説明

自動車内通話環境制御システム,携帯端末,自動車内通話環境制御方法およびプログラム

【課題】自動車内で通話を行うユーザにとって、音量や窓の開閉状態等の通話環境を通話相手に応じた適切な通話環境とする。
【解決手段】ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを携帯端末10に登録しておき、発着信時に相手電話番号を取得し、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを検索,取得し、取得した通話環境制御情報を携帯端末10から車載装置20に送信して通話環境の制御を要求し、車載装置20は携帯端末10から受信した通話環境制御情報に基づいて車載オーディオ機器の音量や窓の開閉を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車内で携帯端末を用いて通話を行う場合の通話時自動車内通話環境制御システム,携帯端末,自動車内通話環境制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車内での通話時における通話環境制御に関する関連技術は、例えば、特開2005−328116号公報(特許文献1)に開示されている。
この特許文献1においては、
・各座席対応(左右のフロントドアおよび左右のリアドア)にそれぞれスピーカを設けるとともに、
・運転席,助手席,リアシート(右側座席,左側座席)の各座席対応に、狭指向性(各座席のユーザの移動電話機とのみ通信可となる指向性)アンテナと無線通信モジュールを設け、
・移動電話機に着信があると、移動電話機は座席対応のアンテナ,無線通信モジュールを介した近距離無線通信により車載システムに着信を通知し、
・車載システムは通知元の無線通信モジュールを基にユーザの座席位置を算定し、
・算定した座席対応に設けられたスピーカの音量を制御(ミュート、音量を下げる等)する、
ことが記載されている。
【0003】
また、他の関連技術が特開2001−140541号公報(特許文献2)に開示されている。
この特許文献2においては、
・自動車電話装置からの発信時、または、自動車電話装置への着信時に、自動車電話装置は車内LANを介してパワーウインドウ制御部に発着信を通知し、
・パワーウインドウ制御部は開いている窓があるかを判断し、
・開いている窓があった場合は、自動車電話装置に告知制御信号を送信し、
・告知制御信号を受信した自動車電話装置が窓を閉める旨の告知用音声をスピーカから出力した後に、パワーウインドウ制御部は開いている窓を閉じる、
ことが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−328116号公報(段落「0016」、「0021」〜「0022」、図1)
【特許文献2】特開2001−140541号公報(段落「0033」〜「0035」、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1においては、移動電話機への着信時にユーザ座席対応のスピーカの音量を制御するようにしている。また、特許文献2においては、自動車電話装置の発着信時には開いている窓を全て閉めることにより、風切り音や走行音等の車内への流入を低減している。このように、特許文献1,2においては、自動車内における通話時にユーザ周辺の音を小さくすることによって通話環境を改善してはいるものの、通話相手に関係なく常に同じ通話環境制御を行うようにしている。ユーザにとっては、通話に集中したい相手や、音楽等を聴きながら気楽に会話したい相手等、通話相手に応じて自動的に通話環境を選択できることが望ましい。例えば、通話相手がAさんの場合はオーディオ機器の出力をミュートにしたり窓を閉めたりして通話に集中するための静かな環境を、また、通話相手がBさんの場合はオーディオ機器や窓等の制御は行わずそのままの環境を提供できることが望ましい。
【0006】
本発明の目的は、以上の課題を解決する自動車内通話環境制御システム,携帯端末,自動車内通話環境制御方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯端末は、車載装置に接続される携帯端末であって、ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とが登録されている記憶部と、発着信時に相手電話番号を取得する音声通信処理手段と、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する重要度コード検索手段と、取得した通話環境制御情報を前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求する通話環境制御手段とを有する。
【0008】
本発明のプログラムは、ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを記憶部に登録する機能、発着信時に相手電話番号を取得する機能、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する機能、取得した通話環境制御情報を外部装置に送信して通話環境の制御を要求する機能、をコンピュータに実現させる。
【0009】
本発明の自動車内通話環境制御システムは、携帯端末と、自動車に装備され前記携帯端末と近距離無線通信を行う車載装置とを備えた自動車内通話環境制御システムであって、
