説明

情報処理装置

【課題】道路の勾配を考慮した運転支援を行う。
【解決手段】情報処理装置1Aは、運転者による減速行動を検出する減速行動検出部21と、走行している道路の勾配情報を取得する勾配情報取得部22と、勾配情報を学習する勾配情報学習部23と、を備え、勾配情報学習部23は、減速行動検出部21により減速行動を検出した場合、所定の間、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転支援を行う情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一時停止が必要な地点などの要減速地点の数m手前において、運転者にブレーキ操作を促す運転支援装置が知られている。例えば、下記の特許文献1に記載の運転支援装置では、要減速地点を地図情報DBに記憶しておき、現在の車速から要減速地点における目標車速まで回生ブレーキのみで減速する場合に必要な制動距離を算出し、要減速地点から算出した制動距離だけ手前の地点で、運転者にブレーキ操作の誘導・案内を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−221889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された運転支援装置では、車両が走行している道路の勾配が考慮されていないため、ブレーキ操作の誘導等を行うタイミングが適切でない場合が生じる。車両の加減速は、アクセル操作やブレーキ操作のみによって生じるものではなく、道路勾配によっても生じるものであるため、道路勾配を考慮せずに要減速地点に対するブレーキ操作の支援を適切に行うことは困難である。
【0005】
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、道路勾配を考慮した運転支援を行う情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、減速行動を検出する減速行動検出手段と、走行している道路の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、勾配情報を学習する勾配情報学習手段と、を備え、勾配情報学習手段は、減速行動検出手段により減速行動を検出した場合、所定の間、勾配情報取得手段により取得された勾配情報を学習することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、減速行動を検出した場合、所定の間、勾配情報を学習することにより、要減速地点付近の勾配情報を学習することが可能となる。また、要減速地点手前のサービスエリア全体についての道路勾配を平均した平均勾配情報は精度が悪く、サービスエリアを複数に分割して勾配情報を学習すると、効率が悪い。しかしながら、本発明によれば、減速行動を検出してから所定の期間、勾配情報を学習するため、実際に減速を要する期間についてのみ勾配情報を学習することができる。その結果、サービスエリア全体についての道路勾配を平均した平均勾配情報より精度が高く、サービスエリアを複数のエリアに分割して勾配情報を学習するよりも効率的に、要減速地点手前の勾配情報を学習することができる。
【0008】
また本発明に係る情報処理装置において、勾配情報学習手段は、減速行動検出手段が減速行動を検出している期間において、勾配情報を学習することが好ましい。これによれば、減速行動が行われている期間の勾配情報を学習することができる。その結果、サービスエリア全体についての道路勾配を平均した平均勾配情報より精度が高く、サービスエリアを複数のエリアに分割して勾配情報を学習するよりも効率的に、要減速地点手前の勾配情報を学習することができる。
【0009】
また本発明に係る情報処理装置において、勾配情報学習手段は、道路の勾配に応じて学習期間を変更することが好ましい。走行している道路の勾配によっては、運転者が減速行動を行うタイミングは、平坦な道路を走行している場合と異なる。このため、走行している道路の勾配に応じて、勾配情報を学習する期間を変更することで、勾配情報をより正確に学習することが可能となる。
【0010】
また本発明に係る情報処理装置において、勾配情報学習手段は、道路が上り勾配である場合に、他の道路よりも学習期間を長くすることが好ましい。走行している道路が上り勾配の場合には、重力加速度による減速が生じる。このため、一般的に運転者が減速行動を行うタイミングは、平坦な道路を走行している場合と比較して遅くなる。したがって、走行している道路の勾配が上り勾配の場合は、他の道路よりも勾配情報を学習する期間を長くすることで、勾配情報をより正確に学習することが可能となる。
【0011】
また本発明に係る情報処理装置において、減速行動検出手段により検出された減速行動が行われている時間に基づいて、道路が下り勾配であるか否かを判定する下り勾配判定手段をさらに備えてもよい。これによれば、下り坂を検出することができ、下り坂を学習することができる。
【0012】
