説明

情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラム

【課題】車内に配置されたタッチパネルに表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更可能にする情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】情報処理装置1であって、タッチパネル21と、ナビゲーション画面と所定画面とを並べた画面にナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部57と、タッチパネル21でナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、タッチパネルに表示されるナビゲーション画面と所定画面との境界の位置が変更されるように、画像生成部57を制御する境界制御部51と、を備え、画像生成部57は、ナビ操作ボタンがタッチパネル21の表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように画像を生成すると共に、変更要求を受け付けると、所定画面が所定領域に侵入しない範囲で境界の位置が変更されるように画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術の発達に伴い、カーナビゲーション装置のように画面表示を使った車載電子機器が急速に発展している。例えば、特許文献1には、必要な情報のみを表示することにより地図の理解が容易になるカーナビゲーション装置が開示されている。
【特許文献1】特開平11−304504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
情報技術の発展により、車載電子機器も高機能化の一途を辿っている。このような電子機器の高機能化に伴って増大するユーザ操作の負担を軽減する手段の一つとして、タッチパネル等を使ったGUI(Graphical User Interface)がある。ここで、電子機器類の設置スペースが制限される車内では十分な表示スペースを確保することが難しいため、様々な画面を並べて表示する場合があり、更に、並べて表示された各画面に操作ボタン類が配置される場合がある。ここで、タッチパネルの表示面内に並べて表示される各画面の境界の位置が変更されると、各画面に配置されている操作ボタンの位置も不可避的に変更せざるを得ない場合があり、操作性を低下させる虞がある。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、車内に配置されたタッチパネルに表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更可能にする情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、ナビゲーション画面の表示範囲を変更する際、ナビゲーション機能に関わる操作ボタンが表示される領域に、ナビゲーション機能以外の機能に関わる画面が侵入しないように、両画面の境界の位置を変更する。
【0006】
詳細には、車内でカーナビゲーションを行う情報処理装置であって、画像の表示および車両の乗員によるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルと、前記タッチパネルで表示する画像であって、車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を該タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルに表示される該ナビゲーション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成部を制御する境界制御部と、を備え、前記画像生成部は、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界の位置が変更されるように該画像を生成する。
【0007】
上記情報処理装置のタッチパネルは、車内に配置されて乗員からのタッチ操作を受付可能なものであり、少なくともナビゲーション機能を含む操作ボタンを表示して各種機能に関わるタッチ操作を受け付ける。
【0008】
上記情報処理装置は、このようなタッチパネルでナビゲーション画面、及びナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面を表示するものであり、ナビゲーション機能に関わる操作を行うためのナビ操作ボタンを合わせて表示する。ここで、所定機能とは、上記情報処理装置に外部接続されて、或いは該情報処理装置内で実現されてユーザの要求に応じて特定の機能を実行する電子機器や機能部によって実現される機能であり、タッチパネルと協働することで特定の機能を実行するものである。このような機能としては、例えば、テレビジョン放送受信機能や携帯式音楽プレーヤの再生機能等を例示できる。また、所定画面とは、所定機能に関わる画面であり、例えば、テレビジョン放送の選局や再生音楽の選曲等を行う操作画面等を例示できる。
【0009】
画像生成部は、グラフィックデータに基づいて描画されるナビゲーション画面と所定画面とを並べた画像を生成する。画像生成部が画像を生成する際に参照する操作ボタン等のグラフィックデータは、予め人為的に作成されて記憶手段に記憶されたデータであり、画像生成部がこの記憶手段にアクセスすることで参照される。この画像は、上述したナビ操作ボタンが、タッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように構成されている。この所定領域は、人為的に画定されたタッチパネルの表示面の一部であって、タッチパネルへのタッチ操作の操作性向上を図る観点から、操作ボタンを配置することが望ましい領域であり、例えば、運転席から操作しやすいタッチパネルの右側や下側に画定される領域である。
【0010】
ここで、上記情報処理装置は、乗員からの変更要求を受け付けると、タッチパネルに表示されているナビゲーション画面と所定画面との境界の位置が変更されるように前記画像生成部を制御する境界制御部を備えている。境界制御部が受け付ける乗員からの変更要求とは、タッチパネルでナビゲーション画面が占める表示範囲の変更に関わるものであり、例えば、ナビゲーション画面の表示領域の拡大あるいは縮小に関する要求である。
【0011】
画像生成部は、境界制御部が乗員からの変更要求を受け付けると、ナビゲーション画面と所定画面との境界の位置を変更し、タッチパネルでナビゲーション画面が占める表示範囲を変える。ここで、画像生成部は、タッチパネルでナビゲーション画面が占める表示範囲の変更を行うに際し、所定画面が所定領域に侵入しない範囲で境界の位置の変更を行う。これにより、ナビゲーション画面の表示範囲が変更されてもナビ操作ボタンがタッチパネルの表示面内で移動することがないため、操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更することが可能になる。
【0012】
ここで、前記画像生成部は、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定領域に表示される前記ナビ操作ボタンの位置および大きさが変わらないまま前記境界の位置が変更されるように前記画像を生成するものであってもよい。これによれば、ナビゲーション機能に関わるナビ操作ボタンが境界位置の変更前後で同じ位置に同じ大きさで表示され続けるため、操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更することが可能になる。
【0013】
