説明

真空処理装置

【課題】真空雰囲気と大気雰囲気とを切り替える真空室内における異物低減とスループット向上を両立できる真空処理装置を提供する。
【解決手段】複数のプロセス処理装置、該プロセス処理装置のそれぞれに試料を搬送するための真空搬送室、真空搬送室内に設置され試料の搬送を行う真空搬送ロボットと、大気中で、複数の試料を収納したカセットを備え、カセット内に収納された試料を搬送するための大気搬送室、該大気搬送室内に配置され試料の搬送を行う大気搬送ロボットと、前記真空搬送装置と大気搬送装置との間に配設されたロック室とを備えた真空処理装置において、前記真空処理装置を構成する室は、ベント用バルブ207を介して乾燥ガスを供給するガス供給路209とロック室内の湿度を検出する湿度センサ211を備え、真空排気に際して湿度が所定値以下となるまで前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給して、液体微粒子の発生を抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空処理装置に係り、特に、試料の搬送路に大気雰囲気と真空雰囲気とを切り替えるロック室を備えた真空処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAMあるいはマイクロプロセッサ等の半導体装置の製造工程においては、プラズマエッチング装置あるいはプラズマCVD装置等の半導体製造装置が用いられる。
【0003】
半導体製造装置における課題の1つとして被処理体である試料に付着する異物粒子数の低減が挙げられる。例えば、エッチング処理を行う半導体製造装置において、エッチング処理前における試料の微細パターン上に異物粒子が落下すると、落下した部位は局所的にエッチングが阻害されて、断線などの加工不良が生じて、歩留まりが低下する。
【0004】
このため、半導体製造装置、あるいは、製造工程の途中で試料を検査する半導体検査装置においては、異物粒子の発生を防ぐことが肝要であり、このため異物発生を防止する方法が多数提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、真空雰囲気と大気雰囲気とを切り替えるチャンバにおいて、チャンバ内を真空引きするに際して、バルブをゆっくり開けることによって、チャンバ内の急減圧を抑制し、急激な気流による異物の発生を防止することが示されている。なお、このバルブは、1個のバルブで初期排気時の気流の乱れを防止しつつ本排気まで行うことができるように構成されている。
【0006】
また、特許文献2には、徐々に真空排気するための低排気コンダクタンスの低速排気ラインと、高排気コンダクタンスの高速排気ラインを設置して、真空排気開始時には、低速排気ラインを用いて排気することにより、減圧速度が所定の値を超えないようにすることが示されている。また、閉状態又は開状態に2値制御可能な排気バルブと排気コンダクタンス制御バルブとを1つの排気ラインに直列に接続した例と、前記排気バルブと排気コンダクタンス制御バルブとを2つの排気ラインに並列に設置した例とが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−237361号公報
【特許文献2】特開平11−40549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、プラズマ処理装置などの真空処理装置では、マルチチャンバー化が進んでいる。マルチチャンバは、試料を搬送するための一式の搬送系に対して複数の処理室(チャンバ)を接続する方式である。マルチチャンバー化するメリットは、例えば製造装置1台あたりの試料の処理可能枚数が増加することにある。従って、搬送室に接続する処理室の数を1つから2→3→4と増加させる場合、単位時間あたりの試料の処理枚数も処理室が1つの場合に比べて2倍→3倍→4倍となることが望まれる。しかし、実際には処理室を増加させても単位時間あたりの処理可能枚数は期待ほど増加しない。その要因の1つとして、ロック室のスループット向上が困難なことが挙げられる。
【0009】
ロック室では、大気圧から真空へ減圧する際の真空引きと、真空から大気へ加圧する際のベント(給気)が行われる。
【0010】
