説明

超偏極ガスを移送するためのポンプシステムおよび方法

【課題】超偏極ガスのためのポンピングシステムであり、可撓性ガス輸送袋(28)に反対した可逆的な流体の流れを使用する。
【解決手段】 ガス輸送袋(28)の膨張および収縮が、超偏極ガスの流れを誘導するための弁(20、22)と有効に関係づけられている。第2のガス輸送袋(129)が、より連続的な超偏極ガスの流れをもたらすために付加的な弁(121、123)と有効に関係づけられ得る。第1および第2のガス輸送袋は、可逆回転形ポンピング機構(40、140)とインラインに構成され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超偏極ガスの分野に関する。より詳細には、本発明は、超偏極ガスを取扱うためのシステムおよび方法に向けられている。
【背景技術】
【0002】
イメージングおよび分光学用途のための129XeおよびHeといった超偏極希ガスの使用は、より広範に適用されるようになっている。超偏極ガスは、体腔の磁気共鳴映像法のための特に有用な造影剤である。ガスが偏極されると、これらの用途の各々は、いずれかの量のガスの取扱いを必要とする。超偏極ガスの取扱いおよび移送が偏極レベルに好ましくない影響を及ぼし得るということがわかっている。例えば、ガス取扱いシステムを形成するために使用される種々の材料がガス偏極に様々な影響を及ぼすことが知られている。多くの取扱い・移送システムでは、ガス移送を行うためにガスを圧縮するかまたは膨張させるかのどちらかを必要とする。特に偏極が準安定性交換光ポンピング(MEOP)によって低圧(〜0.1kPa)で誘起された場合、偏極を損失させることなくガス移送を達成することが望ましい。
【特許文献1】特開平10−299661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
市販のポンプ(例えば膜ポンプ)の使用は容認しがたいほど大きな偏極損失につながることが知られている。それ故、偏極損失を最小限にしながら、ある容器から別のものに偏極ガスの全部を移送するためのシステムの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
当業の必要性に鑑みて、本発明は、超偏極ガスを移送するためのポンプシステムを提供する。ポンプシステムは、それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している細長い流体管路を備える。第1の入口弁および第1の出口弁が、それを通じて遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために流体管路と流体連通して離間して配置されている。第1のポンプ室が、内部空洞を画成しており、第1の入口弁と出口弁との間で流体管路と流体連通しているガス空洞を画成するコラプシブルガス袋を備える。ガス袋はさらに、ガス空洞から袋の反対側に第1の流体空洞を画成している。システムはさらに、第2の流体空洞を画成している流体貯槽および、第1および第2の流体空洞間で流体連通して配置されたポンピング機構を備える。ポンピング機構は、ガス袋を膨張および収縮構成の間で強制するために第1および第2の流体空洞間で流体を誘導することができる。
【0005】
本発明のポンプシステムは、それを通じて遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために流体管路に離間して配置された第2の入口弁および第2の出口弁をさらに備え得る。その際、流体貯槽は、第2の入口弁と出口弁との間で流体管路と流体連通している第2のガス空洞を画成する第2のコラプシブルガス袋をさらに備える。第2のガス袋はさらに、第2のガス空洞を第2の流体空洞から流体的に絶縁している。第2の入口弁および出口弁は、偏極ガスのほぼ連続的なポンピングをもたらすために前記第1の入口弁および出口弁と有効に関係づけられている。
【0006】
本発明はさらに、それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している細長い第1の流体管路および、第1の内部空洞を画成している第1のポンプ室を有する、超偏極ガスを移送するためのポンプを提供する。第1のポンプ室は、第1の流体と流体連通している第1のガス空洞を画成する第1の可撓性ガス袋を備える。第1のガス袋はさらに、第1のガス空洞から第1のガス袋の反対側に第1の流体空洞を画成している。第1のガス袋は、第1の流体管路を通じて超偏極ガスを引き込み、また追い出すために第1の内部空洞内で第1の構成と第2の構成との間でたわむことができる。細長い第2の流体管路が、それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している。第2のポンプ室が、第2の内部空洞を画成しており、第2の流体管路と流体連通している第2のガス空洞を画成する第2の可撓性ガス袋を備える。第2のガス袋はさらに、第2のガス空洞から第2のガス袋の反対側に第2の流体空洞を画成している。第2のガス袋は、第2の流体管路を通じて超偏極ガスを引き込み、また追い出すために第2の内部空洞内で第1の構成と第2の構成との間でたわむことができる。ポンプはさらに、第1の流体空洞と流体連通している第1の駆動室および第2の流体空洞と流体連通している第2の駆動室を画成しているハウジングを有する流体移送装置を備える。流体移送装置は、第1の流体空洞と第1の駆動室との間および第2の流体空洞と第2の駆動室との間で流体を方向づけて、それぞれ第1および第2の袋を各自の第1および第2の構成間でたわませるための流体駆動機構を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1に図示の通り、本発明は、それらを通じて超偏極ガスを輸送するために入口穴14、出口穴16および両者間に延びる細長い通路18を画成している細長い中空の流体管路12を有するポンプシステム10を提供する。第1の入口弁20および第1の出口弁22が、その中に遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために流体管路12内に離間して配置されている。システム10は、内部空洞26を画成している第1のポンプ室24を備える。コラプシブルガス袋28が、入口弁および出口弁20、22の間の適所で流体管路12の通路18と流体連通しているガス空洞30を画成するために空洞26内に固定されている。ガス袋28は袋壁32を備えており、袋壁32の外部の第1の流体空洞34および袋壁32の内部のガス空洞30を備えるように空洞26をさらに画成する。
