【0008】
予定エリア算出部は、平均速度に所定の定数を乗じて下限速度および上限速度を算出し、上限速度で所定の時間に到達可能な最大到達エリアから下限速度で所定の時間に到達可能な最小到達エリアを除いたエリアを予定エリアとしてもよい。これにより、予定エリアを簡便に算出することができる。
【0009】
音声を検知する音声検知部をさらに備え、同乗者識別部は、音声検知部により検知された音声により同乗者を識別してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、その同乗者に合わせた周辺情報を、簡便に提供することができる。
【0010】
同乗者用シートに配されたシートポジション検知部をさらに備え、同乗者識別部は、シートポジション検知部により検知されたシートポジションにより同乗者を識別してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、その同乗者に合わせた周辺情報を、簡便に提供することができる。
【0011】
同乗者用シートに配された体重検知部をさらに備え、同乗者識別部は、体重検知部により検知された体重により同乗者を識別してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、その同乗者に合わせた周辺情報を、簡便に提供することができる。
【0012】
携帯通信機器と通信する近距離通信部をさらに備え、同乗者識別部は、近距離通信部により取得された携帯通信機器を識別する携帯通信機器識別情報により同乗者を識別してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、その同乗者に合わせた周辺情報を、簡便に提供することができる。
【0013】
自動車両を運転する運転者を識別する運転者識別部をさらに備え、周辺情報表示部は、同乗者および運転者の組み合わせに基づいて周辺情報を表示してもよい。これにより、同乗者がいる場合に、運転者と同乗者との両方に合わせた周辺情報を提供することができる。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態においては、自動車両に搭載される周辺情報表示装置、および、自動車両の外部に設けられ周辺情報表示装置と無線通信機器を介して通信するサーバを備える周辺情報提供システムであって、サーバは、属性に対応付けて、周辺情報を格納する周辺情報格納部と、周辺情報格納部に格納されている周辺情報を読み出して周辺情報表示装置に送信する周辺情報取得部とを備え、周辺情報表示装置は、自動車両の現在の位置を取得する現在位置取得部と、自動車両の目的地の入力を受け付ける目的地受付部と、地図を予め格納する地図格納部と、現在位置取得部により取得された現在の位置、および、目的地受付部により取得された目的地に基づいて算出される、現在の地点から目的地までの経路の少なくとも一部の地図を地図格納部から読み出して表示する地図表示部と、自動車両に同乗している同乗者を識別する同乗者識別部と、同乗者識別部により識別される同乗者の情報に基づいて、一部の地図の周辺情報を周辺情報取得部から取得して地図に重ねて表示する周辺情報表示部とを備える。これにより、第1の形態と同一の効果を得ることができる。
【0015】
周辺情報表示装置は、同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、同乗者の属性を格納する属性格納部をさらに備え、同乗者識別部は、同乗者を識別する同乗者識別情報を周辺情報表示部に受け渡し、周辺情報表示部は、同乗者識別部から受け渡された同乗者識別情報に対応付けて属性格納部に格納されている属性を読み出し、属性を周辺情報取得部に送信し、周辺情報取得部は、周辺情報表示部から送信された属性に対応付けて周辺情報格納部に格納されている周辺情報を読み出し、周辺情報を周辺情報表示装置に送信し、周辺情報表示部は、周辺情報取得部から送信された周辺情報を地図に重ねて表示してもよい。
【0016】
周辺情報表示装置は、同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報に対応付けられた属性を格納する履歴格納部をさらに備え、同乗者識別部は、同乗者を識別する同乗者識別情報を周辺情報表示部に受け渡し、周辺情報表示部は、同乗者識別部から受け渡された同乗者識別情報に対応付けて履歴格納部に格納されている属性を読み出し、属性を周辺情報取得部に送信し、周辺情報取得部は、周辺情報表示部から送信された属性に対応付けて周辺情報格納部に格納されている周辺情報を読み出し、周辺情報を周辺情報表示装置に送信し、周辺情報表示部は、周辺情報取得部から送信された周辺情報を地図に重ねて表示してもよい。
【0017】
周辺情報表示装置は、同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報を格納する履歴格納部をさらに備え、同乗者識別部は、同乗者を識別する同乗者識別情報を周辺情報表示部に受け渡し、周辺情報表示部は、同乗者識別部から受け渡された同乗者識別情報に対応付けて履歴格納部に格納されている周辺情報を読み出し、周辺情報を周辺情報取得部に送信し、周辺情報取得部は、周辺情報表示部から送信された周辺情報と同じ属性に対応付けて周辺情報格納部に格納されている周辺情報を読み出し、周辺情報を周辺情報表示装置に送信し、周辺情報表示部は、周辺情報取得部から送信された周辺情報を地図に重ねて表示してもよい。
【0018】
前記周辺情報表示装置は、過去の所定の時間における当該自動車両の平均速度を算出する速度算出部と、前記速度算出部により算出された前記平均速度および前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に前記自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する予定エリア算出部とを更に備え、前記周辺情報表示部は、前記予定エリア算出部により算出された前記予定エリアを特定する情報を前記周辺情報取得部に送信し、前記周辺情報取得部は、前記周辺情報表示部から送信された前記予定エリアを特定する情報に基づいて特定される前記予定エリア内の一の位置に対応付けて前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報表示部に送信してもよい。
【0019】
前記予定エリア算出部は、前記平均速度に所定の定数を乗じて下限速度および上限速度を算出し、前記上限速度で前記所定の時間に到達可能な最大到達エリアから前記下限速度で前記所定の時間に到達可能な最小到達エリアを除いたエリアを前記予定エリアとしてもよい。
