説明

照射装置および方法

【課題】例えば欠陥を探しての試料の検査のあいだ、試料を照射する方法および装置を提供する。
【解決手段】ある局面において、照射装置は、それぞれ第1端および第2端を有する光ファイバの束を含む。照射装置は、1つ以上の入射ビームを、光ファイバの1つ以上の対応する第1端に選択的に伝達することによって、選択された1つ以上の入射ビームがファイバの1つ以上の対応する第2端から出力されるようにする照射セレクタをさらに含む。照射装置は、ファイバの対応する1つ以上の第2端から出力された選択された1つ以上の入射ビームを受け取り、選択された1つ以上の入射ビームを試料に向けて導くレンズ構成も含む。レンズ構成およびファイバは、ファイバの第2端において試料の画像化平面を画像化するよう互いに対して構成される。ある局面において、入射ビームはレーザビームである。本発明の具体的な応用例において、試料は、半導体デバイス、半導体ウェーハ、および半導体レチクルからなるグループから選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査システムにおいて半導体ウェーハまたはフォトマスクのような試料を照射する装置および方法に関する。また本発明は、そのような照射および検査のあいだにスペックル効果を低減する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
検査システムのさまざまな数およびタイプが、欠陥を探して試料を検査するために利用可能である。多くの検査システムにおいてはウェーハまたはフォトマスク上の欠陥を検出するためにレーザが光源としてしばしば用いられる。レーザは、その非常に高い輝度のために最も効率的な照射方法のうちの一つを提供する。
【0003】
しかしレーザを用いる欠点のうちの一つは、レーザ光の高い空間的および時間的コヒーレンシが、試料の表面上にパターンを画像化するときにリンギング効果(ringing effect)を、または表面フィーチャがランダムであるときにスペックル(speckle)を起こしえることである。このリンギング効果またはスペックルは、画質を大きく劣化させ、過剰なノイズを導きえ、したがって欠陥検出の感度を下げえる。リンギングおよびスペックル現象のような干渉効果についての広範な議論は、J.W. GoodmanによるMcGraw-Hillの「Fourier Optics」、および同じくJ.W. GoodmanによるWiley-Interscienceの「Statistical Optics」に見られる。この照射空間コヒーレンシ効果(illumination spatial coherence effect)は、反射された光の相当な部分が検出器に入射する必要がある明視野画像化モードにおいて特に強い。
【0004】
これら有害な画像効果は、画像化される物体を照射するのに用いられるレーザ光の空間的コヒーレンスを減らすことによって改善されえる。部分的にコヒーレントでないレーザ光を提供する、ある従来の技術は、回転ディフューザの使用を伴う。回転するディフューザは、典型的には、レーザビームが画像化される物体に届く前に、レーザビームのパス中に導入された回転するスリガラススクリーンを備える。この回転するディフューザは、ランダムな位相バラツキを入射レーザビームに導入し、それによってビームの空間的コヒーレンスを減らす。ディフューザが回転するとき、検出器は、独立した視点または視野から物体の画像を集めえる。それからこの検出器は、画像化される物体の非コヒーレントな照射を実効的に合成するため、独立した検査像を積分しえる。回転するディフューザを使用することに関連する一つの問題は、照射効率に関する。ディフューザは、光を過剰に散乱するために一般には効率が低い。
【0005】
ある応用例においては、検査システムがコンフィギュレーション可能な照射および画像化コンフィギュレーションを有することもしばしば必要とされる。照射および画像化コンフィギュレーションは、欠陥または欠陥タイプの異なる特性のキャプチャを最適化するために設定される。すなわち、異なる照射および画像化コンフィギュレーションが、欠陥検査の異なるタイプについてはより適切である。検査コンフィギュレーションの2つの大きなカテゴリーは、明視野および暗視野検査を含む。一般に、照射および集光ビームプロファイルが異なる検査モードを達成するために調節される。換言すれば、入射または集光ビームの異なる部分または角度が阻止または透過される。例えば、リング暗視野モード(ring dark field mode)においては、照射瞳および画像化瞳の相補部分を阻止するために環状開口を使用するために、光の75%より多くが失われえる。これは重大な関心事になりえるが、それはたいていのレーザ検査システムについての全体の光の予算の一部として、入射光の量は限られているからである。これは、光の予算が非常に厳しい遠UV検査システムについては特に正しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述を考慮して、検査のあいだのようなときに試料を照射する改善されたメカニズムが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、例えば欠陥を探しての試料の検査のあいだ、試料を照射する方法および装置を提供する。ある局面において、照射装置は、それぞれ第1端および第2端を有する光ファイバの束を含む。照射装置は、1つ以上の入射ビームを、前記光ファイバの1つ以上の対応する第1端に選択的に伝達することによって、前記選択された1つ以上の入射ビームが前記ファイバの1つ以上の対応する第2端から出力されるようにする照射セレクタをさらに含む。照射装置は、前記ファイバの前記対応する1つ以上の第2端から出力された前記選択された1つ以上の入射ビームを受け取り、前記選択された1つ以上の入射ビームを前記試料に向けて導くレンズ構成も含む。前記レンズ構成および前記ファイバは、前記ファイバの前記第2端において前記試料のフーリエ平面(物体の背面焦点面)を画像化するよう互いに対して構成される。ある局面において、入射ビームはレーザビームである。本発明の具体的な応用例において、試料は、半導体デバイス、半導体ウェーハ、および半導体レチクルからなるグループから選択される。
【0008】
具体的な実現例において、照射セレクタは、複数の照射源から形成される。それぞれの照射源は前記ファイバのうちの1つの対応する第1端に位置し、それぞれの照射源はオフまたはオンされるよう構成可能である。このセレクタは、選択的に前記照射源をオンまたはオフするよう動作可能であるコントローラも含む。
【0009】
他の実現例において、前記照射セレクタは、複数の照射源を含み、それぞれの照射源はオフまたはオンされるよう構成可能であり、前記照射源の個数は前記ファイバの個数よりも少ない照射源、および前記照射源のそれぞれを前記ファイバの前記第1端の一つの近傍に位置付ける移動メカニズムを含む。この実現例において、コントローラは、選択的に前記照射源をオンまたはオフし、それと共に、前記移動メカニズムが前記照射源を前記ファイバの選択された第1端に位置付けるように動作可能である。
【0010】
代替の実現例において、前記照射セレクタは、単一の入射ビームを出力する単一のビーム発生器、複数のマスク領域を備える可動基板であって、それぞれの異なるマスク領域は、透明および不透明部分の異なるセットを含み、それぞれのマスク領域は前記単一の入射ビームの断面の大部分をカバーするよう大きさが決められている可動基板を含む。このセレクタは、前記可動基板を動かすことによって、前記基板の前記マスク領域のうちの選択されたものが前記単一の入射ビームの断面上に位置するようにする移動メカニズム、および前記移動メカニズムが、前記基板の前記マスク領域の選択されたものを前記入射ビーム断面上に位置付けるよう動作可能であるコントローラをさらに含む。ある局面において、前記単一のビーム発生器は、ガスレーザ発生器である。
【0011】
