説明

着脱ユニット、現像剤収容器および画像形成装置

【課題】
複数の着脱ユニットに設けられた通信タグ同士が、装置本体を経由しないで通信することができる着脱ユニット、現像剤収容器および画像形成装置を提供する。
【解決手段】
カートリッジK(120)、カートリッジC(130)、カートリッジM(140)、カートリッジY(150)には、それぞれ通信タグK(121)、通信タグC(131)、通信タグM(141)、通信タグY(151)が備えられ、それぞれの通信タグは互いに通信可能に有線接続される。また、それぞれの通信タグは、通信部106と無線プロトコル通信できる。そして、それぞれの現像機は、ロータリー112に着脱可能に装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱ユニット、現像剤収容器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷装置の分野でデータ出力のカラー化が進み、カラープリンタの需要が増加している。
【0003】
カラー印刷は、一般にC(Cyan)、M(Magenta)、Y(Yellow)、K(black)の4色のトナーによって印刷される。
【0004】
4色のトナーカートリッジは、それぞれの色のトナーを現像する現像機に取り付けられる。
【0005】
そこで、4色のトナーカートリッジは、同じ色のトナーの現像機に取り付けられる必要があり、間違って他の色の現像機に取り付けられると誤印刷の原因となる。
【0006】
特許文献1では、大きな単一のアンテナ31が画像形成部に配設され、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、黄色(Y)、黒色(K)のトナーカートリッジにアンテナを介して無線通信を行うことができるRFIDタグが配設される。 そして、RFIDタグの取付位置が色毎に変えられることで、トナーカートリッジの取付位置の間違いを検知することができる印刷装置が提案されている。
【0007】
また、特許文献2には、トナーカートリッジに無線通信方式の情報記録装置を備え、画像形成装置内に、YMCKの各色のトナーカートリッジに対応するアンテナをそれぞれ備え、トナーカートリッジの情報記録装置と通信する際には、アンテナ切替部で使用するアンテナが選択されて通信が行われる画像形成装置が提案されている。
【0008】
また、特許文献3には、4サイクルの回転式現像装置に取り付けられるトナーカートリッジが無線通信タグを有しており、この無線通信タグと画像形成装置に設けられたアンテナとの距離が一定になり、無線通信タグとアンテナとの通信が安定して行われる画像形成装置が提案されている。
【0009】
また、特許文献4には、4サイクルの回転式現像装置において、現像機の回転に伴って、現像機により現像される位置と現像機のメモリが更新される位置とが予め設定され、その位置に位置する現像機について現像、メモリの更新の処理が行われる画像形成装置およびその調整方法が提案されている。
【特許文献1】特開2005−257816号公報
【特許文献2】特開2001−296775号公報
【特許文献3】特開2007−17463号公報
【特許文献4】特開2006−259069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明は、複数の着脱ユニットに設けられた通信タグ同士が、装置本体に設けられる通信タグと通信するための通信部を経由しないで通信することができる着脱ユニット、現像剤収容器および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する為、請求項1の発明の着脱ユニットは、装置本体に複数着脱可能に設けられた着脱ユニットであって、複数の前記着脱ユニットのそれぞれに取り付けられ、装置本体を経由せずに互いに通信可能とされた通信装置を有するように構成される。
【0012】
また、請求項2の発明の着脱ユニットは、画像形成装置本体に複数着脱可能に設けられた着脱ユニットであって、複数の前記着脱ユニットのそれぞれに取り付けられ、画像形成装置本体を経由せずに互いに通信可能とされた通信装置を有するように構成される。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記着脱ユニットは画像形成に用いられる現像剤を収容する現像剤収容器であるように構成される。
【0014】
また、請求項4の発明は、画像形成装置本体に複数着脱可能に設けられ、画像形成に用いられる現像剤を収容する現像剤収容器であって、複数の前記現像剤収容器は、互いに通信可能とされた通信装置をそれぞれ有し、前記画像形成装置は、前記現像剤収容器に取り付けられた前記通信装置と通信する制御部を備え、前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能である現像剤収容器であるように構成される。
【0015】
また、請求項5の発明の画像形成装置は、画像形成部を有する画像形成装置であって、前記画像形成部に着脱可能に取り付けられ、前記画像形成部に供給する現像剤を収容する複数の現像剤収容器と、前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置であって、記憶手段を有するとともに前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置と互いに通信可能に接続されるマスタ通信装置と、前記マスタ通信装置が取り付けられた現像剤収容器以外の他の現像剤収容器に取り付けられる通信装置であって、記憶手段を有するとともに前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置と互いに通信可能に接続されるスレーブ通信装置と、前記画像形成装置に設けられ、前記マスタ通信装置と通信する制御部と、を有し、前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能であるように構成される。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記制御部は、前記マスタ通信装置を介して、前記スレーブ通信装置と通信するように構成される。
【0017】
また、請求項7の発明は、請求項5または6の発明において、前記マスタ通信装置は、前記スレーブ通信装置との間の通信により、前記現像剤収容器の誤装着を検出する検出手段を有するように構成される。
【0018】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記スレーブ通信装置は、前記マスタ通信装置から送信されたパルス信号に基づきパルス信号を追加して発生し、前記マスタ通信装置は、前記スレーブ通信装置から返信されたパルス信号の数に基づき前記現像剤収容器の装着もれを検出するように構成される。
【0019】
また、請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記スレーブ通信装置は、前記マスタ通信装置から送信された信号に基づき所定のパルス幅のパルス信号を追加して発生し、前記マスタ通信装置は、前記スレーブ通信装置から返信されたパルス信号に基づき前記現像剤収容器の装着もれを検出するように構成される。
【0020】
また、請求項10の発明は、請求項5または6の発明において、前記マスタ通信装置或いは前記スレーブ通信装置と通信可能に接続される通信装置であって記憶手段を有する通信装置が取り付けられたユニットを更に備え、前記制御部は、前記マスタ通信装置を介して、前記ユニットに取り付けられる通信装置と通信するように構成される。
【0021】
また、請求項11の発明の画像形成装置は、像担持体に対向する回転体に装着され、前記像担持体に可視像を形成する複数の現像機と、前記複数の現像機にそれぞれ着脱可能に設けられ、該現像機に現像剤を供給する複数の現像剤供給器と、前記複数の現像剤供給器に取り付けられ、記憶手段を有するとともに互いに通信可能に接続される通信装置と、前記回転体の外部に配置される通信部と、前記通信部と通信を行う1つの前記通信装置を介して前記複数の通信装置と通信を行う制御部とを有し、前記通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能であるように構成される。
【0022】
また、請求項12の発明は、請求項11の発明において、前記通信部は、前記現像機が前記像担持体に対向しているときに、該現像機に設けられた現像機供給器に取り付けられる通信装置と通信可能な位置に設けられるように構成される。
【0023】
また、請求項13の発明は、請求項11の発明において、前記通信部は、前記現像機が前記像担持体に対向していないときに、該現像機に設けられた現像機供給器に取り付けられる通信装置と通信可能な位置に設けられるように構成される。
【0024】
また、請求項14の発明は、請求項13の発明において、前記制御部は、前記1つの通信装置を介して前記複数の通信装置との通信中に、前記像担持体と対向している現像機による現像処理が終了したときには、前記複数の通信装置との通信を中断して、前記回転体を回転させて次の現像機による現像処理を優先させ、次の現像機が前記像担持と対向したときに、該現像機に取り付けられた通信装置を介して前記通信を再開するように構成される。
【発明の効果】
【0025】