【0020】
周辺情報表示装置は、音声を検知する音声検知部をさらに備え、同乗者識別部は、音声検知部により検知された音声により同乗者を識別してもよい。
【0021】
周辺情報表示装置は、同乗者用シートに配されたシートポジション検知部をさらに備え、同乗者識別部は、シートポジション検知部により検知されたシートポジションにより同乗者を識別してもよい。
【0022】
周辺情報表示装置は、同乗者用シートに配された体重検知部をさらに備え、同乗者識別部は、体重検知部により検知された体重により同乗者を識別してもよい。
【0023】
周辺情報表示装置は、携帯通信機器と通信する近距離通信部をさらに備え、同乗者識別部は、近距離通信部により取得された携帯通信機器を識別する携帯通信機器識別情報により同乗者を識別してもよい。
【0024】
周辺情報表示装置は、自動車両を運転する運転者を識別する運転者識別部をさらに備え、周辺情報表示部は、同乗者および運転者の組み合わせに基づいて周辺情報を表示してもよい。
【0025】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0026】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、同乗者がいる場合に、同乗者を自動的に識別して、当該同乗者に合わせた周辺情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【実施例1】
【0028】
図1は、周辺情報表示システム40を示す模式図である。周辺情報表示システム40は、自動車両に搭載される周辺情報表示装置10、および、自動車両の外部に設置されたサーバ20を備える。周辺情報表示装置10とサーバ20は、自動車両が備える不図示の公衆無線LAN用アンテナ、および、自動車両の外部に設置される公衆無線LAN基地局30を介して互いに通信する。また、自動車両は、GPS衛星14からの電波を受信する不図示のGPS用アンテナを備える。
【0029】
周辺情報表示装置10は、カーナビゲーション装置100、同乗者側に配され、同乗者に関する情報を検知する同乗者検知部170、および、運転者側に配され、図1において不図示の運転者検知部190を備える。カーナビゲーション装置100は、不図示の車載ネットワークにより、GPSアンテナ、同乗者検知部170および運転者検知部190と接続する。
【0030】
カーナビゲーション装置100は、操作パネル104を備える本体102およびディスプレイ106を備える。操作パネル104は、運転者または同乗者からの入力を受け付ける複数の操作ボタンを有する。
【0031】
同乗者検知部170は、近距離通信部172、体重検知部174、シートポジション検知部176および音声検知部178を備える。ここで、近距離通信部172は、同乗者用シートの前面のダッシュボードに配され、Bluetoothなどにより同乗者の携帯電話と通信する。また、体重検知部174は、同乗者用シートの内部または下部に配され、同乗者の体重を検知する。同様に、シートポジション検知部176は、同乗者用シートの下部に配され、同乗者のシートポジションを示す値を検知する。同様に、音声検知部178は、同乗者用シートの前面のダッシュボードに配され、同乗者の音声を検知する。
【0032】
運転者検知部190は、不図示の近距離通信部、体重検知部、シートポジション検知部および音声検知部を備える。これらは、同乗者検知部170が備える近距離通信部172、体重検知部174、シートポジション検知部176および音声検知部178と同様の構成を有する。
【0033】
図2は、周辺情報表示装置10のブロック図である。図3は、ID格納部164に格納される情報の一例を示す。図4は、属性格納部150に格納される情報の一例を示す。図2に示すように、周辺情報表示装置10は、カーナビゲーション装置100、同乗者検知部170および運転者検知部190を備える。
【0034】
カーナビゲーション装置100の本体102は、操作パネル104に加えて、地図表示部110、周辺情報表示部120、目的地受付部130、現在位置取得部132、地図格納部140、属性格納部150、周辺情報一時格納部142、同乗者識別部160および運転者識別部180を備える。
【0035】
現在位置取得部132は、GPS衛星14からの電波を受信することにより現在位置を取得する。また、目的地受付部130は、操作パネル104の操作ボタンを介して自動車両の目的地の入力を受け付ける。地図格納部140は地図を予め格納する。
【0036】
同乗者識別部160は、ID取得部162およびID格納部164を有する。ID格納部164は、同乗者を識別する同乗者IDに対応付けて、同乗者に関する同乗者情報を格納する。例えば図3に示すように、ID格納部164は、同乗者情報として、同乗者の体重、同乗者のシートポジションを示す値、同乗者の携帯電話を識別する電話番号、および、同乗者の音声の特徴を示す音声特徴量を格納する。
【0037】
ID取得部162は、同乗者IDを取得する取得モードにおいて、同乗者検知部170により取得された同乗者情報に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者IDを取得する。例えば、ID取得部162は、近距離通信部172により取得された電話番号に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者IDを取得する。これに代えてまたはこれに加えて、ID取得部162は、体重検知部174により取得された体重から所定の範囲内である体重に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者IDを取得する。さらに、これに代えてまたはこれに加えて、ID取得部162は、シートポジション検知部176により取得されたシートポジションを示す値から所定の範囲内であるシートポジションを示す値に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者IDを取得する。さらに、これに代えてまたはこれに加えて、ID取得部162は、ID取得部162は、音声検知部178により取得された音声特徴量を示す値から所定の範囲内である音声特徴量に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者IDを取得する。そしてID取得部162は、取得した同乗者IDを周辺情報表示部120に受け渡す。