また本発明に係る情報処理装置において、勾配情報学習手段によって学習された勾配情報に基づいて、運転支援を行う運転支援手段をさらに備えてもよい。これによれば、学習した勾配情報に基づいて、運転者にブレーキ操作の誘導・案内を行うことができ、その結果、より適切なタイミングで操作支援を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の情報処理装置によれば、道路勾配を考慮した運転支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処置装置の構成概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係る情報処置装置の構成概略図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置で実行される上り勾配判定処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態に係る情報処置装置の構成概略図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置で実行される下り勾配判定処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】前車追従時と下り坂走行時とのブレーキ信号を比較するための図である。
【図9】前車追従時と下り坂走行時との加減速を比較するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態の情報処理装置1Aの構成概略図を示す。情報処理装置1Aは、一時停止が必要な地点や交差点などの要減速地点までの距離と自車速度などに基づいて、運転者にブレーキ操作の誘導・案内等の運転支援を行う装置である。図1に示すように情報処理装置1Aは、ECU(Electronic Control Unit)2、GPS(Global Positioning System)受信機3、車載カメラ4、ミリ波レーダ5、インフラ通信装置6、車速センサ7、加速度センサ8、ACC(Adaptive Cruise Control)スイッチ9、PCS(Pre-Crash Safety system)スイッチ10、地図情報DB11、カーナビゲーション12、ブレーキアクチュエータ13、アクセルアクチュエータ14、スピーカ15、ディスプレイ16を含んで構成されている。
【0017】
ECU2は、自車両に搭載されており、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び入出力インターフェイス等を含むコンピュータを主体として構成されている。ECU2は、GPS受信機3、車載カメラ4、ミリ波レーダ5、インフラ通信装置6、車速センサ7、加速度センサ8、ACCスイッチ9、PCSスイッチ10、地図情報DB11、カーナビゲーション12、ブレーキアクチュエータ13、アクセルアクチュエータ14、スピーカ15、ディスプレイ16に接続されている。またECU2は、減速行動検出部21と勾配情報取得部22と勾配情報学習部23とを備えて構成されている。ECU2は、さらに運転支援部24を備えて構成されてもよい。この場合、情報処理装置1Aは、運転支援装置として機能することもできる。
【0018】
GPS受信機3は、衛星測位システムの情報端末機であって、自車両の現在位置を取得するために用いられるものである。GPS受信機3は、取得した自車両の現在位置に関する現在位置情報をECU2に送信する。
【0019】
車載カメラ4は、例えば自車両前部に設けられており、自車両が走行する道路の前方における路面や要減速地点における信号等を撮像する。車載カメラ4は、撮像した画像に基づいて自車両から要減速地点までの距離を算出する。車載カメラ4は、算出した自車両から要減速地点までの距離に関する距離情報をECU2に送信する。車載カメラ4は、撮像した車両前方の画像を前方画像情報としてECU2に送信する。
【0020】
ミリ波レーダ5は、ミリ波を利用して前方の物体を検出するレーダである。ミリ波レーダ5は、自車両の前面の中央に取り付けられる。ミリ波レーダ5は、ミリ波を自車両から前方に向けて出射し、要減速地点に設けられた信号機などから反射してきたミリ波を受信する。そして、ミリ波レーダ5は、出射から受信までの時間を計測することによって自車両から要減速地点までの距離を算出する。ミリ波レーダ5は、算出した自車両から要減速地点までの距離に関する距離情報をECU2に送信する。
【0021】
インフラ通信装置6は、主要道路などに設けられた路側装置や基地局との間で双方向通信を行う通信装置である。インフラ通信装置6は、路側装置や基地局との間における双方向通信によって例えば要減速地点までの距離に関する距離情報を取得する。インフラ通信装置6は、路側装置や基地局から取得した距離情報をECU2に送信する。
【0022】
車速センサ7は、例えば自車両の車輪部に設けられ、車輪の回転数を検出しており、検出した車輪の回転数から走行状態の車速を算出する。車速センサ7は、算出した車速に基づく車速情報をECU2に送信する。加速度センサ8は、例えば自車両前部に設けられており、自車両の加速度を検出する。加速度センサ8は、加速度に基づく加速度情報をECU2に送信する。
【0023】
ACCスイッチ9は、例えば自車両のステアリングに設けられており、運転者の操作によって、ACCを行うか否かについてのON−OFFが可能とされている。ACCスイッチ9は、ACCがONとなっているか否かに関するACCON−OFF情報をECU2に送信する。
【0024】