請求項1の発明によれば、本構成を備えない場合と比較して、着脱ユニットの通信装置と通信するための装置本体に備えられる通信機器をより小さくすることができるという効果を奏する。
【0026】
請求項2乃至3のいずれかの発明によれば、本構成を備えない場合と比較して、着脱ユニットの通信装置と通信するための画像形成装置本体に備えられる通信機器をより小さくすることができるという効果を奏する。
【0027】
請求項4の発明によれば、本構成を備えない場合と比較して、現像剤収容器に取り付けられる通信装置と通信するための通信機器をより小さくすることができるという効果を奏する。
【0028】
請求項5または6の発明によれば、本構成を備えない場合と比較して、現像剤収容器に取り付けられる通信装置と通信する為の通信機器をより小さくすることができるという効果を奏する。
【0029】
請求項7乃至9のいずれかの発明によれば、現像剤収容器の誤装着が検出されるという効果を奏する。
【0030】
請求項10の発明によれば、画像形成装置の制御部が、ユニットに取り付けられた通信装置と通信することができるという効果を奏する。
【0031】
請求項11の発明によれば、通信部が1つの通信装置と通信していれば、他の通信装置と通信する為に回転体を回転させるという必要がないという効果を奏する。
【0032】
請求項12の発明によれば、現像機が像担持体に現像処理を行っている状態にでも、画像形成装置の通信部は複数の通信装置と通信を行うことができるという効果を奏する。
【0033】
請求項13の発明によれば、現像機が像担持体と対向しない位置であるホームポジションに位置する状態でも、通信部が複数の通信装置と通信を行うことができるという効果を奏する。
【0034】
請求項14の発明によれば、制御部と通信装置との通信よりも、現像機による現像処理が優先されるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0036】
まず、本発明に係る画像形成装置1について図1を参照して説明する。
【0037】
図1は、画像形成装置1の一部の構成を示した模式図である。
【0038】
図1に示すように、画像形成装置1は、タンデム方式によりトナーの現像を行う画像形成装置である。
【0039】
画像形成装置1は、用紙トレイ2、中間転写ユニット3、転写ローラ4、定着機5、CPU(Central Processing Unit)6、通信部7、印刷機構K(8)、印刷機構C(9)、印刷機構M(10)、印刷機構Y(11)、カートリッジK(20)、カートリッジC(30)、カートリッジM(40)、カートリッジY(50)を有する。
【0040】
尚、印刷機構K(8)、印刷機構C(9)、印刷機構M(10)、印刷機構Y(11)を総称して呼ぶ場合は印刷機構13と呼び、カートリッジK(20)、カートリッジC(30)、カートリッジM(40)、カートリッジY(50)を総称して呼ぶ場合はカートリッジ60と呼ぶ。
【0041】
画像形成装置1の用紙トレイ2は、画像が形成される用紙を蓄積する。
【0042】
中間転写ユニット3は、印刷機構によって形成されたトナー像を転写ローラ4に搬送する。
【0043】
転写ローラ4は、中間転写ユニット3によって搬送されたトナー像を、用紙トレイ2より搬送された用紙に転写する。
【0044】
定着機5は、転写ローラ4によって用紙に転写されたトナーを、用紙に定着させる。
【0045】
CPU6は、画像形成装置1の統括的な制御を行い、通信部7を介して、各カートリッジ60に設置される通信タグ61と通信を行う。
【0046】
通信部7は、CPU6と有線接続されたアンテナであり、アンテナ機能を利用して、通信タグK(21)と無線プロトコル通信を行う。
【0047】
印刷機構K(8)は、黒色(black)のトナー像を中間転写ユニットに転写し、そのため、現像機、感光体、帯電機、露光装置などを備える。
【0048】
印刷機構C(9)は、シアン色(Cyan)のトナー像を中間転写ユニットに転写し、そのため、現像機、感光体、帯電機、露光装置などを備える。
【0049】
印刷機構M(10)は、マゼンタ色(Magenta)のトナー像を中間転写ユニットに転写し、そのため、現像機、感光体、帯電機、露光装置などを備える。
【0050】
印刷機構Y(11)は、黄色(Yellow)のトナー像を中間転写ユニットに転写し、そのため、現像機、感光体、帯電機、露光装置などを備える。
【0051】
カートリッジK(20)、カートリッジC(30)、カートリッジM(40)、カートリッジY(50)は、それぞれユーザが着脱可能なユニットとしての意味で、CRU(Customer Replacement Unit)とも呼ばれる。
【0052】
そして、カートリッジK(20)は、黒色のトナーを収容し、印刷機構K(8)に着脱可能に装着され、印刷機構K(8)に黒色のトナーを供給する。
【0053】
また、カートリッジK(20)には、通信タグK(21)が取り付けられている。
【0054】
カートリッジC(30)は、シアン色のトナーを収容し、印刷機構C(9)に着脱可能に装着され、印刷機構C(9)にシアン色のトナーを供給する。
【0055】
また、カートリッジC(30)には、通信タグC(31)が取り付けられている。
【0056】
カートリッジM(40)は、マゼンタ色のトナーを収容し、印刷機構M(10)に着脱可能に装着され、印刷機構M(10)にマゼンタ色のトナーを供給する。
【0057】
また、カートリッジM(40)には、通信タグM(41)が取り付けられている。
【0058】
カートリッジY(50)は、黄色のトナーを収容し、印刷機構Y(11)に着脱可能に装着され、印刷機構Y(11)に黄色のトナーを供給する。
【0059】
また、カートリッジY(50)は、通信タグY(51)が取り付けられている。
【0060】
それぞれのカートリッジ60に取り付けられる通信タグ(通信タグK(21)、通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51))を総称して通信タグ61と呼び、説明を行う。 通信タグ61は、絶縁性の基板を有し、また、その基板内には、メモリを内蔵した半導体チップと、導電性材料がコイル状に巻かれて形成されるタグ側アンテナと、有線の通信インタフェース(I/F)とが存在し、そして、タグ側アンテナと有線の通信I/Fとは、半導体チップに接続される。 通信タグ61内に存在する半導体チップは、各カートリッジ60についての画像形成処理状況、製造年月日、使用開始された使用開始日などの情報が記憶可能であり、且つ、不揮発性であるため電源を必要とせず、記憶内容が保持される。 また、通信タグ61に存在する半導体チップは、有線の通信I/Fを介して、有線で接続される他のカートリッジ60の半導体チップと12Cプロトコル通信を行う。 また、通信タグ61は、CRUであるカートリッジ60内に存在するメモリとしてCRUM(Customer Replacement Unit Memory)とも呼ばれる。
【0061】
尚、黒色のカートリッジK(20)に設置される通信タグK(21)は、内部に有するタグ側アンテナを使用して、通信部7と無線プロトコル通信を行う。
【0062】
このように構成される画像形成装置1では、CPU6が通信部7を介して黒色のカートリッジK(20)の通信タグK(21)と無線プロトコル通信を行い、また、通信タグK(21)が、通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51)と有線プロトコル通信を行うことで、CPU6は、通信タグK(21)を介して、通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51)と通信することができる。
【0063】
そして、CPU6は、4色のカートリッジ60の配置場所の正誤などを検知する。
【0064】
次に、CPU6と通信タグ61との通信状態について図2を参照して説明する。
【0065】
図2は、CPU6と通信タグ61との通信状態を示した模式図である。
【0066】
図2に示すように、CPU6は通信部7と有線で接続される。
【0067】
また、図2に示すように、印刷機構K(8)に対応して黒色のカートリッジK(20)が取り付けられ、印刷機構C(9)に対応してシアン色のカートリッジC(30)が取り付けられ、印刷機構M(10)に対応してマゼンタ色のカートリッジM(40)が取り付けられ、印刷機構Y(11)に対応して黄色のカートリッジY(50)が取り付けられる。
【0068】
また、カートリッジK(20)に設置される通信タグK(21)と、カートリッジC(30)に設置される通信タグC(31)と、カートリッジM(40)に設置される通信タグM(41)と、通信タグY(51)に設置される通信タグY(51)とは有線でバス接続され、有線の12Cプロトコル通信が可能とされる。または、通信タグ61同士が画像形成装置1を経由せず接触して通信してもよい。
【0069】
そして、通信部7と通信タグK(21)との間では、無線プロトコル通信が可能である。
【0070】
第1実施例では、通信部7が無線プロトコル通信する対象は、通信タグK(21)だけだが、1つの通信タグ61に限られず複数の通信タグ61と無線プロトコル通信がされてもよい。 但し、画像形成装置1内にN個の通信タグ61が存在する場合には、通信部7が無線プロトコル通信する対象の通信タグ61は(N−1)個の通信タグ61とする。
【0071】