ベントおよび真空引きの際に、速度を上げて大気雰囲気と真空雰囲気の切替時間を短縮すると、ロック室内における気流が急激に速くなり、異物粒子の舞い上げ量が増加する。さらに、真空引きに関しては、排気段階の初期において気体温度が急激に低下し、ロック室内に存在する残留ガスが凝縮し、液体微粒子が生成する。このような微粒子は半導体デバイスの歩留まり低下を発生させる。
【0011】
前記特許文献1および特許文献2においては、これら、異物の舞い上げ量の低減、液体微粒子の発生防止方法について言及しているが、スループット向上の観点については、言及するところがない。
【0012】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、真空雰囲気と大気雰囲気とを切り替える真空室内における異物低減とスループット向上を両立できる真空処理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
【0014】
複数のプロセス処理装置、該プロセス処理装置のそれぞれに試料を搬送するための真空搬送室、真空搬送室内に設置され試料の搬送を行う真空搬送ロボットと、大気中で、複数の試料を収納したカセットを備え、カセット内に収納された試料を搬送するための大気搬送室、大気搬送室内に配置され試料の搬送を行う大気搬送ロボットと、前記真空搬送装置と大気搬送装置との間に配設されたロック室とを備えた真空処理装置において、前記真空処理装置を構成する室は、ベント用バルブを介して乾燥ガスを供給するガス供給路、前記室を排気する真空ポンプおよび室内の湿度を検出する湿度センサを備え、真空排気に際して湿度が所定値以下となるまで前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給して、液体微粒子の発生を抑制する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上の構成を備えるため、真空雰囲気と大気雰囲気とを切り替える真空室内における異物低減とスループット向上を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例に係るプラズマエッチング処理装置を示す図である。
【図2】プラズマエッチング装置に設けられたロック室の詳細を示す図である。
【図3】ロック室排気時の圧力変化を示す図である。
【図4】ロック室内の圧力制御例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例に係るプラズマエッチング処理装置を示す図であり、図1(a)は上面断面図、図1(b)は斜側面図である。
【0018】
真空搬送室102には4つの真空処理室を構成するプラズマ処理室101(101−1〜101−4)が接続されており、各プラズマ処理室には、図示しない減圧用の真空ポンプが接続されている。真空搬送ロボット103を備えた真空搬送室102と大気搬送ロボット105を備えた大気搬送室104は、2つのロック室106(106−1,106−2)を介して接続されている。
【0019】
例えばロック室106−1はロードロック室として使用され、ロック室106−2はアンロードロック室として使用される。ここで、ロードロック室は大気搬送室から真空搬送室へ試料を搬入する際に用いられ、アンロードロック室は真空搬送室から大気搬送室へ試料を搬出する際に用いられる。なお、各ロック室はロードロック室とアンロードロック室を兼用することもできる。大気搬送ロボット105は、試料を、カセット108(108−1〜108−3)、アライメントユニット107およびロック室106の間で一枚ずつ搬送する。
【0020】
ロック室106−1に搬入された試料は、ロック室内に配置した試料台上に積置される。ロック室内部が減圧された後、真空ロボット103は試料をプラズマ処理室101−1、101−2、101−3、101−4に移送する。処理室内には処理用ガスを導入すると共に、処理室を図示しない真空ポンプにより排気して所定の圧力(真空圧)に調節する。この状態で、処理室101内の試料上方の空間に電界または磁界を供給しれ処理用ガスをプラズマ化し、このプラズマを用いて試料表面を処理する。
【0021】
以上の処理は密封されたプラズマ処理室101−1、101−2、101−3、101−4内で別々に実行される。このため、ロードロック室106−1におけるベントあるいは真空引きの速度が遅くなればなる程、プラズマ処理室に空き時間が発生する。また、各プラズマ処理室での処理が同時に終了した場合、アンロードロック室106−2で試料の搬送律速が発生する。
【0022】