さらに他の照射セレクタの実施形態において、前記照射セレクタは、単一の入射ビームを出力する単一のビーム発生器、前記単一の入射ビームを受け取り、複数の入射ビームを出力する回折光学要素、および前記入射ビームを受け取り、それらをそれぞれ前記第1ファイバ端の一つに向けて導くレンズ要素を含む。セレクタは、前記入射ビームを受け取り、閉鎖および開放位置に構成可能な複数のシャッタ、および1つ以上の選択されたシャッタを開放または閉鎖するよう動作可能であるコントローラを含む。ある局面において、前記レンズ要素はレンズレット群のアレイである。
【0012】
さらなる実施形態において、照射装置は、ファイバの長さを変えて前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減するファイバ変調器を含む。具体的な実施形態において、前記ファイバ変調器は、前記ファイバの一部に結合され、圧電変調器に電圧差を印加することによって選択的に圧電変調器のサイズを変え、それにより前記結合されたファイバを伸長する電圧発生器を有する圧電変調器である。さらなる局面において、前記圧電変調器は、四角形の形状であり前記ファイバにエポキシで結合される。代替として、前記圧電変調器は、周囲に前記ファイバが巻かれた円筒形状を有しえる。
【0013】
代替の実施形態において、照射装置は、前記入射ビームを受け取り、変化された位相を持つ前記入射ビームを出力し、それにより前記入射ビーム中のスペックルノイズを低減する回転ディフューザを含む。
【0014】
本発明の他の局面は、上述の照射装置を含むと共に、前記1つ以上の入射ビームに応答して前記試料から放射される1つ以上の出力ビームを導く第2レンズ構成、および前記1つ以上の出力ビームを受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生する検出器を含む検査システムを提供する。この検査システムは、特定の応用例およびシステム要件に依存して、単一の検出器を有してもよく、またはそれは多くの検出器を有してもよい。例えば、それは複数の角度からの出力光の同時集光を提供するために、1つより多い検出器を有することが望ましいかもしれない。
【0015】
さらなる検査の実現例において、前記コントローラは、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料がなんらかの欠陥を有するかを決定するようさらに動作可能である。さらに他の応用例においては、前記コントローラは、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料を特徴付けるようさらに動作可能である。ある実施形態において、前記第2レンズ構成は、前記出力ビームのプロファイルの選択された部分を伝達するよう構成可能である画像化開口を含む。前記画像化開口は、前記出力ビームの全てを伝達し、前記出力ビームの非鏡面部分だけ伝達するよう構成可能であり、前記照射セレクタは、前記入射ビームの全てを前記第1ファイバ端の全ての上に伝達し、第1ファイバ端の外側環状部分上の暗視野モード検査に適する前記入射ビームの外側環状部分を伝達するよう少なくとも構成可能である。代替の検査システムにおいて、単一の入射ビームを前記試料に向けて導く照射源が提供される。前記照射源はオンまたはオフするよう構成可能である。
【0016】
さらに他の実施形態において、照射装置は、それぞれ第1端および第2端を有する複数の光ファイバ、および複数の照射源であって、それぞれの照射源は、対応する第1ファイバ端に近接し、入射ビームを対応する第1ファイバ端上に伝達することによって、前記入射ビームが前記対応する第2ファイバ端から出力されるよう動作可能な照射源を含む。照射装置は、前記第2ファイバ端から出力された前記入射ビームを受け取り、前記入射ビームを前記試料に向けて導くレンズ構成であって、前記レンズ構成および前記ファイバは、前記ファイバの前記第2端において前記試料のフーリエ平面を画像化するよう互いについて構成されるレンズ構成、および前記ファイバの長さを変えて前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減するファイバ変調器も含む。この実施形態において、上述のように入射ビームを選択されたファイバ上に伝達する照射セレクタはオプションである。
【0017】
さらなる実現例において、この装置は、約375nmおよび約405nmの間の波長をそれぞれ有する前記入射ビームを作る複数の光発生器、および前記入射ビームの1つ以上の対応するものを前記光発生器の対応する1つ以上のものから受け取るようそれぞれ位置する複数の単一ステージ非線形結晶を含む。それぞれの結晶は、前記受け取られた対応する1つの入射ビームの周波数を2倍にするか、または前記受け取られた対応する2つの入射ビームの周波数の和を取り、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記照射セレクタに向けて前記入射ビームを出力するよう構成される。例として、この結晶は、KBBF(KBe2BO3F2)またはBBO(ベータBaB2O4)結晶の形をとりえる。ある実現例において、前記光発生器はGaNベースのレーザダイオードである。また、2つの例示的実現例において、この光発生器はパルス型または連続型レーザである。
【0018】
さらなる局面において、それぞれの結晶は、1つの対応する入射ビームを受け取るよう位置付けられ、前記受け取られた対応する1つの入射ビームの周波数を2倍にして約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するよう構成される。さらなる局面において、それぞれの結晶は、前記循環する1つの対応する入射ビームの少なくとも一部を透過し、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長を有する前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて反射する、複数のリフレクタまたはプリズムおよびダイクロイック要素の間で前記1つの対応する入射ビームを循環させるように位置付けられた複数のリフレクタおよびプリズムを有する外部共振器の一部である。この同じそれぞれの結晶は、前記循環する1つの対応する入射ビームのパス内に位置付けられる。
【0019】
他の実施形態において、それぞれの結晶は、2つの前記対応する入射ビームを受け取るよう位置付けられ、前記受け取られた対応する2つの入射ビームの周波数の和を取って約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するよう構成される。
【0020】
本発明の他の局面は、前述の照射装置または検査システムの実施形態の任意のものを用いて試料を照射することに加えて、方法を含む。
【0021】
他の局面において、本発明は、試料を検査する装置に関する。この装置は、それぞれが約375nmおよび約405nmの間の波長を有する1つまたは2つの入射ビームを作る1つまたは2つの光発生器、および(i)1つの光発生器からの1つの入射ビームを受け取り、前記1つの入射ビームの周波数を2倍にするか、または(ii)2つの光発生器からの2つの入射ビームを受け取り、前記2つの入射ビームの周波数の和を取るかのいずれかをするよう構成された単一ステージ非線形結晶を含む。この単一ステージ非線形結晶は、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長を有する入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するようさらに構成される。この装置は、さらに前記単一ステージ非線形結晶からの前記入射ビームを受け取り、前記入射ビームを前記試料に導くよう構成される第2レンズ構成、および前記入射ビームに応答して前記試料から放射する1つ以上の出力ビームを導く第2レンズ構成を含む。この装置はさらに、前記1つ以上の出力ビームを受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生する検出器を含む。