PCSスイッチ10は、例えば自車両のステアリングに設けられており、運転者の操作によって、PCSを行うか否かについてのON−OFFが可能とされている。PCSスイッチ10は、PCSがONとなっているか否かに関するPCSON−OFF情報をECU2に送信する。
【0025】
地図情報DB11は、地図情報が格納されたデータベースである。地図情報DB11に格納される地図情報には、各ノードについての情報を含むノード情報や各リンクについての情報を含むリンク情報等といった経路探索に必要な経路情報の他、要減速地点を識別可能な要減速地点ID情報、要減速地点の位置を示す位置情報、要減速地点での目標速度を示す目標速度情報、要減速地点付近に存在するサービスエリアの範囲を示すサービスエリア情報などが含まれる。地図情報DB11は、ハードディスクやメモリカード等の読み書き可能な記憶媒体により構成されている。また、地図情報DB11は、後述するECU2の勾配情報学習部23により学習された勾配情報を要減速地点に対応づけて記憶している。
【0026】
カーナビゲーション12は、自車両の現在位置や目的地までの経路情報を、運転者に提供するための装置である。また、カーナビゲーション12は、GPS受信機3から取得した自車両が現在走行している位置である現在位置情報と、地図情報DB11から取得した地図情報とに基づいて、運転者によって入力された目的地までの走行経路を探索する。また、要減速地点までの距離に関する距離情報などを算出する。カーナビゲーション12は、取得した現在位置情報や車両の走行位置の近傍における地図情報をECU2に送信する。また、カーナビゲーション12は、自車両が現在走行しているリンクを識別可能なリンクID情報や自車両の進行方向に位置する要減速地点を識別可能な要減速地点ID情報、さらには、要減速地点までの距離に関する距離情報などをECU2に送信する。
【0027】
ブレーキアクチュエータ13は、自車両のブレーキの制動量を制御するアクチュエータであり、ECU2から出力される加減速度情報に基づいて、ブレーキの制動量を調整する。アクセルアクチュエータ14は、自車両のスロットル開度を調整するアクチュエータであり、ECU2から出力される加減速度情報に基づいて、スロットル開度を調整する。
【0028】
スピーカ15は、例えば運転席の側方に配設され、ECU2からの指示に従って、運転者に対して、ガイダンス等の音声を出力するものである。スピーカ15は、運転支援に関する情報を音声出力する。
【0029】
ディスプレイ16は、例えば運転席の前方に配設されたLCD(Liquid Crystal Display)等からなり、ECU2からの指示に従って、運転者に画像、文字等を表示するものである。ディスプレイ16は、例えば自車両の現在位置周辺の地図や、自車両の現在位置、目的地までの経路を表示する。また、ディスプレイ16は、運転支援に関する情報を表示する。
【0030】
引き続いて、第1実施形態のECU2の各機能について以下に説明を行う。
【0031】
減速行動検出部21は、運転者の減速行動を検出する減速行動検出手段として機能するものである。減速行動検出部21は、図示しないブレーキペダルセンサからブレーキペダルのストローク量をブレーキ操作量情報として受信すると、減速行動が行われたものと判断する。また、減速行動検出部21は、ブレーキペダルセンサからブレーキペダルのストローク量が0のブレーキ操作量情報を受信した場合、あるいは、ブレーキ操作量情報を一定期間受信しなかった場合に、減速行動が行われていないものと判断する。なお、ブレーキペダルの遊び量Sを考慮して、減速行動検出部21は、ブレーキ操作量情報が示すストローク量がS以上である場合に、減速行動が行われたものと判断し、S未満の場合に減速行動が行われていないものと判断するようにしてもよい。また、減速行動検出部21は、図示しないアクセルペダルセンサからアクセル操作を行っていないことを示すアクセル操作量情報を受信し、ブレーキペダルセンサからブレーキ操作を行っていることを示すブレーキ操作量情報を受信した場合に、減速行動が行われたものと判断してもよい。
【0032】
勾配情報取得部22は、走行している道路の勾配情報を取得する勾配情報取得手段として機能するものである。勾配情報取得部22は、加速度センサ8から出力される加速度情報が示す加速度と車速センサ7から出力される車速情報の微分値との差分に基づいて、道路勾配を算出し、ハードディスクやRAMなどの読み書き可能な記憶媒体に勾配情報として一時的に記憶する。ここで、車速センサ7から出力される車速情報の微分値とは、具体的には車速センサ7によって検出された回転数の変化を、その検出サイクルで割ることにより算出されるものである。この値は、傾斜の影響(重力の影響)を受けない実加速度を示す。勾配情報取得部22は、車速センサ7、加速度センサ8の検出サイクルごとに、道路勾配を算出し、勾配情報として一時的に記憶する。
【0033】
なお、勾配情報取得部22は、例えば傾斜センサなどによって、走行している道路の勾配を示す勾配情報を取得してもよい。また、勾配情報取得部22は、要減速地点の数十m〜数百m手前から要減速地点付近まで延在するサービスエリア内でのみ、勾配情報を取得するようにしてもよい。ここで、サービスエリアとは、道路などに設けられた路側装置によるサービスが提供可能なエリアである。
【0034】