【0008】
ポンプシステム10は、第2の流体空洞38を画成している流体貯槽36をさらに備える。ポンピング機構40が第1および第2の流体空洞34および38の間に流体連通して配置されている。ポンピング機構40は、ガス袋28を膨張および収縮構成間に強制するために第1および第2の流体空洞34および38の間で駆動流体42を誘導することができる。ポンピング機構40は、可逆回転形ポンプかまたは、一方向ポンプおよびどちらかの方向で流体をポンプ送給するために使用される弁のシステムのいずれか一方であると想定される。同様に、ポンピング機構40は圧力補償され得るかまたは、デッドヘッド動作を可能にするためにバイパス弁が含まれ得る。
【0009】
ポンプシステム10は望ましくは、駆動流体42として、流体空洞34および38内部ならびにポンピング機構40内部で非圧縮性流体を使用するが、駆動流体42が同様に圧縮性流体またはガスであり得ることもまた想定される。ポンピング機構40の作動は、流体空洞34および38の間で流体42の移送を生じさせて、ポンプハウジング24の内部でガス袋28の順次的または間欠的な膨張および収縮を生じさせる。入口弁および出口弁20、22は、ガス袋28の膨張および収縮と有効に関係づけられており、以下でさらに述べる通り、超偏極ガスの流れを入口穴14から出口穴16を通じてガス空洞30内に誘導する。
【0010】
ガス袋28は望ましくは、柔軟材料から形成されており、袋壁32が膨張構成と収縮構成との間でたわみ、それによって収容されるいずれかの超偏極ガスをガス空洞30内に吸入およびそこから追い出すことを可能にする。ガス袋28が膨張可能または弾性材料から形成され得ることも想定される。ガス袋28は望ましくは、ポリマー材料といった、それによって収容された超偏極ガスの偏極に対し少ない悪影響を有するように選定される材料から形成される。ガス袋28が空洞26の全面を横切って拡張する弾性ダイアフラムの形をとり得ることもさらに想定される。ガス袋28はさらに望ましくは、偏極または、ポンプ送給されている偏極ガスの混合物に作用し得るガスの漏出を防ぐためにガス不浸透性材料から形成される。
【0011】
ポンピングサイクルの間における偏極損失は、1)ポリマー材料が相対的に非偏極解消性であるように選択され得ること、および2)ポンプ内容積が相対的に大きく保たれ(例えば、発明人らの現在の設計では1リットル)、その結果、表面接触を最小限にするために有利な表面対容積比をもたらすこと、によって低く保たれる。初期調査によれば、>95%のHe偏極がポンプシステム10によるガスサイクリングによって保持されるはずであることを示唆している。
【0012】
典型的なポンピングサイクルは、次の通りである。
【0013】
1)圧縮:入口弁20が閉じられ、流体42が第2の流体空洞38から第1の流体空洞34へポンプ送給され、出口弁22が開かれる。
【0014】
2)吸入:出口弁22が閉じられ、流体42の流れ方向が第1の流体空洞34から第2の流体空洞28へ流れるように逆転され、入口弁20が開かれる。
【0015】
3)繰り返す。
【0016】
圧縮段階の間に、流体42はガス袋28を圧縮し、出口弁22から超偏極ガスを強制する。出口において達成可能な最高絶対圧力は、ポンピング機構40の差圧能力にほぼ等しい。
【0017】
吸入段階の間に、第1の流体空洞38の液圧は低下し、超偏極ガスを入口穴12からガス袋28に引き込む。流体空洞34および38の流体レベルが低い(そのレベルが袋のレベルを下回るほど低下するような)場合、袋において達成可能な最低圧力は、使用される流体の蒸気圧に等しい。(その場合、ガス袋28を過膨張させないように配慮しなければならない。)代わりに、ガス袋28が完全に膨張させられる前に第2の流体空洞38が完全に流体で満たされるように流体レベルが選択されている場合、達成可能な最低圧力はわずかに高くなるであろうが、ガス袋28を過膨張させることはあり得ないであろう。
【0018】
ここで図2に言及すれば、本発明は、より連続的なポンピングサイクルをもたらす複数袋ポンプシステム110を提供する。ポンプシステム110は、中央に位置する入口穴114および、両側の第1および第2の出口穴116および117を画成している細長い中空の流体管路112を備える。流体管路112はさらに、それを通じて超偏極ガスを輸送するために入口穴114と出口穴116および117との間に延びる細長い通路118を画成している。第1および第2の入口弁120および121ならびに第1および第2の出口弁122および123が、流体管路112内でそれを通る遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために流体管路112の通路118と流体連通して離間して配置されている。ポンプシステム110は、内部空洞126を画成している第1のポンプ室124を備える。第1のコラプシブルガス袋128が、第1の入口弁および第1の出口弁120、122の間の適所で流体管路112の通路118と流体連通しているガス空洞130を画成するために空洞126内に固定されている。ガス袋128は袋壁132を備えており、それがガス空洞130から袋壁132の反対側に第1の流体空洞134をさらに画成する。
【0019】
ポンプシステム110は、第2の空洞127を画成している第2のポンプ室136をさらに備える。第2のコラプシブルガス袋129が、第2の入口弁および第2の出口弁121、123の間の適所で流体管路112の通路118と流体連通しているガス空洞131を画成するために空洞127内に固定されている。ガス袋129は袋壁133を備えており、それがガス空洞131から袋壁133の反対側にさらに第2の流体空洞138を画成する。
