経路探索装置
【課題】ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできること。
【解決手段】コンピュータ30は、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定することができる。具体的には、例えば、コンピュータ30は、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路データを抽出し、この抽出された道路データの道路名称のリストを表示部40に表示する。この道路名称のリストの中から、ユーザの所望の道路の道路名称が選択されることによって、選択された道路名称の道路が経由道路として設定される。そして、コンピュータ30は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【解決手段】コンピュータ30は、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定することができる。具体的には、例えば、コンピュータ30は、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路データを抽出し、この抽出された道路データの道路名称のリストを表示部40に表示する。この道路名称のリストの中から、ユーザの所望の道路の道路名称が選択されることによって、選択された道路名称の道路が経由道路として設定される。そして、コンピュータ30は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経路探索の際の探索条件の選択肢を実質的に増やして、よりユーザの好みに合った経路を探索する車載ナビゲーション装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)この特許文献1に開示されている車載ナビゲーション装置によれば、例えば、ユーザは、システムの初期設定を行なうための初期設定画面にて、経路探索における設定探索条件、つまり「時短(最適時間)考慮」及び「信号機考慮」の2つについて、夫々「する(ON)」、「しない(OFF)」を、好みに応じて設定(選択)する。ユーザが、目的地入力画面にて目的地を指定すると、制御回路は、各固定探索条件(「推奨」、「一般道優先」、「有料道優先」、「距離優先」、「別ルート」)に、ユーザの嗜好により予め設定されている設定探索条件を夫々組合せて経路探索を行なう。経路探索が終了すると、経路選択画面が表示され、ユーザは、求められた5つの経路から所望のいずれかの経路を選択する。
【特許文献1】特開2004−125448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、ユーザが、上述した従来の装置に経路を探索させる際に、「一般国道1号線」を経由する経路を所望し、上述した経路探索における設定探索条件を夫々設定して、従来の装置に経路を探索させることが考えられる。しかしながら、この場合、従来の装置が探索した5つの経路の中に、ユーザが所望する「一般国道1号線」を経由する所望の経路が含まれていないことがあった。このように、従来の装置では、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索することができないことがあった。このため、従来の装置は利便性の面で改善の余地があった。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることが可能な経路探索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の経路探索装置は、
少なくとも道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
道路データに基づいて、経由道路を設定する経由道路設定手段と、
地図データに基づいて、設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
上述したように、請求項1に記載の経路探索装置では、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定する。そして、当該装置は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【0007】
請求項2に記載したように、道路データは、道路名称を含み、出発地及び目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出する抽出手段を備え、経由道路設定手段は、抽出された道路データにおける道路名称のリストを用意し、道路名称のリストの中から、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することが好ましい。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路の道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させることによって、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0008】
請求項3に記載したように、経由道路設定手段は、抽出された道路データにおける道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することもできる。このようにすることにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定することができる。
【0009】
請求項4に記載したように、抽出手段に抽出させるべき道路データの条件を示す抽出条件をユーザによって設定させる抽出条件設定手段を備え、抽出手段は、設定された抽出条件を満たす道路データを抽出することが好ましい。これにより、出発地及び目的地を含む所定範囲における、抽出条件を満たす道路データのみが抽出される。
【0010】
請求項5に記載したように、道路データは、道路種別を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、道路種別をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された道路種別に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが「一般国道(指定区間)」を経由する経路を所望する場合には、道路種別「一般国道(指定区間)」を設定することによって、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。
【0011】
請求項6に記載したように、道路データは、道路幅員を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、道路幅員範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された道路幅員範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」の道路を経由する経路を所望する場合には、道路幅員範囲として、「18(m)〜25(m)」がユーザによって設定されることにより、所望の道路幅員範囲の道路データが抽出される。
【0012】
請求項7に記載したように、道路データは、車線数を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、車線数範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された車線数範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが極力、単数車線の道路を走行したくない場合には、車線数範囲「2(本)〜」を設定することによって、複数車線の道路データが抽出される。
【0013】
請求項8に記載したように、道路データは、制限速度を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、制限速度範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された制限速度範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが出来る限り制限速度が高い道路を走行することを所望する場合には、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」を設定することによって、制限速度「60(km/h)」に該当する道路データが抽出される。
【0014】
請求項9に記載したように、表示部と、表示部において、地図データに基づく道路地図を表示する表示制御手段と、ユーザによって道路地図上の道路を選択させる選択手段とを備え、経由道路設定手段は、選択手段を用いてユーザに道路地図上の所望の道路を選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定することもできる。このように、道路地図上からユーザの所望する道路が選択されることによって、選択された道路が経由道路として設定することができる。
【0015】