前記携帯端末は、ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とが登録されている記憶部と、発着信時に相手電話番号を取得する音声通信処理手段と、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する重要度コード検索手段と、取得した通話環境制御情報を前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求する通話環境制御手段とを有し、
前記車載装置は、前記携帯端末から受信した通話環境制御情報を音量制御手段および窓開閉制御手段に通知し制御を要求する基本制御手段と、車載オーディオ機器の音量を前記基本制御手段から指示された通話環境制御情報に基づいて制御する音量制御手段と、窓の開閉を前記基本制御手段から指示された通話環境制御情報に基づいて行う窓開閉制御手段とを有する。
【0010】
本発明の自動車内通話環境制御方法は、携帯端末と車載装置を用いた自動車内通話環境制御方法であって、
ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを携帯端末に登録するステップと、発着信時に相手電話番号を取得するステップと、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを検索,取得するステップと、取得した通話環境制御情報を前記携帯端末から前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求するステップと、前記車載装置が前記携帯端末から受信した通話環境制御情報に基づいて車載オーディオ機器の音量や窓の開閉を制御するステップとを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、自動車内で通話を行うユーザにとって、音量や窓の開閉状態等の通話環境を通話相手に応じた適切な通話環境とすることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施例の構成を示す図であり、携帯端末10と車載装置20とを備えている。
【0014】
携帯端末10は、携帯電話機,PHS(Personal Handyphone System)等の携帯情報端末であり、アンテナ11と、無線部12と、近距離無線用アンテナ13と、近距離無線通信部14と、記憶部15と、制御部16とを備えている。
【0015】
無線部12は図示しない基地局との間でアンテナ11を介して無線信号の送受信を行う通信装置であり、近距離無線通信部14は近距離無線用アンテナ13を介して、例えば、ブルートゥース等の近距離無線通信を行う機能を備えている。記憶部15は読み出し,書き込み可能な記憶装置であり、電話帳151と重要度コード別通話環境制御情報152とを含んでいる。電話帳151には、図2(電話帳151に格納されるデータの一例を示す図)に示すように、氏名,電話番号,メールアドレスに加え、重要度コード(A〜C)が登録されている。この重要度コードとは電話帳151に登録されている人の重要度を示すコードであり、例えば、Aは最重要、Bは重要、Cは普通等を示している。重要度コード別通話環境制御情報152には、図3(第1の実施例における重要度コード別通話環境制御情報152格納データの一例を示す図)に示すように、通話相手の重要度コード別に通話環境制御情報(音量レベルや窓の状態)が登録されている。例えば、通話相手が重要度コードAの人の場合は、自動車の全ての窓を閉めるとともに、音量レベル(ラジオや音楽再生装置等のオーディオ機器の音量)を0(無音状態)に制御する。重要度コードBの人の場合は全ての窓を閉めるとともに音量レベルをXに制御し、重要度コードCの人の場合は音量レベルをYに制御する。なお、音量レベルXは音量レベルYよりも小さい音量である。また、重要度コードが登録されていない場合(図3における「−」の場合)は、音量レベルや窓の開閉制御は行わず、現状のままとする。
【0016】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)等の制御装置であり、音声通信処理
手段161と、重要度コード検索手段162と、通話環境制御手段163とを備えている。この制御部16はプログラムにより動作を制御され、プログラムは制御部16により読み出され実行されることによって制御部16の各手段を遂行する。音声通信処理手段161は、ダイヤル発信時や着信時の処理を行い、例えば、着信通知機能や、図示しない基地局からの着信信号や基地局への発信信号から相手電話番号を取得する機能を備えている。重要度コード検索手段162は、電話番号に対応して登録されている重要度コードを電話帳151から検索,取得する機能と、取得した重要度コードに対応した窓や音量の制御情報を重要度コード別通話環境制御情報152から検索,取得する機能とを備えている。通話環境制御手段163は、重要度コードの登録の有無によって通話環境制御を実行するか否かを判断する機能と、音量や窓の開閉状態を車載装置20に問い合わせて受信する機能と、重要度コードに応じた通話環境制御情報を車載装置20に送信する機能とを備えている。
【0017】
