説明

移動端末装置および画像表示システム

【課題】利用者にとってより分かり易い画像情報の表示機能を備えた移動端末装置を提供する。
【解決手段】携帯電話機が備えるCPUはGPSデバイスと連携して携帯電話機の現在の位置情報を取得し、さらに携帯電話機の現在の移動方向を取得する。さらにCPUは遠距離デバイスと連携して位置情報付き画像が蓄積された画像サーバから、携帯電話機の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する。CPUは、遠距離デバイスと連携して受信した画像を、その画像に付与された位置情報に基づいて、携帯電話機の現在位置を原点とし携帯電話機の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けし、さらにCPUと表示デバイスとが連携して、区分けした画像を表示画面上に設定された区画内にそれぞれ表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信を行なう通信部と、表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置および画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ナビゲーション装置にカメラを取り付けそのカメラで撮影された撮影画像をナビゲーション装置内の保持部に保持しておいて、ドライバがその撮影場所と同じ場所を通過しようとしたときには表示画面上に地図のほかにその撮影画像を表示することができるようにするシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、特定の利用者がGPS機能を有する移動端末装置を活用してその移動端末装置内に利用者データベースを作成して野外活動記録を短時間かつ容易に作成することができるようにする技術も提案されている(例えば特許文献2参照)。これらの特許文献1や特許文献2の技術を用いると、利用者自らによって記録された情報による独自のデータベースを作成することが可能となり、そのデータベース上にある情報に基づく画像をいつでも好きなときに表示画面上で確認することができるようになる。
【0003】
しかしながら、この特許文献2の技術は、移動端末装置が備える表示画面上に撮影画像をリアルタイムに表示する技術ではない。また特許文献1の技術にあっては、ナビゲーション装置が備える表示画面上にリアルタイムに位置情報に関連した画像を表示することができるものの、道路構造つまり道路の分岐情報(ノード情報)と画像情報とを関連づけてデータベースを作成しているために自動車が進行している方向の道路沿いの情報しか得ることができないという欠点がある。さらに特許文献1の技術においては、地図上に写真を重ねて表示しようとすると、写真情報が小さくなって見難くなり、写真情報を見易くするために写真を大きくすると今度は地図が見難くなってしまうという問題もある。
【0004】
もしも、利用者が進行している道路沿いの情報だけでなく道路沿いを含む周辺の画像情報を取得して表示画面上にうまく表示することができれば、その画像情報を見て脇道にそれて名所旧跡等に立ち寄ったり、その時期に開催されている祭りなどに立ち寄ったりすることができる。
【0005】
ところで、上記特許文献1では、ナビゲーション装置が備える通信機能を使って、又は携帯電話機をナビゲーション装置に接続してインターネットにアクセスすることができるようにすることでインターネット上の画像サーバに撮影画像を登録するようにしてナビゲーション装置が備えるメモリ容量の削減を図ろうとしている。
【0006】
この特許文献1の様にインターネット上の画像サーバに接続される構成であると、移動端末装置の記憶容量を小さくしても画像サーバ内に蓄積されている位置情報付きの画像情報の多くを取得することができる。しかし、画像サーバ内の位置情報付きの画像情報を取得することができるようになると、画像情報量が膨大になって上記した様に表示が見難くなる恐れが出てくる。
【0007】
そこでエリアを区画して区画されたエリアの位置情報ごとに画像情報を整理してエリア別に画像を表示することが考えられるが、画像を単に並べて表示画面上に表示するだけでは、方角が分からなくなる恐れがある。もしも表示された画像情報の方角が分からないと、利用者は画像情報が表示されて興味のある場所が近くにあることは分かってもどこにあるかがすぐには分からない。
【特許文献1】特開2000−304559号公報
【特許文献2】特開2004−173105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、利用者にとってより分かり易い周辺画像情報の表示機能を備えた移動端末装置、およびその移動端末装置を備えた周辺画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する本発明の移動端末装置は、無線通信を行なう通信部と、表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置において、当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該移動端末装置の現在の移動方向を取得する移動方向取得手段と、位置情報付き画像が蓄積された画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、上記画像受信手段で受信した画像を、その画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、
上記画像区分け手段で区分けされた画像を、上記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
上記本発明の移動端末装置によれば、上記画像区分け手段によって上記画像受信手段で受信した画像サーバーからの画像情報が移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けされ、区分けされた画像が上記画像表示手段によって設定された区画内にそれぞれ表示される。このため、利用者は表示画面上の画像を見るだけでどちらの方向に何かあるかがすぐに分かる。
【0011】
すなわち、利用者にとって分かり易い画像情報の表示機能を備えた移動端末装置が実現する。