請求項10に記載したように、道路データは、道路名称を含み、経由道路設定手段は、ユーザによって道路名称を入力させる入力手段を有し、入力手段を用いてユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、入力された道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。このように、ユーザの所望する道路の道路名称が入力されることによって、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0016】
請求項11に記載したように、経由道路設定手段は、入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。これにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、経路探索装置が車載ナビゲーション装置に適用された例を説明する。図1は、本実施形態による車載ナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。以下、本実施形態による車載ナビゲーション装置100について詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、車載ナビゲーション装置100は、位置検出器10、デジタル道路地図データベース20、コンピュータ30、表示部40、操作スイッチ群50、音声出力部60、音声入力部70、外部メモリ80、及びVICS受信機90を備えている。
【0019】
コンピュータ30は、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインを備えている。ROMには、コンピュータ30が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。
【0020】
位置検出器10は、衛星からの電波に基づいて車両の位置を測定するグローバルポジショニングシステム(GPS)のためのGPS受信機11、車両の絶対方位を検出するための地磁気センサ12、車両の相対方位を検出するためのステアリングセンサ13を有している。さらに、位置検出器10は、車両の走行速度から走行距離を検出するために車速センサ14を備えている。
【0021】
このように、位置検出器10は、電波航法による車両位置測定のためにGPS受信機11を有するとともに、自立航法による車両位置推定のために地磁気センサ12、ステアリングセンサ13及び車速センサ14を有している。また、電波航法としては、GPSに限らず、例えばVICSの光ビーコンを利用しても良い。また、自立航法における車両の相対方位を検出するために、ステアリングセンサ13に代えて、ジャイロセンサや車両の左右輪に設けられた車輪速センサを用いても良い。
【0022】
デジタル道路地図データベース20は、道路データ、背景データ、文字データ及び施設データなどを含むデジタル地図データをコンピュータ30に入力するための装置である。デジタル道路地図データベース20は、デジタル地図データを記憶する情報記憶媒体21を有し、情報記憶媒体21としては、そのデータ量からCD−ROMまたはDVD−ROMを用いるのが一般的であるが、メモリカード、ハードディスク等を用いてもよい。
【0023】
ここで、道路データの構成について説明する。道路データは、リンクデータ及びノードデータにて構成される。まず、リンクとは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割し、それぞれのノード間をリンクとして規定されるものであり、リンクを接続することにより道路が構成される。
【0024】
リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端及び終端ノード座標(例えば、緯度・経度等)、道路名称、道路種別、道路幅員、車線数、及び制限速度等の各データから構成される。
【0025】
また、ノードデータは、地図上の各道路が交差、合流、分岐するノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、交差点種類、交差点名称等の各データから構成される。
【0026】
背景データは、道路地図を表示部40に表示する際に、道路以外の表示対象となる施設形状、自然地形等を表示するためのデータである。文字データは、地名、施設名称、道路名称等を道路地図上に表示するためのものであり、表示位置に対応する地図上の座標を関連付けたデータとして構成している。施設データは、施設の検索に用いられるものであり、施設種類、施設名称、緯度・経度の座標等の各データから構成されている。
【0027】
表示部40は、例えば、液晶ディスプレイによって構成され、表示部40の画面には車両の現在位置に対応する自車位置マーク、及び、デジタル道路地図データベース20より入力された地図データによって生成される車両周辺の道路地図を表示することができる。また、目的地及び経由道路が設定された場合、道路地図上には、経由道路を経由するように、現在位置から目的地までの案内経路が重ねて表示される。
【0028】
操作スイッチ群50は、例えば、表示部40と一体になったタッチパネルスイッチもしくは表示部40の周辺に設けられるメカニカルなスイッチ等からなり、各種入力に使用される。
【0029】
音声出力部60はスピーカ等からなり、経路案内が行なわれている場合に、案内音声を出力したり、音声認識時に、入力音声に関するガイダンスを出力したりするものである。また、音声入力部70は、マイク等からなり、ユーザによって発せられた音声を取り込んで、コンピュータ30に入力する。コンピュータ30は、入力された音声の認識処理を行い、その認識結果に基づいて、各種の制御を実行する。
【0030】
外部メモリ80は、例えば、メモリカードやハードディスク等の記憶媒体からなる。この外部メモリ80には、ユーザによって記憶されたテキストデータ、画像データ、音声データ等の各種データが記憶される。
【0031】
VICS受信機90は、道路に敷設されたビーコンや各地のFM放送局を介して、VICSセンタから配信される道路交通情報等の情報を受信したり、必要に応じて車両側から外部へ情報を送信したりする装置である。受信した情報は、コンピュータ30で処理され、例えば、渋滞情報や制限速度情報等は表示部40に表示される道路地図上に重ねて表示される。
【0032】
また、本実施形態の車載ナビゲーション装置100は、操作スイッチ群50もしくは音声認識によって目的地及び経由道路の位置が入力されると、当該経由道路を経由するように、現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に選択して案内経路を形成し表示する、いわゆる経路案内機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、周知のダイクストラ法等の手法が知られている。また、ユーザによって入力された、例えば、住所、施設名称、電話番号等から施設等の位置を検索する検索機能も備えている。
【0033】
これらの機能は、主にコンピュータ30によって各種の演算処理がなされることによって実行される。すなわち、コンピュータ30は目的地が入力されるとデジタル道路地図データベース20の地図データを用いて経路を計算し、その経路を表示する。この他、コンピュータ30は、車両の位置を示す自車位置マークとその周辺の道路地図を表示部40に表示させたり、道路地図の縮尺を変更したりする。
【0034】
次に、本実施形態における経路探索処理について、図2及び図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、図2は、経路案内処理のメインルーチンを示すフローチャートであり、図3は、経由道路設定処理のルーチンを示すフローチャートである。
【0035】
まず、図2のステップS10では、車両の現在位置を検出する。このとき、GPS受信機11による位置データは、上述の道路データの座標データ(緯度と経度)と同じ形態で取得される。また、地磁気センサ12、ステアリングセンサ13、車速センサ14によって自車両の進行方向及び走行距離に関するデータが取得され、過去に算出、もしくは確定された車両位置を基準として、現在位置の座標データの算出を行なう(自立航法による座標データの算出)。なお、現在位置は、基本的には、自立航法により算出された座標データに基づいて求められる。ただし、GPS受信機11による位置データが取得されている場合には、両者を比較し、その差が所定距離以上である場合には、現在位置として、GPS受信機11による位置データを採用する。
【0036】
ステップS20では、車両の現在位置を含む、周辺地図の地図データがデジタル道路地図データベース20から読み込まれ、表示部40に表示される。ステップS30では、目的地が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、メニュー画面が表示部40に表示され、このメニュー画面の「目的地設定メニュー」項目が選択されたか否かを判定する。「目的地設定メニュー」項目が選択されなかったと判定された場合、ステップS10に戻る。一方、「目的地設定メニュー」項目が選択されたと判定された場合、ステップS40に進む。
【0037】
ステップS40では、目的地が設定される。具体的には、例えば、表示部40に目的地設定メニューが表示される。この目的地設定メニューには、「名称で探す」、「ジャンルで探す」、「電話番号で探す」などがある。ユーザは、この目的地設定メニューのいずれかを選択し、選択したメニューに応じた検索条件を入力する。例として、ユーザが「電話番号で探す」を選択した場合、ユーザの所望する施設の電話番号「000−123−4567」が検索条件として入力され、コンピュータ30は、この入力された電話番号「000−123−4567」と一致する電話番号を付している施設データを検索する。この検索された施設データに対応する施設が目的地として設定される。