【0022】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の本発明の明細書および添付の図においてより詳細に示され、これら図は本発明の原理を例示によって示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の具体的な実施形態が詳細に参照される。この実施形態の例は添付の図面に示される。本発明はこの具体的な実施形態について説明されるが、本発明を一つの実施形態に限定されるよう意図されてはいないことが理解されよう。むしろ添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲内に含まれる代替物、改変物、および等価物をカバーするよう意図されている。以下の記載では多くの具体的な詳細が述べられているが、これは本発明の完全な理解を促すためである。本発明は、これら特定の詳細の一部または全てがなくても実施されえる。他の場合には、よく知られたプロセス操作は詳細には記載されていないが、これは本発明の趣旨を不必要にぼかさないためである。
【0024】
一般に、本発明の実施形態は、試料を照射する装置およびその使用を提供する。ある局面において、照射装置は、1つ以上の入射ビーム(群)を受け取り、そのようなビーム(群)を出力する複数の光ファイバ、そのビーム(群)を受け取り、そのビーム(群)を試料に向けて導くレンズ構成、およびファイバ群のうちの選択されたファイバ上の1つ以上の入射ビームを透過する照射セレクタを含む。換言すれば、試料に向けて異なる個数の入射ビームを透過させるために、異なる個数のファイバが選択されえる。照射装置は、入射ビーム中のスペックルノイズを減らす空間コヒーレンス低減メカニズムも含みえる。具体的な実現例において、照射装置は、スペックルノイズを減らすようにファイバの一部の長さを変えるファイバ変調器を含む。本発明のこの局面において、照射セレクタはオプションであり、試料に向けて固定された個数の入射ビームを透過する複数のファイバの使用と組み合わせたファイバ変調器は、スペックルノイズを減らす従来のメカニズムに対して改善を提供する。
【0025】
本発明の新規な照射装置の実施形態は、1つ以上の入射光ビームで試料を検査する光学検査システムに組み込まれてもよい。一般に、そのようなシステムは、照射装置によって提供された入射ビーム(群)に応答して試料から放射されたビームを検出する検出器も提供する。代替として、本発明の照射装置は、試料を画像化する顕微鏡システム内に統合されえる。
【0026】
以下の例示的な検査システムにおいては、それぞれの入射ビームは、コヒーレント光の任意の適切な形態でありえる。例えば、遠紫外、紫外、または可視光波長を含む異なる波長を有する1つ以上のレーザが用いられえる。異なる波長は、異なる特性を持つ欠陥を検出するのに最適化するように用いられえ、さらにレーザコヒーレンスを減らし、ウェーハ膜厚のバラツキの効果を平均化するのには、いくつかの波長の組み合わせが有利でありえる。散乱された光だけを分析することによって試料上の小さな欠陥を検出するために、非常に明るい光源を用いた暗視野検査が好ましくは実施される。
【0027】
加えて、入射ビームを試料に向けて導き、試料から放射される出力ビームを検出器に向けて導くために、任意の適切なレンズ構成が用いられえる。出力ビームは、試料から反射または散乱されえ、または試料を通して透過されえる。同様に、出力ビームを受け取り、受け取られた出力ビームの特性(例えば強度)に基づいて画像または信号を提供するために、任意の適切な検出器タイプまたは検出要素の個数が用いられえる。
【0028】
本発明の照射装置は、レチクルまたはマスクと共に、半導体デバイスまたはウェーハを検査するのに特に適する。本発明の照射装置を用いて検査または画像化されえる他のタイプの試料は、フラットパネルディスプレイのような任意の表面を含む。
【0029】
図1は、本発明のある実施形態による照射装置を有する検査システム100の概略図である。示されるように、検査システム100は、光ファイバ106の束を含み、それぞれの光ファイバは、第1端106aおよび第2端106bを含む。検査システム100は、1つ以上の入射ビームを1つ以上の第1ファイバ端106a上に選択的に透過する照射セレクタも含む。
【0030】
示される実施形態において、照射セレクタは、それぞれがオンまたはオフにされるよう構成される複数の照射源102、および照射源102のうちの選択されたものがオンにされるようにするコントローラ110を含む。具体的な実現例において、それぞれの照射源102は、レーザダイオードの形態である。また照射源102は、少なくとも第1ファイバ端106aの一部に近接する。選択された照射源102をオンにすることによって、照射源102は、1つ以上の選択された第1ファイバ端(群)106a上に1つ以上の入射ビームを出力するようにも構成可能である。ある構成においては、ある照射源102はオフにされ入射ビームをその近接するファイバ上に出力せず、一方、別の照射源102はオンにされ入射ビームをその近接するファイバ上に出力する。
【0031】
照射源102の個数がファイバの個数より少ないとき、照射源102は、光ファイバ端106aのうちの選択されたものに近接するように位置付けられるよう移動可能でありえる。示されるように、照射源102のそれぞれは、方向104に独立に移動する。
【0032】
入射ビーム(群)は、ファイバ106の選択されたものを通って透過し、第2ファイバ端106bを通って出力される。入射ビーム(群)は、ビーム(群)を試料116に向けてリレーするよう働く多数のレンズを通って伝わる。示される実施形態において、入射ビーム(群)は、入射ビームを平行にするレンズ108を通って、それから入射ビームを収束させるレンズ110を通って伝わる。入射ビームは、入射ビームを1つ以上の入射角で試料116上にフォーカスさせる対物レンズ114を通して入射ビームをそれから反射するビームスプリッタ112によってそれから受け取られる。
【0033】
ファイバ106は、入射ビーム(群)中に存在しえるスペックルノイズを実質的に除去するよう動作するファイバ変調器108と結合されてもよく、それによってより均一な、非コヒーレント照射を作りえる。例えば、ファイバ変調器は、ファイバを伸長させることによってマルチモードファイバ内のモード間の位相差を変化させて、よってスペックルのない照射を作るよう空間的コヒーレンスを減らす圧電変調器でありえる。
【0034】
入射ビーム(群)が試料上に入射した後、この光はそれから試料116から反射(および/または透過)および散乱され、これはここで「出力光」と呼ばれる。検査システムはまた、出力光を検出器に向けて導く適切なレンズ構成を含む。示される実施形態において、出力光は、ビームスプリッタ112、フーリエ平面リレーレンズ120、画像化開口122、およびズームレンズ124を通して伝わる。フーリエ平面リレーレンズ(Fourier plane relay lens)は、一般に試料のフーリエ平面を画像化開口122にリレーする。画像化開口122は、出力ビームの一部を阻止するよう構成されえる。例えば、開口122は、明視野検査モードにおいては対物開口数内の出力光の全てを透過させ、暗視野検査モードのあいだは試料からの散乱された光だけを透過させるよう構成される。検出された信号からの周期的構造を濾過するように、より高次の出力ビームを阻止するようためのフィルタも配置されえる。
【0035】
画像化開口122を通過した後、出力ビームはそれから、試料116の画像を拡大するよう働くズームレンズ124を通って伝わる。それから出力ビームは検出器126上に入射する。例として検出器は、CCD(電荷結合素子)またはTDI(時間遅延積分)検出器の形態でありえる。
【0036】
コントローラ110は、ソフトウェアおよびハードウェアの任意の適切な組み合わせでありえ、検査システム100のさまざまな要素を制御するよう一般には構成されえる。例えばコントローラは、照射源102の選択的アクティベーション、ファイバ変調器108の設定、画像化開口122の設定などを制御しえる。またコントローラ110は、検出器126によって発生された画像または信号を受け取りえ、結果として生じる画像または信号を分析して、試料上に欠陥が存在するかを決定し、試料上に存在する欠陥を特徴付け、またはそうでなければ試料を特徴付けるよう構成されえる。