【0020】
ポンピング機構140が、第1および第2の流体空洞134および138の間に流体連通して配置されている。ポンピング機構140は、ガス袋128を膨張および収縮構成の間で、かつガス袋129を収縮および膨張構成の間で同時に強制するために第1および第2の流体空洞134および138の間で駆動流体142を誘導することができる。ポンピング機構140は、可逆回転形ポンプかまたは、一方向ポンプおよびどちらかの方向で流体をポンプ送給するために使用される弁のシステムのいずれか一方であると想定される。同様に、ポンピング機構140は、圧力補償され得るかまたは、デッドヘッド動作を可能にするためにバイパス弁が含まれ得る。看取できるように、第1および第2の流体空洞134および138はさらに、それぞれ、ポンプ室136および124のための流体貯槽の働きをする。
【0021】
ポンプシステム110は望ましくは、駆動流体142として、流体空洞134および138の内部およびポンピング機構140内部で非圧縮性流体を使用するが、駆動流体142は同様に圧縮性流体またはガスであり得ることもまた想定される。ポンピング機構140の作動は、流体空洞134および138の間で流体142の移送を生じさせて、ガス袋128および129の順次的または間欠的な膨張および収縮を生じさせる。入口弁および出口弁120〜123は、ガス袋128および129の膨張および収縮と有効に関係づけられており、以下でさらに述べる通り、超偏極ガスの流れを入口穴112から出口穴116および117を通じてガス空洞130および131内に交番に誘導する。ポンプシステム110は望ましくは、超偏極ガス伝導通路内のガス圧の直接測定を必要とすることなくシステム圧を監視するために、それぞれ、第1および第2の流体空洞134および138と圧力連通している圧力計150および152を備える。
【0022】
柔軟性ガス袋材料の周囲での非圧縮性作動液の使用は、袋に浸透するガス汚染物質の量を低減することが期待される。しかし、本発明のポンピングシステムは望ましくは、液圧ポンピングを使用し、また、各ポンピングシステムは、液圧システムの代わりに圧縮ガスシリンダーまたは空気圧縮機を用いて、空気式に作動することもできよう。
【0023】
ポンプシステム110のポンピングサイクルは、次の通りとしてよい。
【0024】
1)入口弁120および出口弁123が閉じられ、流体142が第2の流体空洞138から第1の流体空洞134へポンプ送給され、入口弁121および出口弁122が開かれる。このステップの間に、超偏極ガスは、出口穴116を通じてガス袋128から強制されながら、入口114を通じてガス袋129に引き込まれる。
【0025】
2)入口弁121および出口弁122が閉じられ、流体142が第1の流体空洞134から第2の流体空洞138へポンプ送給され、入口弁120および123が開かれる。このステップの間に、超偏極ガスは、入口穴114を通じてガス袋128に引き込まれ、出口穴117を通じてガス袋129から強制される。
【0026】
3)繰り返す。
【0027】
このように操作されて、ポンプシステム110は、入口穴114から出口穴116および117へのガスの準連続的な流れを送達する。本発明の付加的なポンプが本発明のポンプシステムに追加され得ること、または、本発明の複数ポンプシステムが、ガスのより円滑で連続的な供給を付与するために交互サイクルで操作され得ることがさらに想定される。
【0028】
本発明のポンプシステムは、従来技術のガス取扱いシステムに優るいくつかの重要な利点を有する。ポンプシステム10および110は、ポンピングサイクルの間において偏極のせいぜい約5%しか損失しないと予測されている。その上、識別されたガス袋の一方または両方の周囲の流体42または142の圧力を監視することは、袋内の偏極ガスの圧力を監視することに等しい。ほとんどすべての市販の圧力計は、超偏極ガスを急速に緩和させる原因になる湿った部分を含むので、これは重要な利点である。さらに、本発明は、個々のガス袋への、またはそれからの超偏極ガスの流れをポンピング機構を通る流体の流れと関連づける備えを与え、それによって流体流れの計量による超偏極ガス流れの精確な計量を可能にする。本発明は、繰り返すが、超偏極ガス流と直接接触する流量計および計量弁に起因する偏極に対する好ましくない影響を回避することによってこの特徴を提供する。
【0029】
ここで図3および4に言及すれば、本発明はまた、ガスの偏極レベルに対して最小限の影響を伴い超偏極ガスを送達するためのポンプシステムのための円筒形ポンプ室210を提供する。ポンプ室210は、第1および第2のハウジング部材212および214、柔軟性袋216および、端蓋218および220を備える。ポンプ室210との間で超偏極ガスを伝導するための流体管路222がポンプ室210の一端から通じており、第2の流体管路または継手224がポンプ室210の反対端に設けられている。流体管路222は細長いガス通路223を画成しており、継手224はそれを貫通する細長い流体通路225を画成している。
【0030】
第1および第2のハウジング部材212および214は望ましくは、ポリカーボネートから形成されるが、ガス偏極に対し低い影響を有すると知られている他のポリマー材料もまた、使用され得る。端蓋218および220は、貯槽アセンブリに構造的剛性を付与するためにアルミニウムまたは他の類似の材料から形成され得る。端蓋218および220のどちらも、超偏極ガスと直接接触しないと想定されている。柔軟性袋216は望ましくは、流体管路222によって伝導されるガスの偏極レベルに対して低い影響を有しつつ、屈曲できる能力を呈する耐久性ポリマー材料から形成される。
【0031】