【0038】
ステップS50では、経由道路が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示され、「経由道路を設定する」項目が選択されたか否かを判定する。「経由道路を設定する」項目が選択されたと判定された場合、ステップS60に進む。
【0039】
ステップS60では、経由道路が設定される。この経由道路設定処理を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
図3のフローチャートにおいて、まず、ステップS210では、抽出条件が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、ステップS50にて、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「抽出条件を設定する」項目と「抽出条件を設定しない」項目とが表示され、「抽出条件を設定する」項目が選択されたか否かを判定する。「抽出条件を設定する」項目が選択されたと判定された場合、ステップS220に進む。
【0041】
ステップS220では、例えば、図4に示すような抽出条件設定メニュー画面510が表示部40に表示される。この抽出条件設定メニュー画面510中の項目のいずれかが選択されたかを判定する。
【0042】
「道路種別」項目が選択された場合、ステップS230に進む。ステップS230では、道路種別が設定される。具体的には、例えば、図5に示すような道路種別設定画面520が表示部40に表示される。この道路種別設定画面520において、ユーザの所望する道路種別が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択した道路種別が設定される。なお、道路種別設定画面520において、複数の道路種別が選択されても良い。例えば、ユーザが「一般国道(指定区間)」を経由する経路を所望する場合には、道路種別「一般国道(指定区間)」を設定することによって、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。
【0043】
また、「道路幅員範囲」項目が選択された場合、ステップS240に進む。ステップS240では、道路幅員範囲が設定される。具体的には、例えば、図6に示すような道路幅員範囲設定画面530が表示部40に表示される。道路幅員範囲設定画面530の中央には、「最小道路幅員」及び「最大道路幅員」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。この調整キーを介して、ユーザの所望する最小道路幅員及び最大道路幅員が入力される。ここでは、道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された道路幅員範囲が設定される。例えば、ユーザが道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」の道路を経由する経路を所望する場合には、道路幅員範囲として、「18(m)〜25(m)」がユーザによって設定されることにより、所望の道路幅員範囲の道路データが抽出される。
【0044】
さらに、「車線数範囲」項目が選択された場合、ステップS250に進む。ステップS250では、車線数範囲が設定される。具体的には、例えば、図7に示すような車線数範囲設定画面540が表示部40に表示される。車線数範囲設定画面540の中央には、「最小車線数」及び「最大車線数」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。ここでは、車線数範囲「2(本)〜」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された車線数範囲が設定される。例えば、ユーザが極力、単数車線の道路を走行したくない場合には、車線数範囲「2(本)〜」を設定することによって、複数車線の道路データが抽出される。
【0045】
また、「制限速度範囲」項目が選択された場合、ステップS260に進む。ステップS260では、制限速度範囲が設定される。具体的には、例えば、図8に示すような制限速度範囲設定画面550が表示部40に表示される。この制限速度範囲設定画面550の中央には、「最低制限速度」及び「最高制限速度」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。ここでは、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された制限速度範囲が設定される。例えば、ユーザが出来る限り制限速度が高い道路を走行することを所望する場合には、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」を設定することによって、制限速度「60(km/h)」に該当する道路データが抽出される。
【0046】
ステップS210において、「抽出条件を設定する」項目が選択されなかった、すなわち、「抽出条件を設定しない」項目が選択されたと判定された場合、ステップS270に進む。ステップS270では、出発地(特に指示がない限り、ステップS10にて検出された現在位置)と、ステップS40にて設定された目的地とを含む所定範囲(例えば、現在位置と目的地の施設位置との2点を直径とする円)に含まれる道路データが抽出される。
【0047】
ステップS280では、出発地(特に指示がない限り、現在位置)と目的地とを含む所定範囲における、ステップS230〜ステップS260のいずれかにて設定された抽出条件を満たす道路データが抽出される。具体的には、例えば、ステップS230において、抽出条件として、道路種別「一般国道(指定区間)」が設定された場合、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における、抽出条件を満たす道路データのみが抽出される。
【0048】
ステップS290では、ステップS270またはステップS280にて抽出された道路データにおける道路名称のリストが表示部40に表示される。具体的には、例えば、図9に示すような経由道路選択画面560が表示部40に表示される。
【0049】
ステップS300では、経由道路が設定される。具体的には、例えば、ステップS290にて表示された経由道路選択画面560において、表示されている道路名称のリストから、ユーザの所望する道路の道路名称が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路名称の道路が経由道路として設定される。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路の道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させることによって、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0050】
なお、経由道路選択画面560における道路名称のリストの中から、ユーザの所望する道路の道路名称が複数選択されることによって、複数の経由道路が設定されることも可能である。
【0051】
また、経由道路選択画面560において、ユーザの所望する道路の道路名称が選択され、「詳細」項目が選択されることによって、例えば、図10に示すように、経由道路詳細選択画面570が表示部40に表示される。この経由道路詳細選択画面570において、選択された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストから、ユーザの所望する道路区間における道路名称が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することができる。このようにすることにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定することができる。
【0052】
図2のフローチャートに戻り、ステップS70では、ステップS60にて設定された経由道路を経由するように、出発地から、ステップS40にて設定された目的地までの経路をダイクストラ法等の手法で探索する。ステップS80では、ステップS70にて探索された経路を表示する。具体的には、表示制御部(図示せず)が、探索された経路を道路データに重ねて強調表示し、表示部40へ表示する。
【0053】
ステップS90では、ステップS70にて探索された経路に基づいて、経路案内が行われる。ステップS100では、ステップS10にて検出された現在位置が、ステップS40にて設定された目的地に到着したか否かを判定する。到着していないと判定された場合、ステップS90に戻る。一方、到着したと判定された場合、処理が終了される。
【0054】
以上、説明したように本実施形態によれば、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定することができるようにした。そして、コンピュータ30は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【0055】