勾配情報学習部23は、道路の勾配情報を学習する勾配情報学習手段として機能するものである。勾配情報学習部23は、減速行動検出部21により減速行動を検出した場合、所定の間、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する。ここで、勾配情報を学習するとは、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を、記憶媒体から読み出し、要減速地点に対応づけて地図情報DB11に記憶、または、更新することを意味する。この意味において、勾配情報学習部23は、道路の勾配情報を地図情報DB11に記憶、更新する勾配情報記憶更新手段として機能することもできる。
【0035】
例えば、勾配情報学習部23は、減速行動が検出された時点から減速行動が検出されなくなる時点までの勾配情報を読み出し、その要減速地点ID情報に対応づけて地図情報DB11に記憶する。なお、地図情報DB11に記憶する勾配情報は、読み出した勾配情報の平均値としてもよいし、読み出した勾配情報の最大値としてもよい。また、勾配情報学習部23は、減速行動検出部21により減速行動を検出した時点から、勾配情報学習部23に予め設定された時間あるいは距離だけ勾配情報を学習するようにしてもよい。
【0036】
運転支援部24は、運転者の運転支援を行う運転支援手段として機能するものである。運転支援部24は、少なくとも減速行動支援を行う。運転支援部24は、GPS受信機3等から現在位置情報を取得し、車速センサ7から現在の車速情報を取得し、地図情報DB11から要減速地点の位置情報と要減速地点における目標車速情報と要減速地点手前の勾配情報とを取得する。そして運転支援部24は、これらの情報に基づいて、要減速地点において目標車速とするのに必要な距離である減速距離を算出する。運転支援部24は、要減速地点までの距離から減速距離を引いた距離をブレーキ開始地点までの距離とする。
【0037】
運転支援部24は、自車両がブレーキ開始地点に到達すると、ブレーキ操作の誘導・案内を行う。運転支援部24は、例えば、ディスプレイ16にブレーキ操作を行うタイミングであることを表示することでブレーキ操作の誘導・案内を行う。また、運転支援部24は、スピーカ15から音声でブレーキ操作を行うタイミングであることを運転者に通知してもよい。あるいは、運転支援部24は、ブレーキアクチュエータ13に加減速度情報を出力することで、ブレーキの制動量を調整してもよい。なお、車載カメラ4、ミリ波レーダ5、インフラ通信装置6、カーナビゲーション12などから要減速地点までの距離情報を取得するようにしてもよい。運転支援部24は、減速行動支援のほか、学習した勾配情報に基づいて、加速行動支援、操舵支援等の運転支援を行うようにしてもよい。
【0038】
続いて、図2のフローチャートを用いて、第1実施形態に係る情報処理装置1Aにおける勾配情報の学習処理の手順について説明する。
【0039】
まず、ECU2は、GPS受信機3等で取得した現在位置情報等に基づいて、自車両の進行方向に存在する要減速地点の位置情報を地図情報DB11から取得する。そして、ECU2は、地図情報DB11に予め設定された要減速地点に対応するサービスエリア情報を取得し、自車両がサービスエリアに進入したか否かを判定する(S1)。自車両がサービスエリアに進入したと判定された場合、減速行動検出部21は、運転者により減速行動が開始されたか否かを判定する(S2)。減速行動検出部21は、減速行動が行われていないことを検出した後、初めて減速行動が行われたことを検出した場合、減速行動が開始されたものと判断する。
【0040】
減速行動が開始されたと判定された場合、勾配情報学習部23は、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する(S3)。次に、減速行動検出部21は、減速行動が終了されたか否かを判定する(S4)。減速行動検出部21は、減速行動の検出後、初めて減速行動が行われていないと判断した場合、減速行動が終了されたものと判断する。S4の判定において、減速行動が終了されていないと判定された場合は、S3に戻り、勾配情報学習部23は、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する。一方、S4の判定において、減速行動が終了されたと判定された場合は、ECU2は、要減速地点に対する勾配情報の学習処理を終了する。
【0041】
S2の判定において、減速行動が開始されていないと判定された場合、ECU2は、自車両の現在位置情報をGPS受信機3等から取得して、自車両がサービスエリア内に存在するか、サービスエリア外に存在するかの判定を行う(S5)。この判定において、自車両がサービスエリア内に存在すると判定された場合、S2に戻って減速行動が行われたか否かの判定が行われる。一方で、S5の判定において、自車両がサービスエリアから退出したと判定された場合、ECU2は、要減速地点に対する勾配情報の学習処理を終了する。
【0042】