【0012】
ここで、上記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて上記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、上記画像表示手段は、上記画像区分け手段で区分けされた画像を、上記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された上記表示画面上の区画内に表示するものであることが好ましい。
【0013】
そうすると、上記原点決定手段によって、4つの区画の画像の数のバランスに応じて上記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標が決定され、上記画像表示手段によって、その原点決定手段によって決定された原点を基にして設定された表示画面上の区画内のいずれかにより多くの画像が表示される。つまり、移動方向を縦軸として区画された4つの区画のうち、より多くの画像情報がある区画の表示範囲が大きくなるように表示が変更されて、その大きく変更されたところに画像情報が表示されることになる。
【0014】
このため、ユーザは、表示画面上の表示に基づいて、多くの画像情報がある方向へと進行方向を変えることもできる。
【0015】
また、上記画像表示手段は、上記表示画面上に、上記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置するものであると良く。
【0016】
さらに上記画像表示手段は、上記表示画面上に、上記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、その表示画面上に、その表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであるとなお良い。
【0017】
そうすると、ユーザが進行している方位をすぐに把握することができるようになり、地図を広げて行き先を確認することができる。
【0018】
当該移動端末装置が、電話機能とGPS機能を有する携帯電話機であっても良く、また当該移動端末装置が、電話機能を有する携帯電話機と、車に搭載され、現在の位置情報を取得するGPS機能を有するカーナビゲーションシステムとの複合からなるものであっても良い。
【0019】
また、上記目的を達成する本発明の画像表示システムは、無線通信を行なう通信部と表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置と、位置情報付き画像が蓄積され上記移動端末装置からの送信要求に応じてその移動多難津装置に向けて画像を送信する画像サーバとを備えた画像表示システムであって、上記移動端末装置が、当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該移動端末装置の現在の移動方向を取得する移動方向取得手段と、位置情報付き画像が蓄積された画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の、位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、上記画像受信手段で受信した画像を、その画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、上記画像区分け手段で区分けされた画像を、上記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
ここで、上記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて上記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、上記画像表示手段は、上記画像区分け手段で区分けされた画像を、上記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された、上記表示画面上の区画内に表示するものであると良い。
【0021】
また、上記画像表示手段は、上記表示画面上に、上記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置するものであると良い。
【0022】
さらに上記画像表示手段は、上記表示画面上に、上記画像区分けで手段で区分けされた画像を表示するとともに、その表示画面上に、その表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであると良い。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、利用者にとってより分かり易い画像情報の表示機能を備えた移動端末装置および画像表示システムが実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1、図2、図3は、本発明の一実施形態である移動端末装置の構成を示す図である。
【0026】
図1には、移動端末装置の一例である携帯電話機100を右斜め上方から見た図が示されており、図2には図1に示す携帯電話機100の内部構成が示されている。また図3には携帯電話機100が備える液晶パネル101上に表示されている画像の表示例が示されている。
【0027】
図1に示す携帯電話機100には、外部装置との間で音声や電子メールなどを送受信するデータ通信機能に加えて、被写体を撮影する撮影機能や、テレビ番組を閲覧するためのテレビ機能などが搭載されている。
【0028】
図1に示す携帯電話機100においては、表示画面である液晶パネル101が設けられた上側筐体100Aと、ユーザが手で持つ下側筐体100Bとがヒンジで接続されている。上側筐体100A又は下側筐体が、下側筐体又は上側筐体に対して回動されると図1に示す形になる。
【0029】
上側筐体100Aには、電話番号やテレビ番組や撮影画像などが表示される液晶パネル101、および内部にスピーカ(図2参照)が配備され、スピーカから発せられる音声や電話相手の音声を空間に放つための受話口102が備えられており、下側筐体100Bには、各種機能の選択や、撮影を行う際のシャッタボタンとして使用される選択ボタン104、電話番号等を入力するためのプッシュボタン105、および内部にマイクロフォン(図2参照)が配備され、声をマイクロフォンに伝えるための送話口106が備えられている。
