説明

検出装置

【課題】確実に、かつ、高速に、合焦位置の検出を行う。
【解決手段】ラインセンサ25を構成するラインピクセル上の合焦時の光点像(レーザスポットS)では、レーザ光の光量が絞られる調整制御が行われ、合焦ピクセルから離れた位置となる非合焦時の光点像(レーザスポットS)では、レーザ光の光量が増加される調整制御が行われるように、あらかじめ定められたテーブルデータに従ったフィードフォワード制御が行われることで、確実に、かつ、高速に、合焦位置の検出を行うことができる。本発明は、例えば、対象物の断面形状を測定する測定装置に用いられる位置検出装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、対象物の表面を走査しながら、垂直方向の変位位置をサンプリングすることにより、対象物の表面の断面形状を検出する測定装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この種の測定装置においては、対象物に光を照明すると、対象物の表面と光学系との相対的距離の変化により光の受光位置が偏位するので、これを受光素子で受光して、電気的に信号処理を行うことにより、合焦位置を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−72311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
合焦位置の検出を行う場合、非合焦位置から合焦位置に近づくにつれて、受光素子の受光面に集光される単位面積当たりの光量が大きくなるため、合焦位置近傍では光束の集光に伴い単位面積当たりの光量が過大となって飽和する場合がある。これにより、合焦位置の検出にラインセンサやエリアセンサを用いる場合には、正しい合焦位置を検出することができないことになる。
【0006】
このため、あらかじめ飽和しないことを確認した絞られた光量により測定を行うか、あるいは、フィードバック制御によって光量が飽和しないように調整しながらの測定を行う必要がある。
【0007】
しかしながら、絞られた光量により測定を行う場合には、合焦位置から外れた位置では、受光素子により受光される光量が不十分となり、いわゆる引き込みの動作を行うことができないことがある。また、光量のフィードバック制御を行う場合には、その応答時間により、合焦位置の検出までの時間が制約されることになる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、確実に、かつ、高速に、合焦位置の検出を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の検出装置は、対象物を照明する照明手段と、前記対象物からの反射光を集光して、前記対象物の光点像を結像させる結像光学系と、前記結像光学系により集光された前記対象物の光点像の合焦状態を検出する光検出手段と、前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記対象物の面位置を検出する位置検出手段と、前記光検出手段における前記光点像の検出位置に応じて、前記検出位置において検出される前記光点像の光量を調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、確実に、かつ、高速に、合焦位置の検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した面位置検出装置の一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】センサユニットの構成を示す図である。
【図3】ラインピクセル上に集光される光点像の合焦時と非合焦時のそれぞれの状態を示す図である。
【図4】テーブルデータの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明を適用した面位置検出装置の一実施の形態の構成を示す図である。
【0014】
面位置検出装置1は、センサユニット11、対物レンズ12、撮像装置13、対象物2を載置するステージ14、センサユニット11の移動量を検出するエンコーダ15、及び制御部16を有している。センサユニット11、対物レンズ12、及び撮像装置13は、不図示の駆動機構を介して支柱17に取り付けられており、エンコーダ15で検出した移動量から対象物2との相対位置を求めることができる。
【0015】