【0038】
ここでID取得部162は、体重に基づいて2以上の同乗者IDを取得した場合には、取得した2以上の同乗者IDを周辺情報表示部120に受け渡してもよいし、体重検知部174により取得された体重、または、体重検知部174により取得された体重に最も近い体重に対応付けられた一の同乗者IDを周辺情報表示部120に受け渡してもよい。周辺情報表示部120は、ID取得部162から2以上の同乗者IDを受け渡された場合には、その2以上の同乗者IDをディスプレイ106に表示するとともに、操作パネル104の操作ボタンを介して一の同乗者IDの選択を受け付けることが好ましい。なお、ID取得部162がシートポジションを示す値または音声特徴量に基づいて2以上の同乗者IDを取得した場合も同様であってもよい。
【0039】
また、ID取得部162は、近距離通信部172、体重検知部174、シートポジション検知部176および音声検知部178から取得したそれぞれの情報の組み合わせに基づいて、同乗者IDを取得してもよい。例えば、ID取得部162は、近距離通信部172、体重検知部174、シートポジション検知部176および音声検知部178から取得した同乗者IDのうちで最も重複していた同乗者IDを、現在の同乗者の同乗者IDと判断してもよい。
【0040】
また、ID取得部162は、同乗者IDを登録する登録モードにおいて、新規の同乗者IDに対応付けて、近距離通信部172等により取得された電話番号等をID格納部164に格納する。なお、ID取得部162は、操作パネル104の操作ボタンを介してモード切替情報の入力を受け付けた場合に、取得モードと登録モードとを切り替える。
【0041】
運転者識別部180は、不図示のID取得部およびID格納部を有する。これらの機能は、同乗者識別部160が有するID取得部162およびID格納部164と同様なので説明を省略する。
【0042】
地図表示部110は、現在位置取得部132により取得された現在位置、および、目的地受付部130により取得された目的地に基づいて算出される、現在の地点から目的地までの経路の少なくとも一部の地図を地図格納部140から読み出してディスプレイ106に表示する。
【0043】
属性格納部150は、同乗者IDに対応付けて、同乗者の属性を格納する。例えば図4(a)に示すように、属性格納部150は、基本属性情報152として、同乗者IDに対応付けて、同乗者の性別区分、同乗者の年齢、および、同乗者の職業区分を格納する。
【0044】
また、属性格納部150は、同乗者IDに対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された、周辺情報に対応付けられた属性を格納する。具体的には、図4(b)に示すように、属性格納部150は、履歴属性情報154として同乗者IDに対応付けて、その周辺情報を識別する周辺情報ID、その周辺情報により特定される店舗または名所などの立ち寄りスポットの種別を示す周辺情報種別、および、その周辺情報が選択された日時を示す選択日時を格納する。ここで、周辺情報は、地図表示部110によりディスプレイ106に表示された地図に示される地域に存在する立ち寄りスポットに関する画像情報、および、当該立ち寄りスポットに関するアイコン画像を含む。周辺情報は、さらに、音声ガイダンス等の音声情報を含んでもよい。この属性格納部150は履歴格納部の一例である。
【0045】
周辺情報表示部120は、ID取得部162から受け渡された同乗者IDに対応付けて属性格納部150に格納されている属性を読み出す。周辺情報表示部120は、公衆無線LAN基地局30を介して、読み出した属性をサーバ20に送信する。なお、サーバ20は、周辺情報であるアイコン画像を格納しており、受信した属性に基づいてアイコン画像を抽出し、公衆無線LAN基地局30を介して、抽出したアイコン画像を周辺情報一時格納部142に送信する。なお、サーバ20の動作の詳細は後述する。
【0046】
周辺情報一時格納部142は、公衆無線LAN基地局30を介してサーバ20から送信される周辺情報、および、周辺情報に対応付けられた属性を一時的に格納する。具体的には、周辺情報一時格納部142は、周辺情報IDに対応付けて、周辺情報のアイコン画像、周辺情報種別および所在地を一時的に格納する。
【0047】
また、周辺情報表示部120は、周辺情報一時格納部142に格納されている周辺情報のアイコン画像を読み出して、地図表示部110により表示されている地図に重ねて、ディスプレイ106に表示する。
【0048】
さらに、周辺情報表示部120は、操作パネル104の操作ボタンを介して、表示している周辺情報のアイコン画像に対する入力を受け付けた場合に、入力を受け付けたときの同乗者に関する同乗者IDに対応付けて、周辺情報一時格納部142に格納されている周辺情報IDおよび周辺情報種別を、属性格納部150に履歴属性情報154として格納する。この場合に、周辺情報表示部120は、当該入力を受け付けた日時を、選択日時として格納する。周辺情報表示部120は、これにかえて、または加えて、例えばGPS衛星14からの情報に基づいて、当該自動車両がアイコン画像により示される立ち寄りスポットの所在地に停車したと判断した場合に、当該アイコン画像に対応付けて周辺情報一時格納部142に格納されている周辺情報IDおよび周辺情報種別を、属性格納部150に履歴属性情報154として格納してもよい。この場合に、周辺情報表示部120は、その停車した日時を、選択日時として格納する。
【0049】
なお、カーナビゲーション装置100の本体102は、さらに、非図示の速度算出部、および、非図示の予定エリア算出部を備えてもよい。速度算出部は、過去の所定の時間における当該自動車両の平均速度を算出する。予定エリア算出部は、速度算出部により算出された平均速度および現在位置取得部132により取得された現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する。
【0050】
図5は、サーバ20のブロック図である。図6は、周辺情報格納部210に格納される情報の一例を示す。図5に示すように、サーバ20は、周辺情報取得部200および周辺情報格納部210を備える。周辺情報格納部210は、同乗者の属性に対応付けて周辺情報を格納する。例えば図6に示すように、周辺情報格納部210は、周辺情報IDに対応付けて、周辺情報種別、同乗者の属性である基本属性、周辺情報により特定される立ち寄りスポットの名称を示すスポット名、所在地、および、2種類のアイコン画像を格納する。ここで、2種類のアイコン画像の一方は、他の一方のアイコン画像に比べて目立つ外観を有する強調画像である。