また、第1実施例では、通信部7が無線プロトコル通信する対象は、トナーを収容するカートリッジ60に備えられる通信タグ61を説明するが、カートリッジ60だけに限らず、画像形成装置1での画像形成に必要な、定着、転写、給紙、プロセス、オプショントレイ、排出トレイ等の装置で着脱可能にユニット化したものに設置される通信タグであってもよい。
【0072】
このように構成される着脱可能なカートリッジ60は、カートリッジ60に設けられた通信タグ61同士が、画像形成装置1本体に設けられる通信部7を経由しないで互いに通信可能である。
【0073】
次に、このように構成されるカートリッジ60の配置場所の正誤の検知について図3を参照して説明する。
【0074】
図3に示すように、印刷機構K(8)に対応してカートリッジK(20)が取り付けられ、印刷機構C(9)に対応してカートリッジC(30)が取り付けられ、印刷機構M(10)に対応してカートリッジM(40)が取り付けられ、印刷機構Y(11)に対応してカートリッジY(50)が取り付けられることが、各々のカートリッジ60が正しく取り付けられた位置である。
【0075】
そして、図3を参照して説明する場合には、それぞれ、通信タグC(31)はパルス数が1のパルスを、通信タグM(41)はパルス数が2のパルスを、通信タグY(51)はパルス数が3のパルスを受信すると、スレーブである各々の通信タグ61は、各々が設置されるカートリッジ60が正しい印刷機構13に対応して取り付けられていると確認する。
【0076】
まず、図3に示すように、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグK(21)がマスタとなり、他の通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51)がスレーブとなる。
【0077】
そして、図3に示すように、通信タグK(21)は、隣の印刷機構C(9)に対応して取り付けられている通信タグ61に対してパルス数が1のパルスを送信する(参照番号301)。
【0078】
通信タグC(31)は、パルス数が1のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0079】
そして、通信タグC(31)は、印刷機構M(10)に対応して取り付けられている通信タグ61に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0080】
そうすると、通信タグM(41)は、パルス数が2のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0081】
そして、通信タグM(41)は、印刷機構Y(11)に対応して取り付けられている通信タグY(51)に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0082】
そうすると、通信タグY(51)は、パルス数が3のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0083】
そして、通信タグY(51)は、マスタとなった通信タグ61である通信タグK(21)に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0084】
そうすると、通信タグK(21)は、通信タグY(51)からパルス数が4のパルスを受信するので、4つのカートリッジ60が取り付けられていると確認する。
【0085】
また、スレーブの通信タグ61を備えるカートリッジ60が間違った位置に取り付けられた場合(印刷機構13に間違った対応でカートリッジ60が取り付けられた場合)には、その通信タグ61からマスタの通信タグK(21)に、間違った位置に取り付けられた旨の通知が行われる。
【0086】
通信タグK(21)は、スレーブの通信タグ61から間違った位置に取り付けられた旨の通知は送られなかった場合には、スレーブの通信タグ61のあるカートリッジ60は全て正しい位置の印刷機構13に対応して取り付けられていることを確認する。
【0087】
しかし、それぞれのスレーブの通信タグ61がパルスを受信したときに正しい位置に取り付けられていることを確認できなくて間違った位置に取り付けられていることが確認された場合には、その通信タグ61からマスタの通信タグK(21)に、その通信タグ61の番号と間違った位置に取り付けられていることと、受信したパルス数とを送信する。 その送信を受けたマスタの通信タグK(21)は、取り付け位置の間違われた通信タグ61の種類を確認し、また、受信したパルス数に基づいて間違ってカートリッジ60が取り付けられた印刷機構13の種類を確認する。
【0088】
もし、カートリッジM(40)が間違って印刷機構C(9)に対応して取り付けられていた場合には、通信タグM(41)は、通信タグK(21)からパルス数が1のパルスを受信する。 パルス数が1のパルスを受信した通信タグM(41)は、受信したパルス数が、自らが正しい位置にいる場合に受信するパルス数である2のパルスとは異なっているので、自らは間違った位置にいると確認して、マスタである通信タグK(21)に通信タグM(41)は間違っている位置に取り付けられていることと、受信したパルス数は1であることを通知する。
【0089】
マスタの通信タグK(21)は、通信タグY(51)から受信したパルス数が4のパルスに基づいてカートリッジ60は全て取り付けられていると確認し、その後、通信タグM(41)から受信した内容に基づいて、パルス数が1のパルスを受信した通信タグM(41)は、印刷機構C(9)の場所に間違って取り付けられていると判断する。
【0090】
尚、マスタの通信タグK(21)は、CPU6にカートリッジ60の取付位置の正誤についての情報を送信し、CPU6によってその情報がユーザに表示されてもよい。
【0091】
このように、通信タグK(21)がマスタとなって、カートリッジ60の配置場所の正誤の検知が行われるので、CPU6に余計な負荷をかけなくて済む。
【0092】
次に、画像形成装置1内に配置されるカートリッジ60の取付位置の正誤の検知が、パルス数でなくて、パルス時間(パルスのHighまたはLowが持続される時間)によって行われる例について説明する。 尚、パルス時間は、パルス幅であってもよい。
【0093】
図4に示すように、印刷機構K(8)に対応してカートリッジK(20)が取り付けられ、印刷機構C(9)に対応してカートリッジC(30)が取り付けられ、印刷機構M(10)に対応してカートリッジM(40)が取り付けられ、印刷機構Y(11)に対応してカートリッジY(50)が取り付けられることが、各々のカートリッジ60が正しく取り付けられた位置である。
【0094】
そして、図4を参照して説明する場合には、それぞれ、通信タグC(31)はパルス時間が1のパルスを、通信タグM(41)はパルス時間が2のパルスを、通信タグY(51)はパルス時間が3のパルスを受信すると、スレーブである各々の通信タグ61は、各々が存在するカートリッジ60が正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0095】
まず、図4に示すように、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグK(21)がマスタとなり、隣の印刷機構C(9)に取り付けられている通信タグ61に対してパルス時間が1のパルスを送信する(参照番号401)。
【0096】
通信タグC(31)は、パルス時間が1のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0097】
そして、通信タグC(31)は、印刷機構M(10)に対応して取り付けられているカートリッジ60の通信タグ61に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス時間のパルスを送信する。
【0098】
そうすると、通信タグM(41)は、パルス時間が2のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0099】
そして、通信タグM(41)は、印刷機構Y(11)に取り付けられている通信タグY(51)に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0100】
そうすると、通信タグY(51)は、パルス時間が3のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0101】
そして、通信タグY(51)は、マスタとなった通信タグ61である通信タグK(21)に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス時間のパルスを送信する。
【0102】
そうすると、マスタである通信タグK(21)は、通信タグY(51)からパルス時間が4のパルスを受信するので、4つのカートリッジ60が取り付けられていると確認する。
【0103】
また、スレーブの通信タグ61を備えるカートリッジ60が間違った位置に取り付けられた場合には、その通信タグ61からマスタの通信タグK(21)に、間違った位置に取り付けられた旨の通知が行われる。
【0104】
通信タグK(21)は、スレーブの通信タグ61から間違った位置に取り付けられた旨の通知は送られなかった場合には、スレーブの通信タグ61のあるカートリッジ60は全て正しい位置の印刷機構13に対応して取り付けられていることを確認する。