図5の分解図を補足的に参照すれば、第1のハウジング部材212は、流体管路222を受け入れるための中心開口228を画成している平面の主表面226を備える。第1のハウジング部材212はまた、主表面226に対し対面して向かい合っている環状表面230を備える。同様に、第2のハウジング部材214は、継手224を受け入れるための中心開口234を画成している平面の主表面232を備える。第2のハウジング部材214はさらに、主表面232に対し対面して向かい合っている環状表面236を備える。第1のハウジング部材212は球状内面238を備えており、第2のハウジング部材214は、それらの間で内部空洞241を画成する対向する球状内面240を備える。表面238および240の間での袋216の介在はさらに、流体空洞244から袋216の反対側にガス空洞242を画成する。第1および第2のハウジング部材212および214はさらに、それを通るボルトおよびナット締結具250および252を収容するための複数の外周に位置する締結具開口246および248を画成している。
【0032】
端蓋218および220は、円形本体254および256を備え、それぞれ、外部環状フランジ258および260を有する。端蓋218は、流体管路222を収容するためにそれを通って延びる中央に位置する開口262を画成している。端蓋220は、継手224を収容するためにそれを通って延びる中心に位置する開口264を画成している。環状フランジ258および260は、それぞれ、それを通るボルトおよびナット締結具250および252を収容するための複数の締結具開口266および268を画成している。
【0033】
袋216は、第1および第2のハウジング部材212および214の対向する環状表面230および236の間で圧縮された周縁端272を有する円形ダイアフラム270の形をしている。ダイアフラム270は、周縁端272に沿って外周に位置し、それを通るボルト250を収容するために第1および第2のハウジング部材212および214の締結具開口246および248と整列して延びる、複数の貫通孔274を画成している。
【0034】
本発明は、流体が流体空洞234に送入および送出されて袋216を、その中の超偏極ガスを外へ押し出すためにガス空洞242内に、また超偏極ガスを流体管路222から引き込むために流体空洞244内に、交番にたわませることを想定している。図3に図示の通り、流体管路222は、その源290から患者または貯蔵容器292のいずれか一方に超偏極ガスの方向性の流れを制御するためにその反対端に弁284および286を有する細長い流体管路227と流体連通している。図6は、いずれかの超偏極ガスをガス空洞228から完全に追い出すために内面226に接してたわめられた袋216を図示している。内面を「球状」として記述することによって、本発明はまた、望ましくは表面が、たわめられた時に袋216が接して合致できるいずれかの形状を呈することを想定している。
【0035】
ここで図7および8に言及すれば、本発明は、ポンプ室210を組み込んでいる超偏極ガス用ポンプシステム310を提供する。ポンプシステム310は、ハウジング314を含む流体移送装置312を備える。流体ハウジング314は、流体空洞244と流体連通している流体開口315および流体駆動室316を画成している。流体移送装置312はまた、細長いピストンロッド320の一端に固定されたピストンヘッド318を備えるピストン駆動機構を含む。可動ピストンアクチュエータ322が、ピストンヘッドを流体開口315に向け、そしてそれから離すように強制して、ダイアフラム270のたわみ、およびガス空洞242の内外への超偏極ガスの制御された送達を生じさせる。電子コントローラ295が、ピストンアクチュエータ322の動作と弁284および286の開閉を協調させるために必要な回路およびソフトウェアを備える。コントローラ295は、弁284を開き、弁286を閉じて、ピストンヘッド318をアクチュエータ322に向けて後退させる。この動作は流体空洞244から駆動室316内への流体の流れを生じさせ、それがダイアフラム270を表面240に向けて引張り、超偏極ガスを源290からガス空洞242に流入させる。その後、コントローラ295は、弁284を閉じ、弁286を開いて、ピストンヘッド318を開口315に向けて突出させる。この動作は駆動室316から流体空洞244内への流体の流れを生じさせ、それはダイアフラム270を表面238に向けて拡張させ、超偏極ガスをガス空洞242から貯蔵容器292内に流入させる。
【0036】
図9および10は、本発明の別のポンプシステム410を図示している。ポンプシステム410は、本発明の第1および第2のポンプ室210および210’と、貯槽に超偏極ガスを交番に引き込ませそして追い出させる流体移送装置412とを統合している。流体移送装置412は、第1および第2の流体開口415および417を画成するハウジング414を備える。ハウジング414は、内部空洞416を画成しており、アクチュエータ422によって矢印AおよびBの方向に強制可能である細長いピストンロッド420の一端に固定された単一のピストンヘッド418を備える。ピストンヘッド418は、空洞416を、開口415および流体空洞244と流体連通している第1の駆動室424と、開口417および流体空洞244’と流体連通している第2の駆動室426とに分割する。流体駆動室424および426は、それぞれ、流体空洞244および244’と同じ流体で満たされている。各方向でのピストンヘッド418の移動は、ダイアフラム270および270’に、図9および10に図示の通り各自の第1および第2の位置の間で、同時であるが交互にたわませる。それによってポンプシステム410は、望ましくは共通の送達先に接続されているが別個の送達先もまた想定される、流体コンジット222および222’を通じた超偏極ガスのより連続的な流れを付与することができる。
【0037】
図11および12は、本発明の別のポンプ510を図示している。ポンプ510は、それが第1および第2の貯槽210および210’と流体移送装置512とを統合しているという点で、ポンプ410に類似である。流体移送装置512は、細長いピストンロッド518の両端に固定された第1および第2のピストンヘッド514および516を備える。流体移送装置512は、それぞれ継手224および224’を収容するための開口524および526を画成しているハウジング522を備える。ハウジング522は内部空洞528をさらに画成している。第1のピストンヘッド514およびハウジング522はさらに、開口524および貯槽210の第1の流体空洞244と流体連通している第1の駆動室530を画成している。第2のピストンヘッド516およびハウジング522はさらに、開口526および貯槽210’の第2の流体空洞244’と流体連通している第2の駆動室532を画成している。ピストンアクチュエータ520は、矢印AおよびBの方向でのピストンヘッド514および516の移動を制御してダイアフラム270および270’の同時であるが交互のたわみを生じさせ、それによってガス空洞242および242’からの超偏極ガスのより連続的な流れを付与する。