車載装置20は、自動車に備えられた情報処理装置であり、近距離無線用アンテナ21と、近距離無線通信部22と、制御部23とを備えている。近距離無線通信部22は近距離無線用アンテナ21を介して、例えば、ブルートゥース等の近距離無線通信を行う機能を備えている。
【0018】
制御部23はCPU等の制御装置であり、基本制御手段231と、音量制御手段232と、窓開閉制御手段233とを備えている。この制御部23はプログラムにより動作を制御され、プログラムは制御部23により読み出され実行されることによって制御部23の各手段を遂行する。基本制御手段231は、近距離無線通信部22を介した携帯端末10からの問い合わせを受信し、音量制御手段232から音量レベル、窓開閉制御手段233から窓の開閉状態を、それぞれ取得して携帯端末10に送信する機能を備えている。また、この基本制御手段231は、携帯端末10から音量レベルや窓の開閉に関する要求を受信し、音量制御手段232や窓開閉制御手段233に対して制御を要求する機能を備えている。音量制御手段232は、自動車に装備されたラジオや音楽再生装置等のオーディオ機器の音量を制御する機能を備え、基本制御手段231から指示された音量レベルに制御する。窓開閉制御手段233は、自動車の窓が開いているか否かを判断する機能と、自動車の窓ガラスを上昇,下降させて開閉制御を行う機能とを備えている。詳細には、自動車の窓が開いているか否かの判断は、図示しないウインドウアクチュエータ(モータ等で構成される窓開閉装置)に併設されている変位量検出部の出力信号を基に判断する。この図示しない変位量検出部は変位量を検出するエンコーダ等で構成され、ウインドウアクチュエータの変位量に基づいて窓の開閉度合いを検出する。また、窓の開閉制御については、窓開閉制御手段233はモータ等で構成される図示しないウインドウアクチュエータに駆動制御信号を出力し、窓ガラスを上昇,下降させて開閉制御を行う。
【0019】
次に、本発明の第1の実施例の動作について図1〜図4を参照して説明する。図4は、本発明の第1の実施例の動作を示すフローチャートである。
【0020】
図4を参照すると、ユーザは携帯端末10において電話帳151の電話番号毎に重要度コードを予め設定しておく(図2参照)とともに、重要度コード別に音量や窓の制御情報を重要度コード別通話環境制御情報152に予め設定しておく(図3参照)(ステップA1)。
【0021】
ユーザは携帯端末10を携帯して自動車に乗車すると、携帯端末10において図示しない操作部から自動車内通話環境制御アプリケーションプログラムを起動する。この後、携帯端末10の制御部16において、音声通信処理手段161は電話の発着信があるまで待機する。なお、音声通信処理手段161における着信の検出は、図示しない基地局からの着信信号をアンテナ11を介して無線部12が受信したことにより判断し、発信の検出は、無線部12がアンテナ11を介して基地局に発信信号を送信したことにより判断する。音声通信処理手段161は電話の発信または着信を検出すると(ステップA2)、処理を重要度コード検索手段162に渡し、重要度コード検索手段162は相手電話番号に対応して登録されている重要度コードを電話帳151から検索,取得する(図2参照)。また、重要度コード検索手段162は、取得した重要度コードに対応した窓や音量の通話環境制御情報を重要度コード別通話環境制御情報152から検索,取得する。なお、相手電話番号については音声通信処理手段161が、着信時は基地局からの着信信号から取得し、発信時は基地局への発信信号から取得する。相手電話番号や重要度コードが電話帳151に登録されていなかった場合は、重要度コード検索手段162は通話環境制御手段163にその旨を通知し、通話環境制御手段163は環境制御処理を終了する。また、音声通信処理手段161が着信を検出した場合は、図示しないスピーカから着信音を出力させてユーザに着信を知らせる(ステップA3)。次に、相手電話番号の重要度コードが電話帳151に登録されていた場合は、重要度コード検索手段162は取得した重要度コードおよび対応する通話環境制御情報を通話環境制御手段163に渡す。重要度コードや通話環境制御情報を通知された通話環境制御手段163は、音量や窓の開閉状態の問い合わせ情報を近距離無線通信部14,近距離無線用アンテナ13を介して車載装置20に送信する(ステップA4)。
【0022】
車載装置20においては、制御部23の基本制御手段231が携帯端末10からの問い合わせ情報を、近距離無線用アンテナ21,近距離無線通信部22を介して受信する。そして、基本制御手段231は音量レベルを音量制御手段232に、窓開閉状態を窓開閉制御手段233にそれぞれ問い合わせる。音量制御手段232は、自動車に装備された図示しないオーディオ機器(ラジオ等)から現在出力されている音量レベルを取得し基本制御手段231に通知する。窓開閉制御手段233は、自動車の窓毎の開閉状態を図示しないウインドウアクチュエータに併設されている変位量検出部の出力信号を基に判断し、基本制御手段231に通知する。基本制御手段231は、音量制御手段232,窓開閉制御手段233から取得した音量レベル,窓開閉状態を、近距離無線通信部22,近距離無線用アンテナ21を介して携帯端末10に送信する(ステップA5)。
【0023】