【0105】
しかし、それぞれのスレーブの通信タグ61がパルスを受信したときに正しい位置に取り付けられていることを確認できなくて間違った位置に取り付けられていることが確認された場合には、その通信タグ61から通信タグK(21)に、その通信タグ61の番号と間違った位置に取り付けられていることと、受信したパルス時間とを送信する。 その送信を受けた通信タグK(21)は、取り付け位置の間違われた通信タグ61の種類を確認し、また、受信したパルス時間に基づいて間違ってカートリッジ60が取り付けられた印刷機構13の種類を確認する。
【0106】
もし、カートリッジM(40)が間違って印刷機構C(9)に対応して取り付けられていた場合には、通信タグM(41)は、通信タグK(21)からパルス時間が1のパルスを受信する。 パルス時間が1のパルスを受信した通信タグM(41)は、受信したパルス時間が、自らが正しい位置にいる場合に受信するパルス時間である2のパルスとは異なっているので、自らは間違った位置にいると確認して、マスタである通信タグK(21)に通信タグM(41)は間違っている位置に取り付けられていることと、受信したパルス時間は1であることを通知する。
【0107】
マスタの通信タグK(21)は、通信タグY(51)から受信したパルス時間が4のパルスに基づいてカートリッジ60は全て取り付けられていると確認し、その後、通信タグM(41)から受信した内容に基づいて、パルス時間が1のパルスを受信した通信タグM(41)は、印刷機構C(9)の場所に間違って取り付けられていると判断する。
【0108】
尚、マスタの通信タグK(21)は、CPU6にカートリッジ60の取付位置の正誤についての情報を送信し、その情報がCPU6によってユーザに表示されてもよい。 このように、通信タグK(21)がマスタとなって、カートリッジ60の配置場所の正誤の検知が行われるので、CPU6に余計な負荷をかけなくて済む。
【0109】
次に、パルス数によるカートリッジ60の取付位置の正誤の検知が、CPU6がマスタとなって行われることについて図5を参照して説明を行う。
【0110】
図5は、CPU6がマスタとなって、パルス数によるカートリッジ60の取付位置の正誤の検知が行われる様子を示した模式図である。
【0111】
このようにCPU6がマスタとなって検知が行われ、各々の通信タグ61で受信したパルス数に1加算されたパルス数のパルスが送信されていく場合には、それぞれ、通信タグK(21)はパルス数が1のパルスを、通信タグC(31)はパルス数が2のパルスを、通信タグM(41)はパルス数が3のパルスを、通信タグY(51)はパルス数が4のパルスを受信すると、各々の通信タグ61は、各々が存在するカートリッジ60が正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0112】
まず、図5に示すように、CPU6がマスタとなり、通信部21を介して、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグK(21)に対してパルス数が1のパルスを送信する(参照番号501)。
【0113】
通信タグK(21)は、パルス数が1のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0114】
そして、通信タグK(21)は、感光体ドラム(C)9に対応して取り付けられているカートリッジC(30)の通信タグC(31)に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0115】
通信タグC(31)は、パルス数が2のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0116】
そして、通信タグC(31)は、印刷機構M(10)に対応して取り付けられているカートリッジ60の通信タグ61に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0117】
そうすると、通信タグM(41)は、パルス数が3のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0118】
そして、通信タグM(41)は、印刷機構Y(11)に対応して取り付けられているカートリッジY(50)の通信タグY(51)に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0119】
そうすると、通信タグY(51)は、パルス数が4のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0120】
そして、通信タグY(51)は、マスタとなったCPU6に対して、受信したパルス数に1を加算したパルス数のパルスを、通信部7を介して送信する。
【0121】
そうすると、CPU6は、通信タグY(51)からパルス数が4のパルスを受信するので、4つのカートリッジ60が取り付けられていると確認する。
【0122】
また、CPU6は、通信タグ61から間違った位置に取り付けられた旨が記述された通知はCPU6に送られなかったので、取り付けられているカートリッジ60は全て正しい位置に取り付けられていることを確認する。
【0123】
しかし、カートリッジ60がパルスを受信したときに正しい位置に取り付けられていることを確認できなくて間違った位置に取り付けられていることが確認された場合には、そのカートリッジ60に設置されている通信タグ61からCPU6に、通信タグ61の番号と間違った位置に取り付けられていることと、受信したパルス数とを送信する。 その送信を受けたCPU6は、取り付け位置の間違われた通信タグ61の種類を確認し、また、受信したパルス数に基づいて間違ってカートリッジ60が取り付けられている対応する感光体13の種類を確認する。
【0124】
もし、カートリッジM(40)が間違って印刷機構C(9)に対応して取り付けられていた場合には、通信タグM(41)は、カートリッジK(20)からパルス数が2のパルスを受信する。 パルス数が2のパルスを受信した通信タグM(41)は、受信したパルス数が、自らが正しい位置にいる場合に受信するパルス数が3のパルスとは異なっているので、自らは間違った位置にいると確認して、マスタであるCPU6に通信タグM(41)の位置が間違っている旨と通信タグM(41)が受信したパルス数が2だと通知する。
【0125】
CPU6は、通信タグY(51)からパルス数が5のパルスを受信した後には、全ての印刷機構にカートリッジ60は取り付けられていると判断し、パルス数が2のパルスを受信する位置は、印刷機構C(9)に対応する位置であると判断し、印刷機構C(9)に、マゼンタ色のカートリッジM(40)が間違って取り付けられていると判断する。
【0126】
このように、CPU6は、取付位置が間違っているカートリッジ60の通信タグ61についての情報や、全てのカートリッジ60の通信タグ61は正しく取り付けられていることを示す情報などを受信する。 尚、CPU6は、取得した情報に基づいて、カートリッジ60の取付位置の正誤についての情報をユーザに表示してもよい。
【0127】
次に、パルス時間によるカートリッジ60の取付位置の正誤の検知が、CPU6がマスタとなって行われることについて図6を参照して説明を行う。 尚、パルス時間は、パルス幅であってもよい。
【0128】
図6は、CPU6がマスタとなって、パルス時間によるカートリッジ60の取り付け位置の正誤が行われる様子を示した模式図である。
【0129】
このようにCPU6がマスタとなって検知が行われ、各々の通信タグ61で受信したパルス時間に1加算されたパルス時間のパルスが送信されていく場合には、それぞれ、通信タグK(21)はパルス時間が1のパルスを、通信タグC(31)はパルス時間が2のパルスを、通信タグM(41)はパルス時間が3のパルスを、通信タグY(51)はパルス時間が4のパルスを受信すると、各々の通信タグ61は、各々が存在するカートリッジ60が正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0130】
図5に示すように、マスタであるCPU6は、通信部7を介して、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグK(21)に対してパルス時間が1のパルスを送信する(参照番号601)。
【0131】
通信タグK(21)は、パルス時間が1のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0132】
そして、通信タグK(21)は、感光体C(9)に対応して取り付けられているカートリッジC(30)の通信タグC(31)に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス時間のパルスを送信する。
【0133】
通信タグC(31)は、パルス時間が2のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0134】
そして、通信タグC(31)は、印刷機構M(10)に取り付けられている通信タグ61に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス時間のパルスを送信する。
【0135】
そうすると、通信タグM(41)は、パルス時間が3のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0136】