【0037】
またシステム100は、1つ以上のファイバ上に選択的に伝達されることなく、試料に向けて導かれる1つ以上の入射ビームを発生する広帯域源のような従来の照射源(不図示)を含みえる。従来の照射源は、薄膜構造のような特定の応用例のために用いられえる。従来の照射源は、選択されたファイバのアクティベーションについて、同時に、または異なる時刻においてスイッチがオンまたはオフされえる。
【0038】
図1に戻って参照して、ファイバ106の第2端106bは、対物レンズの瞳面が第2端106bにおいて画像化されるように好ましくは配置される。すなわち、第2ファイバ端106bは、対物瞳面内に配置され、この面は対物背面焦点面118の共役平面である。第2ファイバ端106bは、1つ以上の入射角において試料116の特定の1次元または2次元領域を照射するよう任意の特定の形状において構成されえる。示される実施形態において、第2ファイバ端は、円形の断面を有する筒形状の束に構成される。図2Aから図2Hは、第2ファイバ端106bの構成をそれぞれ示し、ここで本発明のある実施形態によれば、ファイバのうち異なるものは、オンにされている(塗りつぶされた円で示される)か、またはオフにされている(塗りつぶされていない円で示される)かのいずれかの近接照射源を有する。この実現例において、第2ファイバ端の構成は実質的に円形である。もちろん他の任意の形状が利用されえる。
【0039】
それぞれのファイバは、試料表面の法線について特定の角度を有する入射ビームを生む。例えば、円形束の中央ファイバは、試料に法線方向である入射ビームを生み、一方、ファイバ束の外側円周におけるファイバは斜めの入射角を有する入射ビームを生みえる。換言すれば、ファイバは、任意の照射開口形状を形成するよう構成されえ、試料の平面に対して入射平面波の角度を変えるようにオンおよびオフされえる。
【0040】
示されるように、入射ビームは、ファイバ束内の1つ以上のファイバに選択的に照射されえる。それぞれの図は、ファイバ束の特定の構成を示す。それぞれの図において、オンにされているファイバは、オフにされているファイバよりも暗い色で示される。図2Aは、ファイバのそれぞれについて照射されオンにされている入射ビームを示す。この構成は例えば明視野検査において用いられえる。対照的に、図2Bは、ファイバ束の外側周縁に沿って位置するファイバのそれぞれ上の入射ビームを示す。この構成は、暗視野検査について利用されえる。この例において、画像化開口は、外側リングではなく開口の中央からの非鏡面光を集光するようにブロックされえる。図2Cおよび2Dは、アクティベートされているファイバの順に図2Bより小さくなる2つのリング部分を示す。図2E、2F、および2Gは、アクティベートされているファイバの異なる断面部分を示し、図2Eは、アクティベートされた2つの断面部分を有し、図2Fおよび2Gはアクティベートされた単一の断面部分を有する。
【0041】
一般に、アクティブ(「オン」)および非アクティブ(「オフ」)のファイバ(および対応する画像化開口阻止)の任意の適切な構成が利用されえ、それは特定の検査または顕微鏡応用例に依存する。図2Hに示される一例は、試料のX軸のような単一の軸に沿って、2つの対向する斜めの角度において入射ビームが試料上に入射するようファイバが選択的にアクティベートされる。試料に対するX軸の選択は任意である。この例では、ほとんどX軸方向にレイアウトされた構成(例えばX軸に沿ったライン)を有する試料は、検査結果から効果的に濾過されえる。もちろん、ファイバは、試料のX軸について任意の角度において入射平面を有する入射ビームを作るよう、素早くかつ選択的にアクティベートされえる。
【0042】
上述のように、照射源102の個数は、利用可能なファイバ106の個数より少なくてもよい。この場合、照射源は、選択された第1ファイバ端106aに沿って配置されるよう移動されえる。ファイバに対して照射源を移動させるために、任意の適切なモータメカニズムが利用されえる。モータメカニズムは、例として、ネジおよびステッピングモータ、位置フィードバックを持つリニアドライブ、またはバンドアクチュエータおよびステッピングモータから形成されえる。
【0043】
図3Aは、本発明の第1実施形態による一群のファイバについての照射源の構成を示す。図3Aの例において、図1の第1ファイバ端106aが示される。示されるように、照射源1から13は、近接するファイバ1から13をカバーするように構成され、一方、ファイバ14からNは、対応する照射源によってカバーされていない。照射源およびファイバの1次元の構成しか示されていないが、これら構成は、例えばレーザが異なる波長を有するときなど、レーザ源が同一でないときは2次元でありえる。ある具体的な例において、レーザが他の近接レーザを「飛び越す」ことができないように、2次元構成が必要でありえる。示される実施形態において、照射源は、異なるセットのファイバをカバーするように移動されえる。例えば、照射源1から13は、ファイバ2から14または3から15などをカバーするように移動されえる。
【0044】
照射源は、ファイバについて任意の適切なやり方で構成されえる。図3Bは、本発明の第2実施形態による一群のファイバについての照射源の構成を示す。示されるように、照射源は、2つのファイバ毎に近接して配置される。例えば、照射源1はファイバ1上に配置され、一方、照射源2はファイバ3上に配置される。ファイバ1および3の間にあるファイバ2は、この構成では照射源に近接していない。これら照射源は、ファイバの異なるものをカバーするために移動されえる。例えば、照射源1は、ファイバ2をカバーするために移動されえ、一方、照射源2は、ファイバ4をカバーするために移動されえるなどである。異なるファイバへ光を当てるために異なるレーザを位置付ける異なる構成は、第2ファイバ端106bの所望の照射パターンを作る。
【0045】
図1の検査システム100のファイバ変調器108は、入射または照射ビーム中のスペックルを減らすように、ファイバの位相を変える任意の適切な形態をとりえる。図4Aは、本発明の第1実施形態によるファイバ変調器400の概略図である。示されるように、長方形の圧電変調器がファイバ402の束に任意の適切なエポキシ406を介して結合される(本発明を明瞭に説明するために、束の2次元部分しか示されていないが)。電圧源408は、変調器404を方向410に伸長するよう、圧電変調器404に電圧差を印加する。変調器408のこの伸長は、ファイバ406を伸ばすことにつながる。
【0046】
図4Bは、本発明の第2実施形態によるファイバ変調器450を示す。示されるように、ファイバ変調器は、円筒形状の圧電変調器452の形態である。ファイバ106は、円筒形状の変調器452の周りに巻かれる。電源454は、変調器452およびファイバを方向456に伸長するように、円筒の内側および外側に電圧差を印加する。
【0047】
ファイバ変調器(例えば図4Aまたは4Bの)についての電圧差は、実質的にスペックルノイズを除去するよう一般に選択される。電圧差設定は、実験またはモデリングによるような任意の適切なやり方で決定されえる。実験の例においては、結果として生じる入射ビームが最小のスペックルノイズを有するまで、電圧差は調整される。
【0048】
ここで記載された照射装置の実施形態は、いくつかの利点を提供する。レーザのような複数の照射源の使用は、高輝度照射の試料への効率的な伝達を可能にする。異なる波長を持つレーザが効率的に結合されえる。この構成は、ますます小さくなる表面異常を検出するために光効率の向上が非常に望まれる暗視野検査に特に適する。加えて、異なる画像化および検査モード(明視野および暗視野検査モードのような)が、異なるファイバを単に選択的に照射することによって容易に提供されえる。回転するディフューザの使用と比較して光効率を大きく下げることなく、ファイバ変調器を用いることによってスペックルノイズも有効に低減されえる。
【0049】
ある代替の実施形態において、ファイバ変調器は、照射源セレクタなしで有利に用いられる。換言すれば、照射源は、コンフィギュレーション可能にされることなく、固定されたセットのファイバ上に永久に伝達するよう設定されえる。この実施形態においては、ファイバによって固定可能に出力される、結果として生じる入射ビーム中のスペックルノイズを低減するためにファイバ変調器が用いられる。