ここで、前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面が前記タッチパネルの表示面のうち少なくとも前記所定領域を含む範囲で表示されるように前記画像を生成するものであってもよい。これによれば、ナビゲーション機能に関わるナビ操作ボタンがナビゲーション画面に表示されるため、操作ボタンがナビゲーション機能に関わるものであることを容易に認識することが可能になる。
【0014】
また、前記画像生成部は、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記境界が徐々にスライドして見えるアニメーション画像を生成するものであってもよい。境界が徐々にスライドして見えるようにアニメーション表示することにより、ナビゲーション画面
と所定画面との相対的な表示位置の関係が判りやすくなるため、乗員がナビゲーション画面の表示範囲の変更要求を行う際の操作性を向上させることが可能になる。
【0015】
また、前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面が運転席側で、前記所定画面が助手席側になるように前記画像を生成するものであってもよい。ナビゲーション画面は、運転者に車両の経路を案内する画面であるため、運転者から近い部分に表示されていると、運転者が画面を確認しやすい。他方、所定画面は、運転者に車両の経路を案内する画面ではないため、運転者から遠い部分に表示されていてもよい。このため、ナビゲーション画面が運転席側で、所定画面が助手席側に表示されるようにすることで、表示画面の視認性を向上させることが可能になる。
【0016】
また、前記乗員による、前記タッチパネルの表示面における前記ナビ操作ボタンの表示位置の変更要求を受け付ける変更要求受付部を更に備え、前記変更要求受付部は、前記タッチパネルの表示面のうち前記所定領域の範囲内で行われる前記ナビ操作ボタンの表示位置の変更要求を受け付けるものであってもよい。
【0017】
様々な機能を呼び出す操作ボタンのレイアウトは、操作頻度に応じた様々なパターンが考えられる。ボタンの操作頻度は、使用する人によって異なるため、ユーザが任意に変更可能であることが便利である。しかしながら、上記情報処理装置では、ナビゲーション画面の表示範囲が変更可能なように構成されているため、タッチパネルの表示面内のあらゆるところにナビ操作ボタンを配置可能にしてしまうと、所定画面と並べて表示されるナビゲーション画面の表示範囲が変更された場合に、所定画面を適切に表示するためにナビ操作ボタンの位置を不可避的に動かす必要が生じ得る。ナビゲーション画面が拡縮される度に操作ボタンの位置が変わるとボタンの操作性が悪いため、上記情報処理装置では、ナビ操作ボタンの表示位置を変更可能にしつつも、配置可能な範囲を所定領域の範囲内に規制する。これにより、操作ボタンの配置を任意に変更可能にしつつ、ナビゲーション画面の表示範囲が変更されてもナビ操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更することが可能になる。
【0018】
また、前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面のうち交差点拡大画面の画像を生成する場合、前記ナビ操作ボタンが配置されない画像を生成するものであってもよい。一時的に表示される画面では操作ボタンを表示しないようにすることにより、操作ボタンの操作性を低下させることなく、より多くの情報を表示することが可能になる。
【0019】
また、前記ナビゲーション画面は、車両の位置データおよび記憶手段に記憶される地図データに基づいて描画される地図の画面であり、前記ナビ操作ボタンは、ナビゲーションの各種設定を行う画面を呼び出すボタン、車両の目的地を設定する画面を呼び出すボタン、前記地図の拡大および縮小を行うボタンの少なくとも何れかを含むものであってもよい。このように構成される情報処理装置によれば、ナビゲーション機能に関わる各種の操作ボタンが、ナビゲーション画面の表示範囲が変更されてもタッチパネルの表示面内で移動することがないため、操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更することが可能になる。
【0020】
また、本発明は、画像を生成する画像処理装置としての側面からも捉えることができる。すなわち、本発明は、車内に配置されたタッチパネルで表示する画像を生成可能な画像処理装置であって、車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を前記タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルの表示面に表示される該ナビゲー
ション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成部を制御する境界制御部と、を備え、前記画像生成部は、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界の位置が変更されるように該画像を生成するものであってもよい。
【0021】
また、本発明は、タッチパネルで表示する画像を生成するコンピュータプログラムとしての側面からも捉えることが可能である。例えば、本発明は、コンピュータプログラムを実行可能な電子機器で実行される、車内に配置されたタッチパネルで表示する画像を生成する画像処理プログラムであって、車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を前記タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成ステップと、前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルの表示面に表示される該ナビゲーション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成ステップを制御する境界制御ステップと、を実行し、前記画像生成ステップでは、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部である所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御ステップで前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界が変更されるように該画像を生成するものであってもよい。
【発明の効果】
【0022】
車内に配置されたタッチパネルに表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更可能にする情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明を実施するための最良の形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置1(本発明でいう情報処理装置に相当する)の外観図である。なお、ナビゲーション装置としては、例えば富士通テン株式会社のAVN(登録商標。Audio Visual Navigation)等の車載用ナビゲーション装置がある。但し、本発明は、例えば携帯型のナビゲーション機能を有する電子機器等、車載して利用できるものであれば如何なる電子機器にも適用可能である。本実施形態に係るナビゲーション装置1は、2DIN(Deutsche Industrie Normen)の本体・モニタ一体型カーナビゲーション装置であり、車両の現在地や目的地までの経路の案内等を行うカーナビゲーション機能や、各種オーディオ/ビジュアル(以下、AVという)コンテンツの再生機能、放送波を受信する機能等を有している。ナビゲーション装置1は、運転席や助手席の乗員の手が届きやすいダッシュボードの中央付近に設置された状態で使用されるものであり、メインユニット2とディスプレイユニット3とで構成されている。