【0030】
続いて、携帯電話機100の内部構成を図2を参照しながら説明する。
【0031】
図2には、CPU110、ROM111、不揮発メモリ112、RAM113、マイクデバイス121、表示デバイス122、スピーカデバイス123、キーデバイス124、カメラデバイス125、時計126、近距離無線デバイス131、遠距離デバイス132、テレビデバイス133、GPSデバイス140、メディアコントローラ141、および充電池150が示されており、これらの間はバスを介して互いに接続されている。
【0032】
CPU110は、各種プログラムを実行する機能を有し、この携帯電話機100の全体を制御している。その各種プログラムの中の一つのプログラム中に本発明にいう位置情報取得手段の機能を達成するプログラムや本発明にいう移動方向取得手段の機能を達成するプログラムなどが記述されている。詳細は、図4以降にあるCPU110の処理手順を示すフローチャートの説明をするときに説明する。
【0033】
ROM111には、CPU110で実行される各種プログラムやそれら各種プログラムの実行に必要な各種定数が記憶されており、CPU110は、ROM111に記憶されたプログラムをRAM113を作業領域として使いながら実行する。
【0034】
不揮発メモリ112には、アドレス帳や受信した電子メールなど、書き換えられることがありうる各種情報が記録されている。
【0035】
マイクデバイス121は、ユーザの声をピックアップするマイクロホンおよびそのマイクロホンでピックアップされた声を処理する機能ブロックである。
【0036】
スピーカデバイス123は、ユーザに向けて音声を出力するスピーカ、およびそのスピーカを駆動する音声信号を生成する機能ブロックである。
【0037】
カメラデバイス125は、写真撮影による画像データの収集を司るブロックであり、表示デバイス122は、液晶パネル101(図1参照)への画像表示を司るブロックであり、キーデバイス124は、ユーザによる各種キー操作を検出するブロックであり、時計126は、現在時刻を取得するためのブロックである。この表示デバイス122の動作はCPU110によって制御されており、CPU110からの指示に応じて液晶パネル101上の表示の切替などが行なわれる。この表示デバイス122とCPU110が本発明にいう画像表示手段の一例に相当する。図3には、CPU110と表示デバイス122とが連携して液晶パネル101上に画像を表示したときの表示例が示されている。本実施形態では、図3に示す様に、携帯電話機100の現在位置を原点ORGとし携帯電話機100の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸(AXISY)と横軸(AXISX)とで区切られた4つの区画に画像が区分けされて表示され、それらの画像の上方に方位Pが矢印で表示される。
【0038】
GPSデバイス140は、24個の衛星のうちの3つの衛星からの位置情報を取得して現在位置を算出する機能を有するデバイスであり、CPU110からの指示に応じて動作して衛星からの位置情報に応じて現在位置を取得してCPU110に伝達する機能を有している。このGPSデバイス140とCPU110とが本発明にいう現在位置取得手段の一例に相当し、さらに移動方向取得手段の一例にも相当する。
【0039】
メディアコントローラ141は、装填された記録メディア142からデータを読み出したり、カメラデバイス125で生成された画像データ等を記録メディア142に書き込むためのものである。
【0040】
近距離無線デバイス131は、近距離にある外部装置に、画像や電話番号などを基地局(図示しない)を介さずに赤外線通信によって送信するためのものである。
【0041】
遠距離デバイス132は、基地局(図示しない)を介して通話や電子メールの送受信などを行うためのものである。この遠距離デバイス132はインターネットにも接続することが可能なデバイスであって、そのインターネット上の画像情報を配信するサーバが備える蓄積媒体には、位置情報付きの画像情報が多数蓄積されているとして以降説明する。なお、以降の説明においては、本実施形態の画像サーバが備える蓄積媒体内には主にGPS機能付きのカメラ付き携帯電話機で撮影された位置情報付きの画像情報が蓄積されているとして説明するので、画像情報を写真情報と記載することがある。
【0042】
つまり図1の携帯電話機100を有するユーザは、操作によりインターネットを経由してGPSデバイス140で取得した位置情報に応じた画像情報をそのサーバが備える蓄積媒体からダウンロードすることができる。この遠距離デバイスとCPU110とが本発明にいう画像受信手段に相当する。なお、この例では移動端末装置である携帯電話機100の構成を説明しているが、インターネットを介して接続される画像サーバと携帯電話機100とで本発明の画像表示システムの一例が構成される。
【0043】
テレビデバイス133は、アンテナで受信した電波をチューナでデジタルの番組データに変換し、番組データが表わす番組を液晶パネル101(図1参照)に表示させるブロックである。
【0044】
本実施形態の携帯電話機は、以上の構成を有する。
【0045】
ここで、本発明にいう位置情報取得手段、移動方向手段手段、画像区分け手段、画像受信手段、画像表示手段、さらには原点決定手段のいずれの構成にも係わるCPU110の処理を説明する。前述したように本実施形態のCPU110は、GPSデバイス140と連携して位置情報取得手段並びに移動方向取得手段を構成するとともに、遠距離デバイス132と連携して本発明にいう画像受信手段、さらには表示デバイス122と連携して画像表示手段を構成し、CPU自らは画像区分け手段並びに原点決定手段を構成する。
【0046】
図4は、CPU110が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【0047】
CPU110はこのフローチャートの処理を所定の間隔ごとに繰り返し実行する。
【0048】