なお、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
【0056】
例えば、上述した実施形態において、コンピュータ30は、出発地及び目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出し、この抽出された道路データの道路名称のリストを表示部40に表示し、この道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させ、この選択された道路名称の道路を経由道路として設定する例について説明した。しかしながら、表示部40に表示された道路地図上の所望の道路をユーザに選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定しても良い。このように、道路地図上からユーザの所望する道路が選択されることによって、選択された道路が経由道路として設定することができる。
【0057】
具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示される。そして、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「地図で探しますか」という質問文が表示され、この質問文に対する回答として、「はい」または「いいえ」項目が選択される。そして、「はい」項目が選択されると、表示部40に出発地を含む道路地図が表示される。この道路地図をスクロールさせ、ユーザの所望の道路を探し、所望の道路に十字カーソルを合わせて、「決定」項目が選択されることによって、十字カーソルが合わせられた道路が経由道路として設定される。
【0058】
また、例えば、ユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、この入力された道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。このように、ユーザの所望する道路の道路名称が入力されることによって、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0059】
具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示される。そして、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「道路名称を入力しますか」という質問文が表示され、この質問文に対する回答として、「はい」または「いいえ」項目が選択される。そして、「はい」項目が選択されると、例えば、図11に示すような道路名称入力画面580が表示部40に表示される。この道路名称入力画面580の下側には、文字及び数字が表示されており、これらの文字及び数字を選択して、道路名称が入力され、「OK」項目が選択されると、入力された道路名称に該当する道路が経由道路として設定される。
【0060】
また、例えば、上述した道路名称入力画面580において、道路名称が入力され、「OK」項目が選択されると、図12に示すような道路区間選択画面590が表示部40に表示される。この道路区間選択画面590には、入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストが表示されており、所望の道路区間が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路区間における、道路名称入力画面580にて入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。これにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定可能である。
【0061】
また、上述した実施形態において、抽出条件として、「道路種別」、「道路幅員範囲」、「車線数範囲」、及び「制限速度範囲」のいずれか1つが設定される例について説明した。しかしながら、抽出条件として、「道路種別」、「道路幅員範囲」、「車線数範囲」、及び「制限速度範囲」の少なくとも1つが設定されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施形態による車載ナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における、経路案内処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】本実施形態において、経由道路設定処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本実施形態における、抽出条件設定メニュー画面510の表示例を示すイメージ図である。
【図5】本実施形態における、道路種別設定画面520の表示例を示すイメージ図である。
【図6】本実施形態における、道路幅員範囲設定画面530の表示例を示すイメージ図である。
【図7】本実施形態における、車線数範囲設定画面540の表示例を示すイメージ図である。
【図8】本実施形態における、制限速度範囲設定画面550の表示例を示すイメージ図である。
【図9】本実施形態における、経由道路選択画面560の表示例を示すイメージ図である。
【図10】本実施形態における、経由道路詳細選択画面570の表示例を示すイメージ図である。
【図11】本実施形態における、道路名称入力画面580の表示例を示すイメージ図である。
【図12】本実施形態における、道路区間選択画面590の表示例を示すイメージ図である。
【符号の説明】
【0063】
10…位置検出器
11…GPS受信機
12…地磁気センサ
13…ステアリングセンサ
14…車速センサ
20…デジタル道路地図データベース
21…情報記録媒体
30…コンピュータ
40…表示部
50…操作スイッチ群
60…音声出力部
70…音声入力部
80…外部メモリ
90…VICS受信機
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経路探索の際の探索条件の選択肢を実質的に増やして、よりユーザの好みに合った経路を探索する車載ナビゲーション装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)この特許文献1に開示されている車載ナビゲーション装置によれば、例えば、ユーザは、システムの初期設定を行なうための初期設定画面にて、経路探索における設定探索条件、つまり「時短(最適時間)考慮」及び「信号機考慮」の2つについて、夫々「する(ON)」、「しない(OFF)」を、好みに応じて設定(選択)する。ユーザが、目的地入力画面にて目的地を指定すると、制御回路は、各固定探索条件(「推奨」、「一般道優先」、「有料道優先」、「距離優先」、「別ルート」)に、ユーザの嗜好により予め設定されている設定探索条件を夫々組合せて経路探索を行なう。経路探索が終了すると、経路選択画面が表示され、ユーザは、求められた5つの経路から所望のいずれかの経路を選択する。
【特許文献1】特開2004−125448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、ユーザが、上述した従来の装置に経路を探索させる際に、「一般国道1号線」を経由する経路を所望し、上述した経路探索における設定探索条件を夫々設定して、従来の装置に経路を探索させることが考えられる。しかしながら、この場合、従来の装置が探索した5つの経路の中に、ユーザが所望する「一般国道1号線」を経由する所望の経路が含まれていないことがあった。このように、従来の装置では、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索することができないことがあった。このため、従来の装置は利便性の面で改善の余地があった。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることが可能な経路探索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の経路探索装置は、
少なくとも道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
道路データに基づいて、経由道路を設定する経由道路設定手段と、
地図データに基づいて、設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
上述したように、請求項1に記載の経路探索装置では、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定する。そして、当該装置は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【0007】
請求項2に記載したように、道路データは、道路名称を含み、出発地及び目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出する抽出手段を備え、経由道路設定手段は、抽出された道路データにおける道路名称のリストを用意し、道路名称のリストの中から、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することが好ましい。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路の道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させることによって、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0008】