【0025】
図2は、ナビゲーション装置1の構成図である。メインユニット2は、電子部品類で構成されており、ブレーキ検知部4、リバース検知部5、携帯式プレーヤインターフェース6、放送波受信部7、外部音声/映像入力部8、GPS情報受信部9、車速検知部10、カメラ映像入力部11、アンプ12、開閉制御部13A、角度制御部13B、角度センサ14、モータ15、CDドライブ16、カードメモリインターフェース17、リセットボ
タン18、ジャイロセンサ19、制御部20(本発明でいう画像処理装置に相当する)が内蔵されている。ディスプレイユニット3は、主に、車両の乗員に対して各種の情報を映像で表示するとともに、ユーザ操作を受け付ける役割を司るデバイス類で構成されており、タッチパネル21、表示処理部22、操作受付部23、操作ボタン24、赤外線受/発光部25を内蔵している。
【0026】
以下、メインユニット2の構成について説明する。ブレーキ検知部4は、車両のパーキングブレーキがかけられているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。ブレーキ検知部4は、パーキングブレーキレバー(あるいはペダル)の動きと連動してオンオフするスイッチの通電状態により、ブレーキの状態を検知する。ブレーキ検知部4は、このスイッチの通電状態を、端子26Aを介して電気的に検知する。
【0027】
リバース検知部5は、車両の変速レバーがリバース(後進)になっているか否かを検知し、これを制御部20に通知する。リバース検知部5は、変速レバーと連動して動くスイッチのオンオフにより、変速レバーの状態を検知する。リバース検知部5は、このスイッチの通電状態を、端子26Bを介して電気的に検知する。
【0028】
携帯式プレーヤインターフェース6は、音楽等を再生する携帯式のプレーヤ(例えば、iPod(登録商標))と双方向通信を行うためのインターフェースである。携帯式プレーヤインターフェース6は、このような携帯式のプレーヤが外部接続されると双方向通信を開始し、プレーヤから送られるオーディオ信号を制御部20へ送り、制御部20から送られる再生開始や曲送り等の制御信号をプレーヤへ送る。携帯式プレーヤインターフェース6は、端子26Cに接続されるコードを介してプレーヤと通信を行う。
【0029】
放送波受信部7は、ワンセグチューナ(「ワンセグ」は商標登録出願中)、AMチューナ(AM:Amplitude Modulation)、及びFMチューナ(FM:Frequency Modulation)で構成される回路である。放送波受信部7は、制御部20からの制御信号に応じてチューナの受信状態を制御し、端子26Dに接続されるアンテナが受信した電波の信号を制御部20へ送る。
【0030】
外部音声/映像入力部8は、端子26Eに接続されるビデオ/オーディオ機器からのコンポジット映像信号や音声信号を受け付け、これを制御部20へ送る回路である。
【0031】
GPS情報受信部9(GPS:Global Positioning System)は、端子26Fに接続されるGPSアンテナが受信したGPS衛星からの電波の信号を受信し、受信した信号を制御部20へ送る。周知のように、GPSは、地球を周回する多数のGPS衛星のうち少なくとも3つ以上の衛星からの電波に基づいて車両の位置を測位するシステムである。GPS情報受信部9は、地球を周回するこれらGPS衛星の電波の信号を処理する。GPS情報受信部9によって受信されたGPS衛星からの信号は、カーナビゲーションに用いられる。
【0032】
車速検知部10は、車軸の回転角に応じて発生する車速パルス信号を検知し、これを制御部20へ送る回路である。車速検知部10が検知する車速パルス信号は、車速センサまたは車両のエンジンやブレーキを制御する電子制御ユニットから出力されるステップ状の車速パルス信号であり、単位時間当たりのパルス数から車両速度を割り出す際に用いられる。単位時間当たりのパルス数が増えていれば車両が加速しており、減っていれば車両が減速していることになる。車両の速度と車速パルスとの相関関係は、車両を製造するメーカや車種、装着される車輪の大きさや空気圧等に応じて変化する。このため、制御部20では、GPSによる測位結果に基づいて算出される車両の移動距離とその間を走行する間に検知されたパルス数との相関から、車両の速度と車速パルスとの相関関係が適宜更新さ
れる。車速検知部10は、電子制御ユニットから出力される車速パルス信号を、端子26Gを介して電気的に検知する。
【0033】
カメラ映像入力部11は、車両の後方を撮影するビデオカメラであるバックアイカメラからの映像信号を受け付け、制御部20へ送る回路である。すなわち、カメラ映像入力部11は、リバース検知部5が車両のリバースを検知した際、端子26Hに接続されているビデオカメラからの映像信号を制御部20へ送る。
【0034】
アンプ12は、制御部20から車室内に設置されるスピーカへ送られる音声信号を増幅する回路である。アンプ12は、制御部20からの制御信号に応じて増幅率を任意に変更可能である。
【0035】
開閉制御部13Aは、ディスプレイユニット3の開閉動作を行う回路である。開閉制御部13Aは、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3を開閉する。図3は、制御部20からの制御信号を受けた開閉制御部13Aがモータ15を制御することにより実現するディスプレイユニット3の開閉動作を示したものである。開閉制御部13Aは、図3に示すように、ディスプレイユニット3の姿勢を三段階に調整することが可能であり、CDドライブ16(CD:Compact Disc)の挿入口を閉じた「クローズ」状態、CDドライブ16のCD挿入口27を開いた「セミオープン」状態、及びカードメモリインターフェース17のカード挿入口28やリセットボタン18を開いた「フルオープン」状態を実現する。ディスプレイユニット3の姿勢が「クローズ」状態の場合、CD挿入口27やカード挿入口28、リセットボタン18はディスプレイユニット3に隠れた状態である。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「セミオープン」状態の場合、カード挿入口28やリセットボタン18がディスプレイユニット3に隠れ、CD挿入口27がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。また、ディスプレイユニット3の姿勢が「フルオープン」状態の場合、CD挿入口27、カード挿入口28、及びリセットボタン18がナビゲーション装置1の正面からアクセス可能な状態になる。
【0036】
角度制御部13Bは、ディスプレイユニット3の角度調整を行う回路である。角度制御部13Bは、開閉制御部13Aと同様、制御部20からの制御信号に応じてモータ15を制御したり、角度センサ14からの信号を処理したりすることにより、ディスプレイユニット3の角度を調整する。なお、ディスプレイユニット3の角度とは、ナビゲーション装置1の左右方向に伸びる軸を中心とする、メインユニット2の正面とディスプレイユニット3の正面(すなわち、タッチパネル21の表面)との相対的な角度である。図4は、角度制御部13Bが実現するディスプレイユニット3の角度調整状態を示したものである。角度制御部13Bは、図4に示すように、ディスプレイユニット3の仰角を多段階に調整してチルトアップすることが可能である。
【0037】
