説明

有機エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法

【課題】 有機エレクトロルミネセンス素子とその製造方法を提供する。
【解決手段】 画素素子を含む有機エレクトロルミネセンス素子であって、制御領域と感知領域を含む基板、制御領域の上に配置されるスイッチ素子と駆動素子、感知領域の上に配置され、薄膜トランジスタからなるフォトセンサ、感知領域に配置され、フォトセンサを照射するOLED素子、およびフォトセンサと駆動素子に接続されるコンデンサを含み、OLED素子の輝度に対応するフォト電流は、フォトセンサを照射するOLED素子に対応するフォトセンサによって発生されることで、コンデンサの電圧がフォト電流によって調整され、駆動素子を通過する電流を制御し、よって、OLED素子の照度を変える有機エレクトロルミネセンス素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネセンス素子とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネセンス素子は、有機発光ダイオード(OLED)としても知られている。OLEDの発光原理は、有機分子材料、または高分子材料に電圧を供給し、発光させることにある。OLEDの自己発光の特性により、軽量、薄型、高コントラスト、低消費電力、高解像度、高速の応答時間、バックライトの不要と、広視野角を備えるドットマトリクス型ディスプレイを得ることができる。可能なディスプレイパラメータの範囲は、4mmのマイクロディスプレイから100インチの屋外広告板まであり、好ましい次世代のフラットパネルディスプレイ(FPD)と見なされている。仮に、OLEDの発光効率が100Lm/Wを超える場合、一般の照明に置き換えることができる。
【0003】
図1を参照下さい。有機エレクトロルミネセンス素子は、スイッチトランジスタ102によって操作され、駆動トランジスタ104は、電力線Vpに接続される。しかし、有機エレクトロルミネセンス素子106は、画素間の不均一な輝度の問題を受ける。特に、有機エレクトロルミネセンス素子106が長時間操作された後、輝度が衰退する。
【0004】
これらの問題は、有機エレクトロルミネセンス素子を提供する本発明の好ましい実施態様によって、ほぼ解決、または回避され、技術的効果がほとんど達成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有機エレクトロルミネセンス素子とその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施例は、有機エレクトロルミネセンス素子を提供する。基板は、制御領域と感知領域を含む。スイッチ素子と駆動素子は、制御領域の上に配置される。フォトセンサは、感知領域の上に配置され、フォトセンサは、薄膜トランジスタである。OLED素子は、感知領域に配置され、フォトセンサを照射する。コンデンサは、フォトセンサと駆動素子に接続される。OLED素子の輝度に対応するフォト電流は、フォトセンサを照射するOLED素子に対応するフォトセンサによって発生される。よって、コンデンサの電圧は、フォト電流によって調整され、駆動素子を通過する電流を制御する。よって、OLED素子の照度を変える。
【0007】
本発明の1つの実施例に基づくと、スイッチ素子、駆動素子と、フォトセンサは、トップゲートトランジスタである。
【0008】
本発明のもう1つの実施例に基づくと、スイッチ素子、駆動素子と、フォトセンサは、同じ層の活性層を有する。
【0009】
本発明の実施例は、有機エレクトロルミネセンス素子を形成する方法を提供する。制御領域と感知領域を含む基板が提供される。活性層が基板の制御領域と感知領域の上に形成される。ゲート誘電体層は、基板の制御領域と感知領域の上に形成される。導電層は、ゲート誘電体層の上に形成される。導電層は、パターン化され、制御領域に第1と第2ゲートを形成する。誘電層は、少なくとも第1ゲート、第2ゲートと、ゲート誘電体層を覆って形成される。フォトセンサゲートは、感知領域上の誘電層の上に形成される。OLED素子は、制御領域と感知領域の一部の上に形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の有機エレクトロルミネセンス素子とその製造方法によれば、有機エレクトロルミネセンス素子の照度が補償するために変えられ、よって、一定期間後、OLED素子の輝度の均一性がこのような内部補償によって改善されることができることから、従来の画素間の不均一な輝度の問題は、ほぼ解決、または回避されて、技術的効果を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明についての目的、特徴、長所が一層明確に理解されるよう、以下に実施形態を例示し、図面を参照にしながら、詳細に説明する。
【実施例】
【0012】
この明細書では、例えば、“基板上”(overlying the substrate) 、“層の上”(above the layer)、“膜の上”(onthe film)などの表現は、単に、中間層の存在に関わらず、基層の表面に対する、対応する位置関係を示すものである。よって、これらの表現は、層の直接接触だけでなく、1つまたは1つ以上の堆積された層の接触していない状態も表すことができる。
【0013】