車載装置20から音量レベル,窓開閉状態を近距離無線用アンテナ13,近距離無線通信部14を介して受信した携帯端末10の通話環境制御手段163は、受信した音量レベルが0(無音状態)で、かつ、全ての窓が閉状態であるかを確認する(ステップA6)。ステップA6において、音量レベルが0(無音状態)で、かつ、全ての窓が閉状態であった場合は通話環境制御を行う必要がないため(静かな環境であるため)、通話環境制御手段163は処理を終了する。この後、ユーザは図示しない通話開始キーを押下して(着信時)、または、相手応答により(発信時)、通話を開始する(ステップA6→ステップA14)。
【0024】
ステップA6において、音量レベルが0(無音状態)でないか、または、少なくとも一つの窓が開状態であった場合は通話環境制御を行う必要があるため、以下に示すステップA7〜ステップA13の処理を実行する。通話環境制御手段163は、ステップA4において重要度コード検索手段162から通知された重要度コードと通話環境制御情報を確認する。ここで、
・重要度コードがAであった場合は、全ての窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルを0(無音状態)にする情報とを通話環境制御情報として(図3参照)、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップA7→ステップA8)。
・重要度コードがBであった場合は、全ての窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルをXにする情報とを通話環境制御情報として(図3参照)、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップA9→ステップA10)。
・重要度コードがCであった場合は、音量レベルをYにする情報を通話環境制御情報として(図3参照)、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップA11→ステップA12)。
【0025】
携帯端末10から通話環境制御情報を受信した車載装置20の基本制御手段231は、音量制御手段232に対して通話環境制御情報に含まれる音量レベルにするよう要求し、窓開閉制御手段233に対して通話環境制御情報に含まれる窓状態にするよう要求する。音量制御手段232および窓開閉制御手段233は、基本制御手段231から指定された情報に基づいて音量や窓の状態を制御する(ステップA13)。この後、ユーザは携帯端末10の図示しない通話開始キーを押下して(着信時)、または、相手応答により(発信時)、通話を開始する(ステップA14)。
【0026】
以上説明したように、本実施例においては、予め通話相手毎の重要度コードと重要度コード対応の通話環境制御情報を携帯端末10に登録しておき、発着信時に相手に応じた通話環境制御情報を車載装置20に送信して通話環境制御を行っている。これにより、ユーザにとっては、通話に集中したい相手や、音楽等を聴きながら気楽に会話したい相手等、通話相手に応じて自動的に通話環境を選択できるという効果が得られる。例えば、通話相手がAさんの場合はオーディオ機器の出力をミュートにしたり窓を閉めたりして通話に集中するための静かな環境を、また、通話相手がBさんの場合はオーディオ機器や窓等の制御は行わずそのままの環境を提供できることになる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
【0028】
上述した第1の実施例においては、窓の開閉制御は自動車に装備された全ての窓を対象としているが、本実施例においては、ユーザが座っている座席対応の窓に限定した点が異なっている。また、本実施例においては、通話終了後に音量レベルや窓の状態を通話前の元の状態に戻すようにした点が、第1の実施例に対し追加された点である。
【0029】
図5は本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、図1(第1の実施例の構成図)に比べ、
・携帯端末10にICタグ17が、
・車載装置20に制御前通話環境情報を保存する記憶部24とタグリーダ25とが、
それぞれ追加されている。
【0030】
なお、ICタグ17は、アンテナコイル,ICチップ等で構成されるRFID(Radio Frequency Identification)タグであり、予めユーザIDが書き込まれている。このユーザIDは携帯端末10を一意に識別可能な情報であり、例えば、電話番号,製造番号等である。制御前通話環境情報とは、発着信時に環境制御を行う前の音量レベルや窓開閉状態の情報を意味している。また、タグリーダ25は、携帯端末10のICタグ17からユーザIDを読み出す機能を備えている。このタグリーダ25は自動車の座席対応に備えられ、例えば、運転席,助手席,後部右側座席,後部左側座席をそれぞれ検出するために合計四つのタグリーダ25が備えられる。各タグリーダ25は、例えば、各座席上方の天井内に設置され、狭指向性アンテナにより設置位置に対応する下方の座席に存在するユーザの携帯端末10とのみ通信可能であり、他の座席の携帯端末10とは通信できないようになっている。
【0031】
次に、本実施例の動作について図5および図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施例の動作を示すフローチャートである。なお、図6のステップB1〜B3は、図4(第1の実施例)のステップA1〜A3と同じであるため説明を省略し、ステップB4以降について説明する。
【0032】