角度センサ14は、ディスプレイユニット3の角度を検知するセンサであり、検知した角度を電気信号で開閉制御部13Aへ通知する。モータ15は、ディスプレイユニット3の角度を調整するモータであり、ディスプレイユニット3の上端を上下に動かしたり、ディスプレイユニット3の下端を前後に動かしたりする。開閉制御部13Aおよび角度制御部13Bは、制御部20からの制御信号を受けると、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度と制御信号に基づいて決定される角度の目標値との差を割り出し、角度センサ14で検知されるディスプレイユニット3の角度が制御目標値と一致するようにモータ15をフィードバック制御する。
【0038】
CDドライブ16は、音楽等のオーディオコンテンツが記録されたCDを読み取って再生する光ディスク読取装置であり、光ピックアップレンズや発光素子、ディスク駆動モー
タ等で構成されている。
【0039】
カードメモリインターフェース17は、記憶保持動作が不要な不揮発性の半導体メモリカードを読み書きするメモリカードリーダライタである。カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードは、4GB程度の記憶容量を有しており、高速道路や一般道等の道路情報、テーマパーク、ガソリンスタンドといった各種施設に関する地点情報(以降、POI(Point Of Interest)データとも表記)等を含む地図データ、並びに電話番号や施設名称等のデータが記録されている。制御部20は、メモリカードに記録されている地図データにアクセスすることでカーナビゲーションのルート検索等の諸機能を実現する。
【0040】
ジャイロセンサ19は、メインユニット2に内蔵される2軸ジャイロセンサである。ジャイロセンサ19は、GPS衛星からの電波をGPS情報受信部9が受信できない時でも車両の測位を可能にするためのものである。なお、GPS衛星からの電波を受信できない時の車両の位置は、制御部20により、車速検知部10が検知する車両速度とジャイロセンサ19が検知する車両の進行方向とに基づいて算出される。
【0041】
図5Aは、制御部20の構成図である。図5Aに示すように、制御部20は、CPU(Central Processing Unit)20AやROM(Read Only Memory)20B、RAM(Random Access Memory)20C、入出力インターフェース20D等で構成されている。ROM20Bには、後述するタッチパネル21に描画する操作ボタンやアイコン等のグラフィックデータが格納されている。制御部20は、車両のアクセサリー電源がオンになると、ROMに記録されたコンピュータプログラムを実行し、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードのデータやRAMに格納されているデータ等を使って各種機能を実現する。制御部20が実現する各種機能の詳細については後述する。
【0042】
次に、ディスプレイユニット3を構成する各構成要素について説明する。タッチパネル21は、カラー液晶ディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたGUI(Graphical User Interface)であり、7.0インチのEGA(Enhanced Graphics Adapter)型液晶ディスプレイで画面を表示すると共に、画面に表示されたアイコン等が押されるとタッチセンサがこれを検知する。
【0043】
表示処理部22は、タッチパネル21の液晶ディスプレイに表示する画面を描画処理する回路である。表示処理部22は、制御部20から送られる映像信号に基づき、液晶ディスプレイに格子状に均等配列された薄膜トランジスタを駆動することで、タッチパネル21の画面を描画する。
【0044】
操作受付部23は、タッチパネル21へのタッチ操作をタッチセンサが感知すると、タッチされた画面上の位置を特定し、操作された位置の情報を制御部20へ送る。
【0045】
操作ボタン24は、タッチパネル21にアイコン表示されるボタンではなく、機械的なボタンであり、図1等に示すように、タッチパネル21の下に配置される操作用の押しボタン式スイッチである。操作ボタン24は、ディスプレイユニット3の左側から順に、開閉ボタン、現在地ボタン、音量調整ボタンで構成されている。音量調整ボタンは、右側が押されると音量アップ、左側が押されると音量ダウンになるように設定されている。これらのボタンが押されると、押されたボタンの信号が制御部20へ送られる。
【0046】
赤外線受/発光部25は、ナビゲーション装置1と携帯電話とが赤外線で双方向通信を行うためのインターフェースであり、電気で赤外線を発光する発光素子と、受光した赤外
線を電気にする受光素子で構成されている。赤外線受/発光部25は、制御部20から送られる制御信号やデータを携帯電話へ送るとともに、携帯電話から送られる制御信号やデータを制御部20へ送る。
【0047】
次に、メインユニット2の制御部が実現する各種諸機能について詳述する。図5Bは、制御部20が実現する各種機能部を図示した機能ブロック図である。車両のアクセサリー電源がオンになると、制御部20は、図5Bに示すように操作処理機能部51(本発明でいう、境界制御部に相当する)、測位機能部52、ルート案内機能部53、地図データ処理機能部54、ユーザデータ処理機能部55、音声処理機能部56、及び映像処理機能部57(本発明でいう、画像生成部に相当する)を実現するコンピュータプログラムを実行する。
【0048】
操作処理機能部51は、各種機能部の動作を制御するための操作画面を、映像処理機能部57を介してタッチパネル21に表示したり、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの操作信号を処理し、各種機能部の動作を制御したりする。
【0049】
測位機能部52は、車両のアクセサリー電源がオンになると、GPS情報受信部9から送られる衛星からの電波の情報、車速検知部10から通知される車両速度の情報、及びジャイロセンサ19から送られる角速度の情報に基づいて車両の位置(緯度と経度)を測位する。
【0050】
ルート案内機能部53は、車両の現在地からユーザが設定した目的地までのルートを索出し、ルート案内を行う機能部である。ルート案内機能部53は、測位機能部52が測位した車両の位置から目的地までの走行ルートを、カードメモリインターフェース17に挿入されるメモリカードの地図データから索出する。そして、索出した走行ルートと車両の位置との関係から車両の進路を音声、及び映像で案内する。
【0051】
地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されたメモリカードの地図データやルート案内機能部53が索出した走行ルートのデータ、放送波受信部7を介してFM放送波から取得されるVICS(登録商標)の道路交通情報のデータ、測位機能部52が測位した車両の位置データ等に基づき、タッチパネル21に表示する地図のグラフィックデータを生成する。
【0052】
ユーザデータ処理機能部55は、ユーザが登録しようとする地点情報(例えば、自宅の位置情報等)やルート検索の履歴情報、アイコンの表示非表示等の設定情報をRAMに書き込んだり、RAMから読み出したりする。
【0053】
音声処理機能部56は、アンプ12を介してスピーカから出力する音声の信号を処理する機能部である。すなわち、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したラジオ放送、携帯式プレーヤインターフェース6がプレーヤから取得するオーディオ信号、CDドライブ16が再生するオーディオ信号をアンプ12へ送ったり、これらのオーディオ信号にルート案内機能部53からのルートガイダンスの音声信号を重畳し、アンプ12へ送ったりする。
【0054】