図2は、センサユニット11の構成を示す図である。図2の破線の内部がセンサユニット11である。レーザ照明部21から出射されたレーザ光の光束は、ナイフエッジ22により円形の光束の半分を遮蔽され、半円状の断面を持つ光束が、光学レンズ23を通り、ダイクロイックミラー24により対物レンズ12側に反射される。ダイクロイックミラー24により反射されたレーザ光(半円状の断面を持つ光束)は、対物レンズ12の瞳面の半分の領域(図中の左半分の領域)を通り、対象物2の表面に照射される。これにより、対物レンズ12を通った光束は、対物レンズ12の合焦位置に光点像を形成する。図2においては、対象物2の表面と対物レンズ12の合焦位置が一致している場合を示している。
【0016】
対象物2の表面で反射したレーザ反射光は、対物レンズ12の瞳面の半分の領域(図中の右半分の領域)を通り、ダイクロイックミラー24に到達し、ダイクロイックミラー24により光学レンズ23側に反射される。ダイクロイックミラー24により反射されたレーザ反射光(半円状の断面を持つ光束)は、光学レンズ23を通り、ナイフエッジ22のミラー面によりラインセンサ25側に反射される。
【0017】
ナイフエッジ22からの反射光は、ラインセンサ25の受光面に入射して、受光面上に光点像を形成し、ラインセンサ25により検出される。ラインセンサ25は、例えば、フォトダイオード等の複数個の受光素子から構成され、各受光素子は、受光量に比例した受光信号を出力する。ラインセンサ25の受光面に入射する光束の範囲は、対象物2における照明範囲に応じて変化する。例えば、図2に示すような、対象物2が合焦状態であるとき、受光面に入射する光束の範囲は、対物レンズ12の光軸を中心とした範囲となる。これに対して、対象物2が非合焦状態になると、対象物2における照明範囲が図中の右方や左方に広がるため、受光面に入射する光束の範囲も図中の右方や左方へ広がることになる。
【0018】
なお、以下の説明では、ラインセンサ25を構成する複数個の受光素子を総称してラインピクセルと称し、そのラインピクセルのうちの1個の受光素子を1ピクセルと称する。また、ラインピクセルのうち、合焦位置での対象物2の光点像が結像されるピクセルを合焦ピクセルと称する。
【0019】
ラインセンサ25により検出された受光信号は、ラインセンサプリアンプ26により増幅され、制御部16に供給される。
【0020】
なお、対象物2の表面で反射したレーザ反射光は、ダイクロイックミラー24を透過して、撮像装置13側にも導かれる。撮像装置13では、観察光学系(不図示)により、ダイクロイックミラー24を透過したレーザ反射光が撮像素子(不図示)に結像され、撮像素子に結像した対象物2の像に対応する観察画像が取得される。この観察画像は、制御部16により、モニタ(不図示)に表示される。
【0021】
制御部16は、ラインセンサプリアンプ26から供給される受光信号に基づいて、合焦位置が検出されたときのセンサユニット11の高さ位置(Z軸方向位置)を、エンコーダ15から読み取って、対象物2の表面の位置(面位置)を検出する。これにより、対象物2の高さや断面曲線、表面形状を測定することができる。
【0022】
また、制御部16は、測定された高さ位置を目標値として、合焦機構(センサユニット11や対物レンズ12、ステージ14等)の位置決め駆動を行うことにより、合焦動作を制御する。これにより、対象物2に対してオートフォーカス(AF:Autofocus)が行われる。
【0023】
より具体的には、図2のセンサユニット11は、ナイフエッジ方式を採用しているため、ナイフエッジ22を経た光点像をラインセンサ25で受けている。ナイフエッジ22を経た光点像の位置は、対象物2に対する合焦位置が変化すると、これに対応してラインピクセル上の基準位置(合焦ピクセルの位置)からの距離が変化する。そこで、例えば、制御部16は、結像光学系の焦点が対象物2に合う光点像の位置と基準位置とが一致するように合焦機構を制御する、あるいはその停止位置として高さ位置を測定する。
【0024】
また、制御部16は、ラインセンサ25により検出された受光信号から得られる光量重心位置に応じて、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を調整(レーザ光量のゲインを調整)する制御を行う。
【0025】
なお、詳細は後述するが、光量重心位置とは、ラインセンサ25を構成するラインピクセル上に集光される光点像(レーザスポット)の光量重心位置を意味する。また、この光量調整では、合焦ピクセル周辺では光量を絞り、合焦ピクセルから離れるとともに光量を増加させる調整制御が行われる。
【0026】
ここで、図3及び図4を参照して、制御部16によるレーザ照明部21の調整制御の詳細について説明する。
【0027】
図3は、ラインセンサ25を構成するラインピクセル上に集光される光点像の合焦時と非合焦時のそれぞれの状態が図示されている。
【0028】