請求項3に記載したように、経由道路設定手段は、抽出された道路データにおける道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することもできる。このようにすることにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定することができる。
【0009】
請求項4に記載したように、抽出手段に抽出させるべき道路データの条件を示す抽出条件をユーザによって設定させる抽出条件設定手段を備え、抽出手段は、設定された抽出条件を満たす道路データを抽出することが好ましい。これにより、出発地及び目的地を含む所定範囲における、抽出条件を満たす道路データのみが抽出される。
【0010】
請求項5に記載したように、道路データは、道路種別を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、道路種別をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された道路種別に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが「一般国道(指定区間)」を経由する経路を所望する場合には、道路種別「一般国道(指定区間)」を設定することによって、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。
【0011】
請求項6に記載したように、道路データは、道路幅員を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、道路幅員範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された道路幅員範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」の道路を経由する経路を所望する場合には、道路幅員範囲として、「18(m)〜25(m)」がユーザによって設定されることにより、所望の道路幅員範囲の道路データが抽出される。
【0012】
請求項7に記載したように、道路データは、車線数を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、車線数範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された車線数範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが極力、単数車線の道路を走行したくない場合には、車線数範囲「2(本)〜」を設定することによって、複数車線の道路データが抽出される。
【0013】
請求項8に記載したように、道路データは、制限速度を含み、抽出条件設定手段は、抽出条件として、制限速度範囲をユーザに設定させ、抽出手段は、設定された制限速度範囲に該当する道路データを抽出することが好ましい。例えば、ユーザが出来る限り制限速度が高い道路を走行することを所望する場合には、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」を設定することによって、制限速度「60(km/h)」に該当する道路データが抽出される。
【0014】
請求項9に記載したように、表示部と、表示部において、地図データに基づく道路地図を表示する表示制御手段と、ユーザによって道路地図上の道路を選択させる選択手段とを備え、経由道路設定手段は、選択手段を用いてユーザに道路地図上の所望の道路を選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定することもできる。このように、道路地図上からユーザの所望する道路が選択されることによって、選択された道路が経由道路として設定することができる。
【0015】
請求項10に記載したように、道路データは、道路名称を含み、経由道路設定手段は、ユーザによって道路名称を入力させる入力手段を有し、入力手段を用いてユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、入力された道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。このように、ユーザの所望する道路の道路名称が入力されることによって、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0016】
請求項11に記載したように、経由道路設定手段は、入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。これにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、経路探索装置が車載ナビゲーション装置に適用された例を説明する。図1は、本実施形態による車載ナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。以下、本実施形態による車載ナビゲーション装置100について詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、車載ナビゲーション装置100は、位置検出器10、デジタル道路地図データベース20、コンピュータ30、表示部40、操作スイッチ群50、音声出力部60、音声入力部70、外部メモリ80、及びVICS受信機90を備えている。
【0019】
コンピュータ30は、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインを備えている。ROMには、コンピュータ30が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。
【0020】
位置検出器10は、衛星からの電波に基づいて車両の位置を測定するグローバルポジショニングシステム(GPS)のためのGPS受信機11、車両の絶対方位を検出するための地磁気センサ12、車両の相対方位を検出するためのステアリングセンサ13を有している。さらに、位置検出器10は、車両の走行速度から走行距離を検出するために車速センサ14を備えている。
【0021】
このように、位置検出器10は、電波航法による車両位置測定のためにGPS受信機11を有するとともに、自立航法による車両位置推定のために地磁気センサ12、ステアリングセンサ13及び車速センサ14を有している。また、電波航法としては、GPSに限らず、例えばVICSの光ビーコンを利用しても良い。また、自立航法における車両の相対方位を検出するために、ステアリングセンサ13に代えて、ジャイロセンサや車両の左右輪に設けられた車輪速センサを用いても良い。
【0022】
デジタル道路地図データベース20は、道路データ、背景データ、文字データ及び施設データなどを含むデジタル地図データをコンピュータ30に入力するための装置である。デジタル道路地図データベース20は、デジタル地図データを記憶する情報記憶媒体21を有し、情報記憶媒体21としては、そのデータ量からCD−ROMまたはDVD−ROMを用いるのが一般的であるが、メモリカード、ハードディスク等を用いてもよい。
【0023】
ここで、道路データの構成について説明する。道路データは、リンクデータ及びノードデータにて構成される。まず、リンクとは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割し、それぞれのノード間をリンクとして規定されるものであり、リンクを接続することにより道路が構成される。
【0024】
リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端及び終端ノード座標(例えば、緯度・経度等)、道路名称、道路種別、道路幅員、車線数、及び制限速度等の各データから構成される。
【0025】
また、ノードデータは、地図上の各道路が交差、合流、分岐するノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、交差点種類、交差点名称等の各データから構成される。
【0026】
背景データは、道路地図を表示部40に表示する際に、道路以外の表示対象となる施設形状、自然地形等を表示するためのデータである。文字データは、地名、施設名称、道路名称等を道路地図上に表示するためのものであり、表示位置に対応する地図上の座標を関連付けたデータとして構成している。施設データは、施設の検索に用いられるものであり、施設種類、施設名称、緯度・経度の座標等の各データから構成されている。
【0027】
表示部40は、例えば、液晶ディスプレイによって構成され、表示部40の画面には車両の現在位置に対応する自車位置マーク、及び、デジタル道路地図データベース20より入力された地図データによって生成される車両周辺の道路地図を表示することができる。また、目的地及び経由道路が設定された場合、道路地図上には、経由道路を経由するように、現在位置から目的地までの案内経路が重ねて表示される。
【0028】
操作スイッチ群50は、例えば、表示部40と一体になったタッチパネルスイッチもしくは表示部40の周辺に設けられるメカニカルなスイッチ等からなり、各種入力に使用される。
【0029】