図6を参照すると、相手電話番号の重要度コードが電話帳151に登録されていた場合は、重要度コード検索手段162は取得した重要度コードおよび対応する通話環境制御情報を通話環境制御手段163に渡す。重要度コードや通話環境制御情報を通知された通話環境制御手段163は、音量や窓の開閉状態の問い合わせ情報にユーザIDを付して、近距離無線通信部14,近距離無線用アンテナ13を介して車載装置20に送信する。このとき、ユーザIDについては、通話環境制御手段163がICタグ17に記録されたユーザIDを取得するようにしてもよいし、記憶部15に予め登録しておいたユーザIDを取得するようにしてもよい(ステップB4)。
【0033】
車載装置20においては、制御部23の基本制御手段231が携帯端末10からの問い合わせ情報とユーザIDを、近距離無線用アンテナ21,近距離無線通信部22を介して受信する。そして、基本制御手段231は各タグリーダ25にICタグ17の読み取りを指示し、各タグリーダ25は各座席のICタグ17の読み取りを行い、ユーザIDを読み取れたタグリーダ25は自身のタグリーダIDを付して基本制御手段231に通知する。基本制御手段231は、携帯端末10から近距離無線通信部22を介して受信したユーザIDと同じユーザIDを通知してきたタグリーダ25を判別し、そのタグリーダIDを基にユーザの座席を特定する(ステップB5)。
【0034】
次に、基本制御手段231は音量レベルを音量制御手段232に、窓開閉状態を窓開閉制御手段233にそれぞれ問い合わせる。このとき、窓開閉状態についてはユーザ座席対応の窓を指定して問い合わせを行う。音量制御手段232は、自動車に装備された図示しないオーディオ機器(ラジオ等)から現在出力されている音量レベルを取得し基本制御手段231に通知する。窓開閉制御手段233は、指定された窓の開閉状態を図示しないウインドウアクチュエータに併設されている変位量検出部の出力信号を基に判断し、基本制御手段231に通知する。基本制御手段231は、音量制御手段232,窓開閉制御手段233から取得した音量レベル,ユーザ座席対応の窓の開閉状態を携帯端末10に送信するとともに(ステップB6)、制御前通話環境情報として記憶部24に保存する。このとき、保存される窓の開閉状態情報は、図示しないウインドウアクチュエータに併設されている変位量検出部(開度検出手段)がウインドウアクチュエータの変位量に基づいて検出する窓の開度(開いている度合い)情報である(ステップB7)。
【0035】
車載装置20から音量レベル,ユーザ座席対応の窓開閉状態を受信した携帯端末10の通話環境制御手段163は、受信した音量レベルが0(無音状態)で、かつ、ユーザ座席対応の窓が閉状態であるかを確認する(ステップB8)。ステップB8において、音量レベルが0(無音状態)で、かつ、ユーザ座席対応の窓が閉状態であった場合は通話環境制御を行う必要がないため(静かな環境であるため)、通話環境制御手段163は処理を終了する。この後、ユーザは図示しない通話開始キーを押下して(着信時)、または、相手応答により(発信時)、通話を開始する(ステップB8→ステップB16)。
【0036】
ステップB8において、音量レベルが0(無音状態)でないか、または、ユーザ座席対応の窓が開状態であった場合は通話環境制御を行う必要があるため、以下に示すステップB9〜ステップB15の処理を実行する。通話環境制御手段163は、ステップB4において重要度コード検索手段162から通知された重要度コードと通話環境制御情報を確認する。ここで、
・重要度コードがAであった場合は、ユーザ座席対応の窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルを0(無音状態)にする情報とを通話環境制御情報として、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップB9→ステップB10)。
・重要度コードがBであった場合は、ユーザ座席対応の窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルをXにする情報とを通話環境制御情報として、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップB11→ステップB12)。
・重要度コードがCであった場合は、音量レベルをYにする情報を通話環境制御情報として、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップB13→ステップB14)。
【0037】
携帯端末10から通話環境制御情報を受信した車載装置20の基本制御手段231は、音量制御手段232に対して通話環境制御情報に含まれる音量レベルにするよう要求し、窓開閉制御手段233に対して通話環境制御情報に含まれる窓状態にするよう要求する。音量制御手段232および窓開閉制御手段233は、基本制御手段231から指定された情報に基づいて音量やユーザ座席対応の窓の状態を制御する(ステップB15)。
【0038】