まずステップS401でGPSデバイス140と連携して所定の間隔ごとに現在位置情報(緯度経度情報)を取得する。次のステップS402で一回前のステップS401の処理で取得した位置情報を読み出し、次のステップS403でこのフローチャートの処理を繰り返し実行している間に進行した距離を計算する。距離は緯度経度の差から求めることができる。進行した距離を計算したら次のステップS404へ進んでステップS404で一回前のステップS403の計算で得た距離に、今回計算した距離を加算して累積距離を得て累積距離を更新する。ステップS404で更新した累積距離が所定の距離Nkmを越えたかどうかを判定する。このステップS405でNkmをまだ超えていないと判定したら、ステップS401に戻ってステップS401からステップS405の処理を繰り返す。
【0049】
ステップS405でNkmを超えたと判定したら、Yes側へ進んでステップS406で、ステップS404で更新した累積距離を0にリセットする。次のステップS407でステップS401で取得した現在位置情報をセンタに遠距離デバイスの送信機能を使って送信し、また現在位置の周辺Nkm以内にある写真情報を遠距離デバイスの受信機能を使ってセンタ側の画像サーバからダウンロードして取得する。次のステップS408でステップS407で取得した写真情報の枚数が0枚以上であるかどうかを判定し、0枚であると判定したらNo側へ進んでステップS409で表示デバイス122に指示して例えば‘情報がありません’等の表示を表示画面上に行なってこのフローの処理を終了する。
【0050】
ステップS408で写真枚数が1枚以上あると判定したら、Yes側へ進んでステップS410で進行方向計算が可能であるかどうかを判定する。このステップS410では、ステップS401で取得した現在位置情報とステップS402で読み出した1回前の現在位置情報から進行方向の計算が可能であるかどうか判定する。ある位置に停止していて、現在位置情報と1回前の現在位置情報が同じ場合、進行方向の計算はできないので、No側へ進んでステップS412でθの算出を行なわずに進行方向を北方向と見なしθ=0と設定してステップS413へ進み、ステップS413で写真区画マッピング処理を実行する。また、現在位置情報と1回前の現在位置情報で、緯度が同じ場合、北に進んでいることになるので、この場合もNo側に進む。
【0051】
また、ステップS410で進行方向の計算が可能であった場合にはYes側へ進んでステップS411で進行方向の、北方向からのずれ角度θを現在位置情報(緯度経度情報)と1回前の現在位置情報(緯度経度情報)の差から算出して、次のステップS413で写真区画マッピング処理を実行する。
【0052】
そしてステップS414で区間内写真位置計算処理を行なって各区画ごとの画像情報数の数のバランスに応じて写真を表示することができるように区画内の写真位置の計算処理を実行した後、次のステップS415で表示画面内のどの位置を現在位置つまり原点にするかの決定を行なって、ステップS416で表示画面上にサーバから取得した写真情報の表示を行なってこのフローの処理を終了する。
【0053】
CPU110がこのフローの処理を実行すると、図3に示すように縦軸(AXISY)と横軸(AXISX)とに区分けされた複数の画像が液晶パネル101上に並べて表示される。
【0054】
図3に示すように進行方向に対して区分けされた画像が表示されると、ユーザはどの位置に興味のある場所があるかがすぐに分かる。
【0055】
ここで、図5を参照して、図3の表示を行なうのに必要な、図4のフロー中のステップS413の写真区画マッピング処理の詳細を説明する。なお、S408の処理で取得する写真の枚数をM(M>0)枚とする。
【0056】
図5は写真区画マッピング処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0057】
図5に示す様に、まずステップS4131でθが0であるかどうかを判定する。
【0058】
ステップS4131でθが0であると判定したら、Yes側へ進んでM枚の写真を1枚ずつ処理する。ステップS4132で未処理の写真がまだあるかどうかを判定し、処理すべき写真がないと判定したらステップS4135へ進んでステップS4135で各区画に含まれる写真の枚数をカウントし、このフローの処理を終了してステップS414へ進む。ステップS4132で未処理の写真があると判定したらYes側へ進んでステップS4133で写真を一枚取り出し、ステップS4134でその写真に付加されている位置情報を参照してその写真情報が4つの区画のうちのいずれの区画に属するものであるかを判定する。ステップS4132に戻ってステップS4132からステップS4134の処理をM枚分繰り返し行なってステップS4132で未処理の写真がないと判定したらNo側へ進んでステップS4135で各区画内の写真枚数のカウントを行なってこのフローの処理を終了して図4のステップS414に進む。
【0059】
一方、ステップS4131でθが0ではないと判定したらNo側へ進んでステップS4136で未処理の写真がまだあるかどうかを判定し、写真がもうないと判定したらステップS4135へ進んでステップS4135で各区画内の写真枚数のカウントを行なってこのフローの処理を終了する。
【0060】
このステップS4136で未処理の写真があると判定したらYes側へ進んでステップS4137で写真を一枚取り出し、ステップS4138でθを0にするように回転処理を施す。回転処理を施したらステップS4139へ進んで進行方向に対して写真情報が4つの区画のうちのいずれの区画に属するものであるかを判定する。ステップS4136に戻ってステップS4136からステップS4139の処理をM枚分繰り返し行なってステップS4136で処理対象の写真がもうないと判定したらNo側へ進んでステップS4135で各区画内の写真枚数のカウントを行なってこのフローの処理を終了して図4のステップS414に進む。このフロー中のステップS4135の各区画内の写真枚数のカウント値は、後述するステップS415の原点決定処理で用いられる。
【0061】
この図5の処理を図6を参照してもう少し分かり易く説明する。
【0062】
図6は、図5のフローの処理の内容を説明する図である。
【0063】
図6(a)には、図5中に記載されている様にCPU110がステップS4131でYesと判定した場合のステップS4132〜ステップS4134の処理内容が示されており、図6(b)にはステップS4131でNoと判定された場合のステップS4136〜S4139の処理内容とがそれぞれ示されている。