【0051】
周辺情報取得部200は、公衆無線LAN基地局30を介して周辺情報表示部120から属性を受信する。周辺情報取得部200は、受信した属性に対応付けて周辺情報格納部210に格納されているアイコン画像等を読み出す。周辺情報取得部200は、公衆無線LAN基地局30を介して、読み出したアイコン画像等を周辺情報一時格納部142に送信する。
【0052】
図7は、周辺情報表示システム40の動作の一例を示すフローチャートである。図8は、サーバ20に送信される周辺情報要求データのペイロードの一例を示す。図9は、周辺情報表示装置10に送信される応答データのペイロードの一例を示す。図10は、ディスプレイ106への表示の一例を示す。
【0053】
図7に示すフローチャートは、出発前に同乗者の所持する携帯電話の電話番号を近距離通信部172が受信することにより開始する。また、本フローチャートの開始時において、目的地受付部130は、目的地の入力を受け付けているものとする。また、本フローチャートの開始時において、ID格納部164は図3に示す情報を格納しており、属性格納部150は、図4(a)に示す基本属性情報152、および、図4(b)に示す履歴属性情報154を格納しているものとする。また、本フローチャートの開始時において、周辺情報格納部210は、図6に示す情報を格納しているものとする。なお、本フローチャートの開始時は、2006年8月12日11時であるものとする。また、本フローチャートの左側は周辺情報表示装置10の動作を、右側はサーバ20の動作をそれぞれ示す。
【0054】
ID取得部162は、近距離通信部172により取得された電話番号「XXX−XXX−1234」に対応付けてID格納部164に格納されている同乗者ID「P012」を取得する(S100)。ID取得部162は、取得した同乗者ID「P012」を周辺情報表示部120に受け渡す。
【0055】
周辺情報表示部120は、ID取得部162から受け渡された同乗者ID「P012」に対応付けて属性格納部150の基本属性情報152に格納されている性別区分「F」、年齢「30」、職業区分「J9」を抽出する(S110)。また、周辺情報表示部120は、当該同乗者ID「P012」に対応付けて属性格納部150の履歴属性情報154に格納されている、周辺情報ID「S0101」に対応付けられた周辺情報種別「13」を抽出する(同ステップ)。この場合に、周辺情報表示部120は、履歴属性情報154のうち、現在の日時から所定の期間内、例えば1月内の選択日時を有する履歴属性情報154を抽出することが好ましい。この所定の期間は周辺情報表示部120に予め設定されていてもよいし、ユーザからの入力によって設定されてもよい。これにより、同乗者の直近の行動に基づいて周辺情報を取得することができる。
【0056】
現在位置取得部132は、GPS衛星14からの電波を受信することにより現在位置を取得する(S120)。地図表示部110は、現在位置および目的地に基づいて地図を地図格納部140から読み出してディスプレイ106に表示する(S130)。
【0057】
周辺情報表示部120は、入力されている目的地、ステップS110において抽出した属性、および、ステップS120において取得した現在位置に基づいて、周辺情報を要求する周辺情報要求データを生成する(S140)。例えば図8に示すように、周辺情報表示部120は、現在位置「座標(X10、Y10)」、目的地「座標(X11、Y11)」、性別区分「F」、年齢「30」、職業区分「J9」、周辺情報ID「S0101」および周辺情報種別「13」を含む周辺情報要求データを生成する。周辺情報表示部120は、生成した周辺情報要求データをサーバ20の周辺情報取得部200に送信する(同ステップ)。
【0058】
周辺情報取得部200は、周辺情報表示部120から受信した周辺情報要求データに含まれる、現在位置「座標(X10、Y10)」、目的地「座標(X11、Y11)」、性別区分「F」、年齢「30」、職業区分「J9」、周辺情報ID「S0101」および周辺情報種別「13」をキー項目として、周辺情報格納部210から周辺情報IDを抽出する(S200)。この場合に、周辺情報取得部200は、これらのキー項目に全て一致する項目に対応付けられた周辺情報IDを周辺情報格納部210から抽出してもよいし、これらのキー項目のうちいくつかが一致する項目に対応付けられた周辺情報IDを周辺情報格納部210から抽出してもよい。いずれの項目が一致したら抽出するかは予め周辺情報取得部200に設定されていてもよい。この場合、周辺情報取得部200は、周辺情報格納部210に格納された所在地が、キー項目である現在位置および目的地から算出される所定の領域内に存在した場合には、当該所在地はキー項目である現在位置および目的地に一致すると判断する。
【0059】
周辺情報取得部200は、周辺情報格納部210から少なくとも1つの周辺情報IDを抽出したか否かを判断する(S210)。ステップS210において周辺情報格納部210から少なくとも1つの周辺情報IDを抽出したと判断した場合(S210:Yes)、周辺情報取得部200は、抽出した周辺情報IDに基づいて、アイコン画像を含む応答データを生成する(S220)。具体的には、周辺情報取得部200は、周辺情報ID「S0101」「S0104」を抽出した場合に、図9に示すように、周辺情報ID「S0101」、周辺情報ID「S0101」に対応付けて周辺情報格納部210に格納されている所在地「座標(X1、Y1)」、アイコン画像「飲食店A_強調.jpg」および周辺情報種別「13」、並びに、周辺情報ID「S0104」、周辺情報ID「S0104」に対応付けて周辺情報格納部210に格納されている所在地「座標(X4、Y4)」、アイコン画像「飲食店C_通常.jpg」および周辺情報種別「13」を含む応答データを生成する。このように、周辺情報取得部200は、ステップS200において履歴属性情報154からの周辺情報IDをキー項目として抽出された周辺情報IDに対して、当該周辺情報IDに対応付けられた2種のアイコン画像のうち、強調画像であるアイコン画像を含む応答データを生成する。これにより、過去に立ち寄ったことがある周辺情報については、再び立ち寄る可能性があるので、当該周辺情報を強調してユーザに認識しやすくすることができる。周辺情報取得部200は、生成した応答データを周辺情報表示装置10の周辺情報一時格納部142に送信する。そして、周辺情報取得部200は、次回の周辺情報要求データの受信まで待機する。
【0060】