このように、第1実施形態の情報処理装置1Aによれば、運転者が減速行動を行った地点から道路の勾配情報を学習することにより、サービスエリア全体について道路の勾配情報を学習するよりも正確な勾配情報を学習できる。すなわち、運転支援装置において、要減速地点に対してブレーキ操作の誘導等を行うタイミングは、要減速地点までの距離と、要減速地点の手前でブレーキ操作を行う区間の道路の勾配等に基づいて算出される。しかしながら、サービスエリアは、運転者がブレーキ操作を行う範囲よりも広いため、サービスエリア全体について勾配情報を学習した場合、運転支援には不要な勾配情報が含まれ、勾配情報の精度が悪くなる。これに対し、第1実施形態の情報処理装置1Aは、運転者が減速行動を行っている区間の勾配情報を学習することで、道路の勾配情報の精度を高めることができ、その結果、より適切な運転支援を行うことが可能となる。
【0043】
(第2実施形態)
図3に、第2実施形態の情報処理装置1Bの構成概略図を示す。第1実施形態の情報処理装置1Aと比較すると、情報処理装置1Bは、ECU2が加速行動検出部25と上り勾配判定部26とをさらに備えて構成される点が異なる。
【0044】
加速行動検出部25は、運転者の加速行動を検出する加速行動検出手段として機能するものである。加速行動検出部25は、図示しないアクセルペダルセンサからアクセルペダルのストローク量をアクセル操作量情報として受信すると、加速行動が行われたものと判断する。また、加速行動検出部25は、アクセルペダルセンサからアクセルペダルのストローク量が0のアクセル操作量情報を受信した場合、あるいは、アクセル操作量情報を一定期間受信しなかった場合に、加速行動が行われていないものと判断する。なお、アクセルペダルの遊び量Sを考慮して、加速行動検出部25は、アクセル操作量情報が示すストローク量がS以上である場合に、加速行動が行われたものと判断し、S未満の場合に加速行動が行われていないものと判断するようにしてもよい。また、加速行動検出部25は、ブレーキペダルセンサからブレーキ操作を行っていないことを示すブレーキ操作量情報を受信し、アクセルペダルセンサからアクセル操作を行っていることを示すアクセル操作量情報を受信した場合に、加速行動が行われたものと判断してもよい。
【0045】
上り勾配判定部26は、加速行動検出部25により検出された加速行動が終了された位置と減速行動検出部21により検出された減速行動が終了された位置との距離に基づいて、走行した道路の勾配が上り勾配であるか否かを判定する上り勾配判定手段として機能するものである。具体的に説明すると、上り勾配判定部26は、加速行動が終了された位置を示す位置情報と、その加速行動終了後初めて検出された減速行動が終了された位置を示す位置情報とを記憶し、その距離dを算出する。そして、距離dが閾値dthよりも小さい場合、上り勾配判定部26は、走行した道路の勾配が上り勾配であると判定する。ここで、閾値dthは、要減速地点の手前が平坦な道路であった場合に想定される加速行動終了から減速行動終了までに要する時間よりも小さい値で、上り勾配判定部26に予め設定されている。
【0046】
勾配情報学習部23は、上り勾配判定部26により上り勾配であると判定された箇所を上り勾配として地図情報DB11に記憶する。勾配情報学習部23は、上り勾配と判定された箇所において、自車両がサービスエリアに進入してから減速行動が終了されるまでの間、勾配情報を学習するようにしてもよい。また、勾配情報学習部23は、上り勾配と判定された箇所において、減速行動が行われなかった場合には、自車両がサービスエリアに進入してからサービスエリアを退出するまでの間、勾配情報を学習するようにしてもよい。
【0047】
その他の構成については、第1実施形態の情報処理装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0048】
続いて、図4のフローチャートを用いて、第2実施形態に係る情報処理装置1Bにおける上り勾配判定の処理手順について説明する。
【0049】
まず、ECU2は、GPS受信機3等で取得した自車両の現在位置情報等に基づいて、自車両の進行方向に存在する要減速地点の位置情報を地図情報DB11から取得する。そして、ECU2は、地図情報DB11に予め設定された要減速地点に対応するサービスエリア情報を取得し、自車両がサービスエリアに進入したか否かを判定する(S11)。自車両がサービスエリアに進入したと判定された場合、加速行動検出部25は、加速行動が終了されたか否かを判定する(S12)。具体的には、加速行動が行われた後、初めて加速行動が行われていないことを検出した場合に、加速行動検出部25は、加速行動が終了されたと判定する。その際、加速行動検出部25は、加速行動が終了された位置を示す加速終了位置情報を読み書き可能な記憶媒体に一時的に記憶する。
【0050】
S12の判定において、加速行動が終了されていないと判定された場合、自車両の現在位置情報をGPS受信機3等から取得して、自車両がサービスエリア内に存在するか、サービスエリア外に存在するかの判定を行う(S16)。この判定において、自車両がサービスエリア内に存在すると判定された場合、S12に戻って、加速行動検出部25は、加速行動が終了されたか否かを判定する。
【0051】
一方で、S12の判定において、加速行動が終了されたと判定された場合、減速行動検出部21は、当該加速行動が終了された後、減速行動が行われ、その減速行動が終了されたか否かを判定する(S13)。具体的には、減速行動が行われた後、初めて減速行動が行われていないことを検出した場合に、減速行動検出部21は、減速行動が終了されたと判定する。その際、減速行動検出部21は、減速行動が終了された位置を示す減速終了位置情報を読み書き可能な記憶媒体に一時的に記憶する。S13の判定において、減速行動が終了されたと判定された場合、上り勾配判定部26は、加速終了位置情報と減速終了位置情報とを記憶媒体から取得し、その距離dを算出する。そして、上り勾配判定部26は、距離dが閾値dthより小さいか否かを判定する(S14)。