【0064】
図6(a)に示されているように、CPU110がステップS4131でYesと判定した場合、つまり北方向へ向かって進んでいると判定した場合には、ステップS4132からステップS4134で図6(a)に示す4つの場合分けの処理を実行する。
【0065】
図6(a)には、CPU110がGPSデバイスと連携して取得した現在地位置情報を経度X、緯度Yとしてその位置情報(X、Y)を原点とし携帯電話機の移動方向(北方向)を縦軸情報とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画(右前A、左前B、左後C、右後D)が示されている。さらに図6(a)には、画像サーバから取得した写真情報をCPU110が4つの区画(右前A、左前B、左後C、右後D)に区分けする際に実行する処理内容も示されている。
【0066】
例えば、写真情報に付加されている位置情報が写真座標点(x、y)であったとすると、CPU110は、x≧X、かつy≧Yであるときにその写真情報がA(右前)区画に属するものであると判定する。
【0067】
また、CPU110が、x≧X、かつy<Yであるときにその写真情報がB(左前)区画に属するものであると判定する。また、x<X、かつy≧Yであるときにその写真情報がD(右後)区画に属するものであると判定し、x<X、かつy<Yであるときにその写真情報がC(左後)区画に属するものであると判定する。
【0068】
こうして図6(a)に示すように携帯電話機の移動方向が北方向であった場合つまりθが0であった場合には、写真情報に付加されている位置情報をそのまま用いて4つの区画に写真情報を区分けする。
【0069】
これに対し、図6(b)に示す様に、携帯電話機の移動方向が北方向からずれている場合つまりθが0でない場合には、縦軸方向が北方向にならないので、そのままでは図6(a)に示す処理を行なって4つの区画に写真情報を区分けすることができない。
【0070】
そこで、この場合には北方向からのずれの角度をθとして三角関数の回転公式を用いて座標全体を回転させる処理を行なってθを0に変換した後、図6(a)に示す処理と同じ処理を行なうようにしている。CPU110が、回転処理を行なってから図6(a)の処理を実行すると、北方向以外のいずれの方向へ向かって進行していたとしても表示画面の各区画内に、写真情報が的確に区分けされ表示されるので、利用者はその写真情報を見て写真情報のある位置に正しく向かうことができる。また回転処理がおこなわれて表示が行なわれるときには回転角度から計算される方位を示す矢印の向きが変更されるので、その矢印の方向つまり方角を参考にして地図を見て周辺の状況を確認することができる。
【0071】
次に、ステップS414の区画内写真位置計算処理の詳細を説明する。この処理は、ステップ413によって区画に割り振られた写真を、現在位置と写真のもつ位置情報との位置関係から区画内での写真を並び替える、つまり現在位置に近い写真は原点ORGの近くに並べ、現在位置から離れた写真は原点ORGから離れた場所に並ぶように写真を並べ替える処理である。
【0072】
図7(a),(b),(c)は、ステップS414の詳細を示すフローチャートである。
【0073】
ステップS41401で、ステップS413の結果、例えば区画B(図6参照)内にあると判定された写真があるかどうかを判定する。写真があると判定したら次のステップS41402に進んでステップS41402で区画内の写真が1枚ずつ入るようなメッシュを区画内にふる。ステップS41402の処理について、図7(c)で説明する。
【0074】
まず、ステップS414021で、区画内のすべての写真の位置情報からすべての緯度差を計算し、この中から0より大きい最小の緯度差を求めて、これをminYとする。次に、ステップS414022で、区画内の全ての写真の位置情報からすべての経度差を計算し、この中から0より大きい最小の経度差を求めて、これをminXとする。次に、ステップS414023に進み、区画内の全ての写真の位置情報である緯度と経度を比較し、同じ緯度経度をもつ写真を検出し、あわせてその枚数をカウントする。ステップS414023の結果得られる枚数をm枚とする。ステップS414024で、mが0以上であるか判定し、0以上であれば、ステップS414025に進む。ステップS414025からステップS4140210までの処理は、同じ座標点を持つ写真の座標点をずらす処理である。まずステップS414025で、写真の座標点をずらす値Δxに経度差をmで割った値、すなわちΔx=minX/mに代入して計算する。そして、写真枚数カウントのiに0を代入する。続いてステップS414026で、ステップS414023で検出した同じ座標点をもつ写真から1枚取り出す。写真の持つ位置情報の経度に、i×Δxを加える。ステップS414028でiに1を加算する。ステップS414029で、iとmを比較し、iがmより小さければ、すなわち未処理の写真がまだあれば、ステップS414026に戻り、m枚終了するまで行う。ステップS414029でiがm以上であれば、未処理の写真が無いので、ステップS4140210に進み、ステップS414025からステップS4140210の処理で座標を修正した写真とそのほかの写真から改めて経度差を計算し、この中から0より大きい最小の経度差を求め、これをminXとする。そして、ステップS4140211で、幅が緯度方向minY、経度方向minXになるようにメッシュを作成し、ステップS4140212で区画内の写真を1枚取り出し、ステップS4140213で、写真の位置座標とメッシュを比較して写真が入るメッシュを決定し、ステップS4140214で区画内の写真が残っているか調べ、あれば、S140212に進み、区画内の写真枚数分これを繰り返す。ステップS4140214で、処理対象の写真がもうなければ、処理を終了する。また、ステップS414024でmが0であったら、ステップS4140211に進み、ステップS4140211以降の処理は前述のとおりである。なお、ステップS41402において、経度差から同じ位置座標を持つ写真の座標をずらす値を決定しているが、これは緯度差から求めてもよい。また、フローには示していないが、ステップS414027で修正された座標は、このフローの終了とともに、元に戻される。
【0075】