このように、ロック室106−1、106−2のベントあるいは排気に要する時間が長くなると、スループットが低下する。しかし、ベントあるいは排気に要する時間を短縮すると、ロック室内における気流が急激に速くなり、異物の舞い上げ量が増加する。また、粗引き排気の際に、気体温度が急激に低下し、液体微粒子が生成する。
【0023】
このため、ロック室内における異物低減とスループット向上の両立は困難である。
【0024】
図2は、プラズマエッチング装置に設けられたロック室106の詳細を示す図である。図2に示したように、ロック室106には、減圧用の真空ポンプ(ドライポンプ)201、真空ポンプ201とロック室106を接続する排気ライン(202,203)、および前記排気ラインの途中に設けられた真空排気バルブ204からなる真空排気系205が設置されている。なお、前記排気ラインの途中には、オリフィスなどの絞り弁を取り付けても良い。
【0025】
ロック室106には、ガスディーフューザー206、ベント用バルブ207、レギュレーター208からなるベントガス供給系209が接続されている。210はCPU等の演算器及びRAM等の記憶手段とを備えた制御部であり、真空排気時に湿度センサ211の値を監視し、ベント用バルブ207を制御する。なお、ロック室106−1と106−2間には図2で説明した基本構成について相違はない。
【0026】
図3は、ロック室排気時の圧力変化を示す図である。図3に示すように従来例Bにおいては、急激な減圧に起因する液体微粒子の生成を懸念し、ロック室の排気は徐々に行う。このため、所定の圧力値(排気終了圧力P0に達するまでの排気時間t0が長くなり、スループットが低下する。実施例Aでは、真空排気時に、窒素パージを加え、急激な圧力の低下を抑制する。
【0027】
本実施形態においては、制御部210は、ロック室106内の湿度センサ211をモニタリングし、ロック室106内部の相対湿度(RH)が所定値以下となるように、ベント用バルブ207または真空排気バルブ204の開度あるいは真空ポンプ201の動作を調節してロック室106内部の排気の量を調整する。なお、パージするガスとしては乾燥窒素あるいは乾燥空気を用いることができる。
【0028】
ロック室106を真空排気するとき、ロック室内にある半導体ウエハ等の被処理体の汚染を低減するためには、排気中のロック室106内部で液体微粒子が形成されるのを抑制することが必要となる。このため、本実施形態では真空排気の工程においてロック室106内部のガスの条件及び排気の条件を調節している。
【0029】
すなわち、排気工程の初期において相対湿度を所定の値以下となるように調節する。このために、ロック室106内を排気しつつ加熱して高温にされた、または乾燥された不活性ガス(例えば窒素ガス)を導入する。この際に、ロック室106内部の空間は所定の相対湿度以上となるように排気の量が調節され、ロック室内の圧力、減圧速度が調節される。ここでは、ロック室106内部には窒素ガスを導入すると共に相対湿度を30%以下、望ましくは20%以下の値以下に維持する。
【0030】
なお、真空排気時における液体微粒子の形成を抑制するために必要とされる相対湿度の例は、solid state technology 日本版 November 1990 29-34頁に記載されている。
【0031】
この文献によれば、まず、真空排気の過程において、断熱度に関する指標Z(無次元の数)を算出する。排気の時定数τ、ロック室内壁から不活性ガスへの熱浸透速度ω、ロック室内の容積をロック室内壁の表面積で割った数をζとした場合、Zは以下の式で表される。
【0032】
Z=τω/ζ・・・(1)
ここで、Z=0の場合は、真空排気は断熱的であり、3つの境界条件、即ち無限大の排気速度、ゼロに近い熱伝達速度、極端に大きなロック室のいずれかに対応する。Z=∞の場合は、真空排気は等温的であり、非常に遅い排気時間、高い熱伝達率、小さなロック室、等に対応する。
【0033】
前記文献によれば、真空に排気される容器内部での凝縮や核形成の臨界飽和値Sc及び真空排気時に起こる最大飽和比Smaxは湿度とZの関数である。例えば、ロック室の容積を3000cm3、表面積を1500cm2、ωを6.73cm/sec(初期の温度298K、圧力760Torr)、排気の時定数を3.2secとすると、Z≒10.8となり、所定のSmaxの値を用いると初期の湿度は20%以下であれば、液体微粒子の生成を防止することができる。
【0034】