この後、ユーザは携帯端末10の図示しない通話開始キーを押下して(着信時)、または、相手応答により(発信時)、通話を開始する(ステップB16)。そして、通話が終了すると(ステップB17)、通話環境制御手段163は通話が終了した旨を車載装置20に通知する(ステップB18)。通話終了通知を受信した車載装置20の基本制御手段231は記憶部24を参照し、制御前通話環境情報(制御前の元の音量レベルと、制御前の元のユーザ座席対応の窓の開いていた度合い)を取得する。そして、基本制御手段231は音量制御手段232および窓開閉制御手段233に対して制御前通話環境情報を通知し、音量レベルやユーザ座席対応の窓の状態を制御前の元の状態にするよう要求する。音量制御手段232および窓開閉制御手段233は、基本制御手段231から指定された情報に基づいて音量レベルやユーザ座席対応の窓の状態を制御前の元の状態(発着信前の状態)に制御する(ステップB19)。
【0039】
以上説明した本実施例は、第1の実施例に比べ、以下に示す効果をさらに有している。
【0040】
本実施例においては、自動車内で発着信を行っているユーザの座席を検出する手段を備えているため、ユーザの発着信時にユーザ座席対応の窓だけを閉めるように制御することができる。
【0041】
また、本実施例においては、発着信前の制御前通話環境情報(制御前の元の音量レベルや窓の状態)を記憶部24に保存しておき、通話終了後に音量レベルや窓の状態を制御前の元の状態に自動的に戻すようにしている。これにより、通話終了後にユーザが音量レベルや窓の状態を自分で元に戻す手間が省けるという効果が得られる。
【0042】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
【0043】
窓の開閉制御については、上述した第1の実施例では自動車に装備された全ての窓を対象とし、第2の実施例ではユーザ座席対応の窓だけを対象とする、として説明した。本実施例においては、全ての窓を制御対象とするか、ユーザ座席対応の窓だけを制御対象とするかを、重要度コードに応じて選択するようにした点が異なっている。
【0044】
図7(第3の実施例における重要度コード別通話環境制御情報152格納データの一例を示す図)を参照すると、通話相手の重要度コード別に窓(全ての窓、ユーザ座席対応の窓)や音量の通話環境制御情報が登録されている。例えば、通話相手が重要度コードAの人の場合は、自動車の全ての窓を閉めるとともに、音量レベルを0(無音状態)に制御する。重要度コードBの人の場合はユーザ座席対応の窓を閉めるとともに音量レベルをXに制御し、重要度コードCの人の場合は音量レベルをYに制御することが予め登録されている。
【0045】
次に、本発明の第3の実施例の動作について図7および図8を参照して説明する。図8は、本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートである。
【0046】
図8を参照すると、
・ステップC1〜C5は図6(第2の実施例)のステップB1〜B5と、
・ステップC13〜C19は図6のステップB13〜B19と、
それぞれ同じであるため説明を省略し、以下に、ステップステップC6〜C12の動作について説明する。
【0047】
基本制御手段231は音量レベルを音量制御手段232に、窓開閉状態を窓開閉制御手段233にそれぞれ問い合わせる。このとき、窓開閉状態については全ての窓に対して問い合わせを行う。音量制御手段232は、自動車に装備された図示しないオーディオ機器(ラジオ等)から現在出力されている音量レベルを取得し基本制御手段231に通知する。窓開閉制御手段233は、各窓の開閉状態を図示しないウインドウアクチュエータに併設されている変位量検出部の出力信号を基に判断し、基本制御手段231に通知する。基本制御手段231は、音量制御手段232,窓開閉制御手段233から取得した音量レベル,全ての窓(ユーザ座席対応の窓を含む)の開閉状態を携帯端末10に送信するとともに(ステップC6)、制御前通話環境情報として記憶部24に保存する。このとき、保存される窓の開閉状態情報は、図示しないウインドウアクチュエータに併設されている変位量検出部(開度検出手段)がウインドウアクチュエータの変位量に基づいて検出する窓の開度(開いている度合い)情報である(ステップC7)。
【0048】
車載装置20から音量レベル,全ての窓開閉状態を受信した携帯端末10の通話環境制御手段163は、受信した音量レベルが0(無音状態)で、かつ、全ての窓が閉状態であるかを確認する(ステップC8)。ステップC8において、音量レベルが0(無音状態)で、かつ、全ての窓が閉状態であった場合は通話環境制御を行う必要がないため(静かな環境であるため)、通話環境制御手段163は処理を終了する。この後、ユーザは図示しない通話開始キーを押下して(着信時)、または、相手応答により(発信時)、通話を開始する(ステップC8→ステップC16)。
【0049】
通話環境制御手段163は、ステップC4において重要度コード検索手段162から通知された重要度コードと通話環境制御情報を確認する。ここで、
・重要度コードがAであった場合は、全ての窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルを0(無音状態)にする情報とを通話環境制御情報として(図7参照)、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップC9→ステップC10)。
・重要度コードがBであった場合は、ユーザ座席対応の窓を閉めるよう要求する情報と、音量レベルをXにする情報とを通話環境制御情報として(図7参照)、通話環境制御手段163から車載装置20に送信する(ステップC11→ステップC12)。
【0050】