図2は、本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子を表している。図2を参照下さい。有機エレクトロルミネセンス素子は、画素素子20を含む。画素素子20では、有機エレクトロルミネセンス素子202は、例えば、スイッチ集積回路(IC)、またはスイッチトランジスタなどのスイッチ素子206によって操作され、駆動素子204は、電力線Vpに接続され、駆動集積回路(駆動IC)としても称される。駆動素子204を通過する電流は、有機エレクトロルミネセンス素子202の照度を制御することができる。スイッチ素子206は、列データライン220と行スキャンライン230によって制御される。本発明の実施例では、コンデンサ208は、駆動素子204のゲート電極に接続されることができる。コンデンサ208は、例えば、薄膜トランジスタなどのフォトセンサ210に更に接続する。本実施例では、フォトセンサ210は、トップゲートトランジスタである。コンデンサ208の電圧は、フォトセンサ210によって検知された有機エレクトロルミネセンス素子202の照度に基づいて、駆動素子204を通過する電流を制御するように調整される。よって、有機エレクトロルミネセンス素子202の照度は、補償するために変えられる。
【0014】
図3Lは、本発明の実施例の有機エレクトロルミネセンス素子の画素素子20の断面図を表している。図3A〜図3Lは、本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の画素素子20の中間断面図を表している。図3Aを参照下さい。制御領域304、感知領域306と、コンデンサ領域308を含む基板302が提供される。バッファ層310は、基板302の上に形成される。バッファ層310は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、またはその組合せであることができ、酸化ケイ素層と、窒化ケイ素の堆積であることができる。本発明の実施例では、窒化ケイ素層の厚さは、約350Å〜650Åであることができ、酸化ケイ素層の厚さは、約1000Å〜1600Åであることができる。
【0015】
次に、導電層(図示しない)がバッファ層310の上に形成される。導電層は、ポリシリコンであり、例えば、下記のステップで形成されることができる。先ず、アモルファスシリコン層が化学気相堆積法の堆積によって形成される。続いて、結晶化され、またはエキシマレーザー(ELA)でアニールされてポリシリコンに変えられる。続いて、導電層が従来のリソグラフィーとエッチングによって定義され、基板302の制御領域304の上に第1活性層312と第2活性層314、基板302の感知領域306の上にフォトセンサ活性層316と、基板302のコンデンサ領域308の上に下電極層318を形成する。アモルファスシリコン層がエキシマレーザーアニールで処理をされていることから、第1活性層312、第2活性層314と、フォトセンサ活性層316は、より高い電子伝送速度を有するポリシリコンとなる。
【0016】
図3Bを参照下さい。第2活性層314は、フォトレジスト層320によって覆われ、第1活性層312にチャネルドーピング(channeldopant)を行う。そのドーパントはB+を含むことができ、適用量は、一般的におよそ0〜1E13/cmである。図3Cを参照下さい。第1活性層312とフォトセンサ活性層316のチャネル領域322と324は、その他のフォトレジスト層330によって覆われ、N+イオン321を第1活性層312とフォトセンサ活性層316に注入し、n型トランジスタのソース332、ドレイン334と、ソース332とドレイン334の間のチャネル322と、フォトセンサトランジスタのその他のソース336、ドレイン338と、その間のチャネル324を形成する。本実施例では、N+イオンはリンを含み、好ましくは、およそ1E14〜1E16cmであることができる。また、下電極層318は、Nドープである。
【0017】
図3Dを参照下さい。フォトレジスト層330が取り除かれ、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、それらの組合せ、それらの堆積層、またはその他のhighK誘電体のゲート誘電体層340は、制御領域304上の第1活性層312と第2活性層314、感知領域306上のフォトセンサ活性層316と、コンデンサ領域308上の下電極318の上一面に堆積される。ゲート誘電体層340は、コンデンサ領域308のコンデンサ誘電体層として機能する。
【0018】
図3Eを参照下さい。例えば、ドープされたポリシリコン、または金属のゲート導電層(図示しない)は、ゲート誘電体層340の上に形成される。本発明の実施例では、ゲート導電層は、Moで約1500Å〜2500Åあることができる。次に、ゲート導電層は、従来のリソグラフィーとエッチングによってパターン化され、第1活性層312上にn型トランジスタゲート342、第2活性層314上にp型トランジスタゲート344と、コンデンサ領域308上に上電極層346を形成する。その後、フォトレジストなどのフォトセンサLDDマスク層348がフォトセンサ活性層316のチャネル領域324の上に形成される。フォトセンサLDDマスク層348の幅は、チャネル領域324より小さい。
【0019】
ゲート342、344と、マスク348の形成に続いて、例えば、イオン注入のドーピングステップが行われ、n型トランジスタの第1活性層312のチャネル領域322の反対側に隣接した低濃度ドープのソース/ドレイン(LDD)350、p型トランジスタのフォトセンサ活性層316のチャネル領域324の反対側に隣接したもう1つの低濃度ドープのソース/ドレイン(LDD)352と、ソース343、ドレイン345と、チャネル341を形成する。よって、図2に示すように、n型のスイッチ素子206とp型の駆動素子204は、制御領域304に形成される。
【0020】