一方、ステップS210において周辺情報取得部200は、周辺情報格納部210から少なくとも1つの周辺情報IDを抽出していないと判断した場合(S210:No)、周辺情報取得部200は、ステップS220を飛ばして、次回の周辺情報要求データの受信まで待機する。
【0061】
周辺情報表示部120は、周辺情報一時格納部142を参照することにより、応答データを受信したか否かを判断する(S150)。ステップS150において応答データを受信したと判断した場合(S150:Yes)、周辺情報表示部120は、周辺情報一時格納部142に格納されているアイコン画像等を読み出して、読み出したアイコン画像を、地図表示部110により表示されている地図に重ねてディスプレイ106に表示する(S160)。例えば図10に示すように、周辺情報表示部120は、所在地「座標(X1、Y1)」およびアイコン画像「飲食店A_強調.jpg」を読み出して、そのアイコン画像「飲食店A_強調.jpg」をその所在地「座標(X1、Y1)」に基づいてディスプレイ106に表示し、所在地「座標(X4、Y4)」およびアイコン画像「飲食店C_通常.jpg」を読み出して、そのアイコン画像「飲食店C_通常.jpg」をその所在地「座標(X4、Y4)」に基づいてディスプレイ106に表示する。
【0062】
なお、周辺情報表示部120は、図10に示すように、アイコン画像「飲食店A_強調.jpg」に対応付けてスポット名「飲食店A」を、アイコン画像「飲食店C_通常.jpg」に対応付けてスポット名「飲食店C」を表示してもよい。この場合、ステップS220において周辺情報取得部200は、抽出した周辺情報IDに対応付けて周辺情報格納部210に格納されているスポット名を含む応答データを生成する。なお、スポット名「飲食店A」を付して表示されたアイコン画像「飲食店A_強調.jpg」の太枠は、強調画像である旨を示す。
【0063】
一方、ステップS150において周辺情報表示部120は、周辺情報一時格納部142を参照することにより、応答データを受信していないと判断した場合(S150:No)、ステップS160を飛ばして、ステップS170に進む。
【0064】
周辺情報表示部120は、周辺情報の表示を終了するか否かを判断する(S170)。例えば、周辺情報表示部120は、操作パネル104の操作ボタンを介して、運転者から周辺情報の表示を終了すべき旨の情報を受け付けた場合に、周辺情報の表示を終了すると判断する。ステップS170において周辺情報表示部120は、周辺情報の表示を終了すると判断した場合(S170:Yes)、本フローチャートは終了する。一方、ステップS170において周辺情報表示部120は、周辺情報の表示を終了しないと判断した場合(S170:Yes)、ステップS120に戻る。
【0065】
なお、図10に示す表示において、周辺情報表示部120は、操作パネル104の操作ボタンを介して、アイコン画像「飲食店C_通常.jpg」に対する入力を受け付けた場合に、当該同乗者に関する同乗者ID「P012」に対応付けて、アイコン画像「飲食店C_通常.jpg」に対応付けて周辺情報一時格納部142に格納されている周辺情報ID「S0104」および周辺情報種別「13」を、属性格納部150に履歴属性情報154として格納する。この場合に、周辺情報表示部120は、当該入力を受け付けた日時を、選択日時として格納する。
【0066】
また、ステップS110において、ここで周辺情報表示部120は、現在日時から1月前以降の選択日時に対応付けられた、周辺情報IDおよび周辺情報種別を抽出したが、この期間は1月よりも短くてもよいし、長くてもよい。
【0067】
また、本フローチャートにおいて、周辺情報表示部120は、同乗者の情報に基づいて、周辺情報の画像アイコンを地図に重ねて表示したが、運転者の情報および同乗者の情報の組み合わせに基づいて、周辺情報の画像アイコンを地図に重ねて表示してもよい。
【0068】
図11は、周辺情報表示システム40の動作の他の一例を示すフローチャートである。図11に示す周辺情報表示システム40は、目的地への移動の途中において、休憩等で立ち寄る可能性が高い領域の周辺情報を表示する。この場合に、カーナビゲーション装置100の本体102が、速度算出部および予定エリア算出部を備える。なお、本フローチャートの開始条件および前提条件は、図7に示すフローチャートのそれらと同一であるものとする。また、また、本フローチャートの左側は周辺情報表示装置10の動作を、右側はサーバ20の動作をそれぞれ示す。
【0069】
ステップS300からステップS320は、図7に示すステップS100からステップS120と同様なので説明を省略する。ステップS325において、予定エリア算出部は、速度算出部により算出された平均速度および現在位置取得部132により取得された現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する(S325)。具体的には、予定エリア算出部は、平均速度「30km/h」に所定の定数「0.75」を乗じて下限速度「22.5km/h」を、平均速度「30km/h」に所定の定数「1.25」を乗じて上限速度「37.5km/h」を算出する。そして、予定エリア算出部は、所定の時間「60分」に上限速度「37.5km/h」で到達可能な最大到達エリア「現在位置である座標(X10,Y10)から半径37.5kmの領域」から、上記所定の時間「60分」に下限速度「22.5km/h」で到達可能な最小到達エリア「現在位置である座標(X10,Y10)から半径22.5kmの領域」を除いたエリアを予定エリアとして算出する(同ステップ)。予定エリア算出部は、算出した予定エリアを特定する情報を地図表示部110および周辺情報表示部120に受け渡す。
【0070】
ステップS330は、図7に示すステップS130と同様なので説明を省略する。ステップS340において周辺情報表示部120は、入力されている目的地、ステップS310において抽出した属性、および、ステップS325において取得した予定エリアを特定する情報に基づいて、周辺情報を要求する周辺情報要求データを生成する(S340)。周辺情報表示部120は、生成した周辺情報要求データをサーバ20の周辺情報取得部200に送信する(同ステップ)。
【0071】
ステップS400からステップS420は、図7に示すステップS200からステップS220と同様なので説明を省略する。ステップS350およびステップS360は、図7に示すステップS150およびステップS160と同様なので説明を省略する。ステップS370において周辺情報表示部120は、アイコン画像の表示を終了するか否かを判断する(S370)。ステップS370において周辺情報表示部120は、周辺情報の表示を終了すると判断した場合(S370:Yes)、本フローチャートは終了する。