【0052】
この判定において、距離dが閾値dth以上であると判定された場合、上り勾配判定部26は、現在走行している道路の勾配が上り勾配ではないと判定し、上り勾配判定処理を終了する。一方で、S14の判定において、距離dが閾値dth未満であると判定された場合、上り勾配判定部26は、現在走行している道路の勾配が上り勾配であると判定し(S15)、上り勾配判定処理を終了する。上り勾配では重力により減速されるため、減速行動を行う区間が短くても目標速度以下とすることができるため、加速行動が終了された位置から減速行動が終了された位置までの距離が閾値dth未満である場合に、上り勾配と判定する。
【0053】
S13の判定において、減速行動が行われなかったと判定された場合、上り勾配判定部26は、現在走行している道路の勾配が上り勾配であると判定し(S15)、上り勾配判定処理を終了する。また、S16の判定において、自車両がサービスエリアを退出したと判定された場合、上り勾配判定部26は、現在走行している道路の勾配が上り勾配であると判定し(S15)、上り勾配判定処理を終了する。上記の場合に上り勾配であると判定するのは、上り勾配では車両は重力により減速されるため、減速行動を行わなくとも目標速度以下とすることができる場合、あるいは、加速行動を行っていても目標速度以下とすることができる場合があるからである。
【0054】
続いて、図5のフローチャートを用いて、第2実施形態に係る情報処理装置1Bにおける勾配情報の学習処理の手順について説明する。
【0055】
まず、ECU2は、GPS受信機3等で取得した自車両の現在位置情報等に基づいて、自車両の進行方向に存在する要減速地点の位置情報を地図情報DB11から取得する。そして、ECU2は、地図情報DB11に予め設定された要減速地点に対応するサービスエリア情報を取得し、自車両がサービスエリアに進入したか否かを判定する(S21)。この判定において、自車両がサービスエリアに進入したと判定された場合、ECU2は、地図情報DB11を参照し、自車両の現在位置と要減速地点との間に上り勾配と判定された箇所が存在するか否か判定する(S22)。
【0056】
この判定において、上り勾配と判定された箇所が存在しないと判定された場合は、図2のS2以降の処理を行う。一方で、S22の判定において、上り勾配と判定された箇所が存在すると判定された場合は、減速行動が検出されたか否かによらず、勾配情報学習部23は、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する(S23)。そして、減速行動検出部21は、減速行動が終了したか否かを判定する(S24)。減速行動検出部21は、減速行動の検出後、初めて減速行動が行われていないと判断した場合、減速行動が終了したものと判断する。
【0057】
S24の判定において、減速行動が終了したと判定された場合は、ECU2は、要減速地点に対する勾配情報の学習処理を終了する。一方で、S24の判定において、減速行動が終了していないと判定された場合は、ECU2は、自車両の現在位置情報をGPS受信機3等から取得して、自車両がサービスエリア内に存在するか、サービスエリア外に存在するかの判定を行う(S25)。この判定において、自車両がサービスエリア内に存在すると判定された場合、S23に戻って勾配情報学習部23は、勾配情報取得部22により取得された勾配情報を学習する。一方で、S25の判定において、自車両がサービスエリアから退出したと判定された場合、ECU2は、要減速地点に対する勾配情報の学習処理を終了する。
【0058】
このように、第2実施形態の情報処理装置1Bによれば、上り勾配の道路を学習し、上り勾配の道路では、サービスエリア進入時から勾配情報を学習することにより、より正確な勾配情報を学習できる。すなわち、上り勾配の道路では、それ以外の道路と比較してブレーキ操作を行うタイミングが遅くなる。したがって、上り勾配の道路において、ブレーキ操作が行われたタイミングから勾配情報を学習すると、必要な勾配情報の一部を学習できないおそれがあり、勾配情報の精度が悪くなる。これに対し、第2実施形態の情報処理装置1Bは、上り勾配の道路を学習し、上り勾配の道路では、サービスエリア進入時から勾配情報を学習することで、勾配情報の精度を高めることができ、その結果、より適切な運転支援を行うことが可能となる。
【0059】
(第3実施形態)
図6に、第3実施形態の情報処理装置1Cの構成概略図を示す。第1実施形態の情報処理装置1Aと比較すると、情報処理装置1Cは、ECU2が下り勾配判定部27をさらに備えて構成される点が異なる。
【0060】
下り勾配判定部27は、減速行動検出部21により検出された減速行動が行われている時間に基づいて、走行している道路の勾配が下り勾配であるか否かを判定する下り勾配判定手段として機能するものである。具体的に説明すると、下り勾配判定部27は、減速行動が行われた時刻と、当該減速行動が行われた後初めて減速行動が行われていないと判定された時刻とに基づいて、減速行動が行われていた時間Tを算出する。そして、時間Tが閾値Tthよりも大きい場合、下り勾配であると判定する。