ステップS41402で、写真が1枚ずつ入るようなメッシュを決定したら、続いて、写真を現在位置を示す原点ORG方向につめる作業を行う。まずステップS41403でX軸(経度軸)で原点ORG方向のメッシュに写真を1つ移動する処理を行う。ステップS41403の処理を図7(b)で説明する。
【0076】
ステップS414301で、移動枚数に0を代入する。ステップS414032で、ステップS41402でメッシュに割り振られたすべての写真の中から1枚取り出し、次のステップS414033でその写真のX軸で原点ORG方向の隣に空きがあるかどうかを判定し、ステップS414033で空きがないと判定したらいいえ側へ進んでステップS414036へ進む。またステップS414033で空きがあると判定したらステップS414034へ進み、ステップS414034で空いているメッシュに一つ移動する処理を実行してステップS414035へ進む。ステップS414035では、移動枚数に1を加算し、ステップS414036へ進み、ステップS414036で未処理の写真がまだあると判定したら、ステップS414032からステップS414036の処理を繰り返す。
【0077】
ステップS414036で写真がないと判定したら終了し、移動枚数を返す。
【0078】
ステップS41403の次に、ステップS41404に進み、ステップS41404でY軸(緯度軸)で原点ORG方向のメッシュに写真を1つ移動する処理を行う。この処理は、ステップS41403の処理の移動方向をY軸(緯度軸)で原点ORG方向に変更することで行う。次のステップS41405では、ステップS41403とステップS41404の結果得られた移動枚数を足して、1以上かどうかを判定する。1以上であれば、“はい”側に進み、まだ移動の余裕があると判断し、ステップS41403からステップS41405を繰り返す。ステップS41405で移動枚数が0の場合、“いいえ”側に進み、ステップS41406で区画Aや区画Cや区画D(図5参照)の他の区画の処理を行なうかどうかを判定して、他に移動処理を行なう区画が残っていると判定したらステップS41401に戻って一連の処理を繰り返し、ステップS41406でその区画がないと判定したらNo側へ進んでこのフローの処理を終了する。
【0079】
CPU110がこのフローの処理を実行すると、図3に示す様に写真情報をできるだけ詰めて並べて表示するとともに、以降の図8が示すように、現在地と写真の持つ位置関係をできるだけ維持して写真をならば、また方向を表わす縦軸(AXISY)と横軸(AXISX)とに区分けされた複数の画像を液晶パネル101上に並べて表示することが可能となる。
【0080】
ここで図7のフローの処理をもう少し分かり易く説明する。
【0081】
図8は、ステップS41403の処理を説明する図である。
【0082】
図8には、B区画内に写真が整理して並べられるときの状況を説明する図が示されている。
【0083】
図8の左上に示す様に、図7のステップS41402の処理の結果、写真がメッシュ内に1枚おさまるようにメッシュがふられるが、単にメッシュと緯度経度とを対応付けて写真(丸で囲まれている1〜10)を並べていくと、空欄が生じたりしてしまう。
【0084】
そこで、本実施形態においては、ステップS41403の処理で写真情報を詰めて表示する処理を行なって、図8の右下のように写真情報を整列させてから表示を行なう様にしている。この様な処理を実行すると、図3に示すような表示を行なうことができるとともに、現在地と写真の持つ位置関係をできるだけ維持して写真を並べることができる。
【0085】
さらに本実施形態では、見やすい画面を得るために、図4のステップS415の処理により、4つの区画の画像の数のバランスに応じて表示画面上の、携帯電話機の現在位置を表わす原点座標を決定し、決定した原点を基にして設定された表示画面上の区画内に区分けされた画像を表示する処理が行なわれる。
【0086】
図9は、図3の画像が表示され携帯電話機を持つユーザがNkm移動して画面が切り替えられたときの表示例を説明する図である。また図10は、携帯電話機を持つユーザが例えば移動方向を南西方向に変更したときの表示例を説明する図である。
【0087】
図4のステップS415の処理では、図5に示すステップS4135の処理で各区画内の写真情報数がカウントされていることを利用して区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに基づいて,一回前の表示のときに比べて例えばB区画内の画像数が多いと判定したときには図9の右側に示す位置に原点位置を決定して区画B内により多くの画像情報を表示するようにしている。このようにすると、例えばA区画内に画像情報がないときには画像数の多いB区画内の画像情報が多く表示され、移動している場所の周辺状況に応じて適宜情報が提供されるようになる。
【0088】
さらに、本実施形態においては、ステップS411で方位が計算されているので、図10に示す様に写真情報とともに進行方向がどちらの方角であるかを表わす方位Pの変更表示も行なうようにしている。
【0089】
例えばCPU110がステップS411の処理で携帯電話機100を持つ利用者が進行方向を北から南西方向に変更したということをθの計算により検知したときには、内部で回転処理を行なうとともに液晶パネル101上の表示画像を図10に示す様に切り替え、さらに図10に示す様に方位Pの矢印の向きも変更して表示するようにしている。このようにしておくと、携帯電話機を持つ利用者は、どの方角に何が在るかをすぐに把握することが可能となる。
【0090】
すなわち、本実施形態の携帯電話機100は、本発明にいう画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、画像表示手段は、画像区分け手段で区分けされた画像を、原点決定手段で決定した原点を基にして設定された表示画面上の区画内に表示するものであるということになる。
【0091】
なお、図9の例では、液晶パネル101上の符号Sで示す部分を選択して手動で操作することによりユーザ自らが液晶パネル101上の画像をスクロールさせて図9(a)から図9(b)への表示切替を行なうことができるようにしている。
【0092】
以上説明した様に、利用者にとって分かり易い画像情報の表示機能を備えた移動端末装置が実現する。
【0093】