【0072】
一方、ステップS370において周辺情報表示部120は、周辺情報の表示を終了しないと判断した場合(S370:No)、所定の時間「60分」が経過したか否かを判断する(S380)。ステップS380において所定の時間「60分」が経過したと判断した場合(S380:Yes)、ステップS320に戻る。一方、ステップS380において所定の時間「60分」が経過していないと判断した場合(S380:No)、ステップS370に戻る。
【0073】
なお、ステップS325における所定の時間と、ステップS380における所定の時間は同一であることが好ましい。また所定の時間は、例えば休息間隔として予め搭乗者により設定される。また、周辺情報表示部120は、表示した周辺情報のアイコン画像を、座標に対応付けて格納することが好ましい。例えば、同乗者等が操作パネル104の操作ボタンを押下した場合には、地図表示部110および周辺情報表示部120は、過去に表示した周辺情報を地図に対応付けて表示することが好ましい。これにより、所定時間後に休息を取る可能性が高いエリアの周辺情報のみを表示することができる。図11の動作は、休憩等により、予め設定された時間よりも長く停車した後に出発する場合に開始してもよい。この場合に、当該出発時における現在位置から目的地に要する予想の時間よりも、上記所定の時間が長いことを条件に、図11の動作を開始してもよい。
【0074】
なお、図1において、助手席に配された同乗者検知部170を記載したが、同乗者検知部170は後部座席に配されてもよい。この場合、ディスプレイ106は、当該後部座席前に配することが好ましい。また、周辺情報表示装置10は、助手席および後部座席にディスプレイおよび同乗者検知部を備え、複数の同乗者の情報に基づいて、周辺情報の画像アイコンを地図に重ねて表示してもよい。
【0075】
また、図1において、1つのサーバ20および1つの公衆無線LAN基地局30を記載したが、複数のサーバ20および複数の公衆無線LAN基地局30が設置されることが好ましい。複数のサーバ20のそれぞれは、光ファイバーなどのネットワークにより相互に接続する。また、設置されるサーバ20のうち一部のサーバ20が、周辺情報格納部210を備えてもよい。周辺情報格納部210を備えないサーバ20は、他のサーバ20が備える周辺情報格納部210にネットワークを介してアクセスしてもよい。
【0076】
また、図1から図10に示す実施形態において、属性格納部150が、同乗者識別情報に対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報に対応付けられた属性を格納しており、当該属性をサーバ20に送信する。これに代えて、属性格納部150が、同乗者識別情報に対応付けて、過去に同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報IDを格納しており、当該周辺情報IDを周辺情報表示部120がサーバ20に送信してもよい。この場合に、サーバ20の周辺情報取得部200は、周辺情報表示部120から送信された周辺情報IDと同じ属性に対応付けて周辺情報格納部210に格納されている周辺情報を読み出し、周辺情報表示装置10に送信する。
【0077】
また、周辺情報表示装置10とサーバ20は、携帯電話を利用して互いに通信してもよい。すなわち周辺情報表示装置10とサーバ20は、公衆無線LAN基地局30を介して互いに通信することにかえて、携帯電話の基地局、基地制御局などを含む無線アクセスネットワーク、および、交換機などを含むコアネットワークを介して互いに通信してもよい。この場合、サーバ20は、この無線アクセスネットワーク上またはコアネットワーク上に設置してもよい。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】周辺情報表示システム40を示す模式図である。
【図2】周辺情報表示装置10のブロック図である。
【図3】ID格納部164に格納される情報の一例を示す。
【図4】属性格納部150に格納される情報の一例を示す。
【図5】サーバ20のブロック図である。
【図6】周辺情報格納部210に格納される情報の一例を示す。
【図7】周辺情報表示システム40の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】サーバ20に送信される周辺情報要求データのペイロードの一例を示す。
【図9】周辺情報表示装置10に送信される応答データのペイロードの一例を示す。
【図10】ディスプレイ106への表示の一例を示す。
【図11】周辺情報表示システム40の動作の他の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
10 周辺情報表示装置
14 GPS衛星
20 サーバ
30 公衆無線LAN基地局
40 周辺情報表示システム
100 カーナビゲーション装置
102 本体
104 操作パネル
106 ディスプレイ
110 地図表示部
120 周辺情報表示部
130 目的地受付部
132 現在位置取得部
140 地図格納部
142 周辺情報一時格納部
150 属性格納部
152 基本属性情報
154 履歴属性情報
160 同乗者識別部
162 ID取得部
164 ID格納部
170 同乗者検知部
172 近距離通信部
174 体重検知部
176 シートポジション検知部
178 音声検知部
180 運転者識別部
190 運転者検知部
200 周辺情報取得部
210 周辺情報格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両に搭載される周辺情報表示装置であって、
前記自動車両の現在の位置を取得する現在位置取得部と、
前記自動車両の目的地の入力を受け付ける目的地受付部と、
地図を予め格納する地図格納部と、
前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置、および、前記目的地受付部により取得された前記目的地に基づいて算出される、現在の地点から前記目的地までの経路の少なくとも一部の地図を前記地図格納部から読み出して表示する地図表示部と、
前記自動車両に同乗している同乗者を識別する同乗者識別部と、
前記同乗者識別部により識別される前記同乗者の情報に基づいて、前記一部の地図の周辺情報を取得して前記地図に重ねて表示する周辺情報表示部と