そして、通信タグM(41)は、印刷機構Y(11)に取り付けられている通信タグY(51)に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス数のパルスを送信する。
【0137】
そうすると、通信タグY(51)は、パルス時間が4のパルスを受信し、自らが正しい位置に取り付けられていると確認する。
【0138】
そして、通信タグY(51)は、マスタとなったCPU6に対して、受信したパルスのパルス時間に1を加算したパルス時間のパルスを送信する。
【0139】
そうすると、CPU6は、通信タグY(51)からパルス時間が4のパルスを受信するので、通信タグ61は4つあり、4つのカートリッジ60が取り付けられていると確認する。
【0140】
また、通信タグ61から間違った位置に取り付けられた旨が記述された通知は通信タグK(21)に送られなかったので、通信タグK(21)は、取り付けられているカートリッジ60は全て正しい位置に取り付けられていることを確認する。
【0141】
しかし、カートリッジ60がパルスを受信したときに正しい位置に取り付けられていることを確認できなくて間違った位置に取り付けられていることが確認された場合には、そのカートリッジ60に設置されている通信タグ61からCPU6に、その通信タグ61の番号と間違った位置に取り付けられていることと、受信したパルス時間とを送信する。 その送信を受けたCPU6は、取り付け位置の間違われた通信タグ61の種類を確認し、また、受信したパルス時間に基づいて間違ってカートリッジ60が取り付けられている対応する感光体13の種類を確認する。
【0142】
もし、カートリッジM(40)が間違って印刷機構C(9)に対応して取り付けられていた場合には、通信タグM(41)は、カートリッジK(20)からパルス時間が2のパルスを受信する。 パルス時間が2のパルスを受信した通信タグM(41)は、受信したパルス時間が、自らが正しい位置にいる場合に受信するパルス時間が3のパルスとは異なっているので、自らは間違った位置にいると確認して、マスタであるCPU6に通信タグM(41)の位置が間違っている旨と通信タグM(41)が受信したパルス時間が2だと通知する。
【0143】
CPU6は、通信タグY(51)からパルス時間が5のパルスを受信した後には、全ての印刷機構にカートリッジ60は取り付けられていると判断し、パルス時間が2のパルスを受信する位置は、印刷機構C(9)に対応する位置であると判断し、印刷機構C(9)に、マゼンタ色をカートリッジM(40)が間違って取り付けられていると判断する。
【0144】
このように、CPU6は、取付位置が間違っているカートリッジ60の通信タグ61についての情報や、全てのカートリッジ60の通信タグ61は正しく取り付けられていることを示す情報などを受信する。 尚、CPU6は、取得した情報に基づいて、カートリッジ60の取付位置の正誤についての情報をユーザに表示してもよい。
【0145】
次に、CPU6が通信する通信タグ61に定着機5の通信タグ81が含まれている場合を図7を参照して説明する。
【0146】
図7は、CPU6が定着機5の通信タグ81と通信可能な場合を示す模式図である。
【0147】
図7に示すように、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグK(21)に、通信タグ81が有線で接続され、有線の12Cプロトコル通信が可能になっている。
【0148】
また、通信タグK(21)には、通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51)が有線でバス接続され、有線の12Cプロトコル通信が可能とされる。
【0149】
それで、CPU6は、通信部7、通信タグK(21)を介して、通信タグ81と通信することができる。
【0150】
このように、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグ61に1つ以上の通信タグ61が有線接続されることで、CPU6は、それら有線接続された通信タグ61と通信することができる。
【0151】
また、通信部7と無線プロトコル通信できる通信タグ61に有線接続される通信タグ61の接続形態は、上記のようなバス接続だけでなく、リング接続、スター接続などであってもよい。
【0152】
尚、通信タグについて、通信部7と無線プロトコル通信する通信タグK(21)以外の通信タグC(31)、通信タグM(41)、通信タグY(51)は、無線プロトコル通信する為のアンテナを有していなくてもよい。
【0153】
尚、CPU6と通信タグK(21)とが有線接続されるように構成してもよい。
【0154】
尚、通信タグ61は、いずれの通信タグがマスタ、スレーブになってもよい。
【0155】
尚、通信タグ61同士の通信は、有線に限定されるものではなく、無線によって通信が行われてもよい。
【0156】
尚、通信タグ61が設置されるカートリッジ60は、トナーを収容するトナーカートリッジに限定されず、インクカートリッジであってもよい。
【0157】
尚、通信装置61が設置されるのは、カートリッジ60ではなく、感光体、現像装置が一体となった各色の所謂プロセスカートリッジであってもよい。 通信装置61がプロセスカートリッジに取り付けられる際には、印刷機構13とカートリッジ60が1つのプロセスカートリッジとされて、図示しないトナー収容部からトナーがプロセスカートリッジに供給され、通信装置61は、カートリッジ60に設置された場合と本発明に係わる同様の機能と同様の構成とを有する。
【実施例2】
【0158】
まず、本発明に関わる画像形成装置100について図8を参照して説明する。
【0159】
図7は、画像形成装置100の一部の構成を示した模式図である。
【0160】
図7に示すように、画像形成装置100は、4サイクル方式によりトナーの現像を行う画像形成装置である。
【0161】
画像形成装置100は、用紙トレイ101、転写ローラ102、帯電ローラ103、定着機104、CPU(Central Processing Unit)105、通信部106、感光体ドラム107、露光装置108、ロータリー112、現像機K(113)、現像機C(114)、現像機M(115)、現像機Y(116)、カートリッジK(120)、通信タグK(121)、カートリッジC(130)、通信タグC(131)、カートリッジM(140)、通信タグM(141)、カートリッジY(150)、通信タグY(151)を有する。
【0162】
尚、現像機K(113)、現像機C(114)、現像機M(115)、現像機Y(116)を総称して現像機117と呼ぶ。
【0163】
また、カートリッジK(120)、カートリッジC(130)、カートリッジM(140)、カートリッジY(150)を総称して呼ぶ場合はカートリッジ160と呼ぶ。
【0164】
また、通信タグK(121)、通信タグC(131)、通信タグM(141)、通信タグY(151)を総称して通信タグ161と呼ぶ。
【0165】
画像形成装置100の用紙トレイ101は、画像が形成される用紙を蓄積する。
【0166】
転写ローラ102は、感光体ドラム107に現像されたトナー像を、用紙トレイ101より搬送される用紙に転写する。
【0167】
帯電ローラ103は、感光体ドラム107の周面を帯電する。
【0168】
定着機104は、転写ローラ102によって用紙に転写されたトナーを、用紙に定着させる。
【0169】
CPU105は、画像形成装置100の統括的な制御を行い、通信部106を介して、各カートリッジ160に設置される通信タグ161と通信を行う。
【0170】
通信部106は、ロータリー112の外部に設けられる。 そして、通信部106は、、カートリッジ160が取り付けられる現像機117が感光体ドラム107と対向する位置にあるときに、そのカートリッジ160に取り付けられている通信タグ161と無線プロトコル通信を行うアンテナである。 なお、通信部106は、CPU105と通信可能に有線接続されている。
【0171】
感光体ドラム107では、露光装置108によって形成された静電潜像が、ロータリー112に備えられる現像機117によって現像され、そして、現像されたトナー像は搬送された後に転写ローラー102で用紙に転写される。
【0172】
露光装置108は、感光体ドラム107に静電潜像を形成する。
【0173】
ロータリー112には、黒色(Black)を現像する現像機K(113)、シアン色(Cyan)を現像する現像機C(114)、マゼンタ色(magenta)を現像する現像機M(115)、黄色(Yellow)を現像する現像機Y(116)が決められた順番に配置される。
【0174】
ロータリー112が回転することによって、感光体ドラム107に現像する色のカートリッジ160が選択される。
【0175】
そして、それぞれの現像機117には、各色のトナーを蓄積して現像機117に供給するカートリッジ(120)、カートリッジC(130)、カートリッジM(140)、カートリッジY(150)が配置される。
【0176】
つまり、現像機K(113)には、黒色のトナーを蓄積するカートリッジK(120)が着脱可能に装着される。
【0177】
そして、カートリッジK(120)には通信タグK(121)が取り付けられている。
【0178】
現像機C(114)には、シアン色のトナーを蓄積するカートリッジC(130)が着脱可能に装着される。