【0038】
図13Aは、光ポンピングセル720と選定した保持セル706との間でターゲットガスを誘導するために差圧を使用するガス移送機構702とともに選択可能流路730fを有するガス流通システム700を図示している。図示の通り、ガス分配弁704は、保持セル706(明瞭のために単一のセルとして図示)および偏極または光ポンピングセル708と流体連通している。図13Bは、ガス流通システム700が、所望の方向でターゲットガスを流すことができるために、所望の保持セル706を直列に接続し、それをガス移送機構702に接続するためにガス分配弁704を使用することを図示している。
【0039】
図13Bは、ターゲットガスを光ポンピングセル706へ/から誘導するとともに、用量の偏極ガスを分配口710に分与または送達するためにガス移送機構702を使用するガス流通システム700における各保持セル708A〜708Dと接続する際の弁704を図示している。再び図13Aに言及すれば、ガス移送機構702は、圧力室750および弾性または圧縮可能部材760を備えるハウジングを使用している。図示された実施形態において、弾性部材760は、テドラー(TEDLAR)袋または、偏極ガスに適格なT1を付与することができる材料で形成または被覆された他の袋といった、弾性袋である。弁712は、随意選択であり、保持セルおよび/または移送機構702を絶縁するために使用されるガラス弁とすることができる。動作中、流体、一般に(非毒性の生物分解性油としてよい)油といった非圧縮性液体が、圧力室750の空洞745に誘導される。代替的に、窒素ガスといった圧縮性ガスもまた、適格であり得る。空洞745への流体の投入は、袋760を圧縮し、袋760内のガスを(セル708または706への)流路に押し出す。逆に、流体を室から除去することは、システムを排気し、ターゲットガスを袋760に引き込むように作用する。
【0040】
本発明のポンプのいずれかのガス流路における管路は、流路の管路における死容積を低減するために小さい内径の管で形成され得る。例えば、0.03インチのPTFE管が、流路の全部の部分を形成するために適格であり得る。特定の実施形態において、ガス移送機構702は、計量された量の偏極ターゲットガス705を分配口710に付与するために使用され得る。油といった非圧縮性液体を使用し、体積、温度および液体の圧力を知ることにより、分配されるターゲットガスの量は計算され得る。ガス移送機構702は、偏極ガスを移送するために動作する電動ポンプを必要としないが、そうしたポンプは非偏極流体(ターゲットガス、フィラーガス、パージガスなど)を移送するために使用され得る。
【0041】
図13Cは、弾性部材760として空洞745の全面を横切って拡張する膜770を使用する圧力室750を図示している。膜770は、空洞745を、ガス705を受け入れ追い出すためのガス部分745aと、液体圧縮流体715を受け入れ追い出すための流体部分745bとに分割している。膜770は望ましくは、空洞の形状(すなわち、ガス移送機構702のハウジングの内部形状)に合致する。液体が流体部分745bに圧入されると、膜770はたわんでターゲットガス705を押し出す。膜770は、空洞745の上壁および/または下壁と接触するために十分にたわむような大きさとされ得る。十分な液体が空洞745bに導入された時に上へのたわみが起こり、そして液体がそこから引き出されそれによって膜770を(図に示す通り)引き下げるか、または別様に空洞745aから引き離された時に下へのたわみが起こる。空洞745は、完全にたわんだ時に、膜770および空洞745が約1.0lのターゲットガスをその中に保持することができるような大きさにされ得る。他のサイズもまた適応され得る。図13Dおよび図13Eに図示の通り、膜770は、空洞750cからターゲットガスを押し出すのを助成するために、それぞれ、傾斜突起輪郭またはドーム形状により事前造形され得る。他の膜形状もまた、有用となり得る。
【0042】
図14A〜図15Bは、弾性部材760として袋804を使用しているガス移送機構802を図示している。袋804は、一連のプリーツ806を備え得る。圧力室810は、ふた812、シール816を支持する台814、および主本体818を備える。台814は、ターゲットガスの出入りのために貫通する口820を画成するとともに、貯蔵または駆動流体のための貫通する口822を画成している。ふた812は、本体818に固定されシール816を圧縮しており、それによって圧力室810を画成している。ふた812はさらに、貫通する流路822および824に対応するための開口819を画成している。シール816は、ふた812と台814との間に防流体係合により配置されている。ふた812および本体818はさらに、当業で周知のいずれかの方法により防流体係合で結合されている。袋804は、袋804の内部805と流体連通している細長い通路823を画成している細長い中空ステム821を支持している。ステム821は、袋の内部805と流路828との間で流体連通を確立するために台814に固定されている。ステム821は嵌め合い螺合により口820に受け入れられているが、2つの構成要素は、接着により、または当業で周知の他のいずれかの方法で結合され得ると想定される。
【0043】
圧力室構成要素は、その中の袋804を保持し、貯槽流体(一般に非圧縮性流体または液体)が(流体源に付属した)口822および流路824を通じて圧力室810との間で制御可能に出入り可能にするような大きさおよび機器構成にされている。貯槽流体が袋804の周りの圧力室810に送達され、そしてそこから引き出されると、超偏極ガスは、口820およびガス流路828を経て袋の内部805から追い出され、そしてそこに引き込まれるはずである。前述のように弁(図示せず)を制御することにより、ガス移送機構802は超偏極ガスを所望の使用のために所望の場所に供給することができる。