次に、図3Fを参照下さい。フォトセンサLDDマスク層348が取り除かれ、続いて誘電体層354がゲート誘電体層340、n型トランジスタゲート342、p型トランジスタ344と、コンデンサ領域308上の上電極346一面に堆積される。ゲート誘電体層340と感知領域306上の誘電体層354の組合せは、有機エレクトロルミネセンス素子のフォトセンサのフォトセンサゲート誘電体層として機能する。
【0021】
誘電体層354の厚さと構成は、製品規格、またはプロセスウインドウ(processwindow)に基づいて決まることができる。誘電体層354は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、ポリイミド、スピンオンガラス(SOG)、フッ素ドープガラス(FSG)と、またはその他の材料を含むことができる。本発明の実施例では、誘電体層354は、酸化ケイ素層と窒化ケイ素層の堆積層である。例えば、酸化ケイ素層は、約1500Å〜2500Åの厚さであることができ、窒化ケイ素層は、約2500Å〜3500Åの厚さであることができる。次に、フォトセンサゲート356が感知層306上の誘電体層354の上に形成される。よって、図2に示すようにフォトセンサ210が形成される。この実施例では、フォトセンサ210は、例えばトップゲートトランジスタのトランジスタであることができる。
【0022】
フォトセンサゲート356は、透明であることができ、光の通過にフォトセンサの電流を発生させる。例えば、フォトセンサゲート356は、インジウムスズ酸化物(ITO)と、または酸化インジウム亜鉛(IZO)を含む。その後、例えば、窒化ケイ素の第1保護層358、フォトセンサゲート356と誘電体層354の上に保護のために形成される。
【0023】
図3Gを参照下さい。第1保護層358、誘電体層354と、ゲート誘電体層340は、従来のリソグラフィーとエッチングによってパターン化され、開口360を形成し、次のプロセスの金属線に接続するために、第1活性層312、第2活性層314、フォトセンサ活性層316、n型トランジスタゲート342、p型トランジスタゲート344と、またはフォトセンサゲート356を露出する。
【0024】
次に、図3Hを参照下さい。金属層(図示しない)が一面に堆積され、続いて従来のリソグラフィーとエッチングによってパターン化され、開口360に導電接触362を形成する。
【0025】
図3Iを参照下さい。例えば、窒化ケイ素の第2保護層364が導電接触362と第1保護層358の上に形成され、それを保護する。例えば、第2保護層364は、約2500Å〜3500Åの厚さであることができる。図3Jを参照下さい。第2保護層364は、パターン化され、開口を形成し、少なくとも1つの導電接触362を露出する。
【0026】
次に、図3Jを参照下さい。例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)の画素電極層366(陽極として働く)が第2保護層364に形成され、導電接触362に電気的接続する。次に、図3Kでは、例えば、有機物、または酸化物の画素定義層368がその後の堆積、またはパターンニングによって、第2保護層364と画素電極層366の一部の上に形成される。特に、画素定義層368は、フォトセンサの一部、または全体を露出する。
【0027】
図3Lを参照下さい。有機発光層(OLED層)370が画素電極層366と画素定義層368の上に形成される。本実施例では、画素電極層366(陽極層、または第1OLED電極とも称される)の上に位置される有機発光層は、正孔注入層、ホール輸送層、有機発光材料層、電子輸送層と、電子注入層を順次に含む。陽極層は、インジウムスズ酸化物(In203:Sn、ITO)であることができ、容易なエッチング、低膜形成温度と、低い抵抗の利点を有する。バイアス電圧がOLED層370に供給された時、電子輸送層とホール輸送層に通過する電子と正孔は、有機発光材料層にそれぞれ入り、励起子として結合して、エネルギーを放ち、基底状態に戻る。特に、有機発光材料の性質に基づいて、放出されたエネルギーは、赤(R)、緑(G)と、青(B)を含む、異なる色の光を表す。
【0028】
次に、陰極層372がOLED層370の上に形成される。陰極層372は、例えば、Al、Ag、または高反射を有するその他の適する材料の反射層であることができる。よって、画素電極層366、有機発光層370と、陰極層372は、図2に示す有機エレクトロルミネセンス素子(OLED素子)202を構成する。よって、ボトムエミッションの有機エレクトロルミネセンス素子が形成される。
【0029】
図2と3Lに示すように、上述の本発明の好ましい実施例では、フォトセンサ活性層316は、好ましくは、ポリシリコンからなり、ソース336、ドレイン338と、チャネル324、誘電体層354と、その上にフォトTFTセンサ210を構成するフォトセンサゲート356を含む。p型トランジスタ204は、駆動素子として働き、n型トランジスタ206は、スイッチ素子として働く。フォト電流は、フォトセンサ210で発生される。フォト電流の大きさは、OLED素子202の輝度によって決まる。よって、駆動素子204に接続されたコンデンサ208の電圧は、フォトセンサ210で検知された有機エレクトロルミネセンス素子202の照度に基づいて、駆動素子204に通過する電流を制御するように調整される。よって、有機エレクトロルミネセンス素子202の照度は、補償するために変えられる。よって、一定期間後、OLED素子の輝度の均一性がこのような内部補償によって改善されることができる。
【0030】