【0050】
照射セレクタを含む実施形態において、図1に示されるファイバ変調器の代わりに、任意の適切な空間コヒーレンス低減メカニズムが用いられえる。図5は、本発明の代替の実施形態による検査システム500の概略図である。この検査システム500の要素は、図1の要素と似ている。しかしスペックルは、ファイバ変調器の代わりに、回転するディフューザ(または回転するランダム位相板)502を用いることによって照射ビームから低減される。この実施形態においては、照射源102は、オンおよびオフにするようやはりコンフィギュレーション可能である。しかし、照射源102からの個別の入射ビームは、回転ディフューザ502を通して伝わる。回転ディフューザ502は、入射ビームのコヒーレンスを減らすよう働く。適切な回転ディフューザは、Charlotte, North Carolina, USAにあるDigital Optics Corporationから入手可能なAuroraディフューザである。入射ビームは、それから選択された入射ビームをファイバ端106a上にフォーカスするレンズレット(lenslets)504のアレイを通して伝わる。
【0051】
一般に、回転ディフューザは、スペックルノイズを減らすよう働く。しかしまた回転ディフューザは、低光効率を有し、明視野検査のような高い光効率を必要としない応用例についてのみ用いられえる。好ましくは、例えば375または405nmのより短波長におけるレーザダイオードが照射源として用いられる。
【0052】
1つ以上のファイバ端上に入射する1つ以上の入射ビームを選択的に提供する任意の適切なメカニズムが利用されえる。図6Aおよび6Bは、本発明の代替の実施形態による照射セレクタを示す。図6Bに示されるように、照射セレクタは、単一の大きなビーム656を発生する単一の入射ビーム源652を含む。
【0053】
結果として生じる単一のビーム656は、それから図6Aに示される可動基板602を通して伝わりえる。可動基板は、複数のマスク領域を含み、ここでそれぞれの異なるマスクは、透明および不透明部分の異なる構成を有する。簡略化された例では、4つのマスク領域604、606、608、および610が存在する。マスク領域604は、完全に透明で、ビームの全てが透過し、それからファイバ654の全ての上に個別に入射することを許す。マスク領域606は、外側周縁に沿って透明であり、中央において不透明であり、その結果、ファイバ束654へ入射ビームのリングを生じる。マスク領域604は、明視野検査のために用いられえ、一方、マスク領域606は、暗視野検査のために用いられえる。マスク領域608は、X軸に沿って斜めの角度における入射ビームにつながりえ、一方、マスク領域610は、Y軸に沿った入射ビームにつながりえる。
【0054】
図7は、本発明の他の代替実施形態による照射セレクタ700の概略図である。示されるように、単一の照射源702は、単一の、大きなビーム704を発生し、これが回折光学要素(DOE)706上へと導かれる。DOEは一般に、複数の入射角で複数の入射ビーム708を発生する。DOEのいくつかの実施形態は、Mehdi Vaez-Iravaniによる「MASSIVELY PARALLEL INSPECTION AND IMAGING SYSTEM」と題された2003年6月17日に発行された米国特許第6,578,961号にさらに記載され、この特許はその全体がここで参照によって援用される。
【0055】
複数の入射ビーム708がDOEを出たあと、レンズ(またはレンズレット群のアレイ)が入射ビームを受け取り、それぞれの入射ビームを対応するファイバ714上に導く。オプションとして、それぞれのビームは、ビームがオンまたはオフにされえるようシャッタ712を通して伝わりえる。
【0056】
図6A、6B、および7の照射セレクタ実施形態もそれぞれ、ここで記載されるファイバ変調器または回転ディフューザのような実質的にスペックルノイズを除去する任意の適切なメカニズムを含みえる。
【0057】
単一のソース光の実施形態は任意の適切な光源を利用しえる。例えば、ガスレーザ発生器が用いられえるが、これはそれが、複数のファイバ上に合う複数のビームにスプリットされえる比較的大きな直径を有するからである。もちろん、ガスレーザ以外にも任意のタイプの光が単一の光源として用いられえる。しかし、ビーム(それらがスプリットされた後に)が最適化された効率でファイバに結合されえるようビームサイズは拡大または縮小されなければならないかもしれない。
【0058】
代替の複数の光源の実施形態において、遠紫外線(DUV)レーザが利用されえる。DUVレーザは一般に、例えばレチクルおよびウェーハ上の欠陥を検出するのに最適な感度を提供する。200nm近辺の波長が非常に望ましい。200nm近辺の波長の光を作る現在の方法は、高調波または和周波数発生のための複数ステージに依る。これらステージは一般に、さまざまな非線形結晶を採用する。ある例示的技術は、1547nmのレンジで動作するレーザから光を取り、それからそれを5つの異なる結晶を通して送り、193nm光を作る。他の例示的技術は、488nmで動作するアルゴン・イオンレーザを用い、特定のステージの結晶で244nmの第2高調波光を作り、それからこの光を、他のステージの結晶における1064nmレーザからの光と混合し、198.45nm光を作る。
【0059】
複数ステージの結晶を用いて200nm近辺の光を作ることは、いくつかの欠点がある。典型的な複数ステージ光発生システムは、かなり高い周波数の光源のために、長さ約8フィートになりえ、約60kWの入力電力を要求する。簡単には、単一ステージシステムと比較して、複数の結晶を用いることは、より複雑で高価になり、ときには信頼性および効率が低い光発生システムになる。
【0060】
単一ステージ光発生の実施形態においては、約375nm〜405nmの波長範囲で動作する半導体レーザが光源として用いられる。具体的な実現例においては、現在、405nmを作るGaNベースレーザダイオード(「ブルーレーザダイオード」と呼ばれる)が光源として用いられる。パルスまたは連続タイプのレーザも利用されえる。単一ステージ非線形結晶はそれから、高調波または和周波数プロセスによって、約187.5nmから202.5nmの波長範囲の光を発生するのに利用される。すなわち、和周波数動作が2つのブルーレーザダイオードの2つの出力に対して行われるか、またはダブラー動作が単一のブルーレーザダイオードの出力に対して行われる。この光発生メカニズムは、スケールアップされえ、本発明の上述の照射メカニズムと共に用いられえる。
【0061】
図8は、本発明のある実施形態による代替の光源メカニズムの概略図である。示されるように、複数のブルーレーザダイオード802はそれぞれ、のちに複数の単一ステージ高調波発生器804のうちの一つによって受け取られる、405nm波長のビームを作る。それぞれの単一ステージ高調波発生器804は一般に、受け取られた405nmのビームに周波数ダブリング動作を提供する。この実施形態においては、それぞれの高調波発生器804は、約202.5nmの周波数が2倍にされたビームを出力し、これがそれからそれぞれのファイバ806に入る。代替の実現例においては、2つのブルーレーザダイオードの出力が、2つの周波数の和を取るように働く和周波数ステージによって受け取られる。
【0062】
示される実施形態において、高調波発生器804は、対応するブルーレーザダイオードによって出力されたビームの周波数を2倍にする任意の適切な形態をとりえる。例として、高調波発生器804は、単一の非線形結晶を含む外部共振器の形態でありえ、または単に単一の非線形結晶の形態でありえる。それぞれのブルーレーザダイオード802は、約375nmおよび約405nmの間の波長を有する光学ビームを発生する任意の適切な形態をとりえる。Chatsworth, CAのSanyoからのDL-LS5010 405 nmブルーレーザダイオードがうまく動作する。
【0063】