【0061】
ここで、閾値Tthは、下り勾配の道路において減速行動が行われる一般的な時間とすることができ、下り勾配判定部27に予め設定されている。具体的には、閾値Tthは、運転者の操作履歴を記憶しておき、下り勾配の道路において減速行動が行われる時間の平均値を算出するなどして得られる。なお、減速行動が行われていた時間に代えて、減速行動が行われていた走行距離を用いて、下り勾配の判定を行うようにしてもよい。
【0062】
勾配情報学習部23は、下り勾配判定部27により下り勾配であると判定された箇所を下り坂として位置情報あるいはリンクIDとともに地図情報DB11に記憶する。
【0063】
なお、第3実施形態において、減速行動は、ブレーキ操作、アクセル操作の解除、ギアのダウンシフト操作の少なくともいずれか一つを含むのが好ましく、これらの操作の組み合わせであってもよい。その他の構成については、第1実施形態の情報処理装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0064】
続いて、図7のフローチャートを用いて、第3実施形態に係る情報処理装置1Cにおける下り勾配判定の処理手順について説明する。
【0065】
まず、減速行動検出部21は、運転者により減速行動が開始されたか否かを判定する(S31)。減速行動検出部21は、減速行動が行われていないことを検出した後、初めて減速行動が行われたことを検出した場合、減速行動が開始されたものと判断する。S31の判定において、減速行動が開始されたと判定された場合、減速行動検出部21は、その時刻を示す減速開始時刻情報を読み書き可能な記憶媒体に記憶する。
【0066】
次に、減速行動検出部21は、運転者により減速行動が終了されたか否かを判定する(S32)。減速行動検出部21は、減速行動が開始されたと判定した後、初めて減速行動が行われなかったことを検出した場合、減速行動が終了されたものと判断する。S32の判定において、減速行動が終了されたと判定された場合、減速行動検出部21は、その時刻を示す減速終了時刻情報を読み書き可能な記憶媒体に記憶する。次に、下り勾配判定部27は、記憶媒体から読み出した減速開始時刻情報と、減速終了時刻情報とに基づいて、当該減速行動が行われていた時間Tを算出する(S33)。
【0067】
次に、下り勾配判定部27は、算出した時間Tが閾値Tthよりも大きいか否かを判定する(S34)。この判定において、時間Tが閾値Tthよりも大きいと判定された場合、下り勾配判定部27は、現在走行している道路が下り勾配を有すると判定し(S35)、下り勾配判定処理を終了する。一方、S34の判定において、時間Tが閾値Tth以下であると判定された場合、下り勾配判定部27は、現在走行している道路の勾配は下り勾配ではないと判定し、下り勾配判定処理を終了する。
【0068】
図8(a)は、前車追従時における自車両M1のブレーキ信号の一例を示す図である。図8(b)は、下り坂走行時における自車両M1のブレーキ信号の一例を示す図である。図8において、ブレーキ信号が「1」である場合は、運転者がブレーキ操作を行っていることを示す。また、ブレーキ信号が「0」である場合は、運転者がブレーキ操作を行っていないことを示す。
【0069】
図8(a)に示すように、自車両M1が他車両M2を追従するように走行している場合、自車両M1の運転者は複数回ブレーキ操作を行う。これに対して、図8(b)に示すように、自車両M1が下り坂を走行している場合、運転者はブレーキ操作を複数回行わない。したがって、ブレーキペダルセンサから受信したブレーキ操作量情報を参照し、ブレーキ操作が連続して複数回行われている場合には、自車両M1の前を走行する他車両M2に対して減速を行っているものと判断し、現在走行している道路は下り勾配ではないと下り勾配判定部27が判定する処理をS34とS35の間に追加してもよい。
【0070】
図9(a)は、前車追従時における自車両M1の加減速の一例を示す図である。図9(b)は、下り坂走行時における自車両M1の加減速の一例を示す図である。図9において、「+」は、自車両M1が加速を行っていることを示す。また、「−」は、自車両M1が減速を行っていることを示す。
【0071】
図9(a)に示すように、自車両M1が他車両M2を追従するように走行している場合、自車両M1は加速と減速を繰り返す。これに対して、図9(b)に示すように、自車両M1が下り坂を走行している場合、自車両M1は一定時間減速傾向にある。したがって、加速度センサ8から出力される加速度情報を参照し、加速と減速が繰り返し行われている場合には、自車両M1の前を走行する他車両M2に対して減速を行っているものと判断し、現在走行している道路は下り坂ではないと下り勾配判定部27が判定する処理をS34とS35の間に追加してもよい。また、加速度センサ8から出力される加速度情報を参照し、一定時間以上減速傾向を示す場合には、現在走行している道路は下り坂であると下り勾配判定部27が判定する処理をS34とS35の間に追加してもよい。
【0072】