【0044】
図16A〜図16Bは、保持セル708および光ポンピングセル706の下方に配置されたガス移送機構802を備える超偏極器950の内部構成要素を図示している。当業者は、本発明のポンプのいずれも超偏極器950におけるガス移送機構として使用され得ることを容易に理解されるはずである。さらに、超偏極器950は、共同譲渡された米国特許第5642625号、米国特許第6269648号および、2003年1月17日出願され、本願と同日付で米国特許出願として再び出願された米国特許仮出願第60/440747号に記載された特徴を含むとしてよく、これらの開示全体はこれをもって、ここに全部が記載されたごとく、参照によってここに採り入れられる。図16Aは、超偏極器950の内部構成要素の部分分解図を図示している。光学系910は、オーバヘッドハウジング912を備えており、周辺光を遮断し、ハウジング912とオーブン920の光ポート922との間に延びてレーザー光をセル706に方向づける光学管914と光学的に接続している。光学ハウジング912は、光学管914の上部916に付属しているブラケット932によってソレノイド930(図16Bに一部示されている)の上方に吊下されている。ソレノイド930は、光ポンピングセル706、保持セル708およびガス移送機構802の周りに均一性の領域を付与する。ハウジング912において生成されたレーザー放射は、光ポンピングセル706に方向づけられる。
【0045】
図16Bに図示の通り、ガス移送機構802の圧力室810、保持セル708および、光セル706(単数または複数)を備えるオーブン920はすべて、均一性の領域“B”内に拡張するようにソレノイド930によって画成されたソレノイド空洞936の内部に拡張している。ソレノイド930は、均一性の領域Bの長さを増大させるために(コイル巻の数がソレノイドの中央部に対して2つの対向する端部で増やされることにより)端補償され得るが、一般的には、領域は、ソレノイド930の長さの中央約1/3にあるものとして推定され得る。単一の連続長の16ゲージ電線(図示せず)が、(両端部の長さの合計よりも長い長さを有し得る)中央部に対して端部でほぼ倍の巻数をソレノイド930に与えるように巻かれて、直径約8インチ、長さ約18インチである均一な領域Bを付与し得る。本発明はまた、ソレノイド930が、偏極ガスをより好適にシールドするためにミューメタルから形成され得ることも想定している。
【0046】
本発明は、本発明のポンプが、ガス吐出し弁の開閉を貯槽内の袋のたわみと協調させるコントローラによって制御されることを想定している。コントローラは、超偏極ガスが第1の容器から患者または二次的なガス貯蔵装置のどちらか一方に移送されることを可能にする。さらに、貯槽の流体空洞内で非圧縮性流体を使用することによって、本発明は、超偏極ガスを貯蔵するために使用される剛性容器からのより完全な引き出しまたは、それへの送給をもたらし得る。代替的に、本発明のポンプは、患者であれ貯蔵容器であれ、送達先への超偏極ガスのほぼ連続的な流れを付与するために繰り返し操作され得る。本発明のポンプは、120ポンド/平方インチ(p.s.i.)もの高い圧力のみならず、最大200p.s.i.の圧力でポンプ室の弾性部材をたわませるように想定されている。
【0047】
本発明はさらに、貯槽に関する流体移送装置の実際の配置が多くの様々な形状のハウジングに適応するように選定され得ることを想定している。各図は、ほぼ線形に整列しているようにそれらの構成要素の望ましい配置を図示しているが、他の空間的構成もまた、流体移送装置の駆動室と貯槽の流体空洞との間での流体コンジットの使用によって実現され得る。従って、ポンプの物理的配置はほとんどあらゆる構成が可能であることは十分に理解されるはずである。
【0048】
本発明の特定の実施形態を図示説明したが、本発明の教示を逸脱することなく変更および修正が行い得ることは、当業者にとって明白であろう。上述の説明および添付図面において記載された事柄は、限定としてではなく、例証としてのみ提示されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の液圧ポンプを図示している。
【図2】本発明の液圧ポンプの代替実施形態を図示している。
【図3】本発明の液圧ポンプのさらに別の実施形態を図示している。
【図4】線4−4によって得られる図3のポンプの断面図である。
【図5】図3および4のポンプ室の分解図である。
【図6】超偏極ガスをガス空洞から追い出すためにそのダイアフラムが完全にたわめられている図3および4のポンプ室を図示している。
【図7】図3および4の2つのポンプ室を統合している本発明のポンプのさらに別の実施形態を図示している。
【図8】超偏極ガスを追い出す構成で図7のポンプを図示している。
【図9】図3および4の2つのポンプ室を統合している本発明のさらに別のポンプを図示している。
【図10】図9のポンプの代替的な図である。
【図11】図3および4の2つのポンプ室および、二重ヘッドピストンを組み込んでいる流体駆動機構を統合している本発明のさらに別のポンプを図示している。
【図12】図11のポンプの代替的な図である。
【図13】A〜Eは、本発明の別のポンプを図示している。
【図14】A〜Bは、プリーツ可撓性部材を組み込んでいる本発明のさらに別のポンプを図示している。
【図15】A〜Bは、プリーツ可撓性部材を組み込んでいる本発明のさらに別のポンプを図示している。
【図16】A〜Bは、本発明のポンプを組み込んでいる偏極器を図示している。
【符号の説明】
【0050】
422 アクチュエータ
920 オーブン
702、802 ガス移送機構
30、130、131、242 ガス空洞
28、128、129 ガス袋
745a ガス部分
704 ガス分配弁
828 ガス流路
295 コントローラ
816 シール
930 ソレノイド
936 ソレノイド空洞
705 ターゲットガス
252 ナット
314、414、522、912 ハウジング
212、214 ハウジング部材