音声出力部60はスピーカ等からなり、経路案内が行なわれている場合に、案内音声を出力したり、音声認識時に、入力音声に関するガイダンスを出力したりするものである。また、音声入力部70は、マイク等からなり、ユーザによって発せられた音声を取り込んで、コンピュータ30に入力する。コンピュータ30は、入力された音声の認識処理を行い、その認識結果に基づいて、各種の制御を実行する。
【0030】
外部メモリ80は、例えば、メモリカードやハードディスク等の記憶媒体からなる。この外部メモリ80には、ユーザによって記憶されたテキストデータ、画像データ、音声データ等の各種データが記憶される。
【0031】
VICS受信機90は、道路に敷設されたビーコンや各地のFM放送局を介して、VICSセンタから配信される道路交通情報等の情報を受信したり、必要に応じて車両側から外部へ情報を送信したりする装置である。受信した情報は、コンピュータ30で処理され、例えば、渋滞情報や制限速度情報等は表示部40に表示される道路地図上に重ねて表示される。
【0032】
また、本実施形態の車載ナビゲーション装置100は、操作スイッチ群50もしくは音声認識によって目的地及び経由道路の位置が入力されると、当該経由道路を経由するように、現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に選択して案内経路を形成し表示する、いわゆる経路案内機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、周知のダイクストラ法等の手法が知られている。また、ユーザによって入力された、例えば、住所、施設名称、電話番号等から施設等の位置を検索する検索機能も備えている。
【0033】
これらの機能は、主にコンピュータ30によって各種の演算処理がなされることによって実行される。すなわち、コンピュータ30は目的地が入力されるとデジタル道路地図データベース20の地図データを用いて経路を計算し、その経路を表示する。この他、コンピュータ30は、車両の位置を示す自車位置マークとその周辺の道路地図を表示部40に表示させたり、道路地図の縮尺を変更したりする。
【0034】
次に、本実施形態における経路探索処理について、図2及び図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、図2は、経路案内処理のメインルーチンを示すフローチャートであり、図3は、経由道路設定処理のルーチンを示すフローチャートである。
【0035】
まず、図2のステップS10では、車両の現在位置を検出する。このとき、GPS受信機11による位置データは、上述の道路データの座標データ(緯度と経度)と同じ形態で取得される。また、地磁気センサ12、ステアリングセンサ13、車速センサ14によって自車両の進行方向及び走行距離に関するデータが取得され、過去に算出、もしくは確定された車両位置を基準として、現在位置の座標データの算出を行なう(自立航法による座標データの算出)。なお、現在位置は、基本的には、自立航法により算出された座標データに基づいて求められる。ただし、GPS受信機11による位置データが取得されている場合には、両者を比較し、その差が所定距離以上である場合には、現在位置として、GPS受信機11による位置データを採用する。
【0036】
ステップS20では、車両の現在位置を含む、周辺地図の地図データがデジタル道路地図データベース20から読み込まれ、表示部40に表示される。ステップS30では、目的地が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、メニュー画面が表示部40に表示され、このメニュー画面の「目的地設定メニュー」項目が選択されたか否かを判定する。「目的地設定メニュー」項目が選択されなかったと判定された場合、ステップS10に戻る。一方、「目的地設定メニュー」項目が選択されたと判定された場合、ステップS40に進む。
【0037】
ステップS40では、目的地が設定される。具体的には、例えば、表示部40に目的地設定メニューが表示される。この目的地設定メニューには、「名称で探す」、「ジャンルで探す」、「電話番号で探す」などがある。ユーザは、この目的地設定メニューのいずれかを選択し、選択したメニューに応じた検索条件を入力する。例として、ユーザが「電話番号で探す」を選択した場合、ユーザの所望する施設の電話番号「000−123−4567」が検索条件として入力され、コンピュータ30は、この入力された電話番号「000−123−4567」と一致する電話番号を付している施設データを検索する。この検索された施設データに対応する施設が目的地として設定される。
【0038】
ステップS50では、経由道路が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示され、「経由道路を設定する」項目が選択されたか否かを判定する。「経由道路を設定する」項目が選択されたと判定された場合、ステップS60に進む。
【0039】
ステップS60では、経由道路が設定される。この経由道路設定処理を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
図3のフローチャートにおいて、まず、ステップS210では、抽出条件が設定されるか否かを判定する。具体的には、例えば、ステップS50にて、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「抽出条件を設定する」項目と「抽出条件を設定しない」項目とが表示され、「抽出条件を設定する」項目が選択されたか否かを判定する。「抽出条件を設定する」項目が選択されたと判定された場合、ステップS220に進む。
【0041】
ステップS220では、例えば、図4に示すような抽出条件設定メニュー画面510が表示部40に表示される。この抽出条件設定メニュー画面510中の項目のいずれかが選択されたかを判定する。
【0042】
「道路種別」項目が選択された場合、ステップS230に進む。ステップS230では、道路種別が設定される。具体的には、例えば、図5に示すような道路種別設定画面520が表示部40に表示される。この道路種別設定画面520において、ユーザの所望する道路種別が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択した道路種別が設定される。なお、道路種別設定画面520において、複数の道路種別が選択されても良い。例えば、ユーザが「一般国道(指定区間)」を経由する経路を所望する場合には、道路種別「一般国道(指定区間)」を設定することによって、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。
【0043】
また、「道路幅員範囲」項目が選択された場合、ステップS240に進む。ステップS240では、道路幅員範囲が設定される。具体的には、例えば、図6に示すような道路幅員範囲設定画面530が表示部40に表示される。道路幅員範囲設定画面530の中央には、「最小道路幅員」及び「最大道路幅員」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。この調整キーを介して、ユーザの所望する最小道路幅員及び最大道路幅員が入力される。ここでは、道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された道路幅員範囲が設定される。例えば、ユーザが道路幅員範囲「18(m)〜25(m)」の道路を経由する経路を所望する場合には、道路幅員範囲として、「18(m)〜25(m)」がユーザによって設定されることにより、所望の道路幅員範囲の道路データが抽出される。
【0044】
さらに、「車線数範囲」項目が選択された場合、ステップS250に進む。ステップS250では、車線数範囲が設定される。具体的には、例えば、図7に示すような車線数範囲設定画面540が表示部40に表示される。車線数範囲設定画面540の中央には、「最小車線数」及び「最大車線数」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。ここでは、車線数範囲「2(本)〜」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された車線数範囲が設定される。例えば、ユーザが極力、単数車線の道路を走行したくない場合には、車線数範囲「2(本)〜」を設定することによって、複数車線の道路データが抽出される。
【0045】
また、「制限速度範囲」項目が選択された場合、ステップS260に進む。ステップS260では、制限速度範囲が設定される。具体的には、例えば、図8に示すような制限速度範囲設定画面550が表示部40に表示される。この制限速度範囲設定画面550の中央には、「最低制限速度」及び「最高制限速度」をそれぞれ調整するための調整キーが表示されている。ここでは、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」が入力されている。そして、「OK」項目が選択されることによって、入力された制限速度範囲が設定される。例えば、ユーザが出来る限り制限速度が高い道路を走行することを所望する場合には、制限速度範囲「60(km/h)〜60(km/h)」を設定することによって、制限速度「60(km/h)」に該当する道路データが抽出される。
【0046】
ステップS210において、「抽出条件を設定する」項目が選択されなかった、すなわち、「抽出条件を設定しない」項目が選択されたと判定された場合、ステップS270に進む。ステップS270では、出発地(特に指示がない限り、ステップS10にて検出された現在位置)と、ステップS40にて設定された目的地とを含む所定範囲(例えば、現在位置と目的地の施設位置との2点を直径とする円)に含まれる道路データが抽出される。