を備える周辺情報表示装置。
【請求項2】
前記周辺情報は属性に対応付けられており、
前記同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、前記同乗者の属性を格納する属性格納部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記同乗者を識別する前記同乗者識別情報を前記周辺情報表示部に受け渡し、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者識別部から受け渡された前記同乗者識別情報に対応付けて前記属性格納部に格納されている前記属性を読み出し、前記属性に対応付けられている前記周辺情報を前記地図に重ねて表示する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項3】
前記周辺情報は属性に対応付けられており、
前記同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に前記同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報に対応付けられた属性を格納する履歴格納部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記同乗者を識別する前記同乗者識別情報を前記周辺情報表示部に受け渡し、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者識別部から受け渡された前記同乗者識別情報に対応付けて前記履歴格納部に格納されている前記属性を読み出し、前記属性に対応付けられている前記周辺情報を前記地図に重ねて表示する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項4】
音声を検知する音声検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記音声検知部により検知された音声により前記同乗者を識別する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項5】
過去の所定の時間における当該自動車両の平均速度を算出する速度算出部と、
前記速度算出部により算出された前記平均速度および前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に前記自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する予定エリア算出部と
を更に備え、
前記周辺情報表示部は、前記予定エリアに含まれる前記周辺情報のみを前記地図に重ねて表示する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項6】
前記予定エリア算出部は、前記平均速度に所定の定数を乗じて下限速度および上限速度を算出し、前記上限速度で前記所定の時間に到達可能な最大到達エリアから前記下限速度で前記所定の時間に到達可能な最小到達エリアを除いたエリアを前記予定エリアとする請求項5に記載の周辺情報表示装置。
【請求項7】
同乗者用シートに配されたシートポジション検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記シートポジション検知部により検知されたシートポジションにより前記同乗者を識別する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項8】
同乗者用シートに配された体重検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記体重検知部により検知された体重により前記同乗者を識別する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項9】
携帯通信機器と通信する近距離通信部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記近距離通信部により取得された前記携帯通信機器を識別する携帯通信機器識別情報により前記同乗者を識別する請求項1に記載の周辺情報表示装置。
【請求項10】
前記自動車両を運転する運転者を識別する運転者識別部をさらに備え、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者および前記運転者の組み合わせに基づいて前記周辺情報を表示する請求項1から9のいずれかに記載の周辺情報表示装置。
【請求項11】
自動車両に搭載される周辺情報表示装置、および、前記自動車両の外部に設けられ前記周辺情報表示装置と無線通信機器を介して通信するサーバを備える周辺情報提供システムであって、
前記サーバは、
属性に対応付けて、前記周辺情報を格納する周辺情報格納部と、
前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出して前記周辺情報表示装置に送信する周辺情報取得部と
を備え、
前記周辺情報表示装置は、
前記自動車両の現在の位置を取得する現在位置取得部と、
前記自動車両の目的地の入力を受け付ける目的地受付部と、
地図を予め格納する地図格納部と、
前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置、および、前記目的地受付部により取得された前記目的地に基づいて算出される、現在の地点から前記目的地までの経路の少なくとも一部の地図を前記地図格納部から読み出して表示する地図表示部と、
前記自動車両に同乗している同乗者を識別する同乗者識別部と、
前記同乗者識別部により識別される前記同乗者の情報に基づいて、前記一部の地図の周辺情報を前記周辺情報取得部から取得して前記地図に重ねて表示する周辺情報表示部と
を備える周辺情報提供システム。
【請求項12】
前記周辺情報表示装置は、
前記同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、前記同乗者の属性を格納する属性格納部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記同乗者を識別する前記同乗者識別情報を前記周辺情報表示部に受け渡し、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者識別部から受け渡された前記同乗者識別情報に対応付けて前記属性格納部に格納されている前記属性を読み出し、前記属性を前記周辺情報取得部に送信し、