この点で、図4は、例えば、図2または図3Lに示す画素素子20の画素素子がディスプレイパネル(この場合、ディスプレイパネル30)の中に組み込まれることができることを表している。そのディスプレイパネルは、OLEDパネルであることができる。ディスプレイパネルは、各種の電子装置の一部(この場合、電子装置50)を形成することができる。一般的に、電子装置50は、OLEDパネル30と入力ユニット40を含む。また、入力ユニット40は、OLEDパネル30に選択的に接続され、入力信号(例えば、画像信号)をパネル30に提供し、画像を発生する。電子装置は、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、テレビ、カーディスプレイ、または携帯型DVDプレーヤーであることができる。
【0031】
以上、本発明の好適な実施例を例示したが、これは本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいては、当業者であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することは可能である。従って、本発明が保護を請求する範囲は、特許請求の範囲を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】有機エレクトロルミネセンス素子の従来の回路図を表している。
【図2】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子を表している。
【図3A】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3B】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3C】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3D】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3E】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3F】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3G】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3H】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3I】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3J】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3K】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図3L】本発明の実施例に基づいた補償装置を有する有機エレクトロルミネセンス素子の中間断面図を表している。
【図4】電子デバイスの中に組み込まれた画素素子を表している。
【符号の説明】
【0033】
20 画素素子
30 ディスプレイパネル
40 入力ユニット
50 電子装置
102 スイッチトランジスタ
104 駆動トランジスタ
106 有機エレクトロルミネセンス素子
202 有機エレクトロルミネセンス素子
204 駆動素子
206 スイッチ素子
208 コンデンサ
210 フォトセンサ
220 列データライン
230 スキャンライン
302 基板
304 制御領域
306 感知領域
308 コンデンサ領域
310 バッファ層
312 第1活性層
314 第2活性層
316 フォトセンサ活性層
318 下電極層
320 フォトレジスト層
321 N+イオン
322 チャネル
324 チャネル
330 フォトレジスト層
332 ソース
334 ドレイン
336 ソース
338 ドレイン
340 ゲート誘電体層
341 チャネル
342 n型トランジスタゲート
343 ソース
344 p型トランジスタ
345 ドレイン
346 上電極層
348 フォトセンサLDDマスク層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素素子を含む有機エレクトロルミネセンス素子であって、
制御領域と感知領域を含む基板、
前記制御領域の上に配置されるスイッチ素子と駆動素子、
前記感知領域の上に配置され、薄膜トランジスタからなるフォトセンサ、
前記感知領域に配置され、前記フォトセンサを照射するOLED素子、および
前記フォトセンサと前記駆動素子に接続されるコンデンサを含み、
前記OLED素子の輝度に対応するフォト電流は、前記フォトセンサを照射する前記OLED素子に対応する前記フォトセンサによって発生されることで、前記コンデンサの電圧が前記フォト電流によって調整され、前記駆動素子を通過する電流を制御し、よって、前記OLED素子の照度を変える有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項2】
前記スイッチ素子と前記駆動素子は、トップゲートトランジスタである請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項3】
前記フォトセンサは、ポリシリコン薄膜トランジスタである請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項4】
前記ポリシリコン薄膜トランジスタは、
前記基板の上に配置されるバッファ層、
ソース、ドレインと、その間のチャネルを含み、前記バッファ層の上に配置されるフォトセンサ活性層、
前記フォトセンサ活性層の上に配置される誘電体層、および
前記誘電体層の上に配置される透明なフォトセンサゲートを含む請求項3に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項5】