【0179】
そして、カートリッジC(130)には通信タグC(131)が取り付けられている。
【0180】
現像機M(115)には、マゼンタ色のトナーを蓄積するカートリッジM(140)が着脱可能に装着される。
【0181】
そして、カートリッジM(140)には通信タグM(141)が取り付けられている。
【0182】
現像機Y(116)には、黄色のトナーを蓄積するカートリッジY(150)が着脱可能に装着される。
【0183】
そして、カートリッジY(150)には通信タグY(151)が取り付けられている。 カートリッジK(120)、カートリッジC(130)、カートリッジM(140)、カートリッジY(150)は、それぞれユーザが着脱可能なユニットとして構成され、CRU(Customer Replacement Unit)とも呼ばれる。
【0184】
それぞれのカートリッジ160に取り付けられる通信タグ(通信タグK(121)、通信タグC(131)、通信タグM(141)、通信タグY(151))を総称して通信タグ161と呼び、説明を行う。 通信タグ161は、絶縁性の基板を有し、また、その基板内には、メモリを内蔵した半導体チップと、導電性材料がコイル状に巻かれて形成されるタグ側アンテナと、有線の通信インタフェース(I/F)とが存在し、そして、タグ側アンテナと有線の通信I/Fとは、半導体チップに接続される。 通信タグ161に存在する半導体チップは、各カートリッジ160についての画像形成処理状況、製造年月日、使用開始された使用開始日などの情報が記憶可能であり、且つ、不揮発性であるため電源を必要とせず、記憶内容が保持される。 また、通信タグ161に存在する半導体チップは、有線の通信I/Fを介して、有線で接続される他のカートリッジ160の半導体チップと12Cプロトコル通信を行う。 そのため、通信タグK(121)、通信タグC(131)、通信タグM(141)、通信タグY(151)はリング接続によって有線接続されている。 また、通信タグ161は、CRUであるカートリッジ160内に存在するメモリとしてCRUM(Customer Replacement Unit Memory)とも呼ばれる。 また、通信タグ161は、その通信タグ161が存在するカートリッジ160が取り付けられている現像機117が感光体ドラム107と対向している場合に、有するタグ側通信アンテナを介して、通信部106と無線プロトコル通信を行い、CPU105と通信を行うことができる。
【0185】
次に、ロータリー112周辺の構成について図9を参照して説明する。
【0186】
図9はロータリー112周辺の構成について示した模式図である。
【0187】
図9に示すように、円形のロータリー112に、黒色を現像する現像機K(113)から左回りに、シアン色を現像する現像機C(114)、マゼンタ色を現像する現像機M(115)、黄色を現像する現像機Y(116)が円状に配置されている。
【0188】
そして、現像機K(113)には通信タグK(121)を備えたカートリッジK(120)が、現像機C(114)には通信タグC(131)を備えたカートリッジC(130)が、現像機M(115)には通信タグM(141)を備えたカートリッジM(140)が、現像機Y(116)には通信タグY(151)を備えたカートリッジY(150)がそれぞれ着脱可能に装着される。
【0189】
通信タグ161がリング状に有線接続される順番は、現像機117と同様に、通信タグK(121)から左回りに、通信タグC(131)、通信タグM(141)、通信タグY(151)の順番で接続される。
【0190】
円形のロータリー112が回転することによって、感光体ドラム107に対するそれぞれのカートリッジ160の位置が変わる。
【0191】
そして、現像機117が感光体ドラム107と対向する位置に位置するときに、その対向する現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161が通信部106と通信することができる。 通信部106と通信する通信タグ161は、通信部106を介してCPU105と通信する。
【0192】
各々の通信タグ161は有線接続されているので、CPU(106)は、感光体ドラム107と対向する位置の現像機117に装着されるカートリッジ160の通信タグ161を介して、ロータリー112内の全ての現像機117に装着されるカートリッジ160の通信タグ161と通信することができる。
【0193】
そして、このように構成される着脱可能なカートリッジ160は、カートリッジ160に設けられた通信タグ161同士が、画像形成装置100本体に設けられる通信部106を経由しないで互いに通信可能である。
【0194】
次に、ロータリー112の回転と、通信タグ161の通信時の関係について図10を参照して説明を行う。
【0195】
図10は、ロータリー112の回転と、通信タグ161の通信時の関係について示した模式図であり、図10(a)は現像機M(115)が感光体ドラム107と対向する位置にあることを示す模式図であり、図10(b)は図10(a)で示す位置から感光体ドラム107が回転中であることを示す模式図であり、図10(c)は現像機Y(116)が感光体ドラム107と対向する位置にあることを示す模式図である。
【0196】
例えば、図10(a)に示すように、マゼンタ色を現像する現像機M(115)が感光体ドラム107と対向する位置に位置し、現像機M(115)によってマゼンタ色の現像が行われている状態では、現像機M(115)に装着されるカートリッジM(140)に取り付けられる通信タグM(141)が通信部106と無線プロトコル通信することができる。
【0197】
しかし、現像機M(115)による現像が終了したときに、通信タグM(141)が通信部106と通信中である場合には、マゼンタ色の次の色の現像処理が通信タグM(141)の通信よりも優先されて、次のような動作が行われる。 すなわち、通信タグM(141)と通信部106との通信が一時停止されて、マゼンタ色の次の色を現像する為にロータリー112の回転が開始される。
【0198】
ロータリー112は、図10(b)に示すように、次の色を現像させるために回転する。
【0199】
ロータリー112が回転して、図10(c)に示すように、次の色である黄色の現像機Y(116)が感光体ドラム107と対向する位置で、ロータリー112の回転は停止される。
【0200】
そして、図10(c)に示すように、現像機Y(116)が感光体ドラム107と対向する位置に位置すると、現像機Y(116)に装着されるカートリッジY(150)に取り付けられる通信タグY(151)は、通信部106と通信を開始する。 開始される通信内容は、先ほど、通信タグM(141)が通信部106と通信を一時停止した通信内容の続きである。
【0201】
このように、現像色の変更の為のロータリーの回転などのプロセス処理と、通信タグ161−通信部106間の通信処理とでは、プロセス処理であるロータリー112の回転が優先されて通信タグ161の通信は一時停止される。 そして、ロータリー112の回転が終了して、いずれかの現像機117が感光体ドラム107と対向する位置にあるとその現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161が通信部106と通信を再開する。
【0202】
このように通信タグ161−通信部106間の通信処理より優先される画像形成装置100のプロセス処理は、露光、帯電、ウォームアップ、クリーニング、プロセスコントロールなど画像形成に必要な処理であってよい。
【0203】
次に、CPU105が、ロータリー内の現像機117に装着されるカートリッジ160の位置の正誤を検知することについて図11を参照して説明する。
【0204】
図11は、CPU105がカートリッジ160の位置の正誤を検知する様子を示した模式図である。
【0205】
CPU105は、通信部106を介して、ロータリー112内の通信タグK(121)に、位置正誤を検知する信号の発信を命令する。
【0206】
通信タグK(121)は、CPU105から命令されると、自分のコマンドである「1」を右回転方向隣の現像機117に取り付けられるカートリッジY(150)の通信タグY(151)に送信する(参照番号1101)。 尚、通信タグ161の各々の自分のコマンドは、通信タグK(121)が「1」、通信タグY(151)が「2」、通信タグM(141)が「3」、通信タグC(131)が「4」であるとする。
【0207】
通信タグK(121)より「1」のコマンドを受信した通信タグY(151)は、受信したコマンドに自分のコマンドである「2」を足して生成する「1」「2」のコマンドを、右回転方向隣の通信タグM(141)に送信する(参照番号1102)。
【0208】
通信タグY(151)より「1」「2」のコマンドを受信した通信タグM(141)は、受信したコマンドに自分のコマンドである「3」を足して生成する「1」「2」「3」のコマンドを右回転方向隣の通信タグC(131)に送信する(参照番号1103)。
【0209】
通信タグM(141)より「1」「2」「3」のコマンドを受信した通信タグC(131)は、受信したコマンドに自分のコマンドである「4」を足して生成する「1」「2」「3」「4」のコマンドを右回転方向隣の通信タグK(121)に送信する(参照番号1104)。
【0210】
「1」「2」「3」「4」のコマンドを受信した通信タグK(121)は、受信したコマンドをCPU105に無線プロトコル通信で送信する。