映像処理機能部57は、タッチパネル21に表示させる映像データを生成する機能部である。すなわち、映像処理機能部57は、操作処理機能部51が生成する操作画面のデータと、地図データ処理機能部54が生成する表示用地図の画面のデータとを重畳して表示処理部22へ送ったり、放送波受信部7が受信したテレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送ったり、或いはリバース検知部5による車両後退の検知に連動してカメラ映像入力部11からの映像信号を表示処理部22へ送ったりする。なお、映像処理機能部
57は、テレビジョン放送の映像データを表示処理部22へ送っている際にブレーキ検知部4がパーキングブレーキの解除を検知すると、映像データの通知を止める。
【0055】
<動作>
以下、ナビゲーション装置1の動作について説明する。図6はナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移図であり、図7はナビに関する画面遷移図である。また、図8は、AV画面の表示モードを示した図である。以下、図6〜8に基づいてナビゲーション装置1の動作について説明する。
【0056】
(D101)オープニング画面(D101)について説明する。車両のアクセサリー電源がオンになり、ナビゲーション装置1に電力が供給されると、制御部20は、ROMに格納されているコンピュータプログラムを実行してナビゲーション装置1を初期化し、図5に示す各種機能部を実現する。ここで、映像処理機能部57は、ROMに格納されているオープニング画面のデータを参照し、タッチパネル21にオープニング画面を表示させる。なお、オープニング画面が表示されている間、制御部20の各機能部では、次のような処理が実行される。すなわち、操作処理機能部51は、操作受付部23や操作ボタン24、リセットボタン18からの信号を走査してユーザ操作を受け付ける。また、測位機能部52は、GPS情報受信部9で取得される測位情報や車速検知部10、ジャイロセンサ19の信号を処理し、車両の位置を測定する。また、地図データ処理機能部54は、カードメモリインターフェース17に挿入されているカードメモリへアクセスし、測位機能部52が測位した自車位置の周辺の地図データを読み出す。
【0057】
(D102)次に、マルチ画面(D102)について説明する。オープニング画面が表示されてから4秒経つと、映像処理機能部57は、ROMに格納されている操作ボタン類の画像データや地図データ処理機能部54が読み出した地図データを基に、AVのグラフィック画面(本発明でいう、所定画面に相当する)とナビのグラフィック画面(本発明でいう、ナビゲーション画面に相当する)とを並べたマルチ画面(D102)を生成し、タッチパネル21に表示する。図9は、マルチ画面の図である。映像処理機能部57は、図9に示すように、AV類の操作ボタン類を配置したAV領域の画面をタッチパネル21の左側に表示し、ナビの地図や操作ボタン類を配置したナビ領域の画面をタッチパネル21の右側に表示する。AV領域は、更に、ソースを選択するための操作ボタン類をまとめて表示するソース選択領域と、選択されたソースに関連するボタンや情報を表示するソース操作領域とに区分されている。
【0058】
図9に示すように、映像処理機能部57は、AV領域の内のソース選択領域に、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、「OFF」、及び「AV」ボタンを表示する。何れかのソースボタンがタッチされると、そのソースが選択される。図9の例では、「ラジオ」が選択されており、受信周波数やAM/FMの切り替えボタン、選局ボタン等の選択されたソースに関連する操作ボタンや情報がソース操作領域に表示されている状態を図示している。従って、このとき、音声処理機能部56は、放送波受信部7が受信したAM放送の音声信号を、アンプ12を介してスピーカから出力している。他方、映像処理機能部57は、ナビ領域に、地図データ処理機能部54が読み出した地図データに基づいて描画される地図の他、「メニュー」、「目的地」、「周辺」、「自宅」、「ナビ」、「地図拡大」、及び「地図縮小」ボタンを表示する。これらのボタンは、本発明でいう「ナビ操作ボタン」に相当するものであり、タッチパネル21の表示面の一部を画定する所定領域に配置されている。この所定領域は、ナビゲーション機能に関わる操作ボタンが配置される領域であり、本実施形態では運転者にとって操作がしやすい、タッチパネル21の表示面のうち下側部分や右側部分を他の部分と画定しているなお、マルチ画面(D102)では、AV領域とナビ領域の2つが存在するため、AV領域がAV全画面(D104)の時よりも狭い。そこで、マルチ画面(D102)のソース操作領域に
は、そのソースに関わる操作ボタンや情報のうち基本的なものだけが表示されるようになっている。
【0059】
この状態で「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)の画面表示状態に遷移する。なお、その他のボタンが押された場合についてはナビ全画面(D103)、及びAV全画面(D104)の説明の後に詳述する。
【0060】
(D103)次に、ナビ全画面(D103)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「ナビ」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、AV領域を徐々に隠し、ナビ領域を全画面に表示する。この「ナビ」ボタンを押す操作は、本発明でいう「変更要求」に相当する操作の一態様である。図10は、ナビ全画面の図である。映像処理機能部57は、図10に示すように、AV領域を消し、ナビ領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0061】
図10に示すように、ナビ領域には、マルチ画面(D102)と同様、地図や、「メニュー」、「目的地」等の操作ボタン(ナビ操作ボタン)が表示されている。ここで、映像処理機能部57は、ナビ全画面に表示される自車位置のアイコンが、ナビ領域の中心に位置するように画面を表示している。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移すると、自車位置のアイコンや地図の表示が、画面内で若干スクロールする。一方、映像処理機能部57は、「メニュー」や「目的地」等の操作ボタン類がタッチパネル21の表示画面上で同じ位置および大きさになるように画面を表示する。このため、タッチパネル21の表示画面がマルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)に遷移しても、ナビの操作ボタン類がタッチパネル21の画面上でスクロールせず、同じ位置および大きさに表示され続ける。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、ナビ全画面(D103)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。この「AV+ナビ」ボタンを押す操作は、本発明でいう「変更要求」に相当する操作の一態様である。
【0062】
(D104)次に、AV全画面(D104)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)に表示されている「AV」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、ナビ領域を徐々に隠し、AV領域を全画面に表示する。図11は、AV全画面の図である。映像処理機能部57は、図11に示すように、ナビ領域を消し、AV領域をタッチパネル21に全画面表示する。
【0063】