322、520 ピストンアクチュエータ
318、418、514、516 ピストンヘッド
932 ブラケット
806 プリーツ
250 ボルト
40、140 ポンピング機構
510 ポンプ
10、110、410 ポンプシステム
24、124、136 ポンプ室
760 圧縮可能部材
150 圧力計
750、810 圧力室
715 液体圧縮流体
270 円形ダイアフラム
254 円形本体
210 円筒形ポンプ室
262、264、417、524、526、819 開口
708A〜708D 各保持セル
258 環状フランジ
230、236 環状表面
274 貫通孔
238、240 球状内面
426、530、532 駆動室
42、142 駆動流体
126、127、745、750c 空洞
224 継手
290 源
922 光ポート
706、720 光ポンピングセル
914 光学管
910 光学系
820、822 口
223 細長いガス通路
320、420、518 細長いピストンロッド
821 細長い中空ステム
118、823 細長い通路
227 細長い流体管路
225 細長い流体通路
226、232 主表面
272 周縁端
16、116、117 出口穴
22、122、123 出口弁
916 上部
730f 選択可能流路
216、804 袋
32、132、133 袋壁
814 台
218、220 端蓋
228、234 中心開口
210、210’ 貯槽
292 貯蔵容器
310 超偏極ガス用ポンプシステム
950 超偏極器
18 通路
246、248、266、268 締結具開口
805 内部
26、241、416、528 内部空洞
226 内面
14、112、114 入口穴
20、120、121 入口弁
110 複数袋ポンプシステム
710 分配口
284、286、712 弁
708 保持セル
818 本体
770 膜
312、412、512 流体移送装置
315、415 流体開口
12、112、222 流体管路
316、424 流体駆動室
28、34、38、134、138、234、244、244’ 流体空洞
36 流体貯槽
745b 流体部分
824 流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超偏極ガスを移送するためのポンプであって、
それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している細長い流体管路と、
それを通じて遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために前記流体管路と流体連通している離間して配置された第1の入口弁および第1の出口弁と、
内部空洞を画成している第1のポンプ貯槽と、前記第1のポンプ貯槽は、前記第1の入口弁と出口弁との間で前記流体管路と流体連通しているガス空洞を画成する可撓性ガス袋をさらに備えており、前記ガス袋は前記ガス空洞から前記袋の反対側に第1の流体空洞をさらに画成しており、
第2の流体空洞を画成している流体貯槽と、
前記ガス袋を第1および第2の構成間で強制するために前記第1および第2の流体空洞間で流体を誘導することができるポンピング機構とを含む、ポンプ。
【請求項2】
前記第1および第2の流体空洞は非圧縮性流体を収容している、請求項1のポンプ。
【請求項3】
前記第1および第2の流体空洞は圧縮性流体を収容している、請求項1のポンプ。
【請求項4】
前記ガス袋はガス不浸透性材料で形成されている、請求項1のポンプ。
【請求項5】
前記ガス袋は、前記ガス空洞内に収容された超偏極ガスの偏極レベルに対して低い影響を有するように選定された材料で形成されている、請求項1のポンプ。
【請求項6】
前記第1および第2の流体空洞の一方と流体連通している第1の圧力計をさらに含む、請求項1のポンプ。
【請求項7】
前記第1および第2の流体空洞の他方と流体連通している第2の圧力計をさらに含む、請求項6のポンプ。
【請求項8】
それを通じて遮断可能かつ誘導可能な流れを付与するために前記流体管路に離間して配置された第2の入口弁および第2の出口弁とをさらに含み、
前記流体貯槽は、前記第2の入口弁と出口弁との間で前記流体管路と流体連通しているガス空洞を画成する第2の可撓性ガス袋を備える第2のポンプ室をさらに備えており、前記第2のガス袋は前記第2のガス空洞を前記第2の流体空洞からさらに流体的に絶縁しており、前記第2の入口弁および出口弁は前記第1の入口弁および出口弁と有効に関係づけられている、請求項1のポンプ。
【請求項9】
前記第1および第2の入口弁は、前記流体管路に沿って前記第1および第2の出口弁の外部に配置されており、前記流体管路はさらに前記出口弁間にガス入口穴を画成している、請求項8のポンプ。
【請求項10】
前記第1および第2の入口弁は、前記流体管路に沿って前記第1および第2の出口弁の間に配置されており、前記流体管路はさらに前記入口弁間にガス出口穴を画成している、請求項8のポンプ。
【請求項11】
前記第1のポンプ室はさらに、前記ガス空洞を画成している第1のハウジング部材および前記第1の流体空洞を画成している第2のハウジング部材を備えており、前記ガス袋は、前記ガス空洞を前記第1の流体空洞から流体的に絶縁するために前記第1および第2のハウジング部材間に配置された可撓性ダイアフラムの形態をしている、請求項1のポンプ。
【請求項12】
前記第1のハウジング部材はさらに前記ガス空洞を画成する内面を備える、請求項9のポンプ。
【請求項13】
前記第1のハウジングはさらに前記ガス空洞を画成する半球状内面を備える、請求項9のポンプ。
【請求項14】
前記ダイアフラムは前記内面にほぼ合致するように膨張可能である、請求項10のポンプ。
【請求項15】
前記第2のハウジング部材は前記第1の流体空洞を画成する半球状内面を備える、請求項9のポンプ。
【請求項16】
前記ダイアフラムは前記第2のハウジング部材の前記内面にほぼ合致するように膨張可能である、請求項12のポンプ。
【請求項17】
前記ポンピング機構は、前記第2の流体空洞を画成し、前記第1および第2の流体空洞間で流体を誘導するために前記第2の流体空洞内で移動可能なピストンヘッドを備えるピストンハウジングをさらに含む、請求項1のポンプ。