ブルーダイオードからの入力光学ビームの周波数を2倍にするために任意の適切な非線形結晶が用いられえる。ある実現例においては、特定の入力周波数(例えば405nm)を2倍にするために他の外部共振器要素について構築および/または構成されるKBBF (KBe2BO3F2)結晶が用いられる。周波数ダブリング機能に影響を与える設計要素は、結晶および他の外部共振器要素(もしあるなら)の間の光学パス、結晶および他の共振器要素の組成、結晶および他の透過性共振器要素を通じたパス長、結晶および/またはリフレクタ/プリズムなどの形状および組成などを含む。KBBF結晶を設計する技術は、以下の文献にさらに記載されている。すなわち、(1) T. Kanai et al., “Generation of vacuum-ultraviolet light below 160 nm in a KBBF crystal by the fifth harmonic of a single-mode Ti:sapphire laser”, Journal of the Optical Society of America B 21 370-375 (2004), (2) T. Togashi et al., “Generation of vacuum-ultraviolet light by an optically contacted, prism-coupled KBe2BO3F2 crystal”, Optics Letters 28, 254-256 (2003),および(3) Chuangtian Chen et al., “Second-harmonic generation from a KBe2BO3F2 crystal in the deep ultraviolet”, Optics Letters 27, 637-639 (2002).これらの文献は、ここで参照によって援用される。代替の実現例において、BBO結晶(ベータBaB2O4)が用いられえる。上に挙げた設計要素は、ブルーレーザダイオードによって作られた光学ビームの周波数を2倍にするためにBBO結晶についても適用されえる。
【0064】
外部共振器の実施形態においては、ブルーレーザダイオードからの出力ビームの周波数をダブリングする任意の適切に構築された外部共振器が用いられえる。図9は、本発明のある実施形態によって図8の代替の光源と共に用いられえる外部共振器900の概略図である。一般に、ブルーレーザダイオードからのビームは、外部共振器900へと受け取られ、外部共振器は、ビームを外部共振器内で循環させ、周波数を2倍にする。これは、リフレクタ、ミラー、またはプリズムの任意の適切な構成によって達成されえる。
【0065】
示される実現例において、周波数405nmを有する入力ビームは、少なくとも部分的にビームを第2リフレクタ902bに伝えるよう設計される第1リフレクタ902aによって受け取られる。ビームはそれから第3リフレクタ902dへと第2リフレクタ902bによって反射される。この第3リフレクタはそれからビームを第4リフレクタ902cに向けて反射する。KBBF結晶904は、第3および第4リフレクタ902cおよび902dの間に配置される。
【0066】
ビームがリフレクタ群の間で循環し、KBBF結晶を通して伝わるとき、ビームの周波数は2倍にされる。ダイクロイック要素906がKBBF結晶904およびリフレクタ902cの間に配置される。この要素906は、405nmのビームをリフレクタ902cに送り、一方、周波数が2倍にされたビーム(例えば202.5nm)を外部共振器900の外へ反射する。
【0067】
ブルーレーザおよび単一ステージ高調波または和周波数要素を利用するこれらの単一ステージ高調波または和周波数光発生器は、複数ステージ設計に対して多くの利点を有する。これら単一ステージの高調波または和周波数光発生器は、複数ステージの光発生器に比較して、より簡単で、より信頼性が高く、かつ効率的なシステムを提供する。ダブリング実施形態について、単一のダブリングまたは和周波数ステージは、いくつかのダイオードからの光を結合し、それを単一の結晶中を通す必要なしに、それぞれのダイオードの出力が光周波数において別個に2倍にされることを可能にする。
【0068】
部分的コヒーレンス画像化を用いる検査システムについて、任意の所望の形状の照射開口を発生するために複数のレーザダイオードが用いられえる。レーザの個数を増やすことも、より高い照射力を得るための簡単な方法である。複数のレーザは、同期して、ランダムに、またはある所定のパターンのいずれかで変調されてもよい。代替として、単一ステージの高調波または和周波数光発生器は、ここで記載された照射選択の実施形態なしに、別個に(例えば検査システムにおいて)利用されえる。
【0069】
前述の本発明は理解を明瞭にするためにある程度詳細に記載されてきたが、添付の特許請求の範囲の範囲内でなんらかの変更および改変が実施されえることは明らかだろう。例えば、光は、同時に、順次に、または任意の適切な順番で、ファイバ端上に選択的に伝達されえる。また、異なる波長の照射源が同じ照射装置中で用いられえる。したがって、記載された実施形態は、例示的であって限定的ではないと考えられなければならず、本発明は、ここで与えられた詳細に限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびその等価物の全範囲によって規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明のある実施形態による照射装置を有する検査システムの概略図である。
【図2A】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2B】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2C】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2D】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2E】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2F】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2G】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図2H】本発明のある実施形態による、ファイバのうち異なるものがオンにされているか、またはオフにされているかのいずれかの近接照射源を有する図1のファイバの束の断面を示す図である。
【図3A】本発明の第1実施形態による一群のファイバについての照射源の構成を示す図である。
【図3B】本発明の第2実施形態による一群のファイバについての照射源の構成を示す図である。
【図4A】本発明の第1実施形態によるファイバ変調器の概略図である。
【図4B】本発明の第2実施形態によるファイバ変調器の概略図である。
【図5】本発明の代替の実施形態による検査システムの概略図である。
【図6A】本発明の代替の実施形態による照射セレクタを示す。
【図6B】本発明の代替の実施形態による照射セレクタを示す。
【図7】本発明の他の代替実施形態による照射セレクタの概略図である。
【図8】本発明のある実施形態による代替の光源メカニズムの概略図である。
【図9】本発明のある実施形態によって図8の代替の光源と共に用いられえる外部共振器の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を照射する装置であって、
それぞれ第1端および第2端を有する複数の光ファイバ、
1つ以上の入射ビームを、前記光ファイバの1つ以上の対応する第1端に選択的に伝達することによって、前記選択された1つ以上の入射ビームが前記ファイバの1つ以上の対応する第2端から出力されるようにする照射セレクタ、および
前記ファイバの前記対応する1つ以上の第2端から出力された前記選択された1つ以上の入射ビームを受け取り、前記選択された1つ以上の入射ビームを前記試料に向けて導くレンズ構成
を備え、