図11に示すように、AV領域には、マルチ画面(D102)と同様、「ラジオ」、「CD」、「ワンセグ」、「iPod」、「外部入力」、及び「OFF」ボタンがソース選択領域に表示されている。また、AV領域には、ソース操作領域が拡大されて、マルチ画面(D102)で表示されていなかった放送局の名称やプリセットの選局ボタン、チャンネル設定ボタンや音設定ボタンが表示されている。また、CDドライブ16にCDが挿入されていることを示す「CDIN」が表示されている。ここで、AV領域には、マルチ画面(D102)で表示されていた「ラジオ」等の操作ボタン類が同じ位置に表示されている。但し、「ナビ」ボタンのみ「AV+ナビ」ボタンに表示が切換わる。以下、マルチ画面とAV全画面の両方で表示される領域を「AV通常領域」といい、AV全画面でのみ表示される領域を「AV拡張領域」という。なお、「AV+ナビ」ボタンが押されると、映像処理機能部57は、AV全画面(D104)からマルチ画面(D102)へ表示を切り替える。なお、AV全画面(D104)では、ナビ領域が存在しないので、AV領域がマルチ画面(D102)の時よりも広い。そこで、AV全画面(D104)のソース操作領域には、そのソースに関わる全ての操作ボタンや情報が表示されるようになっている。こ
のように、AV全画面(D104)の場合にのみ表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV拡張領域」であり、ソース操作領域の一部を構成している。一方、マルチ画面(D102)とAV全画面(D104)の何れにも表示されるソースの操作ボタンや情報類の表示領域が「AV通常領域」であり、ソース操作領域の一部とソース選択領域とを構成している。
【0064】
ナビゲーション装置1のメイン画面の画面遷移(図6)については以上の通りである。以下、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)、或いはAV全画面(D104)へ画面が遷移する際の、ナビ領域、及びAV領域の画面上の動き方について詳述する。図12は、マルチ画面(D102)からナビ全画面(D103)へ遷移する際の、AV領域の消え方を示す図である。また、図13は、マルチ画面(D103)からAV全画面(D104)へ遷移する際の、ナビ領域の消え方を示す図である。映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ、或いはAV全画面へ表示を切り替えるに際し、ナビ領域やAV領域がスクロールして見えるように画面表示を行っている。すなわち、映像処理機能部57は、マルチ画面からナビ全画面へ表示を切り替える際、AV領域が徐々に左側に退出していくように、換言すれば、AV領域の表示面積が徐々に減少するようにスクロールすると共に、ナビ領域の表示面積が徐々に増加するようにスクロールしていくように、画面をアニメーション表示する。ナビ全画面からマルチ画面へ表示を切り替える際も同様、AV領域が左側から徐々に進入してくるように画面をアニメーション表示する。また、映像処理機能部57は、マルチ画面からAV全画面へ表示を切り替える際、その反対にAV領域が徐々に右側に進入してくるように画面をアニメーション表示する。AV全画面からマルチ画面へ表示を切り替える際も同様、AV領域が右側から徐々に進入してくるように画面をアニメーション表示する。これにより、ユーザは、ナビ画面上にAV画面が抜き差しされるように感じ取ることができる。従って、ナビの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の右側に表示されている「ナビ」ボタンを押すことにより、ナビ全画面(D103)に遷移することを視覚的に容易に理解することができ、AVの画面を見たければ、マルチ画面(D102)の左側に表示されている「AV」ボタンを押すことにより、AV画面が抜き差しされることを容易に理解することができる。図14は、メイン画面の画面遷移の様子を示した概念図である。ユーザは、図14に示すように、表示窓から覗き込むと見える右側の面の上に、左側の面が左側から抜き差しされるようなイメージで、ナビゲーション装置1のメイン画面を操作できる。よって、今どこにいるのかが判りやすく、安心して操作することができる。
【0065】
なお、マルチ画面とナビ全画面との間で表示を切り替える際は、AVのグラフィック画面とナビのグラフィック画面との境界の位置が、AVのグラフィック画面が所定領域に侵入しない範囲で変更されている。一方、マルチ画面とAV全画面との間で表示を切り替える際は、AVのグラフィック画面とナビのグラフィック画面との境界の位置が、AVのグラフィック画面が所定領域に侵入する範囲で変更されている。これは、マルチ画面とナビ全画面との間での表示の切り替えが、タッチパネル21でナビのグラフィック画面が占める表示範囲を変更するものであるのに対し、マルチ画面とAV全画面との間での表示の切り替えが、タッチパネル21でナビのグラフィック画面が占める表示範囲を消去するものであり、所定領域に表示されているナビゲーション機能に関わる操作ボタンの表示を継続する必要が無いものだからである。
【0066】
(D201)次に、ナビゲーション装置1のナビに関する画面について説明する。まず始めに、メニュー画面(D201)について説明する。マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「メニュー」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、映像処理機能部57は、メニュー画面(D201)をタッチパネル21に表示する。図15は、メニュー画面(D201)の図である。映像処理機能部57は、図15に示すように、ナビ領域の「メニュー」ボタンから立ち上がるよ
うにメニューのポップアップを表示する。ここで、映像処理機能部57は、メニューのポップアップが「メニュー」ボタンから徐々に立ち上がるようにアニメーション表示し、更に、マルチ画面(D102)がポップアップの下側に見えるようにしている。なお、ポップアップとは、画面に表示されるボタンを押すと、そのボタンから立ち上がるように表示される領域であり、例えば、メニューの項目等が表示される領域である。図16は、マルチ画面(D102)からメニュー画面(D201)へ遷移する際のアニメーションを示した図である。マルチ画面(D102)の「メニュー」ボタンが押されると、「メニュー」ボタンから立ち上がるようにメニューのポップアップが表示される。従って、ユーザは、メニュー画面がマルチ画面から遷移して表示されていることを視覚で容易に理解することが可能であり、安心して操作することができる。なお、メニュー画面(D201)には、アイコンや施設表示等のユーザ設定用ボタンや、お気に入り地点の編集用ボタンが表示される。ユーザが登録した地点情報等は、ユーザデータ処理機能部55により、制御部20内のRAMに記憶される。
【0067】
(D202)次に、目的地設定画面(D202)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「目的地」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、目的地設定画面(D202)をタッチパネル21に表示する。すなわち、映像処理機能部57は、図17に示すように、ナビ領域の「目的地」ボタンから立ち上がるように目的地設定用のボタンが配置されたポップアップをアニメーション表示する。映像処理機能部57は、操作処理機能部51が目的地設定用の何れかのボタンが押されたことを検知すると、これに対応する画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「50音で探す」ボタンが押されれば文字入力用の画面を表示し、「住所で探す」ボタンが押されれば都道府県等を選択する画面を表示し、「携帯連携で探す」ボタンが押されれば赤外線受/発光部25に携帯電話を近づけるようユーザに促す画面を表示し、「履歴で探す」ボタンが押されれば過去に検索したことのある目的地を表示する。赤外線受/発光部25によって携帯電話から供される通信データには、目的地の緯度や経度、或いは住所や電話番号といった位置情報が含まれている。「50音検索」、「住所で探す」、「携帯連携で探す」、或いは「履歴で探す」ボタンを押すと表示される画面により目的地が設定されると、ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と目的地までの最短ルートを索出し、ルートガイドを開始する。