つまり、排気の時定数が定まれば、ロック室106内での液体微粒子の生成を抑制できる相対湿度(RH)の許容値が計算でき、RHを所定の値以下に維持することで異物の生起を抑制することができる。
【0035】
本実施形態では、真空排気の工程の初期において、窒素パージを加えてロック室106内部をそのガスの相対湿度が20%以下となるように、粗引き排気される。このとき、窒素ガスの供給量あるいはロック室106内部の排気量は制御部210からの指令に基づいて調節される。
【0036】
その後、相対湿度が20%以下となったことが湿度センサ211からの出力により検出されると、制御部210はベント用バルブ207、真空排気バルブ204或いは真空ポンプ201に指令を発してロック室106の排気の量を増大させて目標の圧力まで減圧を行う。例えば、ベント用バルブ207を閉塞あるいは開度を小さくする、さらには真空排気バルブ204を開放して排気の量を大きくする。また、最大の排気の量まで増大して減圧の速度を増大させても良い。
【0037】
また、液体微粒子の形成を抑制するため、図示しないヒータにより加熱してロック室106の内部および内部のガスの温度を所定の値以上に維持しても良い。維持する温度は内部で蒸気の凝縮が開始される温度以上とすることが望ましい。具体的には5℃以上の値に維持することが望ましい。また、通常の排気中はロック室内のガス温度はクリーンルーム等のプラズマエッチング装置が設置される建屋内部の室温より低下している。このため上記室温と5℃との間の値以上に維持しても良い。
【0038】
また、このような排気の量の増大の可否の判定は、湿度センサ211の出力から検出された相対湿度の値だけでなく検出されたロック室106内部の圧力の値を用いても良い。例えば上記のように窒素ガスを供給しつつロック室106内部を排気して減圧し、その圧力が所定の値、例えば200torr望ましくは100torrあるいは10kPa以下になったことを検出した後、制御部210からの指令によりロック室106内部の排気の量を増大するように構成しても良い。
【0039】
図4は、ロック室内の圧力制御例を示す図である。ウエハの搬送処理に際して、まず、ステップ401において、ロック室内を真空状態から大気に戻すため、窒素バルブを開にする。ステップ402において、窒素ベントが開始され、ある所定の圧力値(例えば10kPa以上、望ましくは大気圧と同等かそれ以上)になるまでロック室106内部をベントして圧力を上昇させる。ベント終了後、ステップ403において、窒素バルブを閉にする。
【0040】
ベントが終了すると、ステップ404において、大気搬送室104とロック室106とを区切るゲートバルブを開にし、ステップ405において、半導体ウエハ等の被処理体をロック室内へ搬送する。被処理体の搬送が終わると、ステップ406において、ロック室106と真空搬送室102を区切るゲートバルブを閉にする。
【0041】
ゲートバルブを閉にすると、大気状態から真空状態に粗引き排気を行うために、ステップ407において、真空排気バルブ204の開度を大きく(または開放)して粗引き排気を開始する。本実施形態では、ステップ408において、並行して窒素ガス用のベント用バルブ207を所定の開度に開き(または開放し)、ロック室106内部の粗引き排気と並行して窒素パージを行う(ステップ409)。
【0042】
ここで、湿度センサ211からの出力に基づいてロック室106内部の湿度を検出しその湿度が所定の値(例えば20%)以下となった時点で、ベント用バルブ207の開度を低減(または閉鎖)して窒素ガスの導入を低減(または停止)して粗引き排気を継続する(ステップ411)。この際、真空排気バルブ204または真空ポンプ201の動作を調節して真空排気の量を増大させてロック室106内部の圧力の減少の割合を増大させても良い。 この後、ロック室106内の圧力が50Pa以下になったことを判定し(ステップ412)、50Pa以下になったと判定されれば真空排気バルブ204の開度を小さく(または閉鎖)して真空排気を終了とする(ステップ413)。
【0043】
上記の例では、ロック室106内部の真空排気の初期に窒素ガスを供給しつつ排気を行っているが、排気の前に窒素ガスを供給し、ロック室106内部のガスの相対湿度が所定値まで低下したことを湿度センサ211の出力から検出した後に、真空排気バルブ204を開放してロック室106内部の真空排気を開始しても良い。この場合、一旦ロック室106内部の圧力は増大する。また、排気の量の調節は上記オリフィスによって行っても良い。
【0044】