以上説明したように、本実施例においては、全ての窓,ユーザ座席対応の窓のいずれを制御対象とするのかを、重要度コード対応に重要度コード別通話環境制御情報152に予め登録しておき、発着信時の相手の重要度コードに応じて制御対象の窓を決定している。これにより、第1の実施例(全ての窓を対象)、第2の実施例(ユーザ座席対応の窓を対象)を組み合わせた幅広い窓の制御が行えるという効果が得られる。
【0051】
次に、本発明の応用例,変形例等について説明する。
【0052】
・上述した第1〜第3の実施例においては、音量レベルと窓の制御を通話環境制御情報として発着信時に制御することで説明したが、これらの制御に加え、仕切り窓の開閉制御を行うようにしてもよい。なお、仕切り窓とは自動車の前部座席,後部座席の間を仕切る窓のことであり、こうした仕切り窓が装備されている自動車において、発着信時に仕切り窓を閉めることにより、より静かな通話環境を提供することができる。
【0053】
・上述した第1〜第3の実施例においては、携帯端末10,車載装置20間の近距離無線通信手段としてブルートゥースを例に説明したが、他に、赤外線通信や、無線LAN(Local Area Network),UMB(Ultra Mobile Broadband)等を用いてもよい。
【0054】
・上述した第1〜第3の実施例においては、ユーザ座席を特定するための検出手段として、ICタグ17(RFIDタグ)内蔵の携帯端末10と座席対応のタグリーダ25を用いたが、他に、バーコードとバーコードリーダ、赤外線通信、UMB等でもよい。また、自動車内無線LANを介して携帯端末10の画面に座席レイアウト図を表示させ、各ユーザが自分の座席位置を選択して車載装置20に通知するようにしてもよい。
【0055】
・上述した第1の実施例においては全ての窓を閉めるよう制御し、第2の実施例においてはユーザ座席対応の窓を閉めるよう制御するとして説明した。これに対し、全ての窓を制御対象とするのかユーザ座席対応の窓だけを制御対象とするのかを、その都度ユーザが携帯端末10に設定するようにしてもよい。この場合、携帯端末の制御部16は設定された形態情報に応じた制御を行う。
【0056】
・通話終了後、音量レベルや窓の状態を通話前の元の状態に戻す処理については、上述した第2および第3の実施例において説明したが、第1の実施例にも適用可能なことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】電話帳151に格納されるデータの一例を示す図である。
【図3】第1の実施例における重要度コード別通話環境制御情報152格納データの一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施例における重要度コード別通話環境制御情報152格納データの一例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
10 携帯端末
11 アンテナ
12 無線部
13 近距離無線用アンテナ
14 近距離無線通信部
15 記憶部
151 電話帳
152 重要度コード別通話環境制御情報
16 制御部
161 音声通信処理手段
162 重要度コード検索手段
163 通話環境制御手段
17 ICタグ
20 車載装置
21 近距離無線用アンテナ
22 近距離無線通信部
23 制御部
231 基本制御手段
232 音量制御手段
233 窓開閉制御手段
24 記憶部
25 タグリーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載装置に接続される携帯端末であって、
ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とが登録されている記憶部と、発着信時に相手電話番号を取得する音声通信処理手段と、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する重要度コード検索手段と、取得した通話環境制御情報を前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求する通話環境制御手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記通話環境制御手段は、発着信時に車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を前記車載装置に問い合わせて取得し、音量が無音状態でないか、または、少なくとも一つの窓が開状態であった場合に通話環境制御情報を前記車載装置に送信することを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを記憶部に登録する機能、発着信時に相手電話番号を取得する機能、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する機能、取得した通話環境制御情報を外部装置に送信して通話環境の制御を要求する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項4】
発着信時に車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を前記外部装置に問い合わせて取得する機能、音量が無音状態でないか、または、少なくとも一つの窓が開状態であった場合に通話環境制御情報を前記車載装置に送信する機能、をさらに有することを特徴とする請求項3記載のプログラム。