【0068】
(D203)次に、周辺施設検索画面(D203)について説明する。映像処理機能部57は、マルチ画面(D102)またはナビ全画面(D103)のナビ領域に表示されている「周辺」ボタンが押されたことを操作処理機能部51が検知すると、周辺施設検索画面(D203)をタッチパネル21に表示する。すなわち、映像処理機能部57は、図18に示すように、ナビ領域の「周辺」ボタンから立ち上がるように周辺施設検索用のボタン類を配置したポップアップをアニメーション表示する。そして、上述したD203と同様、何れかのボタンが押されればこれに対応する画面を表示する。すなわち、映像処理機能部57は、「周辺」ボタンが押されると、検索対象とする施設のカテゴリをユーザに選択させるボタンを表示し、検索対象のカテゴリが指定されると、自車位置の周辺にあるガソリンスタンドやコンビニエンスストア等、指定されたカテゴリに対応する施設類を、自車に近い順に索出して表示する。
【0069】
(D204)次に、交差点拡大画面(D204)について説明する。上述した目的地設定画面(D202)、或いは周辺検索画面(D203)で目的地が設定されるか、または、マルチ画面(D102)やナビ全画面(D103)に表示されている「自宅」ボタンが押されて目的地が設定されると、ルート案内機能部53によるルートガイドが開始される。ルート案内機能部53は、測位機能部52が計測する自車位置と、地図データ処理機能部54がカードメモリから読み出す地図データとに基づいてルートの案内を行う。ルート
案内機能部53は、右折あるいは左折等を行う交差点に車両が接近したら、交差点拡大画面(D204)を表示すると共に、音声処理機能部56に経路案内用の音声データを渡す。図19は、交差点拡大画面(D204)を示す図である。図19に示すように、ナビ領域には交差点の拡大図が表示され、車両の進むべき進路が矢印で図示される。なお、このとき、AV領域には、オーディオ/ビジュアル用の操作ボタン類が表示されている。
【0070】
ところで、タッチパネル21の表示面の一部を画定する所定領域に表示されていたナビゲーション機能に関わる操作ボタン(ナビ操作ボタン)は、交差点拡大画面(D204)では消えている。これは、交差点拡大画面(D204)の表示が、タッチパネル21でナビのグラフィック画面が占める表示範囲を変更するものでなく、また、該交差点拡大画面(D204)が一時的に表示される画面であって、ナビゲーション機能に関わる操作ボタンを表示する必要が無いものだからである。
【0071】
次に、ナビゲーション装置1のAV画面の表示モードについて説明する。図8で示したように、ナビゲーション装置1のAV画面には、ラジオモード、CDモード、ワンセグモード、iPodモード、外部入力モード、及びオフモードの6つの画面が用意されている。映像処理機能部57は、AV領域の左側に用意されている何れかのソース選択ボタン或いは「OFF」ボタンが押されると、これに対応するモードのAV操作画面を表示する。映像処理機能部57は、例えば、「ラジオ」ボタンが押されれば、図9に示すようなラジオの周波数や選局ボタンを表示する。CDやiPodボタンについても同様である。また、映像処理機能部57は、「ワンセグ」ボタンや「外部入力」ボタンが押されれば、AV領域に選局ボタン等を表示すると共に、ナビ領域の表示を放送波受信部7からの映像や外部音声/映像入力部8の映像に切り替える。但し、映像処理機能部57は、ブレーキ検知部4がパーキングブレーキ信号の解除を検知した場合、放送波受信部7や外部音声/映像入力部8からの映像表示を止める。
【0072】
ナビゲーション装置1の動作説明について、以上の通りである。本実施形態に係るナビゲーション装置1は、AVとナビゲーションの両方の操作性を高めるため、AVの画面とナビゲーションの画面の両方を並べて表示している。そして、各画面の境界の位置を変更した場合でも、ナビゲーション機能に関わる操作ボタンが画面上で同じ位置および大きさに表示されるようにすることで、タッチパネル21に表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、各画面の境界の位置変更を可能にしている。なお、以上の実施形態では車載用として説明したが、本発明は、車載用に利用できるものであれば如何なるものにも適用可能である。例えば、携帯型のナビゲーション機能を有する電子機器にも適用できる。
【0073】
<変形例>
なお、上記ナビゲーション装置1は、次のように変形してもよい。図20は、本変形例に係るナビゲーション装置1で実行される操作ボタンの表示位置の変更処理のフロー図である。本変形例に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション機能に関わる操作ボタンの表示位置を変更可能にするものである。なお、以下に示す内容以外の機器構成や処理フローについては、上述した実施形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0074】
操作ボタンの表示位置の変更処理を行う場合は、図20に示すように、まず、変更受付画面を表示する(S101)。この画面は、制御部20に設けられるROM20Bに格納されているグラフィックデータに基づくものであり、図21に示すように操作ボタンのドラッグ&ドロップ操作を促すメッセージと、操作ボタンを配置することが可能な範囲を示す枠線が、ナビゲーション画面に重ねて表示されたものである。変更受付画面は、メニュー画面(D201)に表示されている「設定」ボタンから呼び出される画面であり、映像処理機能部57が表示する画面である。変更受付画面に示されている枠線は、上述した所
定領域を示すものであり、ユーザが任意に配置することが可能な操作ボタンの配置可能な範囲を示すものである。なお、本変形例では、操作ボタンをなるべく自由な位置に配置可能にするため、上記実施形態で示した所定領域が画定する表示面の範囲よりもやや広い範囲を所定領域として画定している。ここで、操作処理機能部51は、ユーザがドロップした操作ボタンの位置が、変更受付画面で図示された所定領域の範囲内であるか否かを判定する(S102)。操作処理機能部51は、ユーザがドロップした操作ボタンの位置が所定領域の範囲外である場合、ユーザに対して枠線の範囲内に操作ボタンをドロップするよう促すアラート画面を映像処理機能部57に表示させる(S103)。一方、操作処理機能部51は、ユーザがドロップした操作ボタンの位置が所定領域の範囲内である場合、操作ボタンの表示位置のデータのRAM20Cへの書き込み処理をユーザデータ処理機能部55に実行させる(S104)。映像処理機能部57は、RAM20Cに書き込まれた操作ボタンの表示位置データに基づいてマルチ画面D102やナビ全画面D103の画像生成を行う。なお、本処理フローが実行されているときの操作処理機能部51は、本発明でいう変更要求受付部に相当する役割を司る。
【0075】
ナビゲーション機能に関わる操作ボタンの表示位置を任意に変更可能にする場合に、設定可能な表示位置を所定領域の範囲内に規制することにより、ユーザが任意に操作ボタンの配置を変更した場合であっても、タッチパネル21に表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、各画面の境界の位置変更を可能にすることが可能になる。
【0076】