なお、本実施形態では、移動端末装置として電話機能を有する携帯電話機の例を掲げたが、移動端末装置が、電話機能を有する携帯電話機と、車に搭載され、現在の位置情報を取得するGPS機能を有するカーナビゲーションシステムとの複合からなるものであっても良い。
【0094】
以下に本発明の各種形態を付記する。
【0095】
(付記1)
無線通信を行なう通信部と、表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置において、
当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
当該移動端末装置の現在の移動方向を取得する移動方向取得手段と、
当該移動端末装置の現在位置を位置情報付き画像が蓄積された画像サーバに送信し、画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信した画像を、該画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、
前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする移動端末装置。
【0096】
(付記2)
前記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて前記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、
前記画像表示手段は、前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された前記表示画面上の区画内に表示するものであることを特徴とする付記1記載の移動端末装置。
【0097】
(付記3)
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置することを特徴とする付記1記載の移動端末装置。
【0098】
(付記4)
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、該表示画面上に、該表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであることを特徴とする付記1記載の移動端末装置。
【0099】
(付記5)
当該移動端末装置が、電話機能とGPS機能を有する携帯電話機であることを特徴とする付記1記載の移動端末装置。
【0100】
(付記6)
当該移動端末装置が、電話機能を有する携帯電話機と、車に搭載され、現在の位置情報を取得するGPS機能を有するカーナビゲーションシステムとの複合からなることを特徴とする付記1記載の移動端末装置。
【0101】
(付記7)
無線通信を行なう通信部と表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置と、位置情報付き画像が蓄積され前記移動端末装置からの送信要求に応じて該移動端末装置に向けて画像を送信する画像サーバとを備えた画像表示システムであって、
前記移動端末装置が、
当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
当該移動端末装置の現在の移動方向を取得する移動方向取得手段と、
位置情報付き画像が蓄積された画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信した画像を、該画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、
前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする画像表示システム。
【0102】
(付記8)
前記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて前記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、
前記画像表示手段は、前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された、前記表示画面上の区画内に表示するものであることを特徴とする付記7記載の画像表示システム。
【0103】
(付記9)
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置することを特徴とする付記7記載の画像表示システム。
【0104】
(付記10)
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、該表示画面上に、該表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであることを特徴とする付記7記載の画像表示システム。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の一実施形態である携帯電話機の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態である携帯電話機の構成を示す図である。
【図3】図1の携帯電話機が備える液晶パネル101上の表示例を示す図である。
【図4】CPU110が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】ステップS413の写真区画マッピング処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】図5のフローの処理の内容を説明する図である。
【図7(a)】ステップS414の詳細を示すフローチャートである。
【図7(b)】図7(a)のステップS41403の詳細を示すフローチャートである。
【図7(c)】図7(a)のステップS41402の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図7の処理を分かり易く説明する図である。
【図9】図3の画像が表示され携帯電話機を持つユーザがNkm移動して画面が切り替えられたときの表示例を説明する図である。
【図10】携帯電話機を持つユーザが例えば移動方向を南西方向に変更したときの表示例を説明する図である。
【符号の説明】
【0106】
100 携帯電話機
100A 上側筐体
100B 下側筐体
101 液晶パネル(表示画面)