図3において、図中左側には、長方形の各マス目を1受光素子(ピクセル)とするラインピクセルが模式的に図示され、図中右側には、図中左側のラインピクセルと、そのラインピクセルのうちの所定のピクセルにより受光される光量(光量データ)との関係を示す波形が図示されている。この光量データは、ラインセンサ25を構成するラインピクセルの各ピクセルにより検出された受光信号に対応するデータである。なお、垂直方向の軸はラインピクセルの各ピクセルの位置を示しており、その軸の略中心が合焦ピクセルの位置となり、図中左方向又は右方向にいくほど、合焦ピクセルから離れた位置のピクセルとなることを意味する。また、水平方向の軸は図示していないが、ラインピクセルの各ピクセルにより受光される光量データを示し、図中右方向にいくほど、光量データが大きくなることを意味する。
【0029】
図3に示すように、合焦時の光点像(図中左側のラインピクセル上のレーザスポットS)は、その径が小面積で、かつ高密度となるため、波形Pで示すように、1ピクセル当たりの受光量が大きくなる。この場合、合焦ピクセルや合焦ピクセル近傍のピクセルにより受光される光量が飽和(サチュレーション)してしまう可能性があるため、制御部16は、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を絞る調整制御を行うことになる。
【0030】
一方、合焦ピクセルから離れた位置となる非合焦時の光点像(図中左側のラインピクセル上のレーザスポットS)は、その径が、大面積で、かつ低密度となるため、波形Pで示すように、1ピクセル当たりの受光量は非常に小さなものとなる。この場合、合焦ピクセルから離れた位置のピクセルにより受光される光量が非常に小さいために、光点像を受光したピクセルにより光量を検出することができない可能性があるので、制御部16は、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を増加させる調整制御を行うことになる。
【0031】
より具体的には、制御部16により調整制御されるレーザ光の光量は、例えば、図4に示すような、光量重心位置と光量指令を対応付けたテーブルデータをあらかじめ用意しておくことにより、決定される。図4において、水平方向の軸は、ラインセンサ25を構成するラインピクセル上に集光される光点像(レーザスポット)の光量重心位置を示し、点線で示す合焦ピクセルより右方向又は左方向にいくほど、合焦ピクセルから離れた位置であることを意味する。また、垂直方向の軸は、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を調整するための光量指令を示し、図中上にいくほど、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を増加させる調整(レーザ光量のゲインを上げる調整)が行われることを意味する。
【0032】
図4においては、3種類のテーブルデータA,B,Cが用意されているが、これらのテーブルデータは、対象物2の表面の反射率に応じて用意されるものである。すなわち、対象物2の表面の反射率が小さい場合には、より多くのレーザ光を対象物2に対して照明する必要があるため、対象物2の表面の反射率が大きい場合と比べて、同一の光量重心位置であってもより多くのレーザ光が照明されるように、光量指令が指示されることになる。例えば、図4の例では、テーブルデータAが最も反射率(例えば表面反射率100%)が大きい対象物2用のテーブルデータとなり、テーブルデータBが次に反射率(例えば表面反射率50%)が大きい対象物2用のテーブルデータとなり、テーブルデータCが最も反射率(例えば表面反射率30%)が小さい対象物2用のテーブルデータとなる。
【0033】
これらのテーブルデータAないしCは、例えば、面位置検出装置1による位置検出処理を開始する前、あるいは1回目の位置検出処理の際に、対象物2の表面の反射率を検出することにより、その反射率に応じて決定される。なお、対象物2の表面の反射率は、公知の反射率の検出方法により求められる。
【0034】
そして、制御部16は、テーブルデータAないしCのうち、対象物2の反射率に応じたテーブルデータを選択する。例えば、対象物2の表面の反射率に応じてテーブルデータAが選択された場合において、図3のラインピクセル上の合焦ピクセルで光点像(レーザスポットS)が受光されたとき、制御部16は、テーブルデータAから、その光点像(レーザスポットS)の光量重心位置が受光されたピクセル(合焦ピクセル)に対応した光量指令を取得して、レーザ照明部21に指示する。これにより、レーザ照明部21は、制御部16からの光量指令に従った光量のレーザ光を出射するため、合焦ピクセルにおけるレーザ光の光量が絞られた状態となる。
【0035】