なお、上記実施形態や変形例では、ナビゲーションのグラフィック画面を右側に配置し、AVのグラフィック画面を左側に配置していたが、両者は反対に配置されていてもよい。すなわち、ナビゲーションのグラフィック画面を左側に配置し、AVのグラフィック画面を右側に配置してもよい。この場合、上記所定領域は、タッチパネルの表示面のうち下側部分や左側部分を他の部分と画定するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】ナビゲーション装置の外観図。
【図2】ナビゲーション装置の構成図。
【図3】ディスプレイの動作を示す図。
【図4】ディスプレイの動作を示す図。
【図5A】制御部の構成図。
【図5B】制御部の機能ブロック図。
【図6】ナビゲーション装置のメイン画面の画面遷移図。
【図7】ナビの画面遷移図。
【図8】AV画面の表示モードを示す図。
【図9】マルチ画面の図。
【図10】ナビ全画面の図。
【図11】AV全画面の図。
【図12】AV領域の消え方を示す図。
【図13】ナビ領域の消え方を示す図。
【図14】メイン画面の画面遷移を示す概念図。
【図15】メニュー画面の図。
【図16】マルチ画面からメニュー画面へ遷移する際のアニメーションを示した図。
【図17】目的地設定画面の図。
【図18】周辺施設検索画面の図。
【図19】交差点拡大画面を示す図。
【図20】操作ボタンの表示位置の変更処理のフロー図。
【図21】操作ボタンの表示位置の変更を受け付ける際に表示される画面の図。
【符号の説明】
【0078】
1・・・ナビゲーション装置
2・・・メインユニット
3・・・ディスプレイユニット
51・・操作処理機能部
52・・測位機能部
53・・ルート案内機能部
54・・地図データ処理機能部
55・・ユーザデータ処理機能部
56・・音声処理機能部
57・・映像処理機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車内でカーナビゲーションを行う情報処理装置であって、
画像の表示および車両の乗員によるタッチ操作を受け付け可能なタッチパネルと、
前記タッチパネルで表示する画像であって、車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を該タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、
前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルに表示される該ナビゲーション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成部を制御する境界制御部と、を備え、
前記画像生成部は、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界の位置が変更されるように該画像を生成する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記画像生成部は、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定領域に表示される前記ナビ操作ボタンの位置および大きさが変わらないまま前記境界の位置が変更されるように前記画像を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面が前記タッチパネルの表示面のうち少なくとも前記所定領域を含む範囲で表示されるように前記画像を生成する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像生成部は、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記境界が徐々にスライドして見えるアニメーション画像を生成する、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面が運転席側で、前記所定画面が助手席側になるように前記画像を生成する、
請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記乗員による、前記タッチパネルの表示面における前記ナビ操作ボタンの表示位置の変更要求を受け付ける変更要求受付部を更に備え、
前記変更要求受付部は、前記タッチパネルの表示面のうち前記所定領域の範囲内で行われる前記ナビ操作ボタンの表示位置の変更要求を受け付ける、
請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画像生成部は、前記ナビゲーション画面のうち交差点拡大画面の画像を生成する場合、前記ナビ操作ボタンが配置されない画像を生成する、
請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ナビゲーション画面は、車両の位置データおよび記憶手段に記憶される地図データに基づいて描画される地図の画面であり、
前記ナビ操作ボタンは、ナビゲーションの各種設定を行う画面を呼び出すボタン、車両の目的地を設定する画面を呼び出すボタン、前記地図の拡大および縮小を行うボタンの少なくとも何れかを含む、
請求項1から7の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
車内に配置されたタッチパネルで表示する画像を生成可能な画像処理装置であって、
車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を前記タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、
前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルの表示面に表示される該ナビゲーション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成部を制御する境界制御部と、を備え、
前記画像生成部は、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御部が前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界の位置が変更されるように該画像を生成する、
画像処理装置。
【請求項10】
コンピュータプログラムを実行可能な電子機器で実行される、車内に配置されたタッチパネルで表示する画像を生成する画像処理プログラムであって、
車両の経路を運転者に案内するナビゲーション画面とナビゲーション機能以外の所定機能に関わる所定画面とを並べた画面に該ナビゲーション機能に関わる操作を前記タッチパネルへのタッチ操作で実現するナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成ステップと、
前記乗員による、前記タッチパネルで前記ナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、該タッチパネルの表示面に表示される該ナビゲーション画面と前記所定画面との境界の位置が変更されるように、前記画像生成ステップを制御する境界制御ステップと、を実行し、
前記画像生成ステップでは、前記ナビ操作ボタンが前記タッチパネルの表示面の一部である所定領域に表示されるように前記画像を生成すると共に、前記境界制御ステップで前記変更要求を受け付けると、前記所定画面が該タッチパネルの表示面のうち少なくとも該所定領域に侵入しない範囲で前記境界が変更されるように該画像を生成する、
画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−67139(P2010−67139A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−234598(P2008−234598)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】