前記フォトセンサ活性層は、ポリシリコンを含み、前記フォトセンサゲートは、インジウムスズ酸化物(ITO)、または酸化インジウム亜鉛(IZO)を含む請求項4に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項6】
前記スイッチ素子は、第1活性層を有し、前記駆動素子は、第2活性層を有し、前記フォトセンサ活性層、前記第1活性層と、前記第2活性層は、同じ層を成している請求項4に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項7】
前記スイッチ素子に配置された第1活性層、
前記駆動素子に設置された第2活性層、
前記フォトセンサに配置されたフォトセンサ活性層、
前記第1、前記第2活性層と、前記フォトセンサ活性層の上に配置されたゲート誘電体層、
前記制御領域上の前記ゲート誘電体層の上に配置され、前記スイッチ素子にある第1ゲートと、前記駆動素子にある第2ゲート、
少なくとも前記第1ゲート、前記第2ゲートと、前記ゲート誘電体層を覆う誘電体層、および
前記感知領域の前記誘電体層上のフォトセンサゲートを更に含む請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項8】
前記誘電体層と前記ゲート誘電体層は、複数の開口を更に含み、前記第1と第2ゲートと、前記第1と第2活性層の一部を露出し、開口が導電接触で充填される請求項7に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項9】
前記導電接触と前記誘電体層の上に設置された保護層、
前記保護層の上に設置された第1OLED電極、
前記第1電極の上に設置された有機発光層、および
前記有機発光層の上に設置され、前記第1電極、前記有機発光層と、前記第2電極がOLED素子を構成する第2OLED電極を更に含む請求項8に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項10】
ディスプレイパネルを更に含み、前記画素素子は、前記ディスプレイパネルの画素素子のアレイで配列される請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項11】
電子素子を更に含み、前記電子素子は、
ディスプレイパネル、および
前記ディスプレイパネルに接続され、入力を前記ディスプレイパネルに提供するように操作され、前記ディスプレイパネルが画像を表示する入力ユニットを含む請求項10に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項12】
前記電子素子は、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、テレビ、カーディスプレイ、または携帯型DVDプレーヤーである請求項11に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項13】
画素素子を含む有機エレクトロルミネセンス素子であって、
制御領域と感知領域を含む基板、
前記制御領域の上に配置されるスイッチ素子と駆動素子、
前記感知領域の上に配置されるフォトセンサ、
前記感知領域に配置され、前記フォトセンサを照射するOLED素子、および
前記フォトセンサと前記駆動素子に接続されるコンデンサを含み、
前記OLED素子の輝度に対応するフォト電流は、前記フォトセンサを照射する前記OLED素子に対応する前記フォトセンサによって発生されることで、前記コンデンサの電圧が前記フォト電流によって調整され、前記駆動素子を通過する電流を制御し、よって、前記OLED素子の照度を変え、
前記スイッチ素子、前記駆動素子と、前記フォトセンサは、トップゲートトランジスタであり、
前記スイッチ素子、前記駆動素子と、前記フォトセンサは、同じ層の活性層を有する有機エレクトロルミネセンス素子。
【請求項14】
制御領域と感知領域を含む基板を提供するステップ、
前記基板の前記制御領域と前記感知領域の上に活性層を形成するステップ、
前記活性層をパターン化し、前記制御領域に第1と第2活性層、前記感知領域にフォトセンサ活性層を形成するステップ、
前記活性層と前記基板の前記感知領域の上にゲート誘電体層を形成するステップ、
前記ゲート誘電体層の上に導電層を形成するステップ、
前記導電層をパターン化し、前記制御領域に第1と第2ゲートを形成するステップ、
誘電体層を形成し、少なくとも前記第1ゲート、前記第2ゲートと、前記ゲート誘電体層を覆うステップ、
前記感知領域上の前記誘電体層の上にフォトセンサゲートを形成するステップ、
前記制御領域と前記感知領域の一部の上にOLED素子を形成するステップを含む有機エレクトロルミネセンス素子を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図3J】
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【図3K】
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【図3L】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−266600(P2007−266600A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−70139(P2007−70139)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(503141075)統寶光電股▲ふん▼有限公司 (155)
【Fターム(参考)】