【0211】
CPU105は、通信タグK(121)より「1」「2」「3」「4」のコマンドを受信するので、ロータリー112には、カートリッジK(120)より右回り順番に、カートリッジY(150)、カートリッジM(140)、カートリッジC(130)が配置されることを確認し、正しい順番でカートリッジ160が取り付けられていることを確認する。
【0212】
なお、参照番号1101で示した、最初に自分のコマンドを送信する通信タグ161は、通信タグK(121)でなくても、いずれの通信タグ161であってもよい。
【0213】
次に、カートリッジ160が間違った位置に取り付けられた例について図12を参照して説明する。
【0214】
図12に示すように、図11を参照して説明した正しい場合と比較して、カートリッジC(130)とカートリッジY(150)が互いに逆の位置に取り付けられている。
【0215】
そして、通信タグK(121)は自らのコマンド「1」を送信し(参照番号1201)、次に通信タグC(131)は自らのコマンド「4」を加算したコマンド「1」「4」を送信し(参照番号1202)、次に通信タグM(141)は自らのコマンド「3」を加算したコマンド「1」「4」「3」を送信し(参照番号1203)、次に通信タグY(151)は自らのコマンド「2」を加算したコマンド「1」「4」「3」「2」を通信タグK(121)に送信する(参照番号1204)。
【0216】
通信タグK(121)は、受信したコマンド「1」「4」「3」「2」をCPU105に無線プロトコル通信で送信する。
【0217】
CPU105は、受信したコマンド「1」「4」「3」「2」に基づいて、正しい状態のコマンドと異なる「4」と「2」に相当する通信タグC(131)を有するカートリッジC(130)と通信タグY(151)を有するカートリッジY(150)の取り付け位置が間違っていると判断する。
【0218】
次に、カートリッジ160が取り付けられていない例について図13を参照して説明する。
【0219】
図13に示すように、図11を参照して説明した正しい場合と比較して、通信タグM(141)を有するカートリッジM(140)が現像機M(115)に取り付けられていない場合には、通信タグK(121)は自らのコマンド「1」を送信し(参照番号1301)、次に通信タグY(151)は自らのコマンド「2」を加算したコマンド「1」「2」を送信し(参照番号1302)、カートリッジM(140)に取り付けられるはずの通信タグ161の順番は飛ばされ、次に通信タグC(131)が自らのコマンド「4」を加算したコマンド「1」「2」「4」を通信タグK(121)に送信する(参照番号1303)。
【0220】
通信タグK(121)は、受信したコマンド「1」「2」「4」をCPU105に送信する。
【0221】
CPU105は、受信したコマンド「1」「2」「4」に基づいて、正しい状態のコマンドと比較して、コマンド「3」に相当する通信タグM(141)のカートリッジM(140)が取り付けられていないと判断する。
【0222】
このようにして、ロータリー112内のカートリッジ160の正誤の位置検知が行われる。
【0223】
尚、ロータリー112内の通信タグ161同士の接続は、上記説明したようにリング接続でなく、バス接続、スター接続であってもよい。
【0224】
尚、画像形成装置100は、通信部106の画像形成装置100内での配置位置が変更されることにより、感光体ドラム107と対向している現像機117に装着されるカートリッジに取り付けられる通信タグ161と通信部106とが無線プロトコル通信されるのではなく、ロータリー112がホームポジション(待機位置)の時であって現像機117が感光体ドラム107と対向していない位置に位置する時にその現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161と通信部106とが無線プロトコル通信できるように構成されてもよい。
【0225】
次に、画像形成装置100が、感光体ドラム107と対向していない現像機117に装着されるカートリッジ160の通信タグ161が通信部106と通信できるように構成される場合について、図14を参照して説明を行う。
【0226】
図14は、感光体ドラム107と対向していない現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161と通信部106とが無線プロトコル通信できるように構成された画像形成装置100の一部の構成を示す模式図である。
【0227】
図14に示すように、感光体ドラム107と対向していない現像機117(図14では現像機M(115))に装着されるカートリッジ160(図14ではカートリッジM(140))に取り付けられる通信タグ161(図14では通信タグM(141))が、通信部105と無線プロトコル通信を行う。
【0228】
通信部106は、図14に示すように、感光体ドラム107と対向していない現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161と無線プロトコル通信できるような位置に配置される。
【0229】
このように現像機117が感光体ドラム107と対向していない場合に、CPU105がロータリー112内の通信タグ161と通信できるようにも、画像形成装置100は構成される。
【0230】
また、CPU105は、現像機117の動作中以外で、通信タグ161と通信することができるので、現像機117の動作による通信へのノイズなどの悪影響を受けにくい。
【0231】
このように現像機117と感光体ドラム107とが対向していない状態で、CPU105と通信タグ161とが通信可能であるように画像形成装置100が構成されても、図11乃至13を参照して説明したカートリッジ160の取り付け位置の正誤の検知は行われる。
【0232】
このように現像機117と感光体ドラム107とが対向していない状態で、CPU105と通信タグ161とが通信可能であるように画像形成装置100が構成されても、ロータリー内の通信タグ161同士の接続は、リング接続だけでなく、バス接続、スター接続であってもよい。
【0233】
また、現像機117と感光体ドラム107とが対向していない状態で、CPU105と通信タグ161とが通信可能であるように画像形成装置100が構成されても、画像形成におけるプロセス処理と、CPU105と通信タグ161との通信とでは、プロセス処理が優先されるようにも構成できる。
【0234】
尚、通信タグ161とCPU105との通信が現像機117と感光体ドラム107とが対向している状態で行われる場合であっても対向しない状態で行われる場合であっても、ロータリー112内の通信タグ161と通信部106との通信は、無線プロトコル通信だけでなく、接点を設けた有線通信や光通信であってもよい。
【0235】
次に、通信タグ161と通信部106との通信が接点を設けた有線通信で行われる場合について図15を参照して説明する。
【0236】
図15はロータリー112内の現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161が有線によってCPU105と通信される状態を示した模式図であり、図15(a)はロータリー112が回転する状態を示す模式図であり、図15(b)はロータリー112が通常方向回転時にCPU105と接続される接点棒170を倒す状態を示す模式図であり、図15(c)はロータリー112が逆方向回転をしてロータリー112内の通信タグ161の接点162と接点棒170の接点171とが接して通信タグ161とCPU105との有線による通信が可能になった状態を示す模式図である。
【0237】
図15(a)に示すようにロータリー112内の各通信タグ161には、接点162が各々設けられている(通信タグK(121)に備えられる接点を接点122、通信タグC(131)に備えられる接点を接点132、通信タグM(141)に備えられる接点を接点142、通信タグY(151)に備えられる接点を接点152をと呼び、接点122、132、142、152を総称して接点162と呼ぶ)。 接点162は、通信タグ161の、ロータリー112の通常回転とは逆回転方向に設けられている。 また、CPU105側の接点171を有する接点棒170は、左右のどちらにでも倒れるように構成されるか、または通常回転の時には倒れて逆回転の時には倒れないように構成される。
【0238】
そして、接点棒170は接点171を備え、接点171が有線によりCPU105と接続されている。
【0239】
ロータリー112が通常回転する場合には、接点棒170は、図15(b)に示すように、通信タグ161の接点162が設けられていない側によって倒されて、ロータリー112の回転方向に倒れる。
【0240】
しかし、ロータリー112は、通常回転とは逆回転をすると、図15(c)に示すように、通信タグ161に備えられる接点162が接点棒170の接点171と接続する。
【0241】
このように、通信タグ161が、接点162、171を利用してCPU105と有線接続する場合には、ロータリー112が通常回転方向とは逆の方向に回転されて、接点162と接点171とが接するとロータリー112の回転がストップされ、接点162、171を介した有線通信が行われる。
【0242】
このように、ロータリー112が逆回転をすることで画像形成装置100の通信タグ161とCPU105とが有線により通信されるように構成することも可能である。