また、対象物2の表面の反射率に応じてテーブルデータAが選択された場合において、図3のラインピクセル上の合焦ピクセルから離れた位置のピクセルで光点像(レーザスポットS)が受光されたとき、制御部16は、テーブルデータAから、その光点像(レーザスポットS)の光量重心位置が受光されたピクセルに対応した光量指令を取得して、レーザ照明部21に指示する。これにより、レーザ照明部21は、制御部16からの光量指令に従った光量のレーザ光を出射するため、光点像(レーザスポットS)の光量重心位置が受光されたピクセルにおけるレーザ光の光量が、合焦ピクセルにおけるレーザ光の光量よりも増加された状態となる。
【0036】
以上のように、合焦ピクセルを基準とした場合に、光点像の光量重心位置が、合焦ピクセルの近傍のピクセルにより受光されたときには、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量が絞られ、その光量重心位置が、合焦ピクセルから離れた位置のピクセルで受光されるに従って、レーザ光の光量が増加されるように、あらかじめ定められたテーブルデータに従ったフィードフォワード制御が行われる。つまり、テーブルデータには、光点像の光量重心位置と、その光量重心位置において検出される光点像の光量とを対応付けた対応情報が格納されていると言える。
【0037】
これにより、合焦位置(合焦ピクセル)から外れた位置では十分な光量を確保できるとともに、合焦位置(合焦ピクセル)では、飽和しないように絞られた光量により、合焦位置の検出が行われるため、S/N比(Signal to Noise ratio)の高い状態での引き込み動作と、飽和のない状態での正しい合焦位置の検出を行うことができる。
【0038】
なお、上記の説明では、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量を調整することで、ラインピクセル上に集光される光点像(レーザスポット)の光量重心位置で受光される光量を調整する例を説明したが、その他の方法により、光量重心位置で受光される光量を調整するようにしてもよい。例えば、制御部16によって、ラインセンサ25を構成する各受光素子のシャッタ開閉動作制御等によりシャッタ時間(露光時間)を制御することで、光量重心位置で受光される光量を調整することができる。この場合、ラインピクセルのうちの、合焦ピクセルや合焦ピクセルの近傍のピクセルでは露光時間が短くなり、合焦ピクセルから離れるに従って、露光時間が長くなるように、露光時間が調整される。
【0039】
なお、露光時間を調整する場合には、上述した図4のテーブルデータとして、光量重心位置と露光時間指令とを対応付けたテーブルデータがあらかじめ用意される。制御部16は、テーブルデータから光量重心位置が受光されたピクセルに対応した露光時間指令を取得して、ラインセンサ25に指示する。ラインセンサ25を構成する複数の受光素子は、制御部16からの露光時間指令に従ったシャッタ時間で動作し、各受光素子は、受光量に応じた受光信号を出力する。すなわち、合焦ピクセルを基準とした場合に、光点像の光量重心位置が、合焦ピクセルの近傍のピクセルにより受光されたときには、露光時間が短くなり、その光量重心位置が、合焦ピクセルから離れた位置のピクセルで受光されるに従って、露光時間が長くなるように、あらかじめ定められたテーブルデータに従ったフィードフォワード制御が行われる。
【0040】
さらに、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量の調整制御と、ラインセンサ25を構成する複数の受光素子のシャッタ時間の調整制御とを組み合わせて、例えば、両方の調整制御を同時に、あるいは、所定の間隔でずらしながら行うようにしてもよい。それらの調整制御を組み合わせることにより、ダイナミックレンジの大きなフィードフォワード制御を行うことが可能となる。
【0041】
また、上記の説明では、ラインピクセル上に集光される光点像の光量重心位置の移動に応じて調整制御を行う例を説明したが、光量重心位置の代わりに、ラインピクセル上に集光される光点像(レーザスポット)の光量がピークになる位置(光量ピーク位置)の移動に応じて調整制御を行うようにしてもよい。この場合、上述した光量重心位置と同様に、光量ピーク位置の移動に応じて、レーザ光の光量や露光時間が調整制御される。
【0042】
また、上記の説明では、対象物2の表面の反射率に応じた3種類のテーブルデータA,B,Cを用意する例を説明したが、テーブルデータの種類は3種類に限定されず、対象物2の表面の反射率に応じて、1又は複数のテーブルデータを用意することができる。さらに、図4のテーブルデータの代わりに、光量重心位置(光量ピーク位置)を変数として、光量指令で指示するレーザ光の光量、あるいは、露光時間指令で指示する受光素子のシャッタ時間を求めるための所定の関数を用意して、その関数の変数に光量重心位置(光量ピーク位置)を代入することより、光量指令や露光時間指令が得られるようにしてもよい。
【0043】