前記レンズ構成および前記ファイバは、前記ファイバの前記第2端において前記試料の画像化平面を画像化するよう互いに対して構成される装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記入射ビームはレーザビームである装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置であって、前記照射セレクタは、
複数の照射源であって、それぞれの照射源は前記ファイバのうちの1つの対応する第1端に位置し、それぞれの照射源はオフまたはオンされるよう構成可能である照射源、および
選択的に前記照射源をオンまたはオフするよう動作可能であるコントローラ
を備える装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の装置であって、前記照射セレクタは、
複数の照射源であって、それぞれの照射源はオフまたはオンされるよう構成可能であり、前記照射源の個数は前記ファイバの個数よりも少ない照射源、
前記照射源のそれぞれを前記ファイバの前記第1端の一つの近傍に位置付ける移動メカニズム、および
選択的に前記照射源をオンまたはオフし、前記移動メカニズムが前記照射源を前記ファイバの選択された第1端に位置付けるように動作可能であるコントローラ
を備える装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の装置であって、前記照射セレクタは、
単一の入射ビームを出力する単一のビーム発生器、
複数のマスク領域を備える可動基板であって、それぞれの異なるマスク領域は、透明および不透明部分の異なるセットを含み、それぞれのマスク領域は前記単一の入射ビームの断面の大部分をカバーするよう大きさが決められている可動基板、
前記可動基板を動かすことによって、前記基板の前記マスク領域のうちの選択されたものが前記単一の入射ビームの断面上に位置するようにする移動メカニズム、および
前記移動メカニズムが、前記基板の前記マスク領域の選択されたものを前記入射ビーム断面上に位置付けるよう動作可能であるコントローラ
を備える装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、前記単一のビーム発生器は、ガスレーザ発生器である装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の装置であって、前記照射セレクタは、
単一の入射ビームを出力する単一のビーム発生器、
前記単一の入射ビームを受け取り、複数の入射ビームを出力する回折光学要素、
前記入射ビームを受け取り、それらをそれぞれ前記第1ファイバ端の一つに向けて導くレンズ要素、
前記入射ビームを受け取り、閉鎖および開放位置に構成可能な複数のシャッタ、および
1つ以上の選択されたシャッタを開放または閉鎖するよう動作可能であるコントローラ
を備える装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記レンズ要素はレンズレット群のアレイである装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の装置であって、前記試料は、半導体デバイス、半導体ウェーハ、および半導体レチクルからなるグループから選択される装置。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれかに記載の装置であって、ファイバの長さを変えて前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減するファイバ変調器をさらに備える装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記ファイバ変調器は、前記ファイバの一部に結合され、圧電変調器に電圧差を印加することによって選択的に圧電変調器のサイズを変え、それにより前記結合されたファイバを伸長する電圧発生器を有する圧電変調器である装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記圧電変調器は、四角形の形状であり前記ファイバにエポキシで結合される装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置であって、前記圧電変調器は、周囲に前記ファイバが巻かれた円筒形状を有する装置。
【請求項14】
請求項1〜8のいずれかに記載の装置であって、前記入射ビームを受け取り、変化された位相を持つ前記入射ビームを出力し、それにより前記入射ビーム中のスペックルノイズを低減する回転ディフューザをさらに備える装置。
【請求項15】
試料を検査する検査システムであって、
請求項11〜13のいずれかに記載の装置、
前記1つ以上の入射ビームに応答して前記試料から放射される1つ以上の出力ビームを導く第2レンズ構成、および
前記1つ以上の出力ビームを受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生する検出器
を備える検査システム。
【請求項16】
請求項15に記載の検査システムであって、前記コントローラは、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料がなんらかの欠陥を有するかを決定するようさらに動作可能である検査システム。
【請求項17】
請求項16に記載の検査システムであって、前記コントローラは、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料を特徴付けるようさらに動作可能である検査システム。
【請求項18】
請求項15〜17のいずれかに記載の検査システムであって、前記第2レンズ構成は、前記出力ビームのプロファイルの選択された部分を伝達するよう構成可能である画像化開口を含む検査システム。
【請求項19】
請求項18に記載の検査システムであって、前記画像化開口は、前記出力ビームの全てを伝達し、前記出力ビームの非鏡面部分だけ伝達するよう構成可能であり、前記照射セレクタは、前記入射ビームの全てを前記第1ファイバ端の全ての上に伝達し、第1ファイバ端の外側環状部分上の暗視野モード検査に適する前記入射ビームの外側環状部分を伝達するよう構成可能である検査システム。
【請求項20】
請求項16に記載の検査システムであって、単一の入射ビームを前記試料に向けて導く照射源をさらに備え、前記照射源はオンまたはオフするよう構成可能である検査システム。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載の装置であって、前記ファイバは円形状の断面を有する管状をなす装置。
【請求項22】
請求項1〜20のいずれかに記載の装置であって、
約375nmおよび約405nmの間の波長をそれぞれ有する前記入射ビームを作る複数の光発生器、および
前記入射ビームの1つ以上の対応するものを前記光発生器の対応する1つ以上のものから受け取るようそれぞれ位置する複数の単一ステージ非線形結晶であって、それぞれの結晶は、前記受け取られた対応する1つの入射ビームの周波数を2倍にするか、または前記受け取られた対応する2つの入射ビームの周波数の和を取り、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記照射セレクタに向けて前記入射ビームを出力するよう構成される非線形結晶
をさらに備える装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置であって、前記光発生器はGaNベースのレーザダイオードである装置。
【請求項24】
請求項22に記載の装置であって、前記光発生器はパルス型レーザである装置。
【請求項25】
請求項22に記載の装置であって、前記光発生器は連続型レーザである装置。
【請求項26】
請求項22〜25のいずれかに記載の装置であって、それぞれの結晶は、1つの対応する入射ビームを受け取るよう位置付けられ、前記受け取られた対応する1つの入射ビームの周波数を2倍にして約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するよう構成された装置。