前記周辺情報取得部は、前記周辺情報表示部から送信された前記属性に対応付けて前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報表示装置に送信し、
前記周辺情報表示部は、前記周辺情報取得部から送信された前記周辺情報を前記地図に重ねて表示する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項13】
前記周辺情報表示装置は、
前記同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に前記同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報に対応付けられた属性を格納する履歴格納部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記同乗者を識別する前記同乗者識別情報を前記周辺情報表示部に受け渡し、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者識別部から受け渡された前記同乗者識別情報に対応付けて前記履歴格納部に格納されている前記属性を読み出し、前記属性を前記周辺情報取得部に送信し、
前記周辺情報取得部は、前記周辺情報表示部から送信された前記属性に対応付けて前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報表示装置に送信し、
前記周辺情報表示部は、前記周辺情報取得部から送信された前記周辺情報を前記地図に重ねて表示する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項14】
前記周辺情報表示装置は、
前記同乗者を識別する同乗者識別情報に対応付けて、過去に前記同乗者が同乗していたときに選択された周辺情報を格納する履歴格納部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記同乗者を識別する前記同乗者識別情報を前記周辺情報表示部に受け渡し、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者識別部から受け渡された前記同乗者識別情報に対応付けて前記履歴格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報取得部に送信し、
前記周辺情報取得部は、前記周辺情報表示部から送信された前記周辺情報と同じ属性に対応付けて前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報表示装置に送信し、
前記周辺情報表示部は、前記周辺情報取得部から送信された前記周辺情報を前記地図に重ねて表示する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項15】
前記周辺情報表示装置は、
過去の所定の時間における当該自動車両の平均速度を算出する速度算出部と、
前記速度算出部により算出された前記平均速度および前記現在位置取得部により取得された前記現在の位置に基づいて、所定の時間の経過後に前記自動車両が位置する予定の予定エリアを算出する予定エリア算出部と
を更に備え、
前記周辺情報表示部は、前記予定エリア算出部により算出された前記予定エリアを特定する情報を前記周辺情報取得部に送信し、
前記周辺情報取得部は、前記周辺情報表示部から送信された前記予定エリアを特定する情報に基づいて特定される前記予定エリア内の一の位置に対応付けて前記周辺情報格納部に格納されている前記周辺情報を読み出し、前記周辺情報を前記周辺情報表示部に送信する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項16】
前記予定エリア算出部は、前記平均速度に所定の定数を乗じて下限速度および上限速度を算出し、前記上限速度で前記所定の時間に到達可能な最大到達エリアから前記下限速度で前記所定の時間に到達可能な最小到達エリアを除いたエリアを前記予定エリアとする請求項15に記載の周辺情報提供システム。
【請求項17】
前記周辺情報表示装置は、
音声を検知する音声検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記音声検知部により検知された音声により前記同乗者を識別する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項18】
前記周辺情報表示装置は、
同乗者用シートに配されたシートポジション検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記シートポジション検知部により検知されたシートポジションにより前記同乗者を識別する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項19】
前記周辺情報表示装置は、
同乗者用シートに配された体重検知部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記体重検知部により検知された体重により前記同乗者を識別する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項20】
前記周辺情報表示装置は、
携帯通信機器と通信する近距離通信部をさらに備え、
前記同乗者識別部は、前記近距離通信部により取得された前記携帯通信機器を識別する携帯通信機器識別情報により前記同乗者を識別する請求項11に記載の周辺情報提供システム。
【請求項21】
前記周辺情報表示装置は、
前記自動車両を運転する運転者を識別する運転者識別部をさらに備え、
前記周辺情報表示部は、前記同乗者および前記運転者の組み合わせに基づいて前記周辺情報を表示する請求項11から20のいずれかに記載の周辺情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−32569(P2008−32569A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−207149(P2006−207149)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(501275178)ソフトバンクBB株式会社 (112)
【Fターム(参考)】