以上のように、合焦ピクセルを基準とした場合に、光点像の光量重心位置(光量ピーク位置)が、合焦ピクセルの近傍のピクセルにより受光されたときには、レーザ照明部21から出射されるレーザ光の光量が絞られるか、あるいは、ラインセンサ25の露光時間が短くなり、その光量重心位置(光量ピーク位置)が、合焦ピクセルから離れたピクセルで受光されるに従って、レーザ光の光量が増加されるか、あるいは、露光時間が長くなるように、あらかじめ定められたテーブルデータに従ったフィードフォワード制御が行われる。
【0044】
これにより、従来、あらかじめ飽和しないことを確認した絞った光量により測定(合焦位置の検出)を行うといったことが行われていたが、本実施の形態では、合焦位置(合焦ピクセル)から外れた位置では十分な光量を確保できるとともに、合焦位置(合焦ピクセル)では、飽和しないように絞られた光量により、合焦位置の検出が行われるため、S/N比の高い状態での引き込み動作と、飽和のない状態での正しい合焦位置の検出を行うことができる。その結果、確実に、合焦位置の検出を行うことができる。
【0045】
また、従来、光量のフィードバック制御を行って、光量が飽和しないように、光量を調整しながら測定(合焦位置の検出)を行うといったことが行われていたが、本実施の形態では、そのようなフィードバック制御を行わないため、確実に、かつ、高速に、合焦位置の検出を行うことができる。例えば、従来であると、光量のフィードバック制御を行っていたため、その応答時間が送り速度を律速し、面位置検出までの時間を制約することとなっていたが、本実施の形態では、フィードバック応答時間に依存せずに、高速な合焦位置検出が可能となる。
【0046】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 面位置検出装置, 11 センサユニット, 12 対物レンズ, 13 撮像装置, 14 ステージ, 15 エンコーダ, 16 制御部, 17 支柱, 21 レーザ照明部, 22 ナイフエッジ, 23 光学レンズ, 24 ダイクロイックミラー, 25 ラインセンサ, 26 ラインセンサプリアンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を照明する照明手段と、
前記対象物からの反射光を集光して、前記対象物の光点像を結像させる結像光学系と、
前記結像光学系により集光された前記対象物の光点像の合焦状態を検出する光検出手段と、
前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記対象物の面位置を検出する位置検出手段と、
前記光検出手段における前記光点像の検出位置に応じて、前記検出位置において検出される前記光点像の光量を調整する調整手段と
を備えることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記光検出手段は、ラインセンサであり、
前記調整手段は、前記ラインセンサを構成するラインピクセルのうち、あらかじめ設定された合焦ピクセルから離れたピクセルほど検出される光量が増加するように、前記照明手段から出射される照明光の光量を調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記光検出手段は、ラインセンサであり、
前記調整手段は、前記ラインセンサを構成するラインピクセルのうち、あらかじめ設定された合焦ピクセルから離れたピクセルほど検出される光量が増加するように、前記ラインセンサの露光時間を調整する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項4】
あらかじめ定められた、前記検出位置と、前記検出位置において検出される前記光点像の光量とを対応付けた対応情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記調整手段は、取得した前記対応情報に基づいて、前記検出位置で検出される光量を調整する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の検出装置。
【請求項5】
前記対応情報は、前記対象物の反射率に応じて複数用意されており、
前記取得手段は、前記対象物の反射率に応じた前記対応情報を取得する
ことを特徴とする請求項4の検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−141233(P2012−141233A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182(P2011−182)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】