【請求項27】
請求項22〜25に記載の装置であって、それぞれの結晶は、2つの前記対応する入射ビームを受け取るよう位置付けられ、前記受け取られた対応する2つの入射ビームの周波数の和を取って約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長にし、それから前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するよう構成された装置。
【請求項28】
請求項26に記載の装置であって、それぞれの結晶は、前記循環する1つの対応する入射ビームの少なくとも一部を透過し、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長を有する前記入射ビームを前記照射セレクタに向けて反射する、複数のリフレクタまたはプリズムおよびダイクロイック要素の間で前記1つの対応する入射ビームを循環させるように位置付けられた複数のリフレクタおよびプリズムを有する外部共振器の一部であり、前記それぞれの結晶は、前記循環する1つの対応する入射ビームのパス内に位置付けられた装置。
【請求項29】
請求項22〜28のいずれかに記載の装置であって、それぞれの結晶は、KBBF(KBe2BO3F2)結晶である装置。
【請求項30】
請求項22〜28のいずれかに記載の装置であって、それぞれの結晶は、BBO(ベータBaB2O4)結晶である装置。
【請求項31】
試料を照射する方法であって、
1つ以上の入射ビームを複数の光ファイバの1つ以上の対応する第1端に選択的に伝達することによって、前記選択された1つ以上の入射ビームが前記ファイバの1つ以上の対応する第2端から出力されるようにすること、および
前記ファイバの前記第2端から出力された前記選択された1つ以上の入射ビームを前記試料に向けて導くこと
を含む方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、1つ以上の入射ビームを伝達することは、前記ファイバの対応する第1端に位置付けられた選択された1つ以上の照射源をオンまたはオフ状態に構成することを含む方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記ファイバの長さを変えることによって、前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減させることをさらに含む方法。
【請求項34】
試料を検査する方法であって、
請求項33に記載された方法、
前記1つ以上の入射ビームに応答して前記試料から放射する1つ以上の出力ビームを導くこと、および
前記1つ以上の入射ビームを検出器において受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生すること
を含む方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料がなんらかの欠陥を有するかを決定することをさらに含む方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法であって、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって、前記試料を特徴付けることをさらに含む方法。
【請求項37】
請求項34に記載の方法であって、前記出力ビームのプロファイルの選択された部分だけを伝達することをさらに含む方法。
【請求項38】
試料を検査する装置であって、
第1端および第2端をそれぞれ有する複数の光ファイバ、
複数の照射源であって、それぞれの照射源は、前記光ファイバの1つの対応する第1端に位置付けられ、それぞれの照射源は、オフまたはオンすることによって、1つ以上の入射ビームが前記ファイバの1つ以上の近接する第1端上に伝達されることによって、前記選択された1つ以上の入射ビームが前記ファイバの1つ以上の対応する第2端から出力されるよう構成可能な照射源、
前記ファイバの長さを変えることによって、前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減させるファイバ変調器、
前記ファイバの前記対応する1つ以上の第2端から出力された前記選択された1つ以上の入射ビームを受け取り、前記選択された1つ以上の入射ビームを前記試料に向けて導く第1レンズ構成、
前記1つ以上の入射ビームに応答して前記試料から放射される1つ以上の出力ビームを導く第2レンズ構成、
前記1つ以上の入射ビームを受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生する検出器、および
前記照射源を選択的にオンまたはオフにし、前記検出器からの前記画像または信号を分析することによって前記試料を特徴付けるコントローラ
を備える装置。
【請求項39】
試料を照射する装置であって、
それぞれ第1端および第2端を有する複数の光ファイバ、
複数の照射源であって、それぞれの照射源は、対応する第1ファイバ端に近接し、入射ビームを対応する第1ファイバ端上に伝達することによって、前記入射ビームが前記対応する第2ファイバ端から出力されるよう動作可能な照射源、
前記第2ファイバ端から出力された前記入射ビームを受け取り、前記入射ビームを前記試料に向けて導くレンズ構成であって、前記レンズ構成および前記ファイバは、前記ファイバの前記第2端において前記試料の画像化平面を画像化するよう互いについて構成されるレンズ構成、および
前記ファイバの長さを変えて前記1つ以上の入射ビーム中のスペックルノイズを低減するファイバ変調器
を備える装置。
【請求項40】
請求項39に記載の装置であって、前記ファイバ変調器は、前記ファイバの一部に結合され、圧電変調器に電圧差を印加することによって選択的に圧電変調器のサイズを変え、それにより前記結合されたファイバを伸長する電圧発生器を有する圧電変調器である装置。
【請求項41】
請求項40に記載の装置であって、前記圧電変調器は、四角形の形状であり前記ファイバにエポキシで結合される装置。
【請求項42】
請求項40に記載の装置であって、前記圧電変調器は、周囲に前記ファイバが巻かれた円筒形状を有する装置。
【請求項43】
試料を検査する装置であって、
それぞれが約375nmおよび約405nmの間の波長を有する1つまたは2つの入射ビームを作る1つまたは2つの光発生器、
(i)1つの光発生器からの1つの入射ビームを受け取り、前記1つの入射ビームの周波数を2倍にするか、または(ii)2つの光発生器からの2つの入射ビームを受け取り、前記2つの入射ビームの周波数の和を取るかのいずれかをするよう構成された単一ステージ非線形結晶であって、約187.5nmおよび約202.5nmの間の波長を有する入射ビームを前記照射セレクタに向けて出力するようさらに構成される単一ステージ非線形結晶、
前記単一ステージ非線形結晶からの前記入射ビームを受け取り、前記入射ビームを前記試料に導くよう構成される第2レンズ構成、
前記入射ビームに応答して前記試料から放射する1つ以上の出力ビームを導く第2レンズ構成、および
前記1つ以上の出力ビームを受け取り、前記1つ以上の出力ビームに基づいて画像または信号を発生する検出器
を備える装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−517230(P2007−517230A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547310(P2006−547310)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/043129
【国際公開番号】WO2005/065246
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(500049141)ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション (126)
【Fターム(参考)】