また、大気圧から所定の真空度(50pa)まで排気する際に、ステップ408ないし411と同様に真空排気バルブ204を介した真空ポンプ201による排気と並行して高温のまたは乾燥した窒素ガスを導入し、ロック室106内部の相対湿度が所定の値(例えば20%)以下になったことを検出した後、ベント用バルブ207を開度を低下(または閉塞)して窒素ガスの導入を低減(停止)するとともに、真空排気バルブ204の開度は所定の値としたままで、ロック室106内の圧力が所定値(100torr或いは10kPa)以下になるまでロック室106内部の排気を排気の量を増大して継続することができる。
【0045】
この際に、ロック室106内部の温度を例えば5℃以上の値に維持するように排気の量を制御部210からの指令に基づいて調節しても良い。その後、圧力値が所定値以下となったことを検出した後に真空排気バルブ204の開度または真空ポンプ201の回転数を増大させて排気の量をさらに増大させて排気することができる。すなわち排気速度を複数回にわけて排気の量を変化させて排気することができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、粗引き排気時に、窒素パージを併用することにより、排気の初期段階での急激な減圧を抑制することができる。これにより液体微粒子の生成を抑制できる。また、乾燥窒素ガスを最適なタイミングで供給し、高速に排気することで、ロック室内を高速に減圧し、また大気圧に加圧することができる。これにより、生産性に優れた高歩留の真空処理装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0047】
100 プラズマエッチング装置
101 プラズマ処理室
102 真空搬送室
103 真空搬送ロボット
104 大気搬送室
105 大気搬送ロボット
106 ロック室
107 アライメントユニット
108 カセット
201 真空ポンプ
202 排気ライン
203 排気ライン
204 真空排気バルブ
205 真空排気系
206 ガスディフューザ
207 ベント用バルブ
208 レギュレータ
209 ベントガス供給系
210 制御部
211 湿度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプロセス処理装置、該プロセス処理装置のそれぞれに試料を搬送するための真空搬送室、真空搬送室内に設置され試料の搬送を行う真空搬送ロボットと、
大気中で、複数の試料を収納したカセットを備え、カセット内に収納された試料を搬送するための大気搬送室、大気搬送室内に配置され試料の搬送を行う大気搬送ロボットと、
前記真空搬送装置と大気搬送装置との間に配設されたロック室とを備えた真空処理装置において、
前記真空処理装置を構成する室は、ベント用バルブを介して乾燥ガスを供給するガス供給路、前記室を排気する真空ポンプおよび室内の湿度を検出する湿度センサを備え、真空排気に際して湿度が所定値以下となるまで前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給して、液体微粒子の発生を抑制することを特徴とする真空処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記真空ポンプによる真空排気の初期に前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給しつつ排気を行うことを特徴とする真空処理装置。
【請求項3】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給し、室の内部ガスの湿度が所定値以下となったとき前記真空ポンプによる真空排気を開始することを特徴とする真空処理装置。
【請求項4】
請求項1記載の真空処理装置において、
前記真空ポンプによる真空排気の初期に前記ベント用バルブを開いて乾燥ガスを供給しつつ排気を行い、室の圧力が所定値に達したとき真空ポンプによる排気量を増大せしめることを特徴とする真空処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−228397(P2011−228397A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95114(P2010−95114)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】