【0243】
尚、ロータリー112の各色の現像機117に装着されるカートリッジ160に取り付けられる通信タグ161同士の接続形態は、上記のようなリング接続だけではなく、バス接続、スター接続などであってもよい。 また、通信タグ161同士の通信は、有線に限られるものではなく、無線による通信であっても良い。
【0244】
尚、通信タグ161は、接点162、171が介されてCPU105と有線接続される場合に、無線プロトコル通信する為のアンテナを有していなくてもよい。
【0245】
尚、通信タグ161が設置されるカートリッジ160は、トナーを収容するトナーカートリッジに限定されず、インクカートリッジであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0246】
この発明は、着脱ユニット、現像剤収容器および画像形成装置において利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0247】
【図1】画像形成装置1の一部の構成を示した模式図。
【図2】CPU6と通信タグ61との通信状態を示した模式図。
【図3】通信タグK(21)がマスタとなって、パルス数による通信タグ61の位置検知が行われる様子を示す模式図。
【図4】通信タグK(21)がマスタとなって、パルス時間による通信タグ61の位置検知が行われる様子を示す模式図。
【図5】CPU6がマスタとなって、パルス数による通信タグ61の位置検知が行われる様子を示す模式図。
【図6】CPU6がマスタとなって、パルス時間による通信タグ61の位置検知が行われる様子を示す模式図。
【図7】CPU6が通信タグ81と通信可能な場合を示す模式図。
【図8】画像形成装置100の一部の構成を示した模式図。
【図9】ロータリー112周辺の構成を示した模式図。
【図10】ロータリー112の回転と、通信タグ161の通信時の関係について示した模式図。
【図11】CPU105がカートリッジ160の位置検知を行う様子を示す模式図。
【図12】カートリッジ160が間違った位置に取り付けられた場合の位置検知について示した模式図。
【図13】カートリッジ160の1つが取り付けられていない場合の位置検知について示した模式図。
【図14】感光体ドラム107と対向しない位置の現像機117に装着されるカートリッジ160の通信タグ161がCPU105と通信する画像形成装置100の模式図。
【図15】通信タグ161とCPU105とが有線で通信される構成を示す模式図。
【符号の説明】
【0248】
1 画像形成装置
2 用紙トレイ
3 中間転写ユニット
4 転写ローラ
5 定着機
6 CPU
7 通信部
8 印刷機構K
9 印刷機構C
10 印刷機構M
11 印刷機構Y
20 カートリッジK
30 カートリッジC
40 カートリッジM
50 カートリッジY
21 通信タグK
31 通信タグC
41 通信タグM
51 通信タグY
100 画像形成装置
101 用紙トレイ
102 転写ローラ
103 帯電ローラ
104 定着機
105 CPU
106 通信部
107 感光体ドラム
108 露光装置
112 ロータリー
113 現像機K
114 現像機C
115 現像機M
116 現像機Y
120 カートリッジK
130 カートリッジC
140 カートリッジM
150 カートリッジY
121 通信タグK
131 通信タグC
141 通信タグM
151 通信タグY
122、132、142、152 接点
171 接点
170 接点棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に複数着脱可能に設けられた着脱ユニットであって、
複数の前記着脱ユニットのそれぞれに取り付けられ、装置本体を経由せずに互いに通信可能とされた通信装置を有する着脱ユニット。
【請求項2】
画像形成装置本体に複数着脱可能に設けられた着脱ユニットであって、
複数の前記着脱ユニットのそれぞれに取り付けられ、画像形成装置本体を経由せずに互いに通信可能とされた通信装置を有する着脱ユニット。
【請求項3】
前記着脱ユニットは画像形成に用いられる現像剤を収容する現像剤収容器である請求項2記載の着脱ユニット。
【請求項4】
画像形成装置本体に複数着脱可能に設けられ、画像形成に用いられる現像剤を収容する現像剤収容器であって、
複数の前記現像剤収容器は、互いに通信可能とされた通信装置をそれぞれ有し、
前記画像形成装置は、前記現像剤収容器に取り付けられた前記通信装置と通信する制御部を備え、
前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能である現像剤収容器。
【請求項5】
画像形成部を有する画像形成装置であって、
前記画像形成部に着脱可能に取り付けられ、前記画像形成部に供給する現像剤を収容する複数の現像剤収容器と、
前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置であって、記憶手段を有するとともに前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置と互いに通信可能に接続されるマスタ通信装置と、
前記マスタ通信装置が取り付けられた現像剤収容器以外の他の現像剤収容器に取り付けられる通信装置であって、記憶手段を有するとともに前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置と互いに通信可能に接続されるスレーブ通信装置と、
前記画像形成装置に設けられ、前記マスタ通信装置と通信する制御部と、
を有し、
前記現像剤収容器に取り付けられる通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能である
画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記マスタ通信装置を介して、前記スレーブ通信装置と通信する
請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記マスタ通信装置は、
前記スレーブ通信装置との間の通信により、前記現像剤収容器の誤装着を検出する検出手段を有する
請求項5または6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記スレーブ通信装置は、
前記マスタ通信装置から送信されたパルス信号に基づきパルス信号を追加して発生し、
前記マスタ通信装置は、
前記スレーブ通信装置から返信されたパルス信号の数に基づき前記現像剤収容器の装着もれを検出する請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記スレーブ通信装置は、
前記マスタ通信装置から送信された信号に基づき所定のパルス幅のパルス信号を追加して発生し、
前記マスタ通信装置は、
前記スレーブ通信装置から返信されたパルス信号に基づき前記現像剤収容器の装着もれを検出する請求項7記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記マスタ通信装置或いは前記スレーブ通信装置と通信可能に接続される通信装置であって記憶手段を有する通信装置が取り付けられたユニット
を更に備え、
前記制御部は、前記マスタ通信装置を介して、前記ユニットに取り付けられる通信装置と通信する
請求項5または6記載の画像形成装置。
【請求項11】
像担持体に対向する回転体に装着され、前記像担持体に可視像を形成する複数の現像機と、
前記複数の現像機にそれぞれ着脱可能に設けられ、該現像機に現像剤を供給する複数の現像剤供給器と、
前記複数の現像剤供給器に取り付けられ、記憶手段を有するとともに互いに通信可能に接続される通信装置と、
前記回転体の外部に配置される通信部と、
前記通信部と通信を行う1つの前記通信装置を介して前記複数の通信装置と通信を行う制御部と
を有し、
前記通信装置は、前記制御部を経由せずに互いに通信が可能である
画像形成装置。
【請求項12】
前記通信部は、
前記現像機が前記像担持体に対向しているときに、該現像機に設けられた現像機供給器に取り付けられる通信装置と通信可能な位置に設けられる請求項11記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記通信部は、
前記現像機が前記像担持体に対向していないときに、該現像機に設けられた現像機供給器に取り付けられる通信装置と通信可能な位置に設けられる請求項11記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記1つの通信装置を介して前記複数の通信装置との通信中に、前記像担持体と対向している現像機による現像処理が終了したときには、前記複数の通信装置との通信を中断して、前記回転体を回転させて次の現像機による現像処理を優先させ、次の現像機が前記像担持と対向したときに、該現像機に取り付けられた通信装置を介して前記通信を再開する請求項13記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−237076(P2009−237076A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80724(P2008−80724)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】