【0047】
ステップS280では、出発地(特に指示がない限り、現在位置)と目的地とを含む所定範囲における、ステップS230〜ステップS260のいずれかにて設定された抽出条件を満たす道路データが抽出される。具体的には、例えば、ステップS230において、抽出条件として、道路種別「一般国道(指定区間)」が設定された場合、道路種別「一般国道(指定区間)」に該当する道路データが抽出される。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における、抽出条件を満たす道路データのみが抽出される。
【0048】
ステップS290では、ステップS270またはステップS280にて抽出された道路データにおける道路名称のリストが表示部40に表示される。具体的には、例えば、図9に示すような経由道路選択画面560が表示部40に表示される。
【0049】
ステップS300では、経由道路が設定される。具体的には、例えば、ステップS290にて表示された経由道路選択画面560において、表示されている道路名称のリストから、ユーザの所望する道路の道路名称が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路名称の道路が経由道路として設定される。このように、出発地及び目的地を含む所定範囲における道路の道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させることによって、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0050】
なお、経由道路選択画面560における道路名称のリストの中から、ユーザの所望する道路の道路名称が複数選択されることによって、複数の経由道路が設定されることも可能である。
【0051】
また、経由道路選択画面560において、ユーザの所望する道路の道路名称が選択され、「詳細」項目が選択されることによって、例えば、図10に示すように、経由道路詳細選択画面570が表示部40に表示される。この経由道路詳細選択画面570において、選択された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストから、ユーザの所望する道路区間における道路名称が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することができる。このようにすることにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定することができる。
【0052】
図2のフローチャートに戻り、ステップS70では、ステップS60にて設定された経由道路を経由するように、出発地から、ステップS40にて設定された目的地までの経路をダイクストラ法等の手法で探索する。ステップS80では、ステップS70にて探索された経路を表示する。具体的には、表示制御部(図示せず)が、探索された経路を道路データに重ねて強調表示し、表示部40へ表示する。
【0053】
ステップS90では、ステップS70にて探索された経路に基づいて、経路案内が行われる。ステップS100では、ステップS10にて検出された現在位置が、ステップS40にて設定された目的地に到着したか否かを判定する。到着していないと判定された場合、ステップS90に戻る。一方、到着したと判定された場合、処理が終了される。
【0054】
以上、説明したように本実施形態によれば、経路を探索する際に、目的地に加えて、ユーザが経由することを所望する道路を経由道路として設定することができるようにした。そして、コンピュータ30は、この設定された経由道路を経由するように、出発地から目的地までの経路を探索する。この結果、ユーザの所望する道路を経由する経路が探索される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた経路を探索する可能性を向上させることできる。
【0055】
なお、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
【0056】
例えば、上述した実施形態において、コンピュータ30は、出発地及び目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出し、この抽出された道路データの道路名称のリストを表示部40に表示し、この道路名称のリストの中から、ユーザに所望の道路の道路名称を選択させ、この選択された道路名称の道路を経由道路として設定する例について説明した。しかしながら、表示部40に表示された道路地図上の所望の道路をユーザに選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定しても良い。このように、道路地図上からユーザの所望する道路が選択されることによって、選択された道路が経由道路として設定することができる。
【0057】
具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示される。そして、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「地図で探しますか」という質問文が表示され、この質問文に対する回答として、「はい」または「いいえ」項目が選択される。そして、「はい」項目が選択されると、表示部40に出発地を含む道路地図が表示される。この道路地図をスクロールさせ、ユーザの所望の道路を探し、所望の道路に十字カーソルを合わせて、「決定」項目が選択されることによって、十字カーソルが合わせられた道路が経由道路として設定される。
【0058】
また、例えば、ユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、この入力された道路名称の道路を経由道路として設定しても良い。このように、ユーザの所望する道路の道路名称が入力されることによって、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。
【0059】
具体的には、例えば、目的地が設定されると、表示部40に、「経由道路を設定する」項目と「経由道路を設定しない」項目とが表示される。そして、「経由道路を設定する」項目が選択されると、表示部40に、「道路名称を入力しますか」という質問文が表示され、この質問文に対する回答として、「はい」または「いいえ」項目が選択される。そして、「はい」項目が選択されると、例えば、図11に示すような道路名称入力画面580が表示部40に表示される。この道路名称入力画面580の下側には、文字及び数字が表示されており、これらの文字及び数字を選択して、道路名称が入力され、「OK」項目が選択されると、入力された道路名称に該当する道路が経由道路として設定される。
【0060】
また、例えば、上述した道路名称入力画面580において、道路名称が入力され、「OK」項目が選択されると、図12に示すような道路区間選択画面590が表示部40に表示される。この道路区間選択画面590には、入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストが表示されており、所望の道路区間が選択され、「OK」項目が選択されることによって、選択された道路区間における、道路名称入力画面580にて入力された道路名称の道路を経由道路として設定することができる。これにより、ユーザの嗜好に合わせた詳細な経由道路を設定可能である。
【0061】
また、上述した実施形態において、抽出条件として、「道路種別」、「道路幅員範囲」、「車線数範囲」、及び「制限速度範囲」のいずれか1つが設定される例について説明した。しかしながら、抽出条件として、「道路種別」、「道路幅員範囲」、「車線数範囲」、及び「制限速度範囲」の少なくとも1つが設定されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施形態による車載ナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における、経路案内処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】本実施形態において、経由道路設定処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本実施形態における、抽出条件設定メニュー画面510の表示例を示すイメージ図である。
【図5】本実施形態における、道路種別設定画面520の表示例を示すイメージ図である。
【図6】本実施形態における、道路幅員範囲設定画面530の表示例を示すイメージ図である。
【図7】本実施形態における、車線数範囲設定画面540の表示例を示すイメージ図である。
【図8】本実施形態における、制限速度範囲設定画面550の表示例を示すイメージ図である。
【図9】本実施形態における、経由道路選択画面560の表示例を示すイメージ図である。
【図10】本実施形態における、経由道路詳細選択画面570の表示例を示すイメージ図である。
【図11】本実施形態における、道路名称入力画面580の表示例を示すイメージ図である。
【図12】本実施形態における、道路区間選択画面590の表示例を示すイメージ図である。
【符号の説明】
【0063】
10…位置検出器
11…GPS受信機