102 送話口
110 CPU
111 ROM
112 不揮発メモリ
113 RAM
121 マイクデバイス121
122 表示デバイス
123 スピーカデバイス
124 キーデバイス
125 カメラデバイス
126 時計
131 近距離無線デバイス
132 遠距離デバイス
133 テレビデバイス
140 GPSデバイス
141 メディアコントローラ
150 充電池
1〜9 メッシュ内の画像情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報付き画像が蓄積された画像サーバとインターネット経由で無線通信可能な通信部と、表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置において、
当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報を含む周辺画像送信要求を前記サーバに送信する送信手段と、
当該移動端末装置の現在の移動方向を計算する移動方向計算手段と、
前記画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信した画像を、該画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、
前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする移動端末装置。
【請求項2】
前記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて前記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、
前記画像表示手段は、前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された前記表示画面上の区画内に表示するものであることを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
【請求項3】
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置することを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
【請求項4】
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、該表示画面上に、該表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
【請求項5】
無線通信を行なう通信部と表示画面上に画像を表示する表示部とを備えた移動端末装置と、位置情報付き画像が蓄積され前記移動端末装置からの送信要求に応じて該移動端末装置に向けて画像を送信する画像サーバがインターネット経由で接続される画像表示システムであって、
前記移動端末装置が、
当該移動端末装置の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報を含む周辺画像送信要求を前記画像サーバに送信する送信手段と、
当該移動端末装置の現在の移動方向を取得する移動方向取得手段と、
前記画像サーバから、当該移動端末装置の現在位置周辺の位置情報が付与された画像を無線で受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信した画像を、該画像に付与された位置情報に基づいて、当該移動端末装置の現在位置を原点とし当該移動端末装置の移動方向を縦軸上方とした2次元座標空間内の、縦軸と横軸とで区切られた4つの区画に区分けする画像区分け手段と、
前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記表示画面上に設定された区画内に表示する画像表示手段とを備え、
前記画像サーバは、
前記位置情報を含む周辺画像を格納している周辺画像格納手段と、
前記移動端末装置からの前記周辺画像送信要求を受信する送信要求受信手段と、
前記周辺画像送信要求に含まれる前記移動端末装置の位置情報に基づいて、所定の範囲内の位置情報が付与された画像を抽出する画像抽出手段と、
抽出した位置情報が付与された画像を前記移動端末装置に送信する画像送信手段と
を備えたことを特徴とする画像表示システム。
【請求項6】
前記画像区分け手段により区分けされた4つの区画の画像の数のバランスに応じて前記表示画面上の、当該移動端末装置の現在位置を表わす原点座標を決定する原点決定手段を備え、
前記画像表示手段は、前記画像区分け手段で区分けされた画像を、前記原点決定手段で決定した原点を基にして設定された、前記表示画面上の区画内に表示するものであることを特徴とする請求項5記載の画像表示システム。
【請求項7】
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、区画内の画像を、現在位置と画像の持つ位置情報から現在位置と画像の位置関係を計算し、現在位置に近い画像を原点の近くに配置し、現在位置から離れた画像を原点から離れて配置することを特徴とする請求項5記載の画像表示システム。
【請求項8】
前記画像表示手段は、前記表示画面上に、前記画像区分け手段で区分けされた画像を表示するとともに、該表示画面上に、該表示画面上方を当該移動端末装置の移動方向としたときの地理上の方位を表示するものであることを特徴とする請求項5記載の画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7(a)】
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【図7(b)】
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【図7(c)】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−190956(P2008−190956A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−24566(P2007−24566)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】