さらに、下り勾配判定部27は、減速行動が行われていた時間Tの情報を、走行位置情報とともに履歴情報として読み書き可能な記憶媒体に記憶しておき、当該履歴情報を参照して、現在走行している道路が下り坂であるか否かを判定するようにしてもよい。具体的には、下り勾配判定部27は、履歴情報を参照し、現在走行している道路に関する過去の走行履歴に、減速行動が行われていた時間Tが閾値Tthよりも大きいものが所定数以上存在する場合に、現在走行している道路は下り坂であると判定する。
【0073】
このように、第3実施形態の情報処理装置1Cによれば、運転者が行った減速行動に基づいて、自車両が走行している道路が下り坂であるか否か判定することで、下り坂が存在する位置を学習することができる。その結果、より適切な運転支援を行うことが可能となる。
【0074】
なお、上述した実施形態は本発明に係る情報処理装置の最良な実施形態を説明したものであり、本発明に係る情報処理装置は本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係る情報処理装置は、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る情報処理装置を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。例えば情報処理装置は、第1〜第3実施形態を適宜組み合わせ、上述の処理のうち所望の処理を実施するように構成されてもよい。また、情報処理装置は、第1〜第3実施形態において示したすべての構成要素を備える必要はなく、その処理内容に応じて最低限必要な構成要素のみを備える構成としてもよい。
【0075】
上記第1〜第3実施形態において、ECU2が、勾配情報取得部22、勾配情報学習部23を備える構成としたが、各車両との間でネットワークを介して情報の送受信を行う情報センターが、勾配情報取得部22、勾配情報学習部23、地図情報DB11を備える構成としてもよい。この場合には、ECU2は、加速度センサ8から出力される加速度情報、車速センサ7から出力される車速情報、その他必要な情報を、インフラ通信装置6を介して情報センターに送信する。このようにすることで、各車両により検出した情報に基づいて勾配情報を学習することが可能となり、勾配情報の精度をさらに高めることができる。また、情報センターが、第2実施形態の上り勾配判定部26、第3実施形態の下り勾配判定部27を備える構成としてもよい。
【0076】
上記第1〜第3実施形態において、情報処理装置1A〜1Cは、勾配情報を学習する構成としたが、勾配情報に限らず道路幅や交通流などの走行環境を示す他の交通情報を学習する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1A,1B,1C…情報処理装置、2…ECU、3…GPS受信機、4…車載カメラ、5…ミリ波レーダ、6…インフラ通信装置、7…車速センサ、8…加速度センサ、9…ACCスイッチ、10…PCSスイッチ、11…地図情報DB、12…カーナビゲーション、13…ブレーキアクチュエータ、14…アクセルアクチュエータ、15…スピーカ、16…ディスプレイ、21…減速行動検出部、22…勾配情報取得部、23…勾配情報学習部、24…運転支援部、25…加速行動検出部、26…上り勾配判定部、27…下り勾配判定部、M1…自車両、M2…他車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減速行動を検出する減速行動検出手段と、
走行している道路の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
前記勾配情報を学習する勾配情報学習手段と、を備え、
前記勾配情報学習手段は、前記減速行動検出手段により減速行動を検出した場合、所定の間、前記勾配情報取得手段により取得された前記勾配情報を学習する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記勾配情報学習手段は、前記減速行動検出手段が減速行動を検出している期間において、前記勾配情報を学習する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記勾配情報学習手段は、前記道路の勾配に応じて学習期間を変更する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記勾配情報学習手段は、前記道路の勾配が上り勾配である場合に、他の道路よりも学習期間を長くする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記減速行動検出手段により検出された減速行動が行われている時間に基づいて、前記道路の勾配が下り勾配であるか否かを判定する下り勾配判定手段をさらに備える、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記勾配情報学習手段によって学習された勾配情報に基づいて、運転支援を行う運転支援手段をさらに備える、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−93974(P2012−93974A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241037(P2010−241037)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】