12…地磁気センサ
13…ステアリングセンサ
14…車速センサ
20…デジタル道路地図データベース
21…情報記録媒体
30…コンピュータ
40…表示部
50…操作スイッチ群
60…音声出力部
70…音声入力部
80…外部メモリ
90…VICS受信機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記道路データに基づいて、経由道路を設定する経由道路設定手段と、
前記地図データに基づいて、前記設定された経由道路を経由するように、出発地から前記目的地までの経路を探索する経路探索手段とを備えることを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記道路データは、道路名称を含み、
前記出発地及び前記目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出する抽出手段を備え、
前記経由道路設定手段は、
前記抽出された道路データにおける道路名称のリストを用意し、当該道路名称のリストの中から、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記経由道路設定手段は、
前記抽出された道路データにおける道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、当該道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項2に記載の経路探索装置。
【請求項4】
前記抽出手段に抽出させるべき道路データの条件を示す抽出条件をユーザによって設定させる抽出条件設定手段を備え、
前記抽出手段は、前記設定された抽出条件を満たす道路データを抽出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記道路データは、道路種別を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、道路種別をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された道路種別に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4に記載の経路探索装置。
【請求項6】
前記道路データは、道路幅員を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、道路幅員範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された道路幅員範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の経路探索装置。
【請求項7】
前記道路データは、車線数を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、車線数範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された車線数範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の経路探索装置。
【請求項8】
前記道路データは、制限速度を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、制限速度範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された制限速度範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の経路探索装置。
【請求項9】
表示部と、
前記表示部において、前記地図データに基づく道路地図を表示する表示制御手段と、
ユーザによって前記道路地図上の道路を選択させる選択手段とを備え、
前記経由道路設定手段は、前記選択手段を用いてユーザに前記道路地図上の所望の道路を選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項10】
前記道路データは、道路名称を含み、
前記経由道路設定手段は、
ユーザによって道路名称を入力させる入力手段を有し、
前記入力手段を用いてユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項11】
前記経由道路設定手段は、
前記入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、当該道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項1】
少なくとも道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記道路データに基づいて、経由道路を設定する経由道路設定手段と、
前記地図データに基づいて、前記設定された経由道路を経由するように、出発地から前記目的地までの経路を探索する経路探索手段とを備えることを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記道路データは、道路名称を含み、
前記出発地及び前記目的地を含む所定範囲における、道路データを抽出する抽出手段を備え、
前記経由道路設定手段は、
前記抽出された道路データにおける道路名称のリストを用意し、当該道路名称のリストの中から、選択された道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記経由道路設定手段は、
前記抽出された道路データにおける道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、当該道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項2に記載の経路探索装置。
【請求項4】
前記抽出手段に抽出させるべき道路データの条件を示す抽出条件をユーザによって設定させる抽出条件設定手段を備え、
前記抽出手段は、前記設定された抽出条件を満たす道路データを抽出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記道路データは、道路種別を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、道路種別をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された道路種別に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4に記載の経路探索装置。
【請求項6】
前記道路データは、道路幅員を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、道路幅員範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された道路幅員範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の経路探索装置。
【請求項7】
前記道路データは、車線数を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、車線数範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された車線数範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の経路探索装置。
【請求項8】
前記道路データは、制限速度を含み、
前記抽出条件設定手段は、前記抽出条件として、制限速度範囲をユーザに設定させ、
前記抽出手段は、前記設定された制限速度範囲に該当する道路データを抽出することを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の経路探索装置。
【請求項9】
表示部と、
前記表示部において、前記地図データに基づく道路地図を表示する表示制御手段と、
ユーザによって前記道路地図上の道路を選択させる選択手段とを備え、
前記経由道路設定手段は、前記選択手段を用いてユーザに前記道路地図上の所望の道路を選択させ、ユーザによって選択された道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項10】
前記道路データは、道路名称を含み、
前記経由道路設定手段は、
ユーザによって道路名称を入力させる入力手段を有し、
前記入力手段を用いてユーザに所望の道路の道路名称を入力させ、入力された道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項11】
前記経由道路設定手段は、
前記入力された道路名称の道路を所定の区間に区切った道路区間のリストを用意し、当該道路区間のリストの中から、選択された道路区間における道路名称の道路を経由道路として設定することを特徴とする請求項10に記載の経路探索装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−300834(P2006−300834A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−125569(P2005−125569)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]