【請求項5】
携帯端末と、自動車に装備され前記携帯端末と近距離無線通信を行う車載装置とを備えた自動車内通話環境制御システムであって、
前記携帯端末は、ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とが登録されている記憶部と、発着信時に相手電話番号を取得する音声通信処理手段と、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを前記記憶部から取得する重要度コード検索手段と、取得した通話環境制御情報を前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求する通話環境制御手段とを有し、
前記車載装置は、前記携帯端末から受信した通話環境制御情報を音量制御手段および窓開閉制御手段に通知し制御を要求する基本制御手段と、車載オーディオ機器の音量を前記基本制御手段から指示された通話環境制御情報に基づいて制御する音量制御手段と、窓の開閉を前記基本制御手段から指示された通話環境制御情報に基づいて行う窓開閉制御手段とを有することを特徴とする自動車内通話環境制御システム。
【請求項6】
前記通話環境制御手段は、発着信時に前記車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を前記車載装置に問い合わせて取得し、音量が無音状態でないか、または、少なくとも一つの窓が開状態であった場合に通話環境制御情報を前記車載装置に送信することを特徴とする請求項5記載の自動車内通話環境制御システム。
【請求項7】
前記携帯端末は前記音声通信処理手段により通話終了を検出して前記通話環境制御手段により通話終了を前記車載装置に通知し、前記車載装置は発着信時に前記基本制御手段により前記車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を取得し制御前通話環境情報として保存しておき、通話終了時に前記基本制御手段により読み出した制御前通話環境情報に基づいて音量や窓の開閉状態を通話前の状態に戻すことを特徴とする請求項6記載の自動車内通話環境制御システム。
【請求項8】
前記携帯端末はユーザIDが書き込まれたICタグをさらに有し、発着信時に前記通話環境制御手段によりユーザIDを前記車載装置に送信し、前記車載装置は各座席対応にタグリーダをさらに有し、前記携帯端末から送信されたユーザIDと前記タグリーダが読み取ったユーザIDを基に発着信ユーザの座席を前記基本制御手段により特定し、前記窓開閉制御手段によりユーザ座席対応の窓の開閉制御を行うことを特徴とする請求項5,6または7記載の自動車内通話環境制御システム。
【請求項9】
携帯端末と車載装置を用いた自動車内通話環境制御方法であって、
ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを携帯端末に登録するステップと、発着信時に相手電話番号を取得するステップと、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを検索,取得するステップと、取得した通話環境制御情報を前記携帯端末から前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求するステップと、前記車載装置が前記携帯端末から受信した通話環境制御情報に基づいて車載オーディオ機器の音量や窓の開閉を制御するステップとを有することを特徴とする自動車内通話環境制御方法。
【請求項10】
携帯端末と車載装置を用いた自動車内通話環境制御方法であって、
ユーザ毎の重要度コード,電話番号と重要度コード対応の通話環境制御情報とを前記携帯端末に登録するステップと、発着信時に相手電話番号を取得するステップと、相手電話番号に対応して登録されている重要度コードと重要度コードに対応して登録されている通話環境制御情報とを検索,取得するステップと、前記携帯端末が車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を前記車載装置に問い合わせるステップと、前記車載装置が前記車載オーディオ機器の音量や窓の開閉状態を取得し制御前通話環境情報として保存するとともに前記携帯端末に送信するステップと、前記携帯端末は受信した音量が無音状態でないか、または、少なくとも一つの窓が開状態であった場合に通話環境制御情報を前記車載装置に送信して通話環境の制御を要求するステップと、前記車載装置が前記携帯端末から受信した通話環境制御情報に基づいて車載オーディオ機器の音量や窓の開閉を制御するステップと、前記携帯端末が通話終了を検出し前記車載装置に通知するステップと、前記車載装置が発着信時に保存された制御前通話環境情報に基づいて音量や窓の開閉状態を通話前の状態に戻すステップとを有することを特徴とする自動車内通話環境制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−4823(P2009−4823A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160826(P2007−160826)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】