【請求項18】
前記可撓性ガス袋は、前記ガス空洞を画成する袋壁を有し、前記流体管路と流体連通しているガス口をさらに画成する弾性袋をさらに備える、請求項1のポンプ。
【請求項19】
前記第1のポンプ室はさらに、前記ガス空洞を画成している第1のハウジング部材および前記第1の流体空洞を画成している第2のハウジング部材を備えており、前記ガス袋は、前記ガス空洞を前記第1の流体空洞から流体的に絶縁するために前記第1の流体貯槽の前記第1および第2のハウジング部材間に配置された可撓性ダイアフラムの形態をしている、請求項14のポンプ。
【請求項20】
超偏極ガスを移送するためのポンプであって、
それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している細長い第1の流体管路と、
第1の内部空洞を画成している第1のポンプ室と、前記第1のポンプ室は前記第1の流体管路と流体連通している第1のガス空洞を画成する第1の可撓性ガス袋を備えており、前記第1のガス袋は前記第1のガス空洞から前記第1のガス袋の反対側に第1の流体空洞をさらに画成しており、前記第1のガス袋は前記第1の内部空洞内で第1の構成から第2の構成にたわむことができ、
それを通じて超偏極ガスを輸送するための細長い通路を画成している細長い第2の流体管路と、
第2の内部空洞を画成している第2のポンプ室と、前記第2のポンプ室は前記第2の流体管路と流体連通している第2のガス空洞を画成する第2の可撓性ガス袋を備えており、前記第2のガス袋は前記第2のガス空洞から前記第2のガス袋の反対側に第2の流体空洞をさらに画成しており、前記第2のガス袋は前記第2の内部空洞内で第1の構成から第2の構成にたわむことができ、
前記第1の流体空洞と流体連通している第1の駆動室および前記第2の流体空洞と流体連通している第2の駆動室を画成しているハウジングを有する流体移送装置とを含み、前記流体移送装置は、前記第1の流体空洞と前記第1の駆動室との間および前記第2の流体空洞と前記第2の駆動室との間で流体を方向づけて前記第1および第2の袋をそれぞれ前記第1および第2の構成間でたわませるための流体駆動機構を備える、ポンプ。
【請求項21】
前記流体駆動機構は、前記第1の駆動室と対面して連絡している第1のピストン表面および前記第2の駆動室と対面して連絡している第2のピストン表面を備える、請求項20のポンプ。
【請求項22】
流体を前記第1の駆動室から前記第1の流体空洞内に誘導する第1の位置と、流体を前記第1の流体空洞から前記第1の駆動室内に引き込む第2の位置との間で強制可能なピストンヘッドをさらに備える、請求項21のポンプ。
【請求項23】
前記ピストンヘッドは前記第1および第2のピストン表面をさらに備える、請求項22のポンプ。
【請求項24】
流体を前記第2の駆動室から前記第2の流体空洞内に誘導する第1の位置と、流体を前記第2の流体空洞から前記第2の駆動室内に引き込む第2の位置との間で強制可能な第2のピストンヘッドをさらに備える、請求項22のポンプ。
【請求項25】
前記第1のピストンヘッドは前記第1のピストン表面をさらに備えており、前記第2のピストンヘッドは前記第2のピストン表面をさらに備える、請求項24のポンプ。
【請求項26】
前記第1および第2のピストンヘッド間に延びているピストンロッドをさらに備える、請求項25のポンプ。
【請求項27】
前記第1のポンプ室はさらに、前記ガス空洞を画成している第1のハウジング部材および前記第1の流体空洞を画成している第2のハウジング部材を備えており、前記ガス袋は、前記ガス空洞を前記第1の流体空洞から流体的に絶縁するために前記第1の流体貯槽の前記第1および第2のハウジング部材間に配置された可撓性ダイアフラムを備える、請求項20のポンプ。
【請求項28】
前記第2のポンプ室はさらに、前記第2のガス空洞を画成している第1のハウジング部材および前記第2の流体空洞を画成している第2のハウジング部材を備えており、前記ガス袋は、前記第2のガス空洞を前記第2の流体空洞から流体的に絶縁するために前記第2の流体貯槽の前記第1および第2のハウジング部材間に配置された可撓性ダイアフラムを備える、請求項27のポンプ。
【請求項29】
前記第1のハウジング部材はさらに前記ガス空洞を画成する内面を備える、請求項27のポンプ。
【請求項30】
前記第1のハウジングはさらに前記ガス空洞を画成する半球状内面を備える、請求項29のポンプ。
【請求項31】
前記ダイアフラムは前記内面にほぼ合致するように膨張可能である、請求項30のポンプ。
【請求項32】
前記第2のハウジング部材は前記第1の流体空洞を画成する半球状内面を備える、請求項28のポンプ。
【請求項33】
前記ダイアフラムは前記第2のハウジング部材の前記内面にほぼ合致するように膨張可能である、請求項32のポンプ。
【請求項34】
前記第1の貯槽、前記第2の貯槽および前記流体駆動機構はほぼ線形に整列している、請求項28のポンプ。
【請求項35】
前記第1の流体空洞における液圧を測定する圧力計をさらに備える、請求項20のポンプ。
【請求項36】
前記流体移送装置は、それぞれ前記第1および第2のガス空洞の少なくとも一方からいずれかの超偏極ガスを完全に追い出すために前記第1および第2の流体空洞の各々に十分な流体を交番に誘導することができる、請求項20のポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2006−516317(P2006−516317A)
【公表日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501018(P2006−501018)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/001265
【国際公開番号】WO2004/065974
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(500436053)メディ−フィジックス・インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】